JP2002513013A - グアニジン誘導体 - Google Patents

グアニジン誘導体

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JP2002513013A
JP2002513013A JP2000545850A JP2000545850A JP2002513013A JP 2002513013 A JP2002513013 A JP 2002513013A JP 2000545850 A JP2000545850 A JP 2000545850A JP 2000545850 A JP2000545850 A JP 2000545850A JP 2002513013 A JP2002513013 A JP 2002513013A
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康平 竹中
善一 井上
正敏 南川
厚 赤羽
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藤沢薬品工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 この発明は、式 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 この発明は、新規グアニジン誘導体に関する。
【0002】 この発明の一つの目的は、細胞中のNa+/H+交換に対して強力な阻害活性を
有する新規で有用なグアニジン誘導体およびそれらの塩を提供することである。
【0003】 この発明の他の目的は、グアニジン誘導体およびそれらの塩の製造法を提供す
ることである。
【0004】 この発明のさらに他の目的は、前記グアニジン誘導体または医薬として許容さ
れるそれらの塩を含有する医薬組成物を提供することである。
【0005】 この発明のいま一つの目的は、前記グアニジン誘導体または医薬として許容さ
れるそれらの塩の、ヒトおよび動物における心血管疾患、脳血管疾患、腎疾患、
動脈硬化、ショックなどの治療および/または予防のための医薬としての利用を
提供することである。
【0006】 背景技術 WO98/55475に記載されているように、細胞中のNa+/H+交換に対
する阻害活性などの薬理活性を有するいくつかのグアニジン誘導体が知られてい
る。
【0007】 発明の開示 この発明が目的とするグアニジン誘導体は新規であり、下記の一般式(I)
【0008】
【化4】 [式中、R1は水素またはハロゲン、 R2はヒドロキシ、アシル(低級)アルコキシ、ヒドロキシ(低級)アルキル
、低級アルコキシ(低級)アルキル、低級アルキルチオ(低級)アルキル、モノ
(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、(エトキシカルボニル)アミノ
、スルファモイルアミノ、(ジメチルスルファモイル)アミノ、N,N−ジ(低
級)アルキルアミノ(低級)アルキル、ヒドロキシイミノ(低級)アルキル、低
級アルコキシイミノ(低級)アルキル、アシル、低級アルキルチオ、シアノ、ア
シル(低級)アルキル、アシル(低級)アルケニル、置換基を1個またはそれ以
上有するアリールまたは置換基を1個またはそれ以上有する複素環基、 Xは−CH2−、−S−、−SO2−、−O−または−NH−、 をそれぞれ意味する。] で表すことができる。
【0009】 この発明の目的化合物(I)は、下記の方法で製造することができる。製造法(1)
【化5】 (式中、R1、R2およびXはそれぞれ前記定義の通りである。) 出発化合物(II)は下記の製造法または以下の製造例またはそれと同様の方
法によって製造することができる。
【0010】製造法(A)
【化6】
【化7】 (式中、R1およびR2はそれぞれ前記定義の通りであり、 R3は低級アルキル、 R4は低級アルキル、 をそれぞれ意味する。)
【0011】 目的とするアニジン誘導体(I)の塩は、医薬として許容される慣用の無毒の
塩であって、塩基との塩または酸付加塩、すなわち無機塩基との塩、たとえばア
ルカリ金属塩(たとえばナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩
(たとばカルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩;有機塩基との
塩、たとえば有機アミン塩(たとえばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリ
ン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩
、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など)
;無機酸付加塩(たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩など);有機
カルボン酸またはスルホン酸付加塩(たとえば蟻酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢
酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、イセチオン酸塩、メ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩など);塩基
性または酸性アミノ酸(たとえばアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸な
ど)との塩などを挙げることができる。
【0012】 この明細書の以上および以下の記述において、この発明の範囲に包含される種
々の定義の好適な例および実例を次に詳細に説明する。
【0013】 「低級」とは、特記ない限り、炭素原子1ないし6個、好ましくは1ないし4
個を有する基を意味する。
【0014】 「ヒドロキシ(低級)アルキル」、「ヒドロキシイミノ(低級)アルキル」、
「低級アルキルチオ」などの好適な「低級アルキル」および「低級アルキル」部
分としては、炭素原子1ないし6個を有する直鎖または分枝状のもの、たとえば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル
、第三級ブチル、ペンチル、第三級ペンチル、ヘキシルなどを挙げることができ
、好ましいものとしては、炭素原子1ないし4個を有するものを挙げることがで
きる。
【0015】 「アシル(低級)アルケニル」の好適な「低級アルケニル」および「低級アル
ケニル」部分としては、ビニル、1−(または2−)プロペニル、1−(または
2−または3−)ブテニル、1−(または2−または3−または4−)ペンテニ
ル、1−(または2−または3−または4−または5−)ヘキセニル、メチルビ
ニル、エチルビニル、1−(または2−または3−)メチル−1−(または2−
)プロペニル、1−(または2−または3−)エチル−1−(または2−)プロ
ペニル、1−(または2−または3−または4−)メチル−1−(または2−ま
たは3−)ブテニルなどを挙げることができ、好ましいものとしては、C2−C4 アルケニルを挙げることができる。
【0016】 「アシル(低級)アルコキシ」、「低級アルコキシ(低級)アルキル」および
「低級アルコキシイミノ(低級)アルキル」の好適な「低級アルコキシ」および
「低級アルコキシ」部分としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、第三級ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシなどを挙げることができ、好ましいものとしては
、C1−C4アルコキシを挙げることができる。
【0017】 好適な「ハロゲン」としては、フッ素、臭素、塩素およびヨウ素を挙げること
ができる。
【0018】 モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキルとしては、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、ト
リクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、1または
2−フルオロエチル、1または2−ブロモエチル、1または2−クロロエチル、
1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチルなどを挙げることができ
、好ましいものとしては、トリフルオロメチルを挙げることができる。
【0019】 好適な「アリール」としては、フェニル、ナフチルなどを挙げることができる
。 「アシル(低級)アルコキシ」、「アシルアミノ」および「アシル(低級)
アルケニル」の好適な「アシル」および「アシル」部分としては、カルボキシ、
カルバモイル;脂肪族アシル基;および芳香族アシルと称される、芳香環を有す
るアシル基;または複素環アシルと称される、複素環を有するアシル基を挙げる
ことができる。
【0020】 前記アシルの好適な例としては、 カルボキシ;カルバモイル;チオカルバモイル;スルファモイル; 脂肪族アシル、たとえば低級または高級アルカノイル(たとえばホルミル、アセ
チル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、2
,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノ
ナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テト
ラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカノイル、オク
タデカノイル、ノナデカノイル、イコサノイルなど); 低級または高級アルコキシカルボニル(たとえばメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、第三級ブトキシカルボニル、第三級ペンチルオキシカルボニル、ヘ
プチルオキシカルボニルなど); 低級または高級アルキルスルホニル(たとえばメチルスルホニル、エチルスルホ
ニルなど); 低級または高級アルキルスルフィニル(たとえばメチルスルフィニル、エチルス
ルフィニルなど); 低級または高級アルコキシスルホニル(たとえばメトキシスルホニル、エトキシ
スルホニルなど); 低級または高級アルコキシスルフィニル(たとえばメトキシスルフィニル、エト
キシスルフィニルなど); モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキルスルホニル[たとえばフルオ
ロメチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホ
ニル、クロロメチルスルホニル、ジクロロメチルスルホニル、トリクロロメチル
スルホニル、1または2−フルオロエチルスルホニル、1または2−クロロエチ
ルスルホニルなど);
【0021】 モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキルスルフィニル[たとえばフル
オロメチルスルフィニル、ジフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチル
スルフィニル、クロロメチルスルフィニル、ジクロロメチルスルフィニル、トリ
クロロメチルスルフィニル、1または2−フルオロエチルスルフィニル、1また
は2−クロロエチルスルフィニルなど)など; 芳香族アシル、たとえばアロイル(たとえばベンゾイル、トルオイル、ナフト
イルなど); アル(低級)アルカノイル[たとえばフェニル(低級)アルカノイル(たとえば
フェニルアセチル、フェニルプロパノイル、フェニルブタノイル、フェニルイソ
ブタノイル、フェニルペンタノイル、フェニルヘキサノイルなど); ナフチル(低級)アルカノイル(たとえばナフチルアセチル、ナフチルプロパノ
イル、ナフチルブタノイルなど)など]; アル(低級)アルケノイル[たとえばフェニル(低級)アルケノイル(たとえば
フェニルプロペノイル、フェニルブテノイル、フェニルメタクリロイル、フェニ
ルペンテノイル、フェニルヘキセノイルなど)、ナフチル(低級)アルケノイル
(たとえばナフチルプロペノイル、ナフチルブテノイルなど)など]; アル(低級)アルコキシカルボニル[たとえばフェニル(低級)アルコキシカル
ボニル(たとえばベンジルオキシカルボニルなど)など]; アリールオキシカルボニル(たとえばフェノキシカルボニル、ナフチルオキシカ
ルボニルなど);
【0022】 アリールオキシ(低級)アルカノイル(たとえばフェノキシアセチル、フェノキ
シプロピオニルなど); アリールグリオキシロイル(たとえばフェニルグリオキシロイル、ナフチルグリ
オキシロイルなど); アリールスルホニル(たとえばフェニルスルホニル、p−トリルスルホニルなど
); アリールスルフィニル(たとえばフェニルスルフィニル、p−トリルスルフィニ
ルなど)など; 複素環アシル、たとえば、複素環カルボニル;複素環スルホニル; 複素環(低級)アルカノイル(たとえば複素環アセチル、複素環プロパノイル、
複素環ブタノイル、複素環ペンタノイル、複素環ヘキサノイルなど); 複素環(低級)アルケノイル(たとえば複素環プロペノイル、複素環ブテノイル
、複素環ペンテノイル、複素環ヘキセノイルなど);複素環グリオキシロイルな
ど; を挙げることができる。
【0023】 「複素環カルボニル]、「複素環(低級)アルカノイル」、「複素環(低級)
アルケニル」、「複素環グリオキシロイル」などの好適な「複素環」および「複
素環」部分としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を少なく
とも1個有する飽和または不飽和の単環式または多環式複素環基を挙げることが
できる。
【0024】 特に好ましい複素環基としては、 窒素原子1ないし4個を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員)
の不飽和複素単環基、たとえばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、
トリアゾリル(たとえば4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−
トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(たとえ
ば1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)など; 窒素原子1ないし4個を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員)
の飽和複素単環基、たとえばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピ
ペラジニルなど; 窒素原子1ないし4個を有する不飽和縮合複素環基、たとえばインドリル、イ
ソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル
、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリルなど; 酸素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する3ないし8員(よ
り好ましくは5または6員)の不飽和複素単環基、たとえばオキサゾリル、イソ
キサゾリル、オキサジアゾリル(たとえば1,2,4−オキサジアゾリル、1,
3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)など; 酸素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する3ないし8員(よ
り好ましくは5または6員)の飽和複素単環基、たとえばオキサゾリジニル、モ
ルホリニル、シドノニルなど; 酸素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する不飽和縮合複素環
基、たとえばベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど; 硫黄原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する3ないし8員(よ
り好ましくは5または6員)の不飽和複素単環基、たとえばチアゾリル、イソチ
アゾリル、チアジアゾリル(たとえば1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4
−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル
など)、ジヒドロチアジニルなど; 硫黄原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する3ないし8員(よ
り好ましくは5または6員)の飽和複素単環基、たとえばチアゾリジニルなど; 硫黄原子1ないし2個を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員)
の不飽和複素単環基、たとえばチエニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオ
ニルなど;
【0025】 硫黄原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を有する不飽和縮合複素環
基、たとえばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど; 酸素原子1個を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員)の不飽和
複素単環基、たとえばフリルなど; 酸素原子1個および硫黄原子1ないし2個を有する3ないし8員(より好まし
くは5または6員)の不飽和複素単環基、たとえばジヒドロオキサチイニルなど
; 硫黄原子1ないし2個を有する不飽和縮合複素環基、たとえばベンゾチエニル
、ベンゾジチイニルなど; 酸素原子1個および硫黄原子1ないし2個を有する不飽和縮合複素環基、たと
えばベンゾオキサチイニルなど; などの複素環基を挙げることができる。
【0026】 前記のアシル部分は、1ないし10個(好ましくは1ないし4個)の、同一の
または異なる適当な置換基を有していてもよく、置換基の例としては、前記の低
級アルキル;前記の低級アルコキシ;低級アルキル部分が前記のものである低級
アルキルチオ;低級アルキル部分が前記のものである低級アルキルアミノ;ハロ
ゲン;アミノ;保護されたアミノ(たとえばアシルアミノ、ベンジルアミノ、ト
リチルアミノなど);グアニジノ;ヒドロキシ;シアノ;ニトロ;カルボキシ;
スルホ;スルファモイル;イミノ;オキソ;低級アルキル部分が前記のものであ
るアミノ(低級)アルキル;カルバモイルオキシ;低級アルキル部分が前記のも
のであるヒドロキシ(低級)アルキル;ジアミノ(低級)アルキリデン(たとえ
ばジアミノメチレンなど);低級アルキル部分が前記のものであるジ(低級)ア
ルキルアミノ;低級アルキル部分が前記のものであるジ(低級)アルキルアミノ
(低級)アルキルなどを挙げることができる。
【0027】 「置換基を1個またはそれ以上有していてもよいアリール」(置換基の好まし
い数は1ないし4個、より好ましい数は1または2個)および「置換基を1個ま
たはそれ以上有していてもよい複素環基」(置換基の好ましい数は1ないし4個
、より好ましい数は1または2個)の好適な「置換基」としては、低級アルキル
、低級アルコキシ、低級アルケニル、低級アルキニル(たとえばエチニル、1−
プロピニル、プロパルギル、1−メチルプロパルギル、1−メチルプロパルギル
、1または2または3−ブチニル、1または2または3または4−ペンチニル、
1または2または3または4または5−ヘキシニルなど)、モノ(またはジまた
はトリ)ハロ(低級)アルキル(たとえばフルオロメチル、ジフルオロメチル、
トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロ
モメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、1または2−フルオロエチル、
1または2−ブロモエチル、1または2−クロロエチル、1,1−ジフルオロエ
チル、2,2−ジフルオロエチルなど)、ハロゲン、カルボキシ、ヒドロキシ、
アリール、フェニル(低級)アルキルなどのアル(低級)アルキル(たとえばベ
ンジル、フェネチル、フェニルプロピルなど)、カルボキシ(低級)アルキル、
ニトロ、アミノ、ジ(低級)アルキルアミノ(たとえばジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノ、ジイソプロピルアミノ、エチルメチルアミノ、イソプロピルメチルア
ミノ、エチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノなど)、ヒドロキシ(低級)
アルキル、アシル、シアノ、メルカプト、低級アルキルチオ(たとえばメチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど)、イミノ
、オキソなどを挙げることができる。
【0028】 この発明の目的化合物および出発化合物の製造方法を次に詳細に説明する。製造法(1) 化合物(I)またはその塩は、化合物(II)またはカルボキシ基におけるそ
の反応性誘導体またはその塩を、化合物(III)またはイミノ基におけるその
反応性誘導体またはその塩と反応させることによって製造することができる。 化合物(III)のイミノ基における好適な反応性誘導体としては、化合物(
III)をシリル化合物、たとえばビス(トリメチルシリル)アセトアミド、モ
ノ(トリメチルシリル)アセトアミド[たとえばN−(トリメチルシリル)アセ
トアミド]、ビス(トリメチルシリル)ウレアなどと反応させて生成されるシリ
ル誘導体;化合物(III)を三塩化燐またはホスゲンと反応させて生成される
誘導体などを挙げることができる。
【0029】 化合物(II)およびその反応性誘導体の好適な塩としては、化合物(I)で
示したのと同じものを挙げることができる。 化合物(II)のカルボキシ基における好適な反応性誘導体としては、酸ハロ
ゲン化物、酸無水物、活性アミド、活性エステルなどの慣用のものを挙げること
ができる。
【0030】 反応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸アジ化物;置換された燐酸[
たとえばジアルキル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハ
ロゲン化燐酸など]、ジアルキル亜燐酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、スルホン酸
[たとえばメタンスルホン酸など]、脂肪族カルボン酸[たとえば酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル
酪酸、トリクロロ酢酸など]または芳香族カルボン酸[たとえば安息香酸など]
