JP2002371582A - 掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法 - Google Patents
掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法Info
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- JP2002371582A JP2002371582A JP2002132025A JP2002132025A JP2002371582A JP 2002371582 A JP2002371582 A JP 2002371582A JP 2002132025 A JP2002132025 A JP 2002132025A JP 2002132025 A JP2002132025 A JP 2002132025A JP 2002371582 A JP2002371582 A JP 2002371582A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐磨耗性に優れると共に、貧弱な溶接環境下
においても、確実容易に溶接できるようにする。 【解決手段】 掘削用バケット本体1の先端部に取着さ
れた複数の爪2、2、…の下面に、整地作業を行うため
の整地作業用鋼板3が、溶接により接合されてなる整地
作業用鋼板付きのバケットであって、上記整地作業用鋼
板3は、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとからなってい
る。そして、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの接合部
をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先端を結ぶ先端
線FLに略一致する態様で、普通鋼板3aが各爪2、
2、…の下面に溶接されている。
においても、確実容易に溶接できるようにする。 【解決手段】 掘削用バケット本体1の先端部に取着さ
れた複数の爪2、2、…の下面に、整地作業を行うため
の整地作業用鋼板3が、溶接により接合されてなる整地
作業用鋼板付きのバケットであって、上記整地作業用鋼
板3は、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとからなってい
る。そして、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの接合部
をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先端を結ぶ先端
線FLに略一致する態様で、普通鋼板3aが各爪2、
2、…の下面に溶接されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、掘削機械のため
の整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット
並びに該バケットの製造方法に係り、詳しくは、ショベ
ルカー等の掘削用バケットの先端部に溶接されて、整地
作業等に用いられる掘削機械のための整地作業用鋼板及
び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの
製造方法に関する。
の整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット
並びに該バケットの製造方法に係り、詳しくは、ショベ
ルカー等の掘削用バケットの先端部に溶接されて、整地
作業等に用いられる掘削機械のための整地作業用鋼板及
び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーショベルカー等の掘削機械の先端
部に設けられた掘削作業用バケットを操作して掘削作業
を行う際には、バケット本体の先端部から突出する複数
の爪で、路面を掘削し、掘り起こされた土砂等をバケッ
ト本体に収容して排土や寄せ集め等が行われる。この掘
削作業の後には、バケットの爪あるいはバケット本体の
先端部に、バケットの幅と爪に合わせた長方形の整地作
業鋼板を取り付け、この整地作業鋼板を路面に押し付け
ながら、掘削機械を走行させることで、地ならし(整
地)が行われる。そして、整地作業が終了すると、再び
バケットの爪等から整地作業鋼板を取り除いて、次の掘
削作業に備える。
部に設けられた掘削作業用バケットを操作して掘削作業
を行う際には、バケット本体の先端部から突出する複数
の爪で、路面を掘削し、掘り起こされた土砂等をバケッ
ト本体に収容して排土や寄せ集め等が行われる。この掘
削作業の後には、バケットの爪あるいはバケット本体の
先端部に、バケットの幅と爪に合わせた長方形の整地作
業鋼板を取り付け、この整地作業鋼板を路面に押し付け
ながら、掘削機械を走行させることで、地ならし(整
地)が行われる。そして、整地作業が終了すると、再び
バケットの爪等から整地作業鋼板を取り除いて、次の掘
削作業に備える。
【0003】ところで、バケットの爪等に整地作業鋼板
を固着する手段としては、従来から、整地作業鋼板をバ
ケット本体や爪にボルト締め、あるいはバンド締めする
方法(実開昭54−130702号公報、特開平3−2
1468号、公報特開平11−247240号公報及び
実用新案登録第3004961号公報等)、ロングアー
ムでバケット本体の後端部に係着する方法(実開平6−
43055号公報)、溶接で固着する方法(実開昭58
−185660号公報)等が知られている。
を固着する手段としては、従来から、整地作業鋼板をバ
ケット本体や爪にボルト締め、あるいはバンド締めする
