JP2002372035A - ラック・ピニオン式ステアリング装置のエアブリーザー構造 - Google Patents

ラック・ピニオン式ステアリング装置のエアブリーザー構造

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JP2002372035A
JP2002372035A JP2001180511A JP2001180511A JP2002372035A JP 2002372035 A JP2002372035 A JP 2002372035A JP 2001180511 A JP2001180511 A JP 2001180511A JP 2001180511 A JP2001180511 A JP 2001180511A JP 2002372035 A JP2002372035 A JP 2002372035A
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JP
Japan
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air breather
air
rack
shaft
shaft hole
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Application number
JP2001180511A
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English (en)
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Hidenori Nishiyama
秀徳 西山
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/06Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints
    • F16C11/0619Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints the female part comprising a blind socket receiving the male part
    • F16C11/0623Construction or details of the socket member
    • F16C11/0628Construction or details of the socket member with linings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】切削加工で穴や溝を形成することなく簡単な加
工で形成することでコストダウンを図ることができるラ
ック・ピニオン式ステアリング装置のエアブリーザー構
造を提供する。 【解決手段】インナーソケット60は、ねじ部62とソ
ケット本体64とを冷間鍛造により一体に形成した部材
である。ねじ部は、ラックシャフト6のねじ穴に螺合す
る。ねじ部には、その端面からソケット本体の内周面6
4aまで達するエアブリーザー用軸穴68が形成されて
いる。ソケット本体64には、タイロッド10に連結し
ている球面部Bを包み込む内周面が形成されている。こ
のソケット本体の内周面には、エアブリーザー用軸穴と
連続し、ソケット本体の開口部64bまで達する一本の
エアブリーザー用溝70が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の舵取装
置として使用されるラック・ピニオン式ステアリング装
置のエアブリーザー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ラック・ピニオン式のステアリングギヤ
を備えたステアリング装置として、例えば図13に示す
構造の装置2が知られている。この装置2は、ステアリ
ングホイールの操舵力がステアリングを介してピニオン
シャフト4に伝達され、ピニオンシャフト4に噛合する
ラックシャフト6のラック8に伝達されることで、ラッ
クシャフト6が軸方向に移動し、タイロッド10を介し
て左右の車輪がそれぞれ転舵するようになっている。ラ
ックシャフト6及びタイロッド10は、ラックシャフト
6側に連結したインナーソケット13と、タイロッド1
0側に連結した球面部Bとがボールジョイント形式で連
結して一体化されている。インナーソケット13は、ね
