JP2002521511A - (共)重合体の水性分散液の製造方法、この方法によって得られる分散液、これら分散液から得られる再分散性粉末、およびこれらの利用 - Google Patents

(共)重合体の水性分散液の製造方法、この方法によって得られる分散液、これら分散液から得られる再分散性粉末、およびこれらの利用

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Abstract

(57)【要約】 陽イオン性官能基を有するポリマーを用いた、必要であれば従来の添加剤を使用した、(共)重合体の水性分散液の製造方法で、陽イオン性官能基を有するこのポリマーは、オレフィン性不飽和(共重合用)単量体の水性媒体中の(共)重合によって得られ、ここで、少なくとも一つの(共重合用)単量体が陽イオン性官能基を有しており、さらなる(共重合用)単量体が添加され、適切な開始剤の存在下で重合が起こり、不均質形態を有する(共)重合体が形成され、そして得られた分散(共)重合体のガラス転移温度Tgが50℃より高くなるように、ポリマーおよび/または(共重合用)単量体を選択し製造方法の制御が行われることを特徴とする前記製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、陽イオン性官能基を有するポリマーを用いた、そして必要であれば
従来からの添加物を使用した、(共)重合体の水性分散液の製造方法に関する。
本発明はまた、本発明による方法で製造された水性分散液および、これら分散液
から得られる分散性粉末、そしてそれらの利用にも関する。
【0002】 水性ポリマー分散液(ラテックス)の安定化については従来より公知となってい
る。水性ポリマー分散液は、ポリマー水溶液と異なり、熱力学的に安定な系では
ない。そのため、分散液には普通、界面安定作用を有する分散助剤を添加する。
一般的にこれらの分散助剤は水溶性化合物で、保護コロイドや乳化剤として存在
している。分子量が通常1500より小さい乳化剤は、両親媒性構造のため、重
合体と水性分散媒体との間の界面張力を減少させることによって安定化作用を示
す。また保護コロイドの安定化作用は主に、分散された粒子が立体的保護作用を
することに基づいたものである。ただしもっとも広い意味では、この保護コロイ
ド自体が高分子物質であるため、重合体を変化させる作用を損なう場合もある。
【0003】 このような安定剤は乳化重合でも利用でき、たとえば従来の界面活性剤、ポリ
ビニルアルコールやポリビニルピロリドンのような水溶性ポリマーがあり、そし
て重合可能な単量体もそうである。このような重合可能な官能基単量体は、重合
して従来の界面活性剤の代用品として用いることができ、たとえばカルボキシル
単量体、アクリルアミドまたはスルホ基を有する重合可能な界面活性剤などがあ
る。
【0004】 安定剤を使用するときに問題としているのは凝集、つまりエマルジョン中にラ
テックス粒子が意図に反して流れて集まることで、再分散性粉末を得ることはも
はや不可能となる。大きな重合体二次粒子(凝固体)へのこの凝集は、粒径減少
に対して界面が超比例的に成長するため、水性分散液における与えられたポリマ
ー含有量に応じて、臨界的になればなるほど分散配分においてより明瞭に区分け
されるようになる。
【0005】 安定化された水性重合体分散液ばかりでなく、これらの分散液からの乾燥によ
って得られるようになった粉末にも、大きな意義がもたらされる。再分散性粉末
は、容易な処理、より簡便でスペースをとりにくい運搬、簡易供与、低コスト保
管などの有利性がある。粉末形状は、分散媒体(水)が簡単に得られるので、こ
の点でも望ましい。
【0006】 ポリマー粉末を製造するための乾燥処理としては、たとえば凍結乾燥や噴霧乾
燥のようなものがあり、ここで噴霧乾燥の場合は特に、大量の粉末を製造できる
。このような乾燥処理で製造されたポリマー粉末は、可逆的に完ぺきな分散性で
なければならない。しかし、水を添加すると、普通、完ぺきに満足できる結果は
得られない。これは、乾燥中に、分散液中に高度に分散した粒子は必ず相互に近
づいて、上記した粒子の凝集や凝固などのように、粒子の面どうしの接触におい
て不可逆的な変化がおきているからである。結局、分散相の表面特性が変化し、
水の添加の際、粒子の水に対する付着性よりも粒子相互間での付着性のほうが大
きくなり、その結果、実際に再分散が起きなくなる。
【0007】 さらに、たとえばポリビニルアルコールのような上記の乳化剤や保護コロイド
は、再分散されたポリマー粒子の反応性を低下させる場合がある。言い換えると
、再分散性粉末は、再分散のあと、部分的にもしくは全面的にその反応性を、反
応性に伴う特性とともに、失う場合があるということである。
【0008】 水性ポリマー分散液の乾燥後の外形が不可逆的に変化しないようにするために
できることのひとつが、噴霧補助剤としても知られているいわゆる乾燥補助剤の
添加である。これらの乾燥補助剤は水溶性物質であり、乾燥時にはマトリックス
を形成し、そこにポリマー粒子を埋め込むのである。水で再分散させると、この
マトリックスは再び崩れ、ポリマー粒子が、実質的になんら変化なく再び得られ
る。EP770 640 A2で、このような処理法を利用している。このEP特許
の記述によれば、水性重合体分散液を乾燥させて重合体粉末を製造し、この分散
された重合体は、正または負の表面電荷を有して、溶液中に維持されており、そ
の際に乾燥補助剤が添加されている。この乾燥補助剤は高分子電解質で、ポリイ
オンとカウンターイオンとに解離され、カウンターイオンはポリマーの表面電荷
と反対の電荷を有していなければならない。こうしてこの高分子電解質が追加的
安定剤としての機能を発揮し、このことによって重合体は溶液中に維持できる。
重合体は安定剤の存在下で、最終ポリマーとしてそれ以上重合されることなく存
在する。つまり別の分子を実際に乳化剤としてさらに作用させることによって、
安定効果が達成されているのである。
【0009】 他に、不溶性ラテックスから安定化された分散液を得るためにできることのひ
とつが、EP441 037 A1から示される。このEP特許は、ラテックスから
成る陰イオン性の安定化された分散液と第4陽イオン性ポリマーについて述べて
おり、両成分は別々に製造され可溶性ポリマーとして保存できるようになってい
る。次いでこれらの両成分を合わせて適用表面に噴霧し、洗っても落ちない乾燥
コーティングを形成する。このとき陽イオン性ポリマーは凝集剤として機能して
いる。したがって、陽イオン性ポリマーは分散液の安定化に寄与しておらず、む
しろ安定を損なっており、ラテックスポリマーが析出し(いわゆる解乳)コーテ
ィングを形成しているのである。
【0010】 またEP286 008 B1の記述では、陽イオン性水溶性プラスチック分散
液を用いて吸収下地の含浸および下塗りを行っている。この陽イオン性分散重合
体は、ビニルエステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、ビニル芳
香族、塩化ビニル、エチレン、アクリロニトリル、マレイン酸および/またはフ
マル酸のジエステル、およびビニルピロリドンからなるグループからのエチレン
性不飽和単量体を80から99重量%;陽イオン性エチレン性不飽和水溶性単量
体を1から20重量%;エチレン性不飽和親水性単量体で、直列のCOOH、−NR1R 2 、−CONR1R2(R1とR2はHまたは−CH2ORの略で、このRはHまたは(C1−C8)−ア
ルキルのいずれかの一つまたはそれより多くの官能基がついたものを0から19
重量%;そしてエチレン性不飽和単量体で、一つまたはそれより多くのOH基がつ
いたものを19重量%以下、含んでいる。分散液の陽イオン最小活性度が20か
ら200μmole/g固体で、粒子表面上でpH7において60から99%の陽イオ
ン電荷が測定され、そしてこの分散液の最小皮膜形成温度(minimum film forma
tion temperature;MFT)が0から40℃であるように、これらの単量体が選択
される。また分散液の重合体粒子の平均粒径は、0.02から0.2μmである
。この陽イオン性分散液は、ブリックワーク、コンクリート、しっくい面、粉砕
しっくい、せっこう面、あるいは煉瓦などを含浸し下塗りするのに使われる。し
かし、分散性粉末についての記載はない。
【0011】 JP55-104 955Aによれば、陽イオン性エチレン性不飽和ポリマーの水
性分散液について述べられており、この分散液では、ガラス転移温度Tg<50℃
で、陽イオン性で、水溶性または水分散性の、エチレン性不飽和オリゴマーおよ
び/またはポリマー、および/または、陽イオン化可能なエチレン性不飽和単量
