JP2002522068A - GLP−1またはExendin−4による、非インスリン産生細胞のインスリン産生細胞への分化、およびその使用 - Google Patents
GLP−1またはExendin−4による、非インスリン産生細胞のインスリン産生細胞への分化、およびその使用Info
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Abstract
Description
1」)、exendin−4、または関連したペプチドと接触させることにより
、非インスリン産生細胞から分化したインスリン産生細胞の集団に関する。本発
明はまた、インスリン産生細胞を得るための方法、および真性糖尿病の処置にお
ける治療的用途に関する。
泌細胞および血流内へホルモンを分泌する内分泌細胞)から構成される。内分泌
細胞は、神経堤から発達すると伝統的に考えられていたのに対して、外分泌細胞
は、内胚葉から発達すると考えられていた。より最近の研究は、これらの2つの
細胞型が、管の上皮性内層に沿って位置する共通の内胚葉前駆体細胞に由来し得
ることを示唆する(Teitelman,1996)。内分泌細胞は末端で分化
されて、そして新しい内分泌細胞を作るために分裂しないことに注意すべきであ
る。膵臓内胚葉前駆体細胞は、新しい膵臓内分泌細胞を産生すると考えられる唯
一の細胞である。
;腺房細胞(これは外分泌酵素を産生する);およびランゲルハンス島(これは
インスリン、アミリン、およびグルカゴンを産生および分泌する内分泌細胞を含
む)からなる。これらのホルモンは、著しく狭い範囲内で正常な血糖値を維持す
るのに役立つ。
のβ細胞によるインスリン産生および分泌は、血糖値によって制御される。血糖
値が上昇すると、インスリン放出は増大する。インスリンは、標的組織によるグ
ルコースの取りこみを促進し、従って貯蔵のために組織へグルコースをシャトリ
ングすることによって高血糖を防ぐ。
る。1型糖尿病において、このβ細胞は、免疫系によって完全に破壊されて、イ
ンスリン産生細胞の欠損を生じる(Physician’s Guide to
Insulin Dependent[Type I]Diabetes M
ellitus:Diagnosis and Treatment,Amer
ican Diabetes Association,1988)。2型糖尿
病において、標的組織がグルコースの取りこみに対するインスリンの効果に抵抗
性になると、このβ細胞は進行的に効率が低くなる。2型糖尿病は、進行性の疾
患であり、そしてβ細胞機能は、現在利用可能ないかなる薬剤による継続処置に
もかかわらず悪化し続ける(UK Prospective Study Gr
oup,1995)。従って、β細胞は、1型糖尿病を有する人々において存在
せず、そして2型糖尿病を有する人々において機能に障害がある。
は後期の2型糖尿病の処置において、インスリン代償療法が用いられる。たとえ
連続注入または複数注射が、複雑な養生法で用いられても、インスリン治療は、
命を救うが、正常血糖を回復しない。例えば、食後の血糖値は、インスリン代償
療法の個人において引き続き過剰に高い。従って、インスリン代償療法は、毎日
の複数の注射または連続注入により送達されなければならず、そしてこの効果は
、高血糖、低血糖、代謝性アシドーシス、およびケトン症を避けるために、慎重
にモニターされなくてはならない。
;Warnockら、1991)。しかし、このような移植は、適合するドナー
を見付けること、収集された組織を移植するための外科的手法、および移植片の
受入れを必要とする。1型糖尿病を有する人々における移植後に、継続免疫抑制
治療が必要とされる。なぜなら、β細胞上の細胞表面抗原は、本来β細胞を破壊
した同じプロセスによって認識されそして攻撃されるからである。しかし、免疫
抑制薬物(例えば、シクロスポリンA)は、感染の可能性の増大を含む、多数の
副作用を有する。従って、移植は、多数の合併症を生じ得る。
刺激する薬物で処置される。しかし、これらの薬物の主な不利益は、インスリン
産生および分泌が、血糖値にかかわらず促進されることである。従って、食物摂
取量は、低血糖または高血糖を避けるために、インスリン産生および分泌の促進
に対して均衡が保たれなければならない。
た。これらは、メトホルミン、アカルボースおよびtroglitazoneを
含む(BresslerおよびJohnson,1997を参照のこと)。しか
し、これらの新規の薬剤によって得られたヘモグロビンA1cの低下は、決して
十分ではなかった(Ghazziら、1997)。このことは、これらが真性糖
尿病の長期の制御を改善しないことを示唆する。
腸の神経内分泌細胞により分泌されるホルモン)は、2型糖尿病のための新たな
処置として示唆された(Gutniakら、1992;Nauckら、J.Cl
in.Invest.,1993)。この処置は、長年にわたる2型糖尿病を有
する被験体でもβ細胞によるインスリン放出を増加させる(Nauckら、Di
abetologia,1993)。GLP−1処置は、インスリン治療を超え
る利点を有する。なぜなら、GLP−1は、血糖値が低下したときに遮断される
、内因性インスリン分泌を刺激するからである。GLP−1は、インスリン放出
および合成を増加させ、グルカゴン放出を阻害し、そして胃排出(gastri
c emptying)を低減させることにより、正常血糖を促進する(Nau
ckら、Diabetologia,1993;Elahiら,1994;Wi
llsら,1996;Nathanら,1992;De Oreら,1997)
。GLP−1はまた、ヘキソキナーゼメッセンジャーRNAレベルにおける増加
を誘導する(Wangら.,Endocrinology 1995;Wang
ら.,1996)。GLP−1は、β細胞に対して強力なインスリン分泌効果を
有すること(ThorensおよびWaeber,1993;Orskov,1
992)およびインスリン分泌細胞株に24時間にわたり添加した場合、インス
リン生合成およびプロインスリン遺伝子発現を増加させる(Druckerら.
,1987;FehmannおよびHabener,1992)ことが公知であ
る。RIN 1046−38細胞を使用する研究において、GLP−1での24
時間処置は、GLP−1を1時間取り除き、そして細胞を数回洗浄した後ですら
グルコース応答性を増大させた(Montrose−Rafizadehら,1
994)。従って、GLP−1は、β細胞に対して長期間の効果を有することが
公知であるインスリン放出薬剤であり、そしてインスリン分泌性薬剤である(す
なわち、インスリン合成を増加させる薬剤)。GLP−1は、プログルカゴンの
翻訳後修飾の産物である。GLP−1の配列ならびにその活性フラグメントGL
P−1(7−37)およびGLP−1(7−36)アミドは、当該分野で公知で
ある(Fehmannら,1995)。
このレセプターは、グルカゴン、セクレチン、および血管作用性腸ペプチドレセ
プターを含むGタンパク質連結レセプターのファミリーに属する。GLP−1の
そのレセプターに対する結合の後に、ランゲルハンス島のβ細胞においてcAM
Pの上昇がみられる(Widmannら,1996)。このことは、このレセプ
ターが、刺激Gタンパク質によりアデニルシクラーゼ系に共役することを示す。
しかし、末梢組織(例えば、肝臓、脂肪および骨格筋)において、GLP−1で
のcAMPの増加はみられなかった。このことは、GLP−1が末梢組織に対し
て異なる系を介して作用することを示唆する(ValverdeおよびVill
anueva−Penacarrillo,1996)。
d)(Gokeら,1993)の唾液腺において生成されるペプチドである。E
xendin−4のアミノ酸配列は、当該分野で公知である(Fehmannら
,1995)。これは、非哺乳動物遺伝子の独特の産物であり、唾液腺において
のみ発現されるようである(ChenおよびDrucker,1997)が、E
xendin−4は、GLP−1と52%のアミノ酸配列相同性を共有し、そし
て哺乳動物においてGLP−1レセプターと相互作用する(Gokeら,199
3;Thorensら,1993)。インビトロでは、Exendin−4は、
インスリン産生細胞によるインスリン分泌を促進し、そして等モル量で与えられ
た場合は、インスリン産生細胞からのインスリン放出を引き起こすに、GLP−
1より強力であることを示した。
くは短期間の注入またはそれらの繰り返しおよびインスリン分泌効果の引き続く
評価の使用に制限された。1つのこのような研究において、2時間にわたるGL
P−1の注入を、GLP−1が筋肉のグルコース取り込みおよび肝臓からのグル
コース放出を促進する能力について、1型糖尿病を有する患者において試験した
(Gutniakら,1992)。インスリンの放出を増加させるためのGLP
−1の治療的用途を、2型糖尿病について考えたが、1型糖尿病については考え
なかった。なぜなら、1型糖尿病は、GLP−1の公知の標的細胞であるβ細胞
が存在しないことが顕著であるからである。さらに、GLP−1は、糖尿病の処
置における治療剤として制限されていることが公知である。なぜなら、ボーラス
皮下注射によって与えられて(Ritzelら,1995)すら、短い生物学的
半減期を有する(De Oreら,1997)からである。Exendin−4
は、インビボ研究において以前は使用されていなかった。従って、これまでの研
究は、GLP−1またはExendin−4のいずれかが、1型糖尿病を有する
人々の膵臓機能に対して治療的効果があることも、β細胞以外に膵臓においてG
LP−1またはExendin−4標的細胞が存在することも、全く示唆されて
いなかった。
−4、GLP−1またはExendin−4に実質的に相同なアミノ酸配列を有
する増殖因子、およびそれらのフラグメントからなる群より選択される増殖因子
とを接触させる工程を包含するプロセスにより作製されるインスリン産生細胞の
集団を提供することによって、先行技術の有する上記の問題を克服または低減す
ることである。さらに、非インスリン産生細胞をインスリン産生細胞へと分化さ
せる方法が提供され、この方法は、非インスリン産生細胞と、GLP−1または
Exendin−4、GLP−1またはExendin−4に実質的に相同なア
ミノ酸配列を有する増殖因子、およびそれらのフラグメントとを接触させる工程
を包含する。さらに、インスリン産生細胞の細胞集団を富化する方法が提供され
、この方法は、細胞集団と、非インスリン産生細胞のインスリン産生細胞への分
化を促進する増殖因子とを接触させる工程を包含する。
る。この方法は、少なくとも24時間にわたる連続注入によって、GLP−1ま
たはExendin−4、GLP−1またはExendin−4に実質的に相同
なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそれらのフラグメントからなる群より
選択される増殖因子を被験体に投与する工程を包含する。本発明はさらに、被験
体における糖尿病を処置する方法を提供することにより先行技術を克服し、この
方法は、以下を包含する:処置される被験体またはドナーから非インスリン産生
細胞を得る工程;この非インスリン産生細胞と、上記の増殖因子とを接触させ、
このことにより、非インスリン産生細胞のインスリン産生細胞への分化を促進す
る工程;および非インスリン産生細胞から分化するように促進されたインスリン
産生細胞を、糖尿病被験体に投与する工程を包含する。
細胞の集団を提供する:非インスリン産生細胞を、GLP−1またはExend
in−4、実質的にこれらと相同であるアミノ酸配列を有する増殖因子、および
それらのフラグメントからなる群より選択される増殖因子と接触させる工程。以
前には、GLP−1レセプターを有すると考えられておらず、そしてインスリン
を産生し得ると考えられていなかった非インスリン産生細胞(一次腺房細胞、腺
房細胞株(例えば、AR42J)、および幹細胞を含む)は、GLP−1および
Exendin4、実質的にこれらと相同であるアミノ酸配列を有する増殖因子
、およびそれらのフラグメントに対して、インスリン産生細胞へと分化すること
によって応答し得る。この効果は、インスリン産生細胞の数を増大することであ
り、これは、真性糖尿病の処置において望ましい効果である。
構成的様式または誘導性様式で、合成する(すなわち、インスリン遺伝子を転写
し、プロインスリンmRNAを翻訳し、そしてこのプロインスリンmRNAをイ
ンスリンタンパク質へと修飾する)か、発現する(すなわち、インスリン遺伝子
により保有される表現型特性を明らかにする)か、または分泌する(細胞外空間
へとインスリンを放出する)、細胞を包含する。公知のインスリン産生細胞の例
としては、β細胞が挙げられる。このβ細胞は、インビボで膵島に位置する。イ
ンスリンを分泌するために、インスリン産生細胞はまた、IDX−1を発現しな
ければならない。
伴わずにインスリンを産生する細胞(例えば、β細胞)または他の細胞型を含み
得る。本発明の組成物および方法の新規性は、インスリンを自然に産生する集団
の細胞(例えば、β細胞)の存在によって否定されない。インスリン産生細胞の
集団はまた、非インスリン産生細胞も含み得ることもまた、意図される。
成せず、発現せず、もしくは分泌しない、いかなる細胞をも意味する。従って、
本明細書中にて使用される用語「非インスリン産生細胞」は、β細胞を除外する
。本発明の方法において使用され得る非インスリン産生細胞の例は、アミラーゼ
産生細胞、腺房細胞、管状(ductal)腺癌細胞株の細胞(例えば、CD1
8、CD11、およびCapan−I細胞(Busikら、1997;Scha
ffertら、1997を参照のこと)のような膵臓性非β細胞、ならびに幹細
胞を含む。非膵臓性細胞(例えば、非膵臓性幹細胞および他の内分泌器官の細胞
または外分泌器官の細胞(例えば、下垂体性細胞が挙げられる))もまた使用さ
れ得る。この非インスリン産生細胞は哺乳動物細胞であり得るか、またはさらに
より具体的にはヒト細胞であり得る。哺乳動物の、膵臓性非島細胞、膵臓性アミ
ラーゼ産生細胞、膵臓腺房細胞、および幹細胞を使用する本発明の方法の例を、
本明細書中に提供する。幹細胞は、IDX−1、Beta 2/NeuroDお
よびE47を生産するように促進された膵臓性幹細胞および非膵臓性幹細胞を包
含し得る。膵臓性幹細胞は、島細胞および腺房細胞の両方を生じる管上皮前駆細
胞を含む。
−1レセプターまたは実質的にGLP−1レセプターと類似するレセプターを有
さなければならない。好ましくは、この非インスリン産生細胞はまた、増殖因子
との接触において、細胞内カルシウムの増加およびERK/MARK活性および
PKCの活性化を示し得る。
ン産生細胞へと分化させ得る物質を意味する。好ましくは、この増殖因子は、イ
ンスリン産生性(insulinotropic)増殖因子の群のうちの1つで
あり、例えば、GLP−1、exendin−4、βセルリン、Hepatoc
yte Scatter Factor(HSF)、およびアクチビン−Aまた
はそれらの組合わせが挙げられるが、βセルリンおよびアクチビンAの一緒の使
用ならびにHSFおよびアクチビン−Aの一緒の使用は除外する。好ましくは、
この増殖因子との接触において、10%よりも多くの非インスリン産生細胞がイ
ンスリン産生細胞に分化し、そして、より好ましくは、少なくとも、約20%、
約30%、約40%、約50%またはそれ以上の非インスリン産生細胞が、イン
スリン産生細胞に分化する。従って、本方法に従ってインビトロにて生成される
インスリン産生細胞の集団は、11%程度の少なさおよび100%までのインス
リン産生細胞を包含し得る。
非インスリン産生細胞からインスリン産生細胞を分化する能力に関して、機能的
活性の消失をほとんど伴わずに、GLP−1またはexedin−4と比較した
場合に、GLP−1またはexedin−4のアミノ酸配列において一個以上の
付加的アミノ酸、アミノ酸の欠失、または置換を含む、ポリペプチドを意味する
。例えば、その欠失は、ここに定義されている分化活性に必要不可欠でないアミ
ノ酸から成り得、そして置換(一個または複数)は保存的であり得る(すなわち
、塩基性、親水性または疎水性のアミノ酸が同じ性質をもつアミノ酸に代えて置
