JP2002505380A - 機械加工性が改良されたマグネシウム処理鉄の製造方法 - Google Patents

機械加工性が改良されたマグネシウム処理鉄の製造方法

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JP2002505380A
JP2002505380A JP2000534687A JP2000534687A JP2002505380A JP 2002505380 A JP2002505380 A JP 2002505380A JP 2000534687 A JP2000534687 A JP 2000534687A JP 2000534687 A JP2000534687 A JP 2000534687A JP 2002505380 A JP2002505380 A JP 2002505380A
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magnesium
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calcium
oxygen
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JP2000534687A
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フランク エル ケムニー
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シンター カスト エービー
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C1/00Refining of pig-iron; Cast iron
    • C21C1/10Making spheroidal graphite cast-iron

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 機械加工時に可塑的に変形する介在物を含有する、球状黒鉛鋳鉄(SGI)またはCV黒鉛鋳鉄(CGI)などの、マグネシウム処理鉄の製造方法であり、前記方法が、a)ベース鉄を製造するステップと、b)硫黄濃度が0.02重量%以上ならば、ステップa)で製造されたベース鉄をマグネシウムを含まない薬剤で脱硫するステップと、c)酸素の量が10ppm以上ならば、シリコンによる酸素の調節を助けるために、ベース鉄の酸化電位および温度を調節するステップと、d)アルミン酸二カルシウムからなる脱酸素生成物、または低融点珪酸カルシウムアルミニウムからなる脱酸素生成物を生じるように設計された量の、アルミニウム、カルシウムおよび/またはカルシウム含有酸化物をベース鉄に加えるステップと、e)所望の球状度を得るための所望の条件を達成するために、ベース鉄をマグネシウム含有接種剤で処理するステップと、f)既知の方法によってマグネシウム処理鉄の製造を続けるステップとからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
鋳鉄は、黒鉛の形態によって分類される様々なグレードで製造される。ねずみ
鋳鉄鋳物の場合は、フレーク状黒鉛構造が支配的である。これらの鋳鉄グレード
においてはマグネシウム処理は行われず、溶存酸素濃度はシリコン−マンガン錯
体の脱酸素平衡によって調節される。このような調節の結果として非金属酸化物
の介在物が生じ、このものは機械加工時の温度において可塑性を示す。このよう
な珪酸マンガン介在物の変形可能な性質は、ねずみ鋳鉄の自由な機械加工性の一
つの理由である。
【0001】 マグネシウム処理鉄の場合は、酸素はマグネシウム−酸素平衡によって調節さ
れ、その結果として生じる非金属介在物は珪酸マグネシウムまたは酸化マグネシ
ウムである。これらの介在物は機械加工時に到達される温度において可塑性を示
さない。したがってこれらの介在物は工具の潤滑やチップ形成の過程で有用では
ない。
【0002】 本発明の目的は、マグネシウム処理鉄において、このグレードの鉄の機械加工
性を改良するような、多数の変形性介在物を形成することである。この目的は、
工程中において酸素調節を行い、マグネシウム平衡による調節は、鋳造直前の最
終段階においてのみ行うことによって達成される。
【0003】 本発明によるマグネシウム処理鉄の製造方法においては、所要の合金濃度を有
する「ねずみ鋳鉄」型のベース金属が製造される。次いでこの鉄は、もし硫黄含
有量が0.02重量%より多いならば、カルシウムカーバイドまたはマグネシウ
ム化合物を用いて脱硫される。鉄の硫黄含有量が0.008重量%以下であるこ
とが好ましい。この工程によって、酸素濃度もまた、マンガン−シリコン脱酸素
による調節が及ばないレベルにまで低下する。鉄が10ppm以上、好ましくは
5ppm以上の酸素を含有しないようにする。次いで鉄は、酸化電位を下げ、介
在物の数を増やすように設計された接種剤でさらに処理される。本発明の目的に
適する接種剤はCaO、CaC2および/またはアルミナからなる接種剤である
。マグネシウム注入のレベルは、その他の調節要素とともに、硬化後に存在する
球状黒鉛の量を決定する。いずれにしても、酸素はこれ以降、珪酸マグネシウム
介在物によって調節される。
【0004】 マグネシウム処理鉄の機械加工性を改良するには、マグネシウム注入以前に脱
酸素を行い、このような脱酸素処理の生成物が、機械加工の条件において変形性
であるようににすることが必要である。本発明によれば、下記のステップの少な
くとも一部を含む工程によって、この目的が達成される。 1.必要に応じて、Mgを含まないカルシウムカーバイド混合物を用いて、ベー
ス鉄を脱酸素および脱硫する。 2.必要に応じて、脱酸素および脱硫生成物からなるスラグを除去する。 3.酸化電位および温度を測定する。 4.ミルスケールその他の酸素源を添加し、および/または温度を上げて、シリ
コンによる調節に必要な程度に酸化電位を調整する。 5.アルミニウムおよび、カルシウムまたはカルシウム含有酸化物を加え、その
