JP2002509382A - 複数のアンテナ要素有する移動局及び干渉抑制方法 - Google Patents

複数のアンテナ要素有する移動局及び干渉抑制方法

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Abstract

(57)【要約】 アンテナ・ダイバーシチを使用する移動局が説明される。移動ユニットにおいて複数のアンテナ上で受信されたCDMA信号を組み合わせる技法が提供され、この技法は望ましくない基地局からの干渉を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は一般に無線通信システムに関し、より詳細には、移動局で受信される
信号の質を向上させる干渉抑制方法に関するものである。
【0002】 セルラー電話業界は、米国でも世界の他の国でも商業的運用において驚くべき
進歩を成し遂げた。主要な大都市地域における成長は予想をはるかに越え、急速
にシステムの容量を超えつつある。この傾向が続くと、この業界の成長の効果は
すぐにもっとも小さな市場にまで届くだろう。これらの増大する容量のニーズを
満たし、高品質のサービスを維持し、価格の上昇を抑えるために革新的な解決法
が要求されている。
【0003】 世界中で、無線通信システムの進歩における1つの重要なステップは、アナロ
グ送信からディジタル送信への変更である。同じく重要なのは、次世代技術を実
装するための効果的なディジタル送信スキームの選択である。更に、手軽に持ち
運べて、家庭、オフィス、道路、自動車などの中で呼を発信又は受信するために
使用できるコストの安い、ポケットサイズのコードレス電話を使用した第1世代
の個人通信ネットワーク(PCN)は、たとえば、次世代のディジタル・セルラ
ー・システムのインフラストラクチャーを使用したセルラー通信事業者によって
提供されると広く信じられている。これらの新しいシステムで望まれる1つの重
要な機能は、増加されたトラフィックの容量である。
【0004】 現在、チャネル・アクセスは、主に、周波数分割多重アクセス方法(FDMA
)及び時分割多重アクセス方法(TDMA)を使用して達成されている。FDM
Aでは、通信チャネルは単一の無線周波数帯域で、この中に信号の送信電力が集
中される。通信チャネルと干渉する可能性がある信号は、隣接するチャネル上で
送信された信号(隣接チャネル干渉)、及び別のセルで同じチャネル上で送信さ
れた信号(同一チャネル干渉)を含む。隣接チャネルとの干渉は、指定された周
波数帯域内でだけ信号エネルギーを通過する帯域通過フィルタの使用によって制
限される。同一チャネル干渉は、同じ周波数チャネルが使用されるセルの間で最
小の分離距離を提供することにより、チャネルの再使用を制限することによって
、許容レベルまで削減される。したがって、各チャネルが異なる周波数に割り当
てられているので、システムの容量は使用可能な周波数によっても限定されてい
るし、チャネルの再使用によって課される制限によっても限定されている。FD
MAは、AMPSなどの第1世代のシステムにおけるチャネル・アクセスのため
に使用された。
【0005】 TDMAシステムでは、チャネルはたとえば同じ周波数上の時間間隔の周期的
な列内の時間スロットから成り立つ。時間スロットの各周期はフレームと呼ばれ
る。所与の信号のエネルギーはこれらの時間スロットのうちの1つに制限されて
いる。隣接チャネル干渉は、正しい時間に受信された信号エネルギーだけを通過
する時間ゲート又は他の同期化要素の使用によって制限される。このように、各
チャネルが異なる時間スロットへ割り当てられているので、システム容量は使用
可能な時間スロットと、FDMAに関して上記のようなチャネルの再使用によっ
て課される制限によって制限される。TDMAを使用して、D−AMPSなどの
第2世代の無線通信システムのためのチャネル・アクセスが提供された。
【0006】 FDMAシステム及びTDMAシステムでは(同様にハイブリッドFDMA/
TDMAシステムでも)、システム設計者の1つの目的は、2つの干渉する可能
性のある信号が同時に同じ周波数を占めないことを確実にすることである。対照
的に、符号分割多重アクセス(CDMA)は、信号が時間と周波数の両方で重複
することを可能にするチャネル・アクセス技法である。CDMAは一種のスペク
トル拡散通信で、第二次世界大戦の時代からあった。初期の用途は主に軍事向け
であった。しかし今日、スペクトル拡散通信は干渉に対して強固さを提供し、多
数の信号が同時に同じ帯域幅を占めることを可能にするので、スペクトル拡散シ
ステムを商業用途で使用することに関心が高まっている。このような商業用途の
例はディジタル・セルラー無線、地上移動無線、及び屋内個人通信ネットワーク
及び屋外個人通信ネットワークを含む。
【0007】 典型的なCDMAシステムでは、送信されるべき情報データのストリームは、
擬似ランダム符号生成器によって生成される、はるかに速いビット・レートのデ
ータ・ストリーム上に印加される。情報信号と擬似ランダム信号とは、典型的に
は、通常、符号化又は拡散化と呼ばれる処理で情報信号を多重化することによっ
