JP2002506024A - 急性冠動脈虚血症候群および関連状態に対する併用療法および組成物 - Google Patents

急性冠動脈虚血症候群および関連状態に対する併用療法および組成物

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JP2002506024A JP2000535328A JP2000535328A JP2002506024A JP 2002506024 A JP2002506024 A JP 2002506024A JP 2000535328 A JP2000535328 A JP 2000535328A JP 2000535328 A JP2000535328 A JP 2000535328A JP 2002506024 A JP2002506024 A JP 2002506024A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、患者における急性冠動脈虚血症候群、血栓症、血栓塞栓症、血栓性閉塞および再閉塞、再狭窄、一過性虚血性発作ならびに初発もしくは続発の血栓性卒中からなる群から選択される状態の治療、予防または発症の危険性の低下方法であって、患者に対して、治療上有効量のCOX−2阻害薬との併用で治療上有効量の抗血小板薬を投与する段階を有することを特徴とする方法を提供する。本発明はさらに、治療上有効量のCOX−2阻害薬またはそれの医薬的に許容される塩ならびに抗血小板薬またはそれの医薬的に許容される塩を含む医薬組成物をも提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) 不安定アンギナおよび急性心筋梗塞、血栓溶解療法および血管形成術後の再閉
塞、一過性虚血発作ならびに各種の他の血管閉塞性障害には、血小板の活性化お
よび凝集が関与している。血管形成術などの急性介入によって、あるいはより慢
性的にはアテローム性動脈硬化の病態生理学的プロセスによって血管が損傷を受
けると、血小板が活性化されて、破壊した表面に付着したり、互いに付着する。
その活性化、付着、凝集によって、血管の内腔における閉塞性血栓形成が起こる
場合がある。
【0002】 非常に多様な心血管疾患状態において、冠動脈もしくは末梢血管バイパス移植
術、心臓弁置換術、経皮経管冠血管形成術(PTCA)などの介入療法との併用
で、抗血小板療法が行われてきた。アスピリンおよびチクロピジン(TICLI
D(登録商標))などの入手可能な薬剤が、恐らくは血小板機能の持続的阻害に
よって、血管閉塞の関与する症候群において効力を示している。しかしながら、
アスピリンおよびチクロピジンの阻害効果は、血小板を活性化する作働薬によっ
て決まる。例えばアスピリンは、シクロオキシゲナーゼ経路に依存するコラーゲ
ンなどの作働薬によって誘発される血小板凝集を遮断する上で有効である。しか
しながらそれは、シクロオキシゲナーゼ非依存性経路によって作用し得るトロン
ビン濃度に対しては効果が低い。同様に、ADP誘発血小板凝集を阻害するチク
ロピジンの阻害効果は、作働薬の併用によって克服され得る。そこで、血小板を
活性化させる作働薬および経路とは独立に作用する有効な血小板凝集療法は、広
い範囲の血栓事象において、アスピリン単独またはチクロピジン単独より高い効
力を与える重要な治療上の進歩となると考えられる。
【0003】 インテグリンスーパーファミリー 内皮細胞の内皮下細胞外基質への強固な付着は、細胞外基質における接着性蛋
白質列を認識する受容体として作用するCAMを介して行われる。それらの蛋白
には、フォン・ビルブラント因子(vWf)、フィブロネクチン、ビトロネクチ
ン、トロンボスポンジン、ラミニン類、コラーゲンフィブリル類、エラスチン、
エラスチンのミクロフィブリル、グリコサミノグリカン類などがある。基質接着
性分子のほとんどが、内皮細胞で発現されるインテグリン受容体のリガンドであ
る。
【0004】 インテグリンは、血漿および細胞外基質における接着性蛋白、ならびに他の膜
受容体(カウンター受容体(counter-receptors))と相互作用する膜受容体の 拡大ファミリー(「スーパーファミリー」)を構成している。「インテグリン」
という名称は、それが細胞内の細胞骨格器と細胞外にあるリガンドとを合体させ
ることを示唆している。インテグリン受容体は、αおよびβサブユニットから構
成される非共有結合的に連結したCa2+−依存性のヘテロダイマー糖蛋白複合
体からなる。8種類の既知のインテグリンβサブユニットから8種類のファミリ
ーが生じ、1個の「基礎(founder)」βサブユニットが異なるαサブユニット とヘテロダイマーを形成している。少なくとも14種類の既知のαサブユニット
がある。β1およびβ3ファミリーに属する受容体は、内皮細胞で発現される。
超後期抗原(very late antigen)(VLA)とも称されるβ1ファミリーは、 フィブロネクチン受容体(α5β1またはVLA−5)、コラーゲン受容体(α
2β1またはVLA−2)およびラミニン受容体(α6β1)によって代表され
る。β3ファミリーは、線維素原、糖蛋白(GP)IIb/IIIa複合体(α
IIbβ3とも称される)に対する血小板インテグリン受容体と構造的に類似し
た(同じβ3サブユニット)ビトロネクチン受容体(αvβ3)によって代表さ
れる。これら2種類の受容体間の機能差は、血小板受容体がヒト線維素原のg鎖
領域(HHLGGAKQAGDV)を認識し、内皮ビトロネクチン受容体がそれ
を認識しないという点にある。いずれも、フィブロネクチン、ビトロネクチン、
vWfおよびヒト線維素原のa鎖の細胞接着部位として識別される配列R−G−
Dを認識する。従って、R−G−D配列を有する合成ペプチドによって、in vit
roで細胞外基質からの内皮細胞の剥離が生じる。
【0005】 GPIIb/IIIa拮抗薬 血小板凝集における最終必須段階は、活性化膜結合糖蛋白複合体GPIIb/
IIIaへの線維素原の結合である。トロンビン、コラーゲン、エピネフリンま
たはADPなどの血小板活性化剤が組織損傷の結果として生じる。活性化の際、
GPIIb/IIIaは配座の変化を受けて、線維素原に対する潜在結合部位が
露出する。線維素原内には、GPIIb/IIIaに対して6種類の推定認識部
位があることから、線維素原は潜在的に、隣接する血小板上の架橋GPIIb/
IIIa分子に対する6価リガンドとして作用することができる。線維素原また
はGPIIb/IIIaのいずれかが欠乏すると、血小板の活性化に使用される
作働薬とは無関係に、正常な血小板凝集が阻害される。線維素原のそれの血小板
受容体への結合が正常な凝集における必須要素であることから、GpIIb/I
IIaは抗血栓薬に関する有望な標的である。
【0006】 GpIIb/IIIa阻害薬についての臨床試験結果は、この仮説を裏付ける
ものである。GpIIb/IIIa受容体を遮断するモノクローナル抗体7E3
は、高リスク血管形成術集団における有効な療法であることが明らかになってい
る。それは、処置を施した冠血管の突然の閉塞の危険性が高い患者における急性
心臓虚血性合併症を予防するために、経皮経管冠血管形成術またはアテローム切
除術に対する補助手段として用いられる。7E3はIIb/IIIa受容体とα
vβ3受容体の両方を遮断するが、IIb/IIIa受容体結合阻害薬としての
機能は、それの血小板凝集阻害能力によるものとされている。
【0007】 文献(The New England Journal of Medicine vol.330, No.14, pp.956-961 (
1994))に報告の研究から、線維素原受容体の妨害によって、死亡、非致死性心
筋梗塞(MI)および緊急血管再生の必要性を合わせたエンドポイントにおいて
、12.8%から8.3%への低下が示された。この効果の代償として、輸血の
必要性の3%から6%への上昇を伴う出血リスクの若干の上昇およびヘマトクリ
ット低下患者発生率の7%から15%への上昇がある。7E3を標準的なヘパリ
ンおよびアスピリン投与法に加えることで、血行停止抑制機序で影響を受けない
ものはほとんどなかった。この薬剤の臨床的効果は6ヶ月後に認めることができ
た。
【0008】 他の多くの研究から、GPIIb/IIIa受容体の遮断によって、全ての作
働薬によって誘発される血小板凝集が停止し、従って血栓形成が予防されるが、
血小板接着は比較的影響を受けずに残ることが明らかになっている。7E3モノ
クローナル抗体は、コラーらの報告(Coller et al., Ann. NY Acad Sci. 1991;
614: 193-213およびColler et al., J.Clin Invest, 1985; 76: 101-108)に記
載されている。他の研究では、ヘビ毒蛋白、小ペプチドおよびペプチド様作用剤
などのRGD配列に基づいた薬剤を用いている(Cook et al., Drugs of Future
, 1994; 19: 135-159およびCox et al., Medicinal Research Reviews, 1994; 1
4: 195-228)。
【0009】 ディスインテグリン類と称されるヘビ毒は、重要な構造的データを提供してい
るが、その抗原性のために、治療薬としてのそれの開発に制限があった(Cook e
t al., 同書およびCox et al, 同書)。インテグレリン(Integrelin)(INT
EGRILIN(登録商標)としても知られる)は、ヘビ毒蛋白バルブーリン(
barbourin)におけるKGD配列に基づいた環状ペプチドである(Cook et al.,
同書およびCox et al., 同書)。それは、GPIIb/IIIaへのリガンド結
合を阻害するが、αvβ3へのリガンド結合に対してはほとんど効果がない。非
ペプチド系化合物の中には、静脈投与され、やはりGPIIb/IIIaに対し
て選択的であるRo44−9883およびMK−383がある(Cook et al., 同書およびCox et al., 同書)。経口的に活性な薬剤には、経口生物学的利用能
が高いプロドラッグ(すなわち、in vivoでのそれの活性型への生物変換が必要 )であるSC54684、ならびに自体が活性阻害薬であるRo43−8857
、GR144053およびDMP728などがある(Cook et al., 同書およびC
ox et al., 同書)。文字通り何千という化合物が、最適な効力、代謝安定性、 受容体特異性、好ましい血管内生存を得るべく合成されている。これら化合物は
多様であるが、活性型である場合に、実質的にそれらの全てが、約10〜20Å
だけ負電荷から離れた正電荷を有するRGD配列の基本的電荷関係を保持する(
Cook et al., 同書およびCox et al., 同書)。
【0010】 高濃度のマウス7E3またはc7E3Fabを血小板豊富な血漿にin vitroで
加えたり、あるいはin vivoで動物またはヒトに対して用量を漸増させながら投 与すると、血小板凝集がかなり阻害される(Coller et al., Ann. NY Acad., 同
書; Tcheng et al., 同書.; およびSimoons et al., Circulation 1994; 89: 59
6-603)。遮断される受容体のパーセントと凝集阻害との間には優れた相関関係 があり、受容体の80%以上が遮断されると、凝集はほぼ完全に阻害される(Co
ller et al., Ann. NY Acad., 同書.)。
【0011】 7E3試験の結果は、GPIIb/IIIa受容体の妨害が、ヘパリン存在下
であっても、血小板血栓防止において、アスピリンより有効であるという仮説を
裏付けるものである。その結果はさらに、血小板依存性血栓が非常に多くの場合
、軽微な物理的切開があったとしても、PTCA後の虚血性合併症の発症にかな
り寄与するという仮説をも裏付けるものである。
【0012】 COX−2阻害薬 シクロオキシゲナーゼ−2の阻害薬は、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID
)として知られる種類の薬剤の小群である。NSAIDは、プロスタグランジン
誘発疼痛および炎症プロセスに関連する腫脹の軽減において活性であるが、炎症
プロセスに関連しない他のプロスタグランジン調節プロセスへの影響においても
活性である。そこで、高用量の最も一般的なNSAIDを使用すると、生命の危
険がある潰瘍などの重度の副作用が生じる場合があり、そのためにその薬剤の治
療能力に制限がある。NSAIDに対する代替薬はコルチコステロイドの使用で
あるが、それは特に長期療法が関与する場合に、さらに強い副作用を有するもの
である。
【0013】 これまでのNSAIDは、酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)を含むヒトア
ラキドン酸/プロスタグランジン経路において酵素を阻害することで、プロスタ
グランジンの産生を防止することが認められている。COX酵素には、最初に生
理的機能に関与するCOX−1と次に炎症組織で誘発されるCOX−2という2
種類のイソ型があることが最近発見されて、新たなアプローチへの道が開かれた
。従来のNSAIDはその酵素の両方の形を遮断するが、炎症に関連する誘発性
のCOX−2酵素の確認により、より効果的に炎症を軽減し、副作用がこれまで
以上に少なく軽い有望な阻害標的が提供されるようになった。COX−2阻害薬
としての活性を有する多くの化合物が確認されており、その分野で多くの研究が
続けられている。
【0014】 最近発表された研究(N. Eng. J. Med.(1997年4月3日))では、男性に
