JP2002513267A - クロージャ - Google Patents

クロージャ

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JP2002513267A
JP2002513267A JP2000546437A JP2000546437A JP2002513267A JP 2002513267 A JP2002513267 A JP 2002513267A JP 2000546437 A JP2000546437 A JP 2000546437A JP 2000546437 A JP2000546437 A JP 2000546437A JP 2002513267 A JP2002513267 A JP 2002513267A
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closure casing
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ジャン−マリー・エティエンヌ・ノルフ
ヨハン・レグラント
バレール・ブーケル
ディルク・デロースト
ダフィット・ウィットメイアー
クリスティアーン・ラデレット
ペーテル・ボス
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    • G02B6/4441—Boxes
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    • G02B6/4444—Seals

Abstract

(57)【要約】 ２個のケーシング部分と、２個のケーシング部分を並置関係に一体保持する保持手段とを備えるクロージャケーシングにおいて、クロージャケーシングを貫通する長尺物品とクロージャケーシング自身の間を封止する封止手段を設け、又、ケーシング部分は、シーラント材料を受承するシーラントチャンバーを一緒に形成する夫々の凹所を有する一方、長尺物品が、クロージャケーシングを貫通する時にシーラントチャンバーに挿通されると共に、シーラントチャンバーの体積は、その中のシーラント材料に圧縮力を印加するように調節自在であり、且つ、シーラントチャンバーの体積の調整は、シーラントチャンバー内に配置された少なくとも１個の要素の移動によって行われ、更に、該要素は、シーラントチャンバーの有効体積を決定するように、クロージャケーシングの選択的に操作し得る位置調整手段によってシーラントチャンバー内を移動自在である。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、一般にクロージャに関し、特に、１個以上の長尺物品を収容するク
ロージャに関する。
【０００２】 本発明は、管やケーブル等の長尺物品の間の接続部を保護するクロージャとし
て特別の有用性を有する。以後、用語「ケーブル」は、導電性ケーブルと光ファ
イバー束の両者を含むものとして理解される。管やケーブル等の長尺物品の間の
接続部を作る必要がある時、このような物品の端と端が接続される接続部やスプ
ライス部は、時間劣化を生じ易い環境原因物質に対して必然的にケーブル自身よ
りもより強くないと共により抵抗力がない。
【０００３】 例えば、電気通信系統又は送電系統等のケーブル系統の製造において、ケーブ
ルの端と端を接続したり、分岐を作るためにスプライス部を作ることがしばしば
必要である。ケーブルとスプライス部は、地下、導管内や建物の内外の他の環境
内に配置されるが、湿気と湿度又はダスト等の環境原因物質の侵入の危険にとに
かくさらされている。地下設置は、又、圧力、特に、静水圧を受ける一方、地上
設置は昼間の熱膨張を受ける。
【０００４】 ケーブルや他の長尺物品のスプライス部用の保護シールを提供するために、各
種の保護処置が知られている。ゲルや他の適当な封止材料が内部に収容された密
閉ケーシングを利用するシステムは特に有益であることが判明している。ゲルや
他のこのような封止材料を収容するクロージャを使用する利点の一つは、クロー
ジャを室温で設置できると共に、圧縮手段を利用することによって、ゲルを、ク
ロージャの全内面と、スプライス部を保護すべきケーブル又は他の長尺物品の外
面に接触維持し得ることである。
【０００５】 圧縮手段によって印加される力は、地下設置における静水頭等の環境原因物質
によって作用されるどんな力にも打勝つのに十分に大きくなければならない。封
止材料に対する圧縮力の必要条件は、ここ数年間に理解されてきて、各種の先行
文献に記載されている。特に、米国第４６００２６１号（レイケム）は、ゲルと
、ゲルを収容する第１手段と、ゲルを第１手段内に係止する第２手段と、ゲルが