換される)。従って、所望される場合、修飾および変化がGLP−1およびEx
edin−4のアミノ酸配列にてなされ得、そして類似した特徴を有するタンパ
ク質がなお得られ得ることが、理解される。従って、生物学的な有用性または活
性の消失をほとんど伴わず、そしておそらくそのような有用性または活性の増加
を伴う種々の変化が、GLP−1のアミノ酸配列またはExedin−4のアミ
ノ酸配列(または下線を引いた核酸配列)においてなされ得ることが意図される
。 本明細書にて使用される用語「フラグメント」とは、GLP−1、Exed
in−4またはこれらに実質的に相同的なアミノ酸配列を有する増殖因子に関し
て、GLP−1、Exedin−4またはそれらに実質的に相同的なアミノ酸配
列を有する増殖因子のいずれかの、少なくとも五個連続したのアミノ酸のポリペ
プチド配列を意味し、ここでそのポリペプチド配列は、本明細書にて記載される
ようなGLP−1およびExedin−4の分化機能を有する。このフラグメン
トは、抗原性、GLP−1レセプターへの結合、DNA結合(転写因子の場合の
ように)、RNA結合(RNAの安定性または分解を調節する場合のように)を
含み得るさらなる機能を有し得る。GLP−1の活性フラグメントとしては、例
えば以下が挙げられる:GLP−1(7〜36)アミド
る(米国特許No.5,614,492;米国特許No.5,545,618;
欧州特許出願、公報No.EP0658568Al;WO93/25579)。
exendin−4の類似したフラグメントおよび改変された配列が、容易に推
定され得る。GLP−1(上付き文字の残基番号)およびexedin−4(括
弧書きかつ上付き文字の残基番号)内の以下の残基がフラグメントに含まれるべ
きであることが予期される。なぜならこれらの残基は、高度に保存されており、
そしてレセプター結合に重要であるためである:H7(1)、G10(4)、F12(6)、T 13(7) 、D15(9)。従って、さらなるフラグメントまたは改変された配列が、これ
ら5個以外のGLP−1およびexendin−4のアミノ酸を除外または変更
して容易に生成され得る。本明細書にて開示されている分化活性を評価するのは
容易であるため、フラグメントが本発明の範囲内であることの決定は、慣用的で
ある。
集団を提供する。IDX−1発現は、細胞からのインスリン分泌に必要とされる
ので、インスリン分泌細胞を作製するために使用され得る非インスリン産生細胞
は、構成的にか、または増殖因子での刺激の際にか、あるいは非インスリン産生
細胞の増殖因子での処理前、処理の間または処理後にIDX−1をコードする核
酸を細胞にトランスフェクトすることによって、IDX−1を発現する細胞を含
むべきである。
増殖因子を提供する。このような増殖因子としては、GLP−1、Exendi
n−4、またはそれらに実質的に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、および
それらのフラグメントが挙げられるが、これらに限定されない。分化は、非イン
スリン産生細胞の増殖因子との接触の際に、インビボまたはインビトロで生じ得
る。この接触は、ボーラスによって1度であり得るか、連続注入によって1度で
あり得るか、またはボーラスまたは連続注入によって繰り返され得る。
殖因子のスクリーニング方法を提供する。より詳細には、このスクリーニング方
法は、以下の工程を包含する:(1)スクリーニングされるべき増殖因子と非イ
ンスリン産生細胞とを接触させる工程、(2)インスリン産生細胞の特徴につい
て、この非インスリン産生細胞を評価する工程、および(3)非インスリン産生
細胞からインスリン産生細胞を分化させる増殖因子を同定する工程。インスリン
産生細胞の好ましい特徴としては、インスリン遺伝子を転写する能力、インスリ
ンmRNAを翻訳する能力、インスリンを放出または分泌する能力、インスリン
を貯蔵する能力、グルコースレベルを感知する能力、および調節様式でインスリ
ンを放出する能力が挙げられる。転写因子IDX−1、Beta2/Neuro
DおよびE47の発現は、インスリンの産生に必要であると考えられるので、こ
れらの因子はまた、本発明のインスリン産生細胞において、代表的に発現される
。
表面の曝露の例を意味する。細胞は、例えば、増殖因子を培養培地に添加するこ
と(連続注入によるか、ボーラス送達によるか、またはその培地を増殖因子を含
む培地に変更することによる)によって、あるいはインビボで増殖因子を細胞内
液体に添加すること(局所送達、全身性送達、静脈内注射、ボーラス送達、また
は連続注入による)によって、増殖因子に接触され得る。細胞または細胞の群と
の「接触」の継続時間は、その物質(この場合では、増殖因子)が、培地中また
は細胞を浴する細胞外液体中で生理学的に有効なレベルで存在する時間によって
、決定される。GLP−1は、数分の短い半減期を有し、そしてExendin
−4の半減期は、実質的により長く、数時間のオーダーである。従って、GLP
−1のボーラスは、数分間の細胞との接触を有するが、Exendin−4のボ
ーラスは、数時間細胞に接触する。
ロトコルにおいて、当該分野で周知の標準的なプロトコル(Gromadaら、
1998を参照のこと)に従って、エキソビボ方法が使用され得、その結果、非
インスリン産生細胞は、ドナー(例えば、処置される被験体)から除去され、そ
して体外で維持される。体外で維持される間、細胞は、増殖因子と接触され得、
そして細胞は、その後、当該分野で周知の方法を使用して、ドナー被験体または
ドナー被験体とは異なる被験体内に、注入(例えば、受容可能なキャリア中で)
または移植され得る。
ndin−4または関連の増殖因子を投与するための方法が、本明細書中に提供
される。GLP−1、Exendin−4または関連の増殖因子は全身的に投与
され、これには、例えば、以下によるものが含まれる:ポンプ、静脈内ライン、
またはボーラス注射(Gutniakら、1992;欧州特許出願公開番号06
19322 A2;米国特許第5,614,492号;米国特許第5,545,
618号)。ボーラス注射は、皮下経路、筋肉内経路または腹腔内経路を含み得
る。
質的に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、あるいはそれらのフラグメントと
の約24時間の接触後に、インスリン産生細胞に分化し始める。最大数の細胞の
インスリン産生細胞への分化は、通常は、約7日の接触後に生じた。興味深いこ
とに、新しいインスリン産生細胞は、GLP−1またはExendin−4、そ
のフラグメントあるいは関連する増殖因子との接触が中断された後でさえ、イン
スリンを産生する能力を示し続ける。新しいインスリン産生細胞は、接触が中断
された後少なくとも2週間まで、インスリンを産生する能力を示す。
24時間」とは、24時間以上を意味する。詳細には、非インスリン産生細胞は
、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35
、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47
、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59
、60時間から、3、4、5、6、7日またはそれを越える日数の間、あるいは
上記範囲内で数時間または数分の任意の特定の介入時間、増殖因子と接触され得
る。好ましくは、非インスリン産生細胞は、7日間増殖因子と接触される。
べき、GLP−1、Exendin−4、それらの活性なフラグメントあるいは
関連する増殖因子の用量は、好ましくは、連続投与について、約1pモル/kg
/分〜約100nモル/kg/分、およびボーラス注射について、約1nモル/
kg〜約40nモル/kgの範囲である。好ましくは、インビトロ方法における
GLP−1の用量は、10pモル/kg/分〜約100nモル/kg/分、およ
びインビボ方法において、約0.003nモル/kg/分〜約48nモル/kg
/分である。より好ましくは、インビトロ方法におけるGLP−1の用量は、約
100ピコモル/kg/分〜約10ナノモル/kg/分、およびインビボ方法に
おいて、約0.03ナノモル/kg/分〜約4.8ナノモル/kg/分の範囲で
ある。インビトロ方法におけるExendin−4の好ましい用量は、1pモル
/kg/分〜約10nモル/kg/分、およびインビボにおいて、ボーラス注射
について約1pモル/kg〜約400pモル/kgである。インビトロ方法にお
けるExendin−4のより好ましい用量は、約10pモル/kg/分〜約1
nモル/kg/分、およびインビボにおいて、ボーラス注射について約10pモ
ル/kg〜約40pモル/kgの範囲である。
酸配列を有する増殖因子、およびそれらのフラグメントからなる群より選択され
る増殖因子と、非インスリン産生細胞とを接触させることを包含する、非インス
リン産生細胞をインスリン産生細胞に分化させる方法が提供される。「非インス
リン産生細胞をインスリン産生細胞に分化させること」により、影響を受けた細
胞が、少なくとも、インスリンを産生する表現型特徴を有するような、非インス
リン産生細胞の表現型の特徴における変化が意味される。影響を受けた細胞は、
β細胞の表現型特徴の全てを有し得るか、あるいはβ細胞の表現型の特徴の全て
未満を有し得る。影響を受けた細胞は、インスリンを産生し得るが、それ以外に
非インスリン産生細胞の表現型の特徴を維持し得る。例えば、GLP−1または
Exendin−4と接触された非インスリン産生細胞(例えば、膵アミラーゼ
産生細胞(すなわち、膵臓の腺房細胞))、アミラーゼを発現し続け得るが(ア
ミラーゼ産生細胞の典型)、代表的なアミラーゼ産生細胞とは異なり、インスリ
ンもまた産生する。従って、完全な表現型の変化と単一の表現型の変化との間の
連続性が可能である。実施例は、インスリン産生能が成熟した非インスリン産生
細胞(例えば、腺房細部)に対して付与され得るという驚くべき結果を示す。非
インスリン産生細胞の増殖の増加は、インスリン産生細胞への非インスリン産生
細胞の分化に先行し得、そして「分化」は、インスリン産生の表現型への細胞の
変化を伴う任意の増殖を除外することを意味しない。
27の重要性のために、本発明はまた、GLP−1、Exendin−4、また
は同様の増殖因子と非インスリン産生細胞とを接触させる前に、IDX−1、B
eta2/NeuroD、および/またはE27をコードする核酸を、非インス
リン産生細胞にトランスフェクトするさらなる工程を包含する、非インスリン産
生細胞をインスリン産生細胞に分化させる方法を提供する。あるいは、さらなる
工程は、GLP−1またはExendin−4、あるいは同様の増殖因子と既に
接触された細胞に、IDX−1、Beta2/NeuroD、および/またはE
27をコードする核酸をトランスフェクトすることを包含し得る。この接触され
た細胞がインビボである場合、トランスフェクションは、膵臓の分泌管中へのI
DX−1についてのプラスミドDNAの逆行性の灌流によって達成され得る(G
oldfineら、1997を参照のこと)。さらに、いくつかの場合、IDX
−1、Beta2/NeuroD、およびE47の発現は、非IDX発現細胞(
例えば、幹細胞を含む)に対する特定のタンパク質の適用から生じ得る。
法は、非インスリン産生細胞のインスリン産生細胞への分化を促進する増殖因子
と上記の細胞の集団とを接触させることを包含する。このプロセスにより産生さ
れた細胞の集団は、多数のインスリン産生細胞に拡大され、そして本明細書中に
記載される処置方法に使用され得る。
産生細胞を促進する方法を提供し、この方法は、GLP−1またはExendi
n−4、それらに対して実質的に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、および
それらのフラグメントからなる群より選択される増殖因子と、膵アミラーゼ産生
細胞とを接触させることを包含する。この方法の例は、実施例に提供される。
方法を提供し、この方法は、少なくとも24時間の持続性注入によって、GLP
−1、それらに対して実質的に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそ
れらのフラグメントからなる群より選択される増殖因子を被検体に投与すること
を包含する。あるいは、増殖因子は、Exendin−4、それらに対して実質
的に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそれらのフラグメントからな
る群より選択され得る。Exendin−4は、GLP−1と比べてかなり長い
半減期を有するので、これは、少なくとも1回ボーラスにより投与され得る。こ
の処置方法は、I型糖尿病を患う被検体の糖尿病を処置するために効果的である
。なぜなら、増殖因子は、本明細書中に詳細に記載されるように、被検体の非イ
ンスリン産生細胞がインスリン産生細胞に分化することを促進するからである。
など)、ペット(例えば、ネコおよびイヌ)を含み得る。
徴付けられる代謝性疾患である真性糖尿病が意味される。本明細書中で使用され
る場合には、本明細書中の他の箇所で記されない限り、「糖尿病」は、1型、2
型、3型、および4型の真性糖尿病を含む。
処置されている被検体からまたはドナーから非インスリン産生細胞を得ること;
非インスリン産生細胞を増殖因子とインビトロで接触させ、それによってインス
リン産生細胞への非インスリン産生細胞の分化を促進すること;ならびに非イン
スリン産生細胞から分化するように促進されたインスリン産生細胞を、糖尿病の
被検体に投与することを包含する。上記の非インスリン産生細胞がドナー由来で
ある、糖尿病を処置する方法において、このドナーは、死体であり得る。本発明
のさらなる実施態様としては、非インスリン産生細胞は、増殖因子との接触の前
に、インビトロで増殖することを可能にされ得る。好ましくは、インスリン産生
細胞への非インスリン産生細胞の分化の促進は、インスリン産生細胞への非イン
スリン産生細胞の約20%を超える分化を生じる。さらにより好ましくは、処理
された細胞のうちの約25%、30%、35%、40%、45%、50%、55
%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%よりも多
くは、インスリン産生細胞に分化する。
ン産生細胞の表面抗原の変更は、インスリン産生細胞が免疫応答を引き起こす見
込みを減少し得る。次いで、変更された表面抗原を有する細胞は、糖尿病の被検
体に投与され得る。これらの細胞表面抗原は、非インスリン産生細胞がインスリ
ン産生細胞へと分化する前、その間、または後に変更され得る。
、GLP−1またはExendin−4、それらに対して実質的に相同なアミノ
酸配列を有する増殖因子、およびそれらのフラグメントからなる群より選択され
る増殖因子と内皮細胞とを接触させることを包含する。
ン合成およびインスリンメッセンジャーRNAに陽性の影響を与えることが知ら
れているために、GLP−1のウィスターラットの老化に対する効果を評価した
。
ペプチドレセプターアンタゴニストをBachem(King of Prus
sia,PA)から購入した。他に記載しない限り、化学試薬はSigma(S
t Louis,MO)から購入した。
らの3ヵ月齢(若齢)および22ヵ月齢(老齢)ウィスターラットを使用した。
それらを、ラット用固形飼料で飼育し、自由に食餌させた。全てのラットは、N
IAで保持される10の創始ファミリーの子孫である。
証するために、本発明者らは、GLP−1の静脈内ボーラスを用いた急性の実験
を行った。6匹の老齢(22ヶ月)および6匹の若齢(3ヶ月)のウィスターラ
ットを一晩絶食させた。50mg/kgのペントバルビタールでの麻酔後、血液
サンプリングのためにカテーテルを大腿動脈に配置し、GLP−1のボーラス(
0.2nmol/kg)を伏在静脈内に、30秒に渡って投与した。血液(2、
4、7および10分でとられた)をインスリン測定のために採取した。
(Alza Corp.,Palo Alto,CA)を移植した。処理される
グループにおいて、GLP−1は、1.5pmol/kg-1.分-1の速度で送達
