JP2002507888A - 植物およびウイルスプロモーター - Google Patents

植物およびウイルスプロモーター

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トーマス,ジョン・エドウィン
グロフ,クリストファー・ピーター・レスリー
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Katholieke Universiteit Leuven
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、トランスジェニック植物で高レベル遺伝子発現を付与する植物およびウイルスプロモーターに関する。代表的プロモーターは、栽培品種Mysore、WilliamsおよびGoldfingerから単離したオーストラリアのバナナ感染バドナウイルスのゲノムから単離できる。本発明は、コード配列に操作可能に結合した記載したプロモーターを含む構築物を提供する。更に、植物細胞中での遺伝子の生産物の発現法、ゲノム内DNA構築物を有する植物細胞、およびトランスジェニック細胞を含む植物も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 植物およびウイルスプロモーター 技術分野 本発明は、プロモーターを担持するトランスジェニック植物で高レベル遺伝子 発現を付与する植物およびウイルスプロモーターに関する。本発明はまた植物形 質転換のための組換え遺伝子の構築におけるプロモーターの利用にも関し、ある 時間、ある組織中、ある割合での発現を可能にする。特に、本発明はバナナ感染 バドナウイルス(Badnaviruses)の異なる単離体から単離したプロモーターに関す る。 背景技術 植物の遺伝子工学は、植物育種および変えられた表現型に反映される新規の望 ましい性質の挿入の代替法として証明されている。加えて、それは生物学的実験 の有効なツールを提供する。植物遺伝子操作は、生物の細胞性レベルに焦点を当 て、細胞生物学、分子生物学および遺伝子移入法の全ての態様の境界に関与する (Sharp et al.,Food Technology,Feb.1984,pp.112-119)。組織培養、ソマ クローナルおよびガメトクローナル変化、細胞性選択法および組換えDNAの遺伝 子工学ツールは、直接または間接的に遺伝子の促進された発現および移入に関す る。この本質的な問題は、遺伝子発現の所望の割合、位置および時間をもたらす 適当なプロモーターの選択である。植物遺伝子工学の適用の大半において、十分 な量の遺伝子生産物が発現されることを確実にするために、強いプロモーターが 必要である。これらの適用は、植物感染ウイルス、細菌、真菌または線虫類に対 する疾病耐性または耐容性を得るため、除草剤、重金属および選択可能マーカー 試薬に対する耐性を得るため、抗生因子(例えば、下水、塩、寒さおよび嫌気条 件)に対する耐性を得るため、研究のために遺伝子および遺伝子生産物の機能的 分析を行うため、遺伝子および遺伝子生産物の沈黙または促進のため(遺伝子発 現の調整)、巨大分子および2次代謝物の組成の修飾のため(例えば、栄養価の増 加または構造的組成の変化のため)、植物発育の修飾のため、および果実または 穀物質の改善のため(例えば、収穫後貯蔵寿命または疾病耐性)の遺伝子操作を含 む。 プロモーターの機能および作用の形態は、単子葉および双子葉植物の両方で詳 細に研究されている。殆どの場合、β−グルクロニダーゼ(GUS:Jefferson et al .,EMBO J.6,3901-3907[1987])をコードするuidA遺伝子またはアントシアニン 製造またはクラゲ緑色蛍光タンパク質(GFP;Chalfie et al.,Science 263,802- 805[1994])をコードする遺伝子のようなレポーター遺伝子を、一過性または安定 遺伝子発現系におけるプロモーター活性のアッセイに使用する。単子葉種由来の プロモーターは、しばしば、トランスジェニック双子葉における発現の統制され たパターンを示さないが、トランスジェニック単子葉において、それらは非常に 統制されたパターンを示す(Shimamoto,Current Opinion in Biotechnology 5, 158-162[1994])。非常に統制された発現パターンは、完全な特性がなくてさえ、 トランスジェニック単子葉における数個のプロモーターで証明されている。これ らは、光誘導可能および葉特異的プロモーター、種子特異的プロモーター、分裂 組織特異的プロモーター、根特異的プロモーター、花特異的プロモーター、ホル モン誘導可能プロモーター、病原体誘導可能プロモーターおよび構造的プロモー ターを含む。単子葉および双子葉植物内で、あるグループ由来のプロモーターが 、同じまたは類似の非常に統制された発現パターンを表すことが示されている(S himamoto,1994,前掲)。 植物遺伝子工学の多くの目的のために、強く、殆ど構造的なプロモーターが植 物内での十分な発現を確実とするために必要である。植物の遺伝子操作のための 数個の強い、ほとんど構造的なプロモーターが、特許となっている(例えば、カ リフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター米国特許第5,352,605号、第5,16 4,316号、第5,196,525号、第5,322,938号および第5,359,142号参照)。しかし、 植物内で数個の遺伝子を発現する必要があるとき(遺伝子ピラミッド状形成)、1 個以上の殆ど構造的なプロモーターが、しばしば有用であり得る。互いに同じプ ロモーターで制御されている数個の遺伝子で形質転換した植物において、遺伝子 沈黙が起こることがしばしば観察されている(Flavell,Proc.Natl.Acad.Sci .USA 91,3490-3496[1994];Finnegan and McElroy,Bio/Technology 12,883-8 88[1994];Matzke et al.,Mol.Gen.Genet.244,219-229[1994];Park et al. ,The Plant Journal 9,183-194[1996])。この問題は、相同性ベ ースの遺伝子干渉によるものであると考えられ、遺伝子ピラミッド形成のための 異なるプロモーターの使用により避けることができる。 発明の要約 遺伝子発現の制御のための遺伝子工学に使用できる、植物細胞内で機能的なプ ロモーターの提供が本発明の目的である。 RNAおよび/またはポリペプチドをコードするDNAに操作可能に結合した1個ま たはそれ以上の望ましいプロモーターを含むキメラ遺伝子の少なくとも一部の提 供が本発明の別の目的である。 本発明の第1の態様に従って、植物細胞内で機能的なプロモーターが提供され 、該プロモーターは: 1)配列番号1、配列番号2または配列番号3に定義された配列を有するバド ナウイルスから単離DNA; 2)(1)のDNAのウイルス相同物または植物ゲノム由来変異体である単離DNA; 3)(1)または(2)の単離DNAのプロモーター活性部分; 4)ストリンジェントな条件下で(1)または(2)のDNAとハイブリダイズするDN A;または 5)(4)の単離DNAのプロモーター活性部分 を含む。 本発明の第2の態様に従って、コード配列に操作可能に結合した第1の態様に 従った少なくとも一つのプロモーターを有する少なくとも一つの遺伝子を含むDN A構築物が提供される。 本発明の第3の態様に従って: 1)コード配列に操作可能に結合した第1の態様の少なくとも一つのプロモー ターを有する第1遺伝子;および 2)コード配列に操作可能に結合したプロモーターを有する第2遺伝子(該第2 遺伝子コード配列の発現生産物は、該第1遺伝子コード配列の発現生産物の活性 を調整する) を含む、DNA構築物が提供される。 本発明の第4の態様に従って、植物細胞内で生産物を発現させる方法が提供さ れ、該方法は、第2の態様に従ったDNA構築物または該構築物のRNA転写物の植物 の細胞への挿入を含み、該DNA構築物またはRNA転写体コード配列は該生産物をコ ードするものである。 本発明の第5の態様に従って、植物細胞が提供され、ここで該植物細胞のゲノ ムは第2の態様または第3の態様に従ったDNA構築物を含む。 本発明の第6の態様に従って、植物、植物組織または植物の再生物が提供され 、ここで該植物、植物組織または再生物は第5の態様のDNA細胞を含む。 図面の簡単な説明 図1は、レポーター遺伝子(GUSまたはGFP)と融合した、栽培品種Mysore(My)、 Cavendish-タイプWilliams(Cv)およびGoldfinger(Go)から単離したオーストラリ アのバナナ感染バドナウイルス由来のプロモーター−レポーター遺伝子構築物を 示す。 図2から5は、図1のプロモーター−レポーター遺伝子構築物を使用した一過 性プロモーター活性アッセイの結果を記載する。 図6は標準一過性条件下での異なるプロモーター活性の比較である。 図7から13は、図1のプロモーター−レポーター遺伝子構築物を使用した安 定プロモーター活性アッセイの結果を記載する。 図14はトランスジェニックサトウキビ葉におけるGFP産生を基本にした半定 量的プロモーター活性比較を示す。 図15は、トランスジェニックバナナ植物の異なる組織におけるGUS産生を基 本にした定量的プロモーター活性比較を示す。 図16から18は、各々配列番号1、配列番号2および配列番号3として示し た配列由来のプロモーターpMy、pCvおよびpGoにおける推定のプロモーター要素 を示す。 