JP2002511743A - 細胞外/上皮成長因子様タンパク質 - Google Patents

細胞外/上皮成長因子様タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、細胞外/上皮成長因子ポリペプチドおよびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを開示する。DNA合成の誘導、創傷治癒の刺激、神経性疾患の処置、眼障害の処置、腎臓および肝臓障害の処置、ならびに胚形成および血管形成の刺激を含む、ポリペプチドの組換え技術および治療的使用によるこのようなポリペプチドの産生のための手順もまた提供される。このようなポリペプチドに対するアンタゴニストおよび新生物形成を処置するための治療薬としてのこれらの使用もまた開示される。本発明のポリペプチドの変化したレベルおよび本発明のポリペプチドをコードする核酸配列中の変異を検出するための診断的アッセイもまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞外/上皮成長因子様タンパク質 発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチド によってコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリペ プチドの使用、ならびにこのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの産生 に関する。本発明のポリペプチドは、ヒト細胞外タンパク質様/上皮成長因子様 タンパク質(以後、「EEGF」として称する)として推定的に同定されてきた。本 発明はまた、このようなポリペプチドの作用を阻害することに関する。 発明の背景 細胞増殖および分化は、刺激性の、阻害性のそして相乗性の因子およびホルモ ンの多様性によって開始され、促進され、維持されそして調節されるようである 。細胞恒常性メカニズムの改変および/または崩壊は、新生物形成を含む疾患に 関連される増殖の基礎的な原因であるようである。成長調節因子は、シグナル伝 達、細胞伝達、増殖および発生、胚形成、免疫応答、血液新生細胞生存および分 化、炎症、組織修復および再造形、アテローム性動脈硬化症および癌を含む、広 範な種々の病理学的なおよび生理学的なプロセスに関係する。上皮成長因子(EGF )、トランスフォーミング成長因子α(TGFα)、ベータセルリン(betacellulin)、 アンフィレギュリン(amphiregulin)、および他の因子を含むワクチン成長因子は 、正常な生理学的条件下または外来性刺激に対する応答においてのどちらかで、 種々の細胞型によって産生された成長および分化調節タンパク質であり、そして EGFファミリーのメンバーである。 これらのペプチド成長因子は、自己分泌またはパラ分泌メカニズムを通して、 上皮細胞および表皮細胞に影響する。それらはまた、皮膚、角膜および消化管の ような組織の正常創傷治癒において重要な役割を果たし、そしてすべてが、3つ の内鎖ジスルフィド架橋の保存された置換を含む、連続的アミノ酸配列相同性を 共有する。さらに、このファミリーの全ての因子は、170,000の分子量の膜貫通 糖タンパク質レセプターに結合し、そしてレセプターの細胞質ドメインのチロシ ンキナーゼ活性を活性化する(Buhrow,S.A.ら、J.Bio.Chem.258:7824-7826(1983) )。 レセプターは、皮膚、ケラチノサイト、線維芽細胞、血管内皮細胞、および消 化管(GI)路の上皮細胞を含む、多くの型の細胞によって発現される。これらのペ プチド増殖因子は、血小板、ケラチノサイト、および活性化マクロファージを含 む創傷治癒に関与するいくつかの細胞によって合成される。これらの成長因子は また、特定の細胞(例えば、新生物形成)の増殖および分化の刺激および細胞の 他の型の細胞の阻害の両方に関係している。 ベータセルリンは、タンパク質分解性切断によってより大きな膜貫通前駆体か らプロセスされるような32キロダルトンの糖タンパク質である。ベータセルリン のカルボキシル末端ドメインは、ラットトランスフォーミング成長因子aのカル ポキシル末端ドメインと50%の配列類似性を有する。ベータセルルンは、網膜色 素上皮細胞および血管平滑筋細胞のための強力なマイトジェンである。 アンフィレギュリンは、新生物細胞におけるDNA合成において強力な阻害活性 を示し、特定の正常細胞の増殖をなお促進する二機能性細胞成長調節因子である 。アンフィレギュリンのための広範な多種の使用は、損傷および癌の処置を含む ことに割り当てられてきた。例えば、アンフィレギュリンは、上皮起源のいくつ かのヒト癌細胞株について、インビトロにおいて強力な抗増殖性効果を有する。 アンフィレギュリンはまた、米国特許出願第5,115,096号に示されるように、ヒ ト包皮線維芽細胞の増殖を誘導する。 TGFαは多面的な生物学的効果を有する。TGFαの特定のメンバーの産生は、多 数の肺瘍形質転換線維芽細胞(Ciardielloら、J.Cell.Biochem.42:45-57(1990 ))によって、ならびに種々の腎臓癌、乳房癌および扁平上皮癌、メラノーマおよ びグリア芽細胞腫(Derynck,Rら、Cancer Res.,47:707-712(1987))によって合成 される。トランスジェニックマウス(腫瘍細胞が高レベルのTGFαを発現する) を分析することによって、その腫瘍形成対応物への正常細胞の転換においてTGF α発現が補助因子であり得るという直接的証拠がある。TGFαトランスジェ ニック動物は、マウスの株およびTGFα発現を調節するプロモーターの選択に依 存して、種々の新生物形成破壊を示す(Sandgrenら、Cell.61:1121-1135(1990)) 。 TGFαはまた、正常な胚の発達および成人生理学において役割を果たす(Derync k,R.Adv.Cancer Res.,58:27-5(1992)。TGFαは、皮膚、脳、胃腸粘膜および 活性化マクロファージを含む多くの組織で発現されている。従って、TGFαは上 皮細胞の増殖の調節に重要な因子であり、そして創傷治癒において役割を有する 。TGFαはまた、血管原性であることが見出されている(Schreiberら、Science 2 32:1250-1253(1986))。 本発明のポリペプチドは、細胞外/上皮成長因子として推定的に同定されてき た。この同定は、ヒト細胞外タンパク質(これは、心臓組織において豊富であるE GF様ドメインを有する分泌されるタンパク質である)に対するアミノ酸配列相同 性の結果としてなされている。 発明の要旨 本発明の1つの局面に従って、新規の全長および成熟EEGFポリペプチドならび に生物学的に活性であり,そして診断上または治療上有用なフラグメント、アナ ログ、およびその誘導体が提供される。本発明のポリペプチドは,ヒト起源のボ リペプチドである。 本発明の別の局面に従って、mRNA、cDNA、ゲノムDNAならびにアナログおよび 生物学的に活性であり,そして診断上または治療上有用なそれらのフラグメント を含む、本発明のEEGFポリペプチドをコードする単離された核酸分子が提供され る。 本発明の別な局面に従って、ATCC受託番号 に含まれるヒトcDNAによって発 現される成熟ポリペプチドをコードする単離された核酸分子が提供される。 本発明の別の局面に従って、ATCC受託番号97285に含まれるヒトcDNAによって 発現されるポリペプチドをコードする単離された核酸分子が提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、本発明のポリペプチドをコードする核酸 配列を含む、組換え原核生物および/または真核生物宿主細胞を培養することを 含む組換え技術によって、このようなポリペプチドを産生するためのプロセスが 提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、例えば、血管性平滑筋細胞増殖を調節す るための、マルファン症候群を処置するための、損傷治癒を刺激するための、外 傷またはAIDS痴呆後の正常神経性作用を修復するための、眼疾患を処置するため の、腎臓および肝臓疾患を処置するための、髪濾胞性成長を促進するための、イ ンビポおよびインビトロにおける種々の表皮および上皮細胞の成長および分化を 促進するための、ならびに火傷、潰瘍よび角膜切開手術の処置のための、胚芽形 成を促進するための治療目的のためのこのようなポリペプチドまたはこのような ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを利用するためのプロセスが提供さ れる。 本発明のなおさらなる局面に従って、本発明の核酸配列に特異的にハイブリダ イズするために十分な長さの核酸分子を含む核酸プローブが提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、このようなポリペプチドに対する抗体が 提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、本発明のポリペプチドに対するアゴニス トが提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、例えば、角膜炎症、新生物形成(例えば 、腫瘍および癌ならびに乾癬のための)の処置においてこのようなポリペプチド の作用を阻害するために使用され得る、このようなポリペプチドに対するアンタ ゴニストが提供される。 本発明のさらに別の局面に従って、本発明のポリペプチドの過剰発現およびこ のようなポリペプチドをコードする核酸配列における変異に関連する疾患を検出 ための診断アッセイが提供される。 本発明のなおさらなる局面に従って、科学的研究、DNAの合成およびDNAベクタ ーの製造に関連するインビトロにおける目的のために、このようなポリペプチド またはこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを利用するための プロセスが提供される。 本発明のこれらの局面および他の局面は、本明細書中の教示から当業者に明ら かであるはずである。 図面の簡単な説明 以下の図面は本発明の実施態様の例示であり、そして請求項によって包含され るような本発明の範囲を限定することを意味するものではない。 図1は、EEGFのcDNA配列(配列番号1)および対応する推定アミノ酸配列(配 列番号2)を示す。アミノ酸についての標準的な1文字および3文字の略号の両 方が使用される。リーダー配列には下線が付され、そして5つのEGF反復が表さ れている。 図2は、本発明のポリペプチドのカルボキシル末端の392アミノ酸(下線)(配 列番号2におけるアミノ酸57〜448)およびヒト細胞外タンパク質(上線)(配列 番号9)との間の比較アミノ酸配列相同性の図である。 図3は、TGF−β1(配列番号10)のEGFドメイン、フィブリンのEGFドメイン (「FBL」配列番号11)および図1に示される本発明のEEGFポリペプチドの5つ のEGFドメイン(EGF-1は配列番号2のアミノ酸112〜153を含む;EGF-2は配列番号 2のアミノ酸154〜190を含む;EGF-3は配列番号2の191〜230を含む;EGF-4は配 列番号2のアミノ酸231〜271を含む;そしてEGF-5は配列番号2のアミノ酸272-3 14を含む)の整列を示す。 発明の詳細な説明 本発明の局面に従って、図1(配列番号2)の推定アミノ酸配列を有する全長 EEGFポリペプチドおよび成熟EEGFポリペプチドをコードする、単離された核酸( ポリヌクレオチド)が提供される。 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ヒト心臓、ヒト脳、 および初期脳組織から得られ得る。本発明のポリヌクレオチドは、ヒト胎児心臓 cDNAライブラリーにおいて発見された。この翻訳産物は、特徴的なEGFドメイン との相同性を有する。図1および3に示されるように、EEGFは、それら自体と強 い相同性および他のEGFファミリーメンバーとの強い相同性を有する5つの反復E GFドメインである(配列番号2のアミノ酸112〜153を含むEGF-1;配列番号2の アミノ酸154〜190を含むEGF-2;配列番号2のアミノ酸191〜230を含むEGF-3;配 列番号2のアミノ酸231〜271を含むEGF-4;配列番号2のアミノ酸272〜314を含 むEGF-5)。例えば、Lecka-Czernikら、Molecular and Cellular Biology,15(1 ):120(1995))を参照のこと。そして、特に、コンセンサスEGFドメインは、125 頁の図5Cに示されている。ポリヌクレオチドは、448アミノ酸の完全なEEGFポリ ペプチドをコードするオープンリーディングフレームを含む。EEGFは、(図2に 示されるように)392アミノ酸ストレッチにわたって、ヒト細胞外タンパク質と 、アミノ酸レベルで45%の同一性および34%の類似性の、高い程度の相同性を示 す。このタンパク質のノーザンブロット分析は、約2kbの転写物と、心臓組織に おいて高いレベルの発現を示す。