JP2002374419A - 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム

Info

Publication number
JP2002374419A
JP2002374419A JP2001182081A JP2001182081A JP2002374419A JP 2002374419 A JP2002374419 A JP 2002374419A JP 2001182081 A JP2001182081 A JP 2001182081A JP 2001182081 A JP2001182081 A JP 2001182081A JP 2002374419 A JP2002374419 A JP 2002374419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coefficient
image
conversion
image component
image signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001182081A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Takahashi
直人 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001182081A priority Critical patent/JP2002374419A/ja
Publication of JP2002374419A publication Critical patent/JP2002374419A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像信号に対して周波数処理を施す際に、対
象としない画像成分が強調されることを抑制し、周波数
帯毎の画像成分を効率よく強調することができるように
する。 【解決手段】 入力画像信号を複数の周波数帯の画像成
分に分離部にて変換した後、累積分布曲線作成部にて上
記画像成分を用いて算出した画像成分の累積分布と、閾
値決定部にて決定された閾値とに基づいて、係数変換関
数作成部により変換関数を生成し、係数変換部により上
記変換関数に従って画像成分の係数値を変更し、係数値
が変更された画像成分を出力画像信号に合成部にて変換
するようにして、上記閾値に対応する係数値より大きい
画像成分の係数値を変更しない変換関数を生成し、閾値
に対応する係数値より大きい画像成分係数の係数値が変
更されることを抑止することができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置、画
像処理方法、記録媒体およびプログラムに関し、特に、
画像信号を周波数帯毎の画像成分に分けて画像成分を変
換処理する画像処理装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、放射線画像等のアナログ画像信号
をデジタル画像信号に変換し、上記デジタル画像信号に
対して周波数処理等の画像処理を施して、デジタル画像
信号に係る画像をCRT等の表示装置に表示したり、あ
るいはプリンタ等の出力装置を介して出力したりするこ
とが行われるようになってきた。
【0003】ところで、上記周波数処理では、デジタル
画像信号に所定の処理を施して上記デジタル画像信号を
複数の周波数帯の画像成分に分けた後、複数の周波数帯
の画像成分を周波数帯毎に強調したり、ぼかしたりして
いた。また、デジタル画像信号に係る画像において、周
波数処理により鮮鋭度を上げたい対象部分と、鮮鋭度を
下げたい対象部分とが存在する場合には、通常、鮮鋭度
を上げたい対象部分の鮮鋭度を上げるように処理が施さ
れていた。
【0004】例えば、鮮鋭度を上げたい対象部分を構成
する主要な画像成分が中周波数の帯域にある場合には、
周波数処理を施す画像における中周波数帯域のすべての
画像成分を一律に強調することにより、目的とする対象
部分の鮮鋭度を上げることが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た周波数処理の方法では、例えば、鮮鋭度を上げたりし
たい目的とする対象部分が、主に特定周波数の画像成分
(例えば、中周波数帯域の画像成分)により構成される
場合には、上記特定周波数の画像成分を強調するように
処理されるが、上記特定周波数の画像成分には上記目的
とする対象部分でない非対象部分の画像成分も含まれ
る。したがって、目的とする対象部分の鮮鋭度を上げた
りするために、周波数処理を施す画像における特定周波
数のすべての画像成分を一律に強調すると、非対象部分
までも強調されてしまうという問題があった。
【0006】さらに、画像のエッジ部分の位置に対応す
る画像成分は、低周波数から高周波数までの広範囲にわ
たり振幅の大きい周波数成分により構成される。そのた
め、上述した周波数処理の方法では、周波数処理を施す
画像全体に対して上記特定周波数の画像成分を一律に強
調することにより、上記画像のエッジ部分にオーバーシ
ュートや、アンダーシュートが生じてしまうという問題
があった。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたものであり、画像信号に対して周波数処理を
施す際に、対象としない画像成分が強調されることを抑
制し、周波数帯毎の画像成分を効率よく強調することが
できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、閾値を供給する閾値供給手段と、入力画像信号を複
数の周波数帯の画像成分係数に変換する変換手段と、上
記変換手段により変換された画像成分係数の累積分布を
算出する累積分布算出手段と、上記累積分布算出手段に
より算出された画像成分係数の累積分布と、上記閾値供
給手段から供給される閾値とに基づいて、上記変換手段
により変換された画像成分係数の係数値を変更するため
の変換関数を生成する変換関数生成手段と、上記変換関
数生成手段により生成された変換関数に基づいて、上記
変換手段により変換された画像成分係数の係数値を変更
する係数変換手段と、上記係数変換手段により係数値が
変更された画像成分係数を出力画像信号に変換する逆変
換手段とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明の画像処理装置の他の特徴とすると
ころは、閾値供給手段は、所定の情報を入力する情報入
力手段と、上記情報入力手段に入力された上記所定の情
報に基づいて、閾値を決定して供給する閾値決定手段と
を備えることを特徴とする。本発明の画像処理装置のそ
の他の特徴とするところは、閾値決定手段は、所定の情
報に基づいて、閾値を決定するためのテーブルを備えて
いることを特徴とする。本発明の画像処理装置のその他
の特徴とするところは、所定の情報は、入力画像信号に
関する撮影情報であることを特徴とする。
【0010】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、変換手段により変換された複数の周波数帯
の画像成分係数の中から、係数変換手段により画像成分
係数の係数値を変更する周波数帯を選択する選択手段を
さらに備え、累積分布算出手段は、上記選択手段により
選択された周波数帯の画像成分係数の累積分布を算出す
ることを特徴とする。
