JP2002516818A

JP2002516818A - スティック状の水性化粧品製剤

Info

Publication number: JP2002516818A
Application number: JP2000519986A
Authority: JP
Inventors: ベルンハルト・グッケンビール; ベルンハルト・バノヴスキー; ホルガー・テスマン
Original assignee: Cognis Deutschland GmbH and Co KG
Current assignee: BASF Personal Care and Nutrition GmbH
Priority date: 1997-11-11
Filing date: 1998-10-30
Publication date: 2002-06-11
Also published as: DE19749819A1; EP1028703B1; ES2182374T3; WO1999023866A3; WO1999023866A2; DE59805545D1; EP1028703A2; US6428776B1

Abstract

(57)【要約】本発明は、（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド、（ｂ）油性物質、および（ｃ）ノニオン性乳化剤を含有し、石鹸および中性ワックスを含有しないスティック状の水性化粧品製剤に関する。本発明のスティックは、酸性活性成分の配合が可能であり、皮膚感触が特に良好である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（技術分野）本発明は、グルコシド、油性物質および選択した乳化剤を含有し、石鹸および
ワックスを含有しないスティック状の水性化粧品製剤、並びにデオドラントステ
ィックを製造するための該混合物の使用に関する。

【０００２】（背景技術）制汗剤またはデオドラント製品として市販されているスティック状含水化粧品
製剤は概ね、石鹸（ステアリン酸ナトリウム）、油性物質および抗菌剤を含有す
る。そのような製剤は約９のアルカリ性ｐＨを有する。そのようなスティックの
使用に伴う石鹸様の皮膚感触は、消費者にとって不快である。既知の制汗活性物
質、例えばアルミニウムクロロヒドレート（ＡＣＨ）を含有するスティックに関
し、より新しい開発がなされている。そのようなスティックは、約４の酸性ｐＨ
に調製しなければならず、そのために、特定の増粘剤系（例えばポリジオールと
ジベンジリデンソルビトールとの組み合わせ）を必要とする。更に、天然または
合成ワックスを含有し、活性成分がワックスマトリックス中に粉末として組み込
まれた制汗スティックが、数多く長年市販されてきた。それによる問題点は、ス
ティックが非常にグリース状で、しばしば白色物が皮膚上に残留することである
。

【０００３】（発明の開示）（発明が解決しようとする技術的課題）本発明の目的は、上記のような問題点のないスティック状製剤を提供すること
である。とりわけ、スティックは、酸性活性成分を配合し得るように石鹸不含有
であり、また、皮膚上の残留物がないようにワックス不含有であるべきである。
更に、スティックは、皮膚感触が改善されたものであり、コンシステンシーが高
く、温度安定性で、透明または白色であるべきである。

【０００４】（その解決方法）本発明は、（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド、（ｂ）油性物質、および（ｃ）ノニオン性乳化剤を含有し、石鹸および中性ワックスを含有しないスティック状の水性化粧品製剤
に関する。

【０００５】驚くべきことに、本発明の製剤は、充分高いコンシステンシーおよび温度安定
性を示すばかりでなく、皮膚に良好な感触を与えることがわかった。本発明の製
剤は石鹸不含有であるので、酸性活性成分、例えばアルミニウムクロロヒドレー
トの配合が可能である。これに関連して、本発明により、活性成分を粉末として
だけでなく、水溶液のままでも製造に使用できるので、スティックの製造および
スティック内での均一な分布が非常に容易である。本発明のスティックは透明ゲ
ルまたは純白であり、適用により望ましくない残留物を残さない。

【０００６】アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドアルキルおよびアルケニルオリゴグリコシドは、式（Ｉ）：Ｒ¹Ｏ−[Ｇ]_p （Ｉ）［式中、Ｒ¹は、炭素数８〜２２のアルキルおよび／またはアルケニル基であり
、Ｇは炭素数５または６の糖単位であり、ｐは１〜１０の数である。］で示される既知のノニオン性界面活性剤である。このような化合物は、有機合成
化学的方法、例えば、グルコースを脂肪アルコールで酸触媒アセタール化するこ
とによって得られる。

