JP2002503799A - 回転再生式熱交換器のロータ側部を通して熱交換バスケットを半径方向に取り出す方法 - Google Patents

回転再生式熱交換器のロータ側部を通して熱交換バスケットを半径方向に取り出す方法

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JP2002503799A
JP2002503799A JP2000531702A JP2000531702A JP2002503799A JP 2002503799 A JP2002503799 A JP 2002503799A JP 2000531702 A JP2000531702 A JP 2000531702A JP 2000531702 A JP2000531702 A JP 2000531702A JP 2002503799 A JP2002503799 A JP 2002503799A
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Abstract

(57)【要約】 回転再生式空気予熱器用の熱交換バスケット(22)は、ダクト端からの軸方向ではなくて半径方向にロータ(14)内に装填されている。ロータ(14)は複数の仕切り板(34)により複数のセクター(20)に分割され、また支持格子(40)が各ロータセクター(20)に設けられて、バスケット(20)が格子(40)上に位置されて支持されている。バスケット(22)は、レバー部分と、傾斜縁(50)を有するフック部分(46)とを包含する取出し用ラグ又はツール(44)を用いて、ロータ(14)から取り出される。すなわち、傾斜縁(50)及びそれからフック部分(46)の全体がバスケット(22)の外側縁の下に挿入され、それからレバー部分を用いて回転させられ、これによりフック部分(46)がバスケット(22)に係合する。それから、ラグ又はツール(44)が外方へ引張られて、バスケット(22)を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は、一般には回転再生式熱交換器に関し、より詳細には、モジュール型
熱交換バスケットをロータから取り出す方法に関する。
【0002】 回転再生式熱交換器は、例えば煙道ガス流れのような熱い一方のガス流れから
例えば燃焼用空気のような冷たい他方のガス流れに熱を伝達するのに用いられて
いる。このような回転再生式熱交換器におけるロータは多数の熱吸収材料を収容
し、これらの熱吸収材料は最初に熱いガス流れ用通路内に位置され、ここで熱い
ガス流れの熱が熱吸収材料によって吸収される。それから、ロータが回転すると
、熱吸収材料は冷たいガス流れ用通路に入り、ここで熱が熱吸収材料から冷たい
ガス流れに伝達される。
【0003】 そして、例えば回転再生式空気予熱器のような典型的な回転再生式熱交換器に
おいては、円筒形のロータが垂直中央ロータ柱に取り付けられている。このロー
タは、中央ロータ柱からロータの外周シェルにまで延びる複数の半径方向仕切り
板によって複数の扇形区画室に分割されている。これらの扇形区画室には、複数
のモジュール型熱交換バスケットが装填されている。そして、これらの熱交換バ
スケットは一般には積重ねた板の様な要素から成る多数の熱吸収材料を収容して
いる。
【0004】 また、ロータはハウジングにより囲繞されている。そして、ロータの両端は、
熱いガス入口ダクトと冷たいガス出口ダクトとの間及び熱いガス出口ダクトと冷
たいガス入口ダクトとの間にそれぞれ設けられてハウジングを熱いガス側と冷た
いガス側とに分割するセクター板によって部分的に覆われている。更に、熱交換
器の作動効率を改善するために、従来から、ロータの両端にそれぞれ半径方向シ
ールと称されているシールを設けることが行われており、これらのシールはセク
ター板に近接して設けられ、ロータの両端における熱いガス側と冷たいガス側と
の間のガス流れを最少にする。これらのシールは、通常、仕切り板の縁に設けら
れている。
【0005】 しかして、一型式のモジュール型熱交換バスケットは、開口フレームを包含し
、開口のない連続した側壁を有していない。そして、これらのバスケットはロー
タ内にその頂部端(ダクト端)から装填され、また、ステープレートが半径方向
において隣接するバスケット間に設置されて、これらのバスケットを支持する。
この場合、バスケットをロータ内に自由に入れることができるようにするために
は、バスケットを仕切り板とステープレートとにより形成された区画室よりも小
さなものにする必要があり、その結果隙間が生じてしまう。したがって、必要熱
交換表面を得るためには、正面面積をその隙間分だけ大きくしなければならず、
それ故大型のロータになってしまう。また、各バスケットのまわりに空気(冷た
