JP2002514827A - 別個のデジタルサウンドフォーマットでマトリックス符号化された環境音チャンネル - Google Patents

別個のデジタルサウンドフォーマットでマトリックス符号化された環境音チャンネル

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Abstract

(57)【要約】 3乃至5の追加環境音チャンネルから別個の2環境音チャンネルにマトリックス符号化することによって、2環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウンドトラックシステムのフォーマット以内に3以上の環境音チャンネルが与えられる。2環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウンドトラックシステムのデジタルオーディオ流れは不変のままであり、従って、現存の再生装置との両立性を与える。デジタルサウンドトラックを保持する媒体のフォーマットもまた不変である。環境音チャンネルにマトリックス技術を用いることによって、特に、もし、能動的マトリックス復号が用いられるならば、デジタルサウンドトラックシステムの分離性は聞き取れる程度には減少されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はマルチチャンネルオーディオ分野に関する。特に、本発明は映画サウ
ンドトラック用の概して別個のデジタルサウンドフォーマットのマトリックス符
号化された環境音チャンネルに関する。
【0002】
【発明の背景】
映画用光学サウンドトラックは今世紀初頭初めて実際に提示され、1930年
代以降映画と共に音声を提供する最も一般的な方法になっている。最新のシステ
ムでは、フィルムを通した透過光がサウンドトラック幅の変化によって変調され
、そこでは理想的に透明なサウンドトラックの変化する幅が理想的に不透明な環
境以内に位置付けられる。この種のサウンドトラックは「可変面積」として知ら
れる。
【0003】 サウンドトラック幅をおおう不均一な光によるひずみ及びその他の幾何学的歪
成分を低減させるために「両側性」可変面積トラックが導入された。このフォー
マットは2つの変調された端、即ち、固定された中心線の周りに同一鏡像を有す
る。その後開発された、現標準モノラルアナログ光学サウンドトラックフォーマ
ットは、「2重両側性」サウンドトラックと呼ばれる。このフォーマットは同一
サウンドトラック内に2つの両側性要素を有し、従って、照明の不均一性誤差に
対するさらなる免疫を与える。光学サウンドトラックの歴史及び可能性について
の有用な論議は、イオアンアレン(Ioan Allen)による「ドルビー雑音抑制システ
ムを用いる低歪光学サウンドトラック」(J. SMPTE, September 1975, Volume 8
4, pages 720-729)で入手し得る。1970年代の中ごろにはステレオ可変面積
(SVA)トラックがますます普及し、そこでは独立して変調された2つの両側
性サウンドトラックが、通常のモノラル可変面積トラックと同一領域に並べて設
けられた。
【0004】 1976年に、ドルビー社はドルビーステレオの4チャンネルステレオ光学バ
ージョンを導入した。そこでは、2つのSAVトラックで4チャンネルサウンド
を保持するためにオーディオマトリックス符号化及び復号が用いられた。“Do
lby”及び“Dolby Stereo”はドルビー・ラボラトリーズ・ライセ
ンシング・コーポレーション( Dolby Laboratories Licensing Corporation )
の商標である。SVA光学トラック用Dolby Stereoは“MP”マト
リックス、即ち、2つのSVAトラックに4つの音源チャンネル(左、右、中央
及び環境)を記録しかつ4チャンネルを再生する4:2:4マトリックス型を用
いる。原Dolby Stereoステレオ光学フォーマットではDolbyA
型アナログオーディオ雑音抑制が用いられたが、1980年代中頃にドルビー社
は改良されたアナログオーディオ処理システム、即ち、Dolby SRを導入
し、それが現在Dolby Stereoステレオ光学サウンドトラックフィル
ムで用いられている。
【0005】 多重チャンネル映画音声は、少なくとも「ファンタサウンド」と同程度に早く
から用いられ、そこでは映画ファンタジア(Fantasia)の4チャンネル
サウンドトラックが、映画伝送フィルムと同期された別フィルムのそれぞれの光
学トラックに保持された。その後1950年代に、各種の「磁気テープ(ストラ
イプ)」技術が導入され、そこでは多重チャンネル音声が画像伝送フィルムに取
り付けられた磁化可能材料の別個のトラックに記録された。概して、磁気テープ
を付けた35mmフィルムが3又は4個の独立サウンドトラックを保持し、同時
に磁気テープを付けた70mmフィルムが6個の独立サウンドトラックを保持し
た。
【0006】 磁気テープを付けたサウンドトラックを有する大抵の映画フィルムは各磁気ト
ラックに別のチャンネルを保持したが、1970年代中頃に封切られた少なくと
も1つのフィルム(Tommy in"Quintaphonic"sound)ではマトリックス符号化、
即ち、通常左及び右トラックが左前方、左後方、右前方及び右後方サウンドチャ
ンネルで符号化されるものが用いられた。第3中央チャンネルは依然として別の
ままであった。位相に敏感なマトリックスシステムは、マトリックス符号化され
たトラック間の位相変化によりふらつくサウンドイメージ(音像)に悩まされた
【0007】 映画80日間世界一周(Around the World in Eighty Days)の一部のプリン
トで用いられたパースペクタサウンド(PerspectaSound)の変形では、35mm
の4個の磁気トラックがそれぞれ左、中央、右及び環境チャンネル情報を保持し
た。環境音情報に加えて、第4トラックは環境音を3つの環境音スピーカバンク
の選択されたバンクに環境音を方向付ける副可聴音声を保持した。パースペクタ
サウンドの初期形式では、スクリーン背後の選択されたスピーカに音声を方向付
けるためにモノラルサウンドトラックに副可聴音声が用いられた。
【0008】 磁気テープ付きフィルムは、Dolby Stereo35mm光学フォーマ
ットの導入後すたれた。
【0009】 1970年代に導入されたDolby Stereoの他のバージョンでは、
磁気テープ付き70mm映画フィルムの6個の独立オーディオトラックの4つに
Dolby雑音抑制が用いられた。このDolby Stereoフォーマット
の特徴としては、トラック1及び2(フィルムの左端と、左手スプロケット穴と
の間に位置する磁気テープに記録される)は、それぞれ左主スクリーンチャンネ
ル及び低周波のみの「バス拡大」情報を保持し、トラック3(左手スプロケット
穴と、画像との間に位置する磁気テープに記録される)は、中央主スクリーンチ
ャンネルを保持し、トラック4(画像と、右手スプロケット穴との間に位置する
磁気テープに記録される)もまた、低周波のみの「バス拡大」情報を保持し、ト
ラック5及び6(右手スプロケット穴と、フィルムの右端との間に位置する磁気
テープに記録される)は、それぞれ右主スクリーンチャンネル及び単一環境音チ
ャンネルを保持する。Dolby雑音抑制はバス拡大情報には用いられない。
【0010】 70mm磁気サウンドトラック映画フィルム用Dolby Stereoの変
形では、1つの環境チャンネル(「分割環境」又は「ステレオ環境」と呼ばれる
)の代わりに2つの環境チャンネルが与えられる。トラック1、3、5及び6は
従来のDolby Stereo70mmと同一であるが、トラック2には、低
周波バス情報と共に中及び高周波左環境情報が記録され(Dolby雑音抑制と
共に)、トラック4には、低周波数バス情報と共に中及び高周波右環境情報が記
録される(Dolby雑音抑制と共に)。劇場で再生されると、トラック2及び
4の中及び高周波ステレオ環境情報は、それぞれトラック6からのモノラル環境
バス情報と結合された左及び右環境スピーカに供給される。Dolby Ste
reo70mmのこの変形は、現在一般的な「5.1」チャンネル(時には6チ
ャンネルと呼ばれる)構成、即ち、左、中央及び右主スクリーンチャンネル、左
及び右環境チャンネル並びに低周波バス拡大(LFE)又はサブウーファチャン
ネルの早期の形であった。他の全帯域幅チャンネルよりも遥かに少ない情報を保
持するLFEチャンネルは、現在は「.1」チャンネルと呼ばれる。
【0011】 アナログサウンドトラック忠実度のこれらの利点にもかかわらず、70mm磁
気サウンドトラックフィルムの高コスト及び35mm光学サウンドフィルムに用
いられるマトリックス技術の知覚的限界のために、フィルムサウンドトラックは
長い間デジタル符号化の候補と考えられてきた。1992年に、ドルビー社は3
5mmフィルム用にDolby Digital(ドルビーデジタル)光学サウ
ンドトラックフォーマットを導入した。Dolby Digitalは、ドルビ
ー社の商標である。5.1チャンネル(左、中央、右、左環境及び左LFE)サ
ウンドトラック情報は、ドルビー社のAC-3知覚符号化構成を用いて符号化さ
れる。その符号化された情報がまた、フィルムの一方側に沿ったフィルムのスプ
ロケット穴間に光学的に印刷されたシンボルのブロックとして符号化される。ア
ナログSVAトラックは両立性のため保有される。Dolby Digital
35mmフィルムフォーマットの詳細は米国特許第5,544,140号、5,
710,752号及び5,757,465号に記載される。Dolby AC-
3知覚符号化構成の基本的要素は、米国特許第5,583,962号に記載され
る。Dolby AC-3の実際的な実施上の詳細は、米国テレビシステム委員
会(ATSC)、「デジタルオーディオ圧縮標準(AC-3)」の1995年1
2月20付文書A/52(インターネットの世界的ウエブ<www.atsc.org>で入
手可能)に記載される。概してDolby Digitalシステムは、70m
m磁気サウンドトラックフィルムのチャンネル分離性を与えると同時に35mm
光学サウンドトラックフィルムの低コスト及び両立性を保つ。
【0012】 その後1993年に、ソニーが35mm映画フィルム用Sony Dynam
ic Digital Sound(SDDS)を導入した。SDDSシステム
では、「7.1」チャンネル(時には8チャンネルと呼ばれる)(左、左中央、
中央、右中央、右、左環境、右環境及びLEF)サウンドトラック情報が、ソニ
ーのATRAC知覚符号化の形を用いてデジタル符号化される。その符号化され
た情報がまた、フィルム各端及び至近のスプロケット穴間に光学的に印刷された
シンボルのストリップ(帯状片)として符号化される。Sony、Sony D
ynamic Digital Sound、SDDS及びATRACは商標で
ある。Sony SDDSシステムの一部詳細が米国特許第5,550,603
号、5,600,617号及び5,639,585号に記載される。
【0013】 同様に1993年に、デジタル・シアター・システム・コーポレーション(DS
T)が独立媒体デジタルサウンドトラックシステムを導入した。そこでは、画像
を5.1チャンネルサウンドトラック情報(左、中央、右、左環境、右環境及び
LEF)を有する一種の知覚符号化を用いて符号化されたCD-ROMと画像と
を同期させるために、35mm映画フィルムはタイムコードトラックを保持する
。DSTは商標である。DSTシステムの一部詳細が、米国特許第5,155,
510号、5,386,255号、5,450,146号及び5,451,94
2号に記載されている。
【0014】 Dolby Digital、Sony SDDS及びDSTシステムのさら
なる詳細は、ラリーブレーク(Larry Blake)による「映画におけるデジタルサ
ウンド」(Mix, October 1995, pp.116, 117,119,121, and 122)記載されてい
る。
【0015】 図1は、Dolby Digital又はDST5.1チャンネルシステムを
用いる典型的劇場10に関する理想化されたスピーカは配置を示す。左チャンネ
ルサウンドトラックLは左スピーカ12に用いられ、中央チャンネルサウンドト
ラックCは中央スピーカ14に用いられ、右チャンネルサウンドトラックRは右
スピーカ16に用いられる。それらのスピーカのすべてが映画スクリーン18の
背後に位置付けられる。これらは主スクリーンチャンネルと呼ばれ得る。左環境
チャンネルLは、劇場の左壁22の背後部分に示される左環境スピーカ20に
用いられる。右環境チャンネルRは、劇場の右壁26の背後部分に示される右
環境スピーカ24に用いられる。通常実施では、複数の左環境スピーカが、劇場
の前後間の約中間位置から始まって背面壁28まで伸び、次いで背面壁に沿って
その中央位置付近まで延びる。右環境スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の
形で右側壁及び背面壁に沿って配置される。さらに、無指向性低周波音声を伝え
る低周波効果(LFE)、即ち、サブウーファスピーカ(図示せず)が通常スク
リーン18の後方に配置されるが、任意の位置に配置され得る。簡単のために、
どの図にもLFE又はサブウーファは示されていない。
【0016】 図2は、Sony SDDS7.1チャンネルシステムを用いる典型的な劇場
10に関する理想化されたスピーカは配置を示す。Sony SDDSシステム
が2つの追加の主スクリーンチャンネル、即ち、左中央スピーカ13に用いられ
る左中央チャンネルLC及び右中央スピーカ15に用いられる右中央チャンネル
RCを与えることを除けば、配置はDolby及びSDDSに関して図1に示さ
れたものと同一である。