、電気接点と圧接維持されると共に、電気接点の導電部を大略密封するように、
第１手段に作用する力手段とを備える電気接点保護の装置と方法を記載する。
【０００６】 その文献では、力を作用する手段は、ばねによってクロージャケーシングの２
半分部を互いに保持すると共に互いに圧接させる外部クリップ又は外部ばねから
成る。このシステムは、効果的であるけれども、ばねが適当な力を作用する特別
の寸法（又は相対的に狭い寸法範囲）の長尺物品を収納するように部品を製作し
なければならないという欠点を有する。
【０００７】 封止効果を確保するために、ＷＯ９５／１５６００（レイケム）に記載されて
いるように、ねじ手段によって相対的に移動自在の端部壁を備えるケーブルクロ
ージャが案出された。ナットと、ピストンとして効果的に働く移動自在の端部壁
との間に入れられたばねが、封止クロージャ内に密封された封止材料を圧縮する
。又、移動方向は、ケーシング内に収容された長尺物品の長さに平行である必要
はなく、この方向を横切ってもよいことが理解されており、上記先行文献は、又
、収容されたケーブルの長さに垂直に作用することにより、ゲルを圧縮するする
ピストン状部材の設置を記載する。
【０００８】 これらの全ての構成は、確実なシールを提供するようにうまく作用するけれど
も、相対的に限られた範囲のケーブル直径に対して確実なシールを提供するだけ
である。ケーブル等の長尺物品の相対的に大きい範囲の直径に対して確実なシー
ルを提供し得るためには、収容クロージャの体積を広範囲に変更するように、相
対的に大きい範囲の移動が得られなければならない。
【０００９】 本発明は、長尺物品を相対的に広い範囲の寸法、好ましくは３：１の直径比に
渡り収納し得る一方、環境原因物質に対する確実なシールを提供する、長尺物品
用クロージャを提供しようとしている。
【００１０】 本発明の一態様によれば、２個のケーシング部分と、２個のケーシング部分を
並置関係に一体保持する保持手段とを備えるクロージャケーシングにおいて、ク
ロージャケーシングを貫通する長尺物品とクロージャケーシング自身の間を封止
する封止手段を設け、又、ケーシング部分は、シーラント材料を受承するシーラ
ントチャンバーを一緒に形成する夫々の凹所を有する一方、長尺物品が、クロー
ジャケーシングを貫通する時にシーラントチャンバーに挿通されると共に、シー
ラントチャンバーの体積は、その中のシーラント材料に圧縮力を印加するように
調節自在であり、且つ、シーラントチャンバーの体積の調整は、シーラントチャ
ンバー内に配置された少なくとも１個の要素の移動によって行われ、更に、該要
素は、シーラントチャンバーの有効体積を決定するように、クロージャケーシン
グの選択的に操作し得る位置調整手段によってシーラントチャンバー内を移動自
在である。
【００１１】 本発明の第２のより一般的な態様によれば、クロージャケーシングを貫通する
長尺物品とクロージャケーシング自身の間の空間を封止する封止手段と、２個の
対向するケーシング部分と、長尺物品の長さを横切るようにシーラント材料に圧
縮力を印加することにより、長尺物品を封止するようにシーラント材料を長尺物
品に密接する圧縮手段とを備えるクロージャケーシングにおいて、ケーシング部
分が、ケーシング部分を並置関係に一体保持する保持手段と、シーラント材料を
受承するシーラントチャンバーを一緒に形成する夫々の凹所とを有し、又、長尺
物品が、クロージャケーシングを貫通する時にシーラントチャンバーに挿通され
、更に、圧縮手段が、その位置がシーラントチャンバーの有効体積を決定する移
動部材の移動を決定する選択的に操作し得る調整手段を備える。
【００１２】 本発明の一実施形態では、移動要素が、長尺物品の長さを大略横切る方向にシ
ーラントチャンバー内を移動案内されるプランジャーを備える。 好ましくは、シーラントチャンバー内において相互連結されると共に大略直線
運動するように案内される２個の相対移動するプランジャーが設けられる。
【００１３】 ２個のプランジャーが、ねじ付き調整手段によって相互連結される。 もし位置調整手段と少なくとも１個の移動要素の間にエネルギー貯蔵手段を設
けると、熱的及び他の影響による体積の変化に拘らず、シーラントに対する圧縮
が調整後に維持される。このようなエネルギー貯蔵手段がばね、好ましくは、圧
縮コイルばねを備える。
【００１４】 本発明の好ましい実施形態では、ねじ付き調整手段が、ねじ軸と、２個のプラ
ンジャーの一方に設けた協働ねじ穴とを備え、又、ねじ軸が、その一端にねじ軸
を回動させる操作手段を有し、更に、ばねが、２個のプランジャーの他方と操作
手段の間で作用する。
【００１５】 本発明の別の態様において、長尺物品が挿通される開口を有するクロージャケ
