JP2002514538A - ラジアルタイヤのクラウン補強体 - Google Patents
ラジアルタイヤのクラウン補強体Info
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Abstract
Description
ルカーカス補強体を備えたタイヤであって、重畳されかつ各プライにおいて平行
で、一方のプライから他方のプライにかけて交差し、タイヤの周方向に対して絶
対値でせいぜい45°の角度を形成するワイヤまたはケーブルで作られかつ重畳
された少なくとも2つのいわゆるワーキングプライにより形成されたクラウン補
強体を有するタイヤに関する。
着することを意図した、最大軸線方向幅Sに対するリム上高さHの比がせいぜい
0.80である「重車両」用タイヤに関する。
善されたことおよびモータウェイ網が成長したことにより、高速で長距離走行す
ることを意図したものである。このようなタイヤが問題なく走行するのに要する
あらゆる条件は、走行距離数の増大を可能にし、タイヤの摩耗を小さくするが、
他方で、タイヤ特にクラウン補強体の耐久性に悪影響を与える。
タイヤは多くの長所を有するが、トレッドの赤道ゾーン接着が劣ることすなわち
トレッドの縁部領域への高圧(この高圧は、タイヤの長手方向接触領域の狭小化
により生じる)の集中等の幾つかの欠点も有していることを教示している。この
欠点を解決するため、上記フランス国特許は、カーカス補強体と半径方向内方の
ワーキングプライとの間で、赤道平面から間隔を隔てた2つのゾーンに2つの制
限ブロックを配置することを主張しており、各制限ブロックは、一方のプライか
ら他方のプライにかけて交差しておりかつ周方向に対して反対方向の角度(この
角度は、その絶対値が、せいぜい等しく、0°以外の角度であり、ワーキングプ
ライに使用される最小角度の1/2に等しい)を形成する非伸長性ケーブルから
なる2つの重畳プライで形成されている。
を意図したせいぜい0.6のH/S形状比のタイヤへの上記解決法の適用では、
クラウン補強体の満足のいく耐久性を得ることはできない。
の分離に対する抵抗性と、クラウン補強体の下に位置するカーカス補強体の部分
のケーブルの疲労抵抗性との両方に関係し、第1の欠陥は、直線路での走行また
は悪路での走行の如何に係わらず、ワーキングプライの縁部の作動温度により大
きい影響を受けることである。
かけて交差し、周方向に対して10〜45°の角度を形成する非伸長性ケーブル
からなり、カーカス補強体の最大軸線方向幅S0の少なくとも80%に等しい幅
を有する少なくとも2つのワーキングクラウンプライからなる、せいぜい0.6
0の形状比をもつ「重車両」用タイヤのクラウン補強体の耐久性を改善すること
にある。このフランス国特許出願は、第1に、カーカス補強体と回転軸線に対し
て半径方向に最も近いワーキングプライとの間に、周方向に対して少なくとも6
0°の角度を形成する非伸長性金属ケーブルで形成された軸線方向連続プライ(
該プライの軸線方向幅は、少なくとも最短のワーキングクラウンプライの軸線方
向幅に等しい)を配置すること、第2に、2つのワーキングクラウンプライの間
に、周方向に対して実質的に平行に配向された金属要素で形成された付加プライ
(該プライの軸線方向幅は少なくとも0.7S0であり、かつ該プライの引張時
の弾性係数(modulus of elasticity upon traction)は、せいぜい、最も伸長
性の大きいワーキングプライの同名の弾性係数に等しい)を配置することを提案
している。
る場合には解決できようが、他の場合に作動温度が大幅に低下されると、いわゆ
る三角形プライの存在の如何に係わらず、このように構成されたタイヤの長時間
走行によって、付加プライ、より詳しくはプライの縁部のケーブルの疲労故障が
引き起こされる。
はより大きい引張り強度をもつケーブルを選択することはいつでも可能である。
上記解決法は確かに簡単であるが、依然としてコストが嵩むものである。
善するため、フランス国特許出願第97/14011号(この出願は今日まで公開されて
いない)は、最大軸線方向幅S0のラジアルカーカス補強体を有するタイヤであ
って、該ラジアルカーカス補強体が、一方のプライから他方のプライにかけて交
