JP2002510282A - 価値のある製品を生産するためのヒドロカルビル含有化合物の官能化 - Google Patents

価値のある製品を生産するためのヒドロカルビル含有化合物の官能化

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JP2002510282A JP52135298A JP52135298A JP2002510282A JP 2002510282 A JP2002510282 A JP 2002510282A JP 52135298 A JP52135298 A JP 52135298A JP 52135298 A JP52135298 A JP 52135298A JP 2002510282 A JP2002510282 A JP 2002510282A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒドロカルビル基含有化合物、特にメタン、エタン、プロパン又はブタンのような低級アルカンから、非環状若しくは環状アルコール若しくはグリコール、カルボニル類、オキシラン類又はアジリジン類を製造するための方法であって、レジオ選択性条件下でヒドロカルビル基含有化合物を官能化された最終前駆体(この前駆体から最終製品を生成させることができるもの)に転化させる、前記方法に関する。最も広い意味において、レジオ選択性条件とは、最終前駆体であるか最終前駆体の製造中間体であるかに拘わらず所望の官能化化合物の生産及び回収に対して選択性が高い反応域条件である。

Description

【発明の詳細な説明】 価値のある製品を生産するためのヒドロカルビル含有化合物の官能化 発明の分野 本発明は、ヒドロカルビル基含有化合物、特にメタン、エタン、プロパン又は ブタンのような低級アルカンから、非環状若しくは環状アルコール若しくはグリ コール、カルボニル類、オキシラン類又はアジリジン類を製造するための方法で あって、レジオ選択性条件下でヒドロカルビル基含有化合物を官能化された最終 前駆体(この前駆体から最終製品を生成させることができるもの)に転化させる 、前記方法に関する。最も広い意味において、レジオ選択性条件とは、最終前駆 体であるか最終前駆体の製造中間体であるかに拘わらず所望の官能化化合物(官 能化された化合物)の生産及び回収に対して選択性が高い反応域条件である。よ り特定的には、レジオ選択性条件とは、ヒドロカルビル基含有化合物の水素に対 する結合を1個又は2個以上持つ所定のsp3炭素原子(ヒドロカルビル基炭素 )が、最終前駆体の生成プロセスにおいて一度だけC−H結合において本質的に 官能化されることができ、官能化された炭素原子が本質的にsp3のままである 条件である。レジオ選択性条件は、 (1)最終前駆体及びこの最終前駆体を生成させるための官能化中間体(官能化 された中間体)を、少なくとも1種の官能化剤(官能化用試薬)及び官能化プロ セスの際に用いられることがある触媒とは異なる相中に保つことによって、又は (2)官能化反応の反応域中に、少なくとも1種の官能化剤及び触媒から所望の 官能化化合物を分離することができる成分(例えば最終前駆体を残りの反応成分 から分離することに対して選択性がある、安定剤で被覆され若しくは該安定剤を 含浸されたモレキュラーシーブ)を用いることによって、 達成される。官能化工程は、高い選択性で最終製品に転化可能な、最終製品への 所望の官能化前駆体(最終前駆体)を生成させるための、レジオ選択性条件下で 実施される1つ又は2つ以上の官能化反応を含むことができる。特に好ましい実 施態様において、本発明は、前記(1)又は(2)に記載したレジオ選択性プロ セスパラメーターの1つ以上と組み合わせて、最終前駆体及びこの前駆体への官 能化中間体を製造するために採用される反応条件下での官能化炭素原子のさらな る活性化を防止する1種又は2種以上の安定剤を用いることによって、最終前駆 体の最終製品への選択性及び官能化中間体の最終前駆体への選択性の強化が達成 される方法に関する。本発明の官能化プロセスから製造される最終前駆体を、次 いで、(a)随意に触媒の存在下で前駆体を所望の最終製品に転化させるのに充 分な条件下で反応させることによって、又は(b)随意に触媒の存在下で少なく とも1種の求核剤と反応させることによって、所望の最終製品が生産される。発明の背景 メタンを炭化水素及びヘテロ化合物に転化させるための、反応が均一相反応で ある数多くの方法が開示されている。これらの方法における反応は、ある場合に は、同一相触媒を用いる。例えば、米国特許第2492983号明細書には、触 媒としての硫酸水銀の存在下での三酸化硫黄とメタンとの、エステル、即ち硫酸 のメチルエステルを製造するための均一相反応が開示されており、前記エステル は回収することもでき、さらに加水分解してメタノールにすることもできる。米 国特許第2492984号明細書には、メタンをそれより高沸点の炭化水素、例 えば分枝鎖状脂肪族炭化水素に転化させる方法が記載されている。この方法にお いては、三酸化硫黄及びメタンをスルホン化用触媒の存在下で均一相反応に付し てメタノール又はスルホン化誘導体(分解してメタノールになるもの)にし、次 いでこのメタノールを脱水及び縮合条件に付して、少なくとも4個の炭素原子を 有する炭化水素が製造される。米国特許第2492985号明細書には、酸素化 有機化合物を生成させるための液状触媒の存在下での低分子量炭化水素の酸化方 法が開示されている。 先行技術にはまた、ヘテロ化合物の単一工程製造方法も開示されている。例え ば、米国特許第2493038号明細書には、メタンと三酸化硫黄との反応混合 物を硫酸水銀のような触媒の存在下で反応させることによる有機誘導体の製造が 記載されている。米国特許第4723041号明細書に係る発明は、触媒系の存 在下でオレフィンを酸化してカルボニル化合物にするための方法に関するもので あり、前記触媒系は、ポリオキソアニオン成分及びパラジウム成分にレドックス 活性金属成分、例えばCu、Mn及びFeの塩を添加したものである。米国特許 第4853357号明細書に係る発明は、ヘテロポリオキソアニオン及びイソポ リオキソアニオン並びにパラジウムの触媒系を用いたオレフィンのカルボニル化 合物への単一段階液相酸化に関するものであり、この発明においては、Cu、M n及びFeの塩のようなレドックス活性金属、並びにニトリルリガンドが触媒に 交互に又は同時に添加される。 その他の先行技術には、水溶液を用いる反応によってヘテロ化合物を製造する 方法があるが、これらの方法においては、水溶液中の所望の製品を残りの反応成 分及び反応生成物から並びに時には触媒からも分離しなければならず、この触媒 もまた次いで水溶液から回収しなければならない。例えば、米国特許第5506 363号の発明は、パラジウムを触媒として用いて水溶液中でポリオキソアニオ ン酸化剤によってオレフィンを酸化してカルボニル化合物にすることに関する。 米国特許第5557014号明細書には、パラジウム触媒を含む水性触媒溶液、 バナジウムを含むポリオキソアニオン酸化剤、及び水素イオンを用いてオレフィ ンを酸化してカルボニル化合物にすることが記載されている。 米国特許第5233113号及び同第5306855号明細書には、メタンの ような低級アルカンをアルキルオキシエステルに転化させ、次いでこれをもっと 高級な炭化水素に転化させる方法が記載されている。この方法は、メタンを触媒 の存在下で酸及び酸化剤と接触させてメチルオキシエステルを生成させ、随意に このメチルオキシエステルを求核剤と反応させてメチル中間体(例えば求核剤が 水である場合にはメタノール)を生成させ、その後このメチル中間体をもっと高 級な炭化水素に転化させることを伴う。 しかしながら、これらのすべての方法には、何らかの欠点がある。一般的に、 これらの方法は、所望の製品が触媒及び1種又は2種以上の反応成分と同じ相中 にあるようにして実施され、このことは所望の製品を触媒及び反応成分から分離 する際に有意の困難さを引き起こす。また、製品がその他の成分と共に均一相中 に存在すると、望ましくない副生成物の生成を起こしやすく、この副生成物も典 型的にはその他の反応成分、触媒、安定剤及び所望の製品から分離しなければな らない。さらに、いくつかの方法では均一触媒が用いられ、従って触媒再生プロ セスを必要とする。さらに、いくつかの方法は、製造される製品に対する選択性 が高くない。 上で挙げた特許によって証明されているように、アルカンのようなヒドロカル ビル基含有化合物(特にエタンのような天然又は製油所ガスから安く得ることが できるもの)をエタノール、エチレングリコール、カルボニル類、オキシラン類 及びアジリジン類のようなもっと価値のある製品に転化させる方法が長い間研究 されてきている。産業界では、安い原料から比較的簡単であり且つ所望の最終製 品に対する選択性が高い方法によってこれらの製品を製造する方法が求められ続 けている。かかる方法は、技術的現状において有意の進歩を示すだろう。