ーシングと、クロージャケーシングの少なくとも一部内に収容される封止材料を
含む封止手段とを備えるクロージャにおいて、封止手段が、可撓性ヒンジ部品に
よってクロージャの残りの部分に結合されたクロージャの相対移動壁部と、クロ
ージャの相対移動壁部と残りの部分の相対位置を決定することにより、クロージ
ャの相対移動壁部の有効体積、よって、それに収容される材料に対する圧力を規
制する調整自在の位置決め手段とを備える。
【００１６】 好ましくは、可撓性ヒンジ部品が、波形又は蛇腹形の構造であると共に、相対
移動壁部の回りを少なくとも部分的に延在する。代りに、可撓性ヒンジ部品が、
適当に造形されたヒンジ壁部の間のリガメント・ヒンジを備えてもよい。本明細
書に用いる用語「リガメント・ヒンジ」は、ポリプロピレン等の材料の本体に一
体に形成されると共に、予備屈曲中に応力下の分子配向が起る減少厚さの線によ
って限定されるヒンジを指すものと理解される。
【００１７】 しかしながら、可撓性ヒンジ部品はロールシールとして形成されることが好ま
しい。好ましくは、ロールシールは、相対移動壁部の周囲で単一のＵ字形断面を
有する可撓性壁部を備える。Ｕ字形断面は、クロージャケーシングの内部又は外
部に向けて凸状であるが、以下に詳述する理由により、ロールシールはケーシン
グの内部に向けて凸状であることが好ましい。
【００１８】 クロージャ内に封止状態で収納し得る長尺物品の寸法の最大変動範囲を得るた
めに、クロージャの相対移動壁部が、長尺物品の長さ方向を横切るように移動自
在であることが好ましい。
【００１９】 相対移動壁部を位置決めするために各種の異なる手段を採用し得る。しかしな
がら、調整自在の位置決め手段が、クロージャの相対移動壁部と残りの部分の間
に力を印加するように働く協働ねじ付き部品を備えることが好ましい。代りに、
レバー機構、特に、トグル機構をこの目的のために設けてもよい。
【００２０】 調整自在の位置決め手段がねじ付き部品である実施形態において、調整自在の
位置決め手段とクロージャの相対移動壁部の間にエネルギー貯蔵手段を更に設け
てもよい。従来から、このようなエネルギー貯蔵手段は、好ましい実施形態にお
いて圧縮ばね、好ましくはコイルばねであるばねを備える。
【００２１】 本発明の一実施形態において、協働ねじ付き部品がねじ軸とナットを備え、又
、ねじ軸とナットの一方は、クロージャの相対移動壁部と連係操作され、更に、
ねじ軸とナットの他方は、クロージャの残りの部分と連係操作される。 ねじ軸とナットの間の相対回転は、それらの内の一方に接続された制御ノブに
よって行われ、制御ノブは、クロージャの可撓性ヒンジ部品を入射紫外線から保
護するように、可撓性ヒンジ部品上を覆うように寸法設定される。上記したよう
に可撓性ヒンジがロールシールとして形成される場合、シールは、紫外線によっ
て経時劣化して硬化、従って、割れを生じるような相対的に薄い可撓性材料から
成るので、これは特に便利である。
【００２２】 封止材料の圧縮の適当な程度を得ると共に、特に、熱膨張による寸法変動（伸
縮）を許容するために、エネルギー貯蔵手段の所定エネルギー貯蔵状態の到達を
確認する手段を設けることが好ましい。エネルギー貯蔵手段が圧縮ばねを備える
実施形態において、所定エネルギー貯蔵状態の到達を確認する手段が、エネルギ
ー貯蔵手段が所定エネルギー貯蔵状態にある時に互いに干渉し合う、２個の相対
移動部材上の協働部品を備える。
【００２３】 好ましくは、封止材料はゲルから成る。適当なゲル材料が、従来技術に記載さ
れていると共に、１００−３５０（１０-1ｍｍ）、より好ましくは２００−２６
０、特に２３０−２５０の円錐貫入値と、少なくとも２００％の極限伸びを好ま
しくは有するものから成る。材料が、空隙を避けると共に過度の流れ又は望まし
い場合は過度の経時緩和無しに、封止すべき長尺物品の回りで確実に変形し得る
ように、円錐貫入が選択される。又、スプライスケースへの再導入時に材料が、
クロージャの２個のケーシング半分部の分離によって導線等の長尺物品から確実
に引離されるように、極限伸びが選択される。円錐貫入は、ＡＳＴＭ Ｄ２１７
−６８に基づいて、標準１：１尺度円錐を使用する乱れの無いサンプル上で２１
℃において測定され、貫入は５秒後に測定される。伸びは、ＡＳＴＭ Ｄ６３８
−８０に基づいて、サンプルを切る４型ダイを使用して５ｃｍ／分の速度で２１
℃において測定される。
【００２４】 十分な量の鉱油、植物油や可塑剤又はその混合物の存在下に硬化性ポリウレタ
ン先駆物質材料をゲル化することによって、適当な封止をすることができる。可
塑剤の量は、例えば、トリメリテート等の可塑剤の場合は総量の３０−７０重量
％、又は、鉱油や植物油の場合は６０−８０％である。鉱油と植物油は、例えば
