JP2002359912A - 回路体および該回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス - Google Patents

回路体および該回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス

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JP2002359912A
JP2002359912A JP2001163226A JP2001163226A JP2002359912A JP 2002359912 A JP2002359912 A JP 2002359912A JP 2001163226 A JP2001163226 A JP 2001163226A JP 2001163226 A JP2001163226 A JP 2001163226A JP 2002359912 A JP2002359912 A JP 2002359912A
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wire group
conductive resin
circuit
opening
wire
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JP2001163226A
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Noriko Kobayashi
紀子 小林
Shinji Kawakita
伸二 川北
Yuji Saka
雄次 阪
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線をクロス配線した回路体の接続信頼性を
高める。 【解決手段】 第1電線群W1と第2電線群W2とをX
−Y方向にクロス配線して、所要の交差位置Pで接続し
て分岐回路を形成している回路体10において、芯線の
みの単芯線からなる第1電線群W1と第2電線群W2と
を基板11を介して上記X−Y方向にクロス配線し、所
要の交差位置Pには上記絶縁板に開口12をあけてお
り、上記基板11の開口12に導電性樹脂15を充填し
て、第1電線群W1と第2電線群W2の単芯線w1、w
2を、上記導電性樹脂15を介して、あるいは単芯線w
1、w2同士を接触させると共に導電性樹脂15を介し
て接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路体および該回路
体を備えた自動車用ジャンクションボックスに関し、特
に、電線群をX−Y方向にクロス配線し、所要の交差位
置で接続して分岐回路を構成するものにおいて、上記交
差位置での接続構造を改良するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に搭載されるジャンクショ
ンボックスの内部に収容される回路体は、導電性金属板
を回路形状に金型で打抜加工したバスバーを絶縁樹脂製
の基板上に固定して形成している場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記絶縁板上にバスバ
ーを固定して回路体を形成する場合、バスバーを形成す
るための金型製作費が高価となるため、容易に回路変更
できない問題がある。また、回路形状に金属板を打ち抜
くと、回路部以外の部分は廃棄しなければならず、無駄
が多くなって、その分、コスト増になる。さらに、バス
バーを絶縁板に固定するため、絶縁基板よりリブを突設
し、このリブをバスバーに穿設している穴を挿入した
後、リブを加締めて固定しているため、絶縁板へのバス
バーの固定に手数がかかる問題がある。
【0004】上記バスバーに代えて、安価な電線を絶縁
板上に布線し、該電線に圧接端子を圧接接続させ、異層
の圧接端子同士を中継端子を介して接続することによ
り、複数の回路体を積層する方法や、絶縁板上で電線同
士を直接溶接する方法が提案されている。
【0005】しかしながら、電線に圧接端子を圧接接続
させる場合には、別部品の圧接端子や中継端子が必要と
なると共に、電線に圧接端子を圧接接続する作業も必要
となる。また、電線の導体同士を直接溶接する方法とし
ては、超音波溶接、抵抗溶接、レーザー溶接、機械的接
続等の方法があるが、いずれも絶縁被覆が存在している
