JP2002374161A - 信号伝送回路 - Google Patents

信号伝送回路

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JP2002374161A
JP2002374161A JP2001181174A JP2001181174A JP2002374161A JP 2002374161 A JP2002374161 A JP 2002374161A JP 2001181174 A JP2001181174 A JP 2001181174A JP 2001181174 A JP2001181174 A JP 2001181174A JP 2002374161 A JP2002374161 A JP 2002374161A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号伝送回路における電磁波の不要輻射を低
減する。 【解決手段】 出力用トランジスタ101と、クロック
伝送路803と、クロック入力部204a,204b
と、フリップフロップ808と、出力用トランジスタ1
08と、データ伝送路811と、データ入力部601
と、フリップフロップ815とを備えている。データ入
力部601には、データ伝送路811の電位変動を抑制
するnチャネル型トランジスタ202bと、カレントミ
ラー140cを構成するpチャネル型トランジスタ10
3c,106cと、トランジスタ103c,106cの
ゲート間に設けられ、タイミング生成装置602により
制御されるpチャネル型トランジスタ603と、負荷1
07aとが設けられている。これにより、データ伝送路
811における不要電磁波の輻射を低減するとともに、
簡素な構成でデータ波形の歪みの発生を抑制することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の回路同士の
間における信号を送受信するための信号伝送回路に関
し、特に、信号伝送回路における電磁波の不要輻射の低
減及び信号波形の歪み抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の回路同士の間でデータ
の入出力を行なう場合、送信側回路の出力部と受信側回
路の入力部とにそれぞれインバータ回路を配置して、送
信側回路の電源電圧と接地電圧との電位差に応じた理論
振幅を有するデジタル信号を受信側回路から送信側回路
に送り、受信側回路において電源電圧と接地電圧との電
位差に応じた論理振幅を持ったデジタル信号を生成し
て、これを内部回路に取り込むという構造が一般的に採
用されている。つまり、一般的な従来の信号伝送回路
は、出力用インバータと、伝送路と、受信用インバータ
とによって構成されている。
【0003】こうした従来の信号伝送回路は、例えばT
FTマトリクスカラー液晶パネルを駆動する液晶ドライ
バ用LSIに内蔵され、デジタルのカラー画像信号のデ
ータ転送を行う入出力装置に用いられている。
【0004】ところが、信号伝送回路を液晶ドライバに
用いてデータを伝送する際にデータ伝送路において電磁
波の不要輻射が発生し、周辺機器に悪影響を及ぼすとい
う不具合が起こる。
【0005】これを解決するため、従来の液晶ドライバ
の中にはLVDS(Low Voltage Differential Signali
ng)という伝送方式を採用するものもある。これは、液
晶ドライバを直列に接続し(以後本明細書中ではこの接
続をカスケード接続と称する)、データ信号をシリアル
信号として伝送する方式である。この方式を用いること
により、ノイズ及び不要輻射を低減することができる。
また、従来必要であった信号バスや制御信号用の伝送基
板が不要となりコストの低減が図られる。
【0006】図9は、従来の信号伝送回路を用いた液晶
表示装置を模式的に示す図である。ここで示す液晶表示
装置には、上述のLVDSが採用されている。
【0007】同図に示す信号伝送回路を備えた液晶ドラ
イバが実装される液晶表示装置は、2枚の対向する基板
の間に充填された液晶層に電位差を与えることにより、
画像表示させるものである。液晶ドライバは10個前後
の多数の半導体集積回路を実装され、各液晶ドライバに
はデータ信号、データ転送クロック、表示タイミング信
号等が印加され行単位(ラスタ単位)で表示される。こ
こで示す従来の液晶ドライバでは、隣り合う液晶ドライ
バ同士を互いに接続している相互カスケード接続線路1
701によりデータを供給されている。
【0008】次に、図10は、従来の信号伝送回路を備
えた液晶ドライバの構造を示すブロック回路図である。
同図に示すように、従来の各液晶ドライバは、液晶ドラ
イバ1702を例にとると、スタート信号s1704と
クロック信号ck1703とが入力されてクロック信号
とスタート信号を次段の液晶ドライバ1710へと出力
するシフトレジスタ部1706と、入力されたデータ信
号を最初にラッチする初段ラッチ回路1709と、初段
ラッチ回路を経たデータ信号をラッチするデータラッチ
部1708と、データラッチ部1708を経たデータを
ラッチする出力ラッチ1720と、DA変換部とを有し
ている。
【0009】次に、図10を用いて従来の液晶ドライバ
1702の動作を説明する。
【0010】液晶ドライバ1702には、クロック信号
ck1703,スタート信号s1704,データ信号s
1705及び画像表示制御信号s1702Aが入力され
る。
【0011】まず、シフトレジスタ部1706にスター
ト信号s1704とクロック信号ck1703とが入力
されると、スタート信号s1704は順次シフトレジス
タ内をクロック信号ck1703によって転送される。
次いで、シフトレジスタ部1706からの出力s170
7はデータラッチ部1708に入力される。
【0012】また、液晶ドライバ1702に入力される
データ信号s1705は、初段ラッチ1709により一
旦保持され、その後データラッチ部1708に入力され
る。これは、カスケード接続される従来の液晶ドライバ
において、データ転送を行う際のタイミングを調整する
ために行われる。そして、データラッチ部1708では
シフトレジスタ部1706からの出力s1707によ
り、順次データラッチが行われる。データラッチが完了
すると、液晶ドライバ1702は、次段の液晶ドライバ
1710に対し、クロック信号ck1711、スタート
信号s1712、データ信号s1713を転送する。
