JP2002521023A - 微生物を溶菌するための改善された装置、及び方法 - Google Patents

微生物を溶菌するための改善された装置、及び方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、微生物を溶菌して少なくとも位置の細胞内生物学的成分を放出させる装置(1)であって容器(2)を含むものであり、その容器が溶菌しようとする微生物を含む生物学的試料と、粒子形態にある物質であって相対的に硬くてその試料に対して不活性であるものとを液体の媒体中に含むものに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物を溶菌して完全に又は部分的に膜を破壊し、少なくとも1の
細胞内生物学的成分を放出することを可能にする新規の装置に関する。本発明は
また、上に定義する装置を利用した溶菌方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
先行技術は、細胞の溶菌に一般的に使用される方法を記載しているが、これは
、溶菌しようとする微生物を含む液体媒体中の生物学的試料を容器中に配置する
ことから本質的になっている。次に、少なくとも1の粒子の形態にある物質であ
って、相対的に硬く、そして生物学的成分に関して実質的に不活性であるものを
当該容器に添加し、そして最終的には、当該生物学的試料と粒子の形態にある物
質とからなる混合物を、渦巻き運動にかける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
使用するこの方法は、ある種の不利益を呈する。即ち、通常使用される溶菌方
法は、十分には効率的ではなく、そして具体的には、細胞の溶菌は量及び質にお
いて不十分であることが分かっている。
【0004】 更に、使用するこの方法は、グラム陽性細胞のような溶菌耐性であると考えら
れるもの、例えばマイコバクテリアの溶菌を必ずしも許容するとは限らない。
【0005】 同様にこの方法の実施はしばしば、付加的な試薬、特に酵素及び/又は界面活
性剤を添加することを必要とする。
【0006】 本発明者らは、微生物の溶菌方法についての特許出願FR97/12164を1
997年9月23日に行った。
【0007】 この溶菌方法は、当該微生物中に含まれる少なくとも1の生物学的成分を放出
させることを意図しているが、この方法は、 -溶菌しようとする当該微生物を含む、液体媒体中にある生物学的試料を容器内
に配置し、 -少なくとも1の粒子の形態にある物質であって、相対的に硬くそして当該生物
学的成分に関して実質的に不活性であるものを当該容器内に配置し、そして -当該生物学的試料と当該粒子の形態にある物質との混合物を、渦巻き運動にか
ける 溶菌工程を含むものである。
【0008】 この方法においては、粒子の形態にある物質であって、直径が90乃至150μm
のビーズを含み、そして以下の方程式: Ve=αVb、 [ここで、Vbは当該ビーズの見かけ容量であり、Veは、当該液体試料の容量であ
り、αは、容器が管状の形状をとる場合には1.4乃至10の数であり、容器がディ
スク様の形状をとる場合には2.1以下の数である]を満たすものを使用する。
【0009】 これらの特徴は特に有益であり、上記の特許出願の内容は、本発明の記載にお
いて含まれるものと考える。
【0010】 資料US-A-5643767は、リボ核酸(RNAs)等の細胞成分を、溶液中に存在する細胞
から単離することを許容する容器を提案している。そのため、この容器には、二
つのタイプのビーズが含まれているが、これはその直径において異なっている。
第一のタイプの小型のものは、直径が0.1乃至1mmのガラス又は金属製である。第
二のタイプの大型のものは、直径が3乃至5mmの、同じ物質、ガラス、又は金属で
できている。
【0011】 この装置に関しての本質的な不利益は、渦巻きが機械的であろうと又は磁気的
であろうと、ビーズの運動が均一であるという事実にある。
【0012】 しかしながら本発明者らは、絶え間ない努力と多大な労力により、これらの研
究を渦巻きタイプ運動の溶菌分野につなげ、機械的渦巻きの場合のようにして容
器を機械的に振動させる必要のある容器がなくても、容器内で渦巻きタイプの振
動を許容する特性をつきとめることに成功した。したがって、本質的に二つの異
なる直径のビーズを添加することにより、溶菌効率をかなり上昇させ、細胞内成
分の放出を改善することが可能である。同等の溶菌効率でもって、溶菌にかかる
時間を短縮することも可能であるが、これは迅速に行う必要のある診断テストの
場合には特に有益であるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的に対し、本発明は、少なくとも1の微生物種を溶菌し、少なくとも1
