JP3544533B2 - 信号伝送回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の回路同士の間における信号を送受信するための信号伝送回路に関し、特に、信号伝送回路における電磁波の不要輻射の低減及び信号波形の歪み抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の回路同士の間でデータの入出力を行なう場合、送信側回路の出力部と受信側回路の入力部とにそれぞれインバータ回路を配置して、送信側回路の電源電圧と接地電圧との電位差に応じた理論振幅を有するデジタル信号を受信側回路から送信側回路に送り、受信側回路において電源電圧と接地電圧との電位差に応じた論理振幅を持ったデジタル信号を生成して、これを内部回路に取り込むという構造が一般的に採用されている。つまり、一般的な従来の信号伝送回路は、出力用インバータと、伝送路と、受信用インバータとによって構成されている。
【0003】
こうした従来の信号伝送回路は、例えばTFTマトリクスカラー液晶パネルを駆動する液晶ドライバ用LSIに内蔵され、デジタルのカラー画像信号のデータ転送を行う入出力装置に用いられている。
【0004】
ところが、信号伝送回路を液晶ドライバに用いてデータを伝送する際にデータ伝送路において電磁波の不要輻射が発生し、周辺機器に悪影響を及ぼすという不具合が起こる。
【0005】
これを解決するため、従来の液晶ドライバの中にはLVDS(Low Voltage Differential Signaling)という伝送方式を採用するものもある。これは、液晶ドライバを直列に接続し(以後本明細書中ではこの接続をカスケード接続と称する)、データ信号をシリアル信号として伝送する方式である。この方式を用いることにより、ノイズ及び不要輻射を低減することができる。また、従来必要であった信号バスや制御信号用の伝送基板が不要となりコストの低減が図られる。
【0006】
図9は、従来の信号伝送回路を用いた液晶表示装置を模式的に示す図である。ここで示す液晶表示装置には、上述のLVDSが採用されている。
【0007】
同図に示す信号伝送回路を備えた液晶ドライバが実装される液晶表示装置は、2枚の対向する基板の間に充填された液晶層に電位差を与えることにより、画像表示させるものである。液晶ドライバは10個前後の多数の半導体集積回路を実装され、各液晶ドライバにはデータ信号、データ転送クロック、表示タイミング信号等が印加され行単位(ラスタ単位)で表示される。ここで示す従来の液晶ドライバでは、隣り合う液晶ドライバ同士を互いに接続している相互カスケード接続線路1701によりデータを供給されている。
【0008】
次に、図10は、従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバの構造を示すブロック回路図である。同図に示すように、従来の各液晶ドライバは、液晶ドライバ1702を例にとると、スタート信号s1704とクロック信号ck1703とが入力されてクロック信号とスタート信号を次段の液晶ドライバ1710へと出力するシフトレジスタ部1706と、入力されたデータ信号を最初にラッチする初段ラッチ回路1709と、初段ラッチ回路を経たデータ信号をラッチするデータラッチ部1708と、データラッチ部1708を経たデータをラッチする出力ラッチ1720と、DA変換部とを有している。
【0009】
次に、図10を用いて従来の液晶ドライバ1702の動作を説明する。
【0010】
液晶ドライバ1702には、クロック信号ck1703,スタート信号s1704,データ信号s1705及び画像表示制御信号s1702Aが入力される。
【0011】
まず、シフトレジスタ部1706にスタート信号s1704とクロック信号ck1703とが入力されると、スタート信号s1704は順次シフトレジスタ内をクロック信号ck1703によって転送される。次いで、シフトレジスタ部1706からの出力s1707はデータラッチ部1708に入力される。
【0012】
また、液晶ドライバ1702に入力されるデータ信号s1705は、初段ラッチ1709により一旦保持され、その後データラッチ部1708に入力される。これは、カスケード接続される従来の液晶ドライバにおいて、データ転送を行う際のタイミングを調整するために行われる。そして、データラッチ部1708ではシフトレジスタ部1706からの出力s1707により、順次データラッチが行われる。データラッチが完了すると、液晶ドライバ1702は、次段の液晶ドライバ1710に対し、クロック信号ck1711、スタート信号s1712、データ信号s1713を転送する。
【0013】
この際、シフトレジスタ部1706の端子CARRY1から出力したクロック信号は、信号を反転させる、例えばインバータを経てクロック信号ck1711として次段の液晶ドライバ1710へ出力され、同じシフトレジスタ部1706の端子CLK#Lから出力したスタート信号は、インバータを経てスタート信号s1712として液晶ドライバ1710へ出力される。
【0014】
また、データの出力部では、データの伝播遅延による次段へのデータ取り込みタイミングのマージン確保のために、出力ラッチ1720により、タイミング調整が行われる。
【0015】
一方、画像表示制御信号s1702Aは、液晶ドライバ1702でのデータ転送後のアナログ変換タイミングや、基準電圧信号などの制御を行っており、液晶ドライバ1702内の回路を経由してs1710Aとして出力され、次段の液晶ドライバ1710に入力される。これらの制御信号についても、従来の液晶ドライバにおいては、カスケード接続により信号が伝播される。
【0016】
なお、次段の液晶ドライバ1710及びそれ以降の液晶ドライバへのデータ及び制御信号は全て液晶ドライバ1702を通じて伝播される。
【0017】