じ部14と、球面部Bを包み込むソケット本体15とを
一体に形成した部材であり、ねじ部14は、ラックシャ
フト6の両端部に設けたねじ穴16、18に螺合して連
結されており、インナーソケット13、タイロッド10
の端部及びラックシャフト6の両端部は、蛇腹形状のダ
ストブーツ20で覆われている。なお、符号22は、ピ
ニオンシャフト4を保持しラックシャフト6を内蔵する
ステアリングシリンダであり、符号24は、ダストブー
ツ20の端部を保持してラックシャフト6外周を摺動す
るラックブッシュである。
【0003】ラックシャフト6の一端側(図では右側)
には、ねじ穴18と連続する軸穴26が形成されてお
り、軸穴26の最も内部側には、軸穴26内からラック
シャフト6の外周まで達する第1の空気通過穴28が形
成されている。また、ラックシャフト6の一端側の外周
形状は、図14に示すように、大径外周部30と小径外
周部32との間に徐々に外径を小さくしたテーパ外周部
34を設けており、このテーパ外周部34から軸穴26
に向けて、軸方向に対して斜め方向に延在する第2の空
気通過穴36が形成されている。
【0004】上記構成によると、第2の空気通過穴3
6、軸穴26及び第1の空気通過穴28が、ダストブー
ツ20内と外気とを連通するエアブリーザー構造(以
下、第1の従来エアブリーザー構造と称する)となるの
で、ラックシャフト6が軸方向に往復移動する際におけ
るダストブーツ20内のエアの体積変化を吸収すること
ができる。
【0005】また、図15に示すものは、第2の従来エ
アブリーザー構造を示すものである。なお、図13及び
図14に示した構成と同一構成部分には、同一符号を付
してその説明を省略する。この第2の従来エアブリーザ
ー構造は、インナーソケット13のねじ部14の軸心位
置に端面からソケット本体15に向けて第1の穴40を
設け、ねじ部14に近接しているソケット本体15の軸
と直交する位置に、前記第1軸穴40と連通してソケッ
ト本体13aの外周で開口する第2の穴42を設け、こ
れら第1及び第2の穴40、42を空気通過穴44とし
ている。
【0006】上記構成のインナーソケット13を使用す
ると、前述した空気通過穴44と、軸穴26及び第1の
空気通過穴28とでダストブーツ20内と外気とが連通
するので、ラックシャフト6が軸方向に往復移動する際
におけるダストブーツ20内のエアの体積変化を吸収す
ることができる。さらに、図16から図18に示すもの
は、第3の従来エアブリーザー構造を示すものである。
【0007】この第3の従来エアブリーザー構造は、イ
ンナーソケット13のねじ部14の外周にソケット本体
15に向けて軸方向に延びる第1の直線溝46を設け、
ねじ部14近くのソケット本体15の外周に、前記第1
の直線溝46と連続しながら軸と直交する方向に延びる
第2の直線溝48を設け、これら第1及び第2の直線溝
46、48を空気通過溝穴50としている。
【0008】上記構成のインナーソケット13を使用す
ると、前述した空気通過溝50と、軸穴26及び第1の
空気通過穴28とでダストブーツ20内と外気とが連通
するので、ラックシャフト6が軸方向に往復移動する際
におけるダストブーツ20内のエアの体積変化を吸収す
ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図13及び
図14に示した第1の従来エアブリーザー構造において
は、ラックシャフト6外周を摺動するラックブッシュ2
4が空気通過穴を閉塞しないように、ラックシャフト6
のテーパ外周部34に第2の空気通過穴36を斜め方向
に延在させて形成しているが、軸に対して斜め方向に穴
を切削加工により形成するには、複雑な工程と多くの手
間が必要となって加工性が低下するので、製造コストの
面で問題がある。
【0010】また、図15で示した第2の従来エアブリ
ーザー構造では、軽量化を図るために肉厚増を避けたソ
ケット本体15のねじ部14に近接した位置に、第2の
穴42を切削加工により形成しなければならないので、
第2の穴42を設ける際には高い位置決め精度が要求さ
れる。したがって、この構造も製造コストの面で問題が
ある。
【0011】さらに、図16から図18で示した第3の
従来エアブリーザー構造は、インナーソケット13のね
じ部14の外周に第1の直線溝46を設けているので、
ねじ強度の低下、ねじの緩み等の問題がある。しかも、
機械加工により第1、第2の直線溝46、48を切削加
工する際に、それらの溝のエッジ部(例えば図18の符
号Eで示す部分)にバリが発生してしまい、このバリ取
り作業に多くの手間と時間が費やされるので加工性が低