場合には導体同士の溶接が容易でなく、電気接続信頼性
の点でも問題がある。そのため、絶縁被覆を予め皮剥ぎ
して導体を露出させておく前工程が必要となる。また、
絶縁被覆がない単芯線のみの裸電線を用いると皮剥ぎの
必要はないが、単芯線を絶縁するために単芯線の配線側
を更に絶縁板で閉鎖しなければならず、別体の絶縁板が
必要なためコスト増になると共に、積層状態での高さが
大となり、ジャンクションボックスが大型化する問題が
ある。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、特に、ジャンクションボックス等の電気接続箱に
積層配置される回路体の導体を電線等の配線材で構成す
る場合において、圧接端子や中継端子を介することな
く、また、前工程で配線材の絶縁被覆を剥離して芯線を
露出させておくことなく、配線材の導体同士を簡単に接
続できるようにすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、第1電線群と第2電線群とをX−Y方向
にクロス配線して、所要の交差位置で接続して分岐回路
を形成している回路体において、上記第1電線群と第2
電線群として芯線のみからなる単芯線を用い、これら第
1電線群と第2電線群とを絶縁板を介して上記X−Y方
向にクロス配線し、所要の交差位置には上記絶縁板に開
口をあけており、上記絶縁板の開口に導電性樹脂を充填
して、第1電線群と第2電線群の単芯線を、上記導電性
樹脂を介して、あるいは単芯線同士を接触させると共に
導電性樹脂を介して接続していることを特徴とする回路
体を提供している。
【0008】上記構成の回路体は、配線材として絶縁被
覆のない単芯線を用いて、絶縁板を介在させてX−Y方
向にクロス配線し、電線群の所要交差位置では絶縁板の
開口に導電性樹脂を充填することにより、導電性樹脂を
介して、あるいは、充填圧により単芯線同士も接触させ
て電気接続している。このように、単芯線同士の接触に
よる電気接続と、導電性樹脂を介しての電気接続の両方
を得ることができ、電気接続信頼性を高めることができ
る。また、単芯線同士が接触しなくとも、両方の単芯線
の外周面に導電性樹脂が接触することにより、導電性樹
脂のみを介しても電気接続がなされる。従って、単芯線
同士の直接接触が不十分であっても、各単芯線が導電性
樹脂と接触することにより、該導電性樹脂を介して第1
電線群と第2電線群との電気的接続を得ることができ、
単芯線同士の接触不具合を補い、容易かつ確実に電気接
続を得ることができる。さらに、単芯線の交差位置の外
周を導電性樹脂で被覆した状態となるため、単芯線の交
差位置が外部に露出せず、外部干渉による単芯線同士の
離反を防止でき、電気接続信頼性を高めることができ
る。なお、絶縁板またはケース内面に隣り合う単芯線同
士の絶縁用のリブを設けてもよい。
【0009】上記開口に充填する導電性樹脂は、開口へ
の嵌合部を突設したチップとして成形しており、絶縁板
の両面から開口に上下一対のチップを嵌合させて、上記
単芯線同士を接触させると共にチップの嵌合部先端面を
当接させている。其の際、当接状態を確保するため、導
線性接着剤を介して接着したり、溶着等で接合すること
が好ましい。また、上記チップの嵌合部先端面には単芯
線を埋設する溝を設けると共に、埋設した単芯線が嵌合
部先端面から露出するように溝の深さを設定することが
好ましい。これにより、交差位置における単芯線同士
は、上下一対のチップの嵌合部先端面が接合した際に、
互いに押されて直接圧接すると共に、該チップを介して
導通することも可能となり、接触面積の拡大、即ち、接
続信頼性の向上を図ることができる。また、予め所要サ
イズのチップを大量生産しておくことができ、コスト低
減と接続作業の作業性向上を図ることもできる。
【0010】上記開口に充填する導電性樹脂は、上記単
芯線の交差位置を金型内に配置して、上記開口に溶融状
態の導電性樹脂を流し込んで成形してもよい。即ち、電
線群の所要交差位置を上下金型の間に配置して、金型の
キャビテイ内に導電性樹脂を注入することにより、絶縁
板の開口内に導電性樹脂を流しこんで、交差する単芯線
をモールドすると共に、単芯線同士も樹脂の注入圧で当
接させている。
【0011】さらに、本発明は、第1電線群と第2電線
群とをX−Y方向にクロス配線して、所要交差位置で接
続して分岐回路を形成している回路体において、上記第