などの酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾール、1−ヒドロキシ−1
H−ベンゾリアゾール、4−置換イミダゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾ
ールまたはテトラゾールとの活性アミド;または活性エステル[たとえばシアノ
メチルエステル、メチルエステル、エチルエステル、メトキシメチルエステル、
ジメチルイミノメチル[(CH32+=CH−]エステル、ビニルエステル、
プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニ
ルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メ
シルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエステル
、p−ニトロフェニルチオエステル、p−クレジルチオエステル、ベンゾチアゾ
リルチオエステル、カルボキシメチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリジ
ルエステル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステルなど];またはN
−ヒドロキシ化合物[たとえばN,N−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒド
ロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロ
キシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールなど]などとの
エステルなどを挙げることができる。これらの反応性誘導体は、使用する化合物
(II)の種類に応じて任意に選択できる。 化合物(III)およびその反応性誘導体の好適な塩としては、化合物(I)
で示したのと同じものを挙げることができる。
【0031】 この反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、たとえば水、アル
コール[たとえばメタノール、エタノールなど]、アセトン、ジオキサン、アセ
トニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン
、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンまたは他の有機溶媒中
で行われる。またこれらの慣用の溶媒を水と混合して使用してもよい。
【0032】 この反応において、化合物(II)が遊離酸またはその塩の形態で使用される
場合、この反応は慣用の縮合剤の存在下で行われることが好ましく、縮合剤の例
としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−
N’−モルホリノエチルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−(4−ジ
エチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−ジエチルカルボジイ
ミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;N−エチル−N’−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド;N,N’−カルボニル−ビス(2−メ
チルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−シクロヘキシルイミン;ジフ
ェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−アルコキ
シ−1−クロロエチレン;トリアルキルホスファイト;ポリ燐酸エチル;ポリ燐
酸イソプロピル;オキシ塩化燐(塩化ホスホリル);三塩化燐;塩化チオニル;
塩化オキサリル;低級アルキルハロ蟻酸塩[たとえばクロロ蟻酸エチル、クロロ
蟻酸イソプロピルなど];トリフェニルホスフィン;2−エチル−7−ヒドロキ
シベンズイソオキサゾリウム塩;2−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソ
オキサゾリウム水酸化物分子内塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ
)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;N−低級アルキルハロピリジウム
ハロゲン化物(たとえばヨウ化1−メチル−2−クロロピリジニウムなど)とト
リ(低級)アルキルアミン(たとえばトリエチルアミンなど)との組み合わせ;
N,N−ジメチルホルムアミドを塩化チオニル、ホスゲン、クロロ蟻酸トリクロ
ロメチル、オキシ塩化燐などと反応させて調製されるいわゆるビルスマイヤー試
薬;などを挙げることができる。
【0033】 この反応は、無機または有機の塩基、たとえばアルカリ金属重炭酸塩、トリ(
低級)アルキルアミン(たとえばトリエチルアミンなど)、ピリジン、N−(低
級)アルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン、アルカ
リ金属低級アルコキシド(たとえばナトリウムメトキシドなど)などの存在下で
行われてもよい。 反応温度は特に限定されず、通常、冷却ないし加温下で反応が行われる。
【0034】製造法(A)− 化合物(V)またはその塩は、化合物(IV)またはその塩を環化反応に付す
ことによって製造することができる。 この反応は、製造例20に示す方法またはそれと同様の方法で実施できる。
【0035】製造法(A)− 化合物(VI)またはその塩は、化合物(V)またはその塩を還元反応に付す
ことによって製造することができる。
【0036】 この反応は、製造例22に示す方法またはそれと同様の方法で実施できる。製造法(A)− 化合物(IIa)またはその塩は、化合物(VI)またはその塩を脱水反応に
付すことによって製造することができる。 この反応は、製造例24に示す方法またはそれと同様の方法で実施できる。
【0037】 目的化合物(I)には、不斉炭素原子および二重結合に基づく立体異性体が1
個またはそれ以上存在することがあるが、これらの異性体およびそれらの混合物
のすべてもまたこの発明の範囲に含まれる。 目的化合物(I)には、互変異性体も含まれる。
【0038】 すなわち、式
【化8】 で表される基は、上式に代わって、その互変異性式
【0039】
【化9】 でも表すこともできる。
【0040】 すなわち、前記の両方の基は平衡状態にあり、この互変異性は下記の平衡によ
って表すことができる。
【0041】
【化10】 両方の互変異性体が、容易に相互に変換でき、その化合物自体の範疇と同じ範
疇に含まれることは、当業者には明らかである。
【0042】 したがって、目的化合物(I)の両方の互変異性形態は明らかにこの発明の範
囲に含まれる。
【0043】 この明細書において、これらの互変異性体の基を含む目的化合物は、便宜上、
それらの式の一方、すなわち、式
【化11】 のみを用いて表される。
【0044】 また目的化合物(I)の異性化または転位が、光、酸、塩基などの影響により
生じることがあるが、この異性化または転位の結果として得られる化合物もまた
この発明の範囲に含まれる。
【0045】 さらに、化合物(I)の溶媒和形態(たとえば水和物など)および化合物(I
)の結晶のいかなる形態もまたこの発明の範囲に含まれる。
【0046】 この発明の新規グアニジン誘導体(I)および医薬として許容されるそれらの
塩は、細胞中のNa+/H+交換に対して強力な阻害活性を有しており、細胞中の
Na+/H+交換の阻害剤として有用である。
【0047】 したがって、新規グアニジン誘導体(I)および医薬として許容されるそれら
の塩は、去痰剤として使用でき、さらに、心血管疾患[たとえば高血圧、狭心症
、心筋梗塞、心不全(たとえば鬱血性心不全、急性心不全、心肥大症など)、不
整脈(たとえば虚血性不整脈;心筋梗塞による不整脈;PTCA(経皮経管冠動
脈形成)、血小板崩壊またはCABG(冠状動脈大動脈吻合術)後の不整脈など
)、PTCAまたはPTA(経皮的経腔内血管形成術)後の再狭窄など]、脳血
管疾患[たとえば虚血性発作、出血性発作、浮腫など]、腎疾患[たとえば糖尿
病性腎障害、虚血性急性腎不全など]、動脈硬化症、ショック[たとえば出血性
ショック、エンドトキシンショックなど]、高脂血症などの治療および/または
予防に使用でき、さらにまた、虚血性再灌流傷害;心筋保護;臓器移植、非心臓
外科手術および心臓外科手術の際の臓器保護などのための薬剤として使用できる
【0048】 この発明のグアニジン誘導体(I)および医薬として許容されるそれらの塩の
有用性を示すために、グアニジン誘導体(I)の代表的化合物の薬理試験データ
を以下に示す。
【0049】 [1]試験化合物 (a) [9−[(E)−(2−カルボキシビニル)]−2,3−ジヒドロ−
1−ベンゾキセピン−4−カルボニル]グアニジン塩酸塩
【0050】 [2]細胞中のNa+/H+交換に対する阻害活性 [i]試験方法 Enzymology第173巻、777頁(1989年)に記載された方法
と同様にして、試験を実施した。
【0051】 細胞調製: 体重250ないし300gの一匹の雄性SD系ラットの頭部を殴
打して屠殺した。次いで胸腺を摘出して、氷冷NaCl培地(140mM塩化ナ
トリウム、1mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウ
ム、10mMグルコースおよび20mM N−2−ヒドロキシエチルピペラジン
−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)−−−pH7.3)に入れ、小片
に切断し、ガラス製ホモジナイザーに移した。ゆるやかになでつけ細胞をほぐし
、生じた懸濁液を6層の外科用ガーゼで濾過し、濾液を4℃にて1000gで1
0分間遠心分離した。
【0052】 アッセイ: ペレットを脱Na緩衝液(140mMトリメチルアンモニウム、
4mM KCl、1mM CaCl2、1mM MgSO4、1mM NaH2PO
4、18 mMブドウ糖、20mM HEPES(pH7.4)で洗浄し、2’,
7’−ビス(2−カルボキシエチル)−5,6−カルボキシフルオレセイン(B
CECF−AM、Calbiochem社)の16μMアセトキシメチルエステ
ルおよび20mM NH4Clを用いて、37℃で30分間インキューベートし
た。BCECFとNH4Cl充填細胞を二回洗浄し、脱Na緩衝液に再懸濁し、
4℃に保持した。励起波長490および440nmで得られる発光(530nm
)比を用いる分光蛍光計(FS100、コーワ、日本)で細胞内pHを37℃で
測定した。10μlの細胞懸濁液を、ジメチルスルホキシド(ジメチルスルホキ
シドの最終濃度は0.1%であった)に溶解した試験化合物を含む460μlの
脱Na緩衝液に加えた後、25μlの2.0M NaCl(最終100mM)を
加えて、反応を開始させた。追加したNaClに応じる細胞内pHの初期増加を
用いて、Na+/H+交換の活性を推定した。0.5%トリトンで細胞浸透後、1
M 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)を用いて滴定すること
によってBCECF蛍光信号をキャリブレートした。
【0053】 [3]試験結果
【表1】
【0054】 目的化合物(I)または医薬として許容されるその塩は、経口剤(たとえばカ
プセル剤、マイクロカプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤
、エアロゾール剤、吸入剤、懸濁剤、乳剤など)、注射剤、坐剤、軟膏剤などの
慣用の医薬組成物の形態で、通常、ヒトなどの哺乳類に投与できる。
【0055】 この発明の医薬組成物は、賦形剤(たとえば蔗糖、澱粉、マンニット、ソルビ
ット、乳糖、ブドウ糖、セルロース、タルク、燐酸カルシウム、炭酸カルシウム
など)、結合剤(たとえばセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレン
グリコール、蔗糖、澱粉など)、崩壊剤(たとえば澱粉、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、ヒドロキシプロピル澱粉
、ナトリウムグリコール澱粉、重炭酸ナトリウム、燐酸カルシウム、クエン酸カ
ルシウムなど)、潤滑剤(たとえばステアリン酸マグネシウム、タルク、ラウリ
ル硫酸ナトリウムなど)、矯味矯臭剤(たとえばクエン酸、メントール、グリシ
ン、オレンジ粉末など)、保存剤(たとえば安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナト
リウム、メチルパラベン、プロピルパラベンなど)、安定剤(たとえばクエン酸
、クエン酸ナトリウム、酢酸など)、懸濁化剤(たとえばメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウムなど)、分散剤、水性希釈剤(
たとえば水など)、基剤ワックス(たとえばカカオ脂、ポリエチレングリコール
、白色ワセリンなど)などの、製薬目的に慣用的に使用される種々の有機または
無機担体物質を含有してもよい。
【0056】 通常、有効成分を0.01mg/kgないし500mg/kgの範囲の単位量
を1日当たり1ないし4回投与すればよい。ただし、上記の投与量は、患者の年
令、体重、状態または投与方法により、増減してもよい。
【0057】 目的化合物(I)の好ましい例としては、以下のものを挙げることができる。
【0058】 R1は水素またはハロゲン(より好ましくは塩素)、 R2はヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル(低級)アルコキシ(より好ま
しくはC1−C4アルコキシカルボニル(C1−C4)アルコキシ、最も好ましくは
メトキシカルボニルメトキシ)、ヒドロキシ(低級)アルキル(より好ましくは
ヒドロキシ(C1−C4)アルコキシ、最も好ましくはヒドロキシメチル)、低級
アルコキシ(低級)アルキル(より好ましくはC1−C4アルコキシ(C1−C4
アルキル、最も好ましくはメトキシメチル)、低級アルキルチオ(低級)アルキ
ル(より好ましくはC1−C4アルキルチオ(C1−C4)アルキル、最も好ましく
はメチルチオメチル)、ジハロ(低級)アルキル(より好ましくはジハロ(C1
−C4)アルキル、最も好ましくはジフルオロメチル)、トリハロ(低級)アル
キル(より好ましくはトリハロ(C1−C4)アルキル、最も好ましくはトリフル
オロメチル)、(エトキシカルボニル)アミノ、スルファモイルアミノ、(ジメ
チルスルファモイル)アミノ、N,N−ジ(低級)アルキルアミノ(低級)アル
キル(より好ましくはN,N−ジ(C1−C4)アルキルアミノ(C1−C4)アル
キル、最も好ましくはN,N−ジメチルアミノメチル)、ヒドロキシイミノ(低
級)アルキル(より好ましくはヒドロキシイミノ(C1−C4)アルキル、最も好
ましくはヒドロキシイミノメチル)、低級アルコキシイミノ(低級)アルキル(
より好ましくはC1−C4アルコキシイミノ(C1−C4)アルキル、最も好ましく
はメトキシイミノメチル)、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル(より好ま
しくはC1−C4アルコキシカルボニル、最も好ましくはメトキシカルボニル)、
カルバモイル、ジ(低級)アルキルカルバモイル(より好ましくはジ(C1−C4 )アルキルカルバモイル、最も好ましくはジメチルカルバモイル)、(アミノ(
低級)アルキル)カルバモイル(より好ましくは(アミノ(C1−C4)アルキル
)カルバモイル、最も好ましくは(2−アミノエチル)カルバモイル、N,N−
ジ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキルカルバモイル(より好ましくはN,
N−ジ(C1−C4)アルキルアミノ(C1−C4)アルキルカルバモイル、最も好
ましくは(2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)、グアニジノカルボ
ニル、低級アルキルスルホニル(より好ましくはC1−C4アルキルスルホニル、
最も好ましくはメチルスルホニル)、低級アルキルスルフィニル(より好ましく
はC1−C4アルキルスルフィニル、最も好ましくはメチルスルフィニル)、モル
ホリニルスルホニル(より好ましくはモルホリノスルホニル)、スルファモイル
、低級アルキルスルファモイル(より好ましくはC1−C4アルキルスルファモイ
ル、最も好ましくはメチルスルファモイルまたはエチルスルファモイル)、低級
アルキルチオ(より好ましくはC1−C4アルキルチオ、最も好ましくはメチルチ
オまたはエチルチオ)、シアノ、(低級アルキルスルホニル)(低級)アルキル
(より好ましくは(C1−C4)アルキルスルホニル)(C1−C4)アルキル、最
も好ましくは(メチルスルホニル)メチル)、カルボキシ(低級)アルケニル(
より好ましくはカルボキシ(C2−C4)アルケニル、最も好ましくはカルボキシ
ビニル)、グアニジノカルボニル(低級)アルケニル(より好ましくはグアニジ
ノカルボニル(C2−C4)アルケニル、最も好ましくはグアニジノカルボニルビ
ニル)、ヒドロキシ(低級)アルキルを1または2個有するアリール(より好ま
しくは(ヒドロキシ(C1−C4)アルキル)フェニル、最も好ましくは(ヒドロ
キシメチル)フェニル、または複素環基(より好ましくは硫黄原子1ないし2個
を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員)の不飽和複素単環基、ま
たは窒素原子1ないし4個を有する3ないし8員(より好ましくは5または6員
)の飽和複素単環基、最も好ましくはチエニルまたはピロリジニル)であって、
1または2個のハロゲンまたはオキソを有する複素環基(より好ましくはジハロ
チエニル、最も好ましくはジクロロチエニルまたはオキソピロリジニル)、 Xは−O−、 をそれぞれ意味する。
【0059】 目的化合物(I)のより好ましい例として、以下のものを挙げることができる
【0060】 R1は水素またはハロゲン、 R2はグアニジノカルボニルまたは低級アルキルスルホニル、 Xは−O−、 をそれぞれ意味する。
【0061】 以下の製造例および実施例は、この発明をさらに詳しく説明するために示した
ものである。融点の後の括弧内に示した溶媒は結晶化溶媒を表す。
【0062】製造例1 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(0.34g)、アクリル酸エチル(0.13ml)、酢酸パラジウム(II
)(2.2mg)、トリ−o−トリルホスフィン(6.0mg)とトリエチルア
ミン(0.15ml)のアセトニトリル(1ml)中の混合物を窒素雰囲気下で
100℃で5時間攪拌し、酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を水と食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残
留物をn−ヘキサン中で粉砕して、2,3−ジヒドロ−9−[(E)−(2−エ
トキシカルボニルビニル)]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(
0.14g)の固形物を得た。 mp : 96-97℃ IR (KBr) : 1712, 1689, 1628, 1583 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.34 (3H, t, J=7.1Hz), 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 4.2-4.45 (4H, m), 6
.47 (1H, d, J=16.2Hz), 7.04 (1H, dd, J=7.7, 7.7Hz), 7.38 (1H, dd, J=1.6,
7.7Hz), 7.51 (1H, dd, J=1.6, 7.7Hz), 7.58 (1H, s), 8.08 (1H, d, J=16.2H
z) APCI-MS : 317 [M+H]+
【0063】製造例2 下記の化合物を製造例1と同様にして得た。
【0064】 9−[(E)−(2−第三級ブトキシカルボニルビニル)]−2,3−ジヒド
ロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 1.54 (9H, s), 2.9-3.05 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-4
.4 (2H, m), 6.39 (1H, d, J=16.1Hz), 7.02 (1H, dd, J=7.7, 7.7Hz), 7.36 (1
H, dd, J=1.5, 7.7Hz), 7.50 (1H, dd, J=1.5, 7.7Hz), 7.57 (1H, s), 7.99 (1
H, d, J=16.1Hz)
【0065】製造例3 9−[(E)−(2−第三級ブトキシカルボニルビニル)]−2,3−ジヒド
ロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.56g)の溶液にトリ
フルオロ酢酸(0.63ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し
、真空中で溶媒を留去した。残留物をジイソプロピルエーテルで粉砕して、9−
[(E)−(2−カルボキシビニル)]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボン酸エチル(0.3g)の固形物を得た。 mp : 166-168℃ IR (KBr) : 1703, 1682, 1620, 1581 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.85-3.0 (2H, m), 4.21 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-4.45 (2H, m),
6.53 (1H, d, J=16.2Hz), 7.10 (1H, dd, J=7.7, 7.7Hz), 7.53 (1H, s), 7.55-
7.65 (1H, m), 7.65-7.8 (1H, m), 7.92 (1H, d, J=16.2Hz) APCI-MS : 289 [M+H]+
【0066】製造例4 下記の化合物を製造例3と同様にして得た。
【0067】 9−カルボキシメトキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボン酸エチル mp : 100-101℃ IR (KBr) : 1740, 1700 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.27 (3H, t, J=7.1Hz), 2.8-2.95 (2H, m), 4.1-4.35 (2H, m), 4.68 (2H, s), 6.85-7.15