て組み合わされる。各情報信号は一意的な拡散化符号を割り振られる。複数の符
号化された情報信号は、無線周波数搬送波で変調されて送信され、受信器におい
て複合信号として結合されて受信される。符号化された信号のそれぞれは、他の
すべての符号化された信号及び雑音関係信号と、周波数と時間の両方で重複して
いる。複合信号を一意的な拡散化符号のうちの1つの符号と相関づけることによ
って、対応する情報信号は分離され、復号される。
【0008】 送信電力制御方法は多くの同時送信器の相互干渉を削減するため、多くの同時
送信器を有するCDMA通信システムには重要である。システムの特性に応じて
、このようなシステム内の電力制御は、アップリンク(つまり、遠隔端末からネ
ットワークへの送信)、ダウンリンク(つまり、ネットワークから遠隔端末への
送信)、又はその両方に関して重要である場合がある。TDMAと同様に、CD
MAが使用されて、IS−95などのいくつかの後から開発された第2世代のシ
ステムにおけるチャネル・アクセスを提供してきた。
【0009】 情報技術と通信技術とは更に密接になり続けているので、高速データ・レート
・サポート(たとえば56キロビット/秒より大きい)への需要は急速に増大し
、特にインターネットの出現とビデオ情報送信への要求と共に増大している。し
かし、第2世代の無線通信システムは、このような高速データ・レートを処理す
るように設計されていない。したがって、第3世代のシステムが現在開発中であ
り、これに関してはTDMA及び広帯域CDMAの両方がチャネル・アクセス用
に考えられている。
【0010】 今日の狭帯域システムに比べ、広帯域CDMAセルラー・システムの特徴の1
つは、たとえば384キロビット/秒などの高速データ・レートでデータ通信を
サポートする可能性である。しかし、このような高速データ・レートで通信する
移動局は多くのシステム容量を消費する。高速データ・レート・ユーザがシステ
ム容量に与える影響を軽減するために、これらのユーザはより低い信号ノイズ比
(Eb/NO)を有する信号で動作することが必要となる場合り、つまり彼らの
受信器がより多い干渉を処理するように要求される可能性がある。
【0011】 更に、いわゆる「家庭」基地局を無線通信システムへ導入すると、新しいタイ
プの局所化された低い信号ノイズ比の信号が存在する状況が作り出される可能性
がある。家庭基地局コンセプトは、ユーザに対して、ユーザが家にいる時に呼を
行うためユーザの移動ユニットが通信できるような、家庭内の基地局ユニットを
提供することを含んでいる。これらの家庭基地局へのアクセスは、許可された家
庭ユーザだけに制限されることが目的とされている。したがって、(1つ又は複
数の)家庭基地局のそばを通過する無線通信へ接続された他のユニットでは、他
のユニットの接続をサポートする信号に対する、さらなる局所化された干渉と対
応する信号ノイズ比の低下とに陥る可能性がある。
【0012】 強固でない信号を処理するシステムの要件を満たすことは、更に発展した受信
器アルゴリズムを導入することによって達成できる可能性がある(つまり、比較
的弱い信号をよりよく検出することを提供する)。しかし、非常に低いEb/N
Oを有する信号内で、受信器アルゴリズムが記号を分解する能力には限界がある
。出願人は、他の可能性のある解決法は、受信器のダイバーシチを使用すること
、つまり、移動局における多数のアンテナを使用し、受信された信号を組み合わ
せてEb/NOの低下を克服するところにあることを認識した。
【0013】 アンテナのダイバーシチ技法は、信号が送信媒体上で横断するパスの長さが比
較的短い時、多重信号画像はほとんど同時に到着するという知識に基づいている
。画像は建設的に追加されることもあるが破壊的に追加されることもあり、フェ
ージングを引き起こし、フェージングは典型的にレイリ分布を有する。パスの長
さが比較的長い時、送信媒体は時間分散的と見なされ、追加された画像は送信さ
れた信号のエコーと見なすことができ、符号間干渉(ISI)を引き起こす。
【0014】 フェージングは、多数の受信アンテナを有し、選択的組合せ、同一ゲイン組合
せ、又は最大比組合せなどのなんらかの形式のダイバーシチ組合せを使用するこ
とによって緩和できる。異なるアンテナ上のフェージングが同じではないので、
1つのアンテナがフェージングされた信号を有する時、他のアンテナの信号はフ
ェージングされていない可能性があるということをダイバーシチにおいて利用す
る。
【0015】 ダイバーシチのために多数のアンテナを無線通信システム内で使用することは
、それ自体としては知られている。たとえば、基地局内でアレイ・アンテナを介
して受信された信号を処理するために使用されるアルゴリズムは、IEEE19
95のNaguib,Ayman F.らの「Recursive Adapt
ive Beamforming for Wireless CDMA」に説
明されている。しかし、Naguibで説明されているようなアルゴリズムなど
は、アンテナ・ダイバーシチのほとんどの用途が基地局内で実施され、アップリ
ンク上で移動局によって送信された信号を受信している。多数のアンテナを有す
る移動局を実装したシステムはほとんどない。