1電線群と第2電線群として芯線のみからなる単芯線を
用い、これら第1電線群と第2電線群とを絶縁樹脂内に
上記X−Y方向にクロス配線してモールドして基板を形
成していると共に、上記接続させる交差位置のみ導電性
樹脂でモールドしており、上記基板の絶縁樹脂と導電性
樹脂とは二色成形で成形していることを特徴とする回路
体を提供している。
【0012】即ち、この回路体は、絶縁板を介してその
外面に電線をクロス配線するのではなく、クロス配線さ
れた電線を埋め込んだ基板を成形し、該成形時に、所要
交差位置に予め開口を設けておき、この開口に導電性樹
脂を充填することにより、接続する交差位置の両電線を
導電性樹脂で被覆している。従って、前記の回路体と異
なり、クロス配線された単芯線は、接続箇所も含めて絶
縁樹脂と導電性樹脂で二色成形された基板内にモールド
され、該基板の上下面から芯線が露出しない構成となる
ため、接続交差位置以外の単芯線を絶縁板を介在させて
絶縁する必要がなく、組み立て手数が省けると共に薄型
化することができ、積層配置した場合にジャンクション
ボックスの高さを低くすることができる。また、この回
路体も、接続する所要交差位置において、基板の開口を
通じての電線同士の直接接触による接続と、該開口に充
填された導電性樹脂を介しての接続とを得るため、電気
接続信頼性を高めることができる。
【0013】さらに、本発明は、ジャンクションボック
スに設けるコネクタ接続回路、ヒューズ接続回路、リレ
ー接続回路を分割して、コネクタモジュール、ヒューズ
モジュール、リレーモジュールとして別個に設け、これ
らモジュールの回路を接続するものにおいて、上記コネ
クタモジュールの回路に上記回路体を備えた自動車用ジ
ャンクションボックスを提供している。
【0014】上記構成とすると、作成費用が高くつくと
共に回路変更が容易でないバスバーを用いた回路体等に
代えて、上記回路体を用いることにより、電気接続信頼
性を低下させることなく、ジャンクションボックスの製
作コスト低減を図ることができる。また、各モジュール
に分割することにより、夫々の回路に仕様変更があれ
ば、対応するモジュールのみの仕様変更をすればよく、
さらに、回路変更に容易に対応することができる。
【0015】なお、上記導電性樹脂は、特開平10−2
37331号、特開平11−342522号に開示され
ているように、熱可塑性樹脂中で、銅、ニッケル、鉄等
からなる金属繊維を混入させたものと、鉛フリーハンダ
(低融点半田)とCu粉などの低融点合金を分散させた
導電性樹脂組成物からなる。
【0016】導電性の金属繊維が配合される熱可塑性樹
脂としては、プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、変
性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
アミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、
ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルサルフォン等の樹脂を単独あるいはブ
レンドして用いることが可能であり、特にアクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂が好適に用いられる。
【0017】上記熱可塑性樹脂に混同して分散させると
共にネットワーク状に接合させる低融点合金は、融点が
100℃以上、好ましくは200℃以上で、射出成形物
に溶融する合金を使用され、Sn−Pb系、Sn−Ag
−Pb系、Sn−Bi系、Sn−Bi−In系、Bi−
Pb系、Bi−Sn系、Sn−Cu系、Sn−Cu−N
i−P系、Sn−Ag系、Sn−Bi−Pb系、Sn−
In系のものが挙げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1乃至図4は第1実施形態に係る回路体
10を示し、絶縁樹脂からなる基板11を介してX方向
の第1電線群W1とY方向の第2電線群W2とをクロス
配線し、所要交差位置Pで第1電線群W1と第2電線群
W2の各電線w1、w2を接続して分岐回路を形成して
いる。この第1電線群W1と第2電線群W2には、いず
れも絶縁被覆していない芯線のみからなる単芯線を用い
ている。
【0019】上記基板11には、図3(A)に示すよう
