JP2002368067A - 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法 - Google Patents

回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法

Info

Publication number
JP2002368067A
JP2002368067A JP2001174309A JP2001174309A JP2002368067A JP 2002368067 A JP2002368067 A JP 2002368067A JP 2001174309 A JP2001174309 A JP 2001174309A JP 2001174309 A JP2001174309 A JP 2001174309A JP 2002368067 A JP2002368067 A JP 2002368067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holding
substrate
processed
wafer
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001174309A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Egashira
浩司 江頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2001174309A priority Critical patent/JP2002368067A/ja
Publication of JP2002368067A publication Critical patent/JP2002368067A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理基板の処理効率の向上、被処理基板用
保持手段の摩耗量を少なくすると共に、寿命の増大を図
れるようにすること。 【解決手段】 適宜間隔をおいて配列される複数のウエ
ハWを保持する保持手段を有するロータ1と、ロータ1
を回動するモータ4とを具備し、保持手段は、側方から
のウエハWの挿入の際に開閉移動すると共に、ロータ1
の回転による遠心力によってウエハWを押圧する開閉保
持棒3と、この開閉保持棒3と共働してウエハWを保持
する複数の保持棒2a〜2dとを具備し、保持棒2a〜
2dのうちの少なくとも1つの保持棒2a,2bは、開
閉保持棒3の押圧力に応じて弾性変位することにより各
ウエハWを保持する複数の保持片5を具備する。これに
より、ロータ1の回転にウエハWを確実に追従させるこ
とができると共に、開閉保持棒3及び保持棒2a〜2d
とウエハWとの間のスリップを少なくすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ等
の被処理基板に例えば薬液や純水等の液体を用いて処理
を行い、また、回転乾燥を行う回転式基板処理装置及び
回転式基板処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の回転式基板処理装置としては、
例えば円盤状に形成された半導体ウエハの被処理基板を
複数平行に配置した状態で保持するロータを備えたもの
が知られている。ロータは、被処理基板の周縁を保持す
る保持手段、例えば複数の保持棒を有しており、各保持
棒を被処理基板の周縁部に当接させることにより、同被
処理基板を保持するようになっている。また、保持棒
は、被処理基板が当たる位置に一定の間隔をおいて複数
の案内溝が形成されており、この案内溝によって、各被
処理基板を安定的に保持するようになっている。
【0003】上記のように構成された回転式基板処理装
置においては、ロータを所定の回転数で回転させなが
ら、薬液や純水等の液体を被処理基板に吹き付けること
により、パーティクル、有機汚染物等のコンタミネーシ
ョンや除去が必要なレジスト膜,酸化膜等を被処理基板
から満遍なく除去することができる。また、ロータの回
転による遠心力を利用して、液体を外側に吹き飛ばすこ
とにより、被処理基板を乾燥させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記回転式
基板処理装置においては、ロータが高速回転していても
被処理基板の回転数が追従していないため、処理レシピ
に応じた期待される充分な効果が得られなかった。
【0005】また、各被処理基板の寸法誤差に伴って各
被処理基板と保持棒との保持状態が維持できるものと、
できないものが発生して不均一となり、そのため、各被
処理基板を均一に処理することができず、処理効率の低
下を招くおそれもあった。
【0006】更には、ロータの回転始動時や回転停止時
に保持棒と被処理基板との間にスリップが生じ、このス
リップによって保持棒の摩耗量が多くなるため、保持棒
の交換時期を早めに行う必要があった。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ロータの回転に被処理基板を確実に追従させること
により、被処理基板の処理効率の向上を図れるように
し、また、ロータの保持手段と被処理基板との間のスリ
ップを可及的に少なくして、保持手段の摩耗量を少なく
すると共に、保持手段の寿命の増大を図れるようにした
回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、適宜間隔をおいて配列され
る複数の被処理基板を保持する保持手段を有するロータ
と、上記ロータを回動する回転制御可能な回転手段と、
を具備し、 上記保持手段は、側方からの上記被処理基
板の挿入の際に開閉移動すると共に、上記ロータの回転
による遠心力によって上記被処理基板の側縁部を押圧す
る開閉保持棒と、この開閉保持棒と共働して上記被処理
基板を保持する複数の保持棒とを具備し、 上記保持棒
のうちの少なくとも1つの保持棒は、上記開閉保持棒の
押圧力に応じて弾性変位することにより上記各被処理基
板の側縁部を保持する複数の保持片を具備することを特
徴とする。
【0009】請求項1記載の発明において、上記各保持
片は、上記開閉保持棒の押圧力に応じて弾性変位するこ
とにより上記各被処理基板の側縁部を保持するものであ
れば、その構造は任意であっても差し支えないが、好ま
しくは、各保持片を、保持心軸の外周にそれぞれOリン
グを介在して嵌装されるリング状部材にて形成する方が
よい(請求項2)。この場合、上記リング状部材の形状
は任意でよいが、好ましくは、リング状部材の内周面に
Oリングの案内溝を設けると共に、外周面に被処理基板
の保持溝を設ける方がよい(請求項3)。また、上記リ
ング状部材の内周側と外周側とを連通する1又は複数の
液抜き孔を設ける方が好ましい(請求項4)。
【0010】請求項5記載の発明は、適宜間隔をおいて
配列される複数の被処理基板を保持する複数の保持手段
を有するロータを回転手段によって回動させながら被処
理基板に処理を施す回転式基板処理方法において、 上
記複数の保持手段のうちの少なくとも1つの第1の保持
手段を、上記ロータの回転による遠心力によって被処理
