JP2002364791A - ロータリージョイント - Google Patents

ロータリージョイント

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JP2002364791A JP2001168534A JP2001168534A JP2002364791A JP 2002364791 A JP2002364791 A JP 2002364791A JP 2001168534 A JP2001168534 A JP 2001168534A JP 2001168534 A JP2001168534 A JP 2001168534A JP 2002364791 A JP2002364791 A JP 2002364791A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリージョイントに於いて、ロータ20
の径と長さを小さくし、機能を向上されることにある。 【解決手段】 第一シール室(A)の隣の各第二シール
室(B,C)に連通する第1通路孔(12A,12B)
をボディ(10)に有すると共に第1通路孔(12A,
12B)に連通する第2通路孔(4)がボディ(10)
の外部に設けられた通路部品(3)に有するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体製
造装置等の流体供給機器において、流体供給機器から回
転体に供給される通路の接続部分に用いられるロータリ
ージョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の用途の技術に関し、集積回路の
基板に使用される半導体ウエハは、シリコン等の円柱状
の超純度結晶体を、一定の厚さの円盤状にスライスして
から研削加工し、更に表面の平坦仕上加工及び鏡面加工
を行っている。そして、近年は、半導体デバイスの高集
積化により、更に一層の高精度の平坦度や鏡面加工精度
が要求されている。
【0003】このような半導体ウエハの超平坦化及び鏡
面化のための研磨加工は、例えば、ポリッシング装置
(CMP装置)により行われている。この種のポシリッ
シング装置の構成は、上面に半導体ウエハを保持するタ
ーンテーブルと、その上部に対向して設けられた研磨面
を有するトップリングと、トップリングの研磨面をター
ンテーブル上に配置された半導体ウエハに対し接触させ
て水平移動させながらトップリングを回転させる駆動装
置と、トップリングの研磨面と半導体ウエハの被研磨面
との間に研磨液や純水等を供給する装置とを備えてい
る。
【0004】この様に構成されたCMP装置による半導
体ウエハの研磨加工は、研磨液等を供給しながら、トッ
プリングを半導体ウエハの被研磨面に接触させて回転さ
せることによって行われる。このため、回転するトップ
リングと、非回転側の研磨液供給装置との間の接続通路
は、ロータリージョイントを介して接続されている。
【0005】図4は、この様な流体供給装置からの流体
を回転する処理装置へ供給する接続通路を接続可能する
従来のロータリージョイントの断面図である。図4に於
いて、ロータリージョイント100は、内周面を設けた
ボディ101配置されており、そのボディ101の内周
面内に回転可能に挿通されたロータ102が設けられて
いる。又、ボディ101には、多数の流体供給用通路1
03が設けられている。更に、ロータ102にも多数の
流体用通路104が設けられている。そして、ボディ1
01とロータ102の間に軸方向へ複数のメカニカルシ
ール105が配置され、その間に形成される各シール室
106を介して流体供給用通路103と流体用通路10
4とが連通されている。これらのシール室106内は、
作動する処理装置のプログラムに従って、液体・気体・
真空状態或いは高温状態となる。このため、メカニカル
シール等を冷却するとか、潤滑するとかしないと摩耗・
損傷することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにロータリ
ージョイント100は、ロータ102に多数の通路10
4が形成されている。この通路103の両側のシール室
106、106間を冷却又は潤滑させるための通路をロ
ータ102に形成すると、ロータ102の外径を更に大
きくせざるを得ない。そして、ロータ102の外径を大