(3H, m), 7.50 (1H, s), 12.99 (1H, br s) APCI-MS : 293 [M+H]+
【0068】製造例5 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(1.03g)、2−ホルミルベンゼンホウ酸(0.49g)、テトラキス(
トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.35g)とトリエチルアミン
(0.92ml)のN,N−ジメチルホルムアミド(10.3ml)中の混合物
を窒素雰囲気下で100℃で2.5時間攪拌し、酢酸エチルと水との間に分配し
た。有機層を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチル
とn−ヘキサンの混合物(1:30〜1:9)を用いる中圧液体クロマトグラフ
ィー(シリカゲル)で精製して、2,3−ジヒドロ−9−(2−ホルミルフェニ
ル)−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.63g)の固形物を
得た。 mp : 83-85℃ IR (KBr) : 1695, 1633, 1595 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.8-3.0 (2H, m), 4.05-4.25 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 7.14
(1H, dd, J=7.5, 7.5Hz), 7.2-7.35 (2H, m), 7.35-7.55 (2H, m), 7.6-7.75 (
2H, m), 7.95-8.1 (1H, m), 9.84 (1H, s)
【0069】製造例6 下記の化合物を製造例5と同様にして得た。
【0070】 9−(2,5−ジクロロ−3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 1703, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.9-3.05 (2H, m), 4.2-4.4 (4H, m), 6.82 (1H, s), 7.05-7.15
(1H, m), 7.2-7.45 (2H, m), 7.62 (1H, s) APCI-MS : 369, 371 [M+H]+
【0071】製造例7 2,3−ジヒドロ−9−(2−ホルミルフェニル)−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボン酸エチル(0.58g)の、エタノール(5.8ml)とテトラヒ
ドロフラン(3ml)の混合物中の溶液に、水酸化ホウ素ナトリウム(34mg
)を0℃で加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、それに1N塩酸(2m
l)を加え、真空中で溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルと水との間に分配し
た。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチルとn−ヘキ
サンの混合物(1:9)を溶離溶媒として用いる中圧液体クロマトグラフィー(
シリカゲル)で精製して、2,3−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシメチルフェ
ニル)−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(530mg)の固形物
を得た。 mp : 94-95℃ IR (KBr) : 3357, 1703, 1631 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 1.92 (1H, br s), 2.85-3.0 (2H, m), 3.95-4.2 (2H, m), 4.28 (2
H, q, J=7.1Hz), 4.35-4.55 (2H, m), 7.05-7.25 (3H, m), 7.3-7.5 (3H, m), 7
.5-7.6 (1H, m), 7.65 (1H, s) APCI-MS : 307 [M+H-H2O]+
【0072】製造例8 2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
エチル(1.17g)と炭酸カリウム(0.67g)のN,N−ジメチルホルム
アミド(11.7ml)中の混合物に、ブロモ酢酸第三級ブチル(0.74ml
)を室温で加えた。反応混合物を同温で一夜攪拌し、酢酸エチルと水との間に分
配した。有機層を水と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真
空中で溶媒を留去した。残留物を石油エーテルで粉砕して、9−第三級ブトキシ
カルボニルメトキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸エチル(1.63g)の固形物を得た。 mp : 87-88℃ IR (KBr) : 1745, 1697, 1637 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 1.47 (9H, s), 2.95-3.05 (2H, m), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-
4.4 (2H, m), 4.58 (2H, s), 6.82 (1H, dd, J=2.0, 7.8Hz), 6.92 (1H, dd, J=
7.8, 7.8Hz), 7.00 (1H, dd, J=2.0, 7.8Hz), 7.57 (1H, s)
【0073】製造例9 ナトリウムエトキシド(1.17ml、エタノール中20%)とジクロロビス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(14mg)のジクロロメタン
(7ml)中の混合物に、2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボン酸エチル(0.69g)と蟻酸エチル(0.28ml)の混合
物を窒素雰囲気下で室温で加えた。反応混合物を40℃で3時間攪拌し、濾去し
た。濾液をジエチルエーテルと1N塩酸との間で分配した。有機層を飽和重炭酸
ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空
中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物(1:19
)を溶離溶媒として用いる中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し
て、2,3−ジヒドロ−9−エトキシカルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−
カルボン酸エチル(120mg)の固形物を得た。 IR (薄層) : 1726, 1709, 1631, 1585 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 1.39 (3H, t, J=7.1Hz), 2.9-3.1 (2H, m), 4.2-4.45 (6H, m), 7.0-7
.15 (1H, m), 7.4-7.5 (1H, m), 7.59 (1H, s), 7.6-7.7 (1H, m) APCI-MS : 291 [M+H]+
【0074】製造例10 2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
エチル(1.17g)とトリエチルアミン(0.14ml)のジクロロメタン(
12ml)中の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.93ml
)を氷−塩化ナトリウム冷却下で滴下した。反応混合物を0℃で4時間攪拌し、
水に注ぎ、20%炭酸カリウム水溶液でpH10に調整した。有機層を水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸
エチルとn−ヘキサンの混合物(1:30)を用いる中圧液体クロマトグラフィ
ー(シリカゲル)で精製して、2,3−ジヒドロ−9−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(1.44g)の
固形物を得た。 mp : 52-53℃ IR (KBr) : 1703 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.36 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 4.29 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-4.4 (2H, m), 7
.04 (1H, dd, J=7.9, 7.9Hz), 7.19 (1H, dd, J=1.7, 8.1Hz), 7.35 (1H, dd, J
=1.7, 7.8Hz), 7.58 (1H, s) APCI-MS : 367 [M+H]+
【0075】製造例11 亜鉛(69.2mg、粉末)とシアン化カリウム(0.12g)のN,N−ジ
メチルホルムアミド(10.5ml)中の混合物を窒素雰囲気下で室温で10分
間攪拌し、それに2,3−ジヒドロ−9−トリフルオロメタンスルホニルオキシ
−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.53g)、トリエチルア
ミン(0.25ml)と[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
]ジクロロパラジウム(0.12g、ジクロロメタンとの錯体(1:1))を順
次加えた。反応混合物を60℃で2時間攪拌した。それに、酢酸エチルと水の混
合物を加え、炭酸カリウム水溶液で塩基性とし、濾去した。有機層を食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢
酸エチルとn−ヘキサンの混合物(1:9)を用いる中圧液体クロマトグラフィ
ー(シリカゲル)で精製して、9−シアノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキ
セピン−4−カルボン酸エチル(310mg)の固形物を得た。 mp : 113-114℃ IR (KBr) : 2233, 1699, 1635, 1583 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.36 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 4.29 (2H, q, J=7.1Hz), 4.35-4.5 (2H, m),
7.0-7.15 (1H, m), 7.30 (1H, br s), 7.45-7.6 (3H, m) APCI-MS : 244 [M+H]+
【0076】製造例12 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(5.62g)、炭酸カリウム(9.03g)と酢酸パラジウム(II)(0
.73g)のN,N−ジメチルホルムアミド水溶液(48ml、67%v/v)
中の混合物に一酸化炭素を30分間導入した。反応混合物を一酸化炭素雰囲気下
で室温で2日間攪拌し、酢酸エチルと水との間に分配した。水層を1N塩酸で酸
性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、9
−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(3.8g)の固形物を得た。 mp : 132-134℃ IR (KBr) : 1729, 1697, 1637 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.85-3.0 (2H, m), 4.21 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.35 (2H, m),
7.11 (1H, dd, J=7.6, 7.6Hz), 7.5-7.6 (1H, m), 7.55 (1H, s), 7.65 (1H, d
d, J=1.6, 7.8Hz) APCI-MS : 263 [M+H]+
【0077】製造例13 9−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
エチル(0.52g)とトリエチルアミン(0.33ml)のテトラヒドロフラ
ン(5.2ml)中の混合物に、クロロ蟻酸イソブチル(0.31ml)を5℃
以下で氷−塩化ナトリウム冷却下で滴下した。反応混合物を同温で30分間攪拌
した。生じた沈殿物を濾去し、冷たいテトラヒドロフランで洗浄した。濾液を、
水酸化ホウ素ナトリウム(75mg)のテトラヒドロフラン水溶液(10ml、
90%v/v)中の溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、
真空中で溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残
留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物(1:9)を用いる中圧液体クロマ
トグラフィー(シリカゲル)で精製して、2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシメ
チル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.37g)の固形物を
得た。 mp : 75-76℃ IR (KBr) : 3280, 1700 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.2-2.35 (1H, m), 2.95-3.05 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz),
4.3-4.4 (2H, m), 4.71 (2H, d, J=5.9Hz), 6.95-7.1 (1H, m), 7.25-7.35 (2H
, m), 7.55-7.65 (1H, m) APCI-MS : 231 [M+H-H2O]+
【0078】製造例14 2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル(0.45g)と酸化マンガン(IV)(4.5g)の混合物を還
流下で1時間攪拌し、濾去した。真空中で濾液から溶媒を留去して、2,3−ジ
ヒドロ−9−ホルミル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.4
3g)の固形物を得た。 mp : 111-112℃ IR (KBr) : 1701, 1670, 1631, 1577 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.37 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 4.29 (2H, q, J=7.1Hz), 4.35-4.5 (2H, m),
7.05-7.2 (1H, m), 7.55-7.65 (2H, m), 7.75-7.85 (1H, m), 10.53 (1H, s) APCI-MS : 247 [M+H]+
【0079】製造例15 2,3−ジヒドロ−9−ホルミル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エ
チル(0.40g)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.14g)とピリジン(0
.16ml)のエタノール(8ml)中の混合物を還流下で40分間攪拌し、真
空中で溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留
物をジイソプロピルエーテルで粉砕して、2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシイ
ミノメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.22g)の固
形物を得た。 mp : 145-146℃ IR (KBr) : 3367, 1682, 1637, 1585 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.8-3.0 (2H, m), 4.21 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.4 (2H, m), 7.0-7
.15 (1H, m), 7.53 (1H, s), 7.5-7.6 (1H, m), 7.65-7.75 (1H, m), 8.36 (1H,
s), 11.33 (1H, br s) APCI-MS : 262 [M+H]+
【0080】製造例16 9−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
塩(0.39g)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(0.163ml)と1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.22g)のジクロロメタン(8m
l)中の混合物に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジ
イミド塩酸塩(0.31g)を加えた。反応混合物を室温で4.5時間攪拌し、
真空中で溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液と
の間で分配した。有機層を水と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、真空中で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−9−[2−(N,N−ジメ
チルアミノ)エチルアミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸エチル(0.39g)の固形物を得た。 mp : 80-81℃ IR (KBr) : 3359, 1701, 1658, 1631 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.20 (6H, s), 2.40 (2H, t, J=6.7Hz), 2.85-2.95 (2H, m), 3.25
-3.4 (2H, m), 4.22 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.35 (2H, m), 7.13 (1H, dd, J=
7.6, 7.6Hz), 7.5-7.7 (3H, m), 8.25-8.4 (1H, m) APCI-MS : 333 [M+H]+
【0081】製造例17 2,3−ジヒドロ−7−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(0.69g)、トリエチルアミン(1.12ml)、1,3−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)プロパン(0.165g)と酢酸パラジウム(II)(90m
g)のN,N−ジメチルホルムアミド(6.4ml)中の混合物に、一酸化炭素
を30分間導入した。反応混合物を一酸化炭素雰囲気下で95℃で5時間攪拌し
、酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液と食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。
残留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物(1:4)を用いる中圧液体クロ
マトグラフィー(シリカゲル)で精製して、2,3−ジヒドロ−7−メトキシカ
ルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.45g)の固形
物を得た。 mp : 79-81℃ IR (KBr) : 1710, 1699, 1606 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.36 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 3.91 (3H, s), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-
4.4 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=8.5Hz), 7.62 (1H, s), 7.90 (1H, dd, J=2.2, 8
.5Hz), 8.07 (1H, d, J=2.1Hz) APCI-MS : 277 [M+H]+
【0082】製造例18 3−アミノ−2−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)安息香酸エチル(8
.93g)の濃塩酸(4.8ml)中の溶液を氷浴内で冷却した。この溶液に、
亜硝酸ナトリウム(2.11g)の水(5ml)中の溶液を5℃で滴下した。他
方では、キサントゲン酸カリウム(5.83g)の水(7.6ml)中の溶液を
50℃で加熱した。この溶液に、ジアゾニウム塩の上記溶液を50〜55℃で滴
下した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。さらに酢酸エチ
ルで抽出後、合わせた抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で溶媒を留去
して、粗製物を得て、これをエタノールに溶解し、溶液に85%水酸化カリウム
(9.10g)を加えた。混合物を加熱し、1.5時間還流後、氷浴内で冷却し
、濃塩酸で酸性にした。次に混合物を酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた
抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、3−メルカプト
−2−(3−カルボキシプロポキシ)安息香酸(7.08g)を黄色結晶として
得た。
【0083】 メルカプト安息香酸(7.08g)、炭酸カリウム(4.26g)とヨードメ
タン(6.44g)のアセトン(70ml)中の混合物を加熱し、窒素雰囲気下
で4時間還流した。真空中でアセトンを留去し、残留物を水と酢酸エチルとの間