体が、水相中に含まれている。ポリマーは、セメント製品の特性を改良する添加
剤として機能する。この結果、モルタルのようなセメント製品の耐水性、防水性
、強度、接着性、化学的安定性、および耐久性が高まった。これらのポリマーの
乳化重合をもたらすのに、陽イオン性水溶性および/または水分散性オリゴマー
および/またはポリマーの存在下でのアルファまたはベータ−エチレン性不飽和
単量体のラジカル重合、あるいは、部分的に陽イオン性エチレン性不飽和単量体
、たとえばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジメチルアミノエチルメタ
クリル酸エステルによって置換された、アルファまたはベータ−エチレン性不飽
和単量体のラジカル重合を行う。この日本特許の教唆では、使用可能なポリマー
が極めて限られており、セメント製造での利用分野も極めて限られるという短所
がある。さらに、たとえばモルタルに、望ましい特性をもたせるためには、製造
されるポリマーのガラス転移温度Tg<50℃でなければならない。
【0012】 さらに、この日本特許では、陽イオン性アクリル樹脂が、水性分散助剤として
機能し、追加的添加剤として用いられている。陽イオン性水溶性または水分散性
オリゴマーおよび/またはポリマーは、ラテックスがセメント中で凝集しないよ
うに用いられているものである。さらにこのJP55-104 955Aでは、再分
散性粉末について記述していないし、これを提供してもいない。したがってこの
日本特許から、安定な分散液に加えて、そこから得られる再分散性粉末を提供す
ることはさらに難しい。
【0013】 本発明の課題は、上記の方法によって製造された水性分散液をさらに発展させ
て、長所となる特性を維持しつつ、あるいはそれぞれのケースごとに改良された
特性をうみだすために、製造方法の実施と開始材料の選択とをよりフレキシブル
に成すことができるようにすることである。この製造方法は、被分散ポリマーの
機能とは無関係に、水性分散液中でこれらポリマーを確実に安定化しなければな
らない。さらに前記分散液は改良され、最終的な適用、たとえばプラスチック含
有、セメント結合組織において、望ましい連続反応を行うことによって質の高い
利用製品となるようにしなければならない。またこの分散液から再分散性粉末が
得られ、有利な特性を実質的に維持し、水性媒体中での再分散が後に続くように
なっていなければならない。また、乳化剤や保護コロイドとしての安定添加剤お
よび、乾燥または噴霧補助剤を使わなくてもすむようにもしなければならない。
【0014】 本発明によれば、上記課題は製造方法A)によって解決される。この製造方法A
)とは、陽イオン性官能基を有するポリマーを用いた、必要であれば従来の添加
剤を使用した、(共)重合体の水性分散液の製造方法であって、陽イオン性官能
基を有するこのポリマーは、オレフィン性の不飽和(共重合用)単量体の水性媒
体中での(共)重合によって得られ、ここで、少なくとも一つの(共重合用)単
量体が陽イオン性官能基を有しており、さらなる(共重合用)単量体が添加され
、適切な開始剤の存在下で重合がおこり、不均質形態を有する(共)重合体粒子
が形成され、そして得られた分散(共)重合体のガラス転移温度Tgが実質的に5
0℃より高くなるように、ポリマーおよび/または(共重合用)単量体を選択し
製造方法の制御が行われることを特徴としている。
【0015】 驚くべきことに、陽イオン性官能基を有するポリマーが、本発明により形成さ
れた(共)重合体に対する乳化剤や保護コロイドに対応する作用をし、乳化重合
の間に、分散され共重合された粒子の安定化を導くようになっている。ひとつひ
とつの分散安定ラテックス粒子は、陽イオン性官能基を有するポリマーのある種
の「重合」を介して製造されており、また、製造方法A)によって製造されたこ
れらのラテックス粒子は不均質形態を有する。これに関して、「不均質形態」は
必ずしも、2つあるいはそれより多くの異なるガラス転移温度が存在すべきであ
るということを意味するものではない。不均質形態の意味するものは実際のとこ
ろ、(共)重合体粒子内に、組成が異なる域、つまりたとえば相が、形成されて
いるということである。本発明によれば、たとえば逆コア−シェル(inverse co
re-shell)形態が形成されていてもよい。(共)重合体粒子は必須的に、実質的
には疎水性域としての外側相(シェル)と、実質的には親水性域としての内側相
(コア)とを有する。あるいはまた、本発明の製造方法によって、いわゆるラズ
ベリー構造が形成される場合もある。無論、不均質形態と混合されたものも可能
である。陽イオン性官能基を有するポリマーの比率が内側相より外側相でのほう
が大きくなるように、乳化重合が行われると好ましい。これに関するパラメータ
ーと変動条件については当業者にとって公知のことであり、これについては「乳
化重合とエマルションポリマー(emulsion polymerization and emulsion polym
er)」P.A. Lovell とM.S. El-Aasser、1977年の、特に293から326ペ
ージで、参照できる。
【0016】 本発明によって得られたコア−シェル不均質形態の場合も、ガラス転移温度が
極めて重要になりうる。ガラス転移温度は、たとえばDSC法を用いた測定によっ
て、あるいはまた理論計算によって、決定できる。本発明の範囲内において、コ
ポリマーのガラス転移温度(ASTM D3418−82による中間温度)は、Fox(T
.G. Fox, Bull. Am. Phy. Soc. (IIシリーズ)1、123ページ(1956年
)およびUllman's Enzyklopadie der Technischen Chemie,19巻, 第4版, Ver
lag Chemie, Weinheim, 1980年 17/18ページ)による試行錯誤法で計
算される。かくしてガラス転移温度に対して
【数1】 1/Tg = WA/TgA + WB/TgB + ...Wn/Tgn が得られ、ここで
【数2】 WA+ WB+ WC...= 1 そしてWA、WB...は単量体a、b...の質量分率で、TgA、TgB...は該当
コポリマーのガラス転移温度である。上記単量体からのある種の単独共重合体の
ガラス転移温度は公知であり、たとえばUllmans Encyclopedia of Industrial C
hemistry,VCH, Weinheim, A21巻(1992年) 169ページに挙げられてい
る。
【0017】 得られた分散(共)重合体のガラス転移温度Tgがおよそ50℃より高くなるよ
うに、ポリマーおよび/または(共重合用)単量体が選択される。知られている
ように、ガラス転移温度は使用単量体の選択や質によって制御される。当業者で
あれば、本発明による製造方法の範囲内で適用できるガラス転移温度調整のため
の判定基準について知っているはずであるから、これ以上の詳しい説明は不要で
ある。内側相(コア)と外側相(シェル)のガラス転移温度Tgは、それぞれの場
合ごとに変化させ、所望される利用へ適合できる。皮膜が非常に速く形成される
ことが望ましいならば、内側相は極めて低いTg値で、好ましくは50℃より低く
て、ラテックス粒子を凝集させるようにする。これは、たとえばコーティングの
場合のように、連続分散皮膜を製造しようとする場合に有利である。
【0018】 常温で急速な皮膜形成をさせる必要がない場合、ガラス転移温度Tgは50℃よ
り高くなる。このことは、結果的に再分散性粉末の安定性が増加し最終適用の強
度特性をより高くできるので、該当する適用によっては重要になりうる。
【0019】 好適な適用によれば、外側相のTgはできる限り高く、同時に内側相のTgはでき
る限り低くしている。外側相のガラス転移温度Tgが50℃より高く、内側相の温
度がおよそ50℃より低く、特におよそ−70から+50℃の間であると有利で
ある。このようにすると、外側相では噴霧粉末の安定性が増し、内側相では再分
散後の製品を提供するため、特に好適な特性が得られる。
【0020】 「陽イオン性官能基を有するポリマー」という表現は、水性媒体中でのオレフ
ィン性不飽和(共重合用)単量体の(共)重合によって得られるもので、少なく
とも一つの陽イオン性官能基がその分子中に存在しているものでよく、特に制限
はない。「ポリマー」という用語は、ホモポリマー、コポリマー、ブロックポリ
マー、グラフトポリマー、そしてオリゴマーを含む。当業者にとって、オレフィ
ン性不飽和官能基を有する(共)重合性の開始単量体はいずれもこのポリマーに
使用できることは、明らかである。陽イオン性官能基を有するポリマーにおいて
、陽イオン性官能基を有する単量体のおよそ1重量部あたり、(共重合用)単量
体が0からおよそ50重量部あると好ましく、およそ0.1から20重量部であ
