JP2002510466A - Dna配列決定のための方法、試薬溶液およびキット - Google Patents

Dna配列決定のための方法、試薬溶液およびキット

Info

Publication number
JP2002510466A
JP2002510466A JP2000528716A JP2000528716A JP2002510466A JP 2002510466 A JP2002510466 A JP 2002510466A JP 2000528716 A JP2000528716 A JP 2000528716A JP 2000528716 A JP2000528716 A JP 2000528716A JP 2002510466 A JP2002510466 A JP 2002510466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
labeled
polymerase
solution
substituent
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000528716A
Other languages
English (en)
Inventor
カール・ダブリュー・フラー
ジョゼフ・エイ・マモーン
バーナード・エフ・マカードル
クリスティン・エム・フジャー
Original Assignee
アマーシャム・ファルマシア・バイオテック・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アマーシャム・ファルマシア・バイオテック・インコーポレーテッド filed Critical アマーシャム・ファルマシア・バイオテック・インコーポレーテッド
Publication of JP2002510466A publication Critical patent/JP2002510466A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/06Pyrimidine radicals
    • C07H19/10Pyrimidine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/16Purine radicals
    • C07H19/20Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6869Methods for sequencing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 置換基で標識した、例えば、染料で標識したddNTP、および熱安定性DNAポリメラーゼを使用するDNA配列決定反応の効率を改良する溶液を開示する。その溶液の成分には、有効な濃度のマンガンイオンおよび金属イオン緩衝液化合物が含まれる。そのような溶液の使用もまた記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、DNA配列決定における使用のための緩衝溶液、およびそのような
溶液の使用に関する。
【0002】発明の背景 以下は、関連技術の論議であって、これらはいずれも、掲示する請求の範囲に
対して先行技術であると認めるものではない。
【0003】 SangerによるDNA配列決定、またはチェーンターミネーション法は、数年 間、一般に使用されている。配列決定すべき試料を4つの部分に分け、各々の部
分を適当なプライマーにハイブリダイズし、DNAポリメラーゼおよびデオキシ
ヌクレオチドを使用して、そのプライマーを伸張するのがよい。反応混合物にお
ける様々なジデオキシヌクレオチドの取り込みは、DNAフラグメントの収集が
1つのヌクレオチドで互いに異なって得られるよう、鎖伸張反応を連続位置で終
わらせる。T7 DNA ポリメラーゼまたはE coli DNA ポリメラーゼは、 そのような手順で使用されることが多い。TaborおよびRichardson(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA 86:4076−4080(1989))は、T7 D
NA ポリメラーゼまたはE coli DNA ポリメラーゼを使用するDNA配列決
定において補因子として作用する、マグネシウムイオンに代えてのマンガンイオ
ンの置換が、これらのポリメラーゼのジデオキシヌクレオチド(ddNTP)に対す
る識別力を減少させることを示しており、J. Biol. Chem. 265:8322
−8328(1990)では、T7 DNA ポリメラーゼを使用して一定強度の
ジデオキシ末端フラグメントを生成するための、マンガンイオンおよびピロホス
ファターゼの使用を記載している。しかしながら、これらの酵素は、染料で標識
したddNTPを配列決定反応において使用する場合、最適に作用しない。
【0004】 Sangerの配列決定の使用における主な改良点は、ジデオキシヌクレオチド(dd
NTP)をデオキシヌクレオチドと同じぐらい効率よく取り込み、それによって 、前者の濃度を減少させることができるようにし、配列決定の過程を穏やかに促
進する、一群の熱安定性DNAポリメラーゼの発見であった(欧州特許第655 506 B1号)。
【0005】 ヌクレオチド結合ドメインにおけるフェニルアラニンをチロシンで置換して、
エキソヌクレアーゼ活性を減少または喪失させた熱安定性 Pol I ファミリー のポリメラーゼが特に有利である。そのようなポリメラーゼは、Perkin−Elme
r CorporationのABD部門により商標 AMPLITAQ FSという名で、お