に、接続する所要交差位置Pに予め円形の開口部12を
設けておき、図3(B)に示すように、該交差位置Pで
相対向して直交する単芯線w1、w2の開口部12内で
直接接触させると共に、図2に示すように、導電性樹脂
15を充填して単芯線w1とw2とを導電性樹脂15を
介して電気接続させている。
【0020】上記交差位置の開口部12への導電性樹脂
15の充填は、図4(A)に示すように、円形のキャビ
ティ13a、14aの周壁の対向位置に電線挿入溝13
b、14bを設けた上下一対の金型13、14を、交差
位置Pにおける単芯線w1、w2および上記開口部12
を覆うように配置し、図4(B)に示すように、金型1
3、14のキャビティ13a、14aに導電性樹脂15
を注入して、開口部12内および単芯線w1、w2と金
型13、14との隙間に導電性樹脂15を充填し固化し
ている。
【0021】上記のように充填・硬化された導電性樹脂
15は、図2に示すように、単芯線w1、w2に直接接
触すると共にその外周を被覆して単芯線w1、w2同士
を固着させる。従って、接続する所要交差位置Pにおけ
る単芯線w1、w2は、基板11の開口部12における
直接接触による電気接続と、導電性樹脂15を介しての
電気接続の両方を得ることができる。よって、単芯線w
1、w2同士の直接接触が不十分または直接接触してい
なくとも、導電性樹脂15を介して導通し、容易かつ確
実に接続を得ることができる。また、接続箇所が導電性
樹脂15で被覆されて外部に露出しないため、外部干渉
等による単芯線の離反を防止でき、接続後においても高
い接続信頼性を維持することができる。さらに、配線材
として芯線のみからなる単芯線を用いているため、絶縁
被覆を皮剥ぎする必要はなく、作業手数を低減でき、そ
の分、コスト低減を図ることができる。
【0022】図5は本発明の第2実施形態に係る回路体
20を示し、第1実施形態との相違点は、基板21の開
口部22に充填する導電性樹脂を、上下一対のチップ2
3、24の形状に予め成形しておく点であり、他の点で
は上記第1実施形態と同様である。
【0023】回路体20は、絶縁樹脂からなる基板21
を介して上面と下面に単芯線からなる第1電線群W1と
第2電線群W2をクロス配線すると共に、接続する所要
交差位置Pに予め円形の開口部22を設けておき、該開
口部22内に相対向する単芯線w1、w2を押し込んで
直接接触させて、上記導電性樹脂からなるチップ23、
24を開口部22に上下より押し込んで、これらチップ
23と24との端面同士も接触させている。この端面同
士は導電性接着剤を介して接着させ、あるいは、チップ
23と24の外側より超音波を付加して溶着させると、
チップ同士をより確実に導通させることができる。
【0024】上記チップ23、24は、図5(A)に示
すように、開口部22に内嵌するサイズの小径円柱形状
の嵌合部23b、24bを、開口部22の周縁に係止す
るサイズの大径円柱形状の係止部23a、24aから突
設した形状としている。かつ、嵌合部先端面23c、2
4cから係止部23a、24aの側面にかけて、直径方
向に単芯線w1、w2を埋設する電線挿入溝23d、2
4dを形成している。これら電線挿入溝23d、24d
の深さは、単芯線w1、w2の外周面が嵌合部先端面2
3c、24cから僅かに突出する程度の深さとしてい
る。
【0025】上記一対のチップ23、24の嵌合部23
b、24bを、図5(A)に示すように、単芯線w1、
w2を押し込んだ開口部22内に上下から嵌合し、図5
(B)に示すように、電線挿入溝23dに単芯線w1
を、電線挿入溝24dに単芯線w2を夫々埋設したうえ
で、嵌合部先端面23c、24c同士を当接させてい
る。
【0026】このように、本実施形態においては、導電
性樹脂からなるチップ23、24の嵌合部先端面23
c、24c同士を当接させることにより、基板21の開
口部22内で単芯線w1、w2を直接電気接続させると
共に、単芯線w1とw2とをチップ23、24を介して
電気接続することができる。また、第1実施形態と同様
に、単芯線w1、w2の接続部はチップ23、24に内
包されて外部に露出しない。従って、容易かつ確実に交
差位置での接続が得られると共に、高い電気接続信頼性
を維持することができる。
【0027】図6乃至図10は、本発明の第3実施形態
に係る回路体30を示し、第1電線群W1と第2電線群
W2とを、基板を介して上下面にクロス配線するのでは