【0016】 移動局におけるアンテナ・ダイバーシチの例、つまりダウンリンク上で基地局
によって送信された信号を処理するアンテナ・ダイバーシチの1つの例は、日本
のPDCシステム内に見いだされる。PDCシステムはいわゆるスイッチ・ダイ
バーシチを使用し、これによって移動局内の受信器はそのアンテナに結合された
信号の2つのバージョンのどちらかを選択する。しかし、このダイバーシチの形
式は、受信された信号を組み合わせないので比較的単純化されており、したがっ
て比較的低い性能しか提供しない。更に、移動局におけるこのダイバーシチの従
来の実装は、家庭基地局によって引き起こされる重大な局所化された干渉の問題
と、より高いデータ送信レートへの来たるべきニーズに対処することに失敗して
いる。
【0017】 したがって、無線通信システム内の移動局において受信された信号を組み合わ
せることを操作し、より具体的には、移動局でアンテナ・アレイ要素を介して受
信された複数の信号の処理を操作するための技法を提供するニーズが存在する。
【0018】
【発明の概要】
本発明の目的は、アレイ・アンテナを介して受信された複数の信号を処理し、
干渉を抑制する能力を有する受信器を提供することによって、上記の欠点を克服
することであり、この能力は移動局内に配置された受信器と共に使用されるよう
に構成される。この能力によって、本発明による移動局が、現在使用されている
より低い信号ノイズ比を有する信号上で動作することが可能になる。
【0019】 本発明による移動局は、複数のアンテナ(又はアンテナ要素)を使用して目的
の信号を受信し、他の基地局、たとえば家庭基地局からの送信に関連する干渉を
抑制するような方法を使用して、複数のアンテナ上で受信された信号を組み合わ
せる。より具体的には、本発明による技法は干渉共分散マトリックスを適用して
、望ましくない基地局からの干渉を最適に抑制する。抑制は干渉側基地局の拡散
化シーケンスの知識がなくても達成でき、又は、所望の基地局によって送信され
たデータを復調する必要なしに達成できる。干渉側の放射線の数がアンテナ又は
アレイ要素の数より少ない場合に、本発明による技法を使用して干渉抑制を非常
に大きくして、その結果、受信された信号の質は大幅に改善される。
【0020】 本発明が主に移動局における信号処理に関連する、つまりアップリンク送信で
はなくダウンリンク送信に関連するため、直交拡散化シーケンスは典型的にダウ
ンリンクに使用されるという事実が考慮される。その結果、各受信された信号バ
ージョンに重みを付けるために使用される重み付け係数は、干渉共分散マトリッ
クスではなくすべての信号の共分散マトリックスを使用して、本発明の例として
の実施形態によって計算される。
【0021】 本発明によって動作する移動局は、従来の移動局に比べていくつかの利点を提
供する。本発明による移動局は他の基地局から送信された信号に関連する干渉を
抑制する能力を持つため、本発明を使用しなければセルの縁で実行されるソフト
・ハンドオフの数を減少する傾向がある。たとえば、セルの縁の近くで動作して
いる移動局は、近隣の基地局から強い干渉信号を受信する可能性がある。受信さ
れた信号の強度は、システム内でハンドオフ・アルゴリズムを起動し、ハンドオ
フ・アルゴリズムは移動局を現在の基地局から近隣の基地局へハンドオフするこ
とを強制する。このハンドオフは、近隣の基地局の信号が十分に抑制できれば避
けられる可能性があり、これによってまた、移動局が現在接続されている基地局
から受信される信号の質を適切にする。ハンドオフの数を総体的に削減すること
によっても、システム全体の干渉が低減し、システムの容量が増加する。
【0022】 本発明のこれらの目的及び他の目的、特徴と利点は、図面と共に読まれる次に
書かれる説明から、当業者にはただちに明らかであろう。
【0023】
【実施形態の詳細な説明】
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、限定を目的としてで
はなく説明を目的として、特定の回路、回路構成要素、技法など特定の詳細が記
載されている。たとえば、種々の詳細は例としての変調と送信技法に関して提供
されている。しかし、当業者であれば、本発明はこれらの特定の詳細から離れた
別の実施形態内でも実施できることが明らかであろう。他の例では、本発明の説
明を不必要な詳細で曖昧にしないように、よく知られた方法、装置、回路の詳細
な説明は省略される。
【0024】 例としてのセルラー無線通信システム100が図1に示されている。ここに示
されているように、システムによって処理される地理的な領域は、セル110a
〜nとして知られるn個のより小さな無線範囲に再分割されており、各セルはそ
れに関連してそれぞれ無線基地局170a〜nを有する。各無線基地局170a
〜nは、それに関連して複数の送信及び受信無線アンテナ130a〜nを有する
。六角形のセル110a〜nの使用は、特定の基地局170a〜nに関連する無
線範囲の領域を図示する、グラフィックに便利な方法として使用されていること
に注意されたい。実際には、セル110a〜nは不規則な形であったり、重複し
たりする場合があり、必ずしも隣接していない場合がある。各セル110a〜n