きくすれば、これに外挿されるシール装置105も大径
にする必要がある。また、ロータが大径になれば、重量
も増加するので動力エネルギーを必要以上に費やすこと
になる。更には、大型化するので取付場所が問題とな
る。
【0007】又、シール装置105を大径とすれば、そ
の密封摺動面Sの摺動半径も大径になり、その結果、同
一回転数であっても密封摺動面Sにおける滑り速度が大
きくなるので、PV値(面圧P×すべり速度Vの値)が
増大し、動力エネルギー必要以上に消費することになる
といった問題が惹起している。
【0008】詳しくは、PV値が大きくなると、摺動ト
ルクの増大によって動力損失が増大する。更に、摺動発
熱量が増大するので、密封摺動面Sに介在する液体の潤
滑不足により異常摩耗等が発生する恐れもある。また、
密封摺動面Sが大径であるほど、漏洩量も増大する傾向
がある。更には、シール装置105を構成する摺動材料
等が大径になることにより、その体積や重量も大きくな
り、材料コストが上昇してしまう。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その技術的課題は、ロータの直径
を小径にしてシール装置も小径にし、摺動面積に伴う摺
動抵抗を低減して摩耗を防止すると共に、摺動抵抗に伴
う動力エネルギーの消費を低減することにある。又、ロ
ータの直径を小径にして取付場所に伴う小形のロータリ
ージョイントを得ることにある。更に、ロータの軸方向
に長くなる通路孔の加工を少なくして加工コストを低減
することにある。更に、シール装置を効果的に冷却、及
び潤滑して耐久性を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するため、本発明に係わるロータリージョイン
トは、内周面を有するボディ(10)と、前記ボディ
(10)の内周面内に回転自在に配置された外周面を有
するロータ(20)と、前記ボディ(10)の内周面と
前記ロータ(20)の外周面との間に複数の環状をなす
シール装置(30U,30L,40U,40L)が並列
に配置されて密封に仕切られた複数のシール室(A,
B,C)とを具備し、前記シール室(A,B,C)のう
ちの第一シール室(A)に外部と連通して作動流体が流
れる作動流体用第1通路(13)を前記ボディに有する
と共に、前記第一シール室(A)に連通する作動流体用
第2通路(23)を前記ロータ(20)に有し、且つ前
記複数のシール室(A,B,C)のうちの前記第一シー
ル室(A)の隣の各第二シール室(B,C)に連通する
第1通路孔(12A,12B)を前記ボディ(10)に
有すると共に前記第1通路孔(12A,12B)に連通
する第2通路孔(4)が前記ボディ(10)の外部に設
けられた通路部品(3)に有するものである。
【0011】この通路部品がボディの外部に設けられて
いるので、ロータに設ける通路を少なくすることが可能
になる。このためにロータの直径及び長さを小さく構成
することが可能になる。このため、シール装置の摩耗損
傷を防止して機能を維持し、ロータの動力エネルギーの
減少を図り、小型にして精密装置等へのようと拡大を図
ることが可能になる。又、ロータに設けられる通路はボ
ディに連通するためにその接続通路にシール装置が設け
られる。従って、ロータに複数の通路を設けると、シー
ル装置との配置との関係から通路の軸方向の長さが長く
なる。この通路孔の長さが長くなると、その機械加工が
困難になる。特に、直径が小径の場合には、加工時にキ
リが折れるので、更に、加工が困難になり加工コストが
急上昇する。更に又、ロータに制御用の配線や、センサ
の取付が要求されるので、更にロータが大径になるが、
流体用の通路を外部の通路部品に設けられるようにすれ
ばロータを小径にすることが可能になる。尚、ここでい
う通路部品とは、パイプや、パイプ同士を接続する管継
手からなる配管通路、又は、角状部品に通路孔を形成し
てボディにボルトを介して取り付けたブロック等の通路
を形成する部品全体の総称である。
【0012】
【発明実施の形態】以下、本発明に係るロータリージョ
イントの好ましい実施の形態を、図1及び図2を参照し
ながら説明する。図1は、本発明に係るロータリージョ
イント1が用いられるポリッシング装置の概略構成を示
す説明図、図2は本発明に係るロータリージョイント1
の好ましい実施の形態を示す図である。
【0013】まず、図1に示されるポリッシング装置に