ここで、データ信号s1705は基本的にR(赤),G(緑),B(青)についての各6〜8ビット分の2値データで構成されるが、2画素分のデータ転送を行うことで、データ転送速度を低減する手段や、逆にクロックの立ち上がり/立下りに毎にデータを転送することで2倍のデータ転送速度によりデータバス本数を削減する手段がある。ただし、2画素分のデータ転送を行う場合は、データの本数は倍増する。
【0018】
次に、複数の液晶ドライバがカスケード接続された液晶ドライバ群は、液晶表示装置の1水平期間(1ラスタ周期期間)分のデータ転送が完了した後、各液晶ドライバに備えられたDA変換部1709により、データ信号を液晶表示装置に画像表示するために適当なアナログ信号に変換する。これに続いて、このデータの電流が増幅され、画像表示が行われる。
【0019】
1水平期間の表示が完了した後は、走査側の液晶ドライバ(一般にゲートドライバと呼ばれる)により表示するラインの選択が行われ、上述の手順によりデータ信号が転送され、アナログデータ信号に変換される。
【0020】
次に、データ信号を転送するためのインタフェース部の回路の動作を説明する。図10において、太い点線で囲まれた回路部分は、データ信号とクロック信号が転送される際のインタフェース部1721を示す。
【0021】
図11は、インタフェース部1721を示した拡大回路図である。
【0022】
同図に示すように、インタフェース部1721には、シフトレジスタ部1706から出力されたクロック信号s1801を次段の液晶ドライバ1710に伝送するための駆動用インバータバッファ1802と、配線抵抗及び配線負荷容量を有し、駆動用インバータバッファ1802から伝送されたクロック信号を次段の液晶ドライバ1710に伝送するための伝送路1803と、伝送路1803を経たクロック信号s1804が入力された場合にクロック信号s1806を出力するクロック入力インバータバッファ1805と、データラッチ部1708から出力されたデータ信号s1807とクロック信号s1801とが入力されるとデータ信号s1809を出力し、データ信号s1807の出力タイミングを制御する機能を持ったフリップフロップ1808と、データ信号s1809を次段の液晶ドライバ1710に伝送するための駆動用インバータバッファ1810と、配線抵抗及び配線負荷容量を有し、駆動用インバータバッファ1810から伝送されたデータ信号を次段の液晶ドライバ1710に伝送するための伝送路1811と、伝送路1811から出力されたデータ信号s1812が入力されるとデータ信号s1814を出力するクロック入力インバータバッファ1813と、クロック信号s1806とデータ信号s1814が入力されるとデータ信号s1816を出力する、データ転送のタイミングを調整するためのフリップフロップ1815とが含まれている。フリップフロップ1815から出力されたデータは次段の液晶ドライバ1710に伝わったあと、液晶ドライバ中を通って順次伝送されていく。
【0023】
なお、図11に示すように、例えば伝送路1803には、伝送路を構成する
配線の浮遊容量で配線容量CLが存在している。つまり、駆動用インバータバッファ1802を構成するpチャネル型トランジスタは、伝送路1803の配線容量CLに電荷を充電し、伝送路1803の電位を上昇させ、駆動用インバータバッファ1802を構成するnチャネル型トランジスタは、配線容量CLの電荷をグランド側に放電し、伝送路1803の電位を降下させる。
【0024】
次に、従来の液晶ドライバの動作をタイミングチャートを用いて説明する。
【0025】
図12は、従来の液晶ドライバの各部分における信号のタイミングチャートを示す図である。同図に示した符号は、図11に示した各信号に対する符号に一致させている。
【0026】
図12に示すように、クロック信号s1801は駆動用インバータバッファ1802を経て伝送路1803に送出され、その際に配線抵抗及び配線容量により遅延しtd1だけ遅れたクロック信号s1804となって次段の液晶ドライバ1710側のクロック入力インバータバッファ1805に到達する。次いで、クロック入力インターバッファ1805から、クロック信号s1804より遅延したクロック信号s1806が次段の液晶ドライバ1710側のシフトレジスタ部及びデータラッチ部へ出力される。
【0027】
一方、データ信号はフリップフロップ1808によってタイミング調整され、td2だけ遅延したデータ信号s1809として駆動インバータバッファ1810に入力される。次いで、駆動インバータバッファ1810から出力されたデータ信号は伝送路1811を経由して次段の液晶ドライバ1710側のデータ入力インバータバッファ1813に到達する。このとき、データ入力インバータバッファ1813に入力されるデータ信号s1812は、伝送路の配線抵抗、配線容量によりs1809からさらにtd3だけ遅延する。
【0028】
次段の液晶ドライバ1710側に到達したデータ信号s1812は、次段のデータ入力インバータバッファ1813を経てタイミング調整用フリップフロップ1815に入力される。ここで、クロック信号s1806もフリップフロップ1815に入力されてデータ信号1816が生成される。
【0029】
このように、従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバにおいては、電圧振幅を伝送信号として用いることにより、カスケード接続された液晶ドライバ間のデータ転送を行なっていた。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバでは電圧振幅信号を伝送信号として用いるため、上述のように伝送路の配線容量を充放電しなければならず、伝送路を駆動するための電力消費が増大するとともにデータの伝送路には電流変動による電磁波が発生し、これが不要輻射となって周辺機器に悪影響を及ぼすという不具合があった。
【0031】
