JP2002522556A - アメリカカエルの皮膚から単離された抗菌性ペプチド - Google Patents

アメリカカエルの皮膚から単離された抗菌性ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は6種のアメリカガエルの皮膚から単離された7ファミリーのアカガエル属ペプチドとそれらの修飾および切断された形態とに関する。これらのペプチドはアカガエル属ペプチドと命名され、抗菌作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は1998年8月14日に提出された米国仮特許出願第60/096,607号に基づい
ている。
【0002】発明の背景 病院内での抗生物質の乱用により、感染症の治療を困難にする薬剤耐性菌が形
成されている。この問題はAIDS、結核および他の免疫無防備状態の患者の場合に
は特に深刻である。例えば、シネリシド-マイクロバイオロジー-アセスメント-
オブ-レジスタンス-トレンド(Synercid Microbiology Assessment of Resistan
ce Trends)監視プロジェクトによって収集されたデータによって、米国の病院
の患者から入手された17,000の肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)の細
菌単離株の31%より多くがペニシリンに中程度にまたは完全に耐性であったこと
が示されている。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌株の出現頻度はこのプロジェク
トによって29%であることが示された。米国において根絶したとされる結核は、
従来のイソニアジド治療に耐性である形態で顕著に再出現している。動物におけ
る細菌感染症も薬剤耐性になっている場合がある。経済的費用も不安定化させて
いる。病院内で形成される薬剤耐性感染症は費用および平均入院期間をほぼ3倍
にすると推定されている。ホファート(Hoffert, S. P.)、「薬剤耐性の出現に
対する対策を講じている会社(Companies seeking solutions to emerging drug
resistance)」、The Scientist, 12(8), 1-6(1998)。
【0003】 抗菌剤の開発における早期の劇的な成功の結果として、ほとんどの大規模な製
薬会社は1980年代および1990年代早期には、感染性疾患に対する闘いには勝利を
おさめたという考えに基づいて新たな化合物の研究および開発計画を削減または
停止した。しかし、普通に使用される抗生物質に耐性を有する病原菌の数が増加
していることにより、薬剤-耐性感染症と闘う新規な抗菌剤の探索が著しく刺激
されている。
【0004】 無尾類(カエルおよびヒキガエル)皮膚由来の新規の抗菌性ペプチドの検討は
そのような探索に含まれる。必然的に両生類は、微生物の増殖に特に伝導性(co
nductive)である温暖で湿潤な環境で生育している。結果として、無尾類は自身
を防衛する効果的な方法を進化により発達させている。
【0005】 特に、無尾類は、皮膚に存在する果粒腺を介して広域抗菌活性スペクトルを有
するポリペプチドを合成する。生物活性を有するペプチドはストレスまたは損傷
の結果、全分泌的様式で皮膚分泌内に放出され、病原菌による侵襲から防御する
。無尾類の抗菌性ペプチドは、一般に、構造的に関連のあるファミリーのメンバ
ーとして合成され、例には、ツメガエル(Xenopus laevis)のマガイニン(maga
inin)、キバラスズガエル(Bombina variegata)およびチョウセンスズガエル
(Bonbina orientalis)のボンビニン(bombinin)、ソバージュネコメアマガエ
ル(Phyllomedusa sauvagii)およびジャイアントネコメアカガエル(Phyllomed
usa bicolor)のデルマセプチン(dermaseptin)、ミヤコヒキガエル(Bufo gar
garizans)のブフォリン(buforin)並びにオーストラリアアカメガエル(Litor
ia chloris)およびイエアカガエル(Litoria splendida)のカエリン(caerin
)が挙げられる。配列の類似性にもかかわらず、特定のファミリーのメンバーは
別個の抗菌活性スペクトルを有し、この分子の多様性が多種類の異なる細菌によ
る侵襲から動物を防御する際に重要であると推定されている。
【0006】 アカガエル属のカエルは極めて多様で広く分布している群を構成し、全世界で
は推定250種が存在し、少なくとも36種が北米で同定されている(12削除)。異
なる種のアカガエルの皮膚分泌物および/または皮膚抽出物の分析により、以下
のように特徴付けられている:1)ツチガエル(R. rugosa)由来のガエグリン(
gaegurin)およびルゴシン(rugosin)、2)ダルマガエル(R. brevipoda porsa
)、R. エスクレンタ(R. esculenta)およびR. スフェノセファラ(R. sphenoc
ephala)由来のブレビニン(brevinin)、3)R. エスクレンタ由来のエスクレン
チン(esculentin)、4)ウシガエル(R. catesbeiana)由来のラナレキシン(r
analexin)およびラナツエリン(ranatuerin)、並びに5)R. テンポリア(R. t
emporaia)由来のテンポリン(temporin)およびラナツエリン(ranatuerin)1T
。ブレビニンファミリーのペプチドはR. エスクレンタの胃組織の抽出物からも
単離されている。このようなペプチドのさらなる例は以下に考察されている:
【0007】 当技術分野において考察されているこのようなペプチドのいくつかは以下の配
列を有する。
【0008】 現在まで、成体アメリカウシガエル由来の抗菌性ペプチドは単離されておらず
、未成熟ウシガエルの研究は、以下の配列:FLGGLIKIVPAMICAVTKKC(配列番号:
7)を有する唯一の抗菌性ペプチド、ラナレキシンの存在を示している。
【0009】 本発明は、目標として、両生類の抗菌性ペプチドを単離および特徴づけして、
分類学的マーカーおよび系統発生的マーカーとして有用性を評価する段階を含む
。本発明のさらなる目標は、密接に関連する6種のアカガエル属北アメリカカエ
ル:ブチガエル- R. ルテイヴェントリス(Luteiventris)、リオグランデ(Rio
Grande)ヒョウガエル- R. バーランディエリ(berlandieri)、グリーンフッ
ロッグ(green frog)- ブロンズガエル(R. clamitans)、ピッグフロッグ(pi
g frog)- ブタゴエガエル(R. grylio)および北ヒョウガエル- ヒョウガエル
(R. pipiens)並びに北アメリカウシガエル- ウシガエル(R. catesbeiana)の
皮膚の抽出物から得られる、抗菌活性を有する7種の異なるクラスの無尾類ペプ
チドの検討である。
【0010】発明の概要 これらの目的および他の目的は、北アメリカカエルから得られた7ファミリー
のペプチド(アカガエル属ペプチドファミリー)と、これらのペプチドを含有す
る精製されたアカガエル組成物と、アカガエル皮膚由来の精製された抗菌性抽出
物と、修飾されたアカガエル属ペプチドと、切断されたアカガエル属ペプチドと
、アカガエル属ペプチドまたはそれらの修飾された形態を含有する薬学的組成物
と、アカガエル属ペプチドまたはそれらの修飾された形態を使用して細菌感染症
を治療するための方法とに関する本発明によって達成される。
【0011】 特に、本発明は以下の表1に示す7つのファミリーのアカガエル属ペプチドに関
する。これらのアカガエル属ペプチドは抗菌作用を有し、以下の任意の7つのペ
プチドファミリーから選択される。アカガエル属ペプチドはC-末端カルボン酸の
形態であっても、またはC-末端アミドもしくはC-末端エステルとして修飾されて
もよい。アミドはテンポリン-Aおよびテンポリン-Bファミリーの単離された形態
