JP2002367233A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2002367233A
JP2002367233A JP2001168210A JP2001168210A JP2002367233A JP 2002367233 A JP2002367233 A JP 2002367233A JP 2001168210 A JP2001168210 A JP 2001168210A JP 2001168210 A JP2001168210 A JP 2001168210A JP 2002367233 A JP2002367233 A JP 2002367233A
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Application number
JP2001168210A
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English (en)
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Hirobumi Saida
博文 齊田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録済み領域と未記録領域とを容易に識別する
ことができる追記型の光情報記録媒体を提供する。記録
済み領域の記録容量または未記録領域の記録容量を簡単
に読取ることができる追記型の光情報記録媒体を提供す
る。 【解決手段】表面に凹凸が形成された基板12の凹凸形
成面上に、レーザ光の照射により情報の記録が可能な記
録層14を形成した光情報記録媒体において、前記記録
層14上に、光反射層16を介して、中分子コレステリ
ック液晶化合物を含有する記録表示層18を設けること
により、記録表示層18は、レーザ光の照射により発生
した熱で変色して、情報の記録が行われた記録済み領域
を表示し、記録済み領域と未記録領域とを容易に識別す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報記録媒体に関
し、特に、レーベル面から記録済み領域と未記録領域と
を容易に識別することができる追記型の光情報記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光により1回限りの情報の
記録が可能な追記型の光情報記録媒体(光ディスク)
は、CD−Rと称され、広く知られている。このCD−
R型の光情報記録媒体の代表的な構造は、透明な円盤状
基板上に有機色素からなる色素記録層、金などの金属か
らなる光反射層、さらに樹脂製の保護層をこの順に積層
したものである。そしてこの光ディスクへの情報の記録
は、近赤外域のレーザ光(通常は780nm付近の波長
のレーザ光)を光ディスクに照射することにより行わ
れ、色素記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に
温度上昇し、物理的または化学的変化(例えば、ピット
などの生成)によりその部分の光学的特性が変化し、情
報が記録される。一方、情報の再生は、通常、記録用の
レーザ光と同じ波長のレーザ光を光ディスクに照射し
て、色素記録層の光学的特性が変化した部位(記録部
分)と変化していない部位(未記録部分)との反射率の
違いを検出することにより行われている。
【0003】また、最近では、CD−Rより高密度の記
録が可能な媒体として、DVD−Rと称される追記型の
光ディスクが実用化されて、大容量記録媒体としての地
位を築きつつある。このDVD−Rは、通常、透明な円
盤状基板上に有機色素からなる色素記録層、光反射層、
及び保護層をこの順に積層したディスク2枚を色素記録
層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造、またはこの
ディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを色素記録層を
内側にして接着剤で貼り合わせた構造を有している。
【0004】上記のCD−R、DVD−Rに情報を記録
する際には、予め記録する情報の記録容量がどの程度か
を確認し、それ以上の総容量を備えた記録メディアを用
意しなければならない。一般にCD−Rは650MB
(メガバイト)、DVD−Rは4.7GB(ギガバイ
ト)の記録容量を備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一部記
録済みのCD−R、DVD−Rの未記録領域に情報を記
録する場合には、記録した情報の容量を別途記録してお
き、総容量との差から残された記録容量を算出するか、
CD−R、DVD−Rを光ディスクドライブに装填し、
パーソナルコンピュータ上のライターソフトで記録情報
を読取ることにより、記録済み領域の記録容量、未記録
領域の記録容量等の確認を行い、情報を記録することが
できるか否かを判断しなければならなかった。
【0006】また、記録済みのCD−R、DVD−Rを
記録面側から凝視すると、色素記録層の物理的変化また
は化学的変化により、記録済み領域と未記録領域とで僅
かな色の相違が発生するが、誰もが簡単に識別できるも
のではなかった。更に、耐光性を改善するために、記録
面側に記録光、再生光以外の光を遮断する遮光膜を設け
た場合には、色素記録層の色変化を読取ることができな
かった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成
されたものであり、本発明の目的は、記録済み領域と未
記録領域とを容易に識別することができる追記型の光情