【０００７】アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドは、炭素数５または６の
アルドースまたはケトースから、好ましくはグルコースから誘導し得る。すなわ
ち、好ましいアルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドは、アルキル
および／またはアルケニルオリゴグルコシドである。

【０００８】式（Ｉ）中の指数ｐは、オリゴマー化度（ＤＰ）、すなわちモノ−およびオリ
ゴグリコシドの分布を示し、１〜１０の数である。個々の化合物のｐは常に整数
であり、特に１〜６の値であり得るが、アルキルオリゴグリコシドとしての値ｐ
は、分析学的に求めた値であって、通例整数でない。平均オリゴマー化度ｐが１
.１〜３.０であるアルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドを使用す
ることが好ましい。オリゴマー化度が１.７未満、とりわけ１.２〜１.４である
アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドが、適用の観点から好まし
い。

【０００９】アルキルまたはアルケニル基Ｒ¹は、炭素数８〜２２、好ましくは１２〜１６
の第一級アルコールから誘導し得る。そのようなアルコールの例は、オクタノー
ル、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコー
ル、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコ
ール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール
、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシル
アルコール、ブラシジルアルコール、およびそれらの工業用混合物（前記のよう
にして得られる）である。ラウリルおよび／またはミリスチルアルコール、およ
び対応する工業用ヤシ油脂肪アルコールフラクションから誘導した、ＤＰが１〜
３であるアルキルオリゴグルコシドが好ましい。製剤のグルコシド含量は、１〜
４０重量％、好ましくは３〜３０重量％であり得る。

【００１０】油性物質適当な油性物質は、例えば、炭素数６〜１８（好ましくは８〜１０）の脂肪ア
ルコールから誘導するゲルベアルコール、直鎖Ｃ_6-22脂肪酸と直鎖Ｃ_6-22脂肪ア
ルコールとのエステル、分枝状Ｃ_6-13カルボン酸と直鎖Ｃ_6-22脂肪アルコールと
のエステル、直鎖Ｃ_6-22脂肪酸と分枝状アルコール（とりわけ２−エチルヘキサ
ノール）とのエステル、直鎖および／または分枝状脂肪酸と多価アルコール（例
えば、プロピレングリコール、二量体ジオールまたは三量体トリオール）および
／またはゲルベアルコールとのエステル、Ｃ_6-10脂肪酸トリグリセリド、Ｃ_6-18 脂肪酸の液体モノ−／ジ−／トリグリセリド混合物、Ｃ_6-22脂肪アルコールおよ
び／またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸（とりわけ安息香酸）とのエス
テル、Ｃ_2-12ジカルボン酸と直鎖もしくは分枝状Ｃ_1-22アルコールまたはヒドロ
キシル基数２〜６のＣ_2-10ポリオールとのエステル、植物油、分枝状第一級アル
コール、置換シクロヘキサン、直鎖Ｃ_6-22脂肪アルコールカーボネート、ゲルベ
カーボネート、安息香酸と直鎖および／または分枝状Ｃ_6-22アルコールとのエス
テル［例えばFinsolv（商標）ＴＮ]、ジアルキルエーテル、エポキシ化脂肪酸エ
ステルのポリオールによる開環生成物、シリコーン油、および／または脂肪族も
しくはナフテン族炭化水素である。製剤の油性物質含量は、１〜５０重量％、好
ましくは３〜３０重量％であり得る。