差し、周方向に対して10〜45°の角度を形成する非伸長性補強要素からなる
少なくとも2つのワーキングクラウンプライで形成されたクラウン補強体を有し
、前記プライが、幅S0の少なくとも80%に等しい軸線方向幅を有しかつ前記
ワーキングプライ間に半径方向に配置され、周方向に対して実質的に平行な補強
要素からなる付加プライを有し、前記ワーキングプライは、幅S0の少なくとも
16%だけ付加プライの幅より大きい幅を有し、かつ赤道平面の両側でかつ付加
プライの中間軸線方向延長部において、少なくとも幅S0の3.5%に等しい軸
線方向距離に亘って連結されており、次に、前記2つのワーキングプライに共通
な幅の少なくとも残部に亘って配合ゴムからなる異形部材により分離されている
構成のタイヤを提案している。
ングプライの同名の弾性係数に等しくなり、好ましくは、0〜0.4%の相対伸
びが生じるほどに小さく、せいぜい、最も伸長性の大きいワーキングプライの最
大の引張時の弾性係数に等しくなるように非伸長性要素からなる付加プライの周
方向補強要素を選択しても、最高の価格/品質比を得ることはできない。なぜな
らば、周方向要素の最適疲労強度を得るには、プライの縁部での要素の最小密度
と、該要素の最小引張り強度とを必要とするからである。
のタイヤのクラウン補強体の耐久性を改善することにある。補強要素の付加プラ
イの両側で2つのワーキングプライを半径方向に連結することに関し、周方向補
強要素として前記要素を選択することからなる解決法が最高の解決法ではないこ
とを意外にも証明できた。
して10〜45°の間の角度を形成する非伸長性補強要素の少なくとも2つのワ
ーキングクラウンプライで形成されたクラウン補強体を備えた最大軸線方向幅S 0 のラジアルカーカス補強体を有し、前記プライが、幅S0の少なくとも80%に
等しくかつ前記ワーキングプライ間に半径方向に配置された補強要素の付加プラ
イの幅L33より幅S0の少なくとも16%だけ大きい軸線方向幅L32、L34を有
し、前記ワーキングプライは、赤道平面の両側でかつ付加プライに直ぐ隣接した
軸線方向延長部において、幅S0の少なくとも3.5%に等しい軸線方向距離l
に亘って結合され、次に前記両ワーキングプライに共通の幅の少なくとも残部に
亘って配合ゴムからなる異形部材により分離されているタイヤPにおいて、前記
付加プライの補強要素が、非伸長性を有しかつ実質的に半径方向に配置されてい
ることを特徴とするタイヤが提供される。
部材(decoupling profiled members)の厚さは少なくとも2mm、好ましくは
2.5mmより大きい。
いぜい1.5mmだけ半径方向に分離されているプライを意味するものと理解す
べきであり、前記ゴムの厚さは、補強要素のそれぞれ上下の母線間で半径方向に
測定される。「非伸長性ケーブル」とは、破断荷重の10%に等しい引張り荷重
を受けたときに、0.2%より小さい相対伸びを有する要素(ケーブルまたはモ
ノフィラメントを含む)を意味するものと理解すべきである。対象とするタイヤ
の場合には、非伸長性補強要素は、鋼で作られた非伸長性金属ケーブルが好まし
い。
対して0±85°の範囲内の角度を形成する要素である。
のワーキングプライの軸線方向幅は、半径方向最内方のワーキングプライの軸線
方向幅より小さい。この構成は、最小幅の非伸長性要素により形成される角度と
同方向の10〜45°の角度で周方向に対して配向される、いわゆる弾性補強要
素からなる保護プライと呼ばれる付加プライを半径方向外方に設けることにより
完成できる点で有効である。前記保護プライの軸線方向幅は、最小幅のワーキン
グプライの軸線方向幅より小さくすることができるが、2つのワーキングクラウ
ンプライ間の結合ゾーンを全体として充分に覆うことができることが好ましい。
更に好ましくは、対象とするタイヤのトレッドは、2つのワーキングプライ間の
結合ゾーン上で軸線方向かつ半径方向に配置された周方向または準周方向の溝か
らなる。前記保護プライの軸線方向幅はまた、最小幅のワーキングプライの軸線
方向幅より大きくすることができ、これにより、保護プライは、付加プライの軸
線方向延長部において、幅S0の少なくとも2%に等しい軸線方向距離に亘って
、最大幅のワーキングクラウンプライに連結でき、次に、少なくとも2mmの厚
