JP2002523193A - 治療用添加剤を含有するゼラチン状身体保護物品 - Google Patents

治療用添加剤を含有するゼラチン状身体保護物品

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ビタミンＡ、Ｂ12、Ｃ、Ｄ、Ｅなどのビタミン添加剤が混入された熱可塑性材料の靴下（１２）、手袋（１０）または同様の身体保護物品に関する。該熱可塑性材料は、ＳＥＢＳコポリマー、ＳＥＰＳコポリマー、およびＳＥＥＰＳコポリマーなどのブロックコポリマーが好ましい。さらに、熱可塑性材料はグレープシード油、アボカド油、ホホバ油、カノーラ油、セラミド類、およびアロエなどの天然油も含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 （技術分野） 本発明は、一般に身体保護物品に関し、特に、保護された皮膚を治療するための
添加剤製剤を含有するゼラチン状組成物を含む身体保護物品に関する。身体保護
物品としては、治療有効配合物を皮膚に送達する必要のある、手袋、リストバン
ド、ひざ、足首、ひじなどの装具、または身体の任意の部位を覆う成形パッドを
挙げることができる。ゼラチン状組成物が皮膚の水分の維持を促進しながら、治
療有効配合物が、紫外光に敏感な皮膚、やけどをした皮膚、外科的処置の後の皮
膚の治癒などの皮膚の健康に有益な影響を与える。
【０００２】 （背景技術） 人間の健康に影響を与えるために、添加剤をゼラチン状材料に混入してこれを身
体に装着する物品に成形することは従来技術において公知である。例えば、米国
特許第５，０９８，４２１号、第５，１６７，６４９号、第５，１８１，９１４
号、および第５，３３０，４５２号（すべてズーク（Ｚｏｏｋ）によるもの）に
は、ゲルに混入した医薬有効性物質を有する粘弾性ゲルパッドを含む種々の装置
が記載されている。ズーク（Ｚｏｏｋ）による米国特許第４，８４２，９３１号
には、うおのめ、カルス、腱膜瘤などにかかる圧力を均等化するための可塑化用
油を高含有率で含む軟質粘弾性ゲル材料から作製したパッドについて記載されて
いる。皮膚の痛みの治療、および皮膚から身体への薬物の送達のために皮膚に医
薬品を適用することも公知である。このような外部から適用する医薬品の例は、
カミヤ（Ｋａｍｉｙａ）らによる米国特許第４，８７９，２７４号に開示されて
おり、α−モノグリセリルエーテルと、生理学的活性物質と、油状物質とを含む
クリーム剤、軟膏などが記載されている。生理学的活性物質には、薬物、成長ホ
ルモン、およびビタミン類（例えばビタミンＡおよびＢ12）を含むその他の化合
物などが含まれる。
【０００３】 しかし、物品によって保護された皮膚に有益な作用を及ぼす治療有効配合物含有
ゼラチン状組成物を含む手袋、靴下、成形パッドなどの身体保護物品が必要とさ
れている。このような有益な作用としては、限定するものではないが、皮膚の水
分と潤滑性を維持することによるやけどをした皮膚からの瘢痕組織の減少および
外科的処置からの皮膚の治癒、皮膚のしみの治療、穏やかに圧縮し身体にかかる
衝撃を吸収する作用などが挙げられる。
【０００４】 （発明の開示） 本発明による身体保護物品は、添加剤として混入された治療有効配合物を含有す
る熱可塑性ゼラチン状エラストマー組成物を含む。衣料品または身体の特定の部
分を覆う大きさの成形パッドの一部として提供される布材料、紙またはポリマー
フィルムなどの物質とゼラチン状組成物を密接に組み合わせる場合、ゲルから治
療有効配合物が放出されて物品を身につける人物の健康に影響を与える。ゼラチ
ン状組成物は、ポリ（スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン）、ポリ（スチ