方法(実開昭54−130702号公報、特開平3−2
1468号、公報特開平11−247240号公報及び
実用新案登録第3004961号公報等)、ロングアー
ムでバケット本体の後端部に係着する方法(実開平6−
43055号公報)、溶接で固着する方法(実開昭58
−185660号公報)等が知られている。
【0004】上記固定方法のうち、ボルトやバンド等で
締結固定する方法、あるいはロングアームで係着固定す
る方法によれば、整地作業鋼板の着脱を簡易迅速に行う
ことができるのに対して、溶接だと、整地作業鋼板の取
付作業、除去作業に時間がかかる上、溶接設備を必要と
し面倒であるので、前二者の固定方法を採用するのが好
ましいといえる。
締結固定する方法、あるいはロングアームで係着固定す
る方法によれば、整地作業鋼板の着脱を簡易迅速に行う
ことができるのに対して、溶接だと、整地作業鋼板の取
付作業、除去作業に時間がかかる上、溶接設備を必要と
し面倒であるので、前二者の固定方法を採用するのが好
ましいといえる。
【0005】とはいえ、土木建設作業では、現場作業性
及び作業時の安全性を何よりも優先させることが大切で
ある。したがって、この観点に立てば、前二者の方法で
は、整地作業時中の路面から繰り返し受ける衝撃によっ
て、ボルトやロングアーム等が徐々に緩む虞があるの
で、作業効率上、安全上不都合である。
及び作業時の安全性を何よりも優先させることが大切で
ある。したがって、この観点に立てば、前二者の方法で
は、整地作業時中の路面から繰り返し受ける衝撃によっ
て、ボルトやロングアーム等が徐々に緩む虞があるの
で、作業効率上、安全上不都合である。
【0006】それゆえ、この種の作業では、多少の煩雑
さを犠牲にしてでも、接合性に優れる溶接技術に頼るの
が、従来から一般的である。そして、普通鋼板なら、貧
弱な溶接環境下でも、手軽に溶接できることから、SS
400等の普通鋼板が、整地作業用鋼板として広く用い
られている。
さを犠牲にしてでも、接合性に優れる溶接技術に頼るの
が、従来から一般的である。そして、普通鋼板なら、貧
弱な溶接環境下でも、手軽に溶接できることから、SS
400等の普通鋼板が、整地作業用鋼板として広く用い
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、普通鋼
板だと、地面との接触部分の磨耗が著しいので、固い地
盤の掘削作業に対しては、耐久性が問題となる。加え
て、鋼板が磨耗して使えなくなれば、この使用済みの鋼
板を、一度溶断し、新たな鋼板を溶接し直さなければな
らず、この取替え作業に手間どる、という不都合もあ
る。
板だと、地面との接触部分の磨耗が著しいので、固い地
盤の掘削作業に対しては、耐久性が問題となる。加え
て、鋼板が磨耗して使えなくなれば、この使用済みの鋼
板を、一度溶断し、新たな鋼板を溶接し直さなければな
らず、この取替え作業に手間どる、という不都合もあ
る。
【0008】ここで、整地作業用鋼板として耐磨耗鋼を
用いれば、耐久性の向上が期待できることは分かってい
るが、耐磨耗鋼は硬度が高いため、溶接には、特別の溶
接技術とノウハウと豊富な溶接経験と高度な溶接設備が
必要とされ、このような恵まれた溶接環境とは無縁の土
木作業の現場やその現場作業を請け負う小規模工場で耐
磨耗鋼をバケットの爪等に溶接すると、接合部に反り、
歪み、割れ等の溶接欠陥が発生して、使い物にならな
い。とはいえ、使い古され、変形し、もはや各個間で形
状がばらばらのバケットの爪に、整地作業用鋼板を溶接
するのは、溶接設備等に恵まれた大規模工場ではなく、
高度な溶接設備を持たない作業現場やその請負工場にお
いてである。
用いれば、耐久性の向上が期待できることは分かってい
るが、耐磨耗鋼は硬度が高いため、溶接には、特別の溶
接技術とノウハウと豊富な溶接経験と高度な溶接設備が
必要とされ、このような恵まれた溶接環境とは無縁の土
木作業の現場やその現場作業を請け負う小規模工場で耐
磨耗鋼をバケットの爪等に溶接すると、接合部に反り、
歪み、割れ等の溶接欠陥が発生して、使い物にならな
い。とはいえ、使い古され、変形し、もはや各個間で形
状がばらばらのバケットの爪に、整地作業用鋼板を溶接
するのは、溶接設備等に恵まれた大規模工場ではなく、
高度な溶接設備を持たない作業現場やその請負工場にお
いてである。
【0009】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、耐磨耗性に優れると共に、貧弱な溶接環境下に
置かれる作業現場や小規模の請負工場においても、耐磨
耗性を犠牲にすることなく、容易に、かつ確実強固に溶
接できる掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作
業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法を
提供することを目的としている。
もので、耐磨耗性に優れると共に、貧弱な溶接環境下に
置かれる作業現場や小規模の請負工場においても、耐磨
耗性を犠牲にすることなく、容易に、かつ確実強固に溶
接できる掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作
業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、掘削用バケットの先端部に
取着された複数の爪の上面又は下面に溶接により接合さ
れて、少なくとも整地作業に用いられる掘削機械のため
の整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜めにカッティン
グが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の同じく斜めにカ