おいて低レベルの炎症が数年間続くと、心臓発作を患う可能性が3倍となり、卒
中が2倍となることが認められた。その研究では、C−反応性蛋白のレベルが正
常範囲内にあると考えられる段階1086名について評価を行っている。研究者
らは、そのレベルが群の上の25%にある被験者は、そのレベルが最も下の25
%にある被験者と比較して、6年以上後に心臓発作を起こす可能性が3倍となり
、卒中を起こす可能性が2倍となることを認めている。その蛋白のレベルが最も
高い群においてアスピリンの効果は特に高かったことから、それの抗炎症効果に
よって心臓発作および卒中が低減されることが示唆される。
【0015】 血栓溶解療法および血管形成術後の再閉塞、一過性虚血発作ならびに各種の他
の血管閉塞障害を起こす危険性がある多数の患者について、血小板凝集阻害治療
の改善が近年追求されるようになっている。本発明は、抗血小板薬、より詳細に
はGPIIa/IIIb受容体拮抗薬とCOX−2阻害薬からなる併用療法によ
ってその問題を扱うものである。併用療法の一環として投与した場合、抗血小板
薬と併用したCOX−2阻害薬により、抗血小板薬またはCOX−2阻害薬単独
での投与と比較して、改善された治療選択肢が提供される。
【0016】 (発明の要旨) 本発明は、哺乳動物における血小板凝集を阻害するのに有用な、COX−2阻
害薬との併用で抗血小板薬を含む新規な薬剤併用を提供するものである。
【0017】 本発明はさらに、初発もしくは続発のQ波心筋梗塞もしくは狭心症、血栓症、
血栓塞栓症、血栓性閉塞および再閉塞、再狭窄、一過性虚血発作、ならびに初発
もしくは続発の血栓性卒中などの急性冠動脈虚血症候群の治療、予防および発生
の危険性低下のための新規な方法を提供する。本発明のさらに別の目的は、上記
方法で使用することができる医薬組成物を提供することにある。さらに別の目的
は、COX−2阻害薬組成物および抗血小板薬組成物からなるキットを提供する
ことにある。上記以外の目的は、以下の詳細な説明から明らかであろう。
【0018】 (発明の詳細な説明) 本発明には、哺乳動物、詳細にはヒトに対して治療上有効量の抗血小板薬との
併用で、治療上有効量のCOX−2阻害薬を投与する段階を含む新規な併用療法
が含まれる。その併用療法を用いて、血小板凝集の阻害を必要とする哺乳動物で
のそのような阻害を行い、そのような阻害を必要とする哺乳動物の血管での炎症
を阻害し、血小板凝集に関連する障害の予防または治療を行う。
【0019】 本発明はさらに、治療上有効量の抗血小板薬もしくはそれの医薬的に許容され
る塩および医薬的に許容される担体と組み合わせて、治療上有効量のCOX−2
阻害薬もしくはそれの医薬的に許容される塩を含む医薬組成物をも提供する。本
発明の組成物の1実施態様は、治療上有効量の抗血小板薬および医薬的に許容さ
れる担体と組み合わせて治療上有効量のCOX−2阻害薬を含む経口投与用に用
いられる単一組成物である。その併用は、それぞれが活性薬剤のうちの一方を含
む別個の製剤で投与することもできる。別個の製剤で投与する場合、それら別個
の製剤は、各活性薬剤の有益な効果を、ほぼ同時に患者が自覚するように投与す
る。
【0020】 「医薬的に許容される塩」とは、遊離酸と好適な有機もしくは無機塩基とを反
応させることで製造される本発明で使用される化合物の無毒性の塩を意味する。
抗血小板薬の塩型の例としては、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、
重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物塩、カルシウム塩、エデト
酸カルシウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩、クラブラン酸塩、クエン酸
塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩(edisylate)、エストル酸塩(estol
ate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩(gluceptate)、グルコン酸塩、グルタミ ン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、
臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物塩、イソチオン酸塩
、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マンデ
ル酸塩、メシル酸塩、メチルブロマイド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムコ酸
塩(mucate)、ナプシル酸塩(napsylate)、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸 塩、パモ酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸/二リン酸塩、ポリガ
ラクツロン酸塩、カリウム塩、サリチル酸塩、ナトリウム塩、ステアリン酸塩、
塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート(teoclate
)、トシル酸塩、トリエチオダイド(triethiodide)および吉草酸塩などがある
が、これらに限定されるものではない。COX−2阻害薬の塩の形の例としては
、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、
マグネシウム、マンガン酸塩、亜マンガン酸塩、カリウム、ナトリウム、亜鉛な
どの無機塩基から誘導される塩などがあるが、それらに限定されるものではない
。特に好ましいものとしては、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩
、カリウム塩、ナトリウム塩などがある。医薬的に許容される有機無毒性塩基か
ら誘導される塩には、一級、二級および三級アミン類、天然の置換アミン類を含
む置換アミン類、環状アミン類および塩基性イオン交換樹脂の塩などがあり、例
えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレン
ジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミ
ノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、
N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン
、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、
ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩があ
る。
【0021】 「急性冠動脈虚血」とは、血液供給の物理的障害(例:動脈狭窄)による局所
的貧血を指す。その状態は心筋虚血とも称され、通常は冠動脈疾患の結果として
の、心筋への不十分な血液循環を特徴とする。心筋の虚血は、前胸部から左肩お
よび腕の下に広がる場合が多い胸部疼痛によって明らかになり(狭心症)、冠動
脈疾患によって生じる。虚血には、冠動脈の閉塞から生じる心筋梗塞もある。本
明細書で使用される「心筋梗塞」という用語は、別段の断りがない限り、Q波お
よび非Q波の両方の心筋梗塞を含むものである。
【0022】 本明細書で使用される「シクロオキシゲナーゼ−2の阻害薬」、「シクロオキ
シゲナーゼ−2阻害薬」および「COX−2阻害薬」とは、シクロオキシゲナー
ゼ−1よりシクロオキシゲナーゼ−2を選択的に阻害する化合物を含むものであ
る。
【0023】 「治療上有効量」とは、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が追求してい
る、組織、系、動物またはヒトの生理的または医学的応答を引き起こす量の医薬
品または薬剤を意味する。
【0024】 「予防上有効量」とは、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が組織、系、
動物またはヒトにおいて予防することを追求している生理的または医学的事象が
発生する危険性を予防または低下させる量の医薬品を意味する。
【0025】 初発もしくは続発のQ波心筋梗塞もしくは狭心症、血栓症、血栓塞栓症、血栓
性閉塞および再閉塞、再狭窄、一過性虚血発作、ならびに初発もしくは続発の血
栓性卒中などの急性冠動脈虚血症候群から選択される状態の発生についての「危
険性低下」または「危険性の低下」とは、上記状態を発症する危険性がある患者
において、その状態が発生する危険性を低下させることを意味する。前記状態を
発症する危険性がある患者には、心疾患歴、心疾患の家族歴、前記状態の発症に
対する遺伝的素因、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧および喫煙習慣のあ
る患者などがある。
【0026】 「患者」という用語は、本明細書に記載のいずれかの用途において、COX−
2阻害薬との併用で抗血小板薬を摂取する哺乳動物、特にはヒトを指す。
【0027】 「脳血管虚血事象」とは、脳への血液供給低減に関連する事象であって、初発
または続発の血栓性卒中または一過性虚血発作などがあるが、これらに限定され
るものではない。
【0028】 上記化合物のエステル誘導体は、温血動物の血流中に吸収されると、医薬品形
の化合物を放出し、その医薬品が改善された治療効力を示せるようにする形で開
裂し得るプロドラッグとして作用することができる。
【0029】 COX−2阻害薬 ブリドーらの報告(C. Brideau et al., Inflamm. Res. 45 68-74 (1995);引
用によって本明細書に含まれるものとする)に記載のヒト全血COX−1アッセ
イおよびヒト全血COX−2アッセイを用いた場合、好ましくは前記化合物は、
ヒト全血COX−2アッセイでは約2μM未満のシクロオキシゲナーゼ−2 I C50を有するが、ヒト全血COX−1アッセイでは約5μMより大きいシクロ
オキシゲナーゼ−1 IC50を有する。好ましくは前記化合物においては、シ クロオキシゲナーゼ−1阻害に対するシクロオキシゲナーゼ−2阻害の選択性比
が10以上、より好ましくは40以上である。得られる選択性は、一般的なNS
AID誘発副作用の発生率低下能力を示すと考えられる。
【0030】 シクロオキシゲナーゼ−2の阻害薬は、NSAIDについての従来の用量レベ
ル以下の用量レベルで投与することができる。好適な用量レベルは、選択される
シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬の抗炎症効果によって決まるが、代表的に好適
なレベルは、約0.001〜50mg/kg/日、好ましくは0.005〜30
mg/kg/日、特には0.05〜10mg/kg/日である。前記化合物は、
1日6回以下、好ましくは1日1〜4回、特には1日1回の投与法で投与するこ
とができる。
【0031】 タリーらの報告(J. Tally, Exp. Opin. Ther. Patents (1997), 7(1), pp.55
-62)に説明されているように、選択的COX−2阻害薬化合物について3種類 の異なる構造群が確認されている。第一の群は、メタンスルホンアニリド類の阻
害薬であり、その例としてはNS−398、フロスリド(flosulide)、ニメス リド(nimesulide)および(i)などがある。
【0032】
【化1】
【0033】 第二の群には三環系阻害薬群があり、それらはさらに中央に炭素環を有する三
環式阻害薬(例を挙げると、SC−57666、およびなどがある)、中央
に単環式の複素環を有するもの(例としては、DuP697、SC−58125
、SC−58635ならびにおよびなどがある)、ならびに中央に二環
式複素環を有するもの(例としては、および10などがある)。
化合物は、米国特許5474995号に記載されている。
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】 第三の確認されている群は、構造的に修飾されたNSAIDSであるものと言
うことができ、例を挙げると11aおよび構造11などがある。
【0037】
【化4】
【0038】 前記の構造群、小群、具体的なCOX−2阻害薬化合物例、ならびにタリー(
Talley)の刊行物に記載の参照誌及び特許刊行物(それらは引用によって本明細
書に含まれるものとする)以外に、選択的にシクロオキシゲナーゼ−2を阻害す
る化合物の例が、米国特許5344991号、5380738号、539379
0号、5409944号、5434178号、5436265号、546682
3号、5474995号、5510368号、5536752号、555014
2号、5552422号、5604253号、5604260号、563978
0号;国際特許出願94/13635、94/15932、94/20480、
94/26731、94/27980、95/00501、95/15316、
96/03387、96/03388、96/06840;ならびに国際公開W
O94/20480、WO96/21667、WO96/31509、WO96
/36623、WO97/14691、WO97/16435という特許関係刊
行物(これらはいずれも引用によって本明細書に含まれるものとする)にも記載
されている。
【0039】 本発明の範囲に含まれる別のCOX−2阻害薬化合物には、以下のものもある