の細胞内生物学的成分を放出するための装置であって、内部において、溶菌しよ
うとしている微生物を含む、液体媒体中の生物学的試料を一方では含み、少なく
とも1の粒子の形態にある物質であって、相対的に硬くそして当該試料の生物学
的成分に関して実質的に不活性であるものを他方において含む容器(2又は12)を
含み、当該粒子の形態にある物質は、異なるサイズの少なくとも二つのタイプの
粉砕手段: 磁場の動きに従う少なくとも1の大型の磁気的手段;及び 当該大型の粉砕手段により動きが定められる少なくとも1の小型の手段 を有することを特徴とする装置に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
粒子の形態にある物質は、大型の粉砕手段を介して、少なくとも1の大径のビ
ーズ、そして小型の粉砕手段を介して、少なくとも1の小径のビーズを含む。
【0015】 小型の粉砕手段のサイズと、大型の粉砕手段のサイズの比率は、1/10乃至1/10
0、好ましくは1/30乃至1/60、そしてより具体的にはこの比率は1/40である。
【0016】 更に、溶菌しようとする当該微生物のサイズと、当該小型の粉砕手段のサイズ
との比率は、1/10乃至1/100、好ましくは1/30乃至1/60、そしてより具体的には1
/50である。
【0017】 他の特徴、即ち前記の小型の粉砕手段の全容積と、前記の溶菌しようとする微
生物を含む前記の生物学的試料の容積との比率は、1/2乃至1/5、そして好ましく
は1/3である。
【0018】 大型の粉砕手段の数は、1乃至10、そして好ましくは1乃至4である。
【0019】 第一の好ましい態様においては、当該容器は管状の形状をとる。
【0020】 第二の好ましい態様においては、当該容器はディスク様形状である。
【0021】 どのような態様を使用する場合であっても、大型の磁気的粉砕手段のそれぞれ
は、前記の管の近傍で、少なくとも1の永久磁石の回転運動により動く。
【0022】 更に、大型の磁気的粉砕手段のそれぞれは、前記の管の下で、少なくとも1の
永久磁石の回転運動により動く。
【0023】 前記の容器が、ディスク状である場合には、大型の磁気的粉砕手段のそれぞれ
は、前記の容器の周辺に位置する概ね管状の通り道と共同して作用する。
【0024】 本発明はまた、生物学的試料中の少なくとも1の微生物種を溶菌して、少なく
とも1の細胞内生物学的成分を放出させる方法であって、容器中において少なく
とも1の粒子形態にある物質を使用して、相対的に硬く、そして当該試料中の生
物学的成分に関して実質的に不活性である粉砕手段を形成させるものであって、
-少なくとも1の大型の磁気的粉砕手段、少なくとも1の小型の非磁気的粉砕手
段、及び溶菌しようとする微生物を含む生物学的試料を容器内に配置し、 -当該磁気的粉砕手段を、変動する磁場中に配置して、当該混合物中に渦巻き運
動を生じさせ、そして -当該磁気的粉砕手段上への磁場の影響を停止する ことからなることを特徴とする方法に関する。
【0025】 第一の実施態様においては、磁場は生物学的試料の高さにある容器の近傍で回
転してもよい。
【0026】 第二の実施態様においては、磁場は生物学的試料の高さにある容器の下で回転
してもよい。
【0027】 どのような実施態様であれ、回転する磁場は、前記の生物学的試料中にある磁
気的粉砕手段に対して、交互に強くそして弱く適用される。
【0028】 本願に添付した図面は、例示することを目的としていて、完全に非限定的なも
のである。これらにより、本発明のより良い理解が可能となる。
【0029】 本発明は、図1-6全体に明確に描かれている複数の溶菌装置に関する。
【0030】 第一の溶菌装置1は、図1乃至3、及び6に描かれている。これは、すきぐし
(カード:card)としても知られる容器2であって、その上面において溶菌を行
う窪みを必須としてなるものから本質的になっている。
【0031】 この窪みは、通り道7から本質的になっている。この通り道7は、当該窪みの周
辺に位置している。当該窪みの中央においては、スパイクがあり、その上面は、
図1乃至3に示される位置において、側端22の上面と同じレベルにある。中央の
スパイク6と通り道7との間に位置した中間領域8が存在している。スパイク6と通
り道7とにより形成される窪みは、仕切膜9としても知られる仕切手段に囲まれて
いる。
【0032】 図3からはっきりと分かるように、通り道7は、二つの粉砕手段3及び4と共同
で作用する。第一の粉砕手段3は、大径の粉砕手段であり、一方、粉砕手段4は、
小径の粉砕手段である。実際に、当該粉砕手段3は磁気的ビーズ3からなり、一方
、当該粉砕手段4は、数多くの小径のビーズ4からなる。
