JP2002509955A - 置換シクロペンテンのポリマー - Google Patents

置換シクロペンテンのポリマー

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JP2002509955A
JP2002509955A JP2000541218A JP2000541218A JP2002509955A JP 2002509955 A JP2002509955 A JP 2002509955A JP 2000541218 A JP2000541218 A JP 2000541218A JP 2000541218 A JP2000541218 A JP 2000541218A JP 2002509955 A JP2002509955 A JP 2002509955A
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マクレイン,ステフアン・ジエイムズ
マツコード,エリザベス・フオレスター
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スイートマン,カール・ジエフリー
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 アルキルシクロペンテンのような置換シクロペンテンは、選択されたニッケル及びパラジウムのα−イミン錯体によって重合する。このポリマーは成形樹脂またはエラストマー用として有用である。本発明は又、シクロペンテンを重合させ、新規な高融点ホモポリシクロペンテンを生成するための新規な触媒を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
各種のヒドロカルビル基で置換されたシクロペンテンは、単独重合又はシクロ
ペンテン自体と共重合させて、成形樹脂として有用なポリマーを生成させること
ができる。ニッケル及びパラジウムのα−ジイミン錯体は、これらの重合用の触
媒に用いることができるが、しかし本発明においては又シクロペンテン類重合用
の新規触媒であるα−ジイミン錯体が開示される。
【0002】
【技術背景】
ニッケル及びパラジウムのα−ジイミン錯体は、シクロペンテン自体を含む各
種のオレフィンの重合用に公知の触媒である。例えばWorld Patent Application
96/23010参照。しかしながら、このような触媒を用いた、各種の置換シクロペ ンテンの重合法は報告されていない。
【0003】 3−メチルシクロペンテンのホモポリマーは報告されている。例えばJ. Boor,
et. al., Die Makromolekulare Chemie, vol. 90, p. 26-37 (1966) 参照。
【0004】 World Patent Application 96/23010及び98/27124、並びにU. S. Patent 5,88
0,241では、溶融加工が可能なホモポリシクロペンテンが述べられている。
【0005】
【発明の要約】
本発明は、3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3−エチ
ルシクロペンテン又は3−シクロペンチルシクロペンテン、及び場合によりシク
ロペンテン、の一つまたはそれ以上に由来する繰返し単位を含むポリマーであっ
て、但し、該ポリマーが3−メチルシクロペンテンのホモポリマーである場合は
、存在する繰返し単位の少なくとも40モル%が式
【0006】
【化9】
【0007】 であるものに関する。
【0008】 本発明は又、3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3−エ
チルシクロペンテン及び3−シクロペンチルシクロペンテン、及び場合によりシ
クロペンテン、からなるグループから選ばれた、一つまたはそれ以上のオレフィ
ンを、−100℃から約+200℃の温度で、当該オレフィンを式
【0009】
【化10】
【0010】 の化合物のニッケル又はパラジウム錯体、及び場合により他の共触媒(cocatalys
t)、を含むオレフィン重合触媒系と接触させることによって重合させる方法に関
するが、この場合、 R2及びR5は、各々独立して、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビルであり
、ただしイミノ窒素原子と結合した炭素原子には、少なくとも2個の炭素原子が 結合するものであり;又 R3及びR4は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルで
あるか、又はR3とR4を合わせたものがヒドロカルビレン又は置換ヒドロカルビ
レンであり、炭素環式環(carbocyclicring)を形成するものである。
【0011】 又本発明で開示するのは、式
【0012】
【化11】
【0013】 の化合物であって、この場合: Xの各々が独立してアニオンであり; nが2又は3であり; R3とR4を合わせたものが
【0014】
【化12】
【0015】 であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14が、各々独立 して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル又は官能基であり; そして但し: R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であるときは、該化合物がアンチ形
であり; R5、R9、R10、及びR14の一つ以下が水素であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14の、相互に隣 合う任意の二つが環を形成してもよく;かつ、 R5がR9と異なるものである。
【0016】 本発明は又、一つ又はそれ以上のシクロペンテン及び置換シクロペンテンを、 −100℃から約+200℃の温度で、当該オレフィンを、式
【0017】
【化13】
【0018】 の化合物、及び場合により共触媒、を含むオレフィン重合触媒系と接触させるこ
とを含んで成る重合法に関するが、この場合: Xの各々が独立してモノアニオンであり; nが2又は3であり; R3とR4を合わせたものが
【0019】
【化14】
【0020】 であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14が、各々独立 して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル又は官能基であり; そして但し: R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であるときは、該化合物がアンチ形
であり; R5、R9、R10、及びR14の一つ以下が水素であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14の相互に隣合 う任意の二つが、環を形成してもよく;かつ、 R5がR9と異なるものである。
【0021】 本発明は又、融点の終点が325℃〜約380℃であるホモポリシクロペンテンに関
する。
【0022】
【発明の詳細】
本発明においては、一定の術語が一定の化学基又は化合物を定義するために用
いられる。以下これらの術語を定義する。
【0023】 ・「ヒドロカルビル基」は、炭素と水素のみを含む1価の基である。別に記載
がない場合、本発明でいうヒドロカルビル基としては、1〜約30の炭素原子を
含むものが好まれる。
【0024】 ・本発明でいう「置換ヒドロカルビル」は、一つ又はそれ以上の置換基を含む
ヒドロカルビル基であって、これらの置換基が、これらの基を含む化合物がおか
れる工程条件下で不活性であるものを意味する。この置換基は又、工程を実質的
に阻害しないものである。別に記載がない場合、本発明でいう置換ヒドロカルビ
ル基としては、1〜約30の炭素原子を含むものが好まれる。「置換される」対
象としては複素環式芳香環が含まれる。
【0025】 ・アルキルアルミニウム化合物は、少なくとも一つのアルキル基がアルミニウ
ム原子と結合している化合物を意味する。アルコキシド、酸素、及びハロゲンの
ような、その他の基も又、化合物中のアルミニウム原子と結合していてもよい ・本発明でいう「ヒドロカルビレン」は、炭素及び水素のみを含む2価の基を
意味する。典型的なヒドロカルビレン基は、−(CH2)4−、−CH2CH(CH2CH3)CH2CH 2 −及び
【0026】
【化15】
【0027】 である。
【0028】 別に記載がない場合、本発明でいうヒドロカルビレン基としては、1〜約30
の炭素原子を含むものが好まれる。
【0029】 ・本発明でいう「置換ヒドロカルビレン」は、一つ又はそれ以上の置換基を含
むヒドロカルビレン基であって、これらの置換基が、これらの基を含む化合物が
おかれる工程条件下で不活性であるものを意味する。トリフルオロメチルにおけ
るように、すべての水素原子が置換されていてもよい。この置換基は又、反応を
実質的に阻害しないものである。別に記載がない場合、本発明でいう置換ヒドロ
カルビレン基としては、1〜約30の炭素原子を含むものが好まれる。「置換さ
れる」対象としては複素環式芳香環が含まれる。