本発明の別の局面に従って、 に、アメリ カンタイプカルチャーコレクション、12301 Park Lawn Drive,Rockville,Mary land 20852,USAに寄託されたATCC受託番号 を含むヒトcDNAによって発現 される全長ポリペプチドおよび成熟ポリペプチドをコードする単離されたポリヌ クレオチドが提供される。寄託されたcDNA材料は、pBluescriptプラスミド(Str atagene,La Jolla CA)に含まれ、これはXL-1 Blueのような生存可能な宿主に 形質転換され得る。 本明細書中に開示されるEEGF cDNAの全ての寄託物は、特許手続きの目的のた めの微生物の寄託の国際認定におけるブダペスト条約の条件で作製されている。 この株は、変更不可であり、そして特許証の発行の際に、制限または条件なしで 、公共に譲渡される。これらの寄託物は、便宜上当業者に提供されるにすぎず、 そして寄託が米国特許法第112条に基づいて要求されるという認可ではない。寄 託された材料に含まれるポリヌクレオチドの配列、ならびにそれによってコード されるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書中の配列の任意の記載との任意 の競合の事象を管理する。寄託された物質の作製、使用、または販売には許可が 必要であり、このような許可は本明細書によって付与されない。本明細書を通し て「ポリヌクレオチド」についての言及は、上記の寄託のDNAを含む。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形態またはDNAの形態であり得、このDNA はcDNA、ゲノムDNA、および合成DNAを含む。DNAは二本鎖または一本鎖であり得 、そして一本鎖の場合はコード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であり得る 。成熟ポリペプチドをコードするコード配列は、図1(配列番号1)に示される コード配列と同一であり得るか、または図1(配列番号1)のDNAと同じ成熟ポ リ ペプチドをコードする遺伝子コードの重複または縮重の結果のような配列をコー ドする異なるコード配列であり得る。 図1(配列番号2)の成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、以 下を含むが、これらに限定されない:配列番号2のアミノ酸26〜448に示される 成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、またはATCC寄託番号 に 含まれるcDNAによってコードされる成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列;成熟ポリペプチドのコード配列、およびリーダーもしくは分泌配列または プロタンパク質配列のようなさらなるコード配列;成熟ポリペプチド(および必 要に応じてさらなるコード配列)のコード配列および非コード配列(例えば、イ ントロンまたは成熟ポリペプチドのコード配列の5'および/または3'の非コード 配列)。 従って、用語「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」は、ポリペプチ ドのコード配列のみを含むポリヌクレオチドならびにさらなるコード配列および /または非コード配列を含むポリヌクレオチドを含む。 本発明は、さらに、図1(配列番号2)の推定アミノ酸配列を有するポリペプ チドのフラグメント、アナログ、および誘導体をコードするポリヌクレオチドを 記載する本明細書中上記の改変体に関する。ポリヌクレオチドの改変体は、ポリ ヌクレオチドの天然に存在する対立遺伝子改変体、または天然に存在しないポリ ヌクレオチドの改変体であり得る。 従って、本発明は、図1(配列番号2)に示されるのと同じ成熟ポリペプチド をコードするポリヌクレオチド、ならびにこのようなポリヌクレオチドの改変体 (この改変体は、図1(配列番号2)のポリペプチドのフラグメント、誘導体、 またはアナログをコードする)を含む。このようなヌクレオチド改変体には、欠 失改変体、置換改変体、および付加または挿入改変体が含まれる。 本明細書中上記のように、ポリヌクレオチドは、図1(配列番号1)に示され るコード配列の天然に存在する対立遺伝子改変体であるコード配列を有し得る。 当該分野において公知のように、対立遺伝子改変体は、1つ以上のヌクレオチド の置換、欠失、または付加を有し得るポリヌクレオチド配列の別の形態であり、 これは、コードされたポリペプチドの機能を実質的に変化させない。 本発明はまた、成熟ポリペプチドのコード配列が宿主細胞からのポリペプチド の発現および分泌を補助するポリヌクレオチド配列(例えば、細胞からのポリペ プチドの輸送を制御するための分泌配列として機能するリーダー配列)と同じリ ーディングフレームに融合され得るポリヌクレオチドを含む。リーダー配列を有 するポリペプチドはプレタンパク質であり、そして宿主細胞によって切断されて ポリペプチドの成熟形態を形成するリーダー配列を有し得る。ポリヌクレオチド はまた、成熟タンパク質およびさらなる5'アミノ酸残基であるプロタンパク質を コードし得る。プロ配列を有する成熟タンパク質はプロタンパク質であり、そし てタンパク質の不活性形態である。一旦、プロ配列が切断されると、活性成熟タ ンパク質が残る。従って、例えば、本発明のポリヌクレオチドは、成熟タンパク 質、またはプロ配列を有するタンパク質、またはプロ配列およびプレ配列(リー ダー配列)の両方を有するタンパク質をコードし得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする マーカー配列にインフレームで融合されたコード配列を有し得る。マーカー配列 は、細菌宿主の場合においてマーカーに融合された成熟ポリペプチドの精製を提 供するために、pQE-9ベクターによって供給されるヘキサ-ヒスチジンタグであり 得、または、例えば、マーカー配列は、哺乳動物宿主(例えば、COS-7細胞)が 使用される場合、ヘマグルチニン(HA)タグであり得る。エピトープに対応する HAタグは、インフルエンザヘマグルチニンタンパク質に由来した(Wilson,I.ら 、Cell,37:767(1984))。 用語「遺伝子」は、ポリペプチド鎖の産生に関与するDNAのセグメントを意味 する;これはコード領域(リーダーおよびトレーラー)の前および後の領域なら びに個々のコードセグメント(エキソン)間の介在配列(イントロン)を含む。 全長EEGF遺伝子のフラグメントは、全長遺伝子を単離するための、および遺伝 子に高い配列類似性を有するかまたは類似した生物学的活性を有する他の遺伝子 を単離するための、cDNAライブラリーのためのハイブリダイゼーションプローブ として使用され得る。この型のプローブは、好ましくは少なくとも30塩基を有し 、そして例えば50以上の塩基を含み得る。プローブはまた、全長転写物の対応す るcDNAクローン、およびゲノムクローンまたは完全なEEGF遺伝子(調節領域およ び プロモーター領域、エキソン、およびイントロンを含む)を含むクローンを同定 するために使用され得る。スクリーニングの例には、オリゴヌクレオチドプロー ブを合成するための公知のDNAを使用することによって遺伝子のコード領域を単 離する工程が包含される。本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識さ れたオリゴヌクレオチドは、どのライブラリーのメンバーのプローブがハイブリ ダイズするかを決定するために、ヒトcDNA、ゲノムDNA、またはmRNAのライブラ リーをスクリーニングするために使用される。 本発明はさらに、配列間で、少なくとも70%、好ましくは少なくとも90%、そ してより好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、または99%の同一性が ある場合、本明細書中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す る。本発明は、特に、本明細書中上記のポリヌクレオチドにストリンジェントな 条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で使用され る用語「ストリンジェントな条件」は、配列間で、少なくとも95%、および好ま しくは少なくとも97%の同一性がある場合にのみ起こるハイブリダイゼーション を意味する。好ましい実施態様において本明細書中上記のポリヌクレオチドにハ イブリダイズするポリヌクレオチドは、図1(配列番号1)のcDNAによってコー ドされる成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性のいずれかを 保持するポリペプチドをコードする。このような生物学的活性は当該分野で公知 であり、そして当該分野で公知の技術によってアッセイされ得る。本発明のポリ ペプチドの活性をアッセイするための特に好ましい技術には、Heathら、(1986 )Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83:6367、およびTamら、(1986)Proc.Natl .Acad.Sci.U.S.A.83:8082(両方とも参考として本明細書中に援用される) に開示されるEGFレセプター結合アッセイが含まれる。 あるいは、ポリヌクレオチドは、本発明のポリヌクレオチドにハイブリダイズ し、および本明細書中上記のように、本発明のポリヌクレオチドに対して同一性 を有する、そして活性を保持してもよいし、しなくてもよい、少なくとも15塩基 、好ましくは少なくとも30塩基、そしてより好ましくは少なくとも50塩基を有し 得る。例えば、このようなポリヌクレオチドは、例えば、ポリヌクレオチドの回 収のために、または診断用プローブとしてもしくはPCRプライマーとして、配列 番 号1のポリヌクレオチドのプローブとして使用され得る。 従って、本発明は、配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド 、およびそれに対して相補的なポリヌクレオチドならびにそれらの部分(この部 分は、少なくとも15個の連続した塩基、好ましくは少なくとも30個の連続した塩 基、および好ましくは少なくとも50個の連続した塩基を有する)に、ならびにこ のようなポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドに、少なくとも70 %同一、好ましくは少なくとも90%、そしてより好ましくは少なくとも95%、96 %、97%、98%、または99%の同一性を有するポリヌクレオチドに関する。 本発明は、さらに、図1(配列番号2)の推定アミノ酸配列を有するポリペプ チド、ならびにこのようなポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘導 体に関する。 用語「フラグメント」、「誘導体」、および「アナログ」は、図1(配列番号 2)のポリペプチドをいう場合、このようなポリペプチドと本質的に同じ生物学 的機能または活性を保持するポリペプチドを意味する。従って、アナログは、活 性成熟ポリペプチドを産生するプロタンパク質部分の切断によって活性化され得 るプロタンパク質を含む。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然のポリペプチド、または 合成ポリペプチド、好ましくは組換えポリペプチドであり得る。 図1(配列番号2)のポリペプチドのフラグメント、誘導体、またはアナログ は、(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存アミノ酸残基または非保存アミノ酸残 基(好ましくは保存アミノ酸残基)で置換されたもの、そしてこのような置換ア ミノ酸残基は、遺伝子コードによってコードされるものであってもよいし、そう でなくてもよい、または(ii)1つ以上のアミノ酸残基が置換基を有するもの、 または(iii)成熟ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期を増加させる化合物 (例えば、ポリエチレングリコール)のような別の化合物と融合されるもの、ま たは(iv)リーダーもしくは分泌配列、または成熟ポリペプチドもしくはプロタ ンパク質配列の精製のために使用される配列のような、さらなるアミノ酸が成熟 ポリペプチドに融合されるものであり得る。このようなフラグメント、誘導体、 およびアナログは、本明細書中の教示から当業者の範囲内にあると判断される。 好ましいEEGFポリペプチドは、1つ以上のEEGF EGFドメインを含むポリペプチ ドである。このようなドメインは、以下のように図1(配列番号2)に示される :配列番号2のアミノ酸112〜153を含むEGF-1;配列番号2のアミノ酸154〜190 を含むEGF-2;配列番号2のアミノ酸残基191〜230を含むEGF-3;配列番号2のア ミノ酸231〜271を含むEGF-4;および配列番号2のアミノ272〜314を含むEGF-5。 このようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた提供される。 本発明の特に好ましいEEGFポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸57〜448、 またはATCC寄託番号97285に含まれるcDNAによってコードされるポリペプチドを 含む。