【0033】 更に図3によれば、ビーズ3の直径Dと、中間領域8及び仕切手段9の高さとの
間には比率があることが明らかである。したがって、大径ビーズ3が、通り道7か
ら離れることを防ぐため、直径Dは、高さHよりも大きい。
【0034】 ビーズ3と、ビーズ4のそれぞれとの間にも比率がある。したがって、ビーズ3
は、磁気的であり、そしてほぼ2ミリメートル(mm)の直径を有するが、一方、ビ
ーズ4は、ガラス製であり、そして50マイクロメートル(μm)の直径を有する。
したがってビーズ4のそれぞれと、ビーズ3との間には比率が有り、これは1対4
0である。
【0035】 同様に、小径のガラス製ビーズ3と、一般的には約1ミクロンである細菌との
間にも比率があり、細菌とビーズ4との間の比率は1対50である。
【0036】 他のサイズを使用することも全く可能である。例えば200μmのビーズがうま
く使用されていて、当該比率は1対200である。
【0037】 もちろんのこと、通り道7の幅は、当該大径ビーズ3の直径Dよりも大きい必要
がある。この特別の例においては、通り道7の幅は2.2mmである。
【0038】 同様にして、小型の粉砕手段4の全容量と、溶菌しようとする微生物を含む生
物学的試料の容量との間にも比率が存在することは重要である。一般的に言って
、この比率は1対2から1対5の間であるが、好ましくは1対3である。
【0039】 図1乃至3に描かれている態様においては、大径のビーズ3は一つしかなく、
一方、小径のビーズ4は数多くある。唯一の必須の特徴は勿論、ビーズ4の容量と
生物学的試料の容量との間に比率が存在することである。勿論、生物学的試料は
、これらの図には描かれていない。
【0040】 図1によれば、生物学的試料を、仕切膜9で境界を定められた空間へ導入する
手段23と、窪みが描かれている。この導入手段23は、前記の通り道における窪み
内へと広がっている。
【0041】 容器2内においては、図6に示されるように、支持体10に位置する磁石5により
運動が作り出される。この支持体10は、回転スピンドル21上にマウントされてい
る。この回転スピンドル21は、モータと連動しているが、これはこの図では示さ
ず、図5において20として記載していて、これは当該スピンドル21をF1に沿っ
て動か。この回転運動F1により、磁石5の運動が生じるが、これは図6に示す
ように二つあってもよい。しかし、その数は非限定的である。1若しくは3、又
は4以上とすることもできる。何れの場合においても、磁石5は、磁性物質でで
きている大径ビーズ3をそれ自身で、通り道7に沿って回転させる。このビーズ3
はまた、ガラス製の小径ビーズ4の動きを引き起こすであろうが、これはビーズ3
経由、そして当該ビーズ3の動きにより作り出される液体フローでもってのみ動
かされる。ビーズ4の直径がより小さければ、一方ではビーズ4と、通り道7の壁
との間、他方では小径のビーズ4と、大径のビーズ3と間の接触の表面積が増大す
るであろうが、したがってガラスビーズと細菌又は酵母との間の衝突と相互作用
の数(シェアリングの量)を顕著に増大させることが可能になるが、これにより
当該微生物の膜を破壊して細胞内生物学的成分の放出を促進することとなるが、
これは改善されたものである。
【0042】 しかしながら、図6に描かれているもの以外の位置取りの容器2を使用するこ
とも全く可能である。したがって、導入手段23は通り道7へと広がっているもの
であるが、この開口部の位置は、小型ビーズ4が当該手段23へと、単に重力によ
り落ちることを防ぐようにして配置することができる。
【0043】 第二の態様によれば、図4に示されるように、溶菌装置11は、容器としての管
12を使用する。
【0044】 この容器12は、上で2と呼んだものと同様に、ポリスチレン又はポリプロピレ
ンからできている。
【0045】 図4及び5には二つの装置の組が描かれていて、これはこのような管12を使用
している。
【0046】 図4によれば、溶菌は、図1乃至3に示されるが図4には示されていない第一
の態様において確立された比率と同じ比率で、勿論小型の粉砕手段と関った大型
の粉砕手段13を介して、管12内で行われる。しかしながら、この操作は、この例
においては通り道が、管12の側面端で置き変わっていること以外においては同一
であることを理解するのはかなり容易であろう。この管12は、管12が正しく手段
へと位置づけられるようにするための支持体14内に配置されている。これらの手
段により、大径の磁気的ビーズ13が、磁場にかける容器12内に配置される。この
場合、永久磁石16の存在に気をつけるが、これは容器12の周辺に位置していて、
これ自身は互いに、図4に一部が示されるようにリング状支持体18によって固定
