JP2002367166A - 高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法 - Google Patents
高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法Info
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- G11B5/58—Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ２つの磁性層の反強磁性結合を利用した高密
度磁気記録媒体に対し、磁気パターンの磁気転写を精度
よく行う。 【解決手段】 第一および第二の磁性層３，５がいずれ
も飽和磁化に達する大きさＨAの第一の磁界Ｈ1をトラッ
ク長手方向の一方向に印加して第一および第二の磁性層
３，５の磁化を共に磁界Ｈ1の方向に一様に磁化し、そ
の後、磁界を徐々に減じ、第一の磁性層３の磁化を反転
させ、かつ、第二の磁性層５の磁化方向に影響を与えな
い大きさＨBの第二の磁界Ｈ2を第一の磁界Ｈ1と逆向き
に印加して第一の磁性層３の磁化のみを第二の磁界Ｈ2
の方向に反転させる。このようにして第一の磁性層３と
第二の磁性層５の磁化方向が反平行となる良好な初期磁
化状態の磁気記録媒体１を用いて磁気転写を行う。
度磁気記録媒体に対し、磁気パターンの磁気転写を精度
よく行う。 【解決手段】 第一および第二の磁性層３，５がいずれ
も飽和磁化に達する大きさＨAの第一の磁界Ｈ1をトラッ
ク長手方向の一方向に印加して第一および第二の磁性層
３，５の磁化を共に磁界Ｈ1の方向に一様に磁化し、そ
の後、磁界を徐々に減じ、第一の磁性層３の磁化を反転
させ、かつ、第二の磁性層５の磁化方向に影響を与えな
い大きさＨBの第二の磁界Ｈ2を第一の磁界Ｈ1と逆向き
に印加して第一の磁性層３の磁化のみを第二の磁界Ｈ2
の方向に反転させる。このようにして第一の磁性層３と
第二の磁性層５の磁化方向が反平行となる良好な初期磁
化状態の磁気記録媒体１を用いて磁気転写を行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体にサー
ボ情報等の所定の情報を磁気的に転写する磁気転写方法
に関し、特に高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法
に関するものである。
ボ情報等の所定の情報を磁気的に転写する磁気転写方法
に関し、特に高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】磁気記録媒体においては一般に、情報量
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。現在、２つの磁性層とその間に挟まれた例えばルテ
ニウムからなる非磁性結合層とを備え、２つの磁性層の
反強磁性結合（AFC：antiferromagnetically-coupled)
を利用した新しいメディア（SFメディア：synthetic Fe
rrimagnetic Mediaと称する場合もある)が開発され、記
録密度の飛躍的な増加が実現しつつある。このAFCメデ
ィアは、２つの磁性層の間に非磁性結合層を備えたこと
により、この２つの磁性層の磁化方向が互いに逆になる
ことを特徴とするものである。２つの磁性層間の反強磁
性結合の熱安定性の向上を図り、記録密度のさらなる増
加を可能とした高密度磁気記録媒体が、特開2001-56921
公報、特開2001-56922公報、特開2001-56925公報等に提
案されている。
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。現在、２つの磁性層とその間に挟まれた例えばルテ
ニウムからなる非磁性結合層とを備え、２つの磁性層の
反強磁性結合（AFC：antiferromagnetically-coupled)
を利用した新しいメディア（SFメディア：synthetic Fe
rrimagnetic Mediaと称する場合もある)が開発され、記
録密度の飛躍的な増加が実現しつつある。このAFCメデ
ィアは、２つの磁性層の間に非磁性結合層を備えたこと
により、この２つの磁性層の磁化方向が互いに逆になる
ことを特徴とするものである。２つの磁性層間の反強磁
性結合の熱安定性の向上を図り、記録密度のさらなる増
加を可能とした高密度磁気記録媒体が、特開2001-56921
公報、特開2001-56922公報、特開2001-56925公報等に提
案されている。
【０００３】このような高密度磁気記録媒体において
は、従来のハードディスク、フレキシブルディスクから
なるＺＩＰ（アイオメガ社）等の磁気記録媒体と同様
に、トラック幅を正確に磁気ヘッドにより走査させて高
いＳ／Ｎで信号を再生するために、いわゆるトラッキン
グサーボ技術が利用される。
は、従来のハードディスク、フレキシブルディスクから
なるＺＩＰ（アイオメガ社）等の磁気記録媒体と同様
に、トラック幅を正確に磁気ヘッドにより走査させて高
いＳ／Ｎで信号を再生するために、いわゆるトラッキン
グサーボ技術が利用される。
【０００４】トラッキングサーボを実施するためのサー
ボ情報は、磁気記録媒体の製造時にプリフォーマットと
して予め磁気記録媒体に記録する必要があり、現在は専
用のサーボ記録装置を用いてプリフォーマットが行われ
ている。現在用いられているサーボ記録装置は、磁気ヘ
ッドをディスクに近接させた状態でディスクを回転させ
て１トラックずつパターンを書き込むことにより信号を
形成しており、ディスク１枚ずつ、さらに１トラックず
つサーボ情報を記録するものであるため、１枚のプリフ
ォーマット記録に長時間を要し、生産効率の点で問題が
ある。
ボ情報は、磁気記録媒体の製造時にプリフォーマットと
して予め磁気記録媒体に記録する必要があり、現在は専
