JP2002516021A - 温度を自己調節する相転移コアを有する食物保温給配器 - Google Patents

温度を自己調節する相転移コアを有する食物保温給配器

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JP2002516021A JP50915198A JP50915198A JP2002516021A JP 2002516021 A JP2002516021 A JP 2002516021A JP 50915198 A JP50915198 A JP 50915198A JP 50915198 A JP50915198 A JP 50915198A JP 2002516021 A JP2002516021 A JP 2002516021A
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Abstract

(57)【要約】 保温、温度自己調節、食物保持装置(10)は、本体(12)、保温コア(14)および磁気誘導加熱素子(16)を含む。本体(12)は、中空部(24)を形成する、十分に剛く、加熱可能な食物と接触する隔壁(18)を有する。コア(14)は、中空部(24)内に配置され、隔壁(18)の選択的な加熱のために隔壁(18)と熱的に接触している。コア(14)は、相転移温度における固−固相転移の間に潜熱を蓄積するための固体状相転移材を含む。弾性材が、相転移の間の相転移材の膨張を許容するように相転移材と接触している。加熱素子(16)が、相転移材に相転移をさせるために相転移温度以上の温度にコア(14)を加熱するために、コア(14)と熱的に接触している。素子(16)は、素子(16)を加熱するために素子(16)内に電流を誘起させるために磁場に感応する強磁性材を含む。強磁性材は、相転移材の相転移温度と融点の間にキュリー温度を有する。食物温め器(42)は、保持器(46)を有するヒーター(44)、磁場発生器(48)、および無負荷検出器(5O)、ならびに保持器(46)上に配置される食物保持装置(10)を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 温度を自己調節する相転移コアを有する食物保温給配器 関連出願 本願は、1996年7月31日出願の出願番号08/688,987の部分継 続出願であり、1997年1月13日および1997年4月24日出願の先の特 許出願60/035,815および60/044,074の利益を有するもので ある。 発明の背景 1. 発明の分野 本発明は、食物保温給配器に関する。本発明の好ましい給配器は、固−固相 転移材を含む保温コア、相転移材の膨張を可能にする弾性材、および相転移材の 温度調節のための誘導加熱素子を含むものである。本発明の給配器は、磁気誘導 調理器によって加熱されるとき、自動温度調節可能なものである。 2. 従来技術の説明 多くの食物製造者が、給仕の前および食事の間、料理を温かく保つための装 置を使用する必要がある。このような食物製造者は、規格食品の製造者および給 配者、レストラン、仕出し屋、個人消費者等々を含む。病院、養護施設、および 他の同様な仕事等の規格食品の給配者は、通常、調理と給配の間に30分を越え る時間を必要とする。 料理を給配できるまで、料理を温かく保つための各種の保温給配器が、従来 知られている。保温給配器は、一般に、給配基体およびその基体を収納する円蓋 を含む。商業的に最も汎用されている給配基体は、食物を保持する標準的な皿を 支持するように設計されている。そのような給配基体の従来例が、Vandasによる 米国特許第4,246,884号に示され、Seco Products CorporationおよびC arter-Hoffman Corporation等の会社から提供されている。例えば、Seco Produc tsは、その製品を、"System 7"および”System 9”の名称で製造している。 代表的な給配基体は、ステンレススチール”ペレット”または所定の蓄熱材 が内部に封入された基体、断熱のための合成樹脂製底張り部材、および該ペレッ トを載せる規格化されたセラミック製ディナー用平皿を有する。ペレット中の蓄 熱材は、通常、金属とワックスを含む。 従来の保温給配器は、通例、次のように使用される。最初に、多数のステン レススチールペレットが、オーブン型の加熱ペレット分配器で予熱される。同時 に、多数の個々のディナー用平皿が、同じまたは同様の加熱分配器で加熱される 。ステンレススチールペレットおよび平皿に、十分に蓄熱された後、保温給配器 が、調理の間に組み立てられる。その組み立てに際して、作業者は、大きな吸引 カップを用いて熱いステンレススチールペレットを注意して移動する。作業者は 、熱く高熱伝導性の金属表面から火傷を受けないように手袋を装着する。ステン レススチールペレットは、プラスチック製の底張り部材の上に配置される。それ から、この組み立てられた部材は、食物が皿に載せられた場所にコンベヤーライ ンで送られる。最後に、断熱円蓋が、組み立てられた基体と連結され、食物 を覆い、給配器の組み立てが終了する。給配器内に納められた食物は、蓄熱材か ら放出され熱を受け、円蓋および底張り部材の断熱効果によって、保温される。 Kreisの米国特許第3,557,774号、Laniganらの米国特許第3,83 7,330号、およびRothschildの米国特許第4,086,907号は、保温材 として特定の金属または合金を有する給配基体の例を開示している。これらの文 献に開示されている機器は、金属の膨張を調整し、給配基体内における空気の膨 張を取り込むために、給配基体内の構造を変化させたものである。今日、金属蓄 熱材を有する多くの市販の給配基体が、利用されているが、多くの規格食品給配 の作業上、十分長く、食物を温かく保たない。例えば、顕熱のみの蓄熱、また比 熱が低い、熱伝導性が高い、あるいは金属が高密度であるために、これらの給配 基体は、相転移材を用いる給配基体の能力に匹敵させるためには、非常に大きく するか、または過酷な温度に予熱されなければならない。 Truogらの米国特許第3,148,676号、Murdoughらの米国特許第3, 734,077号およびVandasの文献は、蓄熱材として固−液相転移材を用いる ワックス−コア給配基体の例を開示している。これらの文献は、比較的高い比熱 と、約170〜270°Fの間の比較的低い融点を有する、石油系、カルナウバ または合成ワックスを開示している。これらの文献に開示されている機器の構造 的な差異は、ワックスの融解/膨張時の給配基体の破壊を防止するための膨張可 能な壁の各種デザイン、およびワックスから給配基体の頂面への熱伝導を改善す るための各種手段を含む。今日、前記のSeco Products Corporationによって製 造されているSystem 7およびSystem 9の装置を含めて、多くの給配基体が、規 格食品の提供者によって使用されている。市販のワックスコアを用いる大部分の 保温給配器は、30分以上、あるものでは1時間より長く、140°F以上に食 物を保つと言っている。 今日、固−液保温コアを有する給配基体が、規格食品の提供者の間に広く普 及しているが、いくつかの問題がある。例えば、市販のオーブン型の加熱基体分 配器では、ステンレススチール基体の予熱に1時間から2時間の時間がかかり、 食物の給配を柔軟的に行うことが制限される。この時間とエネルギーを消費する 工程の完了時に、作業者は、前述のとおり、火傷を防止するために給配器を組み 立てる際に極度の注意をしなければならない。 従来技術において、別の給配器のデザインが、これらの問題に対していくつ か検討された。Wyattへの米国特許第4,982,722号は、低熱伝導性、非 金属材料からなる上下殻壁を有する給配基体を開示している。カプセルに被包さ れた、固−液相転移材からなる熱コアが中空部内に配置されている。このデザイ ンは、オーブン型の加熱器から給配基体を取り出すときに生じ易い火傷の者基体 を解決することを意図している。しかし、予熱に必要な時間が比較的長い。Sepa hpurへの米国特許第4,567,877号は、この予熱時間の問題を検討してい る。Sepahpurの文献は、基体中に封入された湿った砂に高周波を加えることによ って蓄熱するように設計された、全部が非金属材料で構成された保温給配器を開 示している。しかし、Sepahpurの機器は、内部の水が水蒸気に変わったときに生 じる蒸気圧の問題を検討していない。 従来、給配基体に関する前記の予熱および安全上の問題を解決する試みがな されているが、従来の保温給配器に関して、これらの問題、およびその他の多く の問題が解決されずに残されている。例えば、従来の保温給配器は嵩張るもので ある。規格食品の給配の用途では、嵩張ることは、被給配者に複数の食べ物を配 達するために、大きな運搬用車基体を必要とし、設備コストを増大させ、それら を動かす作業者に過度の緊張を潜在的に強いる。従来の保温給配器は、特別の洗 浄処理を必要とし、適切に乾燥するために特別の架基体を必要とする。また、従 来の保温給配基体は、通例、複数の部品を含み、調理の間に組み立てるために余 分の人力および時間を必要とし、不使用時には過大な保管スペースを必要とする 。さらに、従来の長く温度を保った給配基体、すなわち、ワックスコア基体では 、通常の使用に間にも継ぎ目から溶融ワックスが漏れるかもしれない。この問題 は規格食品の作業者および食事する人に対して安全性に害を及ぼす。 これらの不都合のために、一般に、レストランでは、調理用オーブン中で予 熱するために標準的なセラミック製平皿および/または特別の皿を用いている。 また、レストランでは、料理を給する前に食物を温かく保っておくために、赤外 線ヒーターを用いている。これらの方法は、比較的非効率的で時間を消費する。 さらに、それらの方法は、食物の外側のみを加熱することとなり、客が食べ終わ る前に食物を冷まし、極度に水分を失わせてしまう。他の公知の給配器加熱機器 として、電気を動力源とした食器棚、加温トレー、およびローソク、固形燃料ま たはバーナーによって加熱されたアルミニウム製の熱伝導性トレーがある。 従来の給配器による規格食品の提供者の問題を処理するためには、保温給配 器を持つことが望ましい。現在市販されている予熱機器と互換性を有するだけで なく、製造時間と極度に低減し、必要な人力を低減し、安全に関する配慮が少な くてもよい、簡便で新規な方法によって予熱することができる新規な給配器が望 ましい。また、新規な保温給配器および新規な予熱法は、便利で、効率良く、そ れを使用する新しい市場、すなわち、レストラン、仕出屋および個人消費者を開 拓するに十分に有効である。最後に、構造的特徴、特に蓄熱材を内蔵する新規な 保温給配器を提供することが望ましい。すなわち、すべての市場で利用される他 の給配器のように直接的に移動可能である。 上記の要望を満足させるために、固−固相転移材が、好適に使用される。そ のような材料は、多数が知られている。例えば、多数の固−固相転移材が、19 60年代に国立航空宇宙局(NASA)によって、地球周回衛星によって実験さ れた温度の振れを受動的に緩和する蓄熱器として評価された。Hale et al.,Pha se Change Materials Handbook,NASA Report B72-10464(August 1972)参照。 NASAによって評価された何百もの相転移材の中でも、大きなエンタルピ ーで固−固相転移を示す材料がいくつかある。これらの固体状の相転移材は、宇 宙用途には使用されなかったが、広範囲の従来技術の調査データが、一連の固体 状相転移材の蓄エネルギー特性を定量的に表している。そのような固体状相転移 材は、従来の保温給配器に常用されている固−液相転移材よりもいくつかの潜在 的な利点を有している。これらの潜在的な利点とは、厳重な封じ込めの必要性が 減じられること、設計上の大きな柔軟性、および相転移材へおよび相転移材から 効率的に熱伝導を行える可能性が大きいことである。 