この好ましいポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた提供され る。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは単離された形態 で提供され、そして好ましくは均一まで精製される。 用語「単離された」は、物質がその本来の環境(例えば、それが天然に存在す る場合、天然の環境)から取り出されることをいう。例えば、生存する動物に存 在する、天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されないが 、天然系におけるいくつかまたは全ての共存物質から分離される同じポリヌクレ オチドまたはポリペプチドは、単離される。このようなポリヌクレオチドは、ベ クターの一部であり得、および/またはこのようなポリヌクレオチドもしくはポ リペプチドは、組成物の一部であり得、ならびにこのようなベクターもしくは組 成物においてなお単離されるものは、その天然環境の部分ではない。 本発明のポリペプチドは、配列番号2(特に成熟ポリペプチドにおいて)のポ リペプチド、ならびに配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも70%類似性 (好ましくは少なくとも70%同一性)、およびより好ましくは配列番号2のポリ ペプチドに対して少なくとも90%類似性(より好ましくは少なくとも90%同一性 )、そしてなおより好ましくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも95 %類似性(なおより好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、または99% 同一)を有するポリペプチドを含み、およびまた、少なくとも30個のアミノ酸、 そしてより好ましくは少なくとも50個のアミノ酸を一般的に含むポリペプチドの このような部分を有するこのようなポリペプチドの部分を含む。 当該分野で公知のように、2つのポリペプチド間の「類似性」は、アミノ酸配 列および1つのポリペプチドの保存的アミノ酸置換を第2のポリペプチドの配列 と比較することによって決定される。 本発明のポリペプチドのフラグメントまたは一部が、ペプチド合成により対応 する全長ポリペプチドを産生するために使用され得る;従って、フラグメントは 、全長ポリペプチドを産生するための中間体として使用され得る。本発明のポリ ヌクレオチドのフラグメントまたは部分は、本発明の全長ポリヌクレオチドを合 成するために使用され得る。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター で遺伝的に操作される宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリペプチド の産生に関する。 宿主細胞は、本発明のベクター(例えば、クローニングベクターまたは発現ベ クターであり得る)を用いて遺伝子操作(形質導入、または形質転換、またはト ランスフェクト)される。ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子、フ ァージなどの形態であり得る。操作された宿主細胞は、プロモーターの活性化、 形質転換体の選択、または本発明の遺伝子の増幅に適切なように改変された従来 の栄養培地中で培養され得る。培養条件(例えば、温度、pHなど)は、発現のた めに選択された宿主細胞で以前に使用され、そして当業者に明らかである。 本発明のポリヌクレオチドは、組換え技術によってポリペプチドを産生するた めに使用され得る。従って、例えば、ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発現 するための種々の発現ベクターの任意の1つに含まれ得る。このようなベクター には、染色体、非染色体、および合成DNA配列(例えば、SV40の誘導体;細菌プ ラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;プラスミドおよ びファージDNAの組合わせ由来のベクター)、ウイルスDNA(例えば、ワクシニア 、アデノウイルス、家禽ポックスウイルス、および仮性狂犬病ウイルス)が含ま れる。しかし、任意の他のベクターが、宿主中で複製可能および宿主中で生存可 能である限り使用され得る。 適切なDNA配列は、種々の手順によってベクターに挿入され得る。一般的に、D NA配列は、当該分野に公知の手順によって適切な制限エンドヌクレアーゼ部位に 挿入される。このような手順および他の手順は、当業者の範囲内であると判断さ れる。 発現ベクターのDNA配列は、mRNA合成に指向される適切な発現制御配列(プロ モーター)に作動可能に連結される。このようなプロモーターの代表的な例とし て、以下が述べられ得る:LTRまたはSV40プロモーター、E.coli lacまたはtrp 、ファージλPLプロモーター、および原核生物または真核生物細胞またはそれら のウイルスにおいて遺伝子の発現を制御することが公知である他のプロモーター 。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位および転写終結部 位を含む。ベクターはまた、発現を増幅させるための適切な配列を含み得る。 さらに、発現ベクターは、好ましくは、形質転換された宿主細胞の選択のため の表現型特性(例えば、真核生物細胞培養のためのジヒドロ葉酸レダクターゼも しくはネオマイシン耐性、または例えば、E.coliにおけるテトラサイクリンも しくはアンピシリン耐性)を提供するための、1つ以上の選択マーカー遺伝子を 含む。 本明細書中上記のような適切なDNA配列、および適切なプロモーターまたは制 御配列を含むベクターは、宿主にタンパク質を発現させるために適切な宿主を形 質転換するために使用され得る。 適切な宿主の代表的な例として、以下が述べられ得る:E.coli、Streptomyce s、Salmonella typhimuriumのような細菌細胞;酵母のような真菌細胞;Drosoph ila S2およびSpodoptera Sf9のような昆虫細胞;CHO、COS、またはBowes黒色腫 のような動物細胞;アデノウイルス;植物細胞など。適切な宿主の選択は、本明 細書中の教示から当業者の範囲内であると判断される。 より詳細には、本発明はまた、上記の広範な配列の1つ以上を含む組換え構築 物を含む。この構築物には、正方向または逆方向に本発明の配列が挿入されてい るベクター(例えば、プラスミドベクターまたはウイルスベクター)を含む。本 実施態様の好ましい局面において、構築物はさらに調節配列(例えば、その配列 に作動可能に連結されたプロモーターを含む)を含む。適切なベクターおよびプ ロモーターの大多数は、当業者に公知であり、市販されている。以下のベクター は、例によって提供される;細菌:pQE70、pQE60、pQE-9(Qiagen)、pBS、pD10、 phagescript、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH4 6A(Stratagene);ptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmacia);真 核生物:pWLNE0、pSV2CAT、p0G44、pXT1、pSG(Stratagene)pSVK3、pBPV、pMSG、p SVL(Pharmacia)。しかし、宿主中で複製可能かつ生存可能である限り、他の任意 のプラスミドまたはベクターが使用され得る。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベクタ ーまたは選択マーカーを有する他のベクターを使用して、任意の所望の遺伝子か ら選択され得る。2つの適切なベクターは、pKK232-8およびpCM7である。特定の 有名な細菌プロモーターには、lacI、lacZ、T3、T7、gpt、λPR、λPLおよびtrp が挙げられる。真核生物のプロモーターには、CMV前初期、HSVチミジンキナーゼ 、初期SV40および後期SV40、レトロウイルス由来のLTR、ならびにマウスメタロ チオネイン-Iが挙げられる。適切なベクターおよびプロモーターの選択は、十分 に当業者のレベル内である。 さらなる実施態様において、本発明は、上記の構築物を含む宿主細胞に関する 。宿主細胞は、哺乳動物細胞のような高等真核生物細胞もしくは酵母細胞のよう な下等真核細胞であり得るか、または宿主細胞は細菌細胞のような原核生物細胞 であり得る。宿主細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクシ ョン、DEAE-Dextran媒介トランスフェクション、またはエレクトロポレーション によりもたらされ得る(Davis,L.,Dibner,M.,Battey,I,Basic Methods in Mo lecular Biology,(1986))。 宿主細胞における構築物は、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を産生 するための従来の様式において使用され得る。あるいは、本発明のポリペプチド は従来のペプチド合成機により合成的に産生され得る。 成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞において、適 切なプロモーターの制御下で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、本発明のDNA 構築物由来のRNAを用いるこのようなタンパク質の産生のために用いられ得る。 原核生物宿主および真核生物宿主を用いる使用のための適切なクローニングベク ターおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Man ual,Second Edition,Cold Spring Harbor,N.Y.,(1989)に記載され、これら の開示は本明細書において参考として援用される。 高等真核生物による本発明のポリペプチドをコードするDNAの転写は、ベクタ ーにエンハンサー配列を挿入することにより増加される。エンハンサーは、DNA のシス作用性エレメントであり、通常、約10〜300bpであり、その転写を増加さ せるためのプロモーターに作用する。例には、複製起点bp100〜270の後側のSV40 エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点 の後側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーが含まれ る。 一般的に、組換え発現ベクターは、宿主細胞の形質転換を可能にする複製起点 および選択マーカー(例えば、E.coliのアンピシリン耐性遺伝子およびS.cerevi siae TRP1遺伝子)、ならびに下流の構造配列の転写に指向する高度に発現され た遺伝子由来のプロモーターを含む。このようなプロモーターは、とりわけ、3 ホスホグリセレートキナーゼ(PGK)のような糖分解酵素、a因子(a-factor)、酸 ホスファターゼ、熱ショックタンパク質、をコードするオペロン由来であり得る 。異種構造配列は、適切な時期に、翻訳開始配列および翻訳終結配列で、そして 好ましくは細胞膜周辺腔または細胞外媒体への翻訳タンパク質の分泌を指向させ 得るリーダー配列とともにアセンブリされる。必要に応じて、異種配列は、所望 される特徴(例えば、発現された組換え産物の安定化または精製の単純化)を与 えるN末端同定ペプチドを含む融合タンパク質をコードし得る。 細菌の使用のために有用な発現ベクターは、機能性プロモーターを伴う作動可 能なリーディング期(reading phase)における適切な翻訳開始シグナルおよび 終結シグナルをともに有する所望のタンパク質をコードする構造DNA配列の挿入 により構築される。ベクターは、1つ以上の表現型選択マーカーおよびベクター の維持を保証し、そして所望ならば、宿主内での増幅を提供する複製起点を含む 。形質転換のための適切な原核生物宿主には、E.coli、Bacillus subtilis、Sal monella typhimuriumならびにPseudomonas属、Streptomyces属、およびStaphylo coccus属内の種々の種を含むが、選択上、他もまた使用され得る。 代表的ではあるが非限定的な例として、細菌の使用のための有用な発現ベクタ ーは、周知のクローニングベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝子エレメントを含 む市販のプラスミド由来の選択マーカーおよび細菌の複製起点を含み得る。この ような市販のベクターには、例えば、pKK223-3(Pharmacia Fine Chemicals,Upp sala,Sweden)およびGEM1(Promega Biotec.Madison,WI,USA)が挙げられる。 これらのpBR322の「骨格」部分は、適切なプロモーターおよび発現される構造配 列に結合される。 