【0011】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、変換関数生成手段は、閾値に対応する画像
成分係数以下の変換手段により変換された画像成分係数
に対しては画像成分係数の係数値を変更し、上記閾値に
対応する画像成分係数より大きい上記変換手段により変
換された画像成分係数に対しては画像成分係数の係数値
を変更しない変換関数を生成することを特徴とする。
【0012】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、変換関数生成手段は、閾値に対応する画像
成分係数以下の変換手段により変換された画像成分係数
に対しては画像成分係数の係数値を変更し、上記閾値に
対応する画像成分係数より大きい上記変換手段により変
換された画像成分係数に対しては画像成分係数の係数値
の絶対値を変更しない変換関数を生成することを特徴と
する。
【0013】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、変換手段は、画像信号にウェーブレット変
換を施して複数の周波数帯の画像成分係数に変換し、逆
変換手段は、係数変換手段により係数値が変更された画
像成分係数に逆ウェーブレット変換を施して出力画像信
号に変換することを特徴とする。
【0014】本発明の画像処理装置のその他の特徴とす
るところは、変換手段は、画像信号にラプラシアンピラ
ミッドの変換を施して複数の周波数帯の画像成分係数に
変換し、逆変換手段は、係数変換手段により係数値が変
更された画像成分係数にラプラシアンピラミッドの逆変
換を施して出力画像信号に変換することを特徴とする。
【0015】また、本発明の画像処理方法は、入力画像
信号を複数の周波数帯の画像成分係数に変換する変換ス
テップと、上記変換ステップにて変換された画像成分係
数の累積分布を算出する累積分布算出ステップと、閾値
を供給する閾値供給ステップと、上記累積分布算出ステ
ップにて算出された画像成分係数の累積分布と、上記閾
値供給ステップにて供給される閾値とに基づいて、上記
変換ステップにて変換された画像成分係数の係数値を変
更するための変換関数を生成する変換関数生成ステップ
と、上記変換関数生成ステップにて生成された変換関数
に基づいて、上記変換ステップにて変換された画像成分
係数の係数値を変更する係数変換ステップと、上記係数
変換ステップにて係数値が変更された画像成分係数を出
力画像信号に変換する逆変換ステップとを有することを
特徴とする。
【0016】本発明の画像処理方法の他の特徴とすると
ころは、閾値供給ステップは、所定の情報を入力する情
報入力ステップと、情報入力ステップにて入力された上
記所定の情報に基づいて、閾値を決定して供給する閾値
決定ステップとを有することを特徴とする。本発明の画
像処理方法のその他の特徴とするところは、閾値決定ス
テップは、所定の情報に基づいて、閾値を決定するため
のテーブルを参照して上記閾値を決定することを特徴と
する。本発明の画像処理方法のその他の特徴とするとこ
ろは、所定の情報は、入力画像信号に関する撮影情報で
あることを特徴とする。
【0017】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、入力画像信号を複数の周波数帯の画像成分
係数に変換する変換ステップと、上記変換ステップにて
変換された上記複数の周波数帯の画像成分係数の中か
ら、上記画像成分係数を変換する周波数帯を選択する選
択ステップと、上記変換ステップにて変換され、上記選
択ステップにて選択された周波数帯の画像成分係数の累
積分布を算出する累積分布算出ステップと、閾値を供給
する閾値供給ステップと、上記累積分布算出ステップに
て算出された画像成分係数の累積分布と、上記閾値供給
ステップにて供給される閾値とに基づいて、上記変換ス
テップにて変換された画像成分係数の係数値を変更する
ための変換関数を生成する変換関数生成ステップと、上
記変換関数生成ステップにて生成された変換関数に基づ
いて、上記変換ステップにて変換された画像成分係数の
係数値を変更する係数変換ステップと、上記係数変換ス
テップにて係数値が変更された画像成分係数を出力画像
信号に変換する逆変換ステップとを有することを特徴と
する。
【0018】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、変換関数生成ステップは、閾値に対応する
画像成分係数以下の変換ステップにて変換された画像成
分係数に対しては画像成分係数の係数値を変更し、上記
閾値に対応する画像成分係数より大きい上記変換ステッ
プにて変換された画像成分係数に対しては画像成分係数
の係数値を変更しない変換関数を生成することを特徴と
する。
【0019】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、変換関数生成ステップは、閾値に対応する
画像成分係数以下の変換ステップにて変換された画像成
分係数に対しては画像成分係数の係数値を変更し、上記
閾値に対応する画像成分係数より大きい上記変換ステッ
プにて変換された画像成分係数に対しては画像成分係数
の係数値の絶対値を変更しない変換関数を生成すること
を特徴とする。
【0020】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、変換ステップは、入力画像信号にウェーブ
レット変換を施して複数の周波数帯の画像成分係数に変
換し、逆変換ステップは、係数変換ステップにて係数値
が変更された画像成分係数に逆ウェーブレット変換を施
して出力画像信号に変換することを特徴とする。
【0021】本発明の画像処理方法のその他の特徴とす
るところは、変換ステップは、入力画像信号にラプラシ
アンピラミッドの変換を施して複数の周波数帯の画像成
分係数に変換し、逆変換ステップは、係数変換ステップ
にて係数値が変更された画像成分係数にラプラシアンピ
ラミッドの逆変換を施して出力画像信号に変換すること
を特徴とする。
【0022】本発明のコンピュータ読み取り可能な記録
媒体は、上記各手段としてコンピュータを機能させるた
めのプログラムを記録したことを特徴とする。また、本
発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体の他の特徴
とするところは、上記画像処理方法の処理ステップをコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したこ
とを特徴とする。
【0023】本発明のプログラムは、上記各手段として
コンピュータを機能させることを特徴とする。また、本
発明のプログラムの他の特徴とするところは、上記画像
処理方法の処理ステップをコンピュータに実行させるこ
とを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
よる画像処理装置100を示すブロック図である。
【0025】図1において、画像処理装置100は、図
示しないX線センサーから供給されるデジタル画像信号
(以下、単に「画像信号」と称す。)、あるいは図示し
ないネットワークを介して供給される画像信号を入力す
るための画像入力部101と、画像入力部101から供
給される画像信号に対して所定の変換処理を施し、各周
波数帯の画像成分を得る分離部102と、分離部102
で得られた各周波数帯の画像成分の累積分布曲線を作成
する累積分布曲線作成部103と、撮影部位、X線の強