【0030】 ・(不活性な)官能基は、その基が含まれる化合物のもつ効用を実質的に阻害
せず、かつその化合物が意図された目的に有用でなくなる程度にまで、その化合
物を不安定にしないような官能基を意味する。有用な官能基にはハロ及びエーテ
ルが含まれる。
【0031】 ・本発明でいう「アンチ」は、R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であ
るとき、その同一基(すなわちR5とR10、及びR9とR14の対が、α−ジイミン
原子団の二つの炭素と二つの窒素原子及びニッケル原子によって形成される近似
的平面(approximate plane)の、反対側に位置することを意味する。
【0032】 本発明で述べる、ニッケル又はパラジウムのα−ジイミン錯体を用いた置換シ
クロペンテン(SCP)のための重合方法においては、World Patent Applicati
on 96/23010に報告されたものと同じ触媒化合物と方式と条件が用いられるが、 それらは本発明に参照として包含される。上記に報告されている好ましいニッケ
ル及びパラジウム錯体で、特にシクロペンタジエン自体の重合用に好ましいもの
は、本発明で報告されるSCPの重合用に好ましい。同様に、温度及び、(もし
使用される場合)溶剤などについての好ましい諸条件も、本発明において好まし
い。好ましい共触媒は、WO 96/23010における場合と同様に、アルキルアルミニ ウム化合物である。
【0033】 本発明において報告される各種のSCPは、重合した結果得られるポリマー中
に、一種又はそれ以上の「通常でない(unusual)」繰返し単位を生成する。い かなるSCPも、シクロペンチル環中に存在する二重結合の単に両側に付加する
だけで重合してポリマーとなることは殆どない。又ニッケル及びパラジウム錯体
を用いて得られる繰返し構造の間には違いが存在するかもしれない。各種のポリ
マーの構造について以下に述べる。
【0034】 ・3−、及び4−メチルシクロペンテンにPd触媒を用いた場合 (実施例4、5及び8参照)。これらの二つのモノマーは、Pd触媒によって殆ど
同一のポリマーを与える。繰返し単位の大多数は、式
【0035】
【化16】
【0036】 の、1,3'−トランスであり、典型的には繰返し単位の約80モル%である。
【0037】 1,2'−トランス単位
【0038】
【化17】
【0039】 も又、副次的な量で存在し、典型的には繰返し単位の約10〜25モル%である。ペ
ンダント(pendant)メチル基を含む繰返し単位も又、特に4−メチルシクロペ ンテンからのポリマーには、少量存在するかも知れない。
【0040】 ・3−メチルシクロペンテンにNi触媒を用いた場合 (実施例6)。 この重合によっては、式(II)の繰返し単位の相当量(好まし くは40モル%以上、典型的には60モル%)を含むポリマーが得られる。繰返し単
位(IX)もまた相当量、典型的には繰返し単位の約40モル%存在する。
【0041】
【化18】
【0042】 ・4−メチルシクロペンテンとNi触媒 (実施例13)。 これによっては、相当量の繰返し単位(II)及び(IX)、典 型的には各約50モル%、を含むポリマーが得られる。
【0043】 ・3−エチルシクロペンテンにPd触媒を用いた場合 (実施例9)。 このポリマーは2種の支配的な構造、1,3’−トランス(IV )、及び1、2’−トランス(V)を有する。
【0044】
【化19】
【0045】 主要な繰返し単位、典型的には約75モル%、は(IV)であり、一方副次的な繰返
し単位は(V)であり、通常相当量、典型的には約25モル%が存在する。
【0046】 ・3−エチルシクロペンテンにNi触媒を用いた場合 (実施例12)。 相当量存在すると信じられる繰返し単位は、(IV)及び(VI )を含む。典型的には(IV)が主要な繰返し単位で、しばしば約70モル%であり
、一方(VI)は、典型的には繰返し単位の約30モル%である。
【0047】
【化20】
【0048】 ・シクロペンチルシクロペンテンにNi触媒を用いた場合 (実施例2)。 このポリマーにおいては、トランス1,3−シクロペンチル(V
II)がポリマーの主要な繰返し単位で、典型的には約80モル%であり、一方シス
1,3−結鎖(enchainment)(VIII)は、副次的ではあるが、通常繰返し単位 の相当な部分を占め、典型的には約20モル%である。
【0049】
【化21】
【0050】 本発明でいう、ある特定ポリマー中の繰返し単位の「相当」量とは、繰返し単
位の少なくとも10モル%であることを意味する。
【0051】 本発明で述べるホモ−及びコポリマーは、熱可塑成形樹脂(大気条件において
結晶性又はガラス状であるもの)として、又はエラストマー(大気条件において
ゴム状であるもの)として有用である。シクロペンテンとのコポリマーにおいて
は、置換シクロペンテンを使用することによって、ホモポリシクロペンテンと比
較して、ポリマーの融点を低下させることができる。
【0052】 (X)のような錯体においては、R5、R10、R9、及びR14の何れもが水素で ない場合、アリール基のC−N結合のまわりの回転は束縛されることが知られてい
る。このため、R5とR10が同一であり、又R9とR14が同一である場合、この錯
体は、シン又はアンチ異性体として、存在、かつ単離し得る。(X)は、この化 合物のアンチ形である。R5、R9、R10、及びR14は、ヒドロカルビル、置換ヒ
ドロカルビル、又はハロであることが好まれる。他の好ましい態様としては、R 5 、R9、R10、及びR14のすべてがアルキルであるが、R5とR10がメチルであ り、かつR9及びR14は二つ以上の炭素を持つ同一のアルキル基であることがよ り好まれ、特に好ましくはR9及びR14がイソプロピルである。Xがハライドであ
るもの及び/又はnが2であるものも又好まれる。(X)において、R3とR4を 合わせたものが(An)であるものも又好まれる。
【0053】 (X)はWorld Patent Application 96/23010に述べられた方法により製造でき
る。アンチ異性体は分別晶出により単離できる。
【0054】 本発明で述べる、(X)を用いた重合工程においては、α−ジイミン錯体につ いてWorld Patent Application 96/23010で報告されたものと同一の触媒方式と 条件が用いられるが、それらは本発明に参照として包含される。又好ましい構造
、特にシクロペンテン自体の重合のために好ましいものがそこに報告されており
、それらは(X)を用いた重合のためにも好ましい。同様に、温度及び(もし使 用される場合)溶剤などについての好ましい諸条件も、本発明において好ましい
。好ましい共触媒は、WO 96/23010における場合と同様に、アルキルアルミニウ ム化合物である。
【0055】 シクロペンテンを重合する際、(X)のような化合物は、他のα−ジイミンニ ッケル錯体によって得られるポリマーとは、往々にして異なる物性を持つポリマ
ーを与える。例えば、同一条件においては、融点が若干高くなる傾向がある。こ
れは、他のニッケルα−ジイミン錯体と比較して、これらの錯体が異なった構造
の立体規則性(stereoregulation)を持つためであると信じられている。他のα−
ジイミンニッケル錯体は、連鎖末端制御機構により、部分的にアイソタクチック
なポリシクロペンテンを与える。(Stephan J. McLain et. al., Macromolecule
s, Volume 31, Number 19, pages 6705-6707, 1998)。本参照資料に述べられた
方法によるヒドロオリゴマー化(hydrooligomerization)反応を研究することに
よって、本発明者らは驚くべきことに、化合物(X)は、α−ジイミンニッケル 錯体において認められた立体化学の連鎖末端制御(chain-end control)ではなく 、重合のエナンチオ部位(enantiosite)制御を行うことを見出した。本発明者 らは、この立体制御機構によって、部分的にアイソタクチック(isotactic)なポ リマー中に、より長いアイソタクチックセグメントが生成し、その結果、より高
い融点が得られると信ずる。もし重合温度を上げれば、いかなるα−ジイミンニ
ッケル錯体から製造されるポリシクロペンテンの融点も通常低下する。重合速度
は通常、温度と共に増加するので、重合はより高温で行うことが、通常好ましい
。そのため、重合速度とポリマーの融点の間をバランスさせることが、往々にし
て必要となる。R3とR4を合わせたものが(An)である時の(X)の利点は、そ
れがより高い重合温度で使用可能であり、得られるポリマーはより低い反応温度
において得られるポリマーよりは低融点ではあるものの、なおかつ相対的に高融
点を持つポリマーを与えることである。
【0056】 実施例中では、金属のα−ジイミン錯体、及びα−ジイミン自体を表示するた
めに下記の方式が用いられる。α−ジイミンは「DAB」の略号で示される。「
DAB」の左側には、窒素原子と結合する二つの基が示され、本発明ではしばし
ば、R2及びR5と呼ばれる。「DAB」の右側には、α−ジイミン原子団中の二
つの炭素上の基が示され、本発明では通常R3及びR4と呼ばれる。これらすべて