【0017】 3つのデジタル映画音声システムのすべては、少なくとも3つの別個の主スク
リーンチャンネル及び2つの別個の環境音チャンネルを与える。大抵の多重チャ
ンネル音声映画の製作者及びその聴取者を満足させるためには2つの環境音チャ
ンネルで十分であるが、それにもかかわらず、幾つかの映画に関しては3チャン
ネル以上の環境音が所望される。
【0018】 3チャンネル以上の環境音に関する欲求は、7.1チャンネルSony SD
DSシステムに追加の環境音チャンネルを与える研究方法を開示する、2つの関
連特許(米国特許第5,602,923号及び第5,717,765号)で扱わ
れている。同特許は、SDDSシステムが、8チャンネルの情報を得るために現
映画技術の帯域幅限界を押し上げ、かつ主又は環境チャンネル帯域幅が犠牲にさ
れない限り、追加のトラックは従来の映画フィルムで利用可能な実際的な現帯域
幅を超えていることを指摘している。
【0019】
【発明が解決すべき課題】
第5,602,923号及び第5,717,765号特許は、通常の左環境及
び右環境スピーカからのそれぞれの環境チャンネル情報のすべて又はその一部分
を聴取者及び映画スクリーン上方のスピーカに方向づけるために、1つ又はそれ
以上の非常高い高周波音声を左環境及び右環境チャンネルに加えている。しかし
、この方法の欠点は、3つ以上の各環境音スピーカバンクからは異なった環境音
チャンネルを同時に再生できないことである。言い換えると、たとえ環境音チャ
ンネルを再生するスピーカ位置が変化され得ても、一度に可能なのはこれらの内
2チャンネルのみに過ぎない。
【0020】 従って、Dolby Digital、Sony SDDS及びDSTデジタ
ルサウンドトラックシステムの現フォーマット以内で3つ以上の環境音チャンネ
ルを与える必要性はまだ満たされていない。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャン
ネルを与えることである。
【0022】 本発明の目的は、フィルム又は画像と同期される他の媒体に記録されようとさ
れまいと、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウ
ンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャンネルを与
えることである。
【0023】 本発明の他の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計された
デジタルサウンドトラックシステムの同一デジタルオーディオ流れ以内で、3つ
以上の環境音チャンネルを与えることである。
【0024】 本発明の別の目的は、2環境音チャンネル再生用の現存する再生装置の能力が
変化されないように、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデ
ジタルサウンドトラックシステムで3つ以上の環境音チャンネルを与えることで
ある。
【0025】 本発明の他の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計された
デジタルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、デジタルサウンドト
ラックを保持する媒体が変化されないように、3つ以上の環境音チャンネルを与
えることである。
【0026】 本発明のなお別の目的は、マトリックス符号化及び復号のクロストークに比較
的影響されない環境音映画チャンネル関してのみマトリックス符号化及び復号を
用いることである。
【0027】 本発明のなおさらなる目的は、クロストークが望ましくないところでは主スク
リーン音声チャンネルに別個のサウンドトラックを用いるが、人の耳の後方指向
特性のためにクロストークがより受容可能な環境音サウンドトラックチャンネル
にはマトリックス符号化を用いることである。
【0028】 本発明のなおさらなる目的は、クロストークが望ましくないところでは主スク
リーン音声チャンネルに別個のサウンドトラックを用いるが、クロストークが比
較的無害な隣接象限内の環境音チャンネルスピーカ位置のためにクロストークが
より受容可能な環境音サウンドトラックチャンネルにはマトリックス符号化を用
いることである。
【0029】 本発明のなおさらなる目的は、2環境音チャンネルのみを保持するのに要する
密度を超えて光学シンボルの密度を増加させることなく、映画フィルムに印刷さ
れた光学シンボルとしてデジタル情報を保持するデジタル映画サウンドトラック
システムの形で3つ以上の環境音チャンネルを与えることである。
【0030】 本発明によると、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャン
ネルが与えられる。2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのデジタルオーディオ流れは変化されずに残り、
従って現存する再生装置との両立性が与えられる。さらに、デジタルサウンドト
ラックを保持する媒体のフォーマットは変化されない。Dolby Digit
al及びSony SDDSシステムの場合では、映画フィルムに印刷されたシ
ンボルを保持するデジタル情報は変化されずに残る。即ち、シンボル又は「ビッ
ト」サイズが低減される必要はない。Dolby Digital及びSony
SDDSシステムの双方において、光学的に記録されるシンボルはデジタル情
報を表し、そのデジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネルを表
す。理論的には、より多くのビットを与えて同一の物理的領域により多くのデー
タを記憶し得るようにさせるために、シンボルサイズを低減させることによって
追加のチャンネルが伝送され得るが、そのような低減ではプリント処理で望まし
くない困難性が導入されて現場のレコーダ及びプレーヤ装置の実質的改変を要す
るであろう。(同様に、ドルビー社は、結果的に生じるあらゆる技術的及び経済
的問題と共に、フィルムの反対側にデータを設ける研究方法は拒否した。従って
、往復共に完全な両立性が保たれる。
【0031】 さらに、デジタルサウンドトラックシステムの分離性は、特に、能動的マトリ
ックス復号が用いられるならば、環境音チャンネルにマトリックス技術を用いる
ことによって聴取可能に縮小されることはない。前方発生音の感度と比較して後
方発生音に関する人の耳の相対的無感覚性は、さもなければ別個のチャンネル再
生システムでの環境音チャンネルに関してマトリックス符号化の使用を高度に受
容可能なものにさせる(頭後方の環境音チャンネル間クロストークはすべて聴取
者によって知覚されそうもない。さらに、同一の隣接象限内チャンネル間クロス
トークは、例えば、LCRSマトリックスシステムの対話保持中央チャンネルか
ら環境チャンネルへのクロストークより受容され得る)。
【0032】 本発明のこれら及び他の目的、利点並びに特徴は、本明細書、図面及び請求の
範囲を考察することによって当業者には明らかになるであろう。
【0033】 本発明の面には、1)映画フィルム、磁気テープ、光学ディスク又は2つの別
個の環境音チャンネルが3乃至5の環境音チャンネルで符号化される別個の映画
サウンドトラックを保持する磁気光学ディスクのようなデジタル又はアナログフ
ォーマット媒体と、2)少なくとも3つの主チャンネルが別個のサウンドトラッ
クに記録され、3ないし5の環境音チャンネルが2つの別個の環境音サウンドト
ラックチャンネルにマトリックス符号化されると共に記録される、映画サウンド
トラックを生成する方法と、3)別個のチャンネルが2つの環境音チャンネルを
含み、2つの別個の環境音チャンネルが3乃至5のマトリックス符号化されたチ
ャンネルを保持する、少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
に保持される映画サウンドトラックを生成する方法と、4)別個のチャンネルが
2つの環境音チャンネルを含み、2つの別個の環境音チャンネルが3ないし5の
環境音マトリックス符号化されたチャンネルを保持する少なくとも5つの別個の
映画サウンドトラックチャンネルで保持される、映画サウンドトラックを再生す
る装置とが含まれる。
【0034】
【実施形態】 2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウンドトラ
ックシステムで3、4又は5環境音チャンネルを再生する本発明の実施形態は、
それぞれ図3、4及び5に示される。図3、4及び5には3つの主スクリーンス
ピーカチャンネル(L、C及びR)スピーカのみが示されているが、図2の方法
で5つの主スクリーンスピーカチャンネル(L、LC、C、RC及びR)が用い
られ得ることは理解されるべきである。本発明はDolby Digital、
Sony及びDSTデジタルサウンドトラックシステムに同等に適用され、それ
らと共に用いられ得る。本発明はまた、別個の左環境及び右環境トラックを用い
る6磁気トラック70mmのような、別個のアナログサウンドトラックシステム
にも用いられる。各種の図面では、同一、類似又は対応する要素を説明するため
に同一参照番号が用いられる。
【0035】 図3は、本発明の3環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:3マトリックスデコーダ32のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左環境(L)、右環境(R )及び中央環境(C)オーディオ入力でマトリックス符号化される。言い換え
ると、L、R及びCオーディオ入力は2つの環境オーディオ入力にマトリ
ックス符号化され、これらの2環境オーディオ入力は、主スクリーン及びLFE
入力に沿って通常のDolby Digital、Sony又はDSTデジタル
サウンドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される。デコーダ32
からの3つのデマトリックスされた環境音チャンネルL、R及びCは、そ
れぞれ左環境スピーカ34、右環境スピーカ38及び中央環境スピーカ36に印
加される。環境スピーカ位置は理想化された位置に示される。通常実施では、劇
場の左側壁に沿って隔置された複数の左環境スピーカが劇場の前方及び後方間の
約中間位置から始まって、後方壁28まで伸びる。右環境スピーカは、左環境ス
ピーカ配置の鏡像の形で右側壁に沿って隔置される。中央環境スピーカは劇場の
後方壁28に沿って隔置される。
【0036】 図4は、本発明の4環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:4マトリックスデコーダ42のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左前方環境(LF)、左後方
環境(LR)右前方環境(RF)及び右後方環境(RR)オーディオ入力
で4:2マトリックス符号化されている。言い換えると、LF、LR、RF 及びRRオーディオ入力は2つの環境オーディオ入力に4:2マトリックス
符号化され、これらの2環境オーディオ入力は、主スクリーン及びLFE入力に
沿って通常のDolby Digital、Sony又はDSTデジタルサウン
ドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される。デコーダ42からの
4つのデマトリックスされた環境音チャンネルLF、LR、RF及びRR は、それぞれ左前方環境スピーカ44、左後方環境スピーカ46、左前方環境
スピーカ48及び右後方環境スピーカ50に印加される。環境スピーカ位置は理
想化された位置に示される。通常実施では、劇場の左側壁に沿って隔置される複
数の左前方環境スピーカが劇場の前方及び後方間の約中間位置から始まって、後
方壁28まで伸びる。劇場の左側壁に沿って隔置される複数の左後方環境スピー
カが、左環境スピーカの最後から隔置された位置から始まって、後方壁28まで
伸び、その後後方壁に沿って後方壁の中間点に近い位置まで伸びる。右前方及び
右後方環境スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の形で右側壁及び後方壁に沿
って隔置される。
【0037】 図5は、本発明の5環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:5マトリックスデコーダ52のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左前方環境(LF)、左後方
環境(LR)、右前方環境(RF)、右後方環境(RR)及び中央環境(
)オーディオ入力で5:2マトリックス符号化されている。言い換えると、
LF、LR、RF及びRRオーディオ入力は2つの環境オーディオ入力
に5:2マトリックス符号化され、これらの2環境オーディオ入力は、主スクリ
ーン及びLFE入力に沿って通常のDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される
。デコーダ52からの5つのデマトリックスされた環境音チャンネルLF、L
、RF、RR及びCはそれぞれ左前方環境スピーカ44、左後方環境
スピーカ46、左前方環境スピーカ48及び右後方環境スピーカ50及び中央環
境スピーカに印加される。環境スピーカ位置は理想化された位置に示される。通
常実施では、劇場の左側壁に沿って隔置される複数の左前方環境スピーカが劇場
の前方及び後方間の約中間位置から始まって、後方壁28まで伸びる。劇場の左
側壁に沿って隔置される複数の左後方環境スピーカが、左環境スピーカの最後か