【0013】この際、シフトレジスタ部1706の端子
CARRY1から出力したクロック信号は、信号を反転させ
る、例えばインバータを経てクロック信号ck1711
として次段の液晶ドライバ1710へ出力され、同じシ
フトレジスタ部1706の端子CLK#Lから出力したスタ
ート信号は、インバータを経てスタート信号s1712
として液晶ドライバ1710へ出力される。
【0014】また、データの出力部では、データの伝播
遅延による次段へのデータ取り込みタイミングのマージ
ン確保のために、出力ラッチ1720により、タイミン
グ調整が行われる。
【0015】一方、画像表示制御信号s1702Aは、
液晶ドライバ1702でのデータ転送後のアナログ変換
タイミングや、基準電圧信号などの制御を行っており、
液晶ドライバ1702内の回路を経由してs1710A
として出力され、次段の液晶ドライバ1710に入力さ
れる。これらの制御信号についても、従来の液晶ドライ
バにおいては、カスケード接続により信号が伝播され
る。
【0016】なお、次段の液晶ドライバ1710及びそ
れ以降の液晶ドライバへのデータ及び制御信号は全て液
晶ドライバ1702を通じて伝播される。
【0017】ここで、データ信号s1705は基本的に
R(赤),G(緑),B(青)についての各6〜8ビッ
ト分の2値データで構成されるが、2画素分のデータ転
送を行うことで、データ転送速度を低減する手段や、逆
にクロックの立ち上がり/立下りに毎にデータを転送す
ることで2倍のデータ転送速度によりデータバス本数を
削減する手段がある。ただし、2画素分のデータ転送を
行う場合は、データの本数は倍増する。
【0018】次に、複数の液晶ドライバがカスケード接
続された液晶ドライバ群は、液晶表示装置の1水平期間
(1ラスタ周期期間)分のデータ転送が完了した後、各
液晶ドライバに備えられたDA変換部1709により、
データ信号を液晶表示装置に画像表示するために適当な
アナログ信号に変換する。これに続いて、このデータの
電流が増幅され、画像表示が行われる。
【0019】1水平期間の表示が完了した後は、走査側
の液晶ドライバ(一般にゲートドライバと呼ばれる)に
より表示するラインの選択が行われ、上述の手順により
データ信号が転送され、アナログデータ信号に変換され
る。
【0020】次に、データ信号を転送するためのインタ
フェース部の回路の動作を説明する。図10において、
太い点線で囲まれた回路部分は、データ信号とクロック
信号が転送される際のインタフェース部1721を示
す。
【0021】図11は、インタフェース部1721を示
した拡大回路図である。
【0022】同図に示すように、インタフェース部17
21には、シフトレジスタ部1706から出力されたク
ロック信号s1801を次段の液晶ドライバ1710に
伝送するための駆動用インバータバッファ1802と、
配線抵抗及び配線負荷容量を有し、駆動用インバータバ
ッファ1802から伝送されたクロック信号を次段の液
晶ドライバ1710に伝送するための伝送路1803
と、伝送路1803を経たクロック信号s1804が入
力された場合にクロック信号s1806を出力するクロ
ック入力インバータバッファ1805と、データラッチ
部1708から出力されたデータ信号s1807とクロ
ック信号s1801とが入力されるとデータ信号s18
09を出力し、データ信号s1807の出力タイミング
を制御する機能を持ったフリップフロップ1808と、
データ信号s1809を次段の液晶ドライバ1710に
伝送するための駆動用インバータバッファ1810と、
配線抵抗及び配線負荷容量を有し、駆動用インバータバ
ッファ1810から伝送されたデータ信号を次段の液晶
ドライバ1710に伝送するための伝送路1811と、
伝送路1811から出力されたデータ信号s1812が
入力されるとデータ信号s1814を出力するクロック
入力インバータバッファ1813と、クロック信号s1
806とデータ信号s1814が入力されるとデータ信
号s1816を出力する、データ転送のタイミングを調
整するためのフリップフロップ1815とが含まれてい
る。フリップフロップ1815から出力されたデータは
次段の液晶ドライバ1710に伝わったあと、液晶ドラ
イバ中を通って順次伝送されていく。
【0023】なお、図11に示すように、例えば伝送路
1803には、伝送路を構成する配線の浮遊容量で配線
容量CLが存在している。つまり、駆動用インバータバ
ッファ1802を構成するpチャネル型トランジスタ
は、伝送路1803の配線容量CLに電荷を充電し、伝
送路1803の電位を上昇させ、駆動用インバータバッ
ファ1802を構成するnチャネル型トランジスタは、
配線容量CLの電荷をグランド側に放電し、伝送路18
03の電位を降下させる。
【0024】次に、従来の液晶ドライバの動作をタイミ
ングチャートを用いて説明する。
【0025】図12は、従来の液晶ドライバの各部分に
おける信号のタイミングチャートを示す図である。同図
に示した符号は、図11に示した各信号に対する符号に
一致させている。
【0026】図12に示すように、クロック信号s18
01は駆動用インバータバッファ1802を経て伝送路
1803に送出され、その際に配線抵抗及び配線容量に
より遅延しtd1だけ遅れたクロック信号s1804と
なって次段の液晶ドライバ1710側のクロック入力イ
ンバータバッファ1805に到達する。次いで、クロッ
ク入力インターバッファ1805から、クロック信号s
1804より遅延したクロック信号s1806が次段の
液晶ドライバ1710側のシフトレジスタ部及びデータ
ラッチ部へ出力される。
【0027】一方、データ信号はフリップフロップ18
08によってタイミング調整され、td2だけ遅延した
データ信号s1809として駆動インバータバッファ1
810に入力される。次いで、駆動インバータバッファ
1810から出力されたデータ信号は伝送路1811を
経由して次段の液晶ドライバ1710側のデータ入力イ
ンバータバッファ1813に到達する。このとき、デー
タ入力インバータバッファ1813に入力されるデータ
信号s1812は、伝送路の配線抵抗、配線容量により
s1809からさらにtd3だけ遅延する。
【0028】次段の液晶ドライバ1710側に到達した
データ信号s1812は、次段のデータ入力インバータ
バッファ1813を経てタイミング調整用フリップフロ
ップ1815に入力される。ここで、クロック信号s1
806もフリップフロップ1815に入力されてデータ