レン−エチレン−プロピレン−スチレン）、およびポリ（スチレン−エチレン−
エチレン−プロピレン−スチレン）の一般的な構成のブロックコポリマーを可塑
化用油と混合したものが好ましい。好ましい治療有効配合物としては、ビタミン
および／または天然油添加剤が挙げられる。
【０００５】 本発明のこれらおよびその他の態様は、以下の説明と添付の図面を参照すること
によって当業者にはより明らかとなるであろう。
【０００６】 （発明の詳細な説明） 本特許出願ファイルは、２枚のカラー写真を含んでいる。該カラー写真を含む本
明細書の複写物は、特許商標局（Ｐａｔｅｎｔ ａｎｄ ＴｒａｄｅｍａｒｋＯ
ｆｆｉｃｅ）に請求し必要な費用を支払えば入手できる。
【０００７】 図面を参照すると、図１〜４は、本発明の本質により作製される身体保護物品の
種々の実施態様を示している。図１および２は手袋１０を示しており、図３およ
び４は靴下１２を示している。しかしながら、図示される手袋１０および靴下１
２は単に例示的なものであり、身体に装着する多くの異なる物品が、本発明によ
るゼラチン状エラストマー組成物から治療有効配合物を、覆われた皮膚に送達す
るために有用であることは当業者には容易に明らかとなるであろう。しかし、よ
り広い意味では、身体保護物品は、あらゆる年齢およびサイズの女性、男性、お
よび子供が使用する成形パッドなど、特定の身体部分を覆うために必要な任意の
形状および寸法で提供される。
【０００８】 図１および２に示されるように、手袋１０は、手掌部品１４と手背部品１６で構
成され、それぞれは互いに鏡像関係にある。手掌部品１４は手首部分１８を含み
、手掌部分２０から４つの指延長部分２２と親指延長部分２４まで延在している
。手袋の手背部品１６も同様に、手首部分２６を有し、手背部分２８から４つの
指延長部分３０と親指延長部分（図示していない）まで延在している。手掌部品
１４および手背部品１６は、手袋に手を入れる開口部となるそれぞれの手首部分
１８および２６を除き、縫製などによって周辺部で互いにつなぎ合わされる。手
首部品３２は、手掌部品１４および手背部品１６の両方の面上に重ねられ、手袋
開口部周囲上で縫い合わされることで、ほつれが防止され、手袋１０を手に装着
したり外したりするための強度が得られる。
【０００９】 手掌部品１４および手背部品１６は、ゼラチン状エラストマー組成物３４が内部
に結合した布材料から作られる。ゼラチン状組成物３４は、破線３６で示される
手首部品３２から指２２、３０および親指２４の端までの空隙部に延在する。手
袋１０を装着する人間の手に最も近いゼラチン状組成物の内面が、皮膚と直接接
触することが好ましい。
【００１０】 この布材料は、合成糸および天然糸の両方で製造されたメリヤス生地であってよ
い。好適な合成材料としては、ポリエステル、ナイロンなどのポリアミド、ポリ
オレフィン、アクリル樹脂、および同様の繊維などの糸が挙げられ、好適な天然
繊維としては、綿、カンブリック、羊毛、カシミヤ、レーヨン、黄麻などが挙げ
られる。
【００１１】 図３および４は、本発明の別の実施態様による靴下１２を示している。靴下１２
は、下腿部分５４に延在する足首部分５２へとつながる足部分５０を含む。靴下
１２は、つま先部分５６の端で閉じるおおむね筒状の構造を有するように作製す
ることができ、かかとのくぼみ５８が形成されるように縫い合わされる。手袋１
０と同様に、靴下１２は、ゼラチン状エラストマー組成物６０が密接に接着した
メリヤス生地から作製される。靴下１４の布とゼラチン状組成物は、手袋１０の
手掌部品１４および手背部品１６、ならびにゼラチン状組成物３４のそれぞれを
構成する材料と同様のものが選択される。
【００１２】 添加剤として混入された治療有効配合物によって保護された皮膚を治療するため
に、ゼラチン状材料は手袋１０に関して示し説明した方法と同様に、皮膚と直接