よびAmersham Life Scienceにより商標 THERMO SEQUENASEと
いう名で市販されており、これらは両方とも、変異したThermus aquaticus 酵 素である。
【0006】 フェニルアラニン置換のためにチロシンを含むPol I ファミリーのDNAポ
リメラーゼおよび32Pで標識したジデオキシヌクレオチドを使用する際、Tabor
およびRichardson(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92:6339−63
43(1995))は、反応混合物におけるマグネシウムに代えてのマンガンの 置換には、E. coli DNA ポリメラーゼ IF762YおよびTaq DNA ポ リメラーゼ F667YによるddNTPの使用に対して有意な効果がないことを 報告した。
【0007】 発明の要約 置換基で標識した、例えば、染料で標識したddNTPおよび熱安定性 Pol I
ファミリーのDNAポリメラーゼを使用する場合の配列決定反応から得られた 結果は、特定濃度のマンガンおよび酒石酸または等価金属イオン緩衝液を加える
ことにより改良することができる。改良した結果は、バンド強度(ピークの高さ)
における変化がマンガンイオンなしに同じ染料で標識したddNTPを使用する場
合に通常得られるより少ないものとして観測される。
【0008】 従って、本発明は、0.5mM〜3.0mMの濃度でのマンガンイオンおよび5m M〜50mMの濃度での金属イオン緩衝液を含んでなる溶液を提供する。マンガ ンの濃度は、0.5mM〜1.0mM、または0.5mM〜2.0mM、または0.5mM
〜2.5mMであるのが好ましく、金属イオン緩衝液の不存在下には約0.8mMで
あるのが最も好ましく、金属イオン緩衝液の存在下には約1.5mMであるのが最
も好ましい。好ましくは、その溶液中のマンガン濃度は、重合反応混合物におい
て3.0mM未満である。金属イオン緩衝液の濃度は、5mM〜50mMであるのが
好ましい。
【0009】 その溶液は、pH 6〜8.5、例えば、約pH 8にpH緩衝するのが好ましい。
そのpHは、溶液を、もしあれば、他の必要とされる試薬と組み合わせた場合、 配列決定反応と適合できるよう選択する。「pH緩衝液」とは、溶液中のヒドロ ニウムイオン、H3+(または解離部分)の濃度を調節する物質をいう。pH緩衝 液は、希釈または添加または溶液からの酸もしくは塩基の減少に応じてのイオン
濃度の変化を阻止することにより、溶液中のヒドロニウムイオンまたは解離部分
の濃度を調節する。第三級アミン緩衝液のような、第一級アミノ基を欠くpHを 調節するための緩衝液(金属イオン緩衝液とは区別する)が好ましいpH緩衝剤で ある。例には、HEPPS[N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N−(3−
プロパンスルホン酸)]、MES[(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸)]、P
IPES[ピペラジン−N,N−ビス(2−エタンスルホン酸)]、MOPS[(3−(
N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)]、HEPES[N−2−ヒドロキシエチル
ピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸]が含まれる。緩衝液化合物は、その溶
液を使用すべき配列決定反応を妨害しない化合物であるのが好ましい。好ましく
は、その溶液は水溶液である。
【0010】 「置換基で標識したddNTP」または「置換基で標識したジデオキシヌクレオ
チド三リン酸」または「置換基で標識したジデオキシヌクレオチド」という語は
、共有結合した検出可能な基を有して、3'−ヒドロキシル官能基を欠く、2'−
デオキシリボヌクレオチドアナログを意味し、従って、それは、DNAポリメラ
ーゼにより触媒される鎖延長を終わらせるものである。本発明において使用する
置換基で標識したddNTPには放射性同位体が存在し得るが、置換基の検出可能
な基は、ddNTP構造にさらなる原子または基を与えることから、放射性同位体
、例えば、32PをもつddNTP構造における原子の置換より成るものではない。
置換基の標識は染料標識であるのが好ましく、蛍光染料標識であるのがより好ま
しい。染料標識は、分光光度法により検出可能な化学基であり、特性波長の光の
発光または反射であるのが好ましい。そのようなヌクレオチドおよび適当な染料
標識は、例えば、Leeら、1992、Nucl. Acad. Res. 20:2471−2
483(DNA配列決定における染料ターミネーターの取り込みに対する染料お よびdNTPの効果を記載している);1994年7月26日に発行された、Pro
berら、米国特許第5,332,666号(並びに関連特許第5,242,796号お
よび同第5,306,618号)(レポーターで標識した(例えば、染料で標識した)
鎖ターミネーターを使用するDNA配列決定のための方法および試薬を記載して
いる);およびBergotら、国際特許出願 PCT/US90/05565,WO
91/05060(一組のローダミン染料、およびTaq DNA ポリメラーゼを マグネシウムもしくはマンガンと共に、または修飾したT7 DNA ポリメラー
ゼをマンガンと共に使用するDNA配列決定でのそれらの使用を記載している) に記載されているように、当業界で十分知られている。以下の記述において、「
染料で標識した」という用語は一般に使用されるが、しかしながら、本発明の緩