ら隔置された位置から始まって、後方壁28まで伸びる。右前方及び右後方環境
スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の形で右側壁及び後方壁に沿って隔置さ
れる。
【0038】 本発明は、3、4又は5環境音が、3デジタル映画サウンドトラックシステム
で利用可能な別個の2環境チャンネルに符号化されることに関して記載されるが
、3環境チャンネルが最適と考えられ得る。これには幾つかの理由がある。第1
に、人の耳は頭の後方向には比較的に無感覚でありかつ多数の音源方向を分解す
ることはできない。第2に、環境チャンネル数が増加するにつれて、通常各チャ
ンネルを伝えるスピーカ数は減少される(同一数のスピーカが利用可能な数の環
境チャンネル間に分割される)。特定の環境音チャンネルに専用されるスピーカ
バンクが少なくなって点源になる傾向があるので、聴取者の注意は映画スクリー
ンから多分一層散らされるであろう。さらに、聴取者が物理的に特定の環境チャ
ンネルに密接して座るので、そのチャンネルからの音声は他の環境チャンネル用
の音声を伝える他の環境スピーカから来る音を隠蔽する傾向がある。3環境チャ
ンネルは、大抵の実際的劇場環境で隠蔽問題が悪化するのを防止する最適数であ
り得る。
【0039】 左環境及び右環境トラックが3つの環境音チャンネルでマトリックス符号化さ
れるデジタルサウンドトラックを生成する場合には、MP4:2符号化マトリッ
クスは符号化マトリックスの環境入力に入力を加えないことによって3:2マト
リックスとして用いられるのが望ましい。MP3:2マトリックスは以下の関係
式によって限定される。
【0040】 L=L+0.707C (式1) R=R+0.707C (式2) ここでLは左チャンネル信号、Rは右チャンネル信号、Cは中央チャンネル信号
、Sは環境チャンネル信号である。従って、マトリックエンコーダ出力信号は3
つの源信号の加重和である。L及びRTはマトリックス出力信号である。
【0041】 MP2:3復号またリックスは以下の関係式で限定される。
【0042】 L= L (式3) R= R (式4) C’=(L+R)/√2 (式5) ここでLは復号された左チャンネル信号、Rは復号された右チャンネル信号、C
は復号された中央チャンネル信号である。従って、マトリックデコーダの出力信
号は3:2エンコーダマトリックス出力信号L+Rの加重和を形成する。
【0043】 3:2:3マトリックス配置の知られた欠点のために、復号マトリックスから
の出力信号L、R、C’及びS’は符号化マトリックスへの対応する4入力信号
とは正確には一致しない。これは、式1及び2からのL、C及びRの加重値を式
3乃至5に代入することによって容易に証明される。
【0044】 L= L+0.707C (式3a) R= R+0.707C (式4a) C’=(L+R)/√2=C+0.707(L+R) (式5a)
【0045】 クロストーク成分(L信号などの0.707C)は望ましくないが、基本的3
:2:3マトリックス技術の限界である。2:3MPマトリックスデコーダの性
能を改良する好ましい研究方法は米国特許第5,046,098号に記載されて
いる。同098特許及びその親の米国特許第4,799,260号は、Dolb
y Pro Logic デコーダとして知られる能動マトリックスデコーダの
基本的成分に向けられる。
【0046】 図6は、3:2エンコーダとして構成された従来の先行技術のDolby M
P Matrix エンコーダの理想化された機能構成図である。同エンコーダ
は、別個の3入力信号、即ち、左、中央及び右(L、C、R)信号を受容し、2
つの最終出力、即ち、左全体及び右全体出力(Lt及びRt)を作り出す。C入
力は平等に分割され、一定の音響パワーを維持するためにレベルを3dB下げてL
及びR入力と合算される。
【0047】 符号化された左全体(Lt)及び右全体(Rt)信号は下式出表される。
【0048】 Lt=L+0.707C Rt=R+0.707C ここでLは左入力信号、Rは右入力信号、Cは中央入力信号である。
【0049】 Dolby3:2MPマトリックスエンコーダで符号化されるオーディオ信号
は、Dolby Surroundデコーダ、即ち、受動的環境デコーダ又はD
olby Pro Logicデコーダ、即ち、能動的環境デコーダで復号され
得る。受動的デコーダは、オーディオマトリックスに内在するクロストーク制約
のためにすべての聴取者位置につき正確に音声を配置させるためにその能力が限
定される。Dolby Pro Logic 能動デコーダは、そのようなクロ
ストーク成分を抑制する指向性増強技術を用いる。能動的環境デコーダが用いら
れ得るが、図3及び4実施形態のデコーダ32及び42はそれぞれDolby
Pro Logic能動デコーダ(もし、Pro Logic2:4でコーダが
用いられるならば、出力が環境出力からとられることはない)であることが望ま
しい。ドルビー社で製造される職業用劇場プロセッサはそのようなDolby
Pro Logicデコーダ(即ち、Dolby CP45、Dolby CP
65及びDolby CP500Cinema Processor)を含む。
【0050】 図7は、Dolby MPマトリックス符号化された信号を復号できる受動環
境デコーダの理想化された機能構成図である。レベル及びチャンネルバランス訂
正を除けば、Lt入力信号は無修正で通過して左出力になる。Rt入力信号も同
様に右出力信号になる。Lt及びRtもまた中央信号Cを保持し、同信号はLt
及びRtを単純に加算することによって生成される。受動的デコーダもまた使用
され得るが、3つの復号された環境音チャンネル間の分離性を高めるためにDo
lby Pro Logicデコーダ(3:2デコーダとして構成された)が用
いられるのが望ましい。
【0051】 本発明の4:2:4オーディオマトリックスシステムでMPマトリックスが用
いられるのは望ましくない。その理由は4:2:4MPマトリック本来のダイヤ
モンド形状は、チャンネル(L/C/R)の3つがスクリーンに位置付けられるダ
イヤモンド形状配置に適するように設計されるからである。その代わりに、4:
2:4マトリック実施形態では“QS”(又はその代わりに“SQ”)マトリッ
クスシステムを用いるのが望ましい。“QS”及び“SQ”システムは、それぞ
れSansui及びCBSによって1970年代に導入された2つの競合する4
チャンネル方式音声システムの基本であった。両システムの詳細は当業界ではよ
く知られている{例えば、「4チャンネル方式選集」、即ち、Audio Engineerin
g Society 1975 及びそこに記載された記事、特に、ジョンエムイーグルによる
「多重チャンネルステレオ概観」(John M. Eagle, pp. 94-101)、ベンジャミ
ンビーバウワ他による「4チャンネルマトリックス展望」(Benjamin B. Bauer,
et al of CBS, pp. 102-110)、イトウによる「両立性4チャンネルマトリクス
化に関する国際符号化標準提案」(R. Itoh of Sansui, pp. 125-131)及び ジ
ョンイーグルによる「4-2-4マトリックスシステム、標準、実施及互換性」(
John Eagle. Pp. 132-138)を参照のこと。同様に、ウッドワードによる「4チ
ャンネル概観」(J. G. Woodward, Journal of the Audio Engineering Society
, October/November 1977, Vol. 25, No. 10/11, pp. 843-854)及びその引用文
献を参照のこと}。QS及びSQでは共に正方形状配置、即ち、図4のように配
置された環境チャンネルにより適した配置が用いられる。3:2:3実施形態の
場合と同様に、受動的2:4デコーダは低減された性能で用いられ得るが、4:
2:4実施形態の2:4デコーダでは能動的デコーダが用いられるのが望ましい
。当業界では多くのQS及びSQデコーダが知られている。
【0052】 図5実施形態の2:5デコーダ52に関しては、このようなデコーダは相補的
5:2エンコーダと共に当業界では周知である。そのような5:2:5マトリッ
クス符号化及び復号デコーダは、米国特許第5,319,713号及びジェーム
スウオラーによる「円形環境5.2.5 5チャンネル環境システム白書」(Ja
mes K. Waller, Jr. インターネットhttp://www.surround.net.whitepap.html)
に記載されている。
【0053】 本発明はこれまでDolby Digital、Sony SDDS及びDS
T映画サウンドトラックシステムに関連して記載されたてきが、本発明がこれら
のシステム又はそれらの提示フォーマットに限定されないことは理解されるべき
である。本発明は、なお今後開発されるべき他のフォーマットに関連して用いら
れかつ既知及び将来の提示フォーマットとの製作に関連して用いられ得る。例え
ば、本発明は提示フォーマットが製作されるマスター記録物の製作に関連して用
いられ得る。
【0054】 従って、概して本発明は少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャン
ネルを保持する媒体に用いられ、そこでは別個のチャンネルが別個の2つの環境
音チャンネルを含み、別個の2つの環境音チャンネルは3ないし5環境音マトリ
ックス符号化されたチャンネルを保持する。別個の映画チャンネルはデジタルフ
ォーマットの形で媒体に保持され、その場合媒体は以下の任意のものでよい。即
ち、デジタル情報を表す光学的に記録されたシンボルを有する映画フィルムであ
って、同デジタル情報がまた前記別個の映画サウンドトラックチャンネル(例と
してはDolby Digital及びSony SDDSの提示フォーマット
が含まれる)(例えば、米国特許第5,544,140、5,621,489、
5,639,585及び5,710,752を参照のこと)を表す映画フィルム
、デジタル情報を表す、ディスク表面に刻印されたくぼみ(ピット)を有する光
学ディスクであって、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャン
ネルを表す光学ディスク、デジタル情報を表す、ディスク表面に刻印されたくぼ
み(ピット)を有する光学ディスクであって、同デジタル情報がまた別個の映画
サウンドトラックチャンネルを表し、そこでは光学ディスクがコンパクトディス
ク(例えば、DSTシステムの提示フォーマットを含む)である光学ディスク、
デジタル情報を表す、磁気的に方向付けられた粒子を有する磁気光学ディスクあ
って、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネルを表す磁気
光学ディスク又はデジタル情報を表す、磁気的に方向付けられた粒子を有する磁
気テープあって、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネル
を表す磁気テープのいずれの媒体でもよい。
【0055】 別個の映画チャンネルは、アナログフォーマットの形の媒体に保持され、その
場合媒体は以下の任意のものでよい。即ち、アナログ情報を表す磁気的に方向づ
けられた粒子のトラックを有する、1つ又はそれ以上の磁化可能な被覆物を有す
る映画フィルムであって、各トラックが別個の映画サウンドトラックチャンネル
を保持する映画フィルム又はアナログ情報を表す磁気的に方向づけられた粒子の
トラックを有する磁気テープであって、各トラックが別個の映画サウンドトラッ
クチャンネルを保持する磁気テープのいずれかでよい。
【0056】 既に列記したあらゆる場合において、別個の2つの環境音チャンネルがマトリ
ックス符号化なしに再生されるときには、両立性再生のために環境音チャンネル
はマトリックス符号化されるのが望ましい。従って、逆方向両立性が保有される
。両立性2チャンネル再生を維持するために要する位相関係は当業界ではよく知
られている。
【0057】 本発明による映画サウンドトラックの記録は、1)少なくとも3つの主スクリ
ーン音声チャンネル及び3ないし5環境音チャンネルに関する音声情報をミキシ
ングし、2)3乃至5環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環境
音チャンネルにマトリックス符号化し、3)少なくとも3つの主スクリーン音声
チャンネル及びそれぞれ別個のサウンドトラックチャンネルの2つのマトリック
ス符号化された環境音チャンネルを記録することによって行われ得る。適切なミ
キシング技術は業界では周知である。既に述べたとおり、3つの環境音チャンネ
ルの場合におけるマトリックス符号化に関しては、Dolby MP符号化マト
リックスが用いられるのが望ましく、4環境音チャンネルの場合にはQSマトリ
ックスが用いられるのが望ましく、また、5環境音チャンネルの場合には任意の
適切な既知の5:2:5マトリックスシステムの符号化マトリックスが用いられ
得る。別個のサウンドトラックの音声チャンネルを記録する技術は、業界では知
られている(例えば、米国特許第5,453,802、5,600,617及び
5,639,585を参照のこと)。
【0058】 本発明による映画サウンドトラックを製作する場合には、マスタ記録の前又は
後でマトリックス符号化が行われる。マスタ記録の後でマトリックス符号化が行
われる場合には、映画サウンドトラックの製作は、1)少なくとも3つの主音声
チャンネル及び3ないし5環境音チャンネルにつき音声情報をミキシングし、2
)それぞれ別個のチャンネルの主音声チャンネル及び環境音チャンネルをマスタ
記録物に記録し、3)マスタ記録から主音声チャンネル及び環境音チャンネルを
再生し、4)3ないし5環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環