され、そしてExは15pmol/kg-1.分-1の速度で送達された。GLP−
1のインシュリン分泌効果を防ぐために、Exの10倍もの高い濃度が必要であ
ることが示された(Wangら,J.Clin.Invest.,1995)。
対照動物は、それらのポンプで、通常の生理食塩水を受け、そして同じ時間の長
さの間、それらの注入を受ける。
P−1に対して、それぞれn=6である)、ラットを一晩断食させ、50mg/
kgペントバルビタールで麻酔し、そしてポンプを除去し、総GLP−1を48
時間の注入時間で与えた。カテーテルを、血液サンプリングのために、大腿動脈
に配置し、そして血液を、GLP−1測定のために、採取した。ポンプを除去し
た後、腹腔内(ip)グルコース耐性試験(IPGTT,Ig/Kg BW)を
、120分間実施した。グルコースおよびインスリンレベルを評価するために、
血液サンプルを15、30、45、60および90分で得た。血液(200μl
)を、グルコースおよびインスリン決定のためにEDTAを含むヘパリン化され
た管に吸い出した。
されるように、7匹をGLP−1で処理し、そして7匹を生理食塩水で処理した
。48時間後、一晩の絶食後、動物を屠数し、ランゲルハンス島を、先に記載さ
れるように採取した(Perfettiら,1995;Eganら,1991)
。次いで、本発明者らは、個々の膵臓からランダムに採取された50の島内の島
細胞内インスリン含量を測定した。採取された島を遠心分離し、いずれの残留媒
質も除去し、ペレットを、氷冷した酸−エタノール(500μl)に懸濁し、そ
して均質化した。このホモジェネートの遠心分離(1400×g、4℃)後、上
澄みを、細胞内インスリンの測定のために収集した。ペレットを、ギ酸に溶解し
、そしてタンパク質含量を決定した。
ganら、1991)。インスリンおよびGLP−1を、先に公開されたように
RIAによって測定した(Wangら、Endocrinology,1995
;Nathanら、1992)。細胞タンパク質の量を、ウシγ−グロブリンを
標準として使用するBradford法(Bio−Rad Richmond,
CA)を使用して測定した。
理食塩水の注入に供されたラットの膵臓全体を、全RNAを抽出するために使用
した。一晩の絶食後、動物を屠数し、膵臓を除去し、そして液体窒素中で、でき
るだけ急速に凍結させた。RNAを、グアニジニウムイソチオシアネート中での
均質化、続いて、5.7M塩化セシウムクッション上の超遠心分離によって、抽
出した(Glisinら,1974;Chigwinら,1979)。次いで、
ポリ−A RNAを、オリゴ(dT)カラム(Biolabs INC,Bev
erly,MA)を使用するアフィニティークロマトグラフィーによって、全R
NAから調製した。RNAを、260nMでの分光測光法分析によって定量化し
た。ポリ−A RNAを使用するスロット−ブロット分析を、グルコキナーゼの
mRNAレベルの定量化のために使用し、これは、β細胞(Matschins
ky,1990)、3つのヘキソキナーゼ、GLUT2、β細胞の主なグルコー
ストランスポーター(Mueckler,1990)およびインスリンの主要な
グルコースセンサーである。4ミリグラムのポリ−A RNAを、50μl T
E緩衝溶液(Tris−HCL 10mM、EDTA 1mM、pH7.4)、
20μlの37%ホルムアルデヒド、および20μlの10xSSCに溶解した
。サンプルを、60℃で15分間インキュベートし、次いで、1mlの氷冷10
xSSC(1xSSC=0.15M NaCl+0.015クエン酸ナトリウム
である)に溶解した。スロット−ブロットミニホルダーの各ウェルを、氷冷10
xSSCで1回リンスし、次いで、ウェル当たり300μlのサンプルを膜上に
3連で充填した。膜を通してサンプルを排出するために、減圧を適用し、続いて
、氷冷10xSSCで3回ウェルを洗浄した。最終的に、RNAの架橋のために
、膜を、減圧オーブン中、80℃で2時間焼いた。
University,St.Louis,MOからのラットインスリンII;
Dr.M.A.Magnuson,Vanderbilt Universit
y,Nashville,TNからのラットグルコキナーゼ;Dr.M.J.B
irnbaum,Harvard Medical School,Bosto
n,MAからのラットGLUT2;およびDr.J.E.Wilson,Mic
higan State University,East Lancing,
MIからのヘキソキナーゼI,II,III)とのハイブリダイゼーションを、
先に記載されたように実施した(Wangら,Endocrinology,1
995;Wangら,Mol.Cell.Endocrinol.,1996)
。全てのcDNAプローブを、Sequenase(United State
s Biochemical,Cleveland,OH)を使用するランダム
プライミング手順によって、[32P]dCTP(Amersham Life
Science,Arlington Heights,IL)で標識した。m
RNAのポリ−Aテールに相同であるオリゴヌクレオチド(5’GATGGAT
CCTGCAGAAGCTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT3’)、を
、Applied Biosystem DNAシンセサイザーで合成しそして
全細胞mRNAの定量のために使用した。ほぼ等しい量のRNAが、各サンプル
に対して使用されたことを確かめるために、オリゴdT20とのハイブリダイゼー
ションを実施した。オリゴヌクレオチドプローブを、T4ポリヌクレオチドキナ
ーゼ(New England Biolabs,Beverly,MA)を使
用して、[32P]γATPで、末端標識した。オリゴヌクレオチドプローブとの
ハイブリダイゼーションを上記に記載のように実施し(Wangら,Endoc
rinology,1995;Wangら,Mol.Cell.Endocri
nol.,1996)、そしてBetascope 603ブロットアナライザ
ー(Betagen,Walthman,MA)を使用して定量した。
出される変化を確認するために、RNAを上記のようにGLP−1で処理した動
物のランゲルハンス島から単離した。島を単離し、そしてRNAを上記(Per
fettiら、1995)のマイクロ方法(micromethod)を使用し
て抽出した。約5μgの総島RNAは、1個の膵臓に由来する。スロット−ブロ
ットSlot−Blot分析を実施し、ヘキソキナーゼ、GLUT2、およびイ
ンスリンのmRNAレベルを定量化した。
たインスリンおよびグルコースのデータの重要性を、SAS(SAS Inst
itute Inc.;Cary,NC)による分散の反復測定分析を使用して
試験した。有意な相互作用が実証された場合(p<0.05)、単一時点での値
を、片側スチューデントのt‐検定により比較した。他の全てのデータを不対の
スチューデントのt‐検定を使用して分析した:p<0.05は、有意と判断し
た。
物は、30秒にわたって送達された0.2nmol/kgのGLP−1のボーラ
スに対して十分等しく応答した。それらのインスリン応答は、重なり可能であっ
た(図1)。ボーラス完了2分後において、インスリン応答は、若齢動物(37
3.3±43.7pmol/l)および高齢動物(347.7±25.7pmo
l/l)の両方で最大値であり、両方のグループにおいて、インスリンのレベル
は、10分でベースラインまで戻った。
、明らかなグルコース不耐性を有する(図2)。空腹時グルコース(空腹内グル
コースの直前に取る)は、処置した動物とコントロール動物との間に違いがなか
った。グルコース耐性試験の間、GLP−1で処置した動物における血液グルコ
ースは、15分(9.04±0.92対11.61±0.23mmol/l)お
よび30分(8.61±0.39対10.36±0.43mmol/l)の時点
でのコントロール動物と比較した場合、十分に低かった(図2)。高齢動物はま
た、若齢動物と比較した場合、もはやグルコース不耐性ではなかった。同じ時間
でのインスリン応答を再検討する場合、15分でのインスリン応答は、コントロ
ールと比較してGLP−1で処置した動物において、有意に良好であった(図3
)。特に生理食塩水で処置したラットは、30分にピークのインスリンレベルを
有し、一方GLP−1で処置した動物は、15分でピークに達した。この鋭いイ
ンスリン応答は、処置した動物において血液グルコースの低下の原因であった(
図2)。一晩絶食したインスリンのレベルは、GPL−1で処置した動物におい
て、より高いが、しかし大きな動物内(intranimal)変化のために、
コントロール(192±47対134±45pmol/l)と有意に異ならなか
った。22月齢のウィスターラットへのGLP−1の48時間の注入は、IPG
TTへのインスリン応答を増強する。この現象は、GLP−1注入の完了後さえ
観察され、このことは、GPL−1が、インスリン放出の調節に勝る長期間の変
化を誘導し得ることを示す。インスリン応答曲線の主な変化は、グルコース充填
後の初期のインスリン放出であり、GLP−1処置ラットにおいて、最大インシ
ュリン分泌が、グルコース注入の30分後から唯一15分まで、コントロールで
観測されるようにシフトすることにより誘導される。
島間にインスリンの量の変化が存在する(図4)。しかし、処置された動物(p
<0.01)の島に一貫してより多いインスリンが存在する。コントロールおよ
びGLP−1処置したラットのインスリンは、それぞれ、全膵臓のタンパク質1
ug当たり5.31±1.19対19.68±3.62ngのインスリンを有し
た。
したことの保障、そしてペプチドが正確に注入されたことの確認の両方を行うた
めにGLP−1注入の開始6時間後の3匹の動物中のプラスマGPL−1を測定
した。6時間でのプラスマGLP−1レベルは、106.7±17.6であり、
一方48時間では125.0±41.4pmol/lであった。グルコース耐性
試験の開始前は、プラスマGLP−1は、アッセイの検出レベル以下であった。
コントロールウィスターラットにおける空腹時GLP−1レベルは、10〜20
pmol/lであった。若齢動物と高齢動物との間のGLP−1の空腹時レベル
において、差異はなかった。従って、本発明のGLP−1の注入により、プラス
マGLp−1レベルは空腹時レベルの約6倍まで上昇した。ウィスターラットに
おける満腹レベル(Wangら、J.Clin.Invest.1995)およ
びヒトにおける満腹レベル(Gutniakら、1992)は、食事後約2倍に
なることが報告されているため、ポンプで達成されるプラスマレベルは、薬理学
的であった。
媒介インスリン放出およびインスリン代謝の初期段階に関与する、インスリンm
RNAと他の因子のmRNAレベルとの存在比を測定した。結果を、デンシトメ
トリーにより定量化し、オリゴdTハイブリダイゼーションを使用して規格化し
、若齢ラットを1の値として相対的な関係で表現した。図6は、6匹の若齢動物
および12匹の高齢動物における全膵臓のインスリンmRNAのブロット、およ
び図5に示される全動物による組み合わせた結果を示す。図7は、高齢動物の3
個の単離した島RNA調製物のブロットを示す。
した(図5、p<0.05、および図6)。GLP−1は、コントロールと比較
して若齢動物と高齢動物の両方においてインスリンmRNAを増加させた(図5
、p<0.01、および図6)。同様の結果が、単離した島調製物において見出
され得る(図7)。この増加は、動物をEX、すなわち自分のレセプターに結合
するGLP−1のインヒビターと同時に処置する場合、全体的に妨げられる。E
x単独で、またはGLP−1と共にExで処理した動物において、インスリンm
RNAレベルがコントロール(p<0.01)より低かったという事実は、非常
に興味深い。インスリンmRNAレベルは、Ex単独の存在下で平均60%下が
った。
0%まで減少し、これにより、GLP−1処置(図5B、p<0.001)まで
全体的に戻された。高齢動物において、GLP−1によるGLUT2mRNAレ
ベルの増加は、両方の島(図7)および全膵臓調製物(図6)において見出され
得る。若齢動物において、GLP−1は、GLUT2mRNAレベルに有意に影
響を及ぼさなかった。このレベルは、Ex単独の存在下で50%まで下がった(
図5B、p<0.05)が、ExおよびGLP−1で処置した動物においては下
がらなかった(図5B)。
た(図5C)。GLP−1は、若齢動物においてグルコキナーゼレベルを有意に
増加させた(図5、p<0.05)が、高齢動物においてさらに多く増加させた
(図5C、p<0.001、図7)。同様の結果が、単離した島調製物での高齢
動物において見出された(図7)。Exは、グルコキナーゼmRNAの増加に導
くGLP−1を完全に阻止する。
ーゼI、IIおよびIIImRNAレベルは、全膵臓および島において非常に低
く、そしてGLP−1処置によって変化しないようであった。本発明者はまた、
高齢ラット(n=6)へGLP−1(5d)を注入し、そして48時間注入と同
じ結果を見出した。
驚くほどより大きくなった。処置した動物の膵臓は、コントロール動物の膵臓よ
りも26%重くなった。
善されたままであった。血液中でのGLP−1のインスリン分泌性作用の生物学
的な半減期は、6〜8分であり(Elahiら、1994)、そしてGLP−1
注入は、グルコース耐性試験を実施する前に少なくとも2時間で完了したので、
少なくとも短期間での高GLP−1レベルの連続した存在は、老齢のウィスター
動物においてグルコース耐性を改良する必要性がなかった。
ボでのインスリン生合成およびインスリンmRNAレベルを増大する(Wang
ら、Endocrinology、1995)。GLP−1はまた、膵臓におい
て、インスリンのmRNAレベルを正常に維持するために必要なようである。E
xのみを与えられた動物において、Exは、GLP−1のインスリンmRNAに
対する影響を阻害しただけでなく、インスリンmRNAの減少も引き起こした。
Exは、GLP−1のレセプターと結合するGLP−1の競争的なインヒビター
であり、GLP−1のインスリン分泌効果を阻害するには10倍高い濃度のEx
が必要であり(Wangら、J,Clin.Invest.1995)、従って
おそらく、Exが、Exのみを受容する動物において、内因性GLP−1の結合
を阻害する。これは、GLP−1がインスリンmRNAレベルを生理学的範囲に
維持することに影響していることを意味する。
これはグルコース誘発インスリン応答の続く減少を引き起こすことが提案された
(Hosokawaら、1996)。本発明者らのデータが示すように、GLP
−1は、膵島内のインスリン含量を増加し得、そして単にボーラスによってより
むしろ、連続的に与えられた場合に、単純なインスリン分泌に対するその影響を
越えるβ細胞機能に有利な変化もまた引き起こし得る。
実施例において、発明者らは、ウイスターラット(国立老化研究所(NIA)で
飼育される)において、exendin−4は、いくつかの様式で、GLP−1
よりはるかに効能が大きいインスリン分泌薬であることを報告する。本発明者ら
は、2型糖尿病の齧歯動物モデルおいて、exendin−4は糖尿病制御の持
続した改良をもたらすことをさらに報告する。
f Prussia,PA)から購入した。他に記載がなければ、化学試薬はS
igma(St Louis,MO)から得た。
齢のウィスターラットを、exendin−4およびGLP−1の効果の重要な
実験のために使用した(実施例1を参照のこと)。これらのラットを標準的な実
験用食に維持し、そして自由に食物を与えた。長期の実験のために、4週齢のレ
プチンレセプターを欠く糖尿病のマウス(C57BLKS/J−Leprdb/L
eprdb)ならびにそれらの糖尿病でない同腹子を、Jackson Labo
ratories(Bar Harbor,Maine)から購入した。これら
を、1ケージに2匹づつ入れ、そして任意に食物を与えた。同じマウスを研究の
間、ケージに共に入れた。ウィスターラットを、針金のケージに入れたが、この
マウスの床敷は紙製品「Carefresh」(Absorption Co.