、０．７−２．４重量部の鉱油対１重量部の植物油の比率で混合してよい。反応
性シリコーンを非反応性のエキステンダー、シリコーンで硬化することによって
、他の適当な封止材料が作られる。別のクラスの材料が、スチレン?エチレン?ブ
チレン?スチレン・コポリマー（例えば、シェル社の商標クラトン（Ｋｒａｔｏ
ｎ）で販売されているもの）等のトリブロック・コポリマーを鉱油で増量するこ
とによって形成されるものから成る。これらの封止材料が、その開示内容が本明
細書に参考のために組込まれた米国特許第４６３４２０７号（デボー（Ｄｅｂｂ
ａｕｔ））及び第４７１６１８３号（ガマラ（Ｇａｍａｒｒａ））に開示されて
いる。
【００２５】 他の適当な材料が、その開示内容が本明細書に参考のために組込まれたＷＯ９
２／２２１１４（レイケム（Ｒａｙｃｈｅｍ））で公開された国際出願に詳細に
記載されている。
【００２６】 ゲルを、ブロックとして予備成形してもよいが、クロージャの２個の対向部分
に射出成形することが好ましい。
【００２７】 図面において、一本だけが概略的に１２で表される２本のケーブルの間のスプ
ライス部を収容する一般に１１で示されるクロージャケーシングの一部が図示さ
れている。ケーブルは導線又は光ファイバーでよい。ケーシング１１の半分だけ
が図示されていて、残りの半分は、他端における大略同一部分の鏡像であるので
、明瞭さのために削除されていることが理解されるだろう。
【００２８】 図１、図２と図３から分るように、クロージャケーシング１１は、一般に１５
で示される長手分離線に沿って接する第１部分又はトレイ部分１３と第２部分又
はカバー部分１４を備える。長手分離線１５に一致して、従来の形態であるため
、個々では詳細に記載しない長手シールが形成される。クロージャケーシング１
１の２個の部分１３と１４は、長尺ケーブル１２間のスプライス部が収容される
メインチャンバー１６を形成する。適当なケーブルオーガナイザー、スプライス
部コネクターと装置が、チャンバー１６内に収容されるが、明瞭さのために図示
されない。
【００２９】 トレイ部材１３とカバー部材１４は、夫々のクラウンフランジ２０を受承する
夫々の溝又はチャネル（それらの内の１個であるチャネル１９が図２に見える）
を有する対応する横断隔壁１７と１８を有する。クラウンフランジ２０は、ケー
ブル１２を受承する座部を形成する。各クラウンフランジ２０は、半径方向フラ
ンジ２１から軸方向に延在する複数の可撓性フィンガーを有する半円錐形要素と
して形成される。このような要素は公知で、例えば、国際公開第ＷＯ９５／２４
７５６号で公開された本出願人の先行国際特許出願ＰＣＴ／ＧＢ９５／００４６
９に記載されている。クラウンフランジの半径方向フランジ２１は、溝１９に受
承されて所定位置に配置され、又、フランジ２１の大径と可撓性フィンガーの自
由端における小径の間の相違は、収容し得るケーブル１２の直径の範囲を決める
。
【００３０】 下方のトレイ部分１３の隔壁１７と端部壁２２の間の端部は、クロージャケー
シングの使用時にゲル材料２４で満たされる封止チャンバー２３を形成する。
【００３１】 封止チャンバー２３の底壁は、中央突起２６を有する中央の少し半球状で大略
剛性のピストン部分２５を備える。ピストン部分２５は、図２に示すように平面
において円形であると共に、大体Ｕ字状の断面のロールシール２８によって、封
止チャンバー２３の底壁２７の残部に結合される。ロールシール２８は、ピスト
ン部分２５の外周を封止チャンバー２３の底壁２７の剛性部の円形内周に結合す
る薄い一体形成膜を備える。図３と図４から分るように、底壁２７とピストン部
分２５は同じ材料で一体形成されるけれども、ロールシール膜２８の厚さは、底
壁２７又はピストン部分２５の厚さよりもかなり小さい。壁厚の減少寸法により
、ロールシール２８は大略可撓性である一方、底壁２７とピストン部分２５は大
略剛性である。
【００３２】 突起２６は軸２９を挿通し、軸２９は、ねじ付き端部と、円形補強円板３２の
中央突起３１の凹所に受承される拡大ヘッド３０を有する。補強円板３２は、ピ
ストン部分２５の直径よりも少し大きいが底壁２７の内周よりも少し小さい直径
を有する。
【００３３】 ケーシングのカバー部分１４は、下方のトレイ部分に使用されるのと同じ参照
番号で同定されるが、プライム符号「’」で区別される部品の対応する構造を有
する。カバー部分１４は、カバー部分１４では対応する形状のチャネル３４に装
入されるタブ３３を有する端部壁２２’の構造だけがトレイ部分１３と異なる。
【００３４】 軸２９は、上方のカバー部分１４の端部の上壁２７’のピストン部分２５’の
開口突起２６’を貫通して、ナット３５と係合する。ナット３５は、制御ノブ３
