JP2002361431A - スパッタ除去用リーマ及びそれを用いた溶接トーチのスパッタ除去装置 - Google Patents

スパッタ除去用リーマ及びそれを用いた溶接トーチのスパッタ除去装置

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JP2002361431A
JP2002361431A JP2001175971A JP2001175971A JP2002361431A JP 2002361431 A JP2002361431 A JP 2002361431A JP 2001175971 A JP2001175971 A JP 2001175971A JP 2001175971 A JP2001175971 A JP 2001175971A JP 2002361431 A JP2002361431 A JP 2002361431A
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Koji Hirota
弘司 広田
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Fuji Heavy Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/32Accessories
    • B23K9/328Cleaning of weld torches, i.e. removing weld-spatter; Preventing weld-spatter, e.g. applying anti-adhesives

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高い位置決め精度を要求することなく、簡単な
構造でスパッタ除去作業を自動的に行なうことができる
ようにする。 【解決手段】モータ22にて回転自在に立設されている
スパッタ除去用リーマ23の上部に設けたリーマ部23
cが、その中途から上方へ縮径するテーパ状に形成され
ており、溶接ロボットに連設されているトーチ本体4の
先端に設けられているガスノズル9を、リーマ部23c
の直上から下降させて挿入するに際し、リーマ部23c
の軸心に対してガスノズル9の軸心が多少ずれていて
も、リーマ部23cの先部がテーパ状に形成されている
ため、リーマ部23cの先端をガスノズル9内に形成さ
れているガス供給空間に挿通することができる。スパッ
タ除去用リーマ23はスピードコントロールモータ22
にて回転されており、ガス供給空間に付着されているス
パッタを除去しながら挿通され、挿通されるに従いガス
ノズル9の内周がリーマ部23cのテーパ面にガイドさ
れて軸心が一致する方向へ移動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスノズル内周と
溶接チップ外周とに付着したスパッタを除去するスパッ
タ除去用リーマ及びそれを用いた溶接トーチのスパッタ
除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭酸ガスシールドアーク溶接等、
アークの変動に伴い溶融金属が多く飛散する溶接では、
溶接チップの外周やガスノズルの内周にスパッタ片(溶
接ワイヤの飛散金属粒)が付着してシールドガスの円滑
な供給が妨げられ、ガスの流れに乱れが発生し、溶接不
良を引き起こす原因となる。従って、一定の溶接時間ご
とに、溶接チップの外周やガスノズルの内周に付着した
スパッタ片を除去するノズル清掃作業を行う必要がある
が、手作業では除去作業に手間がかかり、その間アーク
溶接を停止させておかなければならないため、作業効率
が低下してしまう問題がある。
【0003】そのため、スパッタ除去作業を自動化する
技術が種々提案されている。例えば特開平8-2504
5号(特許第2855253号)公報には、回転する金属
ブラシを溶接トーチのガスノズルとその内部の溶接チッ
プとの間に形成されたガス供給空間に挿入し、この金属
ブラシの回転により、ガスノズルの内周及び溶接チップ
の外周に付着したスパッタを除去する技術が開示されて
いる。しかし、金属ブラシは、繰り返しの使用で、へた
りが発生したり、摩耗する等、耐久性上問題がある。
【0004】これに対処するに、金属ブラシに代えて、
円筒状に形成されたスパッタ除去用リーマを採用し、こ
のスパッタ除去用リーマを回転させながら、溶接トーチ
のガスノズルと溶接チップとの間隙部に挿入させること
