JP2002373580A - 画像形成装置の製造方法 - Google Patents

画像形成装置の製造方法

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JP2002373580A
JP2002373580A JP2001181570A JP2001181570A JP2002373580A JP 2002373580 A JP2002373580 A JP 2002373580A JP 2001181570 A JP2001181570 A JP 2001181570A JP 2001181570 A JP2001181570 A JP 2001181570A JP 2002373580 A JP2002373580 A JP 2002373580A
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temperature
plate
rear plate
frit glass
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Osamu Takamatsu
修 高松
Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Shinya Koyama
信也 小山
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Canon Inc
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレートと支持枠との接合を治具を用いて行
うに際し、接合に要する時間を短縮する。 【解決手段】 リアプレート2上の、支持枠3との接合
部にフリットガラス21を形成するとともに、フリット
ガラス21が形成された領域の外側に位置決め部材22
を固定する。次いで、フリットガラス21の上に支持枠
3を設置し、さらに支持枠3の上に加圧部材23を載せ
る。この状態でフリットガラス21を軟化および硬化さ
せた後、加圧部材23を支持枠3から分離する。加圧部
材23の分離は、接合材の軟化温度近傍から硬化温度近
傍までの温度範囲の高温雰囲気内で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚のプレートが
枠部材を介して対向配置される画像形成装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多数の電子放出素子を平面基板上
に配置した電子源を用いた応用研究が盛んに行われてお
り、その一つとして、画像表示装置や画像記録装置など
の画像形成装置等の開発が進められている。中でも、上
述した電子源を用いた画像表示装置は、奥行きの薄い平
面型の画像表示装置とすることができ、省スペースかつ
軽量であること等から、ブラウン管を用いた画像表示装
置に置き換わるものとして注目されている。
【0003】従来、このような平面型の画像表示装置と
しては、電子放出素子をマトリクス状に配置した電子源
基板(リアプレート)と、蛍光体を有するフェースプレ
ートとを、枠を介して対向配置し、気密容器を構成した
ものが、例えば特開平9−82245号公報等に開示さ
れている。
【0004】以下に、同公報に開示された画像表示装置
について、図5を参照して説明する。
【0005】図5に示す画像表示装置は、電子源1が形
成されたリアプレート2と、リアプレート2と対向配置
されたフェースプレート4と、リアプレート2およびフ
ェースプレート4を一定の間隔で保持するために両者に
接合された支持枠3とを有し、これらリアプレート2、
支持枠3、およびフェースプレート4により、真空容器
である外囲器5が構成される。
【0006】電子源1には、複数の電子放出素子がn×
mのマトリクスに配置されており、これら電子放出素子
は、電子源1に設けられたn本の列方向配線およびm本
の行方向配線により接続されている。電子源1を駆動す
るための電気回路は外囲器5の外部に設けられており、
この電気回路と電子源1とを電気的に接続するために、
列方向配線は信号入力端子Doy1〜Doynに接続さ
れ、行方向配線は行選択用端子Dox1〜Doxmに接
続されている。
【0007】フェースプレート4は、ガラス基体6と、
このガラス基体6のリアプレート2との対向面に順次積
層された蛍光膜7、メタルバック8およびゲッタ層9と
で構成されている。メタルバック8は、Al等の導電性
薄膜で構成され、蛍光膜7中の蛍光体から発生した光の
うち電子源1に進む光をガラス基体6の方向に反射して
輝度を向上させるとともに、外囲器5内に残留したガス
が、電子線により電離され生成したイオンの衝撃によっ
て、蛍光体が損傷を受けるのを防止する。また、メタル
バック8は、フェースプレート4の画像表示領域に導電
性を与えて、電荷が蓄積されるのを防ぎ、電子源1に対