される。支持体18と磁石16の組み立て物は、管12の近傍で回転運動を、F3に沿
って付与されるが、そのため大径ビーズ13が動く。この具体例においては、この
ビーズは3つ存在する。5、10、又は15個のビーズを利用して試験を行った
【0047】 図5によれば、容器12はまた、大径ビーズ13を3つ含む。この場合、支持体は
管12の上側を保持するブラケット17からなる。この場合には実際に、磁石15は管
12の下側に位置していて、モータ20においてF2に沿って生じた回転運動がスピ
ンドル19を介して磁石15に伝達されるようになっているが、これによってビーズ
13での運動が引き起こされる。この図によれば、ビーズ13は、永久磁石を管12か
ら遠ざけるか、又は近づけることによって、強弱のある場の勾配にかけられるが
、これによって当該ビーズ13は小径のビーズによるシェアリング力を作り出す運
動が駆動される。これはこの図においては示されていない。この配置が最適の効
果を有するためには、管12の底と、磁石15との距離Eは、できる限り小さい必要
がある。0.5乃至4mmの距離Eを使用することができるが、この距離は好ましくは
1mmである。図4及び5からは、管12内にある生物学的試料に渦巻き運動を付与
して、液体上部の自由な部分において一種の円すい型が作り出されることに気づ
くであろう。図6に関する限り、この図ではスパイク6が、容器2の中央部分には
全くないことに気づくであろう。実際、このスパイクは完全に非本質的であるが
、それはこのシステムの溶菌機能においては全く役割がないからである。対照的
に、溶菌空間の境界を定める透明のポリプロピレン膜9を支持することの役割が
ある。
【0048】 以下の実施例は、溶菌装置についての種々の態様がどのように作動するかを示
し、また、通常の機械的溶菌システムとの比較により、その効果を示すものであ
る。
【0049】 図1乃至3、及び6の態様は、これ以降、ディスク状カードと呼ぶが、図4の
態様は、これ自身としては側面渦巻きと呼び、そして図5の態様は縦軸渦巻きと
呼ぶ。
【0050】
【実施例】
1.カード形式(ディスク状)の磁気的渦巻き この態様は図1乃至3、及び6に本質的に対応している。
【0051】 A-方法:溶菌のプロトコールは、カード形式の容器2内で、予め培養しておい
た二つの微生物:一方がスタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococc
us epidermidis)、そして他方がカンディダ・クルゼイ酵母で行った。 使用したカード2は、以下の特徴を有している。側面は4センチメートル(cm)の
長さで、高さが0.4cmである。これは通り道又は溝7の底から上面端へと約0.37cm
の高さの、末端が閉じたウェルであって外径が3cmのものを備えている。鉄のビ
ーズ3が中で動く溝7の直径は、0.22cmである。この鉄のビーズ3は、約0.19cmの
小さい直径を有するが、このため非常に動きやすい。記述した試験においては、
一つの鉄のビーズ3を使用した。
【0052】 このウェルは、透明の自己融着性膜9で閉じ、そして細菌S.エピデルミディス
の溶菌には直径が100マイクロメートル(μm)のガラス製のビーズ4を充填し、
酵母C.クルゼイの溶菌には直径が400乃至600μmのものを充填した。ガラス製
ビーズ4を動揺する(agitate)ために使用した鉄のビーズ3を、カード2の溝7に
予め配置した。このカード2を溶菌する微生物の懸濁液で満たし、最後に回転磁
石5のシステム上で水平に配置した。
【0053】 この溶菌プロトコールは、5分間(min)、最大速度、即ち毎分約2800回転(rpm)
で行った。それぞれの場合、鉄のビーズ3と、600μlの試料(S.エピデルミディ
ス、又はC.クルーガー)を使用した。ガラス製ビーズ4の見かけ容量は、30乃至1
80μlであった。(自己融着膜9の配置をより容易にする)中央のスパイク又は
ピップ(pip)6を有するか、又は有しないカード2を無差別に使用した。
【0054】 B-結果:ODの測定は、溶菌の割合を評価するほどの信頼性は無かった。溶
菌ビーズ4(100及び500μm)の清浄さは、程度が低く、そして当該ビーズ4からの
顕著な放出が、溶菌中に生じているようであった。この放出はOD測定を顕著に
変化させ、したがって細菌の溶菌結果をゆがませた。そのため、最初はOD測定
を使用することはなかったが、記載した磁気的渦巻き方法の効率性を論証する必
要があった。
【0055】 磁気的渦巻き工程に従い、溶菌物を回収し、そして次に0.8%のアガロースゲ
ルで分析した。ゲル(バンドの強度)により、溶菌で放出された核酸の量と、そ
の保存状態(当該バンド非常に狭くてシャープに定義されるか、又は非常に長く