ると特に好ましい。
【0021】 共重合性オレフィン性不飽和化合物から得られるポリマーは、(C1−C18)カ
ルボン酸のビニルエステル、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、その他
;(C1−C8)アルコールのメタクリル酸エステル、たとえばメタクリル酸メチル
、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル;芳香族ビニル化合物、たとえば
スチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、エチレン、アクリロニトリル、マレイ
ン酸および/またはフマル酸のジエステル、ビニルピロリドン、アミノアクリル
酸またはメタクリル酸エステル、ビニルピリジン、アルキルアミノ基を含むビニ
ルエーテル、アルキルアミノ基を含むアクリルアミド/メタクリルアミド、ある
いは第4アンモニウム基を含む単量体、たとえば2−ヒドロキシ−3−アクリロ
プロピルジメチルアンモニウムクロライドや3−メタクリロキシプロピルジメチ
ルアンモニウムクロライドなどがある。陽イオン性官能基が第4アンモニウム基
によるものであると好ましい。アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸
エステルさらにエステルとアミドの化合物を使用するのが好ましい。エステル/
アミドと第4窒素との間の鎖の長さは、C2からC4が普通である。プロトン化され
てpHが酸の範囲になっているアミンを使うことも可能である。本発明によると、
陽イオン性官能基を有するポリマーを製造するための特に好ましい単量体は、た
とえば、N、N−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−3−ジメチルアン
モニウムプロピル]−メタクリルアミドクロライド(DMAPMA−エピ)、 N−[3−
(ジメチルアミノ)−プロピル]−メタクリルアミドハイドロクロライド(DMAPM
A−HCl)、N−[3−(トリメチルアンモニウム)−プロピル]−メタクリルアミ
ドクロライド(MAPTAC)、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル−トリ
エチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ア
ジリジニルエチルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、トリメチ
ルアンモニウムエチルメタクリレートクロライド、ジメチルアミノプロピルメタ
クリレート、1、2、2、6、6−ペンタメチルピペリジニルメタクリレート、
アミノプロピルビニルエーテル、ジエチルアミノプロピルエーテルおよびt−ブ
チルアミノエチルメタクリレートなどがある。
【0022】 本発明によれば、陽イオン性官能基を有するポリマーは、先行工程にて陽イオ
ン性官能基を有する単量体の単独重合やさらなる共重合用単量体との(共)重合
いずれかによって、そしてその直後に、単離(isolated)せずに、さらに処理し
て(その場での(in situ)さらなる処理)製造される。あるいは、陽イオン性
官能基を有するポリマーを先ず別に製造してから、次いで単離した後に、本発明
によるさらなる処理を行ってもよい。無論、市場で入手可能な陽イオン性官能基
を有するポリマーも、前記条件を満たすものであれば、使用可能である。
【0023】 得られた(共)重合体において、陽イオン性官能基を有するポリマーの(陽イ
オン性官能基を有する)単量体のおよそ1重量部に対して、それ以外の(共重合
用)単量体がおよそ2から250重量部あると、特におよそ10から150重量
部あると好ましい。本発明によれば、製造された(共)重合体は、陽イオン性官
能基を有する単量体のユニットをおよそ0.001から50モル%、特におよそ
0.1から35モル%含んでいる。
【0024】 本発明において(共重合用)単量体の選択に関しては、陽イオン性ポリマーの
存在下で重合されるものであれば、特に制限はない。当業者にとって公知の(共
)重合可能な単量体すべてが使用可能である。実例として挙げられるのは、アル
ファ、ベータ−エチレン性不飽和単量体、たとえばアクリル酸エステル、メタク
リル酸エステルおよびカルボキシル酸エステル、酸およびその塩、たとえば、ア
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、ビニルトルエンスルホ
ン酸および不飽和二塩基性酸、それらのセミエステルおよび塩、アルファ、ベー
タ−不飽和アミド、ビニルエステル、ビニル置換された芳香族化合物、ビニル基
を有する複素環式化合物、ハロゲン化ビニリデン、アルファ−オレフィン、フタ
ル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、アクリル酸アルキル、トリメチロールプロパ
ンアクリル酸トリメチル、アクリルおよびメタクリル酸のメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、スチレン、アルコール、ポリオール、グリシジ
ルアルコール、グリコールとのエステル、およびポリカルボン酸などがある。
【0025】 陽イオン性単量体だけでなく、プロトン化された1個もしくは複数個の反応基
を、プロトン化を戻して、pH値を対応的に上昇させた単量体であっても共重合さ
せることができる。当業者にとってこのような基は公知である。そして陽イオン
性官能基だけでなく、少なくとも一つの陰イオン性官能基がこの(共重合用)単
量体中にあってもよい。かくして、両性のシステムが得られ、これも同様に安定
で凝集しない。これらの驚くべき特性は従来技術においてこのような形では知ら
れていなかったものである。
【0026】 本発明による製造方法A)は、連続的にも、半連続的にも、あるいはパッチプ
ロセスとしても実施できる。これは、陽イオン性官能基を有するポリマーが別に
製造されるか、あるいは直後にさらに処理されてその場での製造を続けるのかに
よって、決る。たとえば、陽イオン性ポリマーの製造を続けると、バッチ様式で
プロセスを実施できる。さらに、本発明の製造方法A)を実施するためには、乳
化重合の基本的ルールに必要な注意を払わなければいけないことは、当業者にと
って明白である。かくしてたとえば、ラジカル開始剤を用いて重合を行うことが
できる。本発明において、開始剤の選択についての制限はない。本発明で使われ
るラジカル開始剤は、水溶性のものでも、水に不溶性でつまりその単量体に溶解
するものでもよい。適切な水溶性開始剤としては、ペルオキソ二硫酸とのナトリ
ウム、カリウム、およびアンモニウム塩、過酸化水素と水溶性アゾ化合物、たと
えば2、2‘−アゾビス(2−アミジノ−プロパンジヒドロクロライド)、2、
2‘−アゾビス[2−メチル−N−(2ヒドロキシエチル)−プロピオン−アミド
]および2、2‘−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)−プロパン]
−ジハイドロクロライドなどがある。適切な単量体溶解性開始剤としては、有機
ヒドロペルオキシド、たとえばt−ブチルヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペ
ルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドおよ
びジイソプロピルフェニルヒドロペルオキシド、そして有機過酸化物、たとえば
過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウリル、および過酸化ジアセチル、そして単量
体溶解性アゾ化合物、たとえばアゾイソブチロニトリルがある。開始剤の混合物
も使用可能である。
【0027】 ラジカル開始剤のかわりに、開始システムを用いることも可能である。開始シ
ステムとは、上記の種類のラジカル開始剤および水溶性還元剤を含むものである
。かくして実際のラジカル開始剤が重合中に形成され、これは、たとえば、上記
開始剤の熱分解によって、そして水性還元剤と開始剤との反応によって、可能と
なる。水溶性還元剤は、開始剤に対する活性剤として機能する。適切な還元剤と
しては、アスコルビン酸、硫酸、亜硫酸水素、および異性重亜硫酸のナトリウム
、カリウム、およびアンモニウム塩、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウ
ム、酒石酸、クエン酸およびグルコースなどがある。これらは重金属塩と組み合
わせて使うこともできる。還元剤の使用量は一般的に、単量体全量に対して0.