そのため、従来の液晶ドライバでは、LVDSを採用しているにも関わらず、不要輻射の発生という不具合を解決することが困難であった。さらに、従来の液晶ドライバでは、図11の左側に示すデータ送信側の回路が複雑になるため、装置の面積が増大し、実用化するのが難しいという不具合もあった。
【0032】
本発明の目的は、データの伝送路における電流値の変化を抑制する手段を講ずることにより、データの伝送路における不要輻射が小さく、実用化に適した信号伝送回路を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号伝送回路は、2個以上の駆動回路が伝送路を介して直列にシリアルカスケード接続された信号伝送回路であって、前段側駆動回路における上記伝送路と電圧供給部との間に介設され、送信側の内部回路からのデジタル信号に応じて動作する出力用トランジスタを有する信号出力部と、後段側駆動回路における後段側駆動回路の内部回路と上記伝送路との間に介設された信号入力部と、上記後段側駆動回路の内部回路につながり、上記後段側駆動回路の内部回路にデジタル信号を出力するための出力ノードとを備え、上記信号入力部は、上記伝送路に接続される定電流源と、上記電流源及び伝送路に接続され、上記伝送路における電圧がほぼ一定の範囲内に収まるように上記伝送路への電流を制御する振幅制御手段と、上記振幅制御手段を介して上記伝送路に接続される第1トランジスタと、上記出力ノードに接続される第2トランジスタとを含むカレントミラーと、上記出力ノードを介して上記カレントミラーの第2トランジスタ及び内部回路に接続され、第2トランジスタの電流出力を電圧に変換するための負荷とを有している。
【0034】
これにより、前段側駆動回路において出力用トランジスタに負荷素子が接続されるのではなく、出力用トランジスタがオープンの状態になっている。そして、データ伝送路における電圧がほぼ一定範囲内に収まるように、データ伝送路の電流を変動させることにより、データ入力部に電流の変動信号としてデータを伝送することができる。つまり、従来例のごとく伝送路の電圧を電源電圧と接地電圧との間で変化させる必要がないため、伝送路における電流変動量が少なくなる。よって、伝送路における不要電磁波の輻射を低減することができる。また、従来の信号伝送回路に比べ前段側駆動回路の面積が小さくできるので、例えばLVDS(Low Voltage Differential Signaling)方式の液晶駆動装置に応用することができる。
【0035】
また、上記デジタル信号がクロック信号を含むことにより、クロック信号を伝送する際に発生するの不要電磁波の輻射を低減することができる。
【0036】
上記デジタル信号がデータ信号をさらに含み、上記信号出力部は上記クロック信号を出力するクロック信号出力部と上記データ信号を出力するデータ信号出力部の2種類に分かれ、上記信号入力部は上記クロック信号が入力されるクロック入力部と上記データ信号が入力されるデータ入力部の2種類に分かれ、上記伝送路は上記データ信号用伝送路と上記クロック信号用伝送路に分かれていることをにより、クロック信号だけでなくデータ信号を伝送する際に発生する不要電磁波の輻射も低減することができる。
【0037】
上記振幅制御手段は、ゲートにバイアス電圧を受けるMISトランジスタによって構成されていることにより、簡素な構成で伝送路における電圧振幅の制御を行なうことができる。
【0038】
また、上記電流源は、ゲートに一定のバイアス電圧を受けるMISトランジスタによって構成されていることができる。
【0039】
また、上記後段側駆動回路に上記データ入力部からの出力信号を受ける非同期RSフリップフロップをさらに備え、上記前段側駆動回路では上記データ信号を相補的な2つの信号に分けて伝送することにより上記データ信号の波形の歪みを抑制する機能を持たせることができる。
【0040】
これにより、非同期RSフリップフロップに相補的な2つのデータ信号が入力された場合にデータ信号の波形の歪みが補正されるので、波形の歪みの少ないデータ信号を伝送できる。このため、従来よりも小さい電圧振幅でも回路を駆動することができるので、省電力化が図れる。
【0041】
さらに、記前段側駆動回路では、上記クロック信号を相補的な2つの信号に分けて伝送することにより上記クロック信号の波形の歪みを抑制する機能を持たせることができる。
【0042】
これにより、データ信号だけでなく、クロック信号の波形の歪みも抑制されるので、従来よりもクロック周波数を上げることができ、その結果、信号伝送回路を利用した装置の駆動速度を上げることができる。
【0043】
また、1つの上記データ信号が1本の伝送線によって伝送され、上記データ入力部の上記第1のトランジスタのゲートと上記第2のトランジスタのゲートとの間にスイッチングトランジスタをさらに設け、上記スイッチングトランジスタのオン・オフを制御するタイミング制御手段を設けることにより、データ信号の伝送線が少ない簡素な構造でデータ信号の波形歪みを抑制することができるので、面積が小さく、且つ駆動速度の大きい信号伝送回路が実現される。
【0044】
上記駆動回路は、液晶パネルの液晶ドライバである場合、特にLVDS方式の液晶パネル制御システムにおいて著効を発揮することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェース部の構成を示す電気回路図である。ここに示す信号伝送回路は、TFTマトリクスカラー液晶パネルを駆動する液晶ドライバに内蔵され、デジタルのカラー画像信号のデータ転送を行なうものである。
【0046】
本実施形態の液晶パネル制御システムは、例えば信号伝送回路を備えた液晶ドライバ120と、液晶ドライバ120を制御するための液晶ドライバ制御回路と、各液晶ドライバの間に設けられた伝送路(相互カスケード接続線路)とからなっている。この液晶ドライバ120は、集積回路化される場合、1つのTFTマトリクスカラー液晶パネル列に対応して多数個が並設され、特にデータ信号の伝送方法としてLVDSを採用する本実施形態においては、多数の液晶ドライバが伝送路を介して直列に接続されている。