用のサーボ記録装置を用いてプリフォーマットが行われ
ている。現在用いられているサーボ記録装置は、磁気ヘ
ッドをディスクに近接させた状態でディスクを回転させ
て１トラックずつパターンを書き込むことにより信号を
形成しており、ディスク１枚ずつ、さらに１トラックず
つサーボ情報を記録するものであるため、１枚のプリフ
ォーマット記録に長時間を要し、生産効率の点で問題が
ある。
【０００５】また、AFCメディアについても従来の磁気
記録媒体と同様に磁気ヘッドを走査させることにより磁
気情報の記録再生がなされるが、一磁化領域に対して磁
気ヘッドが相対的に大であるために磁化反転部にノイズ
となる磁界を与えてしまう、また、２つの磁性層のうち
上部磁性層のみならず下部磁性層にも磁界を印加するこ
ととなるため、下部磁性層の磁化方向の乱れを引き起こ
す等の問題によりAFCメディアへの記録精度には限界が
あり、このメディアからの再生信号におけるS/Nは十分
に良好なレベルには達していない。精密なトラック位置
制御を行うためには良好なサーボ再生信号を得る必要が
あるが、サーボ記録装置を用いたプリフォーマットで記
録されたサーボ信号からのサーボ再生信号はS/Nが十分
に良好なものでない場合、良好なトラッキングサーボを
行う際の障害となり得る。
記録媒体と同様に磁気ヘッドを走査させることにより磁
気情報の記録再生がなされるが、一磁化領域に対して磁
気ヘッドが相対的に大であるために磁化反転部にノイズ
となる磁界を与えてしまう、また、２つの磁性層のうち
上部磁性層のみならず下部磁性層にも磁界を印加するこ
ととなるため、下部磁性層の磁化方向の乱れを引き起こ
す等の問題によりAFCメディアへの記録精度には限界が
あり、このメディアからの再生信号におけるS/Nは十分
に良好なレベルには達していない。精密なトラック位置
制御を行うためには良好なサーボ再生信号を得る必要が
あるが、サーボ記録装置を用いたプリフォーマットで記
録されたサーボ信号からのサーボ再生信号はS/Nが十分
に良好なものでない場合、良好なトラッキングサーボを
行う際の障害となり得る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】プリフォーマットを正
確にかつ効率よく行う方法として、マスター担体に形成
されたサーボ情報を担持するパターンを磁気記録媒体へ
磁気転写により転写する方法が、特開昭６３−１８３６
２３号公報、特開平１０−４０５４４号公報、特開平１
０−２６９５６６号公報等において提案されている。
確にかつ効率よく行う方法として、マスター担体に形成
されたサーボ情報を担持するパターンを磁気記録媒体へ
磁気転写により転写する方法が、特開昭６３−１８３６
２３号公報、特開平１０−４０５４４号公報、特開平１
０−２６９５６６号公報等において提案されている。
【０００７】この磁気転写は、磁気ディスク媒体等の磁
気記録媒体（スレーブ媒体）に転写すべき情報に対応す
る、凸部表面に磁性層を備えた凹凸パターンを有するマ
スター担体を用意し、このマスター担体とスレーブ媒体
を密着させた状態で、転写磁界を印加することにより、
マスター担体の凹凸パターンが担持する情報（例えばサ
ーボ情報）に対応する磁気パターンをスレーブ媒体に磁
気的に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒体と
の相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行う
ことができ、正確なプリフォーマット記録が可能であ
り、しかも記録に要する時間が極めて短時間であるとい
う利点を有している。したがって、AFCメディアに対し
ても、磁気転写による磁気パターンの転写が有用である
と考えられる。
気記録媒体（スレーブ媒体）に転写すべき情報に対応す
る、凸部表面に磁性層を備えた凹凸パターンを有するマ
スター担体を用意し、このマスター担体とスレーブ媒体
を密着させた状態で、転写磁界を印加することにより、
マスター担体の凹凸パターンが担持する情報（例えばサ
ーボ情報）に対応する磁気パターンをスレーブ媒体に磁
気的に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒体と
の相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行う
ことができ、正確なプリフォーマット記録が可能であ
り、しかも記録に要する時間が極めて短時間であるとい
う利点を有している。したがって、AFCメディアに対し
ても、磁気転写による磁気パターンの転写が有用である
と考えられる。
【０００８】本出願人は、従来の磁気記録媒体に対する
磁気転写方法として、予めスレーブ媒体の磁性層の磁化
を一方向に初期磁化した上で、スレーブ媒体とマスター
担体に該初期磁化方向と逆方向に転写磁界を印加するこ
とにより、極めて良好な磁気パターンの転写を行う方法
を特願平１１−１１７８００号において提案している。
磁気転写方法として、予めスレーブ媒体の磁性層の磁化
を一方向に初期磁化した上で、スレーブ媒体とマスター
担体に該初期磁化方向と逆方向に転写磁界を印加するこ
とにより、極めて良好な磁気パターンの転写を行う方法
を特願平１１−１１７８００号において提案している。
【０００９】しかしながら、これまで提案されている磁
気転写方法は、従来の一層の磁性層からなる記録再生層
に対する転写を前提としており、反強磁性結合により磁
気的に結合した２層の磁性層を備えてなる記録再生層を
有するAFCメディアへの転写は想定されていなかった。
従来の磁気記録媒体の記録再生層とAFCメディアの記録
再生層とは層構成が異なることから、AFCメディアに対
して従来の磁気転写方法をそのまま採用しても良好な精
度が得られず、AFCメディアの性質に応じた転写方法が
必要と考えられる。
気転写方法は、従来の一層の磁性層からなる記録再生層
