JP2002505101A - ウイルス調製物及び方法 - Google Patents

ウイルス調製物及び方法

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Abstract

(57)【要約】 ワクチンに用いるためのヘルペスウイルス調製物、例えば培養HSVタイプ2、例えば遺伝的に不能化されたウイルスは、例えば後の医薬製剤のために、スルフェート−又はスルホネートを含む結合基、例えば硫酸化ポリサッカライド基、例えばヘパリン又はデキストランスルフェートを含む固相アフィニティー試薬で、例えば塩溶液で溶出して精製することができる。その方法は、他の培養物及び収集ステップと組み合わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、ウイルスの生産及び精製に、並びに例えば実験及び治療目的のため
、例えばウイルスワクチンのような医薬製剤の生産のための、ウイルスが感染し
た細胞培養物からのウイルス調製物の収集及び精製に関する。 特定の態様におい
て、本発明は、ヘルペスウイルスの調製物の生産のための方法及びアレンジメン
トに関する。本発明の他の態様は、以下の記載から明らかであろう。
【0002】 発明の背景及び先行技術 ワクチン及び他の目的のために、生きているウイルス調製物、例えばヘルペス
ウイルス調製物を生産するためのいくつかの方法が知られている。 例えば、US3,985,615(Osaka Res Foundation : T. Kuboら)は、
モルモット一次胚組織細胞における継代を含む培養によるワクチン使用のための
生きている弱毒化水痘ウイルスの生産を示す。US5,024,836(Merck
: WJ McAleerら)は、それに基づく凍結乾燥ワクチン調製物の生産に関する。
【0003】 DD−209738(Cent Cerc Bioprep : IV Patrasca )は、マレック病に
対するワクチンとして用いるための別の型のヘルペスウイルスの生産が、(a)
デキストランマイクロスフィア上の特定の病原体を含まないトリ胚細胞を培養し
;(b)ヒチメンチョウヘルペスウイルス株FC−126 (クローン1、III b
)と共に80%コンフルエンスでその培養物を接種し;(c)細胞変性効果が8
0%である時にSPGA培地(スクロース、ホスフェート、グルタメート、ウシ
血清アルブミン画分V)中の感染した細胞を収集し;(d)その懸濁液を2分間
隔で1分の持続時間の3回の超音波パルスにかけてそれを遠心して第1の群のワ
クチンを回収し;(e)その沈澱物をSPGA培地に再度懸濁してステップ(d
)をくり返し、第2の群のワクチンを得て (約20%だけワクチン収率を増加さ
せるため);(f)−100℃でそれら組み合わせたワクチンを凍結した後、ウ
イルスタイターを決定し;そして(g)SPGA培地で希釈して凍結乾燥するこ
とにより製造される。
【0004】 JP06234659−A(ZH Handai Biseibutsubyo Kenkyukai)は、例えば
、0.03のMOIでの水痘ウイルス0ka株種ウイルスのMRC−5細胞への接
種及び2日間の37℃での培養を含む、37℃でMEM倍地中で培養したヒト二
倍体繊維芽細胞MRC−5細胞上でのヘルペスウイルスワクチンの生産を記述す
る。次に、ウイルスを1L当り6.4gのNaCl,0.16gのKCl,2.