いガス)及び煙道ガス(熱いガス)のバイパスを許す隙間が存在し、このため熱
効率が減少する。
【0006】 他の型式において、ロータは、バスケットをダクト端を通しての軸方向ではな
くてロータの側部を通して半径方向に装填又は取り出すことができるように構成
されている。バスケットは各セクター内に位置されて支持され、その結果これら
のバスケットはまた仕切り板間の支持体として機能すると共にロータ構体を強化
せしめる働きをなし、かつバイパス隙間を減少せしめる。バスケットは、ロータ
の各端における仕切り板間及び高さを異にして設けられたバスケット間に固定さ
れている格子上に支持されている。もしバスケットがまた仕切り板間の支持体と
して機能する場合には、各ロータセクターの扇形のテーパ角度が各バスケットの
扇形のテーパ角度よりも小さくされ、その結果、各バスケットの内側端が仕切り
板に接触する前に、各バスケットの外側端が仕切り板に接触することができる。
【0007】 しかして、バスケット、特に仕切り板に接触しているバスケットをロータ側部
から取り出す場合に存在する問題は、バスケットを点検するために又は新しい熱
伝達表面を入れたバスケットに取り替えるために、バスケットを取り出すのが困
難であることである。すなわち、この取り出しはバスケットが支持格子を横切っ
て滑動することを必要とし、またアクセスが制限されることにより取り出しが複
雑とされる。更に、もしバスケットが末端の下側縁以外のところから引張られた
場合には、バスケットは格子支持棒の方に傾いて動きがとれなくなりやすい。
【0008】
【発明の概要】
本発明は、回転再生式空気予熱器の側部を通して半径方向に熱交換バスケット
を取り出す新規な方法に関する。本発明の方法は、ラグ装置をバスケットの下部
外側縁の下に挿入して、バスケットの下部外側縁を制限した距離持ち上げ、それ
からラグ装置を回転せしめてバスケットにフック掛けし、それからラグ装置を引
張って、バスケットをロータの外へ引き出すものである。
【0009】
【好適な実施例の説明】
図面の図1は、典型的な回転再生式空気予熱器又は空気加熱器を一部断面にし
て示す斜視図である。この空気予熱器はハウジング12を包含し、このハウジン
グ12の中にはロータ14が矢印18により示される方向に回転できるよう駆動
軸又は柱16に取り付けられている。ロータ14は複数の扇形区画室すなわちセ
クター20から成っており、各セクター20は多数のモジュール型バスケット2
2を収容すると共に、各セクター20は仕切り板34によって限定されている。
各バスケット22は、熱交換表面を収容する。ハウジング12の頂部は、流体流
れを通さないセクター板24によって煙道ガス側と空気側とに分割されている。
また、図1に示したセクター板24と対応する他のセクター板がハウジング12
の底部に設置されている。熱い煙道ガスは、ガス入口ダクト26を通して空気予
熱器内に入り、それからロータ14を通して流れるときに熱をロータ14に伝達
し、その後ガス出口ダクト28を通して出る。煙道ガスの流れと反対方向に流れ
る空気は、空気入口ダクト30を通して空気予熱器内に入り、それからロータ1
4を通して流れるときに熱をロータ14から奪い取り、その後空気出口ダクト3
2を通して出る。モジュール型バスケット22は、カバー板38を取り外し、バ
スケット22を各セクター20内に半径方向へ滑動せしめることにより、ロータ
シェル36を通してロータ14内に装填される。
【0010】 次に図2を参照するに、図2はロータの一部分を断面にして示す平面図であっ
て、ロータの中央部分36とロータシェル38との間を半径方向に延びている仕
切り板34が断面で示されている。この図2は、モジュール型バスケットが取り
付けられる前の状態を示している。仕切り板34間には、支持格子40が設けら
れている。これらの支持格子40は、複数の部材42から形成され、通常トラス
の様な構造体とされる。すなわち、設計上バスケットを支持する構造としては、
通常、適当に所望されるトラスの構造体が用いられる。そして、トラス構造体の
支持格子40は例えば溶接によって仕切り板34に取り付けられる。従来と同じ
ように、各セクター内には複数の格子が高さを異にして設けられている。
【0011】 本発明のバスケットは、ロータの頂部端からではなくてロータの周囲部の側部
を通してロータの中に配置される。前述したように、バスケットをロータの頂部
端から装填するときには、十分大きな隙間を設けなければならず、このためステ
ープレートを半径方向において隣接するバスケット間に設置してこれらのバスケ
ットを適所に保持するようにしなければならない。そして、各バスケットのまわ
りに隙間があるということは、一定の大きさの熱交換表面と適合するために空気
予熱器に追加の正面(端)面積を要求することを意味する。これに対し、バスケ
ットをロータの側部から装填するときには、非常に小さな隙間が必要とされるだ