で分配した。酢酸エチルでさらに抽出後、合わせた抽出物を水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、1.64gの粗製物を得た。水
層を1N塩酸で酸性にした。沈殿物を濾取し、水で洗浄し、乾燥して、5.22
gの粗製物を得た。合わせた粗製物(6.86g)を、クロロホルムとメタノー
ルの混合物(10:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、3−メチルチオ−2−(3−カルボキシプロポキシ)安息香酸(5.21g
)の淡褐色結晶を得た。 mp : 162-164℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 1695, 1585, 1560 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.87-2.00 (2H, m), 2.41 (3H, s), 2.48-2.51 (2H, m), 3.95 (2H, t, J=6.2Hz), 7.19 (1H
, t, J=7.7Hz), 7.35 (1H, dd, J=7.7, 1.7Hz), 7.44 (1H, dd, J=7.7, 1.7Hz)
【0084】製造例19 3−メチルチオ−2−(3−カルボキシプロポキシ)安息香酸(4.80g)
と濃硫酸(1.0ml)のエタノール(96ml)中の溶液を加熱し、19時間
還流した。真空中でエタノールを留去し、残留物を1N水酸化ナトリウムと酢酸
エチルとの間で分配した。酢酸エチルでさらに抽出後、合わせた抽出物を食塩水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。粗製物を、n
−ヘキサンと酢酸エチルの混合物(10:1)を用いるシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、3−メチルチオ−2−(3−エトキシカルボニルプロ
ポキシ)安息香酸エチル(5.20g)を油状物として得た。 IR (薄層) : 2925, 1720, 1585, 1560 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.27 (3H, t, J=7.1Hz), 1.39 (3H, t, J=7.1Hz), 2.07-2.22 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.64 (2
H, t, J=7.5Hz), 4.05 (2H, t, J=6.1Hz), 4.16 (2H, q, J=7.1Hz), 4.37 (2H,
q, J=7.1Hz), 7.13 (1H, t, J=7.7Hz), 7.28 (1H, dd, J=7.7, 1.7Hz), 7.57 (1
H, dd, J=7.7, 1.7Hz) APCI-MS : 327 [M+H]+
【0085】製造例20 3−メチルチオ−2−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)安息香酸エチル
(3.83g)の、エタノール(34μl)とN,N−ジメチルホルムアミド(
40ml)の混合物中の溶液に、60%水素化ナトリウム(1.03mg)を5
℃で加えた。混合物を室温で15.5時間攪拌後、氷水に注ぎ、酢酸エチル(x
3)で抽出した。合わせた抽出物を水(x2)と食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。粗製物を、n−ヘキサンと酢酸エチル
の混合物(20:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して
、9−メチルチオ−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸エチル(2.61g、無色結晶)を得た。 mp : 89-90℃ (酢酸エチル - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 1740, 1675, 1640, 1590, 1560 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.23 (3H, t, J=7.1Hz), 2.45 (3H, s), 2.52-2.61 (2H, m), 4.02-4.52 (4H, m), 4.54-4.6
1 (1H, m), 7.12 (1H, t, J=7.7Hz), 7.29 (1H, dd, J=7.7, 1.7Hz), 7.58 (1H,
dd, J=7.7, 1.7Hz) 元素分析 : C14H16O4S 計算値 : C 59.98, H 5.75 実測値 : C 59.73, H 5.74
【0086】製造例21 下記の化合物を製造例20と同様にして得た。 (1) 2,3,4,5−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−5−オキソ−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 3400, 1715, 1665, 1575 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.15-1.45 (3H, m), 2.35-2.75 (2H, m), 4.0-4.6 (6H, m), 5.85-6.05 (1H, m), 7.05-7.2 (
1H, m), 6.95-7.45 (3H, m) APCI-MS : 251 [M+H]+ (2) 2,3,4,5−テトラヒドロ−5−オキソ−9−ヨード−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 1730, 1675, 1580 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.22 (3H, t, J=7.1Hz), 2.45-2.75 (2H, m), 4.0-4.45 (4H, m), 4.45-4.65 (1H, m), 6.89
(1H, dd, J=7.8, 7.8Hz), 7.77 (1H, dd, J=1.7, 7.8Hz), 7.95 (1H, dd, J=1.
7, 7.8Hz) APCI-MS : 361 [M+H]+
【0087】 (3) 7−ヨード−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボン酸エチル mp : 82-85℃ IR (KBr) : 1743, 1683 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.2-1.4 (3H, m), 2.55-2.75 (2H, m), 4.1-4.5 (4H, m), 6.7-7.1 (2H, m), 7.55-8.0 (1H, m)
, 8.1-8.3 (1H, m) APCI-MS : 361 [M+H]+
【0088】製造例22 9−メチルチオ−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸エチル(2.48g)のエタノール(25ml)中の
懸濁液に、水酸化ホウ素ナトリウム(248mg)を5℃で加えた。混合物を同
温で1時間攪拌後、室温まで加温し、30分間攪拌した。反応混合物を氷浴内で
冷却し、1N塩酸で反応を停止し、食塩水と酢酸エチルとの間で分配した。酢酸
エチルでさらに抽出後、合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥後、真空中で溶媒を留去して、油状物を得て、これを、n−ヘキサンと酢酸
エチルの混合物(5:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して、5−ヒドロキシ−9−メチルチオ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−
ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(1.66g)のシスとトランスの混
合物を油状物として得た。 IR (薄層) : 3430, 1718, 1560 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.19-1.26 (3H, m), 2.17-2.30 (2H, m), 2.40 (3H, s), 2.78-3.04 (2H, m), 3.79-4.37 (4H
, m), 5.16-5.20 (1H, m), 7.02-7.16 (3H, m)
【0089】製造例23 下記の化合物を製造例22と同様にして得た。 (1) 2,3,4,5−テトラヒドロ−5,9−ジヒドロキシ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 3300, 1700, 1585 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.15-1.35 (3H, m), 2.1-3.1 (3H, m), 3.8-4.4 (5H, m), 5.1-5.2 (1H, m), 5.8-6.0 (1H, m),
6.8-7.05 (3H, m) APCI-MS : 235 [M+H-H2O]+ (2) 2,3,4,5−テトラヒドロ−5−ヒドロキシ−9−ヨード−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 3470, 1715 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.1-1.3 (3H, m), 2.1-2.9 (2H, m), 2.95-3.1 (1H, m), 3.75-4.35 (5H, m), 5.1-5.25 (1H,
m), 6.75-6.9 (1H, m), 7.3-7.55 (1H, m), 7.65-7.75 (1H, m) APCI-MS : 362 [M+H]+, 345 [M+H-H2O]+
【0090】 (3) 7−ヨード−5−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル IR (薄層) : 3470 (br), 1739, 1724, 1709 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.15-1.35 (3H, m), 2.1-2.45 (1H, m), 2.5-3.15 (1H, m), 3.3-3.45 (1H, m), 4.0-4.35 (
4H, m), 5.05-5.25 (1H, m), 6.7-6.8 (1H, m), 7.4-7.45 (1H, m), 7.65-7.9 (
1H, m) APCI-MS : 345 [M+H-H2O]+
【0091】製造例24 p−トルエンスルホン酸一水和物(109mg)と5−ヒドロキシ−9−メチ
ルチオ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸エチル(シスとトランスの混合物、1.62g)のトルエン(32ml)中の
溶液を加熱し、1.5時間還流した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真
空中で溶媒を留去して、1.60gの粗製物を得て、これを、n−ヘキサンと酢
酸エチルの混合物(30:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、2,3−ジヒドロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボン酸エチル(1.30g、無色針状物)を得た。 mp : 54-55℃ (n−ヘキサン - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 1690 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.43 (3H, s), 3.00 (2H, t, J=5.0Hz), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz),
4.37 (2H, t, J=5.0Hz), 6.98-7.17 (3H, m), 7.56 (1H, s) 元素分析 : C14H16O3S 計算値 : C 63.61, H 6.10 実測値 : C 63.74, H 6.13
【0092】製造例25 下記の化合物を製造例24と同様にして得た。 (1) 2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル mp : 85-86℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3360, 1680, 1615 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.1 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3-4.4 (2H, m), 5
.93 (1H, s), 6.8-7.0 (3H, m), 7.57 (1H, br s) APCI-MS : 235 [M+H]+ (2) 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸エチル IR (薄層) : 1695, 1630 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.05 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.4 (2H, m),
6.76 (1H, dd, J=7.7, 7.7Hz), 7.32 (1H, dd, J=1.5, 7.7Hz), 7.51 (1H, s),
7.75 (1H, dd, J=1.5, 7.7Hz) APCI-MS : 345 [M+H]+
【0093】 (3) 2,3−ジヒドロ−7−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸エチル mp : 70-72℃ IR (KBr) : 1703, 1633 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.9-3.05 (2H, m), 4.14-4.35 (4H, m), 6.73 (1H, dd, J=8.6Hz)
, 7.45 (1H, s), 7.48 (1H, dd, J=2.2, 8.6Hz), 7.64 (1H, d, J=2.2Hz) APCI-MS : 345 [M+H]+
【0094】製造例26 9−アミノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(0.35g)、4−クロロブチリルクロライド(0.202ml)とピリジ
ン(0.146ml)のジクロロメタン(3.5ml)中の混合物を室温で2時
間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、溶液を1N塩酸、飽和重炭酸ナ
トリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶
媒を留去した。残留物を、n−ヘキサンと酢酸エチルの混合物(3:1)を溶離
溶媒として用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、9−(4−
クロロブチリル)アミノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル(0.48g)の無色結晶を得た。 mp : 98-99℃ IR (KBr) : 1695, 1662, 1635 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.1-2.35 (2H, m), 2.62 (2H, t, J=7.1Hz), 2.95-3.10 (2H, m),
3.68 (2H, t, J=6.2Hz), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.35-4.45 (2H, m), 6.95-7
.10 (2H, m), 7.57 (1H, s), 7.99 (1H, br s), 8.30-8.50 (1H, m) APCI-MS : 338 [M+H]+
【0095】製造例27 9−(4−クロロ−1−オキソブチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1−ベン
ゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.44g)のN,N−ジメチルホルム
アミド(4.4ml)中の溶液に、水素化ナトリウム(0.17g、60%)を
室温で加えた。反応混合物を同温で1.5時間攪拌し、酢酸エチルと1N塩酸と
の間で分配した。有機層を水と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物
(1:4〜1:1)を用いる中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル)で精製
して、2,3−ジヒドロ−9−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボン酸エチル(0.21g)の固形物を得た。 mp : 64-66℃ IR (KBr) : 1699, 1676, 1633 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.35 (3H, t, J=7.1Hz), 2.1-2.3 (2H, m), 2.5-2.65 (2H, m), 2.9-3.05 (2H, m), 3.7-3.85 (
2H, m), 4.2-4.35 (2H, m), 6.95-7.1 (1H, m), 7.15-7.35 (2H, m), 7.59 (1H,
s) APCI-MS : 302 [M+H]+
【0096】製造例28 3−ベンジルオキシ−2−(3−エトキシカルボニルプロピルオキシ)安息香
酸エチル(2.5g)とパラジウム炭(0.25g)のエタノール(12.5m
l)中の混合物を水素雰囲気下で水素化した。触媒を濾去した。真空中で濾液か
ら溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物(1:3)を
用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−ヒドロキシ−2−
(3−エトキシカルボニルプロピルオキシ)安息香酸エチル(1.86g)の無
色油状物を得た。 IR (薄層) : 3380, 1710, 1585 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.27 (3H, t, J=7.1Hz), 1.39 (3H, t, J=7.1Hz), 2.1-2.25 (2H, m), 2.55-2.7 (2H, m), 4.06
(2H, t, J=5.8Hz), 4.19 (2H, q, J=7.1Hz), 4.36 (2H, q, J=7.1Hz), 5.10 (2
H, s), 7.0-7.1 (1H, m), 7.14 (1H, dd, J=1.9, 8.0Hz), 7.36 (1H, dd, J=1.9
, 7.7Hz)
【0097】製造例29 3−ヒドロキシ−2−(3−エトキシカルボニルプロピルオキシ)安息香酸エ
チル(1.50g)とイミダゾール(0.52g)のN,N−ジメチルホルムア
ミド(7.5ml)中の混合物に、第三級ブチルジメチルシリルクロライド(0
.82g)を室温で加えた。反応混合物を同温で2.5時間攪拌し、酢酸エチル
と水との間に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、酢酸エチルとn−ヘキサンの混合物(
1:9)を用いる中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、3−
(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(3−エトキシカルボニルプロピ
ルオキシ)安息香酸エチル(1.97g)の無色油状物を得た。 IR (薄層) : 1715, 1570 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 0.20 (6H, s), 1.01 (9H, s), 1.26 (3H, t, J=7.1Hz), 1.38 (3H, t, J=7.1Hz), 2.0-2.2 (
2H, m), 2.45-2.6 (2H, m), 4.05 (2H, t, J=6.5Hz), 4.14 (2H, q, J=7.1Hz),
4.36 (2H, q, J=7.1Hz), 6.95-7.05 (2H, m), 7.25-7.35 (1H, m)
【0098】製造例30 70%m−クロロ過安息香酸(35.1g)を、2,3−ジヒドロ−9−メチ
ルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(15.0g)のジクロ
ロメタン(300ml)中の溶液に5℃で加えた。混合物を5ないし15℃で2
時間攪拌し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(20g/200ml)と飽和重炭酸ナ
トリウム水溶液(200ml)の混合物に注いだ。有機層を分離し、水層をジク
ロロメタン(200ml)で抽出した。抽出物を合わせ、飽和重炭酸ナトリウム
水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残留物を、クロロホルムと酢酸エチルの混合物(20:1)を用いるシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して、14.6gの無色結晶を得て、これを酢
酸エチルとジイソプロピルエーテルの混合物から再結晶して、2,3−ジヒドロ
−9−メタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(12
.72g)を得た。母液を濃縮して、さらなる量の2,3−ジヒドロ−9−メタ
ンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(1.09g)を
得た。 mp : 104-105℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1700, 1640, 1595, 1570, 1300, 1140 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.36 (3H, t, J=7.1Hz), 3.08 (2H, dt, J=1.2, 4.8Hz), 3.26 (3H, s), 4.30 (2H, q, J=7.