信号1816が生成される。
【0029】このように、従来の信号伝送回路を備えた
液晶ドライバにおいては、電圧振幅を伝送信号として用
いることにより、カスケード接続された液晶ドライバ間
のデータ転送を行なっていた。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
信号伝送回路を備えた液晶ドライバでは電圧振幅信号を
伝送信号として用いるため、上述のように伝送路の配線
容量を充放電しなければならず、伝送路を駆動するため
の電力消費が増大するとともにデータの伝送路には電流
変動による電磁波が発生し、これが不要輻射となって周
辺機器に悪影響を及ぼすという不具合があった。
【0031】そのため、従来の液晶ドライバでは、LV
DSを採用しているにも関わらず、不要輻射の発生とい
う不具合を解決することが困難であった。さらに、従来
の液晶ドライバでは、図11の左側に示すデータ送信側
の回路が複雑になるため、装置の面積が増大し、実用化
するのが難しいという不具合もあった。
【0032】本発明の目的は、データの伝送路における
電流値の変化を抑制する手段を講ずることにより、デー
タの伝送路における不要輻射が小さく、実用化に適した
信号伝送回路を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の信号伝送回路
は、2個以上の駆動回路が伝送路を介して直列にシリア
ルカスケード接続された信号伝送回路であって、前段側
駆動回路における上記伝送路と電圧供給部との間に介設
され、送信側の内部回路からのデジタル信号に応じて動
作する出力用トランジスタを有する信号出力部と、後段
側駆動回路における後段側駆動回路の内部回路と上記伝
送路との間に介設された信号入力部と、上記後段側駆動
回路の内部回路につながり、上記後段側駆動回路の内部
回路にデジタル信号を出力するための出力ノードとを備
え、上記信号入力部は、上記伝送路に接続される定電流
源と、上記電流源及び伝送路に接続され、上記伝送路に
おける電圧がほぼ一定の範囲内に収まるように上記伝送
路への電流を制御する振幅制御手段と、上記振幅制御手
段を介して上記伝送路に接続される第1トランジスタ
と、上記出力ノードに接続される第2トランジスタとを
含むカレントミラーと、上記出力ノードを介して上記カ
レントミラーの第2トランジスタ及び内部回路に接続さ
れ、第2トランジスタの電流出力を電圧に変換するため
の負荷とを有している。
【0034】これにより、前段側駆動回路において出力
用トランジスタに負荷素子が接続されるのではなく、出
力用トランジスタがオープンの状態になっている。そし
て、データ伝送路における電圧がほぼ一定範囲内に収ま
るように、データ伝送路の電流を変動させることによ
り、データ入力部に電流の変動信号としてデータを伝送
することができる。つまり、従来例のごとく伝送路の電
圧を電源電圧と接地電圧との間で変化させる必要がない
ため、伝送路における電流変動量が少なくなる。よっ
て、伝送路における不要電磁波の輻射を低減することが
できる。また、従来の信号伝送回路に比べ前段側駆動回
路の面積が小さくできるので、例えばLVDS(Low Vo
ltage Differential Signaling)方式の液晶駆動装置に
応用することができる。
【0035】また、上記デジタル信号がクロック信号を
含むことにより、クロック信号を伝送する際に発生する
の不要電磁波の輻射を低減することができる。
【0036】上記デジタル信号がデータ信号をさらに含
み、上記信号出力部は上記クロック信号を出力するクロ
ック信号出力部と上記データ信号を出力するデータ信号
出力部の2種類に分かれ、上記信号入力部は上記クロッ
ク信号が入力されるクロック入力部と上記データ信号が
入力されるデータ入力部の2種類に分かれ、上記伝送路
は上記データ信号用伝送路と上記クロック信号用伝送路
に分かれていることをにより、クロック信号だけでなく
データ信号を伝送する際に発生する不要電磁波の輻射も
低減することができる。
【0037】上記振幅制御手段は、ゲートにバイアス電
圧を受けるMISトランジスタによって構成されている
ことにより、簡素な構成で伝送路における電圧振幅の制
御を行なうことができる。
【0038】また、上記電流源は、ゲートに一定のバイ
アス電圧を受けるMISトランジスタによって構成され
ていることができる。
【0039】また、上記後段側駆動回路に上記データ入
力部からの出力信号を受ける非同期RSフリップフロッ
プをさらに備え、上記前段側駆動回路では上記データ信
号を相補的な2つの信号に分けて伝送することにより上
記データ信号の波形の歪みを抑制する機能を持たせるこ
とができる。
【0040】これにより、非同期RSフリップフロップ
に相補的な2つのデータ信号が入力された場合にデータ
信号の波形の歪みが補正されるので、波形の歪みの少な
いデータ信号を伝送できる。このため、従来よりも小さ
い電圧振幅でも回路を駆動することができるので、省電
力化が図れる。
【0041】さらに、記前段側駆動回路では、上記クロ
ック信号を相補的な2つの信号に分けて伝送することに
より上記クロック信号の波形の歪みを抑制する機能を持
たせることができる。
【0042】これにより、データ信号だけでなく、クロ
ック信号の波形の歪みも抑制されるので、従来よりもク
ロック周波数を上げることができ、その結果、信号伝送
回路を利用した装置の駆動速度を上げることができる。
【0043】また、1つの上記データ信号が1本の伝送
線によって伝送され、上記データ入力部の上記第1のト
ランジスタのゲートと上記第2のトランジスタのゲート
との間にスイッチングトランジスタをさらに設け、上記
スイッチングトランジスタのオン・オフを制御するタイ
ミング制御手段を設けることにより、データ信号の伝送
線が少ない簡素な構造でデータ信号の波形歪みを抑制す
ることができるので、面積が小さく、且つ駆動速度の大
きい信号伝送回路が実現される。
【0044】上記駆動回路は、液晶パネルの液晶ドライ
バである場合、特にLVDS方式の液晶パネル制御シス
テムにおいて著効を発揮することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態に係る液晶パネル制御システムに配
置される信号伝送回路のうちインタフェース部の構成を
示す電気回路図である。ここに示す信号伝送回路は、T
FTマトリクスカラー液晶パネルを駆動する液晶ドライ