は、更に、知られた方法によってセクタに再分割される場合がある。セル110
a〜n内に配置されているのは、複数のm個の移動局120a〜mである。実際
のシステムでは、移動局の数mは、セルの数nよりはるかに多い。基地局170
a〜nは特に、複数の基地局送信器と基地局受信器(図示せず)とを備え、複数
の基地局送信器と基地局受信器とは、それぞれの呼内に位置する移動局120a
〜mとの双方向無線通信を提供する。図1に示されているように、基地局170
a〜nは移動電話交換局(MTSO)150に結合され、移動電話交換局(MT
SO)150は、特に、公衆交換電話網(PSTN)160への接続を提供し、
ここから通信装置180a〜cへの接続を提供する。セルラー・コンセプトは当
業者にはよく知られており、したがって、本明細書ではさらなる説明はしない。
【0025】 上記のように、基地局と移動局の間の無線通信は、ダイレクトシーケンス・符
号分割多重アクセス(DS−CDMA)を使用して実装できる。図2は、一般に
このコンセプトを示している。RF通信チャネル上で送信されるべきディジタル
情報1は、CDMA符号器200内で符号化される。符号化信号を使用してミキ
サ220内でRF搬送波を変調する。変調された搬送波は、送信アンテナ240
を介して空気インタフェース上を送信される。他の送信器、たとえば2…Nから
の他のディジタル情報も同様に送信される場合がある。受信器250の受信アン
テナ260は複合RF信号を受信し、別のミキサ280を使用して複合信号を復
調する。所望の信号はブロック300におけるこの特定の接続に関してその受信
器に割り当てられた符号との相関によって、複合信号から抽出される。この符号
は、復号器340の一部である擬似乱数生成器320を使用して生成される。こ
の方法で抽出されたディジタル情報は、次いで、典型的には別の知られた構成要
素によってダウンストリーム処理され、たとえばRAKE結合器を使用して知ら
れた方法で信号放射線を組み合わせることができる。
【0026】 上記のように、移動局において複数のアンテナを使用すると、強化された性能
を提供できる。本発明は種々の受信された信号バージョンを組み合わせるための
最適化技法を提供する。最適化技法は、従来のRAKE受信器によって使用され
ている従来の最大比組合せに比べて改良された性能を提供する。図3は、本発明
の一例としての実施形態による移動局受信器構造を示す。
【0027】 この中で、信号は2つのアンテナ350及び352で受信される。この例とし
ての実施形態は2つのアンテナだけを示しているが、当業者であれば、本発明は
3又はそれ以上のアンテナで受信された信号を組み合わせることにも等しく応用
できることが理解されるであろう。1つ以上のアンテナ信号を得るために、追加
のアンテナを提供するいくつかの方法が存在する。携帯移動局では、二分極アン
テナを使用して2つの信号を得るか、第2のアンテナを電話フリップ(flip)に置
くことができる。携帯ユニットよりサイズが大きいより最新のデータ端末では、
いくつかのアンテナをデータ端末の種々の位置に置き、これらの各アンテナを二
分極にする場合もある。当業者であれば、本発明による処理ユニットに複数のア
ンテナ信号を提供するための多くの変形例及び修正例を、理解されるであろう。
【0028】 各受信された信号は、次いで、複数の受信信号分岐内で処理される。各分岐は
遅延ユニット360、逆拡散ユニット370、及び重み付けユニット380を含
む。遅延ユニット360及び逆拡散ユニット370は従来の方法で動作している
ので、ここでは更には説明されない。重み付けユニット380は複雑な重み付け
ベクトルを使用して各逆拡散ユニットの出力を重み付けし、複雑な重み付けベク
トルは、第2の結合器395において結合する第1の結合器390及びRAKE
(最大比)によって実行される、望ましくない送信器からの干渉を抑制する目的
を考慮に入れる。本発明による最適な重み付け係数を計算して、より高品質の受
信信号を提供する技法を次に、詳細に論ずる。
【0029】 以下の時間離散モデルを使用して、例としてのCDMAシステムのダウンリン
クを説明し、本発明による移動受信器内で使用されるべき重み付け係数を計算す
る基礎を提供する。モデルは時間分解能として1つのチップで公式化され、完全
な時間遅延の推定、完全なチャネルの推定、電力制御がないこと、すべての受信
された放射線が相関していないこと(たとえば、異なる基地局からの信号は相関
されていなく、1つの基地局内の異なるユーザからの信号は相関されていなく、
個別のユーザからの放射線は相関されていない)、基地局によってダウンリンク
へ送信するために使用された拡散化シーケンスが直交であること、及び、各アン
テナ又はアンテナ要素において受信された信号の中間エネルギー・レベルが等し
いことを仮定している。しかし、当業者であればこれらの仮定は、単に、性能の
評価を簡単にするために行われたものであり、本発明はこれらの仮定が有効でな
い実施態様も含むことを意図とすることを理解されるであろう。
【0030】 移動局にB基地局から信号を受信させる。すべての基地局は拡散化係数Gを使
用し、各基地局はデータをN移動局に送信し、ただしb=1,…,Bは基地局