である単純アミド(CONH2)であっても、C1〜C10一級、二級もしくは三級脂肪族
または芳香族アミンから誘導されるアミドであってもよい。エステル(R基がア
ルコール残基であるCOOR)はC1〜C10脂肪族または芳香族アルコールから誘導さ
れる。テンポリン-Aおよびテンポリン-Bファミリーの好ましいC-末端形態は単純
アミドである。
【0012】 これらの式では、ファミリー名の次の「mod」用語で示されるペプチドの式に
おいて、文字X、B、Z、U、O、J'およびJは、アミノ酸残基の従来の1文字表示で
はなく、同一ファミリーの他のペプチド内の同一部位に生じる任意のアミノ酸残
基の置換、または同一ファミリーの任意のペプチドの同一部位におけるアミノ酸
残基をアミノ酸置換するためのアミノ酸残基の保存的置換を示すための記号とし
て使用される以外は、1文字は承認された変換によるアミノ酸残基を示す。ファ
ミリー-mod式のこれらの記号は2つの識別的意味を有する:第一は記号自体(X、
B、Z、U、O、J'またはJ)の識別であり;第二は式中の記号の場所/部位である。
例えば、ラナツエリン-1modのXは式の3、16および21位に見られる。これらの部
位の各々において、Xはファミリーの他のメンバーの同一部位の対応するアミノ
酸残基に応じて異なる意味を有する。ラナツエリン-1mod式の場合には、Xは、3
位において、アミノ酸残基はL、Iまたはその保存的置換であってもよく、16位で
は、アミノ酸残基L、Fまたはその保存的置換であってもよく、21位では、アミノ
酸残基はI、Vまたはその保存的置換であってもよいことを意味する。
【0013】 保存的置換という用語は、置換される残基と同一側鎖のイオン性、塩基性、酸
性、親油性、または水素結合特性を有する別のアミノ酸によるアミノ酸残基の置
換を意味する。例には、置換可能な基としてイソロイシン(I)、ロイシン(L)
、アラニン(A)、バリン(V)、フェニルアラニン(F)、プロリン(P)および
グリシン(G);置換可能な基としてリジン(K)、ヒスチジン(H)およびアル
ギニン(R);置換可能な基としてセリン(S)、チロシン(Y)およびスレオニ
ン(T);置換可能な基としてシステイン(C)およびメチオニン(M);置換可
能な基としてアスパラギン(N)、グルタミン(Q)およびトリプトファン(W)
;並びに置換可能な基としてアスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E)が挙
げられる。これらのアミノ酸の後の文字はアミノ酸の1文字記号である。
【0014】 ラナツエリン-2ファミリーペプチド内の破線により相同なペプチド残基の配列が
提供される。1つおよび多数の破線は、破線が占める空間の一方側の2つのアミノ
酸残基間の結合を意味する。このファミリーのアミノ酸置換を決定する目的のた
めに、各破線はアミノ酸残基の代わりに空間を構成する。例えば、ラナツエリン
-2の5つの破線は、ファミリーの個々のペプチドのアミノ酸残基を相同配列にす
る目的のために、破線のあとのA残基が第19位に数えられるように5つのアミノ酸
残基の代わりに存在している。同様に、ラナツエリン-2Caおよびラナツエリン-2
Cbペプチドの4つおよび8つの破線は、それぞれ、それらの線のあとのA残基を第1
9位にしている。
【0015】
【表1】 アカガエル属ペプチドのファミリー
【0016】 本発明の精製された組成物は、アカガエル皮膚などの天然起源または合成起源
から得られた上記のペプチドの1つまたは複数を含有する任意の組成物を含む。
【0017】 本発明の修飾されたアカガエル属ペプチドは、ラナツエリン-1mod、ラナツエ
リン-2mod、エスクレンチン-2mod、ブレビニン-1mod、ブレビニン-2mod、テンポ
リン-A modおよびテンポリン-B mod(ここで、記号X、B、Z、U、O、J'およびJが
前記のようにアミノ酸残基の置換を示す)と命名された上記の任意のアカガエル
属ペプチドを含む。本発明の修飾されたアカガエル属ペプチドは、C1〜C10脂肪
族または芳香族アミンまたはアルコールから誘導される上記のC-末端アミドおよ
びエステルを含む。さらに別の修飾されたアカガエル属ペプチドはアミノ酸残基
、バリン(V)、アラニン(A)、リジン(K)およびグルタミン酸(E)の1つま
たは複数がグリシン(G)残基と置換されているペプチドを含む。本発明のさら
に別のアカガエル属ペプチドは、アルギニン(R)がリジン(K)残基の1つまた
は複数と置換されている上記の任意のアカガエル属ペプチドを含む。
【0018】 別の修飾されたアカガエル属ペプチドは、官能性側鎖を有するアミノ酸残基を
有する任意のアカガエル属ペプチドがアミド化またはエステル化基で修飾される
ことができるように修飾された側鎖を含有する。例えば、リジン(K)のεアミ
ノ基がパルミチン酸塩またはグリコシル化糖などのC10〜C20脂肪酸にカップリン
グしているもの、アスパラギン酸(D)もしくはグルタミン酸(E)残基、もしく
は加水分解されたグルタミン(Q)残基のεカルボキシル基が、脂肪アルコール
もしくはグリコシル化糖にカップリングしているもの、またはスレオニン(T)
、チロシン(Y)もしくはセリン(S)残基のεヒドロキシル基が脂肪酸もしくは
グリコシル化糖にカップリングしているものが含まれる。特に、適当なアミノ酸
残基が存在する任意のこれらの側鎖修飾を有するラナツエリン-1が好ましい。ま
た、修飾されたアカガエル属ペプチドは、切断された断片に、βまたはγアミノ
酸、脂肪族ジアミン、脂肪族または芳香族ジカルボン酸、ピリジンカルボン酸、
芳香族ジオールなどのヘテロ環状有機部分を選択的に含有する非天然ペプチドま
たはペプチド配列を合成的に縮合したものを含む。
【0019】 アカガエル属ペプチドの切断された形態は、任意のグリシン残基または任意の
反復残基間を切断することによって形成される断片、およびアミノ酸残基対のN-
末端欠損によって形成される断片を含む。さらに別の切断された形態は1つまた
は多数の破線記号において切断されるものを含む。例えば、ラナツエリン1の切
断された形態は、1〜9のアミノ酸残基を含有するもの、16〜25のアミノ酸残基を
含有する断片、ラナツエリン1(3〜25)、(5〜25)、(7〜25)、(9〜25)、
(11〜25)、(13〜25)、(15〜25)(17〜25)および(19〜25)などのN-末端
欠損断片を含む。
【0020】 本発明の薬学的組成物は1種または複数のアカガエル属ペプチドと、組成物を
患者への適当な投与経路に対して好適にする薬学的担体の組み合わせを含む。
【0021】 本発明の治療方法は、標的細菌感染症に罹患している患者に適当な経路によっ
て有効量の薬学的組成物を投与する段階を含む。
【0022】発明の詳細な説明 本発明は、成体のアカガエル属のカエルの皮膚における抽出物の系統的な検討
と、細菌に対する阻害活性を有する全てのペプチドの特徴づけとに関する。アカ
ガエル族のカエルの皮膚は抗菌作用を有する種々の配列のペプチドを産生する。
これらのペプチドのアミノ酸配列を比較することにより、それらは構造的な類似
性に基づいてファミリーに分類できることが示される。抗菌性ペプチドを分類す
る試みは、系統的な用語が存在しないこと、および構造的に明らかに同一ファミ
リーに属するペプチドに異なる名前が与えられていることによって妨げられてい
る。発明の概要において、表1に示すように、アカガエル属のカエルの皮膚にお
いて産生される少なくとも7つの異なるペプチドファミリーがアミノ酸配列の類
似性に基づいて同定されている。本発明では、これらのファミリーは、以下のよ
うに最初に発見されたメンバーから命名される:(1)ラナツエリン-1、(2)ラ
ナツエリン-2(ラナツエリン-3を含む)、(3)ブレビニン-1(ガエグリン(gae
gurin)-5、ガエグリン-6、およびラナツエリン-4を含む)、(4)ブレビニン-2
(ルゴシン(rugosin)A、ルゴシンB、およびラナツエリン-ITを含む)、(5)
エスクレンチン-2(ガエグリン(gaegurin)-1、-2、-3および-4並びにルゴシン