してアノード電極の役割も果たす。ゲッタ層9は、電子
源1とフェースプレート4から発生したガスを吸着す
る。
【0008】外囲器5を形成する際、リアプレート2と
支持枠3、および支持枠3とフェースプレート4との接
合には、接合材としてフリットガラスが用いられる。こ
のとき、外囲器5を400〜500℃程度まで加熱して
フリットガラスの焼成を行う。また、外囲器5の形成
後、電子源1の活性化処理など必要な処理を行い、外囲
器5の内部を十分に排気した後、排気管(不図示)をバ
ーナーで加熱して封じ切る。最後に、ゲッタ処理を行う
が、これは、フェースプレート4に設けたゲッタ層9と
は別に外囲器5に設けた蒸着型のゲッター14を加熱
し、外囲器5の内壁にゲッタ材の膜を形成する処理であ
る。
【0009】上述した画像表示装置は、信号入力端子D
oy1〜Doyn、および行選択用端子Dox1〜Do
xmを通じて電子源1の各電子放出素子に電圧を印加す
ると、各電子放出素子から電子が放出される。それと同
時にメタルバック8に高圧端子Hvを通じて数百[V]
〜数[kV]の電圧を印加して、電子放出素子から放出
された電子を加速し、フェースプレート4の内面に衝突
させる。これにより、蛍光膜7の蛍光体が励起されて発
光し、画像が表示される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成の画像表
示装置においては、支持枠とリアプレート、または支持
枠とフェースプレート(以下、リアプレートおよびフェ
ースプレートを総称して単にプレートという)とを接合
する場合、接合材をその軟化温度まで加熱する必要があ
る。この際、軟化した接合材が固化するまでの間は、支
持枠とプレートの位置ずれ等を防止するたに、両者の位
置を固定するための位置合わせ治具や、両者を押し付け
るための加圧治具等を用いるのが好ましい。
【0011】これらの治具をプレートと支持枠との接合
に用いると、プレートや支持枠に対して治具の体積およ
び重量が大きく、全体として熱容量が増すため、昇温お
よび降温に多大な時間がかかるという問題が生じてしま
う。一方、治具の寸法精度、加工性、剛性、およびハン
ドリング性(取り扱い性)等の理由から、金属製とする
のが好ましい場合がある。金属製の治具を、ガラスで形
成されたプレートおよび支持枠の接合に用いると、治具
と、プレートおよび支持枠との、熱伝導率および熱膨張
率が異なるため、特に降温工程においてはプレートと支
持枠とが接合されて一体となっておりプレートおよび支
持枠と接合材との熱膨張率の不一致を考慮した精密な温
度制御が必要であるので、更に多大な時間が必要となっ
てしまう。特に、接合材としてフリットガラスを用いる
場合、フリットガラスの軟化温度は約400℃と高温で
あり、昇温時間および降温時間の増大は深刻なものであ
る。
【0012】そこで本発明は、プレートと支持枠との接
合を、治具を用いて行うに際し、接合に要する時間を大
幅に短縮可能な、画像形成装置の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像形成装置の製造方法は、枠部材を介し
て互いに対向配置される2枚のプレートのうち一方のプ
レート上に前記枠部材を接合する工程と、前記枠部材と
他方のプレートとを接合することによって真空容器を形
成する工程とを含む、画像形成装置の製造方法であっ
て、前記一方のプレート上に枠部材を接合する工程は、
前記一方のプレート上に、接合材を介して前記枠部材を
設置する工程と、前記枠部材の上に加圧部材を載せる工
程と、前記接合材の軟化温度近傍から硬化温度近傍まで
の温度範囲の高温雰囲気内で、前記接合材を軟化および
硬化させた後さらに前記支持枠と前記加圧部材とを分離
する工程とを有する。
【0014】本発明の画像形成装置の製造方法によれ
ば、支持枠を一方のプレートに対して加圧する加圧部材
を高温雰囲気中で支持枠から分離するので、処理中のア
センブリ全体としての熱容量が小さくなり、その後の冷
却時間が大幅に短縮される。
【0015】高温雰囲気は、加熱炉で形成可能である。
また、接合材としては、結晶化フリットガラスを用いて
もよいし、非晶質フリットガラスを用いてもよい。この
場合、接合材の硬化は、接合材をその硬化温度まで冷却
することによって行うことができる。特に接合材として
結晶化フリットガラスを用いた場合には、接合材をその
軟化温度以上の温度で保持することによって硬化を行う
こともできる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明の第1の実施形態を説明す
るための、リアプレートと支持枠との接合の工程フロー
図である。図2は、図1に示す各工程でのリアプレート
および支持枠の模式的断面図である。本実施形態で製造
する画像形成装置は図5に示したものと概略同じなの
で、図5と同じ要素については図5と同じ符号を付すと
ともに、画像形成装置の詳細な構成の説明は省略し、主