の添え字として使用される。
【0031】 基地局から移動局への無線チャネルは、レイリ分散振幅を有するフィルタ係数
を持つFIRフィルタによって作られている。異なる基地局からのチャネルは相
関していないと仮定されている。基地局bからの放射線の数をLとし、異なる
放射線は相関していないチャネルを有すると仮定する。各ユーザに送信される平
均合計電力は値Pb,nに個別に設定され、ただしn=1,…,Nはユーザの
添え字として使用される。各放射線の中間電力はPb,n,lと設定され、ここ
【0032】
【数1】 である。
【0033】 移動局はMアンテナで信号を受信する。すべてのアンテナは同じ中間エネルギ
ー・レベルを持つ信号を受信すると仮定されている。移動局内で相関していない
信号を得るために、2つのアンテナ間の距離は比較的小さいので、したがって基
地局から移動局におけるM受信アンテナへの無線チャネルは相関されていないと
仮定される。アンテナ応答ベクトル
【0034】
【数2】 を使用して、実際のアンテナ応答及び無線チャネルの両方を形成するが、各放射
線の中間電力は例外である。これは、ab,l,mがレイリ分散振幅とランダム
位相を有するようにすることで達成される。予想される方形振幅は、すべてのア
ンテナについて同じであり、すべてのb及びlについて、
【0035】
【数3】 である。
【0036】 次いで、基地局bにおいてユーザnからMアンテナにおいて受信された信号は
次のように表現される。
【0037】
【数4】
【0038】 上式で、kはチップ・レベル上の時間の添え字、τb,lは基地局bからの放
射線lに関する時間遅延、db,n[k]は、基地局bからユーザnに送信され
たデータ・ビット、及びcb,n[k]は拡散化チップである。
【0039】 すべての基地局からの信号に追加して、白色ガウス雑音がアンテナn[k],
E{n[k]n[k]}=σ Iに追加される。
【0040】 最後に、移動局において受信された信号は、
【0041】
【数5】 のように表現される。
【0042】 次いで、移動局において受信されたCDMA信号のこのモデルを使用し、基地
局1と通信しているユーザ1に関して、ビット・エラー・レートを導出する。第
1にこの移動局によって経験される信号ノイズ比は、合計(A.5)を次のよう
に書き直すことによって計算される。
【0043】
【数6】
【0044】 干渉項を次のように示す。
【0045】
【数7】
【0046】 これは
【0047】
【数8】 を与える。
【0048】 各放射線の間の共分散は、
【0049】
【数9】 であり、すべての放射線が相関されていないと仮定されているため、干渉放射線
に関する相互相関は、
【0050】
【数10】 となる。
【0051】 受信された信号x[k]は、図3の中で、たとえばそれぞれブロック360及
び370で結合された拡散化シーケンスを掛けることによって適切に遅延され、
逆拡散される。基地局1からのユーザ1のl:th放射線からの逆拡散記号は、
【0052】
【数11】 である。
【0053】
【数12】 であること、及び、
【0054】
【数13】 であることが分かるであろう。
【0055】 相関前ベクトルx[k]の共分散は、
【0056】
【数14】 であり、相関後ベクトルy1,1,lの共分散は、
【0057】
【数15】 であり、上式で、基地局の数とユーザの数の依存は、Ryy,1内に残されてい
る。u1,1,l=i1,1,l+n1,1,lを導入することにより、逆拡散
信号は1つの所望の部分と1つの望ましくない部分に分けられ、y1,1,l
1,1,l+u1,1,lとなり、上式で、望ましくない部分の共分散は、
【0058】
【数16】 である。
【0059】 放射線lについて信号を逆拡散した後、信号は重さベクトルwを使用して組
み合わされ、
【0060】
【数17】 となる。
【0061】 組合せ後のSNIRは、
【0062】
【数18】 であり、上式で最大SNIR(シュワルツの不等式を使用して)、
【0063】
【数19】 の場合だけ、
【0064】
【数20】 が得られる。上式で、ηは定数であり、IRCは、干渉拒否組合せを意味する。
【0065】 異なる放射線が相関されていないという仮定の下で、最適な組合せは、各放射
線からの逆拡散され組み合わされた信号が、それに対応するSNIRで重み付け
られ共に合計される場合、ブロック380において実行される。最終的に組み合
わされた信号のビットごとのSNIRは
【0066】
【数21】 である。
【0067】 上記のように、干渉抑制に関する重み付け係数を最適化することに加えて、重
み付け係数はまた、RAKE組合せに関しても最適化されるべきである。いくつ
かの放射線と、いくつかのアンテナからの信号を組み合わせるための従来のRA
KE手順は、最大比組合せ(MRC)を使用すること、すなわち各放射線をその
チャネル推定の共役複素数で乗算し、すべての信号を合計することである。
【0068】 MRC結合器の重さは、干渉が空間的に相関していないこと、すなわち、R u,l の対角線から逸れた要素がゼロであると仮定することによって得られる。
MRC重さベクトルはしたがって、
【0069】
【数22】 である。
