JP2002508752A - アルツハイマー病および他のアミロイド症のための組成物および方法 - Google Patents

アルツハイマー病および他のアミロイド症のための組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はアルツハイマー病および他のアミロイド症を治療するための組成物および方法、そして植物物質から薬理学的物質を単離する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アルツハイマー病および他のアミロイド症のための組成物および方法技術分野 本発明はアルツハイマー病および他のアミロイド症を処置するための組成物お よび方法、および植物体から薬物を単離するための方法に関している;特に、本 発明はアルツハイマー病および他のアミロイド症における治療的介入のための組 成物および方法、および植物体内のアミロイド阻害成分の単離および同定のため の方法に関している。発明の背景 アルツハイマー病は、原線維形で細胞外アミロイドプラークとしておよび脳血 管壁内のアミロイドとして存在するベータ−アミロイドタンパク質またはAβと 称される39−43アミノ酸ペプチドの蓄積により特徴付けられる。アルツハイ マー病における原線維性Aβアミロイド沈着は患者に有害で最後には毒性および 神経細胞死を導くと信じられており、アルツハイマー病の特徴的な特質である。 アルツハイマー病病因論の主たる原因因子としてのアミロイドを暗示する証拠が 蓄積されている。 種々の他のヒト疾患もまたアミロイド沈着を示しており、器官の機能不全また は障害を導くアミロイド蓄積を持つ全身器官(すなわち、中枢神経系以外の器官 または組織)が通常存在する。アルツハイマー病および”全身的”アミロイド疾 患においては、現在のところ治療法または有効な処置がなく、通常患者は病気の 発病から3から10年以内に死亡する。 アルツハイマー病に関する多くの研究が行われてきたが、アルツハイマー病お よび他のアミロイド症で起こるアミロイド形成、沈着および/または存続を休止 させる治療養生法のための化合物または薬剤についてはこれまでほとんど知られ ていない。 それ故、アルツハイマー病および他のアミロイド症で起こるアミロイド形成、 沈着および/または存続を休止させるまたは逆転させる治療養生法のための新規 化合物または薬剤がぜひとも必要とされている。発明の開示 本発明の第一の目的はアミロイド疾患処置のための新しい方法を確立すること である。アミロイド疾患には、アルツハイマー病、ダウン症候群およびダッチ型 のアミロイド症を伴う遺伝性脳溢血に付随するアミロイド(ここでの特別なアミ ロイドはベータ−アミロイドタンパク質またはAβと称される)、慢性炎症、悪 性腫瘍の種々の形および家族性地中海熱に付随するアミロイド(ここでの特別な アミロイドはAAアミロイドまたは炎症付随アミロイド症と称される)、多発性 骨髄腫および他のB細胞悪質液に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイ ドはALアミロイドと称される)、II型糖尿病に付随するアミロイド(ここでの 特別なアミロイドはアミリンまたはインシュリンアミロイドと称される)、クロ イツフェルトヤコブ病、ゲルストマン−ストラウスラー症候群、クールーおよび 動物スクラピーを含むプリオン疾患に付随するアミロイド(ここでの特別なアミ ロイドはPrPアミロイドと称される)、長期間の血液透析および毛根管圧迫症 候群に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイドはベータ2−マイクログ ロブリンアミロイドと称される)、老人性心臓アミロイドおよび家族性アミロイ ド性多発性神経炎に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイドはトランス サイレチンまたはプリアルブミンと称される)、および甲状腺の髄質癌腫のよう な内分泌腺腫瘍に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイドはプロカルチ トニンの変異体と称される)が含まれるが、これらに制限されるわけではない。 本発明の別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイド症 におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のためのウンカリア・ トメントーサ(Uncaria tomentosa)(Una de Gat oまたは猫の鉤爪とも称されている)からの内部樹皮および根の使用である。ウ ンカリア・トメントーサまたは猫の鉤爪はまたParaguayo、Garab ato、Garbato casha、Tambor huasca、Una de gavilan、鷹の鉤爪、猫の爪、およびキャットシューラーの爪とも 称 されるがこれらに制限されるわけではない。 本発明の別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイド症 におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のためのルビシアカエ 科に関連する植物体(ウンカリア属が含まれるが、それに制限されるわけではな い)からの抽出物および/または誘導体の使用である。 本発明の別の目的は種々のウンカリア種(ウンカリア・トメントーサ、ウンカ リア・アテヌアータ、ウンカリア・エリプチカ、ウンカリア・ギアネンシス、ウ ンカリア・プテロポーダ、ウンカリア・ベルネイスリ、ウンカリア・フェラ D C、ウンカリア・カワカミー、ウンカリア・リンコフィラ、ウンカリア・カロフ ィラ、ウンカリア・ガムビル、およびウンカリア・オリエンタリスが含まれるで あろうが、それらに制限されるわけではない)に関連する植物体からの抽出物お よび/または誘導体の使用である。 本発明の別の目的はアルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイド症の 患者を処置するためにウンカリア・トメントーサを含む市販品として入手可能な ピル剤、錠剤、カプセル剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤、トローチ剤、サシ ェ剤、カシェ剤、ベジキャップ剤、液滴剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳化剤、液 剤、シロップ剤、ティーバッグ、エアロゾル(固体としてまたは液体媒質中で) 、坐剤、滅菌注射可能液剤、滅菌包装散剤、樹皮束および/または樹皮粉末の使 用である。 本発明の別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイド症 におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウンカリア ・トメントーサおよび/またはウンカリア・トメントーサ内に含まれているオキ シインドールアルカロイドの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれているキノビン酸グリコシドの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれているプロアントシアニジンの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれているポリフェノールの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれているトリテルペンの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれている植物ステロール、ベータ−シトステロー ル、スチグマステロールおよびカンペステロールの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれているフィトステロールの使用である。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、沈着および/または存続の処置のための、ウン カリア・トメントーサ内に含まれている一つまたはそれ以上の植物化学物質の使 用である。これらの構成物には、3−ベータ,6−ベータ,19−アルファ−ト リヒドロキシ−ウルソ−12−エン−28−オン酸、5−アルファ−カルボキシ ストリクトシジン、アロイソプテロポジン、アロプテロポジン、アングスチン、 ジヒドロコリナンテイン、ジヒドロコリナンテイン−n−オキシド、ヒルスチン 、ヒルスチン−n−オキシド、イソミトラフィリン、イソプテロポジン、イソリ ンコフィリン、イソリンコフィリン−n−オキシド、イソロツンジフォリン、ミ トラフィリン、オレアノール酸、プテロポジン、キノビン酸−3ベータ−o−( ベータ−d−グルコピラノシル−(1→3)ベータ−d−フコピラノシル−(2 7→1)ベータ−d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o− ベータ−d−フコピラノシド、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピ ラノシル−(27→1)ベータ−d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸− 3ベータ−o−ベータ−d−キノボピラノシド、リンコフィリン、ロツンジフォ リン、スペシオフィリン、ウンカリン、ウンカリン−f、およびウルソ酸が含ま れ ていると信じられるが、これらに制限されるわけではない。 本発明のさらに別の目的は、ヒト免疫系を刺激するために有用であろうKep lingerにより以前に同定された、他の既知の植物化学物質の使用である。 これらにはKeplingerらによる米国特許第4,844,901号および 米国特許第4,940,725号(その本文は本明細書において援用される)に 開示されているようなアルカロイド、フェノール、キノンおよびテルペンに基づ いた化合物が含まれ、これらには5−および4環式オキシインドールアルカロイ ド、アロイソプテロポジン、式C212442を持っている異性体A、アロプテ ロポジン、式C212442を持っている異性体B、正規イソミトラフィリン、 式C212442を持っている異性体A、正規イソリンコフィリン、式C2228 42を持っている異性体A、正規ミトラフィリン、式C212442を持って いる異性体B、式C222842を持っているリンコフィリン異性体B、および オキシインドールアルカロイド スペシオフィリン、セファランチン(ビスベン ジルイソキノリンアルカロイド)、ベルバミン(ビスベンジルイソキノリンアル カロイド)、マトリン(ルピンアルカロイド)ピロカルピン(イミダゾールアル カロイド)のようなアルカロイド、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、フェルラ酸 、アネトール、クレイスタチン(リグナン)、クルクリゴシドおよびクルクリゴ シドB(フェノールグルコシド)、ウルンシオール(C15/C17側鎖を持つピロ カテキン誘導体)、アルファ−トコフェロール(ビタミンE)、ユビコン(主と してQ7、Q8)、マエアニン(C15側鎖を持つキノン)のようなフェノールお よびキノン、ゼックスブレビンA/B(セラマクラン型のセスキテルペンラクト ン)、12−O−テトラデオアノイル−ホルボール−13−アセタート、TPA (4環式ジテルペン)、オレオン酸アグリコンを持つサポニン(5環式トリテル ペン)およびシノンコシド(ステロイドグリコシド)のようなテルペンが含まれ るが、これらに制限されるわけではない。 本発明のさらに別の目的はアルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイ ド症におけるアミロイド形成、アミロイド沈着、アミロイド蓄積、アミロイド存 続、アミロイドタンパク質−アミロイドタンパク質相互作用を阻害するおよび/ またはすでに形成されたまたはすでに沈着したアミロイド原線維の溶解/崩壊を 起こす効能のある薬剤としてのウンカリア・トメントーサ内に存在する活性成分 の単離法を提供することである。ウンカリア・トメントーサ内に存在する活性成 分を単離するための方法は当業者には既知のいくつかの標準技術の応用が含まれ ており、シリカ被覆プレートを用いる薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマ トグラフィー(HPLC)を用いた分離が含まれるが、これらに制限されるわけ ではない。アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロイド症においてアミ ロイド形成、アミロイド沈着、アミロイド蓄積、アミロイド存続、アミロイドタ ンパク質−アミロイドタンパク質相互作用の強力な阻害剤でありおよび/または すでに形成されたまたはすでに沈着したアミロイド原線維の溶解/崩壊を起こす ことが観察されたウンカリア・トメントーサ内の未知の活性成分は本発明の実施 例に記載されたような特別の試験法を用いて個々のバンドまたは分画(薄層クロ マトグラフィー、カラムクロマトグラフィーおよび/またはHPLCにより分離 された)を再試験することにより同定される。個々のバンドおよび/または分画 内に含まれているこれらの活性成分を十分に単離した後、各々の試料中に存在す るいくつかの元素を検出および空間的地図を作るためのエネルギー分散X線分析 機を備えた走査型電子顕微鏡、炭素、水素および窒素の相対%を決定するための 燃焼による元素分析、分子量および元素組成を決定するための高分解能質量分析 法、官能基を決定し、既知の化合物と比較するためのフーリエ変換赤外分光法、 融点を決定するための示差走査熱量測定法、原子吸光、ゲルクロマトグラフィー 、高速液体クロマトグラフィー、物質の特徴付けおよびお互いの原子の位置に関 する情報を提供するためのプロトンおよび13C核磁気共鳴分光法、およびUV/ VIS分光法が含まれるであろう(これらに制限するわけではない)特別な分析 にかける。ウンカリア・トメントーサ内の強力な活性成分のさらなる単離法の一 部としてさらなる技術が開発されるであろうことが期待される。 本発明のさらに別の目的は、臨床背景に関わらずアミロイド形成、沈着、蓄積 および/または存続を阻害するためのウンカリア・トメントーサおよび/または その成分の使用[販売源に関わらずおよびヒトによる消費のための最終形に関わ らず、即ちピル剤、錠剤、カプセル剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤、トロー チ剤、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ剤、液滴剤、エリキシル剤、懸濁剤、 乳化剤、液剤、シロップ剤、ティーバッグ、エアロゾル(固体としてまたは液体 媒質中で)、坐剤、滅菌注射可能液剤、滅菌包装散剤、樹皮束および/または樹 皮粉末]に関している。 本発明のさらに別の目的は、アミロイド沈着を阻害するウンカリア・トメント ーサ(またはその成分)の治療量を患者に投与することを含む組成物および方法 を提供することである。従って、本発明の組成物および方法はアミロイド沈着が 起こっている障害においてアミロイド症を防ぐために有用である。本発明の組成 物はアミロイド症を処置するために治療的に使用することができ、またはアミロ イド症が疑われる患者で予防的に使用することができる。本発明の方法は、少な くとも一部、直接アミロイド原線維形成を阻害する、アミロイド原線維成長を阻 害する、および/またはすでに形成されたアミロイド原線維の溶解/崩壊を起こ すことに基づいている。 本発明のさらに別の目的はアミロイド症を処置するための医薬組成物を提供す ることである。医薬組成物はアミロイド沈着を阻害するのに有効な量の本発明の 治療化合物および医薬として受容可能な坦体を含んでいる。 本発明のさらに別の目的は、アルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症におけるアミロイド形成、アミロイド沈着、アミロイド蓄積、アミロイド 存続、アミロイドタンパク質−アミロイドタンパク質相互作用を阻害するおよび /またはすでに形成されたまたはすでに沈着したアミロイド原線維の溶解/崩壊 を起こすための薬剤として使用するための治療的応用におけるウンカリア・トメ ントーサおよび/またはウンカリア・トメントーサのアミロイド阻害成分と機能 的に同等であるように作製された任意のおよびすべての合成化合物の使用である 。 上に要約した要求の任意のものまたはすべてに応じるのが本発明のさらに別の 目的である。 本発明のこれらおよびそのような他の目的は、本明細書に記載された本発明に 応じる以下の記載から明らかになるであろう。 本発明は、アミロイド原線維形成を阻害し、アミロイド原線維成長を阻害し、 アミロイド−プロテオグリカン相互作用を阻害し、アミロイド−グリコサミノグ リカン相互作用を阻害し、すでに形成されたアミロイド原線維の溶解および/ま たは崩壊を起こすウンカリア・トメントーサの新しく発見された能力によるアル ツハイマー病および他のアミロイド症のヒト患者に有益なウンカリア・トメント ーサの内部樹皮および根部分からの抽出液の使用、およびウンカリア・トメント ーサの種々の市販製剤内に含まれている成分の使用を効果的に提供する唯一の系 であるという点で、これらの要求への本発明の応用は特に有益である。 本発明は、ウンカリア・トメントーサ、Una de Gato(または猫の 鉤爪)としても知られている、の内部樹皮および根部分がアルツハイマー病のア ミロイド形成および成長の阻害剤として働くという同定および驚くべき発見に関 している。