で、スパッタを除去する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回転するス
パッタ除去用リーマを、溶接トーチのガスノズルと溶接
チップとの間に形成されたガス供給空間に挿入するに際
し、かなりの精度で位置決めしないと、挿入時にスパッ
タ除去用リーマの先端がガスノズルの内周や溶接チップ
の外周に接触し、これらの部位に損傷を与えてしまうこ
とになる。そのため、従来は、ガスノズルをクランプし
て所定に位置決めした後、ガス供給空間にスパッタ除去
用リーマを挿通するようにしていた。
【0006】しかし、この技術では、ガスノズルをクラ
ンプする装置を別途必要とするため、構造が複雑化し、
コスト高となってしまう。
【0007】又、スパッタ除去作業中、スパッタ除去用
リーマに穿設されている溶接チップ逃げ用穴部に、スパ
ッタが堆積するため、このチップ逃げ用穴部に堆積する
スパッタを定期的に除去する作業が必要となり、スパッ
タ除去リーマのメンテナンスが煩雑化する不都合があ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、高い位置決め
精度を要求することなく、簡単な構造でスパッタ除去作
業を行なうことができると共に、スパッタ除去用リーマ
内にスパッタが堆積し難く、メンテナンスの容易なスパ
ッタ除去用リーマ及びそれを用いた溶接トーチのスパッ
タ除去装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によるスパッタ除去用リーマは、軸中心に形成さ
れると共に溶接トーチに設けた溶接チップよりも大径で
且つ上記溶接チップと該溶接チップの先端から突出する
溶接ワイヤとの干渉を回避する深さを有するチップ逃げ
用穴部と、上記溶接チップの外周に同軸的に配設された
ガスノズルの内周面に近接する径を有するリーマ部と、
上記リーマ部に穿設されたスリット部とを備え、上記リ
ーマ部の少なくとも上部が、基部側から先端方向へ縮径
されるテーパ状に形成されていることを特徴とする。
【0010】このような構成では、スパッタ除去作業を
行なうに際し、溶接トーチのガスノズル先端を、スパッ
タ除去用リーマの中心軸上に対設し、次いでこのガスノ
ズルとスパッタ除去用リーマとを近接させる。このと
き、ガスノズルの軸心とスパッタ除去用リーマの軸心と
が若干ずれた場合であっても、スパッタ除去用リーマの
リーマ部が基部側から先端方向へ縮径されるテーパ状に
形成されているので、ガス供給空間にスパッタ除去用リ
ーマの先端を挿入させることができ、又挿入後は、ガス
ノズルの内周がリーマ部のテーパ面にガイドされて、互
いの軸心が一致する方向へ修正される。
【0011】この場合、好ましくは、上記チップ逃げ用
穴部の底部に側方から吹き抜け孔が穿設されていること
を特徴とする。
【0012】又、本発明による第1の溶接トーチのスパ
ッタ除去装置は、上記スパッタ除去用リーマがモータに
連設されて回転自在に支持されていると共に、上記スパ
ッタ除去用リーマの外周に、該スパッタ除去用リーマの
基部から先端方向へエアを吹き出すエアノズルが配設さ
れていることを特徴とする。
【0013】このような構成では、スパッタ除去用リー
マをモータにて回転させ、溶接トーチの先端に形成され
ているガス供給空間に付着されているスパッタを除去す
るに際し、除去したスパッタ片は、スパッタ除去用リー
マの基部から先端方向へ吹き出されているエアにより飛
散されるため、ガス供給空間内がスパッタ片で目詰まり
することはない。
【0014】又、本発明による第2の溶接トーチのスパ
ッタ除去装置は、上記スパッタ除去用リーマがモータに
連設されて回転自在に支持されていると共に、上記スパ
ッタ除去用リーマの外周に、上記吹き抜け孔の方向へエ
アを吹き出すエアノズルが配設されていることを特徴と
する。
【0015】このような構成では、スパッタ除去用リー
マをモータにて回転させ、溶接トーチの先端に形成され
ているガス供給空間に付着されているスパッタを除去す
るに際し、スパッタ除去用リーマの軸中心に形成されて
いるチップ逃げ用穴部の底部に堆積するスパッタ片は、
外部から吹き抜け孔の方向へ吹き付けられているエアに
より、他方の吹き抜け孔から外部へ吹き出される。
【0016】この場合、好ましくは、上記モータがスピ
ードコントロールモータであり、コントロールユニット
ではモータ負荷が過大なときはモータ出力を低下させる
ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1、図2にスパッタ除去装置