【００１１】ノニオン性乳化剤適当なノニオン性乳化剤は、例えば、下記群の少なくとも一つから選択するノ
ニオン性界面活性剤である： (ｃ１)炭素数８〜２２の直鎖脂肪アルコール、炭素数１２〜２２の脂肪酸、お
よびアルキル基の炭素数８〜１５のアルキルフェノールの、エチレンオキシド２
〜３０モルおよび／またはプロピレンオキシド０〜５モル付加物； (ｃ２)グリセロールのエチレンオキシド１〜３０モル付加物の、Ｃ_12/18脂肪
酸モノエステルおよびジエステル； (ｃ３)飽和および不飽和Ｃ_6-22脂肪酸の、グリセロールモノエステルおよびジ
エステル、およびソルビタンモノエステルおよびジエステル、並びにそれらのエ
チレンオキシド付加物； (ｃ４)ヒマシ油および／または水素化ヒマシ油のエチレンオキシド１〜６０モ
ル付加物； (ｃ５)ポリオールおよびとりわけポリグリセロールのエステル、例えばポリグ
リセロールポリリシノレートまたはポリグリセロールポリ−１２−ヒドロキシス
テアレート。複数の上記群の化合物の混合物も適当である；

【００１２】 (ｃ６)ヒマシ油および／または水素化ヒマシ油のエチレンオキシド２〜１５モ
ル付加物； (ｃ７)直鎖、分枝状、不飽和または飽和Ｃ_6/22脂肪酸、リシノール酸および１
２−ヒドロキシステアリン酸と、グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、ア
ルキルグルコシド（例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグル
コシド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)との、部分エステル； (ｃ８)モノ−、ジ−および／またはトリアルキルホスフェート； (ｃ９)羊毛ワックスアルコール； (ｃ１０)ポリシロキサン／ポリアルキルポリエーテルコポリマーまたは対応す
る誘導体； (ｃ１１)ドイツ特許１１６５５７４による、ペンタエリスリトール、脂肪酸、
クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および／または炭素数６〜２２
の脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール（好ましくはグリセロール）の混
合エステル；並びに (ｃ１２)ポリアルキレングリコール。

【００１３】脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、グリセロール脂肪酸モノ−お
よびジエステル、ソルビタン脂肪酸モノ−およびジエステル、またはヒマシ油の
エチレンオキシドおよび／またはプロピレンオキシド付加物は、既知の市販生成
物である。そのような生成物は、付加反応を行った基質とエチレンオキシドおよ
び／またはプロピレンオキシドとの量比に対応する平均アルコキシル化度を有す
る同族体混合物である。グリセロールのエチレンオキシド付加物のＣ_12/18脂肪
酸モノ−およびジエステルが、ドイツ特許２０２４０５１により、化粧品製剤用
の再脂肪化剤として知られている。

【００１４】本発明の目的のためには、ＤＥ−Ａ１４４２０５１６（Henkel）に記載のよう
なポリグリセロールポリ−１２−ヒドロキシステアレートおよび／またはポリグ
リセロールポリリシノレートを使用することが好ましいが、これは、それら乳化
剤の油結合能が、通常用いられるグリセロールモノリシノレートまたはヒマシ油
に比べて顕著に優れているからである。製剤のノニオン性乳化剤含量は、１〜３
０重量％、好ましくは３〜１０重量％であり得る。ＨＬＢ値１０未満の親油性乳
化剤を使用することが好ましい。

【００１５】補助乳化剤適当な補助乳化剤は、アニオン性および／または両性もしくは双性イオン性界
面活性剤である。アニオン性界面活性剤の例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホ
ネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルス
ルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネ
ート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェ
ート、グリセロールエーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェー
ト、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェ
ート、モノおよびジアルキルスルホスクシネート、モノおよびジアルキルスルホ
スクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およ
びその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、Ｎ
−アシルアミノ酸、例えばアシルラクチレート、アシルタートレート、アシルグ
ルタメートおよびアシルアスパルテート、アルキルオリゴグルコシドスルフェー
ト、タンパク質脂肪酸縮合物(特に、小麦系植物性の生成物)、並びにアルキル(
エーテル)ホスフェートである。アニオン性界面活性剤がポリグリコールエーテ
ル鎖を有する場合、通常の同族体分布を有し得るが、狭い同族体分布を有するこ
とが好ましい。

