JP2002512327A - 回転掛け金錠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ドア板又は箱本体に固定可能なハウジング（１０）、ハウジング内に配置されたかぎ操作される錠シリンダ（１３）、及びロック解除位置とロック位置との間において回転可能なロック片（１９）を有する、とくにスイッチ箱等のドア又はフラップのための回転掛け金錠において、できるだけ大きな引付けモーメントを実現するようにする。そのために錠シリンダ（１３）が、ロック片（１９）から連結解除されており、かつかぎを引抜いた際にハウジング（１０）内においてロックされており、かつかぎを差込みかつ係止解除位置に動かした際にハウジング（１０）から取出し可能であり、かつハウジング（１０）に保持されたロック片（１９）が、ハウジング（１０）から錠シリンダ（１３）を取出すことにより空いたハウジング通路（１２）内に押込み可能な操作部の形状結合した噛み合いのために操作開口（２０）を有することが提案される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、ドア板又は箱本体に固定可能なハウジング、ハウジング内に配置さ
れたかぎ操作される錠シリンダ、及びロック解除位置とロック位置との間におい
て回転可能なロック片を有する、とくにスイッチ箱等のドアのための回転掛け金
錠に関する。

【０００２】 前記の特徴を有する回転掛け金錠は、ヨーロッパ特許第０５０４１４４号明細
書に記載されており；所属のドア通口内に形状結合して固定すべき回転掛け金錠
のハウジング内において、１つの実施例において（図１２）、安全かぎのための
錠シリンダが配置されている。錠シリンダは、端面側に取付けられたロック片に
結合されており、錠シリンダ内に差込まれた安全かぎの回転が、そのロック解除
位置とそのロック位置との間のロック片の回転に変換されるようになる。

【０００３】 このような回転掛け金錠には次のような欠点が結び付いている。すなわち錠シ
リンダを介し又はかぎの回転を介して加えるべき引付けモーメントは、そのロッ
ク解除位置とそのロック位置との間のロック片の旋回のために十分には大きくな
く；すなわちドアと箱本体が互いに応力を受けているとき、ロック片の旋回のた
めに加えるべき力は、かぎの破損に、又は錠シリンダの損傷に通じるという危険
が存在する。さらに破壊に対する回転掛け金錠の安全性は、十分ではなく；すな
わち錠シリンダは、故意に破壊され、又は整合したかぎがもはや差込みできなく
なるように損傷され、回転掛け金錠全体を交換しなければならない。

【０００４】 それ故に本発明の課題は、初めに述べた特徴を有する回転掛け金錠において、
前記の欠点を除去し、かつアクセス安全性として錠シリンダを利用するにもかか
わらず、ロック片の操作のために大きな引付けモーメントを可能にすることにあ
る。

【０００５】 この課題の解決策は、本発明の有利な構成及び変形も含めて、この明細書に添
付された特許請求の範囲の内容から明らかである。

【０００６】 本発明は、その基本思想において次のことを前提としている。すなわち錠シリ
ンダが、ロック片から連結解除されており、かつかぎを引抜いた際にハウジング
内においてロックされており、かつかぎを差込みかつ係止解除位置に動かした際
にハウジングから取出し可能であり、かつハウジングに保持されたロック片が、
ハウジングから錠シリンダを取出すことにより空いたハウジング通路内に押込み
可能な操作部の形状結合した噛み合いのために操作開口を有する。本発明には次
の利点が結び付いている。すなわち錠シリンダは、なお権限のない開きに対する
回転掛け金錠の保護のためだけに使われるが、もはやロック片の操作のためには
利用されない。すなわちかぎを差込みかつ係止解除位置に動かした後に、錠シリ
ンダ全体が、ハウジング内において回転でき、ハウジングとのその形状結合した
結合部から取出すことができ；続いてこの時に空いたハウジング通路内に別個の
操作部の差し込みが行なわれ、この操作部は、ハウジングの端面側に配置された
ロック片の操作開口に噛み合うので、別個の操作部を介してロック片の旋回が行
なわれる。これに続いて、錠シリンダは、再びハウジングのハウジング通路内に
挿入することができ、かつここにおいてロックすることができる。錠シリンダの
意図する又は意図しない破壊が行なわれると、錠シリンダは、ハウジングから穴
を空けることができ、その後、それにもかかわらず回転掛け金錠は操作可能であ
り、かつ続いて錠シリンダを新しくするだけでよい。