,Bellingham,WA)であった。
ルビタールで麻酔した後、血液採取のために大腿動脈にカテーテルを入れた。e
xendin−4またはGLP−1のいずれかのボーラスを、12匹の動物に、
30秒かけて伏在静脈(iv)に与え、一方、正常生理食塩水(NaCl)のボ
ーラスを、他の6匹に与えた。注射の順を循環させた。血液(−5、0、2、5
、15、30、60、120および180分で採取した)を、インスリン測定の
ために、EDTAおよびアプロチニンを含むヘパリン処理したチューブに吸い取
った(実施例1を参照のこと)。動物を、少なくとも2日間、その設備に慣らし
た。
ol/kgのexendin−4を腹腔内に毎日(午前7〜9時)受け、一方、
10匹の糖尿病の動物および10匹の糖尿病でない動物は、腹腔内にNaClを
受けた。続いて、マウスにおいて、後眼窩洞から採取した全血のグルコースレベ
ルを、Glucometer Elite(Bayer)を使用して測定した。
このレジメを、12〜13週間続けた。8日目に、2匹の糖尿病でないマウス(
ケージメイト)が、そして14日目に1匹の糖尿病マウスが、exendin−
4を受けた直後に死んだ。動物を毎週計量した。このレジメの1週間後、インス
リンおよびグルコースレベルを測定するために、再び血液サンプルを後眼窩洞か
ら採取した。このレジメの終了時に、グルコースおよびインスリンレベルのため
に空腹時の血液サンプルを4グループから得、そして同日に、EDTAを含む全
血をヘモグロビンA1c(Hb A1c)についてアッセイした。
の各グループの4匹に、5日間毎日、24nmol/kgのexendin−4
およびNaClを腹腔内に与えた。
ttiら、1995)、次いで25島のバッチを、37℃で1時間、140mM
NaCl、5mM KCl、1mM NaPO4、1mM MgSO4、5mM
グルコース、2mM CaCl2、20mM HEPES、緩衝液(pH 7
.4)および0.1%ウシ血清アルブミンを含有する緩衝液中でインキュベート
した。この後、これらを、GLP−1(1nM)またはexendin−4(1
nM)の存在下、同じ緩衝液中で1時間インキュベートした。次いで、島のバッ
チのいくつかを氷冷リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄し、そして氷冷
した0.6mM過塩素酸1mLで溶解した。他のバッチを37℃の緩衝液で3回
洗浄してペプチドを除去し、さらに15分間放置し、その後、氷冷PBSで3回
洗浄し、続いて過塩素酸で溶解した。次いで、この溶解物(950μl)をマイ
クロ遠心分離管に移し、cAMP[3H]アッセイキット(Amersham)
を使用して、上記のように(実施例1を参照のこと)cAMPを測定した。細胞
タンパク質を、基準としてウシy−グロブリンを使用するブラッドフォード法(
Bio−Rad,Richmand,CA)を使用してアッセイした。
Wangら、1997)。インスリンを、上記に記載のように、RIAによって
測定した(実施例1を参照のこと)。Hb Alcを、溶血した血液由来のヘモ
グロビンサブタイプおよび変異体を分離するために、勾配溶出と組み合わせて、
低圧陽イオン交換クロマトグラフィーを使用する、BIO−RAD(Hercu
las CA)DiaSTAT器機を使用して、アッセイした。これらの分離し
たヘモグロビン画分を、415nmでの光の吸収によってモニターした。
の分散の同等性を見るF検定の結果に基づいた。これらの分散が、統計的に有意
に異なる場合、t検定は、等しくない分散に基づいた。EC50の決定のために、
基底の血漿インスリンレベルを、減算し、そして各濃度で残存する活性を、最大
活性(過剰のペプチドによって達成される)の割合として表現した。次いで、こ
れを、logit形式へ変換し(ここで、logit=ln(%活性/[100
−%活性]))、そしてこの化合物のlog濃度の関数としてプロットした。
は、静脈へ与えられた場合、GLP−1よりも数レベル強力なインスリン分泌剤
であった。本発明者らのWistarラットにおける最大インスリン応答は、0
.4nmol/kg GLP−1で見られる(De Oreら、1997)。こ
の同一exendin−4濃度での最大インスリン応答は、約2倍である(図8
)。インスリンレベルは、GLP−1を用いると10分までにベースラインへ戻
るが、exendin−4を用いると、ベースラインより下へ実際に下がり、そ
して60分までにベースラインへ戻った。インスリン放出のためのEC50濃度は
、GLP−1を用いた場合よりも、低く、そしてexendin−4によって分
泌されるインスリンの最大量は、GLP−1を用いた場合よりも高い。EC50は
、exendin−4対GLP−1(実施例1を参照)について、それぞれ、0
.019(図9)対0.19nmol/kgであった。exendin−4を与
えた動物は、この研究の期間、尿排出が明らかに増加し(本発明者らは、尿の容
量を定量しなかった)、なぜならば、これらの動物は、循環する血液量を減少さ
せる貧血にもかかわらず、この研究の間、頻繁に排尿し続けたからであり、一方
GLP−1で処置された動物は、この研究の間、もしも有るならば、微量だけ排
尿した。
P−1の効果。exendin−4は、等モル濃度のGLP−1よりも、単離さ
れた島においいて、cAMPレベルをより増加させた。GLP−1は、濃度依存
様式でcAMPを増加し、最大cAMP応答は1nMのときであった。exen
din−4のこの濃度で、cAMPレベルは、GLP−1を用いた場合よりも、
約3倍(図10)高かった。このことは、おそらく、exendin−4がGL
P−1よりも高い最大インスリン放出を生じる理由を説明する。exendin
−4またはGLP−1がGLP−1レセプター上に残存し得、従って緩衝溶液か
らのペプチド除去後もcAMPが増加し続けるかどうかを理解するための試みに
おいて、本発明者らは、新鮮な緩衝液中での3回の洗浄によっていくつかの島か
らペプチドを除去し、次いで、15分後にcAMPを測定した。両方のペプチド
を用いた場合、cAMPレベルは、少なくとも15分までにはベースラインへ戻
った。
n−4の生物学的活性(血糖を低下させるその能力によって測定した)は、糖尿
病の動物の腹腔または皮下に与えた場合、本発明者が予想したよりもはるかに長
かった。予備的実験において、本発明者らは、exendin−4で処置した糖
尿病のマウスは、腹腔内(ip)注射および皮下(sc)注射後24時間、より
低い血糖を有していたが、GLP−1注射では、血糖はベースラインへ戻るとい
うことを見出した。このことは、本発明者らを、exendin−4での長時間
の実験を設計させた。マウスにおける毎日の皮下(ip)exendin−4レ
ジメの開始で、空腹時血中グルコースは、非糖尿病マウスにおいては145±5
1mg/dl、そして糖尿病マウスにおいては232±38mg/dlであった
。処置の1週間後、exendin−4で処置した非糖尿病マウスにおける空腹
時グルコースレベルは、70±25mg/dlであり、NaClで処置した非糖
尿病動物おける空腹時グルコースレベル(135±5mg/dl(p<0.05
))よりも有意に低かった。これらの糖尿病の動物は、exendin−4への
非常に有意な応答を有した。グルコースレベルは、NaClで処置した動物にお
ける238±51mg/dl(p<0.002)から、exendin−4で処
置した動物における90±11mg/dlへ降下した(表1)。本発明者らは、
NaClまたはexendin−4を受容した糖尿病の動物における空腹時イン
スリンレベルを測定した。これらのレベルは、exendin−4を受容した動
物においての方がより高かった(p<0.002)。これらのデータに基づいて
、本発明者らは、動物を毎日exendin−4で処置し続けた。床敷き(be
dding)は、排尿が増加すると次第に暗く変化するペーパーベース製品であ
ったので、exendin−4で処置した糖尿病の動物のケージは、NaClで
処置した糖尿病の動物のケージよりも、交換後24時間、常に明らかに乾燥して
いたことは明らかであった(しかし、非糖尿病のケージがそうであったように完
全に乾燥はしていなかった)(図11、処置後9週間で撮った写真)。本発明者
らは、exendin−4で処置した糖尿病のマウスにおける減少した排尿が、
より低い血中グルコースを原因とするより少ない浸透圧利尿に起因したと結論付
けた。
動物の体重は、約28グラム(g)のプラトーに達し、一方、糖尿病の動物は、
体重が増加し続けた。処置の13〜14週で、NaClで処置した動物は、体重
が減少し始め(38.7g)、一方、exendin−4で処置した動物は、そ
れらの体重を維持した(46.7g)。
およびexendin−4で処置した動物の全血をアッセイし、そして本発明者
らは、一晩の絶食後の、グルコース濃度およびインスリン濃度について血漿を測
定した(図12)。これら全てのパラメータは毎日のexendin−4での処
置によって有意に変化したことが分かり得る。Hb Alcは、NaClで処置
した糖尿病の動物において8.8%であったのに対して、exendin−4で
処置した動物において4.7%であった(p<0.0001)。Hb Alcは
また、非糖尿病の動物においてより低かった(exendin−4で処置した非
糖尿病の動物対NaClで処置した非糖尿病の動物において、それぞれ、3.5
対3.1%(p=0.0002))。グルコースレベルは、exendin−4
で処置した糖尿病の動物において、有意により低く(278.7±30.0対5
17±59mg/dl、p<0.005)、そしてインスリンレベルは有意によ
り高かった(4,600±1,114対707.2±169.7pmol/l、
p<0.02)(図13)。グルコースおよびインスリンにおける傾向は、顕著
ではなかったが、exendin−4で処置された非糖尿病の動物における傾向
と同一であった(図13)。
、5日後、血糖は、NaClで処置した動物においては640±37mg/dl
であり、そしてexendin−4で処置した動物において355±21mg/
dlであった。これらのインスリンレベルは、exendin−4処置対NaC
l処置において、それぞれ、6,904±705対1,072±54pmol/
lであった。
らに良好な延長した生物学的応答(ここで、血糖は、iv exendin−4
に対するインスリン応答から期待したよりも低く長いままであった(腹腔内投薬
後、24時間まで))を有し、腹腔内注射のグルコース低下効果は、皮下よりも
変動が低かった。これはおそらく、皮下技術のより大きな変動が原因であり、そ
して幾つかの場合において注射の間にペプチドの損失までも起こり得た。
研究において、1日に1回のみの注射の結果としての空腹時血糖は、実際、糖尿
病でない動物の血糖よりも低かった。これは、ケージが常により乾燥していたの
で、糖尿病の動物がexendin−4を受容した各朝にこれらのケージを見れ
ば明らかでもあった。この効果はまた、exendin−4を受領した非糖尿病
の動物においても見られた。
日、5日間与えた実験において、血糖を下げる顕著な影響もあり、そしてインス
リンレベルは明らかに増加した。これは、おそらく、β細胞塊の増殖に起因する
見込みはなく、そしてこのような顕著な高血糖の局面においてでさえ、糖尿病ラ
ットのβ細胞が依然としてexendin−4に対して応答することを示唆する
。
る血糖よりも低かった。典型的な一次抗体は、14〜21日まで続けた腹腔内注
射後に応答し、そして、exendin−4は、いずれの評価(rate)にお
いても弱いハプテンである。従って処置の最初の数週間、exendin−4の
生物学的効果は抗体によって中和されることが期待されない。この事に関連して
、exendin−4の生物学的効果は、非常に低い濃度においてであり、従っ
て、おそらく、ペプチドは、その特定の抗体に関する親和性よりも、GLP−1
レセプターに関してより高い親和性を有し、その結果、抗体によって全体的に中
和されなくてもよい。exendin−4が中和されない理由に関する他の可能
性は、まだ同定されていないげっし歯類において産生されるexendin−4
様ペプチドが存在すること、またはexendin−4型分子がげっ歯類におい
て製作されることであり、これによってexendin−4耐性成熟動物を得る
。
マウスの腹腔内に1週間、与えた。これは、この実施例において報告される大量
での効果と同程度に血糖を下げる点で効果的であった。
等は、exendin−4の注射の最初の3〜4日間に、動物の体重が減少する
ことを観察したのだが、それは第7日目までであり、NaCl処置動物と同程度
まで戻った。本研究者等の長期研究において、週毎に重量を測ったので、その初
期の減少を逃した。明らかに乾燥している敷き藁(bedding)を除いて、
各朝処置される糖尿病動物において、本研究者らは、exendin−4の、こ
れらの動物に対する、顕著な有害な効果を全く検出することができなかった。従
って、本研究者らは、exendin−4がヒトにおける2型糖尿病に対する処
置としてGLP−1よりも優れているかもしれないことを示唆する。
て、1〜5日間、若年および老年のラットに投与し、対して、コントロールラッ
トは比較として生理食塩水注射を受けた。対照的に、exendin−4を1日
に1回、5日間、実施例2のプロトコルに従って、腹腔内に投与した。
してポジティブであった。同時点で、小島において細胞が増殖した。さらに、菅
を裏打ちする増殖細胞が存在し、そしてさらに驚くべきことに、腺房組織におい
て、ある領域は一般に、幹細胞が全くないと考えられる。また、驚くべきことに
、多数のインスリン陽性細胞が、腺房組織の中でも小島の外側で発見された。こ
こでは、インスリン陽性細胞は期待されない。
din−4の繰り返し腹腔内注射によって、インスリン陽性細胞の全体数が増加
し、かつ、インスリンIDX−1陽性細胞への腺房細胞の分化が生じることを示
す。これらの結果は、GLP−1およびexendin−4によって細胞の増殖
が増加すること、特に、腺房組織におけるインスリン産生細胞の増殖の増加をさ
らに示唆する。
生細胞とGLP−1を接触させると、非インスリン産生細胞のインスリン産生細
胞への分化が促進される。この効果は早くも1日目に観測され、そして早くも7
日目に最大の効果であった。このような分化は驚くべきことであった。なぜなら
、先行技術はβ細胞においてインスリン向性の結果(insulinotrop
ic result)のみを示したからであった。さらに、本発明は驚くべきも
のであった。なぜなら、腺房細胞(これは、インスリンを産生し得ることは全く
分かっていなかった)が促進されて、GLP−1との接触時にインスリンを分泌
する。インスリン産生細胞の増加数は、処置を止めた後、少なくとも2週間の間
、変化しないままである。インスリン産生細胞への分化は、ターミナルイベント
(terminal event)であるので、さらに後の時点で、非インスリ
ン産生細胞へ戻る脱分化(de−differentiation)は起こりそ
うもない。従って、この効果は、永久的である。
ン産生細胞からインスリン産生細胞を分化する際に、GLP−1と同様の効果を
有することを示す。驚くべきことに、Exendin−4は、GLP−1よりも
長い半減期を有することが示される。インスリン産生細胞数の増加は、従って、
2日間にわたるExendin−4の連続注射によってではなくて、毎日のボー
ラス注射によって達成され得る。注射の2日後、小島の外側にインスリン産生細
胞が観測される。最大効果は7日間までに達成される。GLP−1に関して、こ
の効果は少なくとも2週間、おそらくは、永久的に持続し、Exedin−4と
の接触後でさえ、停止する。
配列およびそのフラグメントを有する増殖因子は、インビボおよびインビトロで
の非インスリン産生細胞の分化に影響を及ぼす。さらに、幹細胞および腺房細胞
を含む種々の非インスリン産生細胞が促進されて、インスリン産生細胞へと分化
し得る。先行技術を凌ぐこれらの利点によって、糖尿病を処置するための方法が
提供され、従って、インスリン産生細胞は、患者への成長因子の投与によって、
またはインビトロで非インスリン産生細胞を接触させることによって数が増加す
る。
が腺房組織に影響を及ぼすかどうかを決定することであった。本発明者は、腺房
組織のモデルとして、ラット膵臓外分泌腫瘍由来のAR42J細胞(Chris
tophe,1994)を使用した。次いで本発明者は、GLP−1がすでにβ
細胞内で作用することが公知である(Gokeら,1993;Holzら、19
95;Yadaら、1993)、シグナル伝達系の幾つかの局面を調べた。
−39をBachem(Torrance CA)から得た。コレストキニン(
Cholecytokinin)(CCK)、インスリン、ゲネスチン(gen
estein)およびバナジン酸塩をSigma Chemical Co(S
t.Louis,MO)から得た。ラット膵臓細胞株、AR42JをAmeri
can Type Culture Collection(Rockvill
e,MD)から得た。抗チロシン抗体をUpstate Biotechnol
ogy,Inc(Lake Placid,NY)から購入した。
リン、100μg/mlストレプトマイシンおよび2mMグルタミンで補充した
Dulbeccoの修飾Eagle培地中で維持した。継代23−36からの細
胞を本研究を通して使用した。細胞を、12ウェルクラスターディッシュ内で約
105細胞/mlで慣用的にプレートし、37℃の、95%空気および5%CO2 を含む加湿したインキュベーター内でインキュベートした。AR42J細胞がC
CKに対して不十分に応答したため、本発明者は、これが濃度依存様式でCCK
応答性を誘発することが公知であったため(Logsdonら、1987)、使
用前に、慣用的に10nMデキサメタゾンと共に細胞を48時間インキュベート
した。
食塩水(PBS)で媒体なして洗浄した。次いで、インキュベーションを、15
mM HEPES、0.2%ウシ胎仔血清アルブミン(BSA)および0.01
%大豆トリプシンインヒビターを含むDMEM中で実施した。目的のホルモンお
よび薬剤を50分間37℃で加えた。次いで、インキュベーション媒体をアミラ
ーゼ定量のために即座に除去し、そしてこの細胞を再び2ml氷冷PBS中で洗
浄した。130mMのTris−HCl、10mMのCaCl2、75mMのN
aClおよび0.2%TritonX−100を含む溶解物緩衝液(pH8.0
)を細胞に加え、次いでこの溶解物を全アミラーゼ活性のために収集した(Ce
skaら、1969)。放出したアミラーゼを、細胞の全アミラーゼ活性のパー
センテージとして表した。
モンおよび薬剤±IBMXで処理した。次いでそれらを氷冷PBS中で3回洗浄
し、1mlの氷冷した0.6mM過塩素酸で溶解した。この溶解物(950μl
)をミクロ遠心分離管に移し、5M K2CO3を使用してpHを7.0に調節し
た。104rpmでの5分間の遠心分離後、上清を真空乾燥し、次いで200μ
lのTris/EDTA緩衝液中で回復させた。0.15mMのNa2CO3(5
0μl)および0.15mMのZnSO4(50μl)の添加後、氷上で15分
間インキュベーションし、塩沈降物を3.5×103rpmにおける15分間の
遠心分離によって除去し、50μlの上清をcAMP[3H]アッセイキット(
Amersham Corp.,Arlington Heights,IL)
、(Steinerら、1972)を使用してアッセイした。細胞タンパク質を
、標準としてウシγグロブリンを用いるBradford法(Bio−Rad,
Richmond,CA)を使用して測定した(Bradford,1976)
。
ーブであるindo−1アセトキシメチルエステル(indo−1/AM)で負
荷した。この負荷溶液は、50μgのindo−1/AM(Molecular
Probes Inc.)、30μlのジメチルスルホキシド(DMSO)お
よび5μlの25%(w/w、DMSO中)Pluronic F−127(B
ASF Wyandott Corp.)から構成された。この混合物を、2.