3gのNa2 HPO4 ,12H2 O,0.16gのKH2 PO4 ,50.0gの
スクロース、1.0gのNaL−グルタメート、2.0gのゼラチン、25.0
gのゼラチン加水分解物及び0.1gのEDTA−3Naを含む溶液に懸濁する
【0005】 EPO573107、US5,360,736及びUS5,607,852(
Merck : PA Friedman ら)は、生きている弱毒化された無細胞水痘−帯状疱疹ウ
イルス(VZV)ワクチンを調製するための方法を含む弱毒化水痘−帯状疱疹ウ
イルスワクチンの生産のための方法であって、(a)ヒト二倍体細胞から選択さ
れたVZV感染感受性細胞を、高程度の細胞複製を達成するのに十分に高い栄養
素の条件下で単層培養においてコンフルエンシーまで培養して非代謝性ジサッカ
ライドを供給し;(b)ステップ(a)に従って培養した細胞に、実用上可能な
限り高いVZV感染細胞の多重度のコンフルエンシーの点近くまで感染させ;(
c)VZVに感染した培養物を、約22〜96時間、高い栄養素の状態に維持し
、ピークの感染性VZV生産の点で収集し;(d)VZVが感染した培養物を生
理溶液、任意にリソソーム向性(lysosomotropic)剤、例えば塩
化アンモニウム又はクロロキノンを含むもので洗った後にVZV感染細胞を収集
し;(e)VZV感染細胞を最小量の安定化溶液に収集して、細胞を直ちに破壊
し、又はその細胞を後の破壊のために凍結し;(f)VZV感染細胞を破壊して
細胞関連VZVを任意に遊離させ、そして細胞デブリスを除去して無細胞VZV
調製物を供することを含む方法を記載する。その方法は、慣用的な培養容器内の
約500,000細胞/cm2 までの細胞密度の使用を開示する。その方法は、生
きているワクチンの大量生産のために提案される。この関係で単層培養において
細胞を培養するための適切な栄養培地は、0.2mg/ml及び0.4mg/mlのダイ
ズ脂質を補給したSFRE−2培地から本質的にあるとして記載される。ここで
その細胞は、MRC−5細胞、WI−38細胞及びVero細胞から選択される
【0006】 WO92/05263(Immunology Ltd : SL Inglisら)及びWO94/21
807(Cantab Pharmaceuticals Research : Inglisら)は、ワクチン目的のた
めの単純ヘルペスウイルスのような遺伝子的に不能にしたヘルペスウイルスを生
産するための組換え細胞及び培養方法を供する。 単純ヘルペスウイルスは、細胞表面ヘパリンスルフェートに結合することがで
きることが知られている(E Lycke ら、J gen Virol (1991) 72 : 1131〜1137)
【0007】 ウイルスは、より広くは、スルホン化ポリサッカライド、例えばデキストラン
スルフェート、ヘパリン及びヘパリンスルフェートに結合することが示されてい
る(M Babaら、PNAS 1988 85: 6132〜6136 ; E Lyckeら、上述;及びH Mitsuya
ら、Science 1988 240 : 646〜649)。ウイルス粒子を拒絶することが要求される
80ミクロンの粒径及び孔構造のビーズ状の再生セルロースのスルホン化誘導体
上でネコヘルペスウイルスのアフィニティー結合及び精製を行うことも知られて
いる(PF O'Neil 及びES Balkovic (1993) Bio Technology 11 (2) : 173〜178)
【0008】 ヘルペスウイルス含有調製物の処理、特に優れた収率及び純度の感染性ウイル
ス調製物、例えばワクチンに用いるべきものの製造に寄与することができる更な
る精製法を供することの要求がある。 発明の概要及び記載 本発明の一態様によれば、ヘルペスウイルスの調製物は、ヘパリンに対してア
フィニティーを有する材料に競合的に結合することができる固相(アフィニティ
ー結合試薬)でのアフィニティー精製により有用に精製することができる。本発
明は、例えば、培養下で増殖させた時に強く細胞と会合する傾向となり得るヒト
ヘルペスウイルス、例えば単純ヘルペスウイルス(HSV)、例えばHSVタイ
プ2の感染性調製物に特に適用できる。塩 (例えば塩化ナトリウム又は他の医薬
として許容される塩を約0.4M超)を含む又はヘパリンもしくは別の硫酸化も
しくはスルホン化ポリサッカライド (例えば約10〜250、例えば約50μg
/mlのオーダー)を含む担体体液から適用することができるウイルスを有するア
フィニティー試薬は、次に、適切に洗浄され、ウイルスは、例えば高濃度塩溶液