Ecklerらへの米国特許第4,983,798号には、蓄熱材として1種の固 −固相転移材、純ポリオールおよびポリオール混合物からなる分離した固体粒子 を用いる加温器および食物貯送器が示されている。このEcklerらの文献は、 これらのポリオールは、高周波、特に市販の高周波オーブンの2450MHzに おける損失が大きいことを開示している。しかし、ポリオールの熱伝導性が低い ため、あまり多くない量(220g)の純ポリオール、または純ポリオールの混 合物は、固−固相転移材の全体にわたって固−固相転移を引き起こすに十分な熱 を蓄積するためには、通常のオーブンでは何時間も必要となる。もう一つの不都 合は、分散された粒子が、周囲と熱的に良好に接触するのを妨げ、加熱時の膨張 の問題を引き起こす空気溜まりを除くのを困難にすることである。さらに、加圧 しないと、ポリオールの分散された粒子は、十分なエネルギー量を蓄積するため には大きな容積を必要とする。これらを総合すると、これらの問題によって、Ec klerの文献に記載されているような、分散された粒子は、食物給配器の有効な保 温材として使用することが妨げられる。 固−固相転移材だけでは、上記の要望を満足させるに十分ではない。固−固 相転移材を採用して改良された保温給配器を予熱する別の方法が必要である。好 ましい別の加熱方法は、磁気誘導加熱である。磁気誘導加熱は、誘導コイルに作 り出される交流磁場が、磁場内におかれた強磁性材を含む本体に電流を誘起する ことを利用するものである。本体内に誘起される電流は、本体内に”渦電流”を 発生させ、その渦電流は、本体に通じる電流の電力、I2Rに直接関係してジュ ール熱を本体内に発生させる。ジュール加熱は、本体を加熱し、本体に接触して いる部材の温度を上昇させるために利用される。 改良された保温給配器の予熱器手段として磁気誘導を使用すると、従来の保 温給配器では得られない重要な特徴を得ることができる。その特徴とは、給配器 と磁気誘導加熱素子とを熱的に接触させなくても温度を自己調節できることであ る。市販の磁気誘導調理用レンジの多くは、調理用レンジの支持面に調理道具の 底面が直接接触しているときに、その調理道具の底面の温度を調節する温度制御 が行われる。通常、これは、磁気誘導調理用レンジの上面の下面に装着されたト ランスデューサーを利用するフィードバック回路によって行われる。給配器内に 、現今の磁気誘導調理装置が備えている電流制限スイッチを採用して、設定温度 でインピーダンススイッチとして機能する磁気誘導加熱素子を用いることにより 、底面に直接、電流を通電せずに温度を自己調節する新規な保温給配器を構成す ることができる。 温度を自己調節する磁気誘導加熱素子類は公知であり、炉および電気半田付 け装置で利用されてきた。これらの素子類の背景理論について次に述べる。強磁 性金属が、キュリー温度Tcと呼ばれる臨界温度に到達または超えると、物質の 比透磁率μrは、約100と1000の間の値から、金属または合金によっては 約1の値にまで急速に低下する。この自動的、可逆的、かつスイッチのような比 透磁率の変化は、強磁性加熱素子に誘起される過電流の集中状態に直接作用する 。誘起された過電流は、主に、誘導電流密度j(x)で素子表面に沿って流れ、 素子の表面からの距離xに関して指数的に減少する。この電流密度j(x)と加 熱素子の表面からの距離xとの間の指数的関係を、下記の式1に示す。 ここで、j0は素子表面での電流密度であり、δは表皮厚さとして知られる、素 子を構成する材料組成に依存する特性値である。加熱素子の表面厚さが大きいけ れば、誘導電流の素子の表面への集中が低下する。この表面厚さδは、MKS単 位系では、式2で与えられる。 ここで、ωは印加磁場の角周波数(秒-1)であり、ρは素子の電気抵抗率(Ω− m)であり、μは素子の透磁率である。比透磁率μrを用いるのが便利である。 ここで、μrは、真空透磁率μvで正規化された透磁率である。μvは4π×10- 7 Wb/A−mに等しい。したがって、μr=μ/μv=μ/4π×10-7Wb/ A−mである。非磁性材では、μr=1である。 ここで、磁気誘導加熱素子に誘起された電流の周波数および大きさが(磁気 誘導加熱装置の主巻線の周波数および電流を一定にすることにより)一定に保た れると仮定する。キュリー温度以下では、加熱素子の比透磁率μrは、比較的高 い。そのため、素子の表面厚さは小さい。加熱素子の温度がキュリー温度に到達 する前では、素子に流れる誘導電流は、素子の表面部分に高度に集中される。こ の電流の高度の集中によって、比較的小さい通電路が形成され、素子の抵抗が増 大する。その結果、加熱素子のジュール加熱速度が高くなり、加熱素子はキュリ ー温度以下まで迅速に熱くなる。 素子がキュリー温度以上の温度となると、素子の比透磁率が1に降下し、加 熱素子に流れる誘導電流の流れは、素子の内部にさらに広がっていくようになる 。この電流の集中の低下の結果、電気抵抗値が低下する。その結果、素子の加熱 が遅くなるのに十分な程度に、加熱素子のジュール加熱速度が極度に降下す る。加熱速度の最大値と最小値の比は、加熱素子が温度を一定に適切に維持でき る範囲を決定し、この比および対応する比Rmax/Rminは、加熱素子の温度の自 己調節性能の重要な指標である。 1単位の幅、1単位の長さおよび1単位の表面厚さの加熱素子片における抵 抗値は、下記のとおりである。 式2からδについて代入して下記のとおりとなる。 surfaceは、表面抵抗と呼ばれ、材料のAC有効抵抗と考えられる。最も厳密 に温度の自己調節をするためには、比Rmax/Rminを最も高くすることが必要で あるので、我々は、式4を用いて、このことは、下記式の比を最大にすることを 意味することを見いだした。 不幸にも、市販の磁気誘導調理器は、前記従来の加熱素子の依拠する前提と して、透磁率が急激に降下するとき、誘導電流をほぼ一定のレベルに維持する回 路を採用していない。定電流ということは、下記の関係を意味する。 幸いにも、市販の磁気誘導調理器は、極度に高い電流がインバーター回路、 そして本来的に負荷を通じて流れるのを妨げるように設計された回路を採用して いる。このタイプの回路、いわゆる”無負荷”または”異常負荷”状態検出器と 呼ばれる回路は、負荷インピーダンスによって直接決定される帰還パラメーター に基づいて設計されている。このフィードバックパラメーター、その検出および 利用には、負荷と熱的に接触している必要はなく、および無負荷検出回路は、無 負荷または比較的低い負荷の状態となったときに、誘導加熱コイルに持続して電 流が流れるのを妨げるために利用され、磁場を遮断してインバーターが異常負荷 状態となるのを防止する。Amagami et alへの米国特許第3,978,307号 およびHiguchiへの米国特許第4,115,676号は、前記の文献に援用され ているが、無負荷回路を開示している。しかし、従来の給配器は、温度の自己調 節を達成するために、無負荷検出回路を利用するように構成された加熱素子を有 していない。 発明の開示 本発明の保温、自動温度調節、食物保持装置は、前述の従来技術の問題を処 理するものである。さらに詳細には、この食物保持装置は、改良された保温コア と、汎用の磁気誘導ヒーターの無負荷検出回路を利用して該コアの温度を調節す るように構成された発熱体とを有するものである。 広義には、この食物保持装置は、食物保持手段と、その食物保持手段に操作 可能に連結される保温コアと、磁気誘導発熱体とを有する。コアは、食物保持手 段に熱を伝えるために備えられている。発熱体は、コアを加熱するためにコアに 熱的に接触している。 食物保持手段は、基本的に剛性を有し、加熱可能で、中空部を構成して食物 と接触する壁を有する。コアは、その中空部内に配置され、相転移材と弾性材か らなるマトリックスを含む。相転移材は、相転移温度で生じる相転移の間に潜熱 を蓄える。弾性材は、相転移の間、マトリックス内の相転移材の膨張を許容する 。食物と接する壁とコアは、共同して保温装置を構成する。 相転移材は、相転移温度において固−固相転移をする固体状の相転移材が好 ましい。相転移材の具体例として、ペンタエリスリトール(C5124)、ペン タグリセリン(C5123)、またトリメチロールエタンと呼ばれるもの、ネオ ペンチルグリコール(C5122)、ネオペンチルアルコール(C512O)お よびネオペンタンが挙げられる。これらの材料は、それぞれの融点以下の特定の 転移温度において、単位質量当たり大量の潜熱を可逆的に蓄える。さらに、これ らの転移温度は、異種の固−固体−相転移材を選択および混合することによって 、25℃から180℃の広い温度範囲にわたって調整することができる。Murril l et al.,"Solid-Solid Phase Transitions Determined by Scanning Calorime try",Thermochim.Acta.,1(1970)pp.239および409-414,ならびにThermochim. Acta.,3(1972)pp.311-315;Chandra et al.,"Adjustment of solid-solid Phase Transition Temperature of Polyalcohols by the Use o f Dopants",advances in X-Ray Analysis,29(1986)pp.305-31 3;およびFont e t al.,"Calorimetric Study of the Mixtures PE/NPG and PG/NPG",Solar Ena rgy Materials 15(1987)pp.299-310を参照。 固−固相転移材は、常磁性で、磁気誘導によって直接加熱されないが、その 相転移材を強磁性の発熱体と熱的に接触するように配置して加熱することができ る。したがって、本発明の給配器の保温コアは、好ましくは所定の形状の強磁性 発熱体と熱的に接触している適切な保温材を含み、磁気誘導によって加熱され得 る改良された保温給配器を提供する。固体状の相転移材は、限られたサイクルの 後にポリオール結晶の蓄熱容量が減少するのを防止するために、金属と直接、物 理的に接触しないようにする。 したがって、加熱素子は、素子をジュール加熱するために、素子内に電流を 誘起する磁場に反応する強磁性材料を含む。この強磁性材料は、相転移材の相転 移温度と融点の間にキュリー温度を有するものである。その結果、この素子は、 相転移材の相転移温度以上の温度にコアを加熱するように構成される。この温度 以上になると、相転移材は、蓄積したエネルギーを放出し、食物保持手段の食物 と接触する壁を、長時間、温かく保つことができる。 加熱方法としての磁気誘導は、高周波加熱よりもいくつかの長所を有する。 例えば、放射線の周波数領域が、非常に低いので、放射線障害を起こす可能性が が非常に低い。このことは、短時間で、固体状蓄熱材を含む多数の保温給配器を 加熱する加熱器を設計する際に、設計をより柔軟にすることができる。もう一つ の利点は、強磁性材は、市販の磁気誘導調理器に汎用されているのと同じ周波数 領域(20kHzから50kHzまで)の交流磁場を印加したときに有効な発熱 体となることが示されていることである。その結果、強磁性加熱素子の磁気誘導 加熱に必要な電子部品は、比較的安価で容易に調達できる。 改良された保温給配器の加熱方法として磁気誘導を用いることのもう一つの 利点は、給配器自体の温度自己調節が可能となることである。例えば、強磁性材 は、固体状相転移材の相転移温度のすぐ上で、その融点よりも十分に低い温度付 近に温度を無限に自己調節するように設計されるのが好ましい。温度の自己調節 は、熱を逃さずに不定期間の間、機器が磁気誘導で加熱されるようにすることが できる。そのような安全上の特徴によって、給配者および関連する給配器が、磁 気誘導加熱器を利用する際の柔軟性が与えられる。また、温度を自己調節するこ とによって、温度保持器および保温給配器の2つの装置を兼ねることができる。 例えば、レストランでは、客に料理を給仕する前の不定期間の間、給配器に保持 された料理を比較的一定の温度するために、磁気誘導調理器の上または他の磁気 誘導機器に保温給配器が配置される。