おいて、参照符号71は、鉛直な軸心を中心として水平
回転されるターンテーブルであり、上面に半導体ウエハ
Wを保持するものである。ターンテーブル71の上側に
は、トップリング72が配置されている。又、トップリ
ング72の下面に研磨パッド72Aが設けられている。
このトップリング72は、軸心が鉛直なロータリージ
ョイント1を介してトップリングヘッド74に支持され
ており、このトップリングヘッド74に設けられた駆動
機構によって、鉛直な軸心を中心として回転駆動される
と共に、鉛直方向及び水平方向へ移動するように構成さ
れている。
【0014】又、ロータリージョイント1に流体を供給
する流体供給装置として研磨液供給装置75と、純水供
給装置76と、真空装置77とが配置されている。これ
らの研磨液供給装置75、純水供給装置76及び真空装
置77から流体を供給できるように、第1の配管F1が
ロータリージョイント1を介してトップリング72へ通
じている。そして、この第1の配管F1は、トップリン
グ72に開設された小孔72Bと連通している。また、
純水供給装置76からは、ロータリージョイント1へ向
けて第二の配管F2が配置されている。
【0015】このロータリージョイント1は、内周面1
1を設けたボディ10と、このボディ10の内周面11
内に回転可能且つ軸方向の相対移動が阻止された状態に
配置されて外周面21を設けたロータ20とが組み立て
られている。このボディ10の内周面11とロータ20
の外周面21との間隔に配置された軸方向(鉛直方向)
一対のメカニカルシール30U,30Lと、この間隔に
於けるメカニカルシール30Uの上の位置及びメカニカ
ルシール30Lの下の位置に一対のオイルシール40
U,40Lが配置されている。更に、オイルシール40
Uの上の位置及びオイルシール40Lの下の位置に配置
されてロータ20をボディ10の内周面11に回転可能
に支持する一対のベアリング50U,50Lが設けられ
ている。又、このロータリージョイント1は、図1に示
す、トップリングヘッド74に取り付けられており、ロ
ータ20の下端がトップリング72と結合している。
【0016】図2に示されるように、ボディ10は、上
側ハウジング14Aと、下側ハウジング14Cと、中間
ハウジング14Bとを軸方向に連結して一体化し、中間
ハウジング14Bの内周部と下側ハウジング14Cの内
周部との間にホルダ15を固定した構造に構成されてい
る。これら上側ハウジング14A、下側ハウジング14
C、中間ハウジング14B及びホルダ15は、それぞれ
環状に形成されており、その材質は、例えばSUS等の
ステンレス鋼で製作されている。また、上側ハウジング
14Aと中間ハウジング14Bの間、下側ハウジング1
4Cと中間ハウジング14Bの間、及び下側ハウジング
14Cとホルダ15の間は、それぞれNBR、フッ素ゴ
ム等のゴムからなるパッキン16A,16B及びOリン
グ17で密封されている。
【0017】ロータ20は、回転軸に構成されて下端部
にボルトにより結合されたフランジ22を設けている。
この材質は、例えばステンレス鋼で製作されている。ロ
ータ20の上部外周面21は、ボールベアリング50U
を介してボディ10における上側ハウジング14Aの上
部内周面に回転可能に支持されており、ロータ20の下
部外周面21は、ボールベアリング50Lを介してボデ
ィ10における下側ハウジング14Cの下部内周面11
に回転可能に支持されている。また、フランジ22には
トップリング72が取り付けられる。
【0018】上側のメカニカルシール30Uは、ボディ
10の中間ハウジング14Bから上側ハウジング14A
にかけての部分の内周に配置されており、下側のメカニ
カルシール30Lは、ボディ10の中間ハウジング14
Bからホルダ15にかけての部分の内周に配置されてい
る。
【0019】メカニカルシール30U,30Lは、ロー
タ20に液密的に外挿されてロータ20と共に回転する
回転環31と、ボディ10の上側ハウジング14A又は
ホルダ15の内周に固定された固定環32が適当な面圧
で互いに密封摺動される。そして、両メカニカルシール
30U,30Lの間には、ボディ10の中間ハウジング
14Bの内周部分に位置して、環状の第一シール室Aが
画成されている。
【0020】メカニカルシール30U,30Lの間に
は、ボディ10の中間ハウジング14Bの内周に位置し
て断面凸状のカラー33が配置されている。このカラー