で又は硫酸化もしくはスルホン化ポリサッカライドでの溶出により活性な感染型
において回収される。
【0009】 この関係で用いるための適切な固相の例には、ヘパリン担持固相、及び同様の
結合機能性を有する固相、例えば好ましくは硫酸化 (又はスルホン化)ポリサッ
カライド結合機能性を有するものがある。適切なアフィニティー結合試薬は、非
イオン性極性基と一緒にスルフェート又はスルホネートを含む結合基を有し得る
。例えば、硫酸化ポリサッカライドは、スルフェート基及びヒドロキシ基を含む
。硫酸化ポリサッカライドを有する固相の例には、デキストランスルフェート又
はヘパリンスルフェートがある。好ましくは、スルフェート又はスルホネート基
は、固相の材料に対して側鎖、例えばポリマー側鎖上に担持され得、これにより
、樹脂以外、このような酸基で直接、誘導化されている架橋ポリマービーズであ
り得る。他のスルフェートを含む又はスルホネートを含む結合剤を有する固相は
、既に言及されており、例えばビフェニルジスルホン酸ウレアコポリマー又はプ
ロタミンスルフェートを用いることができる。
【0010】 本発明の好ましい態様において、アフィニティー精製はヘルペスウイルスの精
製された調製物を生産するための方法の一部を形成し得、その方法は、ウイルス
に感染した宿主細胞、例えば哺乳動物宿主細胞、例えばVero細胞もしくはM
RC5細胞、又は好ましくはマイクロキャリアー上で培養した、HSV−2に感
染したVero細胞由来の組換え細胞 (又は更なる実施形態においてVZVのよ
うな他のウイルスに感染した細胞)を培養し、(ii)例えば硫酸化ポリサッカラ
イド溶離液、例えばデキストランスルフェート又はヘパリンスルフェート、又は
塩類溶離液を用いて、好ましくは溶出過程により、その培養物からウイルスを収
集し、そしてその収集されたウイルスを、硫酸化アフィニティー結合剤、好まし
くはウイルスのための先に同定したもののうちから、例えば硫酸化ポリサッカラ
イド、例えばヘパリンを有する固相を用いてアフィニティー精製することを含む
【0011】 本発明の更なる態様において、ウイルスに感染した細胞、例えばVero細胞
の細胞培養物からのヘルペスウイルスの遊離のための好ましい剤はデキストラン
スルフェートを含む。本発明に用いるために適したデキストランスルフェート調
製物の例は、例えば約5,000の分子量を有するが、種々の調製物を選択する
ことができる。
【0012】 アフィニティー精製ステップのためのヘパリンを有する固相の適切な型の例は
、HiTrap(TM)調製カラムの型のPharmacia Biotech から得ることがで
きる(例えば約34ミクロンの直径の)(高度に架橋されたアガロースゲルに基
づく)Pharmacia Heparin HPカラムクロマトグラフィー材
料を含む。ヘパリン又はヘパリンスルフェート由来の多くの他の固相調製物も好
適であり得ると予想される。
【0013】 本発明に用いるためのアフィニティー結合試薬の更なる及び好ましい例は、ス
ルホイソブチル基により置換されたペンダントポリサッカライド鎖を有し、例え
ば−CONHC(CH3 2 CH2 SO3 - のようなグループを含む。このよう
なアフィニティー試薬の適切な及び好ましい例は、例えばMerck (Darmstad
t, Germany)からFractogel(TM)EMD SO3 650(M)と
して市販され、アミド基の多くがスルホイソブチル基により置換されている共有
結合したペンダントポリアクリルアミド鎖を供するよう誘導化されているポリア
クリルアミドビーズに基づく。有用をアフィニティー結合試薬の更なる例は、触
手様に結合した、即ちそれに共有結合し、ビーズの表面から突き出る約106
.w.のデキストランスルフェート基を有するSephacryl(TM:Ph
armacia)ビーズの調製物である。
【0014】 本発明は、更なる態様において、ヘルペスウイルスの精製における中間体とし
て、結合した感染性ヘルペスウイルスを有する上述のアフィニティー試薬の調製
物も供する。 これにより、ヘルペスウイルスの調製物は、ヘパリンを有する固相上で、又は
同様の結合機能性、好ましくは硫酸化ポリサッカライド結合機能性を有する固相
、即ちヘパリンに対してアフィニティーを有する材料に競合的に結合することが
できる固相上でのアフィニティー精製により有用に精製することができる。この
ような固相の例は、ポリサッカライド、例えばデキストランスルフェート又はヘ
パラン(ヘパリン)スルフェートを有するものである。あるいは、他の他のスル