加えて、ウンカリア・トメントーサはまた組織におけるすべてのアミ ロイド沈着の形成および存続に重要であると信じられているアミロイドタンパク 質−プロテオグリカン(PG)/グリコサミノグリカン(GAG)相互作用を阻 害する能力を持っている。さらに、ウンカリア・トメントーサはアルツハイマー 病およびII型糖尿病型のすでに形成されたアミロイド原線維を溶解/崩壊させる 能力を持っており、この薬剤がアルツハイマー病、II型糖尿病および他のアミロ イド症の後期段階の患者に有用であろうことを示唆している。異なった販売源か ら抽出されたウンカリア・トメントーサ(ゼラチン被覆カプセル、カプレットま たは液体形から単離された抽出物)はすべてアルツハイマー病アミロイド原線維 発生の強力な阻害剤として働くことが観察された。 結果はトメントーサ種で例示されているが、ウンカリアの他の種も同様な効果 を持っていると信じられる。 ウンカリア・トメントーサを含んでいる市販品として入手可能なグルコサミン (塩酸塩または硫酸塩)は、チオフラビンT蛍光分析アッセイを用いて決定され るように、Aβアミロイド原線維形成の著しく有意な阻害を起こす。異なった販 売源から誘導される純粋なウンカリア・トメントーサ(純粋なグルコサミン塩酸 塩またはグルコサミン硫酸塩ではない)がアミロイド原線維形成の強力な阻害剤 であったので、先の阻害効果はウンカリア・トメントーサの存在によるものであ る(グルコサミン塩酸塩またはグルコサミン硫酸塩の存在によるものではない) 。異なった販売源から得られたウンカリア・トメントーサ(他の添加物無しで) は用量依存的様式でAβアミロイド原線維発生を阻害した。固相結合アッセイを 使 用して決定されるように、ウンカリア・トメントーサはまたアルツハイマーのA β−Aβ相互作用も阻害し、ウンカリア・トメントーサはアルツハイマーのアミ ロイド原線維成長の有効な阻害剤であることを示している。さらに、ウンカリア ・トメントーサは固相結合イムノアッセイを用いて決定されるようなAβ−プロ テオグリカン/グリコサミノグリカン(PG/GAG)相互作用(すべてのアミ ロイド症の重要な治療標的)の用量依存的阻害に有効であった。異なった販売源 から誘導されたウンカリア・トメントーサは、チオフラビンT蛍光分析およびコ ンゴレッド染色アッセイを用いて決定されるような、すでに形成されているアミ ロイド原線維を含んでいるAβ(1−40)またはAβ(1−42)の強力な溶 解/崩壊剤でもあった。この後者の効果は用量依存的様式で起こり、2時間のイ ンキュベーション時間内で有意な(p<0.001)70%溶解を起こした。加 えて、ウンカリア・トメントーサはインシュリンアミロイド原線維(即ち、アミ リン)の強力な溶解剤であり、2時間のインキュベーション時間内で72%溶解 、4日で80%溶解を起こした。前記の研究のすべてにおいて有効であったウン カリア・トメントーサはすべてヒトの経口使用のために現在市販品として入手可 能であり、およびすべてピル剤、錠剤または液体形から得られたウンカリア・ト メントーサ抽出物から誘導されたものであった。従って、本発明はアルツハイマ ー病、II型糖尿病および他のアミロイド症におけるアミロイド症治療のための、 異なった販売源からのウンカリア・トメントーサ(ピル剤、錠剤または液体形で の)およびそれらの誘導体の使用を特許請求する。植物物質内の鍵となるアミロ イド阻害成分を単離して同定および精製するための方法も開示されている。抽出 された植物物質中の”活性な”アミロイド阻害成分の同定は、未来の抗アミロイ ド治療のための新規薬剤設計を導くことが予期される。異なった市販用製剤内に 含まれているウンカリア・トメントーサおよびその成分の現在の使用は、Aβア ミロイド原線維形成を阻害する(アルツハイマー病の初期から中期段階)、アミ ロイド原線維成長を阻害する(アルツハイマー病の初期から中期段階)、アミロ イド−PG/GAG相互作用を阻害する(アルツハイマー病のすべての段階)お よびすでに形成されたアミロイド原線維の溶解/崩壊を起こす(アルツハイマー 病の中期から後期段階)ウンカリア・トメントーサの固有の能力のため、アルツ ハイ マー病のすべての段階のヒト患者に有益であることが予期される。同様に、アミ ロイド蓄積の段階および関係する器官(または組織)に関わらず、II型糖尿病の ような異なった全身性アミロイド疾患の患者にウンカリア・トメントーサが有益 であることが予期される。 本発明の別の特別な態様において、ウンカリア・トメントーサおよび/または それらの抽出物からアミロイド阻害成分を単離して精製および同定するための方 法が提供される。一つのそのような方法は以下の工程のいくつかまたはすべてを 用いる方法を使用して、市販品として入手可能なピル剤、錠剤、カプセル剤、軟 および硬ゼラチンカプセル剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ 剤、液滴剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳化剤、液剤、シロップ剤、ティーバッグ 、エアロゾル(固体としてまたは液体媒質中で)、坐剤、滅菌注射可能液剤、滅 菌包装散剤、樹皮束および/または樹皮粉末から抽出物が調製された: a)プロパノールのような有機溶媒を使用した、前記の形に関係しないウンカ リア・トメントーサからの抽出、b)回転蒸発のような方法を用いた抽出物の濃 縮、c)不溶性物質を除去するための抽出物の遠心分離、d)さらに不溶性物質 を除去するための上清の再遠心分離、e)遠心分離後の石油エーテルのような有 機溶媒を用いた活性成分の沈澱、f)得られたペレットのプロパノールのような 有機溶媒への再溶解、g)プロパノール/10%酢酸で平衡化したシリカカラム へ加えて、同一の溶媒で溶出、h)目視または490nmでのモニタリングによ り決定されるような最も速く動く分画(オレンジ/黄褐色に着色した分画)の採 取、i)遠心分離後の石油エーテルのような有機溶媒を用いた活性成分の沈澱、 j))得られたペレットのアセトニトリル/水/酢酸への再溶解、およびk)H PLCへの注入と分離、l)インビトロおよびインビボアッセイに関連した試験 によるアミロイド阻害成分の同定、およびm)本明細書に記載したような構造分 析および元素組成への送付。 本発明のこれらおよび他の特色および利点は、以下の発明の詳細な説明を付随 する図と関連させて読むことにより、より完全に明らかになるであろう。 本発明の他の態様において、患者のアミロイド疾患を処置するための薬物が開 示され、ここで薬物はウンカリア属の植物(トメントーサ種)からの治療有効量 の植物体含んでいる。薬物は好適にはウンカリア・トメントーサから得られた抽 出物であり、抽出物はウンカリア・トメントーサの内部樹皮または根組織に由来 し、および都合がよいのはピル剤、錠剤、カプセル剤、軟および硬ゼラチンカプ セル剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ剤、液滴剤、エリキシ ル剤、懸濁剤、乳化剤、液剤、シロップ剤、ティーバッグ、エアロゾル(固体と してまたは液体媒質中で)、坐剤、滅菌注射可能液剤、滅菌包装散剤、樹皮束お よび/または樹皮粉末のようないくつかの市販品として入手可能なものから選ば れる。 好適な実施態様において、薬物はオキシインドールアルカロイド、キノビン酸 グリコシド、プロアントシアニジン、ポリフェノール、トリテルピン、植物ステ ロール、ベータ−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、フ ィトステロール、3−ベータ,6−ベータ,19−アルファ−トリヒドロキシ− ウルソ−12−エン−28−オン酸、5−アルファ−カルボキシストリクトシジ ン、アロイソプテロポジン、アロプテロポジン、アングスチン、ジヒドロコリナ ンテイン、ジヒドロコリナンテイン−n−オキシド、ヒルスチン、ヒルスチン− n−オキシド、イソミトラフィリン、イソプテロポジン、イソリンコフィリン、 イソリンコフィリン−n−オキシド、イソロツンジフォリン、クルクロゴシド、 クルクリゴシドB、フェノールグルコシド、2−[(2,6−ジメトキシベンゾ イル)オキシ]メチル−4−ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピラノシ ド、2−[(2−ヒドロキシ−6−メトキシベンゾイル)オキシ]メチル−4− ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピラノシド、ミトラフィリン、オレア ノール酸、プテロポジン、キノビン酸−3ベータ−o−(ベータ−d−グルコピ ラノシル−(1→3)ベータ−d−フコピラノシル−(27→1)ベータ−d− グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピラ ノシド、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピラノシル−(27→1 )ベータ−d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ −d−キノボピラノシド、リンコフィリン、ロツンジフォリン、スペシオフィリ ン、ウンカリン、ウンカリン−f、ウルソ酸、セファランチン(ビスベンジルイ ソキノリンアルカロイド)、ベルバミン(ビスベンジルイソキノリンアルカロイ ド)、 マトリン(ルピンアルカロイド)、ピロカルピン(イミダゾールアルカロイド) 、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、フェルラ酸、アネトール、クレイスタンチン (リグナン)、フェノールグルコシド、ウルンシオール、アルファ−トコフェロ ール(ビタミンE)、ユビコン、マエサニン、ゼックスブレビンA/B、12− O−テトラデオアノイルーホルボール-13−アセタート、TPA(4環式ジテ ルペン)、オレオン酸アグリコンを持つサポニン(5環式トリテルペン)および シノンコシドから成る群より選択されるアミロイド阻害成分である。 薬物は患者の体重kg当たり約10から1,000mgの範囲、およびより好 適には患者の体重kg当たり約10から100mgの範囲での用量においてウン カリア・トメントーサの治療的有効量を好適には示す。 本薬剤で治療するためのアミロイド疾患はアルツハイマー病、ダウン症候群お よびダッチ型のアミロイド症を伴う遺伝性脳溢血に付随するアミロイド(ここで の特別なアミロイドはベータ−アミロイドタンパク質またはAβと称される)、 慢性炎症、悪性腫瘍の種々の形および家族性地中海熱に付随するアミロイド(こ こでの特別なアミロイドはAAアミロイドまたは炎症付随アミロイド症と称され る)、多発性骨髄腫および他のB細胞悪質液に付随するアミロイド(ここでの特 別なアミロイドはALアミロイドと称される)、II型糖尿病に付随するアミロイ ド(ここでの特別なアミロイドはアミリンまたはインシュリンアミロイドと称さ れる)、クロイツフェルトヤコブ病、ゲルストマン−ストラウスラー症候群、ク ールーおよび動物スクラピーを含むプリオン疾患に付随するアミロイド(ここで の特別なアミロイドはPrPアミロイドと称される)、長期間の血液透析および 毛根管圧迫症候群に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイドはベータ2 −マイクログロブリンアミロイドと称される)、老人性心臓アミロイドおよび家 族性アミロイド性多発性神経炎に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイ ドはトランスサイレチンまたはプリアルブミンと称される)、および甲状腺の髄 質癌腫のような内分泌腺腫瘍に付随するアミロイド(ここでの特別なアミロイド はプロカルチトニンの変異体と称される)から成る群より選択される。 好適な薬物は約70%から約95%の範囲での薬物中の植物抽出物重量パーセ ントを持っており、また医薬として受容可能な坦体、希釈剤または賦形剤も含ん でいるであろう。薬物は好適には50%を超えるアミロイド阻害活性または効能 を持っている。 本発明の別の態様はウンカリア・トメントーサ植物体内のアミロイド阻害構成 物を単離するための方法であり、本方法は以下の工程から成っている:a)有機 溶媒で植物体を抽出し、b)抽出物を濃縮し、c)不溶性物質を除去し、d)有 機溶媒でアミロイド阻害構成物を沈澱させ、e)得られたアミロイド阻害構成物 を有機溶媒に回収および再溶解し、およびf)HPLCに注入して分離する。 植物体は好適にはウンカリア・トメントーサ、抽出物またはそれらの誘導体を 含む市販品として入手可能なピル剤、錠剤、カプセル剤、軟および硬ゼラチンカ プセル剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ剤、液滴剤、エリキ シル剤、懸濁剤、乳化剤、液剤、シロップ剤、ティーバッグ、エアロゾル(固体 としてまたは液体媒質中で)、坐剤、滅菌注射可能液剤、滅菌包装散剤、樹皮束 および/または樹皮粉末から成っており、およびウンカリア・トメントーサ乾燥 粉末、抽出物またはそれらの誘導体を含む市販品として入手可能なゼラチン被覆 カプセルからとられるであろう。 有機溶媒により植物体を抽出する工程は、最初に粉末である植物体にプロパノ ールを加え、得られた混合物は一夜攪拌する。アミロイド阻害成分を抽出する工 程で使用される溶媒は好適には水からペンタノールの範囲の極性を持っている。 不溶性物質を除去する工程は、好適には抽出物を遠心分離し、上清を集めること により達成される。抽出物を濃縮する工程は好適には回転蒸発により達成される 。抽出および遠心分離工程に続いて、好適には抽出および遠心分離過程がさらに 1−5回繰り返され、上清が集められる。 抽出および濃縮の繰り返し工程に続いて、好適には上清がプールされおよびロ ータリーエバポレーターを用いて濃縮される。濃縮工程に続いておよび容量が約 500mlまたはそれ未満に濃縮された後、抽出物は好適にはさらに不溶性物質 を除去するために再遠心分離される。再遠心分離工程に続いて、好適には上清が 得られ、石油エーテル(好適には4容量)で沈澱させる。石油エーテルで沈澱さ せた後、沈殿物はさらに遠心分離してペレットとして集める。ペレットは次に好 適にはプロパノールに溶解し、酢酸を含んでいるプロパノールで平衡化されたシ リカカラムに加える。シリカカラムに物質を加えた後、酢酸を含んでいるプロパ ノールで溶出し、フラクションコレクターを用いて最も速く移動する黄色がかっ た褐色の分画を集める。カラムからの溶出は好適には分光学的に490nmでモ ニターされ、分画はフラクションコレクターで集められる。最も速く移動する黄 色がかった褐色の分画を集めた後、分画を石油エーテルで沈澱させ、沈澱は遠心 分離により集められた。再沈澱および再遠心分離に続いて、ペレットを高速液体 クロマトグラフィー(HPLC)注入のためにアセトニトリル/水/酢酸に溶解 させる。溶解されたペレットは等量に分割し、HPLCへ注入した。使用された HPLCは好適には1x25CmC18カラムが使用され(他のサイズでも使用で きる)、30℃、2ml/分の流速に維持されている。HPLCに注入された試 料は、0%Bで5分、0−15%Bで5−10分、15−45%Bで10−70 分および45−100%Bで70−85分のAおよびBの濃度勾配で溶出する; B=95%アセトニトリル+0.5%酢酸含有蒸留水およびA=5%アセトニト リル+0.5%酢酸含有蒸留水。HPLCからの溶出は490nmでモニターし 、フラクションコレクターで4ml分画が集められ、種々の保持時間(0から8 5分)でプールされたピークが観察された。得られた分画はほとんどのアセトニ トリルをロータリーエバポレーターで除去した後、凍結乾燥により濃縮されるで あろう。 得られた濃縮分画は次に、アミロイド原線維形成、アミロイド原線維成長また はすでに形成されたアミロイド原線維の溶解/崩壊の強力な阻害剤かどうかを同 定するための関連するインビトロアッセイで試験される。ウンカリア・トメント ーサ内のアミロイド阻害成分は好適には13−45分、およびより好適には26 分のおよそのHPLC保持時間でHPLCから溶出される。 治療的に有効量のウンカリア属の植物(トメントーサ種)からの植物体を患者 に投与する工程から成る患者のアミロイド疾患を処置するための方法も開示され る。植物体は好適には経口またはエアロゾルスプレー、または注射可能なまたは 注入可能な形で非経口的に投与される。 