JP2002363546A - 防曇剤及びその処理方法 - Google Patents
防曇剤及びその処理方法Info
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Abstract
めて、結露防止に優れ、帯電防止及び汚れ防止の効果が
良く、さらに洗浄効果を付与することも可能である防曇
剤を提供すること。 【解決手段】 皮膜形成剤及び低級アルコールを少なく
ともそれぞれ1種類以上含有する防曇剤である。
Description
ス、鏡、プラスチック又は金属等の表面に使用の際、洗
浄性に優れ、透明均一な吸湿性の保持皮膜を形成せし
め、持続効力が大きい防曇剤に関するものである。
面が高温高湿の場所又は温度や湿度差の大きい境界面等
において使用すると、表面に空気中の水蒸気が細かい水
滴となって表面に凝集し、結露を生じる。それに、対処
するため、従来から曇りを防止する方法が種々提案され
ている。例えば、特公平7−30304号公報に記載さ
れている皮膜を形成する乳化重合体及び非イオン界面活
性剤を含有した防曇剤がある。この防曇剤はアクリル酸
系のポリマー重合体皮膜の表面に界面活性剤が配位され
て防曇性を付与するが、凝集水によって流し去られ易
く、時間の経過とともに防曇効果が低下する。また、塵
埃や汚垢が付着しやすく、ガラス表面のアクリル酸系の
ポリマーの重合体皮膜が残存し、掃除がしづらく、ガラ
スの透視性が損なわれる。
活性剤と分子量10000〜50000のポリエーテル
変性シリコーンとを含有した防曇性を有する液体洗浄剤
組成物が開示されている。この液体洗浄剤組成物はガラ
ス表面に吸湿性の皮膜を形成せしめることにより、凝集
水分とガラス表面の接触角を小さくし、凝集水分が水滴
とならずガラス表面を一様に濡らすようにして曇りや結
露を防止する。初期防曇性良好であるが、親水性物質を
留める皮膜剤が無く、ガラス表面に対する付着力が弱い
ため、効果の持続性が短いといった欠点がある。
優れ、透明均一な吸湿性の固形保持皮膜を形成せしめ
て、結露防止に優れ、帯電防止及び汚れ防止効果のある
防曇剤を提供することである。
に、請求項1に係る発明は、皮膜形成剤及び低級アルコ
ールを少なくともそれぞれ1種類以上含有することを特
徴とする防曇剤である。
る発明は、前記請求項1記載の防曇剤に、シリコーン変
性エーテル及び非イオン界面活性剤を少なくとも1種類
以上含有する防曇剤である。
る発明は、前記請求項1記載の防曇剤に、シリコーン変
性エーテル及び非イオン界面活性剤をそれぞれ1種類以
上含有する防曇剤である。
る発明は、皮膜形成剤として、水系ウレタン樹脂、ポリ
アルキレンオキサイド系の熱可塑性を有するノニオン型
の吸水性樹脂、水を加えるとゾル又はゲルを形成する天
然ヘクトライトに類似した合成ヘクトライトを少なくと
も1種類以上含有する防曇剤である。
る発明は、シリコーン変性エーテルを側鎖又は両末端に
導入したポリエーテル変性シリコーンを含有する防曇剤
である。
る発明は、非イオン界面活性剤として、HLB値8〜1
9の非イオン界面活性剤を含有する防曇剤である。
る発明は、低級アルコールとして、炭素数1〜5の脂肪
族アルコールを含有する防曇剤である。
ば、透明均一な吸湿性の固形保持皮膜を形成せしめて、
結露防止に優れ、帯電防止及び汚れ防止の効果が良く、
さらに洗浄効果を付与することも可能である。
含浸させ、均一に表面処理する防曇剤の処理方法であ
る。
プレー又はエアゾールに収容して噴霧し、含浸体を用い
て均一に表面処理する防曇剤の処理方法である。
に装着した含浸体に含浸させ、均一に表面処理する防曇
剤の処理方法である。
剤を含浸保持し、窓ガラス、鏡、プラスチック又は金属
等の表面に使用し、塗布面の汚れを吸着し、洗浄しなが
ら、透明均一に塗布できる。また、含浸体を装着させる
塗布具として、均一に塗り延ばし、迅速かつ簡便に処理
することが可能である。
ス、鏡、プラスチック、金属等の表面に使用の際、吸湿