0mlのハンクス平衡塩類溶液中の細胞に添加し(indo−1の最終濃度25
μM)、そして振盪プレート(shaking plate)上で1時間、穏や
かに混合した。次いで、これらの細胞を400×gで60秒間遠心分離し、(m
Mで)137 NaCl;5 KCl;1.3 MgSO4;5 CaCl2;2
0 HEPES(pHをNaOHで7.4に調節する)からなる標準浴溶液(s
tandard bathing solution)に再懸濁させ、そして使
用前に少なくとも1時間、貯蔵した。indo−1による負荷および実験の両方
を、室温(22〜24℃)で実施した。この細胞懸濁液を、倒立蛍光顕微鏡のス
テージ上のチャンバに置いた(Spurgeonら、1990)。発光場を、単
一の細胞に制限した。indo−1を350±5nmで5msごとに励起させ、
そして蛍光発光を410±5nmおよび490±5nmの波長帯域に分離した。
自己蛍光について補正した、410:490の蛍光比(比F410/F490)
を、当該分野において周知の方法論を使用して、[Ca2+]Iの指標として使用
した(Spurgeonら、1990)。細胞の自己蛍光を、同じバッチからの
多数のindo−1非負荷細胞において評価した。代表的な実験において、標準
浴溶液を、細胞に近く接近して置かれたマイクロピペットから注入される試験溶
液の1つと素早く(<200ms)交換した(Janczewskiら、199
3;Konnerthら、1986)。慣用的に、これらの細胞を、試験溶液に
240〜300秒間曝露した。その後、試験溶液を洗浄によって除去し、一方で
[Ca2+]Iをさらに120〜180秒間モニタした。これらの試験溶液は、ホ
ルモンを標準浴溶液に添加することによって、この実験の直前に調製した。
た。結合実験の開始時に、細胞を無血清DMEMと共に37℃で2時間インキュ
ベートした。次いで、細胞を、(mMで)120 NaCl、1.2 MgSO 4 、13 酢酸ナトリウム、5 KCl、10 Tris、pH7.6を含有す
る結合緩衝液0.5mlで2回洗浄した。次いで、細胞を、2%BSA、500
U/ml アプロチニン、10mMグルコース、ある範囲の濃度のGLP−1(
0.03nM〜100nM)および30,000cpm 125I−GLP−1(
2,000Ci/mmol、Peninsula、Belmont、CA)を補
充した0.5mlの結合緩衝液と共に、4℃で一晩インキュベートした。本発明
者らは、参照日から2週間以内の、新たに調製した125I−GLP−1のみを使
用した。インキュベーションの終了時に、補充物を処分して、細胞を氷冷PBS
で3回洗浄した。細胞を、0.5ml 0.5N NaOH/0.1%SDSで
、30分間室温で溶解した。放射能を、溶解液中で、ICN Apecシリーズ
γ線計数器で測定した。特異的結合を、500nM GLP−1に存在する非特
異的結合を全結合から減算することによって、決定した。この方法は、以前には
、GLP−1レセプターを過剰発現するCHO細胞において、および3T3−L
1脂肪細胞において、GLP−1結合を特徴付けるために、使用されてきた(M
ontrose−Rafizadehら、J.Biol.Chem.、1997
;Montrose−Rafizadehら、J.Cell.Physiol.
、1997)。
マロネイマウス白血病ウイルス逆トランスクリプターゼ(Bethesda R
esearch Laboratories、Gaithersburg、MD
)およびランダムヘキサヌクレオチド(hexanucleotide)プライ
マー(Pharmacia LKB Biotechnology Inc.、
Piscataway、NJ)を使用して、合成した。PCR増幅(30サイク
ル)を、第一鎖cDNAから、組換えTaq DNAポリメラーゼ(Ampli
taq、Perkin−Elmer、Cetus)を使用して実施した(Sai
kiら、1997)。オリゴヌクレオチドプライマーは、膵臓GLP−1レセプ
ター配列の5’末端および3’末端であった(Thorens、1992)(そ
れぞれ、5'ACAGGTCTCTTCTGCAACC3'および5'AAGATGA
CTTCATGCGTGCC3')。次いで、PCR産物を1%アガロースゲルで
分離し、そしてエチジウムブロミドを使用して可視化した。これらのPCR産物
を、pBluescriptベクターにサブクローニングし、そして鎖終結技術
およびSequenase2.0キット(United States Bio
chemicals、Cleveland、OH)を使用して、配列決定した。
このPCR産物の特異性をまた、Bstxl制限酵素によって決定した。
およびインスリノーマ細胞株(RIN 1046−38細胞)を、上述のように
60mmディッシュで増殖させた。これらの細胞が80%コンフルエンスに達し
たら、これらの細胞を、115mM NaCl、5mM KCl、2.5mM
CaCl2、1mM MgCl2、24mM NaHCO3、および25mM H
EPESを含有するクレブス−リンガー緩衝液で2回洗浄し、そして液体窒素で
凍結させた。この凍結した細胞を切屑して、20mM Tris−HCl:pH
8.0、137mM NaCl、1%Triton X−100、0.5% デ
オキシコレート、0.1%SDS、0.2mM PMSF、10μg/ml ロ
イペプチン、20μg/ml アプロチニン、1mM Na−オルトバナジン酸
塩、1mM ベンズアミジンを含有するRIPA緩衝液に溶解した。不溶性物質
を、15,000×gで15分間4℃で遠心分離することにより除去し、そして
免疫沈降およびウェスタンブロットのために上澄みを回収した。N末端に対する
抗GLP−1−R抗体(Dr.Joel Habener、Massachus
etts General Hospital、MAにより提供)を、1:25
0で、40μlのタンパク質Aおよびタンパク質Gと共に各チューブに添加した
。免疫沈降を、4℃で一晩実施し、そして免疫複合体を、RIPA緩衝液で2回
洗浄し、洗浄用緩衝液(25mM Hepes、0.1%Triton X−1
00、および1mM Na−オルトバナジン酸塩)でさらに2回洗浄し、次いで
免疫複合体ペレットを、50μlのSDS−PAGEサンプル緩衝液で、70℃
で10分間可溶化した。免疫沈降したタンパク質を、小型樹脂カラムで溶出し、
そして4〜20%SDS−ポリアクリルアミドゲルに供した。このゲルをPVD
F膜に電気移動(electrotransfer)させた後、ブロットをTB
ST緩衝液(20mM Tris−HCl[pH7.5]、137mM NaC
lおよび0.1%Tween20)中5%脱脂乳で、室温で1時間ブロックし、
次いで1:1500でGLP−1−レセプターに対する抗体と共に室温で1時間
インキュベートした。PVDF膜を、TBSTで3回洗浄し、そして西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ複合体化抗ウサギ二次抗血清と共に、室温で1時間インキュベ
ートした。TBST中での一連の洗浄の後、ブロットを、ECl化学発光検出シ
ステムを使用して現像した。オートラジオグラフを、Molecular Dy
namicsレーザー濃度計のImage−QuantTMソフトウェア(第3.
3版)を使用して、定量した。この実験において、インスリン産生細胞株RIN
1046−38細胞を、GLP−1レセプターの存在のポジティブコントロール
として使用した。清澄な細胞溶解液のアリコート(20μl)を使用してタンパ
ク質濃度を決定し、ブラッドフォード法(Bradford、1976)によっ
て評価した。
M KCl、2.5mM CaCl2、1mM MgCl2、24mM NaHC
O3、および25mM HEPESを含有するクレブス−リンガー平衡緩衝液(
KRBB)中、37℃で2時間、前インキュベートした。次いで、培地を除去し
、そして新しいKRBBを添加し、細胞を37℃のホットプレート上に5分間置
いた。5分間にわたって様々な試薬(図24を参照のこと)を添加した後に、こ
れらのディッシュを液体窒素に浸漬することによって、この反応を終結させた。
凍結した細胞を切屑し、RIPA緩衝液に溶解した。不溶性物質を、15,00
0×gで15分間遠心分離することによって除去し、そして免疫沈降および免疫
ブロット法のために、上澄みを回収した。清澄な溶解液からのホスホチロシン含
有タンパク質を、モノクローナル抗ホスホチロシン抗体と共に免疫沈降させ、還
元条件下4〜12%SDS−ポリアクリルアミドゲル中での電気泳動によって分
離し、次いでPVDF膜に電気移動させ、そしてポリクローナル抗ホスホチロシ
ン抗体によって免疫ブロット法を行った。これらのブロットを、ECL化学発光
検出システム(Amersham)を使用して現像した。清澄な細胞溶解液中の
全タンパク質含有量を、ブラッドフォード法を使用してアッセイした(Brad
ford、1976)。
立スチューデントt検定に供される。群内で、比較を、一元(one−way)
分散分析(ANOVA)を使用して分析した。p<0.05を統計的に有意とみ
なした。
激は、10nMで見られた(図14)。グルカゴン(10nMまたは100nM
)は、単独ではアミラーゼ放出に対して効果を有しないが、CCKと組み合わさ
れた場合、グルカゴンはCCK誘発アミラーゼ放出を阻害したが、完全には無く
さなかった(図15;n=20、p<0.01)。GLP−1およびインスリン
は、単一でもCCKと組み合わせても、アミラーゼ放出に影響を与えなかった(
図15)。本発明者らはまた、exendin−4(10pM〜10nMの濃度
範囲)を、アミラーゼ放出に対する潜在的効果について調べ、GLP−1と同様
、exendin−4はアミラーゼ放出に影響しないようであった。GLP−1
およびグルカンは、AR42J細胞のcAMPレベルを上げると予期され得るの
で、本発明者らは、特異的cAMP効果を探すためにcAMPアナログである8
−ブロモ−cAMP(8−Br−cAMP)のアミラーゼ放出に対する効果を観
察した。単独で与えられる場合、8−Br−cAMPはアミラーゼ放出に効果を
有しないようである一方で、8−Br−cAMPはCCK誘発アミラーゼ放出を
減少させた(図16)。本発明者らはまた、タプシガーギンおよびリアノジン、
リアノジンレセプター/ER Ca2+放出チャネルの特異的インヒビターおよび
ER Ca2+ポンプの特異的インヒビターをそれぞれ、単独でおよびCCKと組
み合わせて使用し、アミラーゼ放出に対する細胞内カルシウムの上昇の役割を調
べた。タプシガーギンおよびリアノジンの組み合わせはCCK誘発アミラーゼ放
出を減少させたが、完全には阻害しなかった(図17;n=3、P<0.01)
。NaF(腺房組織のアミラーゼ放出に対するCCKの効果を模倣する(Vaj
anaphanichら、1995))は、AR42J細胞においてと同様であ
った。チロシンキナーゼインヒビターであるゲネスタイン(Genestein
)(300μM)は、CCK媒介アミラーゼ放出を、特にCCK処理の初期の時
点において減少させたが、一方で、チロシンホスファターゼインヒビターである
バナジン酸塩は、基底アミラーゼ放出およびCCK媒介アミラーゼ放出を有意に
増加させた(図18)。本発明者らは、膵臓のβ細胞をGLP−1で24時間処
理した場合、グルコース媒介インスリン放出およびGLP−1媒介インスリン放
出の増加があることを示した(Wangら、Endocrinology、19
95)。従って、本発明者らは、GLP−1がアミラーゼ放出に対して有し得る
任意の長期の効果を探した。GLP−1(10nM)およびインスリン(100
nM)を用いた8、24、48または72時間のAR42J細胞のプレインキュ
ベーションは、基底アミラーゼ放出もCCK(1nM)誘発アミラーゼ放出も増
加させなかった。
では、AR42J細胞の大部分(85%;n=35)が、1nM CCKに応答
して[Ca2+]Iを一時的に増加させた。図6Aは、CCK誘発[Ca2+]Iトラ
ンジエント(transient)の代表的な例を示し、CCKへの暴露後5〜
25秒後に始まり、次の5〜15秒でピークとなる。ピークインド−1(ind
o−1)蛍光比(IFR)から評価したピーク[Ca2+]Iは、静止IFRを2
.5〜3.5倍超えた。[Ca2+]Iトランジエントの緩和は、ピークに続いて
すぐに始まり、通常、初期の素早いフェーズ、引き続くプラトーフェーズおよび
よりゆっくりとした最終フェーズからなっていた。[Ca2+]Iトランジエント
の後、ベースライン[Ca2+]Iが静止[Ca2+]Iのレベルより下に減少し、C
CKに対する暴露の前に測定された(図19A)。引き続く静止の間、ベースラ
イン[Ca2+]Iは、漸進的な増加を示したが、通常、10分以内でコントロー
ルレベルには完全には回復しなかった。静止[Ca2+]Iの完全な回復の前にC
CKに対して繰り返される暴露によって誘発される[Ca2+]Iトランジエント
は、先の[Ca2+]Iに対して30〜40%減少した。
μMタプシガーギンで前処理された細胞中でほとんど完全に消滅した(図19B
;N=7)。これらの結果は、腺房細胞において、ERがCCKによって誘発さ
れる[Ca2+]Iの変化の主要な源であるという考えを支持する(Mualle
mら、1988;Ochsら、1983)。この考えと一致して、名目上、CA 2+ の無い灌流溶液に添加されるCCKに対する暴露(図19)は、[Ca2+]I
トランジエントの上昇率または大きさに明らかには影響しなかった(n=5)。
しかし、図19Cに示されるように、細胞外Ca2+の減少は、[Ca2+]Iトラ
ンジエントの期間を短くした。このことは、以前(Muallcmら、1998
;Ochsら、1983)に示されるように、細胞外Ca2+がCCK誘発ER
Ca2+放出によって開始される[Ca2+]Iトランジエントの遅延した成分の維
持において役割を演じ得ることを示唆する。
暴露は、AR42J細胞の約50%(n=27)の[Ca2+]I応答を誘発した
。GLP−1誘発トランジエント(図20A)は、かなりの変動性を示したが、
通常、CCKに対する[Ca2+]I応答よりも遅い速度で発生し、そしてCCK
に対する[Ca2+]I応答よりも小さな大きさ(静止IFRに対して1.5から
2.5倍の増加)で得られた。さらに、GLP−1誘発[Ca2+]Iトランジエ
ントが、CCKによって誘発される速度よりも遅い速度で緩和した(図20A対
19Aおよび20B、C)。図20Bは、同じ細胞内のGLP−1に対する暴露
の後10分未満で適用されるCCKの[Ca2+]Iに対する効果を示す。この種
の実験において、CCK誘発トランジエントは、その特徴的配置を保持するが(
図19Aに示されるように)、より小さな大きさに達した。後者の効果は、ベー
スラインIFRの減少、および/またはER Ca2+含有量の部分的枯渇によっ
て示され、[Ca2+]I含有量の減少に少なくとも部分的に起因し得る(図19
を参照のこと)。二回目のCCKへの暴露では、大きさはより小さくさえなった
(図20C)。リアノジン(100μM)およびタプシガーギン(500μM)
での前処理は、GLP−1に対する[Ca2+]I応答を実質的に消滅させた。ま
とめると、これらの結果は、CCKおよびGLP−1がCa2+の同じ細胞内プー
ル(おそらくER)にアクセスしているが、多分異なるメカニズムでCa2+を放
出することを示す。ヒーラモンスター由来の(Gila monster)GL
P−1ホモログであるexendin−4は、[Ca2+]IのGLP−1と同じ
効果を有したが、大きさが約1桁強力であった。GLP−1アンタゴニストであ
るexendin9−39(Gokeら、1993)は、GLP−1よりも10
倍高い濃度で使用される場合、GLP−1誘発カルシウムトランジエントを阻害
した。
の効果。グルカゴン(10nM)への暴露は、AR42J細胞の70%(n=1
2)の[Ca2+]I応答を誘発した。[Ca2+]Iトランジエントは、グルカゴン
への暴露のすぐあとに始まり、比較的ゆっくりした速度で発生し、静止IFRレ
ベルの200〜250%でピークとなり、延長されたゆっくりした緩和を示した
(図21A)。グルカゴンで処理したすぐ後でCCKによって誘発された(また
は同時に添加された両方の処理での)[Ca2+]Iトランジエントは、減少した
上昇速度および非常に遅い緩和速度を示した(図21B)。同様に、cAMPの
膜透過性形態である0.1μM 8−ブロモ−cAMPに対して短い(60〜3
00秒)暴露は、通常、CCK誘発[Ca2+]Iトランジエントの上昇速度に顕
著には影響しないが、それらの緩和速度を顕著に遅くした(図21C)。CCK
存在下でのジブチリルcAMPのアセトキシメチルエステルを用いる細胞内動員
の減少は、以前に腺房細胞において示されている(Kimuraら、1996)
。
によって決定される場合の、特異的な125I−GLP−1は、添加された放射能
の合計のうちの0.64±0.16%(n=9、特異的な結合の量は、ゼロより
有意に大きかった、p<0.01)であり、結合の合計のうちの27±3.2%
(n=9)であった。低い特異的結合のために、全体のスキャッチャード分析を