【0070】 組合せの後にSNIRを与えられると、対応するビット・エラー率(BER)
を計算することが可能になる。AWGNチャネルに関するBERは、McGra
wHill、1995年第3版の、J.G.Proakisによる「Digit
al Communications」という題名のディジタル信号処理に関す
るよく知られた本に与えられており(BPSK変調は純粋に例として仮定する)
、次の通りであり、
【0071】
【数23】 上式で、
【0072】
【数24】 である。
【0073】 一般チャネルに関するBERは、
【0074】
【数25】 であり、上式でfγb(γ)はSNIRの可能性分布である。この分布はすべて
のユーザ、たとえばチャネル・モデルに関連するすべてのパラメータに依存して
おり、分析的に計算することが難しい。その代わりに数字的な方法が使用できる
【0075】 (B.20)内のγが時間変化関数として考えられる場合、またすべてのユー
ザに関連するすべてのパラメータがその分布によって変化する場合、無限の整数
を有限な合計で近似値を出すことが可能になる。
【0076】
【数26】 上式で、γ(k)は、各kについてすべてのパラメータを新しく実現して、(B
.16)によって計算される。
【0077】 最適な重み(B.15)内で使用されるステアリング・ベクトルa1,lは、
次のように予想される。
【0078】 (B.9)及び(B.10)から、次式が得られる。
【0079】
【数27】
【0080】 これをa1,lによって乗算することにより、
【0081】
【数28】 が得られ,ηは実定数である。ステアリング・ベクトルa1,lはしたがって、
上記の固有値問題のもっとも大きな固有値に対応する固有ベクトルである。
【0082】 最適重み(B.15)に使用される干渉共分散マトリックスRuu,lを概算
する必要がある。しかし、直交符号は典型的にはダウンリンク内で使用されるた
め、干渉共分散マトリックスは概算が困難であり、したがって本発明の例として
の実施形態では、上記の等式(B.15)内で等価の値に置き換える。特に、出
願者はRuu,lは(B.15)内のRxx又はRyy,lによって置き換える
ことができ、それでも最適の組合せが漸近的に得られることに注目した。これは
マトリックス反転補助定理を使用することによって示すことができる。
【0083】 本発明の別の例としての実施形態によれば、各時間遅延について上記のように
別に計算される重みは、次のように同時に計算できる。上記の等式(B.15)
では、変数Ruu,l及びa1,lはRuu及びaによって置き換えられ、上
式でRuu=E{u1l*u 1,l}であり、u1,lはすべてのul,l, を含むベクトルであり、aは、すべてのal,lを含むベクトルであり、し
たがって同時に実行されるべき種々の計算をスタックする。
【0084】 前述は、本発明による移動受信器構造内で使用される重み付け係数を得る方法
を説明している。出願人は、これらの構造の実施態様をシミュレートし、これら
の構造の実施態様によって、従来のRAKE受信器が複数のアンテナと共に使用
されていたとしても、これら従来の受信器に比べて大幅な受信信号の品質の改良
が提供されることを発見した。これらのシミュレーションの結果を、図4〜6に
示されているグラフに関連して次に説明する。この中で、シミュレーションは、
拡散化係数=32、セルごとのユーザ数=6、及び熱雑音分散=1という共通の
システム・パラメータを使用する。
【0085】 図4は、単一の所望の信号放射線が移動局によって受信されるシミュレーショ
ンの結果を描く。グラフ内の一番上の関数は、単一のアンテナしか有しない、す
なわちダイバーシチ組合せのない移動局について、非符号化ビット・エラー率対
信号ノイズ比を表す。驚くべきことではないが、このシミュレーションはもっと
も低い品質を示す(もっとも高いBER)。次に低い信号品質は、2つのアンテ
ナを有するが従来のRAKE(MRC組合せ)技法を使用するシミュレーション
された移動局によって経験される。次いで、本発明が3回シミュレーションされ
た。下降するBERグラフ・オーダの中で、1度は3つの基地局干渉を使用し、
1度は2つの基地局干渉を使用し、1度は単一の基地局干渉を使用した。2つの
アンテナ移動局について、単一の基地局からの干渉は更に大きく抑制され、受信
された信号のよりよい品質を提供していることに注意されたい。したがって、本
発明は、上記の家庭基地局を導入することによって生じる問題の優れた解決法を
提供する。干渉物の数がアンテナの追加数を超えると、性能は従来のRAKE受
信器に近づき始めるが、それでもなお約2dB分よい。
【0086】 図5は、2つのアンテナを有する移動局に関するシミュレーション結果を示し
、この中で各チャネルは3つの放射線を含む。この場合、従来のMRC手法から
の結果と本発明の3つのシミュレーションとは、1つだけの干渉基地局が考慮さ
れている時でも、図4の結果より更に緊密にグループ化されている。これは移動
局における本発明による干渉抑制は、干渉基地局の放射線の数が移動基地局によ
って使用されているアンテナ(又はアンテナ要素)の数マイナス1より小さいか
等しい時に最大となる結論を導く。