７の凹所３６に係止される。ナット３５とピストン部分２５’の間に圧縮コイル
ばね３８がある。
【００３５】 ゲル充填物２４（上方部分では２４’）は、製造中にクロージャケーシングの
各半分に射出成形されることが好ましい。図２から分るように、クロージャケー
シングの使用中に、長尺ケーブル１２は、隔壁１７の溝１７と端部壁２２の対応
する溝に装入されるクラウンフランジ２０によってもたらされる座部に挿入され
る。適当な接合作業が、メインチャンバー１６に突入するケーブル１２の端に行
われて、それを、例えば、ケーシング１１の反対端（図示せず）からメインチャ
ンバー１６に突入する心合せされたケーブルの対応する端部に結合する。次に、
カバー部分１４がトレイ部分１３上に載置されて、長手分離線１５において接す
る縁部に沿って適当な長手シールが作られる。このようなシールは公知であるの
で、ここでは説明しない。
【００３６】 （好ましくはないが、予備造形ブロックを代りに使用してもよいけれども）、
好ましくは射出成形によって封止チャンバー２３に導入されたゲル充填物２４と
２４’は、ぶつかって封止チャンバー２３の内部用の完全な充填物を形成し、次
に、ねじ軸２９が突起２６と２６’の心合せされた開口に挿通され、ナット３５
を軸２９のねじ端にねじ込むことによって、ばね３８が軸２９の端部の回りに巻
装されると共に、制御ノブ３７が装着される。
【００３７】 ゲル材料２４は、ばね３８を適量だけ圧縮するように制御ノブ３７を回転する
ことによって、適当な圧縮負荷を受ける。ばね３８を、その隣合う巻きが互いに
当接するように完全に圧縮することは、可動壁部分（ピストン２５と２５’）の
相対的な分離を許容しないから望ましくない。これが起ることを防止するために
は、ゲル２４が適当な圧縮負荷を受けていることを確認しながら、作業者にばね
３８の圧縮の程度についてのフィードバックを与える指示器を設けてもよい。
【００３８】 このような装置は、例えば、その開示が参考として本明細書に組込まれている
公開第ＷＯ９２／２２１１４号で公開された国際特許出願で記載されているよう
な対応する相対移動部品上の２個の干渉する突出物で形成してもよい。部品の適
当な構造を、以下に図６を参照して説明する。これは、ノブ３７とピストンが、
ばね３８の完全圧縮よりも小さい所定圧縮に対応する所定分離に到達する時、ノ
ブ３７の更なる回転を防止するように互いに干渉する制御ノブ３７とピストン２
５’上の対向突出物５０と５１を備える。
【００３９】 代りの構成は、全てが制御ノブ３７に印加しなければならない力を増加すこと
により使用者に指示を提供するように働く、ばね３８の圧縮、又は、ねじ山の形
状の変更、又は、例えば、ファイバーワッシャーの設置により遊ぶようになる第
２ばねを例えば提供することによって、適当な中間範囲圧縮が達成されたことを
使用者に指示することである。
【００４０】 図５を参照すると、カバー部分１４のロールシール２８’のＵ字形部の一部が
概略的に図示されている。ロールシール２８’が、３個の部分、即ち、半径方向
内周部４０、半径方向外周部４１と湾曲部４２を効果的に備えることが理解され
るだろう。形成時の緩和状態において、半径方向内周部４０はその最大長さを有
する一方、半径方向外周部４１はその最小長さを有する。湾曲部４２は、明らか
にこれらの２個の周縁部を結合すると共に、ピストン部分２５’が図５の実線で
示す位置から、半径方向内周部４０と半径方向外周部４１が同じ長さになる破線
で示す位置まで移動することにより、ロールシールが移動するにつれて、これら
の２個の周縁部によって形成される。
【００４１】 図示の構造の、即ち、その凸面が封止チャンバー２３の内部に指向するロール
シール２８’を設ける利点は、ピストン部分２５’が緩和位置からゲル材料２４
が圧縮される位置に向けて移動すると、ロールシール２８’の材料が湾曲部４２
の回りで半径方向に半径方向内周部４０から半径方向外周部４１に向けて移動す
るという事実にある。半径方向内周部４０は半径方向外周部４１よりも小さい半
径に位置するので、半径方向外周部４１の円周は半径方向内周部４０のそれより
も大きいため、ロールシールの材料はこの移動により張力を受けるが、始動位置
から作動位置に移動するピストン部分２５’の移動がロールシール材料の半径方
向外周部４１から半径方向内周部に向けた移送に帰着する場合の圧縮応力よりも
この張力にロールシール材料がよく耐え得る。記載した構造は好ましいけれども
、外方に凸状のロールシールを使用することは全く不可能ではない。更に、単一
のＵ字形ロールシールを説明したけれども、１個より多くの段を有する波形又は
蛇腹形の構造をこの代りにすることも可能である。
【００４２】 明らかに、ばね３８が圧縮されるにつれて、軸２９は、２個のピストン部分２