行わなかった。
(1nM)の存在下または非存在下で、GLP−1(0.1〜100nM)また
はIBMX(100nM)での1時間処理、あるいはCCK(0.1〜100n
M)のみでの1時間の処理では変わらなかった。IBMXは、cAMPレベルの
わずかな増加を引き起こしたが、これは3つの実験において、非IBMX処理細
胞と統計的に異ならなかった。グルカゴン(10nM)は、CCKの存在下およ
び非存在下でcAMPレベルの2倍の増加を引き起こした(図22)。exen
din−4(0.1〜10nM)は、cAMPレベルを変化させなかった。
は、RT−PCRを用いることによってAR42J細胞において検出された。図
23は、公知の膵臓GLP−1レセプター配列(Thorens,1992)と
同一のプライマーを用いて、推定された大きさのPCR産物(bp928;Eg
anら,1994を参照のこと)がAR42J細胞およびラット膵臓において検
出され得るが、水コントロールのPCRにおいては検出されないことを示す。ゲ
ノムDNA混入が全く存在しないことは、本発明者らのプライマーが1.8K塩
基のPCRバンドを生じるイントロン配列に及ぶことから証明される。混入して
いるゲノムDNA PCRに対応するさらなるバンドは本発明者らのPCR反応
において観察されなかった。このPCR反応物をクローニングし、部分的に配列
決定し、そしてβ細胞GLP−1レセプターであると同定された。
域に対する抗体を用いて、特異的バンドが、ポジティブコントロール細胞である
RIN 1046−38細胞において、およびAR42J細胞において65kD
aおよび45kDaで得られた。これらはそれぞれ、成熟GLP−1レセプター
およびコアグリコシル化GLP−1レセプターに対応することが示された(図2
4)。
、CCKおよびNaFの存在下では増加したがGLP−1の存在下では増加しな
かった基底レベルのリン酸化を示した(図25)。4つのタンパク質(46kD
a、66kDa、120kDaおよび190kDa)は、CCKの存在下で最も
明らかに影響を受け、これらのタンパク質のリン酸化レベルは少なくとも2倍増
加した。ゲニステインは、図18において既に示したように、CCKによって誘
導されるチロシンリン酸化を減少させ、そしてCCK媒介アミラーゼ放出を減少
させた。
ルシウムの増加によって実証されるように、CCKに対して生理学的様式で応答
する。CCKはまた、以前に示された(Lutzら,1993)ように、タンパ
ク質チロシンリン酸化を誘導した。CCKは、SDSポリアクリルアミドゲルで
分離した場合の見かけの分子量に基づいて190kDa、120kDa、66k
Daおよび46kDaのチロシンリン基質(phosphosubstrate
)のかなりの増加を誘導した。これらのリン酸化のうちの2つである120kD
aおよび66kDaは、既に記載されている(同書)。ゲニステインによるチロ
シンリン酸化の阻害は、アミラーゼ放出を阻害し、そしてまたチロシンリン酸化
事象を減少させた。このことは、AR42J細胞においては、腺房細胞において
のように、チロシンリン酸化が、調節されたアミラーゼ分泌に関与することを示
唆する。インスリンは、それ自体のレセプターβサブユニットである可能性が最
も高い97kDaでのリン酸化を誘導した。周知のGタンパク質のアクチベータ
ーであるNaF(Rivardら,1995)は、腺房細胞においてアミラーゼ
放出を増加させ、そしてチロシンキナーゼ活性を増加させる(同書)という点で
、腺房細胞におけるCCKの効果を模倣することが以前に示されている。NaF
は、AR42J細胞におけるチロシンリン酸化事象に対するCCKの効果を模倣
し、それゆえ、CCKレセプターとチロシンリン酸化との間の変換器として機能
するフッ化物感受性Gタンパク質が存在するという仮説(同書)に信頼性を与え
る。
細胞内カルシウムを明らかに増加させたが、アミラーゼ放出を増加させないよう
であった。cAMPの増加は、GLP−1の存在下では実証されなかったが、グ
ルカゴンを用いた場合は明らかであった。Malhotraら(1992)は、
ラット腺房細胞を用いて、GLP−1に相同であるドクトカゲ(Gila mo
nster)毒であるexendin−4が、CCK誘導性アミラーゼ放出を増
強し、そして細胞cAMPを増加させたと述べたが、Malhotraら(19
92)はGLP−1効果については考察しなかった。しかし、cAMPの増加は
、10-8Mのexendin−4が用いられるまでは観察されず、その濃度では
、exendin−4は、他のレセプターを介して相互作用してい得る(同書)
。同様に、CCK誘導性アミラーゼ放出を増強することに対する効果(CCK単
独によって放出される総アミラーゼの12%から、それに対してexendin
−4およびCCKを一緒に用いる場合の16%)が10-8Mのexendin−
4を用いて見られ、そしてCCKに1時間暴露した時間経過のうちの15分間の
時点でのみ統計学的有意に達した(p<0.02)。この方法は、生じたとして
もGLP−1またはexendin−4のこのような非常に小さくかつ時間特異
的な効果を捕らえるのに充分になほど感受性ではないかもしれず、そして再度、
Malhotraらによって示された分泌に対する効果は、他のレセプターとの
相互作用に起因し得る。膵臓のβ細胞では、exendin−4は、10-10M
程度の低い濃度で、cAMPおよびインスリンの分泌を増加させる(Gokeら
,1993)。あるいは、低いレセプター親和性に起因して、GLP−1を用い
てのcAMPレベルの小さく急な変化は検出されていないかもしれない。
れる応答と類似する。この応答はどちらでも、cAMPレベルの上昇を示さない
(Valderde And Villanueva−Penacarrill
o,1996)。GLP−1は、β細胞におけるGタンパク質サブタイプとは異
なるGタンパク質サブタイプまたは他のGタンパク質サブタイプのいずれかと共
役し得るようである。CCKレセプターは、腺房細胞においてGiサブタイプな
らびにGqサブタイプと共役していることが示された(Schnefelら,1
990)。AR42J細胞では、GLP−1は、少なくとも1つのGiサブタイ
プ、およびおそらく他のGタンパク質αサブユニットと共役し得る。3T3−L
1脂肪細胞では、GLP−1が脂質合成およびグルコース取り込みを増加させて
おり、このGLP−1レセプターがGiサブタイプに共役している可能性が最も
高いこと(Montrose−Rafizadehら,J.Biol.Chem
.,1997)およびGLP−1レセプターを過剰発現するCHO細胞では、こ
のGLP−1レセプターが他のαサブユニットと共役していること(Montr
ose−Rafizadehら,Diabetes,1997)が示されている
。
小胞体に由来した。しかし、カルシウム勾配のパターンは、CCKを用いた場合
と同じではなかった。このことは、CCKによるカルシウムの放出へのシグナル
伝達が、グルカゴンおよびGLP−1によるものとはおそらく異なることを意味
する。GLP−1は、チロシンリン酸化事象を増加させなかった。このことは、
調節されたアミラーゼ放出についてのチロシンリン酸化の重要性を再度実証する
。これはまた、細胞内カルシウムの上昇とは独立した経路が、アミラーゼの分泌
に重要であることを実証する。これはさらに、タプシガーギンおよびリアノジン
の存在下で得られた結果によって強調される。これらは、これらが減少させた細
胞内カルシウムの上昇を全て防止したが、CK誘導性アミラーゼ放出を完全には
防止しなかった。それゆえ、細胞内カルシウムの上昇が、CCK誘導性アミラー
ゼ放出の完全発現に必要であるが、それ自体の上昇は明らかに、AR42J細胞
におけるアミラーゼ放出を誘導するためには充分ではない。
von Weizsackerら,1992)。このことは、活性化されるサブ
タイプ(すなわち、CCKもしくはGLP−1によるGq、グルカゴンもしくは
GLP−1によるGs、またはCCKおよびGLP−1の両方によるGi)に依存
して、異なるGβyサブユニットが放出され得ることを意味し得る。次いで、マ
イトジェン活性化プロテインキナーゼ活性化について既に記載されたように(H
awesら,1995)、特異的Gβyが、AR42J細胞において観察される
チロシンリン酸化事象のために必要とされ得る。これはまた、2つの異なるGβ y サブユニットが1つのホルモンの作用によって放出されるならば、これらは種
々の下流の事象に対して相加的なまたは拮抗的な効果を有し得るという可能性を
生じる。
endin−4によるそれらの活性化は、おそらくERからの、細胞内カルシウ
ムの増加を導く。しかし、それらの活性化は、アミラーゼ放出の増加を導かず、
そしてCCK誘導性アミラーゼ放出は増強されない。
存在し、そしてGLP−1によるAR42J細胞の急性処理は、細胞中の細胞内
カルシウムを増大させる。さらに、以前の研究により、デキサメタゾンはAR4
2J細胞が腺房様細胞となることを促進した(Christophe、1994
)が、βセルリンおよびアクチビンAはAR42J細胞の約10%をインスリン
産生細胞に転換する(Mashimaら、J.Clin.Invest.199
6)ことが示された。同様に、肝細胞増殖因子(HGF、肝細胞(heptoc
yte)錯乱因子(HSF)としても知られる)への曝露後、AR42J細胞の
約3%がインスリンポジティブであった;それに対して、HGFおよびアクチビ
ンAへの曝露は、約10%のインスリンポジティブ細胞を生じた(Mashim
aら、Endocrinology、1996)。GLP−1またはexend
in−4のいずれかに関しては上記研究のいずれについて何も述べられていない
。さらに、GLP−1またはExendin−4のいずれも、アクチビンAおよ
びβセルリンによる組み合わせ処置あるいはHGFおよびアクチビンAによる組
み合わせ処置よりもはるかに大多数で、AR42J細胞をインスリン産生細胞に
変換し得る。GLP−1またはexendin−4による効果の機構は、ERK
活性化の阻害がインスリンおよびグルカゴン産生を防止したので、最終工程とし
てERK/MAPK経路の活性化に関与し得る。
た。GLP−1、exendin−4およびexendin−9−39(GLP
−1レセプターアンタゴニスト)は、Bachem(Torrance、CA)
からであった。抗インスリン抗体および抗グルカゴン抗体は、Linco(Ch
arles、MO)からであった。抗ラットERK1/2抗体(ERK1−CT
)およびミエリン塩基性タンパク質(MBP)は、Upstate Biote
chnology Incorporated(Lake Placid、NY
)から購入された。インスリンラジオイムノアッセイ試薬は、Peninsul
a Laboratories(Belmont、CA)からであった。タンパ
ク質測定試薬は、Bio−Rad(Hercules、CA)から得られた。ペ
ルオキシダーゼABCキットは、Vector Laboratories(B
urlingame、CA)から得られた。TianTM One Tube R
T−PCRシステムは、Boehringer Mannheim(India
napolis、IN)から購入された。デオキシリボヌクレアーゼIは、Gi
bco BRL(Gaithersburg、MD)から得られた。ガラス製カ
バーガラスは、VWR Scientific(Baltimore、MD)か
らであった。タンパク質キナーゼC(PKC)インヒビター1−o−ヘキサデシ
ル−2−o−メチル−rac−グリセロール(PKI)、およびMAPキナーゼ
キナーゼ(MAPKK)インヒビター、PD98059は、Calbioche
m(San Diego、CA)からであった。
mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび2mMグルタミン
で補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中に維持した。継代23〜
35からの細胞を、この研究に使用した。細胞を、慣用的に、約105細胞/m
lの濃度で、12ウェルのクラスターディッシュまたはカバーガラスにプレート
し、そして95%空気および5%CO2、37℃で加湿インキュベーター中にて
インキュベートした。
理食塩水(PBS)で洗浄し、血清を除去し、そしてPBS中の0.5%グルタ
ルアルデヒドで固定した。細胞を、0.2%Triton X−100で5分間
、透過させ、残りの手順を加湿チャンバ中、室温で行った。吸引を、各工程間の
試薬を除去するために使用したが、標本の乾燥は避けた。十分な試薬を、各標本
をカバーするために使用した(約1または2滴が通常、適切である)。カバーガ
ラスを、PBS中の0.3%H2O2中で30分間、インキュベートし、内因性ペ
ルオキシダーゼ活性をクエンチし、そしてPBS(3回)洗浄し、続いて、PB
S中の2%ヤギ血清とともに30分間、インキュベートし、IgGの非特異的結
合をブロックした。過剰の血清を、ブロッティングによって除去した。特異的1
次ポリクローナル抗血清(抗インスリン 1:300;抗グルカゴン 1:30
0)を使用した。抗体を、1%ヤギ血清を含有するPBS中に希釈した。これを
、カバーガラスに付与し、そして室温で1時間、インキュベートした。カバーガ
ラスをPBSで3回洗浄し(各回5分間)、次いで、ビオチン標識した2次抗体
とともに1時間インキュベートし、そしてPBSで3回洗浄した。PBS中のア
ビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合体を、30分間適用した。イムノペル
オキシダーゼ標識を、Vectostain ABCキット(Vector L
abs、Burlingame、CA)を用いて行った。PBS中の広範囲の洗
浄を4〜5回(各5分間)した後、カバーガラスを、PBS中のジアミノベンジ
ジンテトラヒドロクロリド(DAB)中で、0.01%過酸化水素とともに、3
分間、インキュベートした。この反応を、カバーガラスをPBS中で洗浄するこ
とによって停止させ、そして光学顕微鏡で検査した。特異的染色を確かめるため
に、予め吸収された1次抗体とともにインキュベートしたサンプルを、ネガティ
ブコントロールとして使用し、そしてインスリン産生細胞株RIN 1046−
38細胞を、本発明者らの実験のためのポジティブコントロールとして使用した
。アビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ(ABC)手順を、当該分野において
公知の方法(Hsuら、1981)に従って行った。
レート中で、既に述べたように培養した。細胞が60%集密に達したとき、これ
らをGLP−1で3日間、処理した。実験開始時に、培地のアリコートを、培地
中のインスリン蓄積をアッセイするために、採取した。次いで、この細胞を、K
rebのリンガーバランス緩衝液(KRBB)で2回、洗浄し、そして10mM
グルコースを含有する同じ緩衝液において、さらに1時間、インキュベートした
。この培地を回収し、そしてインスリンレベルをRIAによってアッセイするま
で、−20℃に保った(実施例1;Wangら、Endocrinology、
1995を参照のこと)。この細胞を、PBSで洗浄し、そして0.25%チプ
シン(typsin)および0.02%EDTAを用いて分離(detach)
させた。細胞ペレットを回収し、そして標準物質としてウシ−グロブリンを使用
するBradford法(Bradford、1976)によるタンパク質測定
のために、ギ酸で溶解させた。
42J細胞から、ChomczynskiおよびSacchi(1987)の方
法によって単離した。総RNAサンプルを、20mM Tris−HCl(pH
8.4)、2mM MgCl2および50mM KCl中のDNAseによって
予め処理し、微量の汚染ゲノムDNAを除去した。RT−PCRを、50mM
KCl、10mM Tris−HCl、3.5mM MgCl2、200μMの
各dNTP、ラットインスリンIおよびIIに対する0.4μMの各センスおよ
びアンチセンスプライマー(インスリンセンスプライマー=5’TGCCCAG
GCTTTTGTCAAACAGCACCTT3’;インスリンアンチセンスプ
ライマー=5’CTCCAGTGCCAAGGTCTGAA3’)を含有する緩
衝液(容量50μl)中で実施した。増幅を、変性温度94℃(1分間)、アニ
ーリング温度60℃(45秒間)および伸長温度72℃(1分間)、25サイク
ルで行った。RIN 1046−38細胞由来のmRNAを、ポジティブコント
ロールとして使用した。グルカゴンRT−PCRの場合において、変性および伸
長の温度は、アニーリング温度が65℃で1分間(グルカゴンセンスプライマー
=5’GTGGCTGGATTGTTTGTAATGCTGCTG3’;アンチ
センスプライマー=5’CGGTTCCTCTTGGTGTTCATCAAC3
’)であることを除いては、インスリンに類似していた。RT−PCR手順を、
2%アガロースゲル上の臭化エチジウム染色によって視覚化した。
緩衝液(mMで示す):50 TRIS−HCl、PH8、150 NaCl、