33は、径方向に貫通してねじ込まれたセットスクリュ
33Bによってロータ20の外周に固定されている。
【0021】オイルシール40U,40Lは、NBR等
のゴム材料で形成されたものであって、金属環によって
補強された外周部がボディ10の上側ハウジング14A
又は下側ハウジング14Cの内周面11に嵌着されると
共に、内周のシールリップがロータ20の外周面21に
密接されることによって、軸封機能を発揮するものであ
る。
【0022】このため、ロータ20と上側ハウジング1
4Aの軸方向中間部との間には、オイルシール40U
と、その下側に位置するメカニカルシール30Uとで上
下が密封されると共に、円周方向へ環状に連続した第二
シール室Bが画成されている。又、ロータ20と下側ハ
ウジング14Cの軸方向中間の間には、オイルシール4
0Lとその上部に位置するメカニカルシール30Lとに
より上下が密封されると共に、円周方向へ環状に連続し
た第二シール室Cが画成されている。このうち、上側の
第二シール室Bは、メカニカルシール30Uにおける固
定環32の内周隙間を介して密封摺動部の内周に達して
おり、下側の第二シール室Cは、メカニカルシール30
Lにおける固定環32の内周隙間を介して密封摺動部の
内周に達している。
【0023】ボディ10の中間ハウジング14Cには、
第一シール室Aにおけるカラー33の通路孔33Aと対
応する位置に貫通した作動流体用第1通路13が開設さ
れており、この第1通路13の外端部には、管用ねじ1
3Aが形成されており、図1に示される研磨液供給装置
75、純水供給装置76及び真空装置77から延びる第
1の配管F1が接続されている。一方、ロータ20には
作動流体用第2通路23が開設されており、その軸方向
に形成された通路第2部分23Bの下端部が、フランジ
22に開設された通路孔23Cを介して、図1に示され
るトップリング72の小孔72Bに連通している。軸方
向に形成された通路第2部分23Bの上端から径方向に
形成された通路第1部分23Aが、ロータ20の外周面
におけるカラー33の通路孔33Aの対応位置に開口し
ている。
【0024】カラー33には、径方向に貫通した通路孔
33Aが開設されており、その内端はロータ20におけ
る作動流体用第2通路23の径方向に延びる通路第1部
分23Aと連通しており、外端は第一シール室Aに連通
されている。
【0025】ボディ10の中間ハウジング14Bの作動
流体用第1通路13、第一シール室A、カラー33の通
路孔33A、ロータ20における作動流体用第2通路2
3及びフランジ22の通路孔23Cは、図1に示される
研磨液供給装置75、純水供給装置76及び真空装置7
7からトップリング72の小孔72Bへ延びる第1の配
管F1の1部を構成している。
【0026】図2に示されるように、ボディ10の上側
ハウジング14Aには、上側の第二シール室Bへ向けて
貫通した冷却液用通路孔12A,12Cが開設されてお
り、同様に、ボディ10の下側ハウジング14Cには、
下側の第二シール室Cへ向けて貫通した冷却液用通路孔
12B,12Dが開設されている。
【0027】上側ハウジング14Aにおける冷却液用通
路孔12Aの外端に形成された管用ねじ12A1及び下
側ハウジング14Cにおける冷却液用通路孔12Bの外
端に形成された管用ねじ12B1には、黄銅等の金属か
らなる管継ぎ手6を介してそれぞれ市販のエルボ7U,
7Lが螺合されている。このエルボ7U,7Lは、PB
T樹脂等で形成された曲り管状である。この2つのエル
ボ7U,7Lの間には、例えばポリウレタン樹脂等で形
成されて内部に第2通路孔4を形成したパイプ5が接続
されている。また、他の冷却液用通路12C,12Dの
うちの一方は図1に示される純水供給装置76からの給
水用第2の配管F2に接続され、他方は排水用パイプの
通路に接続される。
【0028】又、第二シール室Bと第二シール室Cの間
は、冷却液用通路孔12A、エルボ7U,パイプ5,エ
ルボ7L及び冷却液用通路孔12Bを介して互いに連通
しており、純水供給装置76から連続した第2の配管F
2の一部を構成されている。
【0029】以上のように構成されたロータリージョイ
ント1を設けたポリッシング装置70は、ターンテーブ
ル71上の半導体ウエハWの上面(被研磨面)にトップ
リング72の研磨パッド72Aを押し当て、研磨液供給
装置75又は純水供給装置76から、研磨液又は純水