植物体の治療的有効量は好適には、オキシインドールアルカロイド、キノビン 酸グリコシド、プロアントシアニジン、ポリフェノール、トリテルピン、植物ス テロール、ベータ−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、 フィトステロール、3−ベータ,6−ベータ,19−アルファ−トリヒドロキシ −ウルソ−12−エン−28−オン酸、5−アルファ−カルボキシストリクトシ ジン、アロイソプテロポジン、アロプテロポジン、アングスチン、ジヒドロコリ ナンテイン、ジヒドロコリナンテイン−n−オキシド、ヒルスチン、ヒルスチン −n−オキシド、イソミトラフィリン、イソプテロポジン、イソリンコフィリン 、イソリンコフィリン−n−オキシド、イソロツンジフォリン、クルクロゴシド 、クルクリゴシドB、フェノールグルコシド、2−[(2,6−ジメトキシベン ゾイル)オキシ]メチル−4−ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピラノ シド、2−[(2−ヒドロキシ−6−メトキシベンゾイル)オキシ]メチル−4 −ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピラノシド、ミトラフィリン、オレ アノール酸、プテロポジン、キノビン酸−3ベータ−o−(ベータ−d−グルコ ピラノシル−(1→3)ベータ−d−フコピラノシル−(27→1)ベータ−d −グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピ ラノシド、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピラノシル−(27→ 1)ベータ−d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o−ベー タ−d−キノボピラノシド、リンコフィリン、ロツンジフォリン、スペシオフィ リン、ウンカリン、ウンカリン−f、ウルソ酸、セファランチン(ビスベンジル イソキノリンアルカロイド)、ベルバミン(ビスベンジルイソキノリンアルカロ イド)、マトリン(ルピンアルカロイド)、ピロカルピン(イミダゾールアルカ ロイド)、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、フェルラ酸、アネトール、クレイス タンチン(リグナン)、フェノールグルコシド、ウルンシオール、アルファ−ト コフェロール(ビタミンE)、ユビコン、マエサニン、ゼックスブレビンA/B 、12−O−テトラデオアノイル−ホルボール−13−アセタート、TPA(4 環式ジテルペン)、オレオン酸アグリコンを持つサポニン(5環式トリテルペン )およびシノンコシドから成る群より選択されるアミロイド阻害成分である。図の簡単な説明 図1はアルツハイマーAβ(1−40)アミロイド原線維形成の阻害剤を同定 するために利用された1週間のチオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフで ある。ウンカリア・トメントーサを含んでいるグルコサミン(硫酸塩)(PTI −00700)はAβ(1−40)アミロイド原線維形成の強力な阻害剤である ことが示されている。 図2はアルツハイマーAβ(1−40)アミロイド原線維形成の阻害剤を同定 するために利用された1週間のチオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフで ある。ウンカリア・トメントーサを含んでいるグルコサミン(硫酸塩)(PTI −00700)、30kDaの分子量カットオフのフィルターを通過したウンカ リア・トメントーサを含んでいるグルコサミン(硫酸塩)(PTI−00700 <30kDa)、ウンカリア・トメントーサを含んでいるグルコサミン(塩酸塩 )(PTI−00701)、および純粋なウンカリア・トメントーサ(PTI− 00703)はすべてAβ(1−40)アミロイド原線維形成の強力な阻害剤で あることが示されている。 図3はアルツハイマーのAβ−Aβ相互作用(即ち、アルツハイマーのアミロ イド原線維成長)を阻害する先導となる化合物を同定するために利用された固相 結合アッセイの白黒グラフである。ウンカリア・トメントーサを含んでいるグル コサミン(硫酸塩)(PTI−00700)はアルツハイマーアミロイド原線維 成長の強力な阻害剤であると同定された。 図4はAβ−プロテオグリカン/グリコサミノグルカン(PG/GAG)相互 作用の阻害に対するウンカリア・トメントーサを含んでいるグルコサミン(硫酸 塩)(PTI−00700)の用量依存的効果の可能性を決定するために利用さ れた固相結合イムノアッセイの白黒グラフである。ウンカリア・トメントーサを 含んでいるグルコサミン(硫酸塩)による処置により、Aβ−PG/GAG相互 作用の有意な用量依存的阻害が観察された。 図5はすでに形成されているアルツハイマーAβ(1−40)アミロイド原線 維の2時間のインキュベーション時間内での溶解/崩壊に対するウンカリア・ト メントーサ抽出物(PTI−00703)の用量依存的効果の可能性を決定する ために利用されたチオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフである。ウンカ リア・トメントーサ抽出物はすでに形成されているアルツハイマーAβアミロイ ド原線維の溶解を用量依存的に起こす。 図6は別の販売源、および液体形のウンカリア・トメントーサから得られたウ ンカリア・トメントーサ抽出物(PTI−00703−02)が2時間のインキ ュベーション時間内ですでに形成されているアルツハイマーAβ(1−40)ア ミロイド原線維の溶解/崩壊を起こすことができることを示すために利用された チオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフである。 図7はさらに別の販売源から得られたウンカリア・トメントーサ抽出物(PT I−00703−R)が2時間のインキュベーション時間内ですでに形成されて いるアルツハイマーAβ(1−40)アミロイド原線維の有意な用量依存的溶解 /崩壊を起こすことができることを示すために利用されたチオフラビンT蛍光分 析アッセイの白黒グラフである。単一のゼラチン被覆ピル内に含まれているウン カリア・トメントーサからの抽出物の1/10,000は有意な(p<0.00 1)58%溶解を起こし、一方、単一ピルウンカリア・トメントーサ抽出物の1 /1,000は有意な(p<0.001)81%溶解を起こし、単一ピルウンカ リア・トメントーサ抽出物の1/500は有意な(p<0.001)93%溶解 を起こし、および単一ピルウンカリア・トメントーサ抽出物の1/250は有意 な(p<0.001)97%溶解を起こした。 図8はウンカリア・トメントーサ抽出物(PTI−00703)はまた、すべ てに時間点ですでに形成されているアルツハイマーAβ(1−42)アミロイド 原線維(即ち、アルツハイマーアミロイドのより長く、より原線維性の形)の有 意な(p<0.001)溶解を起こすことができることを示すために利用された チオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフであり、たった2時間のインキュ ベーションで72%の溶解/阻害が観察された。 図9はウンカリア・トメントーサ抽出物(PTI−00703)はまた、すべ てに時間点ですでに形成されているインシュリンアミロイド原線維(即ち、アミ リン)の有意な(p<0.001)溶解を起こすことができることを示すために 利用されたチオフラビンT蛍光分析アッセイの白黒グラフであり、たった2時間 のインキュベーションで72%の溶解/阻害が観察された。 図10は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるウンカリア・トメン トーサ抽出物の分離、およびアミロイド阻害成分の最初の精製を示している白黒 グラフである。パネルAは490nmでモニターし、およびアセトニトリル/水 濃度勾配で溶出したHPLCを表しており、ウンカリア・トメントーサ抽出物は 13−45分に観察される幅広のピークおよび80分に観察されるピークでカラ ムから溶出される多成分が含まれていることを示している。パネルBは再注入さ れた26分の分画を示しており、対照的なピークが得られ、パネルAクロマトグ ラムの多分散性はカラムのアーチファクトではなく、ウンカリア・トメントーサ 抽出物内の個々の成分の存在によるものであることを示している。パネルCにお いて、25μMのすでに原線維化したAβ1−40の60μlが0.0005の OD単位を持つ分画26および分画80の存在下で2時間インキュベートされた 。分画26は2時間のインキュベーション時間内にアルツハイマー疾患アミロイ ドの85%溶解/崩壊を起こす強力なアミロイド阻害活性を示した(しかし分画 80は示さなかった)。 本発明の実施に最適な態様 ここで図面の方に転じ、本発明の好ましい実施例について、多くの図面(同じ 番号は同じ部分を示す)を参照して記載する。アミロイドおよびアミロイド症 アミロイドは一群の多様な、しかし特定の細胞外タンパク質沈着を指す属名で あり、これらは全て共通した形態学的特性、染色特性、およびX線回折スペクト ルを有する。沈着したアミロイドタンパク質の性質に関係なく、全てのアミロイ ドは以下の特性を有する:1)光学顕微鏡レベルで無定形な外観であり、ヘマト キシリン−エオシン染色法でエオシン好性と考えられる;2)全てコンゴーレッ ドに染まり、偏光下で観察すると赤色/緑色の複屈折を示す(Puchtlerら,J.His tochem.Cytochem.10:355-364,1962);3)全て顕著なベータ−プリーツシート 2次構造を含有する、そして4)超微細構造的には、アミロイドは通常、不定長 で直径7〜10nmの非分枝のフィブリルからなる。 今日、アミロイドは沈着する固有のアミロイドタンパク質に従って分類される 。アミロイド疾患には以下に記載するものがあるが、それらに限定されるもので はない:ダッチタイプのアミロイド症を伴うアルツハイマー病、ダウン症候群、 および遺伝性大脳出血に関連するアミロイド(固有のアミロイドはベータアミロ イドタンパク質またはAβと呼ばれる)、慢性炎症、種々のタイプの悪性および 家族性地中海熱に関連するアミロイド(固有のアミロイドはAAアミロイドまた は炎症関連アミロイド症と呼ばれる)、多発性骨髄腫および他のB−細胞疾患に 関連するアミロイド(固有のアミロイドはALアミロイドと呼ばれる)、II型 糖尿病に関連するアミロイド(固有のアミロイドはアミリンまたは島アミロイド と呼ばれる)、クロイツフェルト−ヤコブ病、ゲルストマン−シュトラウスラー 症候群、クールー、および動物のスクラピーを含むプリオン疾患に関連するアミ ロイド(固有のアミロイドはPrPアミロイドと呼ばれる)、長期の血液透析お よび手根管症候群に関連するアミロイド(固有のアミロイドはベータ2−ミクロ グロブリンアミロイドと呼ばれる)、老人性心臓アミロイドおよび家族性アミロ イド性多発神経障害に関連するアミロイド(固有のアミロイドはプレアルブミン またはトランスシレチン(transthyretin)アミロイドと呼ばれる)、そして甲 状腺髄様癌のような内分泌腫瘍に関連するアミロイド(固有のアミロイドはプロ カルシトニンの変異体と呼ばれる)。 臨床状況におけるアミロイド沈着はベータ−プリーツシートコンフォメーショ ンの存在に関係する共通の物理的性質を共有するが、現在では多くの異なる化学 タイプが存在することが明らかとなっており、また更に別のものも将来的に記述 されると考えられる。現在のところ、一般にアミロイド症で作用しうるいくつか の共通する病原性機構があると考えられている。多くの場合、循環前駆タンパク 質は無傷の、または異常な分子のいずれかの過剰生成(例えばプラズマ細胞疾患 )、分解もしくは排泄の低下(続発性アミロイド症候群における血清アミロイド Aおよび長期血液透析におけるベータ2−ミクログロブリン)、または変異タン パク質に関係する遺伝的異常(例えば家族性アミロイド性多発神経障害)によっ て生じうる。大型のタンパク質前駆体分子のタンパク分解は多くのタイプのアミ ロイド症で起こり、これによってより分子量の低いフラグメントが生成され、そ れが 重合してベータ−プリーツシートコンフォメーションをなし、通常は細胞外にお いて、組織沈着する。関与する正確な機構は何であるのか、そしてタンパク分解 のプロセシングおよび/または翻訳修飾に変化をもたらす異常の原因は、ほとん どのアミロイドで知られていない。 全身性アミロイドには慢性炎症、種々のタイプの悪性および家族性地中海熱に 関連するアミロイド(すなわちAAアミロイドまたは炎症関連アミロイド症)( BensonおよびCohen,Arth.Rheum.22:36-42,1979;Kameiら,Acta Path.Jpn.32:123 -133,1982;McAdamら,Lancet 2:572-573,1975;Metaxas,KidneyInt.20:676-685,19 81)、および多発性骨髄腫および他のB−細胞疾患に関連するアミロイド(すな わちALアミロイド)(Haradaら,J.Histochem.Cytochem.19:1-15,1971)が例とし てあるが、これらは種々の異なる臓器および組織(一般的に中枢神経系外に位置 する)におけるアミロイド沈着に関与することが知られている。これらの疾病に おけるアミロイド沈着は、例えば肝臓、心臓、膵臓、胃腸管、腎臓、皮膚、およ び/または肺に起こりうる(Johnsonら,N.Engl.J.Med.321:513-518,1989)。こ れらのアミロイド症のほとんどで、明確な療法または効果的な治療はなく、アミ ロイド沈着の結果は患者にとって有害である。例えば、腎臓におけるアミロイド 沈着により腎不全が起き、心臓におけるアミロイド沈着は心不全を起こしうる。 これらの患者では、全身の臓器におけるアミロイド蓄積により、やがて、一般的 には3〜5年以内に死に到る。他のアミロイド症は、以下に観察されるように単 一の臓器または組織が冒されうる:アルツハイマー病およびダウン症候群の患者 の脳に見られるAβアミロイド沈着;クロイツフェルト−ヤコブ病、ゲルストマ ン−シュトラウスラー症候群、およびクールー患者の脳に見られるPrPアミロ イド沈着;II型糖尿病患者の90%の膵臓のランゲルハンス島に見られる島ア ミロイド(アミリン)沈着(Johnsonら,N.Engl.J.Med.321:513-518,1989;Lab.In vest.66:522-535,1992);長期の血液透析を行っている患者に見られるような手 根管症候群を引き起こす内側神経におけるベータ2−ミクログロブリンアミロイ ド沈着(Geyioら,Biochem.Biophys.Res.Comm.129:701-706,1985;Kidney Int.30 :385-390,1986);老人性心臓アミロイド患者の心臓に観察されるプレアルブミ ン/トランスシレチンアミロイド;そして、 家族性アミロイド性多発神経障害を有する患者の末梢神経に観察されるプレアル ブミン/トランスシレチンアミロイド沈着(SkinnerおよびCohen,Biochem.Bioph ys.Res.Comm.99:1326-1332,1981;Saraivaら,J.Lab.Clin.Med.102:590-603,1983 ;J.Clin.Invest.74:104-119,1984;Tawaraら,J.Lab.Clin.Med.98:811-822,1989 )。アルツハイマー病および老年人口 アルツハイマー病は老齢者が痴呆を起こす原因であり、65歳より上の人口の 5〜10%が罹患している(アルツハイマー病および関連する障害の理解のため のガイド(A Guide to Understanding Alzheimer's Disease and Related Disor ders),Jorm編,New York University Press,New York,1987)。アルツハイマー 病では、認識過程(例えば記憶、注意、言語、および理論)に必須な脳の部分が 退行し、被害者は我々が人間であるための多くのもの(独立を含む)を奪われる 。いくつかの遺伝型のアルツハイマー病は中年期に発症するが、より一般的には 症状は60代中頃以降に現れる。今日、400〜500万人のアメリカ人がアル ツハイマー病に罹患しており、これらの人々のうち半分よりやや多い人々が自宅 で介護を受けており、それ以外の人は多くの異なる健康管理機関にいる。アルツ ハイマー病および他の痴呆の罹患率は、65歳を5歳越える毎に倍増し、最近の 研究は、85歳以上の全ての人々の50%近くがアルツハイマー病の症状を有す ることを示している(1997年アルツハイマー病に関する経過報告(1997 Pro gress Report on Alzheimer's Disease)、国立老化研究所/国立衛生研究所) 。アメリカ合衆国の総人口の13%(3300万人)が65歳以上であり、この %は2025年までに20%に上昇する(1997年アルツハイマー病に関する 経過報告、国立老化研究所/国立衛生研究所)。 アルツハイマー病はまた、社会において経済的に重い負担となってもいる。最 近の研究では、重度の認識障害を有するアルツハイマー病患者1人を自宅または ナーシングホームで看護するための費用は、年間$47,000より高いと推定 されている(アルツハイマー病および関連する障害の理解のためのガイド,Jorm 編,New York University Press,New York,1987)。2〜20年に及ぶ病気で は、家族及び社会にかかるアルツハイマー病の総費用は驚異的なものである。合 衆国におけるアルツハイマー病による年間の経済的損失は、健康管理の費用およ び患者とその看護人の両方の賃金の損失に関して算定すると$800〜1000 億である(1997年アルツハイマー病に関する経過報告、国立老化研究所/国 立衛生研究所)。 塩酸タクリン(“コグネックス”)はFDAが最初に認可したアルツハイマー 病のための薬剤であるが、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤である(Cutlerお よびSramek,N.Engl.J.Med.328:808-810,1993)。しかしながら、この薬剤ではア ルツハイマー病患者における認識の改善の成功は限定されており、初期には肝臓 毒性のような多くの副作用を有する。より最近、FDAが2番目に認可した薬剤 、ドンペジル(“アリセプト”としても知られる)もアセチルコリンエステラー ゼ阻害剤であるが、タクリンより効果的であり、アルツハイマー病患者において 認識のわずかな改善が示されているが(BarnerおよびGray,Ann.Pharmacotherapy 32:70-77,1998;RogersおよびFriedhoff,Eur.Neuropsych.8:67-75,1998)、治 癒するものとは考えられていない。