適切な宿主株の形質転換、そして適切な細胞密度までの宿主株の増殖に続いて 、選択されたプロモーターが、適切な手段(例えば、温度変化または化学誘導) により誘導され、そして細胞はさらなる期間培養される。 細胞は、代表的には、遠心分離により収集され、物理的または化学的手段によ り破壊され、そして生成した粗抽出物をさらなる精製のために確保する。 タンパク質の発現に使用される微生物細胞は、凍結融解サイクリング、ソニケ ーション、機械的な破壊、または細胞溶解剤の使用を含む任意の従来の方法によ り破壊され得、このような方法は当業者に周知である。 種々の哺乳動物細胞培養系はまた、組換えタンパク質を発現するために使用さ れ得る。哺乳動物の発現系の例には、Gluzman,Cell,23:175(1981)により記載さ れるサル腎臓線維芽細胞のCOS7株、および適合性ベクターを発現し得る他の細胞 株(例えば、C127、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞株)を含む。哺乳動物の発現 ベクターには、複製起点、適切なプロモーター、およびエンハンサーを含み、な らびに任意の必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナ ーおよびスプライスアクセプター部位、転写終結配列、および5'隣接非転写配列 もまた含む。SV40スプライス由来のDNA配列およびポリアデニル化部位は、必要 とされる非転写遺伝子エレメントを提供するために使用され得る。 硫酸アンモニウム沈澱もしくはエタノール沈澱、酸抽出、陰イオンもしくは陽 イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水相 互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシア パタイトクロマトグラフィー、ならびにレクチンクロマトグラフィーを含む方法 により、組換え細胞培養物からポリペプチドが回収され、そして精製され得る。 必要に応じて、成熟タンパク質の立体配置の補完において、タンパク質の再折り たたみ工程が使用され得る。最後に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が最 終精製工程のために用いられる。 本発明のポリペプチドは、天然の精製された産物であるか、もしくは化学的合 成手順の産物であり得、または組換え技術による原核生物宿主もしくは真核生物 宿主(例えば、細菌、酵母、高等植物、培養における昆虫細胞および哺乳動物細 胞)から産生され得る。組換え産生手順において用いられる宿主に依存して、本 発明のポリペプチドはグリコシル化であるか、または非グリコシル化であり得る 。本発明のポリペプチドはまた、開始メチオニンアミノ酸残基を含み得る。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、ヒト疾患の処置および診断 の発見のための研究試薬および材料として使用され得る。 本発明のポリペプチドは、血管平滑筋細胞の増殖を調節するために使用され得 る。 本発明のポリペプチドはまた、レセプターの特徴付けのために使用され得る。 EGFレセプターファミリーには、現在、EGFR1、EGFR2、EGFR3、およびEGFR4とし て示される4つのEGFレセプターが挙げられる。EGFR2レセプターはまた、ERB-2 とも呼ばれ得、この分子は、種々の診断的および治療的指標に有用である(Prig ent,S.A.およびLemoine,N.R.,Prog Growth Factor Res.,4:1-24(1992))。EEG Fポリペプチドは、これらのレセプター、および未同定の新しいEGF型レセプター の1つ以上に対するリガンドであると考えられている。EEGFの使用は、そのよう なレセプターの同定、特徴付け、およびクローニングを補助し得る。例えば、EG Fレセプター遺伝子は、トリ赤芽球症ウイルスのv-erb-B癌遺伝子の細胞性ホモロ グを表現する。EGFレセプターの過剰発現またはタンパク質のキナーゼ調節セグ メントの欠失は、細胞の腫瘍化形質転換をもたらし得る(Manjusri,Dら、Human Cytokines 364および381(1991))。 本発明のポリペプチドはまた、外傷または他の損傷の病理(例えば、AIDS痴呆 、老人性痴呆)の結果としての神経機能低下の回復または増強のために使用され 得る。TGFαおよびそのホモログは、脳のほとんどの部分におけるEGF/TGFαレセ プターに対する最も大量のリガンドであると見出された(Kaserら、Mol Brain R es:16:316-322,(1992))。EEGFまたはその可溶性形態はまた、眼の障害(例えば 、角膜炎)の処置のために用いられ得る。種々の実験は、TGFα遺伝子ファミリ ー のメンバーをこのような病理に関係させる。最近の論文は、これらの増殖因子が 眼の疾患において果たす役割に関連するいくつかのデータをまとめている(Mann ら、Cell,73:249-261(1993))。最近の実験は、TGFα遺伝子を欠損したマウス の多くが、眼の固有質へのリンパ球および他の細胞の浸潤に起因する角膜炎を示 した。 さらに、これらの標的細胞に対する特定の増殖因子の特異性は、標的細胞を破 壊するための機構として利用され得る。例えば、EEGFまたはその可溶性形態は、 当該分野で公知の広範な種々の方法により、毒性分子(例えば、標的細胞を不活 化する放射性医薬品)に結合され得る。これらの増殖因子-毒素融合体は標的細 胞(および特定の場合、種々の「傍観者(bystander)」効果により、近隣する 細胞)を殺傷する。このような毒素-融合体の遺伝子の最近の例は、Mesriら、J .Biol.Chem.268:4853-62(1993)により公表されている。EEGFおよび関連分子 はまた、リポソーム中にカプセル化され得、そして腫瘍または細胞特異的抗原を 認識、そして結合する抗体と結合され得、これにより細胞の「標的化」のための 手段が提供される。 EEGFポリペプチドはまた、特定の腎臓障害を処置するために使用され得る。な ぜなら、腎臓において、これらの増殖因子の発現が存在することが見出されたか らである。従って、これらの因子は、この臓器の適切な生理学的維持に必要であ り得る。処置はまた、肝臓再生または肝機能障害にも関連し得る。 EEGFを含む有意な処置は、創傷治癒に関連する。本発明の組成物は、実質的に 全ての皮膚創傷、角膜創傷、および身体の上皮で内張りされた中空器官への障害 を含む広範な種々の創傷の処置のために使用され得る。処置に適切な創傷には、 熱傷、擦過傷、および切断のような外傷、ならびに外科的切開および皮膚移植の ような外科手術の手順から生じる創傷を含む。本発明のポリペプチドを用いる処 置に適切な他の状態には、慢性潰瘍、糖尿病性潰瘍のような慢性状態、マルファ ン症候群を処置するため、毛包発育を促進するため、種々の表皮細胞および上皮 細胞のインビボおよびインビトロでの増殖および分化を刺激するため、ならびに 胚形成を刺激するための他の非治癒(栄養)状態を含む。 EEGFまたはその可溶性フラグメントは、罹患領域への適用のための生理学的に 受容可能なキャリアに組み込まれ得る。キャリアの性質は、広範に変化し得、そ して意図される適用の位置に依存する。皮膚への適用のために、クリームまたは 軟膏基材が通常好ましい;適切な軟膏基材には、ラノリン、Silvadene(Marion) (特に、熱傷の処置のために)、Aquaphor(Duke Laboratories South Norwalk, Conn.)などが挙げられる。所望であれば、ペプチドに対する創傷の持続的な曝 露を提供するために、包帯および他の創傷包帯剤中にEEGFを含む組成物を組み込 み得る。エアロゾルの適用にもまた、使用を見出し得る。 処置組成物におけるEEGFの濃度は、重要でないが、上皮細胞の増殖を誘導する のに十分であるべきである。組成物は、罹患した領域に局所的に適用され得、代 表的には、眼への点眼剤として、または皮膚へのクリーム、軟膏、もしくはロー ションとして適用され得る。眼の場合、頻繁な処置が望ましく、通常4時間また はそれより短い間隔で適用されている。皮膚においては、1日に2〜4回または それより多くの頻度での処置組成物の適用を用いて、罹患した領域に治癒の間、 処置組成物を持続的に維持することが望ましい。 本ポリペプチドの使用される量は、投与様式、他の活性化合物の使用などに伴 って変化し、一般的には約1mg〜100mgの範囲である。本ポリペプチドは、生理 食塩水、リン酸緩衝化生理食塩水などのような生理学的に受容可能なキャリアと ともに使用され得る。使用される化合物の量は、本ペプチドまたは本ペプチドを 含む処方物に対するインビトロでの細胞の応答、および実験動物の応答に基づい て経験的に決定される。 EEGFまたはその可溶性フラグメントは、新脈管形成、骨吸収、免疫応答、なら びにシナプス性および神経性エフェクター機能の調節に使用され得る。EEGFはま た、アラキドン酸カスケードの調節にもまた使用され得る。 適用はまた、脱毛、髪の減少、および毛包発育に影響を与える他の皮膚状態に 関連する。証拠のいくつかのくだりは、このような状態における増殖因子の関与 を意図している。上記のように、TGFα遺伝子にヌル変異を含むように操作され た「ノックアウト」マウスは、質的および量的な毛髪の合成に関連する異常性を 示す。さらにマウスにおけるマッピングの研究によって、いくつかの変異がTGF α遺伝子座に対する毛髪増殖マップに影響を与えていることを示した(Mannら、 Cell,73:249-261(1993))。EEGFまたはその誘導体の、局所または全身的な適用 は、脱毛および毛髪の減少のいくつかの形態を処置するために使用され得、これ らの主張は、本発明の範囲内にある。 特定の疾患の病理は、EEGF増殖因子の臨床的な全身投与により、部分的または 完全に寛解され得る。この投与は、遺伝子治療の形態であり得るか(以下を参照 )、またはEEGF DNAの組換え構築物からまたはペプチドの化学合成から合成され たペプチドまたはタンパク質の投与を介してであり得る(Wooら、Protein Engin eering 3:29-37(1989))。 本発明は、EEGFレセプターの同定のための方法を提供する。レセプターをコー ドする遺伝子は、当業者に公知の多くの方法(例えば、リガンドパニングおよび FACS分類)により同定され得る(Coliganら、Current Protocols in Immun.,1(2 ),第5章,(1991))。好ましくは、発現クローニングが用いられ、ここで、ポリ アデニル化されたRNAは、EEGFに応答する細胞から調製され得、そしてこのRNAか ら作製されるcDNAライブラリーは、プールに分けられ、そしてCOS細胞またはEEG Fに応答しない他の細胞にトランスフェクトするために使用される。スライドガ ラス上で増殖するトランスフェクトされた細胞は、部位特異的タンパク質キナー ゼに対する認識部位のヨウ素化または封入を含む種々の手段により標識され得る 、標識EEGFに曝露される。固定およびインキュベートに続いて、スライドは、オ ートラジオグラフィー分析に供される。陽性プールが同定され、サブプールが調 製され、そして相互作用するサブプールプロセスでおよび再スクリーニングプロ セスを使用して再トランスフェクトされ、最終的には、推定レセプターをコード する単一のクローンを生じる。レセプター同定のための代替的なアプローチとし て、標識されたリガンドは、レセプター分子を発現する細胞膜または細胞抽出調 製物に光親和性結合され得る。架橋された物質は、PAGEにより分離され、そして X線フィルムに曝露される。リガンド-レセプターを含む標識された複合体が切り 出され、ペプチドフラグメントに分解され、タンパク質の微小配列決定に供され る。微小配列決定から得られたアミノ酸配列は、推定レセプターをコードする遺 伝子を同定するためのcDNAライブラリーをスクリーニングするための縮重オリゴ ヌクレオチドプローブのセットを設計するために用いられる。 本発明はまた、本発明のポリペプチドに対するアンタゴニスト化合物を同定す るための化合物をスクリーニングする方法を提供する。例として、EEGFレセプタ ーを発現する哺乳動物細胞または膜調製物が、EEGFおよび潜在的なアンタゴニス ト化合物とインキュベートされ、そしてレセプター由来の第2のシグナルを阻害 する化合物の能力が測定され、それが有効なアンタゴニストであるか否かを決定 する。このような第2のメッセンジャー系には、cAMPグアニレートシクラーゼ、 イオンチャンネル、またはホスホイノシチド加水分解が挙げられるがこれらに限 定されない。 本発明のポリペプチドに対するレセプターに特異的な潜在的アンタゴニストを 同定するための別のアッセイは、本発明のポリペプチドに対するレセプターを過 剰発現する(例えば、ヒトA431ガン細胞)形質膜の単離を包含する競合アッセイ である。10nM 125I-EEGFを含む媒体で段階希釈された試験サンプル(容量はおよ そ10μl)が、潜在的なアンタゴニスト化合物の存在下、5μgの形質膜に添加さ れ、そして4℃にて4時間インキュベートされる。反応混合物が希釈され、そし てすぐにミリポアフィルターを通過させられる。次いで、フィルターを迅速に洗 い、結合した放射能はγカウンターで測定される。