を、第1の配管F1を介してを研磨パッド72Aと半導
体ウエハWとの間に供給しながら、ターンテーブル71
とトップリング72を相対回転させ、且つトップリング
72を水平移動させることによって、半導体ウエハWの
表面を高精度に研磨するものである。
【0030】ここで、ロータリージョイント1における
ボディ10は、トップリングヘッド74に固定されてい
て非回転であるのに対し、ロータ20はトップリング7
2と共に回転する。このため、第1の配管F1は、ボデ
ィ10側の作動流体用第1通路13と、ロータ20側の
カラー33の通路孔33Aとの間で相対回転することに
なるが、この第1通路13と通路孔33Aとの間は、第
一シール室Aを介して常に連通している。従って、研磨
液供給装置75又は純水供給装置76からの研磨液又は
純水を、連続して供給することができる。
【0031】メカニカルシール30U,30Lは、第一
シール室A内を経由する研磨液が第一シール室Aからそ
の上側の第二シール室B及び下側の第二シール室C側へ
漏洩するのを防止している。各メカニカルシール30
U,30Lの回転環31及び固定環32は、SiC等の
セラミックスを用いることによって、密封摺動面の摩耗
を有効に抑制することができる。
【0032】なお、ボディ10、ロータ20、及びカラ
ー33等における研磨液との接触面は、好ましくはPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)等でコーティング
することによって、研磨液との接触による金属表面から
のパーティクルや金属イオンの発生を防止することがで
きる。
【0033】一方、第二シール室B,C内には、第2の
配管F2を通じて純水が流通されている。更に詳しく
は、この純水は、純水供給装置76から、例えば冷却液
用通路孔12Dを介して下側の第二シール室C内に供給
され、更に、冷却液用通路孔12B,エルボ7L、パイ
プ5、エルボ7U及び冷却液用通路孔12Aを介して上
側の第二シール室Bへ送られ、冷却液用通路孔12Cか
ら排出される。そして、純水が第二シール室B,C内を
通ることによって、メカニカルシール30Lの密封摺動
面及びメカニカルシール30Uの密封摺動面が有効に冷
却される。また、この密封摺動面には、純水による液体
潤滑膜が介入するので、第一シール室Aの研磨液に含ま
れる砥粒が侵入しにくくなる。このため、研磨液を密封
対象とするものであるにも拘わらず、密封摺動面の摩耗
が有効に抑えられる。
【0034】また、従来は、第二シール室B,C間を連
通させる通路がロータ20側に形成されていたのに対
し、第二シール室B,Cは、エルボ7L,7U及びパイ
プ5から構成されたボディ10外部の通路部品3Aを通
じて連通している。このために、その分だけロータ20
の直径を従来よりも小径に形成することができる。従っ
て、ロータ20外周に配置されるメカニカルシール30
U,30L及びオイルシール40U,40Lや、ボディ
10も小径に形成することができ、その結果、当該ロー
タリージョイント1の軽量化を図ることができる。しか
も、ロータ20に通路を形成するための穴あけ加工の工
数が減少するため、製作コストの低減を図ることがで
き、更には、回転環31や固定環32を構成するSiC
等のセラミックス摺動材料の体積が減少するため、材料
コストの低減も図ることができる。
【0035】特に、メカニカルシール30U,30Lが
小径化される結果、その回転環31と固定環32との密
封摺動面の摺動半径が小さくなるため、同一回転数にお
けるすべり速度が小さくなる、したがってPV値が小さ
くなる。そして、摺動発熱量はPV値と摩擦係数との積
に比例するため、PV値が小さくなることによって摺動
発熱も抑えられ、密封摺動面の温度上昇による回転環3
1及び固定環32の熱応力割れ等も防止することができ
る。しかも、密封摺動面の温度上昇が抑えられる結果、
この密封摺動面に介在する液体潤滑膜の粘性低下も抑え
られるので、良好な潤滑状態が保持され、摩耗や摺動ト
ルクの低減が図られる。
【0036】また、一般に、密封摺動面の内径をR1、
外径をR2とすると、この密封摺動面の幅R2−R1が
同一であれば、外径R2及び内径R1が小さいほどR2
/R1の値が大きくなって、漏洩量が小さくなることは
よく知られている。したがって、メカニカルシール30
U,30Lの密封摺動面の摺動半径が小さくなることに
