JP2002369793A - 内視鏡用散布チューブ - Google Patents

内視鏡用散布チューブ

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JP2002369793A
JP2002369793A JP2001180349A JP2001180349A JP2002369793A JP 2002369793 A JP2002369793 A JP 2002369793A JP 2001180349 A JP2001180349 A JP 2001180349A JP 2001180349 A JP2001180349 A JP 2001180349A JP 2002369793 A JP2002369793 A JP 2002369793A
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liquid
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dye
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Keita Suzuki
啓太 鈴木
Takeshi Nakagawa
剛士 中川
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は色素等の液体を液垂れを防ぎつ
つ確実に散布することができる内視鏡用散布チューブを
提供することにある。 【解決手段】本発明は、先端構成体4の先端面に開口し
て、上記液体供給管2から送られる液体を噴射する噴射
孔5を設け、この噴射孔5から所定の散布角で液体を散
布させる内視鏡用散布チューブにおいて、上記先端構成
体4の先端面における、少なくとも上記噴射孔5の開口
周辺の表面粗さを、上記噴射孔5の内壁面の表面粗さに
対して相対的に粗くしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体内の生体組織に
色素等の液体を散布する内視鏡用散布チューブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に内視鏡を使用して人体内の生体組
織の診断を行う手段にはさまざまな方法が存在するが、
その一例として、体内の生体組織に色素を散布し、生体
の色の染まり具合を観察することにより生体組織の病変
部位を発見する方法が知られている。この方法では体内
の生体組織に色素を散布するために、内視鏡のチャンネ
ルを通して体内に挿入できる散布チューブが用いられ
る。
【0003】従来、この種の内視鏡用散布チューブとし
て、特開平4−292131号公報、特開平8−150
214号公報または特開2000−167066号公報
に示されたものがある。
【0004】従来の散布チューブはいずれも内視鏡のチ
ャンネルに挿脱可能な液体供給管を備えてなり、この液
体供給管の手元側には色素を満たした注射筒等を取り付
けるための口金が設けられ、また、液体供給管の先端部
には液体を噴霧するための先端構成体(ノズル)が配設
されている。
【0005】また、先端構成体には液体供給管から送ら
れる液体を霧状に噴射する噴射孔が形成されている。さ
らに、先端構成体内において噴射孔と液体供給管との間
の連通路に渦巻流を形成する液体流変化体を配設したも
のもある。この液体流変化体は外周面に螺旋状溝を形成
し、この螺旋状溝と先端構成体内の連絡路との間に螺旋
状の液体通路を形成するようにしている。
【0006】色素散布時には、色素を満たした注射筒を
液体供給管の手元側の口金に取り付け、注射筒から色素
を圧送し、圧送した色素は手元側から液体供給路を通
り、先端構成体側に送り込まれる。色素は先端構成体内
の連絡路と液体流変化体の螺旋状溝との間の螺旋状の液
体通路内を通る際に渦巻状になって流れる。渦巻状に流
れる色素は噴射孔に送り込まれ、この噴射孔の先端から
外部に霧状に噴射される。
【0007】上記従来の散布チューブには、噴射孔の内
壁形状が、円筒型、先端に向かうにしたがって内径寸法
が徐々に拡大する先開きテーパ型、または手元側に円孔
部が形成されて先端側に先開きテーパ部が形成された先
開き漏斗型のものなど、多くの形式のものがあるが、い
ずれも、色素散布時には噴射孔の内壁面付近を流れる色
素は噴射孔の内壁面との表面張力により噴射孔の内壁面
形状に沿って流れていくようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の散布チューブで
は、散布チューブの先端構成体先端の噴射孔から噴射さ
れる色素が噴射孔の先端より略円錐状に先開き状態で一
様に散布されるため、噴射孔の内壁面の形状は先端テー
パ型あるいは先開き漏斗型にした方が広角度に散布する
上で有利である。
【0009】しかし、噴射孔内壁面から噴出した色素等
の液体の一部が先端構成体の先端外面に回り込み、その
先端外面の表面張力によって先端構成体の先端外面を伝