フェートを含む結合剤、例えばビフェニルジスルホン酸ウレアコポリマー、又は
プロタミンスルフェートを有する固相を用いることができる。
【0015】 アフィニティー精製は、例えば、0.1M〜1.5M緩衝NaClの塩類溶液
勾配溶離液を用いて行うことができる。あるいは、ウイルス材料は、比較的高塩
濃度、例えば約0.8M中で、ヘパリン又はデキストランスルフェートのアフィ
ニティーで適用することができ、その手順は、約0.7M NaClでの洗浄ス
テップ、次の約1.5M NaClでの溶出ステップを含み得る。しばしば、ヘ
パリンカラムに適用する前に塩の豊富なウイルス調製物を透析することが必要で
ない。正確な塩濃度はしばしばそれ自体重大でなく、他の試薬及び条件の詳細に
従って直ちに調節し、最適化することができる。
【0016】 アフィニティー精製は、典型的には、Vero細胞のような適切に感染した宿
主細胞の培養物から得られたウイルス調製物で行うことができる。 このような細胞培養物からのウイルスの最初の収集は、種々の方法のいずれか
で行うことができる。用いることができる(しかしあまり好ましくない)方法の
例には、例えば低張塩類溶液又はグリセロール溶液での、凍結−解凍サイクル又
は浸透圧手順による細胞破砕を含む:いくらかより好ましくは、より少い量の汚
染タンパク質でのより高いウイルス収率が、音波処理を用いてしばしば得ること
ができる。しかしながらより好ましくは、その培養物からのウイルスの最初の収
集は、例えばヘパリン又はデキストランスルフェートもしくは等価物による溶出
を用いることにより、又は塩類溶液での溶出を用いることにより、実質的な細胞
破壊なしで行うことができる。
【0017】 アフィニティー精製の前に、浄化したウイルス懸濁液を作り出すために、メン
グランフィルター、例えば約5ミクロン又はより細かいメンブランフィルターを
介して最初に収集されたウイルス調製物を通過させるのが便利である。 例えば後述のような本発明の例を用いて、ウイルスタイターに対して有用に減
少したレベルのDNA及びタンパク質を含むウイルス画分を調製することが可能
である。
【0018】 アフィニティー精製のウイルス産物は、必要に応じて、いずれかの更なる選択
された精製ステップにかけることができる。例えば約0.22ミクロン孔径のボ
ダーの細かい孔のフィルターでフィルター滅菌ステップを含むことが特に有用で
あり得る。 本発明の好ましい例において、アフィニティー精製は、ウイルス懸濁液を作り
出すためのポリサッカライドスルフェート、例えばデキストランスルフェート又
はヘパリンスルフェート溶液とのハーベスティングインキュベーションによる培
養物の先の処理の後ヘルペスウイルスに感染した細胞培養物の産物で行うことが
できる。ポリサッカライドスルフェート溶液は、細胞培養物に、例えばヘパリン
スルフェートについて約50μg/ml又はデキストランスルフェートについて約
100μg/mlの濃度で、例えばpH7クエン酸緩衝液中で、約3時間のオーダー
の接触期間で接触させて、(例えば)超音波破砕の産物と比べて有用なウイルス
含有量及びかなり少い細胞又は細胞デブリスの含有量を含む液体を作り出すこと
ができる。この過程は、例えば生きているワクチンの製造のためのウイルスの改
善された収量を供するために特に適用できる。
【0019】 あるいは、しかしあまり好ましくないが、高張塩水溶液は、この段階で用いる
ことができ、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等がある。
好ましくは、このような塩溶液は、例えば約0.8〜0.9M濃度又はそれ超の
塩化ナトリウムを含み得る。硫酸ナトリウムを用いる場合、濃度は、好ましくは
約0.4M又はそれ超である。上述の濃度と同様の浸透圧又はイオン強度で必要
に応じて他の塩を用いることができる。ウイルスはしばしば1M又は2M塩濃度
までにあり得るが、塩類溶液中の過剰な細胞タンパク質を避けるために、示され
る濃度を大きくこえないことが好ましい。緩衝及び他の構成物は、考慮されるウ
イルスを取り扱うための通常のプラクティスに従って適切に選択することができ
る。
【0020】 ハーベスティングインキュベーションは、静かに撹拌しながら行うことができ
、好ましくは細胞破壊がない又は少いように行われる。ハーベスティングインキ
ュベーションに処理すべき細胞培養物は、例えば単層培養又はマイクロキャリア
ー培養又はローラーボトル培養であり得る。 ハーベスティングポリサッカライドスルフェート、例えばデキストランスルフ