の全体斜視図を示す。尚、図1は右側面を前方から見た
斜視図、図2は左側面を後方から見た斜視図である。
【0018】同図の符号1はスパッタ除去装置の作業ス
タンド、2は溶接ロボットの作業アームである。スパッ
タ除去装置の作業スタンド1は、溶接ロボットの稼働範
囲で、且つ溶接作業に支障を来さない位置に設置されて
いる。溶接ロボットの作業アーム2先端に設けた手首部
2aには、炭酸ガスシールドアーク溶接用の溶接トーチ
3を構成するトーチ本体4が固設されている。
【0019】図8、図9に示すように、トーチ本体4の
先端に、チップホルダ5を介して溶接電極である溶接チ
ップ6の後端が螺入されて固定されている。この溶接チ
ップ6の後部には、チップホルダ5よりも外径の若干小
さい六角ナット部6aが形成され、そこから図の下方
へ、六角ナット部6aよりも細径の円柱部6bが延出さ
れている。
【0020】又、チップホルダ5の上部に絶縁筒7とオ
リフィス8とが外装され、このオリフィス8の下端面8
aが、チップホルダ5の下端よりもやや後退した位置に
配設されている。更に、この絶縁筒7の外周にガスノズ
ル9の上端が装着固定されている。このガスノズル9は
下方へ延出されて溶接チップ6の外周を囲繞しており、
この溶接チップ6の外周とガスノズル9の内周とでガス
供給空間10が形成されている。
【0021】更に、オリフィス8の上部軸周にガス噴出
口8bが複数穿設されている。このガス噴出口8bはチ
ップホルダ5に穿設されているガス導入通路(図示せず)
に連通されており、このガス導入通路を経てガス噴出口
8bからシールドガスである炭酸ガスが噴出される。こ
のガス噴出口8bから噴出された炭酸ガスはガス供給空
間10を経てガスノズル9の開口端から噴出される。ア
ーク溶接作業中に、このガスノズル9から炭酸ガスを、
図示しないワークに形成された溶接池に向かって噴射す
ることで、この溶接池に滞留する溶融金属が外気から遮
断される。
【0022】又、溶接チップ6の下端の軸中心部から溶
接ワイヤ11が所定長さ突出されている。この溶接ワイ
ヤ11は、外部に設けた図示しないリールに巻回されて
おり、溶接チップ6、及びチップホルダ5の軸中心部に
穿設されているワイヤ供給通路12を介して供給され
る。
【0023】次に、スパッタ除去装置の構成について説
明する。図1、図2に示すように、スパッタ除去装置を
構成する作業スタンド1の上部に除去作業テーブル21
が固設されており、この除去作業テーブル21の下面に
スピードコントロールモータ22が固設されている。こ
のスピードコントロールモータ22は図示しないコント
ローラから出力される電圧により回転数が可変設定可能
であり、本実施の形態ではスピードコントロールモータ
22に負荷センサが併設されており、この負荷センサに
よりモータ負荷を監視し、過大な負荷が検出されたとき
は、モータ回転数を負荷に応じて低下させる。
【0024】又、スピードコントロールモータ22のス
ピンドル22aが除去作業テーブル21に穿設されてい
る逃げ孔21aを貫通して、除去作業テーブル21の上
面に突出されている。
【0025】このスピンドル22aの先端に外周が六角
形の取付け部22bが形成され、この取付け部22b
に、スパッタ除去用リーマ23の基部23aに形成され
た、取付け部22bに対応する形状の取付け凹部23b
が装着され、ねじ35により抜け止めされている。
【0026】スパッタ除去用リーマ23は溶接トーチ3
の溶接チップ6とガスノズル9との間に形成されたガス
供給空間10に挿通して、このガス供給空間10内に付
着されているスパッタを除去するもので、ガス供給空間
10に挿通されるリーマ部23cが基部23aから上方
へ一体的に延出されている。
【0027】このリーマ部23cの軸中心には、先端側
から所定深さのチップ逃げ用穴部24が穿設されてい
る。このチップ逃げ用穴部24の内径は溶接トーチ3に
設けられたチップホルダ5の外径よりもやや大きく形成
されている。リーマ部23cをガス供給空間10に挿通
すると、その先端がオリフィス8の下端面8aに当接さ
れて、挿入方向が位置決めされる。上記チップ逃げ用穴
部24は、スパッタ除去用リーマ23の先端がオリフィ
ス8の下端面8aに当接したとき、溶接チップ6の下
端、及びこの下端面から突出されている溶接ワイヤ11
の下端との接触を回避することの可能な深さに設定され
ている。
【0028】又、このスパッタ除去用リーマ23のリー
マ部23cの外周に、その中途から上下方向へ、縮径さ