ッティングが入れられた後端面とが、V溝状態に、互い
に突き合わせられて溶接されることで、上記複数の爪の
上面又は下面に溶接される部位が、上記普通鋼板から構
成されると共に、カッティングエッジ部が上記耐磨耗鋼
板から構成されていることを特徴としている。
に、請求項1記載の発明は、掘削用バケットの先端部に
取着された複数の爪の上面又は下面に溶接により接合さ
れて、少なくとも整地作業に用いられる掘削機械のため
の整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜めにカッティン
グが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の同じく斜めにカ
ッティングが入れられた後端面とが、V溝状態に、互い
に突き合わせられて溶接されることで、上記複数の爪の
上面又は下面に溶接される部位が、上記普通鋼板から構
成されると共に、カッティングエッジ部が上記耐磨耗鋼
板から構成されていることを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、掘削用バケットの
先端部に取着された複数の爪の上面又は下面に溶接によ
り接合されて、少なくとも整地作業に用いられる掘削機
械のための整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜めにカ
ッティングが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の同じく
斜めにカッティングが入れられた後端面とが、V溝状態
に、かつ、該V溝の底部でも所定の隙間を有する態様
で、互いに突き合わせられて溶接されることで、上記複
数の爪の上面又は下面に溶接される部位が、上記普通鋼
板から構成されると共に、カッティングエッジ部が上記
耐磨耗鋼板から構成されていることを特徴としている。
先端部に取着された複数の爪の上面又は下面に溶接によ
り接合されて、少なくとも整地作業に用いられる掘削機
械のための整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜めにカ
ッティングが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の同じく
斜めにカッティングが入れられた後端面とが、V溝状態
に、かつ、該V溝の底部でも所定の隙間を有する態様
で、互いに突き合わせられて溶接されることで、上記複
数の爪の上面又は下面に溶接される部位が、上記普通鋼
板から構成されると共に、カッティングエッジ部が上記
耐磨耗鋼板から構成されていることを特徴としている。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上記所定
の隙間は、1mm―3mmの隙間に設定されていること
を特徴としている。
載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上記所定
の隙間は、1mm―3mmの隙間に設定されていること
を特徴としている。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項1又
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、前
記普通鋼板と前記耐磨耗鋼板との接合部であるV溝に
は、3−5回パス溶接が繰り返された結果として、溶加
材が、3−5層に積層されて充填されていることを特徴
としている。
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、前
記普通鋼板と前記耐磨耗鋼板との接合部であるV溝に
は、3−5回パス溶接が繰り返された結果として、溶加
材が、3−5層に積層されて充填されていることを特徴
としている。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項1又
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上
記普通鋼板の硬度が、80−160HV(HV:ビッカ
ース硬度)の範囲内に設定され、上記耐磨耗鋼板の硬度
が、400−600HVの範囲内に設定されていること
を特徴としている。
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上
記普通鋼板の硬度が、80−160HV(HV:ビッカ
ース硬度)の範囲内に設定され、上記耐磨耗鋼板の硬度
が、400−600HVの範囲内に設定されていること
を特徴としている。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項1又
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上
記耐磨耗鋼板の幅が、上記普通鋼板の幅よりも短く設定
されていることを特徴としている。
は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上
記耐磨耗鋼板の幅が、上記普通鋼板の幅よりも短く設定
されていることを特徴としている。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1又は2記
載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上記普通
鋼板には、上記各爪の上面又は下面の凸部に対応する領
域に、切り欠き、切り抜き又は凹部が設けられているこ
とを特徴としている。
載の掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、上記普通