(rugosin)Cを含む)、(6)ラナレキシン、ならびに(7)テンポリン(ペプチ
ドA1、ペプチドB9、並びにラナツエリン-5、-6、-7、-8および-9を含む)。
【0023】 ブレビニン-1、ラナレキシン、ブレビニン-2、エスクレンチン-1、エスクレン
チン-2、およびラナツエリン-1ファミリーのペプチドのC-末端領域はシスチン架
橋環状ヘプタ(liepta)ペプチドを含有するが、ラナツエリン-2ファミリーのペ
プチドの対応する領域はシスチン架橋環状ヘキサペプチドを含有する。テンポリ
ンファミリーのペプチドは環状領域がなく、それらの一次構造はあまり保存され
ていない。ファミリーの全てのメンバーは10〜14のアミノ酸残基を含有し、C-末
端で終結している(α-アミド化アミノ酸残基)。
【0024】 本発明では、6種の密接に関連するアカガエル属北アメリカカエルにおける皮
膚の抽出物が既知の5つのファミリー:ブレビニン-1、ラナツエリン-2、エス
クレンチン-2、ラナレキシン、およびテンポリンに属する抗菌性ペプチドを含
有することを証明する。これらのペプチドは、それらの起源を示す種の名称の最
初の文字を使用することによって分類される(ルテイヴェントリス(luteiventr
is)はL、バーランディエリ(berlandieri)はBおよびヒョウガエル(pipiens)
はP、ブロンズガエル(clamitans)はC、およびブタゴエガエル(grylio)はG。
ウシガエルペプチドは「親」と考えられ、従って文字が与えられていない)。同
一ファミリーの2つまたはそれ以上のメンバーが1つの種によって産生される場合
には、ペプチドは、ラナツエリン-2Laおよびラナツエリン-2Lbの例のように文
字a、b、c等によって識別される。
【0025】 生物活性ペプチドの分子形態の分布および個々のペプチドの一次構造は種特異
性が高い。本研究において、各カエルはブレビニン-1ファミリーの多数のペプ
チド並びにエスクレンチン-2およびラナツエリン-2ファミリーの少なくとも1
つのペプチドを産生するが、テンポリンファミリーのペプチドは、このような成
分の系統的な探索にもかかわらず、R. バーランディエリの皮膚では検出されな
かった。同様に、以前に北アメリカウシガエルであるウシガエル(R. catesbeia
na)から単離されたラナレキシンおよびラナツエリン-1と構造的に関連のあるペ
プチドは他の種の皮膚抽出物中では同定されなかった。この時点では、エスクレ
ンチン-1およびブレビニン-2ファミリーに属するペプチドは北アメリカアカガエ
ル属のカエルの皮膚では同定されていなかった。本研究において単離された抗菌
性ペプチドのいずれもこれまでに記載されていない。
【0026】 両生類種の皮膚により構造的に関連のある多数のペプチドが合成されることに
よって、広域な微生物による侵襲から生物を防御しており、これは各ペプチドが
別個の抗菌作用スペクトルを有し、特定の細菌を標的化することができるためで
ある。本研究において単離されたブレビニン-1、エスクレンチン-2、およびラ
ナツエリン-2ファミリーのペプチドは、グラム陽性菌(黄色ブドウ球菌(Staph
ylococcus aureus))、グラム陰性菌(大腸菌(Escherichia coli))、および
酵母(カンジダアルビカンス(Candida albicans))の増殖を阻害する広域抗菌
活性スペクトルを示す。しかし、試験した微生物のうち、テンポリンファミリー
のペプチドは黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対してのみ活性を示した。
【0027】 発明の概要において、表1に示すように、C-末端ヘプタペプチド環の存在を含
むラナツエリン4は、他のアカガエル属カエルの皮膚から単離され、以前に特徴
づけられているガエグリン(gaegurin)(Park, J. M., Jung, J. E.,およびLee
, B. J., Bichem. Biophys. Res. Commun. 205, 948-954(1994))およびブレビ
ニン(Morikawa, N., Hagiwara, K.,およびNakajima, T., Biochem. Biophys. R
es. Commun. 189, 184-190(1992);Simmaco, M., Mignogna, G., Barra, D.,お
よびBossa, F., J. Biol. Chem. 269, 11956-11961(1994))との構造上の類似性
が制限的である。ラナツエリン5〜9は、ラナ-エスクレンタの皮膚から以前に単
離された溶血性ペプチドA1およびB9とのある程度の配列の同一性を示す(Simmac
o, M., De Biase, D., Severinin, C., Aita, M. Falconieri Erspamer, G., Ba
rra, D.,およびBossa, F., Biochim. Biophys. Acta 1033, 318-323(1990))。
しかし、ラナツエリン1、2および3は両生類の皮膚から単離された任意の他の抗
菌性ペプチドとあまり類似していない。
【0028】 アミノ酸配列モチーフ、C-K-[V/I/L]-[A/S/T]-K-[K/T/Q]-Cは、例外なくアカガ
エル属の種の全ての抗菌性ペプチドについて主張されているが(Park, J. M.,Ju
ng, J. E.,およびLee, B. J., Biochem. Biophys. Res. Commun. 205, 948-954(
1994))、本発明の多くのアカガエル属ペプチドでは見られない。本発明のさら
に予期されなかった特徴としては、ウシガエルのオタマジャクシ全体の抽出物か
ら以前に単離されたラナレキシン(Clark, D. P., Durell, S., Maloy, W. L.,
およびZasloff, M., J. Biol. Chem. 269, 10849-10855(1994))はラナツエリン
では存在しないことである。ラナレキシンは黄色ブドウ球菌に対して強力な細胞
溶解活性を示すので最小阻害濃度は4μg/ml)、ウシガエルの皮膚抽出物を検討
する間に見逃されないと思われる。従って、ウシガエルの皮膚における抗菌性ペ
プチドの発現は発生により調節される可能性がある。
【0029】 多数のアカガエル属ペプチドは、表および図面に示すようにグラム陽性菌、グ
ラム陰性菌、および真菌に対する高い効力および広域抗菌スペクトル特性を示す
。従って、強力なアカガエル属ペプチドのアミノ酸配列は高い効力を示し、通常
使用される抗生物質に耐性を形成した病原菌に対する特異性を有する修飾された
形態の基礎を形成することもできる。
【0030】 特に、1つの修飾は、ブレビニン-1、ラナレキシン、ブレビニン-2、エスクレ
ンチン-1、エスクレンチン-2およびラナツエリン-1ファミリー、並びにラナツ
エリン-2ファミリーのC-末端でのシスチン架橋の存在に焦点が絞られる。Cys→
AlaおよびCys→Serの置換を含有する修飾されたアカガエル属ペプチドを合成す
ることによって、システイン架橋を持たないペプチドが得られる。これらの修飾
されたアカガエル属ペプチドは大腸菌、黄色ブドウ球菌、およびカンジダアルビ
カンスに対する阻害活性を示す。
【0031】 一般に、他の修飾されたラナツエリンは、抗菌性ペプチドが細胞毒性を示すメ
カニズムを理解することによって調製することができる。アカガエル属ペプチド
などの抗菌性ペプチドは両親媒性α-ヘリックス構造を形成する傾向を有し、そ
れらの作用メカニズムは細胞膜の脂肪酸鎖と直接相互作用することにより、浸透
圧バランスを担う正常な膜機能の障害が引き起こされることに関係すると考えら
れている。抗菌性ペプチド内に陽イオン残基(特にリジン)が存在することによ
って、イオンチャネルの形成による細胞膜間のイオン勾配が破壊されると考えら
れている。クルシアニ(Cruciani, R. A.)、バーカー(Barker, J. L.)、デュ
レル(Durell, S. R.)、ラグフナサン(Raghunathan, G.)、ガイ(Guy, H.)
