JP2002504027A - エンドミルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ｃＢＮまたはＰＣＤの切れ刃を備えたエンドミルに関し、そしてエンドミルは、柄部と柄にろう付けされたｃＢＮまたはＰＣＤを含有する部分とから成る。後者の部分は円板状であり、超硬質材料が、溝内の外囲面に存在して一方の端部面から他方の端部面まで延在している。円板を柄にろう付け後、得られたボディーを、超硬質材料で形成された切れ刃を有するエンドミルに研削する。好ましい実施態様においては、柄はタングを備え、タングに対向して超硬質材料を含有する部分がろう付けされる。こらは、ろう付け接合部の破壊の危険を最小限にし、且つ低価格を達成できる幾つかの切れ刃を備えたエンドミルを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】 エンドミルの製造方法 本発明は、切れ刃にｃＢＮ（立方晶窒化硼素）またはＰＣＤ（多結晶ダイヤモ ンド）を備えたエンドミル、及びその製造方法に関する。本製造方法は、従来の 方法に比較して価格を削減することを目的とする。 エンドミルは、溝、ポケット及びすり割りの切削加工に使用され、且つ端部に 切れ刃を備えた環状のホルダーを含んでなる。これは高速度鋼または中実の超硬 合金から作ることができるが、切削手段として超硬合金インサートを備えた鋼の ホルダーを含む。特別の適用に対しては、ＰＣＤのような超硬質材料で形成され た切れ刃を備える金属切削インサートが、黄銅、マグネシウム及びアルミニウム 等の非鉄合金を加工するために一般的に使用されるのに対して、ｃＢＮのような 超硬質砥粒から形成された切れ刃を備えたインサートは、鋳鉄及び硬化した鋼等 の機械加工に使用される。 今日市場には種々の形式のｃＢＮまたはＰＣＤのエンドミルがある。これらを 製造する方法には、実質的には２種類の方法がある。一つの方法は、ｃＢＮまた はＰＣＤの粉末を高温高圧の下でむくの環状ボディーに焼結することを含み、こ のボディーはその柄にろう付けされエンドミルに仕上げられる。別の方法は、高 温高圧の下でｃＢＮまたはＰＣＤの層を、一般的には超硬合金である基板に結合 し、それを小さな部品すなわち「チップ」に切り出すことを含む。これらのチッ プは、その後超硬合金の棒にろう付けされて仕上げ形状に研削加工される。この ような方法で製造された工具は、仕上げ加工する以前に製品に多くの工程が必要 であるので、通常は非常に 高価になる。 したがって、本発明の目的は、幾つかの切れ刃を備えたエンドミルを実質的に 低価格で達成できる方法を提供することである。 図１は本発明の方法の趣旨を示し、 １は、切削部分を形成する構成部であり、 ２は、柄であり、 ３は、ろう付け接続部であり、 ４は、タングであり、且つ ５は、切れ刃を表した構成部１の頂部である。 本発明の方法にしたがい、開始点は超硬合金の円板であり、米国特許第５，６ ７６，４９６号の技術にしたがい、超硬質ボディーを備え、好ましく＞１０ｗｔ ％のバインダー層含有量を有する。超硬合金の円板は、好ましくは中心穴を備え 、円、矩形、三角形またはその他の形状の横断面を有する超硬合金の棒から作ら れる。この棒に、一つまたは複数の溝が、長さ全長に渡り棒の軸に平行に研削加 工される。溝は真っ直ぐであるが、螺旋状にすることもできる。溝の数及び溝の 位置は、製造すべき円板の形式に依存する。溝の形状は種々の方法で形成される 。しかしながら、溝は丸または面状にすることが重要である。溝の大きさは、実 質的に切削加工が超硬質材料によって成されるようにする必要がある。高圧（Ｈ Ｐ）及び高温（ＨＴ）での焼結後、この棒は所望の厚みの円板に切断される。 上記の代わりに、一つまたは複数の超硬合金の円板に少なくとも一つの溝を、 研削加工してｃＢＮ及び／またはダイヤモンドを含有する粉末混合物で充填し、 その後ｃＢＮ及び／またはダイヤモンドを安定にする所定の温度と圧力で処理す る。