本発明の実施のための最良の形態および他の形態 本明細書中で以下の略語を使用する: ER 小胞体 GFP クラゲAequorea victoriaの緑色蛍光タンパク質 GUS Escherichia Coliのβ−グルクロニダーゼ MU 4−メチルウンベリフェロン MUG 4−メチルウンベリフェリル−β−D−グルクロニド Nos Agrobacterium tumefaciensのノパリンシンターゼターミネーター p35S カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター PCR ポリメラーゼ連鎖反応 pCv 配列番号2の配列に従ったプロモーター領域 PEG ポリエチレングリコール pGO 配列番号3の配列に従ったプロモーター領域 pMy 配列番号1の配列に従ったプロモーター領域 pUbi メイズユビキチンプロモーター ScBv サトウキビ桿状バドナウイルス 明細書を通して使用する用語が明確で一定の意味を有するように、以下の定義 を提供する: バドナウイルス:桿状DNAウイルス コード配列:機能的RNA転写物をコードする核酸配列であり、続いてポリペプ チドに翻訳され得るか、またはされ得ない。 構造的プロモーター:生物の大半の細胞で活性なプロモーター。殆ど構造的な る用語の使用により、このプロモーターが植物発育中、細胞の全てタイプで殆ど の場合活性であるが、植物発育の異なる段階中の異なるタイプの細胞で異なる割 合で活性であり得ることを意味する。 相同物:配列番号1のヌクレオチド1538−2105、配列番号2のヌクレ オチド850−1322または配列番号3のヌクレオチド859−1297また は200bpより長いそれらの部分と、60%またはそれ以上の配列同一性(相同 性)を有し、配列番号1、配列番号2または配列番号3と対応するDNA配列と実質 的に同じ機能である、他の生物またはウイルス単離由来の核酸配列。好ましくは 、相同物は少なくとも70%、またはより好ましくは75%の配列同一性を有す る。 植物ゲノム由来変異体:植物ゲノムに存在し、配列番号1(ヌクレオチド15 38−2105)、配列番号2(ヌクレオチド850−1322)または配列番号 3(ヌクレオチド859−1297)または200bpより長いそれらの部分と60 %またはそれ以上の配列同一性(相同性)を有するDNA。好ましくは、植物ゲノム 由来変異体は少なくとも70%、またはより好ましくは75%の配列同一性を有 する。 プロモーター:遺伝子のコード配列に、その5'で隣接するDNA配列であり、コ ード配列の転写の開始に関与する要素または要素群を含む。 DNAのヌクレオチドの一文字表記は、The Biochemical Journal 219:345-373(1 984)に記載のIUPAC-IUB標準に従う。実施例中のパーセントは特記しない限り、 重量/容量(w/v)で示す。 本発明の発明者らは、栽培品種Mysore、WilliamsおよびGoldfinger由来のオー ストラリアのバナナ感染バドナウイルスのウイルスゲノムのPCR−増幅cDNA配列 で、3つのプロモーター配列を同定している。 これらのプロモーター、ならびにバナナ感染バドナウイルスの相同物および植 物ゲノム由来変異体は、別々に、または適当なコード配列と組合わせて使用でき 、適当なレベルで目的の遺伝子(群)の発現ができるトランスジェニック植物を製 造する。 本発明の3つのプロモーターを含むDNAは、栽培品種Mysore、WilliamsおよびG oldfingerから単離されたオーストラリアのバナナ感染バドナウイルスのような 、バドナウイルスのゲノム由来のウイルスDNAのクローニングにより得ることが できる。感染オーストラリアのバナナ植物(栽培品種Mysore、WilliamsおよびGol dfinger)から単離されたバドナウイルスDNAは、制限酵素でフラグメントとし、 フラグメントをEscherichia Coliのような宿主細胞で複製できるプラスミドにサ ブクローン化できる。あるいは、これらのプロモーター配列を、ゲノムDNAの直 接ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅により製造できる。必要なプライマーは配列 番号1、配列番号2および配列番号3の配列データから設計できる。配列番号1 、配列番号2および配列番号3に示すような配列を有するプロモーターの製造の さらに別の方法は、DNA合成である。これは、10から100ヌクレオチドのオ リゴヌクレオチドが簡便に合成できる所で、より大きなプロモーター配列のプロ モーター活性部分が望ましい場合、特に適当である。相補的オリゴヌクレオチド が また望ましいヌクレオチド配列の二本鎖分子から合成できる。 上記のように、本発明は配列番号1、配列番号2または配列番号3の配列を有 するプロモーターだけでなく、配列番号1、配列番号2または配列番号3配列の バナナ感染バドナウイルスの相同物および植物ゲノム由来変異体も含む(例えば 、植物ゲノム統合バドナウイルスまたはレトロトランスポゾン)。本発明は、更 に、配列番号1、配列番号2または配列番号3の各々ヌクレオチド1538−2 105、ヌクレオチド850−1322またはヌクレオチド859−1297を 含むDNAと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるDNAを含む。相同 物および植物ゲノム由来変異体は、配列番号1(ヌクレオチド1538−210 5)または配列番号2(ヌクレオチド850−1322)または配列番号3(ヌクレ オチド859−1297)のDNA配列と、約60%と同じ位低い同一性を有するこ とができる。本発明のプロモーターが配列番号1(ヌクレオチド1538−21 05)または配列番号2(ヌクレオチド850−1322)または配列番号3(ヌク レオチド859−1297)のDNA配列とハイブリダイズできるストリンジェント な条件は、下記のように定義できる: 洗浄液−0.1×SSPE、0.1%SDS 洗浄温度−65℃ 洗浄回数−2回 (1×SSPEは180mM NaCl、10mM NaH2PO4、1mM EDTA(pH7.4)) 本発明のプロモーター配列の好ましいプロモーター活性部分は、配列番号1の ヌクレオチド1538−2105、配列番号2のヌクレオチド850−1322 および配列番号3のヌクレオチド859−1297である。より更に好ましくは 、配列番号1のヌクレオチド1806−2105、配列番号2のヌクレオチド1 023−1322および配列番号3のヌクレオチド998−1297である。 本発明の第2および第3の態様に従ったDNA構築物は、コード配列に操作可能 に結合した1個またはそれ以上のプロモーターを含み得る。これらの付加的プロ モーターは、同一プロモーター、同じプロモーターの誘導体または異種プロモー ターであり得る。加えて、エンハンサーまたはサイレンサーのような操作可能に 結合した制御要素は、DNA構築物中に含まれ得る。 第2および第3の態様のDNA構築物において、プロモーターまたはプロモータ ー群が操作可能に結合するコード配列は、アンチセンスRNAとして、リボザイム としてまたは構造的成分として機能するRNAをコードでき、または酵素、構造的 成分として機能するポリペプチドに翻訳され、または他の生理学的作用を有する 。コード配列は、1個以上のRNAまたは1個以上のポリペプチドをコードできる 。更に、コード領域は少なくとも1つのRNAおよび少なくとも一つのポリペプチ ドの組合わせをコードできる。本発明のプロモーターを使用してトランスジェニ ック植物内で有用に発現できるトランスジーン生産物の例は: 1)植物感染ウイルス、細菌、真菌または線虫に対する疾病耐性または耐容の 獲得、 2)草食動物に対する耐性の獲得、 3)除草剤、重金属または選択可能マーカー試薬に対する耐性の獲得、 4)抗生因子(例えば、下水、塩、寒さおよび嫌気条件)に対する耐性の付与、 5)研究のための遺伝子および遺伝子生産物の機能的分析の実施、 6)遺伝子および遺伝子生産物の沈黙または促進の付与(遺伝子発現の調整)、 7)巨大分子および2次代謝物の組成の修飾(例えば、栄養価の増加または構造 的組成の変化のため)、 8)植物発育の修飾、または 9)果実または穀物質の改善(例えば、収穫後貯蔵寿命または疾病耐性) を助ける生産物である。 本発明の第3の態様を参照して、DNA構築物の第1遺伝子は、第2の態様のDNA 構築物を含む遺伝子の全ての変異体および選択を含む。DNA構築物の第2遺伝子 は、 1)第1遺伝子の発現性産物の効果を補う、または促進する; 2)第1遺伝子の発現を打ち消す;または 3)第1遺伝子プロモーター(群)の活性を修飾する いずれかである発現生産物を有し得る。 これらの選択は、第2遺伝子と第1遺伝子のプロモーター(群)により介在され る強い発現の結合により、遺伝子発現の高い制御を可能にする。 本発明が第2および第3の態様のDNA構築物を含む遺伝子操作されたトランス ジェニック植物細胞を含むことは、発明の要約から明らかである。これらのDNA 構築物はまた、植物細胞内で安定にまたは一過性に発現される、1個またはそれ 以上の目的のコード配列の組換えウイルス配列を含むこともできる。あるいは、 RNA転写物は、植物細胞の形質転換に使用できるこれらの構築物から製造できる 。 et al.(Bio/Technology 13,481-485[1995]),May et al.(Bio/Technology 13 ,485-492[1995]),Zhong et al.,Plant Physiol.110,1097-1107[1996])に記 載されている。 本発明のDNA構築物は、Agrobacterium−介在形質転換、DNA−被覆タングステ ンまたは金粒子での微粒子銃砲撃、原形質の電気穿孔またはポリエチレングリコ ール(PEG)−介在DNA形質転換、真空浸潤および他の機械的DNA移入法を含む方法 を使用して、標的植物細胞のゲノムに有利に挿入する。本発明のDNA構築物を含 むトランスジェニック植物細胞は、具体的な植物に適当な条件を使用して繁殖で きる。同様に、全植物、または植物の繁殖材料を、既知の方法および条件を使用 して、最初のトランスジェニック細胞から製造できる。 本発明のプロモーターは、単子葉および双子葉植物ならびに裸子植物およびシ ダで使用できる。例えば、プロモーターは、以下の単子葉種で活性である:サト ウキビ、バナナ、メイズ、キビ、モロコシ。本発明のプロモーターが活性な双子 葉種は、タバコ、キャノーラ、チプ・ツリー(Tipu tree)およびNicotiana benth amianaを含む。本発明のプロモーターが活性な裸子植物およびシダ種は、それぞ れラジアータマツおよびフィッシュボーン・シダ(fishborne fern)である。 本発明がより理解されるように、幾つかの非限定的実施例を下に記す。