発明の概要 本発明は、非環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコール、環状グリ コール、カルボニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なくとも1種を製造 する方法であって、 (a)ヒドロカルビル基含有化合物を含む出発物質の少なくとも1個のヒドロカ ルビル基の1個のsp3炭素原子だけを炭素−水素結合においてレジオ選択性条 件下で官能化して、官能化されたヒドロカルビル基を含有する前駆体(以下、官 能化ヒドロカルビル基含有前駆体と言う)(この前駆体は、この前駆体から、非 環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコール、環状グリコール、カルボ ニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なくとも1種を含む最終製品を生成 させることができるものである)を生成させる工程、並びに (b)官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を最終製品を生成させるのに充分な条 件下で反応させる工程 を含む、前記方法に関する。より特定的には、この方法は、官能化された炭素原 子が最終前駆体において本質的にsp3炭素原子のままであるように実施する。 本発明の一つの局面は、 (a)非環状又は環状炭化水素を含む出発物質をレジオ選択性条件下でsp3炭 素原子保護基(sp3炭素原子を保護する基)を含む安定剤と反応させることに よって前記出発物質を官能化して一官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を生成さ せる工程、並びに (b)前記一官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を加水分解してアルコールを生 成させる工程 を含む、アルカンから脂肪族及び環状アルコールを製造する方法に関する。 本発明の別の局面は、 (a)脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素を含む群から選択される出発物質をレ ジオ選択性条件下でsp3炭素原子保護基を含む安定剤と反応させることによっ て前記出発物質を官能化して二官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を生成させる 工程、並びに (b)前記二官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を加水分解してジオールを生成 させる工程 を含む、脂肪族又は芳香族ジオールの製造方法に関する。 本発明のさらなる局面は、 (a)脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素を含む群から選択される出発物質をレ ジオ選択性条件下でsp3炭素原子保護基を含む安定剤と反応させることによっ て前記出発物質を官能化してジエステルを生成させる工程、 (b)前記ジエステルを塩基性反応成分の存在下で反応させることによってジエ ステルをビニルエステルに転化させる工程、並びに (c)前記ビニルエステルを加水分解してカルボニル化合物を生成させる工程を 含む、カルボニル化合物の製造方法に関する。 本発明は、低級アルカン(特にメタン及びエタン)を含む出発物質からかかる 製品を製造するのに特に有用である。発明の説明 本発明は、ヒドロカルビル基含有化合物から選択される出発物質から非環状若 しくは環状アルコール若しくはグリコール、カルボニル類、オキシラン類又はア ジリジン類を製造する方法に関する。ヒドロカルビル基とは、sp3炭素原子に 1個又は2個以上の水素原子が結合したものである。sp3炭素原子とは、4個 の原子が結合した炭素原子である。本方法は、最終製品を生成させることができ る官能化前駆体(最終前駆体と言う)をレジオ選択性条件下で生成させる工程を 含む。より特定的には、最終前駆体は、ヒドロカルビル基含有化合物の少なくと も1 個のヒドロカルビル基のsp3炭素原子をC−H結合においてレジオ選択性条件 下で官能化させることを含む方法によって生成され、この最終前駆体の官能化さ れた炭素原子は本質的にsp3であるのが特に好ましい。最終前駆体は、出発物 質及び選択的に最終前駆体に転化させることができる官能化中間体の内の少なく とも1種を少なくとも1種の安定剤と相互作用又は反応させて最終前駆体を生成 させる官能化プロセスによって生成されるのが好ましい。安定剤とは、ヒドロカ ルビル基含有化合物のsp3炭素原子官能化ヒドロカルビル基を生成させるため の、ヒドロカルビル基含有化合物のヒドロカルビル基のsp3炭素原子における 反応から生成された中間体と相互作用又は反応する材料又は化合物と定義される 。安定剤は、sp3炭素原子におけるさらなる官能化を実質的に停止させるもの であるのが特に好ましい。sp3炭素原子におけるさらなる官能化とは特に、s p3炭素原子に結合した水素原子の数の減少をもたらす任意の反応プロセスを包 含する。最終前駆体は、次いで、(a)随意に触媒の存在下で、所望の最終製品 を生成させるのに充分な条件下で反応に、又は(b)随意に触媒の存在下で、所 望の最終製品を生成させるのに充分な条件下で少なくとも1種の求核剤との反応 に、付される。 本発明の方法のための出発物質は、アルカン類、アルカンを含有する混合物、 アルカリール並びにN、P、S、Si、O、B、ハロゲン、Al及びSeから選 択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する有機化合物(ヘテロ化合物)の 中から選択されるヒドロカルビル基含有化合物である。ヘテロ化合物には、アル コール、エステル、酸、ケトン、アミン、アルデヒド、ハロゲン化物、アミド、 ニトリル、チオール、イミン、エーテル、有機金属化合物、シロキサン等が包含 される。本発明の方法は、出発物質がメタン、エタン、プロパン及びブタンのよ うな低級アルコール又はそれらの混合物である場合に特に適しており、これらを 用いるのが特に好ましい。 官能化工程は、1つ又は2つ以上の反応で達成される。反応条件及び成分は、 最終前駆体に望まれる官能性、レジオ選択性条件下で官能化プロセスを実施する ための要件、及び最終前駆体又は最終前駆体への所望の中間体の生成に対する官 能化プロセスの選択性に基づいて選択される。 本発明の官能化プロセスは、レジオ選択性条件下で実施される。その最も広い 意味において、レジオ選択性条件とは、最終前駆体であるか最終前駆体の製造中 間体であるかに拘わらず所望の官能化化合物の生産及び回収に対して選択性が高 い反応域条件である。より特定的には、レジオ選択性条件とは、ヒドロカルビル 基含有化合物の水素に対する結合を1個又は2個以上持つ所定のsp3炭素原子 (ヒドロカルビル基炭素)が、最終前駆体の生成プロセスにおいて一度だけC− H結合において本質的に官能化されることができ、官能化された炭素原子が本質 的にsp3のままである条件である。レジオ選択性条件は、 (1)最終前駆体及びこの最終前駆体を生成させるための官能化中間体を、少な くとも1種の官能化剤及び官能化プロセスの際に用いられることがある触媒とは 異なる相中に保つことによって、又は (2)官能化反応の反応域中に、少なくとも1種の官能化剤及び触媒から所望の 官能化化合物を分離することができる成分(例えば最終前駆体を残りの反応成分 から分離することに対して選択性がある、安定剤で被覆され若しくは該安定剤を 含浸されたモレキュラーシーブ)を用いることによって、 達成される。 最初に挙げたレジオ選択性条件を確立するためのメカニズムは、 (a)別個の分離可能な相(その一つが官能化中間体を含有するもの)がもたら され、且つ (b)官能化生成物から容易に分離可能な相中に少なくとも1種の安定剤が保た れる ようになる反応温度と反応圧力と反応時間との組合せ条件下で官能化反応を実施 することによって、達成することができる。例として、官能化生成物に対するプ ロトン系又は非プロトン系溶剤を供給された反応域に反応成分を供給することが できる。かかる溶剤を用いる場合には、例えば重硫酸ナトリウムのような重硫酸 塩を包含する塩を添加することによって溶液のイオン強度を調節するのが望まし い。非プロトン系溶剤の例には、ある種のケトン、エーテル、炭化水素、エステ ル、酸無水物、ジアルキルアミド、アセトニトリル、二酸化炭素並びに溶融塩、 例えば酢酸、エチル硫酸及びオルト燐酸のテトラアルキルアンモニウム塩が包含 される。プロトン系溶剤の例には、例えばH2O、アルコール、プロトン系アミ ン及びアミド、カルボン酸、溶融塩、液状強酸、例えば硫酸、発煙硫酸(オレウ ム)、メタンスルホン酸、燐酸、硝酸、トリフルオル酢酸及びトリフルオルメタ ンスルホン酸のようなペルフルオル酸、塩酸等、並びにそれらの混合物が包含さ れる。