基板を押圧すると共に、残りの複数の保持手段のうちの
少なくとも1つの第2の保持手段を、第1の保持手段の
押圧力に応じた弾性変位により各被処理基板を保持する
工程と、 回転中に、上記被処理基板に処理液を供給す
る工程と、を有することを特徴とする。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項4と
同様に、適宜間隔をおいて配列される複数の被処理基板
を保持する複数の保持手段を有するロータを回転手段に
よって回動させながら被処理基板に処理を施す回転式基
板処理方法において、 上記複数の保持手段のうちの少
なくとも1つの第1の保持手段に、上記ロータの回転に
よって被処理基板の押圧力が可変可能な機能を具備させ
ると共に、残りの複数の保持手段のうちの少なくとも1
つの第2の保持手段に、第1の保持手段の押圧力に応じ
て弾性変位可能な機能を具備させ、 上記回転手段の回
転を制御することによって上記被処理基板に対する保持
手段の保持力を強固又はルーズにし、ルーズ状態におい
て、被処理基板と保持手段との間に付着する液を排除す
ることを特徴とする。
【0012】ここで、「ルーズ」とは、被処理基板に対
する保持手段の保持力を弱くして被処理基板と保持手段
との間に僅かな隙間を形成することを意味する。
【0013】請求項1記載の発明によれば、ロータの回
転による遠心力によって被処理基板を押圧する開閉保持
棒と共働して被処理基板を保持する保持棒のうちの少な
くとも1つの保持棒が、開閉保持棒の押圧力に応じて弾
性変位することにより各被処理基板を保持する複数の保
持片を具備することにより、ロータの回転に被処理基板
を確実に追従させることができ、また、ロータの保持手
段と被処理基板との間のスリップを少なくすることがで
きる。また、開閉保持棒の押圧力に応じて各保持片を独
立して確実に弾性変位させることができ、各被処理基板
を確実に保持することができる。
【0014】請求項2記載の発明によれば、保持片を、
保持心軸の外周にそれぞれOリングを介在して嵌装され
るリング状部材にて形成することにより、開閉保持棒の
押圧力に応じて各保持片を独立して確実に弾性変位させ
ることができ、各被処理基板を確実に保持することがで
きる。この場合、リング状部材の内周面にOリングの案
内溝を設けると共に、リング状部材の外周面に被処理基
板の保持溝を設けることにより、リング状部材を整列状
態に確実かつ容易に取り付けることができると共に、各
被処理基板を更に確実に保持することができる(請求項
3)。また、リング状部材の内周側と外周側とを連通す
る1又は複数の液抜き孔を設けることにより、リング状
部材に付着する液を液抜き孔から外部に排出することが
できるので、乾燥効率の向上を図ることができる(請求
項4)。
【0015】請求項5記載の発明によれば、上記ロータ
の回転による遠心力によって第1の保持手段で被処理基
板を押圧すると共に、この押圧力により第2の保持手段
が弾性変位して各被処理基板を保持した状態で、回転中
に、被処理基板に処理液を供給して、被処理基板を処理
することができる。したがって、回転手段を高速回転す
ることによって保持手段の保持力を強固にして、ロータ
の回転に各被処理基板を確実に追従させることができ、
各被処理基板を処理レシピに応じて均一に処理すること
ができる。
【0016】請求項6記載の発明によれば、回転手段の
回転を制御することによって被処理基板に対する保持手
段の保持力を強固又はルーズにすることができるので、
回転手段を高速回転することによって保持手段の保持力
を強固にして、ロータの回転に被処理基板を確実に追従
させることができ、また、回転手段を低速回転すること
によって保持手段の保持力をルーズにして、被処理基板
と保持手段との間に付着する液を排除することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態につ
いて、添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1はこの発明に係る回転式基板処理装置
の第一実施形態の側断面図、図2は図1のI−I線に沿
う断面図である。
【0019】この実施形態で示す回転式基板処理装置
は、図1及び図2に示すように、適宜間隔をおいて配列
される複数例えば26枚の被処理基板、例えば半導体ウ
エハW(以下にウエハWという)を保持する保持手段2
を有するロータ1と、このロータ1を回動する回転手段
である回転制御可能なモータ4と、モータ4の回転数を
制御する制御手段である中央演算処理装置50(以下に
CPU50という)とを具備している。
【0020】上記保持手段2は、後述するウエハWの搬
送手段であるウエハ移動機構77(図13参照)から保
持空間80内に挿入される際に開閉移動する一対の開閉
保持棒3(第1の保持棒)と、この開閉保持棒3と共働
してウエハWを保持する複数(4本)の保持棒2a〜2
dとを具備している。この場合、開閉保持棒3は、ロー
タ1の回転による遠心力によってウエハWの側縁部を押
圧する機能を具備している。また、保持棒2a〜2dの
うちの少なくとも1つの保持棒、例えば図2における上
部左右に位置する保持棒2a,2b(第2の保持棒)
は、開閉保持棒3の押圧力に応じて弾性変位可能な機能
を具備している。つまり、保持棒2a,2bは、各ウエ
ハWの側縁部を保持する複数例えば26個の保持片5を
具備している。
【0021】上記各保持片5は、図2〜図6に示すよう
に、ロータ1を構成する後述する第1及び第2の円盤1
5a,15b間に架設される保持心軸6の外周にそれぞ
れOリング7を介在して嵌装されるリング状部材である
駒にて形成されている。この場合、保持片すなわち駒5
は、内周面にOリング7の案内溝8を具備すると共に、
外周面にウエハWの側縁部を保持する保持溝9を具備す
る、断面略鼓状に形成されている。このように形成され
る駒5は、例えば、超高分子量ポリエチレン製部材にて
形成されている。
【0022】上記のように、保持棒2a,2bに設けら
れる複数のリング状の駒5の内周面に、Oリング7の案
内溝8を設けることにより、保持心軸6の外周にそれぞ
れOリング7を介在して嵌装される複数(26個)のリ
ング状の駒5を整列状態に確実にかつ容易に取り付ける
ことができる。また、駒5の外周面に、ウエハWの保持
溝9を設けることにより、ウエハWの側縁部を確実に保
持することができる。また、駒5には、内周側と外周側
とを連通する1又は複数(図面では6個の場合を示す)
の液抜き孔5aが設けられている(図6参照)。したが
って、上記ロータ1の回転による遠心力によって開閉保
持棒3がウエハWの側縁部を押圧してウエハWを押し込
むと、ウエハWは開閉保持棒3と対向する側に配設され
る保持棒2a,2b側に押圧され、この押圧力に応じて
Oリング7が弾性変形すなわち収縮することで、駒5の
保持溝9にウエハWの側縁部を強固にかつ確実に保持す
ることができる。この際、駒5の内周面すなわち案内溝
8に付着する液は液抜き孔5aから外部へ排出される
(図3(b)参照)。
【0023】その他の保持棒2c,2dは、その外周部
にはウエハWの周縁部を案内すると共に、同周縁部に対
し押し付け力を付与する案内溝10が形成され、かつ回
転による遠心力により液体を外側に逃がす液抜き孔(図