次いで、結合EEGFの量が測定 される。コントロールアッセイがまた、化合物の非存在下で行われ、そのアンタ ゴニストが結合EEGFの量を減らすか否かを決定する。 潜在的なアンタゴニスト化合物には、抗体が含まれ、またはいくつかの場合に おいては、そのポリペプチドに結合するオリゴペプチドである。あるいは、潜在 的アンタゴニストは、ポリペプチドの不活性形態であるレセプターに結合するタ ンパク質に密接に関連し得、これにより、本発明のポリペプチドの作用を妨げる 。 別のアンタゴニスト化合物は、アンチセンス技術を用いて調製されたアンチセ ンス構築物である。アンチセンス技術は、三重らせん形成、またはアンチセンス DNAもしくはアンチセンスRNAを介したコントロール遺伝子の発現に使用され得、 それらの方法の両方が、DNAまたはRNAに対するポリヌクレオチドの結合に基づく 。例えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5' コード部分は、約10〜40塩基対長のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計 するために使用される。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝子の領 域 に相補的であるように設計され(三重らせん、Leeら、Nucl.Acids.Res.,6:30 73(1979);Cooneyら、Science,241:456(1988);およびDervanら、Science,251:136 0(1991)を参照のこと)、これにより、本発明のポリペプチドの転写、そして産 生を妨げる。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボでmRNAにハイブ リダイズし、そしてmRNA分子の、本発明のポリペプチドへの翻訳をブロックする (Antisense-Okano,J.Neurochem.,56:560(1991);Oligodeoxynucleotidesas Anti sense Inhibitors of Gene Expression,CRC Press,Boca Raton,FL(1988))。 上記のオリゴヌクレオチドはまた、細胞へ送達され得、その結果、アンチセンス RNAまたはアンチセンスDNAがインビボで発現され得、本発明のポリペプチドの産 生を阻害する。 アンタゴニスト化合物には、本発明のポリペプチドに結合し、そしてレセプタ ーにおいてその作用をブロックし、その結果正常な生物学的作用が防止される低 分子が含まれる。この低分子はまた、結合を防止するために、レセプターをポリ ペプチドに結合する。低分子の例には、小ペプチドまたはペプチド様分子が含ま れるがこれらに限定されない。 アンタゴニストは、新生物形成(例えば、ガンおよび腫瘍)を処置するために 利用され得る。マウスにおける腫瘍細胞によるEGFファミリーのメンバーの分泌 または産生の阻害は、これらのタンパク質が、新生物細胞を含む全ての細胞にお けるDNA合成の誘導を刺激するので、腫瘍の退行を引き起こすことが公知である 。 本発明のポリペプチドに対するアンタゴニストはまた、特定の皮膚障害(例え ば、乾癬)の処置のために治療的に使用され得る。成長因子のこのファミリーの メンバーの、乾癬病変のような疾患から採取した皮膚生検における上昇したレベ ルの発現は、上昇されることが見出されている(Cookら、Cancer Research,52:3 224-3227(1992))。アンタゴニストは、薬学的に受容可能なキャリア(例えば、 本明細書中以下に記載されるもの)とともに組成物において利用され得る。 本発明のポリペプチドまたはアゴニストもしくはアンタゴニスト化合物は、適 切な薬学的キャリアと組み合わせて利用され得る。このような組成物は、治療的 に有効な量のポリペプチドまたは化合物、および薬学的に受容可能なキャリアま たは賦形剤を含む。このようなキャリアには、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、 デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびこれらの組み合わせが 含まれるが、これらに限定されない。処方物は、投与の態様に適するべきである 。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1つ以上の成分で満たされた1つ以上 の容器を含む薬学的なパックまたはキットを提供する。このような容器に付随す るのは、医薬品または生物学的な製品の製造、使用、または販売を規制する政府 機関によって処方された形態の注意書きであり得る。この注意書きは、その機関 による、ヒトへの投与のための製造、使用、または販売の認可を反映する。さら に、本発明のポリペプチドまたは化合物は、他の治療用化合物と組み合わせて利 用され得る。 薬学的組成物は、経口、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻内、または 皮内の経路によるような都合の良い様式で投与され得る。薬学的組成物は、特定 の症状の処置および/または予防のために有効な量で投与される。一般に、これ らは、少なくとも約10mg/kg体重で投与され、そしてほとんどの場合、1日あた り約8mg/kg体重を超えない量で投与される。ほとんどの場合、投薬量は、投与 の経路、症状などを考慮して、1日あたり約10mg/kgから約1mg/kg体重までであ る。 ポリペプチド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニスト(これらは、ポリペ プチドである)はまた、本発明にしたがって、このようなポリペプチドのインビ ボでの発現によって利用され得、これはしばしば「遺伝子治療」と呼ばれる。 従って、例えば、患者からの細胞は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド(DNAまたはRNA)でエキソビボで操作され得る。次いで、操作された細胞は 、そのポリペプチドで処置されるべき患者に提供される。このような方法は、当 該分野で周知であり、そして本明細書中の教示から明らかである。例えば、細胞 は、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレトロウイルスプラスミ ドベクターの使用によって操作され得る。 同様に、細胞は、インビボでのポリペプチドの発現のために、例えば、当該分 野で公知の手順によってインビボで操作され得る。例えば、パッケージング細胞 は、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレトロウイルスプラスミ ドベクターで形質導入され、その結果パッケージング細胞が、目的の遺伝子を含 有する感染性のウイルス粒子を産生する。これらの産生細胞は、細胞をインビボ で操作するため、およびインビボでのポリペプチドの発現のために患者に投与さ れ得る。このような方法によって本発明のポリペプチドを投与するためのこれら および他の方法は、本発明の教示から当業者には明らかであるはずである。 上記のレトロウイルスプラスミドベクターが由来し得るレトロウイルスには、 モロニーマウス白血病ウイルス、脾臓壊死ウイルス、ラウス肉種ウイルスのよう なレトロウイルス、ハーベイ肉腫ウイルス、トリ白血病ウイルス、テナガザル白 血病ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、アデノウイルス、骨髄増殖性肉腫ウイル ス、および乳腺腫瘍ウイルスが含まれるが、これらに限定されない。1つの実施 態様において、レトロウイルスプラスミドベクターは、モロニーマウス白血病ウ イルスに由来する。 ベクターには、1つ以上のプロモーターが含まれる。利用され得る適切なプロ モーターには、レトロウイルスLTR;SV40プロモーター;およびヒトサイトメガ ロウイルス(CMV)プロモーター(Millerら、Biotechniques,第7卷No.9,980-9 90(1989)に記載される)、または任意の他のプロモーター(例えば、ヒストン、 pol III、およびb-アクチンプロモーターを含むがこれらに限定されない真核生 物細胞プロモーターのような細胞性プロモーター)が含まれるが、これらに限定 されない。利用され得る他のウイルスプロモーターには、アデノウイルスプロモ ーター、チミジンキナーゼ(TK)プロモーター、およびB19パルボウイルスプロモ ーターが含まれるが、これらに限定されない。適切なプロモーターの選択は、本 明細書中に含まれる教示から当業者に明らかである。 本発明のポリペプチドをコードする核酸配列は、適切なプロモーターの制御下 にある。利用され得る適切なプロモーターには、アデノウイルスプロモーター( 例えば、アデノウイルス主要後期プロモーター);または異種プロモーター(例 えば、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター);呼吸器合胞体ウイルス(R SV)プロモーター;誘導性プロモーター(例えば、MMTプロモーター、メタロチ オネインプロモーター);熱ショックプロモーター;アルブミンプロモーター; ApoAIプロモーター;ヒトグロビンプロモーター:ウイルスチミジンキナーゼプ ロモーター(例えば、単純ヘルペスチミジンキナーゼプロモーター);レト ロウイルスLTR(上記の改変されたレトロウイルスLTRを含む);b-アクチンプロ モーター;ならびにヒト成長ホルモンプロモーターが含まれるが、これらに限定 されない。プロモーターはまた、ポリペプチドをコードする遺伝子を制御するネ イティブなプロモーターであり得る。 レトロウイルスプラスミドベクターは、パッケージング細胞株に形質導入して プロデューサー細胞株を形成するために利用される。トランスフェクトされ得る パッケージング細胞の例には、PE501、PA3l7、y-2、y-AM、PA12、T19-14X、VT-1 9-17-H2、yCRE、yCRIP、GP+E-86、GP+envAm12、およびDAN細胞株(Miller,Huma n Gene Therapy,第1卷,5-14頁(1990)(これは、その全体が本明細書中で参考 として援用される)に記載される)が含まれるが、これらに限定されない。ベク ターは、当該分野で公知の任意の手段を介してパッケージング細胞を形質導入し 得る。このような手段には、エレクトロポレーション、リポソームの使用、およ びCaPO4沈澱が含まれるが、これらに限定されない。1つの代替において、レト ロウイルスプラスミドベクターは、リポソームにカプセル化され得るか、または 脂質に結合され得、次いで、宿主に投与され得る。 プロデューサー細胞株は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含む感染性レ トロウイルスベクター粒子を生成する。次いで、このようなレトロウイルスベク ター粒子を利用して、インビトロまたはインビボでのいずれかで真核生物細胞に 形質導入され得る。形質導入された真核生物細胞は、ポリペプチドをコードする 核酸配列を発現する。形質導入され得る真核生物細胞は、胚幹細胞、胚性癌細胞 、ならびに造血性幹細胞、肝細胞、線維芽細胞、筋芽細胞、ケラチノサイト、内 皮細胞、および気管支上皮細胞が含まれるが、これらに限定されない。 本発明はまた、診断薬としての本発明の遺伝子の使用に関する。本発明の遺伝 子の変異形態の検出は、本発明のポリペプチドの過少発現が原因である疾患(例 えば、不適切な創傷治癒、不適切な神経機能、眼の障害、腎臓および肝臓の障害 、毛包の発生、血管新生、ならびに胚形成)または疾患に対する感受性の診断を 可能にする。 本発明のヒト遺伝子における変異を有する個体は、種々の技術によってDNAレ ベルで検出され得る。診断のための核酸は、血液、尿、唾液、組織生検、および 剖検材料のような患者の細胞から得られ得る。ゲノムDNAは、検出のために直接 使用され得るか、または分析の前にPCR(Saiklら、Nature,324:163-166(1986) )を使用して酵素的に増幅され得る。RNAまたはcDNAはまた、同じ目的のために 使用され得る。例として、本発明のポリペプチドをコードする核酸に相補的なPC Rプライマーは、その変異を同定および分析するために使用され得る。例えば、 欠失および挿入は、正常な遺伝子型に比較して、増幅された産物のサイズの変化 によって検出され得る。点変異は、増幅されたDNAを、放射標識されたRNAに、あ るいは放射標識されたアンチセンスDNA配列にハイブリダイズすることによって 同定され得る。完全にマッチした配列は、RNase A消化または融解温度の差異に よってミスマッチの二重鎖から区別され得る。 参照遺伝子と変異を有する遺伝子との間の配列の差異は、直接的DNA配列決定 法によって明らかにされ得る。さらに、クローン化DNAセグメントは、特定のDNA セグメントを検出するためのプローブとして利用され得る。この方法の感度は、 PCRと組み合わされた場合に大きく増強される。例えば、配列決定プライマーは 、改変PCRによって生成された2本鎖PCR産物または1本鎖テンプレート分子とと もに使用される。