境音チャンネルにマトリックス符号化することによって行われ得る。マスタ記録
は、例えば、上記の任意のデジタルフォーマットを用いたデジタルか若しくは、
例えば、上記の任意のアナログフォーマットを用いたアナログでよい。
【0059】 映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、5)デジタル情報を表す光
学シンボルを生成し、同デジタル情報がまた、それぞれマスタ記録から再生され
た主音声チャンネル及びマスタ記録から再生された環境音チャンネルから符号化
された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルに応答して別個の映画
サウンドトラックチャンネルを表すようにし、6)マスタ音声ネガフィルムプリ
ントを生成するために光学シンボルを映画フィルム上に写真的にプリントするこ
とを含む。光学プリントを生成することは、前記特許第5,544,140号、
5,583,962号、5,710,752号及び5,757,465号に記載
されるDolby Degitalシステムによるように行われるのが望ましい
。その代わりに、光学シンボルはSony SDDSシステムによるように生成
され得る。マスタ音声ネガフィルムプリントを生成するためにそのようなシンボ
ルを映画フィルム上にプリントする技術は当業界では周知である。
【0060】 その代わりに、映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、それぞれ、
マスタ記録から再生された主音声チャンネル及びマスタ記録から再生された環境
音チャンネルから符号化された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネ
ルに応答して、別個の映画サウンドサウンドトラックチャンネルを表すデジタル
符号化されたオーディオ情報を生成することを含む。オーディオ情報をデジタル
符号化しかつ符号化された情報を光学ディスク上に符号化する技術は当業界では
周知である。
【0061】 既に注記した通り、マトリックス符号化はマスタ記録を記録する前又は後で行
われ得る。上で説明した特定の段階に関する記載はまた、以下で論じられる対応
する段階にも適用されることは理解されるべきである。マスタ記録を記録する前
にマトリックス符号化が行われる場合映画サウンドトラックは、1)少なくとも
3つの主音声チャンネル及び3乃至5の環境音チャンネルに関する音声情報をミ
キシングし、2)3ないし5の環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化さ
れた環境音チャンネルにマトリックス符号化し、主音声チャンネル及び2つのマ
トリックス符号化された環境音チャンネルを別個のチャンネルの形でそれぞれマ
スタ記録物上に記録することによって製作される。
【0062】 映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、4)デジタル情報を表す光
学シンボルを生成し、同デジタル情報がまた、それぞれ主音声チャンネル及び主
記録上に記録された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルに応答し
て、別個の映画サウンドトラックチャンネルを表すようにし、5)マスタ音声ネ
ガフィルムプリントを生成するために映画フィルム上に光学シンボルを写真的に
プリントすることを含む。
【0063】 その代わりに、映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、それぞれ、
主音声チャンネル及び前記マスタ記録に記録された2つのマトリックス符号化さ
れた環境音チャンネルに応答して、別個の映画サウンドトラックチャンネルを表
すデジタル符号化されたオーディオ情報を含む光学ディスクを製作することを含
み得る。
【0064】 マスタ記録を記録する前又は後でマトリックス符号化がなされようがなされま
いが、マスタ記録は以下の任意のものでよい。即ち、1)磁気光学ディスク記録
物(これはDolby Digitalサウンドトラックを製作するのに望まし
い)、2)記録された情報がデジタル情報を表す磁気テープ記録物、3)記録さ
れた情報がアナログ情報を表すフィルム記録上の磁気ストライプ(テープ)又は
4)記録された情報がアナログ情報を表す磁気テープ記録物の任意のものでよい
【0065】 合成映画フィルムプリントは、マスタ音声ネガフィルムプリント及びマスタ画
素ネガフィルムプリントから作られ得る。当業界ではそれを行う各種の技術が周
知である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 映画劇場の概略平面図であり、Dolby Digital及びDSTデジタ
ルサウンドトラックによって与えられるような理想化された左(L)、中央(C
)、右(R)、左環境(L)及び右環境(R)映画サウンドトラックを示す
【図2】 映画劇場の概略平面図であり、Sony SDDSデジタルサウンドトラック
によって与えられるような理想化された左(L)、左中央(LC)、中央(C)
右中央(RC)、右(R)、左環境(L)及び右環境(R)映画サウンドト
ラックを示す。
【図3】 本発明の3環境チャンネル実施形態による理想化されたスピーカ配置を示す映
画劇場の概略平面図である。
【図4】 本発明の4環境チャンネル実施形態による理想化されたスピーカ配置を示す映
画劇場の概略平面図である。
【図5】 本発明の5環境チャンネル実施形態による理想化されたスピーカ配置を示す映
画劇場の概略平面図である。
【図6】 3:2エンコーダとして構成された従来の先行技術Dolby MP Mat
rix エンコーダの理想化された機能構成図である。
【図7】 Dolby MPマトリックス符号化された信号を復号できる受動的環境2:
3でコーダの理想化された機能構成図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月10日(2000.5.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はマルチチャンネルオーディオ分野に関する。特に、本発明は映画サウ
ンドトラック用の概して別個のデジタルサウンドフォーマットのマトリックス符
号化された環境音チャンネルに関する。
【0002】
【発明の背景】 映画用光学サウンドトラックは今世紀初頭初めて実際に提示され、1930年
代以降映画と共に音声を提供する最も一般的な方法になっている。最新のシステ
ムでは、フィルムを通した透過光がサウンドトラック幅の変化によって変調され
、そこでは理想的に透明なサウンドトラックの変化する幅が理想的に不透明な環
境以内に位置付けられる。この種のサウンドトラックは「可変面積」として知ら
れる。
【0003】 サウンドトラック幅をおおう不均一な光によるひずみ及びその他の幾何学的歪
成分を低減させるために「両側性」可変面積トラックが導入された。このフォー
マットは2つの変調された端、即ち、固定された中心線の周りに同一鏡像を有す
る。その後開発された、現標準モノラルアナログ光学サウンドトラックフォーマ
ットは、「2重両側性」サウンドトラックと呼ばれる。このフォーマットは同一
サウンドトラック内に2つの両側性要素を有し、従って、照明の不均一性誤差に
対するさらなる免疫を与える。光学サウンドトラックの歴史及び可能性について
の有用な論議は、イオアンアレン(Ioan Allen)による「ドルビー雑音抑制システ
ムを用いる低歪光学サウンドトラック」(J. SMPTE, September 1975, Volume 8
4, pages 720-729)で入手し得る。1970年代の中ごろにはステレオ可変面積
(SVA)トラックがますます普及し、そこでは独立して変調された2つの両側
性サウンドトラックが、通常のモノラル可変面積トラックと同一領域に並べて設
けられた。
【0004】 1976年に、ドルビー社はドルビーステレオの4チャンネルステレオ光学バ
ージョンを導入した。そこでは、2つのSAVトラックで4チャンネルサウンド
を保持するためにオーディオマトリックス符号化及び復号が用いられた。“Do
lby”及び“Dolby Stereo”はドルビー・ラボラトリーズ・ライセ
ンシング・コーポレーション( Dolby Laboratories Licensing Corporation )
の商標である。SVA光学トラック用Dolby Stereoは“MP”マト
リックス、即ち、2つのSVAトラックに4つの音源チャンネル(左、右、中央
及び環境)を記録しかつ4チャンネルを再生する4:2:4マトリックス型を用
いる。原Dolby Stereoステレオ光学フォーマットではDolbyA
型アナログオーディオ雑音抑制が用いられたが、1980年代中頃にドルビー社
は改良されたアナログオーディオ処理システム、即ち、Dolby SRを導入
し、それが現在Dolby Stereoステレオ光学サウンドトラックフィル
ムで用いられている。
【0005】 多重チャンネル映画音声は、少なくとも「ファンタサウンド」と同程度に早く
から用いられ、そこでは映画ファンタジア(Fantasia)の4チャンネル
サウンドトラックが、映画伝送フィルムと同期された別フィルムのそれぞれの光
学トラックに保持された。その後1950年代に、各種の「磁気テープ(ストラ
イプ)」技術が導入され、そこでは多重チャンネル音声が画像伝送フィルムに取
り付けられた磁化可能材料の別個のトラックに記録された。概して、磁気テープ
を付けた35mmフィルムが3又は4個の独立サウンドトラックを保持し、同時
に磁気テープを付けた70mmフィルムが6個の独立サウンドトラックを保持し
た。
【0006】 磁気テープを付けたサウンドトラックを有する大抵の映画フィルムは各磁気ト
ラックに別のチャンネルを保持したが、1970年代中頃に封切られた少なくと
も1つのフィルム(Tommy in"Quintaphonic"sound)ではマトリックス符号化、
即ち、通常左及び右トラックが左前方、左後方、右前方及び右後方サウンドチャ
ンネルで符号化されるものが用いられた。第3中央チャンネルは依然として別の
ままであった。位相に敏感なマトリックスシステムは、マトリックス符号化され
たトラック間の位相変化によりふらつくサウンドイメージ(音像)に悩まされた
【0007】 映画80日間世界一周(Around the World in Eighty Days)の一部のプリン
トで用いられたパースペクタサウンド(PerspectaSound)の変形では、35mm
の4個の磁気トラックがそれぞれ左、中央、右及び環境チャンネル情報を保持し
た。環境音情報に加えて、第4トラックは環境音を3つの環境音スピーカバンク
の選択されたバンクに環境音を方向付ける副可聴音声を保持した。パースペクタ
サウンドの初期形式では、スクリーン背後の選択されたスピーカに音声を方向付
けるためにモノラルサウンドトラックに副可聴音声が用いられた。
【0008】 磁気テープ付きフィルムは、Dolby Stereo35mm光学フォーマ
ットの導入後すたれた。
【0009】 1970年代に導入されたDolby Stereoの他のバージョンでは、
磁気テープ付き70mm映画フィルムの6個の独立オーディオトラックの4つに
Dolby雑音抑制が用いられた。このDolby Stereoフォーマット
の特徴としては、トラック1及び2(フィルムの左端と、左手スプロケット穴と
の間に位置する磁気テープに記録される)は、それぞれ左主スクリーンチャンネ
ル及び低周波のみの「バス拡大」情報を保持し、トラック3(左手スプロケット
穴と、画像との間に位置する磁気テープに記録される)は、中央主スクリーンチ
ャンネルを保持し、トラック4(画像と、右手スプロケット穴との間に位置する
磁気テープに記録される)もまた、低周波のみの「バス拡大」情報を保持し、ト
ラック5及び6(右手スプロケット穴と、フィルムの右端との間に位置する磁気
テープに記録される)は、それぞれ右主スクリーンチャンネル及び単一環境音チ
ャンネルを保持する。Dolby雑音抑制はバス拡大情報には用いられない。
【0010】 70mm磁気サウンドトラック映画フィルム用Dolby Stereoの変
形では、1つの環境チャンネル(「分割環境」又は「ステレオ環境」と呼ばれる
)の代わりに2つの環境チャンネルが与えられる。トラック1、3、5及び6は
従来のDolby Stereo70mmと同一であるが、トラック2には、低
周波バス情報と共に中及び高周波左環境情報が記録され(Dolby雑音抑制と
共に)、トラック4には、低周波数バス情報と共に中及び高周波右環境情報が記
録される(Dolby雑音抑制と共に)。劇場で再生されると、トラック2及び
4の中及び高周波ステレオ環境情報は、それぞれトラック6からのモノラル環境
バス情報と結合された左及び右環境スピーカに供給される。Dolby Ste
reo70mmのこの変形は、現在一般的な「5.1」チャンネル(時には6チ
ャンネルと呼ばれる)構成、即ち、左、中央及び右主スクリーンチャンネル、左
及び右環境チャンネル並びに低周波バス拡大(LFE)又はサブウーファチャン
ネルの早期の形であった。他の全帯域幅チャンネルよりも遥かに少ない情報を保
持するLFEチャンネルは、現在は「.1」チャンネルと呼ばれる。
【0011】 アナログサウンドトラック忠実度のこれらの利点にもかかわらず、70mm磁
気サウンドトラックフィルムの高コスト及び35mm光学サウンドフィルムに用
いられるマトリックス技術の知覚的限界のために、フィルムサウンドトラックは
長い間デジタル符号化の候補と考えられてきた。1992年に、ドルビー社は3
5mmフィルム用にDolby Digital(ドルビーデジタル)光学サウ