の右には、金属、金属と結合した配位子が示され、そして最後に、いかなるアニ
オンもが(X)として示される。
【0057】 実施例においては以下の略称が用いられる: 3-EtCyp - 3−エチルシクロペンテン 3-MeCyp - 3−メチルシクロペンテン 4-MeCyp - 4−メチルシクロペンテン BAF - テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレ ート DSC - 示差走査熱量分析 Hf - 融解(溶解)熱 MeOH - メタノール PMAO - ポリメチルアルミノキサン RT - 室温 TCB - 1,2,4−トリクロロベンゼン Tg - ガラス転移温度 TGA - 熱重量分析 Tm - 融点NMR技術 以下に本発明に述べるポリマーの構造決定に用いられた技術の一部を概説する
。 INADEQUATE(Incredible Natural Abundance DoublE QUAntum Transf
er Experiment)法: この2次元NMR技術は、炭素原子間の結合性についての情報を与えるもので
ある。2次元等高線図は、炭素原子とその二重量子周波数(double quantum freq
uency)との間の相関を示す。同じ二重量子周波数を持つ(2次元プロットの同じ
「列」上において相関を持つ)炭素原子は共有結合により結合している。これは
信号対雑音比が「極めて低い」13C観察試験法(observe experiment)であり、1
試料あたり4日間を要することがある HMQC(Heteronuclear Multiple Quantum Coherence)法: この2次元NMR技術は、相互に直接結合している炭素とプロトン間の結合性
についての情報を与えるものである。2次元等高線プロットにおける相関が、各
プロトンシグナルと、そのプロトンと共有的に結合している炭素に関する炭素シ
グナルとを関係づける。これは信号対雑音比が高い、極めて早い1H NMR観察
試験法である。デジタル分解能は、1H次元(dimention)において最良である。 HSQC(Heteronuclear Single Quantum Coherence)法: この2次元NMR試験法は、基本的にHMQC法と同じ結果を与えるが、より
短い緩和時間定数(relaxation time constant)をもつポリマーについては、より
すぐれている場合がある。 HETCOR(HETeronuclear CORrelation)法: この2次元NMR技術は、相互に直接結合している炭素とプロトン間の結合性
についての情報を与えるものである。2次元等高線プロットにおける相関が、各
炭素シグナルと、その炭素と共有的に結合しているプロトンに関するプロトンシ
グナルとを関係づける。これは信号対雑音比が低い13C観察試験法である。デジ
タル分解能は、13C次元において最良である。 HMBC(Heteronuclear Multiple Bond Correlation)法: この2次元NMR技術は、2及び/又は3ボンドの共有結合によって分離され
ている炭素とプロトン間の結合性についての情報を与えるものである。2次元等
高線プロットにおける相関が、各プロトンシグナルと、そのプロトンから2及び
/又は3ボンド離れた炭素に関する炭素シグナルとを関係づける。これは信号対
雑音比が中程度の1H NMR観察試験法であり、真に成功させるためには磁界勾
配が必要である。デジタル分解能は、1H次元において最良である。炭素がプロ トンを伴う必要がないので、これはHMQC−TOCSY法に対する有用な補助
技術となり得る。 TOCSY(TOtal Correlation Spectroscopy)法: この2次元NMR技術は、ある特定の近隣領域にあるすべてのプロトンついて
の情報を与えるものである。その近隣領域がいかに大きいかは、その試験法にお
いて用いられるNMRスピンロック(spin lock)の長さに依存し、調節が可能で ある。近隣領域は、近隣の炭素上に対状態で存在し、相互に対としてスピン結合
したプロトン群を囲むものである。四級炭素、エーテル、カルボニル等は、近隣
の炭素上のプロトン鎖を切断し近隣領域を限定する。これは信号対雑音比が高い 1 H観察試験法である。 HMQC−TOCSY(又はHSQC−TOCSY)法: この試験法はHMQC(又はHSQC)法とTOCSY法を結合したものであ
る。その結果、各プロトンはその近隣にあるすべてのプロトン付加炭素との相関
を示し、従って、対として共有的に結合する炭素の「群」を定義づける。これは
信号対雑音比が中程度の、1H NMR観察試験法である。デジタル分解能は、1 H次元において最良である。ポリマーの特定の領域又は微細構造に属するプロト
ン及び炭素の双方をグループ分けするので、これは最も有用な試験法の一つであ
る。 COSY(COrrelation SpectroscopY)法: この2次元NMR技術は、一般に近隣の炭素上にあるか又は4ボンド離れた位
置の、相互にスピン結合したプロトンについての情報を与えるものである。これ
は信号対雑音比が高い、極めて早い1H NMR観察試験法である。 DEPT(Distortionless Enhancement by Polarization Transfer)法: この1次元多重パルスNMR試験法は、各炭素原子に付随するプロトンの数に
ついての情報を与えるものである。1又は3個のプロトンが付随する炭素は陽性
であり、2個のプロトンが付随する炭素は陰性であり、プロトンが全く付随しな
い炭素はこの試験法では観察されない。これは13C観察試験法であるが、磁化が
プロトンから移動し、かつ(より遅い炭素ではなく)プロトンの緩和時間に応じ
て掃引が繰り返されるため信号対雑音比は極めて高い。融点 ポリマーの融点、特にホモポリシクロペンテンの融点は、示差走査熱量分析に
よって、15分/分の加熱速度で(別記ないときの場合をいう、但しこの速度は本
発明請求項に適用される速度である − これより加熱速度が遅いと、やや低い融
点が得られる傾向があり、これより加熱速度が早くても、やや低い融点が得られ
る傾向がある)測定され、融解吸熱(melting endotherm)が最大である点をもっ て融点とした。しかしながら、このポリマーは比較的ぼやけた融点を持つ傾向が
あり、それ故、融点の終点をもって「融点」とすることが好まれている。この方
法は、融解の終点を融解吸熱の終点(高温端(high temperature end))として
とらえ、この終点をDSCシグナルが当初の(外挿による)基準線に戻る点とし
てとらえること以外は同じである。もし融点の終点をもって融点とするという記
述がない限り、融解吸熱のピークをもって融点ととらえることとした。モノマー入手源 3−メチルシクロペンテン(3-MeCyp); Nugent et. al. (J. Am. Chem. Soc
., 1955, vol. 117, p. 8992)の方法に従って製造し、脱気し、ドライボックス 中、5Åモレキュラーシーブ上で貯蔵した。
【0058】 3−エチルシクロペンテン(3-EtCyp)(Wiley Organics社, 99%)は、脱気し
、窒素パージしたドライボックスに入れた。次いでアルミナ層を通し、5Åモレ
キュラーシーブ上で貯蔵した。
【0059】 4−メチルシクロペンテン(4-MeCyp)(Carnagie Mellon大学−American Pet
roleum Institute規格品)は、入手したものをそのまま使用した。
【0060】 シクロペンチルシクロペンテンは、Chemsampco社より入手した。
【0061】
【実施例】実施例1 コポリ(シクロペンテン/3−エチルシクロペンテン)の製造 ドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバイアルに:(XII
I)(0.04 g, 0.06 mmol); トリス(パーフルオロフェニル)ボラン (0.094
g, 0.184 mmol); シクロペンテン(2.08 g, 30.5 mmol); 3−エチルシ
クロペンテン (2.92 g, 30.4 mmol)そして次にトリエチルアルミニウム (1.
0 Mヘキサン溶液, 183 μl, 0.183 mmol)をこの順序で加えた。反応物は始め
発熱し、1時間以内に粘度が上昇した。反応物をIKA Vibrax-VXR(R)ミキサーで、
合計17時間混合した後、トルエン(8 ml)と8−ヒドロキシキノリン (0.05 g,
0.34 mmol)の溶液を加え、この混合物を一夜静置した。混合物をシンチレーシ
ョンバイアルから小さな三角フラスコへ移し、30 mlの追加トルエンと共に、2時
間攪拌して完全に溶解させた。混合物を次に500 mlのMeOH中に移して沈殿させ、
ろ過し、MeOHで洗浄し、110℃で4時間真空系で乾燥した。正味重量 = 2.87 g。
DSC(加熱速度 30℃/分)によれば、ポリマーは、58℃にTgがあり、溶融 転移はなかった。実施例2 ポリ(3−シクロペンチルシクロペンテン)の製造 ドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバイアルに:(XI
II)(0.024 g, 0.036 mmol); トリス(パーフルオロフェニル)ボラン (0.