度およびX線センサーの感度等の撮影情報を入力する撮
影情報入力部104と、撮影情報入力部104で得られ
た撮影情報に基づいて閾値を決定する閾値決定部105
と、累積分布曲線作成部103で作成した累積分布曲線
および閾値決定部105からの閾値を用いて、各周波数
帯の画像成分を変換するための変換曲線を作成する係数
変換関数作成部106と、係数変換関数作成部106で
作成した変換曲線を用いて、分離部102で得られた周
波数帯毎の画像成分を変換する係数変換部107と、係
数変換部107で変換した周波数帯毎の画像成分に所定
の逆変換処理を施し、さらに合成して画像信号を得る合
成部108と、合成部108で得られた画像信号を出力
する画像出力部109とを備えている。
【0026】ここで、分離部102、累積分布曲線作成
部103、撮影情報入力部104および閾値決定部10
5は、本発明の変換手段、累積分布算出手段、情報入力
手段および閾値決定手段をそれぞれ構成する。また、係
数変換関数作成部106、係数変換部107および合成
部108は、本発明の変換関数生成手段、係数変換手段
および逆変換手段をそれぞれ構成する。
【0027】図2は、上記図1に示した分離部102お
よび合成部108において用いられる離散ウェーブレッ
ト変換および逆離散ウェーブレット変換をそれぞれ説明
するための図である。
【0028】図2(a)は、分離部102において用い
られる離散ウェーブレット変換を説明するための図であ
り、201は入力される画像信号xを所定の時間tだけ
遅延させる遅延素子、202、203は入力される画像
信号xを所定のサンプリング周波数fLでサンプリング
するダウンサンプル部、204、205はフィルタであ
る。ここで、入力される画像信号xにおいて、偶数アド
レスの画像信号と奇数アドレスの画像信号とが切り替わ
る時間間隔(画像信号xのアドレス毎の周期)をTとす
ると、上記所定の時間tはTであり、上記サンプリング
周波数fLは[1/(2T)]である。
【0029】入力された画像信号xは、ダウンサンプル
部202に供給されるとともに、遅延素子201を介し
てダウンサンプル部203に供給され、ダウンサンプル
部202、203にてサンプリングされる。これによ
り、入力された画像信号xは、偶数アドレスの画像信号
と奇数アドレスの画像信号とに分離され、ダウンサンプ
ル部202、203の一方からは偶数アドレスの画像信
号が出力され、他方からは奇数アドレスの画像信号が出
力される。なお、本実施形態では、ダウンサンプル部2
02から偶数アドレスの画像信号が出力され、ダウンサ
ンプル部203から奇数アドレスの画像信号が出力され
るものとする。
【0030】ダウンサンプル部202から出力された偶
数アドレスの画像信号は、フィルタ204によりフィル
タ処理された後、ダウンサンプル部203から出力され
た奇数アドレスの画像信号と演算処理(減算)され、そ
の結果が画像成分dとして出力される。また、ダウンサ
ンプル部203から出力された奇数アドレスの画像信号
から、フィルタ204によりフィルタ処理された偶数ア
ドレスの画像信号を減算した結果は、フィルタ205に
よりフィルタ処理された後、ダウンサンプル部202か
ら出力された偶数アドレスの画像信号と加算されて画像
成分sとして出力される。
【0031】なお、ここで上記画像成分d、画像成分s
は、1次元の画像信号に対して1レベルの分解を行った
際のローパス係数およびハイパス係数をそれぞれ表して
おり、次式(1)、(2)によりそれぞれ計算されるも
のとする。
【0032】
【数1】
【0033】上記式(1)、(2)において、x(n)
(nは整数)は変換対象となる画像信号である。以上の
処理により、入力される画像信号xに対する1次元の離
散ウェーブレット変換処理が行われる。
【0034】なお、2次元の離散ウェーブレット変換に
ついては、1次元の離散ウェーブレット変換を画像の水
平、垂直方向に対して順次行うものであり、その詳細は
公知の技術であるので説明は省略し、得られる変換係数
群の構成例を示す。図2(b)は、2次元の離散ウェー
ブレット変換により得られる2レベルの変換係数群の構
成例を示す図であり、画像信号xは、異なる周波数帯域
の画像成分(以下、「サブバンド」とも称す。)HH
1、HL1、LH1、...、LLに分解される。
【0035】図2(c)は、合成部108において用い
られる逆離散ウェーブレット変換を説明するための図で
あり、211、212は入力される信号を所定のサンプ
リング周波数fH(=1/T)でサンプリングするアッ
プサンプル部である。入力された画像成分d’は、フィ
ルタ205によりフィルタ処理される。また、入力され
た画像成分s’は、フィルタ205によりフィルタ処理
された画像成分d’が減算されてアップサンプル部21
1に供給される。
【0036】さらに、入力された画像成分s’から、フ
ィルタ205によりフィルタ処理された画像成分d’を
減算した結果は、フィルタ204によりフィルタ処理さ
れた後、入力された画像成分d’と加算されてアップサ
ンプル部212に供給される。そして、アップサンプル
部211、212にそれぞれ供給された信号は、アップ
サンプル部211、212によりサンプリングされた
後、重ねあわされて画像信号x’として出力される。な
お、画像信号x’において、偶数アドレスの画像信号
x’(2n)(nは整数)および奇数アドレスの画像信
号x’(2n+1)(nは整数)は、次式(3)、
(4)により表される。
【0037】
【数2】
【0038】以上の処理により、画像成分s’、d’を
用いて1次元の逆離散ウェーブレット変換処理が行われ
る。
【0039】なお、2次元の逆離散ウェーブレット変換
については、1次元の逆離散ウェーブレット変換を画像
の水平、垂直方向に対して順次行うものであり、その詳
細は公知の技術であるので説明は省略する。
【0040】次に、動作について説明する。まず、画像
入力部101から分離部102に画像信号が入力される
と、分離部102は、入力された画像信号に対して上述
した離散ウェーブレット変換を施し、各周波数帯の画像
成分を得る。
【0041】次に、上記分離部102により得られた各
周波数帯の画像成分に基づいて、累積分布曲線作成部1
03、撮影情報入力部104、閾値決定部105および
係数変換関数作成部106により、各周波数帯の高周波
成分係数(画像成分d)に対して係数変換を行うための
変換曲線を作成する。なお、変換曲線作成処理について
は後述する。
【0042】次に、係数変換部107は、変換曲線作成
処理により係数変換関数作成部106で作成された変換
曲線に従い、分離部102にて得られた各周波数帯の高
周波成分係数(画像成分d)に対して係数変換(強調処
理)を行う。そして、合成部108は、係数変換部10
7にて係数変換された各周波数帯の高周波成分係数(画
像成分d’)、および各周波数帯の低周波成分係数(画
像成分s’(画像成分s))を用いて、上述した逆離散
ウェーブレット変換を行うことにより画像信号を合成
し、画像出力部109に出力する。画像出力部109
は、CRT等の表示装置に表示したり、プリンタ等の出
力装置を介して出力したりするために、合成部108か
ら供給された画像信号を出力する。
【0043】次に、変換曲線作成処理について説明す
る。入力された画像信号の各周波数帯の画像成分が分離
部102により得られると、累積分布曲線作成部103
は、各周波数帯の高周波成分係数(画像成分d)に基づ
いて、図3(a)に示すような累積分布曲線を作成す
る。図3(a)において、横軸は入力係数であり、縦軸