に対する転写を前提としており、反強磁性結合により磁
気的に結合した２層の磁性層を備えてなる記録再生層を
有するAFCメディアへの転写は想定されていなかった。
従来の磁気記録媒体の記録再生層とAFCメディアの記録
再生層とは層構成が異なることから、AFCメディアに対
して従来の磁気転写方法をそのまま採用しても良好な精
度が得られず、AFCメディアの性質に応じた転写方法が
必要と考えられる。
【００１０】本発明は上記事情に鑑み、AFCメディアに
対する磁気パターンの良好な転写を行うことができる磁
気転写方法を提供することを目的とする。
対する磁気パターンの良好な転写を行うことができる磁
気転写方法を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気転写方法
は、支持体上に、該支持体側から第一の磁性層、非磁性
結合層および飽和磁界が前記第一の磁性層の飽和磁界よ
りも大きい第二の磁性層がこの順に積層されてなる磁気
記録層を有する高密度磁気記録媒体を、該高密度磁気記
録媒体の前記第一の磁性層と前記第二の磁性層の磁化方
向が互いに反平行となるように一様に初期磁化する初期
磁化工程と、該初期磁化が施された前記高密度磁気記録
媒体の前記磁気記録層と、前記高密度磁気記録媒体の前
記磁気記録層に転写すべき情報に応じたパターン状の磁
性層を有する磁気転写用マスター担体の該磁性層とを対
面させた状態で、前記高密度磁気記録媒体および前記マ
スター担体に、前記第二の磁性層の磁化方向と逆向きの
転写磁界を印加することにより、前記磁気記録層に前記
情報に対応する磁気パターンを磁気的に転写する転写工
程とを含む磁気転写方法において、前記初期磁化工程
が、前記第一および第二の磁性層の磁化が飽和磁化に達
する磁界以上の大きさの第一の磁界を印加した後、該第
一の磁界と逆向きの、前記第一の磁性層の磁化を反転さ
せて、かつ前記第二の磁性層の磁化には変化を及ぼさな
い大きさの第二の磁界を印加することからなるものであ
ることを特徴とするものである。
は、支持体上に、該支持体側から第一の磁性層、非磁性
結合層および飽和磁界が前記第一の磁性層の飽和磁界よ
りも大きい第二の磁性層がこの順に積層されてなる磁気
記録層を有する高密度磁気記録媒体を、該高密度磁気記
録媒体の前記第一の磁性層と前記第二の磁性層の磁化方
向が互いに反平行となるように一様に初期磁化する初期
磁化工程と、該初期磁化が施された前記高密度磁気記録
媒体の前記磁気記録層と、前記高密度磁気記録媒体の前
記磁気記録層に転写すべき情報に応じたパターン状の磁
性層を有する磁気転写用マスター担体の該磁性層とを対
面させた状態で、前記高密度磁気記録媒体および前記マ
スター担体に、前記第二の磁性層の磁化方向と逆向きの
転写磁界を印加することにより、前記磁気記録層に前記
情報に対応する磁気パターンを磁気的に転写する転写工
程とを含む磁気転写方法において、前記初期磁化工程
が、前記第一および第二の磁性層の磁化が飽和磁化に達
する磁界以上の大きさの第一の磁界を印加した後、該第
一の磁界と逆向きの、前記第一の磁性層の磁化を反転さ
せて、かつ前記第二の磁性層の磁化には変化を及ぼさな
い大きさの第二の磁界を印加することからなるものであ
ることを特徴とするものである。
【００１２】ここで、「・・・互いに反平行となるよう
に一様に初期磁化する」とは、第一の磁性層を一方向
に、第二の磁性層を該一方向と逆方向に全領域に亘って
磁化することを意味する。
に一様に初期磁化する」とは、第一の磁性層を一方向
に、第二の磁性層を該一方向と逆方向に全領域に亘って
磁化することを意味する。
【００１３】「前記磁気記録層と、・・・磁気転写用マ
スター担体の該磁性層とを対面させた状態」とは、磁気
記録媒体と磁気転写用マスター担体を所定距離離間させ
て対面させた状態のみならず、両者を完全に密着させた
状態をも含むものである。
スター担体の該磁性層とを対面させた状態」とは、磁気
記録媒体と磁気転写用マスター担体を所定距離離間させ
て対面させた状態のみならず、両者を完全に密着させた
状態をも含むものである。
【００１４】「前記磁気記録層に転写すべき情報」と
は、例えばサーボ情報が挙げられるがこれに限るもので
はない。
は、例えばサーボ情報が挙げられるがこれに限るもので
はない。
【００１５】なお、前記転写磁界を印加する際には、特
に、前記転写磁界による磁束を、前記第一の磁性層の磁
化状態に影響を与えることなく前記マスター担体の磁性
層と前記第二の磁性層とを通過させることにより、前記
第二の磁性層をパターン状に磁化させ、該パターン状に
磁化された前記第二の磁性層と前記第一の磁性層との前
記非磁性結合層とを介した相互作用により、該第一の磁
性層を前記第二の磁性層のパターン状の磁化と反平行に
磁化するものであることが望ましい。
に、前記転写磁界による磁束を、前記第一の磁性層の磁
化状態に影響を与えることなく前記マスター担体の磁性
層と前記第二の磁性層とを通過させることにより、前記
第二の磁性層をパターン状に磁化させ、該パターン状に
磁化された前記第二の磁性層と前記第一の磁性層との前
記非磁性結合層とを介した相互作用により、該第一の磁
性層を前記第二の磁性層のパターン状の磁化と反平行に
磁化するものであることが望ましい。
【００１６】「パターン状に磁化」とは、磁性層の各小
領域が、初期磁化の方向とその逆方向のいずれかの方向
に磁化され、全体としてパターン状とされていることを
意味し、「第一の磁性層を前記第二の磁性層のパターン
状の磁化と反平行に磁化する」とは、第一の磁性層の各
小領域が、該各小領域に対応する前記第二の磁性層の各
小領域の磁化方向と逆向きに磁化することを意味する。
領域が、初期磁化の方向とその逆方向のいずれかの方向
に磁化され、全体としてパターン状とされていることを
意味し、「第一の磁性層を前記第二の磁性層のパターン
状の磁化と反平行に磁化する」とは、第一の磁性層の各
