JP2002363173A - アセスルファム塩、その製造及び使用法 - Google Patents

アセスルファム塩、その製造及び使用法

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アンドレアス・ブルガルト
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D291/00Heterocyclic compounds containing rings having nitrogen, oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D291/02Heterocyclic compounds containing rings having nitrogen, oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カリウム以外の薬理学的及び毒物学的に安全
なカチオンを有するアセスルファム塩の提供。 【解決手段】 溶剤中に可溶性のアセスルファム- H
を、非金属性カチオンの塩基性前駆体と反応させること
によるアセスルファム塩の製造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】公知の甘味料であるアセスルファム(6-
メチル-3,4- ジヒドロ-1,2,3- オキサチアジン-4- オン
2,2-ジオキシド)は、食品の甘味付けまたは歯用もしく
は口腔用のケア製品に、主にカルシウム塩(アセスルフ
ァム−K)としてこれまで商業的に使用されている。ア
セスルファムとアルカリ金属及びアルカリ土類金属との
塩も公知であり、例えばナトリウム、マグネシウム及び
カルシウムとの塩が知られている。これらのアセスルフ
ァム- 金属錯体は、金属カチオンに依存する後味を伴う
心地よい甘味を特徴とする。これらは、金属がカチオン
として存在しそしてアセスルファム分子がアニオンとし
て存在する化合物と定義される。
【0002】電解質のバランスがある程度崩れると、高
カリウム血症が起こる恐れがあり、これは、慢性もしく
は急性の腎機能不全を持つ患者、特に透析患者、腎機能
不全を持つ糖尿病患者、低アルドステロン血症を持つ患
者及びアディソン病の患者に特に頻繁に観察される。高
カリウム血症は、カリウムの腎排泄を低減させるカリウ
ム保持性利尿薬、例えばスピロノラクトン、トリアムテ
レンまたはアミロライドなどを原因として薬剤によって
も誘発され得る。極端な場合には、高カリウム血症は、
神経筋に関わる問題及び不整脈を招く恐れもあり、その
ため高カリウム血症の場合は低カリウム食が常に必要と
される。
【0003】しかし、腎機能不全に起因する高カリウム
血症を持つ糖尿病患者は、これまで、かれらに有害な治
療食中の炭水化物を置き換えるための甘味料としてはア
セスルファムのカリウム塩しか使用することができなか
った。
【0004】アセスルファム−K中のカリウムをナトリ
ウムで置き換えることはしばしば望ましくない。なぜな
らば、ある種の心臓血管障害、例えば高血圧症では、低
ナトリウム食が必要だからである。アルカリ土類金属、
例えばカルシウムまたはマグネシウムなどとのアセスル
ファム塩は甘味はあるが、幾らか金属性の後味があるそ
れらの甘味プロフィルの故に、アセスルファム塩のカリ
ウムカチオンの代替物としては適していない。他の金属
カチオンは、“おいしさ”に限りがあるため最初から問
題とならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、化合物“ア
セスルファム”の甘味料としての商業的な成功に寄与し
た味及び化学的性質を損ねることなく、薬理学的及び毒
物学的に安全なカチオン、できれば非金属性カチオンに
よってアセスルファム塩のカリウムカチオンを置き換え
ることが本発明の課題であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、非金属カチ
オン及びアセスルファムアニオンを──適当ならば結晶
水との組み合わせで──含む化合物によって達成され
る。
【0007】アンモニウムカチオンは、薬理学的かつ毒
物学的に安全な非金属カチオンとして知られている。米
国食品医薬局(FDA) は、様々なアンモニウム塩、例えば
重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、水酸化アンモニウム、並びに一塩基性及び二塩基
性リン酸アンモニウムなどを米国において食品添加物と
して既に許可している(Fed. Regist. 1983, 48, 224,
52438-40) 。加えて、グリチルリチン酸アンモニウム
も、食品の甘味料として久しく使用されている(M.K. C
ook, Flavour Ind. 1970, 1, 12, 831-2 参照) 。
【0008】驚くべきことに、アセスルファムアンモニ
ウム塩が、アセスルファムカリウム塩と全く変わらない
心地よい甘味を有することがここに見出された。アセス
ルファムアンモニウム塩は、驚くべきことに、全くアセ
スルファムカリウム塩と変わらない甘味プロフィル及び
甘味力を有する。広範囲な味覚試験において、アセスル
ファムアンモニウムとアセスルファムカリウムの間には
何の違いも試験者によって見出されなかった。驚くべき
ことに、アセスルファムアンモニウム塩は、例えば塩化