ンドトラックフォーマットを導入した。Dolby Digitalは、ドルビ
ー社の商標である。5.1チャンネル(左、中央、右、左環境及び左LFE)サ
ウンドトラック情報は、ドルビー社のAC-3知覚符号化構成を用いて符号化さ
れる。その符号化された情報がまた、フィルムの一方側に沿ったフィルムのスプ
ロケット穴間に光学的に印刷されたシンボルのブロックとして符号化される。ア
ナログSVAトラックは両立性のため保有される。Dolby Digital
35mmフィルムフォーマットの詳細は米国特許第5,544,140号、5,
710,752号及び5,757,465号に記載される。Dolby AC-
3知覚符号化構成の基本的要素は、米国特許第5,583,962号に記載され
る。Dolby AC-3の実際的な実施上の詳細は、米国テレビシステム委員
会(ATSC)、「デジタルオーディオ圧縮標準(AC-3)」の1995年1
2月20付文書A/52(インターネットの世界的ウエブ<www.atsc.org>で入
手可能)に記載される。概してDolby Digitalシステムは、70m
m磁気サウンドトラックフィルムのチャンネル分離性を与えると同時に35mm
光学サウンドトラックフィルムの低コスト及び両立性を保つ。
【0012】 その後1993年に、ソニーが35mm映画フィルム用Sony Dynam
ic Digital Sound(SDDS)を導入した。SDDSシステム
では、「7.1」チャンネル(時には8チャンネルと呼ばれる)(左、左中央、
中央、右中央、右、左環境、右環境及びLEF)サウンドトラック情報が、ソニ
ーのATRAC知覚符号化の形を用いてデジタル符号化される。その符号化され
た情報がまた、フィルム各端及び至近のスプロケット穴間に光学的に印刷された
シンボルのストリップ(帯状片)として符号化される。Sony、Sony D
ynamic Digital Sound、SDDS及びATRACは商標で
ある。Sony SDDSシステムの一部詳細が米国特許第5,550,603
号、5,600,617号及び5,639,585号に記載される。
【0013】 同様に1993年に、デジタル・シアター・システム・コーポレーション(DS
T)が独立媒体デジタルサウンドトラックシステムを導入した。そこでは、画像
を5.1チャンネルサウンドトラック情報(左、中央、右、左環境、右環境及び
LEF)を有する一種の知覚符号化を用いて符号化されたCD-ROMと画像と
を同期させるために、35mm映画フィルムはタイムコードトラックを保持する
。DSTは商標である。DSTシステムの一部詳細が、米国特許第5,155,
510号、5,386,255号、5,450,146号及び5,451,94
2号に記載されている。
【0014】 Dolby Digital、Sony SDDS及びDSTシステムのさら
なる詳細は、ラリーブレーク(Larry Blake)による「映画におけるデジタルサ
ウンド」(Mix, October 1995, pp.116, 117,119,121, and 122)記載されてい
る。
【0015】 図1は、Dolby Digital又はDST5.1チャンネルシステムを
用いる典型的劇場10に関する理想化されたスピーカは配置を示す。左チャンネ
ルサウンドトラックLは左スピーカ12に用いられ、中央チャンネルサウンドト
ラックCは中央スピーカ14に用いられ、右チャンネルサウンドトラックRは右
スピーカ16に用いられる。それらのスピーカのすべてが映画スクリーン18の
背後に位置付けられる。これらは主スクリーンチャンネルと呼ばれ得る。左環境
チャンネルLは、劇場の左壁22の背後部分に示される左環境スピーカ20に
用いられる。右環境チャンネルRは、劇場の右壁26の背後部分に示される右
環境スピーカ24に用いられる。通常実施では、複数の左環境スピーカが、劇場
の前後間の約中間位置から始まって背面壁28まで伸び、次いで背面壁に沿って
その中央位置付近まで延びる。右環境スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の
形で右側壁及び背面壁に沿って配置される。さらに、無指向性低周波音声を伝え
る低周波効果(LFE)、即ち、サブウーファスピーカ(図示せず)が通常スク
リーン18の後方に配置されるが、任意の位置に配置され得る。簡単のために、
どの図にもLFE又はサブウーファは示されていない。
【0016】 図2は、Sony SDDS7.1チャンネルシステムを用いる典型的な劇場
10に関する理想化されたスピーカは配置を示す。Sony SDDSシステム
が2つの追加の主スクリーンチャンネル、即ち、左中央スピーカ13に用いられ
る左中央チャンネルLC及び右中央スピーカ15に用いられる右中央チャンネル
RCを与えることを除けば、配置はDolby及びSDDSに関して図1に示さ
れたものと同一である。
【0017】 3つのデジタル映画音声システムのすべては、少なくとも3つの別個の主スク
リーンチャンネル及び2つの別個の環境音チャンネルを与える。大抵の多重チャ
ンネル音声映画の製作者及びその聴取者を満足させるためには2つの環境音チャ
ンネルで十分であるが、それにもかかわらず、幾つかの映画に関しては3チャン
ネル以上の環境音が所望される。
【0018】 3チャンネル以上の環境音に関する欲求は、7.1チャンネルSony SD
DSシステムに追加の環境音チャンネルを与える研究方法を開示する、2つの関
連特許(米国特許第5,602,923号及び第5,717,765号)で扱わ
れている。同特許は、SDDSシステムが、8チャンネルの情報を得るために現
映画技術の帯域幅限界を押し上げ、かつ主又は環境チャンネル帯域幅が犠牲にさ
れない限り、追加のトラックは従来の映画フィルムで利用可能な実際的な現帯域
幅を超えていることを指摘している。
【0019】
【発明が解決すべき課題】 第5,602,923号及び第5,717,765号特許は、通常の左環境及
び右環境スピーカからのそれぞれの環境チャンネル情報のすべて又はその一部分
を聴取者及び映画スクリーン上方のスピーカに方向づけるために、1つ又はそれ
以上の非常高い高周波音声を左環境及び右環境チャンネルに加えている。しかし
、この方法の欠点は、3つ以上の各環境音スピーカバンクからは異なった環境音
チャンネルを同時に再生できないことである。言い換えると、たとえ環境音チャ
ンネルを再生するスピーカ位置が変化され得ても、一度に可能なのはこれらの内
2チャンネルのみに過ぎない。
【0020】 従って、Dolby Digital、Sony SDDS及びDSTデジタ
ルサウンドトラックシステムの現フォーマット以内で3つ以上の環境音チャンネ
ルを与える必要性はまだ満たされていない。
【0021】
【課題を解決するための手段】 本発明の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャン
ネルを与えることである。
【0022】 本発明の目的は、フィルム又は画像と同期される他の媒体に記録されようとさ
れまいと、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウ
ンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャンネルを与
えることである。
【0023】 本発明の他の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計された
デジタルサウンドトラックシステムの同一デジタルオーディオ流れ以内で、3つ
以上の環境音チャンネルを与えることである。
【0024】 本発明の別の目的は、2環境音チャンネル再生用の現存する再生装置の能力が
変化されないように、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデ
ジタルサウンドトラックシステムで3つ以上の環境音チャンネルを与えることで
ある。
【0025】 本発明の他の目的は、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計された
デジタルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、デジタルサウンドト
ラックを保持する媒体が変化されないように、3つ以上の環境音チャンネルを与
えることである。
【0026】 本発明のなお別の目的は、マトリックス符号化及び復号のクロストークに比較
的影響されない環境音映画チャンネル関してのみマトリックス符号化及び復号を
用いることである。
【0027】 本発明のなおさらなる目的は、クロストークが望ましくないところでは主スク
リーン音声チャンネルに別個のサウンドトラックを用いるが、人の耳の後方指向
特性のためにクロストークがより受容可能な環境音サウンドトラックチャンネル
にはマトリックス符号化を用いることである。
【0028】 本発明のなおさらなる目的は、クロストークが望ましくないところでは主スク
リーン音声チャンネルに別個のサウンドトラックを用いるが、クロストークが比
較的無害な隣接象限内の環境音チャンネルスピーカ位置のためにクロストークが
より受容可能な環境音サウンドトラックチャンネルにはマトリックス符号化を用
いることである。
【0029】 本発明のなおさらなる目的は、2環境音チャンネルのみを保持するのに要する
密度を超えて光学シンボルの密度を増加させることなく、映画フィルムに印刷さ
れた光学シンボルとしてデジタル情報を保持するデジタル映画サウンドトラック
システムの形で3つ以上の環境音チャンネルを与えることである。
【0030】 これらの目的は、それぞれ請求項1記載の媒体、請求項12の記録方法、請求
項13の再生方法、請求項20の記録装置、請求項21の再生装置及び請求項2
6の信号によって達成される。
【0031】 本発明によると、2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのフォーマット以内で、3つ以上の環境音チャン
ネルが与えられる。2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジ
タルサウンドトラックシステムのデジタルオーディオ流れは変化されずに残り、
従って現存する再生装置との両立性が与えられる。さらに、デジタルサウンドト
ラックを保持する媒体のフォーマットは変化されない。Dolby Digit
al及びSony SDDSシステムの場合では、映画フィルムに印刷されたシ
ンボルを保持するデジタル情報は変化されずに残る。即ち、シンボル又は「ビッ
ト」サイズが低減される必要はない。Dolby Digital及びSony
SDDSシステムの双方において、光学的に記録されるシンボルはデジタル情
報を表し、そのデジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネルを表
す。理論的には、より多くのビットを与えて同一の物理的領域により多くのデー
タを記憶し得るようにさせるために、シンボルサイズを低減させることによって
追加のチャンネルが伝送され得るが、そのような低減ではプリント処理で望まし
くない困難性が導入されて現場のレコーダ及びプレーヤ装置の実質的改変を要す
るであろう。(同様に、ドルビー社は、結果的に生じるあらゆる技術的及び経済
的問題と共に、フィルムの反対側にデータを設ける研究方法は拒否した。従って
、往復共に完全な両立性が保たれる。
【0032】 さらに、デジタルサウンドトラックシステムの分離性は、特に、能動的マトリ
ックス復号が用いられるならば、環境音チャンネルにマトリックス技術を用いる
ことによって聴取可能に縮小されることはない。前方発生音の感度と比較して後
方発生音に関する人の耳の相対的無感覚性は、さもなければ別個のチャンネル再
生システムでの環境音チャンネルに関してマトリックス符号化の使用を高度に受
容可能なものにさせる(頭後方の環境音チャンネル間クロストークはすべて聴取
者によって知覚されそうもない。さらに、同一の隣接象限内チャンネル間クロス
トークは、例えば、LCRSマトリックスシステムの対話保持中央チャンネルか
ら環境チャンネルへのクロストークより受容され得る)。
【0033】 本発明のこれら及び他の目的、利点並びに特徴は、本明細書、図面及び請求の
範囲を考察することによって当業者には明らかになるであろう。
【0034】 本発明の面には、1)映画フィルム、磁気テープ、光学ディスク又は2つの別
個の環境音チャンネルが3乃至5の環境音チャンネルで符号化される別個の映画
サウンドトラックを保持する磁気光学ディスクのようなデジタル又はアナログフ
ォーマット媒体と、2)少なくとも3つの主チャンネルが別個のサウンドトラッ
クに記録され、3ないし5の環境音チャンネルが2つの別個の環境音サウンドト
ラックチャンネルにマトリックス符号化されると共に記録される、映画サウンド
トラックを生成する方法と、3)別個のチャンネルが2つの環境音チャンネルを
含み、2つの別個の環境音チャンネルが3乃至5のマトリックス符号化されたチ
ャンネルを保持する、少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
に保持される映画サウンドトラックを生成する方法と、4)別個のチャンネルが
2つの環境音チャンネルを含み、2つの別個の環境音チャンネルが3ないし5の
環境音マトリックス符号化されたチャンネルを保持する少なくとも5つの別個の
映画サウンドトラックチャンネルで保持される、映画サウンドトラックを再生す
る装置とが含まれる。
【0035】
【実施形態】 2つの環境音チャンネルのみを与えるように設計されたデジタルサウンドトラ
ックシステムで3、4又は5環境音チャンネルを再生する本発明の実施形態は、
それぞれ図3、4及び5に示される。図3、4及び5には3つの主スクリーンス