れたテーパ面26a,26bが形成されており、このテ
ーパ面26a,26bの互いに接合する大径部23dの
外径が、ガスノズル9の内径よりもやや小径の大きさに
形成されている。更に、リーマ部23cに、チップ逃げ
用穴部24側へ貫通するスリット部25が、軸方向に沿
って複数(本実施の形態では4カ所)等間隔に穿設され
ている。
【0029】更に、リーマ部23cの基部23a側で、
チップ逃げ用穴部24の底面に対応する部位に、側方か
ら吹き抜け孔27が、等間隔毎に複数(本実施の形態で
は4カ所)穿設されている。
【0030】一方、除去作業テーブル21上には、2本
の可撓エア管28,29が延出されている。この各可撓
エア管28,29はエア電磁弁30から延出されてお
り、このエア電磁弁30に、エア圧を一定に調圧するエ
アレギュレータ31がエアチューブ32を介して連通さ
れており、このエアレギュレータ31が、工場設備のエ
ア配管(図示せず)にエアホース33を介して接続され
ている。
【0031】図3〜図5に示すように、一方の可撓エア
管28のエアノズル28aが、スパッタ除去用リーマ2
3のリーマ部23cの吹き抜け孔27が穿設されている
部位に、側方から近接されている。又、他方の可撓エア
管29のエアノズル29aが、スパッタ除去用リーマ2
3の基部23a側からリーマ部23cの先端方向へ指向
された状態で配設されている。尚、図示しないが、各可
撓エア管28,29はクリップ等を介して除去作業テー
ブル21、作業スタンド1に固定されている。
【0032】スピードコントロールモータ22の回転数
制御、エア電磁弁30のON/OFFは、溶接ロボット
の動作を制御するロボット制御ユニット(図示せず)に
て行なわれる。尚、エア電磁弁30は、ロボット制御ユ
ニットからのON信号にて開弁動作される。又、ロボッ
ト制御ユニットでは、溶接ロボットの溶接作業時間をカ
ウントし、このカウント値が所定値に達したとき、溶接
作業を中断し、或いは溶接作業工程が終了した後に、ス
パッタ除去作業を実行する。
【0033】次に、このような構成によるスパッタ除去
装置を用いて溶接トーチ3の先端部に付着されているス
パッタ片を除去する作業について説明する。
【0034】ロボット制御ユニットにて、カウントした
溶接作業時間が所定時間に達したとき、溶接作業を一時
中断し、或いは、1製品に対する溶接作業工程が終了し
た後、次の溶接作業を一時中断して、スパッタ除去作業
を実行する。
【0035】その際、先ず、予めティーチングされてい
る動作に従い、溶接ロボットに設けた作業アーム2に手
首部2aを介して固設されている溶接トーチ3の先端
を、除去作業テーブル21に立設されているスパッタ除
去用リーマ23の直上方に臨ませる。
【0036】このとき、このスパッタ除去用リーマ23
の基部23aにスピンドル22aを装着するスピードコ
ントロールモータ22とエア電磁弁30とに対し、駆動
信号が出力されており、スピードコントロールモータ2
2がスパッタ除去用リーマ23を定速回転させていると
共に、エア電磁弁30をON動作させて、各可撓エア管
28,29側へエアが供給される。可撓エア管29に供
給されたエアはエアノズル29aから、リーマ部23c
の外周に沿って下から上方へ吹き出される。一方、可撓
エア管28に供給されたエアはエアノズル28aから、
リーマ部23cの下部に穿設されている吹き抜け孔27
の方向へ吹き出される。
【0037】次いで、溶接トーチ3の先端を、この溶接
トーチ3の先端に設けられているガスノズル9の軸心
が、スパッタ除去用リーマ23の軸心にほぼ一致されて
いる状態で下降させ(図3の状態)、ガスノズル9の開
口端を、スパッタ除去用リーマ23のリーマ部23cの
上端に挿通させる。
【0038】すると、リーマ部23cの上端が、ガスノ
ズル9の内周面9aと、このガスノズル9の軸心に臨ま
されている溶接チップ6の円柱部6bの外周とで形成さ
れたガス供給空間10に臨まされる。
【0039】このとき、スパッタ除去用リーマ23の先
端外周がガスノズル9の内周面9aよりも小径で、しか
もチップ逃げ用穴部24の内径が、溶接チップ6の六角
ナット部6aよりも大径に形成されているため、スパッ
タ除去用リーマ23の軸心に対し、ガスノズル9の軸心
が多少ずれていても、或いはやや傾斜されていても、軸
方向のずれに対しての許容範囲内であれば、ガスノズル
9の開口端をスパッタ除去用リーマ23の上端に接触さ
せることなく、スパッタ除去用リーマ23の上端に対し
てガス供給空間10をスムーズに挿通させることができ
る。