5 EDTA、1%NP−40、0.25% デオキシコール酸ナトリウム、1
NaF、10 ピロリン酸ナトリウム、0.1 PMSF、1 オルトバナジ
ン酸ナトリウム、20μg/mlアプロチニン、および10μg/ml ロイペ
プチン中4℃で溶解した。この細胞溶解液を、16,000×g、4℃で20分
間遠心分離により清澄化した。この清澄化した細胞溶解液を、4.5μgのER
K1−CT抗体および40μlのパックされたプロテインG+プロテインAアガ
ロース樹脂(Oncogene Research Product、Camb
ridge、MA)とともに回転しながら、4℃で一晩免疫沈降した。この免疫
ペレットを、基質としてMBPを用いてMAPK活性についてアッセイした。M
BP(18.6μg)を、20mM Hepes、PH7.4、10mM Mg
Cl2、1mM DTT、20μM非標識ATPおよび40μCi(3,000
Ci/mmol)[32P]−ATPを含む60μlの最終容量中10分間20℃
でリン酸化した。この反応は、25μlの3×Laemmli試料緩衝液の添加
、および70℃で10分間加熱することにより停止した。MAPK活性は、SD
S−PAGEおよびオートラジオグラフィーにより評価した。このオートラジオ
グラムをデンシトメトリーにより定量化した。
地のないように洗浄した。次いで、インキュベーションを、15mM HEPE
S、0.2%BSAおよび0.01%大豆トリプシンインヒビターを含むDME
M中で実施した。CCK(1nM)を、37℃で50分間添加した。次いでこの
インキュベーション培地を、アミラーゼ測定のために即座に取り出し、そしてこ
の細胞を再び2mlの氷冷PBS中で洗浄した。(mMで示す)130 Tri
s−HCl、10 CaCl2、75 NaCl、および0.2%Triton
X−100(pH8.0)を含む溶解物緩衝液を細胞に添加し、次いで溶解物を
総アミラーゼのために集めた(Ceskaら、1969)。放出されたアラーゼ
は、細胞中の総アミラーゼの百分率として表した。
群間の差異は、1因子ANOVA分析により分析した。処理細胞と非処理細胞と
の間の差異は、Studentのt検定を用いて分析した。p<0.05は、有
意な差異であると考えられた。
たはexendin−4処理の後、AR42J細胞は、インスリン含有細胞に変
換する.抗インスリン抗体を用いると、強い免疫染色がAR42J細胞中に存在
した。対照的に、GLP−1で処理されなかったAR42Jでは免疫染色が観察
されなかった。過剰のインスリンおよびグルカゴンでの抗体の予備吸収は染色を
防いだ(図26)。
た。10nM GLP−1または0.1nM exendin−4を3日間用い
た場合、約25%のAR42J細胞が、インスリン陽性細胞に転換した。スライ
ドのいくつかの領域で、隣接する細胞の全体のシートがインスリンについて陽性
になった。24時間程度の早期にグルカゴン陽性細胞が時々出現した。48時間
までに、すべての処理されたAR42J細胞の20%がグルカゴン陽性であり、
約6%の細胞がインスリン陽性であった。72時間までにすべての処理された細
胞の半分には十分の細胞がグルカゴンを含んでいた。グルカゴンを含んだ細胞の
数は、その後減少したが、少なくとも7日間の間、なお約25%の細胞がインス
リン陽性のままであった(図27)。培養培地中のデキサメタゾンの存在または
不在は、GLP−1の存在下で「内分泌」細胞に転換した細胞の数にいかなる方
法によっても影響しなかった。ERKをリン酸化および活性化するMEKの選択
的インヒビターであるPD98059(50μM)、またはPKI(300μM
)がGLP−1と同時に添加されたとき、細胞の転換は生じなかった。
の後、インスリンは、ラジオイムノアッセイにより培養培地中で容易に検出され
た。3つの別の培養にわたって、5.1±0.4pgインスリン/μgタンパク
質(平均±SD)が、60〜72時間の期間から細胞培養培地中に存在した。グ
ルコースが、3日−GLP−1−処理および非処理細胞からインスリン分泌を誘
導し得るか否かを調査するために、培地を除去し、そして細胞をグルコースを含
まないKRBBで3回洗浄した。これに続いて、10mMグルコースを含むKR
BBを1時間添加し、そしてこの細胞を37℃で維持した。インキュベーション
緩衝液を集め、そしてインスリンを測定した。コントロール細胞からはインスリ
ンはゼロであった。その一方、GLP−1の3日に先に見られた細胞の緩衝液中
には0.65±0.15pgインスリン/μgタンパク質が存在した。インスリ
ン分泌は、200μM PKIの存在下、またはPD98059(50μM)の
存在下でわずかに検出された。
J細胞において、187bpのラットインスリンIおよびII mRNAを示し
た。RIN細胞を陽性コントロールとして用いた。この実験では、RNAは、D
NAseで前処理し、推定された長さをもつインスリンIおよびIIのmRNA
フラグメントのみを増幅し、それ故、187bpに出現したバンドは、特異的な
インスリンmRNA産物であった(図28A)。対照的に、陰性コントロール中
または非−GLP−1−処理細胞中ではRT−PCR産物は検出されなかった。
GLP−1−刺激AR42J細胞のノザンブロット分析は、かすかに陽性であり
、そしてそれ故このバンドは乏しく走査された。236bpのグルカゴンmRN
Aは、48時間のGLP−1−処理AR42J細胞中で検出された(図28B)
。
その活性は、GLP−1で顕著に増加し、アメリカドクトカゲ毒液ペプチドであ
るexendin−4は、これはGLP−1に対して52%相同であり、そして
インスリンの分泌促進物質であることが示された(Gokeら、1993)。e
xendin−4は、GLP−1に比べ約100倍より能力があった(図29A
および29B)。PKI(300μM)単独は、MAPK活性をコントロール細
胞のそれより少なく減少させた。
ことは、非デキサメタゾン処理細胞(1.88U/l)と比較して、細胞におい
てアミラーゼ含量を6.6倍(12.57U/l)増加させた。GLP−1をデ
キサメタゾンと一緒に添加したとき、総アミラーゼ含量は、デキサメタゾンン処
理単独に比べて減少した(7.76U/l)。CCK(1nM)に対する急性応
答はまた、GLP−1で72時間前処理した細胞中で減少した(図30)。
する細胞に分化するようにAR42J細胞を誘導する。この所見と共に、同じパ
ターンが、発生中の胎性膵臓で生じる(Guzら、1995)。グルカゴンが、
検出された第一のホルモンである(Rallら、1973)。グルカゴンを含有
する細胞は、種々の他のタイプの島内分泌細胞の前駆細胞であること、およびそ
れらは、順に、管上皮から生じたことが仮定される(Guzら、1995)。し
かし、膵臓ホルモン産生細胞の形成および分化を調節する機構は、なお大部分は
未決定である。GLP−1は、AR42J細胞において非常に早期にグルカゴン
産生を開始させ、そしてこれは、次いで、インスリン産生へと密に続く。最終的
に、「内分泌」AR42J細胞の大部分は、グルカゴン産生が弱まるのでインス
リン産生細胞である。Exendin−4は、AR42J細胞におけるインスリ
ン産生のための因子としてGLP−1よりずっと強力であった。いくつかのイン
スリン含有細胞を、10-11モル濃度程度の濃度のexendin−4の存在下
で見られた。GLP−1(および/またはGLP−1様ペプチド、おそらくex
endin−4に類似する)は、島のための胚における分化因子であり得る。こ
のようなペプチドは、膵臓が原始腸管から形成するので、高濃度で局所的に存在
することが予期される。
加し、β細胞表現型に達することにより、β細胞の分化のためのシグナルである
と仮定されている。(Rallら、1973)。これはなお、AR42J細胞中
に適用可能であり得る。グルカゴンが本発明者らの系で最初に見られたホルモン
であるので、それは、インスリン産生のためのシグナルであり得る。原始腸管で
産生されたGLP−1は、グルカゴン発現(および続くインスリン発現)のため
のシグナルであり得、これは、内分泌細胞のさらなる形成および島様構造に至る
。
通経路は、ERK/MAPK経路を通ってであるようである。GLP−1または
Exendin−4は、AR42J細胞においてほとんどまたは全くインスリン
染色を生じず、そしてERK活性が阻害されるとき培地中にインスリンを生じな
い。GLP−1およびPKCインヒビターの存在下でほとんどまたは全くインス
リンがないことが、観察される。GLP−1レセプターはGタンパク質結合性で
あり、AR42J細胞に存在し、そしてAR42J細胞中に細胞内カルシウムを
上昇させることが知られているので(実施例4を参照のこと)、リガンド結合に
よるその活性化は、おそらく、PKC活性化、および未だ決定されていない下流
の事象のような他の事象に至る(Nishizuka、1984;Zampon
iら、1997)。PKCは、順に、MAPK経路を活性化する因子の1つであ
ることが示されている(Offermannsら、1993;Siddhant
iら、1995)。従って、GLP−1によるPKC活性化のブロッキングは、
おそらく、MAPK活性の消失に至り、そして「内分泌」細胞表現型の発生を防
止した。
P−1を有する「内分泌」細胞に変換するわけではない。処理されたAR42J
細胞は、未処理AR42J細胞について記載されるように、外分泌特性および神
経内分泌特性の両方を有する(Christophe、1994を参照のこと)
。形態学的には、処理細胞の種々の集団は、同じではないようである。従って、
細胞の亜集団は、未処理AR42J細胞に存在し得る。詳細には、これらの集団
のいくつかは、GLP−1レセプターを有するかもしれず、そして他は有さない
かもしれない。AR42J細胞の全集団から作製された細胞集団は、ウェスタン
ブロッティング、PCR分析、および部分配列決定によってGLP−1レセプタ
ーを有する。配列決定の際に、レセプターは、β細胞に見出され、そして既に十
分に特徴付けられているものと同一である(実施例4を参照のこと)。さらに、
AR42J細胞の少なくとも50%は、GLP−1に応答して細胞内カルシウム
を増大させる。従って、GLP−1は、おそらく、細胞内カルシウムの増加、お
よび今のところ他のこれまで未知の因子(これは、AR42J細胞に明確に存在
し、そしてそれらが「内分泌」細胞になるように方向付ける)を必要とする一連
の事象を活性化する。
処置について選択され得る。Gutniakら、1992の処置方法は、GLP
−1が肘前静脈中にカニューレによって少なくとも24時間投与されるように改
変され得る。カニューレは、0.03〜4.80nmol/kg/分GLP−1
の間でポンプ注入するインスリン注入システムに接続され得る。血中グルコース
レベルが、当該分野で周知の方法を用いて、GLP−1の投与の間およびGLP
−1投与の24時間の期間後、定期的にモニタリングされ得る。GLP−1注入
の24時間後、被験体は、正常レベルに接近し、そしてインスリン療法の必要性
を減少させた血中グルコースのレベルを示す。
.01nmol/kg〜0.4nmol/kgの毎日の繰り返し皮下注射によっ
て、exendin−4で処置され得る。血中グルコースレベルは、exend
in−4の投与後、定期的にモニタリングされ得る。インスリン置換療法の必要
性が減少し、そして血中グルコースレベルは正常なレベルに近づく。
ない。それらは、用いられ得る発明の典型ではあるが、当業者に公知の他の手順
は、代替的に使用され得る。
により、GLP−1またはExendin−4の両方、実質的に相同な配列、ま
たはそれらのフラグメントがともに使用され得ることが理解される。
の全体が、本発明が属する技術分野の水準をより十分に記載するために、本明細
書によって本願に参考として援用される。
す。GLP−1(0.2nmol/kg)を、絶食させ、麻酔した動物の静脈内
に与えた。
ルを示す。GLP−1処置動物には、1.5pmol/kg/分で48時間にわ
たる皮下注入により与えた。コントロールには、生理食塩水を注入した。グルコ
ース(1g/kg)をipにより与え、そして血糖を、示した時点で測定した。
結果は、6匹の処置動物および6匹のコントロール動物の平均(±SEM)であ
る。0〜30分からの分散の反復測定値分析は、p<0.05という値を示した
。アスタリスクは、独立スチューデントt検定により決定されるように、*p<
0.05、**p<0.01を示す。
ルを示す。GLP−1処置動物には、1.5pmol/kg/分で48時間にわ
たる皮下注入により与えた。コントロールには、生理食塩水を注入した。グルコ
ース(1g/kg)をipにより与え、そして血清インスリンを、示した時点で
測定した。結果は、6匹の処置動物および6匹のコントロール動物の平均(±S
EM)である。0〜30分からの分散の反復測定値分析は、p<0.05という
値を示した。アスタリスクは、独立スチューデントt検定により決定されるよう
に、p<0.01を示す。
はGLP−1(1.5pmol/kg/分、7匹の動物)の注入して48時間後
の島インスリン含量の増加倍数を示す。独立スチューデントt検定により**p<
0.01である。
処理した22ヶ月齢の動物由来の膵臓におけるインスリンmRNAレベルを示す
。各サンプルは、個々の膵臓を表す(各処置群において4匹の動物を用いる)。
処理した22ヶ月齢の動物由来の膵臓におけるGLUT2 mRNAレベルを示
す。個々の膵臓を表す(各処置群において4匹の動物を用いる)。
よびEx処置した22月齢動物由来の膵臓におけるグルコキナーゼmRNAを示
す。各サンプルは、個々の膵臓を表し、各処置群中に4匹の動物を有する。
びexendin−4(0.4nmol/kg)の静脈内(iv)ボーラス後の
、絶食し麻酔されたラットにおける血漿のインスリン濃度を示す。NaCl(1
00μl)もまた、コントロール群に対してivで与えた。値を、平均±SEM
として表す(n=6/群)。
の、絶食し麻酔されたラットにおけるインスリン濃度を示す。値を、平均±SE
Mとして表す(n=6/exendin−4濃度)。
(1nM)およびexendin−4(1nM)の1時間の処理の効果を示す。
4回の実験の平均±SEMを示し、各々を三連で行った。exendin−4は
、GLP−1よりも、より有効であった(p<0.01)。ペプチドの存在下で
の時間後に緩衝液中でいくつかの島を洗浄し、次いで、約15分後にこの島を取
り出した後、cAMPレベルがベースラインに戻ったことに留意すること。
(24nmol/kg)またはNaClを用いる処置の9週間後に得られた、糖
尿病マウスを飼育する籠の写真を示す。糖尿病マウスを、1つの籠あたり2匹飼
育した。床敷を、処置の最初の数週間後の糖尿病動物について、24時間毎に交
換した。右の籠には、exendin−4で処置した動物を入れ、一方、左の籠
には、NaClで処置した動物を入れだ。
l/kg)または通常の生理食塩水のいずれかを与えられた、糖尿病マウスまた
は非糖尿病マウスにおけるヘモグロビンAlcのレベルを示す。値を、平均±S
EMとして表す(n=9〜10/群)。
l/kg)または通常の生理食塩水のいずれかを与えられた、糖尿病マウスまた
は非糖尿病マウスにおける、絶食時のグルコースまたはインスリン濃度を示す。
値を、平均±SEMとして表す(n=9〜10/群)。
す。細胞を、50分間、示される濃度においてCCKで処理した。アミラーゼの
値を、細胞のアミラーゼ活性全体に対する、培地中に放出されたアミラーゼの割
合として表す。結果は、15回の実験の平均±SEMである。
nM)、GLP−1(10nM)、およびインスリン(100nM)±CCK(
1nM)の効果を示す。デキサメタゾン誘導AR42J細胞を、ホルモンの存在
下で50分間インキュベートした。アミラーゼの値を、細胞のアミラーゼ活性全
体に対する、培地中に放出されたアミラーゼの割合として表す。結果は、20回
の実験の平均±SEM、*p<0.05、**p<0.01、処理対非処理、a=
p<0.01である。
MP(100nM)での50分の処理の効果を示す。アミラーゼの値を、細胞の
アミラーゼ活性全体に対する、培地中に放出されたアミラーゼの割合として表す
。結果は、3回の実験の平均±SEM、*p<0.05、処理対非処理である。
たは非存在下におけるリアノジン(RY)およびタプシガーギン(TG)の効果
を示す。アミラーゼの値を、細胞のアミラーゼ活性全体に対する、培地中に放出
されたアミラーゼの割合として表す。RYおよびTGを添加し、30分後にCK
Kを添加し、次いでCCKを50分間添加した。結果は、3回の実験の平均±S
EM、**p<0.01である。
する、バナジン酸塩(1mM)(白三角)およびゲニステイン(geneste
in)(300μM)(黒丸)の作用の時間経過を示す。CCK処理(1nM)
(白丸)細胞またはコントロール(非処理)(白四角)細胞由来のアミラーゼ放
出もまた、示す。アミラーゼの値を、細胞のアミラーゼ活性全体に対する、培地
中に放出されたアミラーゼの割合として表す。結果は、4回の実験の平均±SE
M、*p<0.05、**p<0.01、バナジン酸塩またはゲニステインならび
にCCK処理対CCK処理単独である。