報記録媒体を提供することにある。本発明の他の目的
は、記録済み領域の記録容量または未記録領域の記録容
量を簡単に読取ることができる追記型の光情報記録媒体
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光情報記録媒体は、表面に凹凸が形成され
た基板の凹凸形成面上に、レーザ光の照射により情報の
記録が可能な記録層を形成した光情報記録媒体におい
て、前記記録層上に、光反射層を介して、中分子コレス
テリック液晶化合物を含有し、レーザ光の照射により発
生した熱で変色して情報の記録が行われた記録済み領域
を表示する記録表示層を設けたことを特徴とする。
【0009】本発明の光情報記録媒体は、表面に凹凸が
形成された基板の凹凸形成面上に、レーザ光の照射によ
り情報の記録が可能な記録層を形成した光情報記録媒体
であり、この記録層上に、光反射層を介して、中分子コ
レステリック液晶を含有する記録表示層が設けられてい
る。中分子コレステリック液晶化合物を含有する記録表
示層は、レーザ光の照射により発生した熱で変色して、
情報の記録が行われた記録済み領域を表示することがで
き、記録済み領域と未記録領域とを容易に識別すること
ができる。
【0010】中分子コレステリック液晶化合物は、分子
量が約1000以上で約100,000以下のらせん状
分子配列を保つ液晶化合物である。この中分子コレステ
リック液晶は、光学的な異方性を示し且つ分子再配列を
行う低分子液晶の特徴とガラス状態で分子配列を安定に
保つ高分子液晶の特徴とを併せ持つものであり、高温で
は温度変化に素早く応答して干渉色を変化させ、且つ急
冷して得られるコレステリック固体状態は室温で安定で
干渉色を維持することができる。
【0011】Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37 pp.6113-6114(19
98)、液晶Vol.4 No.3 pp.265-272(2000)に説明されてい
るように、中分子コレステリック液晶性化合物が液晶状
態で示す干渉色は、らせん状の周期構造を有する分子配
列による反射光に基づくものである。即ち、らせん周期
をP、液晶の平均屈折率をnとすると、波長λ=nPを
中心とした波長幅Δλ=PΔn(Δnは、液晶の屈折率
異方性)の範囲の光線の内、光の電場ベクトルの回転と
液晶分子の長軸の回転方向が逆の成分のみを選択的に反
射し、その他の光は透過する。
【0012】このため、光反射層上に形成された記録表
示層のレーザ光が照射された部分では、レーザ光の照射
により記録層で発生した熱が光反射層を介して記録表示
層に伝わり、中分子コレステリック液晶のらせん周期が
変化する。その後、発生した熱が素早く拡散すること
で、変化後のらせん周期を維持したまま固定されて反射
光の波長が変化し、記録表示層が変色すると考えられ
る。
【0013】本発明の光情報記録媒体において、記録済
み領域の記録容量を表示する目盛を設けることにより、
記録済み領域の記録容量を簡単に読取ることができる。
また、未記録領域の記録容量を表示する目盛を設けるこ
とにより、未記録領域の記録容量を簡単に読取ることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0015】本実施の形態に係る光情報記録媒体は、図
1及び図2に示すように、中心部にセンターホール10
が形成された円盤状であり、同じ円盤状の基板12を備
えている。この基板12表面の所定領域(例えば、基板
の内周及び外周の周辺部を除く領域)には、プリグルー
ブ13が円盤状の基板12の中心軸に対してスパイラル
状に形成されており、基板12のプリグルーブ13が形
成された領域上には、レーザ光の照射により情報の記録
が可能な記録層14、光反射層16、情報の記録が行わ
れた記録済み領域を表示する記録表示層18、及び保護
層20が順次積層されている。
【0016】本実施の形態に係る光情報記録媒体は、こ
の記録表示層18に中分子コレステリック液晶化合物を
含有させ、記録表示層18がレーザ光の照射により発生
した熱で変色して情報の記録が行われた記録済み領域を
表示するようにした点に特徴がある。また、保護層20
の表面には、図2に示すように、記録済み領域の記録容
量を表示する目盛22が印刷されている。以下、本実施
の形態に係る光情報記録媒体の各層の構成を詳細に説明
する。
【0017】記録表示層18は、中分子コレステリック
液晶化合物を含有するガラス状の固体膜である。中分子
コレステリック液晶化合物としては、化合物1〜5とし
て下記に示すジカルボン酸ジコレステリルエステルが好
適に用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を適宜併用してもよい。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】これらの中分子コレステリック液晶性化合
物は、上述の通り、らせん状の周期構造を有する分子配
列による反射光に基づき、液晶状態で所定の干渉色を示
す。例えば、上記の化合物1においてn=8の場合は、
87〜115℃の温度範囲でコレステリック相を示し、
この温度範囲から急冷するとガラス状に固化して干渉色
が固定される。固定される干渉色は、冷却開始温度によ
り青〜赤まで変化し、その色は室温で安定である。ま
た、119℃以上に加熱すると固定された干渉色は消色
される。
【0021】記録表示層18は、上記中分子コレステリ
ック液晶性化合物を適当な溶剤に溶解した溶液を光反射
層16上に塗布し、乾燥等により溶媒を除去することに
より形成される。
【0022】塗布液中の中分子コレステリック液晶性化