従って、より効果的なアルツハイマー病患者 の治療画筆用とされているのは明らかである。アルツハイマー病の治療標的としてのアミロイド アルツハイマー病は、ベータ−アミロイドタンパク質、Aβ、またはβ/A4 と呼ばれる39〜43のアミノ酸ペプチドの沈着および蓄積を特徴とする(Glen nerおよびWong,Biochem.Biophys.Res.Comm.120:885-890,1984;Mastersら,Proc. Natl.Acad.Sci.USA82:4245-4249,1985;Husbyら,Bull WHO 71:105-108,1993)。 Aβはより大型の前駆タンパク質から誘導されるが、このタンパク質はベータ− アミロイド前駆タンパク質(またはβPP)と呼ばれ、他のスプライシングをさ れたいくつかのその変異体がある。最も多く存在するβPPの型には695、7 51、および770個のアミノ酸からなるタンパク質がある(Tanziら,Nature 3 31:528-530,1988;Kitaguchiら,Nature 331:530-532,1988;Ponteら,Nature 331 :525-527,1988)。 小型のAβペプチドはアルツハイマー病患者の脳における“プラーク”のアミ ロイド沈着を構成する主要な成分である。更に、アルツハイマー病は多くの神経 フィブリルの“もつれ”存在することを特徴とし、これはペアのらせん状のフラ グメントからなり、そのフラグメントは神経細胞質に異常に蓄積する(Grundke- Iqbalら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:4913-4917,1986;Kosikら,Proc.Natl.Acad .Sci.USA 83:4044-4048,1986;Leeら,Science 251:675-678,1991)。従ってアル ツハイマー病の病理学的認証は、“プラーク”および“もつれ”の存在であり、 アミロイドがプラークの中心核に沈着する。アルツハイマー病の脳に見られる他 の主要な病変のタイプは、脳実質内、および脳の外側に位置する髄膜の血管壁の 両方の血管壁におけるアミロイドの蓄積である。血管壁に局在するアミロイド沈 着は脳血管性アミロイドまたはコンゴー好性血管障害と呼ばれる(Mandybur,J.N europath.Exp.Neurol.45;79-90,1986;Pardridgeら,J.Neurochem.49:1394-1401, 1987)。 多くの年月の間、アルツハイマー病における“アミロイド”の重要性、そして この病気に特有の“プラーク”および“もつれ”が病気の原因なのか、それとも 単にその結果にすぎないのかについて、科学的な論争が行われてきた。ここ数年 の研究は、アミロイドは実際にアルツハイマー病の原因となる因子であり、単な る無害な共在物とみなすべきではないことを示している。アルツハイマーのAβ タンパク質は細胞培養液中で神経細胞の変性を短時間で引き起こすことが明らか になっている(Pikeら,Br.Res.563:311-314,1991;J.Neurochem,64:253-265,199 5)。研究が示唆するところによると、フィブリルの構造(優勢なβ−プリーツ シート二次構造からなる)は全てのアミロイドに特有なものであるが、これは神 経毒性作用に関与している。Aβはまた、海馬切片の培養物においても神経毒性 を有し(Harriganら,Neurobiol.Aging 16:779-789,1995)、トランスジェニック マウスにおいて神経細胞死を誘導することが明らかとなっている(Gamesら,Natu re 373:523-527,1995;Hsiaoら,Science 274:99-102,1996)。アルツハイマーの Aβをラットの脳に注射しても記憶障害および神経機能障害を起こす(Floodら, Proc.Natl.Acad.Sci.88:3363-3366,1991;Br.Res.663:271-276,1994)。 おそらく、Aβがアルツハイマー病の病因に直接関与するという最も説得力の ある証拠は遺伝学的研究から得られる。Aβの生成は、その前駆体であるベータ −アミロイド前駆タンパク質をコードする遺伝子の変異によって起こりうること が発見されている(Van Broeckhovenら,Science 248:1120-1122,1990;Murrell ら,Science 254:97-99,1991;Haassら,Nature Med.1:1291-1296,1995)。早期発 病型家族性アルツハイマー病の原因となるベータ−アミロイド前駆タンパク質遺 伝子の突然変異の同定は、アミロイドがこの病気の根本である発病過程の中心で あるという最も強い論拠である。報告されている病気の原因となる4つの変異が 発見されており、家族性アルツハイマー病が引き起こされる際のAβの重要性を 示している(Hardy,Nature Genet.1:233-234,1992に報告されている)。これら の研究は全て、ヒト患者の脳におけるフィブリルAβの生成、沈着、蓄積、およ び/または残存を低減、除去、または予防するための薬剤の提供により効果的な 治療が行えると考えられることを示唆している。 ウンカリア・トメントーサ(Uncaria tomentosa) 植物のウンカリア・トメントーサは“Ufia de Gato”(スペイン語)または“ 猫の爪(Cat's claw)”(英語)としても知られるが、木質のつる植物であり、 ペルー・アマゾンの熱帯雨林に生育する。この成長の遅いつる植物は完全に成長 するのに20年を要し、100フィート以上の長さに生長し、自生する樹木の周 りに付着して巻き付く。2000〜8000フィートの高さの小丘に多く見られ る。このつる植物は“猫の爪”と呼ばれるが、これはその特有の湾曲した爪のよ うなとげによるもので、それは葉の根本から突出している。ネイティブインディ アンの部族は伝統的に薬草の内皮および根を煮沸して煎じ薬を作るが、ウンカリ ア・トメントーサを神聖な薬草と考えている。この植物の内皮に含有される非常 に効力のある特性は身体に対する重要かつポジティブな影響を有すると考えられ るが、ヒトにおける可能性のある利点についての科学的な医学データは一般に存 在しない。ウンカリア・トメントーサの内皮中のアルカロイドおよび植物化学物 質は根に見られるものとほとんど同一であり、このように取り入れることによっ て植物は保存され、熱帯雨林の特徴が与えられている。 ウンカリア・トメントーサ中に存在する活性物質の中にはアルカロイドがあり (上記のKepl1nierの特許を参照されたい)、これは植物およびその水状抽出物 中にタンニンと結合した複合体として存在する。この型ではそれらのうちのわず かしか活性化されない。複合体は胃の酸性環境によって分離する;アルカロイド はその塩酸塩型に変換し、このようにして十分吸収されるようになる。色の濃い ウンカリア・トメントーサ抽出物ほどより多くのタンニンが存在することを意味 し、有益なアルカロイドはタンニンと固着し、生物学的に利用不可能な十分吸収 されない複合体を生成する。淡黄金色のウンカリア・トメントーサはタンニンが より少ないことを示し、抽出物中のより多くのアルカロイドが利用可能である。 アルカロイドの存在の他に、ウンカリア・トメントーサは他の有益な植物化学 物質も含有すると考えられており、それにはキノビン酸グリコシド、プロアント シアニジン、ポリフェノール、トリテルピン、そして植物ステロールであるベー タ−シトステロール、スチグマステロール、およびカンペステロールがある(P. Steinberg“ウンカリア・トメントーサ(猫の爪)ペルーの熱帯雨林の不思議な 薬草(Uncaria tomentosa(Cat's Claw)a wondrous herb from the Peruvian rai n forest)”,Townsend Letter for Doctors,1994年5月;P.Steinberg“最新版 猫の爪-ウンカリア・トメントーサ:ペルーの熱帯雨林の不思議な薬草(Cat's C law update-Uncaria tomentosa:that wondrous herb from the Peruvian rain forest)”,Townstead Letter for Doctors,1995年8月/9月,“猫の爪、ペル ーの熱帯雨林の不思議な薬草(Cat's Claw Miracle Herb from the Rain Forest of Peru)”,Woodland Publ.社,Pleasant Grove,VT,USA)。 ウンカリア・トメントーサは南米にあるペルーの熱帯雨林で最も重要な植物の 一つである。多くのオキシインドールアルカロイドがすでにこの植物の内皮から 単離されている。2つの米国特許(米国特許第4,844,901号および米国特許第4,9 40,725号、Keplinger)にはウンカリア・トメントーサからの6つのオキシイン ドールアルカロイドの単離および使用について記載されており、“免疫系の非特 異的刺激に好適”である考えられている。これらのオキシインドールアルカロイ ドは一般に免疫系を冗進し、また白血球およびマクロファージの有害な微生物お よび外来物質を食菌する能力に重要な作用を及ぼすと考えられている。ほとんど の免疫学的に活性なアルカロイドはアロイソプテロポジン、異性体A、5環性 オキシインドールアルカロイドであると考えられる(米国特許第4,940,725号)。 一部のヘルスケアプロバイダーから、ウンカリア・トメントーサを使用して種 々の疾病を治療してもよいという提案がされてきたが、アルツハイマー病を含む アミロイド症で起こるようなアミロイドの生成、沈着、蓄積、および/または残 存の治療へのこの化合物の使用、または使用の提案はまだされていない。本発明 はウンカリア・トメントーサおよびその抽出物、そして種々の市販品から得られ る誘導体の以下に対する有効性を明らかに証明する:1)アルツハイマーのAβ アミロイド・フィブリルの生成の阻害(アルツハイマー病の初期から中期の患者 に重要である)、2)アルツハイマーのアミロイド・フィブリルの増殖の阻害( アルツハイマー病の初期から中期の患者に重要である)、3)アルツハイマーの アミロイド−PG/GAG相互作用の阻害(アルツハイマー病の全期の患者に重 要である)、そして4)既に生成されたアルツハイマー病のアミロイド・フィブ リルの溶解/分解の誘引。更に本発明は、ウンカリア・トメントーサが島アミロ イド・フィブリル(すなわちアミリン)の溶解の誘引に効果があり、従って、島 アミロイドが膵臓に蓄積した11型糖尿病患者の〜90%の治療に有効でありう ることを証明する。 実施例 以下の実施例により通常の技術を有する当業者に、アミロイド・フィブリルの 生成を阻害する、アミロイド・フィブリルの増殖を阻害する、アミロイド−PG /GAG相互作用を阻害する、そして既成のアミロイド・フィブリルの溶解/分 解を誘引するための、市販で入手できるウンカリア・トメントーサの同定および 使用について開示および説明する。しかしながら本発明がこれらの特定の実施例 に制限されると解釈するべきではない。 実施例1 ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)はアルツハイマー のAβ(1−40)アミロイド・フィブリル生成の有効な阻害剤である 既に記載されている、チオフラビンT蛍光光度法を利用するアミロイド・フィ ブリル生成の測定法(H Naikiら,Lab.Invest.65:104.110,1991;H Levine III,Pr otein Sci.2:404-410,1993;H Levine III,Amyloid;Int.J.Exp.Clin.Invest.2:1 -6,1995;H NaikiおよびK.Nakakuki,Lab.Invest.74:374-383,1996)を最初に使 用して、アルツハイマーのAβアミロイド・フィブリル生成を阻害する能力を有 する可能性のある治療化合物の同定を行った。この感度の高いアッセイを使用し て、蛍光の減少または増加がアミロイド・フィブリルの量の減少または増加と相 関関係があることは既に証明されており(H Naikiら,Lab.Invest.65:104-110,19 91;H Levine III,Protein Sci.2:404-410,1993;H Levine III,Amyloid;Int.J. Exp.Clin.Invest.2:1-6,1995;H NaikiおよびK.Nakakuki,Lab.Invest.74:374-38 3,1996)、これによって、可能性のあるアミロイド・フィブリル生成の阻害剤お よび/または促進剤の同定および程度を測定することができる。 出願人のスクリーニング試験はまず、有効なアルツハイマー病のアミロイド阻 害剤の検出を提案するが、この阻害剤は出願人が最初に試験した化合物の一つに 付加された成分として存在していたものである。ある研究では、アルツハイマー のAβ(1−40)フィブリル生成に対する種々の化合物の効果を、チオフラビ ンT蛍光光度法で評価した。チオフラビンTはフィブリル・アミロイド・タンパ ク質に結合することが知られており、蛍光の増加はアミロイド・フィブリルの生 成の増加と相関関係があり、それに対して蛍光の減少はアミロイド・フィブリル の生成の減少と相関関係がある。アルツハイマーのAβタンパク質(1−40) は37℃でインキュベートした場合、自発的にアミロイド・フィブリルを生成す る傾向があり、これは時間に関して量的に増加する。この研究では、アルツハイ マーのアミロイドAβタンパク質がフィブリルを生成するのを1週間にわたって 阻害する可能性のある化合物について試験した。従って、同定した化合物はアル ツハイマーのアミロイド・フィブリル生成を阻害する能力を有する。これらの研 究には、25μMのAβ(1−40)(Bachem社,Torrance,CA,USA;ロット#WM 365)を遠心チューブ内で、37℃で1週間インキュベートしたが(3点につい て)、これは、単独か、または1.25mM(すなわち1:50M比のAβ:試 験化合物)(以下に記載するように単離および使用したPTI−0070 0を除く)の種々の化合物を150mM トリスHCl、10mM NaCl、 pH7.0(TBS)に混合したものの存在下で行った。試験した化合物にはP TI−07499(マンノース5硫酸、カリウム塩)、PTI−20049(メ チルアルファ−D−グルコピラノシド2,3,4,6−4硫酸、カリウム塩)、 PTI−20814(メチルアルファ−D−マンノピラノシド2,3,4,6− 4硫酸、カリウム塩)、PTI−70936(スクロース6硫酸、カリウム塩) 、PTI−70946(スクロース7硫酸、カリウム塩)、PTI−70011 (スクロース8硫酸、カリウム塩)、PTI−00800(グルコサミン、硫酸 塩、Enzymatic Therapy,Green Bay,Wisconsinより入手。市販では“硫酸グルコ サミン”として知られる)、PTI−00900(グルコサミン、硫酸塩、Jarr ows Formulas,Los Angeles,CAより入手。市販では“硫酸グルコサミン500” として知られる)、およびPTI−00700(グルコサミン、硫酸塩、ウンカ リア・トメントーサ含有)がある。PTI−00700はグルコサミン(硫酸塩 )と50mgのウンカリア・トメントーサの内皮の混合物400mgを含有する 保存料を含まないカプセルから得た。これらの研究のために、PTI−0070 0の1個のカプセル内の粉末を5mlの蒸留水で抽出し重力で沈殿させた。次い で可溶性画分を得てこれらの研究に使用したが、最終希釈はトリス−バッファー (TBS)で1:227とした(グルコサミンに関して試験した他の化合物の濃 度に匹敵する)。 それぞれの化合物のAβ(1−40)フィブリル生成に対する影響を評価する ために、50μlアリコートをそれぞれのチューブから採取して、1時間、1日 、3日、および1週間での分析を行った。上記の測定のそれぞれで、それぞれの インキュベーション時間の後に50μlのAβ+/−試験化合物を、1.2ml の100μMチオフラビンT(Sigma Chemical社,St.Louis,MO)/50mM N aPO4(pH6.0)に添加した。試験により、100μMチオフラビンTの 存在下でAβの濃度が増加すると蛍光も比例して増加することが示されたが、こ の試験では比例しない内部フィルター効果は除外した。482nmでの蛍光発光 をTurner instrument−モデル450蛍光光度計で、励起波長450nmで測定 した。それぞれの測定では、チオフラビンT試薬のみの存在下で蛍光光度計を 0点調整し、50ng/mlのリボフラビン(Sigma Chemical社,St Louis,MO) /チオフラビンT試薬を1800蛍光ユニットに調整した。蛍光測定は全てこれ らの対照に基づいて行い、チオフラビンT試薬の存在下でいずれの化合物から放 出されるいずれの蛍光も、常に全ての関連する示数から控除した。 チオフラビンT蛍光光度法を利用する全てのフィブリル発生の研究には、ここ に示すように、試験化合物の存在下または非存在下でのアミロイドタンパク質の 比較をペアにしたt検定で行い、データを平均値+/−標準偏差で示した。有意 性は95%(p<0.05)、99%(p<0.01)、および99.999% (p<0.001)の信頼レベルで報告した。 図−1に示すように、これらの種々の試験化合物のアルツハイマーAβ(1− 40)アミロイドのフィブリル生成に対する影響を、1週間のインキュベーショ ン期間にわたって評価した。新たに懸濁した単独のAβ(1−40)は、37℃ で1時間のインキュベーションの後、75+/−9蛍光ユニットの初期蛍光を示 した。