この処理の際に、円板はそれぞれ互いに離れ離れにして、円板が互いに焼結 されないようにする。 柄２は、好ましくは＞１０ｗｔ％のバインダー層含有量を有する超硬合金で作 られる。柄の直径は、超硬質材料を含む円板の直径よりいくぶん小さくする。こ の柄の別の端部には締結手段が備えられる。 その後ＰＣＤ／ｃＢＮの円板が柄に対してろう付けされる。 好ましい実施態様においては、ＰＣＤ／ｃＢＮの円板がろう付けされた柄の端 部は、タング４の形状に研削加工される。タングの形状は一般的に環状であるが 、代わりにテーパー、矩形、三角形、楕円形または他の非円形状にすることがで きる。タングの直径は柄の直径の約１５〜４０％であり（または等しい）、かつ 円板１の中央穴内に適合して作られるが、タングはこの中央穴の全長を貫通して 延在してはならない。 その後ＰＣＤ／ｃＢＮの円板が、案内部及びろう付け接合部３のようにタング を使用して柄に対してろう付けされる。本発明にしたがい、ろう付けは実質的に タングにのみする。これがろう付け接合部の破壊の危険を最小にする。 ろう付け後、得られた工具は、図１に頂部５で示すように切れ刃が超硬質ボデ ィーから形成されるように研削される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ｃＢＮまたはＰＣＤの切れ刃を備え、柄部と、柄にろう付けされたｃＢＮ またはＰＣＤを含む部分とから成るエンドミルであって、 前記柄は、タングを備え、かつ前記タングに対向して、超硬質材料を含む前記 部分がろう付けされたことを特徴とするエンドミル。 ２．前記タングが丸いことを特徴とする請求項１記載のエンドミル。 ３．前記タングがテーパー状であることを特徴とする請求項１記載のエンドミ ル。 ４．前記タングが非円形状であることを特徴とする請求項１記載のエンドミル 。 ５．前記タングが、少なくとも部分的に超硬質材料を含有する前記部分へと延 在することを特徴とする請求項１記載のエンドミル。 ６．ｃＢＮまたはＰＣＤの少なくとも一つの切れ刃を備え、柄部とｃＢＮまた はＰＣＤを含有する部分とから成るエンドミルの製造方法であって、 溝内の外囲面に一方の端部面から他方の端部面まで延在している少なくとも一 つの超硬質材料のボディーを備えた環状の横断面を有する超硬合金の円板を用意 する工程、 前記超硬合金の円板を柄にろう付けする工程、及び 得られたボディーを研削加工して、超硬質材料で形成された切れ刃を備えたエ ンドミルを形成する工程、 を特徴とするエンドミルの製造方法。 ７．超硬合金の棒を用意する工程、 前記棒の少なくとも一つの溝を研削加工する工程、 前記溝をｃＢＮ及び／またはダイヤモンドを含有する粉末混合物で充填する工 程、及び 前記超硬合金の棒を所定の温度と圧力で熱処理して、ｃＢＮ及び／またはダイ ヤモンドを安定にして且つ前記棒を円板に切断する工程、 を用いて超硬合金の円板を製造することを特徴とする請求項６記載の方法。 ８．一つまたは複数の超硬合金の円板を用意する工程、 少なくとも一つの溝を前記円板に研削加工する工程、 前記円板の溝をｃＢＮ及び／またはダイヤモンドを含有する粉末混合物で充填 する工程、及び 前記円板が互いに焼結されないように、それぞれ互いに離れ離れにして、前記 超硬合金の棒を所定の温度と圧力で熱処理し、且つｃＢＮ及び／またはダイヤモ ンドを安定にする工程、 を用いて前記超硬合金の円板が製造されることを特徴とする請求項６〜８のいず れか１項に記載の方法。 ９．前記柄部の端部に形成されたタングと、前記超硬質材料を含有する部分を 貫通して少なくとも一部に延在する穴とを介して、前記柄部が超硬質材料を含有 する部分にろう付けされる工程、 をことを特徴とする請求項６〜８のいずれか１項に記載の方法。 １０．請求項６〜８のいずれか１項にしたがう製造物。