示せず)が案内溝10につながるように設けられてい
る。
【0024】なお、保持片(駒)5は、必ずしも2本の
保持棒2a,2bに装着する必要はなく、保持棒2a〜
2dのうちの少なくとも1つに装着させておけばよい。
【0025】一方、開閉保持棒3は、図7に示すよう
に、ウエハWの側縁部に直交する方向に長い長方形状の
断面形状をしており、その上端部側に各ウエハWを保持
する案内溝3aが形成され、下側における左右方向のほ
ぼ半分の位置に四角形状の切欠部3bが形成されてい
る。切欠部3bには、断面チャンネル状に形成された取
付部材11のウエブ11bの部分が嵌挿するようになっ
ている。また、開閉保持棒3には、ウエブ11bにおけ
る各ねじ孔11cに対応する位置に、取付ボルト12が
挿入可能な貫通孔3cが形成されている。この貫通孔3
cは、図8に示すように、開閉保持棒3の長手方向の中
央及び各端部に設けられている。
【0026】また、開閉保持棒3における左右の側面3
e及び切欠部3bには液切り溝3dが形成されている。
なお、切欠部3b側の液切り溝3dは、側面3e、切欠
部3bにおける一方の面3f及び同切欠部3bにおける
他方の面3gに形成されたものが連続的につながってい
る。これらの液切り溝3dは、案内溝3aで保持したウ
エハWの側縁部から離れる方向、すなわちウエハWの中
心から放射する方向に延びるように形成されている。
【0027】また、液切り溝3dは、図8(a)に示す
ように、貫通孔3cの中心及びこの貫通孔3cの両端の
部分を通るように形成されており、貫通孔3c内に溜ま
った液体の排出を容易にするようになっている。なお、
図8(a)においては、液切り溝3dが案内溝3aのV
字の底に必ずしもつながるようにはなっていないが、こ
の液切り溝3dはV字の底につながるように形成するこ
とが好ましい。
【0028】また、切欠部3bにおけるウエブ11bに
接する他方の面3g及び切欠部3bとは反対側の側面3
eには、連通溝3hが形成されている。他方の面3gに
おける連通溝3hは、図8(c)に示すように、左右の
端部に位置す貫通孔3cより外側にあって、各液切り溝
3dに直交し、かつ貫通孔3cの中心を通るように形成
されている。なお、他方の面3gにおける連通溝3h
は、切欠部3bとは反対側の側面3eにおける連通溝3
hと同様に形成することが好ましい。すなわち、側面3
eにおける連通溝3hは、図8(a)に示すように、各
液切り溝3dに直交し、かつ各貫通孔3cの中心を通る
ようにして、開閉保持棒3の一端から他端に至るように
形成されている。
【0029】取付部材11の各端部は、図2に示すよう
に、アーム13を介して図示しない駆動シリンダの揺動
軸に連結されており、駆動シリンダの駆動によって開閉
保持棒3が開閉移動するように構成されている。
【0030】また、開閉保持棒3は、上記アーム13と
連結するバランスウエイト14がロータ1の回転による
遠心力によって移動することによって、上記案内溝3a
がウエハWの側縁部に向かって移動するように構成され
ている(図9参照)。なお、保持空間80内にウエハW
を挿入可能であれば、開閉保持棒3を1つのもので構成
してもよい。
【0031】上記ロータ1は、保持棒2a〜2d及び開
閉保持棒3の一方の端部側に配置された第1の円盤15
aと、保持棒2a〜2d及び開閉保持棒3の他方の端部
側に配置された第2の円盤15bとを備えている。この
場合、保持棒2a〜2dは、第1及び第2の各円盤15
a,15bから突出する一方及び他方の各端部に袋ナッ
ト16を螺合することにより、各円盤15a,15bに
固定されるようになっている。
【0032】なお、第1の円盤15aは、モータ4に連
結する回転駆動軸20の端面に固定ボルト21で固定さ
れるようになっている。このため、第1の円盤15aに
は、固定ボルト21の頭部が沈むように形成した拡開テ
ーパ状の沈み穴ぐり22が形成されている。
【0033】また、上記バランスウエイト14は、図1
及び図10に示すように、円盤15a,15bを貫通す
る連結軸17を介してアーム13と連結されて、ロータ
1の回転による遠心力によって連結軸17を中心として
回動するように構成されている。
【0034】次に、上記回転式基板処理装置の作動態様
について説明する。まず、図示しない駆動シリンダによ
って開閉保持棒3を開放位置に移動して保持空間80を
開いた状態にし、ウエハ移動機構77によって搬送され
る複数のウエハWを保持空間80内に挿入する。そし
て、開閉保持棒3を閉鎖位置側に移動させることによ
り、保持空間80を閉じ、ロータ1でウエハWを保持し
た状態にし、ウエハ移動機構77を退避させる。各ウエ
ハWは、保持棒2a〜2d及び開閉保持棒3によって平
行に、かつ確実に保持された状態になる。そこで、回転
駆動軸20を介してロータ1を所定の回転数例えば80
0rpmで回転させると、ロータ1の回転による遠心力
によってバランスウエイト14が連結軸17を中心とし
て回転することで、開閉保持棒3の案内溝3aがウエハ
Wの側縁部に向かって移動してウエハWの側縁部に押圧
される。これにより、各ウエハWは保持棒2a〜2d側
に押し込まれることとなり、保持棒2a,2bの駒5
が、図3(b)に示すように、Oリング7を圧縮して、
保持棒2a,2bと開閉保持棒3によって確実(強固)
に保持される。したがって、ロータ1の回転に各ウエハ
Wを確実に追従させることができる。
【0035】上記のようにしてウエハWを保持しなが
ら、薬液や純水等の液体をウエハWに吹き付けて、同ウ
エハWを洗浄する。また、ウエハWに付着した液体を乾
燥させる際には、ロータ1を洗浄のときより更に高速で
回転数で回転しながら、窒素ガス等の不活性ガスや、揮
発性及び親水性の高いIPA蒸気やミスト状のIPA液
等を吹き付けて乾燥処理を行う。
【0036】また、ロータ1の回転を低速で回転させる
ことにより、ロータ1の回転による遠心力を小さくして
開閉保持棒3のウエハW押圧力(保持力)を弱めてウエ
ハWをルーズな状態に保持することで、ウエハWと保持
棒2a〜2d及び開閉保持棒3との保持部に僅かな隙間
を形成して、ウエハWの側縁部に付着する液体やパーテ
ィクルを排除することができる。また、高速回転から低
速回転に減速する際に、保持棒2a〜2d及び開閉棒3
とウエハWとをスリップさせてウエハWの保持部を変え
ることにより、今まで保持されていた部分の洗浄を行う
ことができるので、洗浄の向上を図ることができる。
【0037】なお、開閉保持棒3においては、液切り溝
3eが開閉保持棒3の外周部に沿って、押圧体3dから
外側(ウエハWから離れる方向)に延びるように形成さ
れているので、押圧体3dに溜まった液体が毛細管現象
により液切り溝3e側に自然ににじみ出るようになる。
また、保持棒2a、2bの駒5においても液抜き孔5a
が設けられているので、駒5の内周面に付着する液が液
抜き孔5aから外部へ排出される。したがって、遠心力
による液体の流出がよりスムーズになるので、ウエハW
及びロータ1の乾燥時間を更に短縮することができる。
これにおいても、薬液から純水への切換時により早く薬
液を純水に置換することができる。
【0038】このようにして洗浄及び乾燥されたウエハ
Wは、再びウエハ移動機構77に受け渡されて搬送され
る。