、ザスロフ(Zasloff, M.)およびスタンレイ(Stanley, F.)、Eur. J. Pharma
col. 226, 287-296(1992)。ガルニア(Garnier)、オスグソルペ(Osguthorpe)
およびロブソン(Robson)の方法またはキアン(Qian)およびセジノウスキー(
Sejnowski)の方法のいずれかの方法によるアカガエル属ペプチドの二次構造の
解析は、ペプチドのほとんどがグリシンを含有する「ヒンジ」領域によって結合
される2つのα-ヘリックス領域を含有することが推定される。ガルニア(Garnie
r, J.)、オスグソルペ(Osguthorpe, D.)およびロブソン(Robson, B.)J. Mo
l. Biol. 120, 97-121(1978);キアン(Qian, N.)およびセジノウスキー(Sejn
owski, T.)、J. Mol. Biol. 202, 865-884(1988))。例えば、この立体配座は、
昆虫血液リンパおよび哺乳類の腸から単離された抗菌性ペプチドにおけるセクロ
ピン(cecropin)ファミリーに見出される。
【0032】 この所見に基づいて、1つまたは複数のα-ヘリックス伸長残基(水素結合残基
)と、個々のアカガエル属ペプチドのヘリックス領域内、特にペプチドのC-末端
領域内の親油性アミノ酸残基を置換することによって、修飾されたアカガエル属
ペプチドの1形態が構築される。他のアミノ酸残基は以下のように置換すること
ができる: (a)α-ヘリックス伸長部を有するペプチドの中心部位においてβ-シート領
域を置換するためにGlyをAlaへ置換する。ペプチドのα-ヘリックス性の増加に
より標的微生物の細胞膜との相互作用が促進される; (b)ペプチドの中心部分のβ-シートを安定化するためにGlyをValへ置換する
; (c)α-ヘリックス性を促進するためにAsnをAlaまたは別の親油性アミノ酸残
基へ置換する; (d)α-ヘリックス性を促進するためにGlyをGluへ置換する。
【0033】 修飾されたアカガエル属ペプチドはまた、本発明の概要において考察されてい
るように、記号、X、B、Z、U、O、J'およびJを含有する式を有する修飾ペプチド
であるアカガエル属ペプチドファミリーを含む。
【0034】 よりさらに別の修飾されたアカガエル属ペプチドはまた、1つ又は複数のリジ
ン残基をアルギニンにより置換することによっても調製することができる。この
置換は、ペプチドの陽イオン性を増加し、細胞膜イオン勾配に影響を与える能力
を促進する。
【0035】 別の形態の修飾されたアカガエル属ペプチドは元の分子の重複部分を欠く切断
されたアカガエル属ペプチドと、D-アミノ酸残基および/または非天然型アミノ
酸および/または側鎖修飾アミノ酸を含有する、プロテアーゼ抵抗性修飾アカガ
エル属ペプチドとを含む。アカガエル属ペプチドはまた、グリシン(G)残基を
アミノ酸残基であるバリン(Valine)、アラニン(A)、リジン(K)およびグル
タミン酸(E)の1つまたは複数と置換することによっても修飾される。さらに別
の修飾されたアカガエル属ペプチドは、リジン(K)が1つまたは複数のアルギニ
ン(R)残基と置換されているペプチドを含む。切断された形態のアカガエル属
ペプチドは任意のグリシン残基のN側において、または反復残基間において切断
された断片、並びにN-末端欠損断片を含む。任意のアカガエル属ペプチドは、リ
ジン(K)残基のεアミノ基がパルミチン酸塩のような脂肪酸またはグリコシル
化糖にカップリングしているもの、アスパラギン酸(D)もしくはグルタミン酸
(E)残基または加水分解されたグルタミン(Q)残基のεカルボキシル基が脂肪
アルコールまたはグリコシル化糖にカップリングしているもの、またはスレオニ
ン(T)、チロシン(Y)もしくはセリン(S)残基のεヒドロキシル基が脂肪酸
またはグリコシル化糖にカップリングしているものなどの修飾された側鎖を有す
るアミノ酸残基で修飾されてもよい。また、修飾されたアカガエル属ペプチドは
、切断された形態が、βもしくはγアミノ酸、脂肪族ジアミン、脂肪族もしくは
芳香族ジカルボン酸、ピリジンカルボン酸、芳香族ジオールなどのヘテロ環状有
機部分を選択的に含有する非天然型ペプチドまたはペプチド配列を合成により縮
合されたものを含む。
【0036】 アカガエル属ペプチドおよび修飾された形態は、「メリフェルド(Merrifeld
)」技術のような技術を使用した自動式ペプチド合成と、挿入、発現および単離
を含む組換えDNA技術と、任意の天然起源からの抽出技術(天然型アカガエル属
ペプチド)とによって得ることができる。また、半合成アカガエル属ペプチドは
、上記の技術のいずれかを使用してペプチド配列を調製し、且つ必要な場合には
、適当な側鎖保護条件下において、エステル化、アミド化、シッフ塩基形成によ
ってペプチド配列を化学的部分にカップリングすることによって得ることができ
る。これらの技法は当技術分野において周知である。例えば、メリフェルド技術
は、その開示内容が参照として本明細書に組み入れられている米国特許第5,049,
656号に記載されており、組換え技術は、その開示内容が参照として本明細書に
組み入れられている米国特許第4,237,224号および同第5,595,887号に記載されて
いる。半合成カップリング技術、並びにカルボン酸のアミド化およびエステル化
(例えば、C-末端アミドおよびエステル形成のため)は「上級有機化学(Advanc
ed Organic Chemistry)」、J. March, Wiley Interscience 4th Ed.,1992に記
載されている。抽出技法の例は以下の実験における実施例に記載されている。
【0037】 組換え技術に関しては、アカガエル属ペプチドはアカガエル属のカエルの皮膚
に非常に大量に存在するので、これらのペプチドをコードするcDNAのクローニン
グが特に困難なことであるとは思われない。標準的なクローニング技法を使用す
ることができる。ウシガエル皮膚由来ののPoly(A)-リッチRNAは、アフィニティ
ークロマトグラフィーおよび構築されたcDNAライブラリーによって調製すること
ができる。ポリメラーゼ連鎖反応を使用したRACE(rapid amplification of cDN
A 3'end)におけるプライマーとして使用するために、ラナツエリン-1の19〜25
領域または他のアカガエル属ペプチドDNA配列の類似の領域などのアカガエル属
ペプチドDNA配列の適当な領域をコードするヌクレオチド混合物プールを合成す
ることができる。増幅産物をBlueScriptベクター(Stratagene)のXhoI/EcoRV制
限酵素部位にクローニングすることができる。クローンをランダムプライミング
によって標識化することができ、次いで全長のクローンを得るためにcDNAをスク
リーニングするために使用することができる。陽性のクローンを選択し、ヌクレ
オチド配列決定によって分析することができる。この方法は、ラナ-エスクレン
タからエスクレンチンおよびブレビニン1EをコードするcDNAをクローニングする
ためにうまく使用することができる(J. Biol. Chem. 269: 11956-11961, 1994
)。ラナツエリンまたはその修飾された形態のゲノムを含有するcDNAクローンは
大腸菌(E. coli)内への挿入および発現などの既知の組換え技術によって発現
させることができる。アカガエル属ペプチドは抗菌性であるので、好ましい技術
は、成熟に達した後に、培養物に発現を誘導する段階を含む。
【0038】 効果的な予防的用途および抗感染症用途のためには、アカガエル属ペプチド並
びにそれらの修飾および切断された形態、並びに本発明の組成物を単独または薬
学的に許容されうる担体と併用して、局所的、経口、肛門、眼球、頬側、鼻腔、
筋肉内、皮下、静脈内、または非経口経路によって投与することができる。経路
、製剤、および用量の最適な選択は担当医または担当獣医によって実施され、患
者または動物の独自の状態に基づく。しかし、ヒトに対する投与の通常の範囲は
約50〜2000mgP.O./1日の範囲内であり、好ましくは約1〜4用量であり、用量は純
粋なアカガエル属ペプチドの活性に基づいている。小型動物に対する投与の通常
の投与量はヒトとほぼ同一範囲である。大型動物では、通常の投与量は、投与さ
れる用量が約20〜20,000mg.P.O./日の範囲であるように、単位体重あたり多い。
この投与量は治療される被験体(ヒトまたは動物)の体重によって幾分変化して
もよく、一般に、ヒトおよび小動物には、約1〜40mg/kg体重/日を使用すること
ができ、大型動物には、約1〜400mg/kg体重/日を使用することができる。