さの異形部材によって最大幅のワーキングプライから軸線方向外方に分離される
。弾性補強要素で形成される保護プライは、上記場合には、第1に、2つのワー
キングプライの縁部を分離する異形部材の厚さより実質的に小さい厚さの異形部
材により、前記最小幅のワーキングプライの縁部から分離でき、第2に、最大幅
のクラウンプライの軸線方向幅より小さいか、大きい軸線方向幅にすることがで
きる。
該カーカス補強体に最も近接した半径方向内方のワーキングプライとの間に配置
される三角形プライにより完成され、該三角形プライは、周方向に対し、カーカ
ス補強体に対して半径方向に最も近接したプライの補強要素により形成される角
度の方向と同じ方向に60°より大きい角度を形成している。前記三角形プライ
の軸線方向幅は、最大幅のワーキングプライ(ここで対象とするクラウン補強体
では、このワーキングプライはカーカス補強体に対して半径方向に最も近接して
いる)の幅より小さくすることができる。三角形プライの軸線方向幅は、最大幅
のワーキングプライの幅より大きくすることができ、この場合には、最大幅のワ
ーキングプライに連結される半径方向外方のいわゆる保護プライも、最大幅のワ
ーキングプライの中間軸線方向延長部において、カーカス補強体の幅S0の少な
くとも0.02倍の軸線方向距離に亘って、前記三角形プライに連結でき、次に
、少なくとも2mmの厚さの異形部材によって三角形プライの縁部から軸線方向
外方に分離される。弾性補強要素で形成される保護プライは、上記場合には、前
述のように、2つのワーキングプライの縁部を分離する異形部材の厚さより実質
的に小さい厚さの異形部材により、前記最小幅のワーキングプライの縁部から分
離できる。保護プライの幅は、三角形プライの幅より大きくまたは小さくするこ
とができる。
ングプライの軸線方向幅より大きくすることができ、これにより、周方向に対し
て、最小幅のプライ(32)の補強要素の角度の方向と同じ方向の60°より大
きい角度を形成する非伸長性補強要素からなる三角形プライを半径方向内方に設
けることによりクラウン補強体を完成できるという長所が得られる。いわゆる三
角形プライの軸線方向幅は、最小幅のワーキングプライすなわちカーカス補強体
に対して半径方向に最も近接したプライの軸線方向幅より小さくすることができ
る。好ましくは、前記三角形プライは、最小幅のワーキングプライの幅より大き
い軸線方向幅であって、三角形プライが最小幅のワーキングプライの軸線方向延
長部において前記幅S0の少なくとも0.02倍の軸線方向距離に亘って最大幅
のワーキングプライに結合され、次に、少なくとも2mmの厚さの配合ゴムから
なる異形部材により前記プライの縁部から分離されるような軸線方向幅を有する
。
プライを備えた上記クラウン補強体はまた、前記最大幅のワーキングプライの半
径方向外方に、半径方向最大幅のワーキングプライの要素の角度の方向と同方向
に、周方向に対して10〜45°の角度で配向された弾性補強要素からなる保護
プライを設けることにより完成することもできる。前記保護プライは、その軸線
方向幅を最小幅のワーキングプライの幅より小さくすることができ、かつ2つの
ワーキングクラウンプライ間の結合ゾーンを完全に覆うことができる。保護プラ
イは、最小幅のワーキングプライより幅広にすることおよび最大幅のワーキング
プライより幅狭にすることができる。しかしながら、好ましくは、保護プライは
、該保護プライが最大幅のワーキングプライの縁部を半径方向に覆い、可能な限
り、最大幅のワーキングプライから最小幅のワーキングプライの縁部を分離する
異形部材の厚さより小さい厚さの異形部材により前記縁部から分離され、次に、
最小幅のワーキングプライの軸線方向延長部において、幅S0の少なくとも2%
に等しい軸線方向幅に亘って、大きく傾斜した非伸長性要素で形成された半径方
向内包の三角形プライに結合され、次に、最大幅のプライが三角形プライである
か保護プライであるかに係わらず、少なくとも3mmの厚さのゴム異形部材によ
り前記三角形プライの縁部から分離される。
添付図面を参照して述べる以下の記載からより良く理解されよう。
のH/S形状比を有する。ここで、Hはタイヤの取付けリム上のタイヤPAの高