1週間のインキュベーション期間の間、単独Aβ(1−40)の蛍光は徐 々に増加し、1時間から1週間までに6.1倍に増加し、459+/−18蛍光 ユニットのピークの蛍光はが1週間目に観察され(図−1)、前の試験と一致し た(Castilloら,J.Neurochem.69:2452-2465,1997)。試験した全ての化合物うち で、ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)(すなわちP TI−00700)のみが有意にAβ(1−40)アミロイドのフィブリル生成 を阻害した。2つの異なるソースから誘導したグルコサミン(硫酸塩)(すなわ ちPTI−00800およびPTI−00900)はウンカリア・トメントーサ を含有しないが、Aβ(1−40)アミロイド・フィブリル生成を有意に阻害し なかった(図−1)。これは、活性アミロイド阻害剤はウンカリア・トメントー サである可能性が最も高いことを示している。ウンカリア・トメントーサを含有 するグルコサミン(硫酸塩)(すなわちPTI−00700)によるAβ(1− 40)アミロイド・フィブリル生成の有意な阻害は1時間のインキュベーション という早い時点で検出された。ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミ ン(硫酸塩)によるAβアミロイド・フィブリル生成の有意な阻害(p<0.0 01)は、1時間、1日、3日および1週間を含む全ての時点で観察された。 1週間で、ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)はアミ ロイド・フィブリル生成を有意に(p<0.001)阻害する効果があり、78 %であった。この初期データは、ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサ ミン(硫酸塩)がアルツハイマーのアミロイド・フィブリル生成の有効な阻害剤 であることを示唆している。 実施例2 ウンカリア・トメントーサは活性物質であり、アルツハイマーのAβ(1−40) アミロイド・フィブリル生成の有効な阻害剤である 次の研究は、最初に得たデータを再現し、Aβアミロイド・フィブリル生成を 阻害する活性物質が実際にウンカリア・トメントーサであるかどうかを確認する ために設計した。これらの研究では、種々の化合物のアルツハイマーのAβ(1 −40)フィブリル生成に対する影響を、チオフラビンT蛍光光度法を使用して 再び評価した。この研究のために、25μMのAβ(1−40)(Bachem社,To rrance,CA,USA;ロット#WM365)を遠心チューブ内で、37℃で1週間インキュ ベートしたが(3点について)、これは、単独か、または1.25mM(すなわ ち1:50M比のAβ:試験化合物)の種々の化合物(以下に記載するように単 離および使用したPTI−00700、PTI−00701、およびPTI−0 0703を除く)を150mM トリスHCl、10mM NaCl、pH7. 0(TBS)に混合したものの存在下で行った。試験した化合物にはウンカリア ・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)(PTI−00700)、ウ ンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)を30キロダルトン のカットオフを含有するフィルターに通したもの(PTI−00700<30k Da)、ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(塩酸塩)(PTI −00701)、純粋なグルコサミン(PTI−00712;分子量=216; Sigma Chemical社,St.Louis,MO,USAから入手)、純粋なガラクトサミン(PTI −00713;分子量=216;Sigma Chemical社,St.Louis,M0,USAから入手) 、硫酸ナトリウム(PTI−00725;分子量=142;Sigma Chemical社,S t.Louis,MO,USAから入手)、およびウンカリア・トメントー サ(PTI−00703;市販品から入手)がある。この研究のために、ウンカ リア・トメントーサを含有する硫酸グルコサミン(PTI−00700)の1個 のゼラチンカプセル内の粉末を5mlの蒸留水で抽出し、実施例1に記載したよ うに試験に使用した。ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(塩酸 塩)(PTI−00701)の1個のゼラチンカプセル内の粉末を5mlの蒸留 水で抽出し、TBSで最終希釈を1:40として使用し(250μgのウンカリ ア・トメントーサから得られた総抽出物/mlに相当)、これに対してウンカリ ア・トメントーサ(PTI−00703)の1個のゼラチンカプセル内の粉末は 5mlの蒸留水で抽出し、TBSで最終希釈を1:250として使用した(35 0μgのウンカリア・トメントーサから得られた総抽出物/mlに相当)。 それぞれの化合物のアルツハイマーのAβ(1−40)フィブリル生成に対す る影響を評価するために、50μlアリコートをそれぞれのチューブから採取し て、1時間、1日、3日および1週間での分析をチオフラビンT蛍光光度法を使 用して上記のように行った。図−2に示すように、これらの種々の試験化合物の Aβ(1−40)アミロイド・フィブリル生成に対する影響を1週間のインキュ ベーション期間にわたって評価した。新たに懸濁した単独のAβ(1−40)は 、37℃で1時間のインキュベーションの後、113+/−7蛍光ユニットの初 期蛍光を示した。1週間のインキュベーション期間の間、単独Aβ(1−40) の蛍光は徐々に増加し、1時間から1週間までに2.2倍に増加し、250+/ −50蛍光ユニットのピークの蛍光が1週間目に観察された。ウンカリア・トメ ントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)(PTI−00700)、ウンカリ ア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)を30キロダルトンのカッ トオフを含有するフィルターに通したもの(PTI−00700<30kDa) は共にAβアミロイド・フィブリル生成の有効な阻害剤であり、1週間でそれぞ れ68%および72%の阻害を誘引した(図−2)。アミロイド・フィブリル生 成の更に有効な阻害がウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(塩酸 塩)(PTI−00701)に観察され、1週間でAβアミロイド・フィブリル 生成が90%阻害された。これらの有効な化合物はそれぞれ、インキュベーショ ン後1時間という早さでアミロイド・フィブリル生成を有意に阻害した。アミロ イド・フィブリル生成に対するこの有効な阻害効果の原因と考えられる活性成分 は、これらの市販薬に含有されるウンカリア・トメントーサであった。これはウ ンカリア・トメントーサを含有しないグルコサミン(PTI−00712)がア ミロイド・フィブリル生成に対していかなる阻害効果も有しないという事実によ る。更に、純粋なウンカリア・トメントーサ(PTI−00703)はアミロイ ド・フィブリル生成に対して、ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミ ン(硫酸塩)で観察されたのと同様の阻害効果(1週間で73%の阻害;1時間 で93%の阻害)を誘引した。これらのデータは、アルツハイマー病のアミロイ ド・フィブリル生成の有効な阻害剤である活性成分がウンカリア・トメントーサ であることを示している。 実施例3 ウンカリア・トメントーサを含有するグルコサミン(硫酸塩)(PTI−007 00)はアルツハイマーのアミロイド・フィブリルの増殖を阻害する アルツハイマー病および他のアミロイド症では、アミロイド・フィブリルの増 殖はアミロイドタンパク質の自己相互作用(すなわちAβ−Aβ相互作用)に関 係していると考えられる。アミロイドの沈着、蓄積、および/または残存に効果 がある可能性のある治療薬は、アミロイドタンパク質の自己相互作用の阻害を誘 引する能力も有するべきである。これは、疾病の初期段階にあるアルツハイマー 病患者を治療する際に、新たなアミロイド・フィブリルの生成を予防するのに重 要である。従ってELISA法(すなわち固相結合アッセイ)を使用して、Aβ −Aβ相互作用(すなわちアルツハイマーのアミロイド・フィブリルの増殖)を 阻害する能力のある化合物を同定した。 まずAβ(1−40)を以下のプロトコールに従ってビオチンで標識した。 1mgのAβ(1−40)(Bachem社,Torrance,CA,USA;ロット#WM934)を2 00μlのPBS(pH8.0)に溶解して37℃で1週間インキュベートした 。次いでAβフィブリル溶液を0.2mgのビオチン化剤[(スルフォスクシン イミジル−6−(ビオチンアミド)ヘキサノエート](スルフォ−NHS−LC −ビオチン)に添加し、室温で45分間インキュベートした(製品のプロト コール;Pierceに従って)。Aβに取り込まれなかった過剰のスルフォ−NHS −LC−ビオチン除去するために、25μlの3M酢酸ナトリウムおよび1ml のエタノールを溶液に添加し、ボルテックスにかけた後14,000xgで20 分間遠心分離した。その後上清を廃棄し、ペレットを200μlの蒸留水に再懸 濁し、2.5%の3M酢酸ナトリウムを含有するエタノールで再沈澱した。その 後遠心分離段階(上記)を繰り返した。ペレットは(Aβの非自己相互作用領域 を)ビオチン化したフィブリル化Aβを含有するが、これをその後1mlの蒸留 脱イオン水に再懸濁した。次いで、取り込まれたビオチンの量を、HABA(2 −(4’−ヒドロキシアゾ−ベンゼン)安息香酸)法を用いて測定した(製品の プロトコール;Pierceに従って)。 2μgの未標識Aβ/40μlのトリスバッファ−(100mM トリス−H Cl,50mM NaCl、3mM NaN3を含有。pH7.0(TBS)) を4℃で一晩、ミクロタイターウェル(Nunc plates,Maxisorb)に結合させた。 翌日、全てのミクロタイターウェルをブロックするために、300μlのTBS (0.05% Tween−20含有)(TTBS)に2%ウシ血清アルブミン (BSA)(Sigma Chemical社,St.Louis,MO,USAから入手)を添加したものと共 に2時間インキュベートした。次いで100μlのビオチン化したAβ1−40 /TTBSを、1.25mMの試験化合物の存在下または非存在下で(以下に記 載)ウェル(基質が結合した未標識Aβを含有、またはブランク)に注入し、4 ℃で一晩、結合させた。翌日、ウェルをTTBSで3回洗浄し、次いで100μ lのストレプトアビジン−ペルオキシダーゼまたは抗ビオチンペルオキシダーゼ (2μg/mlの溶液を1:500に希釈)(Sigma Chemical社,St.Louis,MO,USA から入手)/0.1%BSA含有TTBSで標識した。その後ウェルをTTBS で3回洗浄し、100μlの基質溶液(OPD-Sigma Fast、Sigma Chemical社St.L ouis,MO)をそれぞれのウェルに添加し、5分間、または有意な色調変化が観察 されるまで展開させた。50μlの4N H2SO4で反応を停止し、Model 450 ミクロプレートリーダー(Biorad,Hercules,CA,USA)を使用して490nmで測 定した。 試験した化合物にはスクロース8硫酸(PTI−70011)、スクロース6 硫酸(カリウム塩)(PTI−70946)、スクロース7硫酸(カリウム塩) (PTI−70936)、メチルアルファ−D−マンノピラノシド2,3,4, 6−テトラ硫酸(カリウム塩)(PTI−20814)、メチルアルファ−D− グルコピラノシド2,3,4,6−テトラ硫酸(カリウム塩)(PTI−200 49)、グルコサミン(硫酸塩)(Enzymatic Therapy,Green Bay,Wisconsin)( PTI−00800)、グルコサミン(硫酸塩、Jarrows Formulas,Los Angeles,C A、市販名は“グルコサミン硫酸500”)(PTI−00900)、ウンカリア ・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)(PTI−00700)、ヘパリン (PTI−H98546)、コンドロイチン−4−硫酸(PTI−C45770 )、およびデルマタン硫酸(PTI−D58901)がある。ウンカリア・トメ ントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)(PTI−00700)を、実施例2に記 載するように単離し、0.05% Tween−20を含有するトリスバッファ ー(TTBS)で1:227に希釈して使用した。 図−3に示すように、ウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩) (PTI−00700)のみがAβ−Aβ相互作用を有意に(p<0.001) 70%低下させる効果があった。この阻害を誘引する活性成分はウンカリア・ト メントーサであり、それは2つの異なるソースから得た純粋なグルコサミン(硫 酸塩)(すなわちPTI−00800およびPTI−00900)がアミロイド・ フィブリルの増殖に対して何ら阻害効果を示さなかったためである(図−3)。 これらのデータは、ウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)はA β−Aβ相互作用の有効な阻害剤であり、アルツハイマー病のアミロイド・フィ ブリルの増殖の有効な阻害剤である活性成分はウンカリア・トメントーサである ことを示している。 実施例4 ウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)はAβ−プロテオグリカ ン/グリコサミノグリカン相互作用を用量に依存して阻害する ある研究を実施して、ウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩) がAβ−プロテオグリカン/グリコサミノグリカン(PG/GAG)相互作用の 効果的な阻害剤であるかどうかを確認した。PG/GAGはアミロイド沈着に蓄 積することが発見されており、また好ましくない“アミロイド”を除去する身体 の生来の能力を阻害すると考えられるので(Snow and Wight,Neurobiology Agin g 10:481.497,1989に評論されている)、Aβ−PG/GAG相互作用の阻害剤 は、アミロイド治療に好適な更なる標的である。この研究では、固相結合免疫ア ッセイを利用してウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)(PTI −00700)がAβ−PG/GAG相互作用の有効な阻害剤であるかどうか、 そしてこの阻害が用量に依存して起こるかどうかを確認した。 12μgのペルレカン(perlecan)(Engelbreth-Holm-Swarm肉腫から単離) (Castilloら,J.Biochemistry 120:433-444,1996)、ヘパリン(分子量=5kD a;Sigma Chemical社,St.Louis,MO,USAから入手)、またはヘパリン硫酸(分子 量=〜70kDa;Seikagaku America,Rockville,Marylandから入手)/80μ lのトリスバッファ−(100mM トリス−HCl、50mM NaCl、3 mM NaN3を含有。pH9.0)(TBS)を、4℃で一晩、ミクロタイタ ーウェル(Nunc plates,Maxisorb)に結合させた。翌日、全てのミクロタイター ウェルをブロックするために、300μlの0.05% Tween−20含有 TBS(TTBS)に1%ウシ血清アルブミン(BSA)(Sigma Chemical Com pany,St.Louis,MO,USAから入手)を添加したものと共に2時間インキュベートし た。次いで、100μlのAβ1−40(5μM)(Bachem社,Torrance,CA,USA ;ロット#WM365)/0.05%アルブミン含有TTBSを 5μlのウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)(PTI−00 700)の存在下または非存在下で、ウェル(基質が結合したPG/GAGを含 有するかまたはブランク)に注入し(3点について)、4℃で一晩結合させた。 この研究には、ウンカリア・トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)(すなわ ちPTI−00700)の水抽出液を得るために、1個のゼラチンコートカプセ ル/ピル(50mgのウンカリア・トメントーサを含有)から粉末をとり、2. 5mlの二重蒸留水で2回抽出した後、2つの水抽出液を合一した(“PTI− 00700溶液”と呼ぶ)。その後、PTI−00700溶液を希釈せずに(1 個のピルの1/1,000に相当)、または1:3(すなわち1個のピルの1/ 3,000)、1:9(すなわち1個のピルの1/9,000)、または1:2 7(すなわち1個のピルの1/27,000)の割合に蒸留水で希釈して使用し た。翌日、ウェルをTTBSで1回洗浄し、次いで100μlの抗−6E10( Senetek,Maryland Heights,Missouri)(Aβ1−17を認識)をTTBSで1 :1000に希釈したもので45分間標識した。