配列決定は、放射標識されたヌクレオチドを用いる従来の手順 によって、または蛍光タグを用いる自動化配列決定手順によって行われる。 DNA配列の差異に基づく遺伝子試験は、変性剤ありまたはなしのゲルにおけるD NAフラグメントの電気泳動移動度の変化の検出によって達成され得る。小さな配 列欠失および挿入は、高分解能ゲル電気泳動によって可視化され得る。異なる配 列のDNAフラグメントは、異なるDNAフラグメントの移動度が、その特異的な融解 温度または部分融解温度に応じて異なる位置でゲルにおいて遅らされる、変性ホ ルムアミド勾配ゲル上で識別され得る(例えば、Myersら、Science,230:1242(1 985)を参照のこと)。 特定の位置での配列変化はまた、RNaseおよびS1保護または化学切断法のよう なヌクレアーゼ保護アッセイによって明らかになり得る(例えば、Cottonら、PNA S,USA,85:4397-4401(1985))。 従って、特定のDNA配列の検出は、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学 的切断、直接的DNA配列決定、または制限酵素の使用のような方法(例えば、ゲ ノムDNAの制限フラグメント長多型(Restriction Fragment Length Polymorphis ms)(RFLP)およびサザンブロッティング)によって達成され得る。 より都合のよいゲル電気泳動およびDNA配列決定に加えて、変異はまた、イン サイチュ分析によって検出され得る。 本発明はまた、種々の組織における本発明の改変されたレベルのポリペプチド を検出するための診断アッセイに関する。なぜなら、正常コントロール組織サン プルに比較してのタンパク質の過剰発現が、新生物形成、皮膚障害、眼障害、お よび炎症のような特定の疾患状態の存在を検出し得るからである。宿主に由来す るサンプル中の本発明のポリペプチドのレベルを検出するために使用され得るア ッセイは、当業者に周知であり、そして放射免疫アッセイ、競合結合アッセイ、 ウエスタンブロット分析、および好ましくはELISAアッセイを含む。ELISAアッセ イは、本発明のポリペプチドの抗原に特異的な抗体(好ましくは、モノクローナ ル抗体)を調製することを初めに包含する。さらに、レポーター抗体が、モノク ローナル抗体に対して調製される。レポーター抗体に、検出可能な試薬(例えば 、放射能、蛍光、またはこの実施例においては西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素 )を結合させる。サンプルをここで宿主から除去し、そしてサンプル中のタンパ ク質を結合する固体支持体(例えば、ポリエチレンディッシュ)上でインキュベ ートする。次いで、ディッシュ上の任意のフリーのタンパク質結合部位を、ウシ 血清アルブミンのような非特異的タンパク質とインキュベートすることによって 保護する。次に、モノクローナル抗体を、ディッシュ中でインキュベートし、そ の間、モノクローナル抗体は、ポリスチレンディッシュに結合した本発明の任意 のポリペプチドに結合する。全ての非結合のモノクローナル抗体を、緩衝液で洗 浄除去する。西洋ワサビペルオキシダーゼに結合したレポーター抗体を、ここで ディッシュに配置し、本発明のポリペプチドに結合した任意のモノクローナル抗 体へのレポーター抗体の結合を生じる。次いで、未結合のレポーター抗体を、洗 浄除去する。次いで、ペルオキシダーゼ基質を、ディッシュに添加し、そして所 定の時間に発色した量は、標準曲線に対して比較した場合の、所定の容量の患者 のサンプルにおいて存在するタンパク質の量の測定である。 競合アッセイはまた、宿主に由来するサンプル中の本発明のポリペプチドのレ ベルを決定するために利用され得る。このようなアッセイは、本発明のポリペプ チドのレポーターを過剰発現する形質膜を単離することを包含する。次いで、標 識された本発明のポリペプチドを含有する試験サンプルを、形質膜に添加し、次 いで、あるセットの時間インキュベートする。また、反応混合物に、本発明のポ リペプチドを含有すると予想される宿主由来のサンプルが添加される。次いで、 反応混合物を、フィルターに通し、素早く洗浄し、次いで、結合した放射能をレ セプターについての競合の量、それゆえサンプル中の本発明のポリペプチドの量 を決定するために測定する。 EEGFに対して特異的な抗体が、ガン診断および治療のために使用され得る。な ぜなら、多くの型の癌細胞が、新生物形成または過形成のプロセスの間にTGFα ファミリーの種々のメンバーをアップレギュレートするからである。これらの抗 体は、EEGFに結合し、そして不活化する。EEGF(および/またはそのファミリー メンバー)に対するモノクローナル抗体は、特定の障害(過形成的および新生物 形成的な成長異常を含むが、これらに限定されない)の診断および治療の両方の ために臨床的に使用されている。新生物組織による成長因子発現のアップレギュ レーションは、罹患した患者の血液における成長因子の増加を検出する種々の血 清アッセイのための基礎を形成する。これらのアッセイは、代表的には、診断的 設定だけでなく、予防的設定においても(手術の後、潜在的な腫瘍細胞の存在を 検出するために)適用される。 さらに、EEGFレセプターを発現する悪性細胞は、レセプター結合アッセイにお いて標識したEEGFを使用することによって、またはEEGFレセプター自体に対する 抗体の使用により検出され得る。細胞は、EEGFに対するレセプターの存在および 密度に従って区別され得、それによりEEGFの生物学的活性に対するこのような細 胞の感受性を予測するための手段を提供する。 本発明の配列はまた、染色体同定のために有用である。配列は、個々のヒト染 色体上の特定の位置に特異的に標的化され、そしてハイブリダイズし得る。さら に、染色体上の特定の部位を同定するための現在の必要性が存在する。実際の配 列データ(繰り返し多型)に基づいたいくつかの染色体標識試薬は、染色体の位 置を標識するために現在有用である。本発明による染色体へのDNAのマッピング は、これらの配列を疾患に関連する遺伝子に相関させることにおける重要な第一 の工程である。 簡単には、配列は、cDNAからPCRプライマー(好ましくは、15〜25bp)を調製 することによって染色体にマッピングされ得る。遺伝子の3'非翻訳領域のコンピ ューター分析は、ゲノムDNA中の1つより多くのエキソンにまたがらない(従っ て、増幅プロセスを複雑にする)プライマーを迅速に選択するために使用される 。次いで、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含有する体細胞ハイブリ ッドのPCRスクリーニングのために使用される。プライマーに対応するヒト遺伝 子を含有するハイブリッドのみが、増幅されたフラグメントを生じる。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定のDNAを特定の染色体に割り当て るための迅速な手順である。同じオリゴヌクレオチドプライマーとともに本発明 を使用して、類似の様式で、サブ局在化(sublocalization)が特定の染色体か らのフラグメントのパネルまたは大きなゲノムクローンのプールを用いて達成さ れ得る。その染色体にマッピングするために同様に使用され得る他のマッピング ストラテジーには、インサイチュハイブリダイゼーション、標識したフローソー トされた染色体でのプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリー を構築するためのハイブリダイゼーションによる予備選択が含まれる。 cDNAクローンの中期染色体スプレッドへの蛍光インサイチュハイブリダイゼー ション(FISH)は、1工程で正確な染色体位置を提供するために使用され得る。 この技術は、50または60塩基ほど短いcDNAとともに使用され得る。この技術の概 説については、Vermaら、Human Chromosomes:a Manual of Basic Techniques,P ergamon Press,New York(1988)を参照のこと。 一旦、配列が正確な染色体位置にマッピングされると、染色体上での配列の物 理的位置が、遺伝子マッピングデータと相関され得る。このようなデータは、例 えば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins Universit y Welch Medical Libraryからオンラインで入手可能である)に見出される。次 いで、同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との関係は、連鎖分析に よって同定される(物理的に近接した遺伝子の共同相続)。 次に、感作された個体と感作されていない個体との間の、cDNAまたはゲノム配 列における差異を決定することが必要である。変異が、いくつかのまたは全ての 感作された個体において観察されるが、正常な個体においては観察されない場合 、変異は、疾患の原因因子である可能性が高い。 現在の物理的マッピングおよび遺伝子マッピング技術の分解能では、疾患に関 連する染色体領域に正確に位置するcDNAは、50と500との間の潜在的な原因遺伝 子の1つであり得る。(これは、1メガベースのマッピング分解能および20kbあ たり1つの遺伝子を仮定する)。 ポリペプチド、そのフラグメントもしくは他の誘導体、またはこれらのアナロ グ、またはこれらを発現する細胞は、それに対する抗体を産生するための免疫原 として使用され得る。これらの抗体は、例えば、ポリクローナル抗体またはモノ クローナル抗体であり得る。本発明はまた、キメラ抗体、単鎖抗体、およびヒト 化抗体、ならびにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの産物を含む。 当該分野で公知の種々の手順が、このような抗体およびフラグメントの産生のた めに使用され得る。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成された抗体は、動物へのポ リペプチドの直接注入、または動物(好ましくは非ヒト)へのポリペプチドの投 与によって得られ得る。次いで、このように得られた抗体は、ポリペプチドそれ 自体に結合する。このようにして、ポリペプチドのフラグメントのみをコードす る配列でさえ、天然のポリペプチド全体に結合する抗体を生成するために使用さ れ得る。次いで、このような抗体は、そのポリペプチドを発現する組織からポリ ペプチドを単離するために使用され得る。 モノクローナル抗体の調製について、連続的な細胞株培養物によって産生され る抗体を提供する任意の技術が使用され得る。例には、ハイブリドーマ技術(K ohlerおよびMilstein、1975、Nature、256:495 −497)、トリオーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら 、1983、Immunology Today、4:72)、およびヒトモノ クローナル抗体を産生するためのEBVハイブリドーマ技術(Coleら、19 85、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss、Inc.、77−96頁)が挙げら れる。 単鎖抗体の産生について記載された技術(米国特許第4,946,778号) は、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を産生するために適合 させ得る。トランスジェニックマウスもまた使用して、本発明の免疫原性ポリペ プチド産物に対するヒト化抗体を発現し得る。 本発明は、以下の実施例に関してさらに記載されるが;しかし、本発明がこの ような実施例に限定されないことが理解されるべきである。すべての部または量 は、特記しない限り、重量単位である。 以下の実施例の理解を容易にするために、特定の頻繁に現れる方法および/ま たは用語を記載する。 「プラスミド」は、小文字のpに先行するおよび/または後続の大文字および /または数字によって示される。本明細書中において出発プラスミドは、市販さ れているか、限定なしを基準として公に利用可能であるか、または公開された手 順に従って利用可能なプラスミドから構築され得るかのいずれかである。さらに 、記載されたものと等価なプラスミドは当該分野で公知であり、そして当業者に 明らかである。 DNAの「消化」とは、DNAの特定の配列でのみ作用する制限酵素を用いた DNAの触媒的切断をいう。本明細書において使用される種々の制限酵素が市販 されており、そしてそれらの反応条件、補因子、および他の要件は、当業者に公 知なものとして使用されている。分析目的のために、代表的に、1mgのプラス ミドまたはDNAフラグメントを、約20mlの緩衝液溶液において約2ユニッ トの酵素とともに使用する。プラスミド構築のためのDNAフラグメントの単離 の目的のために、代表的に5〜50mgのDNAを、より大容量中で20から2 50ユニットの酵素で消化する。特定の制限酵素の適切な緩衝液および基質量は 、製造業者によって特定される。37℃で約1時間のインキュベーション時間が 通常使用されるが、供給者の指示に従って、変更し得る。消化後、反応物を、ポ リアクリルアミドゲルで直接電気泳動して、所望のフラグメントを単離する。 