よって、流体の漏洩量も低減することができる。
【0037】次に、半導体ウエハWの研磨が終了し、半
導体ウエハW上の残留液を、第1の配管F1を介して真
空装置77により吸引回収する際には、第一シール室A
には液体が存在しない状態となる。しかし、この時も、
第二シール室B及び第二シール室C内には、第2の配管
F2を通じて純水が流通されているため、メカニカルシ
ール30U,30Lの密封摺動面が、良好な冷却状態及
び液体潤滑状態に保持され、乾燥摺動による異常な摺動
発熱を防止することができる。
【0038】上述した作用は、オイルシール40U,4
0Lにおいても同様に奏される。すなわち、ロータ20
を小径に形成することができることによって、オイルシ
ール40U,40Lが小径化される結果、そのシールリ
ップとロータ20の摺動半径が小さくなるため、そのP
V値も小さくなる。したがって、シールリップの温度上
昇による早期摩耗や面荒れ等を防止することができる。
また、シールリップとロータ20の摺動面は、第二シー
ル室B及び第二シール室Cに供給される純水によって、
常に良好な液体潤滑状態が保持されるので、摩耗や摺動
トルクの低減が図られる。
【0039】また、上位の第二シール室Bから延びる冷
却液用通路孔12Aと、下側の第二シール室Cから延び
る冷却液用通路孔12Bとの間の通路は、市販のエルボ
7U、パイプ5及びエルボ7Lから構成されているた
め、安価に構成することができる。
【0040】なお、上述した実施の形態においては、本
発明に係るロータリージョイント1を研磨するためのポ
リッシング装置に組み込まれるものとして説明したが、
他の装置に組み込まれるものについても、同様に実施す
ることができる。
【0041】また、上述した第1実施の形態において
は、第二シール室B,Cの二室をボディ10の外側で連
通させているが、更に多数のシール室間で複数の通路を
形成する場合も、各通路を同様に構成することができ
る。図1の通路部品3Bは第2の実施の形態を示すもの
である。この通路部品3Bは、断面矩形状の四角体にコ
の字形の第2通路孔4を形成してボディ10の冷却液用
通路孔12A及び冷却液用通路12Bと連通するように
ボルトにより組み立てられている。この様にボディ10
の外部に通路部品3を組み立てることにより、ロータ2
0に第2通路23を多数設けなければならない困難な加
工を低減することが可能になる。そして、ロータ20を
小径にすることにより、上述したような多数の効果も奏
する。又、ロータ20には、フランジ22に取り付ける
処理装置の制御部26として配線を導入する通孔25が
設けられるが、ボディ10の外部に通路部品3を設ける
ことにより、ロータ20の外径を大径にすることなく、
通孔25を設けることが可能になる。
【0042】図3は、本発明に係わる第3の実施の形態
に係わるロータリージョイントの通路部品3側の断面図
である。図3に於いて、ボディ10の外部面には第2通
路孔4を構成する溝を設けたブロック8がボルト9を介
して取り付けられる。この溝はブロック8に設けられて
いるが、ボディ10に形成しても良い。この溝は平面が
矩形状を成すOリング19により囲まれて密封されてい
る。Oリング19はOリング用溝に取り付けられてい
る。この溝は第1通路13とは連通しない位置に取り付
けられている。この様に、板状のブロックにより通路部
品3Cを形成することにより第2通路孔4を容易に形成
できると共に、場所を取らないように小型に形成するこ
とが可能になる。尚、第1実施例のパイプ等から構成さ
れた通路部品3A、第2、第3実施例からなる通路部品
3B、3Cは、すべて通路部品3である。
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明に係るロータリージョイ
ントによれば、冷却液用通路孔をボディの外部で接続し
た通路部品を介して複数のシール室に液体を流通させる
ものであるため、複数のシール室間を連通させる通路を
ロータ側に形成するものに比べロータを従来よりも小形
に形成することができ、シール装置やボディを小形に形
成することができる。その結果、精密装置等の小型装置
への取り付けを可能にする。又、ロータリージョイント
の軽量化を図ることができ、慣性力が小さくなるから高
速作動部に取付けることを可能にする。しかも、ロータ
に設ける通路の複雑な加工の工数を減少でき、製作コス
トの低減を図ることができる。