溶解量は、脱酸素生成物が主として可塑性のアルミン酸カルシウムまたは珪酸カ
ルシウムアルミニウムからなるようにする。 6.鉄を鋳造する直前に所要量のMg含有接種剤を注入して、形態を調節する。
【0005】 上述のステップ5で必要な、溶解されたアルミニウム、カルシウム、および酸
化物の相対量は、温度および添加時の鉄の化学的性質に依存する。目標とする介
在物の組成は、シリカ・アルミナ・石灰三成分状態図において見られるような、
低融点かつ可塑性の珪酸カルシウムアルミニウムである。カルシウムは鉄中に存
在する他の介在物、例えば珪酸塩を変性するように作用してもよい。
【0006】 望ましい介在物の、マグネシウムによる変性はある程度起こるが、動力学的な
要因によって制限される。添加時間の調節によっては、変性が有利になる可能性
もある。なぜならばある種の酸化マグネシウムは介在物の液相温度を下げるから
である。
【0007】 このように、本発明は、機械加工時に可塑的に変形する介在物を含有する、球
状黒鉛鋳鉄(SGI)またはCV黒鉛鋳鉄(CGI)などの、マグネシウム処理
鉄の製造方法に関し、前記方法は下記の各ステップ、すなわち、 a)ベース鉄を製造するステップと、 b)もし硫黄濃度が0.02重量%以上ならば、ステップa)で製造されたベー
ス鉄をマグネシウムを含まない薬剤で脱硫するステップと、 c)もし酸素の量が10ppm以上ならば、シリコンによる酸素の調節を助ける
ために、ベース鉄の酸化電位および温度を調節するステップと、 d)アルミン酸二カルシウムからなる脱酸素生成物、または低融点珪酸カルシウ
ムアルミニウムからなる脱酸素生成物を生じるように設計された量の、アルミニ
ウム、カルシウムおよび/またはカルシウム含有酸化物をベース鉄に加えるステ
ップと、 e)所望の球状度を得るための所望の条件を達成するために、ベース鉄をマグネ
シウム含有接種剤で処理するステップと、 f)既知の方法によってマグネシウム処理鉄の製造を続けるステップと からなる。
【0008】 好ましい実施例においては、ステップb)で添加される脱硫剤は、1%重量以
下のMg、0−50重量%のAl、0−30重量%のCa、0−50重量%のC
aO、0−100重量%のCaC2を含み、この際Al、Ca、CaOおよびC
aC2の百分率の合計は0重量%より大きく、全ての成分の百分率の合計は10
0重量%を越えない条件を満たす。好ましくは、ステップd)で加えられるカル
シウムの、全酸素に対する比は1ないし20である。
【0009】 また、ステップc)は少なくとも1400℃の温度下で行なわれ、その際の溶
存酸素濃度は5ppm以上であることが有利である。
【0010】 好ましくは、ステップd)において添加後に形成される、一次脱酸素生成物で
ある介在物の化学的性質はおおよそ50重量%の石灰と50重量%のアルミナか
らなる。最終脱酸素生成物である介在物の化学的性質は、好ましくはおおよそ5
0重量%のシリカ、10重量%のアルミナ、25重量%の酸化カルシウムおよび
15重量%の酸化マグネシウムからなる。
【0011】 好ましい実施例によれば、脱硫ステップb)は硫黄の量が0.008重量%を
越えるときに実施される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械加工時に可塑的に変形する介在物を含有する、球状黒鉛鋳
    鉄(SGI)またはCV黒鉛鋳鉄(CGI)などの、マグネシウム処理鉄の製造
    方法であり、前記方法が、 a)ベース鉄を製造するステップと、 b)硫黄濃度が0.02重量%以上ならば、ステップa)で製造されたベース鉄
    をマグネシウムを含まない薬剤で脱硫するステップと、 c)酸素の量が10ppm以上ならば、シリコンによる酸素の調節を助けるため
    に、ベース鉄の酸化電位および温度を調節するステップと、 d)アルミン酸二カルシウムからなる脱酸素生成物、または低融点珪酸カルシウ
    ムアルミニウムからなる脱酸素生成物を生じるように設計された量の、アルミニ
    ウム、カルシウムおよび/またはカルシウム含有酸化物をベース鉄に加えるステ
    ップと、 e)所望の球状度を得るための所望の条件を達成するために、ベース鉄をマグネ
    シウム含有接種剤で処理するステップと、 f)既知の方法によってマグネシウム処理鉄の製造を続けるステップと、 からなる、マグネシウム処理鉄の製造方法。
  2. 【請求項2】ステップb)で添加される脱硫剤は、1%重量以下のMg、0
    −50重量%のAl、0−30重量%のCa、0−50重量%のCaO、0−1
    00重量%のCaC2を含み、この際Al、Ca、CaOおよびCaC2の百分
    率の合計が0重量%より大きく、全ての前記成分の百分率の合計が100重量%
    を越えない条件を満たす、請求項1による方法。
  3. 【請求項3】ステップd)で加えられるカルシウムの、全酸素に対する比が
    1ないし20である、請求項1または請求項2による方法。
  4. 【請求項4】ステップc)において鉄の温度が少なくとも1400℃に上昇
    され、かつ溶存酸素濃度が5ppmより高い、請求項1ないし3のいずれか1項
    による方法。
  5. 【請求項5】ステップd)において形成される、一次脱酸素生成物である介
    在物の化学的性質がおおよそ50重量%の石灰と50重量%のアルミナからなる
    、請求項1ないし4のいずれか1項による方法。
  6. 【請求項6】最終脱酸素生成物である介在物の化学的性質が、おおよそ50
    重量%のシリカ、10重量%のアルミナ、25重量%の酸化カルシウムおよび1
    5重量%の酸化マグネシウムからなる、請求項1ないし5のいずれか1項による
    方法。
  7. 【請求項7】脱硫ステップb)が、硫黄の量が0.008重量%を越えると
    きに実施される、請求項1による方法。
JP2000534687A 1998-03-06 1999-03-05 機械加工性が改良されたマグネシウム処理鉄の製造方法 Pending JP2002505380A (ja)

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