性の皮膜形成剤、シリコーン変性エーテル、湿潤性のあ
る非イオン界面活性剤と水混和性の低級アルコールを含
有し、洗浄性に優れ、透明均一な吸湿性の固形保持皮膜
を形成せしめて、結露防止に優れ、凝集水の生成を抑
え、持続効力を大きくするものである。さらに、前記吸
湿性の皮膜形成剤としては僅かずつ水に溶解するが他の
物質を保持固着し、帯電防止と汚れ防止効果のある透明
な固化皮膜を形成するものである。非溶解性皮膜形成剤
を使用すると、付着状態で皮膜が残り、ガラスが汚れた
時の洗浄が難しく、光の乱反射があり、透明性が悪くな
る等の難点が生じる。
合成シリカ類、高分子樹脂類である。また、前記シリコ
ーン変性エーテルの物質としては、シリコーンポリエー
テルの共重合体で水分散性、延展性、帯電防止性を有す
るものである。さらに、前記湿潤性のある非イオン界面
活性剤としては、HLB(親水親油バランスの略称)値
8〜19の非イオン界面活性剤である物質である。さら
に、前記水混和性の低級アルコールとしては、炭素数1
〜5の脂肪族アルコールである。これら物質全てを任意
に混合し持続効力が大きくなる組成物を見い出すことで
ある。
と防曇効果に寄与する非イオン界面活性剤と、結露を起
こす凝集水分とガラス表面の接触角を小さくし、凝集水
分が水滴とならずガラス表面を一様に濡らし水の膜を形
成して曇りや結露を防止するシリコーン変性エーテルと
を吸湿性皮膜形成剤に含有させ、窓ガラス、鏡、プラス
チック、金属等の表面に塗布し、透明均一な固化保持皮
膜を形成させ、凝集水分が大きく成長し結露を起こしに
くくし、また、水分の付着を抑制し、凝集水の流下を抑
えて持続効果を大きくし、結露を防止するものである。
に寄与する湿潤性のある非イオン界面活性剤としては、
そのHLB値8〜19、特に、HLB値10〜16が好
ましい。使用量は0.05〜8.00重量%、特に、
0.10〜5.00重量%が好ましい。単独又は2種以
上のHLB値の異なる非イオン界面活性剤を組み合わせ
て使用することも可能である。界面活性剤を多く使用す
ると固化の保持皮膜形成が遅くなり、ガラス表面がべと
付き、汚れ易くなり、透明性が悪くなる。また、凝縮水
分が多量に流下するなどの問題点がある。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンプロックポリマー、ポリ
オキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレング
リコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル等が挙げられる。
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシ
エチレンドデシルフェニルエーテルが好ましい。
ガラス表面の接触角を小さくし、表面張力を低下させ、
凝集水分が水滴とならず、ガラス表面を一様に濡らし水
の膜を形成して曇りや結露を防止し、また、水分散性、
延展性、帯電防止性を有するシリコーン変性エーテルと
しては、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシ
ド等のポリエーテルを側鎖又は両末端に導入したポリエ
ーテル変性シリコーンである。分子量は500〜100
00のものであり、次の一般式で示す。
ーンの配合量は、組成物全量に対して0.05〜80重
量%、好ましくは、0.1〜5.0重量%である。ま
た、ポリエーテル変性シリコーンは単独又は2種以上組
み合わせて使用することができる。
リエーテル変性シリコーンを包含して、低吸湿性で強靱
な固化皮膜を形成する物質としては、架橋構造体のウレ
タンエラストマーを、水中に分散させた水系ウレタン樹
脂、ポリアルキレンオキサイド系の熱可塑性を有するノ
ニオン型の吸水性樹脂、ポリエチレングリコールにウレ
タンを重合させた熱可塑性水溶性高分子、水を添加する
とゾル又はゲルを形成する天然ヘクトライトに類似した