【0047】
これら液晶ドライバのうち、端部に位置する液晶ドライバは、液晶ドライバ制御回路に接続され、ここからデータ信号を供給される。
【0048】
また、本実施形態の液晶パネル制御システムに配置される液晶ドライバのインタフェース部以外の構造は、図10に示した従来の液晶パネル制御システムと同様となっている。すなわち、本実施形態の液晶パネル制御システムに配置される液晶ドライバには、シフトレジスタ部と、初段ラッチ回路と、データラッチ部と、DA変換部と、クロック信号を送出するためのnチャネル型オープンドレイントランジスタからなる出力用トランジスタ101と、フリップフロップ808と、データ信号伝送用のnチャネル型オープンドレイントランジスタからなる出力用トランジスタ108とが設けられている。
【0049】
また、図1に示すように、液晶ドライバ120と次段の液晶ドライバ121との接続領域であるインタフェース部は、クロック信号送出用のnチャネル型オープンドレイントランジスタである出力用トランジスタ101と、クロック伝送路803と、クロック入力部102aと、データ送出側のフリップフロップ808と、nチャネル型の出力用トランジスタ108と、データ入力部102bと、データ信号をデータラッチ部へ出力するフリップフロップ815とを含んでいる。
【0050】
クロック入力部102aには、ノードN1の電位変動を抑制するようにノードN1の電流量を制御する振幅制御部104aと、ノードN1の電流量を制御するためのカレントミラー140aと、カレントミラー140aから流出される電流の負荷107aとが配置されている。カレントミラー140aは、振幅制御部104aに接続されるpチャネル型のソース側トランジスタ103aと、負荷107aに接続されるpチャネル型の負荷側トランジスタ106aとを有しており、ソース側トランジスタ103aと負荷側トランジスタ106aのゲート同士を接続するノードN3は、ソース側トランジスタ103aと振幅制御部104aとを接続するノードともなっている。
【0051】
ここで、負荷107aは、カレントミラー140aの負荷側トランジスタ106aから流出される電流の負荷であり、電流変動を電位変動に変換するものである。そして、ノードN2は、シフトレジスタ部及びフリップフロップ815に供給される電圧信号であるデータ信号s112が生成される部位である。
【0052】
なお、本実施形態においては、ソース側トランジスタ103のソースは電源端子Vdd2に接続され、ソース側トランジスタ103のゲートとドレインとはノードN3を介して接続されている。このとき、ソース側トランジスタ103は飽和領域で動作している。
【0053】
また、データ入力部102bには、ノードN4の電位変動を抑制するようにノードN4の電流量を制御する振幅制御部104bと、ノードN4の電流量を制御するためのカレントミラー140bと、カレントミラー140bから流出される電流の負荷107bとが配置されている。つまり、データ入力部102bとクロック入力部102aとは同様の構成となっている。
【0054】
ただし、負荷107bは、カレントミラー140bの負荷側トランジスタ106bから流出される電流の負荷であり、電流変動を電位変動に変換するものである。そして、ノードN5は、フリップフロップ815に供給される電圧信号であるデータ信号s115が生成される部位である。
【0055】
ここで、振幅制御部は、一定のバイアス電圧が印加されたnチャネル型トランジスタまたはpチャネル型トランジスタ(MISFET)などにより構成することができ、その具体例を後述する。
【0056】
次に、本実施形態の信号伝送回路の動作を説明する。
【0057】
まず、データ送出側の液晶ドライバ120内のシフトレジスト部から出力されるクロック信号s110がハイからローに変化する場合、nチャネル型の出力用トランジスタ101のドレインからソースへの導通は停止し、クロック入力部102aからクロック伝送路803への電流供給が停止する。すると、電流供給が停止することにより、カレントミラー140aを構成するpチャネル型のソース側トランジスタ103aに流れる電流が停止するか若しくは低減する。このとき、負荷側トランジスタ106aはソース側トランジスタ103aと同じ電圧値をゲートに受けることから、負荷側トランジスタ106aに流れる電流が停止するか若しくは低減するため、負荷107aでの発生電位は低下する。
【0058】
次に、液晶ドライバ120内のシフトレジスト部から出力されるクロック信号s110がローからハイに変化する場合、nチャネル型の出力用トランジスタ101は導通し、クロック入力部102aからクロック伝送路803側に対し電流が供給される。これにより、ソース側トランジスタ103aと負荷側トランジスタ106aとに流れる電流がともに増加するため、負荷107aでの発生電位が上昇する。一方、振幅制御部104aにより、クロック伝送路803の電圧Vinが低下しないように、振幅制御部104aの電気抵抗を低下させて振幅制御部104a内を流れる電流値を上昇させ、クロック伝送路803の電圧Vinを一定に維持する制御が行われる。
【0059】
以上の回路動作はクロック信号の送出について説明したものであるが、データ信号の伝送についても、クロック信号と同じ構成の回路を経由するため、クロック信号と同様の動作で行われる。
【0060】
いずれの場合においても、振幅制御部104a,104bが流れる電流量に応じた電位抑制を行なうので、クロック伝送路803及びデータ伝送路811の電位の変動は抑制されている。
【0061】