下し、やはり製造コストの面で問題がある。
【0012】そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされ
たもので、ダストブーツ内のエアの体積変化を確実に吸
収することができるのは勿論のこと、切削加工で穴や溝
を形成することなく簡単な加工で形成することでコスト
ダウンを図ることができるラック・ピニオン式ステアリ
ング装置のエアブリーザー構造を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】したがって、本願の請求
項1記載の発明は、ラックシャフトの端部に連結したイ
ンナーソケットと、タイロッドの端部に連結した球面部
とをボールジョイント形式で連結し、前記インナーソケ
ット及び前記球面部の外周をダストブーツが気密を保持
して覆うラック・ピニオン式ステアリング装置におい
て、前記ラックシャフトに設けたエア抜き用の軸穴と前
記ダストブーツ内とを連通して前記ダストブーツ内のエ
アの体積変化を吸収するように設けたエアブリーザー構
造であって、前記インナーソケットは、前記ラックシャ
フトに連結する連結軸と、前記球面部を包み込む球面状
の内周面を有するソケット本体とを鍛造により形成した
一体構造であり、前記連結軸に、前記エア抜き用の軸穴
と連通するエアブリーザー用軸穴を形成し、前記ソケッ
ト本体の内周面に、一端側が前記エアブリーザー用軸穴
と連通し、他端側が前記ダストブーツ内に向けて開口す
るエアブリーザー用溝を形成した。
【0014】また、請求項2記載の発明は、ラックシャ
フトの端部に連結したインナーソケットと、タイロッド
の端部に連結した球面部とをボールジョイント形式で連
結し、前記インナーソケット及び前記球面部の外周をダ
ストブーツが気密を保持して覆うラック・ピニオン式ス
テアリング装置において、前記ラックシャフトに設けた
エア抜き用の軸穴と前記ダストブーツ内とを連通して前
記ダストブーツ内のエアの体積変化を吸収するように設
けたエアブリーザー構造であって、前記インナーソケッ
トは、前記ラックシャフトに連結する連結軸と、前記球
面部を包み込む球面状の内周面を有するソケット本体と
を冷間鍛造により形成した一体構造であり、前記連結軸
に、前記エア抜き用の軸穴と連通するエアブリーザー用
軸穴を形成しておき、前記ソケット本体の内周面を被覆
する樹脂シートを設け、この樹脂シートの前記内周面側
に接する面に、一端側が前記エアブリーザー用軸穴と連
通し、他端側が前記ダストブーツ内に向けて開口するエ
アブリーザー用溝を形成した。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載のラック・ピニオン式ステアリング装置のエアブリー
ザー構造において、前記ソケット本体の内周面に、この
内周面に接する前記樹脂シートに形成したエアブリーザ
ー用溝に対面する位置に、一端側が前記エアブリーザー
用軸穴と連通し、他端側が前記ダストブーツ内に向けて
開口するエアブリーザー用溝を形成した。
【0016】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載のラック・ピニオン式ステアリン
グ装置のエアブリーザー構造において、前記エアブリー
ザー用溝を、前記エアブリーザー用軸穴を中心として放
射状に延びるように複数本形成した。
【0017】
【発明の効果】請求項1、2、3記載の発明によると、
ラックシャフトに設けたエア抜き用の軸穴に、エアブリ
ーザー用軸穴及びエアブリーザー用溝が連通しているの
で、ラックシャフトが軸方向に往復移動する際における
ダストブーツ内のエアの体積変化を確実に吸収すること
ができる。
【0018】また、各発明は、インナーソケットを、ラ
ックシャフトに連結する連結軸と、球面部を包み込む球
面状の内周面を有するソケット本体とを冷間鍛造により
形成した一体構造としているので、従来のエアブリーザ
ー構造のように切削加工で穴や溝を形成することで複雑
な工程や多くの手間が必要となったり、切削加工のため
の高い位置決め精度が要求されることがない。しかも、
エアブリーザー用軸穴は、エアブリーザー用溝に連通し
ておりエアの流れが可能となっていれば軸心から多少ず
れていても問題がないので、鍛造成形時の自由度を広げ
ることが可能である。
【0019】そして、請求項2記載の発明によると、樹
脂シートにエアブリーザー用溝を形成したことで、ソケ
ット本体の強度に関係なく形成することができ、溝形状
の成形自由度を大きくすることができる。また、請求項