衝溶液はまた、他の検出可能な置換基で標識したddNTPでの向上も与え得るこ
とを認識すべきである。それゆえ、本発明の様々な態様には、さらなる置換基で
標識したddNTPの使用が含まれる。
【0011】 「金属イオン緩衝液」という語は、溶液中のMn2+のような遊離金属イオンの 濃度を調節する物質を意味する。緩衝液は、希釈または添加または溶液からのそ
のイオンの減少に応じての遊離イオン濃度の変化を阻止することにより、溶液中
の種(例えば、金属イオン)の濃度を調節する。そのような緩衝液は、例えば、ジ
カルボン酸、例えば、アルキルが1、2、3、4、5、6、7、または8個の炭
素原子からなる直鎖または分枝鎖である、酒石酸のようなアルキルジカルボン酸
であり得る。ジカルボン酸の他の例には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレ
イン酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、
およびフタル酸が含まれる。他の金属イオン緩衝液には、例えば、クエン酸、E
DTA(エチレンジアミン四酢酸)、ニトリロ三酢酸、ジエテントリアミン五酢酸
、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
、ジチオトレイトール、およびN,N−ビスヒドロキシエチルグリシンが含まれ る。金属イオン緩衝液は、pH緩衝液(すなわち、溶液中の遊離H+の濃度を調節 する化合物)の存在下に使用するのがよい。マンガンイオンは、普通、塩、例え ば、硫酸マンガン(MnSO4)、塩化マンガン(MnCl2)、または酢酸マンガンに 由来する。
【0012】 「ジカルボン酸」という語は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、
酒石酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸、グルタミン酸、または
アスパラギン酸といったような、2つのカルボン酸基を含む、いずれかの低級ア
ルキル、ヒドロキシアルキル、またはアミノアルキル化合物を意味する。
【0013】 関連態様において、本発明は、好ましくは、上に指定した濃度での、または上
に指定した濃度まで容易に希釈される濃度での、マンガンおよび金属イオン緩衝
液を含め、DNA配列決定に必要な試薬が含まれる、DNA配列決定のためのキ
ットを提供する。適当には、そのキットには、ポリメラーゼのヌクレオチド結合
ドメインにおいて、変異していないDNAポリメラーゼにおいてフェニルアラニ
ンにより占有される位置と似た位置に(例えば、Thermus aquaticus DNA ポ リメラーゼ Iにおける667の位置に)チロシンを含む、Pol I ファミリーの
DNAポリメラーゼが含まれる。好ましくは、DNAポリメラーゼは、熱安定性
ポリメラーゼ、好ましくは、変異させて、667の位置にあるフェニルアラニン
をチロシンで置換し、エキソヌクレアーゼ活性を実質的に取り除いた、例えば、
エキソヌクレアーゼ活性が1%未満しか残っていないThermus aquaticus ポリ メラーゼである。適当には、そのキットにはまた、染料で標識したddNTP、例
えば、ddATP、ddCTP、ddGTPおよびddTTPも含まれる。
【0014】 マンガンおよび金属イオン緩衝液は、便利には、必ずしもではないが、分けて
保存して、配列決定反応を行いたい時だけ混合する。このように、DNA配列決
定のためのキットは、第一成分として、pHをpH 6〜pH 9、好ましくは約pH
8に調節するための緩衝剤、デオキシヌクレオチドおよび染料で標識したddN TPと一緒に金属イオン緩衝液を、そして第二成分として、pHをpH 3〜pH 7、好ましくは約pH 6に調節するための緩衝剤、例えば、2−(N−モルホリ ノ)エタンスルホン酸と一緒にマンガンイオンを含むのが好ましい。そのキット において、DNAポリメラーゼにはまた、ジデオキシ結合ドメインにおいて、変
異していないポリメラーゼにおいてフェニルアラニンにより占有される位置と似
た位置にチロシンを含む、好ましくはDNA Pol I ポリメラーゼ、最も好ま しくは熱安定性DNAポリメラーゼも含まれる。そのキットはまた、ピロホスフ
ァターゼ、例えば、Thermus aquaticus 由来のピロホスファターゼのような無 機ピロホスファターゼも含み得る。ポリメラーゼおよびピロホスファターゼは、
便利には、そのキットの第一成分に含まれる。そのキットはまた、他の金属イオ
ンの源、例えば、マグネシウム、および便利には、そのような金属イオンの塩も
含み得る。これらのさらなる任意の金属イオンは、便利には、そのキットの第二
成分である。
【0015】 マンガンイオンおよび金属イオン緩衝液の濃度は、それらを直接混合して、配
列決定反応に必要とされる濃度を与えることができるもの、またはそれらを容易
に希釈して、必要とされる濃度を与えることができるものである。マンガンイオ
ンを含む第二成分は約pH 6に緩衝するが、2つの成分を一緒に加えることから
得られる混合物は約8のpH、例えば、pH 7〜pH 9を有する。
【0016】 さらなる態様において、本発明は、DNA配列決定反応を、反応混合物におい
て、染料で標識したddNTP、および0.5mM〜3mMの濃度でのマンガンの存 在下に、そして好ましくはまた、5mM〜50mMの濃度での金属イオン緩衝液、
例えば、酒石酸の存在下にも行うことを含んでなる、DNAを配列決定する方法
を提供する。
【0017】 さらなる態様において、本発明は、金属イオン緩衝液を、pHを約pH 8に調 節するための緩衝剤、デオキシヌクレオチド、および染料で標識したddNTPと