５及び２５’と共に引張絞りを受けて、封止チャンバー２３の体積を減少させて
、ゲル材料２４を圧縮する。破線４５と４５’はピストン部分２５と２５’の最
大行程を示し、この最大行程は、封止チャンバー２３の体積を大幅に、且つ、こ
の目的のために以前から知られている剛性摺動ピストンを使用して得られる体積
変化よりも確実にはるかに大きく変動させる。更に、一体形成のロールシール２
８と２８’を使用することは、摺動ピストンの場合には保証されないこれらの領
域におけるゲルの漏れに対する絶対的な防護を提供する。
【００４３】 図７は、本発明のクロージャケーシングの提案構成を示す。この実施形態では
、ケーシングの上方と下方の半分部はトグルクリップ６０によって一体保持され
る。これは、スプライス部の構成や修理を必要に応じて変更するようにクロージ
ャに再挿入できるという利点を有する。
【００４４】 図８乃至図１０に図示された別の実施形態には、半外殻で形成される２個の協
働するケーシング部分６２と６３を備える一般に６１で指すクロージャケーシン
グが示されている。半外殻は、１組のばねクリップ６４によって並置関係に一体
保持され、各ばねクリップ６４は、ばねワイヤの閉鎖ループ６５と、ピボットピ
ン６７を有するトグルレバー６８を備え、更に、ピボットピン６７は、図面にお
いて上方のケーシング部分６２の相手凹部６８に係入されて、２個のケーシング
半分部を互いに固定する。
【００４５】 図面において下方のケーシング部分６３は、その端部に近い部分が図８におい
て切取られて、その端部における封止手段の内部構造が表されている。
【００４６】 横断端部壁６７は、２個のアーチ形の半円形切欠き６８と６９を有し、切欠き
６８と６９は、上方のケーシング部分６２の端部壁７２の対応する切欠き７０及
び７１と共に、（図９において７３で指定された１個だけが見える）円形開口を
形成し、更に、長尺物品７４、この例では、ケーシング６１内で接合又は結合さ
れるべき光ファイバー又はケーブルの束がこの円形開口を貫通する。
【００４７】 以下に詳述するように、横断端部壁６７に平行な第２横断壁７５は、横断端部
壁６７と共にチャンバー７７を形成し、クランプ部材７８がチャンバー７７に遊
嵌される。壁７５に極めて近接している第２横断壁７６が、クラウンフランジ８
１のリップ８０を受承する狭いスロット７９を形成して、クラウンフランジ８１
の夫々の部分を受承する２個の造形チャネル８３と８４を有する下方プランジャ
ー８２の上方の位置にクラウンフランジを配置する。
【００４８】 プランジャー８２は横断壁７６と不図示の別の壁の間に配置され、以下に詳述
するシーラントチャンバー８５がこれらの壁の間に形成される。
【００４９】 円筒スリーブ８６が、プランジャー８２の中心部から上方に突出すると共に、
図９に示すように、ステム８９のねじ部８８と協働するねじ８７を形成するヘリ
カル内部リブを支承し、又、操作ノブ９０がステム８９の上端に配置されている
。ステム８９は上方プランジャー９２のスリーブ９１内に配置され、又、ケーシ
ング６１が組立てられる時、上方プランジャー９２のスカート部が円筒スリーブ
８６と係合する。下方プランジャー８２と上方プランジャー９２は、シーラント
チャンバー８５の対向壁を形成すると共に、ノブ９０を操作することによって互
いに接近又は離隔させられることにより、ステム８９を回転させて、ねじ部８８
を下方プランジャー８２のねじ８７と係合又は係合離脱させる。
【００５０】 下方プランジャー８２と同様に、上方プランジャー９２は、協働クラウンフラ
ンジ９４を受承する造形チャネル９３を有する。
【００５１】 図９から分るように、小径の長尺物品９５が、長尺物品９５に係合するクラウ
ンフランジ８１と９４の相対的に狭いテーパ端において、クラウンフランジ８１
と９４の間に係止される。前記した型式のゲルシーラントを、既述したように射
出成形又は別のゲル要素を導入することによって、シーラントチャンバー８５に
導入される。長尺物品７４及び９５の導入とケーシング６１の組立の完了した時
、ノブ９０を回転して、プランジャー８２と９２を互いに接近させ、シーラント
チャンバー８５内の対称構造を維持すると共に、ゲルに圧縮力を印加することに
よって、環境汚染物のケーシング内部への侵入に対する確実なシールが得られる
。
【００５２】 コイルばね９６が、ノブ９０と上方プランジャー９２の上面の間でねじ部８８
に巻回され、又、それらの間に支持板９７が挟まれて、ステム８９と上方プラン
ジャー９の間の力がコイルばね９６を介して伝達される。ステム８９が下方プラ
ンジャー８２にねじ込まれるにつれて、コイルばね９６は圧縮されて、図１乃至
図８の実施形態に関して上述したようにゲルに対する圧縮を維持する残留エネル