バに内蔵され、デジタルのカラー画像信号のデータ転送
を行なうものである。
【0046】本実施形態の液晶パネル制御システムは、
例えば信号伝送回路を備えた液晶ドライバ120と、液
晶ドライバ120を制御するための液晶ドライバ制御回
路と、各液晶ドライバの間に設けられた伝送路(相互カ
スケード接続線路)とからなっている。この液晶ドライ
バ120は、集積回路化される場合、1つのTFTマト
リクスカラー液晶パネル列に対応して多数個が並設さ
れ、特にデータ信号の伝送方法としてLVDSを採用す
る本実施形態においては、多数の液晶ドライバが伝送路
を介して直列に接続されている。
【0047】これら液晶ドライバのうち、端部に位置す
る液晶ドライバは、液晶ドライバ制御回路に接続され、
ここからデータ信号を供給される。
【0048】また、本実施形態の液晶パネル制御システ
ムに配置される液晶ドライバのインタフェース部以外の
構造は、図10に示した従来の液晶パネル制御システム
と同様となっている。すなわち、本実施形態の液晶パネ
ル制御システムに配置される液晶ドライバには、シフト
レジスタ部と、初段ラッチ回路と、データラッチ部と、
DA変換部と、クロック信号を送出するためのnチャネ
ル型オープンドレイントランジスタからなる出力用トラ
ンジスタ101と、フリップフロップ808と、データ
信号伝送用のnチャネル型オープンドレイントランジス
タからなる出力用トランジスタ108とが設けられてい
る。
【0049】また、図1に示すように、液晶ドライバ1
20と次段の液晶ドライバ121との接続領域であるイ
ンタフェース部は、クロック信号送出用のnチャネル型
オープンドレイントランジスタである出力用トランジス
タ101と、クロック伝送路803と、クロック入力部
102aと、データ送出側のフリップフロップ808
と、nチャネル型の出力用トランジスタ108と、デー
タ入力部102bと、データ信号をデータラッチ部へ出
力するフリップフロップ815とを含んでいる。
【0050】クロック入力部102aには、ノードN1
の電位変動を抑制するようにノードN1の電流量を制御
する振幅制御部104aと、ノードN1の電流量を制御
するためのカレントミラー140aと、カレントミラー
140aから流出される電流の負荷107aとが配置さ
れている。カレントミラー140aは、振幅制御部10
4aに接続されるpチャネル型のソース側トランジスタ
103aと、負荷107aに接続されるpチャネル型の
負荷側トランジスタ106aとを有しており、ソース側
トランジスタ103aと負荷側トランジスタ106aの
ゲート同士を接続するノードN3は、ソース側トランジ
スタ103aと振幅制御部104aとを接続するノード
ともなっている。
【0051】ここで、負荷107aは、カレントミラー
140aの負荷側トランジスタ106aから流出される
電流の負荷であり、電流変動を電位変動に変換するもの
である。そして、ノードN2は、シフトレジスタ部及び
フリップフロップ815に供給される電圧信号であるデ
ータ信号s112が生成される部位である。
【0052】なお、本実施形態においては、ソース側ト
ランジスタ103のソースは電源端子Vdd2に接続さ
れ、ソース側トランジスタ103のゲートとドレインと
はノードN3を介して接続されている。このとき、ソー
ス側トランジスタ103は飽和領域で動作している。
【0053】また、データ入力部102bには、ノード
N4の電位変動を抑制するようにノードN4の電流量を
制御する振幅制御部104bと、ノードN4の電流量を
制御するためのカレントミラー140bと、カレントミ
ラー140bから流出される電流の負荷107bとが配
置されている。つまり、データ入力部102bとクロッ
ク入力部102aとは同様の構成となっている。
【0054】ただし、負荷107bは、カレントミラー
140bの負荷側トランジスタ106bから流出される
電流の負荷であり、電流変動を電位変動に変換するもの
である。そして、ノードN5は、フリップフロップ81
5に供給される電圧信号であるデータ信号s115が生
成される部位である。
【0055】ここで、振幅制御部は、一定のバイアス電
圧が印加されたnチャネル型トランジスタまたはpチャ
ネル型トランジスタ(MISFET)などにより構成す
ることができ、その具体例を後述する。
【0056】次に、本実施形態の信号伝送回路の動作を
説明する。
【0057】まず、データ送出側の液晶ドライバ120
内のシフトレジスト部から出力されるクロック信号s1
10がハイからローに変化する場合、nチャネル型の出
力用トランジスタ101のドレインからソースへの導通
は停止し、クロック入力部102aからクロック伝送路
803への電流供給が停止する。すると、電流供給が停
止することにより、カレントミラー140aを構成する
pチャネル型のソース側トランジスタ103aに流れる
電流が停止するか若しくは低減する。このとき、負荷側
トランジスタ106aはソース側トランジスタ103a
と同じ電圧値をゲートに受けることから、負荷側トラン
ジスタ106aに流れる電流が停止するか若しくは低減
するため、負荷107aでの発生電位は低下する。
【0058】次に、液晶ドライバ120内のシフトレジ
スト部から出力されるクロック信号s110がローから
ハイに変化する場合、nチャネル型の出力用トランジス
タ101は導通し、クロック入力部102aからクロッ
ク伝送路803側に対し電流が供給される。これによ
り、ソース側トランジスタ103aと負荷側トランジス
タ106aとに流れる電流がともに増加するため、負荷
107aでの発生電位が上昇する。一方、振幅制御部1
04aにより、クロック伝送路803の電圧Vinが低下
しないように、振幅制御部104aの電気抵抗を低下さ
せて振幅制御部104a内を流れる電流値を上昇させ、
クロック伝送路803の電圧Vinを一定に維持する制御
が行われる。
【0059】以上の回路動作はクロック信号の送出につ
いて説明したものであるが、データ信号の伝送について
も、クロック信号と同じ構成の回路を経由するため、ク
ロック信号と同様の動作で行われる。
【0060】いずれの場合においても、振幅制御部10
4a,104bが流れる電流量に応じた電位抑制を行な
うので、クロック伝送路803及びデータ伝送路811
の電位の変動は抑制されている。
【0061】これにより、クロック伝送路803及びデ
ータ伝送路811における電磁波の不要輻射が抑制され
るので、不要輻射が少なく、消費電力も少ないというL