料理の給仕後は、保温材は、食事の間、料 理を温かく保つ。 また、本発明の食物保温装置は、いくつかの給配器を一度に加熱するために 改良された磁気誘導加熱器を有していてもよい。例えば、そのような食物保温装 置を積み重ねたものは、フェリ磁性材からなる電磁コアとして機能し、印加され た磁場の磁束を増加させる。そのコア内の磁束は、コア材料の比透磁率に対して 多重比例で増加する。さらに、得られる磁場は、コア内およびその全体に集中さ れる。この原理は、本発明の効果を改善するためにも適用できる。ソフトフェラ イト粉末と、本発明の保温コアのポリオール混合物と均一に混合することによっ て、食物保温装置の積層体はフェライト粉末に匹敵するものとなる。その結果、 誘導コイルによって生じる磁場は、積層体中のいくつかの装置に集中され、一度 に、1つの装置よりもより多くの熱を発生させる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の好適態様にしたがって構成された自動温度調節コアを有する 食物保温装置の断面図である。 図2は図1の装置の加熱部の平面図である。 図3は、図2の加熱部の部材の断面図である。 図4は、本発明の装置の別の態様である。 図5は、本発明の装置の別の態様である。 図6は、本発明の自動温度調節、食物温め器を図示するものである。 図6Aは、汎用の無負荷検出回路の流れ図である。 図6Bは、別の無負荷検出回路の流れ図である。 図7は、本発明の別の態様にしたがって構成されたコーヒー用注ぎ器の部分的 立面図である。 図8は、本発明の別の態様にしたがって構成された加熱素子の平面図である。 図9は、図8の加熱素子の9−9線断面図である。 図10は、図8の加熱素子を含む平鍋の断面図である。 図11は、本発明の別の態様にしたがって構成された円筒状加熱素子の斜視図 である。 図12は、保温ペレットの断面図である。 図13は、本発明の別の態様にしたがって構成されたポットの断面図である。 図14は、本発明の別の態様にしたがって構成された食物温め器の部分立面図 である。 図15は、本発明の別の態様にしたがって構成されたコーヒーカップの断面図 である。 好適態様の詳細な説明 本発明の好適態様にしたがって構成された、保温、温度自己調節食物保持装 置10を、図1に示す。食物保持装置10は、概して、本体12、保温コア14 、およびコア14内に埋め込まれた磁気誘導加熱素子16を有する。 本体12は、食物保持手段として形成され、一般に、硬い食物と接触する隔 壁18、および環状の縁部20を有する。隔壁18は、下方に延長する壁部22 を有し、およびコア14を収納するように形成された中空部24を形成している 。本体12は、釉薬をかけたガラス質のセラミックス材料で形成されている。も ちろん、ガラス、合成樹脂材料、またはその他の適当な材料も使用できる。本体 12は、少なくとも100℃(212°F)の耐熱性を有し、RFおよびマイク ロ波の周波数領域の両方において電磁エネルギーを本質的に通すものである。 図示された好適形状において、食物保持装置10は、汎用の皿と同様の形状 に形成され、市販の断熱用円蓋に適合できるものである。そのため、一般に、本 体12は、用いられる円蓋の内径と適合する外径を有する円環状となっている。 そのような円蓋は、7(3/4)”−9”の間の内径を有するものが代表的であ る。壁18には、装飾的型または意匠を施してもよい。 本発明の蓄熱組成物を収納する中空部を有する限り、いずれの給配器本体も 前記の本体12に代替可能であることに注目すべきである。いずれの形状または タイプの保温給配器も本発明の利点を保有するであろう。保温給配器の他の予想 されるタイプには、ボウル、盛り皿、茶碗、パン皿、種々の特化された給仕用皿 、飲料の容器等が挙げられる。 保温コア14は、固体状相転移材、フェライト材、難燃剤、および柔軟性エ ポキシ結合剤からなる蓄熱組成物基質を含むものである。加熱素子16は、コア 14を選択的に加熱するためにコア14に埋め込まれている。 固体状相転移材は、ポリヒドロキシ化合物(例えば、ポリヒドリックアルコ ール類(ポリオール類)およびグリコール類)、およびC2−C4ポリアルキレン 類からなる群から選ばれるものが有利である。ポリヒドロキシ化合物としては、 トリメチロールエタン、また、ペンタグリセリンとして知られているもの、ペン タエリスリトール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、モノア ミノペンタエリスリトール、ジアミノペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキ シメチル)酢酸、架橋高密度ポリエチレン(HDPE)またはそれらの化合物の 混合物等が挙げられる。C2−C4ポリアルキレンは、好ましくは架橋高密度ポリ エチレンである。 固体状相転移材は、かなりの蓄熱をもたらし、固−固結晶性相転移によって 可逆的な潜熱の蓄積をもたらす。相転移材は、単一の相転移温度の付近で菩提名 量の潜熱エネルギーを蓄積する。その潜熱エネルギーは、転移温度よりも少し低 い温度付近を中心とする狭い温度領域で放出される。表1は、Bentonらの"Solid State Phase Transitions in Pentaerithritol and Related Polyhydric Alcoh ols",Solar Energy Materials,13(1986)p.134から引用したものであり、上記 のポリオール類のいくつかの熱特性を示している。 ネオペンチルグリコールおよびトリメチロールエタンによって蓄積される潜 熱エネルギーが、市販の保温給配器に現用されている最上等のワックスによって 蓄積されるエネルギー、約160kJ/kgに匹敵する。ペンタエリスリトール によって蓄積される潜熱エネルギー量は、非常に高い。しかし、小愛状相転移材 は、従来のワックスに対して、他のより大きな利点を有する。一つの利点は、本 発明の固体状相転移材の結晶性相転移温度は、前記の相転移材を単独または適当 な混合物を選択し、所期の相転移温度によって、7−200℃(45−392° F)の温度領域に調整することができる。混合物の適当な例および得られる相転 移温度は、Advance in X-Ray Analysis,Vol 29,1986,pp.305-313に所載のCha ndaraらのによる"Adjustment of Solid-Solid Phase Transition Temperature o f Polyalcohols by the Use of Dopants"と題する文献に記載されている。この 文献は、ここで援用される。 ワックスに対する固体状相転移材のもう一つの利点は、潜熱が、固−液転移 よりも固−固相転移に蓄積されることである。この利点は、複合的なものである 。最初に、閉じ込めに要する厳重さが減り、そのため容易となる。通常の使用期 間では、溶融物が給配器の内部に存在しないので、危険な熱い流体の漏出が、避 けられる。さらに、結晶性固−固相転移の間の熱膨張は、固−液相転移の間のワ ックスの膨張に比べて最小限であるため、膨張のために必要な空間が少なく、お よびより簡単な閉じ込め構造の設計を採用することができる。最後に、ポリオー ル等の固−固相転移材の熱伝導性を永続的に増加させることは、固−液相転移材 よりも非常に容易である。微粒子を添加して一度均一に分散させると、固−固相 転移の間、相転移材中に均一な分散状態を保つであろう。固−液相転移において は、微粒子を添加すると、重力の影響で相転移材に固定されるようになる。 トリメチロールエタンは、本発明の保温給配器に使用する、好ましい ポリオールである。トリメチロールエタンの相転移温度約81℃(178°F) は、市販のオーブン型の加熱基体分配器における潜熱の蓄積用に理想的なもので ある。この材料は、81℃(178°F)よりも低い温度で60℃(140°F )以上の温度に食物を維持するに必要とされる温度よりも十分高い温度で長期間 、蓄積した潜熱を放出する。さらに、トリメチロールエタンは、非常に毒性が低 く、FDAによって食物と接触する用途に承認されているものであり、また、比 較的低コストで容易に利用できるものである。 保温コアへのフェライト粉末の添加は、2つの主要な目的に役に立つ。第1 に、フェライト粉末は、誘導コイルによって生起される磁場の強さに対して、保 温コア内の磁束密度を増加させる。第2に、この粉末は、保温コアの熱伝導性を 増加させ、蓄熱ポリオール材の全体に迅速に熱が伝導されるようにする。 このフェライト粉末によって、いくつかの隣り合ったまたは積み重なった板 が単一の誘導コイルによって同時に加熱されるようにすることができる。さらに また、フェライトは、一般的に低いポリオール材の熱伝導性を増加させる。フェ ライトは、十分に酸化された状態のセラミック材であり、ポリオール結晶の熱蓄 積容量を低下させない。熱伝導性を改善し、同時に磁気誘導による加熱をより有 効にするように、ポリオールにフェライトを添加することは従来知られていない 。 フェライト粉末は、高い初期透磁率、高いマイクロ波(特に2450MHz )損失、および給配器を加熱するために用いられるRF磁気誘導周波数に対する 損失が低いことが好ましい。変圧器の芯材およびその他の電気部品用に長年使用 されてきた多くの市販のフェライトが、この特徴に適合している。そのよ うな市販品の用途は、磁束密度を大きくするとともに、過電流による低周波数に おけるエネルギー損失が小さいことが必要とされる。2つの刊行物:J.SmitとH .P.J.WijnによるFerritse,John Wiley and Sons,New York,1959,第1頁等、 およびF.E.RichesによるFerrites:A Review of Materals and Applications,Mi lls and Boon Limited,London 1972,第9頁等に記載されているように、フェラ イトは、亜鉛、マンガン、コバルト、ニッケル、リチウム、鉄または銅と複合さ せることによって、特性の幅を得ることができることが知られている。そのため 、適当なフェライトを選べば、高い初期透磁率、低いRF損失、高いマイクロ波 周波数損失、および比較的高い熱伝導性を得ることは、当業者にとって明らかで ある。本発明の給配器の異なるタイプのそれぞれに対して、特定のフェライトま たはフェライトの組み合わせが適合する。十分な特性を有する各種のマンガン− 亜鉛、ニッケル−亜鉛、および銅−亜鉛フェライトが、テネシー州のSteward社 から入手できる。Steward moment 35と称するマンガン−亜鉛フェライトが、 試験の結果、十分な性能を示した。 難燃剤は、α−アルミナ三水和物、リン酸エステル、塩素化炭化水素類、臭 素化炭化水素類、三酸化アンチモン、ホウ酸塩、リン含有ポリオール、および臭 素化ビスフェノールAからなる群から選ばれるものが好ましい。この難燃剤は、 コアの製造時、柔軟性エポキシ結合剤を混合する前に、ポリオール/フェライト 粉末混合物に添加される。 α−アルミナ三水和物は、最も好ましい難燃剤である。α−アルミナ三水和 物は、火炎に曝されると水和物が吸熱して分解し、化学的に結合している水の大 部分を放出して火炎の熱を吸収して熱吸収源として機能する。α−アルミナ三水 和物のいくつかの性質は、本発明に使用する際に有利である。窯業製品であるた め、平均粒径10ミクロン以下の粉末の形態で入手できる。ミクロンの大きさの 粒子は、ポリオールおよび粉末状のフェライトと均一に混合することができる。 また、α−アルミナ三水和物は容易に入手でき、比較的安価で、安全に取り扱う ことができ、FDAから”一般に安全と認められる”(GRAS)の評価付けが なされている。細かく粉砕されたα−アルミナ三水和物は、例えば、練り歯磨き 成分として使用されている。 柔軟性エポキシ結合剤は、保温組成物の結合剤、固体状相転移剤の被覆材、 保温コア14と本体12との間の熱的接触を維持する接着剤、(相転移時におけ る組成物マトリックス中の固体状相転移材の膨張を許容する)熱膨張の補償材お よびポリオールから本体12へのゆるやかな熱放出を行うための役割を有する。 