【００１６】両性または双性イオン性界面活性剤の例は、アルキルベタイン、アルキルアミ
ドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベ
タイン、およびスルホベタインである。上記界面活性剤はいずれも、既知の化合
物である。それらの構造および製法に関しては、関連文献、例えば、Ｊ．Ｆalbe
編、“Ｓurfactants in Ｃonsumer Ｐroducts”、Ｓupringer Ｖerlag、ベ
ルリン、１９８７、第５４〜１２４頁、またはＪ．Ｆalbe編、“Ｋatalysatoren
，Ｔenside und Ｍineraloeladditive”、Ｔhieme Ｖerlag、シュトゥットガ
ルト、１９７８、第１２３〜２１７頁に記載されている。製剤の補助乳化剤含量
は、０〜３０重量％、好ましくは１〜１５重量％であり得る。

【００１７】増粘剤本発明の製剤は、補助乳化性を示す更なる成分として、増粘剤、例えば脂肪ア
ルコール型の増粘剤をも含有し得る。この脂肪アルコールは、式（II）：Ｒ²ＯＨ（II）［式中、Ｒ²は、炭素数６〜２２／二重結合数０および／または１、２もしくは
３の、直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基である。］で示される脂肪族第一級アルコールを包含すると理解される。

【００１８】その例は、カプロンアルコール、カプリルアルコール、２−エチルヘキシルア
ルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ス
テアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライ
ジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニル
アルコール、エレオステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイル
アルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、ブラシジルアルコール
およびそれらの工業用混合物（例えば、脂肪および油由来の工業用メチルエステ
ルを高圧水素化することによるか、または Roelen のオキソ合成由来のアルデヒ
ドを高圧水素化することによって得られる）、並びに不飽和脂肪アルコールの二
量化におけるモノマーフラクションである。炭素数１２〜１８の工業用脂肪アル
コール、例えばヤシ油脂肪アルコールが好ましい。製剤の脂肪アルコール含量は
、１〜３５重量％、好ましくは５〜３０重量％であり得る。

【００１９】増粘剤としてジオールを使用してもよい。その例は、１,１２−ドデカンジオ
ール、１,１６−ヘキサデカンジオール、１２−ヒドロキシステアリルアルコー
ル、およびエポキシ化Ｃ₆−Ｃ₂₂オレフィンの水またはポリオール（好ましくは
グリセロール）による開環生成物である。製剤のジオール含量は、１〜３５重量
％、好ましくは５〜３０重量％であり得る。

【００２０】増粘剤として、脂肪酸部分グリセリド、すなわちモノグリセリド、ジグリセリ
ドおよびそれらの工業用混合物（その製造に由来して少量のトリグリセリドを含
有し得る）を使用してもよい。部分グリセリドは好ましくは、式（III）：

【化１】ＣＨ₂Ｏ(ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ)_mＣＯＲ³ ｜ＣＨＯ(ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ)_nＲ⁴ （III）｜ＣＨ₂Ｏ(ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ)_pＲ⁴ ［式中、Ｒ³ＣＯは、炭素数６〜２２、好ましくは１２〜１８の、直鎖または分
枝状、飽和および／または不飽和アシル基であり、Ｒ⁴およびＲ⁵はそれぞれ、Ｒ ¹ ＣＯまたはＯＨであり、（ｍ＋ｎ＋ｐ）の総数は０、または１〜１００、好ま
しくは５〜２５であり、２個の置換基Ｒ⁴およびＲ⁵の少なくとも一方はＯＨであ
る。］で示される。