レジオ選択性条件は、液相反応においては、上記の溶剤の組合せを用い、 少なくとも2種の実質的に不混和性の液相(例えば、硫酸と試薬のアルカン、オ レウムと超臨界二酸化炭素)を有する反応溶剤を用意することによって達成する ことができる。また、最終前駆体及び最終前駆体への官能化中間体は、それら自 体、反応溶剤中の実質的に不混和性の液相としての働きをすることができる。 2番目に挙げたメカニズムの一つの例は、官能化中間体をその他の反応成分か ら分離することができる、安定剤で被覆され又は該安定剤を含浸されたモレキュ ラーシーブを使用するものである。2番目に挙げたメカニズムの別の例は、モレ キュラーシーブ以外の既知の分子認識メカニズム、例えばミセル形成又は疎水性 −親水性溶剤分割を含む二相メカニズム(例えば、反応媒体が水性硫酸であり、 試薬アルカンをアルキル硫酸塩系の界面活性剤のミセル系凝集物中に溶解させる もの)によるものを使用するものである。 本発明の官能化プロセスにおいて有用な安定剤は、好ましくは、1種又は2種 以上のルイス酸、ブレンステッド酸(例えば液状強酸)又はかかる酸の組合せを 含む。ルイス酸及びブレンステッド酸は、次のものから選択される:ゼオライト ;スルホン化ジルコニア;弗素化又は塩素化アルミナ;硼酸塩;ポリオキソメタ レート(担持又は未担持);ピラークレー;ペルフルオルスルホン酸イオン交換 樹脂{例えばE.I.duPont de Nemours & Co.から入手できるNafion(商品名)樹 脂};スルホン酸イオン交換樹脂{例えばRohm & HaasCompanyから入手できるAm berlyst(商標名)樹脂};酸樹脂;担持された酸、例えばシリカ、酸化ニオブ 等の上の硫酸、燐酸、硼酸及びフルオロスルホン酸;混合金属酸化物(例えばS iO2/MgO、SiO2/Al23等):担持された又は担持されていない燐酸 塩、硫酸塩及びスルフィド;酸化亜鉛;ビスマス、錫及び鉛化合物;五弗化アン チモン;三弗化硼素。液状強酸には、HNO3、H2SO4、CF3COOH、CF3 SO3H、H3PO4、H2SeO4、HBr、HCl、HF、HPA(ヘ テロポリ酸)、B(OH)3、H427、H427、並びにこれらの酸の酸性塩 、例えばNaHSO4、KH2PO4等が包含される。また、CF3COOH、Cl3 CCOOH、HB(C65)4、HB(C63−3,5−(CF3)2)4等が包含され る。ある種の官能化反応にはNH4OH等のような塩も有用なことがあるが、し かし好ましさは低いだろう。さらに、安定剤は二官能性であってもよく、架橋構 造又は環状構造を有していてもよい。 本発明の官能化プロセスにおいて用いられる安定剤は、最初に挙げたメカニズ ムにおけるように、ヒドロカルビル基の気化可能なエステルのような反応性エス テルを生成物として生成させるために、液状反応媒体中でヒドロカルビル含有化 合物のヒドロカルビル基を官能化触媒(本明細書において〜化触媒とは、〜化を 触媒する触媒を意味し、例えは官能化触媒とは、官能化を触媒する触媒を言う) 及び安定剤の存在下で接触させることによって、レジオ選択性条件を強化させる ことができる。前記エステルは、カルボン酸エステル(例えば酢酸エステル及び トリフルオル酢酸エステル)、硫酸エステル又はトリフルオルメタンスルホン酸 エステル、硼酸エステル、炭酸エステル、蟻酸エステル、燐酸エステル等を含む ことができる。反応条件は、エステルが即座に気化してレジオ選択性条件を維持 するように保つことができる。本発明の一つの実施態様においては、ヒドロカル ビル含有化合物のヒドロカルビル基を活性化触媒及び安定剤の存在下で酸化剤と 接触させて、酸化生成物として環状エステルを生成させる。環状エステルのエス テル部分は、多塩基酸のエステル、硼酸エステル、炭酸エステル、燐酸エステル 、硫酸エステル又はスルホン酸エステルを含むことができる。反応条件は、エス テルが気化してそれによって試薬及びその他の高沸点副生成物から容易に分離で きるように保つ。 前記のように、少なくとも官能化反応は触媒の存在下で実施することができる 。本発明の官能化プロセスにおいて用いることができる好適なC−H活性化触媒 は、1種又は2種以上の遷移金属、主要族金属若しくはメタロイド、ハロゲン化 物、又はランタニド(例えばCo、Cu、Re、Fe、Ni、Nb、Mo、V、 Cr、W、U、Ta、Ti、Zr、Zn、Hf、Mn、Pt、Pd、Sn、Sb 、Bi、Ce、As、Ag、Au、Os、Rh、Ir、Hg、Te、Tl、Se 、I及びB)で部分的にイオン交換されたイオン交換樹脂、ペルフルオルスルホ ン酸イオン交換樹脂、スピネル、ペロブスカイト、モレキュラーシーブ、シリカ 、マグネシア、酸化亜鉛、酸化ビスマス、酸化錫、酸化鉛、燐酸アルミニウム、 ポリオキシメタレート、並びにアルミナ上、チタン上又はシリカ上に担持された 酸化物等を含む不均一触媒である。場合によっては、これらの触媒を、用いた安 定剤の共役塩基及び(又は)1種若しくは2種以上のリガンド、例えばチオール 、アミン、チオカルボキシレート、ペルフルオルアルキル、ハライド及び擬ハラ イド、シアニド、チオサルフエート等に結合させてもよい。触媒は、ゼオライト のようなケージ又は層状構造を含むレジオ選択性付与構造を持つものであるのが 好ましい。 固体状酸系安定剤を単独で又は不均一触媒と組み合わせて用いるのが特に好ま しい。何故ならば、これらは、(1)気体状又は液状製品流から容易に分離する ことができ、(2)反応によって容易に消費されたり失活したりすることがなく 、従って中間での再生を必要とせず(従ってこのその他の点では独特なプロセス に経済上の利点をも与え)、(3)特定反応が製品選択性及び(又は)反応速度 を改善するように調整することができる酸強度範囲を示すからである。 レジオ選択性付与構造の組合せ物もまた本発明の範囲内である。例えば、安定 剤を含有させたケージ若しくは層状構造を有する触媒を含む固体、又は例えば触 媒を含浸させたり触媒で被覆したりしたモレキュラーシーブの形の固体状安定剤 は、安定剤と触媒との両方の働きをする組合せ物である。 さらに、必要ならば、還元された形の官能化触媒をその活性な状態に戻すため 又は反応副生成物を消費させるために、酸化剤の存在下で官能化を実施すること ができる。酸化剤には、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、アルキルペルオキシド (例えばt−ブチルペルオキシド)、アルキルヒドロペルオキシド(例えばt− ブチルヒドロペルオキシド、メチルヒドロペルオキシド)のような過酸化物、ハ ロゲン(好ましくは塩素)、酸素、オゾン、三酸化硫黄、次亜塩素酸塩、金属二 酸素錯体、金属ヒドロペルオキシド錯体、金属ペルオキシド錯体、金属オキソ錯 体、ホスホモリブデン酸、過酸(例えば過酢酸及び過硫酸)又はそれらの塩(例 えば過硼酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウム)、硫酸等が包含される。追加的に 、約0.6V以上の電位を有する酸化剤、並びに過スルホン酸塩がここで用いる のに好適である。さらに、N2O及びNOXを1種又は2種以上の酸化剤に加えて 又はその代わりに用いることもできる。また、酸化剤を不活性材料で希釈するこ ともでき、例えば三酸化硫黄のような酸化剤を二酸化硫黄で希釈することができ る。酸化反応はまた、電気化学的系を用いて達成することもできる。 用いる場合の酸化剤は、例えば水と一酸化炭素とを酸素の存在下で反応させる ことによって、又はロジウム若しくは担持パラジウムのような触媒の存在下で水 素及び酸素から過酸化水素を生成させることによって、現場で生じさせることが できる。さらに、現場で過酸化物を生成させるということは、反応の間に生成し た過酸化物の量を減らし、反応器外での材料の購入や生成、貯蔵の必要性を取り 除くものである。 酸化反応は、酸化反応の活性を強化するのに好適な活性化触媒の存在下で実施 することもでき、かかる活性化触媒の不在下で実施することもできる。例えば、 酸化剤を固体又は液体のいずれかの形の強酸系安定剤の存在下でヒドロカルビル 基含有化合物と反応させる場合、Cu、Zn、Pd、Ag、Cd、In、Mn、 Cr、V、Sn、Sb、Te、Pt、Au、Hg、Ti、Pb、Bi、Ga、G e、As、Po、Rh、Ir、Os及びRu触媒のような様々な既知の酸化活性 化触媒を用いることができる。好ましい触媒は、Ni、Co、Fe、Mn、Cr 、V及び元素周期表第IIIB〜VIIB族から選択される元素並びにそれらの酸化物 及び炭酸塩の少なくとも1種から選択される触媒を含む。 一般的に、官能化プロセスは、約20℃〜約300℃の範囲、好ましくは約9 0℃〜約200℃の範囲の温度、及びほぼ大気圧〜約10000psigの範囲 、好ましくは約50psig〜約2000psigの範囲の圧力において、所望 の官能化生成物を生成させるのに充分な時間で実施する。より特定的には、温度 、圧力及び反応時間の反応条件は、反応域中でレジオ選択性を維持するだけでは なく、所望の中間体(最終前駆体)の生成に対する反応選択性も保証するように 選択する。 