って、液垂れを起こし、内視鏡観察が困難になったり、
体内の生体組織上に液溜りを形成する虞があった。
【0010】また、色素は噴射孔の内壁面との表面張力
が十分に大きくないため、噴射孔の先端から色素が噴出
される際、噴射孔の内壁面と先端構成体内の連絡路の中
心方向とがなす角度よりも小さい散布角で色素が噴出さ
れることがある。また、噴射孔の内壁面から離れた位
置、すなわち噴射孔の中央部付近を流れる色素の流れは
噴射孔の内壁面に沿った色素の流れよりも慣性力が大き
いため、噴射孔の内壁面形状に沿っては流れずに、主に
先端構成体内の連通路の中心方向に沿って直線的に強く
噴射され、広角度に散布させにくいものであった。
【0011】従来の技術では、噴射孔の内壁面との表面
張力は十分に大きくないため、広角度に散布させよう
と、噴射孔の内面の広がりを大きくしても、実際に噴射
孔の先端から噴出される色素の散布角は噴射孔の先端部
内壁面と先端構成体内の連絡路の中心方向とがなす角度
よりも小さくなってしまい、広範囲に散布させることが
困難であった。
【0012】本発明は上述した事情に着目してなされた
ものであり、その目的は色素等の液体を液垂れを防ぎつ
つ確実に散布することができる内視鏡用散布チューブを
提供することにある。また、本発明の目的はより広範囲
に色素等の液体を確実に広く散布することができる内視
鏡用散布チューブを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体供給管の
先端部に先端構成体が配設され、この先端構成体には、
この先端構成体の先端面に開口して、上記液体供給管か
ら送られる液体を噴射する噴射孔を設け、この噴射孔か
ら所定散布角で液体を散布させる内視鏡用散布チューブ
において、上記先端構成体の先端面における、少なくと
も上記噴射孔の開口周辺の表面粗さを、上記噴射孔の内
壁面の表面粗さに対して相対的に粗くしたことを特徴と
するものである。この内視鏡用散布チューブでは色素等
の液体を液垂れを防ぎつつ確実に散布することができ、
手技の簡便化が期待できる。
【0014】また、別の発明は、液体供給管の先端部に
先端構成体が配設され、この先端構成体には、この先端
構成体の先端面に開口して、上記液体供給管から送られ
る液体を噴射する噴射孔を設け、この噴射孔から所定散
布角で液体を散布させる内視鏡用散布チューブにおい
て、上記噴射孔の内表面の表面粗さが中心線平均粗さR
a=0.2a〜1.6aであることを特徴とするものであ
る。この内視鏡用散布チューブでは、より広範囲に色素
等の液体を確実に散布することができ、手技の簡便化が
期待できる。
【0015】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>図1及び図2を
参照して本発明の第1実施形態に係る内視鏡用散布チュ
ーブについて説明する。
【0016】(構成)図1に示すように、本実施形態の内
視鏡用散布チューブ1は内視鏡の処置具挿通用チャンネ
ルに挿通可能な細長い可撓性を備えた液体供給管2を有
し、この液体供給管2の手元側部分には、散布液、例え
ば色素を収容した図示しない注射筒等を取り付ける送液
用口金3が設けられている。また、液体供給管2の先端
側部分には略円筒状の先端構成体4が配設されている。
【0017】上記先端構成体4は図2に示すように後端
部外周面にリング状の凹陥部4aが形成されており、こ
の凹陥部4aには液体供給管2の先端部分が密に外嵌さ
れ、この連結状態で液体供給管2の先端部が先端構成体
4に固定されている。
【0018】また、円筒状の先端構成体4における先端
部分には先端閉鎖部4bが形成されている。この先端閉
鎖部4bは先端構成体4の円孔部の先端開口を閉塞する
が、その中央部位には液体供給管2を通じて送られる液
体を噴射するテーパ状の噴射孔5が開口して設けられて
いる。
【0019】先端構成体4の円孔部内において噴射孔5
と液体供給管2との間を結ぶ連通路6内には液体流変化
体7が配設されている。この液体流変化体7はその外周
面に略螺旋状の液体流ガイド溝8を形成し、この液体流
ガイド溝8と先端構成体4の連通路6の内周面との間に
螺旋状の液体通路9を形成するようになっている。これ
により、液体供給管2から供給される色素等の液体が、
先端構成体4内の連通路6を通る際に螺旋状の液体通路
9により螺旋状の渦巻流となって流れ、この渦巻流が噴
射孔5に向けて供給されるようになっている。
【0020】また、先端構成体4における先端閉鎖部4
bに形成した噴射孔5の内壁面は後端側部位に円筒面型
の円孔部10を形成し、この円孔部10の前方部位には
先端側に向かうに従って内径寸法が徐々に拡大するテー
パ面11を形成している。円孔部10とテーパ面11は
同軸的に直接に連続して形成され、両者によって先開き
テーパ型の噴射孔5を形成する。
【0021】上記テーパ面11の内周面(内表面)は滑
らかに仕上げられている。テーパ面11の内周面の表面
荒さはJIS規格の中心線平均粗さRa=0.2a〜1.