切断されたフラグメントのサイズ分離は、Goeddel.Dら、Nucle ic Acids Res.、8:4057(1980)によって記載された 8%のポリヌクレオチドアクリルアミドゲルを用いて行う。 「オリゴヌクレオチド」とは、一本鎖ポリデオキシヌクレオチドまたは化学的 に合成され得る2本の相補的なポリデオキシヌクレオチド鎖のいずれかをいう。 このような合成オリゴヌクレオチドは、5’リン酸を有さず、従って、キナーゼ の存在下で、ATPを有するリン酸を添加しなければ別のオリゴヌクレオチドに は連結しない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていないフラグメン トに連結する。 「連結」とは、2つの二本鎖核酸フラグメント間のホスホジエステル結合を形 成するプロセスをいう(Maniatis、T.ら、同上、146頁)。他に提 供されない限り、連結は、連結されるDNAフラグメントのほぼ等モル量の0. 5mgあたり、10ユニットのT4DNAリガーゼ「リガーゼ」を用いて、公知 の緩衝液および条件を使用して達成され得る。 他に示さない限り、形質転換は、Graham、F.およびVan derE b、A.Virology、52:456−457(1973)の方法に記載さ れるように行った。 実施例1 EEGFの細菌発現および精製 成熟EEGFをコードするDNA配列であるATCC は、EEGFタ ンパク質の5’配列およびEEGF遺伝子の3’配列に対応するPCRオリゴヌ クレオチドプライマーを用いて最初増幅する。5’オリゴヌクレオチドプライマ ーは、配列5’GACTGCATGCAGTGCACGAATGGCTTTG3 ’(配列番号3)を有する。この配列は、SphI制限酵素部位に続き推定末端 アミノ酸から開始するEEGFコード配列の19ヌクレオチドを含む。3’配列 、5’GACTGGATCCGAATGGGTACTGCGACACATATA TC3’(配列番号4)は、BamHI部位(下線を付す)に対して相補的な配 列を含み、そしてEEGFの25ヌクレオチドが続く。制限酵素部位は、細菌発 現ベクターpQE−70(Qiagen、Inc.Chatsworth,CA )における制限酵素部位に対応する。pQE−70は、抗生物質耐性(Am pr)、細菌複製起点(ori)、IPTG調節可能なプロモーターオペレータ ー(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6Hisタグおよび制限酵素部 位をコードする。次いで、pQE−70をBamHIおよびSphIで消化する 。増幅した配列をpQE−70に連結し、そしてヒスチジンタグおよびRBSを コードする配列とインフレームに挿入する。次いで、連結混合物を使用して、E .coli株M15/rep4(Qiagen、Inc.)を、Sambroo k、J.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press (1989)に記載される手順によって、形質転換する。M15/rep4は、 多重コピーのプラスミドpREP4を含み、これは、lacIリプレッサーを発 現し、そしてまたカナマイシン耐性(Kanr)を付与する。形質転換体を、L Bプレート上で増殖するそれらの能力によって同定し、そしてアンピシリン/カ ナマイシン耐性コロニーを選択する。プラスミドDNAを単離し、そして制限分 析によって確認する。所望の構築物を含むクローンを、Amp(100μg/m l)およびKan(25μg/ml)の両方を補充したLB培地中での液体培養 物中で一晩(O/N)増殖させる。O/N培養物を用いて、1:100〜1:2 50の比で大規模培養物に接種する。細胞を、0.4と0.6との光学密度60 0(O.D.600)にまで増殖させる。次いで、IPTG(「イソプロピル−β −D−チオガラクトピラノシド」)を、最終濃度1mMで添加する。IPTGは 、lacIリプレッサーを不活化することによって、P/Oを解除して遺伝子発 現を増加を導くことを誘導する。細胞を3〜4時間さらに増殖させる。次いで、 細胞を遠心分離によって採取する。細胞ペレットをカオトロピック剤である6モ ル濃度のグアニジンHCl中に溶解する。明澄化後、溶解したEEGFを、6H isタグを含むタンパク質による強固な結合を可能にする条件(Hochuli 、E.ら、J.Chromatography 411:177−184(19 84))下でニッケルキレートカラムでのクロマトグラフィーによってこの溶液 から精製する。EEGFを、6モル濃度のグアニジンHCl pH5.0中での カラムから溶出させ、そして再生の目的のために、3モル濃度グアニジンHCl 、100mMリン酸ナトリウム、10mMグルタチオン(還元型)および2mM グルタチオン(酸化型)に調整する。この溶液で12時間インキュベーション 後、このタンパク質を10mMリン酸ナトリウムに対して透析する。 実施例2 バキュロウイルス発現系を用いたEEGFのクローニングおよび発現 EEGFタンパク質をコードするDNA配列であるATCC # を、この遺伝子の5’配列および3’配列に対応するPCRオリゴヌクレオチド プライマーを用いて増幅する。 プライマー配列は以下のとおりである:5’GACTGGTACCGCCAT CATGCCAGGAATAAAAAGGATAC3’(配列番号5)は、As p718制限酵素部位(ボールド)、続いて真核生物細胞における翻訳開始のた めに効率的なシグナルに類似する6ヌクレオチド(Kozak、M.、J.Mo l.Biol.196:947−950(1987))(翻訳についての開始コ ドンは「ATG」である)および全長EEGF遺伝子の5’末端に対応する22 ヌクレオチドを有する。 3’プライマー5’GCATGGTACCCGTCGGAGGCTCCAGC CCGAGG3’(配列番号6)は、制限酵素Asn718の切断部位(ボール ド)およびEEGF遺伝子の3’末端に相補的な22ヌクレオチドを含む。増幅 した配列を1%アガロースゲルから市販のキット(「Geneclean」BI O 101 Inc.,La Jolla,CA)を使用して、単離する。次い で、フラグメントをエンドヌクレアーゼAsp718で消化し、次いで再び1% アガロースゲルで精製する。このフラグメントをF2と命名する。 ベクターpA2(pVL941ベクターの改変物、以下に記載)を、バキュロ ウイルス発現系を用いてEEGFタンパク質の発現のために使用する(概説につ いては、Summers、M.D.およびSmith,G.E.1987、「A manual of methods for baculovirus v ectors and insect cell culture proce dures」、Texas Agricultural Experiment al Station Bulletin No.1555)を参照の こと)。この発現ベクターは、Autographa californica 核多角体病ウイルス(AcMNPV)の強力なポリヘドリンプロモーター、続い て制限酵素の認識部位を含む。シミアンウイルス(SV)40のポリアデニル化 部位を、効率的なポリアデニル化のために使用する。組換えウイルスの容易な選 択のために、プラスミドは、ポリヘドリンプロモーターと同方向にE.coli 由来のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子、続いてポリヘドリン遺伝子のポリアデニル 化シグナルを挿入する。ポリヘドリン配列は、同時トランスフェクトした野生型 ウイルスDNAの細胞媒介性相同組換えのためのウイルス配列を両側で隣接する 。他の多くのバキュロウイルスベクター(例えば、pAc373、pRG1、p VL941、およびpAcIMI)が使用され得る(Luckow、V.A.お よびSummers、M.D.、Virology 170:31−39)。 プラスミドを制限酵素Asp718で消化し、次いで当該分野で公知の手順を 用いて、仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いでDNAを、市 販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jol la,Ca)を使用して、1%アガロースゲルから単離する。このベクターDN AをV2と命名する。 フラグメントF2および脱リン酸化したプラスミドV2を、T4DNAリガー ゼを用いて連結する。次いで、E.coli HB101細胞を形質転換し、そ してEEGF遺伝子を有するプラスミド(pBacEEGF)を含む細菌を、制 限酵素Asp718を用いて同定する。クローニングしたフラグメントの配列を DNA配列決定によって確認する。 5mgのプラスミドpBacEEGFを、リポフェクチン法(Felgner ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:7413−741 7(1987))を使用して、1.0mgの市販の線状化バキュロウイルス(「 BaculoGoldTM baculovirus DNA」,Pharmin gen,San Diego,CA)とともに同時トランスフェクトする。 1mgのBaculoGoldTMウイルスDNAおよび5mgのプラスミドp BacEEGFを、50mlの無血清グレース培地(Life Techno logies Inc.,Gaithersburg,MD)を含む、マイクロ タイタープレートの滅菌したウェル中で混合する。その後、10mlリポフェク チンおよび90mlグレース培地を加え、混合し、そして室温で15分間インキ ュベートする。次いで、トランスフェクション混合液を、無血清グレース培地1 mlを加えた35mm組織培養プレートに播種したSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴下して加える。プレートを前後に揺らして新たに添加し た溶液を混合する。次いで、プレートを27℃で5時間インキュベートする。5 時間後、トランスフェクション溶液をプレートから除去し、そして10%ウシ胎 仔血清を補充した1mlのグレース昆虫培地を添加する。プレートをインキュベ ーターに戻し、そして培養を27℃で4日間継続する。 4日後上清を収集し、SummersおよびSmith(前出)によって記載 されたのと同様にプラークアッセイを行う。改変として、青色に着色したプラー クの容易な単離を可能にする「Blue−Gal」(Life Technol ogies Inc.,Gaithersburg)を含むアガロースゲルを使 用する。(「プラークアッセイ」の詳細な説明はまた、Life Techno logies Inc.,Gaithersburgによって配布される、昆虫 細胞培養およびバキュロウイルス学のための使用者ガイド,9−10頁中に見出 され得る。) 系列希釈の4日後に、ウイルスを細胞に加え、そして青色に染色されたプラー クを、Eppendorfピペットのチップで拾う。次いで、組換えウイルスを 含む寒天を、200μlのグレース培地を含むEppendorfチューブ中で 再懸濁させる。寒天を短い遠心分離によって除去し、そして組換えバキュロウイ ルスを含む上清を使用して、35mmディッシュに播種したSf9細胞に感染さ せた。4日後、これらの培養ディッシュの上清を採集し、次いで4℃に保存する 。 Sf9細胞を、10%熱非働化FBSを補充したグレース培地中で増殖させる 。細胞を、感染多重度(「MOI」)2で組換えバキュロウイルスV−EEGF に感染させる。6時間後培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステインを含 まないSF900 II培地(Life Technologies Inc. , Gaithersburg)に置き換える。42時間後、5mCiの35S−メ チオニンおよび5mCiの35S−システイン(Amershamから入手可能) を添加する。細胞をさらに16時間インキュベートし、次いで遠心分離によって 採集する。そして、標識したタンパク質を、SDS−PAGE、次いでオートラ ジオグラフィーによって可視化する。 実施例3 COS細胞における組換えEEGFの発現 プラスミドEEGF HAの発現物を、以下を含むベクターpcDNAI3/ Amp(Invitrogen)から得る:(1)SV40複製起点;(2)ア ンピシリン耐性遺伝子;(3)E.coli複製起点;(4)CMVプロモータ ー、続いてポリリンカー領域、SV40イントロンならびにポリアデニル化部位 。EEGF前駆体全体をコードし、そしてその3’末端にHAタグがインフレー ムに融合されているDNAフラグメントは、ベクターのポリリンカー領域にクロ ーニングされ、それゆえ、組換えタンパク質発現はCMVプロモーターの制御下 に指向される。HAタグは、以前に記載されるように(I.Wilson、H. Niman,、R.Heighten、A.Cherenson,、M.Con nolly,およびR.Lerner、Cell 37:767(1984)) インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに対応する。標的 タンパク質へのHAタグの導入は、HAエピトープを認識する抗体を用いる、組 換えタンパク質の容易な検出を可能にする。 