VDS方式の長所を生かした液晶パネル制御システムが
実現できる。また、本実施形態の液晶パネル制御システ
ムに備えられた液晶ドライバは、従来の信号伝送回路を
備えた液晶ドライバと比較してインタフェース部のデー
タ送出側の回路が簡素化されている。すなわち、従来の
液晶ドライバのインタフェース部のデータ送出側はCM
OSであるのに対し、本実施形態の液晶パネル制御シス
テムに備えられた液晶ドライバでは、nチャネル型MO
S1個のみであるので、装置面積を縮小することができ
る。
【0062】次に、図2は、本実施形態において用いら
れる信号伝送回路に流れる各信号のタイミングチャート
を示す図である。同図に示すクロック信号及びデータ信
号は、図1の回路中に示したものと対応している。
【0063】図2を参照すると、まず、液晶ドライバ1
20のシフトレジスタ部から出力されたクロック信号s
110は、nチャネル型の出力用トランジスタ101の
ゲートに印加され、クロック伝送路803ではtd5だ
け遅延したクロック信号s111として伝送される。こ
のとき、ハイとローが転換するとともに電圧の振幅が振
幅制御部104aにより小さく抑えられる。次に、クロ
ック信号s111が液晶ドライバ121のクロック入力
部102aに入力されると、振幅制御部104a及びカ
レントミラー140aを経てクロック信号s112が出
力される。
【0064】また、液晶ドライバ120のフリップフロ
ップ808から出力されたデータ信号s113は、クロ
ック信号s110に比べtd2だけ遅延している。この
データ信号s113は、nチャネル型の出力用トランジ
スタ108のゲートに印加され、データ伝送路811で
はtd6だけ遅延したデータ信号s114として伝送さ
れる。このとき、ハイとローが転換するとともに電圧の
振幅が振幅制御部104bにより小さく抑えられる。次
に、データ信号114が液晶ドライバ121のデータ入
力部102bに入力されると、振幅制御部104b及び
カレントミラー140bを経てデータ信号s115が出
力される。クロック信号s112とデータ信号s115
とはフリップフロップ815に入力され、さらに遅延し
たs116が出力される。 −具体例− 図3は、第1の実施形態における具体例の液晶パネル制
御システムに配置される信号伝送回路の構成を示す電気
回路図である。本具体例においては、図1に示す構成に
おける振幅制御部104a,104bが、参照電圧Vb
を受けるnチャネル型トランジスタ202a,202b
によりそれぞれ構成されている。この参照電圧Vb
は、nチャネル型トランジスタのゲートに一定電圧をバ
イアスするためのものである。図3に示す他の要素は、
図1に示す構成と同じであり、図1と同じ符号を付して
説明を省略する。
【0065】本具体例においては、nチャネル型の出力
用トランジスタ101がオフのとき、上述のように、出
力用トランジスタ101には電流が流れない。そして、
クロック入力部204aのノードN1には、定電流源2
03で決まるバイアス電流が流れている。次に、出力用
トランジスタ101がオンすると、クロック伝送路80
3及びクロック入力部204aから出力用トランジスタ
101に向かって電荷が移動する。このとき、クロック
伝送路803の電圧Vinはいったん電圧降下を起こす。
しかし、ゲートに一定の参照電圧Vb を受けているn
チャネル型トランジスタ202a(振幅制御用トランジ
スタ)において、クロック伝送路803につながるノー
ドN1の電圧降下に応じてゲート−ソース間電位差Vgs
が上昇するため、nチャネル型トランジスタ202aの
ドレイン電流量が増大する。その結果、クロック伝送路
803の電圧Vinの降下が抑制されるので、電圧Vinの
変化は一定の微細な振幅以下に維持され、電圧Vinが安
定化する。
【0066】なお、データ信号の伝送についても、同じ
構成の回路を経由するため、クロック信号と同様に行わ
れる。
【0067】本具体例においては、図3に示すように、
極めて簡素な回路構成で電圧Vinの安定化が実現できる
ため、液晶ドライバのように、集積面積が小さく、デー
タ信号線数が比較的多いLSIなどを用いたシステムに
おいて、不要輻射の少ないデータ信号伝送回路を実現す
ることができる。また、本具体例においては伝送路での
電圧Vinの安定化されることにより、伝送路で充放電さ
れる電荷量を低減できる。このため、消費電力が低減さ
れるという効果も期待できる。
【0068】次に、図4は、本実施形態の具体例におい
て用いられる信号伝送回路に流れる各信号のタイミング
チャートを示す図である。同図に示すクロック信号及び
データ信号は、図3に示す回路中に示したものと対応し
ている。
【0069】図4において、クロック信号s110〜s
112及びデータ信号s113〜s116が生成される
回路中の場所は図2に示す本実施形態における各信号と
同一であり、各信号の遅延時間も図2に示す本実施形態
における各信号とほぼ同じである。ただし、本具体例に
おいては、クロック信号s112及びデータ信号s11
5の立ち上がり波形に歪みが見られる。これは、クロッ
ク入力部204aからの出力信号がハイになった場合
に、カレントミラー140aの負荷側トランジスタ10
6aが、負荷107aの設計次第で非飽和領域のドレイ
ン電圧で動作することがあるからである。一方で、クロ
ック入力部204aからの出力信号がローに遷移する場
合にはカレントミラー140aは飽和領域で動作するた
め出力信号の立ち下がりについては正常の波形となって
いる。
【0070】なお、データ信号を伝えるカレントミラー
140bからの出力についてもクロック信号と同様に波
形の立ち上がりに歪みが生じることがある。
【0071】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号
伝送回路のインタフェース部の構成を示す電気回路図で
ある。
【0072】同図に示すように、本実施形態の液晶パネ
ル制御システムに配置される信号伝送回路のインタフェ
ース部には、クロック信号を送出するためのnチャネル
型の出力用トランジスタ101a,101bと、データ
信号を送出するためのnチャネル型の出力用トランジス
タ108a,108bと、クロック信号s510を反転
してオープンドレイントランジスタ502へと出力する
インバータ501と、フリップフロップ808と、クロ
ック伝送路803a,803bと、データ伝送路811
a,811bと、クロック入力部204,522と、デ