【0039】なお、上記実施形態においては、保持棒2
a〜2dのうちの2つの保持棒2a,2bが、弾性変形
可能な複数の保持片すなわち駒5を具備する場合につい
て説明したが、その他の保持棒2c,2dも同様に複数
の駒5を具備する構造としてもよい。
【0040】上記実施形態では、この発明に係る回転式
基板処理装置を単独の装置として説明したが、以下に説
明する洗浄処理システムに回転式基板処理装置を組み込
んで使用することができる。
【0041】上記洗浄処理システムは、図11及び図1
2に示すように、ウエハWを収納可能な容器例えばキャ
リア90の搬入及び搬出が行われる容器搬入・搬出部6
0と、ウエハWに対して洗浄処理及び乾燥処理等を施す
洗浄処理ユニット61と、容器搬入・搬出部60と洗浄
処理ユニット61との間に配設され、洗浄処理ユニット
61に対してキャリア90の搬入出を行うためのステー
ジ部62と、キャリア90を洗浄するキャリア洗浄ユニ
ット63と、複数のキャリア90をストックするキャリ
アストック64と、電源ユニット65及びケミカルタン
クボックス66を具備している。
【0042】容器搬入・搬出部60は、4個のキャリア
90を載置可能な載置台67と、キャリア90の配列方
向に沿って形成された搬送路68を移動可能に設けられ
るキャリア搬送機構69とを具備しており、キャリア搬
送機構69によって載置台67のキャリア90をステー
ジ部62に搬送すると共に、ステージ部62のキャリア
90を載置台67を搬送し得るように構成されている。
この場合、キャリア90内には例えば26枚のウエハW
は収納可能となっており、キャリア90はウエハWの面
が鉛直に配列されるように配置されている。
【0043】ステージ部62は、キャリア90を載置す
るステージ70を具備しており、容器搬入・搬出部60
からこのステージ70に載置されたキャリア90がシリ
ンダを用いたキャリア搬送機構69により洗浄処理ユニ
ット61内に搬入され、洗浄処理ユニット61内のキャ
リア90がこのキャリア搬送機構69によりステージ7
0に搬出されるように構成されている(図13参照)。
【0044】なお、ステージ70には、載置台67から
キャリア搬送機構69のアームを回転させてキャリア9
0が載置されるため、載置台67とは逆向きにキャリア
90が載置される。このため、ステージ70には、キャ
リア90の向きを戻すための反転機構(図示せず)が設
けられている。
【0045】ステージ部62と洗浄処理ユニット61と
の間には、仕切壁71が設けられており、仕切壁71に
は、搬入出用の開口部72が形成されている。この開口
部72はシャッタ73によって開閉可能になっており、
処理中にはシャッタ73が閉じられ、キャリア90の搬
入出時にはシャッタ73が開けられるようになってい
る。
【0046】キャリア洗浄ユニット63は、キャリア洗
浄槽74を有しており、後述するように、洗浄処理ユニ
ット61においてウエハWが取り出されて空になったキ
ャリア90が洗浄されるようになっている。
【0047】キャリアストック64は、洗浄前のウエハ
Wが取り出された空になったキャリア90を一時的に待
機させるためや、洗浄後のウエハWを収納するための空
のキャリア90を予め待機させるためのものであり、上
下方向に複数のキャリア90がストック可能となってお
り、その中の所定のキャリア90を載置台67に載置し
たり、その中の所定の位置にキャリア90をストックし
たりするためのキャリア移動機構を具備している。
【0048】一方、上記洗浄処理ユニット61は、図1
3に示すように、洗浄処理部75と、洗浄処理部75の
直下にキャリア90を待機させるためキャリア待機部7
6と、キャリア待機部76に待機されたキャリア90内
の複数のウエハWを押し上げて洗浄処理部75に移動さ
せると共に、洗浄処理部75の複数のウエハWを保持し
てキャリア待機部76のキャリア90に収納させるため
のウエハ移動機構77とが設けられている。この場合、
ウエハ移動機構77は、図13に示すように、ウエハW
を保持するウエハ保持部材91と、鉛直に配置されたウ
エハ保持部材91を支持する支持部材92と、支持部材
92を介してウエハ保持部材91を昇降する昇降駆動部
93とで構成されている。
【0049】洗浄処理部75は、ウエハWのエッチング
処理後にレジストマスク、エッチング残渣であるポリマ
ー層等を除去するものであり、この発明に係る回転式基
板処理装置を適用した二重チャンバ式液処理装置にて構
成されている。以下に、第一実施形態の回転式基板処理
装置を適用した二重チャンバ式液処理装置について説明
する。
【0050】上記二重チャンバ式液処理装置100は、
図13及び図14に示すように、ウエハWを保持する回
転可能な保持手段である上記ロータ1と、このロータ1
を水平軸を中心として回転駆動する駆動手段である上記
モータ4と、ロータ1にて保持されたウエハWを包囲す
る複数例えば2つの処理室(第1の処理室,第2の処理
室)を構成する内チャンバ121,外チャンバ122
と、これら内チャンバ121又は外チャンバ122内に
収容されたウエハWに対して処理流体例えばレジスト剥
離液,ポリマ除去液等の薬液の供給手段130、この薬
液の溶剤例えばイソプロピルアルコール(IPA)の供
給手段140、リンス液例えば純水等の処理液の供給手
段(リンス液供給手段)150又は例えば窒素(N2)
等の不活性ガスや清浄空気等の乾燥気体(乾燥流体)の
供給手段160と、内チャンバ121を構成する内筒体
123と外チャンバ122を構成する外筒体124をそ
れぞれウエハWの包囲位置とウエハWの包囲位置から離
れた待機位置に切り換え移動する移動手段例えば第1,
第2のシリンダ125,126とで主要部が構成されて
いる。
【0051】上記のように構成される二重チャンバ式液
処理装置100におけるモータ4、処理流体の各供給手
段130,140,150,160の供給部、ウエハ移
動機構77等は制御手段例えば中央演算処理装置200
(以下にCPU200という)によって制御されてい
る。
【0052】また、ロータ1の回転駆動軸20は、ベア
リング(図示せず)を介して第1の固定壁131に回転
可能に支持されており、第1の固定壁側のベアリングに
連接するラビリンスシール(図示せず)によってモータ
4側に発生するパーティクル等が処理室内に侵入しない
ように構成されている。なお、モータ4は、第1の固定
壁131に連設される固定筒体(図示せず)内に収納さ
れている。また、モータ4は、予めCPU200に記憶
されたプログラムに基づいて所定の高速回転例えば10
0〜3000rpmと低速回転例えば1〜500rpm
を選択的に繰り返し行い得るように制御されている。な
お、この場合、低速回転の回転数と高速回転の回転数の
一部が重複しているが、薬液の粘性に対応して低速回転
と高速回転が設定され、同一の薬液の場合には、低速回
転と高速回転とは重複しない(以下の説明も同様であ
る)。ここでいう低速回転とは、ウエハW上に接触した
薬液を遠心力で振り切るときの回転数に比較して低速と
いう意味で、逆に高速回転とは、供給された薬液がウエ
ハW上で十分に反応できる程度に接触可能な回転数に比
較して高速という意味である。
【0053】したがって、モータ4は高速回転と低速回
転との切り換えが何回も行われることによって過熱され