ェート、又は塩溶液は、ウイルス感染細胞の培養のために適したそれら自体のpH
及び温度に、例えば単純ヘルペスウイルスのようなヘルペスウイルスについてク
エン酸緩衝液で約pH7に、有利には約34℃に緩衝し、維持することができる。
【0021】 培養した細胞と収集液との間の接触時間は特に重大でなく、例えば約2〜24
時間の範囲であり得る。特定の例について、約4時間の接触時間が好ましい。な
ぜならそれは、許容できる低いレベルの細胞タンパク質で優れた収量を供し得る
からである。 培養した感染細胞と収集液との間の接触の後、収集されたウイルス粒子を含む
液体は、デカンテーション又はいずれかの他の適切な方法により分離することが
でき;収集された細胞自体は、培養された表面に結合したままであり得、収集液
の分離後に捨てることができる。
【0022】 次に、収集液は、必要に応じて残った細胞を除去するためにろ過及び/又は遠
心により処理することができる。 収集されるウイルス調製物が含まれる媒体を変化させたいなら、これは、希釈
又はディア・フィルトレーション(dia−filtration)により、例
えばほぼ等張濃度、例えば緩衝塩化ナトリウム中約138mMにすることができる
【0023】 本発明による方法に適用できる更なる特徴によれば、この方法で収集されたウ
イルス調製物は、汚染核酸のいずれかの成分を許容できるレベルに減少させるた
めに、アフィニティー精製前(又はあまり好ましくないがその後)にヌクレアー
ゼ酵素で処理することができる。 ウイルス含有液は、例えば、約4℃〜室温で約1時間まで、約2〜10mMのマ
グネシウムイオンの存在下で約50unit/mlまで遊離核酸(重要なのはDNA及
び通常RNAも)を分解するために、Benzonase(TM)ヌクレアーゼ
酵素で処理することができる。
【0024】 次に、ヌクレアーゼ酵素及び他のタンパク質のレベルは、例えば本明細書に記
載されるアフィニティー精製ステップにより、又は他の手段、例えば500kD排
除限界の膜を介しての適切な製剤緩衝液に対するディア・フィルトレーションに
より減少させることができる。 このような処理の後、収集されたウイルスは、要求される担体液に移して、凍
結し、凍結乾燥し、又はいずれかの適切な方法において安定化することができる
。一般的に、ヘルペスウイルスは、医薬として許容される担体又は希釈剤と共に
調剤し、そして任意に滅菌して、ワクチンとして用いるために、凍結又は凍結乾
燥させ、例えば−80℃に凍結することができる。これにより、本発明は、感染
性ヘルペスウイルス、例えばヒト単純ヘルペスウイルス、例えばHSVタイプ2
、例えばこのようなウイルスの遺伝的に不能にした変異体の型を含む安定化ワク
チンの生産に用いることができる。
【0025】 本発明の例による生産は、高度に細胞に会合したウイルスに関する特定の利点
を供し得、即ちこれらのウイルスは、培養において特に高程度の細胞会合を有し
、例えば単純ヘルペスウイルスタイプ2(HSV−2)、ウシヘルペスウイルス
(BHV)、シチメンチョウヘルペスウイルス及び水痘−帯状疱疹ウイルス(V
ZV)、時折、仮性狂犬病ウイルス(PRV)がある。特定のヘルペスウイルス
及び培養条件(例えば単純ヘルペスウイルスタイプ1(HSV−1)又はPRV
)では、本明細書に記載されるような硫酸化ポリサッカライド又は塩類溶液を用
いる遊離プロセスステップの適用が不必要であり得るように、細胞培養液への感
染細胞からのウイルスの実質的に自発的な遊離がおこり得、従って、本発明の例
は、細胞培養物からのウイルス含有液のアフィニティー精製ステップへの適用前
に、このようなステップを省略することができる。
【0026】 本発明は、当業者に直ちにアクセスできるであろう詳細のいずれかの適切な適
応で、種々の型のヘルペスウイルス、例えば野生型単純ヘルペスウイルス及び遺
伝的に不能にされたヘルペスウイルス、例えば単純ヘルペスウイルス、及び例え
ば本明細書に言及される他のヘルペスウイルスに適用できる。 本明細書に記載されるようなプロセッシングステップの使用により得られるウ
イルス調製物は、更に処理して、例えばウイルスワクチンのそれ自体慣用的な成
分で医薬組成物の部分を形成する。
【0027】 本発明は、以下の非限定的例により更に記載され、詳述される。 実施例: ウイルス粒子を収集し精製するための本発明の一例による方法は、ボトル当り
約100mlブローラーボトル内に含まれる慣用的な培養培地中で本質的に周知の