さ、Sはタイヤの最大軸線方向幅である。タイヤPAはラジアルカーカス補強体
(1)を有し、該ラジアルカーカス補強体(1)は各ビードにおいて少なくとも
1つのビードワイヤに係止されてアップターンを形成し、かつ金属ケーブルの単
一プライにより形成されている。このカーカス補強体(1)はクラウン補強体(
3)によりフープ状に包囲されており、クラウン補強体(3)は、半径方向内方
から外方へと順に、下記のプライ、すなわち、 周方向に対して65°に等しい角度δだけ傾斜して配向されかつ非伸性金属ケ
ーブルで形成された三角形プライと呼ばれる第1プライ(31)と、 先行するいわゆる三角形プライ(31)上に載りかつ該三角形プライを覆って
いる、非伸長性金属ケーブルで形成された第1ワーキングプライ(32)とによ
り形成されている。この非伸長性金属ケーブルは、図示の場合には、18°に等
しい角度αでかつ三角形プライの要素の角度δと同じ方向に配向されている。
ルで形成された付加プライ(33)が重ねられている。前記ケーブルは周方向に
対して90°の角度に配向されており、付加プライ(33)の軸線方向外縁部は
、薄い厚さのゴム層によりワーキングクラウンプライ(32)から分離されてい
る。
されている。該第2ワーキングクラウンプライ(34)は、第1ワーキングプラ
イ(32)と同じ金属ケーブルで形成されており、かつ周方向に対して角度αと
は反対方向の角度β(図示の場合には、角度βは18°の角度αに等しいが、角
度αとは異ならせることもできる)を形成している。
形成されている。該最終プライは、周方向に対して前記角度βと同じ方向および
同じ大きさの角度γで配向されている(但し、前記角度βとは異ならせることが
できる)。この最終プライはいわゆる保護プライである。
中央セクションの最大軸線方向幅S0の0.87倍、すなわち416mmに等し
い。この416mmという軸線方向幅は、慣用形状のタイヤの場合には、トレッ
ドの幅L1(本願で対象とする場合には430mmに等しい)より非常に小さい
。第2ワーキングプライ(34)の軸線方向幅L34は、軸線方向幅S0の0.8
3倍すなわち400mmに等しい。三角形プライ(31)は、2つのワーキング
プライ(32、34)のそれぞれの幅の中間にあり、この例では408mmに等
しい。付加プライ(33)の軸線方向幅L33は320mmに等しい。実際に、付
加プライ(33)の幅L33は、最小幅のワーキングプライの幅L32(L34)より
小さいが、ワーキングクラウンプライの端部に近いタイヤの部分(この部分は、
加熱およびプライ間の分離により最も悪影響を受け易い領域である)作動温度の
低下に有効に寄与できる充分な幅を保持している。保護プライと呼ばれる最終ク
ラウンプライ(35)は、実質的に370mmに等しい幅L35を有する。
ングプライ(32)、(34)は、軸線方向幅lに亘って連結されており、この
場合、幅lは17mmに等しい。両プライを連結する軸線方向幅lの部分の第1
ワーキングプライ(32)のケーブルと、第2ワーキングプライ(34)のケー
ブルとは、ゴム層により互いに半径方向に分離されている。該ゴム層の厚さは最
小で、各ワーキングプライ(32、34)を形成するフープ状27.23金属ケ
ーブルのゴムカレンダリング層の厚さの2倍、すなわち0.8mmに等しい。両
ワーキングプライ(32)、(34)に共通する残余の幅、すなわち両側の約2
0mmに亘って、両ワーキングプライは、実質的に三角形のゴム異形部材(4)
により分離されている。該異形部材(4)の厚さは、結合ゾーンの軸線方向端部
から最小幅ワーキングプライの端部にかけて増大しており、該端部で4mmの厚
さに到達する。異形部材(4)は、最大幅ワーキングプライ(32)(この例で
は、カーカス補強体に対して半径方向に最も近接したワーキングプライ)の端部
を半径方向に覆うのに充分な幅を有する。タイヤクラウンは、2つの側壁(6)
を介してビードに結合されるトレッド(5)により完成され、赤道平面の両側で
カーカス補強体(1)に半径方向に隣接している三角形プライは、赤道平面から
離れるように軸線方向外方に延び(moves away)ている。該三角形プライは、三
角形のゴム異形部材(7)を介してカーカス補強体(1)に結合されている。