小領域が、該各小領域に対応する前記第二の磁性層の各
小領域の磁化方向と逆向きに磁化することを意味する。
【００１７】なお、「第一の磁性層の磁化状態に影響を
与えることなく」とは、転写磁界による磁束が第一の磁
性層に侵入しないということを意味するものではなく、
磁束が第一の磁性層に侵入しても、該磁束による直接的
な第一の磁性層の磁化変化がなければよい。また、転写
磁界による磁束を前記第一の磁性層の磁化状態に影響を
与えないようにするためには、マスター担体の磁性層の
厚み、マスター担体の磁性層の透磁率（材料）、マスタ
ー担体と磁気記録媒体との離間距離、マスター担体のパ
ターン状磁性層の該パターン等を制御すればよい。
与えることなく」とは、転写磁界による磁束が第一の磁
性層に侵入しないということを意味するものではなく、
磁束が第一の磁性層に侵入しても、該磁束による直接的
な第一の磁性層の磁化変化がなければよい。また、転写
磁界による磁束を前記第一の磁性層の磁化状態に影響を
与えないようにするためには、マスター担体の磁性層の
厚み、マスター担体の磁性層の透磁率（材料）、マスタ
ー担体と磁気記録媒体との離間距離、マスター担体のパ
ターン状磁性層の該パターン等を制御すればよい。
【００１８】
【発明の効果】本発明の磁気転写方法は、高密度磁気記
録媒体の前記第一の磁性層と前記第二の磁性層の磁化方
向が互いに反平行となるように一様に初期磁化する初期
磁化工程と、該初期磁化が施された前記高密度磁気記録
媒体の前記磁気記録層と、マスター担体を対面させた状
態で転写磁界を印加して磁気パターンを磁気的に転写す
るものであり、初期磁化工程として、第一および第二の
磁性層の磁化が飽和磁化に達する磁界以上の大きさの第
一の磁界を印加した後、該第一の磁界と逆向きの、第一
の磁性層の磁化を反転させて、かつ前記第二の磁性層の
磁化には変化を及ぼさない大きさの第二の磁界を印加す
ることにより、第一の磁性層と第二の磁性層の磁化を反
平行な状態で安定化させることができ、良好な初期磁化
状態を得ることができる。良好な初期磁化状態の磁気記
録媒体に対して磁気パターンの転写を行うことにより、
結果としてS/Nのよい再生信号を得ることが可能とな
る。
録媒体の前記第一の磁性層と前記第二の磁性層の磁化方
向が互いに反平行となるように一様に初期磁化する初期
磁化工程と、該初期磁化が施された前記高密度磁気記録
媒体の前記磁気記録層と、マスター担体を対面させた状
態で転写磁界を印加して磁気パターンを磁気的に転写す
るものであり、初期磁化工程として、第一および第二の
磁性層の磁化が飽和磁化に達する磁界以上の大きさの第
一の磁界を印加した後、該第一の磁界と逆向きの、第一
の磁性層の磁化を反転させて、かつ前記第二の磁性層の
磁化には変化を及ぼさない大きさの第二の磁界を印加す
ることにより、第一の磁性層と第二の磁性層の磁化を反
平行な状態で安定化させることができ、良好な初期磁化
状態を得ることができる。良好な初期磁化状態の磁気記
録媒体に対して磁気パターンの転写を行うことにより、
結果としてS/Nのよい再生信号を得ることが可能とな
る。
【００１９】特に、転写磁界による磁束を、第一の磁性
層の磁化状態に影響を与えることなくマスター担体の磁
性層と第二の磁性層とを通過させることにより、第二の
磁性層をパターン状に磁化させ、該パターン状に磁化さ
れた第二の磁性層と第一の磁性層との非磁性結合層とを
介した相互作用により、該第一の磁性層を第二の磁性層
のパターン状の磁化と反平行に磁化するものとすれば、
予め一方向に磁化された第一の磁性層が、外乱となる転
写磁界の影響を受けず、第二の磁性層の磁化との反強磁
性結合の作用のみで磁化反転して熱的に安定した状態と
なるため、より精度よい信号パターンの転写を実現する
ことができる。
層の磁化状態に影響を与えることなくマスター担体の磁
性層と第二の磁性層とを通過させることにより、第二の
磁性層をパターン状に磁化させ、該パターン状に磁化さ
れた第二の磁性層と第一の磁性層との非磁性結合層とを
介した相互作用により、該第一の磁性層を第二の磁性層
のパターン状の磁化と反平行に磁化するものとすれば、
予め一方向に磁化された第一の磁性層が、外乱となる転
写磁界の影響を受けず、第二の磁性層の磁化との反強磁
性結合の作用のみで磁化反転して熱的に安定した状態と
なるため、より精度よい信号パターンの転写を実現する
ことができる。
【００２０】また、転写すべき情報がサーボ情報であれ
ば、高密度磁気記録媒体のプリフォーマットを短時間で
行うことができるため、プリフォーマット済みの磁気記
録媒体の生産効率を向上させることができる。
ば、高密度磁気記録媒体のプリフォーマットを短時間で
行うことができるため、プリフォーマット済みの磁気記
録媒体の生産効率を向上させることができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の磁気
転写方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、磁気転
写に用いる磁気転写用マスター担体および、該磁気転写
用マスター担体から所定の情報を磁気的に転写されるス
レーブ媒体である磁気記録媒体について説明する。
転写方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、磁気転
写に用いる磁気転写用マスター担体および、該磁気転写
用マスター担体から所定の情報を磁気的に転写されるス
レーブ媒体である磁気記録媒体について説明する。
【００２２】図１は、磁気記録媒体１とマスター担体10
との要部断面図である。磁気記録媒体１は、高密度磁気
ディスクであるいわゆるAFCメディアであり、支持体２
上に、少なくとも第一の磁性層３、非磁性結合層４、第
二の磁性層５からなる記録再生層６を備えたものであ
る。図中には、記録再生層６が支持体２の一面にのみ設
けられているものが示されているが、記録再生層は両面