056 g, 0.109 mmol); 3−シクロペンチルシクロペンテン(2.46 g, 18.1
mmol);そして次にトリエチルアルミニウム (1.0 Mヘキサン溶液 109 μl, 0
.109 mmol)をこの順序で加えた。反応物をIKA Vibrax-VXR(R)振動ミキサーで、
70時間混合すると、最後には反応混合物は流動性を失った。70時間後、8−ヒド
ロキシキノリン(0.106 g, 0.726 mmol)とトルエン(8.8 ml)を加えて、反応 を停止させ、2時間混合した。この時間中にポリマーの全部は溶解しなかった。 反応物を、50 mlの攪拌中のMeOH中に投入し、ろ過し、3 X 20 mlの新しいMeOHで
洗浄した。次にこのポリマーを、120℃で20 mlのクロロベンゼンに再溶解し、冷
却後攪拌中のポリマー溶液にMeOH(60 ml)を徐々に加えることによって逆沈殿 させた。ポリマーは小塊となって沈殿した。曇った上層液をデカントし、エラス
トマー状の固形物を、各回15 mlのMeOH中で、3回スラリー化し、混練した。各混
練操作後、上層の洗液を、デカントしてポリマーから分離した。ポリマーをドラ
イボックス前室中で一夜乾燥し、次に125℃で4時間真空系で乾燥した。正味重量
= 1.17 g。DSC(加熱速度 30℃/分)によれば、ポリマーは、70℃のTg を有した。実施例3 コポリ(シクロペンテン/3−エチルシクロペンテン)の製造 ドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバイアルに:(XI
II)(0.0095 g, 0.014 mmol); トリス(パーフルオロフェニル)ボラン (0
.022 g, 0.043 mmol); シクロペンテン(9.34 g, 137 mmol);3−エチル シクロペンテン (0.66 g, 6.86 mmol)そして次にトリエチルアルミニウム (
1.0 Mヘキサン溶液, 43 μl, 0.043 mmol)をこの順序で加えた。反応物をIKA
Vibrax-VXR(R)振動ミキサーで96時間攪拌した後、メチレンクロライド(1 ml)
及び8−ヒドロキシキノリン(0.043 g, 0.29 mmol)を加えて、反応を停止させ
た。次に反応物を、50 mlの攪拌中のMeOH中に注ぎ込み、ろ過し、3 X 20 mlのMe
OHで洗浄した。固形物は真空オーブン中で一夜、120℃で、窒素をゆるやかに流 しながら乾燥した。正味重量 = 1.53 g。実施例4 Pd触媒を用いた3−メチルシクロペンテンの重合 窒素パージしたドライボックス内で、パラジウム触媒、{[(2,6-iPr2Ph)2D
ABMe2]Pd(CH2CH2CH2CO2Me)}BAF (46 mg, 0.031 mmol)を1 mlの無水CH2Cl2
溶解した。3-MeCyp(1 ml)を加え、得られた溶液を7日間攪拌すると、その間に
液は徐々に暗色になった。揮発性の溶媒と未反応のモノマーを除去し、得られた
粘着性のポリマーをMeOHで洗い、乾燥した。 Tg = 10℃ (DSC)実施例5 Pd触媒を用いて重合させた3-MeCyp 窒素パージしたドライボックス内で、パラジウム触媒、{[(2,6-iPr2Ph)2D
ABMe2]Pd(CH2CH2CH2CO2Me)}BAF (0.020 g, 0.014 mmol)を無水CH2Cl2(1 ml
)に溶解し、3-MeCyp(1.25 ml)を加えた。得られた溶液を2時間攪拌した後、 液は粘性となった。4時間後には固形化し、攪拌が止まった。溶液は更に5日間 そのまま反応させた後、溶剤と揮発物を除去し、得られた泡状物を真空下で一夜
乾燥した。 収量 = 0.72 g。実施例6 Ni触媒を用いて重合させた3-MeCyp 窒素パージしたドライボックス内で、ニッケル触媒、[(2,4,6-Me3Ph)2DABA
N]NiBr2 (0.010 g, 0.015 mmol)を無水トルエン(1 ml)中に入れ、3-MeCyp (1.25 ml)を加えた。攪拌下PMAO(1.1 ml, 9.8 wt% Al トルエン溶液、 A
kzo社)を加え、得られた濃紫色の(deep purple)溶液を5日間攪拌した。次に これをドライボックスから出して、MeOH/10%HClを加えた。粘着性のポリマーが
沈殿し、溶媒をデカントした。攪拌しながらポリマーをMeOHで繰り返して洗浄す
ると、細かい粉末が生成した。粉末をろ過し、洗浄し、乾燥した。実施例7 シクロペンテン/3−メチルシクロペンテンコポリマー 窒素パージしたドライボックス内で、パラジウム触媒、{[(2,6-iPr2Ph)2D
ABMe2]Pd(CH2CH2CH2CO2Me)}BAF (77 mg, 0.053 mmol)をCH2Cl2(2 ml)に溶
解し、そしてシクロペンテン(2 ml)及び3-MeCyp(1 ml)を加えた。この溶液 を4日間攪拌した後、揮発物を除去した。MeOHを加えてポリマーをこし取り、MeO
Hでよく洗浄し、最後に2% Irganox(R)1010/アセトン溶液で洗い、乾燥した。収 量 = 1.06 g。 Tm(DSC) = 210.5℃, Tg(DSC) = 73℃。 13C −NMR(TCB, 120℃)は、〜5%の3-MeCyp含量を示した。実施例8 Pd触媒を用いた4−メチルシクロペンテンの重合 窒素パージしたドライボックス内で、パラジウム触媒、{[(2,6-iPr2Ph)2D
ABMe2]Pd(CH2CH2CH2CO2Me)}BAF (20 mg, 0.031 mmol)を1 mlのCH2Cl2に溶解
した。4-MeCyp(1 ml)を加え、得られた溶液を5日間攪拌すると、その間に液 は徐々に暗色になった。揮発性の溶媒と未反応のモノマーを除去すると、粘着性
のオレンジ色の泡状物(0.25 g)が得られた。実施例9 Pd触媒を用いて重合させた3−エチルシクロペンテン ドライボックス内で、パラジウム触媒、{[(2,6-iPr2Ph)2DABMe2]Pd(CH2C
H2CH2CO2Me)}BAF (24 mg, 0.016 mmol)を無水ジクロロエタン(2 ml)2に溶 解し、3-EtCyp(1.58 g)を加えた。このオレンジ色の溶液を室温で攪拌すると 、12時間後には固形化した。8日後、揮発物を除去した。ポリマーをドライボッ クスから出し、MeOHを加えてポリマーをこし取り、MeOHでよく洗浄し、最後に2%
Irganox(R) 1010/アセトン溶液で洗い、乾燥した。収量 = 1.06 g。DSC分 析において、結晶性は観察されなかった。実施例10 Ni触媒を用いて重合させた3−エチルシクロペンテン ドライボックス内で、ニッケル触媒、[(2-PhPh)2DABMe2]NiBr2 (10.8 mg
, 0.018 mmol)を無水トルエン(2 ml)中に入れ、3-EtCyp(1.72 g)を加えた 。攪拌下PMAO(0.5 ml, 9.8 wt% Al トルエン溶液、 Akzo社)を加え、得ら
れた濃紫色の(deep purple)溶液を8日間攪拌した。次にこれをドライボック スから出して、MeOH/10%HClを加えた。有機層を単離して揮発物を除去した。こ
れをMeOHで繰り返して洗浄し、乾燥した。収量 = 0.43 gの 粘性油。実施例11 Ni触媒を用いて重合させた3−エチルシクロペンテン ドライボックス内で、ニッケル触媒、[(2,4,6-Me3Ph)2DABAN]NiBr2 (16.