る虞があるので、モータ4には、過熱を抑制するための
冷却手段133が設けられている。この冷却手段133
は、図14に示すように、モータ4の周囲に配管される
循環式冷却パイプ134と、この冷却パイプ134の一
部と冷却水供給パイプ135の一部を配設して、冷却パ
イプ134内に封入される冷媒液を冷却する熱交換器1
36とで構成されている。この場合、冷媒液は、万一漏
洩してもモータ4が漏電しないような電気絶縁性でかつ
熱伝導性の良好な液、例えばエチレングリコールが使用
されている。また、この冷却手段133は、図示しない
温度センサによって検出された信号に基づいて作動し得
るように上記CPU200によって制御されている。
【0054】一方、処理室例えば内チャンバ121(第
1の処理室)は、第1の固定壁131と、この第1の固
定壁131と対峙する第2の固定壁132と、これら第
1の固定壁131及び第2の固定壁132との間にそれ
ぞれ第1及び第2のシール部材171,172を介して
係合する内筒体123とで形成されている。すなわち、
内筒体123は、移動手段である第1のシリンダ125
の伸張動作によってロータ1とウエハWを包囲する位置
まで移動されて、第1の固定壁131との間に第1のシ
ール部材171を介してシールされると共に、第2の固
定壁132との間に第2のシール部材172を介してシ
ールされた状態で内チャンバ121(第1の処理室)を
形成する。また、第1のシリンダ125の収縮動作によ
って固定筒体の外周側位置(待機位置)に移動されるよ
うに構成されている。この場合、内筒体123の先端開
口部は第1の固定壁131との間に第1のシール部材1
71を介してシールされ、内筒体123の基端部は固定
筒体の中間部に周設された第3のシール部材(図示せ
ず)を介してシールされて、内チャンバ121内に残存
する薬液の雰囲気が外部に漏洩するのを防止している。
なお、内筒体123は、耐薬品性及び耐強度性に富むス
テンレス鋼製部材にて形成されている。なお、内筒体1
23は、ステンレス鋼の表面に例えばPTFEやPFA
等のフッ素系合成樹脂をコーティングあるいは貼着した
ものや、内筒体123自体をPTFEやPFA等のフッ
素系合成樹脂にて形成することにより、保温性の向上が
図れるので好適である。
【0055】また、外チャンバ122(第2の処理室)
を構成する外筒体124は、移動手段である第2のシリ
ンダ126の伸張動作によってロータ1とウエハWを包
囲する位置まで移動されて、第2の固定壁132との間
に第4のシール部材174を介してシールされると共
に、内筒体123の先端部外方に位置する第5のシール
部材175を介してシールされた状態で、外チャンバ1
22(第2の処理室)を形成する。また、第2のシリン
ダ126の収縮動作によって固定筒体の外周側位置(待
機位置)に移動されるように構成されている。この場
合、外筒体124と内筒体123の基端部間には第5の
シール部材175が介在されて、シールされている。し
たがって、内チャンバ121の内側雰囲気と、外チャン
バ122の内側雰囲気とは、互いに気水密な状態に離隔
されるので、両チャンバ121,122内の雰囲気が混
じることなく、異なる処理流体が反応して生じるクロス
コンタミネーションを防止することができる。
【0056】なお、外筒体124は、内筒体123と同
様に、耐薬品性及び耐強度性に富むステンレス鋼製部材
にて形成されている。なお、外筒体124は、内筒体1
23と同様に、ステンレス鋼の表面に例えばPTFEや
PFA等のフッ素系合成樹脂をコーティングあるいは貼
着したものや、内筒体123自体をPTFEやPFA等
のフッ素系合成樹脂にて形成することにより、保温性の
向上が図れるので好適である。
【0057】上記のように構成される内筒体123と外
筒体124は共に先端に向かって拡開するテーパ状に形
成されており、上記第1及び第2のシリンダ125,1
26の伸縮動作によって同心上に互いに出没可能及び重
合可能に形成されている。このように内筒体123及び
外筒体124を、一端に向かって拡開するテーパ状に形
成することにより、処理時に内筒体123又は外筒体1
24内でロータ1が回転されたときに発生する気流が拡
開側へ渦巻き状に流れ、内部の薬液等が拡開側へ排出し
易くすることができる。また、内筒体123と外筒体1
24とを同一軸線上に重合する構造とすることにより、
内筒体123と外筒体124及び内チャンバ121及び
外チャンバ122の設置スペースを少なくすることがで
きると共に、装置の小型化が図れる。
【0058】なお、上記薬液供給手段130は、図14
に示すように、処理室すなわち内筒体123内に取り付
けられる薬液供給ノズル181と、薬液供給部182
と、この薬液供給ノズル181と薬液供給部182とを
接続する薬液供給管路183に介設されるポンプ18
4、フィルタ185、温度調整器186、薬液供給弁1
87を具備してなる。
【0059】また、薬液供給部182には、上記内チャ
ンバ121の拡開側部位の下部に設けられた第1の排液
ポート191に第1の排液管192を介して接続され、
第1の排液管192には、図示しない切換弁(切換手
段)を介して循環管路(図示せず)が接続されている。
なお、内チャンバ121の拡開側部位の上部には、第1
の排気ポート188が設けられており、この第1の排気
ポート188には、図示しない開閉弁を介設した第1の
排気管189が接続されている。
【0060】また、外チャンバ122の拡開側部位の下
部には、第2の排液ポート193が設けられており、こ
の第2の排液ポート193には、図示しない開閉弁を介
設した第2の排液管194が接続されている。なお、第
2の排液管194には、純水の比抵抗値を検出する比抵
抗計195が介設されており、この比抵抗計195によ
ってリンス処理に供された純水の比抵抗値を検出し、そ
の信号を上記CPU200に伝達するように構成されて
いる。したがって、この比抵抗計195でリンス処理の
状況を監視し、適正なリンス処理が行われた後、リンス
処理を終了することができる。
【0061】なお、上記外チャンバ122の拡開側部位
の上部には、第2の排気ポート196が設けられてお
り、この第2の排気ポート196には、図示しない開閉
弁を介設した第2の排気管197が接続されている。
【0062】また、乾燥流体供給手段160は、図14
に示すように、第2の固定壁132に取り付けられる乾
燥流体供給ノズル161と、乾燥流体例えば窒素(N
2)供給源162と、乾燥流体供給ノズル161とN2供
給源162とを接続する乾燥流体供給管路163に介設
される開閉弁164、フィルタ165、N2温度調整器
166とを具備してなり、かつ乾燥流体供給管路163
におけるN2温度調整器166の二次側に切換弁167
を介して上記IPA供給管路(図示せず)から分岐され
る分岐管路(図示せず)を接続してなる。この場合、乾
燥流体供給ノズル161は、内チャンバ121の外側に
位置すると共に、外チャンバ122の内側に位置し得る
ように配設されており、内筒体123が待機位置に後退
し、外筒体124がロータ1とウエハWを包囲する位置
に移動して外チャンバ122を形成した際に、外チャン
バ122内に位置して、ウエハWに対してN2ガスとI
PAの混合流体を霧状に供給し得るように構成されてい