鋼板には、上記各爪の上面又は下面の凸部に対応する領
域に、切り欠き、切り抜き又は凹部が設けられているこ
とを特徴としている。
【0017】また、請求項8記載の発明は、掘削用バケ
ットの先端部に取着された複数の爪の上面又は下面に溶
接により接合されて、少なくとも整地作業に用いられる
掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜
めにカッティングが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の
同じく斜めにカッティングが入れられた後端面とが、V
溝状態に、かつ、該V溝の底部でも1mm―3mmの隙
間隙間を有する態様で、互いに突き合わせられて、3−
5回パス溶接が繰り返された結果として、溶加材が、前
記V溝に、3−5層に積層されて充填されていて、か
つ、前記普通鋼板の硬度が、80−160HV(HV:
ビッカース硬度)の範囲内に設定される一方、前記耐磨
耗鋼板の硬度が、400−600HVの範囲内に設定さ
れていることを特徴としている。
ットの先端部に取着された複数の爪の上面又は下面に溶
接により接合されて、少なくとも整地作業に用いられる
掘削機械のための整地作業用鋼板に係り、普通鋼板の斜
めにカッティングが入れられた先端面と、耐磨耗鋼板の
同じく斜めにカッティングが入れられた後端面とが、V
溝状態に、かつ、該V溝の底部でも1mm―3mmの隙
間隙間を有する態様で、互いに突き合わせられて、3−
5回パス溶接が繰り返された結果として、溶加材が、前
記V溝に、3−5層に積層されて充填されていて、か
つ、前記普通鋼板の硬度が、80−160HV(HV:
ビッカース硬度)の範囲内に設定される一方、前記耐磨
耗鋼板の硬度が、400−600HVの範囲内に設定さ
れていることを特徴としている。
【0018】また、請求項9記載の発明は、掘削用バケ
ットの先端部に、少なくとも整地作業を行うための整地
作業用鋼板が、溶接により接合されてなる整地作業用鋼
板付きのバケットに係り、上記整地作業用鋼板が請求項
1乃至8の何れか1に記載の構成からなるものであるこ
とを特徴としている。
ットの先端部に、少なくとも整地作業を行うための整地
作業用鋼板が、溶接により接合されてなる整地作業用鋼
板付きのバケットに係り、上記整地作業用鋼板が請求項
1乃至8の何れか1に記載の構成からなるものであるこ
とを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である整地作業鋼板付き
のバケット(以下、整地作業用バケットという)の構成
を示す斜視図、図2は、同整地作業用バケットを構成す
る整地作業鋼板の溶接による製造方法を説明するための
概略断面図、図3は、同平面図、図4は、同溶接方法を
説明するための溶接説明図、また、図5は、同整地作業
用バケットの動作(整地作業状況)を示す模式図であ
る。この例の整地作業用バケットは、ショベルカー等の
掘削機械が整地作業の際に用いるためのもので、図1に
示すように、掘削用バケット本体1と、この掘削用バケ
ット本体1の先端部に取着された複数(この例では4
本)の爪2、2、…と、これらの爪2、2、…の下面に
溶接で接合された方形の整地作業鋼板3とから概略構成
されている。
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である整地作業鋼板付き
のバケット(以下、整地作業用バケットという)の構成
を示す斜視図、図2は、同整地作業用バケットを構成す
る整地作業鋼板の溶接による製造方法を説明するための
概略断面図、図3は、同平面図、図4は、同溶接方法を
説明するための溶接説明図、また、図5は、同整地作業
用バケットの動作(整地作業状況)を示す模式図であ
る。この例の整地作業用バケットは、ショベルカー等の
掘削機械が整地作業の際に用いるためのもので、図1に
示すように、掘削用バケット本体1と、この掘削用バケ
ット本体1の先端部に取着された複数(この例では4
本)の爪2、2、…と、これらの爪2、2、…の下面に
溶接で接合された方形の整地作業鋼板3とから概略構成
されている。
【0020】上記整地作業鋼板3は、例えばSS400
等の方形の普通鋼板3aと、炭素、ケイ素、マンガンを
多く含む、例えば、HARDOX400、500、60
0(SSABスウェーデンスティール社の商品名)等の
耐磨耗鋼3bとの異材溶接からなっていて、耐磨耗鋼3
bは、普通鋼板3aの先端面に、突き合わせ溶接により
接合されてカッティングエッジ部を構成している。
等の方形の普通鋼板3aと、炭素、ケイ素、マンガンを
多く含む、例えば、HARDOX400、500、60
0(SSABスウェーデンスティール社の商品名)等の
耐磨耗鋼3bとの異材溶接からなっていて、耐磨耗鋼3
bは、普通鋼板3aの先端面に、突き合わせ溶接により
接合されてカッティングエッジ部を構成している。
【0021】ここで、普通鋼3aとは、本願発明の趣旨
より明らかなように、爪2、2、…の下面に整地作業鋼
板3を溶接する際に、接着剤として機能する鋼板を意味
している。一方、耐磨耗鋼3bについては、その硬度
を、300−600HVの範囲に設定するのが良好で、
400−600HVの範囲なら最良である。
より明らかなように、爪2、2、…の下面に整地作業鋼
板3を溶接する際に、接着剤として機能する鋼板を意味
している。一方、耐磨耗鋼3bについては、その硬度
を、300−600HVの範囲に設定するのが良好で、
400−600HVの範囲なら最良である。
【0022】また、磨耗鋼板3bの厚みは、掘削性と耐
久性とのバランスから、共に15mm−20mmの範囲
が大変好ましいという結果が得られている。整地作業で
も、カッティングエッジを路面に切り込ませるために、
ある程度の掘削力は必要であるし、磨耗鋼板3bの肉厚