アンモニウム塩のような辛味乃至苦みがなく、また例え
ば酢酸アンモニウム塩のように吸湿性でもない。それゆ
え、驚くべきことに、アセスルファムアンモニウム塩
は、その取り扱い性、甘味力及び味覚プロフィルに関し
てアセスルファムカリウム塩と同じ望ましい性質を有す
る。それゆえ、アセスルファムアンモニウム塩は、腎機
能不全に必要な低カリウム食における甘味料として、ア
セスルファムカリウムの適当な代替物として使用するこ
とができる。
【0009】その製造のためには、アセスルファムアニ
オンに相当する酸であって、欧州特許出願公開(EP-A)第
0 155 634 号に記載の方法によって製造することができ
る出発物質であるアセスルファム- Hをアンモニアと反
応させ、酸- 塩基反応においてアセスルファムアンモニ
ウム塩を得る。なお、この際、アンモニアは、溶剤、例
えば水またはアルコール中に溶解させた状態で導入され
る。この場合、酸としてのアセスルファム- H及び塩基
としてのアンモニアが互いに反応する。上記製造におい
て水を溶剤として使用した場合は、水を蒸発除去した後
にアセスルファムアンモニウムを結晶化によって単離す
る。アルコール、特にメタノールまたはエタノールを溶
剤として使用した場合は、酸のアセスルファム- Hをア
ルコール性アンモニア溶液に加えると、直ぐにアセスル
ファムアンモニウム塩が晶出し、これは簡単な濾過によ
って単離することができる。
【0010】
【化1】 また別の方法としては、アセスルファム- Hを、炭酸ア
ンモニウム(NH4)2CO3または重炭酸アンモニウム(NH4)HC
O3 と反応させて、対応するアセスルファムアンモニウ
ム塩を得ることもできる。この場合は、アセスルファム
- Hが酸として反応し、そして上記炭酸アンモニウムま
たは重炭酸アンモニウムの炭酸塩または重炭酸塩が塩基
として反応して、CO2 を発生する。
【0011】
【化2】 アセスルファムアンモニウム塩の結晶構造はX線構造分
析によって求めた。アセスルファムアンモニウム塩は斜
方晶系の結晶からなり、そのアンモニウムカチオンは、
アセスルファム- Kのカリウムカチオンと同じように
(E.F. Paulus, Acta Cryst. 1975, B31, 1191) 、アセ
スルファム配位子の負に帯電した窒素原子によって錯化
されている。その様子を以下に示す。
【0012】
【化3】 本発明を、以下、典型的な態様によってより詳細に説明
する。
【0013】
【実施例】例1 蒸留水50ml量中に、アセスルファム- H 100mmol (16.3
g) を溶解した。pH値は0.5 となった。次いで、pH値が
7.3 になるまでこの溶液に25%濃度アンモニア水を加え
た。そしてこの反応混合物を減圧下に濃縮した。無色の
非吸湿性の結晶が100 %の収率で得られた。 例2 アセスルファム- H 100mmol(16.3 g) を、20%濃度の
メタノール性アンモニア溶液100ml に加えた。直ぐにア
セスルファムアンモニウム塩が無色の結晶の形で晶出し
た。この結晶を、濾過によってメタノール性アンモニア
溶液から分離した。
【0014】例1及び2に従い製造されたアセスルファ
ムアンモニウム塩について以下の分光分析データが得ら
れた。 60-MHz-1H-NMR (d6-DMSO):δ(ppm) = 2.1 (s, 3H, CH
3), 5.6 (s, 1H, CH), 7.5 (s, 4H,アンモニウム)
フロントページの続き (72)発明者 アンドレアス・ブルガルト ドイツ連邦共和国、フランクフルト・ア ム・マイン、ホルテンジーエンリング、18 Fターム(参考) 4B047 LB08 LG14 LP16 4C083 AC862 CC41 EE31 FF01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非金属カチオン及びアセスルファムアニ
    オン、及び場合によっては追加的に結晶水を含む化合
    物。
  2. 【請求項2】 非金属カチオンがアンモニウムカチオン
    である、請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 アセスルファムアンモニウム塩であり、
    かつそのアセスルファム:アンモニウムの化学量論的組
    成が0.9 〜1.1 の範囲である、請求項1または2の化合
    物。
  4. 【請求項4】 イオン性化合物である、請求項1〜3の
    いずれか一つの化合物。
  5. 【請求項5】 溶剤中に可溶性のアセスルファム- H
    を、非金属性カチオンの塩基性前駆体と反応させること
    による、請求項1〜4のいずれか一つの化合物を製造す
    る方法。
  6. 【請求項6】 非金属性カチオンの前駆体が、アンモニ
    アまたは炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモニウムで
    ある、請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 溶剤が、水及び/または水と混和性の有
    機溶剤である、請求項5または6の方法。
  8. 【請求項8】 食品または飲料の甘味付けを行うため
    に、請求項1〜4のいずれか一つの化合物を使用する方
    法。
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