一般法 DNAの操作は、Sambrook et al.(その全体を本明細書に相互参照として包含さ せるMolecular Cloning:a Laboratory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Harbour Laboratory Press,Cold Spring Harbour NY[1989])に記載のような既知の方法 を使用して行った。試薬および他の材料は、商品から得、そうでなければ特記し た。 実施例1 新規プロモーターのクローニング 単離したバドナウイルスは、Centre for Wet Tropics Agriculture,South Jo hnstone,North Queensland,Australiaからのバナナ栽培品種Mysore(Musaグル ープAAB)および漕illiams(MusaグループAAA)およびDeeral,North Queensland, Australiaの畑からのGoldfinger(MusaグループAAAB)の感染葉材料から得た。 栽培品種Mysore由来のバドナウイルスを、ココアスウォルンシュートバドナウ イルスの精製に使用するためのプロトコールを修飾して使用して単離した(Lot e t al.,J.Gen.Virol.72,1735-1739[1991])。薄層組織を6容量の抽出緩衝液 (5mMジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DIECA)、0.2%チオグリセロー ル、0.5%ポリエチレングリコール(PEG)6000および0.5%(v/v)セルクラスト (Novo Industries)を含む50mM NaH2PO4/Na2HPO4緩衝液(pH6.1))中で混合 することにより均質化した。更に2容量の抽出緩衝液を添加し、調整物を100 rpmで室温で5時間振り、一晩4℃でインキュベートした。均質物を4層のチー ズクロスで濾過し、濾液を3,950rpm(3,000×g)で20分、10℃でSW HS4ローター(Sorvall)で遠心した。0.2MまでのNaClおよび9.5%までのPEG6 000を上清に添加し、15分撹拌し、次いで3時間室温に保った。PEG沈殿を7, 000rpm(10,000×g)で20分、10℃でSW HS4ローターで遠心すること によりペレット化した。ペレットを再懸濁緩衝液(50mM NaH2PO4/Na2HPO4、p H6.8、0.2M NaCl、0.1%Na2SO3および5mM EDTA含有)の元の抽出液容 量の1/30に再懸濁した。懸濁液をSS34ローター(Sorvall)の8,180rpm(8 ,000×g)での遠心により浄化し、上清を保持し、再び再懸濁緩衝液の元の抽 出液容量の1/30に再懸濁した。遠心を繰り返し、上清をプールし、最終ペレ ットを廃棄した。セライト(2g/出発物質30g)を上清に添加し、混合し、穏 やかな吸引下、ブフナー漏斗で濾過した。0.2MまでのNaClおよび7%までのP EG6000を濾液に添加し、混合物を4cmセライトカラムに移した。カラムは、2cm 直径30mlシリンジ中に調整し、再懸濁緩衝液で平衡化した。ウイルスを穏やか な吸引下、5%、3%、1%、次いで0%PEG6000を含む再懸濁緩衝液の25ml づつの段階的添加で溶出した。各段階からの溶出液を6,950 rpm(7,000×g)で、10分、10℃でSA600ローター(Sorvall)中で遠心し、 上清を50,000rpm(25,500×g)で50分、70Tiローター(Beckman)で遠 心した。ペレットを100μl 50mMクエン酸三ナトリウム緩衝液pH7.0に再 懸濁し、アリコートを等量の2%ホスホタングステンカリウム陰性染色で染色し 、ウイルスの存在を電子顕微鏡で試験した。 ウイルス含有フラクションをプールし、クエン酸緩衝液中の10−40%スク ロース密度勾配上に重層し、35,000rpm(16,500×g)で、SW41ロータ ー(Beckman)で遠心した。勾配をISCOフラクシオネーターを使用して、吸光度2 54nmで追跡し、分画して、0.5mlフラクションを取った。吸光度のピーク下 のフラクションをプールし、クエン酸緩衝液で希釈し、53,000rpm(29,0 00×g)で30分、4℃で75Tiローター(Beckman)で遠心することによりペレッ ト化した。ペレットを50μlクエン酸緩衝液に再懸濁し、アリコートを等量の 2%ホスホタングステンカリウム溶液で染色し、ウイルス濃度および純度を電子 顕微鏡で試験した。 ウイルスDNAを、全核酸抽出法(Lot et al.,J.Gen.Virol.72,1735-1739[1 991])を使用して調整した。この比率は、XhoIIを使用して分画し、予めBamHIで 切断し、脱リン酸化したpBluescript II SK+(Stratagene)にサブクローン化した 。これらのクローンから得た配列をプライマーL2838−前部の設計の基本として 使用し、それを縮重バドナTプライマーと組合わせて(Lockhart and Olszewski in Breeding Bananas and Plantain for Resintance to Diseases and Pests,p p.105-113,J.Ganry,ed.,Montpellier,France,CIRAD/INIBAP,1993の引用 文献参照)、PCR増幅に使用した。このプライマーの配列は下記である。 PCR混合物(2.5μl 10×PCR緩衝液(Gibco BRL)、0.625μl 50mM MgCl2溶液、1.125μl 20μM L2838-前部プライマー、2.5μl 4μM バドナTプライマー、0.5μl 10mM dNTPs、0.2μl Taq DNAポリメラ ーゼ(Gibco BRL)、16.55μl H2Oおよび1μlの精製バドナウイルスDNAの1 :200希釈を含む)Hybaid OmniGene Thermocycler(Stratagene)中、計画され た条件(94℃ 2分;35サイクルの94℃ 0.5分、62℃ 0.5分、7 2℃ 2分)で、製造者の指示に従ってインキュベートした。他のPCR生産物から の電気泳動的分離の後、2kb生産物をpCR-Script SK+(Stratagene)に、製造者の 指示に従ってサブクローンした。このクローンをpCRBSV2と名付けた。 Cavendish−タイプ栽培品種WilliamsおよびGoldfinger由来のバドナウイルス 粒子を、Ahlawat et al.,Plant Disease 80,590-592(1996)の方法の修飾小規 模ウイルス粒子濃度を使用して調整した。薄層組織を、液体窒素中乳鉢と乳棒で 粉に挽いた。2容量のミニプレプ(miniprep)抽出緩衝液(0.2M KH2PO4/K2HP O4、pH7.0、15mM EDTA)2% PVP、2%PEG6000および0.4% Na2SO3含 有)を添加した。更に挽いた後、抽出物を4層のチーズクロスで濾過した。次い で、濾液を7,000rpm(10,000×g)で15分、4℃でSW HS4ローター(So rvall)で遠心し、上清を集めた。上清に、1/15容量の33%(v/v)Triton X- 100を添加し、上清を短く振り、次いで、0.2M KH2PO4/K2HPO4緩衝液(pH7. 0)中の30%スクロースの5mlのパッドを通して、45,000rpm(24,00 0×g)で45分、4℃で70Tiローター(Beckman)中で遠心した。ペレットを穏や かに蒸留水で洗浄し、100μlの0.1M KH2PO4/K2HPO4緩衝液(pH7.0)に 再懸濁した。30ml容量のクロロホルムをこの再懸濁液に添加し、混合すること により乳化し、エマルジョンを13,000rpmで5分、ベンクトップ微量遠心管 で遠心した。上清を取り、アリコートを等量の2%ホスホタングステンカリウム 溶液で染色し、電子顕微鏡で試験した。 免疫捕獲−PCRを、1μg/mlの濃度の50mM炭酸緩衝液(pH9.6)中の25μl のサトウキビ桿状ウイルス(ScBV)抗体(Agdia)で被覆した薄壁0.6ml PCR試験 管(Quantum)で行った。3時間(Goldfinger単離物に関しては4時間)の室温での インキュベーション後、試験管を3回(Goldfinger単離物に関しては2回)のPBST (137mM NaCl、6.4mM Na2HPO4×2H2O、1.4mM KH2PO4、pH7.4、0.1 %トゥイン20(Sigma)含有)とのヴォルテックス処理により洗浄した。25μl の濃縮ウイルス抽出物の添加後、試験管を3時間、室温(Goldfinger単離物 に関しては4℃で一晩)インキュベーションし、次いで3回PBSTで、1回H2Oで洗 浄し、それをPCR前に除去した。縮重プライマーバドナTおよびバドナ3(Lockha rtおよびOlszewski,前掲)をPCR増幅に使用した。バドナ3の配列は下記である 。 PCR混合物(Williams単離物に関しては5μl緩衝液A(Gibco BRL)、5μl緩衝 液B(Gibco BRL)、5μl 4μM バドナ3プライマー、5μl 4μM バドナ Tプライマー、2.5μl 1mM dNTPs、2μl Elongase(Gibco BRL)および2 5.5μl H2OおよびGoldfinger単離物に関しては2.5μl 10×PCR緩衝液(G ibco BRL)、0.75μl 50mM MgCl2、2.5μl 4μM バドナ3プライマ ー、2.5μl 4μM バドナTプライマー、1.25μl 1mM dNTPs、0.4 μl Taqポリメラーゼ(Gibco BRL、5単位/μl)および15.1μl H2O含有)を 、免疫捕獲したウイルス粒子を含む試験管に添加し、20μl鉱物油と重層し、 計画された条件(4サイクルの94℃ 0.5分、37℃ 0.5分、72℃2分 および30サイクルの94℃ 0.5分、55℃ 0.5分、72℃ 2分)で、 Hybaid OmniGene Thermocycler(Stratagene)で製造者の指示に従ってインキュベ ートした。