JP2002373526A - 架空電線 - Google Patents
架空電線Info
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- JP2002373526A JP2002373526A JP2001180282A JP2001180282A JP2002373526A JP 2002373526 A JP2002373526 A JP 2002373526A JP 2001180282 A JP2001180282 A JP 2001180282A JP 2001180282 A JP2001180282 A JP 2001180282A JP 2002373526 A JP2002373526 A JP 2002373526A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼心アルミニウム撚線より軽量であり、優れ
た導電性を有する架空送電線等の架空電線を提供する。 【解決手段】 前記課題は、アルミニウム被覆鋼線また
は亜鉛めっき鋼線1からなるテンションメンバ2の周囲
に、マグネシウム素線3を撚り合わせた架空電線によっ
て解決される。また、マグネシウム素線3として、重量
で、Mn:1.0〜2.0%、残部MgからなるMg―
Mn合金、Al:1.0〜2.0%、残部Mgからなる
Mg―Al合金、Zn:0.5〜1.5%、残部Mgか
らなるMg―Zn合金、あるいは、Mn、Al、Znの
2種以上の元素を合わせて1.5〜2.5重量%含み、
残部Mgからなる合金を伸線して得られるマグネシウム
合金素線を用いることもできる。
た導電性を有する架空送電線等の架空電線を提供する。 【解決手段】 前記課題は、アルミニウム被覆鋼線また
は亜鉛めっき鋼線1からなるテンションメンバ2の周囲
に、マグネシウム素線3を撚り合わせた架空電線によっ
て解決される。また、マグネシウム素線3として、重量
で、Mn:1.0〜2.0%、残部MgからなるMg―
Mn合金、Al:1.0〜2.0%、残部Mgからなる
Mg―Al合金、Zn:0.5〜1.5%、残部Mgか
らなるMg―Zn合金、あるいは、Mn、Al、Znの
2種以上の元素を合わせて1.5〜2.5重量%含み、
残部Mgからなる合金を伸線して得られるマグネシウム
合金素線を用いることもできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送電線や架空
地線等の架空電線に関する。
地線等の架空電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の架空送電線等の架空電線
には一般に鋼心アルミニウム撚線(以下、ACSRとい
う)が使用されている。図2は、このACSRの一例を
示すものである。図2において、符号1は、アルミニウ
ム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線などの鋼線を表し、こ
れらの鋼線1が複数本撚り合わされることによりテンシ
ョンメンバ2が構成されている。上記テンションメンバ
2の周囲に、硬アルミニウム線(以下、HAlという)
等のアルミニウム線またはイ号アルミニウム合金線(以
下、IAlという)等のアルミニウム合金線4が同心円
状に撚り合わされることにより導体部が形成されてい
る。
には一般に鋼心アルミニウム撚線(以下、ACSRとい
う)が使用されている。図2は、このACSRの一例を
示すものである。図2において、符号1は、アルミニウ
ム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線などの鋼線を表し、こ
れらの鋼線1が複数本撚り合わされることによりテンシ
ョンメンバ2が構成されている。上記テンションメンバ
2の周囲に、硬アルミニウム線(以下、HAlという)
等のアルミニウム線またはイ号アルミニウム合金線(以
下、IAlという)等のアルミニウム合金線4が同心円
状に撚り合わされることにより導体部が形成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ACSRは、その
導体部をなす導体材料として銅線に次いで高い導電性を
有し、かつそれより軽量であるアルミニウム線を採用し
ているため、架空送電線等の架空電線には最適と考えら
れている。しかしながら、近年電力需要の一層の増加に
伴って架空送電線路の容量増大が叫ばれており、それに
対して架空送電線の上記導体部の断面積を大きくする太
線化や、多数の架空送電線を平行して設置する多導体化
等の高容量化による対策が講じられているが、これによ
り架空送電線の重量が増加し、既設の鉄塔では支持する
ことができないという問題が発生している。
導体部をなす導体材料として銅線に次いで高い導電性を
有し、かつそれより軽量であるアルミニウム線を採用し
ているため、架空送電線等の架空電線には最適と考えら
