JP2002364800A - 自動車用高圧容器 - Google Patents
自動車用高圧容器Info
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- JP2002364800A JP2002364800A JP2001171929A JP2001171929A JP2002364800A JP 2002364800 A JP2002364800 A JP 2002364800A JP 2001171929 A JP2001171929 A JP 2001171929A JP 2001171929 A JP2001171929 A JP 2001171929A JP 2002364800 A JP2002364800 A JP 2002364800A
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 容器内への燃料の充てん量を増加し、かつ、
容器本体の板厚を薄くして軽量化、コスト低減化を図
る。 【解決手段】 容器本体4における表側鏡1bの中央部
と裏側鏡2bの中央部との間に補強パイプ5を貫通して
設ける自動車用高圧容器において、前記補強パイプ5に
おける中空部5aの軸方向両端部を密閉し、かつ、該補
強パイプ5における容器本体4内に位置する部分に、補
強パイプ5の中空部5aと容器本体4内とを連通する穴
10,11を形成したことを特徴とする。
容器本体の板厚を薄くして軽量化、コスト低減化を図
る。 【解決手段】 容器本体4における表側鏡1bの中央部
と裏側鏡2bの中央部との間に補強パイプ5を貫通して
設ける自動車用高圧容器において、前記補強パイプ5に
おける中空部5aの軸方向両端部を密閉し、かつ、該補
強パイプ5における容器本体4内に位置する部分に、補
強パイプ5の中空部5aと容器本体4内とを連通する穴
10,11を形成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用高圧容器
に関するもので、より詳しくは、LPGなどの燃料を貯
溜する容器であって自動車に積載される高圧容器に関す
る。
に関するもので、より詳しくは、LPGなどの燃料を貯
溜する容器であって自動車に積載される高圧容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用高圧容器として、図7に
示すようなシリンダタイプLPG容器101を用い、こ
れを自動車のトランクルーム内に積載するものが広く実
用に供されているが、このシリンダタイプのものはトラ
ンクルーム内に配置される構造のため、トランクルーム
の荷物積み込みスペースが制約を受けることの他、容器
の重量のわりに容積効率が悪いという問題がある。
示すようなシリンダタイプLPG容器101を用い、こ
れを自動車のトランクルーム内に積載するものが広く実
用に供されているが、このシリンダタイプのものはトラ
ンクルーム内に配置される構造のため、トランクルーム
の荷物積み込みスペースが制約を受けることの他、容器
の重量のわりに容積効率が悪いという問題がある。
【0003】そのため、従来図8に示すように、偏平な
略半球状の天鏡201と地鏡202を接合して偏平な略
球状の容器203とし、これを図9に示すように自動車
のスペアタイヤ積載部に積載してトランクルームを有効
活用するものが、例えばオランダ国公開特許第9300
958号公報に開示されている。
略半球状の天鏡201と地鏡202を接合して偏平な略
球状の容器203とし、これを図9に示すように自動車
のスペアタイヤ積載部に積載してトランクルームを有効
活用するものが、例えばオランダ国公開特許第9300
958号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図8に示す高圧容
器においては、その容器の板厚を薄くして軽量化を図る
ために、図8に示すように、その容器203の中央部に
補強パイプ204を貫通して設け、この補強パイプ20
4の上下部に天鏡201と地鏡202の内端を溶接にて
固着している。また、この補強パイプ204の中空部2
05の上下206,207は開口している。
器においては、その容器の板厚を薄くして軽量化を図る
ために、図8に示すように、その容器203の中央部に
補強パイプ204を貫通して設け、この補強パイプ20
4の上下部に天鏡201と地鏡202の内端を溶接にて
固着している。また、この補強パイプ204の中空部2
05の上下206,207は開口している。