としてリアプレートと支持枠との接合に関する部分につ
いて、図1および図2を参照しつつ説明する。
【0018】まず、図2(a)に示すように、電子源1
が形成されたリアプレート2の上面の、支持枠3との接
合部に、フリットガラス21を形成する(ステップ10
1)。
【0019】本実施形態では、リアプレート2として、
PD200ガラスを用いた。また、電子源1は、例え
ば、リアプレート2上にシリコン酸化膜をスパッタ法に
より形成後、下配線および上配線をスクリーン印刷によ
りマトリクス状に形成し、下配線と上配線との交差部
に、下配線および上配線と接続された電子放出素子を形
成することによって得られる。
【0020】フリットガラス21は、フリットガラス粉
末とビヒクル(有機溶剤と樹脂粉末を混合したもの)と
を撹拌混合することでペースト状とし、これをディスペ
ンサーにて所望の位置に塗布した後、120℃で10分
間乾燥させ、360℃にて10分間、仮焼成することで
形成することができる。仮焼成は、ペースト形成時に用
いたビヒクル成分を分解除去するための熱処理であり、
この処理によりフリットガラス粉末は軟化温度において
一時的に溶融し、処理後は固形物となる。
【0021】フリットガラス粉末としては、後工程の熱
処理条件等に応じて結晶性および非晶質性の中から選択
して用いることができ、特に限定されるものではない。
本実施形態では、フリットガラス粉末として、結晶性フ
リットガラスであるCL23(旭テクノガラス社製)を
用いた。ビヒクルとしては、有機溶剤であるテルピネオ
ールに粉末樹脂であるエルバサイト(デュポン社製)を
100:1(重量比)で混合したものを用い、これらフ
リットガラス粉末とビヒクルとを10:1(重量比)で
混合攪拌してペーストとした。また、仮焼成後のフリッ
トガラスの厚みは、本実施形態では0.5mmとした。
なお、樹脂粉末は、ペーストの塗布性を向上させるため
に用いられており、ビヒクルにおける混合比は適宜選択
することができる。同様に、フリットガラス粉末とビヒ
クルとの混合比も適宜選択することができる。
【0022】次いで、図2(b)に示すように、リアプ
レート2上のフリットガラス21を形成した領域の外側
に、位置決め部材22を接着剤により固定するととも
に、フリットガラス21の上に支持枠3を設置し、更に
その上に加圧部材23を載せる(ステップ102)。
【0023】位置決め部材22は、後述する加圧部材2
3を用いた支持枠3の接合時に、リアプレート2の面内
方向における支持枠3の位置ずれを防止するものであ
る。また、位置決め部材22の高さを、リアプレート2
への支持枠3の接合時のフリットガラス21の潰れ量を
考慮した寸法、すなわち、リアプレート2と支持枠3と
の接合後のリアプレート2の上面から支持枠3の上面ま
での高さと等しくすることで、後のリアプレート2の上
面から支持枠3の上面までの高さも規制することができ
る。位置決め部材22は、支持枠3の接合時に加えられ
る熱でフリットガラス21が軟化しても位置ずれが生じ
ないように、リアプレート2上に固定される必要があ
る。このため、接着剤としては、室温またはその近傍の
温度で硬化し、フリットガラス21の軟化温度でも軟化
しない耐熱性の高い無機系接着剤を用いることが好まし
い。また、接着剤として、支持枠3の接合用のフリット
ガラス21の軟化温度よりも軟化点の高いフリットガラ
スや、硬化温度は低いが結晶するフリットガラス等を用
いることもできる。
【0024】位置決め部材22としては、支持枠3の接
合時に生じる熱膨張の観点から、リアプレート2と同じ
材料であることが好ましいが、熱膨張率がリアプレート
2と大きく異ならなければ適宜材料を選択して用いるこ
とができる。また、位置決め部材22の設置場所は、フ
リットガラス21が形成された領域の外側であれば特に
規制はなく、支持枠3がずれにくいように数および位置
を考慮して設置すればよい。
【0025】本実施形態では、位置決め部材22とし
て、リアプレート2と同じ材料であるPD200ガラス
からなる、縦×横×高さが5mm×5mm×2.0mm
の角柱を用い、これをリアプレート2の4隅部と各辺の
中央部に合計8個設置した。接着剤としては、無機接着
剤であるアロンセラミックス(東亞合成社製)を用い、
120℃、10分の条件で位置決め部材22をリアプレ
ート2に接着した。また、支持枠3としては、厚みが
1.7mmの、リアプレートと同じ材料であるPD20
0ガラスからなるものを用いた。
【0026】加圧部材23は、支持枠3と当接する領域
の内側にくり抜き部23aを有する板状の部材である。
加圧部材23にこのようなくり抜き部23aを設けるこ
とで、支持枠3が囲む領域が大面積であり加圧部材23
の外形が大きくなった場合でも、加圧部材23の自重に
より加圧部材23自身が撓んでしまうことはなく、加圧
部材23はリアプレート2に対して平行な状態を維持し
たまま支持枠3を加圧することができる。本実施形態と
しては、加圧部材23として、熱膨張率がガラスと同程