合成ヘクトライト、ポリビニールアルコール、カルボキ
シメチルセルロース等が好ましい。
合量は、組成物全量に対して0.05〜10.0重量
%、好ましくは、0.1〜5.0重量%である。皮膜形
成をする物質が0.05%未満であると皮膜形成が弱
く、非イオン界面活性剤とポリエーテル変性シリコーン
の固着が悪く、凝集水分によって流水して防曇効果が短
くなる。また、10%以上になると、溶液の粘性が高く
なり、均一に薄い塗布ができず、光の乱反射が起こり透
明度が悪くなり、皮膜の固化が遅くなり、好ましくな
い。また、皮膜形成物質は単独又は2種以上組合わせて
使用することが可能であるが、必要な皮膜の硬さ、固化
速度等を考慮して選択、組合せをしなければならない。
数1〜5の脂肪族アルコールである。これを配合するこ
とにより、組成物質の溶解を助け、塗布後の乾燥を速め
て皮膜形成を速くし、塵埃や汚垢が付着しにくくする。
低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミールアルコール等が好
ましい。
は、組成物全量に対して3.0〜80.0重量%、好ま
しくは、5.0〜30.0重量%である。また、低級ア
ルコールは単独又は2種以上組合せて使用することがで
きる。
は特に限定されるものではないが、吸湿性のある皮膜形
成剤0.05〜10.0重量%、ポリエーテル変性シリ
コーン0.05〜8.0重量%、湿潤性のある非イオン
界面活性剤0.05〜8.0重量%、水混和性の低級ア
ルコール3.0〜80.0重量%であることが好まし
い。
することも可能である。これらの補助剤としては防かび
防腐剤及び殺菌剤、消臭剤、香料等が使用される。
与する防かび防腐剤及び殺菌剤としては、従来公知のも
のは全て使用でき、特定のものに限定されない。具体的
には、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチ
ル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル、プロピオン酸
ナトリウム、チアベンダゾール、イソチアゾロン、ソル
ビン酸カリウム等が挙げられる。殺菌剤としては、グル
コン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノー
ル、チモール,o−フェニルフェノール、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウ
ム、ヒノキチオール、塩化リゾチーム、ε−ポリリシ
ン、トリクロサン、グレープフルーツ種子抽出物、カラ
シ抽出物「ワサオーロ」等が挙げられる。
茶抽出エキス、長鎖ベタイン化合物、柿抽出液の総称型
タンニンを主成分とした消臭剤、数種の植物エキスを混
入した植物系特殊消臭剤等が挙げられる。
ル調、シトラス調、ウッディー調、フレッシュノート
調、ミックスフレーバ調、グリーン調、ミント調等が挙
げられる。
含有量は、各効果を維持し、安全性及び良好な経済性を
得る観点から、防曇剤組成物中に防カビ防腐剤及び殺菌
剤0.001〜10%、好ましくは0.003〜5.0
0重量%が望ましく、消臭剤0.05〜15重量%、好
ましくは0.1〜10重量%が望ましく、香料0.00
1〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%が望ま
しい。各種補助剤の防曇剤組成物中の含有割合は有効成
分の種類やその目的、方法等により任意に設定できるも
のとし、何等制限されない。本願発明の防曇剤は、窓ガ
ラス、鏡、プラスチック又は金属等の表面に使用の際
に、洗浄性、結露による防曇性を重視する場合には非イ
オン界面活性剤を含有させる。結露水を少なくさせる場
合には非イオン界面活性剤を使用しない処方が好まし
く、目的に応じて使い分ける。
等の単一素材、又は混合剤の不織布、紙、布、スポンジ
等であり、防曇剤を含浸保持し、窓ガラス、鏡、プラス
チック又は金属等の表面に使用し、塗布面の汚れを吸着