他のPCR生産物からの電気泳動単離後、1.3kb生産物をPCR2.1(Invit rogen)に、製造者の指示に従ってサブクローンした。これらのクローンをpCRBSV Cv(Williams単離物)およびPCRGF2(Goldfinger単離物)と名付けた。 配列決定は、最初に、プライマーおよびベクターに存在するプライマー部位で 行い、後者は、FS Terminator Premix(PRISM Ready Reaction DyeDeoxy Termina tor Cycle Sequencing Kit,Applied Biosystems)およびAutomated DNA Sequenc er(Applied Biosystems)を使用して得た。全ての3つのPCR生産物の完全長配列 を得、Austrarlian National Genomic Information Service(ANGIS)プログラム パッケージを使用して、バドナウイルス配列として同定した。PCR生産物の完全 配列を、配列番号1、配列番号2および配列番号3に記載する。3個の配列全て バドナウイルスORF3のコード領域を、3'末端(各々ヌクレオチド1−1 537、1−849および1−858)に、および非コード領域を5'末端(各々 ヌクレオチド1538−2105、850−1322および859−1297) に含む。非コード領域の3'末端を更にプロモーター配列要素と、下記実施例5 に詳述するように分析した。 実施例2 キメラ遺伝子の構築 数個の構築物を、図1に記載のようなGUSまたはGFPのいずれかをコードするレ ポーター遺伝子との融合において、上記PCR生産物をプロモーターとして使用し て製造した。 pUbiGUSは、微粒子銃またはPEG−介在形質転換法を使用した植物細胞形質転換 のプロモーター−レポーターカセットの構築物の基本として使用した(図1A)。 pUbiGUSはメイズユビキチンプロモーター(Christensen et al.,Plant Mol.Bio l.18,675-689[1992];Chrintensen and Quail,Transgen.Res.5,213-218[19 96])、GUSレポーター遺伝子(Jefferson et al.,EMBO J.6,3901-3907[1987]) およびAgrobacterium tumefaciens由来のノパリンシンターゼ(nos)ターミネータ ー配列をpUC118中に含む。 pMyGUSは、Mysore(3'末端にBadnaTプライマー)由来のバドナウイルスPCRフラ グメントを、メイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1B)。それは、 pCRBSV2由来の平滑末端BamHI/NotI切断2kbフラグメントを、pUbiGUSの平滑末 端脱リン酸化BamHI/HindIII切断4.8kbフラグメントにライゲートすることに より構築した。 pCvGUSは、Williams(3'末端にBadnaTプライマー)由来のバドナウイルスPCRフ ラグメントを、メイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1C)。それは 、pCRBSVCv由来の平滑末端BamHI/NotI切断1.3kbフラグメントを、pUbiGUSの 平滑末端脱リン酸化BamHI/HindIII切断4.8kbフラグメントにライゲートする ことにより構築した。 加えて、pUbiGFPを微粒子銃またはPEG−介在形質転換法を使用した植物細胞形 質転換のプロモーター−レポーターカセットの構築物の基本として使用した(図 1D)。pUbiGFPは、メイズユビキチンプロモーター、修飾GFPレポーター遺伝子 (sGFP(S65T);Chiu et al.,Current Biol.6,325-30[1996])およびノパリンシ ンターゼ(nos)ターミネーターを含む。 pMyGFPはMysore(3'末端にBadnaTプライマー)由来のバドナウイルスPCR生産物 を、メイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1E)。それは、pCRBSV2 由来の平滑末端BamHI切断2kbフラグメントを、pUbiGFPの平滑末端脱リン酸化Xb aI切断4.2kbフラグメントにライゲートすることにより構築した。 pCvGFPは、Williams(3'末端にBadnaTプライマー)由来のバドナウイルスPCR生 産物を、メイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1F)。それは、pCRB SVCv由来の平滑末端Xbal/BamHI切断1.3kbフラグメントを、pUbiGFPの平滑末 端脱リン酸化XbaI/BamHI切断4.8kbフラグメントにライゲートすることにより 構築した。 pGoGFPは、Goldfinger(3'末端にBadnaTプライマー)由来のバドナウイルスPCR 生産物を、メイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1G)。それは、pC RGF2由来のEcoRV/BamHI切断1.3kbフラグメントを、pCvGFPのEcoRV/BamHI切 断4.8kbフラグメントにライゲートすることにより構築した。 更に、pBIN-mGFP5-ERおよびpArt27/35SGUSを、Agrobacterium−介在植物形質 転換のプロモーター−レポーターカセットの構築の基本として使用した(各々図 1Hおよび図1I)。pBIN-mgfp5-ER(MRC Laboratory of Molecular Biology,A ddenbrookes Hospital,Cambridge,UKのJ.Haseloff博士から寄贈)は、カリフ ラワーモザイクウイルス35Sプロモーター、GFPレポーター遺伝子mgfp5-ERのER− 標的化変異バージョンおよびnosターミネーターを含む。pArt27/35SGUSは、カリ フラワーモザイクウイルス35Sプロモーター(Odell et al.,Nature 313,810-81 2[1985])、GUSレポーター遺伝子およびnosターミネーターをpArt27中に含む(Gle ave,Plant Mol.Biol.20,1203-1207[1992])。pArtUbiGUSは、メイズユビキチ ンプロモーターを、pArt27/35SGUSの35Sプロモーターの代わりに含む(図1J)。 pArtMyGUSは、Mysore(3'末端にBadnaTプライマー)由来のPCRフラグメントを 、35Sプロモーターまたはメイズユビキチンプロモーターの代わりに含む(図1K )。それは、pMyGFP由来のHindIII/BamHI切断1.6kbフラグメントを、pArtUbiGU S由 来のHindIII−および一部BamHI切断13kbフラグメントにライゲートすることに より構築した。 pCvmGFP5-ERは、Williams(3'末端にBadnaTプライマー)由来のPCRフラグメン トを、35Sプロモーター代わりに含む(図1L)。それは、pCvGFP由来のEcoRV/Bam HI切断1.3kbフラグメントを、pBIN-mgfp5-ER由来のHindIII(平滑末端)/BamHI 切断13kbフラグメントにライゲートすることにより構築した。 全てのプラスミドDNAは、Qiaprep Spin Miniprep Kit(Qiagen)を使用して、Es cherichia Coli DH5aから調整した。 キメラ遺伝子構築物は、この目的で開発し、最適化されたインビボ一過性およ び安定発現系を使用して、プロモーター活性の評価に有用であることが判明した 。 実施例3 一過性条件下での植物細胞内でのプロモーター活性のアッセイ 数個のインビボ試験系が、一過性条件下での実施例2のプロモーター−レポー ター遺伝子構築物のアッセイに利用可能であった。これらのシステムは: 1)GUSアッセイを使用した単子葉種(バナナ、メイズ、キビ、モロコシ)、双子 葉種(タバコ、キャノーラ、Nicotiana benthamiana、Tipuana tipu)、裸子 植物(Pinus radiata)およびシダ(Nephrolepis cordifolia)の葉および他の 植物器官への微粒子銃遺伝子移入; 2)GFPアッセイを使用したメイズ葉およびサトウキビカルスへの微粒子銃遺伝 子移入;および 3)内部標準との比較GUSアッセイを使用したメイズ葉への微粒子銃遺伝子移入 であった。 以下の方法を上記の最初の試験系に使用した。 メイズ(スウィートコーン、栽培品種Iochief Improved)、バナナ(栽培品種Wil liams)、キビ、モロコシおよびN.benthamiana葉を温室栽培植物から切り、3− 4cm長さの切片に細分した。これらを塩素溶液(0.1 NaOCl、0.1%トウイン 20)で30分、穏やかに撹拌しながら表面滅菌した。続いて、それらを滅菌脱 イオン水で濯ぎ、背軸側を上に滅菌“高塩MS”培地(Murashige and Skoog, Physiologia Plantarum 15,473-497[1962]に従ったMS−培地、0.2Mマンニト ールおよび0.2Mソルビトール含有)を含むペトリ皿に、5時間置き、細胞膨張 を減少させた。 微粒子銃のために、葉片をマンニトールおよびソルビトール無しの上記MS培地 に向軸側を上にして移した。直径1.6μmの金粒子を、DNAの担体として使用し た。これらを、70%エタノールで洗浄し、3分ボルテックス処理し、15分イ ンキュベートし、30秒の遠心後液体を除去することにより調整した。以下の段 階を3回繰り替えした:粒子を脱イオン滅菌水に再懸濁し、1分ボルテックス処 理し、1分インキュベートし、微量遠心管中30秒遠心することによりペレット 化した。続いて、金粒子を滅菌50%(v/v)グリセロールに60mg/mlの濃度で 再懸濁し、使用前に5分ボルテックス処理した。 使用した各プラスミド構築物(pMyGUS、pCvGUSおよびpUbiGUS;実施例2)に関 して、4つのDNA誘導体のセットを調整した:50μlの金粒子を滅菌1.5ml試 験管に移し、更に2.5分、激しくボルテックス処理した。