度の金属であるFe−Ni系合金を用い、その重さは3
0kgとした。
【0027】また、加圧部材23には、加圧部材23の
両側面からそれぞれ突出した分離補助具24が設けられ
ているとともに、加圧部材23の下方に延びた分離介助
具25が設けられている。これら分離補助部24および
分離介助具25の機能は後述する。本実施形態では、分
離補助具24としてはSUS製のローラを用い、分離介
助具25としては長さ20cmのSUS製の角柱部材を
用いた。
【0028】次いで、加圧部材23がセットされたリア
プレート2を、図3に示すような接合装置30に投入す
る。
【0029】接合装置30は、リアプレート2を搬送す
るための、メッシュからなるベルト32と、ベルト32
で搬送されているリアプレート2を加熱および徐冷する
加熱炉(高温ゾーン)31と、加熱炉31内の所定の位
置でリアプレート2上から加圧部材23を持ち上げるた
めの分離機構33とを有する。加熱炉31は、内部の雰
囲気温度が、フリットガラス21の軟化温度近傍から硬
化温度近傍の温度範囲、具体的には約300℃から50
0℃程度の温度に制御可能である。
【0030】分離機構33は、リアプレート2とともに
搬送されてきた加圧部材23の分離補助具24が乗り上
げる登り斜面を有する。この登り斜面は、ベルト32に
よるリアプレート2の搬送方向について、フリットガラ
ス21が硬化する温度まで徐冷される位置よりも下流側
に位置する。また、リアプレート2は、加圧部材23の
分離介助具25をベルト32のメッシュに入り込ませて
接合装置30に投入される。
【0031】接合装置30に投入されたリアプレート2
が加熱炉31内に入ると、加熱炉31内では、まず、リ
アプレート2の加熱によるフリットガラス21の軟化、
および加圧部材23による支持枠3の加圧を行う(ステ
ップ103)。より詳しくは、リアプレート2は加熱炉
31内で400℃〜500℃程度の温度に加熱されてフ
リットガラス21が軟化する。フリットガラス21が軟
化することにより、図2(c)に示すように、支持枠3
はその下端部が加圧部材23の重量によりフリットガラ
ス21に沈み込む。この際、リアプレート2の面内方向
における支持枠3の位置は位置決め部材22により規制
され、支持枠3の位置ずれが防止される。また、加圧部
材23が位置決め部材22の上面と当接することによ
り、フリットガラス21の潰れ、すなわち支持枠3の高
さ方向の位置が規制される。
【0032】加熱炉31内での昇温レートは通常は約1
0℃/分程度であるが、フリットガラス21の焼成条件
によって異なることがあるため、適宜選択する必要があ
る。また、ピーク温度での保持時間も、用いるフリット
ガラス21によって異なるが、通常、非晶質フリットで
は10分程度、結晶化フリットでは30分程度である。
本実施形態では、ベルト32の移動速度は50mm/
分、昇温レートは10℃/分として425℃まで加熱し
た。
【0033】加熱炉31内では、次いで、フリットガラ
ス21が硬化するまで徐冷を行い、徐冷の後、図2
(d)に示すように、支持枠3から加圧部材23を分離
する(ステップ104)。本実施形態では、400℃で
加圧部材23を分離した。これにより、フリットガラス
21により支持枠3が接合されたリアプレート2が得ら
れる。なお、フリットガラス21が結晶化タイプのもの
である場合には、軟化温度以上の温度でもその温度を一
定時間以上保持することにより硬化するので、特に徐冷
の必要はない。
【0034】加圧部材23の分離は、図3に示した接合
装置30の分離機構33により行われる。すなわち、支
持枠3上に載せられておりベルト32によりリアプレー
ト2とともに搬送されている加圧部材23には分離補助
具24が設けられており、この分離補助具24が分離機
構33の斜面に乗り上げることで、加圧部材23は支持
枠3から離れる。ここで、加圧部材23に設けられてい
る分離介助具25はベルト32のメッシュに入り込んで
いるので、加圧部材23は、支持枠3から離れてもベル
ト32とともに移動する。したがって、リアプレート2
と加圧部材23とは互いに分離した状態で搬送され、加
熱炉31から出される。
【0035】次いで、支持枠3が接合されたリアプレー
ト2は、加熱炉31の外の冷却ゾーンで冷却され、10
0℃以下になったところで接合装置30から取り出され
る。その後は、図5に示したように、支持枠3の上面に
フェースプレート4を接合し、外囲器5を構成する。さ
らに、外囲器5に対して従来と同様にして所定の処理を
行い、これによって画像表示装置が製造される。
【0036】以上説明したように本実施形態では、加熱
炉31内においてフリットガラス21は硬化しているが
まだ高温の状態で加圧部材23を支持枠3から分離させ
ることで、支持枠3と加圧部材23との熱伝導率および
熱膨張率の不一致を考慮することなく冷却することがで
き、しかも全体としての熱容量を小さくすることができ