【００２１】その例は、カプロン酸、カプリル酸、２−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラ
ウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸
、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン
酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン
酸、ベヘン酸、エルカ酸、およびそれらの工業用混合物の、モノ−および／また
はジグリセリドである。モノグリセリド含量が５０〜９５重量％、好ましくは６
０〜９０重量％の工業用ラウリン酸グリセリド、パルミチン酸グリセリド、ステ
アリン酸グリセリド、イソステアリン酸グリセリド、オレイン酸グリセリド、ベ
ヘン酸グリセリド、および／またはエルカ酸グリセリドを使用することが好まし
い。製剤の脂肪酸部分グリセリド含量は、１〜３５重量％、好ましくは５〜３０
重量％であり得る。

【００２２】活性成分適当な制汗剤の例は、アルミニウムクロロヒドレートである。これは吸湿性の
無色結晶で、空気中で潮解し易く、蒸発により塩化アルミニウム溶液を生成する
。アルミニウムクロロヒドレートは、制汗剤および脱臭製剤の製造に用いられ、
タンパク質および／または多糖沈殿で汗腺を部分的に閉塞することにより作用す
ると考えられている[J. Soc. Cosm. Chem. 24, 281 (1973)参照]。例えばアルミ
ニウムクロロヒドレートは、Hoechst AG（ドイツ、フランクフルト）からLocron
（商標）の名称で市販されており、式[Al₂(OH)₅Cl]・2.5H₂Oで示され、これを使
用することが特に好ましい[J. Pharm. Pharmacol. 26, 531 (1975)参照]。クロ
ロヒドレートと同様に、アルミニウムヒドロキシラクテートおよび酸性アルミニ
ウム／ジルコニウム塩を使用することもできる。

【００２３】添加し得る他のデオドラント活性成分は、エステラーゼ阻害剤である。好まし
いエステラーゼ阻害剤は、クエン酸トリアルキル、例えばクエン酸トリメチル、
クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル、およ
びとりわけクエン酸トリエチル［Hydagen（商標）CAT, Henkel KGaA, デュッセ
ルドルフ/ドイツ)である。エステラーゼ阻害剤は、酵素活性を阻害することによ
り、臭気の生成を抑制する。この過程において、クエン酸エステルが分解して遊
離酸が生成し、これが酵素阻害に充分に皮膚ｐＨを低下すると考えられる。エス
テラーゼ阻害剤として適当な他の物質は、ジカルボン酸およびそのエステル、例
えばグルタル酸、グルタル酸モノエチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸、ア
ジピン酸モノエチル、アジピン酸ジエチル、マロン酸およびマロン酸ジエチル、
ヒドロキシカルボン酸およびそのエステル、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸
または酒石酸ジエチルである。

【００２４】細菌叢に対し作用し、汗を分解する細菌を殺菌または増殖抑制する抗菌活性成
分も、スティック状製剤中に存在し得る。その例は、キトサン、フェノキシエタ
ノールおよびグルコン酸クロルヘキシジンである。Ciba-Geigy（スイス、バーゼ
ル）からIrgasan（商標）の名称で市販されている５−クロロ−２−(２,４−ジ
クロロフェノキシ)フェノールが特に有効であることがわかった。製剤の活性成
分含量は、０〜３０重量％、好ましくは０．１〜１５重量％であり得る。

【００２５】シリコーン化合物適当なシリコーン化合物は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニ
ルポリシロキサン、環状シリコーン、並びにアミノ−、脂肪酸−、アルコール−
、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グルコシド−および／またはアルキ
ル−修飾シリコーン化合物（室温で液状および樹脂様であり得るもの）である。
製剤のシリコーン化合物含量は、０〜２０重量％、好ましくは１〜１０重量％で
あり得る。