試験管のボルテック ス処理を続けながら、10μl DNA(0.5μg/μl)、50μl滅菌2.5MCaCl2 溶液および20μl 0.1Mスペルミジン溶液(滅菌し、20μlアリコートで、 −70℃で使用前貯蔵)をこの順序で添加した。混合物を更に2分ボルテックス 処理し、1分インキュベートし、10秒の遠心によりペレット化した。ペレット を140μl 70%エタノールおよび140μl 100%エタノールで、ペレ ットをかき乱すことなく洗浄し、50μl 100%エタノールに穏やかに再懸 濁し、その後、滅菌マクロキャリアープラスチックディスクに10μl部づつに 均等に等分し、それを続いてデシケーターで乾燥させた。マクロキャリアーを破 裂板から4cmの距離に置き、調整した葉を、PDS-1000/He Biolistic Particle D elivery System(BioRad)中のマクロキャリアーから8cmに置き、それを900ps iおよび1,550psiの間の圧力を使用して、Sandford et al.,Meth.Enzymol .217:483-509(1993)およびHeiser,BioRad US/EG Bulletin 1688(1993)に記載 の方法に従ってDNA送達に使用した。 タバコ(栽培品種Xanthi)、キャノーラ、チプ・ツリー(Tipuana tipu)、松の木 (Pinusradiata)およびフィッシュボーン・シダ(Nephroleis cordifolia)の葉お よび他の植物器官を、University of Queensland,St.Lucia,Australiaの温室 、生育棚および観賞用庭で生育させた植物から新たに切った。全ての植物材料は 、予め湿らせた円形濾紙を含むペトリ皿に向軸側を上に置いた。 金粒子の調整、金粒子へのDNAのコーティングおよび微粒子銃は、注文製ヘリ ウム圧駆動粒子流入銃を使用して、Finer et al.(Plant Cell Rep.11:323-328 [1992])の修飾法に従って行った:60mg金粒子を、1mL 70%エタノールに 2分再懸濁し、続いて、10秒、微量遠心管中で回転させて洗浄し、脱イオン水 に再懸濁した。ストック(室温で6−8週間貯蔵すべき)を、10秒の遠心および 金粒子の500μL 50%(v/v)グリセロール溶液への再懸濁により調整した。 微粒子銃に使用すべき各構築物に関して、金粒子を激しく再懸濁し、50μLを 新しい試験管に移し、更に1分ボルテックス処理した。ボルテックス処理中、新 たに調整したプラスミドDNA(Qiaprep Mini spin kit)を5μL(0.25μg/μL) GUS−構築物、50μL 2.5M CaCl2溶液および20μL 0.1Mスペルミジ ン溶液を含む混合物として添加した。更に1分ボルテックス処理後、粒子を5− 10分静置させ、次いで、5秒遠心した。過剰な上清を除去し、粒子を20μL の上清に再懸濁した。ボルテックス処理中、3μLを各砲撃のために取出し、3m m Swinneyプラスチックシリンジフィルターホルダー(Gelman Sciences)の中心 に置いた。植物材料を18cmの距離で、7バール(100psi)のヘリウム駆動圧 およびチャンバー中の−0.85バール(−85kPa)の陰圧を使用して、砲撃した 。 砲撃後、全ての植物材料を生育棚(25℃、照明16時間)に48時間保ち、そ の後、37℃で12時間のインキュベーションのためにX-Gluc-溶液(50ml/l DMSOに溶解した1.25g/l 5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β −Dグルクロン酸)、5mMフェリシアン化物、5mMフェロシアン化物、0.3%(v /v)トリトンX−100、10%(v/v)メタノール、10mM EDTA(pH8.0)、0. 1Mリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0)に保った。 青色スポットの数およびサイズで測定したGUS活性は、プロモーター活性のイ ンディケーターとして使用した。青色GUSスポットは、本図に提供した写真の白 黒複写では黒いスポットとして見える。数セットの実験を、各々プロモーター− レポーター構築物pMyGUSおよびpCvGUSを使用して行った。比較のために、pUbiGU Sを単子葉に包含させ、pBI221(CaMV 35Sプロモーター、GUSレポーター遺伝子お よびnosプロモーターを含む一般に使用される植物形質転換ベクター、Stratagen e)を双子葉、裸子植物およびシダ植物材料に包含させた。 単子葉の一過性形質転換実験およびGUSアッセイで使用した全ての3つのプロ モーター(pMy、pCvおよびpUbi)は、メイズ、バナナ、キビおよびモロコシの葉で 明らかなプロモーター活性を示すが、無プロモーターGUS構築物またはDNA無しを 使用した対象実験では、活性は示されない。例として、図2はpMyGUS(図2A)、 pCvGUS(図2B)およびpUbiGUS(図2C)で、1550psiの圧で砲撃したメイズ葉 の典型的例を示す。同様に、双子葉、裸子植物およびシダ種の一過性形質転換実 験およびGUSアッセイで使用した全ての3つのプロモーター(pMy、pCvおよびp35S )は、試験した植物器官で明らかなプロモーター活性を示した。それらは、タバ コ、N.benthamiana、チプ・ツリーおよびフィッシュボーン・シダの葉、キャノ ーラの葉および幹、およびPinus radiataの幹および雄花序の花弁であった。例 として、図3は、pMyGUS(各々図3A、図3Dおよび図3G)、pCvGUS(各々図3 B、図3Eおよび図3H)およびpBI221(各々図3C、図3Fおよび図31)で砲 撃したキャノーラ、タバコおよびチプ・ツリーの双子葉の結果を記載する。図4 は、pMyGUS(各々図4Aおよび図4D)、pCvGUS(各々図4Bおよび図4E)および pBI221(図4Cおよび図4F)で砲撃したPinus radiataの雄花序の花弁およびフ ィッシュボーン・シダの葉の典型的結果を記載する。構築物であるpMyGUSおよび pCvGUSでの形質転換により産生された青色スポットの数および強度は、配列番号 1および配列番号2が全ての試験した種で明らかなプロモーター活性を示すこと を証明した。 以下の方法を上記の第2の試験系に使用した。 メイズ葉を、上記の粒子流入銃を使用したpGoGFPでの微粒子銃に使用した。砲 撃24時間後のGFP発現の可視化は、GFP Plusフィルターセットを備えたLeica M Z6立体顕微鏡の蛍光モジユール(Leica Microscopy and Scientific Instruments ,Switzerland)を使用して達成した。緑色蛍光細胞の検出をプロモーター活性の インディケーターとして使用した。緑色蛍光細胞は、写真の白黒複 写では白色として見える。図2Dに示す結果は、配列番号3がメイズ葉において 一過性条件下でプロモーター活性を有することを証明した。 胚形成サトウキビカルスを、頂端分裂組織の丁度上から10cm領域中から取っ た若い葉組織で開始した(Taylor et al.,Plant CellTissue Organ Cult.28,6 9-78[1992])。カルスを、MS塩およびビタミン(Sigma)、0.5g/lカゼイン加 水分解物(Gibco Peptone 140)、20g/lスクロース、10%v/vココナッツ水 、3mg/l 2,4−D、pH6.0から成り、0.8%寒天で固化した培地(MSC3) で誘導する(Grade J,Davis)。カルスを30℃で、14日毎に規則的な継代をし ながら継続的な暗所下誘導し、6週間の選択継代が必要であった。 微粒子銃砲撃を、粒子流入銃(Finer et al.,Plant Cell Rep.11,323-328[1 992])を、2,100kPaガス放出圧、28mmHg真空および0.5msecガス放出間 隔で使用して行った。プラスミドDNAをタングステン粒子(M10、Sylvania Chemic als)に沈殿させ、7cmの中心領域中の5−10mm直径の個々のカルスの砲撃を先 述のような浸透性(osmoticum)培地上で行った(Bower et al.,Mol.Breeding 2 ,239-249[1996])。 5μg量のpMyGFP、pCvGFPまたはpUbiGFP(実施例2)を、各々5μgのpEmuKN(Ch amberlain et al.,Aust.J.Plant Physiol.21,95-112[1994])と微粒子銃砲 撃のために使用し、サトウキビカルス中のプロモーター活性を評価し、カナマイ シン選択(実施例4参照)下のトランスジェニックカルスの再生を可能にした。サ トウキビ組織中のGFP発現を、上記の蛍光顕微鏡を使用した砲撃後に、2日およ び7日ならびに2ヶ月および12ヶ月に可視化した(実施例4の安定発現の結果) 。 図5は、蛍光顕微鏡下、砲撃2日後にpMyGFP(図5A)、pCvGFP(図5B)および pUbiGFP(図5C)で砲撃したサトウキビカルスを撮った写真である。全3つの構 築物pMyGFP、pCvGFPおよびpUbiGFPの蛍光スポットの数および強度は、両方の新 規プロモーター(pMyおよびpCv)が一過性プロモーター活性をサトウキビカルスで 示すことを証明した。 以下の方法を上記の第3の試験系で使用した。 一過性形質転換条件下でのpMyおよびpCvの4つの他の既知のプロモーターとの 比較を、粒子砲撃中の内部標準として、構築物pUbiGFPを使用したメイズ葉で行 った。内部標準の使用は、各砲撃の効果のモニターとして働き、一過性遺伝子発 現アッセイでしばしば観察される高い可変性の補正をする。 メイズ葉(スイートコーン、栽培品種Iochief Improved)を調整し、上記のよう に微粒子銃に使用した。