し、洗浄しながら、透明均一に塗布できる材料であれば
良い。また、含浸体から構成素材が剥離され、塗布面に
付着することで汚さない素材であれば全て使用可能であ
り、何等制限しない。防曇剤の含浸体を装着させる塗布
具として、均一に塗り延ばし、迅速かつ簡便に処理する
ことを可能とせしめるものである。例えば、片手でも処
理が可能な形状を有するスポンジ、発泡スチロール、ゴ
ム、樹脂、不織布等である。
る防曇剤で試験を行った。
防止剤を全面に一定量塗布し、その後塗布面を室温にて
約1時間放置し、完全に乾燥させ試験に供した。 2.水層を室温25℃、湿度70%恒温恒湿内に移動さ
せ、予め15℃に調節しておいた水道水をほぼ満水とな
るように水槽内に注いだ。 3.水槽内に冷却器を投入した水温を15℃に保ち、水
槽表面に人工的に結露を発生させた。 4.試験開始から経時的に目視にて、防曇効果を確認し
た。また、ガラス表面に発生した結露を水槽下部に設置
したビーカー内に溜め、結露量を測定した。表2に示す
防曇効果及び表3に示す結露防止効果を得た。
イオン界面活性剤を含有した実施例1及び実施例4は結
露(水滴及び曇り)が240分経過しても全く発生せ
ず、360分経過しても結露がほとんど発生していな
い。しかし、非イオン界面活性剤を混入していない実施
例2及び実施例3の防曇性は良くない。また、防曇剤を
塗布した水槽表面に発生した結露を水槽下部に設置した
ビーカー内に溜めた結露量は、表3に示すように実施例
1及び実施例4は比較例に比べて少ない。また、非イオ
ン界面活性剤を混入していない実施例2及び実施例3は
結露水の量大変少なくなる。図2は表3の結露防止効果
をグラフで示したものである。
らないように全面に塗布し後、完全に乾燥させた。5℃
の冷蔵庫内にて10分間冷却させた後、室温45℃、湿
度75%の恒温恒湿内に7分間放置し、肉眼にて結露の
発生状況を確認した。この一連の操作を、ガラス表面に
結露が発生するまで繰り返しおこなった。
っと、ガラス表面に結露が発生した。
装置である。
Claims (10)
- 【請求項1】 皮膜形成剤及び低級アルコールを少なく
ともそれぞれ1種類以上含有することを特徴とする防曇
剤。 - 【請求項2】 前記請求項1記載の防曇剤に、シリコー
ン変性エーテル及び非イオン界面活性剤を少なくとも1
種類以上含有することを特徴とする防曇剤。 - 【請求項3】 前記請求項1記載の防曇剤に、シリコー
ン変性エーテル及び非イオン界面活性剤をそれぞれ1種
類以上含有することを特徴とする防曇剤。 - 【請求項4】 皮膜形成剤として、水系ウレタン樹脂、
ポリアルキレンオキサイド系の熱可塑性を有するノニオ
ン型の吸水性樹脂、水を加えるとゾル又はゲルを形成す
る天然ヘクトライトに類似した合成ヘクトライトを少な
くとも1種類以上含有する請求項1〜3のいずれか1項
記載の防曇剤。 - 【請求項5】 シリコーン変性エーテルを側鎖又は両末
端に導入したポリエーテル変性シリコーンを含有する請
求項2〜4のいずれか1項記載の防曇剤。 - 【請求項6】 非イオン界面活性剤として、HLB値8
〜19の非イオン界面活性剤を含有する請求項2〜5の
いずれか1項記載の防曇剤。 - 【請求項7】 低級アルコールとして、炭素数1〜5の
脂肪族アルコールを含有する請求項1〜6のいずれか1
項記載の防曇剤。 - 【請求項8】 前記請求項1〜7記載の防曇剤を含浸体
に含浸させ、均一に表面処理することを特徴とする防曇
剤の処理方法。 - 【請求項9】 前記請求項1〜7記載の防曇剤をハンド
スプレー又はエアゾールに収容して噴霧し、含浸体を用
いて均一に表面処理することを特徴とする防曇剤の処理
方法。 - 【請求項10】 前記請求項1〜7記載の防曇剤を塗布
具に装着した含浸体に含浸させ、均一に表面処理するこ
とを特徴とする防曇剤の処理方法。
Priority Applications (1)
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