これにより、クロック伝送路803及びデータ伝送路811における電磁波の不要輻射が抑制されるので、不要輻射が少なく、消費電力も少ないというLVDS方式の長所を生かした液晶パネル制御システムが実現できる。また、本実施形態の液晶パネル制御システムに備えられた液晶ドライバは、従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバと比較してインタフェース部のデータ送出側の回路が簡素化されている。すなわち、従来の液晶ドライバのインタフェース部のデータ送出側はCMOSであるのに対し、本実施形態の液晶パネル制御システムに備えられた液晶ドライバでは、nチャネル型MOS1個のみであるので、装置面積を縮小することができる。
【0062】
次に、図2は、本実施形態において用いられる信号伝送回路に流れる各信号のタイミングチャートを示す図である。同図に示すクロック信号及びデータ信号は、図1の回路中に示したものと対応している。
【0063】
図2を参照すると、まず、液晶ドライバ120のシフトレジスタ部から出力されたクロック信号s110は、nチャネル型の出力用トランジスタ101のゲートに印加され、クロック伝送路803ではtd5だけ遅延したクロック信号s111として伝送される。このとき、ハイとローが転換するとともに電圧の振幅が振幅制御部104aにより小さく抑えられる。次に、クロック信号s111が液晶ドライバ121のクロック入力部102aに入力されると、振幅制御部104a及びカレントミラー140aを経てクロック信号s112が出力される。
【0064】
また、液晶ドライバ120のフリップフロップ808から出力されたデータ信号s113は、クロック信号s110に比べtd2だけ遅延している。このデータ信号s113は、nチャネル型の出力用トランジスタ108のゲートに印加され、データ伝送路811ではtd6だけ遅延したデータ信号s114として伝送される。このとき、ハイとローが転換するとともに電圧の振幅が振幅制御部104bにより小さく抑えられる。次に、データ信号114が液晶ドライバ121のデータ入力部102bに入力されると、振幅制御部104b及びカレントミラー140bを経てデータ信号s115が出力される。クロック信号s112とデータ信号s115とはフリップフロップ815に入力され、さらに遅延したs116が出力される。
−具体例−
図3は、第1の実施形態における具体例の液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路の構成を示す電気回路図である。本具体例においては、図1に示す構成における振幅制御部104a,104bが、参照電圧Vbを受けるnチャネル型トランジスタ202a,202bによりそれぞれ構成されている。この参照電圧Vb は、nチャネル型トランジスタのゲートに一定電圧をバイアスするためのものである。図3に示す他の要素は、図1に示す構成と同じであり、図1と同じ符号を付して説明を省略する。
【0065】
本具体例においては、nチャネル型の出力用トランジスタ101がオフのとき、上述のように、出力用トランジスタ101には電流が流れない。そして、クロック入力部204aのノードN1には、定電流源203で決まるバイアス電流が流れている。次に、出力用トランジスタ101がオンすると、クロック伝送路803及びクロック入力部204aから出力用トランジスタ101に向かって電荷が移動する。このとき、クロック伝送路803の電圧Vinはいったん電圧降下を起こす。しかし、ゲートに一定の参照電圧Vb を受けているnチャネル型トランジスタ202a(振幅制御用トランジスタ)において、クロック伝送路803につながるノードN1の電圧降下に応じてゲート−ソース間電位差Vgsが上昇するため、nチャネル型トランジスタ202aのドレイン電流量が増大する。その結果、クロック伝送路803の電圧Vinの降下が抑制されるので、電圧Vinの変化は一定の微細な振幅以下に維持され、電圧Vinが安定化する。
【0066】
なお、データ信号の伝送についても、同じ構成の回路を経由するため、クロック信号と同様に行われる。
【0067】
本具体例においては、図3に示すように、極めて簡素な回路構成で電圧Vinの安定化が実現できるため、液晶ドライバのように、集積面積が小さく、データ信号線数が比較的多いLSIなどを用いたシステムにおいて、不要輻射の少ないデータ信号伝送回路を実現することができる。また、本具体例においては伝送路での電圧Vinの安定化されることにより、伝送路で充放電される電荷量を低減できる。このため、消費電力が低減されるという効果も期待できる。
【0068】
次に、図4は、本実施形態の具体例において用いられる信号伝送回路に流れる各信号のタイミングチャートを示す図である。同図に示すクロック信号及びデータ信号は、図3に示す回路中に示したものと対応している。
【0069】
図4において、クロック信号s110〜s112及びデータ信号s113〜s116が生成される回路中の場所は図2に示す本実施形態における各信号と同一であり、各信号の遅延時間も図2に示す本実施形態における各信号とほぼ同じである。ただし、本具体例においては、クロック信号s112及びデータ信号s115の立ち上がり波形に歪みが見られる。これは、クロック入力部204aからの出力信号がハイになった場合に、カレントミラー140aの負荷側トランジスタ106aが、負荷107aの設計次第で非飽和領域のドレイン電圧で動作することがあるからである。一方で、クロック入力部204aからの出力信号がローに遷移する場合にはカレントミラー140aは飽和領域で動作するため出力信号の立ち下がりについては正常の波形となっている。
【0070】
なお、データ信号を伝えるカレントミラー140bからの出力についてもクロック信号と同様に波形の立ち上がりに歪みが生じることがある。
【0071】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のインタフェース部の構成を示す電気回路図である。
【0072】