【0039】 本発明のアカガエル属ペプチドは、乳糖、油、マンニトールおよびデンプンな
どの不活性な薬学的賦形剤と併用することができ、エリキシル、液体、軟膏、ロ
ーション、IV液、アルコール、錠剤、カプセルなどの投与形態に製剤化すること
ができる。非経口、筋肉内、皮下および静脈内投与のためには、これらのペプチ
ドは、水、食塩水、ゴマ油、エタノール緩衝水性媒体、ポリエチレングリコール
などの不活性で、非経口的に許容されうる溶剤と共に製剤化することができる。
局所的投与および経口投与のためには、これらのペプチドはロウ、油、緩衝水性
媒体等と共に製剤化することができる。これらの種々の薬学的投与形態は、薬学
技術分野に既知の方法によって製造される。
【0040】 上記の方法により、アカガエル属ペプチド、並びにそれらの修飾および切断さ
れた形態における抗菌活性は以下の細菌株および真菌株に対して阻害作用を示す
と思われる。
【0041】 1. 大腸菌 この「無害」な生物の薬剤-耐性株は、任意の他の微生物の2倍もの多くの院内
感染症症例、特に院内感染尿路感染症の原因となっている。
【0042】 2. 腸球菌種(Enterococcus sp.) これらの生物は、特に外科手術を受けた高齢患者の創傷における感染症の原因
となっている。E.フェーカリス(E. faecalis)も尿路感染症の原因であり、入
院患者の心臓弁および人工装置に侵襲することが多い。
【0043】 3. バクテロイデスフラジリス(Bactereoides fragilis) このグラム陰性嫌気性菌は、通常の腸内常在細菌叢の構成菌であるが、耐性菌
は入院患者の創傷および腹部感染症の原因となっている。
【0044】 4. 緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa) 敗血症および肺炎に至ることがある感染症は、特に火傷患者に一般的である。
この生物は汚染されたカテーテルおよび他の侵襲的器具によって生体の開口部か
ら導入されることが多く、レスピレーターおよび腎透析装置内で増殖する。
【0045】 5. クレブシエラニューモニエ(Klebsiella pneumoniae) この生物は静脈治療に使用されるグルコース溶液内で容易に増殖して、菌血症
による死を生ずる。クレブシエラ(Klebsiella)によって生じる肺炎は、現行の
抗生物質による治療にもかかわらず致死率50%である。
【0046】 6. セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens) クレブシエラのように、このグラム陰性菌はグルコース溶液中で増殖し、感染
により、慢性疾患患者の口咽頭にコロニー形成し、肺炎を生ずる。
【0047】 7. 結核菌(Mycobacterium tuberculosis) 1985年以降、治療に使用される主要な薬剤であるイソニアジドおよびリファン
ピシンに対する耐性株の出現により結核の発現頻度は米国において劇的に増加し
ている。AIDSおよび他の免疫無防備患者における院内感染が一般的である。
【0048】 8. 肺炎連鎖球菌 この生物は全ての細菌性肺炎の80%の原因となっており、老人ホームおよび老
人病棟などの高齢者を収容する施設内で特に流行する。若年者では、中耳の感染
により髄膜炎および中耳炎が生じる。
【0049】 9. 化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes) この生物は、「連鎖球菌性咽頭炎」の原因であり、適切に治療されないと、リ
ウマチ性心疾患、肺炎および糸球体腎炎の合併症を生ずることがある。
【0050】 10. ヘモフィルスインフルエンザ(Haemophilus influenzae) この病原菌は小児における急性細菌性髄膜炎の発現率増加の原因となっており
、通院状況において伝染することが多い。早急な診断および現行の抗生物質によ
る活発な治療が行われても、小児の33%は障害が残る。
【0051】 11. スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus
) スタフィロコッカス種(Staphylococcus sp.)は一般に抗生物質耐性で、新生
児室、分娩室および火傷治療室において問題となっている。S. サプロフィティ
カス(S. saprophyticus)は、特に性行為が活発な若い女性および免疫無防備患
者において尿路感染症を生じる。
【0052】 12. カンジダアルビカンス 抗生物質治療または重度の免疫抑制はC.アルビカンス(C. albicans)による
広範な侵襲を生じることが多く、特に、火傷患者、並びに腎臓、心臓および骨髄
移植患者に一般的である。
【0053】 以下の実験における実施例は本発明をさらに例示する。それらは、上記の考察
によって十分に特徴づけられている本発明を限定する意味のものではない。上記
の説明、実施例、およびデータは、本発明の組成物の調製および用途の完全な記
載である。本発明の多数の実施態様は本発明の精神および範囲から逸脱すること
なく実施されうるので、本発明は添付の特許請求の範囲内にある。
【0054】 材料および方法 アカガエル属のカエルの個々の試料の分類学上の同定は、特に、いくつかの種
が共存し、雑種を形成する領域では困難であることが多い。同様に、異なる種間
での系統発生的な相互関係は完全には理解されていない。従って、皮膚における
抗菌性ペプチドの分布およびアミノ酸配列についての検討が、アカガエル属のカ
エルの同定および分類のための有用なツールになることが明らかであると示唆さ
れる。一次構造のより大量のデータが収集されると、アミノ酸配列は種間の系統
発生的な相互作用を検討するための分類学的な分析の基礎を形成することができ
る。非常に高濃度の抗菌性ペプチドを含有する皮膚分泌物は、非侵襲性の手法に
よって容易にアカガエル属のカエルから採取することができるので(中程度の電
気刺激またはエピネフリンの皮下注射)、種の同定は動物を屠殺する必要はない
。分子的な技術は、アカガエル属のカエルの同定を容易にするため、および系統
発生的な関係を検討するために以前から使用されている。例えば、ミトコンドリ
アおよびゲノムDNAのヌクレオチド配列の分析は、密接に関連のあるヨーロッパ
ミズガエル種であるR. リディブンダ(R. ridibunda)、R. エスクレンタ、およ
びR. レスソネア(R. lessonae)の試料の進化歴を検討するために使用されてい
る。
【0055】 動物 マダラガエルであるR. ルテイヴェントリス (n=16;体重範囲12〜40g)、リ
オグランデヒョウガエルであるR. バーランディエリ(n=8;体重範囲51〜115g)
、北アメリカウシガエルであるウシガエル(R. catesbeiana)、ブロンズガエル
(n=21;体重範囲44〜75g)、ブタゴエガエル(n=6;体重範囲106〜204g)、お
よび北ヒョウカエルであるヒョウガエル(R. pipiens)(n=12;体重範囲41〜54
g)の雄雌の成体試料はチャールズ-D. サリバンカンパニー(Charles D. Sulliv
ian Company)(Nashville, TN, U.S.A.)から購入した。動物は粉砕した氷の中に
沈めることによって麻酔し、脊髄を切断して屠殺した。速やかに皮膚を切除し、
ドライアイスで凍結し、抽出時まで-55℃で保存した。
【0056】 組織の抽出 凍結した皮膚(R. ルテイヴェントリス 45g;R. バーランディエリ66g;ブロ
ンズガエル125g;ブタゴエガエル96g;ヒョウガエル58g)を別個に、ワーニング
(Waring)ブレンダーを使用して、0℃においてエタノール/0.7M HCl(3:1v/v; 1
0ml/g)中でホモジナイズすることによって抽出した。ホモジネートは0℃におい
て2時間撹拌し、遠心分離した(4℃において4000Xgで30分間)。減圧下で上清か
らエタノールを除去し、さらに遠心分離後(4℃において4000xgで30分間)、抽
出物を別個に、一列に接続した8つのSep-PakC-18カートリッジ(Waters Associat
es, Milford, MA, U.S.A.)で2ml/分の流速で吸引した。結合した材料をアセトニ
トリル/水/トリフルオロ酢酸(70.0:29.9:0.1, v/v/v)で溶出し、凍結乾燥した
【0057】 ウシガエルでは、組織の抽出は以下のように実施した。雄雌両性のウシガエル
の脊髄切断した成体試料から皮膚(176g)を切除し、速やかにドライアイスで凍
結した。組織は抽出時まで-55℃で保存した。ワーニングブレンダーを使用して
、0℃においてエタノール/0.7M HCl(3:1v/v; 1800ml)中でホモジナイズすること