6a程度が好ましい。この数値にテーパ面11の表面荒
さを設定すれば、テーパ面11から液体が剥離しにく
い。このため、液体の散布角はテーパ面11が成す角近
くになる。これは液体を広範囲に散布することを目的と
した本形態に適する。
【0022】また、図2中で示すように、噴射孔5内の
中心線Oとテーパ面11のなす散布角はθHである。こ
こでは散布角θHを22.5°以上に設定した。
【0023】(作用)この内視鏡用散布チューブ1を使用
する場合、これを内視鏡鉗子チャンネルに先端構成体4
側から挿入し、体内まで挿入する。
【0024】体内への色素散布時には色素を満たした注
射筒等を液体供給管2の手元側の送液用口金3に取り付
け、注射筒から色素を圧送する。圧送された色素は液体
供給管2内を通り、さらに、先端構成体4内の連通路6
と液体流変化体7の螺旋状の流体流ガイド溝8との間の
螺旋状の液体通路9内を通り、この際に、液体通路9の
螺旋形状に沿って渦巻状に流れる。
【0025】色素の渦巻状の流れは噴射孔5に達し、こ
の先端構成体4の噴射孔5内の円孔部10およびテーパ
面11の順に流れる。
【0026】このとき、色素の流れが円筒形の円孔部1
0およびテーパ面11の順に流れる段階で、円孔部10
で集束され、テーパ状の噴射孔5の部分に流れ込み、テ
ーパ面11の滑らかな表面の比較的強い表面張力によ
り、色素の流れの方向は変化する。
【0027】すなわち、円孔部10内を流れる色素の流
れは円孔部10の内周面に沿って、連通路6の中心線O
と略平行な方向に流れるが、次のテーパ面11内を流れ
る際にはこのテーパ面11の内周面に沿って連通路6と
のなす角度がθHの方向に向きを変えて広がって流れる
ようになる。
【0028】そして、噴射孔5内を通る色素の流れは最
終的に噴射孔5のテーパ面11の先端開口から散布角θ
Hで外部に噴射され、略円錐状に広がって色素の液体が
散布される。このため、テーパ面11の内周面が連通路
6とのなす散布角θHを22.5°以上にすることが可能
であり、広範囲に色素を散布することができる。特に散
布角を45°以上の角度にすると色素をより広範囲に散
布できる。
【0029】また、テーパ面11の内周面を非常に滑ら
かにすることにより表面張力が増し、内周面に沿って色
素を強力に導くことができるから連通路6の中心線Oと
略平行な向きに散布される色素に比較し、テーパ面11
に沿ってより多くの量の色素を広く散布することができ
るようになる。
【0030】(効果)本実施形態によれば、広範囲に色素
等の液体を確実に散布することができ、また、手技の簡
便化が期待できる。
【0031】<第2実施形態>図3を参照して本発明の
第2実施形態に係る内視鏡用散布チューブについて説明
する。上述した第1の実施形態と同じ部分が多いので異
なる部分を中心に説明する。
【0032】(構成)本実施形態の先端構成体4における
先端閉鎖部4bの噴射孔5の内壁面には後端部側に円筒
面型の円孔部10と、これに続けてテーパ面11が形成
されているが、テーパ面11は基端側に位置する第1の
テーパ面11aと先端側に位置する第2のテーパ面11
bによって形成されている。
【0033】噴射孔5内の中心軸と第1のテーパ面11