01から2重量%である。たとえばホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム
のような還元剤と組み合わせて使うのに、2、2‘−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)−ジヒドロクロライド、過酸化水素、およびt−ブチルヒドロペルオキ
シドが特に好適である。
【0028】 使用条件中のひとつの機能として、付随的に従来からの添加剤を用いてもよい
。例としては、増粘剤、顔料、防炎物質、架橋剤、増量材(filler)、強化剤、
皮膜形成補助剤、酸化防止剤、かび防止剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、湿潤剤、
流動変更補助剤、加硫剤、樹脂、接着補助剤、粘着防止剤、その他があり、これ
らを従来からの量で添加できる。
【0029】 本発明によると、分散液は乳化剤の添加なしに製造されるのが好ましい。しか
し、必要であれば少量の乳化剤を使用できる。乳化剤の量は、およそ3重量%よ
り少ないと適切で、およそ1.5重量%より少ないと特に適切である。乳化剤の
割合は、1重量%より少ないと好ましく、0.5重量%より少ないとより好まし
く、0.2重量%より少ないとさらに好ましい。
【0030】 重合はおよそ50から100℃で成されると、特におよそ60から90℃で成
されると、好ましい。温度は、たとえば用いられる開始システムによって決る。
いくつかのケースでは、開始温度がおよそ70℃であると好ましい。重合中の発
熱反応による発熱を用いて、反応温度を80から90℃に調整し、この指示温度
範囲を越えないように冷却しなければならない場合がある。生じる熱の全量を放
散させて、反応のあいだじゅうおよそ70℃の開始温度を維持するように、さら
にその温度以下に落とすことさえある。またいくつかのケースでは、オートクレ
ーブ内で作用させることも可能であり、こうすると100℃より高い温度で重合
ができるようになる。水溶性の乳化ラジカル重合のあいだは、水性分散媒体のpH
値はおよそ2から10である。重合後、pH値はおよそ2から12に調節可能であ
る。
【0031】 本発明はまた、製造方法B)にも関する。製造方法B)とは、陽イオン性官能基
を有するポリマーを用いた、必要であれば従来の添加剤を使用した、(共)重合
体の水性分散液の製造方法であって、陽イオン性官能基を有するこのポリマーは
、オレフィン性の不飽和(共重合用)単量体の水性媒体中での(共)重合によっ
て得られ、ここで少なくとも一つの(共重合用)単量体が陽イオン性官能基を有
しており、さらなる(共重合用)単量体が添加され、適切な開始剤の存在下で重
合がおこり、陽イオン性官能基を有するこのポリマーは種の存在下でその場で形
成されていることを特徴とする。
【0032】 驚くべきことに、陽イオン性官能基を有するこれらのポリマーの特性は、本発
明によって形成された(共)重合体に対する乳化剤や保護コロイドの特性に匹敵
し、その結果、共重合された粒子は分散液中で安定化する。陽イオン性官能基を
有するポリマーの「重合」のおこなわれる種類によっては分散−安定ラテックス
粒子が製造されるが、製造方法B)は播種重合を意図している。
【0033】 播種重合において、これは単分散ラテックスを製造するのに特に適切なものであ
り、均一粒径を有するラテックスが最初に使用される。次いで、この種ラテック
スに対して、単量体の装填処理を用いて、被重合単量体を入れる。粒子の数はそ
の前に使用された量に比例し、粒径分布もまとまったものとなる。予め導入され
たラテックス粒子が体積は増加するものの量的には大きくならないように、重合
が行われ、システムの単分散が得られる。粒子の数は予め使用された量に比例し
、粒径分布もまとまったものとなる。本発明によると、最終(共)重合体に対し
て、およそ0.1から25、特におよそ0.5から20重量%の(共重合用)単
量体を用いて、種を形成する。この(共重合用)単量体は、陽イオン性ポリマー
や他の単量体(異種ラテックス)の製造に用いられる単量体にもなる。ただし、
種を製造するための単量体は普通、引き続いて使われる単量体とは別になってい
る。
【0034】 本発明による、先に播種重合を行って製造された(共)重合体粒子の粒径は極
めて均一であり、すなわち粒子が(実質的に)単分散されているということであ
る。これに関して「単分散」とは、好適には平均粒径の変動が小さい、好ましく
はおよそ±10%であることを言う。このような均一粒径は従来技術の製造方法
で常に可能というわけではなく、また可能だとしてもプロセスエンジニアリング
コストが高く収率が低い場合がしばしばであった。しかし本発明による製造方法
B)では、製造された(共)重合体の粒径は所望どおりに調整できる。形成され
たラテックス粒子の平均粒径は、およそ30から1000nm、特に50から60
0nmが好ましい。
【0035】 陽イオン性官能基を有するポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ブロック
ポリマー、あるいはグラフトポリマーいずれでもよく、そしてまたオリゴマーで
もよく、この陽イオン性ポリマーがオレフィン性不飽和単量体の(共)重合から
のもので少なくとも一つの陽イオン性官能基を有していれば、他に制限はない。
ポリマーを製造するのに適した陽イオン性官能基を有する単量体に関して、製造
方法A)に対する例が挙げられる。陽イオン性官能基を有する好適な単量体は、
第4アンモニウムを含む単量体でもよい。当業者にとって、このポリマーに対し
て、どの(共)重合性オレフィン性不飽和開始単量体を用いてもよいことが明ら
かである。陽イオン性官能基を有するポリマーにおいて、陽イオン性官能基を有
する単量体およそ1重量部に対して、(共重合用)単量体が0からおよそ50部
、特に0.1から20重量部であると、好ましい。
【0036】 かくして、本発明によると、陽イオン性官能基を有するポリマーが、オレフィン
性不飽和(共重合用)単量体の単独もしくは(共)重合による先行工程にて播種
重合によって、ここで少なくとも一つの(共重合用)単量体が陽イオン性官能基
を有しており、そしてこの播種重合直後に、単離せずに、さらに処理して(その
場でのさらなる処理)、製造される。あるいは、陽イオン性官能基を有するポリ
マーを本発明の製造方法とは無関係に先ず別に製造してから、単離した後に、さ
らに処理してもよい。無論、市場で入手可能な陽イオン性官能基を有するポリマ
ーも、前記条件を満たすものであれば、使用可能である。得られた(共)重合体
において、陽イオン性官能基を有するポリマーの(陽イオン性官能基を有する)
単量体のおよそ1重量部に対して、それ以外の(共重合用)単量体がおよそ2か
ら250重量部あると、特におよそ10から150重量部あると好ましい。本発
明によれば、製造された(共)重合体は、陽イオン性官能基を有する単量体のユ
ニットをおよそ0.001から50モル%、特におよそ0.1から35モル%含
んでいる。
【0037】 陽イオン性ポリマーの存在下で重合される、(共重合用)単量体の選択に関し
て、本発明に伴う制限はない。当業者に公知のすべての(共)重合可能な単量体
を使用できる。この共重合用単量体としては、製造方法A)に対して使用可能な
例として挙げられた共重合用単量体を参照できる。
【0038】 得られた分散(共)重合体のガラス転移温度Tgがおよそ50℃より高くなるよ
うに、ポリマーおよび/または(共重合用)単量体が選択されるのが好ましい。
これに関しては製造方法A)が参照できる。
【0039】 好適な態様では、陽イオン性単量体だけでなく、プロトン化された1個もしく
は複数個の反応基を、プロトン化を戻してpH値を対応的に上昇させた単量体であ
っても共重合させることができる。この(共重合用)単量体が、陽イオン性官能
基に加えて、少なくとも一つの陰イオン性官能基を有していてもよい。この結果
、両性のシステムが得られ、これは安定した形で存在し凝集しない。このような
基は、当業者にとって公知である。
【0040】 陽イオン性官能基を有するポリマーを別に製造するか、あるいは、その場で本
発明による製造方法B)を連続的に、半連続的に、またはバッチプロセスとして
実施するかいずれかという要因に関しては、重合の原理を考慮に入れなければな
らないことは明らかである。その場で、陽イオン性ポリマーのさらなる製造を行
う場合、この製造方法は、たとえば連続的に、もしくはバッチプロセスとして実
施できる。重合は従来からの方法でおよそ50から100℃、特におよそ60か
ら90℃で行われる。この温度は、たとえば使用される開始システムによって決
る。ここで、ラジカル開始剤を、それだけで、もしくは混合物として、あるいは
必要であれば適切な活性剤で上記の製造方法A)で使用された活性剤に対応する
ものと共に、使用してもよい。開始剤のあるいは開始剤と組み合わせて使用量は
普通、単量体全量に対して0.01から2重量%である。
【0041】 意図された利用の要因に関して、当業者にとって公知の従来の添加物を適当量
加えることができる。しかし乳化剤の利用は避けることが多く、乳化剤の量は好
適にはおよそ3重量%より低く、もしくはおよそ1.5重量%より低く、好まし
くは1重量%より低く、特に好ましくな0.5重量%より低く、さらに特別に好
ましくは0.2重量%より低い。
【0042】 本発明の目的はまた、上記の製造方法A)やB)によって得られる安定した水性
分散液も対象としている。これらの水性分散液は特に、高度な安定性や開始剤の
フレキシビリティに特徴づけられている。
【0043】 本発明の好適な態様によれば、ある1種のラテックス粒子の、得られた水性分
散液(分散液1)が、他のラテックス粒子でのさらなる水性分散液(分散液2)
と混合できる。分散液1の分散液2に対する重量比は、およそ5:95から95
:5、特におよそ10:90から90:10、特別におよそ20:80から80
:20である。分散液2はホモポリマーやコポリマーの水性分散液を含んでいて
もよい。このときの単量体の実例としては、酢酸ビニル、エチレン、ビニルバー
サテート、アクリレート、メタクリレート、スチレンおよび/またはブタジエン
などが挙げられる。無論、この技術分野における当業者にとって公知の他の単量
体を使うことも可能である。さらなる分散液を添加することによって、特性は対
応的に適正化される。
【0044】 本発明はまた、上記の水性分散液から水を除いて得られる再分散性粉末にも関
する。水の除去は従来からの方法で乾燥によって、特に噴霧乾燥や凍結乾燥によ
って、行われる。本発明による再分散性粉末が、およそ0.01から50重量%
の陽イオン性単量体とおよそ50から99.99重量%の(共重合用)単量体と
の(共)重合体を含んでいると好ましい。必要であれば、およそ0から5重量%
の乳化剤と従来の添加物を加えてもよい。