合物の濃度は、一般に1〜50質量%の範囲であり、好
ましくは20〜30質量%の範囲である。塗布液の溶剤
としては、塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ク
ロロホルムなどの塩素化炭化水素、テトラヒドロフラン
(THF)などのエーテルなどを好適に使用することが
できる。上記溶剤は使用する中分子コレステリック液晶
性化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上を適宜
併用することができる。この塗布液は、スピンコート、
ワイヤーバーコート、ディップコート、エクストルージ
ョンコートなどの塗布法を利用して塗布される。記録表
示層18の厚みは1〜50μmの範囲が好ましく、10
〜20μmの範囲がより好ましい。
【0023】基板12は、円盤状の透明樹脂基板であ
る。ここでいう「透明」とは、記録光及び再生光に対し
て透明であることを意味する。基板材料としては、例え
ばポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等のア
クリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の
塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオ
レフィン、ガラス、およびポリエステルなどを挙げるこ
とができ、所望によりそれらを併用してもよい。上記材
料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点か
らアモルファスポリオレフィン、ポリカーボネートが好
ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。また、基板
12の厚さは、コンパクトディスク型の場合は、1.2
±0.2mmとすることが好ましい。
【0024】基板12には、トラッキング用の案内溝ま
たはアドレス信号等の情報を表わす凹凸(プリグルー
ブ)が形成されている。これらプリグルーブの平均ピッ
チは0.1〜10μmの範囲が好ましく、より好ましく
は0.2〜5.0μm、さらに好ましくは0.3〜2.
0μmである。また、プリグルーブの平均深さは10〜
1000nmの範囲が好ましく、より好ましくは30〜
300nm、さらに好ましくは50〜200nmであ
る。
【0025】記録層14は、有機色素を含有する色素記
録層、相変化により記録を行う相変化記録層、光磁気に
より記録を行う光磁気記録層のいずれであってもよい
が、ヒートモードで記録を行なう色素記録層が特に好ま
しい。記録層色素は、特に限定されず、使用可能な色素
の例としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色
素、イミダゾキノキサリン系色素、ピリリウム系・チオ
ピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウ
ム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキ
ノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール
系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系
色素、メロシアニン系色素、オキソノール系色素、アミ
ニウム系・ジインモニウム系色素及びニトロソ化合物を
挙げることができる。
【0026】上記色素記録層は、色素を適当な溶剤に溶
解した溶液を基板12上に塗布することにより形成され
る。塗布液中の色素の濃度は、一般に0.01〜15質
量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範
囲、特に好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ま
しくは0.5〜3質量%の範囲である。
【0027】色素記録層を形成するための塗布液の溶剤
の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなど
のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタ
ン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素
化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シク
ロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチ
ルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,
3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素系溶
剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを
挙げることができる。上記溶剤は使用する色素の溶解性
を考慮して単独または二種以上を適宜併用することがで
きる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロパノールなどのフッ素系溶剤を使用する。
【0028】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。色素記録層は単層でも重層でもよい。上
記色素記録層の厚みは、一般に20〜500nmの範囲