aの散布角θH1に比べて、第2のテーパ面11bの散
布角θH2は大きい。つまり、第1のテーパ面11aよ
りも第2のテーパ面11bは広がっている。
【0034】また、図3に示すように、円孔部10と、
これに続くテーパ面11aと、さらに、これに続くテー
パ面11bは境界部12a,12bによって段階的に広
がる。これによって、先端閉鎖部4bの噴射孔5の内壁
面は円孔部10の前方において先端側に向かうにしたが
って内径寸法が徐々に拡大する先開きテーパ型のテーパ
面11を形成する。
【0035】また、テーパ面11a,11bの表面は第
1の実施形態の場合と同様、滑らかに仕上げられてい
る。このテーパ面11a,11bの表面粗さは中心線平
均粗さRa=0.2a〜1.6a程度が好ましい。
【0036】(作用)本実施形態において、先端構成体4
の噴射孔5内を通る色素の流れは円筒面型の円孔部1
0、第1のテーパ面11a、第2のテーパ面11bの順
に流れる。このとき、色素の流れが円筒形の円孔部1
0、第1のテーパ面11a、第2のテーパ面11bの順
に流れる段階で、第1のテーパ面11aと第2のテーパ
面11bの滑らかな表面に生じる比較的強い表面張力に
より、色素の流れの方向は段階的かつ徐々に変化する。
【0037】すなわち、まず、円孔部10内を流れる色
素の流れはこの円孔部10の内周面に沿って連通路6の
中心線Oと略平行な方向に流れる。次に、第1のテーパ
面11a内を流れる色素の流れはこの第1のテーパ面1
1aの内周面に沿って連通路6とのなす角度がθH1の
方向に流れる。更に第2のテーパ面11b内を流れる色
素の流れはこの第2のテーパ面11bの内周面に沿って
連通路6とのなす角度がθH2の方向に流れる。
【0038】そして、最終的には噴射孔5内を通る色素
の流れはこの噴射孔5の第2のテーパ面11bの先端開
口部から散布角θH2で外部に噴射され、略円錐状に色
素の液体が広く散布される。
【0039】(効果)本実施形態によれば、より広範囲に
わたり色素等の液体を確実に散布することができ、手技
の簡便化が期待できる。また、円孔部10から境界部1
2aを経て、テーパ面11a内へ、このテーパ面11a
から境界部12bを経てテーパ面11b内において段階
的に順次緩やかに広がる。色素等の液体の流れが広がる
変化の程度が小さいため、色素等の液体の流れが噴射孔
5の内面に沿い易い。
【0040】<第3実施形態>図2を参照して本発明の
第3実施形態に係る内視鏡用散布チューブについて説明
する。上述した第1の実施形態と同じ部分が多いので異
なる部分を中心に説明する。
【0041】(構成)上述した第1の実施形態では先端構
成体4における先端閉鎖部4bの噴射孔5に形成した内
面、つまりテーパ面11を滑らかに仕上げている。テー
パ面11の表面粗さは中心線平均粗さRa=0.2a〜
1.6a程度が好ましい。
【0042】本実施形態ではさらに先端閉鎖部4bの先
端面15の表面粗さを、上記テーパ面11の粗さに対し
て相対的に粗くしている。先端閉鎖部4bの先端面15
の表面粗さは中心線平均粗さRa=1.6a〜25a程
度が好ましい。先端面15の表面粗さの数値を中心線平
均粗さRa=1.6a〜25aとしたので、先端面15
の表面から液体が剥離しやすい。よって、先端面15の