様式で増殖させたHSV−2(例えばワクチン使用のためのWO94/2180
7に記載されるようにHSV2のgH−欠失変異体)に感染したVero細胞の
培養物を利用することができる。その培養培地脂肪型及び培養条件は例えば次の
通りである: Vero細胞は、ローラーボトル当り2×107 細胞で継代することができる
。培養は、ピルビン酸ナトリウムなしで、4.5g/Lのグルコース及び862
mg/LのGlutamay−1(TM)(L−アラニル−L−グルアタミン)を
含むDMEM培地を用いて行うことができる。インキュベーションは、例えば約
37℃で約12時間(5日間)、行うことができる。次にコンフルエント細胞培
養物を、約0.01の感染の多重度で、1mlを各々のローラーボトルに加えるレ
ベルまでDMEM中にウイルスを希釈することにより感染させることができ、次
にそれは約34〜37℃でローラーインキュベーション装置にもどされる。細胞
病理的効果が、例えば感染後65〜72時間で80〜100%であると観察され
る場合、ローラーボトルは、ウイルス収集物のために直ちに処理することができ
る。
【0028】 培養培地は、各々のボトルからデカントし、0.01Mクエン酸ナトリウムpH
7.0、及び約50μg/mlのヘパリンスルフェート又は約100μg/mlのオ
キストランスルフェートを含む緩衝収集溶液のボトル当り10mlで置換すること
ができる。この緩衝収集溶液に接触したローラーボトル中の細胞は、約4時間、
約34℃で回転させインキュベートすることができる。
【0029】 ローラーボトル中の培養した細胞自体は、大部分がボトル表面に接着し続け、
収集されたウイルス粒子を含む液体の分離液に捨てることができる。 緩衝収集溶液及びウイルスを含む懸濁液中の細胞培養物からの材料を含むボト
ル中の液体はピペットにより除去して、(例えばR C Fmax about
1876で)約10分、Sorvall RT6000(TM)遠心で約30
00rpm で遠心することができる。ペレット中の細胞及びボトル中に残ったもの
は(適切なウイルス汚染条件下で)捨てられ、その上清はピペットで次のステッ
プに採取され、それは、連続的フロー遠心にかけることができる。
【0030】 プレフィルトレーションは、例えばアフィニティー精製前に分類されたウイル
ス懸濁液を供するために0.8〜5ミクロン(重大ではない)の範囲の孔径を有
するフィルターで行うことができる。遠心からの上清液は138mMの (ナトリウ
ムイオンに関する)最終濃度に希釈し、透析かろ過することができる。 本発明の特定の実施形態において、希釈液は、必要に応じて任意にBenzo
nase(TM)ヌクレアーゼ酵素で処理されて、例えば約4℃〜室温の温度で
約1時間まで、約2〜10mMのマグネシウムイオンの存在下で約50units /ml
まで遊離核酸 (酵素は、好ましく重要には、DNase活性を有し、また、Be
nzonase(TM)のように、それはRNase活性を有するであろう)を
分解する。しかしながら、アフィニティー精製ステップは、別個のDNase処
理ステップが不必要である材料中のDNAの含有量を十分に減少させることがで
きることをしばしば見い出すことができる。更に、Benzonase又は同様
の酵素を用いる場合、ヘパリン及びヘパリン−カラム並びに同様の材料のための
酵素のアフィニティーの点でいくらかの注意が必要であり、このような場合、ア
フィニティーカラムからの最終的なウイルス溶出物が実質的にBenzonas
e酵素を含まないように条件を確実にすることが要求される。
【0031】 中間ウイルス含有液は、HiTrap(TM)調製カラムの形態でPharmacia
Biotech から得ることができる(高架橋アガロースゲルに基づく)Pharma
cia Heparin HPカラムクロマトグラフィー (例えば約34ミクロ
ン直径のもの)で精製することができる。ウイルス適用の比率は、例えばカラム
材料5ml当り、例えば約1.3ml/分の流速で供給して、約8×106 pfu /ml
のウイルス濃度で約300mlであり得る。約138mM NaClで始めて1.5
M NaClまで、例えば約10カラム容量にわたって上昇させる塩類溶液勾配
で、この精製ステップの一例でこのカラムの形態を用いて、溶出物中のウイルス
突破は、約230分の流れでおこり、この時点で、約3.5×109 pfu がカラ
ムを通過し、約1.2×108 pfu が溶出液中に現れる。約1013pfu /mlまで
のウイルスが、この吸着カラム上に理論的に蓄積し得ると予想され、実際は約1