/S形状比を有する。ここで、Hはタイヤの取付けリム上のタイヤPBの高さ、
Sはタイヤの最大軸線方向幅である。タイヤPBのクラウン補強体(3)の構造
は、いわゆる三角形プライが存在しない点で上記クラウン補強体の構造とは異な
っている。かくして、各ビードにおいて少なくとも1つのビードワイヤに係止さ
れてアップターンを形成し、かつ金属ケーブルの単一プライにより形成されてい
るカーカス補強体(1)はクラウン補強体(3)によりフープ状に包囲されてお
り、該クラウン補強体(3)は、半径方向内方から外方へと順に、下記のプライ
、すなわち、 鋼からなる非伸長性金属ケーブルで形成された第1ワーキングプライ(32)
により形成されている。この非伸長性金属ケーブルは、図示の場合には、18°
に等しい角度αで、カーカス補強体(1)に半径方向に隣接しかつ該カーカス補
強体の中央部においてカーカス補強体に平行に配向されており、かつ軸線方向内
方から外方にかけて厚さが増大するゴム異形部材(7)によりカーカス補強体か
ら分離されている。
で形成された付加プライ(33)が重ねられている。前記ケーブルは周方向に対
して90°の角度に配向されており、ラジアル要素の付加プライ(33)の軸線
方向外縁部は、薄い厚さのゴム層により第1ワーキングクラウンプライ(32)
から分離されている。
されている。該第2ワーキングクラウンプライ(34)は、第1プライ(32)
と同じ金属ケーブルで形成されており、かつ周方向に対して角度αとは反対方向
の角度β(図示の場合には、角度βは18°の角度αに等しいが、角度αとは異
ならせることもできる)を形成している。
イ(35)で形成されている。該最終プライ(35)は、周方向に対して前記角
度βと同じ方向および同じ大きさの角度γで配向されている(但し、前記角度β
とは異ならせることができる)。この最終プライはいわゆる保護プライである。
(5)が重ねられている。軸線方向最外方の溝は、2つのワーキングクラウンプ
ライ(32)、(34)の間の幅lの結合ゾーン半径方向上方で軸線方向に形成
されている。
は、ここで対象とするタイヤの場合にはトレッドの幅より僅かに小さい。第2ワ
ーキングプライ(34)の軸線方向幅L34は210mmであるので、幅L32より
僅かに小さい。付加プライ(33)の軸線方向幅L33は176mmに等しい。赤
道平面のいずれか一方の側および両側で、付加プライ(33)より軸線方向に延
びているワーキングプライ(32)、(34)は、9mmの距離lに亘って連結
されている。この距離はカーカス補強体(1)の最大軸線方向幅の0.03倍よ
り僅かに小さいことを示しており、前述の場合の連結と同じである。この場合の
プライのケーブル間の最小厚さは1mmに等しい。両ワーキングプライ(32)
、(34)に共通する残余の幅、すなわち両側の約6mmに亘って、両ワーキン
グプライは、最小幅ワーキングプライ(34)の端部で測定して3.5mmの厚
さを有する三角形のゴム異形部材(4)により分離されている。該異形部材(4
)の厚さは、結合ゾーンの軸線方向端部から最小幅ワーキングプライの端部にか
けて増大している。以上説明したクラウン補強体は、周方向に対して前記角度β
と同じ方向および同じ大きさの角度γで配向されている(但し、前記角度βとは
異ならせることができる)。この最終プライはいわゆる保護プライである。第1
の例で説明したように、弾性ケーブルは、破断時に少なくとも4%の相対伸びを
有するケーブルである。前記プライ(35)の軸線方向幅L35は、両ワーキング
プライ(32)、(34)間の結合ゾーンを覆うことができるようにほぼ198
mmに等しい。
ものである。第1の例で説明したタイヤと同じ寸法を有する図3に示すタイヤP C は、プライ間の2つの結合ゾーンに関するものである。このタイヤPCのクラウ
ン補強体(3)の構造は、下記の点でタイヤPAの構造とは異なっている。すな
わち、 第1に、2つのワーキングプライ(32)、(34)の軸線方向幅が逆になっ
ていること、および 第2に、プライ、ワーキングプライ(32)、(34)および三角形プライ(
31)の幅を変更することにより、付加プライ(33)は320mmの同じ幅を
保持していることである。半径方向内方のワーキングプライ(32)の幅L32は
380mmに等しくなり、半径方向外方のワーキングプライ(34)の幅L34は