によって抽出した。ホモジネートは0℃において2時間撹拌し、遠心分離した(4
℃において4000Xgで30分間)。減圧下で上清からエタノールを除去し、さらに遠
心分離後(4℃において4000xgで30分間)、抽出物を、一列に接続した8つのSep-
PakC-18カートリッジ(Waters Associates)で2ml/分の流速で吸引した。結合した
材料をアセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(70.0:29.9:0.1, v/v/v)で溶出し
、凍結乾燥した。
【0058】 ペプチドの精製 R. ルテイヴェントリス 、R. バーランディエリ、ブロンズガエル、ブタゴエ
ガエル、およびヒョウガエル種の各々から抗菌性ペプチドを精製するために同一
のクロマトグラフィー法を使用したことから、R. ルテイヴェントリスのペプチ
ドを単離するために使用した方法にみを詳細に記載する。Step-Pakカートリッジ
での部分精製後、皮膚抽出物を1%(v/v)トリフルオロ酢酸/水(5ml)に溶解し、1
M酢酸で平衡化したSephadex G-25(Pharmacia Biotech, Uppsala, Sweden)の(10
0×2.6cm)カラムでクロマトグラフィーを行った。カラムは流速48ml/時間で溶
出し、分画(8ml)を回収した。280nmの吸光度を測定した。分画の少量(50μl
)が黄色ブドウ球菌の増殖を阻害する能力を先のセクションに記載したように測
定した。最大活性(図1のバーで示す)を含有する分画をプールし、0.1%(v/v)ト
リフルオロ酢酸/水で平衡化し、流速2ml/分の(25×1cm)Vydac 218TP510 C-18
逆相HPLCカラム(Separations Group, Hesperia, CA, USA)に注入した。溶出溶
媒におけるアセトニトリルの濃度は、直線濃度勾配を使用して10分間で21%(v/v)
まで、60分間で49%(v/v)まで増加した。214nmおよび280nmにおける吸光度をモニ
ターし、分画(1分)を採取した。抗菌作用を含有する分画を(250×4.6mm)Vyd
ac 214TP54(C-4)およびVydac219TP54(フェニル)逆相HPLCカラムで連続的にクロ
マトグラフィーを行った。溶出溶媒のアセトニトリル濃度は40分間で21%から55%
まで増加し、流速は1.5ml/分とした。
【0059】 ウシガエルの皮膚抽出物の精製を同様の様式で実施した。Step-Pakカートリッ
ジで部分精製後、抽出物を1%(v/v)トリフルオロ酢酸/水(5ml)に溶解し、1M酢
酸で平衡化したSephadex G-25(Pharmacia Biotech)カラム(100×2.6cm)でク
ロマトグラフィーを行った。カラムは流速48ml/時間で溶出し、分画(8ml)を回
収した。280nmにおける吸光度を測定した。分画のアリコートの抗菌活性を測定
した。最大活性(図1のバーで示す)を含有する分画をプールし、0.1%(v/v)トリ
フルオロ酢酸/水で平衡化し、流速2ml/分の(25×1cm)Vydac 218TP510 C-18逆
相HPLCカラム(Separations Group)に注入した。溶出溶媒のアセトニトリルの
濃度は直線濃度勾配を使用して10分間で21%(v/v)まで、60分間で49%(v/v)まで増
加した。214nmおよび280nmにおける吸光度をモニターし、分画(1分)を回収し
た。抗菌活性を含有する分画を(250×4.6mm)Vydac 219TP54(フェニル)およびV
ydac208TP54(C-8)カラムで連続的にクロマトグラフィーを行った。溶出溶媒のア
セトニトリル濃度は、40分間で14%から35%まで増加し、流速は1.5ml/分とした。
【0060】 R. ルテイヴェントリスペプチドの分離 黄色ブドウ球菌に対する増殖阻害作用を示すR. ルテイヴェントリスの皮膚の
抽出物のペプチド分画をStep-Pakカートリッジで部分精製後、図1のバーによっ
て示す2つの別個のゾーンとしてSephadex G-25ゲル透過カラムから溶出した。そ
の後の特徴付けにおける検討により、ゾーンAがエスクレンチン-2L、ラナツエリ
ン-2La、およびラナツエリン-2Lbを含有し、ゾーンBはブレビニン-1La、ブレビ
ニン-1Lb、テンポリン-1La、テンポリン-1Lb、およびテンポリン-1Lcを含有する
ことが証明された。半分取Vydac C-18逆相HPLCカラム(図2A)でゾーンAからプ
ールした分画のクロマトグラフィーの後、抗菌活性は、保持時間45〜70分におい
て1つではあるが、非常に幅の広域のクロマトグラムとして溶出された。半分取C
-18カラムでのゾーンB(図1)のプールした分画のクロマトグラフィーにより、
保持時間48〜75分の重なった分画に抗菌活性が溶出された(図2B)。
【0061】 生物活性を有する全てのペプチドを精製するために同一のクロマトグラフィー
法を使用したことから、ゾーンAからのそれらの精製のみを詳細に記載する。半
分取C-18カラムからの保持時間45〜55分の分画をプールし(図2A)、Vydac C-4
カラムでクロマトグラフィーを行った(図3A)。分解能は悪かったが、抗菌活性
(ラナツエリン-2Laと関連)はバーで示す分画に溶出した。C-18カラムからの保
持時間56〜70分の分画をプールして、Vydac C-4カラムでクロマトグラフした(
図3B)。抗菌活性はバーで示す2つの別個のゾーンに溶出した。先に溶出した分
画はラナツエリン-2Lbを含有し、後に溶出した分画はエスクレンチン-2Laを含有
した。抗菌性ペプチドを、図4(A〜C)に示すようにVydacフェニルカラムでの最
終クロマトグラフィーによる対称なピーク形状によって評価したとき、ほぼ均質
になるまで精製した。純粋なペプチドの最終収率は以下のようであった:ラナツ
エリン2La、4050nmol;ラナツエリン2Lb、320nmol;およびエスクレンチン-2L、
740nmol。
【0062】 Vydac C-4およびVydacフェニルカラムでのゲル透過クロマトグラフィーのゾー
ンBからの抗菌性ペプチドの精製(図1)により、ブレビニン-1La(880nmol)、ブ
レビニン-1lb(45nmol)、テンポリン-1La(120nmol)、テンポリン-1Lb(200nmol)お
よびテンポリン-1Lc(60mnol)が純粋な形態で単離された。純粋なペプチドの最終
的な収率は括弧内に示す。
【0063】 R. バーランディエリ、ブロンズガエル、ブタゴエガエル、およびヒョウガエル
ペプチドの分離 R. ルテイヴェントリスから抗菌性ペプチドを分離するための同一のクロマト
グラフィー法を使用することによって、R. バーランディエリ皮膚由来の以下の
ペプチドを純粋な形態で示された収率で単離した:ブレビニン-1Ba(4nmol)、ブ
レビニン-1Bb(15nmol)、ブレビニン-1Bc(8nmol)、ブレビニン-1Bd(28nmol)、ブ
レビニン-1Be(12nmol)、ブレビニン-1Bf(9nmol)、エスクレンチン-2B(31nmol)、
およびラナツエリン-2B(75nmol)。抗菌活性を有する以下のペプチドをヒョウガ
エルの皮膚から示された収率で単離した:ブレビニン-1Pa(1050nmol)、ブレビニ
ン-1Pb(1110nmol)、ブレビニン-1Pc(64nmol)、ブレビニン-1Pd(315nmol)、ブレ
ビニン-1Pe(8nmol)、エスクレンチン-2P(12nmol)、ラナツエリン-2P(690nmol)、
およびテンポリン-1P(205nmol)。以下のペプチドをブロンズガエル皮膚から示さ
れた収率で単離した:ラナツエリン-1C(570nmol)、ラナレキシン-1C(715nmol)、
ラナツエリン-2Ca(30nmol)、ラナツエリン-2Cb(110nmol)、テンポリン-1Ca(240n
mol)、テンポリン-1Cb(qnm)、テンポリン-1Cc(qnm)。以下のペプチドをブタゴエ
ガエルの皮膚から示された収率で単離した:ラナレキシン-1G(50nmol)、ラナツ
エリン-1G(70nmol)、ラナツエリン-2G(55nmol)、およびテンポリン-1Ga(180nmol
)。(qnmは量が測定されなかったことを意味する。)
【0064】 ウシガエルペプチドの分離 ウシガエル皮膚の抽出物におけるペプチド分画をStep-Pakカートリッジで部分
精製した後、Sephadex G-25ゲル透過カラムから2つのゾーンとして溶出した(図
5)。半分取Vydac C-18逆相HPLCカラムで先に溶出したゾーンAのプールした分画
のクロマトグラフィーを行った後、活性は3つの重ならない分画に溶出され、そ