最終前駆体は、分離後にさらに反応に付される。かかるさらなる反応は例えば カルボニル類の製造に関して以下に記載するような分子の再配向を包含すること ができ、また、最終前駆体をさらに求核剤と反応させてもよい。求核剤には、水 、テレフタル酸のようなカルボン酸、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、アンモニ ア、アミン、アルコール、金属錯体、アクリル酸等が包含され、その選択は所望 の製品に基づく。最終前駆体と求核剤との反応は、一般的に約20℃〜約200 ℃の範囲の温度、約15psig〜約5000psigの範囲の圧力において、 約1秒又はそれ未満〜約10時間又はそれ以上の範囲の時間、好ましくは約10 分〜約5時間の範囲の時間で実施される。 本発明の方法に従うアルカンからの脂肪族及び環状アルコールの製造は、次の ように式で表わすことができる: (ここで、SAは安定剤であり、Oxは酸化剤である)。酸化剤に関する実際の 化学量論は酸化剤の種類に依存するので、上記の式は酸化剤に関して特定的な化 学量論を意味しないことに注意されたい。本発明のこの実施態様に従うプロセス の例は、 ・アルカン、好ましくは低級アルカン(C1〜C4アルカン)を反応域に供給する 工程、 ・担持された金属、金属酸化物、ペルフルオルスルホン酸イオン交換樹脂並びに 次の元素: Co、Cu、Re、Fe、Ni、Mo、V、Cr、Ti、Zr、Zn、Hf、 Mn、Pt、Pd、Sn、Ag、Au、Rh、Hg、Te及びTl: の1種又は2種以上で部分的にイオン交換されたイオン交換樹脂の群から選択さ れる好適な官能化剤(C−H結合活性化触媒)を前記の反応域に供給する工程、 ・硫酸、Nafion(商品名)樹脂、燐酸、トリフルオル酢酸、酢酸、メタンスルホ ン酸、トリフルオルメタンスルホン酸、硼酸、三弗化硼素、スルホン化ジルコニ ア、ゼオライトY及び二酸化炭素の群から選択される安定剤を前記反応域に供給 する工程、 ・随意にO2、SO3、H22、NO2、N2O、アルキルペルオキシド(例えばt −ブチルペルオキシド)、アルキルヒドロペルオキシド(例えばt−ブチルヒド ロペルオキシド、メチルヒドロペルオキシド)、ホスホモリブデン酸、過酸(例 えば過酢酸及び過硫酸)又はそれらの塩(例えば過硼酸ナトリウム及び過炭酸ナ トリウム)、硫酸等の群から選択される酸化剤を前記反応域に供給する工程、 ・反応域を約20〜350℃の範囲、好ましくは50〜300℃の範囲、より一 層好ましくは90〜200℃の範囲の温度、及びほぼ大気圧又はそれ以下〜10 000psig又はそれ以上の範囲、好ましくは100〜5000psigの範 囲、より一層好ましくは500〜3000psigの範囲の圧力に、約1秒又は それ未満〜10時間又はそれ以上の範囲、好ましくは1分〜8時間の範囲、より 一層好ましくは10分〜5時間の範囲の時間保って、アルカンを一官能化状態に 官能化する工程、並びに ・続いての、この一官能化中間体を加水分解して脂肪族アルコールを生成させる 工程: を包含する。官能化中間体を生成させるためのレジオ選択性条件は、例えば、望 ましくない過剰官能化が起こらないように反応条件(例えば反応温度、滞留時間 及びアルカン転化)を保ち、官能化されたアルカンをさらなる官能化に対して充 分に安定化する安定剤を選択し、生成されたアルコールをさらに官能化させる場 合にはその官能化条件下で安定化された中間体が先に加水分解してしまわないよ うに生成水の濃度を調節することによって、保つのが好ましいだろう。官能化さ れた中間体は次いで、プロセスの不溶性成分から濾過によって容易に分離するこ とができ、残りのプロセス成分からは相分離又は蒸留によって容易に分離するこ とができる。加水分解反応は、典型的には、約20〜350℃の範囲、好ましく は30〜250℃の範囲、より一層好ましくは50〜200℃の範囲の温度、及 びほぼ雰囲気圧又はそれ未満〜1000psigの範囲、好ましくは雰囲気圧〜 750psigの範囲、より一層好ましくは雰囲気圧〜500psigの範囲の 圧力において、約1秒〜10時間の範囲、好ましくは1分〜5時間の範囲、より 一層好ましくは10分〜1時間の範囲の時間で実施する。 本発明の方法に従う例えばアルカンのグリコールへの転化は、次のように式で 表わすことができる: (ここで、SAは安定剤であり、Oxは酸化剤である)。酸化剤に関する実際の 化学量論は酸化剤の種類に依存するので、上記の式は酸化剤に関して特定的な化 学量論を意味しないことに注意されたい。本発明のこの実施態様に従うプロセス の例は、 ・アルカン、好ましくは低級アルカン(C1〜C4アルカン)を反応域に供給する 工程、 ・担持された金属、金属酸化物、ペルフルオルスルホン酸イオン交換樹脂並びに 次の元素: Co、Cu、Re、Fe、Ni、Mo、V、Cr、Ti、Zr、Zn、Hf、 Mn、Pt、Pd、Sn、Ag、Au、Rh、Hg、Te及びTl の1種又は2種以上で部分的にイオン交換されたイオン交換樹脂の群から選択さ れる好適な官能化剤(C−H結合活性化触媒)を前記の反応域に供給する工程、 ・硫酸、Nafion(商品名)樹脂、燐酸、トリフルオル酢酸、酢酸、メタンスルホ ン酸、トリフルオルメタンスルホン酸、硼酸、三弗化硼素、スルホン化ジルコニ ア、ゼオライトY及び二酸化炭素の群から選択される安定剤を前記反応域に供給 する工程、 ・随意にO2、SO3、H22、NO2、N2O、アルキルペルオキシド(例えばt −ブチルペルオキシド)、アルキルヒドロペルオキシド(例えばt−ブチルヒド ロペルオキシド、メチルヒドロペルオキシド)、ホスホモリブデン酸、過酸(例 えば過酢酸及び過硫酸)又はそれらの塩(例えば過硼酸ナトリウム及び過炭酸ナ トリウム)、硫酸等の群から選択される酸化剤を前記反応域に供給する工程、 ・反応域を約20〜350℃の範囲、好ましくは50〜300℃の範囲、より一 層好ましくは90〜200℃の範囲の温度、及びほぼ大気圧又はそれ以下〜10 000psig又はそれ以上の範囲、好ましくは100〜5000psigの範 囲、より一層好ましくは500〜3000psigの範囲の圧力に、約1秒又は それ未満〜10時間又はそれ以上の範囲、好ましくは1分〜8時間の範囲、より 一層好ましくは10分〜5時間の範囲の時間保って、アルカンを二官能化状態に 官能化する工程、並びに ・続いての、この二官能化中間体を加水分解して脂肪族ジオールを生成させる工 程: を包含する。二官能化中間体を生成させるためのレジオ選択性条件は、例えば、 望ましくない過剰官能化が起こらないように反応条件(例えば反応温度、滞留時 間及びアルカン転化)を保ち、二官能化されたアルカンをさらなる官能化に対し て充分に安定化する安定剤を選択し、生成されたアルコールをさらに官能化させ る場合にはその官能化条件下で安定化された中間体が先に加水分解してしまわな いように生成水の濃度を調節することによって、保つのが好ましいだろう。二官 能化された中間体は次いで、プロセスの不溶性成分から濾過によって容易に分離 することができ、残りのプロセス成分からは相分離又は蒸留によって容易に分離 することができる。加水分解反応は、典型的には、20〜350℃の範囲、好ま しくは30〜250℃の範囲、より一層好ましくは50〜200℃の範囲の温度 、及びほぼ雰囲気圧又はそれ未満〜1000psigの範囲、好ましくは雰囲気 圧〜750psigの範囲、より一層好ましくは雰囲気圧〜500psigの範 囲の圧力において、約1秒〜10時間の範囲、好ましくは1分〜5時間の範囲、 より一層好ましくは10分〜1時間の範囲の時間で実施する。 芳香族アルコール又は芳香族ジオールの製造は、脂肪族対応物の製造に用いた ものと実質的に同様のプロセスを用い、それぞれの官能化プロセスについて上で 提供した詳細な教示から通常の実験によって導かれる反応条件(温度、圧力及び 時間)並びにレジオ選択性を用いて実施される。 本発明を用いて、カルボニル化合物(アルデヒド及び(又は)ケトン)を製造 するためのいくつかのルートを採用することができる。以下に記載するルートは すべて、例えばエタンからのエチレングリコールのようなジオールの製造につい て前記した製造プロセスで二官能化中間体を生成させる工程(2個のヒドロカル ビル基のそれぞれ1つの炭素水素結合を官能化)を採用する。カルボニル類を製 造するための第一のルートは、下に式で表わしたように、触媒を用いたプロセス において二官能化中間体(I)からHOXを取り除くことによってビニルエステ ルを生成させることを伴うものである。 示されたように、二官能化中間体(I)がHOXを除去されることによってビ ニルエステル(II)に転化される(OX=エステル官能基、例えばサルフェート 、トリフルオルアセテート、カーボネート、トリフルオルメタンスルホネート) 。この変換は、触媒を用いた態様でも触媒を用いない態様でも達成することがで きるが、しかし上に描かれたように塩基性触媒の存在下で実施される。好ましい 触媒は、反応媒体中に不溶の金属触媒又は塩基性触媒である。