これに続いてTTBSで1回洗 浄し、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼまたは抗−ビオチンペルオキシダ ーゼ(2μg/ml溶液の1:500希釈液)(Sigma社Company,St.Louis,MO,USA) を含有するビオチン化したヤギ抗−マウス(1:1000に希釈)/0.1%B SA含有TTBSで45分間標識した。次いでウェルをTTBSで3回洗浄し、 100μlの基質溶液(OPD-Sigma Fast,Sigma Chemical社St.Louis,MOから入 手)をそれぞれのウェルに添加し、5分間、または有意な色調変化が観察される まで展開させた。50μlの4N H2SO4で反応を停止し、Model 450ミクロ プレート・リーダー(Biorad,Hercules,CA,USA)を使用して490nmで測定し た。 図−4に示すように、希釈していないウンカリア・トメントーサ含有グルコサ ミン(硫酸塩)(PTI−00700)(1個のピルの1/1,000に相当) はAβ−ヘパリン/ヘパリン硫酸相互作用の阻害に非常に効果的(64%)であ った。有意な(p<0.001)49%の阻害がPTI−00700の1:3希 釈液(すなわち1個のピルの1/3,000)でも観察され、これに対してPT I−00700の1:9希釈液(1個のピルの1/19,000)も有意な(p <0.01)35%の阻害を誘引した。PTI−00700の1:27希釈液( すなわち1個のピルの1/27,000)はAβ−ヘパリン/ヘパリン硫酸結合 の有意な阻害を誘引しないことが見出された。これらのデータは、ウンカリア・ トメントーサ含有グルコサミン(硫酸塩)が、用量に依存してAβ−PG/GA G相互作用を阻害する能力も有することを示している。 実施例5 ウンカリア・トメントーサは既成のアルツハイマー病アミロイド・フィブリルの 溶解を用量に依存して2時間以内に誘引する ある研究を実施して、比較的純度の高いウンカリア・トメントーサ抽出物が既 成のアルツハイマー病アミロイド・フィブリルの“溶解”または“分解”を誘引 する能力があるかどうかを確認した。この種の活性は、すでにかなりのアミロイ ド沈着を臓器および/または組織に有する患者に使用できる可能性のある抗−ア ミロイド剤に重要である。例えば、中−後期のアルツハイマー病患者は、神経プ ラークおよび脳血管性アミロイド沈着の両部分として脳に多くのアミロイド沈着 を有する。既成のアミロイドの溶解を誘引する能力のある天然の治療薬は、病気 の経過の後期にあるこれらの患者への使用に有益である。 この研究のために、1mgのAβ(1−40)(Bachem社,Torrance,CA,USA; ロット#WM365)を1.0mlの二重蒸留水に溶解し(1mg/ml溶液)、そ の後37℃で1週間インキュベートして、多量のアルツハイマーのアミロイド・ フィブリル生成を誘引した。次いで6μl(25μM)のフィブリル化したAβ を37℃で2時間インキュベートしたが、これは1.5μlのウンカリア・トメ ントーサ(PTI−00703)(以下に記載)を37.5μlの二重蒸留水に 溶解したものの存在下または非存在下で、150mM トリスHCl、10mM NaCl2を含有する15μl(pH7.0)で行った。2時間のインキュベ ーションの後、50μlアリコートを1.2mlの100μM チオフラビンT (Sigma Chemical社,St.Louis,MO)/50mM NaPO4(pH6.0)に添 加して、上記の実施例1に記載したように蛍光光度計で測定した。 この研究で試験した化合物にはウンカリア・トメントーサの水抽出液があるが 、これを得るには、10個のウンカリア・トメントーサのゼラチンコートカプセ ル(カプセル当たり〜350mgのウンカリア・トメントーサを含有)から粉末 を取り、25mlの二重蒸留水で2回抽出し、次いで2つの水抽出液を合一した (“ウンカリア・トメントーサ溶液”と呼ぶ)。ウンカリア・トメントーサ溶液を 希釈せずに(1個のピルの1/3,333に相当)、または蒸留水で更に希釈し て1:3(すなわち1個のピルの1/10,000)、1:9(すなわち1個の ピルの1/30,000)、または1:27(すなわち1個のピルの1/90, 000)の割合にして使用した。 図−4に示すように、希釈していない(すなわち1個のピルの1/3,333) ウンカリア・トメントーサ(PTI−00703)は極めて効果的であり、既成 のアルツハイマーAβアミロイド・フィブリルを2時間のインキュベーション時 間以内に70%溶解した。有意な(p<0.001)63%の既成のアルツハイ マーAβアミロイド・フィブリルの溶解がウンカリア・トメントーサ溶液の1: 3希釈液(すなわち1個のピルの1/10,000)でも観察され、これに対し てウンカリア・トメントーサ溶液の1:9希釈液(すなわち1個のピルの1/3 0,000)でも有意な(p<0.01)60%の溶解が誘引された。一方ウン カリア・トメントーサ溶液の1:27希釈液(すなわち1個のピルの1/90, 000)は既成のAβアミロイド・フィブリルの有意な溶解を誘引しなかった。 これらのデータはウンカリア・トメントーサが既成のアルツハイマー病アミロイ ド・フィブリルの溶解を、用量に依存して誘引することを示している。ウンカリ ア・トメントーサのアルツハイマー病アミロイド・フィブリルに対する“溶解効 果”をコンゴーレッド染色アッセイで確認したが、これは、顕著なコンゴー好性 の低下(すなわち偏光下で観察した際の赤色/緑色複屈折であり、アミロイド・ フィブリル構造の溶解/分解を表す)が、Aβアミロイド・フィブリルをウンカ リア・トメントーサで2時間処理した際に観察されたことによる(データは示し ていない)。 実施例6 液剤のウンカリア・トメントーサおよび別の市販品由来のウンカリア・トメント ーサも既成のアルツハイマー病アミロイド・フィブリルの溶解を誘引する 次の研究では、別の市販品に由来するウンカリア・トメントーサ(PTI−0 0703−2と呼ぶ)も既成のアルツハイマー病Aβ(1−40)アミロイド・ フィブリルの溶解/分解を誘引する効果があるかどうかを確認した。この研究は 、液剤のウンカリア・トメントーサ由来の抽出物(ヒトの経口摂取用の市販品) がゼラチンコートカプセル剤由来のウンカリア・トメントーサを使用して観察さ れたのと同様に既成のAβアミロイド・フィブリルを溶解するかどうかにも関す る。この研究には、上記の実施例5に記載したプロトコールを使用した。簡単に 言え ば、1mgのAβ(1−40)(Bachem社,Torrance,CA,USA;ロット#WM365)を1. 0mlの二重蒸留水に溶解し(1mg/ml溶液)、その後37℃で1週間イン キュベートした。次いで、6μl(25μM)のフィブリル化したAβを37℃ で2時間インキュベートしたが、これは1.5μlの液剤由来ウンカリア・トメ ントーサ(PTI−00703−2)を37.5μlの二重蒸留水に溶解したも のの存在下、または非存在下で、15μlの溶液(150mM トリスHCl、 10mM NaCl含有、pH7.0)で行った。2時間インキュベートした後 、50μlアリコートを1.2mlの100μM チオフラビンT(Sigma Chem ical社,St.Louis,MO)/50mM NaPO4(pH6.0)に添加して実施例 1に記載したように蛍光光度法で測定した。 図−6に示すように、液剤由来ウンカリア・トメントーサは既成のAβアミロ イド・フィブリルの溶解/分解の誘引に極めて効果的であった。有意な(p<0 .001)70%の既成のAβアミロイド・フィブリルの溶解が、液剤由来ウン カリア・トメントーサの使用で2時間のインキュベーション時間内に観察された 。この研究は、ウンカリア・トメントーサが、ウンカリア・トメントーサのソー スとは無関係に、そして使用されるウンカリア・トメントーサが固形剤(すなわ ちカプセル)か液剤かに関わらず、既成のアルツハイマー病Aβ(1−40)ア ミロイド・フィブリルの有効な溶解剤であることを示した。 実施例7 第三の市販品由来のウンカリア・トメントーサ抽出物による既成のアルツハイマ ー病アミロイド・フィブリルの用量依存的溶解 次の研究では、更に別の市販品から得たウンカリア・トメントーサも既成のア ルツハイマー病アミロイド・フィブリルの溶解/分解の誘引に有効であるかどう かを確認した。この研究では、ウンカリア・トメントーサを、第三の市販品から のゼラチンコートカプセル中の粉末から得(PTI−00703−Rと呼ぶ)、 以下のように使用した。この研究には、純粋なウンカリア・トメントーサを含有 する1個のゼラチンコートカプセルを開封し、褐色粉末の内容物を1mlのプロ パノールで抽出し、次いで遠心分離した(14,000xg、15分間)。0. 1μlのプロパノール抽出物を490nmで測定したところ、0.0004OD ユニットであった。フィブリル溶解アッセイを実施例5に記載するように使用し たが、これには0.1μl(すなわち1μlを二重蒸留水で希釈して1:10希 釈液とし、1μlを使用した)、1μ1、2μ1、および4μ1のPTI−00 703−R抽出物を使用した。この量は、それぞれ1個のピルからの総抽出物の 1/10,000、1/1,000、1/500、1/250に相当する。 図−7に示すように、1個のゼラチンコートカプセルまたはピルから得たウン カリア・トメントーサは、アルツハイマー病Aβアミロイド・フィブリルの用量 依存的な溶解/分解を2時間のインキュベーション時間内に誘引した。1個のカ プセルから得たものの1/10,000部分は有意な(p<0.001)58% の溶解を誘引し、1個のカプセルから得たものの1/1,000部分は有意な( p<0.001)81%の溶解を誘引した。1個のカプセルから得たものの1/ 500部分は有意な(p<0.001)93%の溶解を誘引し、1個のカプセル から得たものの1/250部分は有意な(p<0.001)97%の溶解を誘引 した。この研究により、更に別のソースから得たウンカリア・トメントーサが既 成のアルツハイマー病アミロイド・フィブリルを用量に依存して溶解するのに有 効な薬剤であることが証明された。更に、1個のウンカリア・トメントーサのゼ ラチンコートカプセル/ピル(現在はヒトが経口で摂取する)からの内容物を希 釈したものもアルツハイマー病の既成のアミロイド・フィブリルの溶解/分解を 誘引するのに極めて効果があった。 実施例8 ウンカリア・トメントーサ抽出物はAβ(1−42)アルツハイマーのアミロイ ド・フィブリルの溶解を誘引する アルツハイマー病のアミロイド・フィブリルは主に、残基1−40または1− 42を含有する型のAβからなる。より長い変異型のAβは2個の疎水性残基を 含有し、これはかなりのフィブリルをほとんど即時的に生成させる(Castilloら ,J.Neurochem.69:2452-2465,1997)。Aβ1−42もアルツハイマーのアミロイ ドプラークに存在するAβの主な型であると考えられており、一方Aβ1−4 0はアルツハイマーの脳血管性アミロイド沈着に存在するAβの主な型であると 考えられる(Tamaokaら,Br.Res.679:151-156,1995;Biochem.Biophys.Res.Comm. 205:834-842,1994)。従って次の研究は、ウンカリア・トメントーサが既成のA β(1−42)アミロイド・フィブリルの溶解/分解も誘引するかどうか、そし てこの効果が長時間持続するかどうかを確認するために行った。 この研究には、実施例5に記載したようなチオフラビンT蛍光光度法を使用し た。簡単に言えば、30μlの250μM Aβ(1−42)(Bachem Biosciences ,King of Prussia,PA,USA;ロット#508780)を7.5μlのウンカリア・トメン トーサストック溶液(以下に記載)、75μlの4X TBS、および187. 5μlの二重蒸留水(pH7.0)と混合し、単独、またはウンカリア・トメン トーサの存在下で、ミクロ遠心チューブ内で、37℃で4日間インキュベートし た(3点について)。ウンカリア・トメントーサの水抽出液(PTI−0070 3)を得るために、10個のウンカリア・トメントーサのゼラチンコートカプセ ルから粉末内容物を取り出し、25mlの二重蒸留水で2回抽出した。次いで抽 出液を二重蒸留水で1:250に希釈し(1mlのストック溶液は350μgの ウンカリア・トメントーサから得た総抽出物に相当)、ウンカリア・トメントー サストック溶液を生成した。 図−8に示すように、37℃で2時間のインキュベーション後、新たに単独で 懸濁したアルツハイマーのAβ(1−42)は、初期蛍光が409+/−46蛍 光ユニットであった。4日間のインキュベーション期間の間、Aβ(1−42) アミロイド・フィブリルのレベルは、チオフラビンT蛍光光度法で測定したとこ ろほぼ同程度のままであった(図−10)。ウンカリア・トメントーサは4日間 の試験中の全ての時点でAβ(1−42)アミロイド・フィブリル生成を有意に 溶解/分解した。Aβ(1−42)は溶液中で自発的に多量のアミロイド・フィ ブリルを生成できるので、ウンカリア・トメントーサによるAβ(1−42)フ ィブリルに対する2時間の時点での初期の阻害は、既成のアミロイド・フィブリ ルを溶解するウンカリア・トメントーサの能力を実際に反映するものであった。 2時間のインキュベーションで、ウンカリア・トメントーサはAβ(1−42) アミロイド・フィブリルを有意に(p<0.001)63%溶解した。同様の阻 害がどの時点でも観察された(図−8)。4日間で、有意な(p<0.001) 69%のAβ(1−42)アミロイド・フィブリルの溶解がなおも観察され、ウ ンカリア・トメントーサのAβ(1−42)アミロイド・フィブリルに対する溶 解能が長期間持続することを示していた。 ウンカリア・トメントーサ抽出物のAβ(1−42)アミロイド・フィブリル に対する阻害効果の確認を、上記のアッセイ溶液から採取したアリコートのコン ゴーレッド染色で行った。コンゴー好性の顕著な低下(すなわち偏光下で観察し た際の赤色/緑色複屈折)が、Aβアミロイド・フィブリルをウンカリア・トメ ントーサで2時間処理した場合に観察された(データは示していない)。 実施例9 ウンカリア・トメントーサは島アミロイド・フィブリル(アミリン)の溶解を誘 引する 90%のII型糖尿病患者は膵臓のランゲルハンス島にアミロイド・フィブリ ルの沈着および蓄積を示す(Cooperら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:8628-8632,19 87)。この関係するアミロイドタンパク質は37個のアミノ酸タンパク質からな り、これは島アミロイドポリペプチドまたはアミリンとして知られる。島アミロ イドは膵臓のベータ細胞の破壊に関与すると考えられており、これによってやが ては多くの患者がインシュリン依存性(すなわちI型糖尿病)となる。アミリン は、溶液中に入れると即時にかなりのアミロイド・フィブリンを生成する能力も 有する。従って次の研究は、ウンカリア・トメントーサが別の型のアミロイド症 の溶解/分解を誘引するかどうか、また、この影響も長期的に持続するかどうか を確認するために行う。 この研究のために、実施例5に記載したようなチオフラビンT蛍光光度法を使 用した。簡単にいえば、30μlの250μM ヒト・アミリン(Bachem社,Tor rance,CA,USA;ロット#WL934)をミクロ遠心チューブ内で、37℃で4日間イ ンキュベートしたが(3点について)、これは単独で、または1.5μlのウン カリア・トメントーサ(PTI−00703)の存在下で(実施例8に記載する ように)行った。 図−9に示すように、37℃で2時間のインキュベーション後、新たに懸濁し たアミリン単独では、初期の蛍光が1115+/−171蛍光ユニットであった 。4日間のインキュベーション期間の間、島アミロイド・フィブリルのレベルは 、チオフラビンT蛍光光度法で測定したところ、4日間で660+/−123蛍 光ユニットのレベルにまで低下し(図−9)、以前の研究と一致した(Castillo ら,Diabetes 47:612-621,1998)。ウンカリア・トメントーサ(PTI−007 03)は4日間の試験中の全ての時点でアミリンフィブリル生成を阻害した。ア ミリンは溶液中で自発的に多量のアミロイド・フィブリルを生成できるので、ウ ンカリア・トメントーサによるアミリンフィブリルに対する2時間の時点での初 期の阻害は、この場合も、既成のアミロイド・フィブリルを溶解/分解するウン カリア・トメントーサの能力を実際に反映するものであった。2時間のインキュ ベーションで、ウンカリア・トメントーサ(PTI−00703)はアミリン・ フィブリルを有意に(p<0.001)72%溶解し、4日間の間、有意な(p <0.001)80%のアミリン・フィブリルの溶解がなおも観察された(図− 9)。この研究により、ウンカリア・トメントーサが他の型のアミロイド(島ア ミロイド症のような)の有意な溶解を誘引する能力があり、この効果も長期間持 続することが証明された。 実施例10 ウンカリア・トメントーサ内のアミロイド阻害成分の単離法 いくつかの異なる市販品から得たウンカリア・トメントーサ内のアミロイド阻 害活性成分の単離および同定の方法についても記載する。アミロイド阻害活性成 分をウンカリア・トメントーサのゼラチンコートカプセルから単離するには、乾 燥植物物質を含有する400個のカプセル(1実験毎に)を1リットルのポリプ ロピレン容器に回収し、これに800mlのプロパノール(Fisher,FairLawn,NJ ,USA)を添加し、マグネティック・スターラーを使用して4℃で一晩撹拌する。 固形錠剤からウンカリア・トメントーサのアミロイド阻害活性成分を単離するに は、400錠剤(1実験につき)中の物質を乳鉢と乳棒で粉砕し、上記のように プロパノールで抽出する。次いで抽出液を17,000Xg(Sorvall)で2 0分間遠心分離し、上清を回収する。