る。その結果、リアプレート2の冷却に要する時間、ひ
いてはリアプレート2と支持枠3との接合に要する時間
を大幅に短縮することができる。
【0037】なお、本実施形態では、フリットガラス2
1として結晶性のフリットガラスを用いた場合を例に挙
げて説明したが、非晶質のフリットガラスは、軟化温度
は約350℃、硬化温度は約330℃である。したがっ
て、リアプレート2と支持枠3との接合材として非晶質
のフリットガラスを用いた場合には、例えば、加熱炉3
1では、まず、リアプレート2を390℃まで加熱し、
この状態を10分間保持した後、次いで330℃まで徐
冷したところで、加圧部材23を支持枠3から分離させ
る。この場合においても、上述した例と同様に、リアプ
レート2の冷却に要する時間を大幅に短縮することがで
きる。
【0038】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。
【0039】図4は、本発明の第2の実施形態を説明す
るための、リアプレートと支持枠との接合の各工程での
模式的断面図である。
【0040】図4(b)に示すように、本実施形態で用
いられる加圧部材43は、支持枠3上に載せられた際に
支持枠3と当接する面である支持枠当接面43bの外側
の領域に、支持枠3の側面に接触して支持枠3の位置ず
れを防止するための凸部が形成されており、この凸部の
リアプレート2との対向面は、リアプレート当接面43
cとなっている。支持枠当接面43bとリアプレート当
接面43cとの段差の高さは、リアプレート2と支持枠
3との接合後の、リアプレート2の上面から支持枠3の
上面までの高さと等しい。
【0041】このような加圧部材43を用いてリアプレ
ート2と支持枠3とを接合するには、図4(a)に示す
ように、電子源1が形成されたリアプレート2の所望の
部位にフリットガラス21を形成し、さらに、図4
(b)に示すように、フリットガラス21の上に支持枠
3を設置した後、この支持枠3の上に加圧部材43を載
せ、この状態で、第1の実施形態と同様に、接合装置に
投入してリアプレート2と支持枠3とを接合する。
【0042】接合装置の加熱炉内での加熱により、フリ
ットガラス21は軟化し、加圧部材43の重量により、
図4(c)に示すように、支持枠3は加圧部材43の凸
部により位置ずれが防止されつつ、フリットガラス21
に沈み込む。ここで、加圧部材43にはリアプレート当
接面43cが形成されているので、支持枠3の沈み込み
は、リアプレート当接面43cがリアプレート2の上面
に当接したところで停止する。
【0043】その後、加熱炉内でリアプレート2を徐冷
してフリットガラス21を硬化させた後、図4(d)に
示すように、加圧部材43の分離補助具44を利用して
加圧部材43を支持枠3から分離させる。これにより、
フリットガラス21により支持枠3が接合されたリアプ
レート2が得られる。
【0044】本実施形態においても、第1の実施形態と
同様に加熱炉内で加圧部材43を支持枠3から分離して
いるので、リアプレート2の冷却に要する時間を大幅に
短縮することができる。また、本実施形態では、接合時
の支持枠3の位置を規制する手段を加圧部材43に設け
たので、第1の実施形態のような位置決め部材は不要と
なる。その結果、位置決め部材をリアプレート2に固定
しなくて済むので、リアプレート2と支持枠3との接合
工程を簡略化することができるとともに、リアプレート
2の支持枠3よりも外側の領域を有効に利用することが
できる。
【0045】以上、本発明の実施形態について、リアプ
レートと支持枠とを接合する場合を例に挙げて説明した
が、本発明はそれに限られるものではなく、支持枠に対
して先に接合されるプレートであれば、フェースプレー
トと支持枠との接合において適用することができる。
【0046】また本発明により得られる画像形成装置
は、上述したような、画像表示用として好適な画像形成
装置に限定されるものではなく、感光性ドラムと発光ダ
イオード等で構成された光プリンタの発光ダイオード等
の代替の発光源として用いられるものであってもよい。
またこの際、上述の行方向配線と列方向配線とを適宜選
択することで、ライン状発光源だけでなく、2次元状の
発光源としても応用することができる。この場合、フェ
ースプレートは、蛍光体のような直接発光する物質を有
するものに限るものではなく、電子の帯電による潜像画
像が形成されるような部材を用いることもできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、支
持枠を一方のプレートに対して加圧する加圧部材を高温
雰囲気中で支持枠から分離することにより、処理中のア
センブリ全体としての熱容量が小さくなるので、その後
の冷却時間を大幅に短縮することができ、結果的に、プ
レートと枠部材との接合に要する時間を大幅に短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するための、リ