一緒に含む溶液を提供する。好ましくは、その溶液はまた、熱安定性 Pol I ファミリーのDNAポリメラーゼ、より好ましくは、ヌクレオチド結合部位にお
けるフェニルアラニンを置換したチロシンを有するポリメラーゼも含む。
【0018】 本発明の他の特徴および利点は、その好ましい態様に関する以下の記述から、
および請求の範囲から明らかである。
【0019】 図面の簡単な説明 図1は、重合工程をマンガンおよび金属イオン緩衝液の存在下に行った例示的
な配列決定に関して、自動化蛍光DNA配列決定装置(ABI 373型 機器)か
ら得られたDNA配列決定の結果を示す。
【0020】 図2は、マンガンが反応混合物に含まれていなかったことを除き、図1に示す
結果に対応するDNA配列決定の結果を示す。
【0021】 図3は、以下の実施例で利用する、4つの染料で標識したジデオキシヌクレオ
チドの構造を示す。その構造を各々ローマ数字で識別し、これは、実施例1にお
ける溶液の調製で言及される。
【0022】 好ましい態様の説明 本発明の製剤および配列決定反応におけるそれらの使用を説明するために、以
下の実施例を供する。これらの実施例は、本発明の範囲を何ら限定しようとする
ものではない。
【0023】 実施例1 溶液の調製 以下の「前混合(pre-mix)」プロトコルにおいて、試薬は全て、2つの溶液: 試薬混合物Aおよび試薬混合物Bに含まれる。
【0024】 試薬混合物A 以下の試薬を組み合わせて、試薬混合物A 10mlを製造した(各々のddNTP
の隣のローマ数字は、図3に示す結合標識を表わす): 1M HEPPS N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N'−(3−プロパ
ンスルホン酸) pH 8.0 2.5ml; Thermo Sequenase DNA ポリメラーゼ 50,000単位; Thermoplasma acidophilum 無機ピロホスファターゼ 2単位; 100mM dATP 100μl; 100mM dTTP 100μl; 100mM dCTP 100μl; 100mM dITP 500μl; 100μM 染料で標識したddATP(I) 9.375μl; 100μM 染料で標識したddCTP(II) 90μl; 100μM 染料で標識したddGTP(III) 6.75μl; 100μM 染料で標識したddTTP(IV) 165μl; 50mM EDTA 10μl; グリセロール 1ml; 容量を脱イオンH2Oで10mlとした。
【0025】 試薬混合物B 以下の試薬を組み合わせて、試薬混合物B 10mlを製造した。 1M MES 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸 pH 6.0 10μl; 1M MgCl2 200μl; 1M MnSO4 75μl; 容量を脱イオンH2Oで10mlとした。
【0026】 実施例2 DNA配列決定 試薬混合物A 4μl、試薬混合物B 4μl、M13mp 18 DNA 200ng 、プライマー(M13−40 Forward 5'−GTTTTCCCAGTCACGA
C) 5ピコモル、および全容量20μlとする脱イオン水を一緒に混合して、熱 サイクラーに96℃で30秒、50℃で15秒、および60℃で4分を25サイ
クルかけた。循環させた後、1.5M 酢酸ナトリウムおよび250mM EDTA
を含む溶液 4μlを加えた。その溶液を混合して、エタノール 4体積(100μ
l)を加えた。氷上で15−20分間インキュベーションし、続いて、遠心分離す
ることにより、DNAを沈殿させた。上清を取り除き、ペレットを70% エタ ノールで洗浄して、負荷染料を含むホルムアミド 4μlに再縣濁させた。次いで
、再縣濁させたDNAを自動化蛍光DNA配列決定装置(ABI 373型 機器)
で操作した。DNA配列の機械から得られた結果を図1に示す。マンガンが反応
混合物に含まれていなかった場合の対応する結果を図2に示す。
【0027】 明細書中に挙げた特許および刊行物は全て、本発明に関係する当業者のレベル
を示すものである。この開示に引用した文献に記載されている内容は全て、個々
に引用して明細書に取り込んだと同様に、本明細書に全て含まれる。
【0028】 当業者は、本発明が、目的を行って、挙げた結果および利点、さらにはまた、
その点で固有のものを得るのに十分適用されることを容易に理解する。現在、好
ましい態様の典型として本明細書中に記載する溶液、キット、方法、および具体
的な化合物は例示的なものであって、本発明の範囲を限定しようとするものでは
ない。その点での変化および他の使用が当業者に生じ、これらは、請求の範囲に
より定義される本発明の精神に包含される。
【0029】 本発明の範囲および精神を逸脱することなく、置換および修飾を変えることは
、本明細書中に開示する本発明となし得ることが当業者に容易に明らかである。
例えば、当業者は、様々に異なった金属イオン緩衝液、pH緩衝液、染料標識、 および/またはマンガンの濃度、さらにはまた、さらなる反応またはキット成分
を使用して、本発明を行い得ることを認識する。
【0030】 本明細書中に説明として記載する本発明は、適当には、本明細書中に具体的に
は開示していない、いずれかの要素、限定の不存在下に行い得る。このように、
例えば、本明細書中の各々の例において、「…を含んでなる」、「本質的には、
…からなる」および「…からなる」という用語はいずれも、残り2つの用語のい
ずれかで置換することができる。使用した用語および表現は、記述用語として使
用するものであって、限定するものではなく、そのような用語および表現の使用