さらに、柔軟性エポキシ結合剤は、177℃(350°F)までの操業温度およ び204℃(400°F)のピーク温度においてもその特性を維持できる。 結合材として、柔軟性エポキシは、フェライトとポリオールの間の熱的接触 を維持する。被覆材として、柔軟性エポキシは、固体状相転移材の粒子をそれぞ れ被覆し、それらの粒子が加熱素子16と接触するのを抑制する働きをする。そ のような接触は、結局、ポリオールの蓄熱性能を劣化させる。この結合材は、保 温装置10が著しく過熱され、固体状相転移材が、部分的または全体が溶融した 場合に、安全な被覆材として機能する。接着剤および熱膨張補償材として、この 結合剤は、相転移において、相転移前の相転移材容積の約5−15%の間の相転 移材の膨張を許容することによって、相転移コア14と本体12の間の結合を長 期にわたって保持する。断熱材として、この結合材は、被覆されたポリオールか ら食物と接する隔壁18および隔壁18と接触する食物への熱の伝導をゆっくり、か つ安定化させる。 好ましい柔軟性エポキシ結合剤は、3種の樹脂と2種の硬化剤の混合物であ る。その樹脂として、Dow D.E.R.383樹脂等のビスフェノールA樹脂、Dow D.E.N .431樹脂等のノボラックエポキシ樹脂、および脂肪族ジエポキシ類等の柔軟性エ ポキシ樹脂付加物などが挙げられる。Dow D.E.R.732樹脂が、適当な脂肪族ジエ ポキシ類である。硬化剤としては、Air Product and Chemicals,Inc.から入手で きるAncamine 1770等の脂環式アミン、およびAir Product and Chemicals,Inc. から入手できるAncamineT等のN−(2−ヒドロキシエチル)ジエチレントリア ミン等が挙げられる。本発明の製品について、これらの3種の樹脂および2種の 硬化剤の混合割合は、所望の調節温度に応じて、多種の割合が採用される。 低温の用途に好ましい樹脂混合物は、ビスフェノールA樹脂56重量%、ノ ボラックエポキシ樹脂14重量5%、および柔軟性エポキシ樹脂付加物30重量 %を含む。柔軟性エポキシ樹脂付加物は、25重量%まで減少させてもよいし、 40重量%まで増加させてもよいが、ノボラックエポキシ樹脂に対するビスフェ ノールAエポキシ樹脂の比は、同一に保つ。このエポキシ樹脂混合物100重量 部に対して硬化剤の最適の重量割合は、Ancamine T約12phrおよびAncamine 1770約5phrである。 本発明の加熱素子16は、いくつかの好ましい特徴を有する。素子16は、 コア14内の固体状相転移材の相転移温度以上で、かつ融点以下の温度で温度を 自己調節するものである。また、素子16は、加熱素子16内の誘導電流をほぼ 一定のレベルに維持する回路を有しない市販の磁気誘導調理器具によって加熱さ れた場合にも自己調節するものである。この素子16は、基本的に全部のコア1 4に均一に熱を伝える。さらに、素子16は、コア14内に最小の空間を占める 。 本発明の加熱素子16は、加熱素子16内の誘導電流をほぼ一定のレベルに 維持する回路を有しない市販の磁気誘導調理器具によって加熱された場合にも温 度を自己調節するものである。前述のとおり、その従来の調理器具は、過度の高 電流がインバーター回路、および負荷に流れるのを抑制するように設計された回 路を、通常、採用している。 本発明の加熱素子16は、キュリー温度以上に加熱された場合に、市販の磁 気誘導調理器の無負荷検出回路が、磁場の発生を妨げる引き金となるインピーダ ンスよりも低いインピーダンスZminを有するように設計される。 下記の議論において、無負荷検出回路の引き金となる負荷インピーダンスの 大きさをZdetector 1とする。 注1 実際は、外部負荷(加熱素子16)のインピーダンスは、直接には“ 検出”または“検知”されないが、回路性能へのインピーダンスの影響が直接“ 検知”されるパラメータに反映される。本明細書に記載された各種の“無負荷” 検出システムによって“検知”される正確なパラメータは、交流磁場を形成する インバータ回路における電流を止めるため、異なったものとなる(あるものは誘 導コイルを流れる電流量を検知し、あるものは検出回路の特定の抵抗における電 圧降下を検知し、あるものは発信周波数の変化、また他のパラメータを検出する )しかし、市販の“無負荷”検出システムは、結局、負荷インピーダンスのしき い値(ここで、Zdetectorという)で作動し、このしきい値以下では、誘導 コイルには電流は流れない。したがって、本発明の加熱素子と、“無負荷”検出 回路を採用する市販の磁気誘導装置との間の相互作用についての議論は、すべて “インピーダンス検出手段”および負荷インピーダンスのしきい値に関するもの である。また、加熱素子16は、キュリー温度よりも低い温度で、大きな加熱速 度を得るために、Zdetectorよりも大きいインピーダンスZmaxを有する。 加熱素子16は、キュリー温度における転移の間、その形状が変化せず(金 属の小さい膨張は無視できる)、素子16のインピーダンスZの変化は、素子1 6の抵抗Rの変化に正比例する。したがって、式4によって、素子16のインピ ーダンスZは、式(ωμρ/2)1/2に正比例する。素子16の角周波数ωが、 キュリー温度において素子16が転移時に比較的一定であるとすると、キュリー 温度になる直前に加熱素子のインピーダンスがZmaxとなり、これは下記の関係 比例式に従う。 同時に、キュリー温度となった直後に加熱素子のインピーダンスは最小インピー ダンスZminとなり、これは下記の関係比例式に従う。 値Zdetectorは、1の市販の磁気誘導調理器から他の調理器までの間で少し 異なるため、加熱素子16は、ZminとZmaxの差を比較的大きくする材料で構 成される。このことは、ZminをZdetectorより低くするとともに、Zmaxを、ほ とんど全ての市販の調理器に対して、満足できる加熱速度と効率を得るに十分な 程度に高くすることである。 要するに、温度を自己調節する加熱素子16の原理は、そのキュリー温度に 非常に近い調節温度で、市販の調理器の無負荷検出回路が誘導加熱コイルに電流 が流れるのを遮断し、磁場の生成が止められて素子16のジュール加熱が停止さ れるレベルにまで、素子16のインピーダンスが降下することである。加熱素子 16の温度が調節温度よりも低くなると、すぐに、”無負荷”検出回路が、イン バーターのスイッチング素子を活性化させ、交流磁場を再び発生させるに必要な ものよりも十分高いレベルまで、素子16のインピーダンスが増加する。その結 果、ジュール加熱が再び行われる。この加熱/冷却サイクルは、可逆的であり、 加熱素子は、調節温度付近で自己調節される。 次に、図6Aに、汎用の無負荷検出回路の動作に対応する流れ図を示す。符 号1000で磁場が発生されている。その後、素子16のインピーダンスZmeas ured が符号1002で検出される。Zmeasuredは、符号1004でZdetectorと 比較され、もしZmeasuredがZdetectorよりも小さい、これは素子16の温度が キュリー温度よりも高いことを示し、符号1006で磁場が中断される。磁場の 中断後、素子16のインピーダンスが再び検出され、磁場が周期的に発生される 。もしZmeasuredがZdetector以下となっている場合には、再び磁場が中断され る。もしZmeasuredがZdetector以上となったとき、これは素子の温度がキュリ ー温度以下であることを示し、磁場は引き続いて発生される。この一連の検出お よび比較が、調理器が使用されている間、連続的に繰り返され る。 素子16が自己調節する温度は、加熱素子16と磁場発生源との間の距離を 変えることによって調節されることが、実験によって示されている。加熱素子1 6が磁気誘導回路に与える有効負荷インピーダンスは、加熱素子16と誘導加熱 コイルとの間の距離によって決まる。その結果、Zmax、そしてZmaxとZdetect or との差は、素子16と磁場源との間の距離に反比例する。素子16のインピー ダンスは、所定の限定された温度範囲でZminに降下するため、素子16のイン ピーダンスがZdetector以下に降下する温度は、素子16と磁場源の間の距離を 調整することによって、その範囲を調節することができる。 加熱素子16のインピーダンスZmeasuredを検出し、磁場を中断するときを 決定する別の方法が、図6Bに示されている。この別の方法は、加熱素子16と 磁場源との間の距離に温度の自己調節が依存しないように構成されている。この 別の方法では、磁場を中断するか否かを決定するに際して、2つの比較が行われ る。第1の比較、符号2004は、図6Aの方法で示されている比較と同じであ り、測定されたインピーダンスZmeasuredは、予め決められているインピーダン スレベルZ1と比較される。もし、ZmeasuredがZ1よりも小である場合には、回 路は磁場を中断し、加熱素子16のインピーダンスの周期的な測定行われるよう にする。ZmeasuredがZ1よりも大きい間は、第2の比較が行われる。 第2の比較、符号2008は、現在および直前に測定されたそれぞれのイン ピーダンス、ZmeasuredとZpastのインピーダンス変化の絶対値|ΔZ|に基づ くものである。最初の測定の間では、Zpastに対しては値が与えられておらず、 最初の測定および比較後には、磁場は常に中断されることが注目される。素 子16のインピーダンスの第2の測定後、|ΔZ|が第2の予め選択されたイン ピーダンス値Z2よりも大きい場合には、磁場が中断される。|ΔZ|がZ2より も小さい間は、加熱素子16のインピーダンスは、図6Bの流れ図に示されてい るように、再測定される。 第2の比較は、効果的に、ZmaxとZminの間の加熱素子16のインピーダン ス変化率の絶対値|dz/dt|が非線形であるため、加熱素子16と磁気誘導 加熱コイルとの間の距離に、温度の自己調節が依存しないようにする。加熱素子 の温度がZminに対応する温度に向かって増大するにつれて、|dz/dt|が 増加することが実験で示されている。したがって、|ΔZ|の特定の値、すなわ ちZ2を選択することによって、第2の比較が行われる間の特定の時間にわたっ て、|dZ/dt|のその値に対応する(狭い温度範囲内の)特定の温度が、Zmeasured の値に関係なく、自己調節温度となる。第1の比較が依然として必要な 理由は、もし無負荷、あるいは既にキュリー温度以上である加熱素子が磁気誘導 調理器に載せられた場合のいずれかの場合には、第2の比較だけでは、(二回の 測定後)磁場を中断しないことである。 好ましい特性を達成する加熱素子を構成するために、各種の材料を用いるこ とができる。例えば、素子16は、キュリー温度以上の温度で急激に降下する非 透磁率を有する、単一の純強磁性金属または単一の強磁性合金から構成される。 比ρT<Tc/ρT>Tcは、十分に1に近づき、ZmaxとZminの間の差は、μr,T<Tcと μr,T>Tcとの間の差に依存する。μr,T<Tcは、大部分の強磁性金属について10 0から1000の範囲の値を有し、μr,T>Tcは、ほぼ1に等しいため、その差は 大きい。 強磁性材料は、ニッケルと、アルミニウム、亜鉛または銅のいずれかとの合 金からなるものが好ましい。H.P.J.Wijn編"Magnetic Properties of Metals-d- elements,alloys,and compounds"Springer-Verlag,Berlin,1991から引用したグ ラフ1に示されているように、銅と合金化されたニッケルは、強磁性キュリー温 度と組成%との間に直線関係を示す。この直線関係と、ニッケルと銅の相互の混 和性は、ニッケルと銅の合金を加熱素子16の材料として利用するのに魅力的で ある。ニッケルと銅の両方の割合を選ぶことによって、各種の保温給配器に対し て適切なキュリー温度を選択することができる。グラフ1 Ni−Cu合金 組成に関する強磁性キュリー温度の変化 式7および8より、加熱素子の電気抵抗率ρと比透磁率μrの両方が、キュ リー温度となった直後に劇的に降下する場合に、ZmaxとZminの間の差を大きく することができる。