は各周波数帯の高周波成分係数の出現頻度(出現確率)
の累積値である。ここで、入力係数は各周波数帯の高周
波成分係数の絶対値を規格化したものである。
【0044】次に、係数変換関数作成部106は、累積
分布曲線作成部103により作成された累積分布曲線
と、閾値決定部105から供給される出現頻度(出現確
率)の閾値に基づいて、係数変換を行う際に用いる変換
曲線を作成する。このとき、係数変換関数作成部106
は、累積分布曲線作成部103により作成された累積分
布曲線において、閾値決定部105から供給される出現
頻度の閾値(図3(a)においては90%)に対応する
入力係数の値Thを算出する。なお、閾値決定部105
から供給される出現頻度の閾値は、あらかじめ撮影情報
入力部104で得られた撮影情報に基づいて決定されて
いる。
【0045】そして、係数変換関数作成部106は、上
記算出した入力係数の値Thを用いて、入力係数の値T
h以上の入力係数では係数値を変換しない(変換後の係
数値が変換前の係数値と等しい)、図3(b)に示すよ
うな微分値が連続となる曲線形の変換曲線を作成する。
図3(b)において、横軸は入力係数であり、縦軸は入
力係数と同じように規格化した変換後の係数値である。
【0046】上述したようにして、係数変換を行う際に
用いる曲線形の変換曲線を作成する。これにより、係数
変換部107にて係数変換を行う際に、画像信号の各周
波数帯の画像成分においてエッジ部分に相当する係数の
中でも高い係数値は変更しないので、オーバーシュート
等が生じてしまうことを抑制することができる。さら
に、変換曲線の微分値を連続にすることにより、偽輪郭
等の発生も抑制することができ、より自然な処理画像を
得ることができる。
【0047】以下に、作成されたより具体的な変換曲線
の例を示す。図4および図5は、撮影情報入力部104
に入力されたX線の強度情報に基づいて閾値決定部10
5により決定された出現頻度の閾値を用いて、作成され
た変換曲線の一例を示す図である。図4はX線の強度が
強い場合の変換曲線であり、図5は、X線の強度が弱い
場合の変換曲線である。
【0048】図4および図5に示すような変換曲線を作
成する際、閾値決定部105は、撮影情報入力部104
に入力されたX線の強度情報に基づいて、出現頻度の閾
値を決定する。ここで、分離部102にて得られた各周
波数帯の高周波成分係数は、平均値が0の一般化ガウス
分布に従うので、累積分布曲線はX線の強度が弱いほど
分散が大きく累積分布曲線の裾野が広がり、逆にX線の
強度が強いほど分散が小さく累積分布曲線の裾野が狭く
なる傾向がある。また、一般にオーバーシュート等は高
周波成分係数の絶対値が平均値より極端に大きい成分の
強調により起こる。
【0049】そのため、閾値決定部105は、撮影情報
入力部104に入力されたX線の強度情報に従い、X線
強度が強くなるほど高周波成分係数の絶対値の小さい係
数のみ係数変換(強調処理)するように出現頻度の閾値
を決定する。これにより、X線強度に応じた最適な強調
処理が行え、より効果的にオーバーシュート等を抑制す
ることができる変換曲線を作成することができる。
【0050】例えば、図4に示すようにX線強度が強い
場合には、(a)に示す累積分布曲線において出現頻度
が96%に対応する入力係数までの成分が強調されるよ
うな(b)に示す曲線形の変換曲線を作成する。また、
例えば、図5に示すようにX線強度が弱い場合には、
(a)に示す累積分布曲線において出現頻度が99%に
対応する入力係数までの成分が強調されるように(b)
に示す曲線形の変換曲線を作成する。閾値決定部105
には、上述したようにしてX線強度に応じて、出現頻度
の閾値を決定するためのテーブルが保持されている。
【0051】図6および図7は、撮影情報入力部104
に入力された撮影部位に関する部位情報に基づいて、閾
値決定部105により決定された出現頻度の閾値を用い
て作成された変換曲線の一例を示す図である。図6は胸
部画像に対する変換曲線であり、図7は骨画像に対する
変換曲線である。
【0052】図6および図7に示すような変換曲線を作
成する際、閾値決定部105は、撮影情報入力部104
に入力された部位情報に基づいて、出現頻度の閾値を決
定する。部位情報においてもX線強度情報と同様に、部
位に応じて累積分布曲線の分布の幅が異なるため、それ
ぞれの部位に応じた、例えば、胸部画像では、図6
(a)に示す累積分布曲線の出現頻度が97%、骨画像
では、図7(a)に示す累積分布曲線の出現頻度が99
%に対応した入力係数までの成分が強調されるような曲
線形の変換曲線(図6(b)、図7(b))を作成す
る。この場合も、閾値決定部105には、部位情報に応
じて、出現頻度の閾値を決定するためのテーブルが保持
されており、そのテーブルを参照して閾値が決定され
る。
【0053】さらに、撮影情報入力手段104によりX
線センサーの感度情報を得る場合は、X線センサーの感
度が良いほどX線強度が強くなるのと同様であり、累積
分布曲線に関してもX線強度が強い場合と同じ傾向が見
られるので、X線センサーの感度が良いほど高周波成分
係数の絶対値の小さい係数のみ係数変換(強調処理)す
るように閾値を決定すれば良い。この場合も、閾値決定
部105には、X線センサーの感度に応じて、出現頻度
の閾値を決定するためのテーブルが保持されており、そ
のテーブルを参照して閾値が決定される。
【0054】上述したようにして、撮影情報入力部10
4に入力された撮影情報に基づいて閾値決定部105に
より出現頻度の閾値を決定し、曲線形の変換曲線を作成
するようにすると、画像の特性に依存して高周波成分の
高い係数を抑えることができるので、単に各周波数帯の
高周波成分の高い係数を抑えてオーバーシュート等を抑
制するよりも高い効果を得ることができる。
【0055】以上、詳しく説明したように本実施形態に
よれば、係数変換関数作成部106にて変換曲線を作成
する際、閾値決定部105により決定された閾値に基づ
いて、画像信号の画像成分(高周波成分係数)におい
て、高周波成分係数が一定の係数値以上の値となる高周
波成分係数は変換しないような曲線形の変換曲線を作成
する。これにより、合成部108にて合成した画像信号
に、係数変換部107での強調処理(係数変換)により
オーバーシュート等が生じることを抑制することができ
る。さらに、係数変換関数作成部106は、撮影情報入
力部104に入力された撮影情報に基づいて決定した閾
値を用いて曲線形の変換曲線を作成するので、画像の特
性に合わせた強調処理を施すことができる。また、ウェ
ーブレット変換を画像信号の周波数帯分離方法に用いる
ことにより、周波数帯の分離精度が向上するので、周波
数帯毎の周波数処理を効率よく行うことができ、目的と
する周波数帯の周波数処理を効率よく行うことができ
る。
【0056】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について説明する 図8は、本発明の第2の実施形態による画像処理装置8
00の構成例を示すブロック図である。なお、この図8
において、図1に示したブロックと同一の機能を有する
ブロックには同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0057】図8において、801はサブバンド記憶部
であり、分離部102で得られた各周波数帯の画像成分
をサブバンド毎に記憶するためのものであり、802は
選択サブバンド決定部であり、サブバンド記憶部801
に記憶されている各周波数帯の画像成分の中から、係数