CCKの効果を示す。棒は、3つの異なる細胞中での10nM CCKに対する
曝露の時間を示す。図19Aは、少なくとも85%の細胞において観察される代
表的な[Ca2+]i応答を示す。図19Bは、CCKに対する[Ca2+]i応答が
、10μM リアノジン(RY)および500nM タプシガーギン(TG)へ
の60分の曝露後にほぼ完全に消滅したことを示す。図19Cは、[Ca2+]i
一過性が、CCKへの曝露の間の細胞外Ca2+の減少によって短縮されることを
示す。
a2+]iの一過性に対するGLP−1の効果を示す。同じ細胞を、A〜Cにおい
て研究した。図20Aは、1nM GLP−1への曝露が、約50%のAR42
J細胞において小さく、緩慢な、長期の[Ca2+]i一過性を誘導したことを示
す。10nM CCKへの続く曝露の振幅における減少を、図20Bに示す。図
20Cは、[Ca2+]i一過性の振幅が、10分未満のうちに適用されるCCK
への2回目の曝露に応答してさらに減少したことを示す。
よび8−ブロモ−cAMP(8BcAMP)の効果を示す。図21Aは、グルカ
ゴン(10nM)が、約70%の細胞において小さく、緩慢な、長期の[Ca2+ ]i一過性を誘導したことを示す。図21Bは、10nM グルカゴンで3〜1
0分間処理した細胞において、10nM CCKによって誘導された引き続く[
Ca2+]i一過性が、遅い速度上昇ならびに長期の緩和相を示したことを示す。
図21Cは、100nM 8BcAMPへの短時間(1〜5分)の曝露が、CC
K誘導[Ca2+]i一過性の緩和を弱くしたことを示す。
のGLP−1(10nM)、グルカゴン(10nM)およびCCK(1nM)の
処理±IBMX(100nM)の効果を示す。結果は、3回の実験の平均±SE
M、*p<0.05である。
RT−PCRを示す。cDNAを、ラット膵臓GLP−1レセプターの5’末端
および3’末端におけるプライマーを使用して30サイクルの間増幅した。PC
R産物を、1%アガロースゲル上で分離し、そして臭化エチジウムを使用して可
視化した。左から右へ;レーン1、DNAマーカー;レーン2、ブランク;レー
ン3、AR42J細胞;レーン4、ラット膵臓;レーン5、水コントロール。レ
レーン3および4において、本発明者らは、GLP−1レセプターに対応する、
予測された928bpのバンドを観察する。
胞(レーン3、4)におけるGLP−1レセプター発現のウエスタンブロット分
析を示す。細胞を可溶化し、そしてGLP−1レセプターを、GLP−1レセプ
ターのアミノ末端に対する抗体での免疫沈降およびウエスタンブロッティング後
に検出した。kDaでの分子量マーカーの位置は、右にある。65および46k
Daのバンドは、それぞれ、成熟およびコアグリコシル化(core−glyc
osylated)GLP−1レセプターに対応することが示された(28)。
シンリン酸化を示す。示される(n=3)ように、未処理(コントロール)細胞
および5分処理細胞由来の総細胞性タンパク質の例示的抗ホスホチロシンイムノ
ブロット。CCKおよびフッ素化ナトリウム(NaF)によるチロシンリン酸化
の増加である、46kDa、66kDa、120kDaおよび190kDaのバ
ンドに注意のこと。GLP−1は、これらのタンパク質に対していかなる効果も
有さなかった。インスリンは、リン酸化の増加である97kDaのバンドを生じ
た。このバンドは、インスリンレセプターβサブユニットに対応する。
アルデヒドで固定し、そしてLinco由来の抗インスリン抗体または抗グルカ
ゴン抗体とともに1:300希釈でインキュベートした。図26Aは、コントロ
ールAR42J細胞、抗インスリン抗体を示す。図26Bは、GLP−1(10
nM)処理細胞(48時間)、抗インスリン抗体を示す。図26Cは、GLP−
1(10nM)処理AR42J細胞(72時間)、抗インスリン抗体を示す。図
26Dは、RIN 1046−38インスリノーマ細胞、抗インスリン抗体を示
す。図26Eは、コントロール細胞、抗グルカゴン抗体を示す。図26Fは、G
LP−1(10nM)処理細胞(48時間)、抗グルカゴン抗体を示す。
ゴンおよびインスリンの誘導に対する、時間の効果を示す。この実験のために、
細胞を、本明細書中に記載のようにカバーガラス上にプレートした(全て同じ日
)。次に、これらのカバーガラスを、示す日に抗インスリン抗体または抗グルカ
ゴン抗体で染色した。ここで、これを異なる日に多数回(少なくとも5回)反復
した。そしてインスリンおよびグルカゴンは既に存在している。
の発現を示す。図28Aは、187bpのインスリンmRNAを示す。図28B
は、236bpのグルカゴンmRNAを示す。GLP−1(1nM)処理は、3
日間であった。
ゼCインヒビターの存在下または非存在下での、GLP−1およびexendi
n−4の効果を示す。この実験を、3回反復した。図29Aは、オートラジオグ
ラムであり、そして図29Bは、デンシトメトリーの読み(相対単位)を示す。
細胞を、60mmディッシュ中に密度105/ウェルでプレートし、溶解させ、
次いで、清澄化した溶解産物を、抗ERK抗体を用いて免疫沈降した。この免疫
ペレットを、本明細書中に記載されるように、ERK活性について分析した。レ
ーン1、コントロールAR42J細胞。レーン2、GLP−1(10nM)処理
AR42J細胞(3日間)。レーン3、exendin−4(0.1nM)処理
細胞(3日間)。レーン4、GLP−1(10nM)+exendin−4(0
.1nM)処理細胞(3日間)。レーン5、GLP−1(10nM)+exen
din−4+PKI(300μM)処理細胞(3日間)。レーン6、exend
in−4(0.1)+PKI(300μM)処理細胞(3日間)。レーン7、G
LP−1(10nM)+PKI(300μM)処理細胞(3日間)。exend
in−4(0.1nM)は、ほぼGLP−1(10nM)と等価であることに注
意のこと。
、GLP−1の用量依存性効果を示す。異なる濃度のGLP−1での3日間の処
理後、AR42J細胞を洗浄し、そして1nM CCKを添加した。この細胞を
、さらに50分間インキュベートし、そしてサンプルをアミラーゼアッセイ用に
収集した。N=4、平均±SEM。
Claims (52)
- 【請求項1】 非インスリン産生細胞を、GLP−1、実質的にGLP−1
に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそのフラグメントからなる群よ
り選択される増殖因子と接触させる工程を包含するプロセスによって作製される
、インスリン産生細胞の集団。 - 【請求項2】 前記非インスリン産生細胞がインビトロで前記増殖因子と接
触される、請求項1に記載の集団。 - 【請求項3】 前記非インスリン産生細胞がインビボで前記増殖因子と接触
される、請求項1に記載の集団。 - 【請求項4】 前記非インスリン産生細胞が非島細胞を含む、請求項1に記
載の集団。 - 【請求項5】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞を含む、請求項1に記
載の集団。 - 【請求項6】 前記非インスリン産生細胞が膵臓腺房細胞を含む、請求項1
に記載の集団。 - 【請求項7】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞を含む、請求項1に記載
の集団。 - 【請求項8】 前記非インスリン産生細胞が膵臓幹細胞を含む、請求項1に
記載の集団。 - 【請求項9】 前記非インスリン産生細胞が哺乳動物細胞である、請求項1
に記載の集団。 - 【請求項10】 前記哺乳動物細胞がヒト細胞である、請求項9に記載の集
団。 - 【請求項11】 前記非インスリン産生細胞が少なくとも24時間、前記増
殖因子と接触される、請求項1に記載の集団。 - 【請求項12】 非インスリン産生細胞を、Exendin−4、実質的に
Exendin−4に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、またはそのフラグ
メントからなる群より選択される増殖因子と接触させる工程を包含するプロセス
によって作製される、インスリン産生細胞の集団。 - 【請求項13】 前記非インスリン産生細胞がインビトロで前記増殖因子と
接触される、請求項12に記載の集団。 - 【請求項14】 前記非インスリン産生細胞がインビボで前記増殖因子と接
触される、請求項12に記載の集団。 - 【請求項15】 前記非インスリン産生細胞が非島細胞を含む、請求項12
に記載の集団。 - 【請求項16】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞を含む、請求項12
に記載の集団。 - 【請求項17】 前記非インスリン産生細胞が膵臓腺房細胞を含む、請求項
12に記載の集団。 - 【請求項18】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞を含む、請求項12に
記載の集団。 - 【請求項19】 前記非インスリン産生細胞が膵臓幹細胞を含む、請求項1
2に記載の集団。 - 【請求項20】 前記非インスリン産生細胞が哺乳動物細胞である、請求項
12に記載の集団。 - 【請求項21】 前記哺乳動物細胞がヒト細胞である、請求項20に記載の
集団。 - 【請求項22】 前記非インスリン産生細胞が少なくとも24時間、前記増
殖因子と接触される、請求項1に記載の集団。 - 【請求項23】 非インスリン産生細胞をインスリン産生細胞に分化させる
方法であって、該非インスリン産生細胞を、GLP−1、実質的にGLP−1に
相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそのフラグメントからなる群より
選択される増殖因子と接触させる工程を包含する、方法。 - 【請求項24】 前記非インスリン産生細胞が少なくとも24時間、前記増
殖因子と接触される、請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】 前記非インスリン産生細胞がインビトロで前記増殖因子と
接触される、請求項23に記載の方法。 - 【請求項26】 前記非インスリン産生細胞がインビボで前記増殖因子と接
触される、請求項23に記載の方法。 - 【請求項27】 非インスリン産生細胞をインスリン産生細胞に分化させる
方法であって、該非インスリン産生細胞を、Exendin−4、実質的にEx
endin−4に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、またはそのフラグメン
トからなる群より選択される増殖因子と接触させる工程を包含する、方法。 - 【請求項28】 前記非インスリン産生細胞が少なくとも24時間、前記増
殖因子と接触される、請求項27に記載の方法。 - 【請求項29】 前記非インスリン産生細胞がインビトロで前記増殖因子と
接触される、請求項27に記載の方法。 - 【請求項30】 前記非インスリン産生細胞がインビボで前記増殖因子と接
触される、請求項27に記載の方法。 - 【請求項31】 インスリン産生細胞について細胞の集団を富化させる方法
であって、非インスリン産生細胞をインスリン産生細胞に分化させる増殖因子と
該細胞の集団を接触させる工程を包含する、方法。 - 【請求項32】 膵臓アミラーゼ産生細胞を、インスリンとアミラーゼとの
両方を産生するように促進する方法であって、GLP−1、実質的にGLP−1
に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそのフラグメントからなる群よ
り選択される増殖因子と該膵臓アミラーゼ産生細胞を接触させる工程を包含する
、方法。 - 【請求項33】 膵臓アミラーゼ産生細胞を、インスリンとアミラーゼとの
両方を産生するように促進する方法であって、Exendin−4、実質的にE
xendin−4に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそのフラグメ
ントからなる群より選択される増殖因子と該膵臓アミラーゼ産生細胞を接触させ
る工程を包含する、方法。 - 【請求項34】 I型糖尿病を有すると診断された被験体において糖尿病を
処置する方法であって、該被験体に、少なくとも24時間、連続注入によって、
GLP−1、実質的にGLP−1に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およ
びそのフラグメントからなる群より選択される増殖因子を投与する工程を包含す
る、方法。 - 【請求項35】 前記増殖因子が、非インスリン産生細胞をインスリン産生
細胞に分化させる、請求項34に記載の方法。 - 【請求項36】 I型糖尿病を有すると診断された被験体において糖尿病を
処置する方法であって、該被験体に、Exendin−4、実質的にExend
in−4に相同なアミノ酸配列を有する増殖因子、およびそのフラグメントから
なる群より選択される増殖因子を投与する工程を包含する、方法。 - 【請求項37】 前記増殖因子が、少なくとも1回のボーラスによって投与
される、請求項36に記載の方法。 - 【請求項38】 前記増殖因子が、非インスリン産生細胞をインスリン産生
細胞に分化させる、請求項36に記載の方法。 - 【請求項39】 被験体において糖尿病を処置する方法であって、以下の工
程: (a)該処置される被験体から非インスリン産生細胞を入手する工程; (b)該非インスリン産生細胞を増殖因子と接触させて、それによって該非イ
ンスリン産生細胞を、インスリン産生細胞に分化させる工程;および (c)工程(b)由来の該インスリン産生細胞を、該糖尿病の被験体に投与す
る工程、 を包含する、方法。 - 【請求項40】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞である、請求項39
に記載の方法。 - 【請求項41】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞である、請求項39に
記載の方法。 - 【請求項42】 被験体において糖尿病を処置する方法であって、以下の工
程: (a)該処置される被験体から非インスリン産生細胞を入手する工程; (b)該非インスリン産生細胞を増殖因子と接触させて、それによって該非イ
ンスリン産生細胞を、インスリン産生細胞に分化させる工程; (c)工程(b)の該インスリン産生細胞の表面抗原を変化させて、それによ
って該インスリン産生細胞が免疫応答を引き起こす可能性を減少させる工程;お
よび (d)工程(c)由来の該変化した表面抗原を有する細胞を、該糖尿病の被験
体に投与する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項43】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞である、請求項42
に記載の方法。 - 【請求項44】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞である、請求項42に
記載の方法。 - 【請求項45】 被験体において糖尿病を処置するための方法であって、以
下の工程: (a)ドナーから非インスリン産生細胞を入手する工程; (b)該非インスリン産生細胞を増殖因子と接触させて、それによって該非イ
ンスリン産生細胞を、インスリン産生細胞に分化させる工程;および (c)工程(b)由来の該インスリン産生細胞を、該糖尿病の被験体に投与す
る工程、 を包含する、方法。 - 【請求項46】 前記ドナーが死体である、請求項45に記載の方法。
- 【請求項47】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞である、請求項45
に記載の方法。 - 【請求項48】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞である、請求項45に
記載の方法。 - 【請求項49】 被験体において糖尿病を処置する方法であって、以下の工
程: (a)ドナーから非インスリン産生細胞を入手する工程; (b)該非インスリン産生細胞を増殖因子と接触させて、それによって該非イ
ンスリン産生細胞を、インスリン産生細胞に分化させる工程; (c)該インスリン産生細胞の表面抗原を変化させて、それによって該インス
リン産生細胞が免疫応答を引き起こす可能性を減少させる工程;および (d)工程(c)由来の該変化した表面抗原を有する細胞を、該糖尿病の被験
体に投与する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項50】 前記ドナーが死体である、請求項49に記載の方法。
- 【請求項51】 前記非インスリン産生細胞が膵臓細胞である、請求項49
に記載の方法。 - 【請求項52】 前記非インスリン産生細胞が幹細胞である、請求項49に
記載の方法。
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