この特性は、図3に示す、加熱素子16が非磁性材料の基盤 26と基盤26を囲む強磁性の層28とから構成される場合に得ることができ る。非磁性材料は、高い熱および電気伝導性を有し、強磁性材料は、低い電気伝 導性を有する。誘導電流が、強磁性材料のキュリー温度以上の温度で、加熱素子 内に拡散していくにつれて、電流路の断面積が増加し、電流路はコアのより高い 伝導性を有する材料内に拡散していく。そのため、キュリー温度以上の温度での 加熱素子のインピーダンスZminは、非透磁率の降下および電気抵抗値の低下の 両方によって、小さくなる。 もちろん、上述のとおり、ZmaxとZminの間の差を望ましい大きさとするた めに十分に高いZmaxの値を維持することが必要である。ほぼ1.5〜1.8の 表面厚さの厚さに強磁性被覆層を形成すると、Zmaxは同じ強磁性材料で単独に 構成された加熱素子のそれと基本的に同じである。したがって、ZmaxとZminの 間の差を比較的大きくすることができる。このより大きい差は、ほとんど全ての 市販の調理器に対して、ZminをZdetector以下となるように設計することがで きるだけでなく、ZmaxをZdetectorと同じさらには以上とすることができ、単 一の金属加熱素子より高い加熱速度と効率を達成することができる。 本発明の保温給配器に対して、銅またはアルミニウムのコアと、ニッケル− 銅合金被覆を有する加熱素子は、特に有用である。所望の合金被覆を行う方法の 1つは、電着による方法である。正確な割合のニッケルと銅を有する所望の合金 被覆は、銅またはアルミニウムコアを電気メッキする方法によって得られる。合 金の電着法は、援用されるAbner Brennar著"Electrodeposition of Alloys:Pri nciples and Practice,Volume 1 of 2,Academic Press,New York,1963,pp.1 et seq."に詳述されている。 合金被覆中の銅に対するニッケルの比は、主として電気メッキ浴における銅 に対するニッケルの比を変えることにより調整される。ニッケル−銅メッキの厚 さは、電気メッキ時間を調節することにより調整される。 食物保温装置10の好ましい素子16は、アルミニウムで構成される基盤2 6と、図3に示すように、基盤26を囲む強磁性合金からなる層28とを含む。 合金は、大体ニッケル78%と銅22%からなり、トリメチロールエタンの相転 移温度81℃より高く、その融点197℃よりも十分に低い、約100℃(21 2°F)のキュリー温度を有する。被覆層28の電着は、誘導加熱素子の選ばれ た完全な回路のみを被覆し、加熱素子のコストを削減する利点がある。 また、比較的薄い層28を比較的熱い銅またはアルミニウムからなるシート に結合できる。所望のニッケル−銅合金からなる薄いシートは、成分金属を一緒 に融解させ、次に、既述のように、シートに成形することによって製造すること ができる。基質および被覆の異なる熱膨張率にかかわらず、電気伝導性および熱 伝導性を有し、耐熱性を有する結合を行う方法または薬剤が、いくつか従来知ら れている。 別の形態では、食物保温装置10は、ほぼニッケル78%と銅22%の合金 のみから構成された素子16を含む。この合金のキュリー温度は、好ましい相転 移材であるトリメチロールエタンの相転移温度より高く、その融点197℃(3 87°F)よりも十分に低い、約100℃(212°F)のキュリー温度を有す る。銅を含有すると、ニッケルの熱伝導性が改善され、加熱素子全体および保温 コア全体にわたる熱のより効率的な伝導に有効である。 純金属を適当な割合で一緒に溶融させ、合金をのインゴットを形成する。次 に、これらのインゴットを板状またはシート状にし、下記に詳述するように、こ れから加熱素子を製作することができる。単一の金属にするやり方の利点は、イ ンゴットを製造した後の製作が容易であることである。このやり方の欠点は、そ の合金から構成される素子が、よりコストが高く、嵩高いことである。例えば、 近知鵜名ニッケル/銅合金の板からZmaxとZminの間の差による利益を十分に得 るためには、各温度範囲、すなわち、キュリー温度の下および上の両方の温度で 、少なくとも1表面厚さの厚さであるべきである。そのキュリー温度以下の温度 では、μr=100、ρ=8×10-8オーム−m、大部分の磁気誘導調理器によ って使用されている周波数の典型的な下端の20kHzの周波数とすると、ニッ ケルの割合が高いニッケル/銅合金の表面厚さδは、大体0.04インチである 。しかし、この合金のキュリー温度以上の温度では、表面厚さは、同じ条件下で 大体0.038インチに増加する。この後者の表面厚さの値は、比較的嵩高な加 熱素子を必要とする。もちろん、加熱素子の材料コストは、嵩高になるにしたが って増加する。 本発明の給配器に関するいくつかの点について、嵩高およびコストの負荷が 許される場合、単一の純強磁性材料から製造される加熱素子が、経済的および機 械的にふさわしいものである。しかし、給配器に関する大部分の点で、加熱素子 を製造するために使用される材料は、低電気伝導性の強磁性材料からなる薄い表 面層で高い熱および電気伝導性を有する被覆が施された非磁性材料からなるコア で構成されているものが好ましい。 上記の被覆構造は、単一の強磁性合金で全部を構成された加熱素子に比較し てコストおよび嵩高を低減できる利点がある。例えば、ニッケル−銅合金の比較 的薄い表面層だけでは、より厚い銅またはアルミニウム基質(大体1表面 厚さ)上に、(大体1.5〜1.8の表面厚さに)メッキまたは付着させる必要 がある。純銅板の上にニッケルの割合が高いニッケル/銅合金について、(μr =100、ρ=8×10-8オーム−mとすると)ニッケルの割合が高いニッケル /銅合金の表面厚さは、(大部分の磁気誘導調理器によって使用されている周波 数の典型的な下端である)20kHzの周波数では、大体0.04インチであり 、同じ周波数での純銅の表面厚さは、大体、0.019インチである。したがっ て、大体0.025インチの厚さの合金被覆加熱素子片は、大体0.038イン チの厚さの単一の合金からなる加熱素子片より優れている。さらに、純銅または 純アルミニウムのコストは、ニッケルの割合が高いニッケル/銅合金よりも小で あり、また、合金被覆加熱素子は、単一金属の等価物より価格的に有利な材料有 する。 次に、図2において、好適態様にしたがって構成された加熱素子16が示さ れる。素子16の形状は、素子16がコア14に等分に熱を伝導できるようにす る。素子16の好ましい形状は、本体12の中空部24に充填されるような形状 に切断されたエキスパンドメタル製のシートからなるものである。金属のエキス パンドメタル化は、通常の金属シートまたはストリップの成形から始められる。 同時に、成形機によって、開口部パターンおよび数を決定する切れ目を入れて延 伸される。素線の寸法、幅および厚さ、エキスパンドメタル製のシートの厚さ、 および平方インチ当たりの重量は、各種に調整される。コネチカット州のExmet Corporation of Naugatuckは、ほとんどの仕様のエキスパンドメタルを製造して いる。1平方フィートの通常の金属シートは、2〜3平方フィートのエキスパン ドメタルシートとなる。厚さ0.005インチの通常の金属シートは、 0.100インチを超える総厚さとなる。非常に薄い金属シートから大きい総厚 みを作ることができる、これによって、加熱素子16が熱を均一にコア14に伝 えるとともに、コア14の体積を最小にすることができる。 開口部の寸法、形状、および素子16の平方インチ当たりの開口部の数は、 重要な項目である。加熱素子16は、円盤状の形状を有する。素子16の寸法は 本体12の中空部の内径よりも少し小さい。素子の金属の本来のシート厚さは、 大体、0.015〜0.020インチの厚さである。加熱素子のエキスパンド化 された総厚さは、保温コア14自体の総厚さよりも少し小さい。 再び、図1において、食物保温装置は、コア保持蓋30を含む。蓋30は、 中空部24内にコア14を被包するように設けられ、装置の底に耐久性、防水性 、および美的表面を与える。この蓋は、本体12に密着して配置される柔軟性合 成樹脂で構成され、コアの少々の膨張および収縮に対しても、連続した加熱/冷 却サイクルを通じて一体性を維持するようにする。もちろん、可塑性本体12に 対して、蓋30を本体12と同じ可塑性材料で構成し、本体に接着または溶接す ることができる。 蓋30は、コア14に使用される前記の柔軟性エポキシ混合物と同じもので 構成することが好ましい。前記の群から選ばれる難燃剤は、微粉末の形態で、エ ポキシ混合物中に分散してもよい。美観上、選択した顔料を添加してもよい。蓋 30の好ましい厚さは、ほぼ0.0625インチである。蓋30は、ユリアーホ ルムアルデヒド樹脂またはフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、本明細書に記載の 柔軟性エポキシ混合物に匹敵する熱可塑性樹脂などを含む材料で構成されていて もよい。 食物保温装置10は、次のように作られる。本体12は加熱素子16が本体 12の中空部24内に配置されるように、逆さまにひっくり返して設けられる。 素子16は、中空部24の通常平らな表面に載せられて配置される。RTV 102等 のシリコン接着剤を2、3滴加熱素子に付け、素子16を本体12に接着する。 接着剤が硬化した後、加熱素子が適当な位置に配置され、保温組成物を本体12 の中空部24内に配置する用意ができる。 次に、コアを形成する組成物が混合される。最初に、好ましいポリオール、 フェライト、および難燃剤が、乾燥状態で、一緒にブレンドされ、均一な混合物 が得られる。最高の性能を有する保温ディナー皿のためのポリオール、フェライ トおよび難燃剤の大体の重量%は、下記の通りである。 ポリオール 67% フェライト粉末 17% 難燃剤 17% これに替わり、フェライト粉末および/または難燃剤は、乾燥混合物から除いて もよく、この場合には、その個々の重量%をポリオールに代えてもよい。本発明 の保温給配器の1個に用いられる保温組成物の乾燥成分の合計質量は、給配器の 寸法、形状、および所望の蓄熱容量によって決まる。 柔軟性エポキシ成分は、このとき、混合してもよいし、乾燥成分を高剪断下 、均一に混合する際に添加してもよい。乾燥成分に対する柔軟性エポキシの適当 な割合は、ポリオールからなる全粒子が全体にわたってエポキシに濡れるように され、これによって所望の被覆が行われる。乾燥および濡れた成分の最適重量割 合は、大体、下記のとおりである。 乾燥成分 67% 濡れた成分 33% 素子16の表面から(中空部24の平滑面から)の上の混合物の高さは、磁 気誘導加熱の間、加熱素子16からのジュール熱が、混合物によって形成される コア14の全部により容易に伝わるように、低くされる。コア14の望ましい厚 さが、用いられる最も厚い加熱素子16よりも極度に大きくなる場合には、層ま たは銅もしくはアルミニウムエキスパンドメタルの網が、加熱素子16(本体1 2に隣接する中空部24の表面側)に付けられ、優れた熱伝導性を与え、一方、 コア14の温度自己調節が抑制されないかテストする。 混合物を注ぎ込んだ後、装置10は約93℃(200°F)で約1時間、1 21℃(250°F)で約1時間、炉で硬化処理に供される。装置10を炉で硬 化処理することにより、混合物が固定され、コア14を形成する。 次に、コア保持蓋が、コア14を被覆するように、本体12の中空部24内 に注ぎ込まれる。蓋30の平面の下から空気を除去するよう注意する。保温組成 物の表面を覆う蓋30の厚さは、装置10の底に対して永続的に被覆するように 選択される。この層の好ましい厚さは、大体、0.0625インチである。 利用に際して、食物保温装置10は、121℃(250°F)の対流オーブ ン中に少なくとも1時間入れるか、あるいは磁気誘導調理器の調理台の上に所定 の時間おくかして予熱される。次に、従来の装置よりも実質的に長時間、食物を 温かく保つように、食物が給配器の上面に載せられる。