て不鮮明であるかどうか)の評価が可能になった。ゲルの写真は、上の部分にお
いては放出されたS.エピデルミッディスの核酸の移動を示し、下の部分におい
ては放出された酵母の核酸の移動を示した。
【0056】 それぞれの場合においては、移動の対照として溶菌しなかった初期懸濁物を第
一のウェルにロードした。ゲルを、両方の場合においてチェックして、溶菌前に
は核酸のバンドが全くないことを確かめた。溶菌の結果は更に、参照用の方法、
即ち方法において記載した機械的渦巻きでの結果とも比較した。
【0057】 細菌S.エピデルミディスの溶菌物の場合、対照の機械的渦巻きと比較して、
バンドの強度は弱く、そのDNAバンドと、二つのRNAバンドが見え、その強
度は実験条件により変動した。
【0058】 試験のうちのいくつかは、ここでは参照番号2、4、5、6、7、及び8とす
るが、これらは、600μlの細菌懸濁液中において、直径が100μmである30μl
のVIAIビーズを使用して得られた。バンドが見えたが、強度は非常に弱いこ
とが分かったが、これは非常に少量の核酸しか放出されなかったことを意味する
【0059】 参照番号が1の、一つの試験を180μlで行った。核酸のバンドはほどんど見
えなかった。このことは、内部で鉄製のビーズ3が回転する溝7の大きさに対し
て過剰量のビーズ4が存在することにより説明がつく。ビーズ3の回転速度が低く
なるにつれて、ビーズ4の動揺はあまり効果的ではなくなり、従って核酸の放出
もあまり大きくない。
【0060】 参照番号が3の他の試験を、600μlの懸濁液中にある90μlのビーズ4で行っ
た。ゲルにおいては、バンドの強度は以前の試験よりも顕著に大きいことがはっ
きりと分かる。このゲルはまた、核酸が、機械的渦巻きで放出されたものと同じ
保存状態にあったことを示している。
【0061】 要するに、この溶菌の効率性は、同じ容量に対してのビーズ3と4との比率に非
常に依存していて、また、試料の容量と、ディスク様ウェル24の全容量との間の
比率にも依存する。
【0062】 これらの試験においては、ビーズ3と4の最適量おそらく、試験したディスク様
容器2の場合には90乃至180μlの範囲の何処かにある。ビーズの量、試料の量、
そしてウェルの容量についての正しい比率を選択することで、溶菌の効率を顕著
に改善することがかのうになり、機械的渦巻きと同等のパフォーマンスを得るこ
とができるが、ノイズや振動等の欠点は有していない。
【0063】 C.クルーガーの溶菌物の場合、細菌懸濁液については、核酸バンドの強度、
即ち放出された物質の量は、実験条件に依存する。
【0064】 参照番号が6及び7の試験を、600μlの酵母懸濁液中に、直径が500μmの30
μlのビーズ4を使用して行った。バンドが見えることがわかったが、強度は非
常に低く、これは非常に少量の核酸しか放出されなかったことを意味している。
したがってビーズ4の量は、溶菌する試料の容量に対して低すぎた。
【0065】 参照番号が1及び2の試験を、これもまた600μlの懸濁液中で、60μlのビ
ーズ4を使用して行った。核酸のバンドが若干多く見えたが、対照の機械的渦巻
きと比較してはあまり強度は高くなかった。これらの試験中、鉄製のビーズ3を
回転した場合には、顕著な阻害が見られたが、これは中央のピップ6における溶
菌用の懸濁液の、顕著な量のよどんだ部分のためである。このことは、参照番号
3及び4の試験と比較した差異を説明するものであるが、これらの試験ではDN
A/RNAのバンドは、他の試験と比較するとはっきりと見え、また、強度もよ
り強い。
【0066】 細菌の懸濁液の場合と同様に、核酸は完全に保存されていたことに気づくであ
ろう。
【0067】 細菌での試験に対するものと同じ結論がここでも有効である。ガラス製のビー
ズ4は、試料の容量と、ウェルの24の容量に関して最適化する必要がある。ビー
ズ3の回転速度と、渦巻き運動の長さは、放出する核酸の量に直接的に影響を与
える、非常に重要な二つの因子である。
【0068】 2-管状形式(側面)磁気的渦巻き: この態様は、本質的には図4に対応している。 A-方法: 溶菌プロトコールは、底面がU型のファルコンタイプの管状形式の容器12(直
径×高さ=12×75mm)内で、予め培養しておいた細菌S.エピデルミディスに対し
て行った。
【0069】 管12を600μlの細菌懸濁液と、直径が100μmの180μlの見かけ容量のVIAI
ビーズ4で充填した。懸濁液を動揺する鉄製ビーズ4の数、直径が3mmのガラス製
ビーズ4、渦巻き運動の期間、及び回転速度に関しての種々の条件を試験した。
【0070】 試した実験条件は、以下の表1に要約するが、ここで初期懸濁液のODは0.67
2であった。この点に関して、溶菌割合は、測定ODから寄生のOD値を差し引