る。この場合、N2ガスとIPAの混合流体で乾燥した
後に、更にN2ガスのみで乾燥する。なお、ここでは、
乾燥流体がN2ガスとIPAの混合流体である場合につ
いて説明したが、この混合流体に代えてN2ガスのみを
供給するようにしてもよい。
【0063】なお、上記薬液供給手段130、IPA供
給手段140、純水供給手段150及び乾燥流体供給手
段160におけるポンプ184、温度調整器186,N
2温度調整器166、薬液供給弁187、IPA供給弁
(図示せず)及び切換弁167は、CPU200によっ
て制御されている(図14参照)。
【0064】上記のように構成される二重チャンバ式液
処理装置において、容器搬入・搬出部60側からキャリ
ア搬送機構69によってキャリア待機部76に搬送され
るステージ70上に載置し、その後、ウエハ移動機構7
7が上昇して開閉保持棒3が外方に開いた状態のロータ
1内にウエハWを挿入して保持棒2a〜2dと閉動作し
た開閉保持棒3に受け渡す。保持棒2a〜2dと開閉保
持棒3内にウエハWを受け渡した後、図示しないロック
手段が作動して開閉保持棒3がロックされる。その後、
ウエハ移動機構77は元の位置に移動する。
【0065】上記のようにしてロータ1にウエハWがセ
ットされると、内筒体123及び外筒体124がロータ
1及びウエハWを包囲(収容)する位置まで移動して、
内チャンバ121内にウエハWを収容する。この状態に
おいて、まず、薬液供給ノズル181からウエハWに薬
液を供給して薬液処理を行う。なお、この薬液処理は、
ロータ1及びウエハWを低速回転例えば1〜500rp
mで回転させた状態で所定時間例えば数十秒間薬液を供
給した後、薬液の供給を停止し、その後、ロータ1及び
ウエハWを数秒間高速回転例えば100〜3000rp
mで回転させてウエハW表面に付着する薬液を振り切っ
て除去する。この薬液供給工程と薬液振り切り工程を数
回から数千回繰り返して薬液処理を行う。この際、所定
時間薬液を循環供給して処理を行った後、薬液供給部1
82内の新規薬液が処理室側に供給されて薬液処理が終
了する。
【0066】上記のようにして、薬液処理を行った後、
内チャンバ121内に収容されたウエハWを低速回転例
えば1〜500rpmで回転させた状態で、IPA供給
手段140のIPAの供給ノズルを兼用する薬液供給ノ
ズル181から所定時間例えば数十秒間IPAを供給し
た後、IPAの供給を停止し、その後、ロータ1及びウ
エハWを数秒間高速回転例えば100〜3000rpm
で回転させてウエハW表面に付着するIPAを振り切っ
て除去する。このIPA供給工程とIPA振り切り工程
を数回から数千回繰り返して薬液除去処理を完了する。
この薬液除去処理においても、上記薬液処理工程と同様
に、最初に供給されるIPAは、循環供給タンク(図示
せず)内に貯留されたIPAが使用され、この最初に使
用されたIPAは廃棄され、以後の処理に供されるIP
Aは供給タンク(図示せず)内に貯留されたIPAを循
環供給する。そして、薬液除去処理の最後に、IPA供
給源から供給タンク内に供給された新規のIPAが使用
されて、薬液除去処理が終了する。
【0067】薬液処理及びリンス処理が終了した後、内
筒体123が待機位置に後退して、ロータ1及びウエハ
Wが外筒体124によって包囲、すなわち外チャンバ1
22内にウエハWが収容される。したがって、内チャン
バ121内で処理されたウエハWから液がしたたり落ち
ても外チャンバ122で受け止めることができる。この
状態において、まず、リンス液供給手段の純水供給ノズ
ル(図示せず)から回転するウエハWに対してリンス液
例えば純水が供給されてリンス処理される。このリンス
処理に供された純水と除去されたIPAは第2の排液ポ
ート193を介して第2の排液管194から排出され
る。また、外チャンバ122内に発生するガスは第2の
排気ポート196を介して第2の排気管197から外部
に排出される。
【0068】このようにして、リンス処理を所定時間行
った後、外チャンバ122内にウエハWを収容したまま
の状態で、乾燥流体供給手段160のN2ガス供給源1
62及びIPA供給源(図示せず)からN2ガスとIP
Aの混合流体を回転するウエハWに供給して、ウエハ表
面に付着する純水を除去することで、ウエハWと外チャ
ンバ122内の乾燥を行うことができる。また、N2ガ
スとIPAの混合流体によって乾燥処理した後、N2ガ
スのみをウエハWに供給することで、ウエハWの乾燥と
外チャンバ122内の乾燥をより一層効率よく行うこと
ができる。
【0069】上記のようにして、ウエハWの薬液処理、
薬液除去処理、リンス処理及び乾燥処理が終了した後、
外筒体124が内筒体123の外周側の待機位置に後退
する一方、ウエハ移動機構77が上昇してロータ1の下
部に移動し、図示しないロック解除手段が動作して開閉
保持棒3をウエハWの押え位置から後退する。すると、
ウエハ移動機構77がロータ1の保持棒2a〜2dにて
保持されたウエハWを受け取って処理装置100の下方
へ移動する。処理装置100の下方へ移動されたウエハ
Wはウエハ移動機構77に受け取られて搬入・搬出部に
搬送又はウエハキャリアに直接収納された後、装置外部
に搬送される。
【0070】上記二重チャンバ式液処理装置において
も、ロータ1の回転に伴う遠心力により、開閉保持棒3
の案内溝3aがウエハWの側縁部に向かって移動してウ
エハっを押し込むことにより、保持棒2a,2bの駒5
がOリング7の収縮によって弾性変位、すなわちOリン
グ7の弾発力を受けて駒5の保持溝9にてウエハWの側
縁部を保持するので、各ウエハWはロータ1の回転に追
従して回転する。この回転中に、保持棒2a〜2d及び
開閉保持棒3に溜まった液体は液抜き孔5a、10及び
液切り溝3eを通って外側に即座に流出する。また、ロ
ータ1の回転数を下げてウエハWと保持棒2a〜2d、
開閉保持棒3との間に隙間を形成してもよい。この場
合、ウエハWの側縁部に付着する液体やパーティクル等
を排除することができる。したがって、液体が案内溝板
状本体に滞留し続けることがないので、ウエハW及びロ
ータ1の乾燥時間を短縮することができる。また、薬液
から純水への切換時により早く薬液を純水に置換するこ
とができる。特に、二重チャンバ式液処理装置のように
チャンバすなわち内筒体123、外筒体124が動く装
置においては、保持棒2a〜2d、開閉保持棒3等の保
持部の乾燥がより早く求められるので、好適である。
【0071】なお、上記実施形態では、被処理基板が半
導体ウエハWである場合について説明したが、ウエハW
以外の例えばLCD基板やCD等の被処理基板について
も適用できることは勿論である。
【0072】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明は、上
記のように構成されているので、以下のような効果が得
られる。
【0073】(1)請求項1記載の発明によれば、ロー
タの回転による遠心力によって被処理基板を押圧する開
閉保持棒と共働して被処理基板を保持する保持棒のうち
の少なくとも1つの保持棒が、開閉保持棒の押圧力に応
じて弾性変位することにより各被処理基板を保持する複
数の保持片を具備することにより、ロータの回転に被処
理基板を確実に追従させることができ、また、ロータの