表面から剥離せずに先端から垂れてしまう液体の量を少
なくできる。
【0043】(作用)噴射孔5内を通る色素の流れは最終
的にはこの噴射孔5のテーパ面11の先端開口から散布
角θHで外部に噴射され、略円錐状に色素の液体を散布
する。このとき、先端閉鎖部4bの先端面15の表面粗
さがテーパ面11に対して相対的に粗い。このため、色
素の流れはテーパ面11と先端閉鎖部4bの先端面15
から形成されるエッジ部で剥離し易く、先端閉鎖部4b
の先端面15に回り込む液垂れを防ぎつつ前方へ向けて
確実に噴射する。
【0044】(効果)本実施形態によれば、色素の流れ
が、テーパ面11と先端閉鎖部4bの先端面15から形
成されるエッジ部で確実に剥離するため、色素等の液体
の液垂れを防ぎつつ確実に広範囲に散布することがで
き、手技の簡便化が期待できる。
【0045】<第4実施形態>図3を参照して本発明の
第4実施形態に係る内視鏡用散布チューブについて説明
する。上述した第2の実施形態と同じ部分が多いので異
なる部分を中心に説明する。
【0046】(構成)上述した第2の実施形態では先端構
成体4における先端閉鎖部4bの噴射孔5に形成した内
面、つまりテーパ面11a,11bを滑らかに仕上げて
いるが、本実施形態では先端閉鎖部4bの先端面15の
表面粗さを、第2のテーパ面11bに対して相対的に粗
くしている。第2のテーパ面11bの表面粗さは中心線
平均粗さRa=0.2a〜1.6a程度が好ましい。ま
た、先端閉鎖部4bの先端面の表面粗さは中心線平均粗
さRa=1.6a〜25a程度が好ましい。
【0047】(作用)噴射孔5内を通る色素の流れは最終
的にはこの噴射孔5の第2のテーパ面11bの先端開口
部から散布角θH2で外部に噴射され、略円錐状に色素
の液体が散布される。このとき、先端閉鎖部4bの先端
面15の表面粗さは第2のテーパ面11bに対して相対
的に粗いため、色素の流れは第2のテーパ面11bと先
端閉鎖部4bの先端面15から形成されるエッジ部で剥
離する。
【0048】(効果)本実施形態によれば、色素の流れ
が、第2のテーパ面11bと先端閉鎖部4bの先端面か
ら形成されるエッジ部で確実に剥離するため、色素等の
液体を液垂れを防ぎつつ確実に散布することができ、手
技の簡便化が期待できる。
【0049】<第5実施形態>図2を参照して本発明の
第5実施形態に係る内視鏡用散布チューブについて説明
する。上述した第1の実施形態と同じ部分が多いので異
なる部分を中心に説明する。
【0050】(構成)本実施形態では先端構成体4におけ
る円孔部10の軸方向の長さを色素の流れを整流するよ
うに極力長くなるように設定した。具体的には円孔部1
0の軸方向の長さを特に0.05mm以上に設定したもの
である。工作性および公差上この機能を充分に発揮でき
る寸法を考えれば、0.05mm以上に設定することが望
ましい。
【0051】(作用)この先端構成体4の噴射孔5内を通
る色素の流れは円筒面型の円孔部10からテーパ面11
の順に流れる。このとき、色素の流れが円筒形の円孔部
10を流れる段階で、円孔部10の長さが極端に短い
と、色素の流れは円孔部10において集束させられるも
のの、流れが乱れてしまうが、円孔部10の長さが0.