変換部107にて係数変換を行う画像成分(サブバン
ド)を選択的に決定する。ここで、サブバンド決定部8
02は、本発明の選択手段を構成する。
【0058】次に、動作について説明する。第2の実施
形態による画像処理装置800は、入力された画像信号
から分離部102にて各周波数帯の画像成分を得て、各
周波数帯の画像成分に基づいて作成した変換曲線を用い
て係数変換部107にて係数変換を施し、さらに合成部
108にて係数変換された画像成分から画像信号を合成
して画像出力部109に出力する、画像信号に対して処
理を施す基本の動作は上記図1に示した第1の実施形態
による画像処理装置100と同じであるが、第2の実施
形態では、分離部102にて得られた各周波数帯の画像
成分の中から、係数変換を行う画像成分(サブバンド)
を選択、決定し係数変換部107にて係数変換を行う。
【0059】そこで、第2の実施形態では、各周波数帯
の画像成分に基づいて、係数変換を行うための変換曲線
を作成する際、サブバンド記憶部801に記憶されてい
る分離部102にて得られた各周波数帯の画像成分の中
から、選択サブバンド決定部802により係数変換を行
う画像成分(サブバンド)をサブバンド毎に選択、決定
し、それに基づいて累積分布曲線作成部103にて累積
分布曲線を作成する。そして、累積分布曲線作成部10
3により作成された累積分布曲線を用いて、上述した第
1の実施形態と同様にして、係数変換を行うための曲線
形の変換曲線を作成する。なお、選択サブバンド決定部
802による係数変換を行う画像成分(サブバンド)の
選択、決定は、操作者が経験的に係数変換(強調処理)
したいサブバンドを選択するようにしても良いし、係数
変換(強調処理)したい周波数帯または部位を図示しな
い入力部等を介して入力し、それに対応した画像成分
(サブバンド)を自動的に決定するようにしても良い。
【0060】以上、説明したように本実施形態によれ
ば、選択サブバンド決定部802によりサブバンド毎に
選択した係数変換を行う画像成分(サブバンド)を用い
て累積分布曲線および変換曲線を作成するので、選択的
に強調する周波数帯を選択決定することができ、目的と
する対象部分のみに強調処理を施すことができる。
【0061】なお、上述した第1および第2の実施形態
では、分離部102および合成部108において、離散
ウェーブレット変換および逆離散ウェーブレット変換を
それぞれ用いて、画像信号を各周波数帯に分解したり、
各周波数帯に分解された画像成分を合成したりしていた
が、離散ウェーブレット変換および逆離散ウェーブレッ
ト変換に限らず、画像信号を処理して各周波数帯に分解
し、逆の処理を行うことにより各周波数帯に分解された
画像成分を合成して画像信号を生成する任意の処理方法
を適用することができる。例えば、図9に示すようなラ
プラシアンピラミッドと呼ばれる手法を用いても良い。
【0062】図9は、分離部102および合成部108
に適用可能なラプラシアンピラミッドおよびその逆変換
をそれぞれ説明するための図である。図9(a)は、分
離部102に適用可能なラプラシアンピラミッドによる
変換を説明するための図であり、901、904は、例
えば図9(b)に示すようなフィルタ係数のローパスフ
ィルタ、902はローパスフィルタ901を介して入力
される画像信号xを所定のサンプリング周波数fL’で
サンプリングするダウンサンプル部、903は入力され
る信号を所定のサンプリング周波数fH’でサンプリン
グするアップサンプル部である。
【0063】図9(a)において、gおよびbは1レベ
ルの分解を行なったときの画像信号xの低解像度近似画
像信号および高周波成分係数をそれぞれ表しており、低
解像度近似画像信号gは、入力される画像信号xをロー
パスフィルタ901によりフィルタ処理し、ダウンサン
プル部902によりサンプリングして得られる。また、
高周波成分係数bは、入力される画像信号xと、低解像
度近似画像信号gをアップサンプル部903によりサン
プリングし、さらにローパスフィルタ904によりフィ
ルタ処理した画像信号との差分をとることにより得られ
る。ラプラシアンピラミッドは、上述した処理を低解像
度近似画像信号gに対して繰り返し行うことにより入力
される画像信号の各周波数帯の画像成分を得るものであ
り、その詳細は公知の技術であるので説明は省略する。
【0064】図9(c)は、合成部108に適用可能な
ラプラシアンピラミッドの逆変換を説明するための図で
あり、911は入力される低解像度近似画像信号gを所
定のサンプリング周波数fH’’でサンプリングするア
ップサンプル部、912は、例えば図9(b)に示すよ
うなフィルタ係数のローパスフィルタである。
【0065】入力された低解像度近似画像信号gをアッ
プサンプル部911によりサンプリングした後、ローパ
スフィルタ912によりフィルタ処理をしたものと、入
力された高周波成分係数bとを重ね合わせることによ
り、画像信号x’が出力される。ラプラシアンピラミッ
ドの逆変換は、上述した処理を各レベルに対して繰り返
し行うことにより合成画像の画像信号を得るものであ
り、その詳細は公知の技術であるので説明は省略する。
【0066】なお、上述した第1および第2の実施形態
においては、入力される画像信号は放射線画像(X線画
像)の画像信号である場合を一例として示したが、本発
明は放射線画像に限らず、任意のデジタル画像信号に適
用することができる。例えば、ディジタルカメラ等の撮
像装置により得られたデジタル画像信号やスキャナー等
の読取装置により得られたデジタル画像信号にも適用す
ることができる。
【0067】(本発明の他の実施形態)上述した実施形
態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるよ
うに、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステ
ム内のコンピュータに対し、上記実施形態の機能を実現
するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、
そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUある
いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種
デバイスを動作させることによって実施したものも、本
発明の範疇に含まれる。
【0068】また、この場合、上記ソフトウェアのプロ
グラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコード自体、およびそのプ
ログラムコードをコンピュータに供給するための手段、
例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本
発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記
録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハード
ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−RO
M、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を
用いることができる。
【0069】また、コンピュータが供給されたプログラ
ムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコン
ピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティング
システム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共
同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかか
るプログラムコードは本発明の実施形態に含まれること
は言うまでもない。
【0070】さらに、供給されたプログラムコードがコ
ンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続され
た機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そ
のプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボー
ドや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の
一部または全部を行い、その処理によって上述した実施
形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれること
は言うまでもない。
【0071】例えば、第1および第2の実施形態に示し
た画像処理装置は、図10に示すようなコンピュータ機
能1000を有し、そのCPU1001により第1およ
び第2の実施形態での動作が実施される。
【0072】コンピュータ機能1000は、上記図10
に示すように、CPU1001と、ROM1002と、
RAM1003と、キーボード(KB)1009のキー
ボードコントローラ(KBC)1005と、表示部とし
てのCRTディスプレイ(CRT)1010のCRTコ
ントローラ(CRTC)1006と、ハードディスク
(HD)1011およびフレキシブルディスク(FD)
1012のディスクコントローラ(DKC)1007
と、ネットワークインタフェースカード(NIC)10
08とが、システムバス1004を介して互いに通信可
能に接続された構成としている。
【0073】CPU1001は、ROM1002あるい
はHD1011に記憶されたソフトウェア、あるいはF
D1012より供給されるソフトウェアを実行すること
で、システムバス1004に接続された各構成部を総括
的に制御する。すなわち、CPU1001は、上述した
ような動作を行うための処理プログラムを、ROM10
02、あるいはHD1011、あるいはFD1012か
ら読み出して実行することで、第1および第2の実施形
態での動作を実現するための制御を行う。
【0074】RAM1003は、CPU1001の主メ
モリあるいはワークエリア等として機能する。KBC1
005は、KB1009や図示していないポインティン
グデバイス等からの指示入力を制御する。CRTC10
06は、CRT1010の表示を制御する。DKC10
07は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、
ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、および
第1および第2の実施形態における上記処理プログラム
等を記憶するHD1011およびFD1012とのアク
セスを制御する。NIC1008はネットワーク101
3上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力画像信号を複数の周波数帯の画像成分係数に変換し
た後、上記画像成分係数を用いて算出した画像成分係数
の累積分布と供給される閾値とに基づいて変換関数を生
成して、上記変換関数に従って画像成分係数の係数値を
変更し、係数値が変更された画像成分係数を出力画像信
号に変換する。これにより、供給される閾値に応じて、
閾値に対応する係数値より大きい画像成分係数の係数値
を変更しない変換関数を生成し、閾値に対応する係数値
より大きい画像成分係数の係数値が変更されることを抑
止することができ、入力画像信号に対して周波数処理を
施す際に、対象としない画像成分が強調されることを抑
制し、周波数帯毎の画像成分を効率よく強調することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による画像処理装置を示すブロ
ック図である。
【図2】離散ウェーブレット変換および逆離散ウェーブ
レット変換を説明するための図である。
【図3】係数変換曲線の一例を示す図である。
【図4】撮影情報(X線の強度)に基づいて、作成され
た変換曲線の一例を示す図である。
【図5】撮影情報(X線の強度)に基づいて、作成され
た変換曲線の他の一例を示す図である。
【図6】撮影情報(撮影部位)に基づいて、作成された
変換曲線の一例を示す図である。
【図7】撮影情報(撮影部位)に基づいて、作成された
変換曲線の他の一例を示す図である。
【図8】第2の実施形態による画像処理装置の構成例を
示すブロック図である。
【図9】ラプラシアンピラミッドおよびその逆変換を説
明するための図である。
【図10】画像処理装置を実現可能なコンピュータの一
構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 画像入力部 102 分離部 103 累積分布曲線作成部 104 撮影情報入力部 105 閾値決定部 106 係数変換関数作成部 107 係数変換部 108 合成部 109 画像出力部

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閾値を供給する閾値供給手段と、 入力画像信号を複数の周波数帯の画像成分係数に変換す
    る変換手段と、 上記変換手段により変換された画像成分係数の累積分布
    を算出する累積分布算出手段と、 上記累積分布算出手段により算出された画像成分係数の
    累積分布と、上記閾値供給手段から供給される閾値とに
    基づいて、上記変換手段により変換された画像成分係数
    の係数値を変更するための変換関数を生成する変換関数
    生成手段と、 上記変換関数生成手段により生成された変換関数に基づ
    いて、上記変換手段により変換された画像成分係数の係
    数値を変更する係数変換手段と、 上記係数変換手段により係数値が変更された画像成分係
    数を出力画像信号に変換する逆変換手段とを備えること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記閾値供給手段は、所定の情報を入力
    する情報入力手段と、 上記情報入力手段に入力された上記所定の情報に基づい
    て、上記閾値を決定して供給する閾値決定手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記閾値決定手段は、上記所定の情報に
    基づいて、上記閾値を決定するためのテーブルを備えて
    いることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記所定の情報は、上記入力画像信号に
    関する撮影情報であることを特徴とする請求項3に記載
    の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記変換手段により変換された上記複数
    の周波数帯の画像成分係数の中から、上記係数変換手段