であり、好ましくは50〜300nmの範囲である。
【0029】なお、色素記録層用の塗布液には、所望に
より退色防止剤や結合剤を添加してもよいし、更に、目
的に応じて、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして
潤滑剤など各種の添加剤を添加してもよい。退色防止剤
の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジ
インモニウム塩、アミニウム塩を挙げることができる。
これらの例は、例えば、特開平2−300288号、同
3−224793号、及び同4−146189号等の各
公報に記載されている。結合剤の例としては、ゼラチ
ン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムな
どの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水
素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹
脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等
のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエ
チレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の
初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができ
る。結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、色素
100質量部に対して一般に20質量部以下であり、好
ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下
である。
【0030】また、基板12の記録層14が設けられる
側の表面には、平面性の改善、接着力の向上、及び色素
記録層の変質防止などの目的で、下塗層が設けられても
よい。下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタ
クリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチ
レン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニル
トルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニ
トロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニ
ル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物
質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤を挙
げることができる。なお、この下塗層は、上記物質を適
当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製した後、こ
の塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストル
ージョンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布
することにより形成することができる。また、下塗層の
厚さは、一般に0.005〜20μmの範囲であり、好
ましくは0.01〜10μmの範囲で設けられる。
【0031】光反射層16の材料は、レーザ光に対する
反射率が高い光反射性物質であればよく、その材料の反
射率が30%以上あることが好ましく、50%以上がよ
り好ましく、70%以上がさらに好ましい。その例とし
ては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、N
i、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、T
e、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属ある
いはステンレス鋼を挙げることができる。これらのうち
で好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、A
u、Al及びステンレス鋼である。これらの物質は単独
で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0032】また、合金として用いることもできる。光
反射層16の材料としては、Au、Ag、Alもしくは
その合金が特に好ましい。光反射層16は、例えば上記
光反射性物質を、記録層14上に蒸着、スパッタリング
またはイオンプレーティングすることにより形成するこ
とができる。
【0033】光反射層16の厚さは、一般的には10〜
800nmの範囲であり、好ましくは20〜500nm
の範囲、更に好ましくは50〜300nmの範囲であ
る。また、光反射層の厚さにより、記録表示層18に含
有される中分子コレステリック液晶の加熱温度を調節す
ることができ、レーザ照射により発色する色を変化させ
ることができる。
【0034】保護層20は、光情報記録媒体の耐傷性、
耐湿性を高める等の理由から設けられる。保護層20に
使用される材料としては、例えば、SiO、SiO2
MgF2、SnO2、Si34等の無機物質、及び熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、そして光硬化性樹脂等の有機物
