JP2002503079A - 配電盤キャビネットの壁部材に取り付けるための送風機 - Google Patents

配電盤キャビネットの壁部材に取り付けるための送風機

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、換気用間隙を備えた、配電盤の壁部材に取り付けるための、入口側固定面及び出口側固定面を備えた送風機に関する。できるだけ渦流のない、またせき止めのない空気流を得るために入口側固定面と出口側固定面とが互いに鋭角を成して配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、換気用間隙を備えた配電盤の壁部材に取り付けるための、入口側固
定面及び出口側固定面を備えた送風機（ファン）に関する。
【０００２】 このような形式の送風機は、配電盤キャビネット内部から熱い空気を吸込んで
、この熱い空気を冷却してから配電盤キャビネットに再び戻し案内するようにな
っている。このような送風機においては、壁部材が有利には２重壁状に構成され
ていて、熱交換器として働く。内側の壁部材だけが、１つ又は多数の送風機を組
み付けるための複数の間隙を備えている。この場合、冷却された空気は、この冷
却された空気のための侵入開口としての、送風機によって覆われていない間隙を
介して通過するようになっている。空気の装入を最適にするために、送風機は有
利には壁部材の上側の領域に組み付けられる。
【０００３】 冷却の効率は、熱交換器の２つの壁部材の間隔を非常に小さく維持する必要が
あることによって、不都合な影響を受ける。吸い込まれた空気流は、外側の歩合
に衝突し、これによって渦流が形成され、従ってせき止めが生じる。
【０００４】 そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の送風機を改良して、吸い込まれた
空気の流れが改善され、それによって熱交換器の通過を簡単な形式で最適なもの
にし、それによって効率を高めることである。
【０００５】 この課題は、入口側固定面と出口側固定面とが互いに鋭角を成して配置されて
いることによって解決される。
【０００６】 互いに傾斜した固定面によって、送風機は熱交換器に結合され、空気が配電盤
キャビネット内部の上側領域から吸い込まれ、熱交換器に供給される空気流が既
に、低い位置に存在する侵入開口に向けられた運動分力を有し、それによって熱
交換器の外側の壁部材に対する衝突が著しく減少されるようになっている。
【０００７】 固定面の傾斜は、本発明の実施態様によれば、送風機ケーシングが２つのケー
シング部分から構成されており、これらのケーシング部分が同じ固定フランジで
終わっていて、これらの固定フランジが互いに鋭角を成して配置されていて、入
口側固定面と出口側固定面とを規定していることによって、得られる。
【０００８】 本発明の別の実施態様に従って、送風機ケーシングの入口側と出口側とが同一
に構成されていて、互いに平行に向けられた固定フランジを有しており、一方の
固定フランジが、入口側固定面及び出口側固定面を固定していて、他方の固定フ
ランジが中間ケーシングの入口側固定面と結合されているか又は結合可能であり
、中間ケーシングが出口側固定面を有していて、この出口側固定面が前記入口側
固定面に対して鋭角を成して配置されていて壁部材と結合可能であることによっ
て、市販の送風機を挿入することが可能である。
【０００９】 いずれの場合も、送風機は入口側及び出口側で交換して組み付けることができ
るので、吸込み用送風機又は圧縮用送風機として駆動することができる。
【００１０】 また、送風機ケーシングの固定フランジが方形又は正方形に構成されており、
送風機ケーシングの固定フランジの固定受容部と中間ケーシングの入口側固定面
の固定受容部とが、互いに合致していることによって、送風機の選択的な挿入が
簡略化される。
【００１１】 中間ケーシングと壁部材とを結合するために、中間ケーシングの出口側固定面
が、固定ねじのための固定用孔を備えていて、これらの固定用孔が壁部材の間隙
の領域のねじ受容部内にねじ込み可能である。
【００１２】 中間ケーシングは、侵入開口を備えた入口側固定面と出口開口を備えた出口側
固定面との間で壁部分によって閉鎖されている。送風機は有利にはフィルタ送風
機として構成されている。
【００１３】 以下に、図面に示した実施例を用いて本発明の詳しく説明する。
【００１４】 図１は、熱交換器として用いられる２重壁状の壁部材と、この壁部材に取り付
けられた本発明による送風機とを備えた配電盤キャビネットの部分図である。
【００１５】 図２は、中間ケーシングに結合可能である、互いに平行に延びる固定フランジ
を備えた市販の直方体状の送風機を示す図であって、その固定面は互いに鋭角を
成して位置している。
【００１６】 図１に示した部分図は、配電盤キャビネットの枠組み１０の垂直な脚辺部１１
を示しており、この脚辺部１１の上側に、水平な脚辺部１２及び１３が取り付け
られ、また下側に水平な脚辺部１４及び１５が取り付けられている。枠組み１０