れている。しかしながら、近年電力需要の一層の増加に
伴って架空送電線路の容量増大が叫ばれており、それに
対して架空送電線の上記導体部の断面積を大きくする太
線化や、多数の架空送電線を平行して設置する多導体化
等の高容量化による対策が講じられているが、これによ
り架空送電線の重量が増加し、既設の鉄塔では支持する
ことができないという問題が発生している。
【0004】この問題に対処するには、上記鉄塔を強度
のより強いものに交換することが考えられるが、既設の
鉄塔の交換には多大な費用が掛かり、さらに、交換工事
に際して送電の長期停止を避けるためには、新設の鉄塔
を上記既設の鉄塔とは別の場所に設置して、その完成後
に架空送電線の架設及び既設の鉄塔の取り壊しを行う必
要があるが、用地取得難からそれは非常に困難になって
いる。従って、上記ACSRの限界を克服し、容量を増
しても既設の鉄塔に架設することが可能な架空送電線の
開発が急務とされている。従って、本発明の課題は、A
CSRより軽量であり、優れた導電性を有する架空送電
線等の架空電線を提供することにある。
のより強いものに交換することが考えられるが、既設の
鉄塔の交換には多大な費用が掛かり、さらに、交換工事
に際して送電の長期停止を避けるためには、新設の鉄塔
を上記既設の鉄塔とは別の場所に設置して、その完成後
に架空送電線の架設及び既設の鉄塔の取り壊しを行う必
要があるが、用地取得難からそれは非常に困難になって
いる。従って、上記ACSRの限界を克服し、容量を増
しても既設の鉄塔に架設することが可能な架空送電線の
開発が急務とされている。従って、本発明の課題は、A
CSRより軽量であり、優れた導電性を有する架空送電
線等の架空電線を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は、アルミニウ
ム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線からなるテンションメ
ンバの周囲に複数のマグネシウム素線を撚り合わせた架
空電線によって解決される。また、マグネシウム素線と
して、マンガン、アルミニウム、亜鉛のいずれか1種ま
たは複数種を添加してなるマグネシウム合金を用いた架
空電線を用いることができる。
ム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線からなるテンションメ
ンバの周囲に複数のマグネシウム素線を撚り合わせた架
空電線によって解決される。また、マグネシウム素線と
して、マンガン、アルミニウム、亜鉛のいずれか1種ま
たは複数種を添加してなるマグネシウム合金を用いた架
空電線を用いることができる。
【0006】
【作用】このマグネシウム素線をなすマグネシウムの比
重は1.74であり、前記HAlの比重2.70と比べ
れば約64%である。また、標準軟銅(以下、IACS
という)の導電率を100とした導電率は、HAlでは
64.1であるのに対してマグネシウム素線では44.
2である。ここで、比導電率を導電率と比重の比として
定義すれば、比導電率はHAlが23.7であるのに対
してマグネシウム素線は25.4である。
重は1.74であり、前記HAlの比重2.70と比べ
れば約64%である。また、標準軟銅(以下、IACS
という)の導電率を100とした導電率は、HAlでは
64.1であるのに対してマグネシウム素線では44.
2である。ここで、比導電率を導電率と比重の比として
定義すれば、比導電率はHAlが23.7であるのに対
してマグネシウム素線は25.4である。
【0007】従って、架空電線の導体部としてマグネシ
ウム素線を用いれば、前記ACSRと比較して、線密度
を等しくしたとき、長さ当りの電気抵抗が小さい架空電
線をつくることが可能である。
ウム素線を用いれば、前記ACSRと比較して、線密度
を等しくしたとき、長さ当りの電気抵抗が小さい架空電
線をつくることが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る架
空電線の一例を示すものである。図1中、符号1は、ア
ルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線を表し、これ
らの複数本を撚り合わせてテンションメンバ2が構成さ
れている。さらに、このテンションメンバ2の周囲に複
数本のマグネシウム素線3が撚り合わされて、導体部が
形成されている。
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る架
空電線の一例を示すものである。図1中、符号1は、ア
ルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線を表し、これ
らの複数本を撚り合わせてテンションメンバ2が構成さ
れている。さらに、このテンションメンバ2の周囲に複
数本のマグネシウム素線3が撚り合わされて、導体部が
形成されている。