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】
【化7】
【0043】 上記化合物の一部は、以下の化学名によって確認することもできる。
【0044】 :3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H
)−フラノン; :3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)
フェニル)−2−(5H)−フラノン; :5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(
3−フルオロフェニル)−5H−フラン−2−オン; 12:5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−
(2−プロポキシ)−5H−フラン−2−オン; 13:5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−
メチル−5−ピリジニル)ピリジン; 14:2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−2−シクロペンテン−1−オン; 15:5(S)−5−エチル−5−メチル−4−(4−(メチルスルホニル)
フェニル)−3−(2−プロポキシ)−5H−フラン−2−オン; 16:5−エチル−5−メチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5H−フラン−2−オン; 17:3−((2−ジアゾリル)メトキシ)−4−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−5,5−ジメチル−5H−フラン−2−オン; 18:3−プロピルオキシ−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−5
,5−ジメチル−5H−フラン−2−オン; 19:3−(1−シクロプロピルエトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−
(メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン; 20:2−(4−クロロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニ
ル)−4−オキソ−2−ペンテン酸ナトリウム; 21:3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−(メ
チルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン; 22:3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−(メ
チルスルホニル)フェニル)−2,5−ジヒドロフラン−2−オール; 23:3−イソプロポキシ−5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニ
ル)フェニル)−2,5−ジヒドロフラン−2−オール; 24:5,5−ジメチル−3−(3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2,5−ジヒドロフラン; 25:5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(3−
ピリジニル)ピリジン。
【0045】 以下の刊行物には、指定した化合物の製造方法が記載および/または提供され
ている。すなわち、化合物1215171819および21については
WO97/14691に、化合物2223および24についてはWO97/1
6435に、化合物20についてはWO96/36623に、化合物14につい
ては米国特許5536752号に、化合物16については米国特許547499
5号に記載されている。化合物13および25については、本明細書の実施例を
参照する。
【0046】 下記に示す構造式Iの構造を有するWO96/41645に記載の化合物、な
らびにその公報に記載の定義および好ましい定義および種類も、引用によって本
明細書に含まれるものとする。
【0047】
【化8】
【0048】 式(I)の特に好ましい化合物には、 5−(4−フルオロフェニル)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]
−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]
−1−フェニル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−
ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3,5−ビス(4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)
ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−フェニル−1H−ピラゾール−1−
イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル
)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(4−メチルフェニル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(5−クロロ−2−チエニル)−1
H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(4−クロロ−3,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−1−イル)ベン
ゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−フェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1
−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−メトキシフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラ
ゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(4−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル
)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3−(ジフルオロメチル)−5−(4−メチルフェニル)−1H−ピラ
ゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3−(ジフルオロメチル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−1−イ
ル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3−(ジフルオロメチル)−5−(4−メトキシフェニル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3−シアノ−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−
イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(3−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニ
ル)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−(トリフルオロメ
チル)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(4−クロロ−5−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンス
ルホンアミド; 4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(ヒドロキシフェニル)−1H−ピ
ラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(5−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−3−(トリフルオ
ロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 5−(4−フルオロフェニル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
スピロ[2.4]ヘプト−5−エン; 4−(6−(4−フルオロフェニル)スピロ[2.4]ヘプト−5−エン−5
−イル)ベンゼンスルホンアミド; 6−(4−フルオロフェニル)−7−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
スピロ[3.4]オクト−6−エン; 5−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−6−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)スピロ[2.4]ヘプト−5−エン; 4−(6−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)スピロ[2.4]ヘプト−
5−エン−5−イル)ベンゼンスルホンアミド; 5−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−6−(4−(メチルスル
ホニル)フェニル)スピロ[2.4]ヘプト−5−エン; 5−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)スピロ[2.4]ヘプト−5−エン; 4−(6−(3,4−ジクロロフェニル)スピロ[2.4]ヘプト−5−エン
−5−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)
−5−(4−メチルスルホニルフェニル)チアゾール; 2−(2−クロロフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メ
チルスルホニルフェニル)チアゾール; 5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−メチルチアゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−トリフルオロメチルチアゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−(2−チエニル)チアゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−ベンジルアミノチアゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−(1−プロピルアミノ)チアゾール; 2−((3,5−ジクロロフェノキシ)メチル)−4−(4−フルオロフェニ
ル)−5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)チアゾール; 5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−メチルスルホニルフェニル)−2
−トリフルオロメチルチアゾール; 1−メチルスルホニル−4−(1,1−ジメチル−4−(4−フルオロフェニ
ル)シクロペンタ−2,4−ジエン−3−イル)ベンゼン; 4−(4−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジメチルシクロペンタ−2,
4−ジエン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド; 5−(4−フルオロフェニル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
スピロ[2.4]ヘプタ−4,6−ジエン; 4−(6−(4−フルオロフェニル)スピロ[2.4]ヘプタ−4,6−ジエ
ン−5−イル)ベンゼンスルホンアミド; 6−(4−フルオロフェニル)−2−メトキシ−5−(4−(メチルスルホニ
ル)フェニル)−ピリジン−3−カルボニトリル; 2−ブロモ−6−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−ピリジン−3−カルボニトリル; 6−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−2−フェニル−ピリジン−3−カルボニトリル; 4−(2−(4−メチルピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)
−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−(5−メチルピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)