において、記載する特徴またはその一部の均等物を排除しようとする意図はなく
、様々な変更が請求する本発明の範囲内で可能であることが認識される。このよ
うに、本発明を好ましい態様および任意の特徴により具体的に開示したが、本明
細書中に開示する概念の変更および変化は、当業者により利用され得ること、そ
してそのような変更および変化は、下記請求の範囲により定義した本発明の範囲
内であると考えられることを理解すべきである。
【0031】 加えて、本発明の特徴または態様をMarkushグループおよび別の他のグループ
分けという観点から開示する場合、当業者は、Markushグループまたは他のグル
ープのいずれかの個々のメンバーまたはサブグループという観点から、それによ
って、本発明もまた記載されることを認識する。
【0032】 このように、さらなる態様は、本発明の範囲内および以下の請求の範囲内であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 800 Centennial Avenu e, P.O.Box 1327,Pisca taway,New Jersey 08855−1327,United State s of America (72)発明者 ジョゼフ・エイ・マモーン アメリカ合衆国44134オハイオ州パーマ、 タキシード・アベニュー1107番 (72)発明者 バーナード・エフ・マカードル アメリカ合衆国44087オハイオ州トゥイン ズバーグ、ストーン・クリーク・レイン 1732番 (72)発明者 クリスティン・エム・フジャー アメリカ合衆国44109オハイオ州クリーブ ランド、メンフィス4110番 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA20 CA01 CA20 HA11 HA19 4B063 QA13 QQ42 QR08 QR13 QR42 QR50 QR62 QR66 QS25

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.5mM〜3mMの濃度でのマンガンイオン、5mM〜50m Mの濃度での金属イオン緩衝液、および置換基で標識したジデオキシヌクレオチ
    ドを含んでなる溶液。
  2. 【請求項2】 該置換基で標識したジデオキシヌクレオチドが、染料で標識
    したジデオキシヌクレオチドである、請求項1に記載の溶液。
  3. 【請求項3】 pH 6〜8.5に緩衝した、請求項2に記載の溶液。
  4. 【請求項4】 該マンガンイオンが0.5mM〜2.0mMの濃度である、請求
    項2に記載の溶液。
  5. 【請求項5】 熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼをさらに含んでなる
    、請求項2に記載の溶液。
  6. 【請求項6】 該熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼが、ヌクレオチド
    結合ドメインにおけるフェニルアラニンを置換しているチロシンを有する、請求
    項5に記載の溶液。
  7. 【請求項7】 DNA配列決定反応を、置換基で標識したジデオキシヌクレ
    オチド、0.5mM〜3mMの濃度でのマンガン、および5mM〜50mMの濃度で の金属イオン緩衝液の存在下に行うという工程を含んでなる、DNAを配列決定
    する方法。
  8. 【請求項8】 該置換基で標識したジデオキシヌクレオチドが、染料で標識
    したジデオキシヌクレオチドである、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該DNA配列決定反応をピロホスファターゼのさらなる存在
    下に行う、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該配列決定反応を熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼ
    の存在下に行う、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 該熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼが、ヌクレオチ
    ド結合ドメインにおけるフェニルアラニンを置換しているチロシンを有する、請
    求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 金属イオン緩衝液を、pHを約pH 8に調節するための緩 衝剤、および置換基で標識したジデオキシヌクレオチドと一緒に含んでなる第一
    成分; マンガンイオンを、pHを約pH 6に調節するための緩衝剤と一緒に含んでな る第二成分; を含んでなるキット。
  13. 【請求項13】 該置換基で標識したジデオキシヌクレオチドが、染料で標
    識したジデオキシヌクレオチドである、請求項12に記載のキット。
  14. 【請求項14】 熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼをさらに含んでな
    る、請求項13に記載のキット。
  15. 【請求項15】 該熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼが、ヌクレオチ
    ド結合ドメインにおけるフェニルアラニンを置換しているチロシンを有する、請
    求項14に記載のキット。
  16. 【請求項16】 ピロホスファターゼをさらに含んでなる、請求項13に記