【0009】このマグネシウム素線3としては、純度9
8〜99.5%のマグネシウムを線状に伸線加工したも
のを用いることができる。マグネシウム素線3の外径
は、素線への伸線加工および架空電線への撚り合わせを
容易にするため、直径2.0〜4.8mmの範囲内にす
るのが好ましい。
8〜99.5%のマグネシウムを線状に伸線加工したも
のを用いることができる。マグネシウム素線3の外径
は、素線への伸線加工および架空電線への撚り合わせを
容易にするため、直径2.0〜4.8mmの範囲内にす
るのが好ましい。
【0010】ここで、マグネシウムは六方最密晶金属に
属し、常温では非底面滑りが起こりにくく加工性に乏し
いことを考慮し、その素線への伸線加工は次のようにし
て実施する。まず、400℃以上での熱間加工または2
50℃以上での温間加工により概略の線径に加工した
後、冷間にてダイスを通して所定の線径に伸線して、目
的のマグネシウム素線3とする。マグネシウムは冷間加
工能が大きいため、冷間伸線によって、減面率が僅かで
も、マグネシウム素線3の強度を十分高めることができ
る。
属し、常温では非底面滑りが起こりにくく加工性に乏し
いことを考慮し、その素線への伸線加工は次のようにし
て実施する。まず、400℃以上での熱間加工または2
50℃以上での温間加工により概略の線径に加工した
後、冷間にてダイスを通して所定の線径に伸線して、目
的のマグネシウム素線3とする。マグネシウムは冷間加
工能が大きいため、冷間伸線によって、減面率が僅かで
も、マグネシウム素線3の強度を十分高めることができ
る。
【0011】このようにして製造されたマグネシウム素
線3を、アルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線1
から構成される前記テンションメンバ2の周囲に同心の
層をなすよう撚り合わせて架空電線とする。
線3を、アルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線1
から構成される前記テンションメンバ2の周囲に同心の
層をなすよう撚り合わせて架空電線とする。
【0012】次に、マグネシウム素線3として、マグネ
シウム合金を用いた架空電線について説明する。架空電
線の導体部として、マグネシウム合金からなるマグネシ
ウム合金素線3を用いれば、架空電線の引張り強さを改
善することができる。その合金元素の添加は、架空電線
に要求される導電性能を考慮すれば、マグネシウム合金
素線3の比導電率が20以下にならない範囲で行うのが
好ましい。
シウム合金を用いた架空電線について説明する。架空電
線の導体部として、マグネシウム合金からなるマグネシ
ウム合金素線3を用いれば、架空電線の引張り強さを改
善することができる。その合金元素の添加は、架空電線
に要求される導電性能を考慮すれば、マグネシウム合金
素線3の比導電率が20以下にならない範囲で行うのが
好ましい。
【0013】ここでのマグネシウム合金としては、重量
比で、Mn:1.0〜2.0%、残部がMgと不可避の
不純物からなるMg―Mn合金、Al:1.0〜2.0
%、残部がMgと不可避の不純物からなるMg―Al合
金、Zn:0.5〜1.5%、残部がMgと不可避の不
純物からなるMg―Zn合金、あるいは、Mn、Al、
Znの2種以上の元素を合わせて1.5〜2.5重量%
含み、残部がMgと不可避の不純物からなる合金が使用
できる。ここで、Mn、Al、Znの各元素の添加量が
それぞれの下限値未満では、マグネシウム合金素線とし
たときの引張り強さの改善効果が不十分であり、それぞ
れの上限値を超えると、その比導電率の低下が大きく、
またその脆性が増加する。
比で、Mn:1.0〜2.0%、残部がMgと不可避の
不純物からなるMg―Mn合金、Al:1.0〜2.0
%、残部がMgと不可避の不純物からなるMg―Al合
金、Zn:0.5〜1.5%、残部がMgと不可避の不
純物からなるMg―Zn合金、あるいは、Mn、Al、
Znの2種以上の元素を合わせて1.5〜2.5重量%
含み、残部がMgと不可避の不純物からなる合金が使用
できる。ここで、Mn、Al、Znの各元素の添加量が
それぞれの下限値未満では、マグネシウム合金素線とし
たときの引張り強さの改善効果が不十分であり、それぞ
れの上限値を超えると、その比導電率の低下が大きく、
またその脆性が増加する。
【0014】これらのマグネシウム合金は、前記マグネ
シウムからなるマグネシウム素線3と同様な手順によっ
て伸線することで、マグネシウム合金素線3に加工され
る。このマグネシウム合金素線3を、アルミニウム被覆
鋼線または亜鉛めっき鋼線1から構成されるテンション
メンバ2の周囲に同心の層をなすよう撚り合わせて架空
電線とする。
シウムからなるマグネシウム素線3と同様な手順によっ
て伸線することで、マグネシウム合金素線3に加工され
る。このマグネシウム合金素線3を、アルミニウム被覆
鋼線または亜鉛めっき鋼線1から構成されるテンション