【0087】 この後者の結論は、図6に示されたシミュレーションの結果によって支持され
る。この中で、所望のチャネルは移動局によって受信される3つの放射線を有す
るが、干渉基地局(複数可)は1つの放射線しか有しない。図5に見られる結果
とは異なり、1つだけの信号放射線しか有しない単一の干渉基地局については、
移動局において2つのアンテナを使用して実質的に完全な干渉抑制が達成される
ことに注意されたい。
【0088】 上記のように、将来はCDMA基準とシステムの高速ビット・レートとがサポ
ートされる。CDMAシステム内で高速ビット・レートを達成するための1つの
技法は、各個別のユーザに多重符号を提供することである。すなわち、ユーザは
多重拡散化符号を割り振られ、各拡散化符号が使用されて、より低いビット・レ
ート接続をサポートする。
【0089】 移動局が多重符号信号を受信する時、そこに割り当てられた各拡散化符号につ
いて複合信号を個別に処理することができる。別法としては、干渉抑制技法が使
用されて、本発明によるダウンリンク内で受信された信号を処理した場合、各移
動局の意図された信号が同じ無線チャネル(つまり、同じa1,l)を通って通
過し、同じ干渉(同じRuu,l)によって妨害されているという事実を使用し
て、計算の複雑さを削減することができる。たとえばこれらのベクトルは、いく
つの拡散化符号が移動局に割り当てられたかにかかわらず1度だけ推定でき、こ
れらの推定値を使用して各割り当てられた符号について1度ずつ、複合信号を複
数回処理できる。別法としては、これらのベクトルの推定は、複合信号内のすべ
ての信号を同時に使用して行うことができる。これは推定内の推定エラーを減少
し、したがって性能を向上する。
【0090】 本発明が、理解を促進するために特定の実施形態に関して説明された。しかし
上記の実施形態は限定的なものではなく例示のためのものである。当業者であれ
ば本発明の中心的な精神と範囲から離れることなく、上記の特定の実施形態から
離れた例も作られることが容易に明らかであろう。したがって、本発明は上記の
例に限定されるものと見なされるべきではなく、その代わりに、等価物を含めた
首記の特許請求の範囲と同一基準のものと見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なセルラー無線通信システムを示す図である。
【図2】 CDMA送信と受信システムの非常に一般的な構成図である。
【図3】 本発明による受信器アーキテクチャを示す図である。
【図4】 2つのアンテナを持つチャネルに配布された1放射線のレイリを有するシミュ
レーションを使用した、本発明に帰する利点を描いたグラフを示す図である。
【図5】 2つのアンテナを持つ3つの放射線チャネル・シミュレーションを使用した従
来の受信器と比べた、本発明による受信器に関するシミュレーションの結果を示
す図である。
【図6】 望ましくない基地局からの1つの放射線を有する、2つのアンテナを持つ3つ
の放射線チャネルに関するシミュレーションの結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ブイェルン, グドムンドソン, グドモ ンド スウェーデン国 ソレンテュナ エス− 192 48, ポルスヴェーゲン 120 (72)発明者 ヨナス, カールソン 日本国 横浜 236−0012, 金沢区 マ リン シティー ビー−1305 Fターム(参考) 5K022 EE01 EE21 EE31 5K059 CC03 DD32 DD37 5K067 AA02 AA03 BB02 BB04 CC24 KK03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信された信号の異なるバージョンを組み合わせ、干渉抑圧
    を使用して干渉信号を取り除くするダイバーシチのための移動局であって、 第1の信号と第2の信号とを受信するための、少なくとも2つのアンテナ要素
    と、 前記第1の信号と第2の信号とを処理するための複数の受信信号処理分岐であ
    って、各分岐が、分岐への信号入力の遅延したバージョンを生成するための遅延
    ユニットと、前記信号の前記遅延したバージョンを逆拡散するための逆拡散ユニ
    ットと、重み付け係数を使用して前記逆拡散ユニットの出力を重み付けするため
    の重み付けユニットとを含む複数の受信信号処理分岐と、 対応する遅延を有する処理分岐内で重み付けユニットからの出力を組み合わせ
    るための複数の第1の結合器と、 前記複数の第1の結合器からの出力を組み合わせるための第2の結合器であっ
    て、前記重み付け係数が選択されて前記干渉信号を取り除く第2の結合器とを備
    えることを特徴とする移動局。
  2. 【請求項2】 前記重み付け係数が、干渉拒否ベクトルと最大比組合せベク
    トルの組合せを使用して計算されることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
  3. 【請求項3】 前記重み付け係数が前記望ましくない信号の共分散を使用し