さらに食物の上に断熱カ バーを配置すると、保温時間を長くすることができる。 図4において、保温装置10の別の態様が示されている。この別の態様は、 コアの下で蓋30の上に配置されたスポンジゴムからなるシート32を含むもの である。シート32は、装置10の底からの熱損失を低減させる。 スポンジゴム材料は、中程度の密度の独立気泡を有するシリコーンゴムスポ ンジシートが好ましい。ネオプレン、ニトリル等の高耐熱性および良好な燃焼性 の等級を有する他のスポンジ材料も使用できる。シートは、約0.0625イン チの厚さにされる。打ち抜きゴムスポンジ24は、ニュージャージー州のLamate k,Inc.から購入できる。 装置10の別の態様を組み立てる際、シート32は、コア14の形状に打ち 抜かれ、シート32が粘着性混合物に接着しないように、コアの硬化の前にコア 14の上に配置される。ゴムスポンジ24と混合物の間に空気溜まりが形成され ないように注意する。次に、この混合物を炉で硬化させ、蓋30が注入されて硬 化される。 食物保温装置10のもう一つの態様は、図5に示される加熱素子34を有す るものである。この別の態様の素子34は、好ましい素子16と比べて少し薄く 、より低い外形を必要とする用途に用いられる。この別の態様の素子34は、単 一の強磁性合金、または強磁性層を有する非磁性基体で構成される。 この別の態様の素子34は、平滑板40によって外部端子38に電気的に接 続された中心終端36を有する、単層の環状かつ平滑ならせん状コイルの形状を 有する。板40は、平滑ならせん状コイルの他の部分とは電気的に絶縁されてい る。耐熱性の塗料、エナメル、エポキシまたはその他の適当な材料の薄層でコイ ルを被覆することによって、絶縁される。板40の被覆およびコイルと板40の 結合には、ニューヨーク州オッシニングのAremco Products,Inc.から市販され ているセラミック系接着剤、またはアルミナ等の熱伝導性材料が充填された高温 型エポキシなどの接着剤が好ましい。らせん状コイルは、電気伝導性材料のシー トから打ち抜かれる。いくつかのほぼ理想的な形状のらせん状コイルが、伝導性 材料の同じシートから作製でき、材料コストの削減に有利である。 さらに、素子34は、終端38と板40の間に、コイルと板40で形成され る電気回路を開閉するためのスイッチを有する。その結果、このスイッチは、素 子34の作動および非作動を選択的に行うために用いられる。 図6において、温度自己調節、食物温め器42が示される。この装置42は 、概略、磁気誘導ヒーター44と、そのヒーター44の上に配置された前記の食 物保温装置10とを有するものである。ヒーターは、装置10を保持する保持器 46、磁場発生器48および無負荷または異常負荷検出器50を含む。磁場発生 器48は、保持器46の上の空間を通じて磁場を発生するための手段である。無 負荷検出器50は、磁場内の保持器46上に配置される本体のインピーダンスを 検出し、検出されるインピーダンスが所定の値より小さいときに磁場を中断する ための手段である。検出器50の作用および食物保温装置10との相互作用につ いては、上述のとおりである。 食物温め器42は、従来の保持/温め器よりも多くの利点がある。食物保温 装置10、または他の磁気誘導加熱対象を、保持器46上に配置するときだけ、 電力を消費するので、装置42のエネルギー効率は、従来の装置よりも大きい。 さらに、加熱素子16は、ヒーター44の上に配置されている間ずっと、コア全 体、そして食物保温装置10の温度を自己調節する。ヒーターをずっと付けたま まにしておけるので、利用者は、保温装置10の熱が逃げるのを心配する必要が なく、より柔軟に使用できる。また、保温コア14は、装置10がヒーターから 取り除かれた後、長時間、食物を温かく保つ。 別の構成では、食物温め器42は、鉛直に積み重ねられた食物保温装置10 の1段またはいくつかの段を収納する、断熱され、閉じることができるキャビネ ットを含む。ヒーター44は、キャビネット内に配置される。キャビネットを閉 じるために蓋が設けられる。この別の態様の食物温め器の磁場発生器としては、 磁気誘導による金属硬化のために現用されている走査装置で利用されているよう な磁場コイルが挙げられる。これらのコイルは、中心内にほぼ均一な磁場を発生 させるに十分な長さの形状を有する筒形コイルである。この磁場の強さは、磁気 誘導コイルの中心に置かれたディナー用皿の中のフェライト材料の固有磁化によ って、筒の中心で増大する。この装置からの電磁波の放出を低減するために、金 属キャビネットおよび公知の他の磁気シールド方法によって、電磁シールドされ る。 コイルは、キャビネットの長さ方向にウオームギアによって駆動され、磁気 誘導によって、食物保温装置のいくつかに一度にエネルギーを注入する。この装 置は、大部分の病院で現用されているオーブン型の加熱給配器で必要とされる1 〜2時間と比べてかなり効率的かつ迅速に、積み重ねた保温ディナー皿を加熱す ることができる。さらに、食物保温装置10は、コアに隣接した中心区画だけが 温かく、外周部20は冷たく、触ることができる。その結果、皿を降ろしたり手 に持っても、従来よりも比較的安全である。 次の別の構成では、食物温め器42は、鉛直に積み重ねられ、それぞれヒー ター44上に配置される食物保温装置10の1段またはいくつかの段を収 納する、断熱され、閉じることができるプラスチックス製または金属製のキャビ ネットを含む。キャビネットを閉じるために扉が設けられる。 もう一つの別の態様は、入口と出口の間に複数の食物温め器10を搬送する コンベアベルトを含むものである。磁場発生器と無負荷検出器は、コンベアに沿 って配置され、食物保温器10は、使用温度にされる。この装置は、水平または 鉛直に並べられた複数の食物保温器10を受け入れるように設計できる。 ここで、図7において、別の温度を自己調節する食物保温器100が、コー ヒーポットの形態で示されている。装置食物保温器100は、概略、コーヒーポ ットの上部102およびその上頂102にねじ込み式に結合される下部104と を有する。ねじ込み式に結合することによって、下部104からの上部102の 分離して洗浄できる。もちろん、上部102と下部104は、相互に接着されて いてもよい。下部104は、装置100の中の中身を加熱するための固体状シー ト加熱素子106を有する。 加熱素子106は、発泡断熱材、空隙、真空室、または公知の他の断熱手段 を介して下部104の非金属製の外壁と断熱されている。コーヒーポットの上部 102は、間に空隙を有する二重の透明なプラスチックスで断熱されている。装 置100の中身をよりよく断熱すれば、磁気誘導ヒーター44からのより少ない エネルギー入力で、中身を一定の温度に維持することができる。固体シート加熱 素子106がニッケル73%および銅27%の単一合金で形成された装置100 の試作品を用いて、Sunpentown Model SR-1330磁気誘導調理台で実験を行った。 装置内のコーヒーの量に関係なく、190±2°Fの範囲で温度が調節されたこ とが実験で示された。Sunpentown Model SR-1330調理台は、平均で実験時間の約 67%の時間、磁場の出力を中断した。したがって、この調理台は、一定の温度 を維持するために、33%の時間だけ容器を実際に加熱していた。 また、調理台の表面から約1/32インチ、装置100を持ち上げることに よって、温度は182°Fに保持されることが実験で示された。この保持温度を 低下させることは、容器を調理台の表面から約1/8インチ上にするまで、可能 であった。そのとき、保持温度は155°Fであった。保持温度/高さの関係は 、約(9°F)/(1/32の高さの増加)の傾きの直線関係となる。それ異常 の高さに持ち上げると、容器による調理台の磁気加熱の作動が停止され、容器の 加熱がすべて停止される。調理台(すなわち磁気誘導コイル)から容器を持ち上 げることによって、容器の保持温度が調節できることは、正確な保持温度を選択 することができる、高さ調整器108を有するコーヒーメーカーの設計の可能と する。高さ調整器108は、コーヒーポットの保持具として機能する簡単なねじ 込み蓋110である。ねじ込み蓋110は、コーヒーポットの保持温度を低くし たりあるいは高くするために、工場で設定した高さよりコーヒーポットを上げた り、下げたりするために、利用者によって回転される。保持温度/高さの関係は 、直線関係となるので、高さ調整器は、選択される保持温度に、校正または工場 で設定される。 別の加熱素子150が、食物保温装置内に配置されて構成され、図8および 9に示される。加熱素子150は、一般に、円盤状であり、素子150に複数の 穴152を持つ構造を有する。素子150は、他の形状または寸法を有していて もよい。さらに、複数の凹部154が、素子150に形成される。凹部154は 、装置内の食物が穴152を通って流れるように、食物保持装置の底か ら円盤を上げる働きをする。 素子150を設けることによって、磁気誘導を使用して食物を加熱したり温 度を保持するために特に設計されていない食物保温器を、容易に磁気誘導食物加 熱器に転換することができる。さらに、断熱された食物保温器は、非常に効率的 な温度自己調節装置にすることができる。図10において、典型的なプラスチッ クス製蒸気食卓用平鍋158は、温度を自己調節する断熱された装置に転換され る。加熱素子150は、平鍋158内に配置され、平鍋158の中身が磁気誘導 加熱されるようにする。 スリーブ160は、好ましくはポリカーボネート等のプラスチック材料で構 成される。内張り158とスリーブ160の間の空間は、平鍋156の中身とス リーブ160の間を断熱し、従来の断熱材でスリーブ160の内側面をライニン グまたは被覆することによって、さらに断熱される。そのような材料の1つとし て、オフィスの窓を断熱化するために使用されるフィルムに見られるような低放 射コーティング材がある。3M Corporationから市販されているフィルムを用いた 実験では、熱損失が約25%低減されることが示された。 156のような装置に加熱素子150を使用することによって得られる1つ の利点は、素子を簡便に取り外して、定期的に洗浄できることである。この簡便 な洗浄性は、時間外に鉱物質の沈着物が汎用の加熱素子に付着する水槽に対して は特に重要である。さらに、磁気誘導調理器に採用されている磁場周波数、典型 的には20−50Khzによって、素子150内に誘起される超音波振動が石灰 質等の鉱物質の沈着物、および腐食物の沈積を阻止する働きをする。円筒状の加 熱素子200を図11に示す。この素子200は、上下に開口端を有し、複数の 穴202が穿設された壁構造を有する。 加熱素子200は、冷温または凍結食品の再加熱に使用するために構成され ている。例えば、食物を冷却する前に、食物をポリ袋等の適当な容器に入れ、加 熱素子を食物の中に入れる。次に、加熱素子200が素子200内に電流を誘起 するための磁場の内側になるように配置し、素子200を加熱して食物を再加熱 することによって簡単に再加熱が行われる。そのように食物を再加熱することは 、貯蔵された容器のままで行うことができる利点を有する。さらに、素子200 が温度自己調節性を有するため、食物の過熱が起こらない。 保温ペレット250が、図12に示される。このペレットは、被包殻252 、被包殻252内に配置される保温コア254、およびコア254内に埋め込ま れる加熱素子256を有する。コア254および加熱素子256は、それぞれ、 好適態様におけるコア14および素子16と共通する。その結果、ペレット25 0は、ペレット250の周囲領域を加熱するための潜熱を蓄積可能な包接自在の 単位を提供する。このペレット、または複数のペレットは、本明細書に記載され た食物温め器42によって加熱される。そのようなペレットは、Cambro Manifac turing Companyによって製造されている、断熱された食物運搬用台車に入れる場 合に特に有用である。ポリオール500gを含むペレット250の試作品は、断 熱されたCambro 400MCの温度保持性を50%以上向上させた。 