の後、ラナツエリン1+5、ラナツエリン2+3、およびラナツエリン4を含有するこ
とが示された(図6A)。同様に、ゾーンBのプールした分画のクロマトグラフィ
ーにより、3つの分画に活性が分離され、その後ラナツエリン6+7、ラナツエリン
8、およびラナツエリン9を含有することが示された(図6B)。分析用Vydacフェ
ニルおよびC-8カラムでのクロマトグラフィーによる対称なピーク形状によって
評価した場合に、ほぼ均質になるまでペプチドを精製した。純粋なペプチドのお
およその収率は以下のようであった:ラナツエリン1、120nmol;ラナツエリン2
、80nmol;ラナツエリン3、50nmol;ラナツエリン4、160nmol;ラナツエリン5、
140nmol;ラナツエリン6、170nmol;ラナツエリン7、250nmol;ラナツエリン8、
120nmol、およびラナツエリン9、400nmol。
【0065】 構造分析 蛍光検出および逆相HPLCによるアミノ酸誘導体の分離によるウォータース(Wa
ters)AccQ Tagシステムを使用して、6-アミノキノリル-N-ヒドロキシスクシニ
ミジルカルバメートによるプレカラム誘導体化によってアミノ酸組成を求めた。
5.7 M HCl(110℃において24時間)における約1 nmolのペプチドの加水分解を実施
した。ペプチドの一次構造は、濃度勾配溶出条件下でフェニルチオヒダントイン
アミノ酸のオンライン検出のために改良されたアプライドバイオシステムズ(Ap
plied Biosystems)モデル471シークエネーターを使用して、自動化されたエド
マン(Edman)分解によって求めた。パーキンエルマーシエックス(Perkin Elme
r Sciex)API 150EXシングル四重極機器を使用して、エレクトロスプレー質量分
析を実施した。質量測定の精度は±0.02%であった。
【0066】 ペプチドの一次構造、それらのアミノ酸配列を発明の概要における表1に示す
。全ての場合において、ブレビニン-1、エスクレンチン-2、およびラナツエリン
-2ペプチド中のシスチン架橋の存在を含む提案されたアミノ酸配列をアミノ酸組
成分析(データは示していない)および質量分析(図5)によって確認した。質
量分析法はまた、テンポリンファミリーのペプチドがC-末端α-アミド化残基を
含有することも証明した。
【0067】 抗菌アッセイ法 ペプチドの最小阻害濃度(MIC)は、以前に記載されている96-ウェルマイクト
タイター細胞培養プレートを使用して、標準的なマイクロ希釈方法によって測定
した。ミューラー-ヒントン(Mueller-Hinton)培地(50μL)でのペプチドの連
続希釈液を、一晩培養した大腸菌(ATCC25922)および黄色ブドウ球菌(NCTC832
5)の培養物由来の接種物(50μLの103CFU/mL)と共に5%CO2加湿空気雰囲気中で
37℃において18時間インキュベーションした。カンジダアルビカンス(ATCC9002
8)とのインキュベーションはRPMI 1640培地で35℃において48時間実施した。イ
ンキュベーション後、各ウェルの550nmにおける吸光度をM.A.バイオプロダクツ
(Bioproducts)モデルMA308マイクトタイタープレートリーダーを使用して求め
た。各ペプチドのMICは、目に見える増殖が観察されない場合には最低濃度であ
ると考えた。アッセイの有効性をモニターするために、大腸菌および黄色ブドウ
球菌とのインキュベーションは漸増濃度の広域スペクトルの抗生物質、バシトラ
シンを用いて平行して実施し、カンジダアルビカンスとのインキュベーションは
アンホテリシンBを用いて平行して実施した。
【0068】 単離したペプチドがグラム陽性菌黄色ブドウ球菌、グラム陰性菌大腸菌、およ
び酵母カンジダアルビカンスの増殖を阻害する能力を表2で比較する(表2のNAは
活性がないことを意味し、NDは測定されなかったことを意味する。)
【0069】 20μg/mlの濃度で試験したラナツエリン1〜9は、ヒト赤血球に対する検出可能
な溶血活性を示さなかった。
【0070】
【表2】 MIC(μM)
【0071】ラナツエリン-1の構造活性の検討 α-ヘリックス性を増す分子のC-末端ドメインの置換を検討する。多くのもの
はグラム陰性菌に対する効力を増加する。
【0072】 アメリカウシガエルであるウシガエル(Rana. catesbeiana)の皮膚から単離
されたラナツエリン-1(SMLSVLKNLG10KVGLGLVACK20INKQC)(配列番号:8)はグラ
ム陰性菌である大腸菌、グラム陽性菌である黄色ブドウ球菌、および酵母である
カンジダアルビカンスに対する抗菌活性を示す。
【0073】 ペプチドは、3つの構造ドメインを含むと予測される:α-ヘリックス(1〜8残
基)、β-シート(11〜16残基)およびβ-ターン(20〜25残基)。Cys19およびC
ys25をSer残基により置換すると、効力にわずかな影響が示されたのみであった
。これは、ジスルフィド架橋が活性に必要でないが、環状ヘプタペプチド領域を
欠くと活性のない類似体が生ずることを示している。
【0074】 Gly10、Gly13およびGly15をLysまたはGlu残基のいずれかにより置換すると、
α-ヘリックス含量は高いが、抗菌活性ペプチドが低下または欠損した類似体を
生じた。これはペプチドの中心のβ-シート領域の重要さを示している。
【0075】 β-ターン領域のAsn22をAlaにより置換すると、推定されるα-ヘリックス性が
増加し、大腸菌に対する効力が8倍増加した。
【0076】 一方、N-末端α-ヘリックス領域のSer4をAlaまたはGlyのいずれかにより置換
すると、効力に比較的わずかな影響が示されたのみであったが、残基(1〜8)の
欠損は不活性な類似体を生じた。
【0077】 Lys7およびLys11をArgにより置換すると、正電荷が増加し、効力が低下した類
似体を生じた。データは、ペプチドの全長の配列が生物活性に必要であり、C-末
端領域のα-ヘリックス含量の増加はグラム陰性菌に対する活性が増加している
ことを示している。
【0078】 ラナツエリン類似体の合成 全てのペプチドは、4-(2,4-ジメトキシ-フェニル-Fmoc-アミノメチル)フェノ
キシアセタミド-エチル樹脂(Perkin Elmer, Foster City, CA)を使用したアプ
ライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)モデル432Aペプチド合成装置に
よる固相方法により0.025mmolスケールで合成した。Fmocアミノ酸誘導体はO-ベ
ンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホス
フェート(1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(1当量)およびジ
イソプロピルエチルアミン(2当量)で活性化した。ピペリジンによるN-末端の
脱保護はFmoc基のカルバミン酸塩の伝導性のオンライン測定によってモニターし
、最適なカップリング時間は脱保護時間に応答して機器測定した。ペプチドはト
リフルオロ酢酸/水/チオアニソール/1,2-エタンジチオール(90.0/5.0/2.5/2.5
)を用いて250℃で3時間で樹脂から切断した。
【0079】 粗合成ペプチドは、20アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸で平衡化し、流速
2ml/分の1×25cmVydac 218TP510C-18逆相HPLCカラム(Separations Group, Hespe
ria, CA)でのクロマトグラフィーによってほぼ均質になるまで精製した。溶出溶
媒中のアセトニトリル濃度は、直線濃度勾配を使用して60分間で49%まで増加し
た。214nmおよび280nmで吸光度を測定し、クロマトグラムの主要なピークを手動
式で回収した。
【0080】 合成ペプチドを、濃度勾配溶出条件下でフェニルチオヒダントインアミノ酸の
オンライン検出のために改良されたアプライドバイオシステムズ(Applied Bios
ystems)モデル471シークエネーターを使用した自動化されたエドマン(Edman)
分解およびパーキン-エルマー-シエックス(Perkin Elmer Sciex)API 150EXシ
ングル四重極機器を使用して、エレクトロスプレー質量分析によって特徴づけた
。質量測定の精度はB1 0.02%であった。
【0081】 抗菌アッセイ法 ペプチドの最小阻害濃度(MIC)は、以前に記載されている96-ウェルマイクト
タイター細胞培養プレートを使用して、標準的なマイクロ希釈方法によって測定