ータ入力部523,524と、クロック信号s511,
s512をそれぞれ反転するインバータと、データ信号
s515及びs516を反転するインバータと、クロッ
ク信号用のRSフリップフロップ503aと、データ信
号用のRSフリップフロップ503bと、RSフリップ
フロップ503aから出力されたクロック信号s513
とRSフリップフロップ503bから出力されたデータ
信号s517とがそれぞれ入力されるフリップフロップ
815とが設けられている。
【0073】クロック入力部204,522とデータ入
力部523,524とは互いに同じ構成であり、第1の
実施形態の具体例におけるクロック入力部またはデータ
入力部と同じ構成となっている。
【0074】本実施形態の液晶パネル制御システムに配
置される信号伝送回路の特徴は、1つのクロック信号及
び1つのデータ信号を伝送する経路をそれぞれ2つに分
けて相補させることにある。
【0075】図6は、図5に示す信号伝送回路の各部に
おけるクロック信号及びデータ信号のタイミングチャー
トを示す図である。以下、同図を参照して本実施形態に
用いられる信号伝送回路の動作を説明する。
【0076】まず、送信側の液晶ドライバ520内のシ
フトレジスタから出力されたクロック信号s510は2
経路に分かれ、一方では出力用トランジスタ101aの
ゲートに印加され、第1の実施形態における信号伝送回
路と同様にクロック伝送路803aを経てクロック入力
部204からクロック信号s511として出力される。
次いで、クロック信号s511はインバータにより反転
されてから非同期のRSフリップフロップ503aのリ
セット端子に入力される。
【0077】分岐したもう一方のクロック信号s510
は、インバータ501により波形を反転された後、出力
用トランジスタ101bのゲートに印加され、クロック
伝送路803bを経てクロック入力部522からクロッ
ク信号s512として出力される。次いで、クロック信
号s512はインバータにより反転されてからRSフリ
ップフロップ503aのセット端子に入力される。ここ
で、クロック信号s512はインバータ501を経てい
るため、クロック信号s511とは波形が反転してい
る。このとき、クロック信号s511及びs512の立
ち上がり波形には、共に遅延による歪みが見られる。
【0078】次に、RSフリップフロップ503aから
クロック信号s513が出力されるが、このクロック信
号s513の波形は、RSフリップフロップ503a内
を伝搬する時間だけ遅延した歪みのない正常デューティ
信号となっている。
【0079】通常RSフリップフロップはセットまたは
リセットに入力される信号がローからハイに立ち上がる
際に出力が変化するが、ここではRSフリップフロップ
503aへの入力される前に信号が反転されているの
で、RSフリップフロップ503aからの出力は、クロ
ック信号s511,s512の立ち下がりのときに変化
する。クロック信号s511はクロック信号s512が
反転した信号であるので、互いの歪んだ立ち上がりの波
形を歪みのない立ち下がりの波形で補正することができ
る。
【0080】次に、データラッチ部から出力されたデー
タ信号は、フリップフロップ808に入力される。フリ
ップフロップ808にはクロック信号も入力されて、デ
ータ信号s514が出力される。これと同時にもう1つ
の端子からデータ信号s514とは波形が反転した信号
が出力される。その後、それぞれのデータ信号はデータ
伝送路811a,811bを経由してそれぞれデータ入
力部523,524からデータ信号s515及びs51
6として出力される。データ信号s515及びs516
は共にインバータにより波形が反転された後、非同期の
RSフリップフロップ503bに入力される。このと
き、データ信号s515及びs516の立ち上がり波形
には歪みが見られる。
【0081】次に、上述のクロック信号と同様、RSフ
リップフロップ503bから波形の歪みが補正されたデ
ータ信号s517が出力される。
【0082】次に、クロック信号s513とデータ信号
s517とがフリップフロップ815に入力され、デー
タ信号s518が出力される。
【0083】以上により、本実施形態で用いられる信号
伝送回路においては、データ信号またはクロック信号を
相補的な2つの信号として伝送することにより、回路中
のカレントミラーに起因する出力信号の波形の歪みを効
果的に補正し、正常な波形に戻すことが可能となる。
【0084】これにより、不正輻射を抑制し、かつデー
タ信号の歪みを抑制した信号伝送回路を作成することが
できる。
【0085】データ信号の歪みを抑制することにより、
歪みが抑制されない場合と比べて回路のクロック周波数
を上げることができるので、信号伝送回路を備えた装置
の高速動作が可能になる。また、信号の電圧振幅が小さ
い場合でも動作の信頼性が高くなり、例えば、より省電
力化し、LVDSの長所を生かした液晶ドライバ等が実
現できる。
【0086】なお、本実施形態では、シフトレジスタ部
からのクロック信号を反転させるににインバータを用い
たが、この代わりにデータ信号の反転と同様にフリップ
フロップを用いてもよい。また、本実施形態では、デー
タ信号の反転させるためにフリップフロップを用いた
が、これに代えてインバータを用いることもできる。
【0087】(第3の実施形態)図7は、本発明の第3
の実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号
伝送回路のインタフェース部の構成を示す電気回路図で
ある。
【0088】これまでに述べた実施形態においては、通
常、液晶ドライバで用いるデータ伝送信号には1または
2本のクロック信号に対し、データの伝送線は6ビット
のとき6×3色(R、G、B)で18本、8ビットのと
き8×3色(R、G、B)で24本が必要であり、第2
の実施形態のようにデータを2分割するとさらにデータ
が2倍必要となる。
【0089】本実施形態における信号伝送回路は、デー
タの伝送線数を単一にして、データ信号の線数を削減す
るとともに、安定動作及び低振幅でのデータ伝送を実現
するものである。
【0090】図7に示すように、本実施形態における信
号伝送回路のうち、クロック信号の伝送経路は第2の実
施形態における信号伝送回路と同様である。すなわち、
クロック信号は相補的な信号として2本の伝送線により
伝送され、非同期RSフリップフロップによって波形の
歪みが補正される。
【0091】データラッチ部から出力されたデータ信号