の一方側は、内側の壁部材２１と外側の壁部材２０とから成る２重壁によって閉
鎖されている。内側の壁部材２１は正方形の間隙２２を有しており、この間隙２
２は、２つの壁部材２０と２１との間の中間室を介して互いに結合されている。
図示の実施例では、間隙２２は一対形式で、内側の壁部材２１の上側の領域と、
中央の領域と、下側の領域とに取り付けられている。２つの壁部材２０と２１と
の間の中間室は、複数の間隙を垂直方向で互いに接続する空気通路に分割されて
いてもよい。この構成では、２重壁状の壁は熱交換器として働き、配電盤キャビ
ネットから吸い込まれた熱い空気が外部空気によって冷却された外側の壁部材に
接触すると、冷却されて、送風機によって閉じられていない間隙２２を介して再
び配電盤キャビネット内室内に達する。内側の壁部材２１は、多数の部分壁部材
より組み立てられていてもよい。
【００１７】 送風機は、入口側固定面と出口側固定面とが互いに鋭角を成すように構成され
ている。従って、図１に示したように固定された送風機は空気を斜め上方から、
つまり配電盤キャビネットのカバー金属薄板の下側の最も熱い箇所から吸込む。
吸い込まれた空気流は、斜め下方に傾けられて、下方に向けられた分力(Kompone
nt)で外側の壁部材２０にぶつかる。従って、外側の壁部材２０にぶつかること によって、顕著な渦形成は行われず、またせき止めを生じないので、吸い込まれ
た空気流の流れに関連して著しく良好な形状が熱交換器を介して得られる。これ
によって熱交換器の著しく改善された効率が得られる。
【００１８】 入口側固定面と出口側固定面との間の鋭角の角度を傾けるために、多くの可能
性がある。送風機ケーシングは２つの部分に分割されており、これらのケーシン
グ部分は、これらのケーシング部分に接続された固定フランジと組み立てられた
状態で、互いに鋭角を成して位置している。この場合、送風機ユニットは２つの
方向で送風機ケーシング内に組み込まれるので、送風機は吸込み形送風機(Saug-
luefter)又は吹出し形送風機(Druck-Luefter)として構成することができる。
【００１９】 市販の直方体状の送風機ユニット３０を用いた送風機の有利な構成は図２に示
されている。これらの送風機ユニット３０は、互いに平行に延びる固定面３５及
び３６を規定する固定フランジ３１及び３２で終わっている。２つの固定フラン
ジ３１及び３２は同一形状であって、有利には正方形に構成されていて、同じ配
置で固定受容部３３及び３４を有している。送風機を壁に斜めに取り付けること
ができるようにするために、送風機ユニット３０は中間ケーシング４０に結合さ
れており、この場合、固定フランジ３１又は固定フランジ３２のいずれかを中間
ケーシング４０の入口側面４１に結合するための可能性が得られる。従って入口
側固定面４１の領域には、送風機ユニット３０の固定受容部３３若しくは３４に
合致する固定受容部４７が設けられている。中間ケーシング４０の入口側固定面
４１は中央の入口４２を有している。中間ケーシング４０の出口側で、フレーム
部分を備えた壁部４３，４４，４６は、出口側固定面４９を形成しており、この
出口側固定面４９は、入口側固定面４１に対して鋭角を成して位置している。壁
部４３，４４，４６は、出口側固定面４９内のフレーム部分と共に、出口開口４
５を開放している。ねじ５１によって、送風機ユニット３０は中間ケーシング４
０に固定される。
【００２０】 送風機ユニット３０と中間ケーシング４０とから組み立てられた送風機は、固
定ねじ５０で内側の壁部部材２１に固定される。固定ねじ５０は、中間ケーシン
グ４０のフレーム部分の固定用孔４８を通ってガイドされ、内側の壁部部材２１
のねじ受容部２３内にねじ込まれる。このねじ受容部２３は間隙２２の領域内に
配置されている。
【００２１】 図１に示したように取り付けられた送風機は、吸込み形送風機として使用され
る。送風機が吹出し形送風機として構成されている場合は、送風機は１８０゜回
転させられて、下側の間隙２２の領域内に下方に向かって斜めに取り付けられる
。この場合、空気は熱交換器を介して吸い込まれ、最も低い位置で冷却されて配
電盤キャビネット内室内に導入される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 熱交換器として用いられる２重壁状の壁部材と、この壁部材に取り付けられた
本発明による送風機とを備えた配電盤キャビネットの部分図である。
【図２】 中間ケーシングに結合可能である、互いに平行に延びる固定フランジを備えた
市販の直方体状の送風機を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年１月１４日（２０００．１．１４）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００１
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００１】 本発明は、換気用間隙を備えた配電盤キャビネットの壁部材に取り付けるため