    により画像成分係数の係数値を変更する周波数帯を選択
    する選択手段をさらに備え、 上記累積分布算出手段は、上記選択手段により選択され
    た周波数帯の画像成分係数の累積分布を算出することを
    特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】 上記変換関数生成手段は、上記閾値に対
    応する画像成分係数以下の上記変換手段により変換され
    た画像成分係数に対しては画像成分係数の係数値を変更
    し、上記閾値に対応する画像成分係数より大きい上記変
    換手段により変換された画像成分係数に対しては画像成
    分係数の係数値を変更しない変換関数を生成することを
    特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 上記変換関数生成手段は、上記閾値に対
    応する画像成分係数以下の上記変換手段により変換され
    た画像成分係数に対しては画像成分係数の係数値を変更
    し、上記閾値に対応する画像成分係数より大きい上記変
    換手段により変換された画像成分係数に対しては画像成
    分係数の係数値の絶対値を変更しない変換関数を生成す
    ることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の
    画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記変換手段は、入力画像信号にウェー
    ブレット変換を施して複数の周波数帯の画像成分係数に
    変換し、 上記逆変換手段は、上記係数変換手段により係数値が変
    更された画像成分係数に逆ウェーブレット変換を施して
    上記出力画像信号に変換することを特徴とする請求項1
    〜7の何れか1項に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 上記変換手段は、入力画像信号にラプラ
    シアンピラミッドの変換を施して複数の周波数帯の画像
    成分係数に変換し、 上記逆変換手段は、上記係数変換手段により係数値が変
    更された画像成分係数にラプラシアンピラミッドの逆変
    換を施して上記出力画像信号に変換することを特徴とす
    る請求項1〜7の何れか1項に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 入力画像信号を複数の周波数帯の画像
    成分係数に変換する変換ステップと、 上記変換ステップにて変換された画像成分係数の累積分
    布を算出する累積分布算出ステップと、 閾値を供給する閾値供給ステップと、 上記累積分布算出ステップにて算出された画像成分係数
    の累積分布と、上記閾値供給ステップにて供給される閾
    値とに基づいて、上記変換ステップにて変換された画像
    成分係数の係数値を変更するための変換関数を生成する
    変換関数生成ステップと、 上記変換関数生成ステップにて生成された変換関数に基
    づいて、上記変換ステップにて変換された画像成分係数
    の係数値を変更する係数変換ステップと、 上記係数変換ステップにて係数値が変更された画像成分
    係数を出力画像信号に変換する逆変換ステップとを有す
    ることを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 上記閾値供給ステップは、所定の情報
    を入力する情報入力ステップと、 上記情報入力ステップにて入力された上記所定の情報に
    基づいて、上記閾値を決定して供給する閾値決定ステッ
    プとを有することを特徴とする請求項10に記載の画像
    処理方法。
  12. 【請求項12】 上記閾値決定ステップは、上記所定の
    情報に基づいて、上記閾値を決定するためのテーブルを
    参照して上記閾値を決定することを特徴とする請求項1
    1に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 上記所定の情報は、上記入力画像信号
    に関する撮影情報であることを特徴とする請求項12に
    記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 入力画像信号を複数の周波数帯の画像
    成分係数に変換する変換ステップと、 上記変換ステップにて変換された上記複数の周波数帯の
    画像成分係数の中から、上記画像成分係数を変換する周
    波数帯を選択する選択ステップと、 上記変換ステップにて変換され、上記選択ステップにて
    選択された周波数帯の画像成分係数の累積分布を算出す
    る累積分布算出ステップと、 閾値を供給する閾値供給ステップと、 上記累積分布算出ステップにて算出された画像成分係数
    の累積分布と、上記閾値供給ステップにて供給される閾
    値とに基づいて、上記変換ステップにて変換された画像
    成分係数の係数値を変更するための変換関数を生成する
    変換関数生成ステップと、 上記変換関数生成ステップにて生成された変換関数に基
    づいて、上記変換ステップにて変換された画像成分係数
    の係数値を変更する係数変換ステップと、 上記係数変換ステップにて係数値が変更された画像成分
    係数を出力画像信号に変換する逆変換ステップとを有す
    ることを特徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 上記変換関数生成ステップは、上記閾
    値に対応する画像成分係数以下の上記変換ステップにて
    変換された画像成分係数に対しては画像成分係数の係数
    値を変更し、上記閾値に対応する画像成分係数より大き
    い上記変換ステップにて変換された画像成分係数に対し
    ては画像成分係数の係数値を変更しない変換関数を生成
    することを特徴とする請求項10〜14の何れか1項に
    記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 上記変換関数生成ステップは、上記閾
    値に対応する画像成分係数以下の上記変換ステップにて
    変換された画像成分係数に対しては画像成分係数の係数
    値を変更し、上記閾値に対応する画像成分係数より大き
    い上記変換ステップにて変換された画像成分係数に対し
    ては画像成分係数の係数値の絶対値を変更しない変換関
    数を生成することを特徴とする請求項10〜14の何れ
    か1項に記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 上記変換ステップは、入力画像信号に
    ウェーブレット変換を施して複数の周波数帯の画像成分
    係数に変換し、 上記逆変換ステップは、上記係数変換ステップにて係数
    値が変更された画像成分係数に逆ウェーブレット変換を
    施して上記出力画像信号に変換することを特徴とする請
    求項10〜16の何れか1項に記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 上記変換ステップは、入力画像信号に
    ラプラシアンピラミッドの変換を施して複数の周波数帯
    の画像成分係数に変換し、 上記逆変換ステップは、上記係数変換ステップにて係数