接触することが好ましい。図４の断面図に示されるように、ゼラチン状組成物６
０は、つま先部分から５６からかかと５８まで延在し、足の裏を十分覆うことが
できる幅を有する。
【００１３】 好適なゼラチン状組成物は、一般的な構造のポリ（スチレン−エチレン−ブチレ
ン−スチレン）（ＳＥＢＳ）、ポリ（スチレン−エチレン−プロピレン−スチレ
ン）（ＳＥＰＳ）、またはポリ（スチレン−エチレン−エチレン−スチレン）（
ＳＥＥＰＳ）の高粘度トリブロックコポリマー約１重量部と、可塑化用油約２〜
約１５重量部との混合物を溶融混合することによって作製される。このブロック
コポリマー材料は、商品名クレイトン（Ｋｒａｔｏｎ）を供給するシェル（Ｓｈ
ｅｌｌ）、クラレ（Ｋｕｒａｒａｙ Ｃｏ，Ｌｔｄ）などの種々の供給元から市
販されている。
【００１４】 このブロックコポリマーは、線状または分岐配置のいずれかのより複雑な構造を
含むことができ、さらに各ブロックが同定されておりブロック分子量が本明細書
で考慮するものである限りは、任意の希望する数のポリマーブロックを含むこと
ができることは理解できるであろう。本発明の目的で使用されるブロック分子量
は、モノアルキルアレーンポリマーブロックの場合で平均分子量５，０００〜７
５，０００（好ましくは８，０００〜６５，０００）であり、共役ジエンの水素
化ブロックの場合は平均分子量２５，０００〜２５０，０００（好ましくは３５
，０００〜１１０，０００）である。
【００１５】 本発明のブロックコポリマーは、ブロックコポリマーの固形分２０重量％トルエ
ン溶液の２５℃におけるブルックフィールド（Ｂｒｏｏｋｆｉｅｌｄ）粘度が約
１，８００ｃｐｓ以上という特徴を有する。あまり一般的ではないが、上記ブロ
ックコポリマーのブルックフィールド粘度値は約１，８００ｃｐｓ〜約３０，０
００ｃｐｓ以上の範囲とすることができる。
【００１６】 特に好ましい中〜高粘度のＳＥＰＳおよびＳＥＥＰＳブロックコポリマーとして
クラレ（Ｋｕｒａｒａｙ）の２００６および４０５５が挙げられ、これらはそれ
ぞれ１０重量％、３０℃で約７．１と５９の溶液粘度を示し、スチレン含有率は
それぞれ約３５重量％と３０重量％である。本発明において有用なブロックポリ
マーのさらなる詳細については、クロスランド（Ｃｒｏｓｓｌａｎｄ）による米
国特許第３，８２７，９９９号を参照することができ、この開示内容を本明細書
に引用する。トリブロックコポリマーの最近のレビューは、「ＥＮＣＹＣＬＯＰ
ＥＤＩＡ ＯＦ ＰＯＬＹＭＥＲ ＳＣＩＥＮＣＥ ＡＮＤ ＥＮＧＩＮＥＥＲ
ＩＮＧ」（ポリマー科学・工学事典）第２巻および第５巻（１９８７〜１９８８
年）；「Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒｓ」（熱可塑性エラ
ストマー），ＭＯＤＥＲＮ ＰＬＡＳＴＩＣ ＥＮＣＹＣＬＯＰＥＤＩＡ（現代
プラスチック事典）（１９８９年）；およびウォーカー（Ｗａｌｋｅｒ），Ｂ．
Ｍ．ら編著「ＨＡＮＤＢＯＯＫ ＯＦ ＴＨＥＲＭＯＰＬＡＳＴＩＣ ＥＬＡＳ
ＴＯＭＥＲＳ」（熱可塑性エラストマーハンドブック）（Ｖａｎ Ｎｏｓｔｒａ
ｎｄ Ｒｅｉｎｈｏｌｄ Ｃｏ．、第２版、１９８８年）に見い出される。これ
らの出版物は、参考文献として本明細書に引用する。
【００１７】 高温では軟化または溶融し得るが、周囲温度では弾性が回復する組成物を得るた
めに、ゼラチン状ブロック材料は可塑化用油と混合される。本発明の実施に特に
好ましい可塑化用油は当技術分野において公知である。例えば、パラフィン系お
よびナフチオン系石油などのゴム加工油、高純度精製され非芳香族系のパラフィ
ン系およびナフチオン系食品用および工業用白色鉱油、およびポリブチレン、ポ
リプロピレン、ポリテルペンなどの合成液体オリゴマーが挙げられる。一連の合