ピーカチャンネル(L、C及びR)スピーカのみが示されているが、図2の方法
で5つの主スクリーンスピーカチャンネル(L、LC、C、RC及びR)が用い
られ得ることは理解されるべきである。本発明はDolby Digital、
Sony及びDSTデジタルサウンドトラックシステムに同等に適用され、それ
らと共に用いられ得る。本発明はまた、別個の左環境及び右環境トラックを用い
る6磁気トラック70mmのような、別個のアナログサウンドトラックシステム
にも用いられる。各種の図面では、同一、類似又は対応する要素を説明するため
に同一参照番号が用いられる。
【0036】 図3は、本発明の3環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:3マトリックスデコーダ32のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左環境(L)、右環境(R )及び中央環境(C)オーディオ入力でマトリックス符号化される。言い換え
ると、L、R及びCオーディオ入力は2つの環境オーディオ入力にマトリ
ックス符号化され、これらの2環境オーディオ入力は、主スクリーン及びLFE
入力に沿って通常のDolby Digital、Sony又はDSTデジタル
サウンドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される。デコーダ32
からの3つのデマトリックスされた環境音チャンネルL、R及びCは、そ
れぞれ左環境スピーカ34、右環境スピーカ38及び中央環境スピーカ36に印
加される。環境スピーカ位置は理想化された位置に示される。通常実施では、劇
場の左側壁に沿って隔置された複数の左環境スピーカが劇場の前方及び後方間の
約中間位置から始まって、後方壁28まで伸びる。右環境スピーカは、左環境ス
ピーカ配置の鏡像の形で右側壁に沿って隔置される。中央環境スピーカは劇場の
後方壁28に沿って隔置される。
【0037】 図4は、本発明の4環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:4マトリックスデコーダ42のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左前方環境(LF)、左後方
環境(LR)右前方環境(RF)及び右後方環境(RR)オーディオ入力
で4:2マトリックス符号化されている。言い換えると、LF、LR、RF 及びRRオーディオ入力は2つの環境オーディオ入力に4:2マトリックス
符号化され、これらの2環境オーディオ入力は、主スクリーン及びLFE入力に
沿って通常のDolby Digital、Sony又はDSTデジタルサウン
ドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される。デコーダ42からの
4つのデマトリックスされた環境音チャンネルLF、LR、RF及びRR は、それぞれ左前方環境スピーカ44、左後方環境スピーカ46、左前方環境
スピーカ48及び右後方環境スピーカ50に印加される。環境スピーカ位置は理
想化された位置に示される。通常実施では、劇場の左側壁に沿って隔置される複
数の左前方環境スピーカが劇場の前方及び後方間の約中間位置から始まって、後
方壁28まで伸びる。劇場の左側壁に沿って隔置される複数の左後方環境スピー
カが、左環境スピーカの最後から隔置された位置から始まって、後方壁28まで
伸び、その後後方壁に沿って後方壁の中間点に近い位置まで伸びる。右前方及び
右後方環境スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の形で右側壁及び後方壁に沿
って隔置される。
【0038】 図5は、本発明の5環境チャンネルの実施形態を用いる典型的な劇場10用の
理想化されたスピーカ配置を示す。Dolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック復号装置からの左環境及び右環境チャンネルオ
ーディオ流れは、2:5マトリックスデコーダ52のL(左全体)及びR
右全体)入力としてそれに印加される。この場合には、左環境及び右環境チャン
ネルオーディオ流れは、それぞれのDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラックを生成する前に左前方環境(LF)、左後方
環境(LR)、右前方環境(RF)、右後方環境(RR)及び中央環境(
)オーデイオ入力で5:2マトリックス符号化されている。言い換えると、
LF、LR、RF及びRRオーデイオ入力は2つの環境オーデイオ入力
に5:2マトリックス符号化され、これらの2環境オーデイオ入力は、主スクリ
ーン及びLFE入力に沿って通常のDolby Digital、Sony又は
DSTデジタルサウンドトラック符号化及び記録装置(図示せず)に印加される
。デコーダ52からの5つのデマトリックスされた環境音チャンネルLF、L
、RF、RR及びCはそれぞれ左前方環境スピーカ44、左後方環境
スピーカ46、左前方環境スピーカ48及び右後方環境スピーカ50及び中央環
境スピーカに印加される。環境スピーカ位置は理想化された位置に示される。通
常実施では、劇場の左側壁に沿って隔置される複数の左前方環境スピーカが劇場
の前方及び後方間の約中間位置から始まって、後方壁28まで伸びる。劇場の左
側壁に沿って隔置される複数の左後方環境スピーカが、左環境スピーカの最後か
ら隔置された位置から始まって、後方壁28まで伸びる。右前方及び右後方環境
スピーカは、左環境スピーカ配置の鏡像の形で右側壁及び後方壁に沿って隔置さ
れる。
【0039】 本発明は、3、4又は5環境音が、3デジタル映画サウンドトラックシステム
で利用可能な別個の2環境チャンネルに符号化されることに関して記載されるが
、3環境チャンネルが最適と考えられ得る。これには幾つかの理由がある。第1
に、人の耳は頭の後方向には比較的に無感覚でありかつ多数の音源方向を分解す
ることはできない。第2に、環境チャンネル数が増加するにつれて、通常各チャ
ンネルを伝えるスピーカ数は減少される(同一数のスピーカが利用可能な数の環
境チャンネル間に分割される)。特定の環境音チャンネルに専用されるスピーカ
バンクが少なくなって点源になる傾向があるので、聴取者の注意は映画スクリー
ンから多分一層散らされるであろう。さらに、聴取者が物理的に特定の環境チャ
ンネルに密接して座るので、そのチャンネルからの音声は他の環境チャンネル用
の音声を伝える他の環境スピーカから来る音を隠蔽する傾向がある。3環境チャ
ンネルは、大抵の実際的劇場環境で隠蔽問題が悪化するのを防止する最適数であ
り得る。
【0040】 左環境及び右環境トラックが3つの環境音チャンネルでマトリックス符号化さ
れるデジタルサウンドトラックを生成する場合には、MP4:2符号化マトリッ
クスは符号化マトリックスの環境入力に入力を加えないことによって3:2マト
リックスとして用いられるのが望ましい。MP3:2マトリックスは以下の関係
式によって限定される。
【0041】 L=L+0.707C (式1) R=R+0.707C (式2)
ここでLは左チャンネル信号、Rは右チャンネル信号、Cは中央チャンネル信号
、Sは環境チャンネル信号である。従って、マトリックエンコーダ出力信号は3
つの源信号の加重和である。L及びRTはマトリックス出力信号である。
【0042】 MP2:3復号またリックスは以下の関係式で限定される。
【0043】 L= L (式3) R= R (式4) C’=(L+R)/√2 (式5) ここでLは復号された左チャンネル信号、Rは復号された右チャンネル信号、C
は復号された中央チャンネル信号である。従って、マトリックデコーダの出力信
号は3:2エンコーダマトリックス出力信号L+Rの加重和を形成する。
【0044】 3:2:3マトリックス配置の知られた欠点のために、復号マトリックスから
の出力信号L、R、C’及びS’は符号化マトリックスへの対応する4入力信号
とは正確には一致しない。これは、式1及び2からのL、C及びRの加重値を式
3乃至5に代入することによって容易に証明される。
【0045】 L= L+0.707C (式3a) R= R+0.707C (式4a) C’=(L+R)/√2=C+0.707(L+R) (式5a)
【0046】 クロストーク成分(L信号などの0.707C)は望ましくないが、基本的3
:2:3マトリックス技術の限界である。2:3MPマトリックスデコーダの性
能を改良する好ましい研究方法は米国特許第5,046,098号に記載されて
いる。同098特許及びその親の米国特許第4,799,260号は、Dolb
y Pro Logic デコーダとして知られる能動マトリックスデコーダの
基本的成分に向けられる。
【0047】 図6は、3:2エンコーダとして構成された従来の先行技術のDolby M
P Matrix エンコーダの理想化された機能構成図である。同エンコーダ
は、別個の3入力信号、即ち、左、中央及び右(L、C、R)信号を受容し、2
つの最終出力、即ち、左全体及び右全体出力(Lt及びRt)を作り出す。C入
力は平等に分割され、一定の音響パワーを維持するためにレベルを3dB下げてL
及びR入力と合算される。
【0048】 符号化された左全体(Lt)及び右全体(Rt)信号は下式出表される。
【0049】 Lt=L+0.707C Rt=R+0.707C ここでLは左入力信号、Rは右入力信号、Cは中央入力信号である。
【0050】 Dolby3:2MPマトリックスエンコーダで符号化されるオーディオ信号
は、Dolby Surroundデコーダ、即ち、受動的環境デコーダ又はD
olby Pro Logicデコーダ、即ち、能動的環境デコーダで復号され
得る。受動的デコーダは、オーディオマトリックスに内在するクロストーク制約
のためにすべての聴取者位置につき正確に音声を配置させるためにその能力が限
定される。Dolby Pro Logic 能動デコーダは、そのようなクロ
ストーク成分を抑制する指向性増強技術を用いる。能動的環境デコーダが用いら
れ得るが、図3及び4実施形態のデコーダ32及び42はそれぞれDolby
Pro Logic能動デコーダ(もし、Pro Logic2:4でコーダが
用いられるならば、出力が環境出力からとられることはない)であることが望ま
しい。ドルビー社で製造される職業用劇場プロセッサはそのようなDolby
Pro Logicデコーダ(即ち、Dolby CP45、Dolby CP
65及びDolby CP500Cinema Processor)を含む。
【0051】 図7は、Dolby MPマトリックス符号化された信号を復号できる受動環
境デコーダの理想化された機能構成図である。レベル及びチャンネルバランス訂
正を除けば、Lt入力信号は無修正で通過して左出力になる。Rt入力信号も同
様に右出力信号になる。Lt及びRtもまた中央信号Cを保持し、同信号はLt
及びRtを単純に加算することによって生成される。受動的デコーダもまた使用
され得るが、3つの復号された環境音チャンネル間の分離性を高めるためにDo
lby Pro Logicデコーダ(3:2デコーダとして構成された)が用
いられるのが望ましい。
【0052】 本発明の4:2:4オーディオマトリックスシステムでMPマトリックスが用
いられるのは望ましくない。その理由は4:2:4MPマトリック本来のダイヤ
モンド形状は、チャンネル(L/C/R)の3つがスクリーンに位置付けられるダ
イヤモンド形状配置に適するように設計されるからである。その代わりに、4:
2:4マトリック実施形態では“QS”(又はその代わりに“SQ”)マトリッ
クスシステムを用いるのが望ましい。“QS”及び“SQ”システムは、それぞ
れSansui及びCBSによって1970年代に導入された2つの競合する4
チャンネル方式音声システムの基本であった。両システムの詳細は当業界ではよ
く知られている{例えば、「4チャンネル方式選集」、即ち、Audio Engineerin
g Society 1975 及びそこに記載された記事、特に、ジョンエムイーグルによる
「多重チャンネルステレオ概観」(John M. Eagle, pp. 94-101)、ベンジャミ
ンビーバウワ他による「4チャンネルマトリックス展望」(Benjamin B. Bauer,
et al of CBS, pp. 102-110)、イトウによる「両立性4チャンネルマトリクス
化に関する国際符号化標準提案」(R. Itoh of Sansui, pp. 125-131)及び ジ
ョンイーグルによる「4-2-4マトリックスシステム、標準、実施及互換性」(
John Eagle. Pp. 132-138)を参照のこと。同様に、ウッドワードによる「4チ
ャンネル概観」(J. G. Woodward, Journal of the Audio Engineering Society
, October/November 1977, Vol. 25, No. 10/11, pp. 843-854)及びその引用文
献を参照のこと}。QS及びSQでは共に正方形状配置、即ち、図4のように配
置された環境チャンネルにより適した配置が用いられる。3:2:3実施形態の
場合と同様に、受動的2:4デコーダは低減された性能で用いられ得るが、4:
2:4実施形態の2:4デコーダでは能動的デコーダが用いられるのが望ましい
。当業界では多くのQS及びSQデコーダが知られている。
【0053】 図5実施形態の2:5デコーダ52に関しては、このようなデコーダは相補的
5:2エンコーダと共に当業界では周知である。そのような5:2:5マトリッ
クス符号化及び復号デコーダは、米国特許第5,319,713号及びジェーム
スウオラーによる「円形環境5.2.5 5チャンネル環境システム白書」(Ja