【0005】しかし、このように補強パイプ204を設
けたものにおいては、容器203内における補強パイプ
204内にはLPGなどのガスが充てんされず、この補
強パイプ204の中空部205が内容積としてデッドス
ペースとなる。
けたものにおいては、容器203内における補強パイプ
204内にはLPGなどのガスが充てんされず、この補
強パイプ204の中空部205が内容積としてデッドス
ペースとなる。
【0006】更に、補強パイプ204の直径と容器20
3の板厚との関係は、補強パイプ204の直径が大きい
程容器203の板厚を薄くすることができることが知ら
れている。そのため、容器203の軽量化から補強パイ
プ204を太くすることが良いが、反面、補強パイプ2
04を太くすると容器203の内容積が減少する問題が
ある。
3の板厚との関係は、補強パイプ204の直径が大きい
程容器203の板厚を薄くすることができることが知ら
れている。そのため、容器203の軽量化から補強パイ
プ204を太くすることが良いが、反面、補強パイプ2
04を太くすると容器203の内容積が減少する問題が
ある。
【0007】更に、容器203内に、ガスが充てんされ
た場合、補強パイプ204の外周面には図8の矢印Aに
示すように高ガス圧が作用し、補強パイプ204の内面
には大気圧が作用することから、その差圧によって補強
パイプ204に、その径方向(軸芯方向)へ大きな圧縮
力が作用する。そのため、補強パイプ204の板厚を厚
くして強度を高める必要があり、必然的に容器の重量が
嵩む問題がある。
た場合、補強パイプ204の外周面には図8の矢印Aに
示すように高ガス圧が作用し、補強パイプ204の内面
には大気圧が作用することから、その差圧によって補強
パイプ204に、その径方向(軸芯方向)へ大きな圧縮
力が作用する。そのため、補強パイプ204の板厚を厚
くして強度を高める必要があり、必然的に容器の重量が
嵩む問題がある。
【0008】更に、容器203の鏡201,202には
図8の矢印Bに示すように高ガス圧が作用して補強パイ
プ204の軸方向に引っ張り力が作用するため、容器2
03の設計においては、この引っ張り力と前記の圧縮力
の両方を考慮しなければならない。
図8の矢印Bに示すように高ガス圧が作用して補強パイ
プ204の軸方向に引っ張り力が作用するため、容器2
03の設計においては、この引っ張り力と前記の圧縮力
の両方を考慮しなければならない。
【0009】そこで本発明は、前記の各問題を解消でき
る自動車用高圧容器を提供することを目的とする。
る自動車用高圧容器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、容器本体における
表側鏡の中央部と裏側鏡の中央部との間に補強パイプを
貫通して設ける自動車用高圧容器において、前記補強パ
イプにおける中空部の軸方向両端部を密閉し、かつ、該
補強パイプにおける容器本体内に位置する部分に、補強
パイプの中空部と容器本体内とを連通する穴を形成した
ことを特徴とするものである。
めに、請求項1記載の第1の発明は、容器本体における
表側鏡の中央部と裏側鏡の中央部との間に補強パイプを
貫通して設ける自動車用高圧容器において、前記補強パ
イプにおける中空部の軸方向両端部を密閉し、かつ、該
補強パイプにおける容器本体内に位置する部分に、補強
パイプの中空部と容器本体内とを連通する穴を形成した
ことを特徴とするものである。
【0011】本発明においては、容器本体内に液状燃料
を充てんすると、その燃料は補強パイプに形成した穴を
通じて補強パイプの中空部内にも充てんされる。
を充てんすると、その燃料は補強パイプに形成した穴を
通じて補強パイプの中空部内にも充てんされる。
【0012】また、容器本体の中央部に補強パイプを設
けるこの種の容器においては、補強パイプの直径が大き
い程、容器本体の板厚を薄くすることができるため、本
発明においては、補強パイプの直径を大きくして容器本
体の板厚を薄くし、かつ補強パイプ内にも燃料を充てん
して燃料の充てん量を多くすることができる。
けるこの種の容器においては、補強パイプの直径が大き
い程、容器本体の板厚を薄くすることができるため、本
発明においては、補強パイプの直径を大きくして容器本
体の板厚を薄くし、かつ補強パイプ内にも燃料を充てん
して燃料の充てん量を多くすることができる。
【0013】また、燃料は容器本体内と補強パイプ内に
充てんされるため、補強パイプの径方向の内外面には燃
料による圧力が均等に作用する。