が20mmm以上だと、掘削性が鈍り、15mm以下だ
と、耐久性が低下するという実験結果が得られた。
久性とのバランスから、共に15mm−20mmの範囲
が大変好ましいという結果が得られている。整地作業で
も、カッティングエッジを路面に切り込ませるために、
ある程度の掘削力は必要であるし、磨耗鋼板3bの肉厚
が20mmm以上だと、掘削性が鈍り、15mm以下だ
と、耐久性が低下するという実験結果が得られた。
【0023】この例では、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3
bとの接合部をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先
端を結ぶ先端線FLに略一致する態様で、普通鋼板3a
が各爪2、2、…の下面に溶接されている。また、普通
鋼板3aの幅が、耐磨耗鋼板3bのそれよりも長く設定
されている。
bとの接合部をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先
端を結ぶ先端線FLに略一致する態様で、普通鋼板3a
が各爪2、2、…の下面に溶接されている。また、普通
鋼板3aの幅が、耐磨耗鋼板3bのそれよりも長く設定
されている。
【0024】なお、爪2、2、…の下面には、図示せぬ
凸部があり、また、ゴム製の接合具を着脱するための接
合孔が穿孔されているが、これらの凸部又は接合具と干
渉しないように、普通鋼3aには、各爪2、2、…の下
面の凸部や接合孔に対応する領域に、切り欠き、切り抜
き又は凹部が設けられている。
凸部があり、また、ゴム製の接合具を着脱するための接
合孔が穿孔されているが、これらの凸部又は接合具と干
渉しないように、普通鋼3aには、各爪2、2、…の下
面の凸部や接合孔に対応する領域に、切り欠き、切り抜
き又は凹部が設けられている。
【0025】次に、図2乃至図5を参照して、上記構成
の整地作業用バケットの製造方法について説明する。ま
ず、設備の整った溶接工場(第1の溶接環境)にて、概
略方形の普通鋼板3aと同じく概略方形の耐磨耗鋼板3
bとを電気溶接して概略方形の整地作業鋼板3を作成す
る。
の整地作業用バケットの製造方法について説明する。ま
ず、設備の整った溶接工場(第1の溶接環境)にて、概
略方形の普通鋼板3aと同じく概略方形の耐磨耗鋼板3
bとを電気溶接して概略方形の整地作業鋼板3を作成す
る。
【0026】この例の溶接設備は、図2及び図3に示す
ように、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとを互いに突き
合わせた状態で載置するための溶接台4と、普通鋼板3
aと耐磨耗鋼板3bとを側面から抑える側面押さえ部材
5a、5bと、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとを上面
から抑える反り押さえ部材6a、6bと、反り押さえ部
材6a、6bを支える支持部材7a、7bと、半自動又
は全自動の電気溶接機8普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3b
とから概略構成されている。上記溶接台4の上面であっ
て、溶接予定線の真下には溶加材の逃げ溝Mが設けられ
ている。
ように、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとを互いに突き
合わせた状態で載置するための溶接台4と、普通鋼板3
aと耐磨耗鋼板3bとを側面から抑える側面押さえ部材
5a、5bと、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとを上面
から抑える反り押さえ部材6a、6bと、反り押さえ部
材6a、6bを支える支持部材7a、7bと、半自動又
は全自動の電気溶接機8普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3b
とから概略構成されている。上記溶接台4の上面であっ
て、溶接予定線の真下には溶加材の逃げ溝Mが設けられ
ている。
【0027】ここで、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bと
のそれぞれの溶接予定面には、図4に示すように、斜め
にカッティングが入れいて、溶接の際には、最下部で、
1mm−3mm程度の隙間を有するV溝状態で突き合わ
せる。この状態で、溶接予定線に溶加棒をあてがって電
気溶接する。この電気溶接では、一定のスピード、電
流、電圧の下で、溶接予定線を3-5回パスして溶接9
a、9b、9cを繰り返し、溶加材を積み上げて、この
例の整地作業鋼板3を完成させる。2回以下では、良質
の溶接が得られず、この結果、接合強度が不充分とな
り、6回以上では、工程に要する時間が長すぎる。な
お、溶加材としては、普通鋼に近い材質が好ましく、ま
た、溶接金属に発生する水素の量をできるだけ低くする
ような材質のものが好ましい。
のそれぞれの溶接予定面には、図4に示すように、斜め
にカッティングが入れいて、溶接の際には、最下部で、
1mm−3mm程度の隙間を有するV溝状態で突き合わ
せる。この状態で、溶接予定線に溶加棒をあてがって電
気溶接する。この電気溶接では、一定のスピード、電
流、電圧の下で、溶接予定線を3-5回パスして溶接9
a、9b、9cを繰り返し、溶加材を積み上げて、この
例の整地作業鋼板3を完成させる。2回以下では、良質
の溶接が得られず、この結果、接合強度が不充分とな
り、6回以上では、工程に要する時間が長すぎる。な
お、溶加材としては、普通鋼に近い材質が好ましく、ま
た、溶接金属に発生する水素の量をできるだけ低くする
ような材質のものが好ましい。