−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−(2−メチルピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)
−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 3−(1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−4−(トリフルオロメチ
ル)−1H−イミダゾール−2−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−4−(トリフルオロメチ
ル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン; 2−メチル−4−(1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−4−(トリ
フルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン; 2−メチル−6−(1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−4−(トリ
フルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン; 4−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)
−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル)フェ
ニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 4−(2−(4−メチルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(4−クロロフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
4−メチル−1H−イミダゾール; 2−(4−クロロフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
4−フェニル−1H−イミダゾール; 2−(4−クロロフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−(
メチルスルホニル)フェニル)−1H−イミダゾール; 2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−(4−(メチルスルホニ
ル)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−フェニル−4−トリフルオ
ロメチル−1H−イミダゾール; 2−(4−メチルフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
4−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール; 4−(2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−4−(トリフルオロメチル
)−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(3−フルオロ−5−メチルフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 4−(2−(3−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(トリフルオロメチ
ル)−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 2−(3−メチルフェニル)−1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 4−(2−(3−メチルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(3−クロロフェニル)−
4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 4−(2−(3−クロロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−フェニル−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1
−イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−(4−メトキシ−3−クロロフェニル)−4−(トリフルオロメチ
ル)−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド; 1−アリル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール; 4−(1−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチ
ル)−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゼンスルホンアミド; N−フェニル−(4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホ
ニル)フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル
)アセトアミド; (4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル
)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸エチル; 4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−1−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−1−(2−フェニルエチル)−5−(トリフルオロメチル)ピラゾール; 1−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール; 5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−2−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−5−(2−チオフェニル)−2
−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール; 5−(4−フルオロフェニル)−2−メトキシ−4−(4−(メチルスルホニ
ル)フェニル)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン; 2−エトキシ−5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニ
ル)フェニル)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン; 5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−2−(2−プロピニルオキシ)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン; 2−ブロモ−5−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン; 4−(2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−4,5−ジフルオロフェ
ニル)ベンゼンスルホンアミド; 1−(4−フルオロフェニル)−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
ベンゼン; 5−ジフルオロメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−フ
ェニルイソオキサゾール; 4−(3−エチル−5−フェニルイソオキサゾール−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド; 4−(5−ジフルオロメチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)ベ
ンゼンスルホンアミド; 4−(5−ヒドロキシメチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)ベ
ンゼンスルホンアミド; 4−(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド; 1−(2−(4−フルオロフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4−(メ
チルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)シクロペンテン−1−イル
)−4−(メチルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(4−クロロフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4−(メチ
ルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(2,4−ジクロロフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4−
(メチルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(4−トリフルオロメチルフェニル)シクロペンテン−1−イル)
−4−(メチルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(4−メチルチオフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4−(
メチルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(4−フルオロフェニル)−4,4−ジメチルシクロペンテン−1
−イル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼン; 4−(2−(4−フルオロフェニル)−4,4−ジメチルシクロペンテン−1
−イル)ベンゼンスルホンアミド; 1−(2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロペンテン−1−
イル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼン; 4−(2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロペンテン−1−
イル)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−(4−フルオロフェニル)シクロペンテン−1−イル)ベンゼンス
ルホンアミド; 4−(2−(4−クロロフェニル)シクロペンテン−1−イル)ベンゼンスル
ホンアミド; 1−(2−(4−メトキシフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4−(メ
チルスルホニル)ベンゼン; 1−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)シクロペンテン−1−イル)−4
−(メチルスルホニル)ベンゼン; 4−(2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)シクロペンテン−1−イ
ル)ベンゼンスルホンアミド; 1−(2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)シクロペンテン−1−イル
)−4−(メチルスルホニル)ベンゼン; 4−(2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)シクロペンテン−1−イル
)ベンゼンスルホンアミド; 4−(2−(2−メチルピリジン−5−イル)シクロペンテン−1−イル)ベ
ンゼンスルホンアミド; 2−(4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メチルスルホニル)フェ
ニル)オキサゾール−2−イル)−2−ベンジル酢酸エチル; 2−(4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メチルスルホニル)フェ
ニル)オキサゾール−2−イル)酢酸; 2−(tert−ブチル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メ
チルスルホニル)フェニル)オキサゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
−2−フェニルオキサゾール; 4−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(4−(メチルスルホニル
)フェニル)オキサゾール;および 4−(5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−トリフルオロメチ