比較に使用した4つのプロモーター−GUS構築物は、pBI 221、pMG221、pUbiGUSおよびpACT1-Dであり、各々、uidA遺伝子およびnosターミ ネーターに融合したカリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター(Mitsuhar a et al.,Plant Cell Physiol.37:49-59[1996])、メイズシュルンケン−1遺 伝子由来の3'エクソン/イントロン挿入を有する促進された35Sプロモーター(M ass et al.,Plant Mol.Biol.16:199-207[1991])、メイズポリユビキチンプロ モーター(Christensen and Quail,1996,前掲)およびコメアクチンI遺伝子プ ロモーター(McElroy et al.,Plant Cell 2:163-171[1990])を各々を含む。各実 験に関して、一連の4つのDNA送達物は、上記のように、構築物pBI221、pMG221 、pUbiGUS、pACT1-D、pMyGUSおよびpCvGUSの各々に関して、0.5μL(0.25μ g/μL)pUbiGFPを内部標準として包含させる修飾をして、調整した。48時間後 、GFPを産生する細胞の数を、蛍光立体顕微鏡下、各構築物の全葉で測定した。 続いて、全ての葉を、上記のようにX-gluc染色溶液中でインキュベートし、GUS 産生スポットの数を各構築物で測定した。標準化活性の値は、GUS−産生スポッ トの数を、GFP産生細胞の数で割ることにより得た(図6)。全ての値を、pBI221 で得た値に対して標準化した。図6に要約する結果は、メイズ葉で一過性条件下 でpMyおよびpCvで得た活性が、単子葉植物で高レベル遺伝子発現に関して先に使 用されているプロモーターの範囲内であることを示す:pMyはp35Sより1.5倍高 いそして、pUbiの約半分の一過性活性を導く;一方、pCvはp35Sより3倍高いお よびpUbiと殆ど同じ活性を導く。 実施例3の結果は、配列番号1、配列番号2および配列番号3が各々活性プロ モーターとしてインビボで働くことを示す。結果は、更に、配列番号1および配 列番号2のプロモーターが、一過性条件下で強く発現され、それらが植物での遺 伝子発現および遺伝子工学の有効なツールを提供できることを証明する。 実施例4安定条件下での植物細胞内でのプロモーター活性のアッセイ 数個のインビボ試験系が、植物細胞での安定発現の条件下での実施例2のプロ モーター−レポーター遺伝子構築物のアッセイに利用可能であった。これらのシ ステムは: 1)30日以後のGFPアッセイを使用したサトウキビおよびタバコカルスへの微 粒子銃遺伝子移入; 2)形質転換および再生植物のGUSおよびGFPアッセイ(バナナ、サトウキビ); 3)トランスジェニックサトウキビにおけるGFPの半定量的比較ウエスタンブロ ット分析;および 4)トランスジェニックバナナ植物の異なる器官の定量的比較GUS活性アッセイ であった。 上記試験系(1)を使用して、実施例3に記載のサトウキビ形質転換法を、以下 に記載する方法で使用した。 砲撃後、サトウキビカルスを40μg/lゲネチシン(Sigma)を含む選択的カル ス誘導培地(MSC3)においた。GFP活性を、実施例3に記載の方法を使用して、砲 撃後2ヶ月追跡した。緑色蛍光は、写真の白黒複写では灰色に見える。 図7は、pMyGFP(図7A)、pCvGFP(図7B)およびpUbiGFP(図7C)で砲撃した サトウキビカルスを、砲撃2ヶ月後蛍光顕微鏡下で撮った写真である。両方の構 築物pMyGFPおよびpCvGFPの蛍光カルスの強度は、pUbiGFPで産生ものと同等であ り、両方の新規プロモーターがメイズユビキチンプロモーターよりも、サトウキ ビで類似の安定な活性を示すことを示唆する。 上記試験系(1)を使用して、トランスジェニックタバコカルスおよび苗木を、 Ellis et al.(EMBO J.6:11-16[1987])に記載の方法に従って、バイナリーベク ターpBIN-mgfp5-ER、pArtMyGUSまたはpCvmGFP5-ERを含むAgrobacterium tumefac iens株LBA4401を使用して製造した。蛍光顕微鏡を、pBIN-mgfp5-ERおよびpCvmGF P5-ERで形質転換したカルスおよび根を形成するトランスジェニック芽の分析に 使用した。図8は、pCvmGFP5-ER(各々図8Aおよび8C)およびpBIN-mgfp5-ER( 図8Bおよび図8D)で形質転換したおよび非形質転換カルス(図8E) タバコカルスおよび根の結果を記載する。タバコ植物内のプロモーター活性の定 量は得られていないが、結果は、pCvが双子葉植物の形質転換に有用である可能 性を示唆する。 上記試験系(2)を使用して、トランスジェニックサトウキビおよびバナナ植物 を産生し、それはレポーター遺伝子との融合でプロモーターpMy、pCvおよびpUbi を含む。 上記のように、6回の砲撃からpMyGFPで形質転換した40個の独立したサトウ キビカルスを、125本のサトウキビ植物の再生に使用し、それを21個の独立 した系に分類した。5回の砲撃からpCvGFPで形質転換した72個の独立したサト ウキビカルスを、109本のサトウキビ植物の再生に使用し、それを18個の独 立した系に分類した。比較のために、12回の砲撃からpUbiGFPで形質転換した 40個の独立したサトウキビカルスを、37本のサトウキビ植物の再生に使用し 、それは16の独立した系起源であった。GFP蛍光をトランスジェニック細胞の 同定およびそれらの独立した状態の確立に使用した。植物をガラス温室施設中の 鉢に移し、植物の高さが70−120cmに到達するまで生育させた(形質転換後 12ヶ月)。GFPレポーター遺伝子に融合したpMyおよびpCvの存在を確認するため に、pMyGFPおよびpCvGFPで形質転換した数個の植物をDNA抽出のために選択し、 プロモーター領域の一部およびGFPレポーター遺伝子の両方をカバーするプライ マーを使用してPCR分析した。全植物DNAを、Chang et al.,Plant Mol.Biol.R ep.9:389-410(1993)の方法に従って、サトウキビ葉から単離した(各200mg) 。 GFPレポーター遺伝子に融合したpMyプロモーターの存在を、プライマーpMyA(配 列番号7:5'−AGAGGCGCCCCTGGTATTGG−3')を使用したpMyGFPで形質転換した 植物由来の葉抽出物のPCRで確認し、GFP-B(配列番号8;5'−AGATGGTGCGCTCCTG GACG−3')を約650bpのフラグメントの増幅に使用した。GFPレポーター遺伝 子に融合したpCvプロモーターの存在を、pCvGFPで形質転換した植物由来の葉の プライマーCvA(配列番号9;5'−CCTAACGATGCGGGAAGCCG−3')および約550b pのフラグメントの増幅に使用したGFP-BとのPCRにより確認した。非形質転換植 物由来の抽出物は陰性コントロールとして働いた。全てのプライマーは、Pacifi c Oligos,Lismore,Australiaにより合成された。分析した全 植物のPCR産物は、DNAゲル電気泳動で予期されるバンドサイズを示したが、一方 陰性コントロールはバンドを示さなかった(データは示していない)。 GFP産生を評価するために、各トランスジェニック由来の数本のサトウキビ植 物の最も若い葉を、上記のように立体蛍光顕微鏡下で分析した。葉のGFPの量を 、0から5の範囲の相対的数の割り当て(0は検出可能なGFPが存在しないおよび 5は最大レベルのGFP産生)により評価した。加えて、根材料を、選択した植物か ら分析した(データは示していない)。pMyGFPで形質転換した植物の相対的数は0 −2の範囲であり、一方、pCvGFPまたはpUbiGFPで形質転換した植物は、0−5 の範囲の数で、葉においてより強いGFPの存在を示す。図9は、pMyGFP(各々図9 Aおよび図9D)、pCvGFP(各々図9Bおよび図9E)、pUbiGFP(図9C、葉のみ) で形質転換したサトウキビ植物の葉および根、および非形質転換コントロール植 物(図9F)の葉の蛍光顕微鏡下で撮った写真の複写を示す。pMyGFPで形質転換し た植物は、通常、管状葉組織の周りで最強の発現を示すが、一方pCvGFPまたはpU biGFPで形質転換したサトウキビ植物の葉は、典型的に分析した全細胞を通して 構造的発現を示した。プロモーターの傷誘導性を、pMyGFP、pCvGFPおよびpUbiGF Pで形質転換したサトウキビ植物および非形質転換植物の傷ついた葉で、金属鯨 毛(54/cm2)で試験した。48時間後に行ったGFP蛍光の評価は、pCvGFPおよび pUbiGFPで形質転換した葉の傷害領域の周りの増加したGFP産生を示したが、一方 、pMyGFPで形質転換した葉または非形質転換葉で、蛍光の増加は観察されなかっ た。図9Iは、pCvGFPで形質転換したサトウキビ植物由来の、損傷48時間後の 葉の部分を記載する。 異なる葉細胞層のより詳細な研究を、Biorad MRC600光源および488nmの励 起の適当なフィルターを備えた共焦顕微鏡(Zeiss)で、509nmで測定した放出 を使用して行った。図10は、pMyGFP(図10A)、pCvGFP(図10B)、pUbiGFP( 図10C)で形質転換した植物および非形質転換植物(図10D)由来の向軸側を 上に向けたサトウキビ葉の9μm距離での9連続スキャンの重ね合わせたZシリ ーズのデジタルイメージを示す。シンプラストの全ての細胞タイプが、GFPの存 在を示すことが観察され、試験したプロモーターの殆ど構造的な発現を示す。先 に観察されたように、最強GFP蛍光はpCvGFPで、続いてpUbiGFPおよび pMyGFPで形質転換したサトウキビ葉で観察されるが、一方後者の構築物は管状組 織を囲むもの以外の細胞で低い発現を導いた(図10)。図11は、pCvGFPで形質 転換した葉に関する図10Bで示したZシリーズの3つの重ね合わせたイメージ の2つのセットを記載する。図11Aは、表皮を含む上部細胞層の殆どをカバー し、一方図11Bは、管状管束を通った切片を、その回りの細胞と共に示す。核 へのGFPの蓄積は、ある細胞では顕著であった。al.,(1995,前掲)に記載の方法に従って、組織培養中で製造した。pAct-neoキ メラ遺伝子構築物とpMyGUSおよびpCvGUSとのバナナ胚形成カルスへの共砲撃後、 65本および61本のゲネチシン耐性植物が各々再生された。植物を続いて微細 繁殖を使用してインビトロで増幅させた。 