より好ましくは、 触媒は、水酸化ナトリウム;水素化ナトリウム;ブチルリチウム;金属酸化物( 例えば酸化マグネシウム、酸化ランタン及び酸化カルシウム);金属アルコキシ ド(例えばナトリウムメトキシド);カリウムt−ブトキシド;アミン(例えば トリエチルアミン);並びに第3アミン官能化イオン交換樹脂{例えばAmberlys t(商品名)樹脂}のような塩基性触媒である。この実施態様においては、ビニ ルエステルが水によって加水分解されてカルボニル化合物(III)になり、これ はRの種類に応じてアルデヒド又はケトンであることができる。この加水分解反 応の触媒及び条件は、当技術分野においてよく知られている。触媒は、反応媒体 中に可溶であっても不溶であってもよいが、不溶であるのが好ましく、酸、塩基 又は金属錯体であることができる。 カルボニル化合物への第二のルートは、下に式で表わしたように、二官能化中 間体(最終前駆体)の一官能化モノヒドロキシル化合物(IV)への最初の加水分 解及びそれに続いての分子内転移を伴うものである。 二官能化中間体から一官能化モノヒドロキシル化合物(IV)への転化は、エポ キシドの製造に関して後にもっと詳しく説明する。この実施態様においては、中 間体の一官能化モノヒドロキシル化合物が塩基触媒反応によって1種以上のカル ボニル化合物(V及び(又は)III)に転化される。この工程は、液相、気相、 超臨界相、固相又は混合相反応で実施することができ、触媒を用いても用いなく てもよい。この工程は、触媒及び未反応の最終前駆体からカルボニル化合物をよ り容易に分離することができるようにする混合相反応で実施するのが好ましい。 例えば、二官能化中間体を気相中で水と共に酸化マグネシウムのような固体状塩 基性触媒に供給することができる。生成物は次いで凝縮によって容易に回収する ことができ、蒸留によって容易に精製することができる。有用な触媒には、酸、 塩基又は金属触媒が包含され、反応媒体中に不溶のものから選択するのが好まし い。塩基性触媒がより一層好ましく、水酸化ナトリウム;水素化ナトリウム;ブ チルリチウム;金属酸化物(例えば酸化マグネシウム、酸化ランタン及び酸化カ ルシウム);金属アルコキシド(例えばナトリウムメトキシド);カリウムt− ブトキシド;アミン(例えばトリエチルアミン);並びに第3アミン官能化イオ ン交換樹脂{例えばAmberlyst(商品名)樹脂}から選択される塩基性触媒が特 に好ましい。 二官能化中間体からのカルボニル化合物への第三のルートは、下に式で表わす ように、二官能化中間体(最終前駆体)のジオール(VI)への加水分解及び続い てのピナコール転移を伴うものである。 ジオールの生成は上で説明した。ジオールのカルボニル化合物へのピナコール 転移反応は、当技術分野においてよく知られている。この反応のための触媒には 、慣用の強酸、例えば硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸等が包含される。こ の転移反応はまた、固体状酸、例えばp−トルエンスルホン酸(「J.Dhem.Soc., Perkin Trans.I」、1989年、第209頁)、及びヘテロポリメタレート酸、 例えばH3[PMo1240](「J.Mol.Catal.,A」107(1996)、第30 5頁)又は酸性イオン交換樹脂、例えばペル弗素化スルホン酸樹脂によって触媒 することもできる。好ましい触媒は、反応媒体中に不溶の酸触媒である。 カルボニル化合物への第四のルートは、下に式で表わしたように、二官能化中 間体(最終前駆体)(I)を一官能化モノヒドロキシル化合物(IV)に転化させ 、次いでH2Oを除去してビニルエステル(II)にし、次いで加水分解してカル ボニル化合物にすることを伴うものである。 二官能化中間体の一官能化モノヒドロキシル化合物への転化は、部分加水分解 によって達成される。この加水分解は、液相、気相又は超臨界相中で実施するこ とができ、触媒を用いても用いなくてもよい。このプロセスは、所望に応じてバ ッチ式、半連続式又は連続式態様で実施することができる。例えば、二官能化中 間体に水を液体として、水蒸気として又は反応条件下で水を放出する化合物(例 えば水和金属錯体若しくはアルデヒド水和物)として添加することができる。二 官能化中間体及び(又は)水は、反応媒体が多相不混和性液相となるように、任 意の好適な溶剤中に溶解させることができる。従って、溶剤中における試薬及び 生成物の溶解度は最も重要であり、生成物の一官能化モノヒドロキシル化合物が 少なくとも試薬から、及びより好ましくは任意の副生成物からも容易に分離でき るようなものである。好適な溶剤には、エステル、エーテル、脂肪族及び芳香族 炭化水素、ケトン、シリコーンオイル、塩素化炭化水素等のような無機及び有機 溶剤が包含される。有用な特定的な溶剤には、ベンゼン、トルエン、キシレン、 アルキル又はポリアルキルベンゼン、ペンタン、ヘキサン、デカン、シクロヘキ サン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、アニソール、ベラトロー ル(o−メトキシアニソール)、ジメトキシエタン、テトラグリム(テトラエチ レングリコールジメチルエーテル)、ジフェニルエーテル、酢酸エチル、酢酸ベ ンジル、o−ジクロルベンゼン、ベンゾフェノン、アセトフェノン及びシクロヘ キサノンが包含される。溶剤の選択はまた、他にもファクターはあるが、反応条 件に対する溶剤の安定性、費用及びプロセスの操作性の点にも基づいて行なわれ る。溶剤中の二官能化化合物の濃度(水や任意の随意としての触媒を除く)は臨 界的なものではなく、約1重量%又はそれ未満〜約99重量%又はそれ以上の範 囲であってよい。より好ましい濃度は少なくとも約10重量%であり、特に好ま しい濃度は少なくトンも約20重量%である。許容できる製品選択性に合致すれ ば、もっと濃厚な溶液が特に好ましい。何故ならば、これは連続プロセスにおい て再循環しなければならない溶剤の量を最少限にするからである。 部分加水分解反応は、一官能化モノヒドロキシル生成物の収量が最大になる態 様で実施される。二官能化中間体が常に水より高い濃度にあるように二官能化中 間体の溶液に水を添加するのが望ましいだろう。いずれにしても、水対二官能化 中間体のモル比を調節することによって反応の化学量論を調節することが重要で ある。一般的に、10:1より小さいモル比が望ましい。5:1より小さい比が より一層好ましく、水対二官能化中間体のモル比を2:1より小さくするのが特 に好ましい。選択した反応条件に応じて二官能化中間体、一官能化モノヒドロキ シル化合物及びジヒドロキシル化合物の平衡混合物を生成させることができると いうことを認識すべきである。所望の一官能化モノヒドロキシル中間体は、前記 のようにして分離することができ、二官能化中間体及びジヒドロキシル化合物を 次いで再平衡化してより多くの一官能化モノヒドロキシル化合物を生じさせるこ とができ、そして、一官能化モノヒドロキシル化合物に対してより多くの溶剤を 用いることができる。 この第四のルートの次の工程は、一官能化モノヒドロキシル化合物をビニルエ ステルに転化させることを伴う。このプロセスは、触媒を用いても用いなくても よく、液相、気相、超臨界相、固相又は混合相反応で実施することができる。好 ましい触媒は、酸性、塩基性又は金属触媒であり、より一層好ましい触媒は、反 応媒体中に不溶の酸性材料である。 この第四のルートの最後の工程は、水を用いた加水分解によってビニルエステ ルをカルボニル化合物に転化させるものであり、このカルボニル化合物はRの種 類に応じてアルデヒド又はケトンであることができる。この転化のための触媒及 び条件は、当技術分野においてよく知られている。触媒は、反応媒体中に不溶で あるのが好ましく、酸、塩基又は金属錯体であることができる。 オキシラン類(例えばエボキシド)を例えばC2又はそれより高級のヒドロカ ルビル基含有化合物から製造するための化学は、下に式として示したものである (反応式の左の枝に従う)。 このプロセスは多工程プロセスであり、前記のようにして製造することができ る二官能化中間体を例えばカルボニル化合物の製造に関して上で説明したプロセ スによって部分加水分解して一官能化モノヒドロキシル化合物にし、次いでこの 一官能化中間体を反応させて最終製品が製造される。最終前駆体の製造プロセス において2つ又は3つ以上の反応を1段階又は1工程で達成することができると いうことを理解すべきである。一官能化モノヒドロキシル化合物の製造の別の実 施態様においては、二官能化中間体の一部を過剰量の水で処理することによって 完全に加水分解してジオール(VI)にし、これに追加の二官能化中間体を、下に 式で示したようなジオール、一官能化モノヒドロキシル化合物(IV)及び二官能 化中間体(I)の平衡混合物が得られるように添加し、この平衡混合物から所望 の一官能化モノヒドロキシル生成物を回収することができ、次いでさらに反応さ せて最終製品を製造することができる。 加水分解は、触媒を用いない態様で実施することもでき、好適な触媒を用いる こともできる。