3記載の発明によると、互いに合わさったソケット本体
のエアブリーザー用溝と樹脂シートのエアブリーザー用
溝とすることで、ソケット本体に強度上、断面積が大き
なエアブリーザー溝を設けられない場合でも、断面積が
大きなエアブリーザー溝を設けることができ、確実にエ
アを通過させることができる。
【0020】さらに、請求項4記載の発明によると、複
数本のエアブリーザー用溝を放射状に形成することで、
各エアブリーザー用溝の断面積を小さくし、鍛造時の負
荷を低減でき、高精度に溝形状を形成することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るラック・ピニ
オン式ステアリング装置のエアブリーザー構造の実施形
態について、図面を参照して説明する。なお、図13で
示したラック・ピニオン式ステアリング装置と同一構成
部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0022】図1から図3は、本発明に係る第1実施形
態を示すものである。本実施形態のインナーソケット6
0は、ねじ部62とソケット本体64とを冷間鍛造によ
り一体に形成した部材である。ねじ部62は、ラックシ
ャフト6のねじ穴18に螺合する。ねじ部62には、そ
の端面からソケット本体64の後述する内周面64aま
で達するエアブリーザー用軸穴68が形成されている。
【0023】ソケット本体64には、タイロッド10に
連結している球面部Bを包み込む内周面64aが形成さ
れている。このソケット本体64の内周面64aには、
エアブリーザー用軸穴68と連続し、ソケット本体64
の開口部64bまで達する一本のエアブリーザー用溝7
0が形成されている。このエアブリーザー用溝70の断
面形状としては、図2に示す四角形状や、図3に示すV
字形状が考えられる。
【0024】内周面64aの略全域は、樹脂シート66
を密着することで被覆されている。この樹脂シート66
を内周面64a側に設けることで、樹脂シート66に球
面部Bの外周面が接触する。そして、前述したエアブリ
ーザー用溝70は、一端側がエアブリーザー用軸穴68
と連通し、他端側がソケット本体64の開口部64bで
開口する構造となる。
【0025】ここで、インナーソケット60の成形手順
は、図4(a)に示す中空円筒形状の素材S1を、先
ず、冷間鍛造によって一端側の絞り、他端側の拡管を行
なうことで図4(b)に示すエアブリーザー用軸穴68
を設けた中間部材S2を形成する。次いで、さらに冷間
鍛造により拡管部分の内周面にエアブリーザー用溝70
を形成し、インナーソケット60を形成する。
【0026】上記構成によると、エアブリーザー用溝7
0、エアブリーザー用軸穴68、軸穴26及び第1の空
気通過穴28が、ダストブーツ20内と外気とを連通す
るエアブリーザー構造となるので、ラックシャフト6が
軸方向に往復移動する際におけるダストブーツ20内の
エアの体積変化を吸収することができる。本実施形態に
よると、冷間鍛造加工による絞り加工、拡管工程等によ
ってエアブリーザー用軸穴68及びエアブリーザー用溝
70を設けたインナーソケット60が形成するので、従
来のエアブリーザー構造のように切削加工で穴や溝を形
成したことで複雑な工程や多くの手間が必要となった
り、切削加工のための高い位置決め精度が要求されるこ
とがない。しかも、エアブリーザー用軸穴68は、エア
ブリーザー用溝70に連通しており、エアの流れが可能
となっていれば軸心から多少ずれていても問題がないの
で、冷間鍛造加工時の自由度を広げることが可能であ
る。
【0027】したがって、本実施形態は、製造コストの
低減化を図りながらラック・ピニオン式ステアリング装
置のエアブリーザー構造を得ることができる。ここで、
図5及び図6に示すものは、上述した第1実施形態の変
形例を示すものである。この実施形態では、このソケッ
ト本体64の内周面64aに、エアブリーザー用軸穴6
8と連続するエアブリーザー用溝70を、放射状に複数
本形成している(この図では4本形成している。)この
ように複数本のエアブリーザー用溝70を放射状に形成
すると、各エアブリーザー用溝70の断面積が小さくな
り、冷間鍛造時の負荷を低減でき、高精度に溝形状を形
成することができる。特に、各エアブリーザー用溝70
のエッジ部のダレ(丸みが付いた状態)が無くなるの
で、樹脂シート66を各エアブリーザー用溝70のエッ
ジ部の周縁に確実に密着させることができる。
【0028】次に、図7から図9に示すものは、本発明
に係る第2実施形態を示すものである。本実施形態のイ