の、入口側固定面及び出口側固定面を備えた送風機（ファン）であって、送風機
ユニットが入口側及び出口側で、互いに平行に整列された同じ形状の固定フラン
ジを有していて、該送風機ユニットと補助ケーシングとから構成されている形式
のものに関する。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００２
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００２】 このような形式の送風機ユニットは、種々異なる構成のものが公知であり、こ
の送風機ユニットは、一方の固定フランジ又は他方の固定フランジによって、壁
部材に直接結合可能である。このような形式の送風機ユニットは市販されていて
、種々異なる大きさで提供可能であって、種々異なる使用条件に適して用いられ
るようになっている。この場合、一般的には国際公開第９６／４１５１１号明細
書により公知であるように、入口側の固定面の領域内の空気流と出口側の固定面
の領域内の空気流とは同じように、これらの固定面に対して垂直に向けられてい
る。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００３
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００３】 " Patent Abstracts of Japan, Band 18, Nr. 480(E-1603), 8.9.94 "「英文 抄録第１８巻、第４８０号（Ｅ−１６０３）１９９４年９月８日」及び、特開平
０６１６４１７５号公報（Ricoh Co. Ltd.)より公知であるように、このような 形式の送風機ユニットは、冒頭に述べた形式の送風機として、互いに平行に延び
る固定面だけが中間ケーシングを用いて壁部材に取り付けられるようになってい
る。しかしながらこの場合、その入口側面若しくは出口側面は、従来のように壁
部材に対して平行に延びていて、送風機ユニットの流れ方向を変化させるように
なってはいない。流れ方向は従来のように、壁部材の換気用間隙及び固定面に対
して垂直である。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００４
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００４】 アメリカ合衆国特許第４６４８００７号明細書に示されているように、このよ
うな形式の送風機ユニットは、換気しようとするケーシング内で、空気流の方向
を変えるために壁部材の種々の傾斜領域に固定することができる。これはスペー
スの理由により、配電盤キャビネットの平らな壁部材においては不都合である。
何故ならば、送風機ユニットを、配電盤キャビネットの装着に応じて壁部材の種
々異なる箇所に取り付ける必要があるからである。
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００５
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００５】 冷却装置において特別に構成された換気装置を使用することも公知である。こ
の場合、送風機ユニットの入口側固定面と出口側固定面とは互いに鋭角を成して
おり、この場合、国際公開第８８／０１１２７号明細書に開示されているように
、送風機の作用は吸込み形送風機(Saug-Luefter)又は吹出し形送風機(Druck-Lue
fter)として前もって規定されている。さらにまたアメリカ合衆国特許第５５２ ８４５４号明細書によれば、送風機はそれぞれの使用箇所に応じてフィルタ送風
機として構成することもできる。
【手続補正６】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００６】 このような形式の送風機を配電盤キャビネットに使用する場合には、特別な要
求が課せられている。空気は種々異なる箇所でキャビネット内部から吸い込まれ
、種々異なる箇所でキャビネット内部に再び供給可能でなければならない。この
ためには、所与性（与えられた状態）に合致させるためにフレキシブルな組み付
けが前提となる。この場合、壁部材はしばしば２重壁状に構成されていて、空気
通路して使用され、しばしば熱交換器ケーシングとして使用される。外側の壁板
と内側の壁位置とから成る壁部材は著しく扁平な空気通路を形成し、この扁平な
空気通路は空気のせき止めを生ぜしめる。何故ならば、吸い込まれて、空気通路
に供給された空気流は外側の壁部材にぶつかって渦流を生ぜしめるからである。
しかも、市販の送風機ユニットが使用される場合には、空気流はその吸込み方向
で所与性に最適に合致させることができない。
【手続補正７】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００７