ギーが蓄積される。コイルばね９６の圧縮の適当な程度がいつ得られたかを決定
する適当な構成も又、前述したように得られたが、このような構成は図９と図１
０には図示されていない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１実施形態の組立状態の概略斜視図である。
【図２】 図１の実施形態のクロージャケーシングの下半部の対応斜視図で
ある。
【図３】 図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線における断面図である。
【図４】 図２のＩＶ−ＩＶ線における断面図である。
【図５】 ロールシールの作用を説明する部分断面図である。
【図６】 所定のエネルギー貯蔵状態を確認する傾斜手段の操作を示す本発
明の代りの実施形態の部分断面図である。
【図７】 本発明の例示実施形態の外部形状を示す。
【図８】 シーラント室内に別個の移動自在部材を有する本発明の別の実施
形態の分解斜視図である。
【図９】 図８の実施形態の組立状態の切取り斜視図である。
【符号の説明】
１１ クロージャケーシング １２ ケーブル １３ トレイ部分 １４ カバー部分 ２３ 封止チャンバー ２４ ゲル材料 ２５ ピストン部分 ２８ ロールシール ２９ 軸 ３７ 制御ノブ
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年２月８日（２０００．２．８）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＢＲ，ＣＡ，Ｃ Ｎ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＪＰ，ＫＲ，ＭＧ，ＭＸ，ＰＬ ，ＲＵ，ＴＲ，ＵＳ (72)発明者 バレール・ブーケル ベルギー、ベー−3545ゼレム−ハレン、オ ウデ・スハンスストラート26番 (72)発明者 ディルク・デロースト ベルギー、ベー−3128バール、モールセム セストラート76番 (72)発明者 ダフィット・ウィットメイアー ベルギー、ベー−1040ブリュッセル、リ ュ・ドゥ・ランツヘール14番 (72)発明者 クリスティアーン・ラデレット ベルギー、ベー−3270スヘルペンヘーフェ ル、クーストラート41番 (72)発明者 ペーテル・ボス ベルギー、ベー−3290ドールネ・ディース ト、コルテ・ヘイデ31番 Ｆターム(参考） 2H038 CA45 CA48 5G375 BA27 BB33 BB62 DB23 DB44

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ２個のケーシング部分と、２個のケーシング部分を並置関係
    に一体保持する保持手段とを備えるクロージャケーシングにおいて、 クロージャケーシングを貫通する長尺物品とクロージャケーシング自身の間を
    封止する封止手段を設け、又、ケーシング部分は、シーラント材料を受承するシ
    ーラントチャンバーを一緒に形成する夫々の凹所を有する一方、長尺物品が、ク
    ロージャケーシングを貫通する時にシーラントチャンバーに挿通されると共に、
    シーラントチャンバーの体積は、その中のシーラント材料に圧縮力を印加するよ
    うに調節自在であり、且つ、シーラントチャンバーの体積の調整は、シーラント
    チャンバー内に配置された少なくとも１個の要素の移動によって行われ、更に、
    該要素は、シーラントチャンバーの有効体積を決定するように、クロージャケー
    シングの選択的に操作し得る位置調整手段によってシーラントチャンバー内を移
    動自在であるクロージャケーシング。
  2. 【請求項２】 クロージャケーシングを貫通する長尺物品とクロージャケー
    シング自身の間の空間を封止する封止手段と、２個の対向するケーシング部分と
    、長尺物品の長さを横切るようにシーラント材料に圧縮力を印加することにより
    、長尺物品を封止するようにシーラント材料を長尺物品に密接する圧縮手段とを
    備えるクロージャケーシングにおいて、 ケーシング部分が、ケーシング部分を並置関係に一体保持する保持手段と、シ
    ーラント材料を受承するシーラントチャンバーを一緒に形成する夫々の凹所とを
    有し、又、長尺物品が、クロージャケーシングを貫通する時にシーラントチャン
    バーに挿通され、更に、圧縮手段が、その位置がシーラントチャンバーの有効体
    積を決定する移動部材の移動を決定する選択的に操作し得る調整手段を備えるク
    ロージャケーシング。
  3. 【請求項３】 移動要素が、長尺物品の長さを大略横切る方向にシーラント