成プロセスオイルは、恒久的に流体液体で中〜高分子量の非オレフィン、イソパ
ラフィン、またはパラフィンである高粘度オリゴマーである市販の可塑化用油の
代表例としては、アモコ（Ａｍｏｃｏ）（登録商標）ポリブテン、水素化ポリブ
テン、およびポリブテンポリマーの一端にエポキシド官能基を有するポリブテン
およびＡＲＣＯ Ｐｒｉｍｅ、デュラプリム（Ｄｕｒａｐｒｉｍｅ）およびタフ
ロ（Ｔｕｆｆｌｏ）油が挙げられる。他の白色鉱油としては、バイオール（Ｂａ
ｙｏｌ）、ベモール（Ｂｅｍｏｌ）、アメリカン（Ａｍｅｒｉｃａｎ）、ブラン
ドール（Ｂｌａｎｄｏｌ）、ドラケオール（Ｄｒａｋｅｏｌ）、エルボール（Ｅ
ｒｖｏｌ）、グロリア（Ｇｌｏｒｉａ）、カイドール（Ｋａｙｄｏｌ）、ライト
テック（Ｌｉｔｅｔｅｋ）、ライオンデル（Ｌｙｏｎｄｅｌｌ）のデュラプリム
（Ｄｕｒａｐｒｉｍｅ）シリーズ、マルコール（Ｍａｒｃｏｌ）、パロール（Ｐ
ａｒｏｌ）、ペネテック（Ｐｅｎｅｔｅｃｋ）、プリモール（Ｐｒｉｍｏｌ）、
プロトール（Ｐｒｏｔｏｌ）、ソンレックス（Ｓｏｎｒｅｘ）などが挙げられる
。一般に、平均分子量が約２００未満および約７００を超える可塑化用油も使用
することができる。
【００１８】 本発明によると、ビタミン添加剤を含む治療有効配合物の有効量がゼラチン状材
料／可塑化用油混合物に混入される。ビタミン添加剤は、ビタミンＡ、Ｂ12、Ｃ
、Ｄ、Ｅ、およびそれらの混合物の群より選択される。ビタミン添加剤は、治療
有効配合物中に約１重量％〜約１０重量％の濃度で存在することが好ましい。さ
らに、本発明は、多数の医用天然油の任意の１種類を治療有効配合物に混入する
ことができ、後にこれをゼラチン状材料／可塑化用油混合物に加えることも考慮
している。好適な医薬用天然油としては、グレープシード油、アボカド油、ホホ
バ油、カノーラ油、セラミド類およびアロエ、ならびにそれらの混合物が挙げら
れる。天然油は、ゼラチン状エラストマー組成物中に約５重量％〜約３５重量％
の濃度で存在することが好ましい。治療有効配合物を調製した後、これを約５重
量％〜約５０重量％の範囲でゼラチン状材料／可塑化用油と混合する。一部の配
合物では、天然油を可塑化用油の代わりに使用して、所望の粘度を有する組成物
を得ることができる。この場合、治療有効配合物はゼラチン状材料に約８０重量
％を上限として加えられる。
【００１９】 ゼラチン状エラストマー組成物は、本発明の所望の性質に影響を与えないか実質
的に劣化させないのであれば、安定剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、着色
剤、香料、難燃剤、少量の他のポリマーなどの従来使用された添加剤の有用な量
を含むことができる。
【００２０】 ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸アルミニウムなどから選択される１種類以上の金属ステアリン酸塩の好
適な量、オレイン酸、ステアルアミド、ベヘンアミド、オレアミド、エルクアミ
ド、Ｎ，Ｎ”−エチレンビスステアルアミド、Ｎ，Ｎ”−エチレンビスオレアミ
ド、ステリルエルクアミド、エルシルエルクアミド、オレイルパルミトアミド、
ステアリルステアルアミド、エルシルステアルアミドなどから選択される１種類
以上の脂肪酸アミドの好適な量、またはポリエチレン、ポリプロピレン、マイク
ロクリスタリン、カルナウバ蝋、パラフィン、モンタン蝋、カンデリラ蝋、蜜蝋
、オゾケライト、セレシンなどから選択される好適な蝋を混入することによって
本発明のゼラチン状エラストマー組成物を非接着性、非付着性、非粘着性にする
ことができる。
【００２１】 本発明のゼラチン状エラストマー組成物は、ブロックコポリマーと、可塑化用油