ル−4−オキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド;あるいは これらの医薬的に許容される塩などがある。
【0049】 抗血小板薬 本発明での使用に好適な抗血小板薬には、糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗
薬、クロピドグレル(clopidogrel)、チクロピジン、ジピリダモールおよびア スピリンなどがある。
【0050】 糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬は、IIb/IIIa血小板受容体部位
への線維素原の結合を阻害することで、血小板凝集を阻害する。糖蛋白IIb/
IIIa受容体拮抗薬の例としては、米国特許5470849号、546301
1号、5455243号、5451578号、5446056号、544195
2号、5422249号、5416099号、5405854号、539779
1号、5393760号、5389631号、5380713号、537462
2号、5358956号、5344783号、5340798号、533872
3号、5334596号、5321034号、5318899号(例:Mpr−
(アセチミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe−Cys−NH 、Mpr−(アセチミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe−Pe
n−NH、Mpr−(フェニルイミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp
−Phe−Pen−NHおよびMpr−(フェニルイミジル−Lys)−Gl
y−Asp−Trp−Phe−Cys−NH(Mprはメルカプトプロピオニ
ルである)などの環状ヘプタペプチド類)、5312923号、5294616
号、5292756号(チロフィバン(tirofiban)を含む)、5281585 号、5272158号、5264420号、5260307号、5239113
号(例:3−[[4−[[4−(アミノイミノメチル)フェニル]アミノ]−1
,4−ジオキソブチル]アミノ]−4−ペンチン酸エチル)、5227490号
、5206373号、4703036号(例:N−メチル−D−フェニルアラニ
ル−N−[(1S)−1−ホルミル−4−グアニジノブチル]−L−プロリンア
ミド);欧州特許公開EP505868(例:((1−(2−((4−(アミノ
イミノメチル)ベンゾイル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
オキソプロピル)−4−ピペリジニル)オキシ)−(S)−酢酸)、EP333
356およびEP656348;ならびに国際公開WO93/11152(例:
N−(2−(2−(((3−((アミノイミノメチル)アミノ)プロピル)アミ
ノ)−カルボニル)−1−ピペリジニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−2
−オキソエチル)−(R,S)−グリシン)、WO94/18981、WO94
/22820、WO95/14683およびWO97/15568に記載されて
おり、それらはいずれも引用によって本明細書に含まれるものであって、本発明
の範囲には、それらに具体的に開示されている各化合物の使用も含まれる(それ
に限定されるものではない)。それら化合物は、線維素原結合の阻害、血塊形成
の阻害に有用であると記載されている。
【0051】 詳細には、GPIIb/IIIa受容体拮抗薬は、下記の化合物ならびにその
化合物の医薬的に許容される塩、エステルおよび溶媒和物(水和物を含む)から
選択される。すなわち、米国特許5281585号(欄67の化合物57参照)
に記載され、本明細書において化合物Aと称している[3(R)−[2−ピペリ
ジン−4−イル)エチル]−2−ピペリドン−1]アセチル−3(R)−メチル
−β−アラニン:
【0052】
【化9】 化合物A
【0053】 WO97/15568の20ページに化合物2−6として記載され、本明細書
で化合物Bと称している5−[(4−ピペリジニル)メトキシ]−2−インドー
ルカルボニル−2(S)−フェニルスルホニル−アミノ−β−アラニン:
【0054】
【化10】 化合物B
【0055】 WO94/18981に記載され、本明細書で化合物Cと称している2(S)
−[(p−トルエンスルホニル)アミノ]−3−[[[5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−4−オキソ−5−[2−(ピペリジン−4−イル)エチル]−4H−ピ
ラゾロ−[1,5−α][1,4]ジアゼピン−2−イル]カルボニル]アミノ
]プロピオン酸:
【0056】
【化11】 化合物C
【0057】 米国特許5292756号に記載のMK−383(2−S−(n−ブチルスル
ホニルアミノ)−3[4−ピペリジン−4−イル)ブチルオキシフェニル]プロ
ピオン酸塩酸塩、チロフィバンとも称される);WO95/14683およびTe
trahedron Letters, 1996, 37: 4456-4458に記載のデュポン−メルク(DuPont-M
erck)からのDMP728;DMP754((R)−メチル−3−[[[3−[
4−(アミノイミノメチル)フェニル]−4,5−ジヒドロ−5−イソオキサゾ
リル]アセチル]アミノ]−N−(ブトキシカルボニル)−L−アラニン・1酢
酸塩):
【0058】
【化12】 DMP754
【0059】 ホフマン・ラロッシュ(Hoffman-LaRoche)からのRo44−9883、Ro 43−8857およびRo48−3657(酢酸、[[1−[2−[[4−[ア
ミノ(ヒドロキシイミノ)メチル]ベンゾイル]アミノ]−1−オキソプロピル
]−4−ピペリジニル]オキシ]−、エチルエステル、シブラフィバン(sibraf
iban)とも称する)(シブラフィバンおよび関連化合物は、EP656348号
に記載されている):
【0060】
【化13】 シブラフィバン
【0061】 米国特許5344957号および5239113号に記載の、ゼムロフィバン
(xemlofiban)(3−[[4−[[4−(アミノイミノメチル)フェニル]アミ
ノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−4−ペンチン酸エチル、ゼミロフィ
バン(xemilofiban)およびSC−54684とも称される)、特にそれのHC l塩:
【0062】
【化14】 ゼムロフィバン
【0063】 トーム(Thomae)に譲渡された米国特許5541343号に記載のフラダフィ
バン(fradafiban)((3S,5S)−5−[[(4′−アミジノ−4−ビフェ
ニル)オキシ]メチル]−2−オキソ−3−ピロリジン酢酸、BIBU−104
とも称される):
【0064】
【化15】 フラダフィバン
【0065】 サール(Searle)に譲渡された米国特許5484946号に記載のオルボフィ
バン(orbofiban)(N−[[(3S)−1−(p−アミジノフェニル)−2− オキソ−3−ピロリジニル−カルバモイル]−β−アラニン、エチルエステル)
、特にそれのモノ酢酸塩およびモノ酢酸塩水和物:
【0066】
【化16】 オルボフィバン
【0067】 WO95/18619に記載のスミスクラインビーチャム(SmithKline Beech
am)からのSB214857((−)−(S)−2−[7−(4,4′−ビピペ
リジン−1−イルカルボニル)−4−メチル−3−オキソ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−イル]酢酸);米国特許5
556977号および5563141号に記載のゼネカ(Zeneca)からのZD−
2486((R)−3−メチル−4−[4−[4−(4−ピリジル)ピペラジン
−1−イル]フェノキシ]酪酸);タケダ(Takeda)からのTAK−029;ロ
ーヌ・プーラン・ローラ(Rhone Polenc Rorer)からのRPR109891;グ
ラクソ(Glaxo)からのGR144053;グラクソからのGR233548; およびサンド(Sandoz)からのSDZ562。
【0068】 化合物MK−383、DMP728、Ro44−9883、Ro43−885
7、SC−54684およびGR144053は、クックらの報告(Cook et al
., Drugs of the Future, 1994, 19(2): 135-159)およびコックスらの報告(Co
x et al., Medicinal Research Reviews, 1994, 14: 195-228)に記載されてい る。DMP728は、Circulation, 1996, 93: 537-543にも記載されており、G
R144053はThrombosis and Hematosis, 1993, 69: 1071にも記載されてい
る。TAK029は、J.Pharmacology and Experimental Therapeutics, 1996,
277: 502-510に記載されている。ゼムロフィバンは、Circulation, 1995, 92: 2
331に記載されている。
【0069】 より詳細には、GPIIb/IIIa受容体拮抗薬は、化合物A、化合物Bお
よびDMP754から選択され、それらはいずれも経口投与可能な化合物である
。最も詳細には、GPIIb/IIIa受容体拮抗薬はDMP754である。
【0070】 IIb/IIIa受容体拮抗薬活性を評価するのに使用されるある試験は、A
DP−刺激血小板の阻害評価に基づいたものである。凝集には、線維素原が血小
板線維素原受容体部位に結合して、そこを占有することが必要である。線維素原
結合の阻害薬は凝集を阻害する。ADP−刺激血小板凝集アッセイでは、ヒト血
小板を新鮮血液から単離し、分画遠心とそれに続く2%ウシ血清アルブミンを含
む二価イオンを含有しないタイロード緩衝液(pH7.4)中でのセファロース
2Bでのゲル濾過によって酸クエン酸/ブドウ糖中に回収する。
【0071】 血小板凝集は、クロノログ(Chronolog)血小板凝集計で37℃にて測定する 。反応混合物には、ゲル濾過ヒト血小板(2×10/mL)、線維素原(10
0μg/mL)、Ca2+(1mM)および被験化合物を含有させる。他の成分
を加えてから1分後に、10mM ADPを加えることで凝集を開始する。次に 、2分以上進行させる。凝集の阻害程度は、阻害薬非存在下で認められる凝集速
度のパーセントとして表す。IC50は、特定の化合物を含まない対照と比較し
て50%だけ凝集を阻害するその化合物の用量である。
【0072】 示された効果を得るべく使用する場合のGPIIb/IIIa受容体拮抗薬の
経口用量は、約0.001mg/kg/日〜約50mg/kg/日、好ましくは
0.005〜20mg/kg/日、最も好ましくは0.005〜10mg/kg
/日の範囲である。好適な経口錠剤およびカプセルには、GPIIb/IIIa
受容体拮抗薬を0.1mg〜5g、好ましくは0.5mg〜2g、最も好ましく
は0.5mg〜1g含有させ、例えば0.5mg、1mg、5mg、10mg、
50mg、150mg、250mgまたは500mg含有させる。経口投与は1
日1回で行うか、あるいは1日2回、3回もしくは4回の分割投与で行うことが
できる。1日1回投与が好ましい。
【0073】 静脈投与の場合、GPIIb/IIIa受容体拮抗薬の最も好ましい用量は定
速注入時に約0.5μg〜約5mg/kg/分の範囲として、投与期間中の血漿
濃度が0.1ng/mL〜1μg/mLとなるようにする。
【0074】 本明細書においては、抗血小板薬という用語(または血小板凝集阻害薬)は、
血小板凝集を阻害する活性を有する化合物の全ての医薬的に許容される塩型、エ
ステル型および水和物などの溶媒和型、ならびにプロドラッグ型を含むものであ
る。そのようなプロドラッグは、身体外では血小板凝集阻害活性を持たないが、
患者に投与すると阻害薬として活性となる化合物である。従って、そのような抗
血小板薬の塩、エステル、溶媒和物の形のものならびにプロドラッグは、本発明
の範囲に含まれる。
【0075】 同様に、GPIIb/IIIa受容体拮抗薬という用語は、GPIIb/II
Ia受容体拮抗薬活性を有する化合物の全ての医薬的に許容される塩型、エステ
ル型および水和物などの溶媒和型、ならびにプロドラッグ型を含むものである。
そのようなプロドラッグは、身体外ではGPIIb/IIIa受容体拮抗薬活性
を持たないが、患者に投与すると拮抗薬として活性となる化合物である。従って
、そのようなGPIIb/IIIa受容体拮抗薬の塩、エステル、溶媒和物の形
のものならびにプロドラッグは、本発明の範囲に含まれる。IIb/IIIa受
容体拮抗薬のプロドラッグ型は、身体で代謝されて活性薬剤型となるまで、活性
な拮抗薬ではない。そのようなプロドラッグはエステル誘導体であることができ
るが、それに限定されるものではない。前記化合物のエステル誘導体は、温血動
物の血流中に吸収されると、薬剤型のものを放出して、その薬剤が改善された治
療効力を示すことができるような形で開裂し得るプロドラッグとして作用するこ
とができる。そのようなプロドラッグの例としては、Ro48−3657がある
【0076】 前記化合物は1以上のキラル中心を有する場合があり、ラセミ体、ラセミ混合
物として、さらには個々のジアステレオマーもしくはエナンチオマーとして得ら
れる場合があり、そのような異性体および異性体の混合物はいずれも、本発明の