【０００７】 本発明の１つの実施例によれば、ハウジング内に錠シリンダを固定するために
、ハウジングが、そのハウジング通路内に突出したピンを有し、かつ錠シリンダ
が、ピンに噛み合うために錠シリンダの自由端部にまで延びた軸線方向の溝延長
部を備えかつ外側周区間に延びた溝を有することが考慮されている。

【０００８】 本発明によれば、錠シリンダはロック片から連結解除されているので、本発明
の１つの実施例によれば、ロック片は、ハウジング内に保持されかつハウジング
に対してロック片のロック解除位置とロック位置との間に回転可能なブシュ内に
固定されており、その際、本発明の有利な実施例によれば、ブシュは、後側にお
いてハウジングの外側に被せられた被せブシュとして形成されていることができ
る。

【０００９】 ハウジングに対してロック片を支持する被せブシュの必要な相対回転を可能に
する形状結合を行なうために、本発明の１つの実施例によれば、ハウジングが、
外側にリング溝を有し、かつ被せブシュの壁に、被せブシュ内に差込み可能であ
りかつそのばね脚によって半径方向にハウジングのリング溝内に噛み合うクラン
プばねを収容する割線状に延びた２つの差込み通路が形成されていることが考慮
されている。それによりとくに簡単に組立るべきかつ取扱において安全な結合が
保証されている。

【００１０】 本発明の１つの実施例によれば、組立を容易にするためにも、ロック片は、被
せブシュ内に形状結合して固定されており、かつこれは、ハウジングに被せブシ
ュを取付けることによって保持される。

【００１１】 さらにロック片が、ハウジングに対して突出しかつハウジングに対する被せブ
シュの旋回の回転角を確定しかつハウジングの端部側に形成された凹所に噛み合
う突起を有することを考慮することができる。

【００１２】 図面に本発明の実施例が示されており、この実施例が、次に説明されている。
１つの図は、まとめられた個別部分を有する回転掛け金錠を側面断面図において
示している。

【００１３】 回転掛け金錠は、ハウジング１０からなり、このハウジングは、その一方の端
部に図示しないドア板又は箱本体に取付けられるフランジ１１を有する。ハウジ
ングの内部において軸線方向にハウジング通路１２が延びており、このハウジン
グ通路内に錠シリンダ１３が配置されており、この錠シリンダ内に、参照符号２
６によって暗示されるかぎが押込まれており、タンブラ１４は、その係止解除位
置に入るようになっている。

【００１４】 ハウジング通路１２の内部にあるその前側の範囲において、錠シリンダ１３は
、その周にわたって半径方向に延びた溝１５を有し、この溝は、軸線方向に錠シ
リンダ１３の前側自由端部にまで延びた溝延長部１６に移行している。相応して
ハウジング１０は、そのハウジング通路１２内に突出しかつ溝延長部１６又は溝
１５内に噛み合うピン１７を有する。

【００１５】 フランジ１１から離れた方のハウジングの端部に、被せブシュ１８として形成
されたブシュが被せられており、このブシュ内にロック片１９が、図示しない形
状結合構成によって形状結合して固定されており；ロック片１９は、図示しない
操作部の噛み合いのために、ハウジング通路１２の延長部内にある操作開口２０
を有する。

【００１６】 被せブシュ１８は、ハウジング１０に形状結合しているが、被せブシュの壁に
割線状に延びた２つの差込み通路２４を配置し、これらの差込み通路に対応して
、ハウジング１０が、外側にリング溝２３を有することによって、ハウジング１
０に対して回転可能に結合されている。差込み通路２４内にクランプばね２５が
差込まれており、このクランプばねが、そのばね脚によってハウジング１０のリ
ング溝２３内に噛み合っているので、被せブシュ１８は、一方において形状結合
してハウジング１０上に保持されているが、他方においてハウジング１０に対し
て回転可能である。

【００１７】 被せブシュ１８に固定的に結合されたロック片１９のロック解除位置又はロッ
ク位置の確定に関して、ハウジング１０に対して被せブシュ１８の可能な回転運
動を制限するために、ロック片１９は、ハウジング１０の端面側端部の方向に突
出する突起２１を有し、この突起は、ハウジング１０の端面に配置された凹所２
２内に噛み合っており、その際、凹所は、ハウジング１０の一部の周にわたって
延びており、かつ凹所２２の制限縁は、ロック片１９を含む被せブシュ１８の回
転運動のためにストッパを形成している。