【0028】次に、このようにして完成した整地作業鋼
板3は、高度な溶接設備を持たない作業現場又はその請
負工場(第2の溶接環境)に販売される。整地作業鋼板
3を購入した当該作業現場又はその請負工場では、掘削
用バケット本体1の先端部に予め取着しておいた各爪
2、2、…の下面側に整地作業鋼板3を溶接により接合
する。この例では、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの
接合部をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先端を結
ぶ先端線FLに略一致するように、普通鋼板3aを各爪
2、2、…の下面に溶接する。この溶接は、高度な溶接
設備を持たない作業現場又はその請負工場でも手軽にか
つ確実にできる。こうして、この例の整地作業用バケッ
トが完成する。
板3は、高度な溶接設備を持たない作業現場又はその請
負工場(第2の溶接環境)に販売される。整地作業鋼板
3を購入した当該作業現場又はその請負工場では、掘削
用バケット本体1の先端部に予め取着しておいた各爪
2、2、…の下面側に整地作業鋼板3を溶接により接合
する。この例では、普通鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの
接合部をなす溶接線WLが、各爪2、2、…の先端を結
ぶ先端線FLに略一致するように、普通鋼板3aを各爪
2、2、…の下面に溶接する。この溶接は、高度な溶接
設備を持たない作業現場又はその請負工場でも手軽にか
つ確実にできる。こうして、この例の整地作業用バケッ
トが完成する。
【0029】完成した整地作業用バケットは、パワーシ
ョベルカーに取り付けられて、パワーショベルカーの腕
部10、11及びアームロッド12の操作により、この
例の整地作業鋼板3が地面に対して略垂直になるよう
に、そしてカッティングエッジ(耐磨耗鋼板3b)の先
端が地面に接する位置を保持しながら、矢印A,B方向
へ往復運動させ、盛り土Gを切り崩して整地Pする。
ョベルカーに取り付けられて、パワーショベルカーの腕
部10、11及びアームロッド12の操作により、この
例の整地作業鋼板3が地面に対して略垂直になるよう
に、そしてカッティングエッジ(耐磨耗鋼板3b)の先
端が地面に接する位置を保持しながら、矢印A,B方向
へ往復運動させ、盛り土Gを切り崩して整地Pする。
【0030】このように、この例の構成によれば、掘削
用バケット本体1の先端部の各爪2、2、…に溶接する
部位が、普通鋼板3aなので、設備に恵まれない溶接環
境下でも、整地作業鋼板3を容易に溶接でき、また、カ
ッティングエッジ部分は、耐磨耗鋼3bで構成されてい
るので、耐久性も飛躍的に向上する。加えて、普通鋼板
3aと耐磨耗鋼板3bとの溶接線WLが、各爪2、2、
…の先端を結ぶ先端線FLに略一致する構成となってい
るので、耐磨耗鋼板3bが各爪2、2、…の先端まで磨
耗するまで、整地作業鋼板3を使用できる。したがっ
て、使用効率が向上する。
用バケット本体1の先端部の各爪2、2、…に溶接する
部位が、普通鋼板3aなので、設備に恵まれない溶接環
境下でも、整地作業鋼板3を容易に溶接でき、また、カ
ッティングエッジ部分は、耐磨耗鋼3bで構成されてい
るので、耐久性も飛躍的に向上する。加えて、普通鋼板
3aと耐磨耗鋼板3bとの溶接線WLが、各爪2、2、
…の先端を結ぶ先端線FLに略一致する構成となってい
るので、耐磨耗鋼板3bが各爪2、2、…の先端まで磨
耗するまで、整地作業鋼板3を使用できる。したがっ
て、使用効率が向上する。
【0031】◇第2実施例 図6は、この発明の第2実施例である整地作業用バケッ
トの構成を示す斜視図である。この例の整地作業用バケ
ットの構成が、上述の第1実施例(図1)のそれと大き
く異なるところは、図6に示すように、普通鋼板3aと
耐磨耗鋼板3bとの接合部をなす溶接線WLaが各爪
2、2、…の先端を結ぶ先端線FLから最大でも20m
m、各爪2、2、…の下面側に入り込む態様で、普通鋼
板3a及び耐磨耗鋼板3bが各爪2、2、…の下面に溶
接されている点である。これ以外の点では、第1実施例
と略同様の構成であるので、図6において、図1の構成
各部と同一の構成部分には、同一の符号を付してその説
明を省略する。
トの構成を示す斜視図である。この例の整地作業用バケ
ットの構成が、上述の第1実施例(図1)のそれと大き
く異なるところは、図6に示すように、普通鋼板3aと
耐磨耗鋼板3bとの接合部をなす溶接線WLaが各爪
2、2、…の先端を結ぶ先端線FLから最大でも20m
m、各爪2、2、…の下面側に入り込む態様で、普通鋼
板3a及び耐磨耗鋼板3bが各爪2、2、…の下面に溶
接されている点である。これ以外の点では、第1実施例
と略同様の構成であるので、図6において、図1の構成
各部と同一の構成部分には、同一の符号を付してその説
明を省略する。
【0032】上記構成によれば、上述の第1実施例で述
べたと略同様の効果を得ることができる。加えて、普通
鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの溶接線WLが、各爪2、
2、…の先端を結ぶ先端線FLよりも、掘削用バケット
本体1側に後退した構成となっているので、せん断強度
が各爪2、2、…によって補強される。このため、溶接
線WLのせん断強度が、さらに一段と向上する。したが
って、現場作業性及び作業時の安全性が飛躍的に向上す
る。
べたと略同様の効果を得ることができる。加えて、普通
鋼板3aと耐磨耗鋼板3bとの溶接線WLが、各爪2、
2、…の先端を結ぶ先端線FLよりも、掘削用バケット
本体1側に後退した構成となっているので、せん断強度
が各爪2、2、…によって補強される。このため、溶接
線WLのせん断強度が、さらに一段と向上する。したが