プラスミド構築戦略は以下のとおりである: 好ましいEEGFフラグメントをコードするDNA配列であるATCC #9 7285を、以下の2つのプライマーを用いてPCRにより構築する:5’プラ イマー5’GACTGGATCCGCCACCATGATGTGTGTTAAC CAAAATG3’(配列番号7)は、BamHI部位(ボールド)、続いて真 核生物細胞における翻訳開始のための効率よいシグナルに類似する6ヌクレオチ ドおよび開始コドンに始まるEEGFコード配列の22ヌクレオチドを含 む;3’配列5’GACTTCTAGAGAATGGGTACTGCGACAC ATAT3’(配列番号8)は、XbaI部位に相補的な配列、EEGF遺伝子 の22ヌクレオチド、続いてHAタグをコードする配列を含む。pcDNA/A mpベクターは、BamHI/XbaIクローニング部位を含み、これは、PC Rインサートを3’HAタグ続いて終止コドンに対してインフレームにもたらす 。PCR増幅したDNAフラグメントおよびベクターpcDNA3/AmpをB amHIおよびXbaI制限酵素で消化し、そして連結する。連結混合物を、E .coli SURE(Stratagene Cloning System s、La Jolla、CA92037から入手可能)へと形質転換させる。形 質転換培養物を、アンピシリン培地プレートへプレーティングし、そして耐性コ ロニーを選択する。プラスミドDNAを形質転換体から単離し、そして正確なフ ラグメントの存在についての制限分析によって試験する。組換えEEGFの発現 について、COS細胞を発現ベクターを用いて、DEAE−DEXTRAN法( J.Sambrook、E.Fritsch,T.Maniatis、Mole cular Cloning:A Laboratory Manual、Co ld Spring Laboratory Press(1989))によっ てトランスフェクトする。EEGF HAタンパク質の発現を、放射標識および 免疫沈降法(E.Harlow、D.Lane、Antibodies:A L aboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,(1988))によって検出する。トラン スフェクションの2日後、細胞を、35S−システインで8時間標識する。次いで 、細胞培地を収集し、そして細胞を、界面活性剤(RIPA緩衝液:150mM NaCl、1% NP−40、0.1% SDS、0.5% DOC、50m M TRIS、pH 7.5)(Wilson I.ら、同上、37:767( 1984))で溶解させる。細胞溶解物および培養培地の両方を、HA特異的な モノクローナル抗体で沈降させる。次いで、沈降されたタンパク質を、15%の SDS−PAGEで分析する。 実施例4 遺伝子治療を介した発現 線維芽細胞を、皮膚生検により被験者から得る。得られた組織を組織培養培地 中に配置し、小片に分割する。小塊の組織を組織培養フラスコの湿潤面に置き、 ほぼ10片を各フラスコに置く。このフラスコを転倒させ、しっかりと閉めた後 、室温で一晩放置する。室温で24時間後、フラスコを反転させ、組織塊をフラ スコの底に固定させたままにし、そして新鮮培地(例えば、10%FBS、ペニ シリンおよびストレプトマイシンを含有するHam’s F12培地)を添加す る。次に、フラスコを37℃で約1週間インキュベートする。この時点で、新鮮 培地を添加し、次いで数日ごとに取り換える。さらに二週間培養した後、単層の 線維芽細胞が出現する。単層をトリプシン処理し、さらに大きなフラスコにスケ ールアップする。 Moloneyマウス肉腫ウイルスの長末端反復に隣接するpMV−7(Ki rschmeier,P.T.ら、DNA,7:219−25(1988))を EcoRIおよびHindIIIで消化した後、仔ウシ腸ホスファターゼで処理 する。線状ベクターをアガロースゲルで分画し、そしてガラスビーズを使用して 精製する。 本発明のポリペプチドをコードするcDNAを、それぞれ5’および3’末端 配列に対応するPCRプライマーを使用して増幅し得る。5’プライマーはEc oRI部位を含み、そして3’プライマーはHindIII部位をさらに含む。 等量の、Moloneyマウス肉腫ウイルス線状骨格および増幅したEcoRI およびHindIIIフラグメントを、T4DNAリガーゼの存在下で一緒に加 える。得られた混合物を二つのフラグメントを連結するのに適した条件下で維持 する。次に、この連結混合物を使用して、細菌HB101を形質転換する。次に 、それを、カナマイシンを含む寒天上にプレーティングし、ベクターが正確に挿 入された目的の遺伝子を有することを確認する。 両栄養性pA317またはGP+am12パッケージング細胞を、10%仔ウ シ血清(CS)、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イ ーグル培地(DMEM)中の組織培養で集密密度まで増殖させる。次に、遺伝子 を含むMSVベクターを培地に加え、パッケージング細胞をベクターで形質導入 する。ここで、パッケージング細胞は遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を産生す る(ここで、パッケージング細胞をプロデューサー細胞と呼ぶ)。 形質導入されたプロデューサー細胞に新鮮培地を添加し、次いで培地を10c mプレートの集密のプロデューサー細胞から採集する。感染性ウイルス粒子を含 む使用済み培地をミリポアーフィルターで濾過して、はがれたプロデューサー細 胞を除去し、次いでこの培地を使用して、線維芽細胞を感染させる。線維芽細胞 の準集密プレートから培地を除去し、そしてプロデューサー細胞からの培地を速 やかに置き換える。この培地を除去し、そして新鮮培地と置き換える。ウイルス の力価が高ければ、実質的にすべての線維芽細胞が感染され、そして選択は必要 ではない。力価が非常に低ければ、neoまたはhisなどの選択マーカーを有 するレトロウイルスベクターを使用することが必要である。 次に、操作された線維芽細胞を、単独で、またはサイトデックス3マイクロキ ャリアビーズ上で集密に増殖させた後のいずれかで宿主に注入する。ここで、こ の線維芽細胞は、タンパク質産物を産生する。 本発明の数多くの改変および変更は、上記の教示を考慮すれば可能であり、そ してそれ故、添付の請求項の範囲内にあり、本発明は、特に記載されているのと は異なるように実施され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/12 A61P 25/00 17/02 27/02 25/00 43/00 111 27/02 C07K 14/485 43/00 111 16/22 C07K 14/485 C12N 1/15 16/22 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/68 A 1/21 G01N 33/53 D 5/10 33/68 C12Q 1/68 A61K 39/395 D G01N 33/53 N 33/68 C12N 15/00 ZNAA // A61K 39/395 5/00 A B A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 リー,ハオドン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,ラットレッジ ドライ ブ 11033

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離されたポリヌクレオチドであって、以下からなる群から選択されるメン バーと少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド: (a)配列番号2に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはATCC受託番号 によってコードされるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (b)配列番号2の残基57〜448として示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドま たはATCC受託番号97285によってコードされるようなアミノ酸配列をコードする ポリヌクレオチド; (c)配列番号2の残基26〜448として示される成熟EEGFポリペプチドまたはATCC受 託番号 によってコードされるような成熟EEGFポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド; (d)配列番号2の残基112〜153として示されるEEGFのEGF-1ドメインをコードする ポリヌクレオチド; (e)配列番号2の残基154〜190として示されるEEGFのEGF-2ドメインをコードする ポリヌクレオチド; (f)配列番号2の残基191〜230として示されるEEGFのEGF-3ドメインをコードする ポリヌクレオチド; (g)配列番号2の残基231〜271として示されるEEGFのEGF-4ドメインをコードす るポリヌクレオチド; (h)残基272〜314として示されるEEGFのEGF-5ドメインをコードするポリヌクレ オチド;および (i)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)または(h)のポリヌクレオチドに相補的 であるポリヌクレオチドを 含む、単離されたポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.前記ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.配列番号1のヌクレオチド286〜ヌクレオチド1554を含む、請求項1に記載 のポリヌクレオチド。 5.配列番号1のヌクレオチド211〜ヌクレオチド1554を含む、請求項1に記載 のポリヌクレオチド。 6.請求項2に記載のDNAを含む、ベクター。 7.請求項6に記載のベクターを含む、宿主細胞。 8.請求項7の宿主細胞から前記DNAによってコードされるポリペプチドを発現 する工程を包含する、ポリペプチドを産生するためのプロセス。 9.ポリペプチドを発現することが可能である細胞を産生するためのプロセスで あって、請求項6に記載のベクターで細胞を遺伝子操作する工程を包含するプロ セス。 10.ポリペプチドであって、以下を含む群から選択されるアミノ酸配列と少な くとも95%同一であるアミノ酸配列: (a)配列番号2に示される完全なEEGFポリペプチドのアミノ酸配列またはATCC受 託番号 に含まれるcDNAによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列; (b)残基57〜448として配列番号2に示されるEEGFポリペプチドのアミノ酸配列 またはATCC受託番号97285に含まれるcDNAによってコードされるポリペプチドの アミノ酸配列; (c)配列番号2に残基26〜448として示される成熟EEGFポリペプチドのアミノ酸 配列またはATCC受託番号 によってコードされる成熟EEGFポリペプチドのアミ ノ酸配列; (d)配列番号2に残基112〜153として示されるEEGFのEGF-1ドメインのアミノ酸 配列; (e)配列番号2に残基154〜190として示されるEEGFのEGF-2ドメインのアミノ酸 配列; (f)配列番号2に残基191〜230として示されるEEGFのEGF-3ドメインのアミノ酸 配列; (g)配列番号2に残基231〜271として示されるEEGFのEGF-4ドメインのアミノ酸 配列;および (h)配列番号2に残基272〜314として示されるEEGFのEGF-5ドメインのアミノ酸 配列を 含む、ポリペプチド。 11.請求項10に記載のポリペプチドに対する抗体。 12.請求項10に記載のポリペプチドに対するアンタゴニスト。 13.EEGFの必要性を有する患者の処置のための方法であって、請求項10に記 載の治療上有効量のポリペプチドを患者に投与する工程、を包含する、方法。 14.EEGFを阻害する必要性を有する患者の処置のための方法であって、請求項 12に記載のアンタゴニストの治療上有効量を患者に投与する工程、を包含する 、方法。 15.請求項14に記載の方法であって、ここで前記治療上有効量のポリペプチ ドが、前記ポリペプチドをコードし、かつインビボにおいて前記ポリペプチドを 発現するDNAを患者に提供することによって投与される、方法。 16.請求項10のポリペプチドに対するアンタゴニストとして活性である化合 物を同定するためのプロセスであって、EEGFレセプターを発現する細胞型を含む 反応混合物およびスクリーニングされる化合物を接触させる工程;ならびに化合 物が効果的なアンタゴニストであるかどうかを同定するための該化合物の結合後 に該レセプターから生成されるシグナルの不在を検出する工程、を包含する、プ ロセス。 17.疾患または疾患に対する感受性を診断するためのプロセスであって、請求 項1のポリヌクレオチドの変異を決定する工程、を包含する、プロセス。 18.サンプルにおける請求項10のポリペプチドの存在を分析する工程、を包 含する、診断用のプロセス。
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