に形成されていてもよい。第一の磁性層３と第二の磁性
層５とは非磁性結合層４を介した反強磁性結合により互
いの磁化方向が逆向きとなる性質を有するものである。
なお、支持体はハード基板、フレキシブル基板いずれで
あってもよい。なお、第二の磁性層５としては、その保
持力Ｈc2が、第一の磁性層３の保持力Ｈc1よりも大きい
材料からなるものとする。
との要部断面図である。磁気記録媒体１は、高密度磁気
ディスクであるいわゆるAFCメディアであり、支持体２
上に、少なくとも第一の磁性層３、非磁性結合層４、第
二の磁性層５からなる記録再生層６を備えたものであ
る。図中には、記録再生層６が支持体２の一面にのみ設
けられているものが示されているが、記録再生層は両面
に形成されていてもよい。第一の磁性層３と第二の磁性
層５とは非磁性結合層４を介した反強磁性結合により互
いの磁化方向が逆向きとなる性質を有するものである。
なお、支持体はハード基板、フレキシブル基板いずれで
あってもよい。なお、第二の磁性層５としては、その保
持力Ｈc2が、第一の磁性層３の保持力Ｈc1よりも大きい
材料からなるものとする。
【００２３】また、マスター担体10は、円環状ディスク
に形成されたものであり、磁気記録媒体１の記録再生層
６に転写すべき情報（例えばサーボ情報）に応じた凹凸
パターンを表面に有する基板11と、該基板11の凹凸パタ
ーン上に形成された軟磁性層12を備えてなる。凹凸パタ
ーン上に軟磁性層12が形成されたことにより、結果とし
てマスター担体10は、パターン状の磁性層（軟磁性層）
を備えたものとなっている。なお、マスター担体10は、
本実施の形態の構成に限るものではなく、軟磁性層が基
板の凹凸パターンの凸部上面のみに形成され、あるい
は、凹部を埋め込むように形成されて結果として転写す
べき情報に応じたパターン状とされているものであって
もよい。また、基板がＮｉなど強磁性体からなるもので
ある場合には、必ずしも軟磁性層を被覆しなくてもよ
く、基板表面に設けられた凹凸が「パターン状の磁性
層」に相当するものとなる。
に形成されたものであり、磁気記録媒体１の記録再生層
６に転写すべき情報（例えばサーボ情報）に応じた凹凸
パターンを表面に有する基板11と、該基板11の凹凸パタ
ーン上に形成された軟磁性層12を備えてなる。凹凸パタ
ーン上に軟磁性層12が形成されたことにより、結果とし
てマスター担体10は、パターン状の磁性層（軟磁性層）
を備えたものとなっている。なお、マスター担体10は、
本実施の形態の構成に限るものではなく、軟磁性層が基
板の凹凸パターンの凸部上面のみに形成され、あるい
は、凹部を埋め込むように形成されて結果として転写す
べき情報に応じたパターン状とされているものであって
もよい。また、基板がＮｉなど強磁性体からなるもので
ある場合には、必ずしも軟磁性層を被覆しなくてもよ
く、基板表面に設けられた凹凸が「パターン状の磁性
層」に相当するものとなる。
【００２４】また、マスター担体は、最上層にダイヤモ
ンドライクカーボン（ＤＬＣ）等の保護膜を被覆すれ
ば、この保護膜により接触耐久性が向上し多数回の磁気
転写が可能となり好ましい。さらにはＤＬＣ保護膜の下
層にＳｉ膜をスパッタリング等で形成するようにしても
よい。
ンドライクカーボン（ＤＬＣ）等の保護膜を被覆すれ
ば、この保護膜により接触耐久性が向上し多数回の磁気
転写が可能となり好ましい。さらにはＤＬＣ保護膜の下
層にＳｉ膜をスパッタリング等で形成するようにしても
よい。
【００２５】磁気転写は、磁気記録媒体１の記録再生層
６とマスター担体10の軟磁性層12とを密着、もしくは近
接して対面させた状態で行う。
６とマスター担体10の軟磁性層12とを密着、もしくは近
接して対面させた状態で行う。
【００２６】図２は、この磁気転写の基本工程を説明す
るための図であり、図２（ａ）は初期磁化された磁気記
録媒体、（ｂ）はマスター担体と磁気記録媒体とを密着
して転写磁界Ｈduを印加する工程、（ｃ）は磁気転写後
の磁気記録媒体の磁化状態を示す、それぞれ示すトラッ
ク長手方向の一部断面図である。なお、図２において磁
気記録媒体１についてはその記録再生層６のみを示して
いる。
るための図であり、図２（ａ）は初期磁化された磁気記
録媒体、（ｂ）はマスター担体と磁気記録媒体とを密着
して転写磁界Ｈduを印加する工程、（ｃ）は磁気転写後
の磁気記録媒体の磁化状態を示す、それぞれ示すトラッ
ク長手方向の一部断面図である。なお、図２において磁
気記録媒体１についてはその記録再生層６のみを示して
いる。
【００２７】図２(ａ)に示すように、予め磁気記録媒体
１の第一および第二の磁性層３，５を初期磁化してお
く。この場合には、第一の磁性層３の磁化方向をトラッ
ク長手方向の一方向に、第二の磁性層５の磁化方向を第
一の磁性層３の磁化方向と反平行となるように初期磁化
する。
１の第一および第二の磁性層３，５を初期磁化してお
く。この場合には、第一の磁性層３の磁化方向をトラッ
ク長手方向の一方向に、第二の磁性層５の磁化方向を第
一の磁性層３の磁化方向と反平行となるように初期磁化
する。
【００２８】この初期磁化を行う工程についてより詳細
に説明する。高密度磁気記録媒体であるAFCメディア１
は、２つの磁性層３、５を有し、両者が反強磁性結合す
ることから、そのヒステリシス曲線は、一層の磁性層に
ついてのヒステリシス曲線とは異なり図３に示すよう
に、二層の特性がそれぞれ現れて一部に段を有するヒス
テリシスとなり、さらに、反強磁性結合に基づくマイナ
ーループＬ2を有するものとなる。このようなヒステリ
シスを有する磁気記録媒体１に対して、従来のようにト
ラック長手方向の一方向の初期磁界を印加するだけの初
期磁化を施した場合、上部磁性層である第二の磁性層５
の磁化方向は初期磁界と同一方向となるが、前述のマイ
ナーループＬ2を示す反強磁性結合の作用により、下部
磁性層である第一の磁性層３の磁化方向が安定せず、第