5 mg, 0.026 mmol)をガラスバイアルに入れ、3-EtCyp(2.5 g)を加えた。攪拌
下B(C6F5)3(40 mg, 0.08 mmol)及びAlEt3 (0.08 ml, 0.08 mmol)を加え、得
られた濃紫色の溶液を8日間攪拌した。この時反応物は固形化していた。これを
ドライボックスから出して、CH2Cl2に溶解し、MeOH中に加えて沈殿させた。生成
物をろ過し、MeOHでよく洗浄し、真空下で乾燥した。収量 = 2.27 g。TGAで
は、400℃まで重量減少はみられなかった。Tg(DSC) 11.3℃。DSCでは
、融点は観察されなかった。実施例12 Ni触媒を用いた3−エチルシクロペンテンの重合 ドライボックス内で、ニッケル触媒、[(2-PhPh)2DABMe2]NiBr2 (15.8 mg
, 0.026 mmol)をガラスバイアルに入れ、3-EtCyp(2.5 g)を加えた。攪拌下B(
C6F5)3(40 mg, 0.08 mmol)及びAlEt3 (0.08 ml, 0.08 mmol)を加え、得られ
た濃褐色(deep brown)の溶液を8日間攪拌した。この時反応物は粘性化してい
た。これをドライボックスから出して、CH2Cl2に溶解し、MeOH中に加えて沈殿さ
せた。この液を傾斜し、同様にMeOHで繰り返して洗浄し、最終的に真空下で乾燥
した。収量 = 1.83 gの 粘性の油状ポリマー。TGAでは、350℃まで重量減少
はみられなかった。Tg(DSC) 1.9℃。DSCでは、融点は観察されなかっ
た。実施例13 Ni触媒を用いて重合させた4−メチルシクロペンテン ドライボックス内で、ニッケル触媒、[(2,4,6-Me3Ph)2DABAN]NiBr2 (9.8
mg, 0.015 mmol)を、無水トルエン(2 ml)と共にガラスバイアルに入れ、4-M
eCyp(1 ml)を加えた。攪拌下PMAO−IP(0.8 ml, 12.8 wt% Al トルエン
溶液、 Akzo社)を加え、得られた濃紫色の溶液を10日間攪拌した。この時反応 物は粘性化していた。これをドライボックスから出して、MeOH/10%HClを加えポ
リマーを沈殿させた。次いでこれをCHCl3に再溶解し、MeOH中に加えて沈殿させ た。生成物をろ過し、MeOHでよく洗浄し、真空下で乾燥した。収量 = 0.41 gの
白色固形物。Tg(DSC) = 40.8℃。DSCでは、融点は観察されなかった 。実施例14 250 mlのコンデンサーつき、密栓付き、磁気攪拌棒つきの丸底三つ口フラスコ
に、(3.0 g, 16 mmol)のアセナフテンキノン、(5.6 g, 38 mmol)の2−メチ
ル−6−イソプロピルアニリン及び40 mlの氷酢酸を装入した。反応物をN2雰囲 気下、30分間加熱還流した。反応物を45分間かけて室温に冷却すると、赤橙色(
red orange)の固形物が溶液から沈殿した。固形物をこし取り、20 mlの氷酢酸 で、次いで2 X 25 mlのMeOHで洗浄した。固形物を、真空下室温で、50〜60時間 乾燥すると、(3.61 g, 8.12 mmol, 50.7%収率)の
【0062】
【化22】
【0063】 が得られた。
【0064】 1H NMR(500 MHz, CD2Cl2, ppm TMSの下流): 0.98 (d, CHMe 2, 6H), 1.
21 (d, CHMe 2 6H), 2.06, 2.10 (CH3, アンチ異性体(主)及びシン異性体(副 ), 6H), 3.00 (m, CHMe 2, 2H), 6.5 - 8.3 (芳香族プロトンの多重ピーク, 12
H)。実施例15 ドライボックス内で、1リットル丸底フラスコに、(2.01 g, 4.52 mmol)の (XII)、(0.697 g, 2.26 mmol)のNiBr2・1,2-ジメトキシエタン錯体及び26 ml
の無水メチレンクロライドを装入した。この混合物を室温で1.5時間攪拌した。 次にメチレンクロライドを蒸発させると、レンガ赤色(brick red)の固形残留 物が得られた。固形物を集めてソックスレー抽出器に入れ、ペンタンで4時間抽 出し、過剰の(XII)を除去した。得られた緑色をおびた(greenish)固形物を 、室温真空下で一夜乾燥すると、(1.17 g, 1.76 mmol, 78.1%収率)の粗
【0065】
【化23】
【0066】 が得られた。
【0067】 粗(XIII)(1.17 g)を、50 mlの無水メチレンクロライド中にとり、これに5
0 mlの無水ペンタンを加えると、溶液はやや曇った。この溶液を細かいガラスの
漏斗でろ過し、125 ml三角フラスコに受けた。このフラスコを密栓して、室温で
一夜静置すると、晶出が起った。この晶出した固形物をろ過し、3 X 20 mlのジ エチルエーテルで洗った。この生成物を一夜真空下で乾燥すると、0.87 gの、緑
色をおびた微粉状の、結晶性固形物が得られた。
【0068】 この微粉状の結晶性固形物(0.87 g)を14 mlの無水メチレンクロライドに溶 解した。この混合物に8.5 gのペンタンを直ちに加え、次いで2 gの追加のペンタ
ンを徐々に、溶液が濁り始める点まで加えた。この溶液をドライボックス内に一
夜、室温で静置すると、その間に緑色をおびた黄色の(greenish, yellow)結晶
が生成した。この固形物をろ過し、4時間真空下で乾燥すると、アンチ形の(XII
I)(0.55 g, 0.83 mmol, 36.7%全収率)が得られた。1H NMR(500 MHz, CD 2 Cl2, ppm TMSの下流): -15.351 (s, パラ−ArH, 2H), 2.868 (s, CHMe 2 6H)
, 3.556 (s, CHMe 2, 6H), 5.958(d, J = 4.0 Hz, アセナフテン ArH, 2H), 13.1
77 (ブロード s, CHMe2, 2H), 16.952 (d, J = 6.0 Hz, アセナフテン ArH,
2H) 22.525 (s. ArH, 2H), 22.917 (s, ArH, 2H), 23.692 (s, o-CH3, 6H), 25
.047 (s, ArH, 2H)。実施例16 ドライボックス内で、オーブンで乾燥したシュレンクフラスコに、シクロペン
テン(10 g, 147 mmol)及びアンチ−(XIII)(0.01 g, 0.015 mmol)を装入し
た。シュレンクフラスコを密封し、ドライボックス冷凍庫に入れ、40分間かけて
-24℃に冷却した。-24℃で、トリエチルアルミニウム (44 μl,1 Mヘキサン溶
液, 0.044 mmol)及びトリス(パーフルオロフェニル)ボラン (0.023 g, 0
.045 mmol)をフラスコに加えた。シュレンクフラスコを直ちに再密封し、ドラ イボックスから出して、0℃浴中に入れ、N2雰囲気下96時間攪拌すると、この間
に固形の沈殿物が生成した。96時間後、8-ヒドロキシキノリン(0.02 g, 0.1
38 mmol)を反応混合物に加えた。反応物を攪拌し、20分間で室温まで温めた後 、沈殿固形物をろ過し、フィルター上で3 X 30 mlのMeOHで洗浄した。こし取っ た固形物を真空下で乾燥すると、0.26 gの黄褐色(tan)の固形物が得られた。実施例17 ドライボックス内で、オーブンで乾燥したフィッシャー−ポーター管に、シク
ロペンテン(10 g, 147 mmol)及びアンチ−(XIII)(0.01 g, 0.015 mmol)、
トリエチルアルミニウム(44 μl,1 Mヘキサン溶液, 0.044 mmol)及びトリス
(パーフルオロフェニル)ボラン (0.023 g, 0.045 mmol)を装入した。管を
密封し、直ちにドライボックスから出して、50℃の油浴に16時間浸し、流動性が
なくなるまで混合を行った。16時間後、フィッシャー−ポーター管を油浴から出
し、外面を完全にきれいにした後、砕いてポリマーを取り出した。ポリマーを小
片に刻み、Waring(R) Blenderに入れた。ブレンダーに300 mlのMeOH及び8-ヒド
ロキシキノリン(0.02 g, 0.138 mmol)を装入し、そして高速で30分間駆動し
た。ブレンダーから得られた固形物を、フィルター上に捕集し、真空下室温で2 日間乾燥すると、5.65 gの固形物が得られた。ポリマーの溶融転移の完了は約32
5℃で起った。実施例18 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥した、磁気攪拌棒つきの
シンチレーションバイアル(バイアルA)に、(XIII)(0.0097 g, 0.0146 mmo
l)を加えた。オーブンで乾燥した別のシンチレーションバイアル(バイアルB )に、パーフルオロトリフェニルボラン(0.023 g, 0.045 mmol)、10 gのシ
クロペンテン(146.8 mmol)及び、23 μlのトリエチルアルミニウム(1.9 Mト ルエン溶液, 0.045 mmol)を加えた。バイアルBを完全に混合してボランを溶 解した後、バイアルBの内容物を、バイアルAに加え、混合物をVibramixer(R) で168時間室温で振とうした。168時間の激しい混合の後、1 mlのメタノールをバ
イアルに加えて反応を停止させた。10分間追加的に混合した後、反応混合物全体
を50 mlの濃塩酸/MeOH(3% v/v)中に加え、更に15分間混合した。固形沈殿物
を中程度の粗さのグラスフィルター上にこし取り、メタノールで、次いでIrgano
x 1010(R)/アセトン溶液(2 % wt/wt)で洗浄した。固形物を次に、真空中で一 夜乾燥した。正味乾燥重量 = 3.23 g。DSC(30℃/分)による測定では、ポ
リマーの溶融転移の完了は、約358℃で起った。実施例19 (XV)の製造 アセナフテンキノン(Acenathaquinone)(15 g, 82 mmol)、2,4,6−トリ
メチルアニリン(2.21 g, 16.4 mmol)及びギ酸(0.15 g)を450 mLの無水メタ ノール中で混和した。混合物を窒素雰囲気下、室温で60時間攪拌し、次いでロー
タリーエバポレーターで蒸発、乾燥した。残留物を450 mLの還流中の酢酸エチル
と共に30分間攪拌し、室温まで放冷した。混合物をろ過し、ろ液を蒸発させると
、4.3 gの赤橙色(red orange)の固形物が得られた。この固形物をヘキサン/ 酢酸エチル(3:1)を用いてシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製すると、オレンジ色の結晶性固形物として3.9 gのモノイミン(XIV)
が得られた(2,4,6−トリメチルアニリン基準で80%収率)。
【0069】
【化24】
【0070】 1H NMR(300 MHz, CDCl3): 2.2 (s, o-CH3, 6H); 2.6 (s, p-CH3 3H); 6.