【0045】 再分散性粉末は、粒子化された最終混合物として、単に水で攪拌するだけで、
使用できる。所望された適用の要因に関して、再分散性粉末は、多少は濃縮され
たものとして、水中で再分散することもできる。
【0046】 本発明における特定の利点をもって、製造された分散液内の固形物含量を高め
ることが可能で、水性媒体中におよそ75%に至る固形物含量を有する分散液も
可能である。一般的に、およそ20から60%、特におよそ30から50%の固
形物含量を有する水性分散液が製造されると、適切である。
【0047】 本発明で得られた粉末にさらなる粉末を混合させることによって、特性が対応
的に最適化される。かくしてある1種のラテックス粒子の粉末1は、他のラテッ
クス粒子のさらなる粉末2に添加できる。粉末1の粉末2に対する重量比は、お
よそ5:95から95:5、好ましくはおよそ10:90から90:10、特に
およそ20:80から80:20である。粉末2はホモポリマーやコポリマーを
含んでいてもよく、これらは以下の単量体から選択される。つまり、酢酸ビニル
、エチレン、ビニルバーサテート、アクリレート、メタクリレート、スチレンお
よび/またはブタジエンである。この列挙は単なる実例であって、決して限定し
ようとするものでなく、他のいかなる単量体であってもここで使用できる。
【0048】 本発明による水性分散液や再分散性粉末は種々の方法で使用できる。そして本
発明による分散液は、合成(composite)およびコーティングモルタル、セメン
ト用染料や接着剤、プラスチック含有セメント結合組識(bound system)、特に
モルタルとプラスチックの結合したセメントを含まないバインダー、特にセメン
トを含まないモルタル、せっこうモルタル、下塗り(primer)、しっくい、カー
ペット、材木、粉末および床用接着材、そして壁紙のり、分散粉末化された染料
スタッフ(dyestuff)およびガラス繊維合成組織(glass fibre composite syst
em)などに利用される。
【0049】 本発明の水性(共)重合体分散液と、それから乾燥によって得られる再分散性
(共)重合体粉末は、特にセメント用建築接着剤を改質させ、耐水性を高めるの
に適している。タイル用接着剤での使用が好適であり、それ以外にも一般的なセ
メント含有製品で使用することもできる。セメントに対して、(共)重合体の添
加量は通常、3から30重量%であり、好適には7から20重量%である。この
ような改質モルタルは普通、50から85重量部の砂(粒径の算術平均は0.1
から0.3mm)、15から40重量部のセメント、そしてポリマー/セメントの
重量比が0.03から0.30 となるような(共)重合体とを含む。無論、必
要に応じて種々の添加物、たとえばセルロース、繊維、その他を添加してもよい
【0050】 特に、播種重合に基づいて製造された再分散性粉末としての(共)重合体は、
本製造プロセスを経た結果、粒子の径が実質的に同一であり、つまり均一すなわ
ち単分散であるので、たとえばクロマトグラフの、特にガスクロマトグラフおよ
び高圧液体クロマトグラフ(high pressure liquid chromatography;HPLC)の
、分離プロセスのカラム用充てん材として、そして粒径測定器具の検定材として
も適切である。
【0051】 本発明の再分散性粉末は、あらゆる種類の物質のレリース(release)を遅ら
せるキャリヤーとして使うこともできる。これらの物質の提供は、(共)重合体
粒子における重合によって、もしくは粒子の再分散中の添加によって、行う。か
くして、物質が溶解している媒体中にこれらの再分散性粉末を添加したり導入し
たりすることによって、得られた物質は遅れてレリースされる。このような物質
は農業の分野で、たとえば殺菌剤、除草剤、植物ホルモン、殺虫剤、殺線虫剤、
殺そ剤、殺ダニ剤に利用できる。食物分野でのビタミン、ミネラル物質、その他
は、再分散性粉末によって遅れて届く物質として最適である。本発明の再分散性
粉末は薬剤部門でも利用でき、引き続きレリースされるランダムな医薬品を受け
るためのキャリヤー材としても使える。
【0052】 本発明による分散液と乾燥によって得られる粉末の所望どおりの改良された特
性は、乳化重合プロセス中に陽イオン性官能基を有するポリマーが、表面活性剤
や保護コロイドの機能を部分的にもしくは完全に引き継ぐという事実に基づいた
ものであり、この分子中にさらなる官能基があるかどうかとは無関係である。こ
のとき陽イオン性官能基を有するポリマーが単独重合されたものなのか共重合さ
れたものかは重要ではない。
【0053】 本発明からは数多くの利点が得られる。こうして、量的および質的フレーム構
造条件に関して、本発明の製造方法 A)B)は、上記の従来技術と比較して驚
くべきフレキシビリティを有している。これには、それぞれの製造方法に一つの
条件がついているだけである:すなわち、製造方法 A)では不均質形態を形成
すること、製造方法 B)では播種重合を付加することである。本発明によれば
乳化剤は必ずしも必要ではない。こうして、安定化のための添加物に関連した欠
点は、完全に避けられる。実際に、さらなる安定剤は一切使わなくともよい。そ
れにもかかわらず、この製造方法で得られた製品は非常に好適な特性を有してお
り、たとえば向上した加工性、よりよい硬化性(接着性)、良好な水密性および
、より高度な保存安定性がある。特にすぐれた点は、この製造方法で得られた製
品が最終的な適用で改良された特性をもたらすことである。添加粒子の優良さ(
fineness)に比例して、被改質下地の特徴的な外形の意図どおりの制御、つまり
添加粒子による作用の向上がはかれる。さらに播種重合を組み合わせることによ
って、単分散で、粒径が極めて小さい、クロマトグラフ分離システムや検定材の
高度な要求にさえかなう、きわめて均一な粒子を意図どおりの方法で得ることも
可能となる。本発明の再分散性粉末は、たとえば農業、食物、医薬品の分野にお
ける数多くの物質に対する、不活性キャリヤーとして特定の利点を有して用いる
ことができる。これらの物質は、レリースが遅れることによって、よりよく意図
された方法でさらに容易に連続的に提供したり、使用したりできる。本発明によ
る3プロセスA)およびB)は特定の利点を有して部分的に組み合わせて、その
結果、有利な特徴が所望の方法で対応的に、それゆえ意図された方法で適用ごと
に個々に調整できる。ガラス転移温度を選択することによって、さらに所望どお
りに他の使用ができる。
【0054】 本発明についてさらに詳細に実施例で説明するが、これらは本発明による教唆
を限定するものではない。当業者にとって、本発明の開示の範囲内でさらなる実
施例があることは明白である。
【0055】 実施例のなかで以下の略語が用いられる。 MMA メタクリル酸メチル BA アクリル酸ブチル MAPTAC N−[3−(トリメチルアンモニウム)−プロピル]−メタクリルアミド
クロライド DMAPMA N−[3−(ジメチルアミノ)−プロピル]−メタクリルアミド DMAPMA−エピ N、N−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−3−ジメチ
ルアンモニウムプロピル]メタクリルアミドクロライド AA アクリル酸 GMA メタクリル酸グリシジル VEOVA(登録商標)10 バーサチック10(Versatic 10(登録商標))のビ
ニルエステル(VEOVA(登録商標)Xは、Shellの商標で、カルボン酸のビニルエ
ステルの略で、Versatic (登録商標)X≡酸としても知られている) TRITON(登録商標) Rohm & Haasの非イオン性表面活性剤の範囲のマーク TBHP≡70 t≡ブチルヒドロペルオキシド、水中で70% V≡50 2、2‘≡アゾビス(2≡アミジノプロパン)ジヒドロクロライド
【0056】 実施例1 攪拌器とサーモスタットのついた2リットルのガラス製反応器に、10.0gのT
riton(登録商標)X≡405、0.6gの硫酸ラウリルナトリウムおよび脱イオ
ン水450gを加えた。(本実施例では、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メ
タクリル酸およびアクリル酸ブチルから成る)引き続いて使用される単量体混合
物をまず、種となる単量体中に配した。続いて窒素で掃気して、攪拌しながら7
5℃まで加熱した。1分経ってから、1.0gの2、2−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)−ジヒドロクロライド(Wako Chemical社;以後V−50と称する)
をあるひとつの割合で加えた。この温度に達したとき、同時に35.0gのN、N
−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−3−ジメチルアンモニウムプロ
ピル]−メタクリルアミドクロライド(以後DMAPMA−エピと称する)の55%水
溶液を、60.0gの脱イオン水といっしょに、30分以内で入れた。この供給
の開始後30分経ってから、5.7gのV−50を60グラムの水に溶解させて
、3.5時間のあいだに入れた。全時間を通して、温度は74から76℃に確実
に維持された。重合開始から30分後、252gのメタクリル酸メチル、24g
のアクリル酸、2.4gのメタクリル酸、そして252gのアクリル酸ブチルの
単量体混合物を、3時間以内で入れた。これら供給が終了すると、35℃まで冷
却した。固形物は49.6%となり、粘度は607mPasそしてpH値は2.7とな
った。
【0057】 実施例2 実施例1と同じことをした。ただし、252gのメタクリル酸メチル、24g
のアクリル酸、2.4gのメタクリル酸、そして252gのアクリル酸ブチルの
単量体混合物と並行して、DMA−PMA−エピ水溶液を入れた。単量体供給後30分
で凝固がおきた。
【0058】 実施例3 実施例1と同じことをした。ただし、520gの酢酸ビニル、25gのアクリ
ル酸、2.5gのメタクリル酸を単量体混合物として、3時間以上かけて入れた
。この実施例では、安定剤として重合化されたコロイドはその場で、乳化重合に
おけるアクリル酸エステルをベースにした(共重合用)単量体の場合にも活性を
有するばかりでなく、他の単量体でも機能を発揮する。この分散液の固形分は4
9.5%になり、粘度は96mPas、そしてpH値は2.7であった。
【0059】 実施例4 実施例1と同じことをした。ただし、380gの酢酸ビニル、150gのVEOV
A(登録商標)10、25gのアクリル酸および2.5gのメタクリル酸を、単
量体混合物として、3時間以上かかって入れた。この実施例では一般的に、その
場で重合化されたコロイドは、乳化重合における安定剤として使用できるように
なっている。本発明の安定剤は、上記の単量体成分で得られる。固形分は49.