いて計算した。しかしながらこれらの値は、単に指標的なものであり、考慮する
変数の最適条件を決定する基準として理解すべきではない。
【0071】
【表1】
【0072】 B-結果: カード形式(ディスク状)磁気的渦巻きでの試験と同様に、0.8%アガロースゲ
ルでの評価のみを利用して、当該方法の有効性を論証したが、これはガラス製の
ビーズ4が放出する不純物によりOD測定に偏りが導入されていることを仮定し
ている。
【0073】 ゲルの写真はまず、実験条件によらず、参照番号1乃至32の側面渦巻きで行
った試験について、核酸の放出が生じたことを示している。
【0074】 DNAのバンドが、二つのRNAバンドと同様に見られた。機械的渦巻きの場
合と比較して、核酸の保存の質は同等であった。
【0075】 これらの試験により、側面磁気的渦巻きがうまく作動する条件の範囲(時間、
大型のビーズ13や、図4には示されていない小型のビーズの数、磁石16の高さ、
回転速度)を定義することが可能になる。試験1乃至7、10、17乃至26、
29、及び30は、機械的渦巻きの場合と比較して、質と量において十分に満足
できるものであることに気づく。
【0076】 側面磁気的渦巻きの最適の条件は、600μlの試料の場合には以下の点あたり
にあると思われる: 180μlのVIAIガラス製ビーズ4(100μm)、 5つの鉄製ビーズ3(直径2mm)、 10分間(期間が長いほど、溶菌はよく起こる)、 管近傍の磁石の回転速度:2800乃至3700rpm、 例えばBinder MagneticのレファレンスEN 129-2のNdFeB磁石、 磁石16と管12との間の最短距離:約4mm 菅の被い(sheath)の底に対しての、管12の上昇。
【0077】 この上昇は、管12に対する磁石16の相対的位置を定義する。
【0078】 これらの試験は、側面磁気的渦巻きの有効性を論証する。溶菌期間は、約90
%の飽和プラトーまでの核酸放出量に直接的な影響を与える。
【0079】 3-管状形式(縦軸)磁気的渦巻き: この態様は、本質的に図5に対応する。 A-プロトコール この溶菌プロトコールは、U型の底を有するファルコンタイプの管形式の容器
12(直径x高さ= 12X75mm)内で、予め培養しておいた細菌S.エピデルミディスに
ついて行った。
【0080】 管12を600μlの容量の細菌懸濁液と、180μlの見かけ容量の、直径が100μ
mのVIAIビーズ(図5には示さない)とで満たし、次にストッパーで密封した。
管12をその上部で、アームが取り付けられた機械的支持体又はブラケット17に固
定し、磁石15の回転スピンドル19に対して非対称的に配置した。磁石15と管の外
底面との距離は、約2mmに設定した。機械的システムのロータに固定された永久
磁石15は、Binder MagneticのNdFeBタイプ、レファレンスNE 1 030であった。
【0081】 試験は種々の変数、例えば鉄製ビーズ13の数(5、10、又は15)、渦巻き運
動の期間(5又は10分間)、そして回転速度(2800rpm、1860rpm、そして930rpm)
に対して行った。振動を防ぐための管の固定又は非固定についても試験した。
【0082】 用いた実験条件は以下の表2に示してある。初期の懸濁液のODは、0.672で
あった。
【0083】
【表2】
【0084】 Cavesteril 10*:これは、無菌の(即ち微生物を一切含まない)BCC緩衝液を
ベースとする対照であって、磁気的渦巻きにより処理して、不純物の放出の結果
であるODのバックグラウンドノイズの増大を測定するためのものである。この
ODは、汚染物が全く無いのであれば0のはずである。これは3つの管で10分
間にわたる平均である。
【0085】 Cavesteril 5*:これは、無菌の(即ち微生物を一切含まない)BCC緩衝液を
ベースとする対照であって、磁気的渦巻きにより処理して、不純物の放出の結果
であるODのバックグラウンドノイズの増大を測定するためのものである。この
ODは、汚染物が全く無いのであれば0のはずである。これは3つの管で5分間
にわたる平均である。
【0086】 B-結果: 細菌の溶菌を0.8%のアガロースゲルで評価して、この方法の有効性を論証した
が、ここではガラス製ビーズにより放出される不純物によるOD測定に導入され
た偏りを仮定している。
【0087】 ゲルの写真はまず、ほとんどの実験条件下で、表2の参照番号9乃至41につ
いての縦軸渦巻きの場合の試験で、核酸の放出が起きたことを示している。
【0088】 DNAのバンドが、16S及び23Sの二つのRNAバンドと同様に見られた
。対照を意味するCで参照される機械的渦巻きの場合と比較して、核酸の保存の
質は同等であった。ほとんどの実験例において、DNA/RNAバンドの強度は