9-8.6 (m, ArH, 8H)。モノイミン(XIV)(1.796 g, 6 mmol)を、500 mL丸底フ
ラスコ中で、20 mLの無水メタノール及び2滴のギ酸と混和した。この不均一系混
合物に、o−フェニルアニリン(0.20 g, 1.2 mmol)を加え、この反応物を室温
で24時間窒素雰囲気下攪拌した。この反応混合物をロータリーエバポレーターで
蒸発、乾燥した。オレンジ色の残留物を、ヘキサン/酢酸エチルの3:1混合物
を用いてシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー処理を行った。所望の製
品(XV)
【0071】
【化25】
【0072】 (0.285 g, 黄色固体)は、より早く溶離する一つの副生品の直後に溶離した。 これを−30℃で5 mLのヘキサンから再結晶すると、0.130 g(モノイミン XIV基 準で24%収率)が得られた。1H NMR(300 MHz, CD2Cl2): 1.80, 1.98 (s,s,
o-CH3, 6H); 2.29, 2.37 (s,s, p-CH3, 3H); 6.55-8.2 (m, ArH, 17H)。1.80と
2.29における、別の小さなメチル共鳴に基づけば、85:15の比で二つの異性体が 存在するようである。実施例20 (XVI)の製造 ガラスバイアル中で(XV)(0.050 g, 0.111 mmol)及びNiBr2(1,2−ジメトキ
シエタン) (0.034 g, 0.111 mmol)を1.7 mLのCH2Cl2中で混和し、窒素を満た したドライボックス内で、振動ミキサーで24時間振とうした。この溶液を0.45 μm PTFE 膜のフィルターでろ過し、溶媒を真空中で除去すると、さび褐色の(r
ust-brown)固形物が得られた。この生成物をペンタン(2 X 3 mL)で洗浄し、 真空中室温で乾燥すると、0.065 g(88%収率)が得られた。試料の一部を、ろ 過したトルエン溶液に液が濁るまでペンタンを徐々に加え、次に−30℃で一夜冷
却する、という方法でトルエン/ペンタン(1:1)から再結晶すると、(XVI )の暗紫色(dark purple)結晶が得られた。
【0073】
【化26】
【0074】 分析実測値(C33H26Br2N2Niとしての計算値): C, 59.76 (59.24); H, 4.
41 (4.19); N, 4.35 (3.92)。実施例21 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥した、磁気攪拌棒つきの
シンチレーションバイアル(バイアルA)に、(XVI)(0.0098 g, 0.0146 mmol
)を加えた。オーブンで乾燥した別のシンチレーションバイアル(バイアルB)
に、パーフルオロトリフェニルボラン(0.0225 g, 0.045 mmol)、10 gのシ クロペンテン(146.8 mmol)及び、23 μlのトリエチルアルミニウム(1.9 Mト ルエン溶液, 0.045 mmol)を加えた。バイアルBを完全に混合してボランを溶 解した後、バイアルBの内容物を、バイアルAに加えた。この混合物の半量をVi
bramixer(R)で72時間室温で振とうし、次いで3 mLのMeOHを加えて反応を停止さ せた。10分間追加的に混合した後、反応混合物全体を50 mlの濃塩酸/MeOH(3%
v/v)中に加え、15分間混合した。固形沈殿物を、中程度の粗さのグラスフィル
ター上でろ過し、メタノールで、次いでIrganox(R) 1010/アセトン溶液(2% wt/
wt)で洗浄した。次いで固形生成物を、真空中で一夜乾燥した。正味乾燥重量 = 0.80 g。DSC(30℃/分)による測定では、ポリマーの溶融転移の完了は 、約380℃で起った。実施例22 (XVII)の製造 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバ
イアルに、モノイミン(XIV)(0.6 g, 2.0 mmol)、20 mlのメタノール及び2−
イソプロピル−6−メチルアニリン(0.06 g, 0.40 mmol)を装入した。反応の触
媒として2滴のギ酸(〜0.4 mmol)を加えた。混合物を密封して、室温で6日間攪
拌した。6日後、2.0 gのシリカゲル 60の存在下、混合物全体を蒸発、乾燥した 。このシリカゲルを75/25 (v/v)ヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲル上 でカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物の帯はカラム内で目視可能であり
、採取された第一の画分であった。75/25 (v/v)ヘキサン/酢酸エチル中のT LCは、この生成物が、一つの主要成分を含む、化合物の混合物であることを示
した。この画分を蒸発して乾燥し、1H NMRで分析すると、生成物が、主要成
分が所望の配位子(XVII)である、混合物であることが確認された。
【0075】
【化27】
【0076】実施例23 (XVIII)の製造 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバ
イアルに(XVII)(0.135 g, 0.314 mmol)、4.7 mLの無水メチレンクロライド 及びNiBr2(1,2−ジメトキシエタン) (0.097 g, 0.314 mmol)を加えた。バイア
ルを密封し、4時間攪拌した。4時間後溶媒を真空下ドライボックス内で除去した
。次いで固形物を、3 X 10 mlのペンタンを用いて、シンチレーションバイアル 中でスラリー化し、静置して固形物を沈殿させ、次いで上層のペンタンをピペッ
トを通してデカントする方法で洗浄した。生成物(XVIII)は一夜真空中で乾燥 した。
【0077】
【化28】
【0078】実施例24 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバ
イアルに(XVIII)(0.0094 g, 0.0145 mmol)、パーフルオロトリフェニルボラ
ン(0.023 g, 0.045 mmol)、及びシクロペンテン(10 g, 146.8 mmol)を加え た。この混合物を10分間激しく振とうしてボランを溶解した。ボラン溶解の後、
44 μlのトリエチルアルミニウム(1.0 M ヘキサン溶液, 0.044 mmol)を加え 、混合物を更に30分間振とうすると、薄いピンクの曇り(slight pink haze)が
生じ始めた。この時点で5 gのアリコート(混合物の50%)をとって、別のシンチ
レーションバイアルに入れ、振とうにより168時間混合した。次にこの混合物に 1 mLのMeOHを加えて反応を停止させた。10分間追加的に混合した後、この反応 混合物全体を50 mlの濃塩酸/MeOH(3% v/v)中に加え、更に15分間混合した。
固形沈殿物を中程度の粗さのグラスフィルターでろ過し、3 X 20 mLのメタノー ルで、次いで20 mlのIrganox(R) 1010/アセトン溶液(2% wt/wt)で洗浄した。 固形物は次いで、ドライボックス内で、一夜真空中で乾燥した。正味乾燥重量 = 1.19 g。DSC(30℃/分)による測定では、ポリマーの溶融転移の完了は 、約350℃で起った。実施例25 窒素を満たしたドライボックス内で、オーブンで乾燥したシンチレーションバ
イアルに(XIII)(0.0086 g)、パーフルオロトリフェニルボラン (0.020 g)
、シクロペンテン(6.22 g)、3−エチルシクロペンテン(3.78 g)、及びトリ
エチルアルミニウム(39.2 μlの1.0 M ヘキサン溶液)をこの順で加えた。混合
物を15.5時間室温で、振動ミキサーで振とうし、次いで0.045 gの8−ヒドロキ シキノリンをトルエンに溶解したものを加えて反応を停止させた。反応が停止し