    て計算されることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
  4. 【請求項4】 前記重み付け係数がすべての受信された信号の共分散を使用
    して計算されることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
  5. 【請求項5】 前記重み付け係数が各遅延について個別に計算されることを
    特徴とする請求項1に記載の移動局。
  6. 【請求項6】 前記重み付け係数がスタッキング動作内のすべての遅延につ
    いて同時に計算されることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
  7. 【請求項7】 所望のCDMA信号を移動局に送信するための少なくとも1
    つの基地局と、少なくとも1つの干渉CDMA信号を前記移動局に送信するため
    の少なくとも1つの基地局とを有するCDMA無線通信システムであって、 前記少なくとも1つの移動局は、 前記所望のCDMA信号のうち少なくとも2つのバージョンを受信するため
    のアンテナ手段と、 前記所望のCDMA信号の前記少なくとも2つのバージョン内に含まれる情
    報の組合せを使用して、前記受信器に向けられた情報を検出するための受信信号
    処理手段であって、前記少なくとも1つの干渉CDMA信号を取り除くための手
    段を含む受信信号処理手段とを備え、前記少なくとも1つの干渉CDMA信号を
    取り除くための前記手段が重み付け係数を使用し、前記重み付け係数は干渉除去
    ベクトルと最大比組合せベクトルとの組合せを使用して計算されることを特徴と
    するCDMA無線通信システム。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1つの干渉信号を拒否するための前記手段が
    、前記少なくとも1つの干渉基地局から前記信号の共分散を使用して前記重み付
    け係数を計算することを特徴とする請求項7に記載のCDMA無線通信システム
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1つの干渉信号を拒否するための手段が、す
    べての受信された信号の共分散を使用して前記重み付け係数を計算することを特
    徴とする請求項7に記載のCDMA無線通信システム。
  10. 【請求項10】 前記重み付け係数が、複数の遅延のそれぞれについて個別
    に計算されることを特徴とする請求項7に記載のCDMA無線通信システム。
  11. 【請求項11】 前記重み付け係数が、スタッキング動作内で使用する複数
    の遅延のそれぞれについて同時に計算されることを特徴とする請求項7に記載の
    CDMA無線通信システム。
  12. 【請求項12】 少なくとも2つのアンテナ要素であって、各アンテナ要素
    が前記移動局に向けられた信号及び少なくとも1つの干渉信号を受信する少なく
    とも2つのアンテナ要素と、 前記少なくとも2つのアンテナ要素のそれぞれ上で受信された前記所期信号を
    、前記少なくとも1つの干渉信号と関連した共分散マトリックスを使用して、前
    記少なくとも1つの干渉信号を抑制する方法で組み合わせるための手段とを備え
    ることを特徴とする移動局。
  13. 【請求項13】 第1のユーザに関連する機器へ制限されたアクセスをする
    ための家庭基地局であって、第2のユーザに関連した機器に関して干渉信号を送
    信する家庭基地局と、 所望の信号を前記第2のユーザに送信するためのセルラー基地局とを備える無
    線通信システムであって、 前記第2のユーザに関連する移動局は、 前記所望の信号の第1のバージョンと第2のバージョンをそれぞれ受信し、
    前記家庭基地局から送信された前記干渉信号を受信するための2つのアンテナ要
    素と、 前記干渉信号に関連する共分散マトリックスと、前記所望の信号と前記干渉
    信号の両方に関連する共分散マトリックスのうち1つを使用して、前記干渉信号
    を抑制する方法で、前記所望の信号の前記第1のバージョンと第2のバージョン
    を組み合わせるための信号処理ユニットとを含むことを特徴とする無線通信シス
    テム。
  14. 【請求項14】 移動局によって受信された合成CDMA信号を処理するた
    めの方法であって、 複数の拡散化符号を前記移動局に割り当てるステップと、 前記複数の拡散化符号のそれぞれを使用して、前記合成CDMA信号を逆拡散
    して複数の逆拡散信号を生成するステップと、 前記複数の逆拡散信号のうち1つについて共分散マトリックスを計算し、前記
    合成CDMA信号内で受信された望ましくない信号に関連する干渉を取り除くス
    テップと、 前記共分散マトリックスを前記複数の逆拡散信号の別のそれぞれに適用し、前
    記合成CDMA信号内で受信された望ましくない信号に関連する干渉を取り除く
    ステップとを含むことを特徴とする方法。
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