かかる触媒は、1種若しくは2種以上の酸(例えばブレンステッ ド酸若しくはルイス酸又はそれらの混合物)、1種若しくは2種以上の塩基性材 料、又は1種若しくは2種以上の金属触媒、或いはそれらの混合物であることが できる。触媒は、固体状、液状又は気体状であってよい。代表的な酸触媒には、 硫酸、亜硫酸、塩酸、三弗化硼素、塩化亜鉛、酸化アンチモン、スルホン化ペル フルオルイオン交換樹脂が包含される。代表的な塩基性材料には、水酸化ナトリ ウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、酸化マグネシウム、酸化ランタンが 包含される。 生成物の一官能化モノヒドロキシル化合物は、第二の工程における続いての反 応の前に反応溶液から回収することもでき、エポキシドを得るためにその場で反 応させることもできる。本発明の一つの実施態様においては、最終製品に対する 溶剤を反応系に添加し、両方の反応を同じ反応器中で実施して、両方の化学的転 化が1工程で達成されるようにする。好適な溶剤には、ジメチルスルホキシド、 ジメチルホルムアミド、水、シリコーンオイル、トリオクチルアミン等が包含さ れる。別法として、2つの変換を、複数の反応器又は反応工程で、途中での反応 中間体の単離又は精製を行なって又は行なわずに実施することができる。最初の 工程からの反応生成物をエポキシドを得るための続いての反応に付す前に、第二 の反応工程の進行に影響を及ぼす可能性がある潜在的な不純物を除去するため又 は最初の工程で用いた触媒を再循環及び再利用のために取り出すために、中間体 の一官能化モノヒドロキシル化合物を単離及び精製するのが望ましい。 反応温度は臨界的なものではなく、商業的に許容できる反応速度を達成するよ うに選択される。反応速度は、試薬の濃度及び存在させた場合の触媒の種類に依 存するだろう。反応温度は、許容できる製品選択性を維持しながら、試薬や生成 物、触媒を分解しない条件において許容できる反応速度を与えるように選択され る。反応温度は、25℃又はそれ未満〜500℃又はそれ以上の範囲であってよ い。反応温度は、50℃〜300℃の範囲であるのがより好ましく、75℃〜2 00℃の範囲であるのが特に好ましい。 反応圧もまた臨界的なものではなく、自己圧〜10000psigの範囲又は それ以上であってよいが、大気圧〜1500psigの範囲であるのがより好ま しく、大気圧〜600psigの範囲であるのが特に好ましい。 エポキシド生成反応は、液相、気相、超臨界相若しくは固相又は混合相態様で 実施することができる。例えば、固体触媒を用い、これに一官能化モノヒドロキ シル試薬の液相溶液を供給し、これから気相ストリッピング及び続いての凝縮に よってエポキシド製品を回収することができる。 反応は、触媒を用いずに実施することも触媒の存在下で実施することもでき、 この触媒は酸性、塩基性又は金属触媒であることができる。触媒は、反応媒体中 に不溶であるのが好ましく、水酸化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメ トキシド、酸化マグネシウム、酸化ランタン、酸化カルシウム、第3アミン及び 樹脂結合第3アミン{例えばAmberlyst(商品名)樹脂}の中から選択される塩 基性触媒であるのが特に好ましい。反応条件は臨界的ではなく、速度及び効率、 触媒性能及び寿命並びに分離及び操作性の点を許容できるものにするようなプロ セス考慮事項によって大きく決定される。非限定的な温度範囲は、25℃〜50 0℃、好ましくは50℃〜300℃、特に好ましくは50℃〜200℃である。 非限定的な圧力は、大気圧又は大気圧以下〜10000psig又はそれ以上、 より好ましくは15〜2000psig、特に好ましくは50〜600psig である。 本発明の方法に従うアジリジンの生成を下に式として示す。ここでもまた、例 えば上で説明したようにして製造された二官能化中間体(最終前駆体)から出発 する。 アジリジン(VIII)を得るための二官能化中間体(I)の反応は、前記したエ ポキシド生成反応に類似している。この場合には、二官能化中間体を初めにアミ ンと反応させて一官能化モノアミン化合物(VII)を得る。第二工程又は段階に おいて、この一官能化中間体を反応させてアジリジンを得る。これらの反応にお いて用いるアミンは、第1アミン又はアンモニアでなければならない(R1=H 又はヒドロカルビル基であり、後者はC、H、O、N、P、S、ハロゲンのよう なヘテロ原子を含有していてもよい)。 第一工程において、二官能化中間体を反応させて一官能化モノアミン化合物( VII)を得る。この反応は、液相、気相又は超臨界相中で実施することができ、 触媒を用いても用いなくてもよい。このプロセスは、必要に応じてバッチ式、半 連続式又は連続式態様で実施することができる。例えば、アミンを二官能化中間 体に液体、気体又は反応条件下でアミンを放出する化合物、例えば金属アミン錯 体若しくはアンモニウム塩として添加することができる。この二官能化中間体及 び(又は)アミンは、反応媒体が多相不混和性液相となり、生成物の一官能化モ ノアミン化合物が少なくとも試薬から容易に分離されるような任意の好適な溶剤 中に溶解させることができる。好適な溶剤には、エステル、エーテル、脂肪族及 び芳香族炭化水素、ケトン、シリコーンオイル、塩素化炭化水素等のような無機 及び有機溶剤が包含される。有用な特定的な溶剤には、ベンゼン、トルエン、キ シレン、アルキル又はポリアルキルベンゼン、ペンタン、ヘキサン、デカン、シ クロヘキサン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、アニソール、ベ ラトロール(o−メトキシアニソール)、ジメトキシエタン、テトラグリム(テ トラエチレングリコールジメチルエーテル)、ジフェニルエーテル、酢酸エチル 、酢酸ベンジル、o−ジクロルベンゼン、ベンゾフェノン、アセトフェノン及び シクロヘキサノンが包含される。溶剤の選択は臨界的なものではなく、他にもフ ァクターはあるが、反応条件に対する溶剤の安定性、費用及びプロセスの操作性 の点に基づいて行なわれる。溶剤中の二官能化化合物の濃度(水や任意の随意と しての触媒を除く)は臨界的なものではなく、約1重量%又はそれ未満〜約99 重量%又はそれ以上の範囲であってよい。より好ましい濃度は少なくとも約10 重量%であり、特に好ましい濃度は少なくとも約20重量%である。許容できる 製品選択性に合致すれば、もっと濃厚な溶液が望ましい。何故ならば、これは連 続プロセスにおいて再循環しなければならない溶剤の量を最少限にするからであ る。 この反応は、一官能化モノアミン生成物の収量が最大になる態様で実施される 。二官能化中間体が常にアミンより高い濃度にあるように二官能化中間体の溶液 にアミンを添加するのが望ましいだろう。いずれにしても、アミン対二官能化中 間体のモル比を調節することによって反応の化学量論を調節することが重要であ る。一般的に、10:1より小さいモル比が望ましい。5:1より小さい比がよ り一層好ましく、アミン対二官能化中間体のモル比が2:1より小さくするのが 特に好ましい。 アミノリシスは、触媒を用いない態様で実施することもでき、好適な触媒を用 いることもできる。かかる触媒は、1種若しくは2種以上の酸(例えばブレンス テッド酸若しくはルイス酸又はそれらの混合物)、1種若しくは2種以上の塩基 性材料、又は1種若しくは2種以上の金属触媒、或いはそれらの混合物であるこ とができる。触媒は、固体状、液状又は気体状であってよい。代表的な酸触媒に は、硫酸、亜硫酸、塩酸、三弗化硼素、塩化亜鉛、酸化アンチモン、スルホン化 ペルフルオルイオン交換樹脂が包含される。代表的な塩基性材料には、水酸化ナ トリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、酸化マグネシウム、酸化ランタ ンが包含される。 反応温度は臨界的なものではなく、商業的に許容できる反応速度を達成するよ うに選択される。反応速度は、試薬の濃度及び存在させた場合の触媒の種類に依 存するだろう。反応温度は、許容できる製品選択性を維持しながら、試薬や生成 物、触媒を分解しない条件において許容できる反応速度を与えるように選択され る。反応温度は、25℃又はそれ未満〜500℃又はそれ以上の範囲であってよ い。反応温度は、50℃〜300℃の範囲であるのがより好ましく、75℃〜2 00℃の範囲であるのが特に好ましい。 反応圧もまた臨界的なものではなく、自己圧〜10000psigの範囲又は それ以上であってよいが、大気圧〜1500psigの範囲であるのがより好ま しく、大気圧〜600psigの範囲であるのが特に好ましい。 生成物の一官能化モノアミン化合物は、第二の工程における続いての反応の前 に反応溶液から回収することもでき、アジリジンを得るためにその場で反応させ ることもできる。本発明の一つの実施態様においては、最終製品に対する溶剤を 反応系に添加し、両方の反応を同じ反応器中で実施して、両方の化学的転化が1 工程で達成されるようにする。