451mmになる。これにより、431mmに等しい幅L31の三角形プライ(3
1)が、赤道平面の両側の第1プライ(32)の軸線方向延長部において、ほぼ
10mmに等しい幅l2に亘って第2ワーキングプライ(34)に結合される。
次に、前記三角形プライ(31)の縁部が、3.5mmの幅の異形部材(4)に
より最大幅のワーキングプライ(34)から分離される。前記好ましい実施形態
は、特に、最小幅プライ(32)でのワーキングプライの縁部間の分離に対する
抵抗性を改善することができる。
である。
Claims (11)
- 【請求項1】 一方のプライから他方のプライにかけて交差し、周方向に対
して10〜45°の間の角度を形成する非伸長性補強要素の少なくとも2つのワ
ーキングクラウンプライ(32、34)で形成されたクラウン補強体(3)を備
えた最大軸線方向幅S0のラジアルカーカス補強体(1)を有し、前記プライが
、幅S0の少なくとも80%に等しくかつ前記ワーキングプライ間に半径方向に
配置された補強要素の付加プライ(16)の幅L33より幅S0の少なくとも16
%だけ大きい軸線方向幅L32、L34を有し、前記ワーキングプライ(32、34
)は、赤道平面の両側でかつ付加プライ(33)に直ぐ隣接した軸線方向延長部
において、幅S0の少なくとも3.5%に等しい軸線方向距離lに亘って結合さ
れ、次に前記両ワーキングプライ(32、34)に共通の幅の少なくとも残部に
亘って配合ゴムからなる異形部材により分離されているタイヤPにおいて、前記
付加プライ(33)の補強要素が、実質的に半径方向に配置された非伸長性金属
で形成されていることを特徴とするタイヤ。 - 【請求項2】 前記異形部材(4)は、最小幅のワーキングプライ(32、
34)の端部少なくとも2mmの厚さを有することを特徴とする請求項1記載の
タイヤ。 - 【請求項3】 前記クラウン補強体(3)は、そのワーキングプライ(32
、34)が不等長の軸線方向幅を有し、半径方向外方のワーキングプライ(34
)は半径方向内方のワーキングプライ(32)より軸線方向の幅が小さく、クラ
ウン補強体(3)は更に、半径方向外方のプライ(35)を有し、該プライ(3
5)は、最小幅のワーキングプライ(34)の非伸長性要素により形成される角
度と同じ方向に、周方向に対して10〜45°の角度に配向された弾性補強要素
からなり、前記保護プライ(35)は最小幅のワーキングプライ(34)の軸線
方向幅L34より小さい軸線方向幅L35を有することを特徴とする請求項2記載の
タイヤ。 - 【請求項4】 前記クラウン補強体(3)は、そのワーキングプライ(32
、34)が不等長の軸線方向幅を有し、半径方向外方のワーキングプライ(34
)は半径方向内方のワーキングプライ(32)より軸線方向の幅が小さく、クラ
ウン補強体(3)は更に、半径方向外方のプライ(35)を有し、該プライ(3
5)は、最小幅のワーキングプライ(34)の非伸長性要素により形成される角
度と同じ方向に、周方向に対して10〜45°の角度に配向された弾性補強要素
からなり、前記プライ(35)は、該プライ(35)が最小幅のワーキングプラ
イ(34)の縁部を半径方向に覆うような、かつプライ(35)が、付加プライ
の軸線方向延長部において前記幅S0の少なくとも2%の軸線方向距離に亘って
最大幅のワーキングクラウンプライに結合され、次に、少なくとも2mmの厚さ
の異形部材(4)により最大幅のワーキングプライ(32)から軸線方向外方に
分離されるような軸線方向幅L35を有することを特徴とする請求項2記載のタイ
ヤ。 - 【請求項5】 弾性補強要素で形成された前記保護プライ(35)が、両ワ
ーキングプライ(32、34)の縁部を分離する異形部材(4)の厚さより実質
的に薄い厚さの異形部材により前記最小幅のワーキングプライ(32)の縁部か
ら分離されていることを特徴とする請求項4記載のタイヤ。 - 【請求項6】 前記クラウン補強体(3)は更に、カーカス補強体(1)と
半径方向内方のワーキングプライ(32)との間の半径方向内方に、周方向に対
してワーキングプライ(32)の補強要素の角度と同じ方向の60°より大きい
角度を形成する非伸長性補強要素からなるプライ(31)を有し、該プライ(3