、機械的渦巻きに等しいか、又はより大きかった。もし最適の条件が、影響を及
ぼす変数について分かれば、この磁気的渦巻きの有効性は、参照例の機械的渦巻
きのものよりも大きいか又は等しいことになる。
【0089】 従って、側面磁気的渦巻きがうまく作動する調整範囲(時間、ビーズの数、磁
石の高さ、回転速度)が定められる。試験9、9’、及び12乃至35は、機械
的渦巻きと比較して、放出される核酸の質及び量において十分に満足のゆくもの
であることがわかる。
【0090】 縦軸磁気的渦巻きの最適の条件は、600μlの試料の場合には以下の点あたり
にあると思われる: 180μlのVIAIガラス製ビーズ(100μm)、 5乃至10の鉄製ビーズ13(直径2mm)、 10分間の溶菌期間、 磁石の回転速度:930乃至2800rpm、 Binder MagneticのレファレンスEN 1 030のNdFeB磁石、 磁石15と管12との間の最短距離:約2mm。
【0091】 いくつかの有益な特徴に気づく:第一には、溶菌期間が長くなると、効率がよ
りよくなること、そして、第二には、管12は、鉄製ビーズ13とガラス製ビーズと
がより大きく動揺するように自由に振動させられていることである。
【0092】 よって、縦軸磁気的渦巻くの有効性が論証されるが、これは最適の条件が正し
く定義されていない場合であってもである。溶菌期間は、約90%の飽和プラト
ーまでの核酸放出量に直接的な影響を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、ディスク形状の態様にある本発明の溶菌装置の透視図である。
【図2】 この図は、図1に示される装置のA-Aにおける断面図である。
【図3】 この図は、図2に示されるB部分の拡大図である。
【図4】 この図は、管形状の態様にある本発明の溶菌装置であるが、第一のタイプの時
期的装置が備えられていて、装置が正しく作動するようになっているものの側面
の概略図である。
【図5】 この図は、図4に示されるものとほぼ同じ図であって、装置が第二のタイプの
磁気的装置を備えていて、装置が正しく作動するようになっているものを示す。
【図6】 この図は、図1乃至3に示されるディスク形状の溶菌装置であっ
て、装置が第三のタイプの磁気的装置を備えていて、溶菌装置が正しく作動する
ようになっているものを示す。
【符号の説明】
1.溶菌装置、 2.ディスク状容器、 3.大型粉砕手段、 4.小型粉砕手段、 5.容器2の下にある永久磁石、 6.中央スパイク、 7.通り道、 8.中間領域、 9.仕切手段又は仕切膜、 10.磁石5用支持体、 11.溶菌装置、 12.管状容器、 13.大型粉砕手段、 14.容器12用支持体、 15.容器12の下にある永久磁石、 16.容器12近傍の永久磁石、 17.容器12用のブラケット、 18.磁石16用の支持体、 19.磁石15用の回転スピンドル、 20.スピンドル19を介して駆動力を伝達するモータ、 21.支持体10及び磁石5用の回転スピンドル、 22.容器2の側面端、 23.生物学的試料導入手段、 24.ディスク状ウェル、 F1.磁石5用の支持体10の回転運動、 F2.磁石15の回転運動、 F3.磁石16用の支持体18の回転運動、 D.大型粉砕手段3の直径、 E.容器12の底面と磁石15の間の分離、 H.中間領域8と仕切膜9との間の高さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 セシル・パリ フランス・F−69280・マルスィ・レトワ ール・リュ・デュ・コトー・27 (72)発明者 リセ・サントロ フランス・F−69269・シャルボニール・ レ・バイン・アヴニュ・ベルジェロン・47 Fターム(参考) 4B029 AA15 BB01 CC02 CC08 4B065 AA01X AA57X BD01 CA46 4D063 EE02 EE05 EE17 GA10 GC21 GD24 4D067 CG06 GA20 GB07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1の微生物種を溶菌し、少なくとも1の細胞内生
    物学的成分を放出するための装置(1又は11)であって、内部において、溶菌しよ
    うとしている微生物を含む、液体媒体中の生物学的試料を一方では含み、少なく
    とも1の粒子の形態にある物質であって、相対的に硬くそして当該試料の生物学
    的成分に関して実質的に不活性であるものを他方において含む容器(2又は12)を
    含み、当該粒子の形態にある物質は、異なるサイズの少なくとも二つのタイプの
    粉砕手段: 磁場の動きに従う少なくとも1の大型の磁気的手段(3又は13);及び 当該大型の粉砕手段(3又は13)により動きが定められる少なくとも1の小型の