    載のキット。
  17. 【請求項17】 金属イオン緩衝液を、pHを約pH 8に調節するための緩 衝剤、第1の複数のデオキシヌクレオチド、および第2の複数の置換基で標識し
    たジデオキシヌクレオチドと一緒に含んでなる溶液。
  18. 【請求項18】 該置換基で標識したジデオキシヌクレオチドが、染料で標
    識したジデオキシヌクレオチドである、請求項17に記載の溶液。
  19. 【請求項19】 チロシンがヌクレオチド結合部位におけるフェニルアラニ
    ンを置換している、熱安定性 Pol I ファミリーのポリメラーゼをさらに含ん でなる、請求項18に記載の溶液。
  20. 【請求項20】 DNA配列決定反応を、置換基で標識したジデオキシヌク
    レオチドおよび0.5mM〜3mMの濃度でのマンガンの存在下に行うという工程 を含んでなる、DNAを配列決定する方法。
  21. 【請求項21】 該置換基で標識したジデオキシヌクレオチドが、染料で標
    識したジデオキシヌクレオチドである、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 該DNA配列決定反応をピロホスファターゼのさらなる存
    在下に行う、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該配列決定反応を熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼ
    の存在下に行う、請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 該熱安定性 DNA Pol I ポリメラーゼが、ヌクレオチ
    ド結合ドメインにおけるフェニルアラニンを置換しているチロシンを有する、請
    求項23に記載の方法。
JP2000528716A 1998-01-23 1999-01-19 Dna配列決定のための方法、試薬溶液およびキット Pending JP2002510466A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1238598A 1998-01-23 1998-01-23
US09/012,385 1998-01-23
PCT/US1999/001084 WO1999037810A1 (en) 1998-01-23 1999-01-19 A method, reagent solution and kits for dna sequencing

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002510466A true JP2002510466A (ja) 2002-04-09

Family

ID=21754725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000528716A Pending JP2002510466A (ja) 1998-01-23 1999-01-19 Dna配列決定のための方法、試薬溶液およびキット

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP1071812A4 (ja)
JP (1) JP2002510466A (ja)
WO (1) WO1999037810A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7875440B2 (en) 1998-05-01 2011-01-25 Arizona Board Of Regents Method of determining the nucleotide sequence of oligonucleotides and DNA molecules
US6780591B2 (en) 1998-05-01 2004-08-24 Arizona Board Of Regents Method of determining the nucleotide sequence of oligonucleotides and DNA molecules
US7501245B2 (en) 1999-06-28 2009-03-10 Helicos Biosciences Corp. Methods and apparatuses for analyzing polynucleotide sequences
CA2382063A1 (en) * 1999-09-17 2001-03-22 Shiv Kumar Charge-modified nucleic acid terminators
CA2425663C (en) 2000-10-11 2009-12-29 Applera Corporation Fluorescent nucleobase conjugates having anionic linkers
US7169560B2 (en) 2003-11-12 2007-01-30 Helicos Biosciences Corporation Short cycle methods for sequencing polynucleotides
ATE463584T1 (de) 2004-02-19 2010-04-15 Helicos Biosciences Corp Verfahren zur analyse von polynukleotidsequenzen
US7666593B2 (en) 2005-08-26 2010-02-23 Helicos Biosciences Corporation Single molecule sequencing of captured nucleic acids