    値が変更された画像成分係数にラプラシアンピラミッド
    の逆変換を施して上記出力画像信号に変換することを特
    徴とする請求項10〜16の何れか1項に記載の画像処
    理方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜9の何れか1項に記載の各
    手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム
    を記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項10〜18の何れか1項に記載
    の画像処理方法の処理ステップ手順をコンピュータに実
    行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項1〜9の何れか1項に記載の各
    手段としてコンピュータを機能させるためのプログラ
    ム。
  22. 【請求項22】 請求項10〜18の何れか1項に記載
    の画像処理方法の処理ステップをコンピュータに実行さ
    せるためのプログラム。
JP2001182081A 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム Pending JP2002374419A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182081A JP2002374419A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182081A JP2002374419A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002374419A true JP2002374419A (ja) 2002-12-26

Family

ID=19022244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001182081A Pending JP2002374419A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002374419A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005122089A1 (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 画像処理方法および画像処理装置、画像拡大方法、サーバークライアントシステム、並びに表示端末
JP2007316983A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム
JP2008245033A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Institute Of National Colleges Of Technology Japan 被写界深度制御方法、画像処理装置及びプログラムと記録媒体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005122089A1 (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 画像処理方法および画像処理装置、画像拡大方法、サーバークライアントシステム、並びに表示端末
US7352910B2 (en) 2004-06-09 2008-04-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image processing method, image processing apparatus, and image enlarging method
JPWO2005122089A1 (ja) * 2004-06-09 2008-04-10 松下電器産業株式会社 画像処理方法および画像処理装置、並びに画像拡大方法
JP2007316983A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム
JP2008245033A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Institute Of National Colleges Of Technology Japan 被写界深度制御方法、画像処理装置及びプログラムと記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7447376B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, storage medium, and program
JP3833177B2 (ja) 画像処理装置、画象処理方法、記憶媒体及びプログラム
US7627169B2 (en) Image processing apparatus and method
JP4203980B2 (ja) データ処理方法及び装置、並びに記録媒体
JP3754933B2 (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム及び記憶媒体
WO2010140281A1 (ja) 信号処理装置、信号処理装置の制御方法、制御プログラム、および該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2001057677A (ja) 画像処理方法および装置並びに記録媒体
JP2000306089A (ja) 画像処理方法および装置並びに記録媒体
US7024036B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, storage medium, and program
JPH0944656A (ja) 画像処理方法および装置
JP2001223888A (ja) 画像処理方法および装置並びに記録媒体
JPH1063837A (ja) 画像処理方法および装置
JP2002374419A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、記録媒体およびプログラム
JP2003337942A (ja) 画像処理装置
JPH0944651A (ja) 画像処理方法および装置
JP2008532168A (ja) 画像コントラスト及びシャープネスエンハンスメント
JP4235622B2 (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム及び記憶媒体
JPH09161061A (ja) 画像処理方法および装置
JP2004173078A (ja) 画像処理装置
JP4846925B2 (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、記憶媒体、及びプログラム
JP2003331286A (ja) 画像処理装置
JP2005012505A (ja) 画像処理装置
JP2002359780A (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、記憶媒体、及びプログラム
JPH0944658A (ja) 画像処理方法および装置
JP2017175347A (ja) 画像処理装置