1Hz), 4.45 (2H, t, J=4.8Hz), 7.20 (1H, t, J=7.8Hz), 7.61 (12H, s), 7.63
(1H, dd, J=1.7, 7.8Hz), 7.96 (1H, dd, J=1.7, 7.8Hz) ESI-MS : 297 [M+H]+
【0099】製造例31 下記の化合物を製造例26と同様にして得た。 2,3−ジヒドロ−9−エトキシカルボニルアミノ−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボン酸エチル mp : 76.5-78℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 3410, 1729, 1702, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.26 (6H, q, J=7.1Hz), 2.8-2.95 (2H, m), 4.01-4.39 (6H, m), 7.01 (1H, t, J=7.9Hz),
7.17 (1H, dd, J=1.6, 7.9Hz), 7.50 (1H, s), 7.74 (1H, dd, J=1.6, 7.9Hz),
8.66 (1H, s) APCI-MS : 306 [M+H]+
【0100】製造例32 亜硝酸ナトリウム(800mg)の水(3ml)中の溶液を、9−アミノ−2
,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(2.56g)
の、濃塩酸(18ml)と酢酸(12.5ml)の混合物中の懸濁液に塩化ナト
リウム−氷浴冷却下で加え、混合物を同温で50分間攪拌した。他方では、二酸
化硫黄ガスを室温で酢酸(40ml)に導入し、溶液を攪拌しながら−10℃に
冷却した。これに、塩化銅(II)(545mg)を加え、次にジアゾニウム塩
溶液を滴下した。添加完了後、混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を
氷水に注ぎ、酢酸エチル(X3)で抽出した。合わせた抽出物を水、飽和重炭酸
ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
濃縮して、9−クロロスルホニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボン酸エチル(0.72g)を油状物として得た。 NMR (CDCl3,δ) : 1.37 (3H, t, J=7.1Hz), 3.13 (2H, dt, J=1.3, 4.8Hz), 4.30 (2H, q, J=7.1Hz), 4.51 (2H
, t, J=4.8Hz), 7.20 (1H, t, J=7.9Hz), 7.60 (1H, s), 7.71 (1H, dd, J=1.6,
7.8Hz), 7.94 (1H, dd, J=1.6, 7.8Hz)
【0101】製造例33 9−クロロスルホニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル(0.50g)のテトラヒドロフラン(12ml)中の溶液を氷浴
内で冷却した。この溶液に、モルホリン(0.69ml)を5℃で滴下した。反
応混合物を5℃で40分間攪拌し、酢酸エチルと水との間に分配した。水層を酢
酸エチルで二回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真
空中で溶媒を留去した。残留物を、n−ヘキサンと酢酸エチル(1:1)の混合
物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2,3−ジヒドロ
−9−モルホリノスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(
0.54g)を得た。 mp : 123-124℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 1707, 1639 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.85-3.00 (2H, m), 3.05-3.20 (4H, m), 3.55-3.70 (4H, m), 4.2
2 (2H, q, J=7.1Hz), 4.30-4.45 (2H, m), 7.23 (1H, t, J=7.8Hz), 7.58 (1H,
s), 7.70-7.95 (2H, m) APCI-MS : 368 [M+H]+
【0102】製造例34 下記の化合物を製造例33と同様にして得た。 (1) 9−アミノスルホニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4
−カルボン酸エチル mp : 197-198℃ (95% エタノール) IR (ヌシ゛ョール) : 3300, 3230, 1685, 1630, 1565 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 2.94 (2H, t, J=4.6Hz), 4.22 (2H, q, J=7.1Hz), 4.39 (2H, t, J
=4.6Hz), 7.18 (1H, t, J=7.7Hz), 7.24 (2H, s), 7.77 (2H, d, J=7.7Hz) (2) 2,3−ジヒドロ−9−メチルアミノスルホニル−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボン酸エチル mp : 137-139℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 3318, 1705 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.44 (3H, d, J=4.5Hz), 2.90-3.00 (2H, m), 4.22 (2H, q, J=7.1
Hz), 4.35-4.45 (2H, m), 7.21 (1H, t, J=7.7Hz), 7.58 (1H, s), 7.7-7.9 (2H
, m) APCI-MS : 312 [M+H]+
【0103】製造例35 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(1.00g)、トリフルオロ酢酸、ナトリウム塩(1.58g)とヨウ化銅
(I)(1.11g)の1−メチル−2−ピロリジノン(10ml)中の混合物
を窒素雰囲気下で160℃で6時間攪拌し、酢酸エチルと1N塩酸との間で分配
した。水層を酢酸エチルで二回抽出した。合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウ
ム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒
を留去した。残留物を、n−ヘキサンと酢酸エチルの混合物(4:1)を用いる
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2,3−ジヒドロ−9−トリ
フルオロメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.93g)
を得た。 mp : 57-59℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 3334, 3140, 1702, 1652, 1590 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 2.85-3.10 (2H, m), 4.23 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.45 (2H, m),
7.23 (1H, t, J=7.8Hz), 7.58 (1H, s), 7.66 (1H, d, J=7.8Hz), 7.84 (1H, d
, J=7.8Hz) APCI-MS : 287 [M+H]+
【0104】製造例36 9−アミノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(1.0g)とトリエチルアミン(4.18ml)のテトラヒドロフラン(1
0ml)中の混合物に、ジメチルスルファモイルクロライド(2.30ml)を
5℃で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、酢酸エチルと1N塩酸との間で
分配した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、n−ヘキサンと
酢酸エチルの混合物(4:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、2,3−ジヒドロ−9−ジメチルスルファモイルアミノ−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボン酸エチル(0.89g)を得た。 mp : 93-96℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 3249, 1711 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.27 (3H, t, J=7.1Hz), 2.67 (3H, s), 2.75 (3H, s), 2.85-3.00 (2H, m), 4.10-4.35 (4H
, m), 7.01 (1H, t, J=7.8Hz), 7.27 (1H, d, J=7.8Hz), 7.38 (1H, d, J=7.8Hz
), 7.51 (1H, s), 9.11 (1H, s) APCI-MS : 341 [M+H]+
【0105】製造例37 下記の化合物を製造例36と同様にして得た。 2,3−ジヒドロ−9−スルファモイルアミノ−1−ベンゾオキセピン−4−
カルボン酸エチル mp : 135-137℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3348, 3261, 1699 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.75-3.00 (2H, m), 4.10-4.40 (4H, m), 7.02 (1H, t, J=7.8Hz),
7.10 (2H, br s), 7.19 (1H, dd, J=7.8, 1.6Hz), 7.42 (1H, dd, J=7.8, 1.6H
z), 7.47 (1H, s), 8.32 (1H, s) APCI-MS : 313 [M+H]+
【0106】製造例38 9−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
エチル(1.0g)のテトラヒドロフラン(10ml)中の溶液を氷浴内で冷却
した。この溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.57g)と
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボキシイミド塩酸塩(0
.80g)を加えた。これに、アンモニア水(0.28ml)を5℃で滴下した
。反応混合物を室温で7時間攪拌し、酢酸エチルと1N塩酸との間で分配した。
水層を酢酸エチルで二回抽出した。合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶
液と食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去
した。残留物を、クロロホルムとメタノールの混合物(9:1)を用いるシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2,3−ジヒドロ−9−カルバモイ
ル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル(0.31g)を得た。 mp : 120-125℃ (酢酸エチル) IR (ヌシ゛ョール) : 3450, 3176, 1703, 1666 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.80-3.05 (2H, m), 4.24 (2H, q, J=7.1Hz), 4.25-4.45 (2H, m),
7.11 (1H, t, J=7.6Hz), 7.40-7.90 (5H, m) APCI-MS : 262 [M+H]+
【0107】実施例1 2,3−ジヒドロ−9−エトキシカルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボン酸エチル(0.10g)と塩酸グアニジン(0.33g)のN,N−ジメ
チルホルムアミド(2ml)中の混合物に、メタノール中28%ナトリウムメト
キシド(0.66ml)を室温で加えた。混合物を室温で一夜攪拌後、クロロホ
ルムとメタノールの混合物(30:1〜4:1)を用いるシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製した。目的化合物を含む画分を集め、真空中で溶媒を留去
した。残留物を、メタノールと1,4−ジオキサン中4N塩化水素で処理し、真
空中で溶媒を留去した。残留物をエタノールで粉砕して、(2,3−ジヒドロ−
9−グアニジノカルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジ
ン二塩酸塩(46mg)を得た。 mp : 284-288℃ (分解) (エタノール) IR (KBr) : 1701, 1682, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.85-3.05 (2H, m), 4.35-4.55 (2H, m), 7.2-7.35 (1H, m), 7.30 (1H, br s), 7.7-7.9 (2H
, m), 7.96 (1H, s), 8.4-8.9 (8H, m), 11.6 (1H, br s), 12.4 (1H, br s) APCI-MS : 307 [M+H]+ 元素分析 : C14H19N3O5S 計算値 : C 49.26, H 5.61, N 12.31 実測値 : C 49.64, H 5.63, N 12.26
【0108】実施例2 下記の化合物を実施例1と同様にして得た。 (1) [9−[(E)−(2−カルボキシビニル)]−2,3−ジヒドロ−1
−ベンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン塩酸塩 mp : 279-281℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 1689, 1631, 1606 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.27 (3H, s), 2.44 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=4.6Hz), 4.22 (2H, t, J=4.6Hz), 6.90 (1H,
d, J=8.2Hz), 7.15 (1H, dd, J=1.8, 8.2Hz), 7.30 (1H, br s), 7.38 (1H, s)
, 8.37 (4H, br s), 10.98 (1H, br s) APCI-MS : 302 [M+H]+ 元素分析 : C15H16ClN3O4・1.2H2O 計算値 : C 50.13, H 5.16, N 11.69 実測値 : C 50.39, H 5.25, N 11.15 (2) [2,3−ジヒドロ−9−[(E)−(2−グアニジノカルボニルビニ
ル)]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン二塩酸塩 mp : >300℃ (ジイソプロピルエーテル - メタノール) IR (KBr) : 1700, 1685, 1630, 1614 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.85-3.04 (2H, m), 4.3-4.5 (2H, m), 6.88 (1H, d, J=16.0Hz), 7.15-7.3 (1H, m), 7.65
-7.8 (1H, m), 7.89 (1H, s), 8.05 (1H, d, J=16.0Hz), 8.2-8.85 (8H, m), 12
.07 (2H, br s) APCI-MS : 343 [M+H]+ 元素分析 : C16H20Cl2N304・H2O 計算値 : C 44.35, H 5.12, N 19.40 実測値 : C 44.45, H 4.73, N 19.07
【0109】 (3) [2,3−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシメチルフェニル)−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン塩酸塩 mp : 244-246℃ (ジイソプロピルエーテル - メタノール) IR (KBr) : 3371, 1701, 1624, 1574 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.75-2.95 (2H, m), 4.0-4.4 (4H, m), 5.04 (1H, br s), 7.05-7.45 (5H, m), 7.5-7.7 (2
H, m), 7.89 (1H, s), 8.25-8.85 (4H, m), 11.81 (1H, br s) APCI-MS : 338 [M+H]+ 元素分析 : C16H20ClN3O3・0.5H2O 計算値 : C 59.61, H 5.53, N 10.98 実測値 : C 59.85, H 5.51, N 10.90 (4) [9−(2,5−ジクロロ−3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−
ベンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン塩酸塩 mp : 240-243℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 1712, 1625, 1581 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.8-3.0 (2H, m), 4.2-4.4 (2H, m), 7.1-7.25 (1H, m), 7.20 (1H, s), 7.37 (1H, dd, J=1.
7, 7.5Hz), 7.66 (1H, dd, J=1.7, 6.8Hz), 7.87 (1H, s), 8.25-8.8 (4H, m),
11.83 (1H, br s) APCI-MS : 382 [M+H]+ 元素分析 : C16H14Cl3N3O2S 計算値 : C 45.90, H 3.37, N 10.04 実測値 : C 45.60, H 3.39, N 9.91
【0110】 (5) {2,3−ジヒドロ−9−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルア
ミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル}グアニジン二塩酸
塩 mp : 257-259℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 3340 (br), 3126, 2698, 1690 (br), 1635 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.82 (6H, s), 2.9-3.05 (2H, m), 3.2-3.3 (2H, m), 3.55-3.75 (2H, m), 4.3-4.45 (2H,
m), 7.1-7.25 (1H, m), 7.65-7.8 (2H, m), 7.95 (1H, s), 8.4-8.85 (5H, m),
10.30 (1H, br s), 12.07 (1H, br s) APCI-MS : 346 [M+H]+ 元素分析 : C17H25Cl2N5O3・2.3H2O 計算値 : C 44.41, H 6.49, N 15.23 実測値 : C 44.66, H 6.32, N 14.97 (6) [2,3−ジヒドロ−9−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン塩酸塩 mp : 240-251℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 1703, 1685, 1655 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.0-2.2 (2H, m), 2.35-2.45 (2H, m), 2.85-3.0 (2H, m), 3.69 (2H, t, J=6.9Hz), 4.2-4
.3 (2H, m), 7.05-7.2 (1H, m), 7.23-7.4 (1H, m), 7.45-7.55 (1H, m), 7.82
(1H, s), 8.3-8.75 (4H, m), 9.33 (1H, s), 11.81 (1H, br s) APCI-MS : 315 [M+H]+ 元素分析 : C16H19ClN4O3・0.5H2O 計算値 : C 53.41, H 5.60, N 15.57 実測値 : C 53.44, H 5.33, N 15.47
【0111】 (7) (2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン塩酸塩 mp : 237-241℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (ヌシ゛ョール) : 3325, 1685, 1625, 1580 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.85-2.95 (2H, m), 4.2-4.3 (2H, m), 6.85-7.1 (3H, m), 7.74 (1H, s), 8.3-8.75 (4H,
m), 9.12 (1H, s), 11.75 (1H, br s) APCI-MS : 248 [M+H]+ 元素分析 : C12H14ClN3O3・2.5H2O 計算値 : C 43.84, H 5.83, N 12.78 実測値 : C 43.66, H 5.20, N 12.66
【0112】実施例3 塩酸グアニジン(0.25g)とメタノール中28%ナトリウムメトキシド(
0.49ml)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.5ml)中の混合物に、
9−カルボキシメトキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル(0.15g)を室温で加えた。混合物を室温で24時間攪拌した
。混合物を水に注ぎ、pHを6に調整した。生じた沈殿物を濾取し、水酸化ナト
リウム水溶液に溶解し、溶液のpHを6に再度調整した。沈殿物を集め、水で洗
浄し、メタノールに懸濁した。混合物をメタンスルホン酸で処理し、真空中で溶
媒を留去した。残留物を、ジイソプロピルエーテルとメタノールの混合物(1:
1)から再結晶して、(2,3−ジヒドロ−9−メトキシカルボニルメトキシ−
1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩(0
.11g)を得た。 mp : 185-187℃ (ジイソプロピルエーテル - メタノール) IR (KBr) : 1734, 1697, 1637 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.35 (3H, s), 2.85-3.0 (2H, m), 3.70 (3H, s), 4.2-4.35 (2H, m), 4.82 (2H, s), 6.95
-7.15 (3H, m), 7.37 (1H, s), 8.26 (4H, br s), 10.93 (1H, br s) APCI-MS : 320 [M+H]+ 元素分析 : C16H21N3O8S・0.3H2O 計算値 : C 45.67, H 5.17, N 9.99 実測値 : C 45.83, H 5.15, N 9.97
【0113】実施例4 下記の化合物を実施例3と同様にして得た。 (1) (9−シアノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボ
ニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 242-244℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 2230, 1707 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.36 (3H, s), 2.9-3.05 (2H, m), 4.4-4.55 (2H, m), 7.2-7.35 (1H, m), 7.41 (1H, s),
7.75-7.9 (2H, m), 8.29 (4H, br s), 11.02 (1H, br s) APCI-MS : 257 [M+H]+ 元素分析 : C14H16N4O5・0.4H2O 計算値 : C 46.77, H 4.71, N 15.58 実測値 : C 46.30, H 4.67, N 15.97 (2) (2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシメチル−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 201-204℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 3330 (br), 1700 (br), 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.36 (3H, s), 2.85-3.0 (2H, m), 3.39 (1H, br s), 4.2-4.35 (2H, m), 4.54 (2H, br s)
, 7.05-7.2 (1H, m), 7.35-7.55 (2H, m), 7.41 (1H, s), 8.29 (4H, br s), 10
.94 (1H, br s) APCI-MS : 262 [M+H]+ 元素分析 : C14H19N3O6S・0.5H2O 計算値 : C 45.90, H 5.50, N 11.47 実測値 : C 45.88, H 5.39, N 11.49
【0114】 (3) (2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシイミノメチル−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 169-172℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 3350 (br), 1707, 1637, 1579 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.37 (3H, s), 2.45-2.6 (2H, m), 4.25-4.45 (2H, m), 7.05-7.25 (1H, m), 7.40 (1H, s)
, 7.5-7.65 (1H, m), 7.65-7.8 (1H, m), 8.15-8.5 (5H, m), 10.97 (1H, br s)
, 11.37 (1H, br s) APCI-MS : 275 [M+H]+ 元素分析 : C14H18N4O6S・0.5H2O 計算値 : C 44.32, H 5.05, N 14.77 実測値 : C 44.01, H 4.84, N 15.07 (4) (9−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 260-263℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 1730, 1690, 1635 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.36 (3H, s), 2.9-3.0 (2H, m), 4.25-4.35 (2H, m), 7.1-7.25 (1H, m), 7.42 (1H, s),
7.55-7.7 (2H, m), 8.30 (4H, br s), 10.98 (1H, br s) APCI-MS : 276 [M+H]+ 元素分析 : C14H17N3O7S・0.5H2O 計算値 : C 44.21, H 4.77, N 11.05 実測値 : C 44.43, H 4.70, N 11.01
【0115】 (5) (2,3−ジヒドロ−7−グアニジノカルボニル−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボニル)グアニジン二塩酸塩 mp : 311-313℃ (分解) (ジイソプロピルエーテル - メタノー
ル) IR (KBr) : 3300, 1680 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.85-3.05 (2H, m), 4.3-4.45 (2H, m), 7.19 (1H, d, J=8.6Hz), 7.30 (1H, br s), 7.83 (
1H, s), 8.18 (1H, dd, J=2.1, 8.6Hz), 8.35 (1H, d, J=2.1Hz), 8.35-8.8 (8H
, m), 11.92 (2H, br s) APCI-MS : 317 [M+H]+ 元素分析 : C14H18Cl2N6O3・1.5H2O 計算値 : C 40.40, H 5.08, N 20.19 実測値 : C 40.49, H 4.95, N 20.01 (6) (2,3−ジヒドロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン塩酸塩 mp : 220-221℃ (エタノール水溶液) IR (ヌシ゛ョール) : 3350, 3100, 1700, 1665, 1610, 1560 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.39 (3H, s), 2.93 (2H, t, J=4.5Hz), 4.30 (2H, t, J=4.5Hz), 7.12 (1H, t, J=7.