充てんされるため、補強パイプの径方向の内外面には燃
料による圧力が均等に作用する。
【0014】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記の穴を、補強パイプにおける容器本
体内に位置する上部と下部に形成したものである。
発明において、前記の穴を、補強パイプにおける容器本
体内に位置する上部と下部に形成したものである。
【0015】本発明においては、容器本体内に充てんさ
れた液状の燃料は、補強パイプの下部に形成した穴から
補強パイプ内に流入し、補強パイプ内の気体は補強パイ
プの上部に形成した穴から容器本体内に抜け出る。
れた液状の燃料は、補強パイプの下部に形成した穴から
補強パイプ内に流入し、補強パイプ内の気体は補強パイ
プの上部に形成した穴から容器本体内に抜け出る。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図4に示す本発明の実施
の形態について説明する。
の形態について説明する。
【0017】図1は自動車用高圧容器(以下、単に容器
ともいう)の平面図、図2は縦断面図、図3は破断した
斜視図、図4は容器内への燃料の充てん時の状態を示す
縦断面図である。
ともいう)の平面図、図2は縦断面図、図3は破断した
斜視図、図4は容器内への燃料の充てん時の状態を示す
縦断面図である。
【0018】前記の図において、1は表側鏡、2は裏側
鏡で、これらは夫々円筒状の胴部1a,2aと鏡部1
b,2bとを一体成形してなり、夫々の胴部1a,2a
の開口端側で相互に溶接3にて固着され、内部に燃料貯
溜用空間を有する金属製の容器本体4に形成されてい
る。
鏡で、これらは夫々円筒状の胴部1a,2aと鏡部1
b,2bとを一体成形してなり、夫々の胴部1a,2a
の開口端側で相互に溶接3にて固着され、内部に燃料貯
溜用空間を有する金属製の容器本体4に形成されてい
る。
【0019】また、前記表側鏡1の鏡部1bの中心部と
裏側鏡2の鏡部2bの中心部には凹部が形成され、該凹
部間には金属製の補強パイプ5が貫通して設けられ、両
鏡部1b,2bの中央部側は夫々補強パイプ5に溶接
6,7で密閉状態に固着されている。
裏側鏡2の鏡部2bの中心部には凹部が形成され、該凹
部間には金属製の補強パイプ5が貫通して設けられ、両
鏡部1b,2bの中央部側は夫々補強パイプ5に溶接
6,7で密閉状態に固着されている。
【0020】また、前記表側鏡1と裏側鏡2の鏡部1
b,2bは、前記補強パイプ5の軸芯と略直交する面か
らなる鏡頂部1c,2cと、該鏡頂部1c,2cと胴部
1a,2aを結ぶ外側曲面部1d,2dと、鏡頂部1
c,2cと前記補強パイプ5間を結ぶ凹状の内側曲面部
1e,2eとからなる。更に、図2に示すように、前記
鏡頂部1c,2cは、容器本体4の内側に中心を有する
半径で、かつ、その半径(内径)R1をできる限り大き
くして平面に近づけた面に形成されている。また、前記
外側曲面部1d,2dと内側曲面部1e,2eは、夫々
容器本体4の内側に中心を有する曲面に形成されいて
る。
b,2bは、前記補強パイプ5の軸芯と略直交する面か
らなる鏡頂部1c,2cと、該鏡頂部1c,2cと胴部
1a,2aを結ぶ外側曲面部1d,2dと、鏡頂部1
c,2cと前記補強パイプ5間を結ぶ凹状の内側曲面部
1e,2eとからなる。更に、図2に示すように、前記
鏡頂部1c,2cは、容器本体4の内側に中心を有する
半径で、かつ、その半径(内径)R1をできる限り大き
くして平面に近づけた面に形成されている。また、前記
外側曲面部1d,2dと内側曲面部1e,2eは、夫々
容器本体4の内側に中心を有する曲面に形成されいて
る。
【0021】更に、鏡頂部1c,2cの半径(内径)R
1と外側曲面部1d,2dの半径R2との比(R2/R
1)と、鏡頂部1c,2cの半径R1と内側曲面部1
e,2eの半径R3との比(R3/R1)は、前者が小
さく、後者が大きくなるように設定されている。すなわ
ち、前記R1>R3>R2の関係に設定されている。
1と外側曲面部1d,2dの半径R2との比(R2/R
1)と、鏡頂部1c,2cの半径R1と内側曲面部1
e,2eの半径R3との比(R3/R1)は、前者が小
さく、後者が大きくなるように設定されている。すなわ
ち、前記R1>R3>R2の関係に設定されている。
【0022】前記補強パイプ5における中空部5aの軸
方向の両端は密閉されている。この密閉方法としては、
図の実施例では、容器本体4の外部へ露出した補強パイ