と、ビタミン添加剤を含む治療有効配合物と、好ましくは天然油成分とを約２３
℃〜約１００℃において互いに混合してペースト状混合物を形成し、この混合物
をさらに約１５０℃〜約２５０℃に加熱して、均一な溶融混合物を得ることによ
って作製される。使用する油の粘度およびブロックコポリマーの量に応じて、よ
り低温および高温を使用することもできる。これらの成分は溶融状態で容易に混
合され、必要なものは撹拌装置が装備された加熱容器だけである。
【００２２】 ゼラチン状組成物に混入する前の治療有効成分の処方例を以下に示す：成分 重量％ オリーブ油 ２５．００ カノーラ油 ２５．００ ホホバ油ライト ２５．００ グレープシード油 １２．００ Ｎ−ステアリルフィトスティンゴシン ダイズ抽出物 １０．００ ビタミンＥ酢酸エステル ２．００ 香料 ０．８０ ジ−ｔ−ブチル−ｔ−クレゾール（食品用） ０．２０
【００２３】 このように、本発明の身体保護物品は、ゼラチン状エラストマー材料、可塑化用
油、およびビタミン添加剤を含む治療有効配合物、さらに任意に列挙した天然油
の少なくとも１種類の溶融混合物を、混合、溶融、浸漬、注型、射出成形、押出
成形、および他の従来方法によって布、繊維、紙、またはポリマーフィルム基材
に密接に結合させることによって作製される。例えば、所定の硬度の溶融ゼラチ
ン状エラストマー組成物を、布材料上に直接注型して、手袋１０や靴下１２など
の身体保護物品が作製される。ゼラチン状エラストマー組成物は、ダイキャスト
の後、寸法に合わせて切断し、基材とヒートシールすることもできる。同様に、
布、紙、またはポリマーフィルム材料などの基材を、所定の硬度の溶融ゼラチン
状エラストマー組成物に浸漬し、異なる硬度の同種または異種組成物に再度浸漬
することもできる。本発明の成形複合物品は従来のように、必要に応じてエラス
トマーフィルム、紙、布、繊維、またはそれらの組み合わせの保護皮膜で覆うこ
とができる。
【００２４】 本発明による手袋によって、手の外科的切開部とこのようなゼラチン状エラスト
マー組成物を接触させることにより、切開部の領域が損傷のない皮膚とほぼ同様
のきめ（ｔｅｘｔｕｒｅ）および弾性となる程度まで治療後の瘢痕化が軽減され
る。図５および６は、ＳＥＥＰＳブロックコポリマー、可塑化用油、および前述
の代表的治療有効配合物を含む本発明によるゼラチン状組成物に接触させる前と
、手袋１０によって本発明の組成物と接触させた約４２日後の写真をそれぞれ示
している。ゼラチン状エラストマー材料は、ビタミンおよび天然油添加剤を皮膚
に送達する密閉性ブランケットの機能を果たすと考えられる。そのように、医薬
用天然油は、ゼラチン状材料から皮膚または瘢痕上にゆっくりと散逸して、影響
を受ける領域に潤いを与え潤滑性を高める。このことは、皮膚をの弾性を向上さ
せるだけでなく、新しいおよび古いケロイドの両方および肥厚性瘢痕の退色およ
び厚さを減少させるために特に好都合である。本発明は、斑点、肝斑、しわなど
の顔の症状の治療のために成形パッドの形態で実施することも可能である。
【００２５】 他の多くの治療薬を本発明のゼラチン状エラストマー組成物に混入することがで
きる。例えば、シクロピロックス、クロロキシレノール、ウンデシレン酸、トル
ナフテート、ミコナゾール、クロトリゾール（ｃｌｏｔｒｉｚｏｌｅ）、グリセ
オフルビン、およびケトコノゾールなどの抗真菌剤（真菌薬）を本発明の組成物
に加えることができる。ムピロシン、エリスロマイシン、ゲンチマイシン（ｇｅ
ｎｔｉｍｙｃｉｎ）、ネオマイシン、ポリミキシン、バシトラシン、テトラサイ
クリン類などの構成物質をゼラチン状組成物に混入することができる。ヨウ素、
ポビドンヨード、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、クロルヘキシジン、ニトロ