6Hz), 7.22 (1H, dd, J=7.6Hz), 7.37 (1H, d, J=7.6Hz), 7.83 (1H, s), 8.44
(2H, br s), 8.68 (1H, br s), 11.87 (1H, s) 元素分析 : C13H15N3O2S・HCl・0.15H2O 計算値 : C 49.33, H 5.19, N 13.27 実測値 : C 49.28, H 5.08, N 13.10
【0116】実施例5 (2,3−ジヒドロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニ
ル)グアニジン塩酸塩(379mg)の、クロロホルムとメタノールの混合物(
10:1、50ml)中の溶液を氷浴内で冷却した。この溶液に、70%m−ク
ロロ過安息香酸(524mg)を加え、混合物を5〜10℃で2時間、室温で3
.5時間攪拌した。真空中で溶媒を留去し、残留物を炭酸カリウム水溶液と酢酸
エチルとの間で分配した。抽出物をチオ硫酸ナトリウム水溶液と食塩水で順次洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、淡黄色結晶を得て
、これをクロロホルムとメタノールの混合物(10:1)に溶解した。溶液を氷
浴内で冷却し、1,4−ジオキサン中4N塩化水素(1ml)で処理した。真空
中で溶媒を留去し、残留物を95%エタノールから再結晶して、(2,3−ジヒ
ドロ−9−メタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニ
ジン塩酸塩(無色結晶、287mg)を得た。 mp : 210-211℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3330, 3160, 1680, 1560 cm-1 NM R (DMSO-d6,δ) : 2.97-3.04 (2H, m), 3.32 (3H, s), 4.29-4.47 (2H, m), 7.34 (1H, t, J=7.7Hz), 7.64-7.7
6 (1H, m), 7.84-7.93 (2H, m), 8.44 (2H, br s), 8.63 (2H, br s), 11.89 (1
H, s) 元素分析 : C13H15N3O4S・HCl・0.5H2O 計算値 : C 44.00, H 4.82, N 11.84 実測値 : C 44.00, H 4.83, N 11.66
【0117】実施例6 窒素雰囲気下で、メタノール中28%ナトリウムメトキシド(40.1g)を
、塩酸グアニジン(21.2g)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)
中の溶液に5℃で滴下した。混合物を室温で1時間攪拌後、混合物に、2,3−
ジヒドロ−9−メタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(13.1g)のN,N−ジメチルホルムアミド(80ml)中の溶液を滴下
した。反応混合物を室温で16.5時間攪拌し、氷水(500ml)に注いだ。
混合物をクロロホルム(200mlx3)で抽出し、合わせた抽出物を水(20
0mlx2)と食塩水で順次洗浄した。溶媒を減圧除去した。残留物(9.50
g)を氷浴内でクロロホルムとメタノールの混合物(10:1)に懸濁し、メタ
ンスルホン酸(3ml)を攪拌しながら加えた。溶媒を減圧除去して、11.0
gの粗製メタンスルホン酸塩を得て、これをエタノール水溶液(水:エタノール
=1:4)から再結晶して、(2,3−ジヒドロ−9−メタンスルホニル−1−
ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩(無色結
晶、6.07g)を得た。 mp : 274-275℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3380, 3290, 1685, 1635, 1585, 1560, 1300, 1 155 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.41 (3H, s), 3.02 (2H, t, J=4.6Hz), 3.32 (3H, s), 4.46 (2H, t, J=4.6Hz), 7.3
4 (1H, t, J=7.8Hz), 7.48 (1H, s), 7.88 (2H, dd, J=1.6, 7.8Hz), 8.36 (4H,
br s), 11.08 (1H, s)
【0118】実施例7 下記の化合物を実施例1と同様にして得た。 (1) (2,3−ジヒドロ−9−エトキシカルボニルアミノ−1−ベンゾオキ
セピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 199-201℃ (エタノール) IR (ヌシ゛ョール) : 3330, 1738, 1700, 1635 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.24 (3H, t, J=7.1Hz), 2.35 (3H, s), 2.85-3.0 (2H, m), 4.13 (2H, q, J=7.1Hz), 4.05-
4.15 (2H, m), 7.07 (1H, t, J=7.8Hz), 7.20 (1H, d, J=7.8Hz), 7.37 (1H, s)
, 7.78 (1H, d, J=7.8Hz), 8.26 (4H, br s), 8.72 (1H, s), 10.95 (1H, br s) APCI-MS : 319 [M+H]+ (2) (2,3−ジヒドロ−9−モルホリノスルホニル−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 150-151℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 3336, 1702, 1649 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.38 (3H, s), 2.95-3.05 (2H, m), 3.10-3.20 (4H, m), 3.55-3.70 (4H, m), 4.30-4.50 (2
H, m), 7.29 (1H, t, J=7.8Hz), 7.45 (1H, s), 7.75-7.90 (2H, m), 8.20-8.50
(4H, br s), 11.05 (1H, s) APCI-MS : 382 [M+H]+
【0119】 (3) (9−アミノスルホニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 291-292℃ (イソプロパノール−水) IR (ヌシ゛ョール) : 3400, 3300, 3190, 1685, 1625, 1590, 1560 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.40 (3H, s), 2.99 (2H, t, J=3.5Hz), 4.42 (2H, t, J=3.5Hz), 7.23 (1H, t, J=7.
7Hz), 7.28 (2H, s), 7.46 (1H, s), 7.76 (1H, d, J=7.7Hz), 7.79 (1H, dd, J
=1.6, 7.7Hz), 8.35 (4H, br s), 11.04 (1H, s) ESI-MS : 311 [M+H]+ (4) (2,3−ジヒドロ−9−トリフルオロメチル−1−ベンゾオキセピン
−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 262-263℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 1693, 1633, 1591 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.39 (3H, s), 2.90-3.05 (2H, m), 4.30-4.50 (2H, m), 7.29 (1H, t, J=7.7Hz), 7.45 (1H
, s), 7.71 (1H, d, J=7.7Hz), 7.83 (1H, d, J=7.7Hz), 8.15-8.55 (4H, br s)
, 11.05 (1H, s) APCI-MS : 300 [M+H]+
【0120】 (5) (2,3−ジヒドロ−9−メチルアミノスルホニル−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 253-255℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 3284, 1709 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.39 (3H, s), 2.45 (3H, d, J=5.0Hz), 2.90-3.05 (2H, m), 4.35-4.50 (2H, m), 7.
20-7.40 (2H, m), 7.46 (1H, s), 7.80 (2H, d, J=7.8Hz), 8.20-8.50 (4H, br
s) APCI-MS : 325 [M+H]+ (6) [2,3−ジヒドロ−9−[(ジメチルスルファモイル)アミノ]−1
−ベンゾオキセピン−4−カルボニル]グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 231-233℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 3332, 3126, 1702 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.34 (3H, s), 2.68 (6H, s), 2.90-3.05 (2H, m), 4.25-4.40 (2H, m), 7.07 (1H, t,
J=7.8Hz), 7.27 (1H, d, J=7.8Hz), 7.36 (1H, s), 7.42 (1H, d, J=7.8Hz), 8
.10-8.40 (4H, m), 9.16 (1H, s), 10.95 (1H, s) APCI-MS : 355 [M+H]+
【0121】 (7) (2,3−ジヒドロ−9−スルファモイルアミノ−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 195-197℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 3327, 3211, 1709, 1649 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.36 (3H, s), 2.85-3.00 (2H, m), 4.20-4.40 (2H, m), 7.07 (1H, t, J=7.9Hz), 7.13 (2H
, br s), 7.20 (1H, d, J=7.9Hz), 7.37 (1H, s), 7.46 (1H, d, J=7.9Hz), 8.1
5-8.45 (4H, br s), 8.41 (1H, s), 10.95 (1H, s) APCI-MS : 326 [M+H]+ (8) (2,3−ジヒドロ−9−カルバモイル−1−ベンゾオキセピン−4−
カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 255-257℃ (メタノール - ジイソプロピルエーテル) IR (ヌシ゛ョール) : 3749, 3743, 1701, 1653 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.38 (3H, s), 2.85-3.05 (2H, m), 4.30-4.50 (2H, m), 7.17 (1H, t, J=7.6Hz), 7.44 (1H
, s), 7.50-7.80 (4H, m), 8.15-8.55 (4H, br s), 10.98 (1H, s) APCI-MS : 275 [M+H]+
【0122】製造例39 下記の化合物を製造例20と同様にして得た。 9−ヨード−5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボン酸メチル mp : 100-101℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1745, 1683, 1583 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.30-2.54 (2H, m), 3.65 (3H, s), 4.00-4.20 (2H, m), 4.41-4.54 (1H, m), 6.80 (1H, t,
J=7.7Hz), 7.64 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.7Hz), 8.06 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.7Hz)
【0123】製造例40 下記の化合物を製造例22と同様にして得た。 5−ヒドロキシ−9−ヨード−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸メチル mp : 109-111℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3315, 3129, 1707, 1689, 1652, 1631 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.97-2.15 (1H, m), 2.22-2.40 (1H, m), 2.87-2.98 (1H, m), 3.59 (3H, s), 3.87-4.00 (1H
, m), 4.10-4.24 (1H, m), 5.03-5.09 (1H, m), 5.60 (1H, d, J=4.8Hz), 6.82
(1H, t, J=7.7Hz), 7.33 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.7Hz), 7.68 (1H, dd, J=1.6Hz,
7.7Hz)製造例41 下記の化合物を製造例24と同様にして得た。
【0124】 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチ
ル mp : 63-64℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1718, 1628 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.91 (2H, t, J=4.7Hz), 3.76 (3H, s), 4.29 (2H, t, J=4.7Hz), 6.85 (1H, t, J=7.7Hz), 7.49
(1H, s), 7.53 (1H, dd, J=1.5Hz, 7.7Hz), 7.81 (1H, dd, J=1.5Hz, 7.7Hz)
【0125】製造例42 下記の化合物を製造例12と同様にして得た。 2,3−ジヒドロ−9−カルボキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
メチル mp : 130-132℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3477, 1701, 1684, 1651 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.90 (2H, t, J=4.8Hz), 3.76 (3H, s), 4.26 (2H, t, J=4.8Hz), 7.11 (1H, t, J=7.6Hz), 7.55
(1H, dd, J=1.6Hz, 7.6Hz), 7.56 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.6Hz)
【0126】製造例43 下記の化合物を製造例16と同様にして得た。 (1) 2,3−ジヒドロ−9−ジメチルアミノカルボニル−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボン酸メチル IR (薄層) : 1710, 1640 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.77 (3H, s), 2.84-2.99 (2H, m), 2.98 (3H, s), 3.75 (3H, s), 4.21-4.29 (2H, m), 7.1
0 (1H, t, J=7.5Hz), 7.20 (1H, dd, J=2.0Hz, 7.5Hz), 7.52-7.59 (2H, m) (2) 2,3−ジヒドロ−9−[2−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)エ
チルアミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル mp : 140-143℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3371, 3334, 1714, 1682, 1635 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.37 (9H, s), 2.91 (2H, t, J=4.7Hz), 3.06-3.16 (2H, m), 3.24-3.33 (2H, m), 3.76 (3H, s)
, 4.32 (2H, t, J=4.7Hz), 6.88 (1H, t, J=5.0Hz), 7.12 (1H, t, J=7.6Hz), 7
.56-7.66 (3H, m), 8.27 (1H, t, J=5.5Hz)
【0127】製造例44 2,3−ジヒドロ−9−ヨード−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチ
ル(15g)と[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロ
ロパラジウム(II)(ジクロロメタンとの錯体(1:1))(1.9g)のN
,N−ジメチルホルムアミド(225ml)中の混合物に、一酸化炭素を15分
間を導入した。混合物にトリエチルアミン(15.8ml)とトリエチルシラン
(14.5ml)を加え、混合物に一酸化炭素を1時間導入した。さらに、反応
混合物を一酸化炭素雰囲気下で室温で3日間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル
と水の混合物を加え、触媒を濾去した。分離した有機層を水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物をジイソプロピルエーテル
とヘキサンの混合物(1:1)で粉砕して、2,3−ジヒドロ−9−ホルミル−
1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(7.7g)を得た。 mp : 122-124℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1710, 1670, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.96 (2H, t, J=4.6Hz), 3.77 (3H, s), 4.40 (2H, t, J=4.6Hz), 7.20 (1H, t, J=7.6Hz), 7.59
(1H, s), 7.70 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.6Hz), 7.86 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.6Hz)
【0128】製造例45 三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄(0.98ml)を、2,3−ジヒドロ−9
−ホルミル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.0g)のジク
ロロメタン(10ml)中の溶液に氷冷却下で加え、混合物を室温で20時間攪
拌した。反応混合物にクロロホルムと水の混合物を加え、20%炭酸カリウム水
溶液でpH7に調整した。分離した有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、トルエンを用いるシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して、2,3−ジヒドロ−9−ジフルオロメチル−1
−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(0.77g)の固形物を得た。 mp : 97-99℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1711, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.92 (2H, t, J=4.5Hz), 3.76 (3H, s), 4.30 (2H, t, J=4.5Hz), 7.16 (1H, t, J=55.2Hz), 7.1
9 (1H, t, J=7.7Hz), 7.54 (1H, d, J=7.7Hz), 7.57 (1H, s), 7.70 (1H, d, J=
7.7Hz)
【0129】製造例46 水酸化ホウ素ナトリウム(0.16g)を、2,3−ジヒドロ−9−ホルミル
−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.6g)のメタノール(1
6ml)とテトラヒドロフラン(16ml)中の溶液に氷冷却下で加え、混合物
を室温で1時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルと水の混合物を加え、1N塩
酸でpH2に調整した。分離した有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、真空中で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシメチル−1−
ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.33g)を得た。 mp : 110-111℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1711, 1637 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.87 (2H, t, J=4.5Hz), 3.74 (3H, s), 4.23 (2H, t, J=4.5Hz), 4.54 (2H, d, J=5.6Hz), 5.08
(1H, t, J=5.6Hz), 7.05 (1H, t, J=7.8Hz), 7.37 (1H, d, J=7.8Hz), 7.42 (1
H, d, J=7.8Hz), 7.53 (1H, s)
【0130】製造例47 窒素雰囲気下で、五塩化燐(1.6g)を、2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキ
シメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.2g)とピリジ
ン(0.62ml)のジクロロメタン(24ml)中の混合物に氷冷却下で加え
、混合物を同温で2時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルと水の混合物を加え
た。分離した有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液と水で洗浄した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−9−ク
ロロメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.19g)を油
状物として得た。 IR (ヌシ゛ョール) : 1710, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.91 (2H, t, J=4.6Hz), 3.76 (3H, s), 4.28 (2H, t, J=4.6Hz), 4.75 (2H, s), 7.07 (1H, t,
J=7.5Hz), 7.46 (1H, d, J=7.5Hz), 7.51 (1H, d, J=7.5Hz), 7.54 (1H, s)
【0131】製造例48 メタノール中28%ナトリウムメトキシド(1.2ml)を、2,3−ジヒド
ロ−9−クロロメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(0.8
g)のメタノール(8ml)中の溶液に氷冷却下で加え、混合物を同温で2時間
攪拌した。溶媒を濃縮除去し、残留物に酢酸エチルと水の混合物を加えた。分離
した有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して
、2,3−ジヒドロ−9−メトキシメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボ
ン酸メチル(0.48g)を得た。 mp : 76-78℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1711, 1628 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.88 (2H, t, J=4.5Hz), 3.32 (3H, s), 3.75 (3H, s), 4.24 (2H, t, J=4.5Hz), 4.44 (2H, s),
7.05 (1H, t, J=7.6Hz), 7.35 (1H, d, J=7.6Hz), 7.42 (1H, d, J=7.6Hz), 7.