た混合物を150 mLのMeOH中に注ぎ、3日間攪拌した。混合物をろ過し、固形生成 物を中程度の粗さのグラスフィルター上に捕集し、そしてフィルター上で3 X 30
mLの追加MeOHで洗浄した。固形生成物を高真空系で、111℃で5時間乾燥した。収
量は、1.98gであった。13C NMRは、製品が約5モル%の3−エチルシクロペ ンテンを含むことを示した。DSC(30℃/分)は、融点の終点が約245℃であ ることを示した。この結果と、この触媒を用いて室温で製造したホモポリシクロ
ペンテン(実施例18)では融点の終点が358℃であることが対比できる。実施例26 ノルショウノウキノンは、K. Alder, et. al. Liebigs Ann. Chem. 593, 23 (
1955)の方法に従い、二酸化セレンを用いたノルショウノウの酸化によって製造 し、不安定な物質であるため、それ以上精製を行わずに使用した。
【0079】 ノルショウノウキノン(4.2 g, 34 mmol)及び2−イソプロピル−6−メチル アニリン(14.3 g, 96.2 mmol)を40 mLのメタノールに溶解した。溶液を室温で
2日間攪拌した。薄層クロマトグラフィー(シリカ、50% 酢酸エチル/ヘキサン
)は、溶媒の前端(elution front)溶離前線近くに2スポットのみを示した。溶液
をロータリーエバポレーターで蒸発すると褐色(brown)の粘性油が得られ、暗 色物質を除くため、これをジクロロメタンを用いて塩基性アルミナのカラムを通
して溶離した。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発すると、橙黄色(orange
-yellow)の粗油、ビス(2−イソプロピル−6−メチルフェニルイミノ)ノル ボルナン、(2,6-iPrMePhN)2NBが得られ、これを真空下乾燥した。実施例27 ドライボックス内で、実施例25からの粗(2,6-iPrMePhN)2NB(0.63 g, 1.6 m
mol)、及び(1,2−ジメトキシエタン)ニッケル(II)ブロマイド(0.50 g, 1.
6 mmol)を、50 mLのジクロロメタン中で混和し、一夜攪拌した。溶液を石油エ ーテルで希釈すると褐色(brown)の粉末が沈殿した。粉末を真空ろ過によって 捕集し、最小限量のジクロロメタン(20 mL)に溶解し、次いで再結晶化を誘起す るために石油エーテルで逐次希釈した。結晶を真空ろ過によって捕集し、真空下
で乾燥すると、0.06 gの[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2が得られた。実施例28 実施例1からの油の試料をメタノールに溶解し、水に滴下して希釈した。液か
らは油が分離した。この油を200 mLのヘキサン中にとり、水で繰り返して抽出し
た。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発し、得られた油を真空下乾燥した。
この油の1H NMR(500 MHz, CDCl3)スペクトルは、それが(2,6-iPrMePhN)2NB と、残った過剰の2−イソプロピル−6−メチルアニリンの混合物であることを
示した。
【0080】 この油の試料(0.94 g)を15 mLの氷酢酸に溶解し、1.5 mLの無水酢酸で処理 した。臭化ニッケル(II)(0.44 g, 2.0 mmol)を加え、混合物を数日間攪拌し
た。固形物を真空ろ過で捕集し、酢酸で2回洗い無色の洗液を得、ヘキサンで2回
洗い、そして真空下で乾燥した。この固形物をジクロロメタンに溶解し、溶液を
ろ過すると、暗色の不溶解性物質が残った。溶液を、固形物を沈殿させるのに十
分の量のヘキサンで希釈した。ろ過後、ろ液を濃縮することによって2度目の回 収物が得られた。固形物を合わせて最小限量のジクロロメタンに溶解した。この
溶液をヘキサンで徐々に希釈し、再結晶化を誘起した。ろ過によって赤褐色の(
red-brown)結晶を捕集し、ヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥すると、0.59 g(4
8 %)の[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2が得られた。実施例29 ドライボックス内で、実施例27からの[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2の試料(0.
0070 g, 0.012 mmol)を、ガラスバイアル中に秤りとった。シクロペンテン(11
mL, 10,000等量/Ni)を注射器で加えた。攪拌下、トリエチルアルミニウムの1
.9 Mトルエン溶液(0.040 mL, 6等量/Ni)及びトリス(ペンタフルオロフェニル
)ボラン(0.040 g, 6等量/Ni)を加えることによって、重合を開始させた。重 合の過程で十分な量のポリマーが析出したので、攪拌は全時間を通しては保持し
なかった。7日後、8−ヒドロキシキノリン(57 mg, 0.39 mmol)のトルエン溶 液を加えて重合を停止させた。ポリマーを250 mLのトルエンと共に、ブレンダー
中で分散させた。250 mLのメタノールで希釈することによって、黄緑色の(yell
ow-green)触媒残査を抽出した。ポリマーをこし取り、ろ液が無色になるまでメ
タノールで洗浄し、次にIrganox(R) 1010の0.5%アセトン溶液で処理した。ポリ マーを、窒素パージした真空オーブン中で、120℃で乾燥すると、3.49 g(4400 倍収量/Ni)のポリシクロペンテンが得られた。DSC(0-350 ℃, 10℃/分,
第2加熱(second heat)): Tg 101℃、Tm(開始点) 114℃、Tm(ピーク
) 232℃、Tm(終点) 324℃、Hf 35 J/g。 GPC(1,2,4-TCB, 135
℃、IR検出、 ポリエチレン校正): Mn 31,400, Mw 59,400, Mw/Mn 1.90, Mz
97,300, Mz/Mw 1.64。実施例30 ドライボックス内で、実施例28からの[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2の試料(0.
015 g, 0.025 mmol)を、ガラスバイアル中に秤り取った。シクロペンテン(22
mL, 10,000等量/Ni)を注射器で加えた。攪拌下、トリエチルアルミニウムの1.
9 Mトルエン溶液(0.079 mL, 6等量/Ni)及びトリス(ペンタフルオロフェニル
)ボラン(0.077 g, 6等量/Ni)を加えることによって、重合を開始させた。重
合の過程で十分な量のポリマーが析出したので、攪拌は全時間を通しては保持し
なかった。7日後、ポリマーを200 mLのトルエン及び8−ヒドロキシキノリン(5
7 mg, 0.39 mmol)と共に、ブレンダー中で分散させた。200 mLのメタノールで 希釈することによって、黄緑色の触媒残査を抽出した。ポリマーをこし取り、ろ
液が無色になるまでメタノールで洗浄し、次にIrganox(R) 1010の0.5%アセトン 溶液で処理した。ポリマーを、窒素パージした真空オーブン中で、120℃で乾燥 すると、4.86 g(2900倍収量/Ni)のポリシクロペンテンが得られた。DSC(
0-350 ℃, 10℃/分, 第2加熱): Tg 105℃、Tm(開始点) 124℃、Tm (ピーク) 256℃、Tm(終点) 329℃、Hf 37 J/g。 ポリマーの融点が 高すぎたため、メルトインデックス測定又は分子量分析を行うことはできなかっ
た。実施例31 ドライボックス内で、実施例28からの[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2の試料(0.