好適な溶剤には、ジメチルスルホキシド、ジメチ ルホルムアミド、水、シリコーンオイル、トリオクチルアミン等が包含される。 別法として、2つの変換を、複数の反応器又は反応工程で、途中での反応中間体 の単離又は精製を行なって又は行なわずに実施することができる。最初の工程か らの反応生成物をアジリジンを得るための続いての反応に付す前に、第二の反応 工程の進行に影響を及ぼす可能性がある潜在的な不純物を除去するため又は最初 の工程で用いた触媒を再循環及び再利用のために取り出すために、中間体の一官 能化モノアミン化合物を単離及び精製するのが望ましい。 アジリジン生成反応は、液相、気相、超臨界相若しくは固相又は混合相態様で 実施することができる。例えば、固体触媒を用い、これに一官能化モノアミン試 薬の液相溶液を供給し、これから気相ストリッピング及び続いての凝縮によって アジリジン製品を回収することができる。反応は、触媒を用いずに実施すること も触媒の存在下で実施することもでき、この触媒は酸性、塩基性又は金属触媒で あることができる。触媒は塩基性触媒であるのが好ましく、これは反応媒体中に 可溶であっても不溶であってもよい。塩基性触媒は、反応媒体中に不溶であるの がより一層好ましい。代表的な触媒には、水酸化ナトリウム、水素化カリウム、 ナトリウムメトキシド、酸化マグネシウム、酸化ランタン、酸化カルシウム、第 3アミン及び樹脂結合第3アミン{例えばAmberlyst(商品名)樹脂}が包含さ れる。反応条件は臨界的ではなく、速度及び効率、触媒性能及び寿命並びに分離 及び操作性の点を許容できるものにするようなプロセス考慮事項によって大きく 決定される。非限定的な温度範囲は、25℃〜500℃、好ましくは50℃〜3 00℃、特に好ましくは50℃〜200℃である。非限定的な圧力は、大気圧又 は大気圧以下〜10000psig又はそれ以上、より好ましくは15〜200 0psig、特に好ましくは50〜600psigである。 出発物質から最終製品までの全体的なプロセスは、反応成分、反応媒体、温度 及び圧力の選択に応じて、気相、液相、超臨界相、又はそれらの組合せ中で実施 することができるが、生成物の回収を容易にするためには混合相系が好ましい。 さらに、この全体的なプロセスは、連続式プロセス、半連続式プロセス又はバッ チ式プロセスで実施することができる。統合されたプロセスは、酸化剤の再生を 可能にし、場合によっては触媒の再生を可能にし、反応成分及び製品処理量並び に比較的長時間にわたる定常状態での反応条件の維持のようなファクターに帰因 するある種の経済上の利点を提供する。 本発明の方法において用いることができる反応器には、流動床、固定床、細流 床、循環再生床等が包含され、当技術分野においてよく知られた好適な冷却液が 用いられる。前記のように、本方法は、単一反応器で実施することもでき、複数 反応器で実施することもできる。特に望ましい製品への反応の選択性を高めるた めには、本方法を複数の反応器又は反応器段階で実施するのが有利であろう。単 一反応器を用いる場合には、反応を単一工程で実施し、官能化させるべきヒドロ カルビル含有化合物のヒドロカルビル基を触媒の存在下で固体状酸上又は中に通 し、官能化された生成物をそこから取り出して最終製品反応域に供給するのが好 ましい。複数反応器系又は複数反応域反応器においては、第一の反応器又は反応 域を用いて一官能化中間体のような最初の中間体生成物を製造し、次いで第二の 又は次の反応器/反応域を用いて(例えばグリコール、カルボニル類等を製造す るために用いられる)二官能化中間体のような最終前駆体を製造することができ る。最終前駆体は次いで所望の最終製品を製造するためにさらに反応させること ができる。
【手続補正書】 【提出日】平成11年8月3日(1999.8.3) 【補正内容】 請求の範囲 1. 非環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコール、環状グリコール 、カルボニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なくとも1種を製造する方 法であって、 (a)ヒドロカルビル基含有化合物を含む出発物質の少なくとも1個のヒドロカ ルビル基の少なくとも1個のsp3炭素原子の炭素−水素結合を1個だけレジオ 選択性条件下で官能化して、非環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコ ール、環状グリコール、カルボニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なく とも1種を含む最終製品を生成させることができる官能化されたヒドロカルビル 基含有前駆体を生成させる工程、並びに (b)前記の官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体を最終製品を生成させる のに充分な条件下で反応させる工程 を含む、前記方法。 2. 官能化された炭素原子が最終製品の生成まで本質的にsp3炭素原子のま まである、請求項1記載の方法。 3. 最終製品を生成させるための官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体及 びこの官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体を生成させるための任意の官能 化中間体を、少なくとも1種の官能化剤及び前記官能化前駆体を生成させる際に 用いられることがある触媒が前記前駆体及び中間体の内の少なくとも1種を生成 させる際に保たれる相とは異なる相中に保つことによって、レジオ選択性条件を 達成する、請求項1記載の方法。 4. 官能化反応の反応域中にそこで製造された官能化生成物を官能化剤から分 離することができる成分を用いることによってレジオ選択性条件を達成する、請 求項1記載の方法。 5. 官能化生成物を反応成分から分離することに対して選択性がある安定剤で 被覆され又は該安定剤を含浸されたモレキュラーシーブを用いることによってレ ジオ選択性条件を達成する、請求項4記載の方法。 6. 官能化反応においてケージ又は層状構造を有する触媒を用いることによっ てレジオ選択性条件を達成する、請求項3記載の方法。 7. 炭素−水素結合を官能化させ且つ官能化された炭素−水素結合が最終製品 の製造の前にさらに官能化されるのを本質的に防止する安定剤を用いることによ ってレジオ選択性条件を達成する、請求項1記載の方法。 8. ヒドロカルビル基含有化合物の官能化された炭素−水素結合が最終製品の 製造の前にさらに官能化されるのを本質的に防止する反応条件を官能化反応の際 に採用することによってレジオ選択性条件を達成する、請求項2記載の方法。 9. 安定剤が前記の官能化された炭素−水素結合をさらなる活性化から実質的 に保護することができる安定化用基を含み、この安定剤が前記炭素−水素結合と 反応して前記結合において前記安定化用基で置換された官能化化合物を提供する ことによって前記保護を達成する、請求項7記載の方法。 10. 官能化された前駆体を液相中に保つ、請求項3記載の方法。 11. 官能化された前駆体の液相と不混和性である液相中に残りの未反応の反 応成分及び官能化剤の大部分を保つ、請求項10記載の方法。 12. レジオ選択性付与構造がケージ又は層状構造を有する固体官能化剤であ る、請求項1記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07D 301/00 C07D 301/00 (31)優先権主張番号 60/029,937 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,938 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,939 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,940 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,956 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,958 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/029,959 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/030,636 (32)優先日 平成8年11月8日(1996.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/878,094 (32)優先日 平成9年6月18日(1997.6.18) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CZ,GE,HU,IS,JP, KG,KP,KR,LK,LR,LT,LV,MD,M G,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,SG ,SI,SK,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ブリグ,ジョン ロバート アメリカ合衆国 25314 ウエストバージ ニア,チャールストン,ベッドフォード ロード 1522 (72)発明者 ミナハン,デイビッド マイケル アント ニー アメリカ合衆国 25313 ウエストバージ ニア,クロス レインズ,ティファニー ドライブ 5416