【００１８】 この時、差込まれたかぎ２６を有する図１に示された位置において、錠シリン
ダ１３は、回転によって、軸線方向溝延長部１６がハウジングのピン１７と一直
線上にある位置に動かすことができるので、この位置において錠シリンダ１３は
、ハウジング通路１２から引出すことができる。それによりロック片１９の操作
開口２０内に操作部を噛み合わせるまで、ハウジング通路１２内に図示しない操
作部を差込むために経路が空いている。したがって操作部を差込んだ際に、ロッ
ク片１９は、任意の力消費によって回転することができる。ロック片１９の相応
する閉鎖又は開き運動の終了の後に、操作部は、ハウジング通路１２から引出さ
れ、かつ続いて再び錠シリンダ１３がハウジング通路１２内に挿入され、その際
、ピン１７は、まず錠シリンダ１３を差込んだ際にピン１７が半径方向溝１５内
に侵入するまで、軸線方向溝延長部１６内に侵入する。この位置において錠シリ
ンダ１３は旋回することができ、その際、この時にピン１７は、溝１５内への噛
み合いによって、錠シリンダ１３を確保するので、かぎ２６は、引出すことがで
きる。

【００１９】 前記の説明、特許請求の範囲、要約書及び図面に開示されたこの書類の対象の
特徴は、個別的に、相互の任意の組合せにおいても、その種々の構成における本
発明の実現に対して重要であることがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 まとめられた個別部分を有する回転掛け金錠を示す側面断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホフマン， ライネル ドイツ連邦共和国 デー−40764 ランゲ ンフエルド・ペスタロツツイシユトラーセ 37

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドア板又は箱本体に固定可能なハウジング、ハウジング内に
   配置されたかぎ操作される錠シリンダ、及びロック解除位置とロック位置との間
   において回転可能なロック片を有する、とくにスイッチ箱等のドアのための回転
   掛け金錠において、錠シリンダ（１３）が、ロック片（１９）から連結解除され
   ており、かつかぎを引抜いた際にハウジング（１０）内においてロックされてお
   り、かつかぎを差込みかつ係止解除位置に動かした際にハウジング（１０）から
   取出し可能であり、かつハウジング（１０）に保持されたロック片（１９）が、
   ハウジング（１０）から錠シリンダ（１３）を取出すことにより空いたハウジン
   グ通路（１２）内に押込み可能な操作部の形状結合した噛み合いのために操作開
   口（２０）を有することを特徴とする、とくにスイッチ箱等のドアのための回転
   掛け金錠。
2. 【請求項２】 ハウジング（１０）が、そのハウジング通路（１２）内に突
   出したピン（１７）を有し、かつ錠シリンダ（１３）が、ピン（１７）に噛み合
   うために錠シリンダ（１３）の自由端部にまで延びた軸線方向の溝延長部（１６
   ）を備えかつ外側周区間に延びた溝（１５）を有することを特徴とする、請求項
   １に記載の回転掛け金錠。
3. 【請求項３】 ロック片（１９）が、ハウジング（１０）内に保持されかつ
   ハウジング（１０）に対してロック片のロック解除位置とロック位置との間に回
   転可能なブシュ（１８）内に固定されていることを特徴とする、請求項１又は２
   に記載の回転掛け金錠。
4. 【請求項４】 ブシュが、後側においてハウジング（１０）の外側に被せら
   れた被せブシュ（１８）として形成されていることを特徴とする、請求項３に記
   載の回転掛け金錠。
5. 【請求項５】 ハウジング（１０）が、外側にリング溝（２３）を有し、か
   つ互いに相対回転を可能にする形状結合を行なうために、被せブシュ（１８）の
   壁に、被せブシュ（１８）内に差込み可能でありかつそのばね脚によって半径方
   向にハウジング（１０）のリング溝（２３）内に噛み合うクランプばね（２５）
   を収容する割線状に延びた２つの差込み通路（２４）が形成されていることを特
   徴とする、請求項３又は４に記載の回転掛け金錠。
6. 【請求項６】 ロック片（１９）が、被せブシュ（１８）内に形状結合して
   固定されていることを特徴とする、請求項１ないし５の１つに記載の回転掛け金
   錠。
7. 【請求項７】 ロック片（１９）が、ハウジング（１０）に対して突出しか
   つハウジング（１０）に対する被せブシュ（１８）の旋回の回転角を確定しかつ
   ハウジング（１０）の端部側に形成された凹所（２２）に噛み合う突起（２１）
   を有することを特徴とする、請求項３ないし６の１つに記載の回転掛け金錠。