って、現場作業性及び作業時の安全性が飛躍的に向上す
る。
【0033】以上、この発明の実施形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、普通
鋼板は、爪の下面に限らず、上面に溶接されても良い。
また、普通鋼板と磨耗鋼板との溶接は、片面溶接に限ら
ず、図7に示すように、両面溶接90a、90bでも良
い。また、普通鋼板の強度の弱さを補強するために、普
通鋼板の肉厚を磨耗鋼板のそれよりも厚く設定するよう
にしても良い。また、上述の実施例では、普通鋼板と耐
磨耗鋼板との接合部をなす溶接線が、各爪の先端を結ぶ
先端線の内側に位置するように設定したが、これに代え
て、外側に設定するようにしても良い。
述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、普通
鋼板は、爪の下面に限らず、上面に溶接されても良い。
また、普通鋼板と磨耗鋼板との溶接は、片面溶接に限ら
ず、図7に示すように、両面溶接90a、90bでも良
い。また、普通鋼板の強度の弱さを補強するために、普
通鋼板の肉厚を磨耗鋼板のそれよりも厚く設定するよう
にしても良い。また、上述の実施例では、普通鋼板と耐
磨耗鋼板との接合部をなす溶接線が、各爪の先端を結ぶ
先端線の内側に位置するように設定したが、これに代え
て、外側に設定するようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、掘削用バケット本体の先端部の各爪に溶接する
部位が、普通鋼板なので、設備に恵まれない溶接環境下
でも、整地作業鋼板を容易に溶接でき、また、カッティ
ングエッジ部分は、耐磨耗鋼で構成されているので、耐
久性も飛躍的に向上する。
よれば、掘削用バケット本体の先端部の各爪に溶接する
部位が、普通鋼板なので、設備に恵まれない溶接環境下
でも、整地作業鋼板を容易に溶接でき、また、カッティ
ングエッジ部分は、耐磨耗鋼で構成されているので、耐
久性も飛躍的に向上する。
【図1】この発明の第1実施例である整地作業用バケッ
トの概略構成を示す斜視図である。
トの概略構成を示す斜視図である。
【図2】同整地作業用バケットを構成する整地作業鋼板
の溶接による製造方法を説明するための概略断面図であ
る。
の溶接による製造方法を説明するための概略断面図であ
る。
【図3】同整地作業用バケットを構成する整地作業鋼板
の溶接による製造方法を説明するための概略平面図であ
る。
の溶接による製造方法を説明するための概略平面図であ
る。
【図4】同溶接方法を説明するための溶接説明図であ
る。
る。
【図5】同整地作業用バケットの動作(整地作業状況)
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図6】この発明の第2実施例である整地作業用バケッ
トの構成を示す概略斜視図である。
トの構成を示す概略斜視図である。
【図7】第1実施例の溶接方法の変形例を示す図であ
る。
る。
1 掘削用バケット本体 2 爪 3 整地作業鋼板 3a 普通鋼板 3b 耐磨耗鋼 WL 溶接線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500418761 三橋 卓 埼玉県草加市金明町55―5 (72)発明者 箭内 愼議 埼玉県越谷市大字弥十郎758 弥十郎住宅 C5−5 (72)発明者 石塚 和年 埼玉県越谷市相模町1丁目336番地4 Fターム(参考) 2D012 GB03 2D015 KA01
Claims (9)
- 【請求項1】 掘削用バケットの先端部に取着された複
数の爪の上面又は下面に溶接により接合されて、少なく
とも整地作業に用いられる掘削機械のための整地作業用
鋼板であって、 普通鋼板の斜めにカッティングが入れられた先端面と、
耐磨耗鋼板の同じく斜めにカッティングが入れられた後
端面とが、V溝状態に、互いに突き合わせられて溶接さ
れることで、前記複数の爪の上面又は下面に溶接される
部位が、前記普通鋼板から構成されると共に、カッティ
ングエッジ部が前記耐磨耗鋼板から構成されていること
を特徴とする掘削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項2】 掘削用バケットの先端部に取着された複
数の爪の上面又は下面に溶接により接合されて、少なく
とも整地作業に用いられる掘削機械のための整地作業用
鋼板であって、 普通鋼板の斜めにカッティングが入れられた先端面と、
耐磨耗鋼板の同じく斜めにカッティングが入れられた後
端面とが、V溝状態に、かつ、該V溝の底部でも所定の
隙間を有する態様で、互いに突き合わせられて溶接され
ることで、前記複数の爪の上面又は下面に溶接される部
位が、前記普通鋼板から構成されると共に、カッティン
グエッジ部が前記耐磨耗鋼板から構成されていることを
特徴とする掘削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項3】 前記所定の隙間は、1mm―3mmの隙
間に設定されていることを特徴とする請求項2記載の掘
削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項4】 前記普通鋼板と前記耐磨耗鋼板との接合
部であるV溝には、3−5回パス溶接が繰り返された結
果として、溶加材が、3−5層に積層されて充填されて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の掘削機械の
ための整地作業用鋼板。 - 【請求項5】 前記普通鋼板の硬度が、80−160H
V(HV:ビッカース硬度)の範囲内に設定され、前記
耐磨耗鋼板の硬度が、400−600HVの範囲内に設