mes K. Waller, Jr. インターネットhttp://www.surround.net.whitepap.html)
に記載されている。
【0054】 本発明はこれまでDolby Digital、Sony SDDS及びDS
T映画サウンドトラックシステムに関連して記載されたてきが、本発明がこれら
のシステム又はそれらの提示フォーマットに限定されないことは理解されるべき
である。本発明は、なお今後開発されるべき他のフォーマットに関連して用いら
れかつ既知及び将来の提示フォーマットとの製作に関連して用いられ得る。例え
ば、本発明は提示フォーマットが製作されるマスター記録物の製作に関連して用
いられ得る。
【0055】 従って、概して本発明は少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャン
ネルを保持する媒体に用いられ、そこでは別個のチャンネルが別個の2つの環境
音チャンネルを含み、別個の2つの環境音チャンネルは3ないし5環境音マトリ
ックス符号化されたチャンネルを保持する。別個の映画チャンネルはデジタルフ
ォーマットの形で媒体に保持され、その場合媒体は以下の任意のものでよい。即
ち、デジタル情報を表す光学的に記録されたシンボルを有する映画フィルムであ
って、同デジタル情報がまた前記別個の映画サウンドトラックチャンネル(例と
してはDolby Digital及びSony SDDSの提示フォーマット
が含まれる)(例えば、米国特許第5,544,140、5,621,489、
5,639,585及び5,710,752を参照のこと)を表す映画フィルム
、デジタル情報を表す、ディスク表面に刻印されたくぼみ(ピット)を有する光
学ディスクであって、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャン
ネルを表す光学ディスク、デジタル情報を表す、ディスク表面に刻印されたくぼ
み(ピット)を有する光学ディスクであって、同デジタル情報がまた別個の映画
サウンドトラックチャンネルを表し、そこでは光学ディスクがコンパクトディス
ク(例えば、DSTシステムの提示フォーマットを含む)である光学ディスク、
デジタル情報を表す、磁気的に方向付けられた粒子を有する磁気光学ディスクあ
って、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネルを表す磁気
光学ディスク又はデジタル情報を表す、磁気的に方向付けられた粒子を有する磁
気テープあって、同デジタル情報がまた別個の映画サウンドトラックチャンネル
を表す磁気テープのいずれの媒体でもよい。
【0056】 別個の映画チャンネルは、アナログフォーマットの形の媒体に保持され、その
場合媒体は以下の任意のものでよい。即ち、アナログ情報を表す磁気的に方向づ
けられた粒子のトラックを有する、1つ又はそれ以上の磁化可能な被覆物を有す
る映画フィルムであって、各トラックが別個の映画サウンドトラックチャンネル
を保持する映画フィルム又はアナログ情報を表す磁気的に方向づけられた粒子の
トラックを有する磁気テープであって、各トラックが別個の映画サウンドトラッ
クチャンネルを保持する磁気テープのいずれかでよい。
【0057】 既に列記したあらゆる場合において、別個の2つの環境音チャンネルがマトリ
ックス符号化なしに再生されるときには、両立性再生のために環境音チャンネル
はマトリックス符号化されるのが望ましい。従って、逆方向両立性が保有される
。両立性2チャンネル再生を維持するために要する位相関係は当業界ではよく知
られている。
【0058】 本発明による映画サウンドトラックの記録は、1)少なくとも3つの主スクリ
ーン音声チャンネル及び3ないし5環境音チャンネルに関する音声情報をミキシ
ングし、2)3乃至5環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環境
音チャンネルにマトリックス符号化し、3)少なくとも3つの主スクリーン音声
チャンネル及びそれぞれ別個のサウンドトラックチャンネルの2つのマトリック
ス符号化された環境音チャンネルを記録することによって行われ得る。適切なミ
キシング技術は業界では周知である。既に述べたとおり、3つの環境音チャンネ
ルの場合におけるマトリックス符号化に関しては、Dolby MP符号化マト
リックスが用いられるのが望ましく、4環境音チャンネルの場合にはQSマトリ
ックスが用いられるのが望ましく、また、5環境音チャンネルの場合には任意の
適切な既知の5:2:5マトリックスシステムの符号化マトリックスが用いられ
得る。別個のサウンドトラックの音声チャンネルを記録する技術は、業界では知
られている(例えば、米国特許第5,453,802、5,600,617及び
5,639,585を参照のこと)。
【0059】 本発明による映画サウンドトラックを製作する場合には、マスタ記録の前又は
後でマトリックス符号化が行われる。マスタ記録の後でマトリックス符号化が行
われる場合には、映画サウンドトラックの製作は、1)少なくとも3つの主音声
チャンネル及び3ないし5環境音チャンネルにつき音声情報をミキシングし、2
)それぞれ別個のチャンネルの主音声チャンネル及び環境音チャンネルをマスタ
記録物に記録し、3)マスタ記録から主音声チャンネル及び環境音チャンネルを
再生し、4)3ないし5環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環
境音チャンネルにマトリックス符号化することによって行われ得る。マスタ記録
は、例えば、上記の任意のデジタルフォーマットを用いたデジタルか若しくは、
例えば、上記の任意のアナログフォーマットを用いたアナログでよい。
【0060】 映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、5)デジタル情報を表す光
学シンボルを生成し、同デジタル情報がまた、それぞれマスタ記録から再生され
た主音声チャンネル及びマスタ記録から再生された環境音チャンネルから符号化
された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルに応答して別個の映画
サウンドトラックチャンネルを表すようにし、6)マスタ音声ネガフィルムプリ
ントを生成するために光学シンボルを映画フィルム上に写真的にプリントするこ
とを含む。光学プリントを生成することは、前記特許第5,544,140号、
5,583,962号、5,710,752号及び5,757,465号に記載
されるDolby Degitalシステムによるように行われるのが望ましい
。その代わりに、光学シンボルはSony SDDSシステムによるように生成
され得る。マスタ音声ネガフィルムプリントを生成するためにそのようなシンボ
ルを映画フィルム上にプリントする技術は当業界では周知である。
【0061】 その代わりに、映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、それぞれ、
マスタ記録から再生された主音声チャンネル及びマスタ記録から再生された環境
音チャンネルから符号化された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネ
ルに応答して、別個の映画サウンドサウンドトラックチャンネルを表すデジタル
符号化されたオーディオ情報を生成することを含む。オーディオ情報をデジタル
符号化しかつ符号化された情報を光学ディスク上に符号化する技術は当業界では
周知である。
【0062】 既に注記した通り、マトリックス符号化はマスタ記録を記録する前又は後で行
われ得る。上で説明した特定の段階に関する記載はまた、以下で論じられる対応
する段階にも適用されることは理解されるべきである。マスタ記録を記録する前
にマトリックス符号化が行われる場合映画サウンドトラックは、1)少なくとも
3つの主音声チャンネル及び3乃至5の環境音チャンネルに関する音声情報をミ
キシングし、2)3ないし5の環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化さ
れた環境音チャンネルにマトリックス符号化し、主音声チャンネル及び2つのマ
トリックス符号化された環境音チャンネルを別個のチャンネルの形でそれぞれマ
スタ記録物上に記録することによって製作される。
【0063】 映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、4)デジタル情報を表す光
学シンボルを生成し、同デジタル情報がまた、それぞれ主音声チャンネル及び主
記録上に記録された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルに応答し
て、別個の映画サウンドトラックチャンネルを表すようにし、5)マスタ音声ネ
ガフィルムプリントを生成するために映画フィルム上に光学シンボルを写真的に
プリントすることを含む。
【0064】 その代わりに、映画サウンドトラックを製作するさらなる段階は、それぞれ、
主音声チャンネル及び前記マスタ記録に記録された2つのマトリックス符号化さ
れた環境音チャンネルに応答して、別個の映画サウンドトラックチャンネルを表
すデジタル符号化されたオーディオ情報を含む光学ディスクを製作することを含
み得る。
【0065】 マスタ記録を記録する前又は後でマトリックス符号化がなされようがなされま
いが、マスタ記録は以下の任意のものでよい。即ち、1)磁気光学ディスク記録
物(これはDolby Digitalサウンドトラックを製作するのに望まし
い)、2)記録された情報がデジタル情報を表す磁気テープ記録物、3)記録さ
れた情報がアナログ情報を表すフィルム記録上の磁気ストライプ(テープ)又は
4)記録された情報がアナログ情報を表す磁気テープ記録物の任意のものでよい
【0066】 合成映画フィルムプリントは、マスタ音声ネガフィルムプリント及びマスタ画
素ネガフィルムプリントから作られ得る。当業界ではそれを行う各種の技術が周
知である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 アレン、ローン・アール アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94131、サン・フランシスコ、クレストモ ント・ドライブ 363 Fターム(参考) 5D044 AB05 BC01 BC03 BC10 CC01 CC04 DE04 DE14 FG30 GK14 JJ02 5D062 BB01 5D080 BA01 DA01 DA08 DA10 FA60

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネルを
    保持する媒体であって、前記別個のチャンネルが2つの別個の環境音チャンネル
    を含み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3、4又は5環境音マトリックス
    符号化されたチャンネルを保持するサウンドトラック保持媒体。
  2. 【請求項2】 前記別個の映画チャンネルがデジタルフォーマットの形で前
    記媒体に保持される、請求項1の媒体。
  3. 【請求項3】 前記媒体は、デジタル情報を表わす光学的に記録されたシン
    ボルを有する映画フィルムであり、該デジタル情報がまた前記別個の映画サウン
    ドトラックチャンネルを表わす、請求項2の媒体。
  4. 【請求項4】 前記媒体は、表面にデジタル情報を表わすくぼみが刻印され
    た光学ディスクであり、該デジタル情報がまた前記別個の映画サウンドトラック
    チャンネルを表わす、請求項2の媒体。
  5. 【請求項5】 前記光学ディスクがコンパクトディスクである、請求項4の
    媒体。
  6. 【請求項6】 前記媒体が、デジタル情報を表わす磁気的に方向付けられた
    粒子を有する磁気光学ディスクであり、該デジタル情報がまた前記別個の映画サ
    ウンドトラックチャンネルを表わす、請求項2の媒体。
  7. 【請求項7】 前記媒体が、デジタル情報を表わす磁気的に方向付けられた
    粒子を有する磁気テープであり、該デジタル情報がまた前記別個の映画サウンド
    トラックチャンネルを表わす、請求項2の媒体。
  8. 【請求項8】 前記別個の映画サウンドトラックチャンネルがアナログフォ
    ーマットの形で前記媒体に保持される、請求項1の媒体。
  9. 【請求項9】前記媒体が、アナログ情報を表わす磁気的に方向付けられた粒
    子のトラックを有する1つ又はそれ以上の磁化できる被覆物を有する映画フィル
    ムであり、各トラックが別個の映画サウンドトラックを保持する、請求項8の媒
    体。
  10. 【請求項10】 前記媒体が、アナログ情報を表わす磁気的に方向付けられ
    た粒子のトラックを有する磁気テープであり、各トラックが別個の映画サウンド
    トラックを保持する、請求項9の媒体。
  11. 【請求項11】 2つの別個の環境音チャンネルがマトリックス復号するこ
    となく再生されると、両立式再生のために前記環境音チャンネルがマトリックス
    符号化される、請求項1乃至10のいずれか1つの媒体。
  12. 【請求項12】 少なくとも3つの主スクリーンサウンドチャンネル及び3
    乃至5の環境音チャンネルにつきそれぞれサウンド情報をミキシングし、 前記3、4又は5環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環境音
    チャンネルにマトリックス符号化し、 前記少なくとも3つの主スクリーンサウンドチャンネル及びそれぞれの別個の
    サウンドトラックチャンネルの前記2つのマトリックス符号化された環境音チャ