一および第二の磁性層の磁化が反平行となる理想的な状
態を得ることが困難である。
に説明する。高密度磁気記録媒体であるAFCメディア１
は、２つの磁性層３、５を有し、両者が反強磁性結合す
ることから、そのヒステリシス曲線は、一層の磁性層に
ついてのヒステリシス曲線とは異なり図３に示すよう
に、二層の特性がそれぞれ現れて一部に段を有するヒス
テリシスとなり、さらに、反強磁性結合に基づくマイナ
ーループＬ2を有するものとなる。このようなヒステリ
シスを有する磁気記録媒体１に対して、従来のようにト
ラック長手方向の一方向の初期磁界を印加するだけの初
期磁化を施した場合、上部磁性層である第二の磁性層５
の磁化方向は初期磁界と同一方向となるが、前述のマイ
ナーループＬ2を示す反強磁性結合の作用により、下部
磁性層である第一の磁性層３の磁化方向が安定せず、第
一および第二の磁性層の磁化が反平行となる理想的な状
態を得ることが困難である。
【００２９】そこで本発明の実施形態においては、図４
に示すように、まず、第一および第二の磁性層３，５が
いずれも飽和磁化に達する大きさＨAの第一の磁界Ｈ1を
トラック長手方向の一方向に印加し、その後、磁界を徐
々に減じ、第一の磁性層３の磁化が反転し、かつ、第二
の磁性層５の磁化方向に影響を与えない大きさＨBの第
二の磁界Ｈ2を第一の磁界Ｈ1と逆向きに印加し、最終的
に印加磁界を０とする。このように印加磁界の向きおよ
び大きさを変化させることにより、図５に示すように、
まず、第一の磁界Ｈ1の印加により第一および二の磁性
層３，５が該磁界Ｈ1の方向に一様に磁化され（同図
（ａ））、その後、反対向きの磁界Ｈ2の印加により、
相対的に保持力が小さい第一の磁性層３の磁化のみが磁
界Ｈ2の方向に反転する（同図（ｂ））。これにより、
その後、印加磁界Ｈを０としても、図５（ｃ）に示すよ
うに、第一の磁性層３の磁化と第二の磁性層５の磁化と
が互いに反平行な状態で安定する。
に示すように、まず、第一および第二の磁性層３，５が
いずれも飽和磁化に達する大きさＨAの第一の磁界Ｈ1を
トラック長手方向の一方向に印加し、その後、磁界を徐
々に減じ、第一の磁性層３の磁化が反転し、かつ、第二
の磁性層５の磁化方向に影響を与えない大きさＨBの第
二の磁界Ｈ2を第一の磁界Ｈ1と逆向きに印加し、最終的
に印加磁界を０とする。このように印加磁界の向きおよ
び大きさを変化させることにより、図５に示すように、
まず、第一の磁界Ｈ1の印加により第一および二の磁性
層３，５が該磁界Ｈ1の方向に一様に磁化され（同図
（ａ））、その後、反対向きの磁界Ｈ2の印加により、
相対的に保持力が小さい第一の磁性層３の磁化のみが磁
界Ｈ2の方向に反転する（同図（ｂ））。これにより、
その後、印加磁界Ｈを０としても、図５（ｃ）に示すよ
うに、第一の磁性層３の磁化と第二の磁性層５の磁化と
が互いに反平行な状態で安定する。
【００３０】なお、第一の磁界Ｈ1の大きさは、上述の
通り、第一および第二の磁性層３，５の磁化が飽和磁化
に達する磁界ＨA以上値であればよく、例えば第二の磁
性層５の保持力Ｈc2の２倍程度の磁界としてもよい。ま
た、第二の磁界Ｈ2の大きさは、マイナーループＬ2の影
響を回避して、第一の磁性層３の磁化を反転させ、か
つ、第二の磁性層５の磁化に影響を与えない、例えば該
磁性層５の保持力ＨC2よりも小さな値とする。
通り、第一および第二の磁性層３，５の磁化が飽和磁化
に達する磁界ＨA以上値であればよく、例えば第二の磁
性層５の保持力Ｈc2の２倍程度の磁界としてもよい。ま
た、第二の磁界Ｈ2の大きさは、マイナーループＬ2の影
響を回避して、第一の磁性層３の磁化を反転させ、か
つ、第二の磁性層５の磁化に影響を与えない、例えば該
磁性層５の保持力ＨC2よりも小さな値とする。
【００３１】このような初期磁化工程により、磁気記録
媒体１の第一の磁性層３と第二の磁性層５の磁化が互い
に反平行で熱的に安定な状態となり良好な初期磁化状態
を得ることができる。
媒体１の第一の磁性層３と第二の磁性層５の磁化が互い
に反平行で熱的に安定な状態となり良好な初期磁化状態
を得ることができる。
【００３２】その後、図２(ｂ)に示すように、この予め
初期磁化された磁気記録媒体１の記録再生層６とマスタ
ー担体10の基板11の凹凸パターンに磁性層12が被覆され
てなる情報担持面とを対面（図中においては密着）さ
せ、磁気記録媒体１のトラック長手方向に前記第二の磁
性層５の初期磁化方向とは逆方向に転写磁界Ｈduを印加
する。このとき、マスター担体10の磁性層12の厚み、材
料（透磁率）、磁性層の12のパターン、およびマスター
担体10と磁気記録媒体１との離間距離等を制御すること
により、転写磁界Ｈduによる磁束が第一の磁性層３の磁
化に影響を与えないようにする。
初期磁化された磁気記録媒体１の記録再生層６とマスタ
ー担体10の基板11の凹凸パターンに磁性層12が被覆され
てなる情報担持面とを対面（図中においては密着）さ
せ、磁気記録媒体１のトラック長手方向に前記第二の磁
性層５の初期磁化方向とは逆方向に転写磁界Ｈduを印加
する。このとき、マスター担体10の磁性層12の厚み、材
料（透磁率）、磁性層の12のパターン、およびマスター
担体10と磁気記録媒体１との離間距離等を制御すること
により、転写磁界Ｈduによる磁束が第一の磁性層３の磁
化に影響を与えないようにする。
【００３３】第一の磁性層３の各小領域の磁化は、図３
（ｃ）に示すように、それぞれ対応する第二の磁性層５
の少領域の磁化との非磁性結合層４を介した反強磁性結
合の作用により、第二の磁性層５の小領域の磁化と反平
行となる。このように第一および第二の磁性層３，５の
各小領域の磁化が互いに反平行となった状態で熱的に安
定する。
（ｃ）に示すように、それぞれ対応する第二の磁性層５
の少領域の磁化との非磁性結合層４を介した反強磁性結
合の作用により、第二の磁性層５の小領域の磁化と反平
行となる。このように第一および第二の磁性層３，５の