は、フリップフロップ808を経てデータ信号s614
として出力され、出力用トランジスタ108のゲートに
印加される。
【0092】そして、データ伝送路811を経てデータ
入力部601に入力され、ここからデータ信号s616
としてフリップフロップ815に入力される。また、ク
ロック信号s613がフリップフロップ815に入力さ
れるとデータ信号s617が出力される。
【0093】本実施形態における信号伝送回路の特徴
は、データ入力部601にはカレントミラーを構成する
pチャネル型トランジスタ103cのゲートとpチャネ
ル型トランジスタ106cのゲートとの間に、ゲート電
位の変動を遮断するためのpチャネル型トランジスタ6
03を備えていることである。
【0094】また、タイミング生成装置602には非同
期のRSフリップフロップ503からの出力s613が
入力され、タイミング生成装置602はpチャネル型ト
ランジスタ603のゲートに接続されている。
【0095】pチャネル型トランジスタ603は、カレ
ントミラー140cの動作を制御するもので、pチャネ
ル型トランジスタがオンしている場合通常のカレントミ
ラーと同様の動作を行なう。つまり、ソース側トランジ
スタ103cにおける電流の変化はVgsの変動とな
り、出力用トランジスタ108の電流量を変動制御する
ものである。
【0096】次にpチャネル型トランジスタ603をオ
フした場合、ソース側の電流の変化は出力側に伝えるこ
とができない。この時、出力側のpチャネル型トランジ
スタ106cはpチャネル型トランジスタ603がオフ
される以前のゲート電圧で決まる電流を保持して流して
いる。これはpチャネル型トランジスタ603がオフし
た場合でも、カレントミラー140cを構成する負荷側
トランジスタ106cのゲート容量や寄生容量によって
以前のVgs状態が一定期間維持されているためであ
る。つまり、電流によるサンプルホールド(トラックホ
ールド)が実現できるのである。
【0097】本実施形態における信号伝送回路では、カ
レントミラー140cのサンプルホールド機能を用い
て、精度の高いクロック信号から一定期間のサンプル期
間タイミングを生成し、データの波形歪が終わった後
で、データ信号電流をサンプリングを開始することで、
安定した信号出力が得られるものである。
【0098】図8は、図7に示す信号伝送回路の各部に
おけるクロック信号及びデータ信号のタイミングチャー
トを示す図である。
【0099】同図に示すように、データ入力部601か
ら出力されたデータ信号s616は、データ信号s61
4と比べると回路を通過する際の時間だけ遅延している
が、pチャネル型トランジスタ603及びタイミング生
成装置602を設けたことにより、波形に歪みは見られ
ない。
【0100】本実施形態における信号伝送回路では、デ
ータ入力部につき1個のpチャネル型トランジスタ60
3とタイミング生成装置602とを設けることによって
データ伝送線の本数を増やすことなくデータ波形の歪み
の発生を抑制できる。pチャネル型トランジスタとタイ
ミング生成装置の面積よりも本実施形態により減らせる
データ伝送線の面積の方が大きいうえ、第2の実施形態
では必要であったインバータを設ける必要がないので、
本実施形態においては、面積が小さく、不要輻射の少な
い液晶パネル制御システムが実現される。
【0101】また、波形の歪みが少ないデータ信号を転
送できるので、本発明の信号伝送回路を備えた装置の高
速動作が可能になる。また、信号の電圧振幅が小さい場
合でも動作の信頼性が高くなり、より省電力化し、LV
DSの長所を生かした液晶ドライバ等を実現することが
できる。
【0102】また、本実施形態では、クロック信号の立
ち上がりに動機したデータ信号の例を示したが、クロッ
ク信号の両エッジに同期したデータについても同様の方
法でサンプルホールドすることにより、高速で波形の歪
みが少ないデータを転送することができる。
【0103】なお、本実施形態においては、データ信号
の伝送線にのみpチャネル型トランジスタとタイミング
生成装置を設けたが、クロック信号の伝送線にもpチャ
ネル型トランジスタ及びタイミング生成装置を設けるこ
ともできる。
【0104】これにより、さらに回路の面積を縮小する
ことができる。
【0105】
【発明の効果】本発明の信号伝送回路によれば、伝送路
における電圧をほぼ一定の範囲内に収めるとともに転送
されるデータ信号の波形の歪みを抑制する手段を講じた
ので、伝送路における電磁波の不要輻射を低減し、且つ
回路動作の高速化及び省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶パネル制御
システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェー
ス部の構成を示す電気回路図である。
【図2】図3に示す信号伝送回路の各点を流れる信号の
タイミングチャートを示す図である。
【図3】第1の実施形態の具体例の液晶パネル制御シス
テムの配置される信号伝送回路の構成を示す電気回路図
である。
【図4】図3に示す信号伝送回路の各点を流れる信号の
タイミングチャートを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る液晶パネル制御
システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェー
ス部の構成を示す電気回路図である。
【図6】図5に示す信号伝送回路の各点を流れる信号の
タイミングチャートを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る液晶パネル制御
システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェー
ス部の構成を示す電気回路図である。
【図8】図7に示す信号伝送回路の各点を流れる信号の
タイミングチャートを示す図である。
【図9】従来の信号伝送回路を用いた液晶表示装置を模
式的に示す図である。
【図10】従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバの
構造を示すブロック回路図である。
【図11】図10に示す従来の信号伝送回路を備えた液
晶ドライバのインタフェース部を示す拡大回路図であ
る。
【図12】従来の信号伝送回路の各点を流れる信号のタ
イミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
101,101a,101b 出力用トラン
ジスタ 102a クロック入力
部 102b データ入力部 103a,103b ソース側トラ
ンジスタ 104a,104b 振幅制御部 106a,106b,106c 負荷側トラン
ジスタ 107a,107b 負荷 108,108a,108b 出力用トラン
ジスタ 120,121 液晶ドライバ 140a,140b カレントミラ
ー 202a,202b nチャネル型
トランジスタ 203 定電流源 204a クロック入力
部 204b データ入力部 501 インバータ 503a,503b RSフリップ
フロップ 522 クロック入力
部 523,524 データ入力部 601 データ入力部 602 タイミング生
成装置 603 pチャネル型
トランジスタ 803a,803b クロック伝送
路 811a,811 データ伝送路 815 フリップフロ
ップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/36 H04L 25/02 R H04L 25/02 S H03K 19/00 101Q Fターム(参考) 2H093 NC81 NC90 ND40 5C006 AA22 AF50 BB16 BC24 BF27 BF34 FA32 FA37 5C080 AA10 BB05 CC03 DD12 FF11 JJ02 JJ03 JJ04 JJ06 5J056 AA01 AA04 BB24 BB29 BB33 CC01 CC02 CC14 DD13 DD26 DD27 FF01 FF08 KK00 5K029 AA02 DD04 GG07 HH01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個以上の駆動回路が伝送路を介して直
    列にシリアルカスケード接続された信号伝送回路であっ
    て、 前段側駆動回路における上記伝送路と電圧供給部との間
    に介設され、送信側の内部回路からのデジタル信号に応
    じて動作する出力用トランジスタを有する信号出力部
    と、 後段側駆動回路における後段側駆動回路の内部回路と上
    記伝送路との間に介設された信号入力部と、 上記後段側駆動回路の内部回路につながり、上記後段側
    駆動回路の内部回路にデジタル信号を出力するための出
    力ノードとを備え、 上記信号入力部は、 上記伝送路に接続される定電流源と、 上記電流源及び伝送路に接続され、上記伝送路における
    電圧がほぼ一定の範囲内に収まるように上記伝送路への
    電流を制御する振幅制御手段と、 上記振幅制御手段を介して上記伝送路に接続される第1
    トランジスタと、上記出力ノードに接続される第2トラ
    ンジスタとを含むカレントミラーと、 上記出力ノードを介して上記カレントミラーの第2トラ
    ンジスタ及び内部回路に接続され、第2トランジスタの
    電流出力を電圧に変換するための負荷とを有している信
    号伝送回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号伝送回路におい
    て、 上記デジタル信号がクロック信号を含むことを特徴とす
    る信号伝送回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の信号伝送回路におい
    て、 上記デジタル信号がデータ信号をさらに含み、 上記信号出力部は上記クロック信号を出力するクロック
    信号出力部と上記データ信号を出力するデータ信号出力
    部の2種類に分かれ、上記信号入力部は上記クロック信
    号が入力されるクロック入力部と上記データ信号が入力
    されるデータ入力部の2種類に分かれ、上記伝送路は上
    記データ信号用伝送路と上記クロック信号用伝送路に分
    かれていることを特徴とする信号伝送回路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載
    の信号伝送回路において、 上記振幅制御手段は、ゲートにバイアス電圧を受けるM
    ISトランジスタによって構成されていることを特徴と
    する信号伝送回路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載
    の信号伝送回路において、 上記電流源は、ゲートに一定のバイアス電圧を受けるM
    ISトランジスタによって構成されていることを特徴と
    する信号伝送回路。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のうちいずれか1つに記載
    の信号伝送回路において、 上記後段側駆動回路に上記データ入力部からの出力信号
    を受ける非同期RSフリップフロップをさらに備え、 上記前段側駆動回路では上記データ信号を相補的な2つ
    の信号に分けて伝送することにより上記データ信号の波
    形の歪みを抑制する機能を持つことを特徴とする信号伝
    送回路。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の信号伝送回路におい
    て、 上記前段側駆動回路では、上記クロック信号を相補的な
    2つの信号に分けて伝送することにより上記クロック信
    号の波形の歪みを抑制する機能を持つことを特徴とする
    信号伝送回路。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の信号伝送回路におい
    て、 1つの上記データ信号が1本の伝送線によって伝送さ
    れ、 上記データ入力部の上記第1のトランジスタのゲートと
    上記第2のトランジスタのゲートとの間にスイッチング
    トランジスタをさらに設け、 上記スイッチングトランジスタのオン・オフを制御する
    タイミング制御手段を設けることを特徴とする信号伝送
    回路。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載
    の信号伝送回路において、 上記駆動回路は、液晶パネルの液晶ドライバであること
    を特徴とする信号伝送回路。
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