けであり、バスケットをセクター内に互いに緊密に入れることができ、その結果
大きな隙間は除去される。そして、これにより、ステープレートを設ける必要が
なくなると共に、特定の大きさの熱交換表面のために必要とされる空気予熱器の
所要正面面積が減少される。
【0012】 図3は、図2に示したロータの同じ部分を断面にして示す平面図であるが、バ
スケット22が格子40(図2は示されているが、図3には示されていない)の
適所に載っている状態を示す。勿論、従来と同じように、通常各セクター内には
、図4に示されるように、複数の格子及びモジュール型バスケットが高さを異に
して設けられる。図3は好適な構成を示し、モジュール型バスケット22がセク
ター20の扇形のテーパ角度より大きい扇形のテーパ角度で形成されている。こ
れらのバスケットは、その外側角部が仕切り板に接触するまで押し込まれること
によって、ロータの側部から順次挿入される。それから、これらのバスケットは
、少なくとも最も外側のバスケットが仕切り板に適当にピン止めされることによ
って、適所に固定される。このような構成に関しては、米国特許第5,485,
877号が参照される。
【0013】 図4は、ロータの一部分の断面図であって、適所に高さを異にして配列された
複数の熱交換バスケット22を示す。これらのバスケット22は仕切り板34に
取り付けられている格子40上に支持されており、仕切り板34のひとつがこの
図4に示されている。この図4には、また、バスケット22をロータから取り出
すために本発明の方法において使用される取出し用ラグ44が示されている。こ
の取出し用ラグ44及びラグの使用を包含する取出し方法は、図5〜図7に一層
明瞭に示されている。
【0014】 図5の等角図に示されるように、取出し用ラグ44は平らな金属板から成り、
この金属板はその一端に曲がりフック部分46を有すると共にその他端に引張り
ケーブルを取り付けるための穴48を有する。フック部分46の端は、図6に示
されるように、取出し用ラグ44をバスケット22の下に挿入できるようにする
ために、相当小さくて鋭い傾斜縁50を形成するように傾斜されている。取出し
用ラグ44は、また、フック部分46に形成された切欠き52を有し、この切欠
き52は典型的なバスケット保持又はタイ棒をまたいで係合するように形成され
ている。これらのタイ棒は、各バスケットの底部の中央に沿って半径方向に延び
てバスケットの内側端及び外側端に固定される部材である。
【0015】 ひとつのタイ棒54が図6及び図7に示されており、タイ棒のこの示されてい
る部分は格子40上のバスケット22の底部外側角部の部分である。バスケット
は、バスケット囲いの外側端部分56と、同バスケット囲いの側部分58とを包
含する。そして、タイ棒54は外側端部分56の底部外側縁に取り付けられてい
る。図6において、取出し用ラグ44はその傾斜縁50がバスケット22の下に
挿入されている状態を示されている。これは、通常、取出し用ラグを単にハンマ
ーで打つことにより行われる。図6に見ることができるように、これはバスケッ
ト22の底部外側縁を持ち上げて格子40から離すことを始める。そして、取出
し用ラグ44のフック部分46がバスケット22の下に十分な量挿入され、それ
から取出し用ラグ44は図7に示される位置にまで回転させられる。図7では見
ることができないけれども、これにより、取出し用ラグ44の切欠き52がタイ
棒54をまたぐ。取出し用ラグ44は、特に、バスケット22が格子40の上方
へ持ち上げられる距離がバスケットの頂部側で利用できる自由空間の大きさによ
りも小さくなるように、その厚さが決められている。この持上げ距離は、通常、
約1/4インチ(0.635cm)である。取出し用ラグ44が図7に示される
位置であるときに、ケーブル又は他の引張り手段が穴48に取り付けられ、それ
からバスケットがロータの外へ引張り出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転再生式空気予熱器を一部断面にして示す概略斜視図である。
【図2】 図1の空気予熱器のロータの一部分を断面にして示す平面図であって、仕切り
板間に設けられている支持格子を示している。
【図3】 図1の空気予熱器のロータの、図2に示された同じ部分を断面にして示す平面
図であって、支持格子上に載っているバスケットを示している。
【図4】 ロータの一部分の断面図であって、高さを異にして適所に配列された複数のバ
スケットを示している。
【図5】 未発明の取出し用ラグの等角図である。
【図6】 上記取出しラグの最初の使用状態を示す、ロータの一部分の断面図である。