05mm以上あるため、色素の流れは円孔部10の中心軸
方向に整流され、かつ、その表面との表面張力により、
色素の流れの方向は円孔部10の中心軸方向に徐々に整
流される。すなわち、円孔部10内を流れる色素の流れ
はこの円孔部10の内周面に沿って連通路6の中心線O
と略平行な方向に流れるようになる。
【0052】この整流された色素の流れはこの円孔部1
0からテーパ面11に送り込まれる。円孔部10に流れ
込んだ色素の流れは前述したように、テーパ面11の内
周面に沿って連通路6とのなす角度がθHの方向に流れ
るようになる。このように色素の流れは円孔部10にお
いて整流されたのちテーパ面11に流れ込むため、テー
パ面11の内周面に沿って広がる流れに移り易い傾向を
示す。従って、テーパ面11の内周面に沿って色素の流
れを導くことができるからテーパ面11に沿ってより多
くの量の色素を広く散布することができるようになる。
【0053】(効果)本実施形態によれば、色素等の液体
をより広範囲に確実に散布することができ、手技の簡便
化が期待できる。
【0054】尚、第5実施形態の手段は上述した第2の
実施形態のものにも適用できる。
【0055】また、本発明は前述した各実施形態に限定
されるものではなく、他の形態にも適用が可能である。
【0056】(付記項1)内視鏡に挿通可能な液体供給
管の先端部に先端構成体が配設され、この先端構成体の
先端面に上記液体供給管から送られる液体を噴射する噴
射孔が形成されると共に、上記先端構成体内における上
記噴射孔と上記液体供給管との間の液体流路内に上記噴
射孔に向けて渦巻流を供給する液体流変化体が配設さ
れ、上記噴射孔から所定散布角で略円錐状に液体を散布
させる内視鏡用散布チューブにおいて、上記噴射孔の手
前部分に円孔部を設け、この円孔部の長さが0.05mm
以上であることを特徴とする内視鏡用散布チューブ。
【0057】従来の内視鏡用散布チューブとしては、例
えば実公平7−51066号公報、特開平4−2921
31号公報、特開平6−70986号公報、特開平8−
155038号公報および特開2000−167066
号公報等に示されている構成のものが従来から知られて
いる。
【0058】前述の従来技術では、円孔部の長さが極端
に短くなったとき、色素の流れが乱れ、テーパ面の内周
面から剥離し、広範囲に散布することが困難であった。
【0059】しかし、付記項1によれば、より広範囲に
色素等の液体を確実に散布することができ、手技の簡便
化が期待できる。
【0060】(付記項1)噴射孔の内面を先端側に向か
うにしたがって内径寸法が徐々に拡大するテーパ面を形
成し、かつ、このテーパ面を複数段のテーパ面に区分
し、各段のテーパ面における先端構成体内の連通路の中
心線となす角度を先端側が大きくなるように変化させた
ことを特徴とする、付記項1、請求項1または請求項2
に記載の内視鏡用散布チューブ。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、色
素等の液体を液垂れを防ぎつつ確実に散布することがで
きる。また、より広範囲に色素等の液体を確実に広く散
布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る内視鏡用散布チュ
ーブ全体を概略的に示す側面図。
【図2】同じく、本発明の第1実施形態に係る内視鏡用
散布チューブ先端部の縦断面図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る内視鏡用散布チュ
ーブの先端構成体の縦断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡用散布チューブ 2…液体供給管 3…送液用口金 4b…先端閉鎖部 5…噴射孔 6…連通路 7…液体流変化体 8…流体流ガイド溝 9…液体通路 10…円孔部 11…テーパ面 11a…第1のテーパ面 11b…第2のテーパ面 15…先端面 θH…散布角 O…中心線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体供給管の先端部に先端構成体が配設
    され、この先端構成体には、この先端構成体の先端面に
    開口して、上記液体供給管から送られる液体を噴射する
    噴射孔を設け、この噴射孔から所定散布角で液体を散布
    させる内視鏡用散布チューブにおいて、 上記先端構成体の先端面における、少なくとも上記噴射
    孔の開口周辺の表面粗さを、上記噴射孔の内壁面の表面
    粗さに対して相対的に粗くしたことを特徴とする、内視
    鏡用散布チューブ。
  2. 【請求項2】 上記噴射孔の内表面の表面粗さが中心線
    平均粗さRa=0.2a〜1.6aであることを特徴とす
    る、請求項1に記載の内視鏡用散布チューブ。
  3. 【請求項3】 液体供給管の先端部に先端構成体が配設
    され、この先端構成体には、この先端構成体の先端面に
    開口して、上記液体供給管から送られる液体を噴射する
    噴射孔を設け、この噴射孔から所定散布角で液体を散布
    させる内視鏡用散布チューブにおいて、 上記噴射孔の内表面の表面粗さが中心線平均粗さRa=
    0.2a〜1.6aであることを特徴とする、内視鏡用散
    布チューブ。
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