プ5の両端に密閉蓋8,9を溶接等により固着して密閉
している。また、この密閉蓋8,9は図に示すように、
外側へ膨らんだドーム状に形成されている。
方向の両端は密閉されている。この密閉方法としては、
図の実施例では、容器本体4の外部へ露出した補強パイ
プ5の両端に密閉蓋8,9を溶接等により固着して密閉
している。また、この密閉蓋8,9は図に示すように、
外側へ膨らんだドーム状に形成されている。
【0023】更に、前記補強パイプ5における容器本体
4内に位置する部分には、該補強パイプ5の中空部5a
と容器本体4内を連通する穴10,11が形成されてい
る。該穴10,11は、容器本体4と補強パイプ5との
連結部における容器本体4内の上端部と下端部に形成さ
れ、また、その1個の穴径は、補強パイプ5における中
空部5aの径をdとした場合、(0.1〜0.2)×d
が望ましい。これは0.1dよりも小さいと燃料の流通
性に好ましくなく、また0.2よりも大きいと補強パイ
プ5の強度上このましくないからである。この穴10,
11の最も好ましい穴径は、0.15dである。なお、
前記穴10,11は、前記の実施例では上部に1個、下
部に1個形成したが、更に補強パイプ5の中間部に形成
してもよく、更に、上部の穴10と下部の穴11を夫々
補強パイプ5の周方向に複数設けてもよい。容器の液面
レベルを常に一定に保つには、補強パイプ5の穴10,
11の位置は容器本体4内の上端部及び下端部が最も効
果的である。
4内に位置する部分には、該補強パイプ5の中空部5a
と容器本体4内を連通する穴10,11が形成されてい
る。該穴10,11は、容器本体4と補強パイプ5との
連結部における容器本体4内の上端部と下端部に形成さ
れ、また、その1個の穴径は、補強パイプ5における中
空部5aの径をdとした場合、(0.1〜0.2)×d
が望ましい。これは0.1dよりも小さいと燃料の流通
性に好ましくなく、また0.2よりも大きいと補強パイ
プ5の強度上このましくないからである。この穴10,
11の最も好ましい穴径は、0.15dである。なお、
前記穴10,11は、前記の実施例では上部に1個、下
部に1個形成したが、更に補強パイプ5の中間部に形成
してもよく、更に、上部の穴10と下部の穴11を夫々
補強パイプ5の周方向に複数設けてもよい。容器の液面
レベルを常に一定に保つには、補強パイプ5の穴10,
11の位置は容器本体4内の上端部及び下端部が最も効
果的である。
【0024】図中12は、燃料を充てんしたり取り出し
たりするバルブを取り付けるためのバルブ座を示す。
たりするバルブを取り付けるためのバルブ座を示す。
【0025】なお、前記の容器本体4は、自動車のスペ
アタイヤ積載部に収納して積載される。
アタイヤ積載部に収納して積載される。
【0026】次に前記実施例の作用、効果について説明
する。
する。
【0027】LPGなどの液体燃料Gをバルブ座12に
取り付けられたバルブ13から図4に示すように容器本
体4内に充てんすると、前記のように補強パイプ5に穴
10,11を形成し、かつ、密閉蓋8,9を設けたこと
により、その充てんされた液体燃料Gは補強パイプ5に
おける下部の穴11から矢印Cのように補強パイプ5の
中空部5a内に流入し、中空部5a内の気体は上部の穴
10から矢印Dのように容器本体4内に抜け出る。その
ため、液体燃料Gの補強パイプ5内への充てんが良好に
行われるとともに、補強パイプ5内にも液体燃料Gが容
器本体4内の液面と同レベルに充てんされる。
取り付けられたバルブ13から図4に示すように容器本
体4内に充てんすると、前記のように補強パイプ5に穴
10,11を形成し、かつ、密閉蓋8,9を設けたこと
により、その充てんされた液体燃料Gは補強パイプ5に
おける下部の穴11から矢印Cのように補強パイプ5の
中空部5a内に流入し、中空部5a内の気体は上部の穴
10から矢印Dのように容器本体4内に抜け出る。その
ため、液体燃料Gの補強パイプ5内への充てんが良好に
行われるとともに、補強パイプ5内にも液体燃料Gが容
器本体4内の液面と同レベルに充てんされる。
【0028】この燃料の充てん完了状態を図5(a)に
示す。この液体燃料の充てん状態では、図5(b)に示
すような補強パイプ5内に燃料を充てんしないものに比
べて、液体燃料の充てん量は、当然ながら補強パイプ5
の中空部5a内に充てんされた分だけ多くなる。したが
って、同容積の容器(補強パイプも含む)であっても、
1回の燃料充てんによる自動車の走行距離を延長するこ
とができる。
示す。この液体燃料の充てん状態では、図5(b)に示