保持手段と被処理基板との間のスリップを少なくするこ
とができる。また、開閉保持棒の押圧力に応じて各保持
片を独立して確実に弾性変位させることができ、各被処
理基板を確実に保持することができる。
【0074】(2)請求項2記載の発明によれば、保持
片を、保持心軸の外周にそれぞれOリングを介在して嵌
装されるリング状部材にて形成することにより、開閉保
持棒の押圧力に応じて各保持片を独立して確実に弾性変
位させることができ、各被処理基板を確実に保持するこ
とができる。この場合、リング状部材の内周面にOリン
グの案内溝を設けると共に、リング状部材の外周面に被
処理基板の保持溝を設けることにより、リング状部材を
整列状態に確実かつ容易に取り付けることができると共
に、各被処理基板を更に確実に保持することができる
(請求項3)。また、リング状部材の内周側と外周側と
を連通する1又は複数の液抜き孔を設けることにより、
リング状部材に付着する液を液抜き孔から外部に排出す
ることができるので、乾燥効率の向上を図ることができ
る(請求項4)。
【0075】(3)請求項5記載の発明によれば、ロー
タの回転による遠心力によって第1の保持手段で被処理
基板を押圧すると共に、この押圧力により第2の保持手
段が弾性変位して各被処理基板を保持した状態で、回転
中に、被処理基板に処理液を供給して、被処理基板を処
理することができるので、回転手段を高速回転すること
によって保持手段の保持力を強固にして、ロータの回転
に各被処理基板を確実に追従させることができ、各被処
理基板を処理レシピに応じて均一に処理することができ
る。
【0076】(4)請求項6記載の発明によれば、回転
手段の回転を制御することによって被処理基板に対する
保持手段の保持力を強固又はルーズにすることができる
ので、回転手段を高速回転することによって保持手段の
保持力を強固にして、ロータの回転に被処理基板を確実
に追従させることができ、また、回転手段を低速回転す
ることによって保持手段の保持力をルーズにして、被処
理基板と保持手段との間に付着する液を排除することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る回転式基板処理装置の第一実施
形態を示す側断面図である。
【図2】上記回転式基板処理装置を示す図であり、図1
のI−I線に沿う断面図である。
【図3】この発明における押圧片のウエハを保持する前
の状態を示す拡大図(a)及びウエハを保持した状態を
示す拡大図(b)である。
【図4】上記回転式基板処理装置における保持棒を示す
側面図である。
【図5】この発明における保持片とOリングの取付状態
を示す断面斜視図である。
【図6】上記保持片の一部を断面で示す平面図(a)、
同保持片の側面図(b)及び同保持片の断面図(c)で
ある。
【図7】この発明における開閉保持棒を示す拡大断面図
である。
【図8】上記開閉保持棒を示す図であり、(a)は正面
図、(b)は(a)のII矢視図、(c)は(b)のIII
−III線に沿う断面図である。
【図9】上記開閉保持棒をロータに取り付ける部分を示
す要部断面図である。
【図10】上記回転式基板処理装置におけるロータを示
す斜視図である。
【図11】この発明の回転式基板処理装置を組み込んだ
洗浄処理システムを示す斜視図である。
【図12】上記洗浄処理システムの概略平面図である。
【図13】この発明の回転式基板処理装置を適用した二
重チャンバ式液処理装置を示す概略断面図である。
【図14】上記二重チャンバ式液処理装置を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
1 ロータ 2 保持手段 2a〜2d 保持棒(第2の保持手段) 3 開閉保持棒(第1の保持手段) 4 モータ(回転手段) 5 保持片(駒) 5a 液抜き孔 6 保持心軸 7 Oリング 8 案内溝 9 保持溝 10 案内溝 14 バランスウエイト 20 回転駆動軸 50,200 CPU(制御手段) W 半導体ウエハ(被処理基板)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 643 H01L 21/304 643A 651 651D 651H // B05C 11/08 B05C 11/08 Fターム(参考) 4D075 AC71 AC78 AC86 AC88 AC93 AC95 BB14Z BB20Z BB24Z BB65Z BB79Z DA06 DA08 DC22 EA05 4F042 AA02 AA07 BA06 CC04 DA01 DA08 DF07 DF11 DF21 DF28 DF29 DF32 EB08 EB11 EB21 ED05 5F031 CA02 HA24 HA26 HA59 MA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適宜間隔をおいて配列される複数の被処
    理基板を保持する保持手段を有するロータと、 上記ロータを回動する回転制御可能な回転手段と、を具
    備し、 上記保持手段は、側方からの上記被処理基板の挿入の際
    に開閉移動すると共に、上記ロータの回転による遠心力
    によって上記被処理基板の側縁部を押圧する開閉保持棒
    と、この開閉保持棒と共働して上記被処理基板を保持す
    る複数の保持棒とを具備し、 上記保持棒のうちの少なくとも1つの保持棒は、上記開
    閉保持棒の押圧力に応じて弾性変位することにより上記
    各被処理基板の側縁部を保持する複数の保持片を具備す
    ることを特徴とする回転式基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転式基板処理装置にお
    いて、 上記各保持片は、保持心軸の外周にそれぞれOリングを
    介在して嵌装されるリング状部材にて形成されることを
    特徴とする回転式基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の回転式基板処理装置にお
    いて、 上記リング状部材は、内周面にOリングの案内溝を具備
    すると共に、外周面に被処理基板の保持溝を具備するこ
    とを特徴とする回転式基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の回転式基板処理装
    置において、 上記リング状部材の内周側と外周側とを連通する1又は
    複数の液抜き孔を具備することを特徴とする回転式基板
    処理装置。
  5. 【請求項5】 適宜間隔をおいて配列される複数の被処
    理基板を保持する複数の保持手段を有するロータを回転
    手段によって回動させながら被処理基板に処理を施す回
    転式基板処理方法において、 上記複数の保持手段のうちの少なくとも1つの第1の保
    持手段を、上記ロータの回転による遠心力によって被処
    理基板を押圧すると共に、残りの複数の保持手段のうち
    の少なくとも1つの第2の保持手段を、第1の保持手段
    の押圧力に応じた弾性変位により各被処理基板を保持す
    る工程と、 回転中に、上記被処理基板に処理液を供給する工程と、
    を有することを特徴とする回転式基板処理方法。