【００２６】工業的適用本発明の好ましい一態様においては、化粧品製剤は下記組成を有する：（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド１〜４０重量％、好
ましくは３〜３０重量％、（ｂ）油性物質１０〜５０重量％、好ましくは１５〜３５重量％、（ｃ）ノニオン性乳化剤１〜３０重量％、好ましくは３〜１０重量％、（ｄ）補助乳化剤０〜３５重量％、好ましくは１〜１５重量％、（ｅ）増粘剤０〜３５重量％、好ましくは５〜３０重量％、（ｆ）活性成分０〜３０重量％、好ましくは１〜１５重量％、（ｇ）シリコーン化合物０〜２０重量％、好ましくは１〜１０重量％、および（ｈ）低級アルコール０〜２０重量％、好ましくは５〜１０重量％、ただし、水並びに場合により他の通常の助剤および添加剤と合わせて全量１００
重量％とする。製剤の水含量は、１０〜７０重量％、好ましくは２５〜５０重量
％であり得る。

【００２７】本発明の製剤中に存在し得る他の助剤および添加剤は、過脂肪剤、例えば、ラ
ノリン、レシチン、ポリエトキシル化またはアシル化ラノリン−およびレシチン
−誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド、および脂肪酸アルカノ
ールアミドである。更に、水、溶媒であって、使用し得るものは低級アルコール
、好ましくはエタノール、およびポリオール、例えばプロピレングリコール、グ
リセロール、ポリグリセロールなどである（２５重量％までの量）。安定剤とし
ては、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸マグネシウム、アルミニウムおよび
／または亜鉛を使用し得る。適当な生体由来活性成分の例は、ビサボロール、ア
ラントイン、フィタントリオール、パンテノール、ＡＨＡ酸、トコフェロール、
植物抽出物、およびビタミン複合体である。使用し得る保存剤は、パラベンまた
はフェノキシエタノールで、場合によりエタノールと組み合わせる。

【００２８】使用し得る色素は、例えば“Kosmetische Faerbemittel”、Farbstoffkommiss
ion der Deutschen Forschungsgemeinschaft、Verlag Chemie、Weinheim、１９
８４、第８１〜１０６頁に挙げられているような、化粧品に適当で承認された物
質である。そのような色素は通例、混合物全体に対して０.００１〜０.１重量％
の濃度で使用する。助剤および添加剤の総量は、組成物に対して１〜５重量％、好ましくは２〜４
重量％であり得る。

【００２９】本発明は、（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド、（ｂ）油性物質、および（ｃ）ノニオン性乳化剤を含有する水性混合物の、デオドラントスティックの製造のための使用にも関す
る。

【００３０】実施例実施例１〜９表２の成分を合わせて約８０℃で溶融し、均一になるまで攪拌した。次いで、
混合物を予熱したスティック型に注入した。適用性を下記基準で主観的に評価し
た。

【表１】

【００３１】結果を表２に示す。

【表２】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ベルンハルト・バノヴスキードイツ連邦共和国デー−40597デュッセルドルフ、ベンローデシュトラーセ６番 (72)発明者ホルガー・テスマンドイツ連邦共和国デー−41363ユーヘン、ウンター・デン・リンデン23番Ｆターム(参考） 4C083 AA081 AA121 AB221 AB222 AC031 AC032 AC071 AC072 AC091 AC101 AC102 AC111 AC121 AC131 AC171 AC241 AC301 AC341 AC351 AC371 AC391 AC401 AC421 AC422 AC431 AC441 AC442 AC471 AC901 AD151 AD152 AD161 AD211 AD212 AD321 AD322 BB04 BB05 BB07 BB11 CC17 DD21 DD27 EE06