アプレートと支持枠との接合の工程フロー図である。
【図2】図1に示す各工程でのリアプレートおよび支持
枠の模式的断面図である。
【図3】本発明に用いられる接合装置の一例の模式的構
成図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を説明するための、リ
アプレートと支持枠との接合の各工程での模式的断面図
である。
【図5】画像形成装置の一例である画像表示装置の、一
部を破断した斜視図である。
【符号の説明】
1 電子源 2 リアプレート 3 支持枠 21 フリットガラス 22 位置決め部材 23,43 加圧部材 23a くり抜き部 24,44 分離補助具 25 分離介助具 30 接合装置 31 加熱炉 32 ベルト 33 分離機構 43b 支持枠当接面 43c リアプレート当接面
フロントページの続き (72)発明者 小山 信也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA05 BC03 BC04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠部材を介して互いに対向配置される2
    枚のプレートのうち一方のプレート上に前記枠部材を接
    合する工程と、前記枠部材と他方のプレートとを接合す
    ることによって真空容器を形成する工程とを含む、画像
    形成装置の製造方法であって、 前記一方のプレート上に枠部材を接合する工程は、 前記一方のプレート上に、接合材を介して前記枠部材を
    設置する工程と、 前記枠部材の上に加圧部材を載せる工程と、 前記接合材の軟化温度近傍から硬化温度近傍までの温度
    範囲の高温雰囲気内で、前記接合材を軟化および硬化さ
    せた後さらに前記支持枠と前記加圧部材とを分離する工
    程とを有する、画像形成装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高温雰囲気を加熱炉で形成する、請
    求項1に記載の画像形成装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記接合材は結晶化フリットガラスであ
    る、請求項1または2に記載の画像形成装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記接合材は非晶質フリットガラスであ
    る、請求項1または2に記載の画像形成装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記接合材の硬化は、前記接合材をその
    硬化温度まで冷却することによって行う、請求項3また
    は4に記載の画像形成装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記接合材の硬化は、前記接合材をその
    軟化温度以上の温度で保持することによって行う、請求
    項3に記載の画像形成装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記一方のプレートに、前記枠部材の位
    置ずれを防止するための位置決め部材を固定する工程
    を、前記加圧部材を前記枠部材の上に載せる工程の前に
    更に有する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    画像形成装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記位置決め部材の高さは、前記一方の
    プレートと前記枠部材との接合後の前記一方のプレート
    の上面から前記支持枠の上面までの高さと等しい、請求
    項7に記載の画像形成装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記加圧部材は、前記枠部材の位置ずれ
    を防止するために前記枠部材の側面と接触する凸部を有
    する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像形
    成装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記凸部の高さは、前記一方のプレー
    トと前記枠部材との接合後の前記一方のプレートの上面
    から前記支持枠の上面までの高さと等しい、請求項9に
    記載の画像形成装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記高温雰囲気は、300℃から50
    0℃の温度範囲である、請求項1ないし10のいずれか
    1項に記載の画像形成装置の製造方法。
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