016 g, 0.026 mmol)及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(0.077 g,
6等量/Ni)を、ガラスバイアル中に秤り取った。シクロペンテン(22 mL, 10,00
0等量/Ni)を注射器で加えた。攪拌下、トリエチルアルミニウムの1.9 Mトルエ
ン溶液(0.079 mL, 6等量/Ni)を加えることによって、重合を開始させた。重合
の過程で十分な量のポリマーが析出したので、攪拌は全時間を通しては保持しな
かった。7日後、ポリマーを200 mLのトルエン及び8−ヒドロキシキノリン(60
mg, 0.39 mmol)と共に、ブレンダー中で分散させた。200 mLのメタノールで希 釈することによって、黄緑色の触媒残査を抽出した。ポリマーをこし取り、ろ液
が無色になるまでメタノールで洗浄し、次にIrganox(R) 1010の0.5%アセトン溶 液で処理した。ポリマーを、窒素パージした真空オーブン中で、120℃で乾燥す ると、9.28 g(5200倍収量/Ni)のポリシクロペンテンが得られた。DSC(0-
350 ℃, 10℃/分, 第2加熱): Tg 84℃、Tm(開始点) 114℃、Tm(ピ
ーク) 241℃、Tm(終点) 324℃、Hf 29 J/g。実施例32 ドライボックス内で、実施例28からの[(2,6-iPrMePhN)2NB]NiBr2の試料(0.
054 g, 0.089 mmol)をガラスびんに装入した。シクロペンテン(80 mL, 10,000
等量/Ni)を120 mLの1,2,4−トリクロロベンゼンに溶解した溶液の60 mLをとっ
てびんに加えた。攪拌下、まずトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(0.28
g, 6等量/Ni)を、次にトリエチルアルミニウムの1.9 Mトルエン溶液(0.30 m
L, 6等量/Ni)を加えることによって、重合を開始させた。30分後、この溶液を
残りのシクロペンテン溶液で希釈した。7日後、暗褐色の溶液は、静置するとゲ ル化するようになった。14日後、ポリマーを250 mLのトルエン及び8−ヒドロキ
シキノリン(0.42 g, 0.39 mmol)と共に、ブレンダー中で分散させた。250 mL のメタノールで希釈することによって、黄緑色の触媒残査を抽出した。ポリマー
をこし取り、ろ液が無色になるまでメタノールで3回洗浄し、次にIrganox(R) 10
10の0.5%アセトン溶液で処理した。ポリマーを、窒素パージした真空オーブン中
で、120℃で乾燥すると、41.64 g(6800倍収量/Ni)のポリシクロペンテンが得
られた。DSC(0-350 ℃, 10℃/分, 第2加熱): Tg 100℃、Tm(開始 点) 117℃、Tm(ピーク) 255℃、Tm(終点) 328℃、Hf 38 J/g。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月5日(2000.5.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 であり、また該ポリマーが、3−メチルシクロペンテン及び4−メチルシクロペ ンテンの一つ又は双方に由来する繰返し単位を含む場合は、これらの繰返し単位 の少なくとも10モル%が(II)であるポリマー。
【化2】 の化合物のニッケル又はパラジウム錯体、及び場合により他の共触媒、を含むオ
レフィン重合触媒系と接触させることによって重合させる方法であって、この場
合、 R2及びR5は、各々独立して、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビルであっ
て、ただしイミノ窒素原子と結合した炭素原子には、少なくとも2個の炭素原子 が結合するものであり、又 R3及びR4は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、
又はR3とR4を合わせたものがヒドロカルビレン又は置換ヒドロカルビレンであ
り、炭素環式環を形成するものである。
【化3】 であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14が、各々独立 して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル又は官能基であり; そして但し: R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であるときは、当該化合物がアンチ
形であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14の相互に隣合 う任意の二つが、環を形成してもよく;かつ、 R5がR9と異なるものである方法。
【化4】 である請求項8記載の方法。
【化5】 である請求項1記載のポリマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベネツト,アリソン・マーガレツト・アン アメリカ合衆国デラウエア州19803ウイル ミントン・フアルカークロード507 (72)発明者 イツテル,スチーブン・デイル アメリカ合衆国デラウエア州19807ウイル ミントン・バーリーミルドライブ7 (72)発明者 スイートマン,カール・ジエフリー アメリカ合衆国デラウエア州19803ウイル ミントン・ウエリントンロード8 (72)発明者 テイースリー,マーク・エフ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19350ラ ンデンバーグ・イーデンロード118 Fターム(参考) 4J100 AR04P CA01 CA04 CA05 CA06 DA24 FA08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3
    −エチルシクロペンテン又は3−シクロペンチルシクロペンテン、及び場合によ
    りシクロペンテン、の一つまたはそれ以上に由来する繰返し単位を含んで成るポ
    リマーであって、ただし該ポリマーが3−メチルシクロペンテンのホモポリマー
    である場合は、存在する繰返し単位の少なくとも約40モル%が式 【化1】 であるポリマー。
  2. 【請求項2】 3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3
    −エチルシクロペンテン及び3−シクロペンチルシクロペンテン、及び場合によ
    りシクロペンテン、からなるグループから選ばれた一つまたはそれ以上のオレフ
    ィンを、−100℃から約+200℃の温度で、当該オレフィンを式 【化2】 の化合物のニッケル又はパラジウム錯体、及び場合により他の共触媒、を含むオ
    レフィン重合触媒系と共に含むことによって重合させる方法であって、この場合
    、 R2及びR5は、各々独立して、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビルであっ
    て、ただしイミノ窒素原子と結合した炭素原子には、少なくとも2個の炭素原子 が結合するものであり、又 R3及びR4は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルで
    あるか、又はR3とR4を合わせたものがヒドロカルビレン又は置換ヒドロカルビ
    レンであり、炭素環式環を形成するものである。
  3. 【請求項3】 式 【化3】 の化合物であって、この場合: Xの各々が独立してアニオンであり; nが2又は3であり; R3とR4を合わせたものが 【化4】 であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14が、各々独立 して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル又は官能基であり; そして但し: R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であるときは、該化合物がアンチ形
    であり; R5、R9、R10、及びR14の一つ以下が水素であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14の相互に隣合 う任意の二つが環を形成してもよく;かつ、 R5がR9と異なるものである。
  4. 【請求項4】 R3とR4を合わせたものが、 【化5】 である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R5、R9、R10及びR14がすべてアルキルであり、R5、R9 、R10、及びR14の一つ以下が水素である請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R5及びR10がメチルであり、R9及びR14が2又はそれ以上
    の炭素を含む同一のアルキル基である請求項4記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R9及びR14がイソプロピルである請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】 −100℃から約+200℃の温度で、一つ又はそれ以上の、シク
    ロペンテン及び置換シクロペンテンを、式 【化6】 の化合物、及び場合により共触媒、を含むオレフィン重合触媒系と接触させるこ
    とを含んで成る、一つ又はそれ以上のシクロペンテン及び置換シクロペンテンを
    重合する方法であって、この場合: Xの各々が独立してモノアニオンであり; nが2又は3であり; R3とR4を合わせたものが 【化7】 であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14が、各々独立 して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル又は官能基であり; そして但し: R5がR10と同一であり、R9がR14と同一であるときは、当該化合物がアンチ
    形であり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR14の相互に隣合 う任意の二つが、環を形成してもよく;かつ、 R5がR9と異なるものである方法。
  9. 【請求項9】 R3及びR4を合わせたものが、 【化8】 である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 R5、R9、R10及びR14がすべてアルキルである請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 R5及びR10がメチルであり、R9及びR14が2又はそれ以
    上の炭素を含む同一のアルキル基である請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 R9及びR14がイソプロピルである請求項11記載の方法 。
  13. 【請求項13】 融点の終点が325℃〜約380℃であるホモポリシクロペンテ
    ン。
  14. 【請求項14】 当該融点の終点が、約340℃〜約380℃である請求項13記
    載のホモポリシクロペンテン。
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