53 (1H, s)
【0132】製造例49 下記の化合物を製造例48と同様にして得た。 2,3−ジヒドロ−9−メチルチオメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸メチル IR (ヌシ゛ョール) : 1710, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.99 (3H, s), 2.88 (2H, t, J=4.4Hz), 3.68 (2H, s), 3.75 (3H, s), 4.23 (2H, t, J=4.4Hz),
7.02 (1H, t, J=7.5Hz), 7.28 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.5Hz), 7.39 (1H, dd, J=1
.7Hz, 7.5Hz), 7.53 (1H, s)
【0133】製造例50 2,3−ジヒドロ−9−ホルミル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メ
チル(1.0g)、ジメチルアミン塩酸塩(0.7g)、トリエチルアミン(1
.2ml)と4A 分子ふるい(1.0g)のメタノール(20ml)とテトラ
ヒドロフラン(10ml)中の混合物を室温で3時間攪拌した。混合物に水酸化
ホウ素ナトリウム(0.33g)を氷冷却下で加え、混合物を室温で20時間攪
拌した。溶媒を濃縮除去した。残留物を酢酸エチルと水の混合物に溶解し、混合
物を6N塩酸でpH1に調整した。分離した水層を20%炭酸カリウム水溶液で
pH10に調整し、酢酸エチルとテトラヒドロフランの溶液で抽出した。抽出層
を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して、2,3−ジヒ
ドロ−9−ジメチルアミノメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチ
ル(0.74g)を得た。 IR (薄層) : 1705, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.17 (6H, s), 2.87 (2H, t, J=4.8Hz), 3.44 (2H, s), 3.75 (3H, s), 4.21 (2H, t, J=4.8Hz),
7.03 (1H, t, J=7.5Hz), 7.34 (1H, d, J=7.5Hz), 7.38 (1H, d, J=7.5Hz), 7.
54 (1H, s)
【0134】製造例51 2,3−ジヒドロ−9−ホルミル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メ
チル(0.5g)を、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.25g)とメ
タノール中28%ナトリウムメトキシド(0.5ml)のメタノール(5ml)
中の混合物に加え、混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと
水との間に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真
空中で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−9−メトキシイミノメチル−1−ベ
ンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(0.55g)を得た。 mp : 70-74℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1701, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.90 (2H, t, J=4.3Hz), 3.76 (3H, s), 3.90 (3H, s), 4.28 (2H, t, J=4.3Hz), 7.09 (1H, t,
J=7.7Hz), 7.53 (1H, s), 7.57 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.7Hz), 7.68 (1H, dd, J=1
.6Hz, 7.7Hz), 8.42 (1H, s)
【0135】製造例52 ペルオキシモノ硫酸カリウム(6.7g)の水(33ml)中の溶液を、2,
3−ジヒドロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル
(2.6g)と硫化水素テトラブチルアンモニウム(0.7g)の酢酸エチル(
26ml)と水(13ml)中の混合物に滴下し、混合物を室温で2.5時間攪
拌した。分離した有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層
を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を
、酢酸エチルとトルエンの混合物(1:1)を溶離溶媒として用いるシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製した。目的生成物を含む溶離画分を集め、真空
中で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−9−メタンスルフィニル−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボン酸エチル(0.65g)を得た。 mp : 75-77℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1705, 1633, 1045 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.0Hz), 2.74 (3H, s), 2.93 (2H, t, J=4.6Hz), 4.20 (2H, q, J=7.0Hz), 4.35
(2H, t, J=4.6Hz), 7.33 (1H, t, J=7.6Hz), 7.58 (1H, s), 7.67 (1H, dd, J=
1.6Hz, 7.6Hz), 7.70 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.6Hz) (+) APCI-MS : 281 (M++H)+
【0136】製造例53 2,3−ジヒドロ−7−アミノ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチ
ル(2.0g)、二硫化ジメチル(2.3ml)と第三級ブチルニトリル(1.
2ml)のアセトニトリル(4ml)中の混合物を50℃で2.5時間攪拌した
。混合物を酢酸エチルと水の混合物に注いだ。分離した有機層を水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、ヘキサンとトル
エンの混合物(1:1)を溶離溶媒として用いるシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製した。目的生成物を含む溶離画分を集め、真空中で溶媒を留去して
、2,3−ジヒドロ−7−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
エチル(1.24g)を得た。 mp : 46-48℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1695 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 2.47 (3H, s), 2.87 (2H, t, J=4.3Hz), 4.13-4.27 (4H, m), 6.93 (1H
, d, J=8.5Hz), 7.21 (1H, dd, J=2.4Hz, 8.5Hz), 7.42 (1H, d, J=2.4Hz), 7.5
3 (1H, s) (+) APCI-MS : 265 (M++H)+
【0137】製造例54 下記の化合物を製造例53と同様にして得た。 (1) 2,3−ジヒドロ−9−エチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カル
ボン酸エチル mp : 53-56℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1697, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.20-1.33 (6H, m), 2.83-2.95 (4H, m), 4.14-4.29 (4H, m), 7.05 (1H, t, J=7.6Hz), 7.24
(1H, d, J=7.6Hz), 7.28 (1H, d, J=7.6Hz), 7.49 (1H, s) (+) APCI-MS : 279 (M++H)+ (2) 2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボン酸メチル mp : 140-142℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1699, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.41 (3H, s), 2.90 (2H, t, J=4.5Hz), 3.75 (3H, s), 4.27 (2H, t, J=4.5Hz), 7.12 (1H, d,
J=2.4Hz), 7.41 (1H, d, J=2.4Hz), 7.47 (1H, s)
【0138】製造例55 ペルオキシモノ硫酸カリウム(4.1g)の水(21ml)中の溶液を、2,
3−ジヒドロ−7−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル
(0.8g)と硫化水素テトラブチルアンモニウム(0.2g)の酢酸エチル(
8ml)と水(4ml)中の混合物に室温で滴下し、混合物を同温で3時間攪拌
した。分離した有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去して、2,3−ジ
ヒドロ−7−メタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸エチル
(0.77g)を得た。 mp : 174-176℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1701, 1302, 1146 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 2.93 (2H, t, J=4.5Hz), 3.22 (3H, s), 4.22 (2H, q, J=7.1Hz), 4.3
3 (2H, t, J=4.5Hz), 7.19 (1H, d, J=8.6Hz), 7.62 (1H, s), 7.79 (1H, dd, J
=2.3Hz, 8.6Hz), 8.12 (1H, d, J=2.3Hz) (+) APCI-MS : 297 (M++H)+
【0139】製造例56 下記の化合物を製造例55と同様にして得た。 (1) 2,3−ジヒドロ−9−エタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−4
−カルボン酸エチル mp : 81-83℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1705, 1631, 1308, 1128 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.12 (3H, t, J=7.4Hz), 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 2.96 (2H, t, J=4.4Hz), 3.43 (2H, q, J=7.
4Hz), 4.23 (2H, q, J=7.1Hz), 4.39 (2H, t, J=4.4Hz), 7.30 (1H, t, J=7.7Hz
), 7.60 (1H, s), 7.81 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.7Hz), 7.91 (1H, dd, J=1.6Hz, 7
.7Hz) (+) APCI-MS : 311 (M++H)+ (2) 2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−メタンスルホニル−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸エチル mp : 160-162℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1703, 1630, 1140 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.98 (2H, t, J=4.5Hz), 3.34 (3H, s), 3.77 (3H, s), 4.22 (2H, t, J=4.5Hz), 7.61 (1H, s),
7.73 (1H, d, J=2.7Hz), 8.12 (1H, d, J=2.7Hz) (+) APCI-MS : 317 (M++H)+
【0140】製造例57 2,3−ジヒドロ−7−クロロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチ
ル(1.0g)を硝酸(4.5ml、d=1.42)に氷冷却下で加え、混合物
を室温で2時間攪拌した。混合物を水に注ぎ、分離した沈殿物を濾取して、2,
3−ジヒドロ−7−クロロ−9−ニトロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン
酸メチル(1.04g)を得た。 mp : 134-137℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1710, 1637, 1527 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.96 (2H, t, J=4.5Hz), 3.77 (3H, s), 4.36 (2H, t, J=4.5Hz), 7.60 (1H, s), 7.99-8.07 (2H
, m)
【0141】製造例58 鉄(還元、13.6g)と塩化アンモニウム(1.6g)の、メタノール(1
40ml)と水(50ml)の混合物中の懸濁液に、2,3−ジヒドロ−7−ク
ロロ−9−ニトロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(13.8g
)を還流下で少しずつ加えた。反応混合物を還流下で6時間攪拌した。鉄粉を濾
去し、溶媒を濃縮除去した。残留物を酢酸エチルで希釈した。有機溶媒を飽和重
炭酸ナトリウム水溶液と水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で
溶媒を留去した。残留物を、クロロホルムを溶離溶媒として用いるシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製した。目的生成物を含む溶離画分を集め、真空中
で溶媒を留去して、2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−アミノ−1−ベンゾオ
キセピン−4−カルボン酸メチル(6.8g)を得た。 mp : 115-118℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3481, 3379, 1693, 1616 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.87 (2H, t, J=4.5Hz), 3.74 (3H, s), 4.21 (2H, t, J=4.5Hz), 5.25 (2H, s), 6.65-6.72 (2H
, m), 7.37 (1H, s)
【0142】実施例8 窒素雰囲気下で、メタノール中28%ナトリウムメトキシド(5.5ml)を
、2,3−ジヒドロ−9−カルボキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸
メチル(1.5g)と塩酸グアニジン(2.9g)のN,N−ジメチルホルムア
ミド(15ml)中の溶液に室温で加えた。混合物を同温で18時間攪拌した。
反応混合物を水に注ぎ、混合物を6N塩酸でpH6.5に調整した。分離した沈
殿物を濾取して、(2,3−ジヒドロ−9−カルボキシ−1−ベンゾオキセピン
−4−カルボニル)グアニジン(1.11g)を得た。 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.95 (2H, t, J=4.5Hz), 4.21 (2H, t, J=4.5Hz), 7.03 (1H, t, J=7.6Hz), 7.35-7.47 (2H, m)
, 7.58 (1H, s)
【0143】実施例9 ヘキサン中2M(トリメチルシリル)ジアゾメタン(1.8ml)を、(2,
3−ジヒドロ−9−カルボキシ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グア
ニジン(0.5g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)とメタノール
(5ml)中の溶液に加え、混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に酢酸
(1ml)を加え、15分間攪拌した。混合物を酢酸エチルと水の混合物に注ぎ
、混合物を20%炭酸カリウム水溶液でpH9に調整した。分離した有機層を水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。残留物を、ク
ロロホルムとメタノールの混合物(9:1)を溶離溶媒として用いるシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製した。目的生成物を含む溶離画分を集め、真空
中で溶媒を留去した。残留物(0.16g)をメタノール(5ml)に溶解し、
メタンスルホン酸(0.1ml)を攪拌しながら加えた。結晶を濾取し、メタノ
ールとジイソプロピルエーテルの混合物から再結晶して、(2,3−ジヒドロ−
9−メトキシカルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジン
・メタンスルホン酸塩(0.14g)を得た。 mp : 195-197℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3352, 3132, 1726, 1699, 1178, 1078 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.38 (3H, s), 2.94 (2H, t, J=4.7Hz), 3.82 (3H, s), 4.31 (2H, t, J=4.7Hz), 7.19 (1H, t,
J=7.6Hz), 7.43 (1H, s), 7.61 (1H, dd, J=1.7Hz, 7.6Hz), 7.70 (1H, dd, J=1
.7Hz, 7.6Hz), 8.31 (4H, s), 11.01 (1H, s) (+) APCI-MS : 290 (M++H)+
【0144】実施例10 下記の化合物を実施例6と同様にして得た。 (1) (2,3−ジヒドロ−9−ジメチルアミノカルボニル−1−ベンゾオキ
セピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 116-118℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3323, 1699, 1682, 1639, 1246 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.44 (3H, s), 2.78 (3H, s), 2.90- 2.96 (2H, m), 2.99 (3H, s), 4.20-4.40 (2H, m), 7.1
6 (1H, t, J=7.4Hz), 7.24 (1H, dd, J=2.0Hz, 7.4Hz), 7.46 (1H, s), 7.58 (1
H, dd, J=2.0Hz, 7.4Hz), 8.39 (4H, s), 11.05 (1H, s) (+) APCI-MS : 303 (M++H)+ (2) (2,3−ジヒドロ−9−メトキシイミノメチル−1−ベンゾオキセピ
ン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 212-213℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3359, 3323, 3132, 1701, 1691, 1602, 1192 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.42 (3H, s), 2.94 (2H, t, J=4.6Hz), 3.90 (3H, s), 4.33 (2H, t, J=4.6Hz), 7.15 (1H, t,
J=7.7Hz), 7.42 (1H, s), 7.60 (1H, dd, J=1.6Hz, 7.7Hz), 7.72 (1H, dd, J=1
.6Hz, 7.7Hz), 8.36 (4H, s), 8.43 (1H, s), 11.04 (1H, s) (+) APCI-MS : 289 (M++H)+
【0145】 (3) (2,3−ジヒドロ−9−メタンスルフィニル−1−ベンゾオキセピン
−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 224-225℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3394, 3325, 3130, 1709, 1684, 1651, 1637, 1595, 1171, 1043 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.41 (3H, s), 2.76 (3H, s), 2.97 (2H, t, J=4.6Hz), 4.37 (2H, t, J=4.6Hz), 7.38 (1H,
t, J=7.6Hz), 7.46 (1H, s), 7.70 (2H, d, J=7.6Hz), 8.35 (4H, s), 11.06 (