同図に示すように、本実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のインタフェース部には、クロック信号を送出するためのnチャネル型の出力用トランジスタ101a,101bと、データ信号を送出するためのnチャネル型の出力用トランジスタ108a,108bと、クロック信号s510を反転してオープンドレイントランジスタ502へと出力するインバータ501と、フリップフロップ808と、クロック伝送路803a,803bと、データ伝送路811a,811bと、クロック入力部204,522と、データ入力部523,524と、クロック信号s511,s512をそれぞれ反転するインバータと、データ信号s515及びs516を反転するインバータと、クロック信号用のRSフリップフロップ503aと、データ信号用のRSフリップフロップ503bと、RSフリップフロップ503aから出力されたクロック信号s513とRSフリップフロップ503bから出力されたデータ信号s517とがそれぞれ入力されるフリップフロップ815とが設けられている。
【0073】
クロック入力部204,522とデータ入力部523,524とは互いに同じ構成であり、第1の実施形態の具体例におけるクロック入力部またはデータ入力部と同じ構成となっている。
【0074】
本実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路の特徴は、1つのクロック信号及び1つのデータ信号を伝送する経路をそれぞれ2つに分けて相補させることにある。
【0075】
図6は、図5に示す信号伝送回路の各部におけるクロック信号及びデータ信号のタイミングチャートを示す図である。以下、同図を参照して本実施形態に用いられる信号伝送回路の動作を説明する。
【0076】
まず、送信側の液晶ドライバ520内のシフトレジスタから出力されたクロック信号s510は2経路に分かれ、一方では出力用トランジスタ101aのゲートに印加され、第1の実施形態における信号伝送回路と同様にクロック伝送路803aを経てクロック入力部204からクロック信号s511として出力される。次いで、クロック信号s511はインバータにより反転されてから非同期のRSフリップフロップ503aのリセット端子に入力される。
【0077】
分岐したもう一方のクロック信号s510は、インバータ501により波形を反転された後、出力用トランジスタ101bのゲートに印加され、クロック伝送路803bを経てクロック入力部522からクロック信号s512として出力される。次いで、クロック信号s512はインバータにより反転されてからRSフリップフロップ503aのセット端子に入力される。ここで、クロック信号s512はインバータ501を経ているため、クロック信号s511とは波形が反転している。このとき、クロック信号s511及びs512の立ち上がり波形には、共に遅延による歪みが見られる。
【0078】
次に、RSフリップフロップ503aからクロック信号s513が出力されるが、このクロック信号s513の波形は、RSフリップフロップ503a内を伝搬する時間だけ遅延した歪みのない正常デューティ信号となっている。
【0079】
通常RSフリップフロップはセットまたはリセットに入力される信号がローからハイに立ち上がる際に出力が変化するが、ここではRSフリップフロップ503aへの入力される前に信号が反転されているので、RSフリップフロップ503aからの出力は、クロック信号s511,s512の立ち下がりのときに変化する。クロック信号s511はクロック信号s512が反転した信号であるので、互いの歪んだ立ち上がりの波形を歪みのない立ち下がりの波形で補正することができる。
【0080】
次に、データラッチ部から出力されたデータ信号は、フリップフロップ808に入力される。フリップフロップ808にはクロック信号も入力されて、データ信号s514が出力される。これと同時にもう1つの端子からデータ信号s514とは波形が反転した信号が出力される。その後、それぞれのデータ信号はデータ伝送路811a,811bを経由してそれぞれデータ入力部523,524からデータ信号s515及びs516として出力される。データ信号s515及びs516は共にインバータにより波形が反転された後、非同期のRSフリップフロップ503bに入力される。このとき、データ信号s515及びs516の立ち上がり波形には歪みが見られる。
【0081】
次に、上述のクロック信号と同様、RSフリップフロップ503bから波形の歪みが補正されたデータ信号s517が出力される。
【0082】
次に、クロック信号s513とデータ信号s517とがフリップフロップ815に入力され、データ信号s518が出力される。
【0083】
以上により、本実施形態で用いられる信号伝送回路においては、データ信号またはクロック信号を相補的な2つの信号として伝送することにより、回路中のカレントミラーに起因する出力信号の波形の歪みを効果的に補正し、正常な波形に戻すことが可能となる。
【0084】
これにより、不正輻射を抑制し、かつデータ信号の歪みを抑制した信号伝送回路を作成することができる。
【0085】
データ信号の歪みを抑制することにより、歪みが抑制されない場合と比べて回路のクロック周波数を上げることができるので、信号伝送回路を備えた装置の高速動作が可能になる。また、信号の電圧振幅が小さい場合でも動作の信頼性が高くなり、例えば、より省電力化し、LVDSの長所を生かした液晶ドライバ等が実現できる。
【0086】
なお、本実施形態では、シフトレジスタ部からのクロック信号を反転させるににインバータを用いたが、この代わりにデータ信号の反転と同様にフリップフロップを用いてもよい。また、本実施形態では、データ信号の反転させるためにフリップフロップを用いたが、これに代えてインバータを用いることもできる。
【0087】
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態の液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のインタフェース部の構成を示す電気回路図である。