【図7】 上記取出しラグの次の使用状態を示す、ロータの一部分の断面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月8日(2000.8.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 回転再生式熱交換器のロータ側部を通して熱交換バスケ ットを半径方向に取り出す方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【好適な実施例の説明】 図面の図1は、典型的な回転再生式空気予熱器又は空気加熱器を一部断面にし
て示す斜視図である。この空気予熱器はハウジング12を包含し、このハウジン
グ12の中にはロータ14が矢印18により示される方向に回転できるよう駆動
軸又は柱16に取り付けられている。ロータ14は複数の扇形区画室すなわちセ
クター20から成っており、各セクター20は多数のモジュール型バスケット2
2を収容すると共に、各セクター20は仕切り板34によって限定されている。
各バスケット22は、熱交換表面を収容する。ハウジング12の頂部は、流体流
れを通さないセクター板24によって煙道ガス側と空気側とに分割されている。
また、図1に示したセクター板24と対応する他のセクター板がハウジング12
の底部に設置されている。熱い煙道ガスは、ガス入口ダクト26を通して空気予
熱器内に入り、それからロータ14を通して流れるときに熱をロータ14に伝達
し、その後ガス出口ダクト28を通して出る。煙道ガスの流れと反対方向に流れ
る空気は、空気入口ダクト30を通して空気予熱器内に入り、それからロータ1
4を通して流れるときに熱をロータ14から奪い取り、その後空気出口ダクト3
2を通して出る。モジュール型バスケット22は、カバー板37を取り外し、バ
スケット22を各セクター20内に半径方向へ滑動せしめることにより、ロータ
シェル38を通してロータ14内に装填される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 図3は、図2に示したロータの同じ部分を断面にして示す平面図であるが、バ
スケット22が格子40(図2は示されているが、図3には示されていない)の
適所に載っている状態を示す。勿論、従来と同じように、通常各セクター内には
、図4に示されるように、複数の格子及びモジュール型バスケットが高さを異に
して設けられる。図3は好適な構成を示し、モジュール型バスケット22がセク
ター20の扇形のテーパ角度より大きい扇形のテーパ角度で形成され、その結果 、各バスケットの内側端22bが仕切り板34に接触する前に、各バスケットの 外側端22aが仕切り板34に接触することができる 。これらのバスケット22 は、その外側角部22aが仕切り板34に接触するまで押し込まれることによっ
て、ロータの側部から順次挿入される。それから、これらのバスケット22は、
少なくとも最も外側のバスケットが仕切り板34に適当にピン止めされることに
よって、適所に固定される。このような構成に関しては、米国特許第5,485
,877号が参照される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転再生式空気予熱器のロータ側部を通して熱交換バスケットを半径方向に取
    り出す方法であって、前記バスケットが前記ロータ内の支持格子上に支持され、
    また前記バスケットが下部外側縁を有し、更に前記バスケットが少なくとも前記
    外側縁を横切って延びている部材を包含しているものにおいて、 a.レバー部分とフック部分とを包含すると共に、前記フック部分に傾斜縁を
    有している取出し用ツールを用意する段階と、 b.前記フック部分の前記傾斜縁を前記バスケットのひとつと前記支持格子と
    の間に挿入する段階と、 c.前記フック部分を前記ひとつのバスケットの下に押し込んで、前記ひとつ
    のバスケットを前記支持格子の上方へ持ち上げる段階と、 d.前記取出し用ツールの前記レバー部分を回転せしめて、前記フック部分を
    、前記バスケットの前記下部外側縁を横切って延びている前記部材に係合せしめ
    る段階と、 e.前記取出し用ツールを半径方向外側に引張って、前記バスケットを前記ロ
    ータの側部から外へ取り出す段階と、 を包含する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記取出し用ツールが前記レバー部分に穴を包
    含し、前記引張りの段階がケーブルを前記穴に取り付けて前記ケーブルを引張る
    段階から成る方法。
JP2000531702A 1998-02-11 1998-09-03 回転再生式熱交換器のロータ側部を通して熱交換バスケットを半径方向に取り出す方法 Pending JP2002503799A (ja)

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