質を挙げることができる。上記の保護層は、例えば、プ
ラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着剤を介
して記録表示層18上にラミネートすることにより形成
することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリン
グ、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶
剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を記録
表示層18上に塗布し、乾燥することによっても形成す
ることができる。光硬化性樹脂の場合には、そのままも
しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの
塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによ
っても形成することができる。これらの塗布液中には、
更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加
剤を目的に応じて添加してもよい。また、保護層の厚さ
は、一般には0.1〜100μmの範囲である。
【0035】記録容量を表示する目盛22は、スクリー
ン印刷やインクジェット印刷等により、保護層20上に
設けることができる。
【0036】本発明の光情報記録媒体では、例えば、次
のようにして情報の記録が行われる。まず、光情報記録
媒体を所定の線速度(CDフォーマットの場合は1.2
〜1.4m/秒)又は所定の定角速度にて回転させなが
ら、図3(A)に示すように、基板12側から半導体レ
ーザ光などの記録用の光を照射する。この光の照射によ
り、図3(B)に示すように、記録層14がその光を吸
収して局所的に温度上昇し、例えば、ピット24が生成
してその光学特性を変えることにより情報が記録され
る。同時に、レーザ光の照射により記録層14で発生し
た熱が光反射層16を介して記録表示層18に伝わり、
レーザ光が照射された部分において記録表示層18が変
色する。図3(C)に示すように、これにより情報の記
録が行われた記録済み領域26が表示され、記録済み領
域と未記録領域とを容易に識別することができる。ま
た、保護層20の表面に印刷された目盛22により、記
録済み領域26の記録容量を簡単に読取ることができ
る。
【0037】なお、本発明の光情報記録媒体は、通常の
CDフォーマットの場合の1倍速(1.2〜1.4m/
秒)を始めとして、4倍速、6倍速、もしくはそれ以上
の高速記録にも利用できる。また、上記のように記録さ
れた情報の再生は、光情報記録媒体を所定の定線速度で
回転させながら半導体レーザ光を基板側から照射して、
その反射光を検出することにより行うことができる。
【0038】上記実施の形態では、保護層の表面に、記
録済み領域の記録容量を表示する目盛を印刷して、記録
済み領域の記録容量を読取るようにしたが、未記録領域
の記録容量を表示する目盛を設けて、未記録領域の記録
容量を読取るようにしてもよい。
【0039】本発明の光情報記録媒体は、従来のDVD
−Rと同様に、一定のトラックピッチのプリグルーブが
形成された透明な円盤状基板上に記録層、光反射層、及
び記録表示層が設けられてなる積層体と、この積層体と
同じ形状の透明な保護基板とを記録層を内側にして貼り
合わせた構造としてもよい。なお、記録容量を表示する
目盛は、保護基板上に設けられる。また、貼り合わせ構
造とする場合、例えば、基板の直径が120±3mmで
厚みが0.6±0.1mmのものが用いられ、貼り合わ
せ後の光情報記録媒体の厚みが1.2±0.2mmとな
るように調整される。この貼り合わせは、保護層の形成
に用いたUV硬化性樹脂を用いて行ってもよいし、合成
接着剤を用いて行ってもよい。また、両面テープで貼り
合わせることもできる。
【0040】また、本発明の光情報記録媒体は、例えば
一定のトラックピッチのプリグルーブが形成された円盤
状基板上に、記録表示層、光反射層、記録層および薄膜
保護層をこの順に形成した構成とすることができる。な
お、記録容量を表示する目盛は、基板上に設けられる。
この光情報記録媒体では、所定厚さ(例えばCD−Rで
は1.2mm)の基板とは反対側に薄膜の保護層を設
け、この薄膜保護層側から光を照射して記録を行うこと
により、照射するレーザ光のビーム径を小さく絞ること
ができ、波長450nm以下の短波長の光で高密度の記
録を行うことができる。
【0041】上記の薄膜保護層は、その厚さが0.1〜
300μmであることが好ましく、透明な光硬化性樹脂
またはフィルム状樹脂から形成される。なお、薄膜保護
層は中間層、接着層等を介して記録層上に設けてもよ
い。中間層は記録層の保存性を高め、記録層と薄膜保護
層との接着性を向上させるために設けられる。中間層に
用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2
どの無機物質を挙げることができる。また、この中間層
は、蒸着、スパッタリング等の真空成膜により形成する
ことができる。接着層には光硬化性樹脂を含む接着剤を
使用するのが好ましい。例えば、光硬化性樹脂をそのま
まもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、
この塗布液を中間層上に塗布し、塗布膜上に例えばプラ
スチックの押出加工で得られた樹脂フィルムをラミネー
トし、ラミネートした樹脂フィルムの上から光照射して
塗布膜を硬化させることにより、樹脂フィルムを中間層