    チャンバー内を移動案内されるプランジャーを備える請求項１又は２に記載のク
    ロージャケーシング。
  4. 【請求項４】 シーラントチャンバー内において相互連結されると共に大略
    直線運動するように案内される２個の相対移動するプランジャーを設けた請求項
    ３に記載のクロージャケーシング。
  5. 【請求項５】 ２個のプランジャーが、ねじ付き調整手段によって相互連結
    される請求項４に記載のクロージャケーシング。
  6. 【請求項６】 位置調整手段と少なくとも１個の移動要素の間にエネルギー
    貯蔵手段を設けた請求項１乃至５のいずれかに記載のクロージャケーシング。
  7. 【請求項７】 エネルギー貯蔵手段がばねを備える請求項６に記載のクロー
    ジャケーシング。
  8. 【請求項８】 ばねが圧縮コイルばねである請求項７に記載のクロージャケ
    ーシング。
  9. 【請求項９】 ねじ付き調整手段が、ねじ軸と、２個のプランジャーの一方
    に設けた協働ねじ穴とを備え、又、ねじ軸が、その一端にねじ軸を回動させる操
    作手段を有し、更に、ばねが、２個のプランジャーの他方と操作手段の間で作用
    する請求項５乃至８のいずれかに記載のクロージャケーシング。
  10. 【請求項１０】 操作手段が、手動操作されるノブ又はハンドルを備える請
    求項９に記載のクロージャケーシング。
  11. 【請求項１１】 エネルギー貯蔵手段の所定エネルギー貯蔵状態の到達を確
    認する確認手段を設けた請求項６乃至１０のいずれかに記載のクロージャケーシ
    ング。
  12. 【請求項１２】 確認手段が、エネルギー貯蔵手段が所定エネルギー貯蔵状
    態にある時に互いに干渉し合う、２個の相対移動部材上の協働部品を備える請求
    項１３に記載のクロージャケーシング。
  13. 【請求項１３】 シーラント材料がゲル又はゲロイドから成る請求項１乃至
    １２のいずれかに記載のクロージャケーシング。
  14. 【請求項１４】 ゲルがクロージャケーシングに射出成型される請求項１３
    に記載のクロージャケーシング。
  15. 【請求項１５】 長尺物品が挿通される開口を有するクロージャケーシング
    と、クロージャケーシングの少なくとも一部内に収容される封止材料を含む封止
    手段とを備えるクロージャにおいて、 封止手段が、可撓性ヒンジ部品によってクロージャの残りの部分に結合された
    クロージャの相対移動壁部と、クロージャの相対移動壁部と残りの部分の相対位
    置を決定することにより、クロージャの相対移動壁部の有効体積を規制する調整
    自在の位置決め手段とを備えるクロージャ。
  16. 【請求項１６】 可撓性ヒンジ部品が、波形又は蛇腹形の部品である請求項
    １５に記載のクロージャ。
  17. 【請求項１７】 可撓性ヒンジ部品が、ロールシールである請求項１５又は
    １６に記載のクロージャ。
  18. 【請求項１８】 ロールシールが、相対移動壁部の周囲で単一のＵ字形断面
    を有する可撓性壁部を備える請求項１７に記載のクロージャ。
  19. 【請求項１９】 ロールシールのＵ字形が、クロージャケーシングの内部に
    向けて凸状である請求項１８に記載のクロージャ。
  20. 【請求項２０】 クロージャの相対移動壁部が、長尺物品の長さを横切るよ
    うに移動自在である請求項１５乃至１９のいずれかに記載のクロージャ。
  21. 【請求項２１】 調整自在の位置決め手段が、クロージャの相対移動壁部と
    残りの部分の間に力を印加するように働く協働ねじ付き部品を備える請求項１５
    乃至２０のいずれかに記載のクロージャ。
  22. 【請求項２２】 調整自在の位置決め手段とクロージャの相対移動壁部の間
    にエネルギー貯蔵手段を設けた請求項２１に記載のクロージャ。
  23. 【請求項２３】 エネルギー貯蔵手段がばねを備える請求項２２に記載のク
    ロージャ。
  24. 【請求項２４】 ばねが圧縮コイルばねである請求項２３に記載のクロージ
    ャ。
  25. 【請求項２５】 協働ねじ付き部品がねじ軸とナットを備え、又、ねじ軸と
    ナットの一方は、クロージャの相対移動壁部と連係操作され、更に、ねじ軸とナ
    ットの他方は、クロージャの残りの部分と連係操作される請求項２１乃至２４の
    いずれかに記載のクロージャ。
  26. 【請求項２６】 大略、添付の図面を参照して前述し、及び、添付の図面に
    示したクロージャケーシング。
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