抽出および遠心分離の工程を更に5回繰り 返し、上清を回収し、その後ロータリーエバポレーター(Rotavapor-R,Brinkman, Westbury,NJ,USA)を使用して60℃で濃縮する。容量が十分少なくなったところ で(すなわち500ml)、抽出液を17,000Xgで再度遠心分離して不溶 性物質を除去する。次いで得られた上清を4倍量の石油エーテル(Fisher)で沈 殿させ、ベンチトップ遠心分離器を使用して3,000Xgで20分間遠心分離 して沈殿を回収する。次いで、得られたペレットを100mlの蒸留水に再懸濁 して2回洗浄し、3,000Xgで20分間、再び遠心分離する。その後、得ら れたペレットを50〜100ml(ペレットの量によって)のプロパノールに溶 解し、300mlのシリカカラム(0.5%(v/v)酢酸含有プロパノールで 平衡化したもの)に適用する。同一の溶媒を使用して溶出し、最も早く移動する 黄褐色および/または橙色の画分をフラクションコレクターで回収し、上記のよ うに4倍量の石油エーテルで沈殿させる。その後ペレットをアセトニトリル/酢 酸/水(50:0.5;49.5;v/v/v)に溶解してHPLCへの注入に 使用する。 溶解したペレットを約30等分に分割してHPLC(Hewlett-Packard 1050シ リーズ、マルチ波長検出器およびHP 3396シリーズインテグレーターを接続、Hew lett-Packard,Wilmington,DE)への注入に使用するが、これには1x25cmの C18カラム(218TP1010,Vydac,Hesperia,CA)を使用し、30℃に保持して流速 2ml/分で行う。他のカラムをHPLCの適用に使用してもよく、また注入し た物質を溶出および精製するのに使用する流速および溶離液は適宜に調整するこ とができる。上記のようなカラムおよび流速を使用して、注入後、サンプルをA とBのグラジエントで溶出する(0%Bを5分、0〜15%Bを5〜10分、1 5〜45%Bを10〜70分、そして45〜100%Bを70〜85分;B=0 .5%酢酸含有95%アセトニトリル/蒸留水、A=0.5%酢酸含有5%アセ トニトリル/蒸留水)。溶出液を490nmでモニターし、4mlずつの画分を フラクションコレクターで回収し、プールしたピークが種々の保持時間(0〜8 5分)で得られる。次いで、ほとんどのアセトニトリルをロータリーエバポレー ターで除去した後、凍結乾燥して画分を濃縮する。関連するアッセイ での試験またはサンプルの同定に十分な物質を得るには20〜30回の注入が必 要である(瓶4本のピルから50〜100mg)。 種々の市販品から得たウンカリア・トメントーサ内のアミロイド阻害活性成分 の別の単離法は上記と同様であるが、シリカカラム段階の使用は省略する。これ はより迅速な方法であり、また、はるかに多くの収率(すなわち50〜100m g/調製ではなく、300〜400mg/調製)が得られる。この方法では、上 記のようなプロパノール抽出、沈殿、および洗浄の後、洗浄したペレットをアセ トニトリル/酢酸/水(50:0.5:49.5;v/v/v)に溶解し、HP LCへの注入に使用する。 次いで溶解したペレットを約40等分に分割してHPLC(Hewlett-Packard 1050シリーズ、マルチ波長検出器およびHP 3396シリーズインテグレーターを接 続、Hewlett-Packard,Wilmington,DE)への注入に使用するが、これには1x2 5cmのC18カラム(218TP1010,Vydac,Hesperia,CA)を使用し、30℃に保持 して流速2ml/分で行う。注入後、サンプルをAとBのグラジエントで溶出す る(0%Bを5分、0〜15%Bを5〜10分、15〜45%Bを10〜70分 、そして45〜100%Bを70〜85分;B=0.5%酢酸含有95%アセト ニトリル/蒸留水、A=0.5%酢酸含有5%アセトニトリル/蒸留水)。溶出 液を490nmでモニターし、4mlずつの画分をフラクションコレクターで回 収し、プールしたピークが種々の保持時間(0〜85分)で得られる。次いで、 ほとんどのアセトニトリルをロータリーエバポレーターで除去した後、凍結乾燥 して画分を濃縮する。関連するアッセイでの試験またはサンプルの同定に十分な 物質を得るには40〜50回の注入が必要である(瓶4本のピルから300〜4 00mg)。 図−10は、この方法がウンカリア・トメントーサ内のアミロイド阻害活性成 分の分離、精製、および同定に効果的であることを示している。図−10Aに示 すように、上記のように逆相HPLCを490nmでモニターし(活性は黄褐色 および/または橙色と相関関係があるため)、グラジエントで溶出したところ、 ウンカリア・トメントーサ抽出物は複数の成分を含有し、カラムから溶出して1 3〜45分に観察されるブロードなピークおよび80分に観察されるピークを生 成することが明らかとなった。例えば画分26をHPLCに再注入すると、対称 的なピークが得られ(図−10B)、図−10Aで観察されたブロードなピーク の多分散性はカラムによるアーチファクトではなく、ウンカリア・トメントーサ 抽出物中の個々の成分の存在によるものであることを示している。その後、26 分および80分のピークについて、既成のアルツハイマーAβアミロイド・フィ ブリルの溶解/分解の可能性を試験して(実施例5に記載するように)、これら のピークがアミロイド阻害活性成分を含有するかどうかを確認した(図−10C) 。26分のピークは(80分のはそうではなかったが)有効なアミロイド阻害活 性を示し、既成のアルツハイマー病アミロイド・フィブリルの85%の溶解/分 解を2時間以内に誘引した。他のピーク(保持時間13〜45分)も得て上記の ように試験したところ、アミロイド阻害成分を含有していることが見出され(デ ータは示していない)、アミロイド阻害成分が保持時間13〜45分のブロード なピークに存在していることを示唆していた。この研究は、出願人の単離および 試験の方法を使用してウンカリア・トメントーサ抽出物中のアミロイド阻害活性 成分を精製および単離できることを示している。 ウンカリア・トメントーサ中のアミロイド阻害活性成分の化学構造および元素 組成を同定するために、当業者に知られる種々のアッセイを実施した。それらに は以下がある(しかしそれに限定されるものではない):a)走査電子顕微鏡に エネルギー分散性x−線分析器を接続して使用(それぞれのサンプルに存在する 元素の検出的マッピングを行う)、b)高分解能質量分光法(分子量および元素 組成を測定)、3)示差走査熱量測定法(融点を測定)、4)FTIR分光法( 官能基を決定してスペクトルライブラリーと比較)、5)プロトンおよびC13N MR分光法(互いに関係する原子の位置に関する情報の提供により更なる物質の キャラクタリゼーションを行う)、そして6)燃焼による元素分析(炭素、水素 、および窒素の相対%を測定)。本発明の更なる観点と利用 治療的適用 本発明のある態様は、1つ以上の薬剤的に許容しうるキャリアー、希釈剤、ま たは賦形剤中のウンカリア・トメントーサ(および/またはその活性成分)を含 有する医薬製剤の、患者への投与に先立つ調製である。好ましい態様では、アル ツハイマー病、II型糖尿病、または他のアミロイド症を罹患する患者が市販品 の入手が可能なウンカリア・トメントーサをピル、錠剤、カプレット、軟質およ び硬質ゼラチンカプセル、トローチ、ベジキャップ(vegicap)、液体ドロップ 、溶液、シロップ、ティーバック、および/または樹皮粉末の型で経口摂取する 。 別の好ましい態様では、いずれかの型で市販品から得たウンカリア・トメント ーサを更に調節するために好適なキャリアー、賦形剤、および希釈剤を使用する が、それらにはラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マン ニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸、トラガカ ント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン 、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、メチルおよびプロピルヒドロキ シベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油がある。製剤 は更に潤滑剤、湿潤剤、乳化および懸濁剤、保存剤、甘味料、または香料を含有 してもよい。本発明の組成物は、患者への投与後の活性成分の反応を迅速に、持 続的に、または遅延させるように調製してもよい。組成物はユニット型の剤形に 調製するのが好ましく、それぞれの投薬量は約1〜約10,000mgのウンカ リア・トメントーサ(またはその活性成分)、より一般的には約500〜2,0 00mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)を含有する。しか しながら理解されるように、治療のための投与量は医師によって関係する状況( 治療する病状、アミロイドが蓄積している、または蓄積している疑いのある臓器 または組織、そして選択する投与経路がある)を考慮して決定される。従って、 上記の投与量の範囲は本発明の範囲をいかなる様にも制限することを意図するも のではない。“ユニット型の剤形”とは、ヒト患者または他の哺乳類への単位投 与量として好適な物理的に分離したユニットをいい、それぞれのユニットは、所 望の治療効果を得るために算定した、あらかじめ決定した量の活性物質を好適な 薬剤キャリアーと共に含有する。 以下の製剤の例は単に例証であり、本発明の範囲をいかなる様にも制限するこ とを意図しない。例として挙げるそれぞれの製剤を得るには、ウンカリア・トメ ントーサ(またはその活性成分)の濃度を低下または増加した場合、記載する他 の成分をそれに比例して低下または増加させる。硬質ゼラチンカプセルを調製す るには500mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)、400 mgのデンプン、および20mgのステアリン酸マグネシウムを使用してもよい 。上記の成分を混合し、硬質ゼラチンカプセルに920mgの量を充填する。 錠剤の調製には、500mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成 分)、800mgの微結晶セルロース、20mgの燻煙(fumed)二酸化ケイ素 、および10mgのステアリン酸を使用する。成分を混合し、圧縮して錠剤を調 製するが、それぞれの重量は1230mgである。 エアゾール溶液の調製には、0.25の活性成分、29.75のエタノール、 および70のプロペレント22(クロロジフルオロメタン)を使用する。ウンカ リア・トメントーサ(またはその活性成分)をエタノールと混合する。混合液を プロペレント22の一部に添加し、−30℃に冷却し、充填装置に移す。次いで 必要量をステンレス容器に注入し、残りのプロペレントで希釈する。次いでユニ ット値(上記)を容器に合わせて調整する。それらのウンカリア・トメントーサ (またはその活性成分)のエアゾール剤は脳に関与するアミロイド(アルツハイ マー病、ダウン症候群、プリオン疾患など)の治療に有用であり、エアゾールま たは鼻スプレーを使用する。これまでの研究で、これらの中枢神経系アミロイド 症では、病因において役割を果たす可能性のある環境要因の侵入の初期形態は、 鼻経路で外界から誘導されうることが示されている。 錠剤の調製には、240mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成 分)、180mgのデンプン、140mgの微結晶セルロース、16mgのポリ ビニルピロリドン(10%水溶液で)、18mgのカルボキシメチルデンプンナ トリウム、2mgのステアリン酸マグネシウム、および2mgのタルク(総量= 600mg)を使用する。ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)、 デンプン、およびセルロースをNo.45メッシュ(U.S.)のふるいを通過させ 、完全に混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を得られた粉末と混合し、次い でこれをN0.14メッシュ(U.S.)のふるいを通過させる。そのようにして生 成した顆粒を50℃で乾燥し、N0.18メッシュ(U.S.)のふるいを通過させ る。 カルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、およびタル クはあらかじめN0.60メッシュ(U.S.)のふるいを通過させ、これを顆粒に 添加し、混合後、錠剤マシンで圧縮して錠剤を得るが、それぞれの重量は600 mgである。 カプセルはそれぞれ160mgの医薬物質を含有するが、その調製には160 mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)、118mgのデンプ ン、118mgの微結晶セルロース、および4mgのステアリン酸マグネシウム (総量=400mg)を使用する。ウンカリア・トメントーサ(またはその活性 成分)、セルロース、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムを混合し、N 0.45メッシュ(U.S.)のふるいを通過させ、硬質ゼラチンカプセルに400 mgを充填する。 坐薬はそれぞれ225mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分) を含有するが、その調製には225mgのウンカリア・トメントーサ(またはそ の活性成分)、2,000mgの飽和脂肪酸グリセリド(総量=2,225mg) を使用する。ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)をN0.60メ ッシュ(U.S.)のふるいを通過させ、飽和脂肪酸グリセリド(必要により最小限 に加熱してあらかじめ融解する)に懸濁する。次いで混合液を公称容量2gの坐 薬鋳型に注入して放冷する。 懸濁液はそれぞれ5mlの投与量につき50mgの医薬物質(medicant)を含 有するが、その調製には50mgのウンカリア・トメントーサ(またはその活性 成分)、50mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム、1.25mlのシ ロップ、0.10mlの安息香酸溶液、香料、色素、および精製水を使用し、総 量5mlとする。医薬物質をN0.45メッシュ(U.S.)のふるいを通過させ、 カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびシロップと混合し、なめらかなペ ーストとする。安息香酸溶液、香料、および色素を水で希釈し、撹拌しながら添 加する。次いで十分量の水を添加して必要な容量とする。 静脈内製剤の調製には250mgのウンカリア・トメントーサ(またはその 活性成分)および1000mgの等張食塩水を使用する。上記成分の溶液を毎分 1mlの速度で治療を必要とする験体に静脈内投与する。 好ましい態様では、本発明の治療化合物を薬剤的に許容しうる賦形剤中で投与 することができる。ここで使用する“薬剤的に許容しうる賦形剤”には、全ての あらゆる溶媒、無菌の液体(例えば水や油で、鉱物、動物、野菜、または合成由 来のもの(ピーナツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などのような)を含む)、分散 媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性吸着遅延剤などで、化合物の 活性と適合性があり、験体にとって生理学的に許容できるものがあるが、それら に限定されるものではない。薬剤的に許容しうる賦形剤の一例は緩衝正常食塩水 (0.15モルNaCl)である。そのような媒体および薬剤を薬剤的に活性な 物質に使用することは当該分野で周知である。補助的な活性化合物を組成物に取 り入れることもできる。好適な賦形剤にはデンプン、グルコース、ラクトース、 スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦、チョーク、シリカゲル、炭酸マグネシ ウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノ ステアリン酸、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プ ロピレン、グリコール、水、エタノールなどがある。これらの組成物は、溶液、 懸濁液、錠剤、ピル、カプセル、粉末、徐放性製剤などの剤形をとることができ る。 本発明の方法では、験体におけるアミロイドの生成、沈着、蓄積、および/ま たは残存を阻害するために、ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分) を治療のための投与量で験体に投与する。験体は、アミロイド症が起こりうる生 きた生体を含むことを意図する。験体の例にはヒト、サル、ウシ、イヌ、ヒツジ 、ネコ、マウス、ラット、およびそれらのトランスジェニック種がある。本発明 の組成物の治療すべき験体への投与は、験体におけるアミロイド症の阻害に有効 な既知の方法、投与量および期間で実施できる。治療効果を得るために必要な治 療化合物の有効量は、験体における臓器または組織部位に既に沈着したアミロイ ドの量、験体の年齢、性別、および体重、そして験体におけるアミロイドの生成 、沈着、蓄積、残存を阻害し、そして/または既成のアミロイドを溶解する治療 化合物の能力の様な因子によって変化しうる。従って投与計画は最適な治療反応 が得られるように調整できる。例えば、数回の分割した投与を毎日行ってもよく 、または投与は、治療条件によって必要とされるのに合わせて低減してもよい。 