GUSレポーター遺伝子に融合したpMyおよびpCvの存在を確認するために、GUS発 現を示すpMyGUSおよびpCvGUSで形質転換した数個のバナナ植物を、DNA抽出のた めに選択し、プロモーター領域の一部およびレポーター遺伝子の一部の両方をカ バーするプライマーを使用してPCR分析した。全DNAを、Dellaporta et al.,(Pl ant Mol.Biol.Rep.1:19-21[1983])の修飾法に従って、バナナ葉から単離した 。簡単に、30−100mgの葉または根組織を500μlの抽出緩衝液(100mM トリス−HCl、pH8.0;50mM EDTA、pH8.0;500mM NaCl;10mM β−メルカプトエタノール;2%ポリビニルピロリドン、MW=10,000)と、 1.5mlマイクロチューブ中で挽いた。33μlの20%SDS溶液の添加後、混合 物をボルテックス処理し、10分、65℃でインキュベートした。続いて、16 0μlの5M酢酸カリウム溶液(pH5.2)を添加し、試験管をボルテックス処理し 、微量遠心管中で、10分、13,000rpmで遠心した。無残骸上清を新しい試 験管に移した後、DNAを等量のイソプロパノールを添加することにより沈殿させ 、ボルテックス処理し、10分、13,000rpmで遠心した。ペレットを70% (v/v)エタノール中で注意深く洗浄し、20−25分、層流空気流に試験管の開 放部を向けることにより空気乾燥し、その後20μlの滅菌脱イオン水に再懸濁 した。 GUSレポーター遺伝子に融合したpMyプロモーターの存在を、pMyGUSで形質転換 した植物由来の葉抽出物の、約450bpのフラグメントを増幅するためのプライ マーpMyA(配列番号7)およびプライマーGUSIR(配列番号10;5'−CTT GTA ACG CGC TTT CCC ACC−3')を使用したPCRにより確認した。GFPレポーター遺伝子に 融合したpCvプロモーターの存在を、pCvGUSで形質転換した植物由来の葉抽出物 の約350bpのフラグメントを増幅するためのプライマーCvA(配列番号9)およ びGUSIRを使用したPCRにより確認した。全てのプライマーを、Eurogenetec(Sera ing,Belgium)により商業的に合成した。非形質転換植物由来の抽出物は、陰性 コントロールとして働いた。分析した全植物のPCR生産物は、DNAゲル電気泳動で 予期されたバンドサイズを示したが、陰性コントロールはバンドを示さなかった (データは示していない)。 pMyGUSで形質転換した25個のトランスジェニック系およびpCvGUSDで形質転 換した30個の植物系を無作為に選択し、組織学的GUS染色によるスクリーニン グに付した。GUS染色は、写真の白黒複写では暗色部分として見える。これらの 結果を元にして、15個および12個の各々の系をより詳細なGUSアッセイのた めに選択し、器官および組織特異的発現を測定した。結果の要約は下記である。 一般に、バナナ植物の二つのグループが、両方の構築物で見られた;同じ組織特 性の“弱いエクスプレッサー(expressors)”および“高いエクスプレッサー”。 強いエクスプレッサーにおいて、反応はX-Gluc染色(100mM トリス−HCl、pH 8.0;10mM EDTA、pH8.0;0.5mM K−フェリシアン化物;0.5mM K −フェロシアン化物;1%アスコルビン酸;0.1% X-Gluc[5−ブロモ−4− クロロ−3−インドリル−β−Dグルクロニド];0.2%SDS)の20−30分内 に見ることができるが、一方弱いエクスプレッサーにおいて、最初の発色の発現 は遅く(2−3時間)、相対的強度は、高いエクスプレッサーが到達するものにめ ったに到達しない。pMyGUSで形質転換した15系のうち、約60%が高エクスプ レッサーとして見なされるが、pCvGUSで形質転換した12系のうち30%が強い GUS−染色を示した。図12および図13は、pMyGUSまたはpCvGUSで各々形質転 換したバナナ植物および非形質転換コントロール植物(図13G、図13Hおよ び図13I)の異なるバナナ植物のX-gluc染色組織タイプの長手方向および横断 面を記載する。両方の構築物は同じ組織特異性を導いた。染色強度は、芽(図1 2Dおよび図13D)および根頂端分裂組織(図12Fおよび図13E)の両方で 最強であり、根の管状組織(図12Fおよび図13F)、根茎(図12E,図12F および図13E)および葉柄および擬似茎(pseudostem)(図12B、図12C、図 13Bおよび図13C)で優勢であった。葉の上部領域の染色強度は通常弱く(図 12Aおよび図13A)、ある場合、染色中の差異的基質取り込みによりもたら されると考えられていなかった寄せ集め染色パターンを示した。バナナ植物での 構造タイプ発現が両方のプロモーターで観察されるが、ある系はまた恐らく遺伝 掲)によりpAHC27(pUbi、GUSレポーター遺伝子およびnosターミネーターを含む プラスミド;Christensen and Quail,前掲)で形質転換したコントロール植物は 、類似の殆ど構造的な染色パターンを示した(データは示していない)。X-Gluc染 色溶液中、24時間インキュベートした非形質転換バナナ植物の葉、擬似茎およ び根分裂組織は、GUS活性を示さなかった(各々図13G)図13Hおよび図13 I)。この明茶色は写真の白黒複写では灰色に見える。 上記試験系(3)を使用して、半定量的ウエスタンブロット分析を、上記トラン スジェニックサトウキビ植物の葉抽出物で行った。この方法は、トランスジェニ ック植物の葉で産生されたGFPの定量を基本にした信頼性のあるプロモーター評 価を可能にする。上記の蛍光顕微鏡での先の評価に従って、葉で最強GFP産生を 示す5個の独立した植物系を各構築物pMyGFP、pCvGFPおよびpUbiGFPで選択した 。これらの15系の各々のもつとも若い葉のタンパク質抽出物を、150mgを、 50mM Hepes-KOH、10mM MgCl2、1mM EDTA、1mM EGTA、5mM DTT、1mM PMSF、1mM ベンズアミド、1mM ベンズアミジン、5mM E−アミノカプロ ン酸、2μMロイペプチン、2μMアンチパイン、0.1%(v/v)トリトンX−10 0、2%(w/v)ポリビニルポリピロリドン、pH7.5および約0.1gの酸洗浄砂を 含む1.5mLの氷冷抽出緩衝液中で挽くことにより得た。ウエスタンブロット分 析は、Grof et al.Sugarcane:Research Towards Efficient and Sustainable P roduction(J.R.Wilson,D.M.Hogarth,J.A.Campbell and A.L.Garside 編)pp.124-126;CSIRO Division of Tropical Crops and Pastures,Brisbane( 1996)に記載の方法に従って行った。GFPに対して指向する二つのマウ スモノクローナル抗体の混合物を含む商品抗体調整物を、BoehringerMannheim(C at.No.1814 460)から得た。図13は、pMyGFPとpCvGFP(図14A)、pMyGFPとp UbiGFP(図14B)およびpCvGFPとpUbiGFP(図14C)で形質転換した5個の独立 した系の葉抽出物を使用した比較免疫ブロットを記載する。各免疫ブロットの第 1レーンおよび最後のレーンは、kDaの予備染色万華鏡サイズマーカー(Biorad) および非形質転換植物由来の葉抽出物を各々含む。ある場合、2重バンドが検出 された。これは、前駆体の部分的開裂および不完全変性によるものであり得る。 図14に記載の全バンドの相対的比較は、強度がpCvGFPで形質転換したサトウキ ビ植物で最大であり、pUbiGFPで形質転換した植物およびpMyGFPで形質転換した 植物が続く。これらの結果は、上記の蛍光顕微鏡を使用した先の観察と対応し、 pCvがトランスジェニックサトウキビ植物での強い発生に適したプロモーターで あることを証明した。pMyは弱い発現を導いたが、サトウキビ植物ではそれにも かかわらず活性であった。 上記試験系(4)を使用して、トランスジェニックバナナ植物の異なる器官のGU S活性を、Jefferson(Plant Mol.Biol.Rep.5:387-405[1987])の修飾法に従っ て蛍光GUSアッセイを使用して定量した。簡単に、200−300mgの植物組織 を、400μl GUS抽出緩衝液(50mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.0;10 mM EDTA、pH8.0;10mM β−メルカプトエタノール;0.1%ラウリルサル コシンナトリウム;0.1%トリトンX−100;2%ポリビニルピロリドン、M W=10,000)中、マイクロチューブ中、滅菌洗浄砂と挽き、それを次いで氷 に移し、10,000rpmで10分遠心した。上清を注意深く新しいマイクロチュ ーブに移した。タンパク質濃度をBradfordアッセイ(BioRad Laboratories)で測 定した。蛍光酵素GUSアッセイを、50μlの予め暖めた(37℃)タンパク質抽出 物を、200μlの予め暖めた(37℃)MUG−アッセイ緩衝液(20%(v/v)メタノ ール含有GUS−抽出緩衝液中の1mM 4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルク ロニド(MUG、Sigma))に添加することにより各サンプルで行った。37℃で12 0分のインキュベーション後、10μlの連続希釈(2−80倍)を、マイクロタ イタープレートの190μlの0.2M Na2CO3溶液に添加し、反応を停止させた 。光学密度を、Luminescence Spectrofluorometer(LS 50B,Perkin Elmer)で365nmで励起後に455nmで測定した。非形質転換植物のタンパク質 抽出物を、10μMから60μMの範囲の濃度の標準として使用して、GUS抽出緩 衝液中のゼロサンプルおよび4−メチルウンベリフェロン(MU、SigmaまたはDuch efa)溶液を使用した。