ンナーソケット81は、ねじ部82とソケット本体84
とを冷間鍛造により一体に形成した部材である。ねじ部
82は、ラックシャフト6のねじ穴18に螺合する。
【0029】ねじ部82には、その端面からソケット本
体84の球面部Bを包み込む内周面84aまで達するエ
アブリーザー用軸穴88が形成されている。このソケッ
ト本体84の内周面84aには、第1実施形態のような
エアブリーザー用溝が形成されていない。その替わり、
ソケット本体84の内周面84aを被覆する樹脂シート
86に、エアブリーザー用軸穴88と連続し、ソケット
本体84の開口部84bまで達するエアブリーザー用溝
90が形成されている。このエアブリーザー用溝90の
断面形状としては、図8に示す四角形状や、図9に示す
V字形状が考えられる。樹脂シート86のエアブリーザ
ー用溝90を設けた面を内周面84a側に設けること
で、エアブリーザー用溝90は、一端側がエアブリーザ
ー用軸穴88と連通し、他端側がソケット本体84の開
口部84bで開口する構造となる。
【0030】上記構成によると、エアブリーザー用溝9
0、エアブリーザー用軸穴88、軸穴26及び第1の空
気通過穴28が、ダストブーツ20内と外気とを連通す
るエアブリーザー構造となるので、ラックシャフト6が
軸方向に往復移動する際におけるダストブーツ20内の
エアの体積変化を吸収することができる。本実施形態に
よると、冷間鍛造加工による絞り加工、拡管工程等によ
ってエアブリーザー用軸穴88を設け、ソケット本体8
4の内周面84aを被覆する樹脂シート86にエアブリ
ーザー用溝90を設けてインナーソケット81を形成す
るので、切削加工を行なっていた従来のエアブリーザー
構造と比較して製造コストの低減化を図ることができ
る。
【0031】また、エアブリーザー用溝90を、ソケッ
ト本体84の強度に関係なく形成することができるの
で、溝形状の成形自由度を大きくすることができる。次
に、図10から図12に示すものは、本発明に係る第3
実施形態を示すものである。本実施形態のインナーソケ
ット91も、ねじ部92とソケット本体94とを冷間鍛
造により一体に形成した部材である。ねじ部92は、ラ
ックシャフト6のねじ穴18に螺合する。
【0032】ねじ部92には、その端面からソケット本
体94の内周面94aまで達するエアブリーザー用軸穴
98が形成されている。ソケット本体94の内周面94
aには、エアブリーザー用軸穴98と連続し、ソケット
本体94の開口部94bまで達するエアブリーザー用溝
100が形成されている。
【0033】内周面94aの略全域は、樹脂シート10
2で被覆されている。この樹脂シートには、前記エアブ
リーザー用溝100に重なる位置に、エアブリーザー用
軸穴98と連続し、ソケット本体94の開口部94bま
で達するエアブリーザー用溝104が形成されている。
これらエアブリーザー用溝100、104が合わさった
断面形状は、図11に示す断面積の大きな直方体形状
や、図12に示す断面積の大きな菱形形状となる。
【0034】上記構成によると、互いに合わさったエア
ブリーザー用溝100、104、エアブリーザー用軸穴
98、軸穴26及び第1の空気通過穴28が、ダストブ
ーツ20内と外気とを連通するエアブリーザー構造とな
るので、ラックシャフト6が軸方向に往復移動する際に
おけるダストブーツ20内のエアの体積変化を吸収する
ことができる。
【0035】本実施形態によると、他の実施形態と同様
に切削加工を行なっていた従来のエアブリーザー構造と
比較して製造コストの低減化を図ることができる。ま
た、ソケット本体94の強度上、断面積が大きなエアブ
リーザー溝を設けられない場合でも、互いに合わさった
エアブリーザー用溝100、104で断面積が大きなエ
アブリーザー溝とすることができ、確実にエアを通過さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のインナーソケット
を示す断面図である。
【図2】第1実施形態のC−C矢視断面を示す図であ
る。
【図3】第1実施形態のC−C矢視断面の他の実施例を
示す図である。
【図4】第1実施形態のインナーソケットを冷間鍛造で
形成する手順を説明した図である。
【図5】第1実施形態の変形例のインナーソケットを示
す断面図である。
【図6】図5のD−D矢視断面を示す図である。
【図7】本発明に係る第2実施形態のインナーソケット
を示す断面図である。
【図8】第2実施形態のF−F矢視断面を示す図であ
る。
【図9】第2実施形態のF−F矢視断面の他の実施例を
示す図である。
【図10】本発明に係る第3実施形態のインナーソケッ