フラゾン、過酸化ベンゾイル、ヘキサクロロフェン、フェノール、レゾルシノー
ル、および塩化セチルピリジニウムなどの防腐剤を本発明に混入することができ
る。さらに、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、トリアムシロロン（ｔｒｉａｍ
ｃｉｌｏｌｏｎｅ）、ベタメタゾンなどの抗炎症薬をゼラチン状組成物に混入す
ることができる。さらに、ベンゾカイン、リドカイン、プロカイン、ブピビカイ
ン（ｂｕｐｉｖｉｃａｉｎｅ）、プリロカインとリグノカインの共融混合物、フ
ェノール、ジフェンヒドラミンなどの局所麻酔薬をゼラチン状組成物に混入する
ことができる。混入可能な更に別の物質としては、ジメチルスルホキシドまたは
オクトリフェニルポリエチレングリコールなどの浸透促進剤、サリチル酸などの
角質溶解剤、プロテアーゼおよびヌクレアーゼなどの酵素、インスリンなどのホ
ルモン、カンタラジン（ｃａｎｔｈａｒａｄｉｎ）などの発疱薬、ポドフィリン
などの腐蝕薬、およびその他多数の薬理学的活性物質が挙げられる。 本明細書に記載した本発明の概念の種々の変形は、添付の請求の範囲によって定
義される本発明の意図および範囲から逸脱することなしに当業者によって明らか
となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による手袋の正面図である。
【図２】 図１の線２−２に沿った断面図である。
【図３】 本発明による靴下の正面図である。
【図４】 図３の線４−４に沿った断面図である。
【図５】 保護領域を治療するための添加剤を含むゼラチン状組成物と接触させる前の、外
科手術が施された手の写真である。
【図６】 保護領域を治療するための添加剤を含むゼラチン状組成物と接触させた後の、外
科手術が施された手の写真である。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年９月２０日（２０００．９．２０）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｆ 13/00 ３００ Ａ６１Ｆ 13/06 Ｚ ４Ｃ０８６ ３５０ 13/10 ４Ｃ２０６ 13/06 Ａ６１Ｋ 9/70 ４Ｌ０３３ 13/10 31/07 Ａ６１Ｋ 9/70 31/355 31/07 31/375 31/355 31/59 31/375 31/714 31/59 Ａ６１Ｐ 17/02 31/714 Ｄ０６Ｍ 15/15 Ａ６１Ｐ 17/02 Ａ６１Ｌ 15/03 Ｄ０６Ｍ 15/15 Ａ４１Ｄ 13/10 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 3B011 AA07 AA10 AA11 AA13 AB09 AC00 3B018 AA01 AA02 AB02 AB05 AC09 AD21 3B033 AA27 AA32 AB12 AC01 AC04 4C076 AA72 BB31 CC23 CC24 EE03 EE48 EE53 EE58 FF02 FF39 4C081 AA02 AA12 BB06 BC03 CD31 CE02 DA11 4C086 AA01 BA09 BA18 DA10 DA39 MA01 MA05 MA63 NA14 ZA89 4C206 CA10 MA01 MA83 NA14 ZA89 4L033 AA02 AA03 AA05 AA07 AA08 AB04 AC10 AC15 CA08

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ａ）基材と、 ｂ）前記基材と密接に結合されたブロックポリマーを含むゼラチン状材料と、 ｃ）前記ゼラチン状材料に混入される第１治療有効物質 とを含み、前記第１治療有効物質が、ビタミンＡ、Ｂ12、Ｃ、Ｄ、Ｅ、およびそ
    れらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする身体保護物品。
  2. 【請求項２】 前記ゼラチン状材料が、ＳＥＢＳ、ＳＥＰＳ、およびＳＥＥＰＳ
    、ならびにそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項１
    に記載の身体保護物品。
  3. 【請求項３】 前記ゼラチン状材料が、グレープシード油、アボカド油、ホホバ
    油、カノーラ油、セラミド類、およびアロエ、ならびにそれらの混合物からなる
    群より選択される第２治療有効物質としての天然油をさらに含むことを特徴とす
    る請求項１に記載の身体保護物品。
  4. 【請求項４】 前記基材が、布、紙、およびポリマーフィルム、ならびにそれら
    の混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項１に記載の身体保護
    物品。
  5. 【請求項５】 前記布が、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、および
    アクリル樹脂、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される合成材料であ
    ることを特徴とする請求項１に記載の身体保護物品。
  6. 【請求項６】 前記布が、綿、カンブリック、羊毛、カシミヤ、レーヨン、およ
    び黄麻、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される天然材料であること
    を特徴とする請求項１に記載の身体保護物品。
  7. 【請求項７】 手袋、靴下、ひざ用、足首用、およびひじ用の装具、ならびに成
    形パッドからなる群より選択されることを特徴とする請求項１に記載の身体保護
    物品。
  8. 【請求項８】 前記ゼラチン状材料が、抗真菌剤、抗生物質、防腐剤、抗炎症薬
    、麻酔薬、浸透促進剤、角質溶解剤、酵素、ホルモン、腐蝕薬、およびそれらの
    混合物からなる群より選択される第３物質をさらに含むことを特徴とする請求項
    １に記載の身体保護物品。
  9. 【請求項９】 ａ）基材を準備する工程と、 ｂ）ブロックポリマーを含むゼラチン状材料に第１治療有効物質を混入する工程
    であって、前記第１治療有効物質が、ビタミンＡ、Ｂ12、Ｃ、Ｄ、Ｅ、およびそ
    れらの混合物からなる群より選択される工程と、 ｃ）前記ゼラチン状材料を前記基材と結合させる工程と、 を含むことを特徴とする身体保護物品の提供方法。
  10. 【請求項１０】 ＳＥＢＳ、ＳＥＰＳ、およびＳＥＥＰＳ、ならびにそれらの混
    合物からなる群より前記ゼラチン状材料が選択されることを含むことを特徴とす
    る請求項９に記載の方法。
  11. 【請求項１１】 第２治療有効物質が前記ゼラチン状材料に混入され、前記第２
    治療物質がグレープシード油、アボカド油、ホホバ油、カノーラ油、セラミド類
    、およびアロエ、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される天然油とし
    て準備されることをさらに含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。
  12. 【請求項１２】 布、紙、およびポリマーフィルム、ならびにそれらの混合物か
    らなる群より前記基材が選択されることを含むことを特徴とする請求項９に記載
    の方法。