1H, s) (+) APCI-MS : 294 (M++H)+ (4) (2,3−ジヒドロ−7−メチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 219-221℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3369, 3321, 3145, 1695, 1689, 1639, 1190, 1 047 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.43 (3H, s), 2.48 (3H, s), 2.90 (2H, t, J=4.5Hz), 4.24 (2H, t, J=4.5Hz), 6.98 (1H,
d, J=8.5Hz), 7.27 (1H, dd, J=2.4Hz, 8.5Hz), 7.43 (1H, s), 7.44 (1H, d,
J=2.4Hz), 8.37 (4H, s), 11.02 (1H, s) (+) APCI-MS : 278 (M++H)+
【0146】 (5) (2,3−ジヒドロ−9−エチルチオ−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 222-224℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3356, 3130, 1701, 1659, 1635, 1606, 1176, 1 051 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.26 (3H, t, J=7.3Hz), 2.43 (3H, s), 2.85-2.98 (4H, m), 4.30 (2H, t, J=4.6Hz), 7.10 (1H
, t, J=7.4Hz), 7.28 (1H, d, J=7.4Hz), 7.31 (1H, d, J=7.4Hz), 7.39 (1H, s
), 8.37 (4H, s), 11.02 (1H, s) (+) APCI-MS : 292 (M++H)+ (6) (2,3−ジヒドロ−9−エタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 234-235℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3384, 3319, 3159, 1707, 1687, 1639, 1313, 1161, 1043 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.12 (3H, t, J=7.4Hz), 2.41 (3H, s), 3.01 (2H, t, J=4.5Hz), 3.44 (2H, q, J=7.4Hz), 4.43
(2H, t, J=4.5Hz), 7.35 (1H, t, J=7.7Hz), 7.48 (1H, s), 7.86 (1H, d, J=7
.7Hz), 7.90 (1H, d, J=7.7Hz), 8.36 (4H, s), 11.08 (1H, s) (+) APCI-MS : 324 (M++H)+
【0147】 (7) (2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−メチルチオ−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 283-285℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3350, 1699, 1657, 1639, 1610, 1173, 1051 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.37(3H, s), 2.43 (3H, s), 2.94 (2H, t, J=4.5Hz), 4.32 (2H, t, J=4.5Hz), 7.17 (1H, d, J
=2.4Hz), 7.33 (1H, s), 7.36 (1H, d, J=2.4Hz), 8.29 (4H, s), 10.97 (1H, s
) (+) APCI-MS : 312 (M++H)+ (8) (2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−メタンスルホニル−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 288-289℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3302, 1705, 1687, 1639, 1308, 1169, 1039 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.38 (3H, s), 3.03 (2H, t, J=4.7Hz), 3.36 (3H, s), 4.47 (2H, t, J=4.7Hz), 7.45 (1H, s),
7.78 (1H, d, J=2.6Hz), 8.03 (1H, d, J=2.6Hz), 8.34 (4H, s), 11.04 (1H,
s) (+) APCI-MS : 344 (M++H)+
【0148】 (9) (2,3−ジヒドロ−7−メタンスルホニル−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 231-232℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3315, 3130, 1707, 1689, 1595, 1306, 1180, 1 043 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.46 (3H, s), 2.96 (2H, t, J=4.3Hz), 3.23 (3H, s), 4.37 (2H, t, J=4.3Hz), 7.24 (1H, d,
J=8.6Hz), 7.54 (1H, s), 7.85 (1H, dd, J=2.2Hz, 8.6Hz), 8.11 (1H, d, J=2
.2Hz), 8.39 (4H, s), 11.12 (1H, s) (+) APCI-MS : 310 (M++H)+ (10) (2,3−ジヒドロ−9−ジフルオロメチル−1−ベンゾオキセピン
−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 249-251℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3323, 3140, 1703, 1660, 1641, 1203, 1028 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.42 (3H, s), 2.96 (2H, t, J=4.5Hz), 4.34 (2H, t, J=4.5Hz), 7.17 (1H, t, J=55.1Hz), 7.2
4 (1H, t, J=7.7Hz), 7.45 (1H, s), 7.59 (1H, d, J=7.7Hz), 7.71 (1H, d, J=
7.7Hz), 8.38 (4H, s), 11.07 (1H, s) (+) APCI-MS : 282 (M++H)+
【0149】 (11) (2,3−ジヒドロ−9−メトキシメチル−1−ベンゾオキセピン−
4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩 mp : 180-182℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3357, 3143, 1703, 1691, 1658, 1637, 1194 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.42 (3H, s), 2.92 (2H, t, J=4.6Hz), 3.34 (3H, s), 4.29 (2H, t, J=4.6Hz), 4.46 (2H, s),
7.11 (1H, t, J=7.5Hz), 7.35-7.49 (3H, m), 8.34 (4H, s), 10.99 (1H, s) (+) APCI-MS : 276 (M++H)+ (12) (2,3−ジヒドロ−9−ジメチルアミノメチル−1−ベンゾオキセ
ピン−4−カルボニル)グアニジン二塩酸塩 mp : 279-280℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1689, 1630 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.72 (6H, s), 2.97 (2H, t, J=4.5Hz), 4.31 (2H, s), 4.37 (2H, t, J=4.5Hz), 7.19 (1H, t,
J=7.6Hz), 7.64 (1H, d, J=7.6Hz), 7.72 (1H, d, J=7.6Hz), 8.00 (1H, s), 8.
64 (2H, s), 8.84 (2H, s), 10.48 (1H, s), 12.17 (1H, s)
【0150】実施例11 2,3−ジヒドロ−9−[2−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)エチルア
ミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボン酸メチル(1.1g)
と塩酸グアニジン(1.3g)のN,N−ジメチルホルムアミド(11ml)中
の混合物に、メタノール中28%ナトリウムメトキシド(2.6ml)を加えた
。反応混合物を室温で8時間攪拌し、混合物を酢酸エチルと水の混合物に注いだ
。分離した有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留
去して、{2,3−ジヒドロ−9−[2−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)
エチルアミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル}グアニジ
ン(0.9g)を油状物として得た。 IR (薄層) : 3340, 1714, 1699, 1684, 1670, 1649 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.38 (9H, s), 2.93-2.99 (2H, m), 3.08-3.15 (2H, m), 3.25-3.36 (2H, m), 4.29 (2H, t,
J=4.7Hz), 6.85-6.90 (1H, m), 7.08 (1H, t, J=7.6Hz), 7.43 (1H, d, J=7.6H
z), 7.56 (1H, d, J=7.6Hz), 7.62 (1H, s), 8.28 (1H, t, J=5.6Hz)
【0151】実施例12 下記の化合物を実施例11と同様にして得た。 (2,3−ジヒドロ−9−メチルチオメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン mp : 140-143℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3354, 1633 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.99 (3H, s), 2.93 (2H, t, J=4.5Hz), 3.67 (2H, s), 4.19 (2H, t, J=4.5Hz), 6.20-8.40 (4H
, br s), 6.97 (1H, t, J=7.5Hz), 7.18 (1H, d, J=7.5Hz), 7.22 (1H, d, J=7.
5Hz), 7.59 (1H, s)
【0152】実施例13 メタンスルホン酸(0.04ml)を、(2,3−ジヒドロ−9−メチルチオ
メチル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジン(0.15g)の
メタノール(1.5ml)中の混合物に加え、混合物を室温で30分間攪拌した
。混合物にジイソプロピルエーテル(3ml)を加えた。分離した結晶を濾取し
、メタノールとジイソプロピルエーテルの混合物から再結晶して、(2,3−ジ
ヒドロ−9−メチルチオカルボニル−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル)
グアニジン・メタンスルホン酸塩(0.12g)を得た。 mp : 160-162℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3342, 3126, 1703, 1691, 1658, 1608, 1173, 1 047 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.99 (3H, s), 2.41 (3H, s), 2.93 (2H, t, J=4.6Hz), 3.67 (2H, s), 4.28 (2H, t, J=4.6
Hz), 7.07 (1H, t, J=7.6Hz), 7.33 (1H, d, J=7.6Hz), 7.42 (1H, s), 7.43 (1
H, d, J=7.6Hz), 8.35 (4H, s), 10.99 (1H, s) (+) APCI-MS : 292 (M++H)+
【0153】実施例14 (2,3−ジヒドロ−9−メチルチオメチル−1−ベンゾオキセピン−4−カ
ルボニル)グアニジン(0.4g)とm−クロロ過安息香酸(0.52g)のク
ロロホルム(20ml)とメタノール(4ml)中の混合物を室温で2時間攪拌
した。反応混合物を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に加え、20%炭酸カリウ
ム水溶液でpH9に調整し、酢酸エチルとテトラヒドロフランの混合物で抽出し
た。抽出層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した
。残留物をメタノール(5ml)に溶解し、メタンスルホン酸(0.11ml)
を攪拌しながら加えた。混合物にジイソプロピルエーテル(5ml)を加え、分
離した結晶を濾取した。結晶をメタノールとジイソプロピルエーテルの混合物か
ら再結晶して、(2,3−ジヒドロ−9−メタンスルホニルメチル−1−ベンゾ
オキセピン−4−カルボニル)グアニジン・メタンスルホン酸塩(0.16g)
を得た。 mp : 138-141℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3332, 3132, 1703, 1687, 1637, 1169, 1047 cm -1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.42 (3H, s), 2.90-3.04 (5H, m), 4.29 (2H, t, J=4.6Hz), 4.53 (2H, s), 7.16 (1H, t,
J=7.6Hz), 7.41-7.50 (2H, m), 7.56 (1H, dd, J=1.4Hz, 7.6Hz), 8.37 (4H, s)
, 11.02 (1H, s) (+) APCI-MS : 324 (M++H)+
【0154】実施例15 {2,3−ジヒドロ−9−[2−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)エチル
アミノカルボニル]−1−ベンゾオキセピン−4−カルボニル}グアニジン(0
.8g)の1,4−ジオキサン(8ml)中の溶液に、1,4−ジオキサン中4
N塩化水素(8ml)を室温で加え、混合物を同温で18時間攪拌した。混合物
にジイソプロピルエーテル(10ml)を加え、沈殿物を濾取した。沈殿物をメ
タノールとジイソプロピルエーテルの混合物から再結晶して、[2,3−ジヒド
ロ−9−(2−アミノエチルアミノカルボニル)−1−ベンゾオキセピン−4−
カルボニル]グアニジン二塩酸塩(0.75g)を得た。 mp : 158-160℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3398, 1701, 1630, 1618 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.86-3.10 (4H, m), 3.48-3.64 (2H, m), 4.39 (2H, t, J=4.6Hz), 7.19 (1H, t, J=7.6Hz),
7.74 (2H, d, J=7.6Hz), 7.97 (1H, s), 8.13 (3H, s), 8.53 (1H, t, J=5.8Hz)
, 8.59 (2H, s), 8.81 (2H, s), 12.11 (1H, s) (+) APCI-MS : 318 (M++H)+
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/55 A61K 31/55 A61P 9/00 A61P 9/00 9/02 9/02 9/10 9/10 101 101 13/12 13/12 C07D 223/16 C07D 223/16 A 337/08 337/08 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,Z W Fターム(参考) 4C062 JJ13 4C086 AA01 AA03 BA01 BA10 BB01 BC04 BC32 BC73 GA02 GA04 GA07 GA12 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA81 ZC41 4C206 AA01 AA03 HA10 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA81 ZC41

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、R1は水素またはハロゲン、 R2はヒドロキシ、アシル(低級)アルコキシ、ヒドロキシ(低級)アルキル
    、低級アルコキシ(低級)アルキル、低級アルキルチオ(低級)アルキル、モノ
    (またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、(エトキシカルボニル)アミノ
    、スルファモイルアミノ、(ジメチルスルファモイル)アミノ、N,N−ジ(低
    級)アルキルアミノ(低級)アルキル、ヒドロキシイミノ(低級)アルキル、低
    級アルコキシイミノ(低級)アルキル、アシル、低級アルキルチオ、シアノ、ア
    シル(低級)アルキル、アシル(低級)アルケニル、置換基を1個またはそれ以
    上有するアリールまたは置換基を1個またはそれ以上有する複素環基、 Xは−CH2−、−S−、−SO2−、−O−または−NH−、 をそれぞれ意味する。] で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 R1が水素またはハロゲン、 R2がヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル(低級)アルコキシ、ヒドロキ
    シ(低級)アルキル、低級アルコキシ(低級)アルキル、低級アルキルチオ(低
    級)アルキル、ジハロ(低級)アルキル、トリハロ(低級)アルキル、(エトキ
    シカルボニル)アミノ、スルファモイルアミノ、(ジメチルスルファモイル)ア
    ミノ、N,N−ジ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル、ヒドロキシイミノ
    (低級)アルキル、低級アルコキシイミノ(低級)アルキル、カルボキシ、低級
    アルコキシカルボニル、カルバモイル、ジ(低級)アルキルカルバモイル、(ア
    ミノ(低級)アルキル)カルバモイル、N,N−ジ(低級)アルキルアミノ(低
    級)アルキルカルバモイル、グアニジノカルボニル、低級アルキルスルホニル、
    低級アルキルスルフィニル、モルホリニルスルホニル、スルファモイル、低級ア
    ルキルスルファモイル、低級アルキルチオ、シアノ、(低級アルキルスルホニル
    )(低級)アルキル、カルボキシ(低級)アルケニル、グアニジノカルボニル(
    低級)アルケニル、ヒドロキシ(低級)アルキルを1ないし4個有するフェニル
    、ハロゲンを1ないし3個有するチエニルまたはオキソを1ないし4個有するピ
    ロリジニル、 Xが−O−、 である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が水素またはハロゲン、 R2がグアニジノカルボニルまたは低級アルキルスルホニル、 である請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 (1) (2,3−ジヒドロ−9−メタンスルホニル−1−ベン
    ゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジンまたはその塩酸塩またはメタンスル
    ホン酸塩、 (2) (2,3−ジヒドロ−7−クロロ−9−メタンスルホニル−1−ベン
    ゾオキセピン−4−カルボニル)グアニジンおよび (3) (2,3−ジヒドロ−9−グアニジノカルボニル−1−ベンゾオキセ
    ピン−4−カルボニル)グアニジンまたはその二塩酸塩、 よりなる群から選択された請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式 【化2】 [式中、R1、R2およびXは、それぞれ請求項1に定義の通りである。] で表される化合物またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体またはその塩を
    、 式 【化3】 で表される化合物またはイミノ基におけるその反応性誘導体またはその塩と反応
    させることからなる、請求項1に記載の化合物の製造法。
  6. 【請求項6】 医薬として許容される担体と共に、請求項1に記載の化合物また
    は医薬として許容されるその塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の医
    薬としての用途。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の、
    細胞中のNa+/H+交換に対する阻害剤としての用途。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩をヒ
    トまたは動物に投与することからなる、心血管疾患、脳血管疾患、腎疾患、動脈
    硬化またはショックの予防または治療方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩を
    、医薬として許容される担体と混合することからなる医薬組成物の製造方法。
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