  6. 【請求項6】 適宜間隔をおいて配列される複数の被処
    理基板を保持する複数の保持手段を有するロータを回転
    手段によって回動させながら被処理基板に処理を施す回
    転式基板処理方法において、 上記複数の保持手段のうちの少なくとも1つの第1の保
    持手段に、上記ロータの回転によって被処理基板の押圧
    力が可変可能な機能を具備させると共に、残りの複数の
    保持手段のうちの少なくとも1つの第2の保持手段に、
    第1の保持手段の押圧力に応じて弾性変位可能な機能を
    具備させ、 上記回転手段の回転を制御することによって上記被処理
    基板に対する保持手段の保持力を強固又はルーズにし、
    ルーズ状態において、被処理基板と保持手段との間に付
    着する液を排除することを特徴とする回転式基板処理方
    法。
JP2001174309A 2001-06-08 2001-06-08 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法 Withdrawn JP2002368067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001174309A JP2002368067A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001174309A JP2002368067A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002368067A true JP2002368067A (ja) 2002-12-20

Family

ID=19015613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001174309A Withdrawn JP2002368067A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002368067A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006013194A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置
CN100560789C (zh) * 2006-10-20 2009-11-18 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镀膜用基片夹具、镀膜用转盘及镀膜机
JP2012204713A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板保持具および基板処理装置
CN109604120A (zh) * 2018-12-28 2019-04-12 浙江大东吴汽车电机股份有限公司 一种用于电机转子的浸漆装夹装置
CN110140197A (zh) * 2017-01-23 2019-08-16 信越半导体株式会社 半导体晶圆的洗净方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006013194A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置
JP4606787B2 (ja) * 2004-06-28 2011-01-05 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置
CN100560789C (zh) * 2006-10-20 2009-11-18 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镀膜用基片夹具、镀膜用转盘及镀膜机
JP2012204713A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板保持具および基板処理装置
CN110140197A (zh) * 2017-01-23 2019-08-16 信越半导体株式会社 半导体晶圆的洗净方法
CN110140197B (zh) * 2017-01-23 2023-04-28 信越半导体株式会社 半导体晶圆的洗净方法
CN109604120A (zh) * 2018-12-28 2019-04-12 浙江大东吴汽车电机股份有限公司 一种用于电机转子的浸漆装夹装置
CN109604120B (zh) * 2018-12-28 2021-10-22 浙江大东吴汽车电机股份有限公司 一种用于电机转子的浸漆装夹装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102629289B1 (ko) 기판 액처리 장치, 기판 액처리 방법 및 기억 매체
JP3698403B2 (ja) 回転式液処理装置
KR100785433B1 (ko) 세정처리방법 및 세정처리장치
KR100760329B1 (ko) 실링기구가 있는 처리장치
US6374837B2 (en) Single semiconductor wafer processor
KR100516792B1 (ko) 처리장치 및 처리방법
US20070105379A1 (en) Substrate processing apparatus
US6548411B2 (en) Apparatus and methods for processing a workpiece
JP2003045839A (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
KR101857874B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP3849846B2 (ja) 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法
US20020155709A1 (en) Method and apparatus of processing surface of substrate
JP2002368067A (ja) 回転式基板処理装置及び回転式基板処理方法
JP4067076B2 (ja) 液処理方法及び液処理装置
JP4448106B2 (ja) 液処理装置および液処理方法
JP2001077075A (ja) 処理装置及び処理方法
JP3983015B2 (ja) シール機構付処理装置
JP4339026B2 (ja) 基板処理装置
US8201567B2 (en) Liquid treating apparatus
US20040025901A1 (en) Stationary wafer spin/spray processor
JP3756745B2 (ja) 温度調節シール機構付処理装置
JP4260820B2 (ja) 処理装置
JP4293376B2 (ja) 処理装置
KR20030035035A (ko) 웨이퍼 세정 장치
JP4053045B2 (ja) 処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080902