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド
、（ｂ）油性物質、および（ｃ）ノニオン性乳化剤を含有し、石鹸および中性ワックスを含有しないスティック状の水性化粧品製剤
。
【請求項２】式（Ｉ）：Ｒ¹Ｏ−[Ｇ]_p （Ｉ）［式中、Ｒ¹は、炭素数４〜２２のアルキルおよび／またはアルケニル基であり
、Ｇは炭素数５または６の糖単位であり、ｐは１〜１０の数である。］で示されるアルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシドを含有する請求
項１記載の製剤。
【請求項３】炭素数６〜１８（好ましくは８〜１０）の脂肪アルコールか
ら誘導するゲルベアルコール、直鎖Ｃ_6-20脂肪酸と直鎖Ｃ_6-20脂肪アルコールと
のエステル、分枝状Ｃ_6-13カルボン酸と直鎖Ｃ_6-20脂肪アルコールとのエステル
、直鎖Ｃ_6-18脂肪酸と分枝状アルコールとのエステル、直鎖および／または分枝
状脂肪酸と多価アルコールおよび／またはゲルベアルコールとのエステル、Ｃ_6- ₁₀ 脂肪酸トリグリセリド、Ｃ_6-22脂肪アルコールおよび／またはゲルベアルコー
ルと芳香族カルボン酸とのエステル、ジカルボン酸エステル、植物油、分枝状第
一級アルコール、置換シクロヘキサン、ゲルベカーボネート、ジアルキルエーテ
ル、エポキシ化脂肪酸エステルのポリオールによる開環生成物、シリコーン油、
および／または脂肪族もしくはナフテン族炭化水素から成る群から選択する油性
物質を含有する請求項１または２記載の製剤。
【請求項４】炭素数８〜２２の直鎖脂肪アルコール、炭素数１２〜２２の
脂肪酸、およびアルキル基の炭素数８〜１５のアルキルフェノールの、エチレン
オキシド２〜３０モルおよび／またはプロピレンオキシド０〜５モル付加物；グ
リセロールのエチレンオキシド１〜３０モル付加物の、Ｃ_12/18脂肪酸モノエス
テルおよびジエステル；飽和および不飽和Ｃ_6-22脂肪酸の、グリセロールモノエ
ステルおよびジエステル、およびソルビタンモノエステルおよびジエステル、並
びにそれらのエチレンオキシド付加物；ヒマシ油および／または水素化ヒマシ油
のエチレンオキシド１５〜６０モル付加物；ポリオールエステル；ヒマシ油およ
び／または水素化ヒマシ油のエチレンオキシド２〜１５モル付加物；直鎖、分枝
状、不飽和または飽和Ｃ_12/22脂肪酸、リシノール酸および１２−ヒドロキシス
テアリン酸と、グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、糖アルコールおよびポリグルコシドとの、部分エステル；
アルキルホスフェート；羊毛ワックスアルコール；ポリシロキサン／ポリアルキ
ルポリエーテルコポリマー；ペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸および脂
肪アルコールの混合エステル；並びにポリアルキレングリコールから成る群から
選択するノニオン性乳化剤を含有する請求項１〜３のいずれかに記載の製剤。
【請求項５】補助乳化剤として、アニオン性および／または両性もしくは
双性イオン性界面活性剤を更に含有する請求項１〜４のいずれかに記載の製剤。
【請求項６】増粘剤として、脂肪アルコール、ジオールおよび／または脂
肪酸部分グリセリドを更に含有する請求項１〜５のいずれかに記載の製剤。
【請求項７】アルミニウムクロロヒドレート、クエン酸トリアルキルおよ
びキトサンから成る群から選択する活性成分を更に含有する請求項１〜６のいず
れかに記載の製剤。
【請求項８】シリコーン化合物を更に含有する請求項１〜７のいずれかに
記載の製剤。
【請求項９】（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド
１〜４０重量％、（ｂ）ノニオン性乳化剤１〜３０重量％、（ｃ）油性物質１０〜５０重量％、（ｄ）補助乳化剤０〜３５重量％、（ｅ）増粘剤０〜３５重量％、（ｆ）活性成分０〜３０重量％、（ｇ）シリコーン化合物０〜２０重量％を、水並びに他の通常の助剤および添加剤と合わせて全量１００重量％となるよ
うに含有する請求項１〜８のいずれかに記載の製剤。
【請求項１０】（ａ）アルキルおよび／またはアルケニルオリゴグリコシド
、（ｂ）油性物質、および（ｃ）ノニオン性乳化剤を含有する混合物の、石鹸お
よびワックスを含有しないデオドラントスティックの製造のための使用。