メンバ2の周囲に同心の層をなすよう撚り合わせて架空
電線とする。
【0015】次に、上記の方法で製造したマグネシウム
素線およびマグネシウム合金素線3の特性を、従来のア
ルミニウム素線と比較した結果について説明する。実施
例および従来例の素線の特性を表1に示す。実施例1
は、純度99%の純マグネシウムからなるマグネシウム
素線であり、実施例2は、重量で、Mn:1.5%、残
部Mgからなるマグネシウム合金を伸線加工したマグネ
シウム合金素線である。従来例1は、HAlである。
素線およびマグネシウム合金素線3の特性を、従来のア
ルミニウム素線と比較した結果について説明する。実施
例および従来例の素線の特性を表1に示す。実施例1
は、純度99%の純マグネシウムからなるマグネシウム
素線であり、実施例2は、重量で、Mn:1.5%、残
部Mgからなるマグネシウム合金を伸線加工したマグネ
シウム合金素線である。従来例1は、HAlである。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1と従来例1を比較すると、実施例
1の素線は比導電率においても、引張り強度においても
従来例1の素線より優れている。また、実施例2と実施
例1とを比較すると、マグネシウムにマンガンを1.5
重量%添加することで、実施例1の素線に比してその引
張り強さを約28%強くできることが分かる。
1の素線は比導電率においても、引張り強度においても
従来例1の素線より優れている。また、実施例2と実施
例1とを比較すると、マグネシウムにマンガンを1.5
重量%添加することで、実施例1の素線に比してその引
張り強さを約28%強くできることが分かる。
【0018】次に、架空電線の特性を、従来のACSR
と比較した結果について説明する。比較に際して、テン
ションメンバには同等のものを用いることとする。ここ
に示す例では、直径3.5mmの亜鉛めっき鋼線を7本
撚り合わせた撚線をテンションメンバとして用いた。こ
のテンションメンバの断面積は67.35mm2 であ
り、線密度は527.9kg/kmである。
と比較した結果について説明する。比較に際して、テン
ションメンバには同等のものを用いることとする。ここ
に示す例では、直径3.5mmの亜鉛めっき鋼線を7本
撚り合わせた撚線をテンションメンバとして用いた。こ
のテンションメンバの断面積は67.35mm2 であ
り、線密度は527.9kg/kmである。
【0019】実施例とする本発明に係る架空電線は次の
ようにして製作した。前記テンションメンバの周囲に直
径4.0mmのマグネシウム素線を51本撚り合わせて
架空電線としたものを実施例1とした。同様に、直径
3.85mmのマグネシウム素線を51本撚り合わせて
架空電線としたものを実施例2とした。実施例1の架空
電線において、その導体部の断面積は641.5mm2
であり、線密度は1145kg/kmであった。また実
施例2の架空電線において、その導体部の断面積は59
8.4mm2 であり、線密度は1068kg/kmであ
った。
ようにして製作した。前記テンションメンバの周囲に直
径4.0mmのマグネシウム素線を51本撚り合わせて
架空電線としたものを実施例1とした。同様に、直径
3.85mmのマグネシウム素線を51本撚り合わせて
架空電線としたものを実施例2とした。実施例1の架空
電線において、その導体部の断面積は641.5mm2
であり、線密度は1145kg/kmであった。また実
施例2の架空電線において、その導体部の断面積は59
8.4mm2 であり、線密度は1068kg/kmであ
った。
【0020】比較対照とするACSRは次のようにして
製作した。前記テンションメンバの周囲に直径4.5m
mの前記HAlを26本撚り合わせてACSRとした。
このACSRにおいて、その導体部の断面積は413.
4mm2 であり、線密度は1145kg/kmであっ
た。
製作した。前記テンションメンバの周囲に直径4.5m
mの前記HAlを26本撚り合わせてACSRとした。
このACSRにおいて、その導体部の断面積は413.
4mm2 であり、線密度は1145kg/kmであっ
た。
【0021】上記架空電線の特性を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果から明らかなように、架空電線
の導体部の線密度を等しくしたときを比較すると、前記
導体部の線密度が1145kg/kmの場合、その長さ
当りの電気抵抗は、従来例1の架空電線では0.070
2Ω/kmであるのに対して、実施例1のものでは0.
0655Ω/kmであった。従って、架空電線の導体部
の線密度を等しくしたとき、実施例1のほうが優れた導
電性を示している。
の導体部の線密度を等しくしたときを比較すると、前記
導体部の線密度が1145kg/kmの場合、その長さ
当りの電気抵抗は、従来例1の架空電線では0.070
2Ω/kmであるのに対して、実施例1のものでは0.