各小領域の磁化が互いに反平行となった状態で熱的に安
定する。
【００３４】以上のようなAFCメディアに対する磁気パ
ターンの磁気転写方法を用いれば、所定の情報に応じた
磁気パターンを精度よく転写することができ、特にこの
情報がサーボ情報である場合には、トラッキングサーボ
の性能の向上に繋がる。
ターンの磁気転写方法を用いれば、所定の情報に応じた
磁気パターンを精度よく転写することができ、特にこの
情報がサーボ情報である場合には、トラッキングサーボ
の性能の向上に繋がる。
【図１】マスター担体と磁気記録媒体の要部断面図
【図２】本発明の磁気転写方法の基本工程を示す図
【図３】高密度磁気記録媒体のヒステリシス曲線を示す
図
図
【図４】初期磁化工程における印加磁界を説明するため
の図
の図
【図５】初期磁化工程における第一および第二の磁性層
の磁化状態を示す図
の磁化状態を示す図
１ 磁気記録媒体 ３ 第一の磁性層 ４ 非磁性結合層 ５ 第二の磁性層 ６ 記録再生層 10 マスター担体
Claims (1)
- 【請求項１】 支持体上に、該支持体側から第一の磁性
層、非磁性結合層および保持力が前記第一の磁性層の保
持力よりも大きい第二の磁性層がこの順に積層されてな
る磁気記録層を有する高密度磁気記録媒体を、該高密度
磁気記録媒体の前記第一の磁性層と前記第二の磁性層の
磁化方向が互いに反平行となるように一様に初期磁化す
る初期磁化工程と、 該初期磁化が施された前記高密度磁気記録媒体の前記磁
気記録層と、前記高密度磁気記録媒体の前記磁気記録層
に転写すべき情報に応じたパターン状の磁性層を有する
磁気転写用マスター担体の該磁性層とを対面させた状態
で、前記高密度磁気記録媒体および前記マスター担体
に、前記第二の磁性層の磁化方向と逆向きの転写磁界を
印加することにより、前記磁気記録層に前記情報に対応
する磁気パターンを磁気的に転写する転写工程とを含む
磁気転写方法において、 前記初期磁化工程が、前記第一および第二の磁性層の磁
化が飽和磁化に達する磁界以上の大きさの第一の磁界を
印加した後、該第一の磁界と逆向きの、前記第一の磁性
層の磁化を反転させて、かつ前記第二の磁性層の磁化に
は変化を及ぼさない大きさの第二の磁界を印加すること
からなるものであることを特徴とする磁気転写方法。
Priority Applications (7)
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|---|---|---|---|
| JP2001173830A JP2002367166A (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | 高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法 |
| MYPI20022113A MY185059A (en) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | Magnetic transfer method for a high-density magnetic recording medium |
| SG200203376A SG113421A1 (en) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | Magnetic transfer method for a high-density magnetic recording medium |
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| US10/163,370 US7054082B2 (en) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | Magnetic transfer method for a high-density magnetic recording medium |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001173830A JP2002367166A (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | 高密度磁気記録媒体に対する磁気転写方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002367166A true JP2002367166A (ja) | 2002-12-20 |
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ID=19015221
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|---|
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| US6893748B2 (en) | 2003-05-20 | 2005-05-17 | Komag, Inc. | Soft magnetic film for perpendicular recording disk |
| US7106531B2 (en) * | 2005-01-13 | 2006-09-12 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. | Method of forming a servo pattern on a rigid magnetic recording disk |
| JP2009259372A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-11-05 | Fujifilm Corp | 磁気転写用マスター担体、及び磁気転写方法 |