【0040】そして、ガス供給空間10をスパッタ除去
用リーマ23のリーマ部23cに挿入させると、このス
パッタ除去用リーマ23が、スピードコントロールモー
タ22の駆動力により回転しているため、リーマ部23
cがガス供給空間10に付着されているスパッタを除去
しながら、このガス供給空間10の深部へ次第に挿入さ
れる。
【0041】このとき、リーマ部23cの外周が先端か
ら中途方向へ拡径するテーパ面26aを有しているた
め、リーマ部23cの先端がガス供給空間10の深部へ
移動するに従い、ガスノズル9の内周面9aがリーマ部
23cのテーパ面36aにガイドされて軸心が次第に一
致されるため、スパッタ除去作業中の軸ブレを最小限に
抑えることができる。
【0042】そして、リーマ部23cに形成されている
スリット部25がガス供給空間10に臨まされると、こ
のスリット部25のエッジにてガスノズル9の内周面9
a、及び溶接チップ6の外周に付着されているスパッタ
片が剥離され、このスパッタ片の一部がリーマ部23c
の外周に沿って落下し、残りのスパッタ片がチップ逃げ
用穴部24の底部に落下する。
【0043】リーマ部23cの外周には、可撓エア管2
9のエアノズル29aから噴出するエアが吹き付けられ
ているため、このエアによりスパッタ片が飛散される。
従って、リーマ部23cの外周とガスノズル9の内周面
9aとの間にスパッタ片が詰まり難くなり、スピードコ
ントロールモータ22に目詰まりによる異常な負荷が印
加され難くなる。
【0044】又、チップ逃げ用穴部24の底部に落下
し、或いは落下しようとするスパッタ片は、その側方に
穿設されている吹き抜け孔27に対し、可撓エア管28
のエアノズル28aからエアが吹き付けられているた
め、チップ逃げ用穴部24内に落下されるスパッタ片
は、他方の吹き抜け孔27から外方へ飛散される。その
結果、チップ逃げ用穴部24にスパッタ片が堆積し難く
なり、スパッタ除去用リーマ23のメンテナンスが容易
になる。
【0045】又、本実施の形態ではスピードコントロー
ルモータ22に印加する電圧をモニタしており、スパッ
タ除去用リーマ23にかかる負荷が急激に増大して、電
圧値が急激に上昇した場合は、スピードコントロールモ
ータ22の回転数を低下させるようにフィードバック制
御している。従って、スパッタ除去用リーマ23に過大
な負荷が加えられた場合には、スピードコントロールモ
ータ22の回転数が直ちに低下されるため、ガスノズル
9に加えられる反力が減衰され、ガスノズル9の離脱方
向への移動が抑制される。その結果、従来のように、ス
パッタ除去作業の際に、ガスノズル9(或いは溶接トー
チ3)をクランプする必要がなくなり、装置全体の構造
を簡素化することが可能となる。
【0046】そして、スパッタ除去用リーマ23の上端
が、ガス供給空間10の深部に配設されているオリフィ
ス8の下端面8aに当接したところで、溶接ロボットに
よる溶接トーチ3の下降動作を停止させ、次いで、上方
への移動に転じて、ガスノズル9をスパッタ除去用リー
マ23のリーマ部23cから離脱し、溶接ロボットを通
常の溶接作業へ復帰させる。
【0047】このように、本実施の形態によれば、所定
溶接作業時間毎にスパッタ除去作業を自動的に行なうよ
うにしたので、溶接ロボットの連続稼働時間を飛躍的に
延ばすことができる。
【0048】又、スパッタ除去用リーマ23に設けたリ
ーマ部23cの上部に、上方へ縮径するテーパ面26a
を形成したので、ガスノズル9の内周面9aと溶接チッ
プ6の円柱部6bの外周との間に形成されたガス供給空
間10の開口端を、リーマ部23cの上端に挿通させる
際に、ガスノズル9の軸心がスパッタ除去用リーマ23
の軸心に対して多少ずれた場合であっても、スムーズに
挿通することが可能になるため、高い位置決め精度が要
求されず、溶接ロボットに対するティーチングで十分に
位置決めが可能となり、作業性が向上する。
【0049】更に、ガス供給空間10を挿入するに従
い、ガスノズル9の内周面9aがリーマ部23cのテー
パ面26aにガイドされて、ガスノズル9の軸心がリー
マ部23cの軸心に一致する方向へ修正されるため、ス
パッタ除去作業中の軸ブレを最小限に抑えることができ
る。
【0050】又、スパッタ除去作業中は、リーマ部23
cの外周、及びチップ逃げ用穴部24に対して外部から
エアを吹き付けているため、リーマ部23cの外周とガ
スノズル9の内周面9aとの間にスパッタ片が詰まり難
くなり、更に、チップ逃げ用穴部24にスパッタ片が堆
積し難くなるため、メンテナンスが容易となる。