  13. 【請求項１３】 手袋、靴下、ひざ用、足首用、およびひじ用の装具、ならびに
    成形パッドからなる群より選択される身体保護装置を提供することを含むことを
    特徴とする請求項９に記載の方法。
  14. 【請求項１４】 綿、カンブリック、羊毛、カシミヤ、レーヨン、および黄麻、
    ならびにそれらの混合物からなる群より選択される天然材料の布として前記基材
    が提供されることを含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。
  15. 【請求項１５】 前記ゼラチン状材料が可塑化用油と約１：２〜１：１５の比で
    混合されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
  16. 【請求項１６】 前記ゼラチン状材料を、可塑化用油、前記第１治療有効物質、
    および前記第２治療有効物質と、約２３℃〜約２５０℃の温度で混合することを
    含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。
  17. 【請求項１７】 前記ゼラチン状材料を、可塑化用油、前記第１治療有効物質、
    および前記第２治療有効物質と、第１温度範囲約２３℃〜約１００℃で混合して
    ペースト状混合物を形成し、次に約１５０℃〜約２５０℃の第２温度範囲でさら
    に加熱することを特徴とする請求項９に記載の方法。
  18. 【請求項１８】 金属ステアリン酸塩と、脂肪酸アミドおよび蝋の少なくとも１
    種類とが混入されることによって、前記ゼラチン状材料に非接着性、非付着性、
    および非粘着性が付与されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
  19. 【請求項１９】 ケロイドおよび肥厚性瘢痕の退色および厚さを減少させるため
    の方法であって、当該方法が、 ａ）基材を準備する工程と、 ｂ）ブロックポリマーを含むゼラチン状材料に第１治療有効物質を混入する工程
    であって、前記第１治療有効物質が、ビタミンＡ、Ｂ12、Ｃ、Ｄ、Ｅ、およびそ
    れらの混合物からなる群から選択される工程と、 ｃ）前記ゼラチン状材料を前記基材と結合させる工程と、 ｄ）前記ゼラチン状材料が結合した前記基材を身体保護物品に成形する工程と、 ｅ）前記身体保護物品を前記ケロイドまたは肥厚性瘢痕上にある期間装着する工
    程、 とを含むことを特徴とする、ケロイドおよび肥厚性瘢痕の退色および厚さの減少
    方法。
  20. 【請求項２０】 ＳＥＢＳ、ＳＥＰＳ、およびＳＥＥＰＳ、ならびにそれらの混
    合物からなる群より前記ゼラチン状材料が選択されることを含むことを特徴とす
    る請求項１９に記載の方法。
  21. 【請求項２１】 第２治療有効物質を前記ゼラチン状材料に混入すること、及び
    、グレープシード油、アボカド油、ホホバ油、カノーラ油、セラミド類、および
    アロエ、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される天然油として前記第
    ２治療物質を準備することを、さらに含むことを特徴とする請求項１９に記載の
    方法。
  22. 【請求項２２】 手袋、靴下、ひざ用、足首用、およびひじ用の装具、ならびに
    成形パッドからなる群より選択される身体保護装置を供給することを含むことを
    特徴とする請求項１９に記載の方法。
  23. 【請求項２３】 前記身体保護物品を約４２日間装着することを含むことを特徴
    とする請求項１９に記載の方法。
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