範囲に含まれる。さらに、化合物についての結晶型の一部のものは多形体として
存在する場合があり、それ自体が本発明に含まれるものである。さらに、前記化
合物の一部のものは、水または一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成することがで
きる。そのような溶媒和物および水和物ならびに無水組成物は、本発明の範囲に
含まれるものである。本明細書に記載の化合物の一部はオレフィン性二重結合を
有する場合があり、別段の断りがない限り、EおよびZの幾何異性体の両方を含
むものである。
【0077】 本発明での使用に好適な他の抗血小板薬には、クロピドグレル(PLAVIX
(登録商標)、Bristol Myers Squibb)およびチクロピジン(TICLID(登
録商標)、Roche Laboratories)(いずれもADP誘発血小板凝集を遮断する)
、ならびにジピリダモール(PERSANTINE(登録商標)、Boehringer I
ngelheim)、血小板接着阻害薬およびアスピリンなどがある。
【0078】 クロピドグレルの好適な経口製剤は、クロピドグレルを25〜500mg、好
ましくは75mg〜375mg、最も好ましくは75mg〜150mg含有する
ことができる。例えばその製造は、クロピドグレルを25mg、50mg、75
mg、150mg、250mgまたは500mg含有することができる。経口投
与は1日1回投与とすることができるか、あるいは1日2回、3回もしくは4回
の分割投与とすることができる。1日1回投与が好ましい。チクロピジンおよび
ジピリダモールの用量については、医師用添付文書集に記載されている。指定効
果を得るためのアスピリンの用量は、医学業界の当業者には公知であり、一般的
には約75mg〜約325mg/日である。例えば製剤には、アスピリン75m
g、80mg、160mg、250mgまたは325mgを含有させることがで
きる。
【0079】 併用 COX−2阻害薬との併用で抗血小板薬を含む本発明の医薬併用には、抗血小
板薬とCOX−2阻害薬の両方を含む単一の医薬製剤の投与、ならびに各活性薬
剤に関するそれ自体の別個の医薬製剤での投与が含まれる。別個の製剤を用いる
場合、抗血小板剤とCOX−2阻害薬は、ほぼ同じ時点で、すなわち同時に投与
することができるか、あるいは時間を別に区切って、すなわち順次投与すること
ができる。「本発明の医薬併用」とは、これら全ての投与法を含むものと解釈さ
れる。これら各種方法での投与は、抗血小板薬およびCOX−2阻害薬の有効な
医薬効果がほぼ同時に患者によって自覚される限りにおいて、本発明に好適であ
る。そのような有益な効果は好ましくは、各活性薬剤の標的血中濃度がほぼ同時
に維持される時点で得られる。抗血小板薬とCOX−2阻害薬を、1日1回の投
与計画で同時に併用投与することが好ましい。しかしながら、抗血小板薬を1日
1回とし、COX−2阻害薬を1日1回、2回またはそれ以上の回数で投与する
などの投与計画の変動も本発明に含まれる。抗血小板薬とCOX−2阻害薬の両
方を含む単一の経口製剤が好ましい。単一製剤は患者にとって簡便であり、その
ことは、すでに冠動脈性心疾患を有していて、複数の薬剤投与が必要と考えられ
る患者において特に重要な検討事項である。
【0080】 静脈投与GPIIb/IIIa受容体拮抗薬と経口投与COX−2阻害薬の併
用療法を、血小板凝集阻害が必要な急性の医学的事象に対応して用いることがで
きると考えられ、さらには、1週間もしくは2週間にわたって、または1ヶ月以
内で、あるいは必要と思われる場合にはそれ以上の期間にわたって投与すること
ができると考えられる。前記併用療法に例えば、GPIIb/IIIa受容体拮
抗薬とCOX−2阻害薬の両方の経口投与が関与する場合、その療法は、患者に
とって医薬的に適切であると思われる限り、例えば数ヶ月または数年という比較
的長期の慢性的投与で行うことができる。
【0081】 治療上有効量とは、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が追求している、
組織、系、動物またはヒトの生理的または医学的応答を引き起こす量の医薬品ま
たは薬剤を意味する。予防上有効量とは、研究者、獣医、医師その他の臨床関係
者が組織、系、動物またはヒトにおいて予防することを追求している生理的また
は医学的事象が発生する危険性を予防または低下させる量の医薬品を意味する。
COX−2阻害薬との併用で抗血小板薬を使用する投与法は、患者の種類、動物
種、年齢、体重、性別および医学的状態;治療対象の状態の重度;投与経路;患
者の腎臓および肝臓の機能;ならびに使用される特定の化合物またはそれの塩も
しくはエステルなどの各種要素に従って選択される。併用療法では2種類の異な
る活性薬剤を一緒に使用することから、各薬剤の効力およびそれらを組み合わせ
ることで得られる相互作用効果も考慮しなければならない。これらの要素につい
ての検討は、状態の進行を予防、防止または停止させるために必要な治療上有効
なまたは予防上有効な用量を決定する上での通常の技術を有する臨床医の権限の
範囲内である。
【0082】 患者への併用薬剤の投与は、自己投与または別の人物による患者への投与の両
方を含むものである。
【0083】 別の活性薬剤を、単一製剤においてCOX−2阻害薬および抗血小板薬と併用
することができるか、あるいは別個の製剤で患者に投与することができて、その
場合に同時または順次投与とすることができる。使用可能な別の活性薬剤の例と
しては、HMG−CoAシンターゼ阻害薬;スクアレンエポキシダーゼ阻害薬;
スクアレンシンターゼ阻害薬(スクアレンシンターゼ阻害薬としても知られる)
、アシル補酵素A;コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害
薬;プロブコール;ナイアシン;クロフィブレート、フェノフィブレートおよび
ゲムフィブリゾール(gemfibrizol)などのフィブレート類;コレステロール吸 収阻害薬;胆汁酸隔離剤;LDL(低比重糖リポ蛋白)受容体誘発剤;ビタミン
B6(ピリドキシンとも称される)およびHCl塩などのそれの医薬的に許容さ
れる塩;ビタミンB12(シアノコバラミンとも称される);β−アドレナリン
受容体遮断薬;葉酸またはナトリウム塩およびメチルグルカミン塩などのそれの
医薬的に許容される塩もしくはエステル;ビタミンCおよびEならびにβ−カロ
チンなどの酸化防止剤などがある。
【0084】 活性薬剤はまた、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラメラ小胞などの
リポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、コレステロール
、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リン脂質から形成
することができる。
【0085】 活性薬剤はまた、化合物分子がカップリングした個々の担体としてのモノクロ
ーナル抗体を利用して投与することもできる。それはまた、指向性(targetable
)薬剤担体としての可溶性ポリマーとカップリングさせることもできる。そのよ
うなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシ−
プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシ−エチル−アスパル
タミド−フェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキサイ
ド−ポリリジンなどがあり得る。さらに、活性薬剤は、例えばポリ乳酸、ポリグ
リコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸の共重合体、ポリε−カプロラクトン
、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒド
ロピラン類、ポリシアノアクリレート類ならびにヒドロゲル類の架橋または両親
媒性ブロック共重合体などの薬剤の徐放を行う上で有用なある種の生体分解性ポ
リマーにカップリングさせることができる。
【0086】 活性薬剤は、例えば1日2回または3回の分割投与で投与することができるが
、抗血小板薬とCOX−2阻害薬のそれぞれを1日1回投与することが好ましく
、最も好ましくは、両方の薬剤を単一の医薬組成物で1日1回投与する。
【0087】 本発明はさらに、抗血小板薬とCOX−2阻害薬を医薬的に許容される担体と
組み合わせる段階を有する医薬組成物の製造方法、ならびに抗血小板薬とCOX
−2阻害薬を医薬的に許容される担体と組み合わせることで得られる医薬組成物
も包含するものである。
【0088】 本発明の組成物ならびに抗血小板薬とCOX−2阻害薬の併用療法での投与法
は、急性冠動脈虚血症候群を発症する危険性がある哺乳動物、詳細にはヒトでの
急性冠動脈虚血症候群の治療、予防または発生の危険性低下に有用である。急性
冠動脈虚血症候群には、不安定狭心症および非Q波心筋梗塞の状態などがある。
【0089】 本発明の組成物および方法を用いて、血栓および血栓塞栓の治療、予防または
形成の危険性低減を行うことができることから、血栓性閉塞および再閉塞を予防
または危険性を低減させることができる。これらは、動脈および臓器の手技およ
び/または血小板と人工表面との相互作用によって血小板凝集が生じたり、血栓
および血栓塞栓が形成する可能性のある末梢動脈の手術(動脈移植物、頚動脈血
管内膜切除術)および心血管術において有用である。例えば、この併用療法は、
アテローム除去術、血管形成術、大動脈冠動脈バイパス術または心臓弁置換術な
どの急性介入後の血小板血栓症、血栓塞栓症および再閉塞発生の予防または危険
性低下に用いることができる。この併用療法はまた、血栓溶解療法時およびその
後の血小板血栓症、血栓塞栓症および再閉塞発生の予防または危険性低下に用い
ることもできる。血管はアテローム性動脈硬化の病態生理学的プロセスによる慢
性的損傷も受ける可能性があることから、アテローム性動脈硬化患者に対しても
本発明の併用療法による治療を施して、閉塞性血栓形成を予防したり、その危険
性を低下させることができる。本発明の併用療法を用いて、末梢血管疾患の臨床
的発現である間欠跛行を治療、予防または危険性低下することができる。COX
−2阻害薬と抗血小板薬との併用療法によって、血小板減少症の危険性を低下さ
せることができる。
【0090】 さらに、本発明の併用療法を用いて、初発もしくは続発のQ波心筋梗塞の危険
性がある患者において、そのような事象を治療、予防または危険性低下させたり
、再狭窄の危険性がある患者において再狭窄を予防または危険性低下させること
もできる。さらに、本発明の併用療法は、急性脳血管虚血事象(例:初発もしく
は続発の血栓性卒中または一過性虚血発作)の治療、予防または発生の危険性低
下に用いることができる。概して本発明の併用療法は、抗血小板療法または血小
板凝集の阻害が必要な場合はいかなる場合でも使用可能である。
【0091】 本発明の組成物および方法は、他の抗凝固剤(例:ヘパリンなどのトロンビン
阻害薬およびワーファリンなどの因子Xa阻害薬)および血栓溶解剤(例:スト
レプトキナーゼおよび組織プラスミノーゲン活性化剤)による患者治療法との併
用にも有用である。
【0092】 本発明によれば、治療上有効量のCOX−2阻害薬と治療上有効量の抗血小板
薬とを用いて、血小板凝集の阻害、ならびに哺乳動物、特にヒトにおける急性冠
動脈虚血症候群の治療、予防もしくは発症の危険性低下に有用な医薬品を製造す
ることができる。さらに、治療上有効量のCOX−2阻害薬と治療上有効量の抗
血小板薬とを用いて、血栓および血栓塞栓の予防もしくは形成の危険性低下、血
栓閉塞および再閉塞の予防もしくは危険性低下、初発もしくは続発の心筋梗塞の
治療、予防もしくは危険性低下、再狭窄の予防もしくは危険性低下、初発もしく
は続発の血栓性卒中もしくは一過性虚血発作などの急性脳血管虚血事象の治療、
予防もしくは危険性低下、ならびにアテローム性動脈硬化症進行の停止もしくは
遅延に有用な医薬品を製造することができる。詳細には、治療上有効量のCOX
−2阻害薬と治療上有効量の抗血小板薬とを共に用いて、上記の治療に有用な経
口投与に好適な医薬品を製造することができる。同様に、治療上有効量のCOX
−2阻害薬を用いて、上記治療に有用な治療上有効量の抗血小板薬との併用で使
用する医薬品を製造することができる。さらに、治療上有効量の抗血小板薬を用
いて、上記治療に有用な治療上有効量のCOX−2阻害薬との併用で使用する医
薬品を製造することもできる。
【0093】 本発明の別の実施態様には、一つの経口製剤にCOX−2阻害薬を含んでおり
、別の経口製剤に抗血小板薬を含んでいるキットを含む。詳細にはそのキットは
、5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−メチル
−5−ピリジニル)ピリジン、2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4
−(メチルスルホニル)フェニル)−2−シクロペンテン−1−オン、3−フェ
ニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノン、
3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニ
ル)−2−(5H)−フラノン、5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホ
ニル)フェニル)−3−(3−フルオロフェニル)−5H−フラン−2−オンか
らなる群から選択されるCOX−2阻害薬を含むものであり、抗血小板薬は、G
PIIb/IIIa受容体阻害薬、チクロピジン、クロピドグレル、アスピリン
およびジピリダモールからなる群から選択される。この実施態様のある群におい
ては、COX−2阻害薬は、5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェ
ニル)−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン、2−(3,5−ジフル
オロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−シクロペン
テン−1−オン、3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
2−(5H)−フラノン、3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−(
メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノン、5,5−ジメチル−
4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(3−フルオロフェニル)−
5H−フラン−2−オンから選択され、詳細にはGPIIb/IIIa受容体拮
抗薬は、Mpr−(アセチミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe
−Cys−NH、Mpr−(アセチミジル−Lys)−Gly−Asp−Tr
p−Phe−Pen−NH、Mpr−(フェニルイミジル−Lys)−Gly
−Asp−Trp−Phe−Pen−NH、Mpr−(フェニルイミジル−L
ys)−Gly−Asp−Trp−Phe−Cys−NH、N−メチル−D−
フェニルアラニル−N−[(1S)−1−ホルミル−4−グアニジノブチル]−
L−プロリンアミド、((1−(2−((4−(アミノイミノメチル)ベンゾイ
ル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソプロピル)−4−
ピペリジニル)オキシ)−(S)−酢酸、N−(2−(2−(((3−((アミ
ノイミノメチル)アミノ)プロピル)アミノ)カルボニル)−1−ピペリジニル
)−1−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソエチル)−(R,S)−グリシ
ン、3−[[4−[[4−(アミノイミノメチル)フェニル]アミノ]−1,4
−ジオキソブチル]アミノ]−4−ペンチン酸エチル、(2−S−(n−ブチル
スルホニルアミノ)−3[4−(ピペリジン−4−イル)ブチルオキシフェニル
]プロピオン酸塩酸塩および2(S)−[(p−トルエンスルホニル)アミノ]
−3−[[[5,6,7,8−テトラヒドロ−4−オキソ−5−[2−(ピペリ
ジン−4−イル)エチル]−4H−ピラゾロ−[1,5−a][1,4]ジアゼ
ピン−2−イル]カルボニル]アミノ]プロピオン酸から選択される。本実施態
様の第2の群においては、抗血小板薬は、化合物A、化合物BおよびDMP75
4からなる群から選択されるGPIIb/IIIa受容体拮抗薬である。
【0094】 本実施態様の1例は、COX−2阻害薬の経口製剤とGPIIb/IIIa受
容体拮抗薬の経口製剤を有するキットである。そのキットのパッケージは各種方
法で設計・製造することができると考えられる。好ましい例としては、同じブリ
スタカード上に並べて置いたCOX−2阻害薬錠およびGPIIb/IIIa受
容体拮抗薬錠の列を有するブリスタパックであって、2種類の錠剤がそれぞれそ
れ自体のブリスタ発泡材に入っており、1日当たり錠剤1「ペア」(すなわち、
COX−2阻害薬錠1錠とGPIIb/IIIa受容体拮抗薬錠1錠)を摂取す
る旨をユーザーに知らせるカレンダー型または同様の形の刻印をカードに施した
ものである。
【0095】 本発明を実施する上で使用するのに好適な製剤の実施例を以下に示す。これら
の実施例において、COX−2阻害薬は3−フェニル−4−(4−(メチルスル
ホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノンであり、GPIIb/IIIa受
容体拮抗薬は[3(R)−[2−ピペリジン−4−イル)エチル]−2−ピペリ
ドン−1]アセチル−3(R)−メチル−β−アラニン、2(S)−[(p−ト
ルエンスルホニル)アミノ]−3−[[[5,6,7,8−テトラヒドロ−4−
オキソ−5−[2−(ピペリジン−4−イル)エチル]−4H−ピラゾロ−[1
,5−a][1,4]ジアゼピン−2−イル]カルボニル]アミノ]プロピオン
酸または((R)−メチル−3−[[[3−[4−(アミノイミノメチル)フェ
ニル]−4,5−ジヒドロ−5−イソオキサゾリル]アセチル]アミノ]−N−
(ブトキシカルボニル)−L−アラニン・モノ酢酸塩のいずれかである。
【0096】 実施例1 錠剤の製造 GPIIb/IIIa受容体阻害薬を25.0、50.0および100.0m
g含む錠剤を、以下に示すように製造する。
【0097】 GPIIb/IIIa受容体阻害薬25〜100mgを含む製剤の表
【0098】
【表1】
【0099】 活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部を混合し、造粒して、1
0%コーンスターチペーストを得る。得られた顆粒を篩にかけ、乾燥し、コーン
スターチの残りとステアリン酸マグネシウムと混合する。得られた顆粒を圧縮し
て、1錠当たり有効成分25.0、50.0および100.0mgをそれぞれ含
んだ錠剤とする。
【0100】 実施例2 静脈投与製剤 GPIIb/IIIa受容体拮抗薬の静脈投与製剤を以下のように製造する。
【0101】
【表2】
【0102】 上記の量を用いて、前記で調製した塩化ナトリウム、クエン酸およびクエン酸
ナトリウムの注射用水(USP、United States Pharmacopeial Convention, In
c., Rockville, Maryland著作権(1994)出版の1995年度米国局方/国民医 薬品集の1636ページ)水溶液に、活性化合物を室温で溶かす。
【0103】 実施例3 湿顆粒錠剤組成物
【0104】
【表3】
【0105】 5〜125mgの錠剤用量強度については、総錠剤重量および最初の3種類の
成分比を変えることで調節することができる。微結晶セルロース:乳糖・1水和
物を1:1比に維持することが好ましい。
【0106】 実施例3a 湿顆粒錠剤組成物
【0107】
【表4】
【0108】 実施例3b 湿顆粒錠剤組成物
【0109】
【表5】
【0110】 実施例3c 湿顆粒錠剤組成物
【0111】
【表6】
【0112】 実施例4 直接圧縮錠組成物
【0113】
【表7】
【0114】 5〜125mgの錠剤用量強度については、総錠剤重量および最初の3種類の
成分比を変えることで調節することができる。微結晶セルロース:乳糖・1水和
物を1:1比に維持することが好ましい。
【0115】 実施例4a 直接圧縮錠組成物
【0116】
【表8】
【0117】 実施例4b 直接圧縮錠組成物
【0118】
【表9】
【0119】 実施例4c 直接圧縮錠組成物
【0120】
【表10】
【0121】 実施例5 硬ゼラチンカプセル組成物
【0122】
【表11】
【0123】 1〜50mgのカプセル用量強度については、総充填重量および最初の3種類
の成分比を変えることで調節することができる。微結晶セルロース:乳糖・1水
和物を1:1比に維持することが好ましい。
【0124】 実施例6 経口液剤
【0125】
【表12】
【0126】 1〜50mg/5mLの液剤用量強度については、2成分の比を変えることで
調節することができる。
【0127】 実施例7 経口懸濁液
【0128】
【表13】
【0129】 1〜50mg/5mLの懸濁液用量強度については、最初の2成分の比を変え
ることで調節することができる。
【0130】 実施例8 静脈輸液
【0131】
【表14】
【0132】 実施例9 併用錠剤製造 GPIIb/IIIa受容体拮抗薬25.0、50.0および100.0mg
ならびにCOX−2阻害薬25mgを含む錠剤を以下に示したように製造する。
【0133】 GPIIb/IIIa受容体拮抗薬25〜100mgおよびCOX−2阻害薬 25mgを含む製剤の表
【0134】
【表15】
【0135】 両方の活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部を混合し、造粒し
て、10%コーンスターチペーストを得る。得られた顆粒を篩にかけ、乾燥し、
コーンスターチの残りとステアリン酸マグネシウムと混合する。得られた顆粒を
圧縮して、1錠当たりGPIIb/IIIa受容体拮抗薬をそれぞれ25.0、
50.0および100.0mgならびに1錠当たりCOX−2阻害薬を25mg
含んだ錠剤とする。
【0136】 以上、本発明について、本発明のある特定の実施態様を参照しながら説明・解
説したが、当業者には、本発明の精神および範囲から逸脱しない限りにおいて、
各種の変更、修正および置き換えを本発明において行うことができることは明ら
かであろう。例えば、本明細書で前述した特定の用量以外の有効用量を、上記で
示した本発明で使用される活性薬剤についてのいずれかの適応症のために投与を
受ける哺乳動物の応答における変動の結果として適用することができる。同様に
、認められる具体的な薬理応答は、選択される特定の活性化合物または医薬担体
の有無、ならびに製剤の種類および使用する投与形態に応じて変動し得るもので
あり、結果におけるそのような予想される変動または相違は、本発明の目的およ
び実務に従って想到されるものである。従って本発明は、特許請求の範囲によっ
て定義されるものであり、そのような特許請求の範囲は妥当な限り広く解釈すべ
きである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/40 A61K 31/40 4C084 31/42 31/42 4C086 31/425 31/425 4C206 31/444 31/444 31/445 31/445 31/45 31/45 31/454 31/454 31/55 31/55 31/5517 31/5517 A61P 7/02 A61P 7/02 9/10 9/10 43/00 121 43/00 121 C07D 307/33 C07D 487/04 153 307/32 211/46 487/04 153 211/76 // C07D 211/46 213/61 211/76 401/12 213/61 307/32 Q 401/12 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP,U S Fターム(参考) 4C037 JA04 4C050 AA01 BB05 CC11 EE03 FF03 GG03 HH04 4C054 AA02 CC03 CC04 DD01 DD23 EE01 FF01 FF04 FF16 FF25 4C055 AA01 BA02 BA05 BA06 BA25 CA02 CA03 CA08 CA21 CA25 CA39 CB15 DA01 4C063 AA01 BB08 CC10 CC73 DD06 DD62 EE01 4C084 AA20 MA02 MA52 NA14 ZA361 ZA451 ZA541 ZA542 ZC202 4C086 AA01 AA03 BA03 BC07 BC17 BC21 BC67 BC82 CB11 GA02 GA07 GA08 GA10 MA02 MA04 MA52 NA14 ZA36 ZA45 ZA54 ZC20 4C206 AA01 AA03 JA04 JA13 MA02 MA04 MA72 NA14 ZA36 ZA45 ZA54 ZC20

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者における急性冠動脈虚血症候群、血栓症、血栓塞栓症、
    血栓性閉塞および再閉塞、再狭窄、一過性虚血性発作ならびに初発もしくは続発
    の血栓性卒中からなる群から選択される状態の治療方法であって、患者に対して
    、治療上有効量のCOX−2阻害薬との併用で治療上有効量の抗血小板薬を投与
    する段階を有することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 抗血小板薬が糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬または該
    薬剤の医薬的に許容される塩である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記急性冠動脈虚血症候群が、狭心症、初発Q波心筋梗塞お
    よび続発Q波心筋梗塞からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記COX−2阻害薬が 5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(2−
    プロポキシ)−5H−フラン−2−オン; 5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−メチル
    −5−ピリジニル)ピリジン; 2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェ
    ニル)−2−シクロペンテン−1−オン; 5(S)−5−エチル−5−メチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニ
    ル)−3−(2−プロポキシ)−5H−フラン−2−オン; 5−エチル−5−メチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−
    (3,4−ジフルオロフェニル)−5H−フラン−2−オン; 3−((2−チアゾリル)メトキシ)−4−(4−(メチルスルホニル)フェ
    ニル)−5,5−ジメチル−5H−フラン−2−オン; 3−プロピルオキシ−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−5,5−
    ジメチル−5H−フラン−2−オン; 3−(1−シクロプロピルエトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−(メチ
    ルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン; 2−(4−クロロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−
    4−オキソ−2−ペンテン酸ナトリウム; 3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−(メチルス
    ルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン; 3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−(メチルス
    ルホニル)フェニル)−2,5−ジヒドロフラン−2−オール; 3−イソプロポキシ−5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フ
    ェニル)−2,5−ジヒドロフラン−2−オール; 5,5−ジメチル−3−(3−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−4−(
    4−(メチルスルホニル)フェニル)−2,5−ジヒドロフラン; 5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(3−ピリジ
    ニル)ピリジン; 3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−
    フラノン; 3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェ
    ニル)−2−(5H)−フラノン; 5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(3−
    フルオロフェニル)−5H−フラン−2−オン; またはこれらの医薬的に許容される塩から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記COX−2阻害薬が、 5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−メチル
    −5−ピリジニル)ピリジン; 2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェ
    ニル)−2−シクロペンテン−1−オン; 3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−
    フラノン; 3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェ
    ニル)−2−(5H)−フラノン; 5,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(3−
    フルオロフェニル)−5H−フラン−2−オン; またはこれらの医薬的に許容される塩から選択される請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記COX−2阻害薬が、5−クロロ−3−(4−(メチル
    スルホニル)フェニル)−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジンまたは
    該化合物の医薬的に許容される塩である請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記COX−2阻害薬が、2−(3,5−ジフルオロフェニ
    ル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−シクロペンテン−1−
    オンまたは該化合物の医薬的に許容される塩である請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記COX−2阻害薬が、3−フェニル−4−(4−(メチ
    ルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノンまたは該化合物の医薬的に
    許容される塩である請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記COX−2阻害薬が、3−(3,4−ジフルオロフェニ
    ル)−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノンま
    たは該化合物の医薬的に許容される塩である請求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記COX−2阻害薬が、5,5−ジメチル−4−(4−
    (メチルスルホニル)フェニル)−3−(3−フルオロフェニル)−5H−フラ
    ン−2−オンまたは該化合物の医薬的に許容される塩である請求項5に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記抗血小板薬が、糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬
    、チクロピジン、クロピドグレル、ジピリダモールおよびアスピリンからなる群
    から選択される請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記抗血小板薬が、Mpr−(アセチミジル−Lys)−
    Gly−Asp−Trp−Phe−Cys−NH;Mpr−(アセチミジル−
    Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe−Pen−NH;Mpr−(フェ
    ニルイミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe−Pen−NH
    Mpr−(フェニルイミジル−Lys)−Gly−Asp−Trp−Phe−C
    ys−NH;N−メチル−D−フェニルアラニル−N−[(1S)−1−ホル
    ミル−4−グアニジノブチル]−L−プロリンアミド;((1−(2−((4−
    (アミノイミノメチル)ベンゾイル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル
    )−1−オキソプロピル)−4−ピペリジニル)オキシ)−(S)−酢酸;N−
    (2−(2−(((3−((アミノイミノメチル)アミノ)プロピル)アミノ)
    カルボニル)−1−ピペリジニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−2−オキ
    ソエチル)−(R,S)−グリシン;3−[[4−[[4−(アミノイミノメチ
    ル)フェニル]アミノ]−1,4−ジオキソブチル]アミノ]−4−ペンチン酸
    エチル;(2−S−(n−ブチルスルホニルアミノ)−3[4−(ピペリジン−
    4−イル)ブチルオキシフェニル]プロピオン酸塩酸塩および2(S)−[(p
    −トルエンスルホニル)アミノ]−3−[[[5,6,7,8−テトラヒドロ−
    4−オキソ−5−[2−(ピペリジン−4−イル)エチル]−4H−ピラゾロ−
    [1,5−a][1,4]ジアゼピン−2−イル]カルボニル]アミノ]プロピ
    オン酸;[3(R)−[2−ピペリジン−4−イル)エチル]−2−ピペリドン
    −1]アセチル−3(R)−メチル−β−アラニン;ならびに((R)−メチル
    −3−[[[3−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−4,5−ジヒドロ
    −5−イソオキサゾリル]アセチル]アミノ]−N−(ブトキシカルボニル)−
    L−アラニン・1酢酸塩あるいはこれらの医薬的に許容される塩、エステルまた
    はプロドラッグからなる群から選択される糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬
    である請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記抗血小板薬が、チクロピジン、クロピドグレル、ジピ
    リダモールおよびアスピリンからなる群から選択される請求項11に記載の方法
  14. 【請求項14】 患者における急性冠動脈虚血症候群、血栓症、血栓塞栓症
    、血栓性閉塞および再閉塞、再狭窄、一過性虚血性発作ならびに初発もしくは続
    発の血栓性卒中からなる群から選択される状態の予防方法であって、患者に対し
    て、治療上有効量のCOX−2阻害薬との併用で治療上有効量の抗血小板薬を投
    与する段階を有することを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 急性冠動脈虚血症候群、血栓症、血栓塞栓症、血栓性閉塞
    および再閉塞、再狭窄、一過性虚血性発作ならびに初発もしくは続発の血栓性卒
    中からなる群から選択される状態を発症する危険性のある患者における該状態発
    症の危険性低下方法であって、患者に対して、治療上有効量のCOX−2阻害薬
    との併用で治療上有効量の抗血小板薬を投与する段階を有することを特徴とする
    方法。
  16. 【請求項16】 経口製剤でのCOX−2阻害薬と別個の経口製剤での抗血
    小板薬とを含むキット。
  17. 【請求項17】 前記COX−2阻害薬が5−クロロ−3−(4−(メチル
    スルホニル)フェニル)−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン、2−
    (3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)
    −2−シクロペンテン−1−オン、3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニ
    ル)フェニル)−2−(5H)−フラノン、3−(3,4−ジフルオロフェニル
    )−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノン、5
    ,5−ジメチル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−(3−フル
    オロフェニル)−5H−フラン−2−オンから選択され、前記抗血小板薬がGP
    IIb/IIIa受容体拮抗薬である請求項16に記載のキット。
  18. 【請求項18】 治療上有効量のCOX−2阻害薬または該阻害薬の医薬的
    に許容される塩および抗血小板薬または該薬剤の医薬的に許容される塩を含む医
    薬組成物。
  19. 【請求項19】 前記抗血小板薬が糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬で
    ある請求項18に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 前記COX−2阻害薬が3−フェニル−4−(4−(メチ
    ルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノンである請求項18に記載の
    組成物。
  21. 【請求項21】 前記糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬が、[3(R)
    −[2−ピペリジン−4−イル)エチル]−2−ピペリドン−1]アセチル−3
    (R)−メチル−β−アラニン、2(S)−[(p−トルエンスルホニル)アミ
    ノ]−3−[[[5,6,7,8−テトラヒドロ−4−オキソ−5−[2−(ピ
    ペリジン−4−イル)エチル]−4H−ピラゾロ−[1,5−a][1,4]ジ
    アゼピン−2−イル]カルボニル]アミノ]プロピオン酸および((R)−メチ
    ル−3−[[[3−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−4,5−ジヒド
    ロ−5−イソオキサゾリル]アセチル]アミノ]−N−(ブトキシカルボニル)
    −L−アラニン・1酢酸塩からなる群から選択される請求項19に記載の組成物
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