本発明のいくつかの特徴を有する食物温めポット300を図13に示す。ポ ット300は、蓋301、本体302および本体302の内側に挿入された内張 り304を有する。ポット300の中身を磁気誘導加熱するために、加熱素子3 06が、本体302と内張り304の間に設けられている。加熱素子 306は、素子306が内張り304に囲まれるように配設されている以外は、 本明細書で先に記載した素子34と同様である。ポット300の中身の大部分を 囲むように配設される加熱素子306を設けることによって、中身が等しくかつ 効率的に加熱される。さらに、ポット300を断熱化するために、断熱材308 が、本体302と内張り304の間に設けられる。断熱材308は、前述の保温 マトリックスでもよいが、また、発泡材あるいは他の適当な断熱材でもよい。 前述のとおり、自己調節が行われる温度は、磁気誘導加熱素子と磁場源との 間の距離を変えることによって調整される。また、自己調節の温度の変化は、そ れぞれ特有のキュリー温度を有する材料で構成された複数の加熱素子を入れるこ とによっても達成される。 図14は、第1および第2加熱素子352、354を有する飲料用水差しの 形態の食物用容器350を示す。加熱素子352、354は、素子352、35 4が、飲料用水差しの周囲に配設されていることを除いて、本明細書に先に吉舎 された素子34と同様のものである。スイッチ356は、素子352、354で 形成される回路を選択的に開閉するために、素子353、354のそれぞれと接 続されている。その結果、使用者は、容器350を第2素子354の自己調節温 度に加熱するために、第1素子352の回路を選択的に切ることができ、その逆 もできる。したがって、スイッチ356は、自己調節する温度を調整する手段を 有する。 ここで、図15に、本発明の別の態様にしたがって構成されたコーヒーまた はエスプレッソカップ400を示す。カップ410は、セラミックス材で構成さ れた本体410を有する。本体410は、下部に中空部420を有する。粉末状 アルミナ、または本発明の保温マトリックス等の熱伝導性材料430が、中空部 410内に配設され、加熱素子440がその材料430内に配設される。下壁4 50は、中空部内に材料430および素子440を被包するために設けられる。 一対の穴460が、壁450に形成され、ニューヨーク州オッシニングのAremco Product,Inc.から市販されているCeramabond 569等の接着剤で封止される。 カップ400は、多段階の工程で組み立てられる。最初に、本体410が、 成形され、中空部420を形成する。次に、カップ400の上下を逆にし、素子 440が中空部420内に配置される。穴460を有する下の壁部450が、中 空部420と周囲雰囲気の間に空気が流れるようにしながら、加熱素子440を 被包するように配置される。このとき、カップ400を焼き、釉薬をかけ、再度 焼く。カップ400が冷却した後、中空部420に材料430を充填する。上述 のとおり、材料430は、十分な熱伝導性を示すとともに、カップ400の割れ を防止するために、素子440の加熱の間過剰の膨張を防止する粉末状のアルミ ナが好ましい。加熱の間、大きく膨張する材料430を用いる用途に、材料43 0が膨張してもカップ400が割れないように、材料430の下に、発泡層を配 置してもよい。上述のような相転移材を材料430の代わりに用いてもよい。 材料430を中空部420内に配置したら、穴460を封止するために、接 着剤を穴460内に注入する。接着剤を硬化させると、カップ400が使用でき る。 使用に際しては、カップ400は、コーヒーが本体410と接触して冷めな いように、コーヒーを満たす前に、磁気誘導加熱される。エスプレッソのような コーヒーでは、コーヒーの香りは、コーヒーの温度に直接関係するので、カップ 400は、コーヒーの温度の望ましくない低下を抑制するため、有利である。ま た、カップ400は、エスプレッソを満たしながら、磁気誘導加熱され、カップ に満たして移動するまで、エスプレッソの温度を調節する。 本発明は、図示の実施態様について記載された。代替および変更を行ってもよ く、請求の範囲に示す発明の範囲から逸脱しないで採用される均等物を採用する ことができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年6月25日(1998.6.25) 【補正内容】 請求の範囲 1.磁場を発生するための磁場発生器と、前記磁場発生器に磁気的に結合された 負荷のインピーダンスパラメータを検知するインピーダンス検出器とを有する磁 気誘導ヒーター、および 前記磁場と磁気的に結合するための位置にあり、強磁性誘導加熱素子を 含む温度自己調節装置を有し、 前記素子は前記素子を設定温度に加熱するために、前記磁場に感応し、 前記インピーダンス検出器は、前記温度自己調節装置が、前記位置に残って いる間は前記負荷インピーダンスを定期的に操作可能に検知し、前記負荷インピ ーダンスパラメータが設定値で補正された選択値以下であるときには磁場の磁場 強さを低減されたレベルまで減少させ、前記負荷インピーダンスパラメータが前 記選択値以上のときには前記磁場の磁場強さを増大させる、 温度を自己調節する温め装置。 2.前記温度自己調節装置が、前記磁場の外側位置に移動できる請求項1に記載 の装置。 3.設定温度を変更するために、前記温度自己調節装置と前記磁場発生器の間の 距離を調整する調整器を有する請求項1に記載の装置。 4.前記温度自己調節装置が、食物を保持するために操作可能な隔壁構造を有し 、前記隔壁構造は前記素子に熱的に接触している請求項1に記載の装置。 5.前記磁場の強さの低減されるレベルが、0である請求項1に記載の装置。 6.前記インピーダンス検出器が、前記負荷インピーダンスパラメータが選択値 以下に限り、前記低減されたレベルに磁場の磁場強さを維持するように操作可能 である請求項1に記載の装置。 7.前記負荷インピーダンスパラメータが、負荷インピーダンスに依存する誘導 加熱回路パラメータである請求項1に記載の装置。 8.前記インピーダンスパラメータが負荷インピーダンスに依存する誘導ヒータ ー回路パラメータの変化率の絶対値であり、前記インピーダンス検出器は、前記 素子の負荷インピーダンスの変化率の絶対値を定期的に操作可能に決定し、該絶 対値を選択値と比較し、絶対値が選択値より大きいときに磁場強さを低減レベル まで減少させる請求項1に記載の装置。 9.前記温度自己調節装置が、前記素子と熱的に接触している固体状相転移熱保 持材を含む請求項1に記載の装置。 10.前記固体状相転移熱保持材と接触する柔軟性結合材を含む請求項9に記載 の装置。 11.前記設定温度が、前記素子のキュリー温度以上の温度である請求項1に記 載の装置。 12.前記素子がニッケル一銅合金で形成される請求項1に記載の装置。 13.前記選択値が、前記設定温度を変更するために調整可能である請求項1に 記載の装置。 14.前記装置を前記装置と磁気誘導ヒーターによって発生された磁場とを磁気 的に結合する位置に配置し、該ヒーターは、前記磁場を発生させる磁場発生器と 、磁場に磁気的に結合された負荷の負荷インピーダンスを検知するインピーダン ス検出器とを有し、 前記装置は、前記素子を設定温度に誘導加熱するための磁場に堪能する強磁 性誘導加熱素子を有し、 前記インピーダンス検出器を、前記温度自己調節装置が、前記位置に残って いる間は前記負荷インピーダンスを定期的に操作可能に検知し、前記負荷インピ ーダンスパラメータが設定値で補正された選択値以下であるときには磁場の磁場 強さを低減されたレベルまで減少させ、前記負荷インピーダンスパラメータが前 記選択値以上のときには前記磁場の磁場強さを増大させる温度自己調節装置の温 度を制御する方法。 15.前記設定温度を変更するために前記装置と前記磁場発生器の間の距離を調 整する工程を有する請求項4に記載の方法。 16.前記設定温度を変更するために前記選択値を調整する工程を有する請求項 14に記載の方法。 17.前記装置が、食物を保持するために操作可能な隔壁構造を有し、前記隔壁 構造は前記素子に熱的に接触している請求項14に記載の方法。 18.前記磁場強さを、低減レベルとして0に低減する工程を有する請求項14 に記載の方法。 19.前記負荷インピーダンスが選択値以下である限り、磁場の磁場強さをs前 記低減レベルに維持する工程を有する請求項14に記載の方法。 20.前記設定温度が前記素子のキュリー温度以上である請求項14に記載の方 法。 21.前記インピーダンスパラメータが負荷インピーダンスに依存する誘導ヒー ター回路パラメータの変化率の絶対値であり、前記インピーダンス検出器は、前 記素子の負荷インピーダンスの変化率の絶対値を定期的に操作可能に決定し、該 絶対値を選択値と比較し、絶対値が選択値より大きいときに磁場強さを低減レベ ルまで減少させる請求項14に記載の方法。 22.前記装置が前記素子と熱的に接触する固体状相転移熱保持材を含む請求項 14に記載の方法。 23.前記固体状相転移熱保持材と接触する柔軟性結合材を含む請求項22に記 載の方法。 24.前記素子がニッケル−銅合金で形成される請求項14に記載の方法。 25.固−固相転移の間に潜熱を蓄積するための固体状相転移材と、弾性材とを それぞれ含む保温マトリックスであって、該弾性材は、相転移の間、マトリック ス内の前記相転移材の膨張を許容し、前記相転移材および弾性材は、よく混合さ れて前記マトリックスを形成し、前記弾性材は柔軟性エポキシ結合材を含む保温 マトリックス。 26.前記相転移材が、ポリヒドロキシ化合物およびC2−C4ポリアルキレンか らなる群から選ばれる、請求項25に記載のマトリックス。 27.前記相転移材が、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、ネオペ ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、モノアミノペンタエリスリトール 、ジアミノペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシメチル)酢酸、および架 橋高密度ポリエチレンからなる群から選ばれる請求項24に記載のマトリックス 。 28.前記相転移材が、相転移温度で固−固相転移し、前記マトリックスが沿う 転移温度以上の温度にマトリックスを加熱するためにマトリックス内に埋設され た磁気誘導加熱素子を有し、前記素子が前記素子を加熱するために前記素子内に 電流を誘起するための磁場に反応する強磁性材を含み、前記強磁性材が相転移温 度より高いキュリー温度を有する請求項25に記載のマトリックス。 29.前記素子がニッケル−銅合金で形成される請求項28に記載のマトリック ス。 30.加熱される物体に隣接して配設されるように適合された加熱可能な強固な 形状の保持隔壁構造と、 前記保温コアは、前記隔壁構造を選択的に加熱するために、隔壁構造に操作 可能に熱的に接触され、相転移温度における固−固相転移の間に潜熱を蓄積する ための固体状相転移材と、相転移材の膨張を許容するエポキシ結合材とを含み、 相転移温度以上の温度に前記コアを加熱するためにコアと熱的の接触してい る磁気誘導加熱素子を有し、前記素子は、素子を加熱するために素子に電流を誘 起させる磁場に堪能する強磁性材を含み、前記強磁性材は、相転移材の相転移温 度と融点の間にキュリー温度を有する保温装置。 31.前記隔壁構造が、食物の保持に適合される請求項30に記載の装置。 32.前記相転移材が、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、ネオペ ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、モノアミノペンタエリスリトール 、ジアミノペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシメチル)酢酸、および架 橋高密度ポリエチレンからなる群から選ばれる請求項30に記載の装置。 33.前記結合材が前記相転移材を被覆する請求項30に記載の装置。 