4%になり、粘度は173mPas、そしてpH値は2.7であった。
【0060】 実施例5 実施例1と同じことをした。ただし、220gのスチレン、200gのアクリ
ル酸ブチル、40gのアクリル酸および10gのメタクリル酸グリシジルを、単
量体混合物として、3時間以上かかって入れた。固形分は46.1%になり、粘
度は95mPas、そしてpH値は2.8であった。
【0061】 実施例6 実施例1を繰り返した。ただし、最初の工程で、DMAPMA−エピのかわりに、N
−[3−(トリメチルアンモニウム)−プロピル]−メタクリルアミドクロライド
(以後MAPTACと称する)の50%水溶液35g を加えた。単量体MAPTACは、DMAP
MA−エピのように、第4アンモニウム基を有し、ラテックス安定剤として作用す
るその場で製造されたコロイドの形成に引き続いて用いることもできる。固形分
は50.5%になり、粘度は497mPas、そしてpH値は2.5であった。
【0062】 実施例7 攪拌器とサーモスタットのついた2リットルのガラス製反応器に、3.6gのド
デシルメルカプタン、1.0gの炭酸水素ナトリウムおよび660gの脱イオン
水を加えた。続いて窒素で掃気して、攪拌しながら60℃まで加熱した。水性単
量体水溶液は73.8gのMAPTAC を含み、そこに99.7gのメタクリル酸メ
チル、11.1gのアクリル酸ブチルおよび36.9gのVEOVA(登録商標)9
を1時間で入れた。1分経ってから、1.3gのV≡50をあるひとつの割合で加
えた。この供給の開始後15分経ったら、4.9gのV≡50を15gの水に溶解
させて、3.5時間で入れた。全時間を通して、温度は79から81℃に確実に
維持された。重合開始から75分後、272gのメタクリル酸メチル、272g
のアクリル酸ブチルの混合物を、2.25時間で入れた。これら供給が終了する
と、60℃まで冷却し、20gの水で薄め、いくらか後にさらに30℃まで冷却
して、この分散液を分析した。この実施例では、乳化剤を用いない方法で作用さ
せ、つまりラテックスは、重合の第1相で製造された陽イオンポリマー(コロイ
ド)によってのみ安定化された。固形物は50%となり、粘度は1560mPasそ
してpH値は4.6となった。シェル(25%)の計算されたTgはおよそ+70
℃でコア(25%)のそれはおよそ4℃である。
【0063】 実施例8 噴霧乾燥分散液: 実施例6と7との分散液を、従来のプロセスを用いて噴霧乾燥した。噴霧に先
立って、分散液7を、この分散液90部に対して、10部の部分的に加水分解さ
れたポリビニルアルコール(加水分解度88%;4%水溶液の粘度4mPas)に混
合した。固形物の割合を水で25%に調整し、2流体ノズルで噴霧した。4バー
ルまで圧縮した空気を噴霧成分として使った。形成された液滴を、平行に流した
110から115℃の空気で乾燥した。どちらの場合にも、自由流れの再分散性
粉末が得られた。
【0064】 以下、いくつかの利用例を述べるが、これらは、セメント含有製品中での本発
明の分散液や粉末の特性が向上したことを示している。
【0065】 実施例9 下記処理を用いて、本発明のポリマー分散液や粉末の適用試験を行った。 以下の組成を有するモルタル素材を準備した。 60.0gのけい砂でDIN1164、0.1から0.3mmの粒径グループのpar
t7によるもの、 35gのポルトランドセメントCEM52.5 24.0gの水 0.4gのセルロース(MB2000xp Herkules)および 5.0gの本発明による(共)重合体 上記のモルタル組成物を用いて、多様なテストを行って、接着強さ、水分保存
性、耐水性を測定した。接着強さの評価は1993年10月のヨーロッパ基準CE
N/prEN 1348のドラフトを基にした。 パラメーターの定義は以下のとおりとする。 −接着強さ 50mm x 50mmの粘土タイル(EN176)を使った。挿入時間に続いて適用5
分以内で、20Nの負荷を30秒間かけた。相対大気湿度50%23℃(標準天
候)で保存して、28日後に接着テストを行った。 −水分保存性 50mm x 50mmの粘土タイル(EN176)を使った。挿入時間後、適用後の5
分以内で、20Nの負荷を30秒間かけた。標準天候7日後、水中20日後に接
着テストを行った。 −耐水性 水中保存後の接着強さを、標準保存(乾燥保存)後で割って、そのパーセンテー
ジが耐水性に対応する。数字が小さければ小さいほど、耐水性は低くなる。
【0066】 以下の表1表2は、得られた結果を示す。
【0067】 a)実施例1の水性分散液の結果である。
【0068】
【表1】
【0069】 陽イオン性官能基を有するその場のポリマーで製造された本発明によるこの
(共)重合体は、水中保存後も改良された接着性をもたらす。
【0070】 b)実施例6による粒子化された共重合体の結果
【0071】
【表2】
【0072】 この場合も本発明による共重合体は、水中保存後も改良された接着性を有する
【0073】 こうして本発明で改質されたモルタルは、特に水中保存後も、鉱物下地に対し
て優れた接着強さを有する。さらに、こうして改質されたすぐに使える状態にな
った接着性モルタルは、プロセッサーが要求するとおりにきわめて良好な加工性
を有する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月10日(2000.7.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項34】 すべての種類の遅れてレリースされる物質のキャリヤーと
しての、特に農業の分野における殺菌剤、除草剤、植物ホルモン、殺虫剤、殺線
虫剤、殺そ剤、殺ダニ剤、その他、食物の分野のビタミン、ミネラル物質、その
、そして医薬品の分野における薬剤の調合の際の、前記キャリヤーとしての、
請求項26から30に記載の再分散性粉末の利用。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月8日(2001.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 本発明による製造方法A)は、連続的にも、半連続的にも、あるいはパッチプ
ロセスとしても実施できる。これは、陽イオン性官能基を有するポリマーが別に
製造されるか、あるいは直後にさらに処理されてその場での製造を続けるのかに
よって、決る。たとえば、陽イオン性ポリマーの製造を続けると、バッチ様式で
プロセスを実施できる。さらに、本発明の製造方法A)を実施するためには、乳
化重合の基本的ルールに必要な注意を払わなければいけないことは、当業者にと
って明白である。かくしてたとえば、ラジカル開始剤を用いて重合を行うことが
できる。本発明において、開始剤の選択についての制限はない。本発明で使われ
るラジカル開始剤は、水溶性のものでも、水に不溶性でつまりその単量体に溶解
するものでもよい。適切な水溶性開始剤としては、ペルオキソ二硫酸とのナトリ
ウム、カリウム、およびアンモニウム塩、過酸化水素と水溶性アゾ化合物、たと
えば2、2’−アゾビス(2−アミジノ−プロパンジヒドロクロライド)、2、
2’−アゾビス[2−メチル−N−(2ヒドロキシエチル)−プロピオン−アミド
]および2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)−プロパン]
−ジハイドロクロライドなどがある。適切な単量体溶解性開始剤としては、有機
ヒドロペルオキシド、たとえばt−ブチルヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペ
ルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドおよ
びジイソプロピルフェニルヒドロペルオキシド、そして有機過酸化物、たとえば
過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウリル、および過酸化ジアセチル、そして単量
体溶解性アゾ化合物、たとえばアゾイソブチロニトリルがある。開始剤の混合物
も使用可能である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 ラジカル開始剤のかわりに、開始システムを用いることも可能である。開始シ
ステムとは、上記の種類のラジカル開始剤および水溶性還元剤を含むものである
。かくして実際のラジカル開始剤が重合中に形成され、これは、たとえば、上記
開始剤の熱分解によって、そして水性還元剤と開始剤との反応によって、可能と
なる。水溶性還元剤は、開始剤に対する活性剤として機能する。適切な還元剤と
しては、アスコルビン酸、硫酸、亜硫酸水素、および異性重亜硫酸のナトリウム
、カリウム、およびアンモニウム塩、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウ
ム、酒石酸、クエン酸およびグルコースなどがある。これらは重金属塩と組み合
わせて使うこともできる。還元剤の使用量は一般的に、単量体全量に対して0.