上に接着することができる。これにより薄膜保護層が形
成される。
【0042】本発明の光情報記録媒体は、記録表示層に
より情報の記録が行われた記録済み領域を表示するもの
であるが、データ領域の他に文字や絵を表示するための
領域を設け、レーザ光の照射により文字や絵を表示する
ようにしてもよい。例えば「記録済み」等の文字を表示
することで、使用した光情報記録媒体の識別や整理が容
易に行えるようになる。
【0043】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。 [実施例1]射出成形により、表面にスパイラル状のプ
リグルーブ(トラックピッチ:1.6μm、プリグルー
ブの溝幅:500nm、プリグルーブの溝深さ:200
nm)が形成されたポリカーボネート基板(外径:12
0mm、内径:15mm、厚さ:1.2mm、帝人
(株)製、商品名:パンライトAD5503)を作製し
た。
【0044】次に、下記シアニン色素(A)2.0g
を、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール10
0mlに、90分間超音波照射して溶解し、記録層形成
用の塗布液を調製した。
【0045】
【化3】
【0046】この塗布液を、得られた基板のプリグルー
ブ側の表面に、回転数を500rpm〜3000rpm
まで変化させながら(塗り付け回転数500rpmで2
5秒、乾燥回転数1500rpmで30秒、振り切り回
転数3000rpmで10秒)スピンコートにより塗布
し、乾燥して、厚さ(プリグルーブ内)110nmの色
素記録層を形成した。次に、色素記録層上に、AgをD
Cマグネトロンスパッタによりスパッタして膜厚80n
mの光反射層を形成した。
【0047】次に、下記の中分子コレステリック液晶化
合物(例示化合物1のn=8のもの)を、1.2−ジク
ロロエタンに溶解して、記録表示層形成用の塗布液を調
製した。この塗布液を、25℃の室温下で、スピンコー
トにより光反射層上に塗布し、溶媒を乾燥除去して、厚
さ約10μmのガラス状固体膜である記録表示層を形成
した。このときの記録表示層の色は青色であった。
【0048】最後に、記録表示層上に、紫外線硬化性樹
脂(商品名:TB3070、スリーボンド社製)を回転
数1500rpmでスピンコートにより塗布した。塗布
後、その上から高圧水銀灯により100mW/cm2
紫外線を2分間照射して硬化させ、層厚8μmの保護層
を形成した。この保護層上に、図2に示すように、記録
済み領域の記録容量を表示する目盛を、UV硬化型イン
ク(商品名:F27WHITE、大日本インキ化学工業
(株)製)を用いて印刷した。
【0049】以上の工程により、基板、色素記録層、光
反射層、記録表示層、及び保護層からなる本発明に従う
CD−R型の光ディスクを得た。得られた光ディスク
を、パルステック社製「DDU1000」を用いて、波
長780nm、線速1.2m/sで3TのEFM信号を
レーザーパワーを4mW〜9mWまで振って記録した。
記録後の光ディスクについて、記録済み領域と未記録領
域との識別ができるか否かを目視で確認したところ、レ
ーザ光が照射された部分は青色から緑色に変色してお
り、記録済み領域と未記録領域との境界をきわめて明瞭
に識別できた。また、保護層上に印刷された目盛によ
り、記録済み領域の記録容量を一目で読取ることができ
た。
【0050】
【発明の効果】本発明の光情報記録媒体は、中分子コレ
ステリック液晶を含有し、レーザ光の照射により発生し
た熱で変色して情報の記録が行われた記録済み領域を表
示する記録表示層を設けたので、記録済み領域と未記録
領域とを容易に識別することができる、という効果を奏
する。更に、記録済み領域の記録容量を表示する目盛を
設けた場合には、記録済み領域の記録容量を簡単に読取
ることができ、未記録領域の記録容量を表示する目盛を
設けた場合には、未記録領域の記録容量を簡単に読取る
ことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る光情報記録媒体の層構成を
示す概略断面図である。
【図2】本実施の形態に係る光情報記録媒体の平面図で
ある。
【図3】(A)〜(C)は、記録表示層が記録済み領域
を表示する機構を説明する図である。
【符号の説明】
12 基板 14 記録層 16 光反射層 18 記録表示層 20 保護層 22 目盛 24 ピット 26 記録済み領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸が形成された基板の凹凸形成面
    上に、レーザ光の照射により情報の記録が可能な記録層
    を形成した光情報記録媒体において、 前記記録層上に、光反射層を介して、中分子コレステリ
    ック液晶化合物を含有し、レーザ光の照射により発生し
    た熱で変色して情報の記録が行われた記録済み領域を表
    示する記録表示層を設けたことを特徴とする光情報記録
    媒体。
  2. 【請求項2】記録済み領域の記録容量を表示する目盛を
    設けた請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】未記録領域の記録容量を表示する目盛を設
    けた請求項1に記載の光情報記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008204567A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体およびその描画方法

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