【0088】
これまでに述べた実施形態においては、通常、液晶ドライバで用いるデータ伝送信号には1または2本のクロック信号に対し、データの伝送線は6ビットのとき6×3色(R、G、B)で18本、8ビットのとき8×3色(R、G、B)で24本が必要であり、第2の実施形態のようにデータを2分割するとさらにデータが2倍必要となる。
【0089】
本実施形態における信号伝送回路は、データの伝送線数を単一にして、データ信号の線数を削減するとともに、安定動作及び低振幅でのデータ伝送を実現するものである。
【0090】
図7に示すように、本実施形態における信号伝送回路のうち、クロック信号の伝送経路は第2の実施形態における信号伝送回路と同様である。すなわち、クロック信号は相補的な信号として2本の伝送線により伝送され、非同期RSフリップフロップによって波形の歪みが補正される。
【0091】
データラッチ部から出力されたデータ信号は、フリップフロップ808を経てデータ信号s614として出力され、出力用トランジスタ108のゲートに印加される。
【0092】
そして、データ伝送路811を経てデータ入力部601に入力され、ここからデータ信号s616としてフリップフロップ815に入力される。また、クロック信号s613がフリップフロップ815に入力されるとデータ信号s617が出力される。
【0093】
本実施形態における信号伝送回路の特徴は、データ入力部601にはカレントミラーを構成するpチャネル型トランジスタ103cのゲートとpチャネル型トランジスタ106cのゲートとの間に、ゲート電位の変動を遮断するためのpチャネル型トランジスタ603を備えていることである。
【0094】
また、タイミング生成装置602には非同期のRSフリップフロップ503からの出力s613が入力され、タイミング生成装置602はpチャネル型トランジスタ603のゲートに接続されている。
【0095】
pチャネル型トランジスタ603は、カレントミラー140cの動作を制御するもので、pチャネル型トランジスタがオンしている場合通常のカレントミラーと同様の動作を行なう。つまり、ソース側トランジスタ103cにおける電流の変化はVgsの変動となり、出力用トランジスタ108の電流量を変動制御するものである。
【0096】
次にpチャネル型トランジスタ603をオフした場合、ソース側の電流の変化は出力側に伝えることができない。この時、出力側のpチャネル型トランジスタ106cはpチャネル型トランジスタ603がオフされる以前のゲート電圧で決まる電流を保持して流している。これはpチャネル型トランジスタ603がオフした場合でも、カレントミラー140cを構成する負荷側トランジスタ106cのゲート容量や寄生容量によって以前のVgs状態が一定期間維持されているためである。つまり、電流によるサンプルホールド(トラックホールド)が実現できるのである。
【0097】
本実施形態における信号伝送回路では、カレントミラー140cのサンプルホールド機能を用いて、精度の高いクロック信号から一定期間のサンプル期間タイミングを生成し、データの波形歪が終わった後で、データ信号電流をサンプリングを開始することで、安定した信号出力が得られるものである。
【0098】
図8は、図7に示す信号伝送回路の各部におけるクロック信号及びデータ信号のタイミングチャートを示す図である。
【0099】
同図に示すように、データ入力部601から出力されたデータ信号s616は、データ信号s614と比べると回路を通過する際の時間だけ遅延しているが、pチャネル型トランジスタ603及びタイミング生成装置602を設けたことにより、波形に歪みは見られない。
【0100】
本実施形態における信号伝送回路では、データ入力部につき1個のpチャネル型トランジスタ603とタイミング生成装置602とを設けることによってデータ伝送線の本数を増やすことなくデータ波形の歪みの発生を抑制できる。pチャネル型トランジスタとタイミング生成装置の面積よりも本実施形態により減らせるデータ伝送線の面積の方が大きいうえ、第2の実施形態では必要であったインバータを設ける必要がないので、本実施形態においては、面積が小さく、不要輻射の少ない液晶パネル制御システムが実現される。
【0101】
また、波形の歪みが少ないデータ信号を転送できるので、本発明の信号伝送回路を備えた装置の高速動作が可能になる。また、信号の電圧振幅が小さい場合でも動作の信頼性が高くなり、より省電力化し、LVDSの長所を生かした液晶ドライバ等を実現することができる。
【0102】
また、本実施形態では、クロック信号の立ち上がりに動機したデータ信号の例を示したが、クロック信号の両エッジに同期したデータについても同様の方法でサンプルホールドすることにより、高速で波形の歪みが少ないデータを転送することができる。
【0103】
なお、本実施形態においては、データ信号の伝送線にのみpチャネル型トランジスタとタイミング生成装置を設けたが、クロック信号の伝送線にもpチャネル型トランジスタ及びタイミング生成装置を設けることもできる。
【0104】
これにより、さらに回路の面積を縮小することができる。
【0105】
【発明の効果】
本発明の信号伝送回路によれば、伝送路における電圧をほぼ一定の範囲内に収めるとともに転送されるデータ信号の波形の歪みを抑制する手段を講じたので、伝送路における電磁波の不要輻射を低減し、且つ回路動作の高速化及び省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェース部の構成を示す電気回路図である。
【図2】図3に示す信号伝送回路の各点を流れる信号のタイミングチャートを示す図である。
【図3】第1の実施形態の具体例の液晶パネル制御システムの配置される信号伝送回路の構成を示す電気回路図である。