01から2重量%である。たとえばホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム
のような還元剤と組み合わせて使うのに、2、2’−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)−ジヒドロクロライド、過酸化水素、およびt−ブチルヒドロペルオキ
シドが特に好適である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】 実施例のなかで以下の略語が用いられる。 MMA メタクリル酸メチル BA アクリル酸ブチル MAPTAC N−[3−(トリメチルアンモニウム)−プロピル]−メタクリルアミド
クロライド DMAPMA N−[3−(ジメチルアミノ)−プロピル]−メタクリルアミド DMAPMA−エピ N、N−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−3−ジメチ
ルアンモニウムプロピル]メタクリルアミドクロライド AA アクリル酸 GMA メタクリル酸グリシジル VEOVA(登録商標)−10 バーサチック10(Versatic 10(登録商標))の
ビニルエステル(VEOVA(登録商標)Xは、Shellの商標で、カルボン酸のビニル
エステルの略で、Versatic (登録商標)X−酸としても知られている) TRITON(登録商標) Rohm & Haasの非イオン性表面活性剤の範囲のマーク TBHP−70 t−ブチルヒドロペルオキシド、水中で70% V−50 2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)−ジヒドロクロライド
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】 実施例1 攪拌器とサーモスタットのついた2リットルのガラス製反応器に、10.0gのT
riton(登録商標)X−405、0.6gの硫酸ラウリルナトリウムおよび脱イオ
ン水450gを加えた。(本実施例では、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メ
タクリル酸およびアクリル酸ブチルから成る)引き続いて使用される単量体混合
物をまず、種となる単量体中に配した。続いて窒素で掃気して、攪拌しながら7
5℃まで加熱した。1分経ってから、1.0gの2、2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)−ジヒドロクロライド(Wako Chemical社;以後V−50と称する
)をあるひとつの割合で加えた。この温度に達したとき、同時に35.0gのN
、N−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−3−ジメチルアンモニウムプ
ロピル]−メタクリルアミドクロライド(以後DMAPMA−エピと称する)の55%
水溶液を、60.0gの脱イオン水といっしょに、30分以内で入れた。この供
給の開始後30分経ってから、5.7gのV−50を60グラムの水に溶解させ
て、3.5時間のあいだに入れた。全時間を通して、温度は74から76℃に確
実に維持された。重合開始から30分後、252gのメタクリル酸メチル、24
gのアクリル酸、2.4gのメタクリル酸、そして252gのアクリル酸ブチル
の単量体混合物を、3時間以内で入れた。これら供給が終了すると、35℃まで
冷却した。固形物は49.6%となり、粘度は607mPasそしてpH値は2.7と
なった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】 実施例2 実施例1と同じことをした。ただし、252gのメタクリル酸メチル、24g
のアクリル酸、2.4gのメタクリル酸、そして252gのアクリル酸ブチルの
単量体混合物と並行して、DMAPMA−エピ水溶液を入れた。単量体供給後30分で
凝固がおきた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】 実施例7 攪拌器とサーモスタットのついた2リットルのガラス製反応器に、3.6gのド
デシルメルカプタン、1.0gの炭酸水素ナトリウムおよび660gの脱イオン
水を加えた。続いて窒素で掃気して、攪拌しながら60℃まで加熱した。水性単
量体水溶液は73.8gのMAPTAC を含み、そこに99.7gのメタクリル酸メ
チル、11.1gのアクリル酸ブチルおよび36.9gのVEOVA(登録商標)9
を1時間で入れた。1分経ってから、1.3gのV−50をあるひとつの割合で加
えた。この供給の開始後15分経ったら、4.9gのV−50を15gの水に溶解
させて、3.5時間で入れた。全時間を通して、温度は79から81℃に確実に
維持された。重合開始から75分後、272gのメタクリル酸メチル、272g
のアクリル酸ブチルの混合物を、2.25時間で入れた。これら供給が終了する
と、60℃まで冷却し、20gの水で薄め、いくらか後にさらに30℃まで冷却
して、この分散液を分析した。この実施例では、乳化剤を用いない方法で作用さ
せ、つまりラテックスは、重合の第1相で製造された陽イオンポリマー(コロイ
ド)によってのみ安定化された。固形物は50%となり、粘度は1560mPasそ
してpH値は4.6となった。シェル(25%)の計算されたTgはおよそ+70
℃でコア(25%)のそれはおよそ4℃である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/12 CER C08J 3/12 CERZ 4J038 C08L 51/00 C08L 51/00 4J040 101/00 101/00 C09D 151/00 C09D 151/00 157/00 157/00 C09J 151/00 C09J 151/00 157/00 157/00 G01N 30/48 G01N 30/48 P (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4F070 AA06 AA08 AA18 AA28 AA29 AA32 AB08 AC50 AE14 DA34 DA37 DC12 DC13 4G012 PB16 PB19 PB40 PC04 PC12 4J002 AB013 AC02X BB02X BC07X BE023 BF01X BF02X BG02X BG04X BG05X BN03W BN13W FD010 GB00 GD02 GH00 GJ01 GL00 HA07 HA09 4J011 AA05 AC06 BA04 BB09 DA01 DB12 DB23 KA04 KA15 KB02 KB05 KB14 KB19 KB29 PA63 PA69 PA78 PB40 PC02 PC06 PC13 4J026 AA12 AA17 AA38 AA43 AA45 AA48 AA68 AC11 BA16 BA29 BA32 DB04 DB08 DB12 DB14 DB15 DB22 DB32 EA06 FA03 FA04 FA07 GA02 GA06 GA08 GA09 4J038 CP001 CP002 CP021 CP022 CP041 CP042 CP071 CP072 CP081 CP082 CQ001 CQ002 GA08 GA09 KA09 LA02 MA02 MA08 MA10 MA13 MA14 NA25 NA26 4J040 DL041 DL042 DL121 DL122 DL141 DL142 DM001 DM002 GA14 GA15 GA16 JA03 JA07 KA38 LA02 LA03 LA11

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオン性官能基を有するポリマーを用いた、必要であれば従
    来の添加剤を使用した、(共)重合体の水性分散液の製造方法であって、陽イオ
    ン性官能基を有するこのポリマーは、オレフィン性不飽和(共重合用)単量体の
    水性媒体中での(共)重合によって得られ、ここで、少なくとも一つの(共重合
    用)単量体が陽イオン性官能基を有しており、さらなる(共重合用)単量体が添
    加され、適切な開始剤の存在下で重合がおこり、不均質形態を有する(共)重合
    体粒子が形成され、そして得られた分散(共)重合体のガラス転移温度Tgが実質
    的に50℃より高くなるように、ポリマーおよび/または(共重合用)単量体を
    選択し製造方法の制御が行われることを特徴とする前記製造方法。
  2. 【請求項2】陽イオン性官能基を有するポリマーを用いた、必要であれば従
    来の添加剤を使用した、特に請求項1による(共)重合体の水性分散液の製造方
    法であって、陽イオン性官能基を有するこのポリマーが、オレフィン性不飽和(
    共重合用)単量体の水性媒体中での(共)重合によって得られ、少なくとも一つ
    の(共重合用)単量体が陽イオン性官能基を有し、さらなる(共重合用)単量体
    が添加され、適切な開始剤の存在下で重合がおこり、そして、陽イオン性官能基
    を有するこのポリマーが種の存在下でその場で形成されることを特徴とする前記
    製造方法。
  3. 【請求項3】不均質形態がコアシェル形態であると好ましく、ラズベリー構
    造体であるとより好ましいことを特徴とする、請求項1または2記載の製造方法
  4. 【請求項4】コアシェル形態を有する(共)重合体粒子が、親水性の内側相