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００７】 そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の送風機を改良して、選択的に吸込
み形送風機又は吹出し形送風機として壁部材に組み付けることができるだけでは
なく、吸い込まれた空気流又は吹き出された空気流もその流れ方向で、換気用間
隙を有する壁部材に関連して所与性に合致させることもできるようなものを提供
することである。
【手続補正８】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００８
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００８】 この課題を解決した本発明によれば、送風機ユニットの固定フランジと中間ケ
ーシングの入口側固定面とが、互いに合致された固定受容部を備えていて、選択
的に回転させられた位置で互いに結合されており、中間ケーシングの入口側固定
面と出口側固定面とが互いに鋭角の角度を成しており、中間ケーシングが、出口
側固定面を介して入口側固定面の種々異なる傾斜方向で壁部材に取り付け可能で
ある。
【手続補正９】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００９
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００９】 このような送風機の構成においては、送風機ユニットが一方又は他方の固定フ
ランジで中間ケーシングの入口側固定面に結合することができるので、壁部材の
空気通路と送風機ユニットとの間の空気流は外側の壁板に対して垂直に向けられ
るのではなく、通過させるために役立つ運動分力を有するようになり、この運動
分力は、種々異なる所与性に応じて壁部材に対する中間ケーシングの種々異なる
組み付けによって影響を受け、変化することができる。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年４月１１日（２０００．４．１１）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 換気用間隙を備えた配電盤の壁部材に取り付けるための、入
    口側固定面及び出口側固定面を備えた送風機において、 入口側固定面（３５若しくは３６）と出口側固定面（４９）とが互いに鋭角を
    成して配置されていることを特徴とする、配電盤キャビネットの壁部材に取り付
    けるための送風機。
  2. 【請求項２】 送風機ケーシングが２つのケーシング部分から構成されてお
    り、これらのケーシング部分が同一形状の固定フランジ（３１，３２）で終わっ
    ていて、これらの固定フランジが互いに鋭角を成して配置されていて、入口側固
    定面と出口側固定面とを規定している、請求項１記載の送風機。
  3. 【請求項３】 送風機ケーシングの入口側と出口側とが同一に構成されてい
    て、互いに平行に向けられた固定フランジ（３１，３２）を有しており、一方の
    固定フランジ（３１若しくは３２）が、入口側固定面及び出口側固定面（３５若
    しくは３６）を固定していて、他方の固定フランジ（３６若しくは３５）が中間
    ケーシング（４０）の入口側固定面（４１）と結合されているか又は結合可能で
    あり、中間ケーシング（４０）が出口側固定面（４９）を有していて、この出口
    側固定面（４９）が前記入口側固定面（４１）に対して鋭角を成して配置されて
    いて壁部材（２１）と結合可能である、請求項１記載の送風機。
  4. 【請求項４】 送風機ケーシングの固定フランジ（３１，３２）が方形又は
    正方形に構成されており、送風機ケーシングの固定フランジ（３１，３２）の固
    定受容部（３３，３４）と中間ケーシング（４０）の入口側固定面（４１）の固
    定受容部（４７）とが、互いに合致している、請求項１から３までのいずれか１
    項記載の送風機。
  5. 【請求項５】 中間ケーシング（４０）の出口側固定面（４９）が、固定ね
    じ（５０）のための固定用孔（４８）を備えていて、これらの固定用孔が壁部材
    （２１）の間隙（２２）の領域のねじ受容部（２３）内にねじ込み可能である、
    請求項１から４までのいずれか１項記載の送風機。
  6. 【請求項６】 侵入開口（４２）を備えた入口側固定面と出口開口（４５）
    を備えた出口側固定面（４９）とが壁部分（４３，４４，４６）によって閉鎖さ
    れている、請求項１から５までのいずれか１項記載の送風機。
  7. 【請求項７】 フィルタ送風機として構成されている、請求項１から６まで
    のいずれか１項記載の送風機。
  8. 【請求項８】 吸込み形送風機又は吹出し形送風機として駆動可能である、
    請求項１から７までのいずれか１項記載の送風機。
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