図15は、pMyGUS(MY1、MY2およびMY3)で形質転換した3 個の系、pCvGUS(CV1およびCV2)で形質転換した2個の系およびpAHC27(UBI、平均 を示す)で形質転換した2個の系の葉および擬似茎/根茎抽出物で得た結果を要 約する(nmol MU/時間およびmgタンパク質で、少なくとも3回の測定の平均を標 準偏差バーと共に)。pMyGUSを発現する植物は、pAHC27で形質転換した同等の植 物よりも、5から29倍高いGUS活性を葉で、および3から4倍高い活性を擬似 茎/根茎粗組織で導いた。pCvGUSを発現する植物は、pAHC27で形質転換した植物 と比較して、4から5倍高いGUS活性を葉で、および同様の活性を擬似茎/根茎 粗組織で導いた。非形質転換バナナ植物(NEG)は活性を示さなかった。 実施例4の結果は、配列番号1および配列番号2に示す配列が、両方とも安定 な条件下でトランスジェニック植物内のプロモーターとして両方とも活性である ことを示す。結果は、更に、両方のプロモーターがまた、トランスジェニックサ トウキビおよびバナナで、メイズポリユビキチンプロモーターよりも高い割合で 強く発現されることを証明した。これらの結果は、配列番号1および配列番号2 のプロモーターが、植物での遺伝子発現および遺伝子工学の有効なツールを提供 することを確認する。 実施例5 プロモーターと推定される要素の同定 プロモーターと推定される要素を、ANGISプログラムパッケージ、TFSEARCHの プログラムSignal Scanを使用し(Heinemeyer et al.,Nucleic Acids Res.26, 364-370[1998])、コーリモまたはバドナウイルスサブグループの他の植物ウイル スゲノムのプロモーター配列で同定されたプロモーターと推定される要素との比 較により同定した(例えば、Chen et al.,J.Virol.70,8411-8421[1996];Verd aguer et al.,Plant Mol.Biol.31,1129-1139[1996];Yin and Beachy,The P lant Journal 7,969-980[1995])。 図16、図17および図18は、各々配列番号1、配列番号2および配列番号 3のDNA配列で同定されたコアプロモーター領域のプロモーターと推定される要 素を記載する。これらの要素は、G/Cに富む領域に囲まれたTATAボックス(TAT A;Breathnach and Chambon,Ann.Rev.Biochem.50,349-383[1981];Bucher,J .Mol.Biol.212:563-578[1990])、イニシエーター(INI:転写開始部位;O'Shea- Greenfield and Smale,J.Biol.Chem.267,1391-1402[1992],Bucher[1990 ]前掲)、ウイルスC/EBP(CCAAT/エンハンサー結合タンパク質)部位(C/EBP:Grav es et al.,Cell 44,565-576[1986];Bakker and Parker,Nucl.Acids Res.19 ,1213-1217[1991],Grange et al.,Nucl.Acids Res.19,131-139[1991]、GA TA結合因子1(GATA-1;Merika and Orkin,Mol.Cell.Biol.13:3999-4010[1993 ])および活性化転写因子(ATF;Rooney et al.,Mol.Cell.Biol.10,5138-5149 [1990])を含む。 当業者には、本発明の広い境界線および範囲から逸脱することなく、上記に例 示のプロモーターおよびプロモーター含有構築物で、多くの変化をなし得ること は明白である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (71)出願人 ザ・ステイト・オブ・クイーンズランド・ スルー・イッツ・デパートメント・オブ・ プライマリー・インダストリーズ オーストラリア4000クイーンズランド州ブ リスベーン、アン・ストリート80番、プラ イマリー・インダストリーズ・ビルディン グ、コーオペレイティブ・リサーチ・セン ター・フォー・トロピカル・プラント・パ ソロジー (71)出願人 ザ・ユニバーシティ・オブ・クイーンズラ ンド オーストラリア4067クイーンズランド州セ ント・ルチア、コーオペレイティブ・リサ ーチ・センター・フォー・トロピカル・プ ラント・パソロジー (71)出願人 ビューロー・オブ・シュガー・エクスペリ メント・ステイションズ オーストラリア4068クイーンズランド州イ ンドアルーピリー、マイアーズ・ロード50 番、コーオペレイティブ・リサーチ・セン ター・フォー・トロピカル・プラント・パ ソロジー (71)出願人 クイーンズランド・ユニバーシティ・オ ブ・テクノロジー オーストラリア4000クイーンズランド州ブ リスベーン、ジョージ・ストリート2番、 コーオペレイティブ・リサーチ・センタ ー・フォー・トロピカル・プラント・パソ ロジー (71)出願人 カトリーケ・ウニフェルジテイト・ルーヴ ェン ベルギー、ベー―3000ルーヴェン、ナーメ ストラート22番 (72)発明者 シェンク,ペーア・マルティン・フィリッ プ オーストラリア4105クイーンズランド州テ ニソン、ランスロット・ストリート76番 (72)発明者 シャーギ,ラースロー ベルギー、ベー―3001ヘフェルレー、ワー フェルセバーン27/12番 (72)発明者 レミ,セルジュ ベルギー、ベー―3910ネールペルト、スタ ーションストラート4番 (72)発明者 スウェネン,ロニー・レオン ベルギー、ベー―3052ブランデン、バンハ ーゲストラート73番 (72)発明者 ディーツゲン,ラルフ・ジョージ オーストラリア4556クイーンズランド州バ ダーリム、ナイズ・クレセント72番 (72)発明者 ギーリング,アンドリュー・デイビッド・ ウィリアム オーストラリア4073クイーンズランド州シ ナモン・パーク、ペッパートゥリー・スト リート28番 (72)発明者 マクマイケル,リー・アン オーストラリア4068クイーンズランド州イ ンドアルーピリー、オールメイダ・ストリ ート44番 (72)発明者 トーマス,ジョン・エドウィン オーストラリア4070クイーンズランド州ア ンステッド、マウント・クロスビー・ロー ド539番 (72)発明者 グロフ,クリストファー・ピーター・レス リー オーストラリア4061クイーンズランド州 ザ・ギャップ、チェペン・ストリート3番 (72)発明者 エリオット,エイドリアン・ロス オーストラリア4066クイーンズランド州オ ーチェンフラワー、グライムズ・ストリー ト26番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1)配列番号1、配列番号2または配列番号3に定義された配列を有する バドナウイルスからの単離DNA; 2)(1)のDNAのウイルス相同物または植物ゲノム由来変異体である単離DNA; 3)(1)または(2)の単離DNAのプロモーター活性部分; 4)ストリンジェントな条件下で(1)または(2)のDNAとハイブリダイズするDN A;または 5)(4)の単離DNAのプロモーター活性部分 を含む、植物細胞内で機能的なプロモーター。 2.配列番号1のヌクレオチド1538−2105、配列番号2のヌクレオチ ド850−1322または配列番号3のヌクレオチド859−1297を含む、 請求項1記載のプロモーター。 3.配列番号1のヌクレオチド1806−2105、配列番号2のヌクレオチ ド1023−1322または配列番号3のヌクレオチド998−1297を含む 、請求項1記載のプロモーター。 4.コード配列に操作可能に結合した請求項1記載の少なくとも一つのプロモ ーターを有する少なくとも一つの遺伝子を含む、DNA構築物。 5.少なくとも一つのプロモーターが、配列番号1のヌクレオチド1538− 2105、配列番号2のヌクレオチド850−1322または配列番号3のヌク レオチド859−1297を含む、請求項4記載のDNA構築物。 6.少なくとも一つのプロモーターが、配列番号1のヌクレオチド1806− 2105、配列番号2のヌクレオチド1023−1322または配列番号3のヌ クレオチド998−1297を含む、請求項4記載のDNA構築物。 7.コード配列がRNAまたはポリペプチドをコードする、請求項4記載のDNA構 築物。 8.1)コード配列に操作可能に結合した請求項1記載の少なくとも一つのプ ロモーターを有する第1遺伝子;および 2)コード配列に操作可能に結合したプロモーターを有する第2遺伝子(該第2遺 伝子コード配列の発現生産物は、該第1遺伝子コード配列の発現生産物の活 性を調整する) を含む、DNA構築物。 9.少なくとも一つのプロモーターが、配列番号1のヌクレオチド1538− 2105、配列番号2のヌクレオチド850−1322または配列番号3のヌク レオチド859−1297を含む、請求項8記載のDNA構築物。 10.少なくとも一つのプロモーターが、配列番号1のヌクレオチド1806 −2105、配列番号2のヌクレオチド1023−1322または配列番号3の ヌクレオチド998−1297を含む、請求項8記載のDNA構築物。 11.コード配列がRNAまたはポリペプチドをコードする、請求項8記載のDNA 構築物。 12.請求項4または8に記載のDNA構築物または該構築物のRNA転写物の植物 の細胞への挿入を含み、該DNA構築物またはRNA転写体コード配列は該生産物をコ ードするものである、植物細胞内で生産物を発現させる方法。 13.植物細胞のゲノムが、請求項4または8に記載のDNA構築物を含む、植 物細胞。 14.植物が単子葉植物、双子葉植物、裸子植物またはシダである、請求項1 3記載の植物細胞。 15.単子葉植物がサトウキビ、バナナ、メイズ、キビまたはモロコシから選 択される種である、請求項14記載の植物細胞。 16.双子葉植物が、タバコ、キャノーラ、チプ・ツリーまたはNicotiana be nthamianaから選択される種である、請求項14記載の植物細胞。 17.裸子植物がラジアータマツである、請求項14記載の植物。 18.請求項13記載の細胞を含む、植物、植物組織または植物の再生物。
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