| KR101842133B1 (ko) * | 2016-05-30 | 2018-03-26 | 한국표준과학연구원 | 임프린팅 방식을 이용한 자화상태 제어 방법 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63183A (ja) | 1986-06-19 | 1988-01-05 | Fujitsu Ltd | レ−ザ発光装置 |
| US6028824A (en) * | 1986-07-08 | 2000-02-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetooptical recording medium allowing overwriting with two or more magnetic layers |
| US5719829A (en) * | 1993-03-04 | 1998-02-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetooptical recording medium allowing super-resolution, and information reproduction method using the medium |
| JPH07272241A (ja) * | 1994-04-04 | 1995-10-20 | Kao Corp | 磁気記録媒体及び転写方法 |
| WO1995030986A1 (fr) * | 1994-05-10 | 1995-11-16 | Hitachi Maxell, Ltd. | Support d'enregistrement magneto-optique, procede et appareil d'enregistrement et de reproduction |
| JP3343326B2 (ja) | 1997-03-27 | 2002-11-11 | 松下電器産業株式会社 | マスター情報担体 |
| JP3323743B2 (ja) | 1996-07-22 | 2002-09-09 | 松下電器産業株式会社 | マスター情報担体および磁気記録媒体の製造方法 |
| TW342495B (en) * | 1996-07-22 | 1998-10-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Master information carrier, method of producing the same, and method for recording master information signal on magnetic recording medium |
| JP4025398B2 (ja) | 1997-10-17 | 2007-12-19 | 株式会社日立製作所 | 車載用制御装置およびそれに用いられる障害診断方法 |
| AU1785399A (en) * | 1998-01-12 | 1999-07-26 | Hitachi Maxell, Ltd. | Method and apparatus for magnetooptic reproduction |
| JP3476741B2 (ja) | 1999-06-08 | 2003-12-10 | 富士通株式会社 | 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 |
| DE60006186T2 (de) | 1999-06-08 | 2004-06-03 | Fujitsu Ltd., Kawasaki | Magnetaufzeichnungsmedium, Magnetspeichergerät, -aufzeichnungsmethode und Magnetaufzeichnungsmedium-Herstellungsverfahren |
| JP3476739B2 (ja) | 1999-06-08 | 2003-12-10 | 富士通株式会社 | 磁気記録媒体 |
| JP3476740B2 (ja) | 1999-06-08 | 2003-12-10 | 富士通株式会社 | 磁気記録媒体 |
| US6280813B1 (en) * | 1999-10-08 | 2001-08-28 | International Business Machines Corporation | Magnetic recording media with antiferromagnetically coupled ferromagnetic films as the recording layer |
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-
2001
- 2001-06-08 JP JP2001173830A patent/JP2002367166A/ja not_active Withdrawn
-
2002
- 2002-06-07 KR KR1020020032002A patent/KR20020093628A/ko not_active Application Discontinuation
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- 2002-06-07 US US10/163,370 patent/US7054082B2/en not_active Expired - Fee Related
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| CN1392536A (zh) | 2003-01-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080902 |