    と疎水性の外側相とを有することを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】(共)重合体のガラス転移温度Tgが実質的に50から120℃
    、特に実質的に50から100℃であることを特徴とする、前記請求項の少なく
    とも一つに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】得られた(共)重合体において、(陽イオン性官能基を有する
    )単量体の実質的に1重量部に対して、実質的に2から250重量部の(共重合
    用)単量体が存在することを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記載の
    製造方法。
  7. 【請求項7】種形成のために、最終(共)重合体に対して、実質的に0.1
    から25重量%、特に実質的に0.5から20重量%の(共重合用)単量体を使
    用することを特徴とする、請求項2から6の少なくとも一つに記載の製造方法。
  8. 【請求項8】(共)重合体の種またはラテックス粒子が、実質的に単分散し
    ていることを特徴とする、請求項2から7の少なくとも一つに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】(共)重合体の種またはラテックス粒子の平均径が実質的に3
    0から1000nm、特に実質的に50から600nmであることを特徴とする、請
    求項2から8の少なくとも一つに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】コアのガラス転移温度が実質的に50℃より低くシェルのそ
    れは実質的に50℃より高いことを特徴とする、請求項3から9の少なくとも一
    つに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】陽イオン性官能基を有するポリマーにおいて、陽イオン性官
    能基を有する単量体の実質的に1重量部あたり、0から実質的に50重量部の、
    特に実質的に0.1から20重量部の共重合用単量体が存在することを特徴とす
    る、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】陽イオン性官能基が第4アンモニウム基にもとづいたもので
    あることを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】(共重合用)単量体が少なくとも一つのプロトン化した活性
    基を有し、これがpH値を適切に上げた場合にはプロトン化を戻すことを特徴とす
    る、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】(共重合用)単量体がさらに少なくとも一つの陰イオン性官
    能基を有することを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方法
  15. 【請求項15】分散液の製造中に、少ない乳化剤で、または乳化剤なしで、
    作用が行われることを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方
    法。
  16. 【請求項16】乳化剤の割合が実質的に5重量%より、特に実質的に2.5
    重量%より少ないことを特徴とする、請求項15記載の製造方法。
  17. 【請求項17】水性分散液が、従来の方法で、特に噴霧または冷凍乾燥によ
    って、再分散性粉末に成ることを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記
    載の製造方法。
  18. 【請求項18】得られた(共)重合体が、実質的に0.001から50モル
    %、特に実質的に0.1から35モル%の、陽イオン性官能基を有する単量体単
    位を含むことを特徴とする、前記請求項の少なくとも一つに記載の製造方法。
  19. 【請求項19】前記請求項1から18の少なくとも一つによって得られる水
    性分散液。
  20. 【請求項20】粒径が実質的に30から1000nm、特に実質的に50から
    600nmの粒子が、実質的に単分散されて存在し、分散液に、含まれる乳化剤が
    低量であるかもしくは含まれていないことを特徴とする、請求項19記載の分散
    液。
  21. 【請求項21】乳化剤の割合が実質的に5重量%より低い、特に実質的に2
    .5重量%より低いことを特徴とする、請求項19または20記載の分散液。
  22. 【請求項22】ラテックス粒子が不均質形態、好ましくはコアシェル形態、
    特にラズベリー構造を有し、外側相のガラス転移温度Tgが実質的に50℃より高
    く、内側相のガラス転移温度Tgが実質的に50℃より低い、特に実質的に−70
    ℃から+50℃であることを特徴とする、請求項19から21の少なくとも一つ
    に記載の分散液。
  23. 【請求項23】分散液が、ある1種のラテックス粒子を有する水性分散液1
    と他のラテックス粒子を有するさらなる水性分散液2との混合物を含むことを特
    徴とする、請求項19から22の少なくとも一つに記載の分散液。
  24. 【請求項24】分散液1の分散液2に対する重量比が、実質的に5:95か
    ら95:5、好ましくは実質的に10:90から90:10、特に実質的に20
    :80から80:20であることを特徴とする、請求項23に記載の分散液。
  25. 【請求項25】分散液2が、ホモポリマーまたはコポリマーの水性分散液で
    、このときのポリマーをつくる単量体が酢酸ビニル、エチレン、ビニルバーサテ
    ート、アクリレート、メタクリレート、スチレンおよび/またはブタジエンから
    選ばれたものであることを特徴とする、請求項23または24記載の分散液。
  26. 【請求項26】請求項19から25の少なくとも一つによる水性分散液から
    水を除くことによって、特に噴霧または凍結乾燥によって、得られることを特徴
    とする、再分散性粉末。
  27. 【請求項27】実質的に0.01から50重量%の陽オン性単量体と実質的
    に50から99.99重量%の(共重合用)単量体とを含むことを特徴とする、
    請求項26記載の再分散性粉末。
  28. 【請求項28】再分散性粉末が、ある1種のラテックス粒子の粉末1と他の
    ラテックス粒子を有するさらなる粉末2との混合物を含むことを特徴とする、請
    求項26または27による再分散性粉末。
  29. 【請求項29】粉末1の粉末2に対する重量比が実質的に5:95から95
    :5の範囲で、好ましくは実質的に10:90から90:10、特に実質的に2
    0:80から80:20であることを特徴とする、請求項28記載の再分散性粉
    末。
  30. 【請求項30】粉末2が、ホモポリマーまたはコポリマーの粉末であり、こ
    のときのポリマーを作る単量体が、酢酸ビニル、エチレン、ビニルバーサテート
    、アクリレート、メタクリレート、スチレンおよびまたはブタジエンから選ばれ
    たものであることを特徴とする、請求項28または29記載の再分散性粉末。
  31. 【請求項31】合成およびコーティングモルタル、セメント用染料や接着剤
    、プラスチック含有セメント結合組識、特にモルタル、そしてプラスチックの結
    合したセメントを含まないバインダー、特にセメントを含まないモルタル、せっ
    こうモルタル、下塗り、しっくい、カーペット、材木、粉末および床用接着材、
    そして壁紙のり、分散粉末化された染料スタッフ及びガラス繊維複合組識への、
    前記請求項19から25の少なくとも一つに記載の水性ポリマー分酸液の利用。
  32. 【請求項32】合成およびコーティングモルタル、セメント用染料や接着剤
    、プラスチック含有セメント結合組識、特にモルタル、そしてプラスチックの結
    合したセメントを含まないバインダー、特にセメントを含まないモルタル、せっ
    こうモルタル、下塗り、しっくい、カーペット、材木、粉末および床用接着材、
    そして壁紙のり、分散粉末化された染料スタッフ及びガラス繊維複合組識への、
    請求項26から30に記載の再分散性粉末の利用。
  33. 【請求項33】クロマトグラフの、特にガスクロマトグラフおよび高圧液体
    クロマトグラフ(high pressure liquid chromatography;HPLC)の、分離プロ
    セスのカラム用充てん材として、そして粒径測定器具の検定材としての、請求項
    26から30に記載の再分散性粉末の利用。
  34. 【請求項34】すべての種類の遅れてレリースされる物質のキャリヤーとし
    ての、特に農業の分野における殺菌剤、除草剤、植物ホルモン、殺虫剤、殺線虫
    剤、殺そ剤、殺ダニ剤、その他、食物の分野のビタミン、ミネラル物質、その他
    、そして医薬品の分野における薬剤の調合の際の、前記キャリヤーとしての、請
    求項26から30に記載の再分散性粉末の利用。
JP2000561238A 1998-07-22 1999-07-21 (共)重合体の水性分散液の製造方法、この方法によって得られる分散液、これら分散液から得られる再分散性粉末、およびこれらの利用 Pending JP2002521511A (ja)

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