【図4】図3に示す信号伝送回路の各点を流れる信号のタイミングチャートを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェース部の構成を示す電気回路図である。
【図6】図5に示す信号伝送回路の各点を流れる信号のタイミングチャートを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る液晶パネル制御システムに配置される信号伝送回路のうちインタフェース部の構成を示す電気回路図である。
【図8】図7に示す信号伝送回路の各点を流れる信号のタイミングチャートを示す図である。
【図9】従来の信号伝送回路を用いた液晶表示装置を模式的に示す図である。
【図10】従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバの構造を示すブロック回路図である。
【図11】図10に示す従来の信号伝送回路を備えた液晶ドライバのインタフェース部を示す拡大回路図である。
【図12】従来の信号伝送回路の各点を流れる信号のタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
101,101a,101b 出力用トランジスタ
102a クロック入力部
102b データ入力部
103a,103b ソース側トランジスタ
104a,104b 振幅制御部
106a,106b,106c 負荷側トランジスタ
107a,107b 負荷
108,108a,108b 出力用トランジスタ
120,121 液晶ドライバ
140a,140b カレントミラー
202a,202b nチャネル型トランジスタ
203 定電流源
204a クロック入力部
204b データ入力部
501 インバータ
503a,503b RSフリップフロップ
522 クロック入力部
523,524 データ入力部
601 データ入力部
602 タイミング生成装置
603 pチャネル型トランジスタ
803a,803b クロック伝送路
811a,811 データ伝送路
815 フリップフロップ

Claims (9)

  1. 2個以上の駆動回路が伝送路を介して直列にシリアルカスケード接続された信号伝送回路であって、
    前段側駆動回路における上記伝送路と電圧供給部との間に介設され、送信側の内部回路からのデジタル信号に応じて動作する出力用トランジスタを有する信号出力部と、
    後段側駆動回路における後段側駆動回路の内部回路と上記伝送路との間に介設された信号入力部と、
    上記後段側駆動回路の内部回路につながり、上記後段側駆動回路の内部回路にデジタル信号を出力するための出力ノードとを備え、
    上記信号入力部は、
    上記伝送路に接続される定電流源と、
    上記電流源及び伝送路に接続され、上記伝送路における電圧がほぼ一定の範囲内に収まるように上記伝送路への電流を制御する振幅制御手段と、
    上記振幅制御手段を介して上記伝送路に接続される第1トランジスタと、上記出力ノードに接続される第2トランジスタとを含むカレントミラーと、
    上記出力ノードを介して上記カレントミラーの第2トランジスタ及び内部回路に接続され、第2トランジスタの電流出力を電圧に変換するための負荷と
    を有している信号伝送回路。
  2. 請求項1に記載の信号伝送回路において、
    上記デジタル信号がクロック信号を含むことを特徴とする信号伝送回路。
  3. 請求項2に記載の信号伝送回路において、
    上記デジタル信号がデータ信号をさらに含み、
    上記信号出力部は上記クロック信号を出力するクロック信号出力部と上記データ信号を出力するデータ信号出力部の2種類に分かれ、上記信号入力部は上記クロック信号が入力されるクロック入力部と上記データ信号が入力されるデータ入力部の2種類に分かれ、上記伝送路は上記データ信号用伝送路と上記クロック信号用伝送路に分かれていることを特徴とする信号伝送回路。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の信号伝送回路において、
    上記振幅制御手段は、ゲートにバイアス電圧を受けるMISトランジスタによって構成されていることを特徴とする信号伝送回路。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の信号伝送回路において、
    上記電流源は、ゲートに一定のバイアス電圧を受けるMISトランジスタによって構成されていることを特徴とする信号伝送回路。
  6. 請求項3〜5のうちいずれか1つに記載の信号伝送回路において、
    上記後段側駆動回路に上記データ入力部からの出力信号を受ける非同期RSフリップフロップをさらに備え、
    上記前段側駆動回路では上記データ信号を相補的な2つの信号に分けて伝送することにより上記データ信号の波形の歪みを抑制する機能を持つことを特徴とする信号伝送回路。
  7. 請求項6に記載の信号伝送回路において、
    上記前段側駆動回路では、上記クロック信号を相補的な2つの信号に分けて伝送することにより上記クロック信号の波形の歪みを抑制する機能を持つことを特徴とする信号伝送回路。
  8. 請求項3に記載の信号伝送回路において、
    1つの上記データ信号が1本の伝送線によって伝送され、
    上記データ入力部の上記第1のトランジスタのゲートと上記第2のトランジスタのゲートとの間にスイッチングトランジスタをさらに設け、
    上記スイッチングトランジスタのオン・オフを制御するタイミング制御手段を設けることを特徴とする信号伝送回路。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の信号伝送回路において、
    上記駆動回路は、液晶パネルの液晶ドライバであることを特徴とする信号伝送回路。
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