すような補強パイプ5内に燃料を充てんしないものに比
べて、液体燃料の充てん量は、当然ながら補強パイプ5
の中空部5a内に充てんされた分だけ多くなる。したが
って、同容積の容器(補強パイプも含む)であっても、
1回の燃料充てんによる自動車の走行距離を延長するこ
とができる。
【0029】また、前記のように、補強パイプ5の直径
を大きくするほど容器本体4の板厚を薄くすることがで
きるから、補強パイプ5の直径を大きくして容器本体4
の板厚の薄肉化を図っても、補強パイプ5内に液体燃料
が充てんされることから燃料の充てん量が低減されるこ
とがない。したがって、従来以上の容量を確保して容器
本体4の板厚を薄くし、軽量化、コスト低減を図ること
ができる。
を大きくするほど容器本体4の板厚を薄くすることがで
きるから、補強パイプ5の直径を大きくして容器本体4
の板厚の薄肉化を図っても、補強パイプ5内に液体燃料
が充てんされることから燃料の充てん量が低減されるこ
とがない。したがって、従来以上の容量を確保して容器
本体4の板厚を薄くし、軽量化、コスト低減を図ること
ができる。
【0030】次に、容器本体4内と補強パイプ5内の圧
力について説明する。
力について説明する。
【0031】前記のように液体燃料が充てんされた状態
では、図6に示すように、容器本体4内の燃料による補
強パイプ5の外面に作用する圧力Aと、補強パイプ5内
の燃料による補強パイプ5の内面に作用する圧力Aとが
均等になり、補強パイプ5を径方向に変形させる圧縮力
は生じない。
では、図6に示すように、容器本体4内の燃料による補
強パイプ5の外面に作用する圧力Aと、補強パイプ5内
の燃料による補強パイプ5の内面に作用する圧力Aとが
均等になり、補強パイプ5を径方向に変形させる圧縮力
は生じない。
【0032】なお、容器本体1の表裏の鏡部1b,2b
には図6に示すように、鏡部1b,2bを外方へ膨出さ
せる圧力Bが作用し、鏡部1b,2bと補強パイプ5と
の接合部に、補強パイプ5の軸方向への引っ張り力が作
用する。
には図6に示すように、鏡部1b,2bを外方へ膨出さ
せる圧力Bが作用し、鏡部1b,2bと補強パイプ5と
の接合部に、補強パイプ5の軸方向への引っ張り力が作
用する。
【0033】したがって、本実施例においては、設計
上、前記圧力Aによる圧縮力は考慮する必要はなく、前
記の圧力Bのみ考慮すれば良く、前記図8に示す従来の
容器203のように、圧縮力と引っ張り力の両方を考慮
するものに比べて設計が容易になる。また、前記のよう
に圧縮力を無視できることは、従来のものに比べて補強
パイプ5の強度が低くてもよいことになり、補強パイプ
5の板厚を薄くして軽量化及びコスト低減化に寄与でき
る。
上、前記圧力Aによる圧縮力は考慮する必要はなく、前
記の圧力Bのみ考慮すれば良く、前記図8に示す従来の
容器203のように、圧縮力と引っ張り力の両方を考慮
するものに比べて設計が容易になる。また、前記のよう
に圧縮力を無視できることは、従来のものに比べて補強
パイプ5の強度が低くてもよいことになり、補強パイプ
5の板厚を薄くして軽量化及びコスト低減化に寄与でき
る。
【0034】なお、本発明は,図1乃至図6に示す形状
の容器本体に限らず、図8に示す偏平な略球状の容器に
適用してもよい。
の容器本体に限らず、図8に示す偏平な略球状の容器に
適用してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のようであるから本発明によれば、
補強パイプ内にも燃料を充てんできるため、従来のよう
に補強パイプ内に燃料が充てんされないものに比べて、
燃料の充てん量の増加を図ることができる。
補強パイプ内にも燃料を充てんできるため、従来のよう
に補強パイプ内に燃料が充てんされないものに比べて、
燃料の充てん量の増加を図ることができる。
【0036】更に、補強パイプの直径を大きくして容器
本体の板厚を薄くしても前記のように燃料の充てん量を
低減しないため、容器本体の板厚を薄くして容器の軽量
化、コスト低減化を図ることができる。
本体の板厚を薄くしても前記のように燃料の充てん量を
低減しないため、容器本体の板厚を薄くして容器の軽量
化、コスト低減化を図ることができる。
【0037】更に、補強パイプの径方向の内外面には燃
料による圧力が均等に作用するため、設計上、この径方
向の圧力は無視することができる。そのため、前記従来
のように補強パイプの径方向の圧縮力と軸方向の引っ張
り力の両方を考慮する必要はなく、かつ、補強パイプの