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 非環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコール、環状グリコール 、カルボニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なくとも1種を製造する方 法であって、 (a)ヒドロカルビル基含有化合物を含む出発物質の少なくとも1個のヒドロカ ルビル基の少なくとも1個のsp3炭素原子の炭素−水素結合を1個だけレジオ 選択性条件下で官能化して、非環状アルコール、環状アルコール、非環状グリコ ール、環状グリコール、カルボニル類、オキシラン類及びアジリジン類の少なく とも1種を含む最終製品を生成させることができる官能化されたヒドロカルビル 基含有前駆体を生成させる工程、並びに (b)前記の官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体を最終製品を生成させる のに充分な条件下で反応させる工程 を含む、前記方法。 2. 官能化された炭素原子が最終製品の生成まで本質的にsp3炭素原子のま まである、請求項1記載の方法。 3. 最終製品を生成させるための官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体及 びこの官能化されたヒドロカルビル基含有前駆体を生成させるための任意の官能 化中間体を、少なくとも1種の官能化剤及び前記官能化前駆体を生成させる際に 用いられることがある触媒が前記前駆体及び中間体の内の少なくとも1種を生成 させる際に保たれる相とは異なる相中に保つことによって、レジオ選択性条件を 達成する、請求項1記載の方法。 4. 官能化反応の反応域中にそこで製造された官能化生成物を官能化剤から分 離することができる成分を用いることによってレジオ選択性条件を達成する、請 求項1記載の方法。 5. 官能化生成物を反応成分から分離することに対して選択性がある安定剤で 被覆され又は該安定剤を含浸されたモレキュラーシーブを用いることによってレ ジオ選択性条件を達成する、請求項4記載の方法。 6. 官能化反応においてケージ又は層状構造を有する触媒を用いることによっ てレジオ選択性条件を達成する、請求項3記載の方法。 7. 炭素−水素結合を官能化させ且つ官能化された炭素−水素結合が最終製品 の製造の前にさらに官能化されるのを本質的に防止する安定剤を用いることによ ってレジオ選択性条件を達成する、請求項1記載の方法。 8. ヒドロカルビル基含有化合物の官能化された炭素−水素結合が最終製品の 製造の前にさらに官能化されるのを本質的に防止する反応条件を官能化反応の際 に採用することによってレジオ選択性条件を達成する、請求項2記載の方法。 9. 安定剤が前記の官能化された炭素−水素結合をさらなる活性化から実質的 に保護することができる安定化用基を含み、この安定剤が前記炭素−水素結合と 反応して前記結合において前記安定化用基で置換された官能化化合物を提供する ことによって前記保護を達成する、請求項7記載の方法。 10. 官能化された前駆体を液相中に保つ、請求項3記載の方法。 11. 官能化された前駆体の液相と不混和性である液相中に残りの未反応の反 応成分及び官能化剤の大部分を保つ、請求項10記載の方法。 12. レジオ選択性付与構造がケージ又は層状構造を有する固体官能化剤であ る、請求項1記載の方法。 13. レジオ選択性付与構造がケージ又は層状構造上又は中に安定剤が含有さ れた固体である、請求項1記載の方法。 14. 出発物質がアルカンであり、最終製品がグリコールを含む、請求項1記 載の方法。 15. 最終製品を製造するために官能化前駆体を求核剤と反応させる、請求項 1記載の方法。 16. ヒドロカルビル基含有化合物の少なくとも2個の炭素原子を有するヒド ロカルビル基の1個の炭素−水素結合を官能化させて官能化前駆体を生成させる 、請求項1記載の方法。 17. 安定剤が二官能性であり、ヒドロカルビル基含有化合物の少なくとも2 個の炭素原子を有するヒドロカルビル基の1個の炭素−水素結合を官能化させて 官能化前駆体を生成させる、請求項7記載の方法。 18. 出発物質が低級アルカンである、請求項1記載の方法。 19. (a)非環状又は環状炭化水素を含む出発物質をレジオ選択性条件下で sp3炭素原子保護基を含む安定剤と反応させることによって前記出発物質を官 能化して、一官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を生成させる工程、並びに (b)前記の一官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を加水分解してアルコールを 生成させる工程 を含む、アルカンから脂肪族及び環状アルコールを製造する方法。 20. 安定剤がsp3炭素原子を官能化し且つその後にこの炭素原子を加水分 解の前のさらなる官能化から保護する安定化用基を含み、 官能化反応を約25℃〜約350℃の範囲の温度においてほぼ大気圧〜約70 3kg/cm2(ゲージ圧)(10000psig)の範囲の圧力下で実施する 、請求項19記載の方法。 21. 出発物質が本質的に低級アルカンから成る、請求項20記載の方法。 22. 出発物質がメタン及びエタンの群から選択される、請求項20記載の方 法。 23. (a)脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素を含む群から選択される出発 物質をレジオ選択性条件下でsp3炭素原子保護基を含む安定剤と反応させるこ とによって前記出発物質を官能化して二官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を生 成させる工程、並びに (b)前記二官能化ヒドロカルビル基含有前駆体を加水分解してジオールを生成 させる工程 を含む、脂肪族又は芳香族ジオールの製造方法。 24. 安定剤がsp3炭素原子を官能化し且つその後にこの炭素原子を加水分 解の前のさらなる官能化から保護する安定化用基を含み、 官能化反応を約25℃〜約350℃の範囲の温度においてほぼ大気圧〜約70 3kg/cm2(ゲージ圧)(10000psig)の範囲の圧力下で実施する 、請求項23記載の方法。 25. 出発物質が本質的に低級アルカンから成る、請求項24記載の方法。 26. 出発物質がメタン及びエタンの群から選択される、請求項23記載の方 法。 27. (a)脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素を含む群から選択される出発 物質をレジオ選択性条件下でsp3炭素原子保護基を含む安定剤と反応させるこ とによって前記出発物質を官能化してジエステルを生成させる工程、 (b)前記ジエステルを塩基性反応成分の存在下で反応させることによってジエ ステルをビニルエステルに転化させる工程、並びに (c)前記ビニルエステルを加水分解してカルボニル化合物を生成させる工程 を含む、カルボニル化合物の製造方法。 28. 塩基性反応成分が塩基、塩基性触媒及びそれらの混合物より成る群から 選択される、請求項27記載の方法。 29. 出発物質が脂肪族炭化水素を含み、 安定剤がsp3炭素原子を官能化し且つその後にこの炭素原子を加水分解の前 のさらなる官能化から保護する安定化用基を含み、 官能化反応を約25℃〜約350℃の範囲の温度においてほぼ大気圧〜約70 3kg/cm2(ゲージ圧)(10000psig)の範囲の圧力下で実施する 、請求項27記載の方法。 30. 出発物質が本質的に低級アルカンから成る、請求項29記載の方法。 31. 出発物質がメタン及びエタンの群から選択される、請求項30記載の方 法。 32. 前記転化を水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、ブチルリチウム、酸 化マグネシウム、酸化ランタン、酸化カルシウム、ナトリウムメトキシド、カリ ウムt−ブトキシド、トリエチルアミン及びAmberlyst(商品名)イオン交換樹 脂より成る群から選択される塩基性触媒の存在下で実施する、請求項30記載の 方法。
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