〜2×109 pfu /mlまで可能である。あるいは、アフィニティー試薬は、一般
に同様の方法で用いられる上述のようなMerck(Darmstadt)から
のFractogel(TM)EMD SO3 650Mのビーズであり得、例
えばウイルスは、例えば0.8M塩化ナトリウム又は50μg/mlヘパリンを含
む担体液中に適用することができ、洗浄後に、1.5M塩化ナトリウムを含む溶
離液で溶出することができる。
【0032】 このステップの更なる例において、ヘパリン(ホスフェートpH7、10mM及び
NaCl 138mM中50μg/ml、低分子量のMonoporin(TM)注
入用医薬グレードヘパリン) 中Vero細胞培養物から遊離されるHSV−2ウ
イルス調製物を約3000rpm (c 1000g)で10分、遠心して次に5ミ
クロンフィルターを介してろ過した。上述のヘパリンカラムを5カラム容量のホ
スフェート緩衝塩類溶液で洗うことにより調製した。約100mlのウイルスろ液
(約7×107 pfu /ml)をカラムに充填した。緩衝0.7M塩類溶液の5〜1
0カラム容量で洗った後、ウイルスを緩衝1.5M塩類溶液で分画的に溶出し、
280nmの吸光度のピークを含む画分を収集した。得られた生成物は、2ng未満
のDNA(107 pfu ウイルス当り)及び1μg未満のタンパク質を有し、約2
×109 pfu /mlの濃度で収集した。それは、約108 pfu /mlの等張濃度に希
釈して凍結し又は保存しもしくは用いることができた。
【0033】 カラムからのウイルスの優れた回収を達成することができることが明らかであ
る。 特定の(あまり好ましくはない)使用の例において、任意的な更なる精製ステ
ップとして、必要に応じて、中間ウイルス含有液を、例えばFiltron(T
M)又は他の接線(tangential)クロスフロー装置で500kD排除の
フィルター/膜を用いて、1000ml/分の再循環速度、100ml/分のろ過速
度、及び138mM塩化ナトリウムを含む100mlクエン酸ナトリウム0.01M
pH7.25の逆流を用いて、接線クロスフローろ過(デアフィルトレーション
)にかけることができる。
【0034】 クロスフロー限外ろ過ステップからの保持物は、任意に必要に応じてクエン酸
/塩類緩衝液の5〜10容量に対するディアフィルトレーションにより処理する
ことができ、その保持物は、最終的に、任意に同じ緩衝液を用いる約0.45ミ
クロン〜5ミクロンのフィルターでのろ過の後に、0.2ミクロン(滅菌)ろ過
にかけることができる。必要に応じて、このステップは、適切な安定化剤、例え
ば安定化タンパク質、例えば約20mg/mlのヒト血清アルブミン中約20mg/ml
までのウイルス調製物を含む液体を作るために用いることができる。フィルター
をウイルス調製物を処理するために用いる前に、同じ緩衝液中に同じ安定化剤を
含む液体でフィルターを予め洗うことが時に、有用であり得る。
【0035】 生じた産物は、残留DNAのレベルが満足できる低さであり得る塩類緩衝液及
び安定化剤、例えば安定化タンパク質中ウイルス粒子の懸濁液として得ることが
できる。 記載されるもののようなプロテアーゼからの収率は、例えばウイルス粒子を遊
離するための超音波細胞破壊、次の細胞デブリスからのウイルス粒子の分離に関
する方法との比較により、有用で優れていることが見い出されている。
【0036】 本発明は、例えば好ましい実施形態において、上述の例に従って、ワクチン使
用のための遺伝的に無能化されたHSV−2ウイルスの培養及び収集に有用に適
用することができ、ここでウイルスは、感染性の新しいウイルス粒子の生産のた
めに本質的なgH遺伝子に関して欠失を有し、組換えられており、ウイルスゲノ
ムから失われたウイルスgH遺伝子を発現することができる細胞系で培養できる
。これは、例えばWO92/05263号及びWO94/21807号明細書に
記載される(A. Forresterら、J. Virol 66 (1992) 341〜348, H. E. Farvellら
、J. Virol. 68 (1994) 927 〜932)及びC. McLean ら、J. Infect. Dis 170 (19
94) 1100〜1109も参照のこと)。
【0037】 本発明及び開示は本明細書に記載される方法及び組成物並びに得られた産物に
、並びに本明細書及び請求の範囲に言及され記載されるステップ及び特徴の改変
及びバリエーションに及ぶ。これらは、ステップの順番及び選択の変化を含む、