強度を従来のものよりも低くして軽量化、コスト低減化
を図ることができる。
料による圧力が均等に作用するため、設計上、この径方
向の圧力は無視することができる。そのため、前記従来
のように補強パイプの径方向の圧縮力と軸方向の引っ張
り力の両方を考慮する必要はなく、かつ、補強パイプの
強度を従来のものよりも低くして軽量化、コスト低減化
を図ることができる。
【0038】また、請求項2の発明によれば、更に、補
強パイプ内への燃料の充てんが良好に行える。
強パイプ内への燃料の充てんが良好に行える。
【図1】本発明の実施例を示す自動車用高圧容器の平面
図。
図。
【図2】図1の縦断面図。
【図3】図1に示す容器の切断した斜視図。
【図4】図1の容器への燃料充てん状態を示す縦断面
図。
図。
【図5】燃料の充てん量を比較する縦断面図で、(a)
は本発明の状態、(b)は従来型の状態を示す。
は本発明の状態、(b)は従来型の状態を示す。
【図6】本発明の容器における燃料による圧力の作用状
態を示す縦断面図。
態を示す縦断面図。
【図7】従来のシリンダタイプの自動車用高圧容器を示
す側面図。
す側面図。
【図8】従来の補強パイプを設けた自動車用高圧容器を
示す縦断面図。
示す縦断面図。
【図9】図8の自動車用高圧容器を自動車に積載した状
態を示す図。
態を示す図。
1b 表鏡部 2b 裏鏡部 4 容器本体 5 補強パイプ 5a 中空部 8,9 密閉蓋 10,11 穴
Claims (2)
- 【請求項1】 容器本体における表側鏡の中央部と裏側
鏡の中央部との間に補強パイプを貫通して設ける自動車
用高圧容器において、前記補強パイプにおける中空部の
軸方向両端部を密閉し、かつ、該補強パイプにおける容
器本体内に位置する部分に、補強パイプの中空部と容器
本体内とを連通する穴を形成したことを特徴とする自動
車用高圧容器。 - 【請求項2】 前記の穴を、補強パイプにおける容器本
体内に位置する上部と下部に形成した請求項1記載の自
動車用高圧容器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001171929A JP2002364800A (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 自動車用高圧容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001171929A JP2002364800A (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 自動車用高圧容器 |
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ID=19013624
Family Applications (1)
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---|---|
JP (1) | JP2002364800A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013060972A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Katsura Seiki Seisakusho:Kk | 液化ガス容器 |
WO2015000463A3 (de) * | 2013-07-05 | 2015-04-16 | Iav Gmbh Ingenieurgesellschaft Auto Und Verkehr | Tank und verfahren zur herstellung eines tanks |
JP2015518127A (ja) * | 2012-05-31 | 2015-06-25 | エルピガス エスペー ゾオ | 圧力タンク |
Citations (2)
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JPH01158298A (ja) * | 1981-07-01 | 1989-06-21 | Gerhard Kg | 耐圧タンク |
-
2001
- 2001-06-07 JP JP2001171929A patent/JP2002364800A/ja active Pending
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