1)は、最大幅のワーキングプライ(32)の軸線方向幅L32より小さい軸線方
向幅L31を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ。 - 【請求項7】 前記クラウン補強体(3)は更に、カーカス補強体(1)と
半径方向内方のワーキングプライ(32)との間の半径方向内方に、周方向に対
してワーキングプライ(32)の補強要素の角度と同じ方向の60°より大きい
角度を形成する非伸長性補強要素からなるプライ(31)を有し、該プライ(3
1)は、最大幅のワーキングプライの幅より大きい軸線方向幅L31を有し、最大
幅のワーキングプライ(32)に結合された保護プライ(35)は、該保護プラ
イ(35)が最大幅のワーキングプライ(32)に直ぐ隣接した軸線方向延長部
において、カーカス補強体(1)の幅S0の少なくとも0.02倍の軸線方向距
離l″に亘って前記三角形プライ(31)にも結合され、次に、少なくとも2m
mの厚さの異形部材(4)により前記三角形プライ(31)から軸線方向外方に
分離されていることを特徴とする請求項5記載のタイヤ。 - 【請求項8】 前記クラウン補強体(3)は、そのワーキングプライ(32
、34)が不等長の軸線方向幅を有し、半径方向最外方のワーキングプライ(3
4)は半径方向最内方のワーキングプライ(32)より軸線方向の幅が大きく、
クラウン補強体(3)は更にプライ(31)を有し、該プライ(31)は、最小
幅のプライ(32)の補強要素の角度と同じ方向に、周方向に対して60°より
大きい角度を形成する非伸長性補強要素からなり、前記プライ(31)は最小幅
のプライ(32)の幅L32より小さい軸線方向幅L31を有することを特徴とする
請求項2記載のタイヤ。 - 【請求項9】 前記クラウン補強体(3)は、そのワーキングプライ(32
、34)が不等長の軸線方向幅を有し、半径方向最外方のワーキングプライ(3
4)は半径方向最内方のワーキングプライ(32)より軸線方向の幅が大きく、
クラウン補強体(3)は更に、半径方向外方のプライ(35)を有し、該プライ
(35)は更に三角形プライ(31)を有し、該三角形プライ(31)は、最小
幅のプライ(32)の補強要素の角度と同じ方向に、周方向に対して60°より
大きい角度を形成する非伸長性補強要素からなり、前記三角形プライ(31)は
最小幅のプライ(32)の幅L32より大きい幅L31を有し、大きい幅L34をもつ
ワーキングプライ(34)は、ワーキングプライ(32)に直ぐ隣接して、カー
カス補強体(1)の幅S0の少なくとも0.02倍の軸線方向距離l1に亘って前
記三角形プライ(31)に結合され、次に、少なくとも2mmの厚さの配合ゴム
からなる異形部材により前記三角形プライ(31)の縁部から分離されているこ
とを特徴とする請求項2記載のタイヤ。 - 【請求項10】 前記クラウン補強体(3)は、最大幅のワーキングプライ
(34)より半径方向外方に、保護プライ(35)を有し、該保護プライ(35
)は、最大幅のワーキングプライ(34)の非伸長性要素により形成される角度
と同じ方向に、周方向に対して10〜45°の角度に配向された弾性補強要素か
らなることを特徴とする請求項8および9記載のタイヤ。 - 【請求項11】 前記クラウン補強体(3)は、最大幅のワーキングプライ
(34)の半径方向外方に、弾性補強要素からなる保護プライ(35)を有し、
弾性補強要素は、最大幅のワーキングプライ(34)の非伸長性要素により形成
される角度と同じ方向に、周方向に対して10〜45°の間の角度で配向されて
おり、前記プライ(35)は、該プライ(35)が最大幅のワーキングプライ(
34)の端部を半径方向に覆うような、かつ最小幅のワーキングプライ(32)
に直ぐ隣接した延長部において、プライ(35)が幅S0の少なくとも2%に等
しい軸線方向幅l2に亘って、大きく傾斜した非伸長性要素からなる半径方向内
方のプライ(31)に結合され、次に、少なくとも3mmの厚さのゴム異形部材
により前記三角形プライ(31)の縁部から分離されるような軸線方向幅L35を
有していることを特徴とする請求項10記載のタイヤ。
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