非 限定的な例として、ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)の有効投 与量の範囲は10〜1000mg/kg体重/日の間であるが、好ましくは10 〜100mg/kg体重である。 ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)の種々の運搬様式を使用し てもよい。従って、好ましい投与経路は経口投与である。あるいはまた、ウンカ リア・トメントーサ(またはその活性成分)を皮下、静脈内、腹膜内、注射によ って投与される全ての経路のような、他の好適な経路によって投与してもよい。 投与経路によって、酸の作用および化合物を不活性化しうる他の自然条件から化 合物を保護する物質で活性化合物を被覆してもよい。 ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)を投与するために、化合物 をその活性化を防ぐ物質で被覆するか、またはその活性化を防ぐ物質と共投与す る必要がありうる。例えば、治療化合物を好適なキャリアー(例えばリポソーム) または希釈剤中で験体に投与してもよい。薬剤的に許容しうる希釈剤には生理食 塩水および緩衝水溶液がある。リポソームには水中油中水型CGFエマルジョン 並びに一般的なリポソームがある。 ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)を非経口的に、または腹膜 内に投与してもよい。グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれ らの混合物中、そして油中に分散させることができる。通常の貯蔵および使用条 件下では、これらの製剤は微生物の増殖を防ぐ保存剤を含有してもよい。 注射への使用に好適な薬剤組成物には無菌の水溶液または分散液、および無菌 の注射液または分散液を調製するための無菌の粉末がある。いずれの場合も、組 成物は無菌でなければならず、また注射器からの射出(exists)に容易に使用で きる程度の流動性を有する必要がある。製造および保存条件下で安定でなければ ならず、また細菌や真菌のような微生物の汚染作用から保存されなければならな い。賦形剤は、溶媒または分散媒であってもよく、例えば水、エタノール、ポリ オール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレン グリコールなど)、それらの好適な混台物、および植物油を含有させたものでも よい。適切な流動性を維持するために、例えば、レシチンのようなコーティング の使用、分散媒の場合には必要な粒子サイズの保持、および界面活性剤の使用を することができる。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例え ばプラベン(prabens)、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チ メロサールなど)で行うことができる。多くの場合、等張試薬(例えば砂糖、塩 化ナトリウム、またはマンニトールおよびソルビトールのようなポリアルコール )を組成物中に含有するのが好ましい。注射用組成物を持続的に吸収させるため に、組成物中に吸収を遅延させる物質(例えばモノステアリン酸アルミニウムま たはゼラチン)を含有させてもよい。 無菌注射液の調製は、必要量の治療化合物を好適な溶媒に上記の成分の一つま たは組み合わせたものと共に混合し(必要により)、濾過滅菌して行うことがで きる。一般に、分散液の調製は、治療化合物を無菌媒質(基本的な分散媒および 上記の中から必要とされる他の成分を含有)に混合して行うことができる。無菌 注射液を調製するための無菌粉末の場合、好ましい調製法は真空乾燥および凍結 乾燥して、あらかじめ無菌濾過した溶液から治療薬および所望の成分の粉末を得 るものである。 アルツハイマー病および他の中枢神経系アミロイド症のためのウンカリア・ト メントーサ(またはその活性成分)は血液−脳関門を通過するのに最適化しても よい。導入方法には全身投与、非経口投与、すなわち腹膜内、静脈内、口周囲、 皮下、筋肉内、動脈内、皮膚内、筋肉内、鼻腔内、硬膜外、および経口経路があ るが、それらに限定されるものではない。好ましい態様では、ウンカリア・トメ ントーサ(またはその活性成分)を心室内注射によって脳脊髄液に直接投与して もよい。特殊な態様では、ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)を 治療の必要な部位または組織に局所的に投与してもよい;これは例えば(限定と してではなく)手術中の局所注入、局所適用、注射、浸透圧ポンプを接続したカ ニューレを使用する注入、カテーテル、坐薬、またはインプラントによって行っ てもよい。 更に別の態様では、ウンカリア・トメントーサ(またはその活性成分)を浸透 圧ポンプのような徐放システムで運搬してもよい。更に別の態様では、徐放シス テムを治療標的(すなわち脳)の付近に配して、これによって全身投与の一部だ けを必要量とすることができる。 上述のシステム及び成分に関しては、本明細書中で詳しく特定又は記載してい ない限り、このようなシステム及び成分の製造及び使用、並びにこれらが製造、 組立、あるいは使用される態様(これらを互いに共同して用いる場合も、ここに 開示する目的に影響すると本明細書中で記載した本発明の別の要素とあわせて用 いる場合も)は、全て当業者の知識の範囲内にあるものと信じられる。従って、 当業者に一般的に知られる事柄について一斉に反復を繰り返すような試みはしな かった。 産業上の利用可能性 ウンカリア・トメントーサの内皮および根の部分からの抽出物の使用、および 種々のウンカリア・トメントーサ市販薬中に含有される成分の使用は、アルツハ イマー病および他のアミロイド症に罹患した患者にとって有益であるが、これは ウンカリア・トメントーサの新たに発見されたアミロイド・フィブリル生成の阻 害、アミロイド・フィブリル増殖の阻害、アミロイド−プロテオグリカン相互作 用の阻害、アミロイド−グリコサミノグリカン相互作用の阻害、そして既成のア ミロイド・フィブリルの溶解および/または分解の誘引をする能力によるもので ある。 法令に従って、本発明は構造の特徴より特定した、またはより特定しない用語 で記載した。しかしながら、本発明がここに示す特定の特徴に制限されるもので はなく、なぜならそれはここに示す方法および解釈が本発明を実施するための好 ましい型を含むものだからであることは理解される。従って本発明は、添付の請 求の合法的かつ有効な範囲内のいずれの型または修飾をも請求し、同等の理論に 従って好適に解釈される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,HU,ID,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,Z W (72)発明者 スノウ,アラン・ディー アメリカ合衆国ワシントン州98037,リン ウッド,サウス・ウエスト,ワンハンドレ ッドアンドシックスティセブンス・プレイ ス 3812

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.患者におけるアミロイド疾患の治療のための医薬品であり、医薬品は治療的 有効量のウンカリア属の植物由来の植物物質を含有する。 2.治療的有効量のウンカリア属トメントーサ種の植物由来の植物物質を含有す る、請求項1記載の医薬品。 3.植物物質がウンカリア・トメントーサから得られた抽出物を含有し、抽出物 がウンカリア・トメントーサの内皮または根の組織に由来する、請求項2記載の 医薬品。 4.治療的有効量のウンカリア・トメントーサが市販のソースから得られる、請 求項2記載の医薬品。 5.ウンカリア・トメントーサの市販のソースがピル、錠剤、カプレット、軟質 および硬質ゼラチンカプセル、トローチ、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ、 液体ドロップ、エリキシル剤、懸濁液、乳剤、溶液、シロップ、ティーバッグ、 エアゾール(固体または液体媒体中で)、坐薬、無菌注射液、無菌包装粉末、樹 皮束または樹皮粉末からなる群から選択される、請求項4記載の医薬品。 6.ウンカリア・トメントーサの抽出物がオキシインドールアルカロイド、キノ ビン酸グリコシド、プロアントシアニジン、ポリフェノール、トリテルピン、植 物ステロール、ベータ−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロー ル、フィトステロール、3−ベータ,6−ベータ,19−アルファ−トリヒドロ キシ−ウルソ−12−エン−28−オン酸、5−アルファ−カルボキシストリク トシジン、アロイソプテロポジン、アロプテロポジン、アングスチン、ジヒドロ コリナンテイン、ジヒドロコリナンテイン−n−オキシド、ヒルスチン、ヒルス チン−n−オキシド、イソミトラフィリン、イソプテロポジン、イソリンコフィ リン、イソリンコフィリン−n−オキシド、イソロツンジフォリン、クルクロゴ シド、クルクリゴシドB、フェノールグルコシド、2−[(2,6−ジメトキシ ベンゾイル)オキシ]メチル−4−ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピ ラノシド、2−[(2−ヒドロキシ−6−メトキシベンゾイル)オキシ]メチル −4−ヒドロキシフェニル−ベータ−D−グルコピラノシド、ミトラフィリン、 オレアノール酸、プテロポジン、キノビン酸−3ベータ−o−(ベータ−d−グ ルコピラノシル−(1→3)ベータ−d−フコピラノシル−(27→1)ベータ −d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フ コピラノシド、キノビン酸−3ベータ−o−ベータ−d−フコピラノシル−(2 7→1)ベータ−d−グルコピラノシルエステル、キノビン酸−3ベータ−o− ベータ−d−キノボピラノシド、リンコフィリン、ロツンジフォリン、スペシオ フィリン、ウンカリン、ウンカリン−f、ウルソ酸、セファランチン(ビスベン ジルイソキノリンアルカロイド)、ベルバミン(ビスベンジルイソキノリンアル カロイド)、マトリン(ルピンアルカロイド)、ピロカルピン(イミダゾールア ルカロイド)、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、フェルラ酸、アネトール、クレ イスタンチン(リグナン)、フェノールグルコシド、ウルンシオール、アルファ −トコフェロール(ビタミンE)、ユビコン、マエサニン、ゼックスブレビンA /B、12−O−テトラデオアノイル−ホルボール−13−アセタート、TPA (4環式ジテルペン)、オレオン酸アグリコンを持つサポニン(5環式トリテル ペン)およびシノンコシドから成る群より選択されるアミロイド阻害成分を含有 する、請求項3記載の医薬品。 7.治療的有効量のウンカリア・トメントーサが約10〜1,000mg/患者 体重(kg)の範囲の投与量を含有する、請求項2記載の医薬品。 8.治療的有効量のウンカリア・トメントーサが約10〜100mg/患者体重 (kg)の範囲の投与量を含有する、請求項7記載の医薬品。 9.治療すべき該アミロイド疾患が、ダッチタイプのアミロイド症を伴うアルツ ハイマー病、ダウン症候群、および遺伝性大脳出血に関連するアミロイド(固有 のアミロイドはベータアミロイドタンパク質またはAβと呼ばれる)、慢性炎症 、種々の型の悪性および家族性地中海熱に関連するアミロイド(固有のアミロイ ドはAAアミロイドまたは炎症関連アミロイド症と呼ばれる)、多発性骨髄腫お よび他のB−細胞疾患に関連するアミロイド(固有のアミロイドはALアミロイ ドと呼ばれる)、II型糖尿病に関連するアミロイド(固有のアミロイドはアミ リンまたは島アミロイドと呼ばれる)、クロイツフェルト−ヤコブ病、ゲルスト マン−シュトラウスラー症候群、クールー、および動物のスクラピーを含むプリ オン疾患に関連するアミロイド(固有のアミロイドはPrPアミロイドと呼ばれ る)、長期の血液透析および手根管症候群に関連するアミロイド(固有のアミロ イドはベータ2−ミクログロブリンアミロイドと呼ばれる)、老人性心臓アミロ イドおよび家族性アミロイド性多発神経障害に関連するアミロイド(固有のアミ ロイドはトランスシレチンまたはプレアルブミンと呼ばれる)、そして甲状腺髄 様癌のような内分泌腫瘍に関連するアミロイド(固有のアミロイドはプロカルシ トニンの変異体と呼ばれる)からなる群から選択される、請求項1記載の医薬品 。 10.治療すべき該アミロイド疾患がアルツハイマー病である、請求項9記載の 医薬品。 11.薬剤中の植物抽出物の重量パーセントが約70%〜約95%の範囲内であ る、請求項3記載の医薬品。 12.薬剤的に許容しうるキャリアー、希釈剤、または添加剤を更に含有する、 請求項1記載の医薬品。 13.治療的有効量の植物物質が50%より大きいアミロイド阻害活性または有 効性を有する、請求項2記載の医薬品。 14.ウンカリア・トメントーサ植物物質内のアミロイド阻害成分を単離する方 法であり、以下の段階:a)植物物質を有機溶媒で抽出し、b)抽出物を濃縮し 、c)不溶性物質を除去し、d)アミロイド阻害成分を有機溶媒で沈殿させ、e )有機溶媒中に得られたアミロイド阻害成分を回収および再溶解し、そしてf) HPLCに注入して分離する、を含んでなる上記方法。 15.植物物質が市販品から得たピル、錠剤、カプレット、軟質および硬質ゼラ チンカプセル、トローチ、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ、液体ドロップ、 エリキシル剤、懸濁液、乳剤、溶液、シロップ、ティーバッグ、エアゾール(固 体または液体媒体中で)、坐薬、無菌注射液、無菌包装粉末、樹皮束および/ま たは樹皮粉末を含み、それらがウンカリア・トメントーサ、抽出物、またはその 誘導体を含有する、請求項14記載の方法。 16.植物物質がウンカリア・トメントーサ、抽出物、またはその誘導体の乾燥 粉末を含有する市販で入手できるゼラチンコートカプセルから得られる、請求項 14記載の方法。 17.植物物質を有機溶媒で抽出する段階が、ます粉末にした植物物質にプロパ ノールを添加して、得られた混台液を一晩撹拌することを更に含む、請求項14 記載の方法。 18.アミロイド阻害成分の抽出段階に使用する溶媒が水からペンタノールの範 囲の極性を有する、請求項17記載の方法。 19.不溶性物質を除去する段階が抽出物を遠心分離して上清を回収することに よって行われる、請求項14記載の方法。 20.抽出物を濃縮する段階がロータリーエバポレーションによって行われる、 請求項14記載の方法。 21.抽出および濃縮の段階に続いて抽出および濃縮の段階が更に5回繰り返さ れ、そして上清が回収される、請求項14記載の方法。 22.抽出および濃縮の段階の反復に続いて上清をプールしてロータリーエバポ レーターで濃縮する、請求項21記載の方法。 23.濃縮段階に続いて容量を約500ml以下とした後、抽出液を再び遠心分 離して不溶性物質を更に除去する、請求項14記載の方法。 24.再遠心分離段階に続いて上清を回収して4倍量の石油エーテルで沈殿させ る、請求項23記載の方法。 25.石油エーテルでの沈殿に続いて更に遠心分離した後、沈殿をペレットとし て回収する、請求項24記載の方法。 26.ペレットをプロパノールに溶解し、酢酸を含有するプロパノールで平衡化 したシリカゲルカラムに適用する、請求項25記載の方法。 27.物質のシリカゲルカラムへの適用に続いて、酢酸を含有するプロパノール を使用して溶出し、最も早く移動する黄褐色に着色した画分をフラクションコレ クターで回収する、請求項26記載の方法。 28.カラムからの溶出液を490nmで分光学的にモニターし、画分をフラク ションコレクターで回収する、請求項27記載の方法。 29.最も早く移動する黄褐色に着色した画分の回収に続いて、画分を石油エー テルで沈殿させ、遠心分離した後に沈殿を回収する、請求項27記載の方法。 30.再沈殿および再遠心分離に続いて、ペレットをアセトニトリル/酢酸/水 に溶解して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)への注入に用いる、請求項 29記載の方法。 31.溶解したペレットを当量ずつに分割してHPLCに注入する、請求項30 記載の方法。 32.使用するHPLCが1x25cmのC18カラムを含み、流速2ml/分で 30℃に保持される、請求項31記載の方法。 33.HPLCに注入したサンプルを以下のようなAおよびBのグラジエント: 0%Bを5分、0〜15%Bを5〜10分、15〜45%Bを10〜70分、そ して45〜100%Bを70〜85分;B=0.5%酢酸含有95%アセトニト リル/蒸留水、A=0.5%酢酸含有5%アセトニトリル/蒸留水 で溶出する、請求項31記載の方法。 34.HPLCからの溶出液を490nmでモニターし、4mlの画分をフラク ションコレクターで回収し、プールしたピークが種々の保持時間(0〜85分) で得られる、請求項33記載の方法。 35.得られた画分を、ほとんどのアセトニトリルをロータリーエバポレーショ ンで除去した後に凍結乾燥して濃縮する、請求項34記載の方法。 36.得られた濃縮画分を適切なin vitroアッセイで試験してアミロイ ド・フィブリルの生成阻害剤、アミロイド・フィブリルの増殖阻害剤、または既 成のアミロイド・フィブリルの溶解/分解を誘引する薬剤を同定する、請求項3 5記載の方法。
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