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2072238T3 (es) * 1994-10-17 1997-01-16 Harvard College Adn-polimerasas que tienen un sitio de union con nucleotidos modificados para la secuenciacion de adn.
US5871929A (en) * 1996-07-23 1999-02-16 Barnes; Wayne M. Suppression of pyrophosphorolysis in DNA sequencing and in other applications involving DNA replication

Also Published As

Publication number Publication date
EP1071812A4 (en) 2002-05-15
EP1071812A1 (en) 2001-01-31
WO1999037810A1 (en) 1999-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4393700B2 (ja) Dna増幅法および配列決定方法
US5075216A (en) Methods for dna sequencing with thermus aquaticus dna polymerase
CA1340851C (en) Dna sequencing
JP6301881B2 (ja) 等温核酸増幅
US6828094B2 (en) Method for the uncoupled, direct, exponential amplification and sequencing of DNA molecules with the addition of a second thermostable DNA polymerase and its application
US6762022B2 (en) Compositions and methods for analysis of nucleic acids
JP4493330B2 (ja) 核酸を増幅するため、核酸配列のための終結後標識プロセス、および減少した熱力学安定性を有する核酸を生成するための新規の方法
JPH11503919A (ja) 核酸の同時配列決定
WO1998039485A2 (en) Compositions and methods for analysis of nucleic acids
AU4068193A (en) Chemical method for the analysis of DNA sequences
JP2000510341A (ja) 鋳型増幅の間に直接的に配列決定する方法
JP2003500070A (ja) 核酸分子を標識するための組成物および方法
BR112019028221A2 (pt) método de produção de dna e kit de junção de fragmento de dna
JP2002510466A (ja) Dna配列決定のための方法、試薬溶液およびキット
US7270958B2 (en) Compositions and methods for analysis of nucleic acids
US20130344492A1 (en) Methods, compositions, and kits for amplifying and sequencing polynucleotides
Swart et al. Primase from Escherichia coli primes single-stranded templates in the absence of single-stranded DNA-binding protein or other auxiliary proteins. Template sequence requirements based on the bacteriophage G4 complementary strand origin and Okazaki fragment initiation sites
JPH10509429A (ja) ポリヌクレオチドのポルフィリン標識
CUNNINGHAM et al. D. WILLIAMS
US6399304B1 (en) Sequential activation of one or more enzymatic activities within a thermocycling reaction for synthesizing DNA molecules
US6232076B1 (en) Stabilizer of dye sequencing products
EP2450453B1 (en) Method for the replication, amplification or sequencing of a dna template
JP4300321B2 (ja) Dna合成反応を促進する方法、およびそのための組成物
US20180148781A1 (en) Antioxidant Compounds For Cleave Formulations That Support Long Reads In Sequencing-By-Synthesis
JPH10504974A (ja) 標識ヌクレオシド三リン酸を安定化する方法及び組成物