トを示す断面図である。
【図11】第3実施形態のG−G矢視断面を示す図であ
る。
【図12】第3実施形態のG−G矢視断面の他の実施例
を示す図である。
【図13】従来のエアブリーザー構造を備えたラック・
ピニオン式ステアリング装置を示す図である。
【図14】従来のエアブリーザー構造を備えたインナー
ソケットを示す断面図である。
【図15】他の従来のエアブリーザー構造を備えたイン
ナーソケットを示す断面図である。
【図16】さらに他の従来のエアブリーザー構造を備え
たインナーソケットを示す断面図である。
【図17】図16のH−H矢視断面を示す図である。
【図18】図16のJ−J矢視断面を示す図である。
【符号の説明】 6 ラックシャフト 8 ラック 10 タイロッド 20 ダストブーツ 60、81、91 インナーソケット 62、82、92 ねじ部(連結軸) 64、84、94 ソケット本体 64a、84a、94a 内周面 66、86、102 樹脂シート 68、88、98 エアブリーザー用軸穴 70、90、100、104 エアブリーザー用溝 B 球面部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラックシャフトの端部に連結したインナ
    ーソケットと、タイロッドの端部に連結した球面部とを
    ボールジョイント形式で連結し、前記インナーソケット
    及び前記球面部の外周をダストブーツが気密を保持して
    覆うラック・ピニオン式ステアリング装置において、前
    記ラックシャフトに設けたエア抜き用の軸穴と前記ダス
    トブーツ内とを連通して前記ダストブーツ内のエアの体
    積変化を吸収するように設けたエアブリーザー構造であ
    って、 前記インナーソケットは、前記ラックシャフトに連結す
    る連結軸と、前記球面部を包み込む球面状の内周面を有
    するソケット本体とを鍛造により形成した一体構造であ
    り、前記連結軸に、前記エア抜き用の軸穴と連通するエ
    アブリーザー用軸穴を形成し、前記ソケット本体の内周
    面に、一端側が前記エアブリーザー用軸穴と連通し、他
    端側が前記ダストブーツ内に向けて開口するエアブリー
    ザー用溝を形成したことを特徴とするラック・ピニオン
    式ステアリング装置のエアブリーザー構造。
  2. 【請求項2】 ラックシャフトの端部に連結したインナ
    ーソケットと、タイロッドの端部に連結した球面部とを
    ボールジョイント形式で連結し、前記インナーソケット
    及び前記球面部の外周をダストブーツが気密を保持して
    覆うラック・ピニオン式ステアリング装置において、前
    記ラックシャフトに設けたエア抜き用の軸穴と前記ダス
    トブーツ内とを連通して前記ダストブーツ内のエアの体
    積変化を吸収するように設けたエアブリーザー構造であ
    って、 前記インナーソケットは、前記ラックシャフトに連結す
    る連結軸と、前記球面部を包み込む球面状の内周面を有
    するソケット本体とを冷間鍛造により形成した一体構造
    であり、前記連結軸に、前記エア抜き用の軸穴と連通す
    るエアブリーザー用軸穴を形成しておき、前記ソケット
    本体の内周面を被覆する樹脂シートを設け、この樹脂シ
    ートの前記内周面側に接する面に、一端側が前記エアブ
    リーザー用軸穴と連通し、他端側が前記ダストブーツ内
    に向けて開口するエアブリーザー用溝を形成したことを
    特徴とするラック・ピニオン式ステアリング装置のエア
    ブリーザー構造。
  3. 【請求項3】 前記ソケット本体の内周面に、この内周
    面に接する前記樹脂シートに形成したエアブリーザー用
    溝に対面する位置に、一端側が前記エアブリーザー用軸
    穴と連通し、他端側が前記ダストブーツ内に向けて開口
    するエアブリーザー用溝を形成したことを特徴とする請
    求項2記載のラック・ピニオン式ステアリング装置のエ
    アブリーザー構造。
  4. 【請求項4】 前記エアブリーザー用溝を、前記エアブ
    リーザー用軸穴を中心として放射状に延びるように複数
    本形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに
    記載のラック・ピニオン式ステアリング装置のエアブリ
    ーザー構造。
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