した。ミューラー-ヒントン培地(50mL)でのペプチドの連続希釈液を、一晩培
養した大腸菌(ATCC25922)および黄色ブドウ球菌(NCTC8325)の培養物由来の
接種物(50mLの103CFU/mL)と共に5%CO2加湿空気雰囲気中で37℃において18時間
インキュベーションした。カンジダアルビカンス(ATCC90028)とのインキュベ
ーションはRPMI 1640培地で35℃において48時間実施した。インキュベーション
後、各ウェルの550nmにおける吸光度をM.A.バイオプロダクツZ(Bioproducts)モ
デルMA308マイクトタイタープレートリーダーを使用して求めた。各ペプチドのM
ICは、目に見える増殖が観察されない場合には最低濃度であると考えた。測定の
有効性をモニターするために、大腸菌および黄色ブドウ球菌とのインキュベーシ
ョンは漸増濃度の広域スペクトルの抗生物質、バシトラシンを用いて平行して実
施し、カンジダアルビカンスとのインキュベーションはアンホテリシンBを用い
て平行して実施した。MICは表3に示す。
【0082】
【表3】 MIC値(μm) NA:200mMまでは活性がない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラナ-ルテイヴェントリスの皮膚の抽出物におけるゲル透過クロ
マトグラフィーのグラフを示す。
【図2AおよびB】 R. ルテイヴェントリスの皮膚における抗菌活性の逆
相HPLCのグラフを示す。
【図3AおよびB】 抗菌活性を有するR. ルテイヴェントリスからの分画にお
ける部分精製のクロマトグラフィーの結果のグラフを示す。
【図4A、BおよびC】 ラナツエリン-2La、ラナツエリン-2Lb、およびエスク
レンチン-2Lの精製のクロマトグラフィー結果のグラフを示す。
【図5】 Sep-Pakカートリッジで部分精製した後、ウシガエルの皮膚の抽出物
におけるSephadex G-25によるゲル透過クロマトグラフィーを示す。ゾーンAの分
画はラナツエリン1〜5を含有し、ゾーンBの分画はラナツエリン6〜9を含有した
【図6AおよびB】 半分取用Vydac C-18カラムでの逆相HPLCを示す。図6Aは図
5のゾーンAの貯留分画を示し、図6Bは図5のゾーンBの貯留分画を示す。破線は溶
出溶媒のアセトニトリル濃度を示し、バーは示したラナツエリンを含有する分画
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZA,ZW Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA18 BA19 CA43 DA41 NA14 ZB352 4H045 AA10 AA30 BA16 BA17 BA18 CA53 EA29 FA34 GA01 GA15 GA22 GA25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の任意のアカガエル属ペプチドファミリーより選択され
    る抗菌性ペプチドであって、ファミリーの各ペプチドがC-末端カルボキシル酸、
    C-末端アミドまたはC-末端エステルの形態で存在し、ラナツエリン(Ranatuerin
    )-2ファミリーペプチドの1つまたは多数の破線が破線に隣接する2つのアミノ酸
    残基間の単結合を示し、且つラナツエリン-2ファミリーペプチドの各破線が、残
    基が相同的に配置されるようにファミリーのペプチドにおけるアミノ酸残基を配
    列する目的でアミノ酸残基の部位を示す抗菌性ペプチド:
  2. 【請求項2】 下記のいずれかの式の修飾されたアカガエル属ペプチドであ
    って、各式は請求項1記載の1つのアカガエル属ペプチドファミリーに相当し、記
    号X、B、Z、U、O、J'およびJ並びに式中のそれらの部位/場所が、同一ファミリ
    ーの他のペプチド内の同一部位に生じる任意のアミノ酸残基、または同一ファミ
    リー内の任意のペプチドの同一部位におけるアミノ酸残基をアミノ酸置換するた
    めのアミノ酸残基の保存的置換を示す、修飾されたアカガエル属ペプチド: (i)ラナツエリン-1modの名称を有する、式、SMXSVLKNLGKVGLGXVACKXNKQC(
    配列番号:11)のラナツエリン-1ファミリー修飾アカガエル属ペプチド; (ii)ラナツエリン-2modの名称を有する、式、GBBBBBBKBBBBBBBBBBABBBBBBBK
    CBBBBCBBB(配列番号:21)のラナツエリン-2ファミリー修飾アカガエル属ペプ
    チド; (iii)エスクレンチン(Esculentin)-2modの名称を有する、式、GZZSZZZGZZ
    KZZZKZLZKZZZZZGZZZZACKZZZQC(配列番号:22)のエスクレンチン-2ファミリー
    修飾アカガエル属ペプチド; (iv)ブレビニン(Brevinin)-1modの名称を有する、式、FLPUUUUUAAUUUUUUU
    CUUUKKC(配列番号:40)のブレビニン-1ファミリー修飾アカガエル属ペプチド
    ; (v)ラナレキシン(Ranalexin)modの名称を有する、式、FLGGLMKJ'J'PAJ'J'
    CAVTKKC(配列番号:43)のラナレキシン(Ranalexin)-1ファミリー修飾アカガ
    エル属ペプチド; (vi)テンポリン(Temporin)-A modのの名称を有する、式、FOOOOOOOOOOOLO
    (配列番号:54)のテンポリン-Aファミリー修飾アカガエル属ペプチド; (vii)テンポリン(Temporin)-B modの名称を有する、式、JJJJJIJSFLJKFJL
    (配列番号:61)のテンポリン-Bファミリー修飾アカガエル属ペプチド。
  3. 【請求項3】 下記のアミノ酸置換の1つまたは複数が実施されている請求
    項1記載の任意のアカガエル属ペプチドのアミノ酸配列を有する、修飾アカガエ
    ル属ペプチド: a)システインをアラニンへ; b)システインをセリンへ; c)グリシンをアラニンへ; d)グリシンをバリンへ; e)グリシンをリジンへ; f)グリシンをグルタミンへ; g)リジンをアルギニンへ; h)アスパラギンをアラニンへ; i)C10〜C20脂肪酸のリジン側鎖へのカップリング。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の切断されたアカガエル属ペプチド。
  5. 【請求項5】 ウシガエル(catesbeiana)、ルテイヴェントリス(luteive
    ntris)、バーランディエリ(berlandieri)、ブタゴエガエル(grylio)、ブロ
    ンズガエル(clamitans)、およびヒョウガエル(pipiens)より選択される種の
    成体アカガエル(Ranid frog)の皮膚からの精製された抗菌性抽出物を含む組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のアカガエル属ペプチドの有効抗菌量と好適な
    薬学的担体とを含む、薬学的組成物。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の修飾されたアカガエル属ペプチドの有効抗菌
    量と好適な薬学的担体とを含む、薬学的組成物。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の切断されたアカガエル属ペプチドの有効抗菌
    量と好適な薬学的担体とを含む、薬学的組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のアカガエル属ペプチド、請求項2もしくは3記
    載の修飾されたアカガエル属ペプチド、請求項4記載の切断されたアカガエル属
    ペプチド、請求項5記載の組成物、または請求項6、7もしくは8記載の薬学的組成
    物の抗菌的に有効な量を患者に投与する段階を含む、患者の細菌感染症を治療す
    る方法。
  10. 【請求項10】 ペプチドがアミドまたはエステルであり、該アミドが単純
    なアミド、またはC1〜C10脂肪族もしくは芳香族一級、二級もしくは三級アミン
    のアミドであり、且つエステルがC1〜C10脂肪族もしくは芳香族アルコールのエ
    ステルである、請求項1または2記載のアカガエル属ペプチド。
  11. 【請求項11】 C-末端がカルボン酸であるテンポリンAまたはテンポリンB
    ファミリーより選択される、請求項1記載のアカガエル属ペプチド。
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