【0044】又、複数のシール室間を、ボディの外部の
通路部品を通じて連通させることによって、ロータを従
来よりも小径に形成することができる。その結果、ボデ
ィとロータの間に装着される各シール装置も小径にする
ことができるので、その密封摺動面の摺動半径も小さく
なる。したがって、各シール装置の密封摺動面のPV値
が小さくなり、密封摺動面の摺動発熱量が低下して、密
封摺動面の摩耗を抑制することができる。また、摺動発
熱量の低下によって良好な潤滑状態が保持されるので、
摩耗や摺動トルクの低減を図ることができる。しかも、
密封摺動面の摺動半径が小さくなることによって、漏洩
量も低減することができる。その結果、長期間にわたっ
て優れた密封性能を維持することができる。
【0045】また、ロータに通路を形成するための穴あ
け加工の工程が減少するため、加工コストが低減される
と共に、シール室間の通路を、ボディ外部に安価な通路
部品を接続することによって構成するものであるため、
ロータリージョイントを低コスト生産できる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリージョイントが用いられ
るポリッシング装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係るロータリージョイントの好ましい
実施の形態を軸心を通る平面で切断して示す断面図であ
る。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態を示すロータリ
ージョイントに取り付けた通路部品の断面図である。
【図4】従来の技術によるロータリージョイントを、軸
心を通る平面で切断して示す断面図である。
【符号の説明】
1 ロータリージョイント 3 通路部品 4 第2通路孔 5 パイプ 6 管継ぎ手 7U エルボ 7L エルボ 10 ボディ 12A 冷却液用通路孔 12B 冷却液用通路孔 12C 冷却液用通路孔 12D 冷却液用通路孔 13 第1通路 14A 上側ハウジング 14B 上側ハウジング 14C 上側ハウジング 15 ホルダ 16A,16B パッキン 17 Oリング 20 ロータ 21 外周面 22 フランジ 23 第2通路 23A 通路第1部分 23B 通路第2部分 23C 通路孔 25 通孔 30U,30L メカニカルシール(シール装置) 31 回転環 32 固定環 33 カラー 33A 通路孔 33B セットスクリュ 40U,40L オイルシール(シール装置) 50U,50L ボールベアリング A 第一シール室 B,C 第二シール室 F1 第1の配管 F2 第2の配管 W 半導体ウエハ 75 研磨液供給装置 76 純水供給装置 77 真空装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面を有するボディと、前記ボディの
    内周面内に回転自在に配置された外周面を有するロータ
    と、前記ボディの内周面と前記ロータの外周面との間に
    複数の環状をなすシール装置が並列に配置されて密封に
    仕切られた複数のシール室とを具備し、前記シール室の
    うちの第一シール室に外部と連通して作動流体が流れる
    作動流体用第1通路を前記ボディに有すると共に、前記
    第一シール室に連通する作動流体用第2通路を前記ロー
    タに有し、且つ前記複数のシール室のうちの前記第一シ
    ール室の隣の各第二シール室に連通する第1通路孔を前
    記ボディに有すると共に前記第1通路孔に連通する第2
    通路孔が前記ボディの外部に設けられた通路部品に有す
    ることを特徴とするロータリージョイント。
  2. 【請求項2】 前記通路部品が連通する通路孔を有する
    継ぎ手パイプ又は連通する通路孔を有するブロックによ
    り構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロ
    ータリージョイント。
  3. 【請求項3】 前記通路部品が前記ボディの外面との間
    に第2通路孔を形成するブロックにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータリージョイン
    ト。
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