【0051】更に、スパッタ除去作業中に、スパッタ除
去用リーマ23に過大な負荷が印加された場合には、ス
ピードコントロールモータ22の回転数を低下させるよ
うにしたので、そのときの反力でガスノズル9が離脱す
る方向へ移動することがなくなり、その結果、従来のよ
うな溶接トーチ3をクランプする機構が不要となり、装
置全体の構造を簡素化することができる。
【0052】尚、本発明は上述した実施の形態に限るも
のではなく、例えば、スパッタ除去用リーマ23の上端
面を鋸歯状に凹凸形成させるようにしても良く、上端面
を鋸歯状形成することで、スパッタをより効率よく除去
することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
高い位置決め精度を要求することなく、簡単な構造でス
パッタ除去作業を行なうことができる。又、スパッタ除
去用リーマ内にスパッタが堆積し難くなり、メンテナン
スが容易になる。更に、スパッタ除去用リーマに過大な
負荷が加えられた場合には、スパッタ除去用リーマの回
転を低下させるようにしたので、ガスノズルの離脱方向
への移動が抑制され、従って、スパッタ除去作業の際に
ガスノズル側をクランプする必要がなくなり、装置全体
を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパッタ除去装置の右斜め前方から見た全体斜
視図
【図2】スパッタ除去装置の左斜め後方から見た全体斜
視図
【図3】スパッタ除去用リーマにガスノズルを挿入する
前の図2に相当する角度から見た要部拡大図
【図4】スパッタ除去用リーマにガスノズルを挿入した
状態の要部拡大図
【図5】スパッタ除去用リーマにガスノズルを挿入する
前の図1に相当する角度から見た要部拡大図
【図6】スパッタ除去用リーマの斜視図
【図7】スパッタ除去用リーマの縦断面斜視図
【図8】スパッタ除去用リーマにガスノズルを挿入した
状態の一部断面斜視図
【図9】スパッタ除去用リーマにガスノズルを挿入した
状態の縦断面図
【符号の説明】
3 溶接トーチ 6 溶接チップ 9 ガスノズル 11 溶接ワイヤ 22 スピードコントロールモータ 23 スパッタ除去用リーマ 23c リーマ部 25 スリット部 26a テーパ面 27 吹き抜け孔 28,29 可撓エア管 28a,29a エアノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸中心に形成されると共に溶接トーチに設
    けた溶接チップよりも大径で且つ上記溶接チップと該溶
    接チップの先端から突出する溶接ワイヤとの干渉を回避
    する深さを有するチップ逃げ用穴部と、 上記溶接チップの外周に同軸的に配設されたガスノズル
    の内周面に近接する径を有するリーマ部と、 上記リーマ部に穿設されたスリット部とを備え、 上記リーマ部の少なくとも上部が、基部側から先端方向
    へ縮径されるテーパ状に形成されていることを特徴とす
    るスパッタ除去用リーマ。
  2. 【請求項2】上記チップ逃げ用穴部の底部に側方から吹
    き抜け孔が穿設されていることを特徴とする請求項1記
    載のスパッタ除去用リーマ。
  3. 【請求項3】請求項1記載のスパッタ除去用リーマを用
    いた溶接トーチのスパッタ除去装置において、 上記スパッタ除去用リーマがモータに連設されて回転自
    在に支持されていると共に、 上記スパッタ除去用リーマの外周に、該スパッタ除去用
    リーマの基部から先端方向へエアを吹き出すエアノズル
    が配設されていることを特徴とする溶接トーチのスパッ
    タ除去装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載のスパッタ除去用リーマを用
    いた溶接トーチのスパッタ除去装置において、 上記スパッタ除去用リーマがモータに連設されて回転自
    在に支持されていると共に、 上記スパッタ除去用リーマの外周に、上記吹き抜け孔の
    方向へエアを吹き出すエアノズルが配設されていること
    を特徴とする溶接トーチのスパッタ除去装置。
  5. 【請求項5】上記モータがスピードコントロールモータ
    であり、 コントロールユニットではモータ負荷が過大なときはモ
    ータ出力を低下させることを特徴とする請求項3或いは
    4記載の溶接トーチのスパッタ除去装置。
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