0655Ω/kmであった。従って、架空電線の導体部
の線密度を等しくしたとき、実施例1のほうが優れた導
電性を示している。
【0024】また、架空電線の長さ当りの電気抵抗を等
しくしたときの実施例と従来例を比較すると、前記長さ
当りの電気抵抗が0.0702Ω/kmの場合、その導
体部の線密度は、従来例1の架空電線では1145kg
/kmであるのに対して、実施例2のものでは1068
kg/kmであった。従って、架空電線の長さ当りの電
気抵抗を等しくしたとき、実施例2のほうが軽量にな
る。
しくしたときの実施例と従来例を比較すると、前記長さ
当りの電気抵抗が0.0702Ω/kmの場合、その導
体部の線密度は、従来例1の架空電線では1145kg
/kmであるのに対して、実施例2のものでは1068
kg/kmであった。従って、架空電線の長さ当りの電
気抵抗を等しくしたとき、実施例2のほうが軽量にな
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の架空電線
は、その導体部にマグネシウム素線またはマグネシウム
合金素線を使用しているので、従来のHAl等を用いた
ACSRに比して、容量を維持したまま軽量化し、ま
た、重量を増加させることなく高容量化することが可能
である。また、マグネシウム素線は従来のアルミニウム
素線よりも強度が強いため、架空電線を軽量化してもそ
の強度を維持することができる。
は、その導体部にマグネシウム素線またはマグネシウム
合金素線を使用しているので、従来のHAl等を用いた
ACSRに比して、容量を維持したまま軽量化し、ま
た、重量を増加させることなく高容量化することが可能
である。また、マグネシウム素線は従来のアルミニウム
素線よりも強度が強いため、架空電線を軽量化してもそ
の強度を維持することができる。
【0026】さらに、架空電線を軽量化することで、鉄
塔の建設数を従来より少なくし、鉄塔間の間隔を拡げる
ことが可能になり、長径間送電線の建設が容易になる。
また、前記マグネシウム素線は前記HAlより低比重な
ので、架空電線の容量が等しいときの導体部の断面積が
より大きくなり、送電損失が少なくなる。
塔の建設数を従来より少なくし、鉄塔間の間隔を拡げる
ことが可能になり、長径間送電線の建設が容易になる。
また、前記マグネシウム素線は前記HAlより低比重な
ので、架空電線の容量が等しいときの導体部の断面積が
より大きくなり、送電損失が少なくなる。
【図1】 本発明の架空電線の一例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図2】 従来のACSRの一例を示す概略断面図であ
る。
る。
1…アルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき鋼線、2…
テンションメンバ、3…マグネシウム素線またはマグネ
シウム合金素線。
テンションメンバ、3…マグネシウム素線またはマグネ
シウム合金素線。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム被覆鋼線または亜鉛めっき
鋼線からなるテンションメンバの周囲に複数のマグネシ
ウム素線を撚り合わせてなる架空電線。 - 【請求項2】 マグネシウム素線として、マンガン、ア
ルミニウム、亜鉛のいずれか1種または複数種を添加し
てなるマグネシウム合金を用いた請求項1に記載の架空
電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001180282A JP2002373526A (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 架空電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001180282A JP2002373526A (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 架空電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002373526A true JP2002373526A (ja) | 2002-12-26 |
Family
ID=19020726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001180282A Withdrawn JP2002373526A (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 架空電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002373526A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004353067A (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-16 | Sumitomo Denko Steel Wire Kk | マグネシウム基合金成形体の製造方法 |
JP2010515420A (ja) * | 2006-12-28 | 2010-05-06 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 架空送電線 |
KR20130094067A (ko) * | 2012-02-15 | 2013-08-23 | 엘에스전선 주식회사 | 경량화된 가공 송전선, 이에 적용되는 가공 송전선용 중심선 및 그 제조 방법 |
CN103871545A (zh) * | 2014-02-14 | 2014-06-18 | 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司 | 钢芯铝合金型线绞线及用于该绞线的耐张金具压接工艺 |
CN108565062A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-09-21 | 南方电网科学研究院有限责任公司 | 高压直流输电导线 |
JP2019060026A (ja) * | 2018-12-13 | 2019-04-18 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | マグネシウム基合金伸展材及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-06-14 JP JP2001180282A patent/JP2002373526A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
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