ステップ及びその特徴の全てのコンビネーション及びサブコンビネーションを含
み、本明細書で引用される文献は、全ての目的のためにそれらの全体が引用によ
り本明細書に組み込まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 オキーフェ,ロデリック サイモン イギリス国,エセックス シービー11 4 ディーエヌ,サフロン ウォルデン,ルー ムピッツ ウェイ 65 (72)発明者 スレーター,ニーゲル ケネス ハリー イギリス国,ウエスト ミッドランズ ビ ー72 1エルイー,サットン コールドフ ィールド,セント バーナーズ ロード 3,シェンストーン ハウス 3 Fターム(参考) 4B065 AA90X AA95X BB01 BB19 BC03 BC50 BD14 BD15 CA45 4C085 AA03 BA78 CC08 DD21 DD33 DD38 DD42 DD84

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘルペスウイルス調製物、例えば培養された感染性のヒト単
    純ヘルペスウイルス(HSV)タイプ2調製物を精製するため方法であって、(
    a)精製すべきヘルペスウイルス含有組成物を、ヘパリンに対してアフィニティ
    ーを有する材料に結合することができるスルフェート又はスルホネート含有結合
    基を有する固相を含むアフィニティー結合試薬に接触させることにより前記ヘル
    ペスウイルスを前記アフィニティー結合試薬に結合させ、(b)該ヘルペスウイ
    ルスを有するアフィニティー結合試薬を洗浄し、そして(c)該結合試薬から前
    記ヘルペスウイルスを溶出することを含む方法。
  2. 【請求項2】 後に、前記ヘルペスウイルスを医薬として許容される担体又
    は賦形剤と共に調剤し、そして任意にその調製物を滅菌して凍結又は凍結乾燥す
    る更なるステップを含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アフィニティー結合試薬がスルフェート含有結合基、例
    えばスルフェート及び非イオン性極性基を含む結合基を有することを特徴とする
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アフィニティー結合試薬が、硫酸化ポリサッカライド基
    、例えばヘパリン又はデキストランスルフェートを有することを特徴とする請求
    項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記アフィニティー結合試薬が、スルホイソブチル基により
    置換されたペンダントポリアクリルアミド鎖を有することを特徴とする請求項3
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (i)前記ヘルペスウイルスに感染した宿主細胞を培養し、
    (ii)好ましくは溶出プロセスにより、培養物からウイルスを収集し、そして(i
    ii)該ウイルスのための硫酸化又はスルホン化アフィニティー結合剤を有する固
    相を用いて、収集されたウイルスをアフィニティー精製することにより、培養物
    からヘルペスウイルスの精製された調製物を得ることを含む請求項1に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ウイルスが、約0.4Mより高い濃度の塩化ナトリウム
    もしくは他の医薬として許容される塩、又は硫酸化もしくはスルホン化ポリサッ
    カライドのいずれかを含む液体からのアフィニティー試薬に適用され、前記溶出
    が、硫酸化もしくはスルホン化ポリサッカライド溶離液、又は塩類溶離液のいず
    れかを含む溶離液で行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ステップ(iii)に用いられるアフィニティー試薬が、請求項
    3〜5のいずれかに定義されるものであることを特徴とする請求項6又は7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 感染性ヘルペスウイルス、例えば単純ヘルペスウイルスタイ
    プ2を含むワクチンの製造のための先の請求項のいずれかに記載の方法。
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