34.前記強磁性材がニッケル−銅合金で形成される請求項30に記載の装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/044,074 (32)優先日 平成9年4月24日(1997.4.24) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/902,803 (32)優先日 平成9年7月30日(1997.7.30) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,UZ,VN,YU,ZW 【要約の続き】 上に配置される食物保持装置(10)を含む。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.保持器、磁場発生手段、および前記発生手段によって発生される磁場内に配 置される本体のインピーダンスを検出し、検出されるインピーダンスが所定のイ ンピーダンス値以下に降下したときに磁場を中断させるためのインピーダンス検 出手段を有する磁気誘導ヒーターと、 食物を保持し、前記保持器の上で発生された磁場内に配置されるように形成 され、前記食物保持器は、該食物を所定の温度に保持するために、該保持器に保 持される食物と熱的に接触するように配置された磁気誘導加熱素子を有する、温 度の自己調節器と、 前記素子は、前記素子を加熱するために前記素子内に電流を誘起するための 磁場に反応する強磁性材を含み、前記強磁性材は、前記所定の温度に対応するキ ュリー温度を有し、前記強磁性材が該キュリー温度以上に加熱されたときは、固 有のインピーダンス値を有し、該固有のインピーダンス値は、前記食物保持器の 温度を調節するために、前記キュリー温度以上に前記強磁性材が加熱されたとき に前記インピーダンス検出手段が発生磁場を中断を中断させるように、所定のイ ンピーダンス値より低い、温度を自己調節する食物温め器。 2.前記インピーダンス検出器が、さらに、前記素子のインピーダンスが所定の インピーダンス値より大きくなることによって表わされる、強磁性材が前記キュ リー温度以下に冷却したときを検出し、前記強磁性材が前記キュリー温度以下に 冷却したときに磁場を再度発生させるために、磁場の中断後に加熱素子のインピ ーダンスを定期的に検出する手段を有する、請求項1に記載の食物温 め器。 3.前記加熱素子が、前記保持器から取り外しできる、請求項1に記載の食物温 め器。 4.磁場を発生させるための保持器を有する発生器と、 加熱可能な食物と接触する隔壁を有する食物を保持するための保持手段と、 食物を選択された温度に加熱するために、前記保持手段に保持された食物と 熱的に接触するように配置され、前記保持器上に前記保持手段が配置されたとき に、前記発生手段によって磁場に反応して電流を誘起させて選択された温度に加 熱する強磁性材を含む磁気誘導加熱素子と、 選択された温度を変更するために前記加熱素子と前記保持器の間の距離を調整す るための調整手段とを有する食物温め器。 5.前記調整手段が、前記保持器にねじ込まれる蓋を有する請求項4に記載の食 物温め器。 6.前記加熱素子が、前記保持手段から取り外し可能である、請求項4に記載の 食物温め器。 7.加熱可能な、食物と接触する隔壁と、 第1の設定温度に前記隔壁を加熱するために前記隔壁と熱的に接触する第1 の磁気誘導加熱素子と、 第2の設定温度に前記隔壁を加熱するために前記隔壁と熱的に接触する第2 の磁気誘導加熱素子と、 前記第1および第2の素子のうちの一つを選択的に抑制し、前記隔壁が前記 素子のうちの他の素子に対応する設定温度に加熱されるようにする手段とを有し 、 前記第1の素子は、第1の設定温度に第1の素子を加熱するための電流を第 1の素子内に誘起するために、磁場源によって発生される磁場に反応する強磁性 材を有し、 前記第2の素子は、第1の設定温度に第1の素子を加熱するための電流を第 1の素子内に誘起するために、磁場源によって発生される磁場に反応する強磁性 材を有する、温度を自己調節する食物保持装置。 8.食物と接触する隔壁と隔壁と熱的に接触する磁気誘導加熱素子とを有する食 物保持装置を、加熱素子内に電流と対応インピーダンスを誘起させ、素子の温度 を上げるための磁場発生手段によって発生された磁場内に配置する工程と、 インピーダンス検出手段を用いて素子の前記対応インピーダンス値を検出する工 程と、 前記検出された対応インピーダンス値を設定インピーダンス値と比較する工 程と、 前記検出された素子の対応インピーダンス値が、設定インピーダンス値より 小であるとき、磁場を中断させる工程とを有する食物保持装置を加熱する方法。 9.さらに、前記検出された素子の対応インピーダンス値が、設定インピーダン ス値より大であるとき、磁場発生手段で磁場を再発生させる工程を有する、請求 項8に記載の方法。 10.磁場を発生させ、磁場内に配置された本体のインピーダンスを検出し、検 出されたインピーダンスが、第1の設定インピーダンス以下に降下し、またはイ ンピーダンスの変化率の絶対値が設定変化率を超えたいずれかの場合に、磁場の 発生を中断するための発生手段を有する磁気誘導ヒーターを設ける工程と、 設定温度に隔壁を加熱するための装置によって保持された食物と熱的に接触 されるように配置された磁気誘導加熱素子を有する食物を保持するための装置を 設ける工程と、 発生手段を用いて磁場を発生させる工程と、 磁場内に食物保持装置を配置して加熱素子を加熱するための電流および対応 インピーダンスを誘起させる工程と、 検出手段を用いて、素子の前記対応インピーダンスを検出する工程と、 検出された対応インピーダンスを第1の設定インピーダンス値と比較する工 程と、 対応インピーダンス値における変化率の絶対値を決定する工程と、変化率の 絶対値を設定変化率と比較する工程と、 検出された対応インピーダンスが第1の設定インピーダンスより小、または 対応インピーダンスにおける変化率の絶対値が設定変化率より大であるとき、磁 場を中断させる工程を有する食物保持装置を加熱する方法。 11.固−固相転移の間に潜熱を蓄積するための固体状相転移材と、弾性材とを それぞれ含む保温マトリックスであって、該弾性材は、相転移の間、マトリック ス内の前記相転移材の膨張を許容し、前記相転移材および弾性材は、よく混合さ れて前記マトリックスを形成する保温マトリックス。 12.前記相転移材が、ポリヒドロキシ化合物およびC2−C4ポリアルキレン からなる群から選ばれる、請求項11に記載のマトリックス。 13.前記相転移材が、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、ネオペ ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、モノアミノペンタエリスリトール 、ジアミノペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシメチル)酢酸、および架 橋高密度ポリエチレンからなる群から選ばれる請求項11に記載のマトリックス 。 14.前記相転移材が、相転移温度で固−固相転移し、前記マトリックスが沿う 転移温度以上の温度にマトリックスを加熱するためにマトリックス内に埋設され た磁気誘導加熱素子を有し、前記素子が前記素子を加熱するために前記素子内に 電流を誘起するための磁場に反応する強磁性材を含み、前記強磁性材が相転移温 度より高いキュリー温度を有する請求項11に記載のマトリックス。 15.十分に剛く、加熱可能な食物を接触する隔壁を有する食物保持手段、 前記食物と接触する隔壁と隔壁と接触する食物を選択的に加熱するために前記隔 壁と操作可能に結合され、相転移温度において生じる固−固相転移の間に潜熱を 蓄積するための固体状相転移材を含むコア、 および 相転移温度以上の温度に前記コアを加熱するために、前記コアと熱的に接触 する磁気誘導加熱素子を有し、 前記素子は、前記素子を加熱するために前記素子内に電流を誘起させる磁場 に反応する強磁性材を含み、前記強磁性材は前記相転移材の相転移温度と融点と の間にキュリー温度を有する、保温、温度を自己する食物保持装置。 16.前記相転移材が、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、ネオペ ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、モノアミノペンタエリスリトール 、ジアミノペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシメチル)酢酸、およびC2 −C4ポリアルキレンおよび架橋高密度ポリエチレンからなる群から選ばれる請 求項15に記載の装置。 17.前記コアが、さらに、相転移の間、マトリック内の前記相転移材の膨張を 許容し、かつ前記相転移材を被覆するための弾性手段を有する請求項15に記載 の装置。 18.前記磁気素子が、非磁性、電気伝導性基質を含む請求項15に記載の装置 。 19.前記強磁性材が、ニッケル−銅合金であり、前記基質が同およびアルミニ ウムからなる群から選ばれる材料で形成される請求項18に記載の装置。 20.保持器、磁場発生手段、および前記発生手段によって発生される磁場内に 配置される本体のインピーダンスを検出し、検出されるインピーダンスが所定の インピーダンス値以下に降下したときに磁場を中断させるためのインピーダンス 検出手段を有する磁気誘導ヒーターと、 前記保持器の上に、発生された磁場内に配置される、保温、温度自己調節、 食物保持装置とを有し、前記食物保持器は、十分に剛く、加熱可能な、食物を接 触する隔壁、前記隔壁と前記隔壁と接触する食物を選択的に加熱するために前記 隔壁と熱的に結合される保温コア、前記コアは相転移温度における固−固相転移 の間に潜熱を蓄積する固体状相転移材、および相転移温度以上の温度に前記コア を加熱するために前記コアと熱的に接触する磁気誘導加熱素子を有し、 前記素子は、前記素子を加熱するために前記コアに電流を誘起させる磁場に反応 する強磁性材を含み、前記強磁性材は前記相転移材の相転移温度と融点の間にキ ュリー温度を有し、前記強磁性材がキュリー温度以上に加熱された場合に中断イ ンピーダンスを有し、前記素子の中断インピーダンスは、設定インピーダンスよ り低く、前記素子の強磁性材がキュリー温度以上に加熱されたとき、前記食物保 持器の温度を調整するために、前記インピーダンス検出器が発生磁場を中断する ようにしてなる、温度を自己調節する食物温め器。 21.前記磁気素子が、非磁性の電気伝導性基礎質を含む、請求項20に記載の 装置。 22.前記強磁性材が、ニッケル−銅合金であり、前記基質が銅およびアルミニ ウムからなる群から選ばれる材料で形成される請求項21に記載の装置。 23.保持器を含む磁気誘導ヒーターと、磁場を発生する手段と、発生器による 発生磁場内に配置された本体のインピーダンスを検出し、検出されるインピーダ ンスが、設定値以下に降下したときに磁場を中断させるインピーダンス検出手段 とを設ける工程と、 十分に剛く、加熱される食物と接触して食物を加熱する隔壁を有する保温、 温度自己調節、食物保持装置と、 前記隔壁および隔壁と接触する食物を選択的に加熱するために隔壁と結合さ れた保温コア、相転移温度で生じる固−固相転移の間に潜熱を蓄積するための固 体状相転移材を有するコア、およびコアを相転移温度以上に加熱するために、コ アと熱的に接触する磁気誘導加熱素子を設ける工程と、 発生手段を用いて磁場を発生させる工程と、 素子を加熱するために素子内に電流と対応インピーダンスを誘起させるために、 食物保持装置を、保持器上の磁場内に配置する工程と、 インピーダンス検出手段を用いて素子の前記対応インピーダンスを検出する工程 と、 検出された対応インピーダンスを設定インピーダンス値と比較する工程と、 検出された素子の対応インピーダンスが、設定インピーダンス値より小であ るとき、磁場を中断する工程とを有する食物保持装置を加熱する方法。
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