定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の掘
削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項6】 前記耐磨耗鋼板の幅が、前記普通鋼板の
幅よりも短く設定されていることを特徴とする請求項1
又は2記載の掘削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項7】 前記普通鋼板には、前記各爪の上面又は
下面の凸部に対応する領域に、切り欠き、切り抜き又は
凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
記載の掘削機械のための整地作業用鋼板。 - 【請求項8】 掘削用バケットの先端部に取着された複
数の爪の上面又は下面に溶接により接合されて、少なく
とも整地作業に用いられる掘削機械のための整地作業用
鋼板であって、 普通鋼板の斜めにカッティングが入れられた先端面と、
耐磨耗鋼板の同じく斜めにカッティングが入れられた後
端面とが、V溝状態に、かつ、該V溝の底部でも1mm
―3mmの隙間隙間を有する態様で、互いに突き合わせ
られて、3−5回パス溶接が繰り返された結果として、
溶加材が、前記V溝に、3−5層に積層されて充填され
ていて、かつ、前記普通鋼板の硬度が、80−160H
V(HV:ビッカース硬度)の範囲内に設定される一
方、前記耐磨耗鋼板の硬度が、400−600HVの範
囲内に設定されていることを特徴とする掘削機械のため
の整地作業用鋼板。 - 【請求項9】 掘削用バケットの先端部に、少なくとも
整地作業を行うための整地作業用鋼板が、溶接により接
合されてなる整地作業用鋼板付きのバケットであって、 前記整地作業用鋼板が請求項1乃至8の何れか1に記載
の構成からなるものであることを特徴とする整地作業用
鋼板付きのバケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002132025A JP2002371582A (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002132025A JP2002371582A (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000069560A Division JP3357336B2 (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002371582A true JP2002371582A (ja) | 2002-12-26 |
Family
ID=19194384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002132025A Pending JP2002371582A (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 掘削機械のための整地作業用鋼板及び該整地作業用鋼板付きのバケット並びに該バケットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002371582A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008081986A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 掘削装置のカッティングエッジの摩耗防止板 |
JP2014163220A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-09-08 | Liebherr-Mining Equipment Colmar Sas | 掘削バケット及び土木機械 |
CN104204368A (zh) * | 2012-03-21 | 2014-12-10 | 汉斯莱工业公司 | 用于铲斗唇缘的适配器稳定结构 |
CN106164383A (zh) * | 2014-02-27 | 2016-11-23 | 成矿研究科技有限公司 | 用于运土机磨损元件的锁合装置 |
-
2002
- 2002-05-07 JP JP2002132025A patent/JP2002371582A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008081986A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd | 掘削装置のカッティングエッジの摩耗防止板 |
JP4597934B2 (ja) * | 2006-09-27 | 2010-12-15 | キャタピラー エス エー アール エル | 掘削装置のカッティングエッジの摩耗防止板 |
CN104204368A (zh) * | 2012-03-21 | 2014-12-10 | 汉斯莱工业公司 | 用于铲斗唇缘的适配器稳定结构 |
JP2014163220A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-09-08 | Liebherr-Mining Equipment Colmar Sas | 掘削バケット及び土木機械 |
CN106164383A (zh) * | 2014-02-27 | 2016-11-23 | 成矿研究科技有限公司 | 用于运土机磨损元件的锁合装置 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040525 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050405 |