    手段(4) を有することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記の粒子の形態にある物質が、大型の粉砕手段(3又は13)
    を介して、少なくとも1の大径ビーズ(3又は13)を含み、そして、小型の粉砕手
    段(4)を介して、少なくとも1の小径のビーズ(4)を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記の小型粉砕手段(4)のサイズと、前記の大型の粉砕手段(
    3又は13)のサイズの比率が、1/10乃至1/100、好ましくは1/30乃至1/60、そして
    、より具体的には、この比率が1/40であることを特徴とする請求項1及び2の何
    れか一項に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記の溶菌しようとする微生物のサイズと前記の小型の粉砕
    手段(4)のサイズの比率が、1/10乃至1/100、好ましくは1/30乃至1/60、そしてよ
    り具体的には1/50であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の
    装置。
  5. 【請求項5】 前記の小型の粉砕手段(4)の全容積と、前記の溶菌しようと
    する微生物を含む前記の生物学的試料の容積との比率が、1/2乃至1/5、そして好
    ましくは1/3であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置
  6. 【請求項6】 大型の粉砕手段(3又は13)の数が、1乃至10、そして好ましく
    は1乃至4であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記の容器(12)が、管状の形状をとることを特徴とする請求
    項1乃至6の何れか一項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記の容器(12)が、ディスク様形状であることを特徴とする
    請求項1乃至6の何れか一項に記載の装置。
  9. 【請求項9】 大型の磁気的粉砕手段(3又は13)のそれぞれが、前記の容器(
    2又は12)の近傍で、少なくとも1の永久磁石(16)の回転運動により動くことを特
    徴とする請求項7又は8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 大型の磁気的粉砕手段(3又は13)のそれぞれが、前記の容
    器(2又は12)の下の少なくとも1の永久磁石(5又は15)の回転運動により動くこと
    を特徴とする請求項7又は8に記載の装置。
  11. 【請求項11】 大型の磁気的粉砕手段(3)のそれぞれが、前記の容器(2)の
    周辺に位置する概ね管状の通り道(7)と共同して作用することを特徴とする請求
    項8、並びに請求項9及び10の何れか一方に記載の装置。
  12. 【請求項12】 生物学的試料中の少なくとも1の微生物種を溶菌して、少
    なくとも1の細胞内生物学的成分を放出させる方法であって、容器中において少
    なくとも1の粒子形態にある物質を使用して、相対的に硬く、そして当該試料中
    の生物学的成分に関して実質的に不活性である粉砕手段を形成させるものであっ
    て、 -少なくとも1の大型の磁気的粉砕手段、少なくとも1の小型の非磁気的粉砕手
    段、及び溶菌しようとする微生物を含む生物学的試料を容器内に配置し、 -当該磁気的粉砕手段を、変動する磁場中に配置して、当該混合物中に渦巻き運
    動を生じさせ、そして -当該磁気的粉砕手段上への磁場の影響を停止する ことからなることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 前記の磁場が、前記の生物学的試料の高さにある容器の近
    傍で回転することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記の磁場が、前記の生物学的試料の高さにある容器の下
    で回転することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の回転する磁場が、前記の生物学的試料中にある磁気
    的粉砕手段に対して、交互に強くそして弱く適用されることを特徴とする請求項
    13及び14の何れか一項に記載の方法。
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