    ンネルを記録することから成る映画サウンドトラックを記録する方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも3つの主スクリーンサウンドチャンネル用及び
    3乃至5の環境音チャンネル用にサウンド情報をミキシングし、 前記主スクリーンサウンドチャンネル及び別個のチャンネルの前記環境音チャ
    ンネルをそれぞれマスタ記録体に記録し、 前記マスタ記録体から前記主スクリーンサウンドチャンネル及び前記環境音チ
    ャンネルを再生し、 前記3乃至5の環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環境音チ
    ャンネルにマトリックス符号化することから成る映画サウンドトラック再生方法
  14. 【請求項14】 デジタル情報を表わす光学シンボルを生成し、該デジタル
    情報がまた、それぞれ前記マスタ記録体から再生された主スクリーンサウンドチ
    ャンネルと、前記マスタ記録体から再生される環境音チャンネルから符号化され
    る2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルとに応答して、別個の映画
    サウンドトラックを表わすようにし、 マスタサウンドのネガフィルムプリントを生成するために前記光学シンボルを
    映画フィルムに写真的にプリントすることをさらに含む、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 それぞれ前記マスタ記録体から再生された主スクリーンサ
    ウンドチャンネルと、前記マスタ記録体から再生される環境音チャンネルから符
    号化される2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルとに応答して、別
    個の映画サウンドトラックを表わすデジタル符号化されたオーディオ情報を含む
    光学ディスクを生成することをさらに含む、請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 少なくとも3つの主スクリーンサウンドチャンネル及び3
    乃至5の環境音チャンネルのそれぞれにつきサウンド情報をミキシングし、 前記3乃至5の環境音チャンネルを2つのマトリックス符号化された環境音チ
    ャンネルにマトリックス符号化し、 前記主スクリーンサウンドチャンネル及び別個のチャンネルの前記環境音チャ
    ンネルをそれぞれマスタ記録体に記録することから成る映画サウンドトラック再
    生方法。
  17. 【請求項17】 デジタル情報を表わす光学シンボルを生成し、該デジタル
    情報がまた、それぞれ主スクリーンサウンドチャンネルと、前記マスタ記録体に
    記録された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルとに応答して、別
    個の映画サウンドトラックを表わすようにし、 マスタサウンドのネガフィルムプリントを生成するために前記光学シンボルを
    映画フィルムに写真的にプリントすることをさらに含む、請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 それぞれ主スクリーンサウンドチャンネルと、前記マスタ
    記録体に記録された2つのマトリックス符号化された環境音チャンネルとに応答
    して、別個の映画サウンドトラックを表わすデジタル符号化されたオーディオ情
    報を含む光学ディスクを生成することをさらに含む、請求項16の方法。
  19. 【請求項19】 前記マスタ記録体が磁気光学ディスク記録体である、請求
    項13乃至18のいずれか1つの方法。
  20. 【請求項20】 前記マスタ記録体は、記録された情報がデジタル情報を表
    わす磁気テープ記録体である、請求項13乃至18のいずれか1つの方法。
  21. 【請求項21】 前記マスタ記録体は、記録された情報がアナログ情報を表
    わすフィルム記録体上の磁気ストリップである、請求項13乃至18のいずれか
    1つの方法。
  22. 【請求項22】 前記マスタ記録体は、記録された情報がアナログ情報を表
    わす磁気テープである、請求項13乃至18のいずれか1つの方法。
  23. 【請求項23】 前記マスタサウンドネガフィルムプリント及びマスタ画素
    ネガフィルムプリントから合成映画フィルムプリントを生成することをさらに含
    む、請求項13乃至18のいずれか1つの方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    に保持される映画サウンドトラックを再生する方法において、前記別個のチャン
    ネルが2つの環境音チャンネルを含み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3
    乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネル保持する方法であって、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルをそれ
    ぞれの音声再生経路に加え、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルをマ
    トリックス復号し、 該環境音チャンネルをそれぞれの音声再生経路に加えることから成る映画サウ
    ンドトラック再生方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    に保持される映画サウンドトラックを再生する装置において、前記別個のチャン
    ネルが2つの環境音チャンネルを含み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3
    乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネル保持する装置であって、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルに関す
    るそれぞれの音声再生経路と、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルを受
    信するマトリックスデコーダと、 前記環境音チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経路とから成る映画
    サウンドトラック再生装置。
  26. 【請求項26】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、中央後方環境音再生経路及び右後方環境音再生経
    路を含む、請求項25の装置。
  27. 【請求項27】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、左前方環境音再生経路、右前方環境音再生経路及
    び右後方環境音再生経路を含む、請求項25の装置。
  28. 【請求項28】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、左前方環境音再生経路、中央後方環境音再生経路
    、右前方環境音再生経路及び右後方環境音再生経路を含む、請求項25の装置。
  29. 【請求項29】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    に保持される映画サウンドトラックを記録し、前記別個のチャンネルが2つの環
    境音チャンネルを含み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3乃至5の環境音
    マトリックス符号化されたチャンネル保持するようにし、 前記少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネルを再生し、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルをそれ
    ぞれの音声再生経路に加え、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルをマ
    トリックス復号し、 該環境音チャンネルをそれぞれの音声再生経路に加えることから成る映画サウ
    ンドトラック記録及び再生方法。
  30. 【請求項30】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    に保持される映画サウンドトラックを記録するサウンドトラックレコーダにおい
    て、前記別個のチャンネルが2つの環境音チャンネルを含み、前記2つの別個の
    環境音チャンネルが3乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネル保持
    するレコーダと、 前記5つの別個の映画サウンドトラックチャンネルを再生する再生装置と、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルの各々に
    関するそれぞれの音声再生経路と、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルを受
    信するマトリックスデコーダと、 該環境音チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経路とから成る映画サウ
    ンドトラック記録及び再生装置。
  31. 【請求項31】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、中央後方環境音再生経路、及び右後方環境音再生
    経路を含む、請求項30の装置。
  32. 【請求項32】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、左前方環境音再生経路、右前方環境音再生経路及
    び右後方環境音再生経路を含む、請求項30の装置。
  33. 【請求項33】 前記環境チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経
    路が、左後方環境音再生経路、左前方環境音再生経路、中央後方環境音再生経路
    、右前方環境音再生経路及び右後方環境音再生経路を含む、請求項25の装置。
  34. 【請求項34】 少なくとも5つの映画サウンドトラックチャンネルを保持
    する信号において、前記別個のチャンネルが2つの別個の環境音チャンネルを含
    み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3乃至5のマトリックス符号化された
    チャンネルを含む信号。
  35. 【請求項35】 前記別個の映画チャンネルがデジタルフォーマットの前記
    信号によって保持される、請求項34の信号。
  36. 【請求項36】 前記別個の映画チャンネルがアナログフォーマットの前記
    信号によって保持される、請求項34の信号。
  37. 【請求項37】 該2つの別個の環境音チャンネルがマトリックス復号なし
    に再生されるとき、両立できる再生のために前記環境音チャンネルがマトリック
    ス符号化される、請求項34乃至36のいずれか1つの信号。
  38. 【請求項38】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    訴受信し、前記別個のチャンネルが2つの環境音チャンネルを含み、前記2つの
    別個の環境音チャンネルが3乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネ
    ル保持するようにし、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルをそれ
    ぞれの音声再生経路に加え、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルをマ
    トリックス復号し、 該環境音チャンネルをそれぞれの音声再生経路に加えることから成る映画サウ
    ンドトラック再生方法。
  39. 【請求項39】 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネル
    に保持される映画サウンドトラックを再生する装置において、前記別個のチャン
    ネルが2つの環境音チャンネルを含み、前記2つの別個の環境音チャンネルが3
    乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネル保持する装置であって、 少なくとも5つの別個の映画サウンドトラックチャンネルを保持する信号であ
    って、前記別個のチャンネルが2つの別個の環境音チャンネルを含み、前記2つ
    の環境音チャンネルが3乃至5の環境音マトリックス符号化されたチャンネルを
    含む信号と、 前記2つの環境音チャンネル以外の別個のサウンドトラックチャンネルに関す
    るそれぞれの音声再生経路と、 3乃至5の環境音チャンネルを与えるために前記2つの環境音チャンネルを受
    信するマトリックスデコーダと、 前記環境音チャンネルの各々に関するそれぞれの音声再生経路とから成る映画
    サウンドトラック再生装置。
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