なく、図7に示す上下金型37、33を用いて絶縁樹脂
43内にX−Y方向にクロス配線し、モールドして基板
31を形成している。
【0028】上記金型33、37は、図7(A)(B)
に示すように、中央部に矩形状のキャビティ34、38
を形成し、該キャビティ34を囲繞する四方側壁35の
うちX方向の側壁35aを低く、Y方向の側壁35bは
高くして、側壁35aの上側にはX方向の電線保持溝3
6a、側壁35bの上面にはY方向の電線保持溝36b
を一定ピッチで複数列凹設している。金型37側ではX
方向の側壁39aを高く、Y方向の側壁39bを低くし
て、それぞれ電線保持溝40a、40bを設けている。
【0029】また、キャビティ34、38内には、電線
を接続させる所要交差位置Pに対応する位置に、円柱形
状の小径凸部41、42を突設している。このうち、キ
ャビティ34内に突設した小径凸部41の上端面にはX
方向の電線保持溝41aを直径方向に形成し、キャビテ
ィ38内に突設した小径凸部42の上端面にはY方向の
電線保持溝42aを直径方向に形成している。
【0030】上記一対の金型33、37を用いて、第1
工程として絶縁樹脂43のみからなる基板31’を成形
する。まず、上記一対の金型33、37のうち、下金型
33のキャビティ34を跨ぐように、第1電線群W1を
電線保持溝36a、および所要交差位置Pで電線保持溝
41aに押し込みながらX方向に配線し、その上に、第
2電線群W2を電線保持溝36bに押し込みながらY方
向に配線し、第1電線群W1と第2電線群W2とを隙間
Cをあけて交差させて張架する。この状態で、上金型3
7により型締する。このとき、金型33上でクロス配線
された第1電線群W1と第2電線群W2が、金型37の
電線保持溝39a、39bで嵌合されると共に、所要交
差位置Pでは第2電線群W2が電線保持溝42aに内嵌
する。この状態で、上下キャビティ34、38内に絶縁
樹脂43を充填する。
【0031】充填される絶縁樹脂43は交差位置Pを除
く部分において、図8(A)に示すように、交差位置P
を除く部分では、第1、第2電線群W1、W2の隙間C
に充填されて、第1、第2電線群W1とW2とを絶縁保
持すると共に、これら電線群W1、W2をモールドす
る。図8(B)に示すように交差位置Pでは小径凸部4
1、42が存在するため樹脂は充填されず開口部32と
なる。このように、上記第1工程では、図9に示すよう
に、第1電線群W1と第2電線群W2とをX−Y方向に
クロス配線した状態でモールドした基板31’が成形さ
れると共に、交差位置Pに開口部32が形成されてい
る。続く第2工程では、図10に示すように、上下金型
46、47のキヤビテイに基板31’を挿入し、開口部
32に導電性樹脂44を充填し硬化する。
【0032】上記のように、絶縁樹脂43および導電性
樹脂44とで2色成形された基板31は、芯線のみから
なる両電線群W1、W2の所要交差位置P以外の外周全
体を絶縁樹脂43で被覆しているため、接続箇所以外を
改めて絶縁処理する必要がなく、作業性が向上する。特
に、複数の回路体30を積層配置する際に好適となる。
また、所要交差位置Pは導電性樹脂44で被覆されるた
め、前記実施形態と同様に、電線同士を容易かつ確実に
接続することができると共に、外力の干渉に対する耐久
性が増す。
【0033】図11は第1実施形態の回路体10を備え
た自動車用ジャンクションボックス100を示す。該ジ
ャンクションボックス100は、コネクタ接続回路部を
収容したコネクタモジュール101、ヒューズ接続回路
部を収容したヒューズモジュール102、リレー接続回
路部を収容したリレーモジュール103をロアケース1
04、アッパーケース105およびコネクタ収容部10
6aを並設したサイドケース106内に収容している。
上記リレーモジュール103はコネクタモジュール10
1の一側上方に配置すると共に、ヒューズモジュール1
02をコネクタモジュール101の一側方に配置してア
ッパーケース105を被せている。このアッパーケース
105の上面の一側に設けた開口105aよりリレー1
10を露出させていると共に、ロアケース104とアッ
パーケース105との間かの側面開口にヒューズ120
を露出させている。さらに、コネクタモジュール101
の上部に中間ケース108を介在させて電子制御ユニッ
ト109を配置している。
【0034】コネクタモジュール101は前記回路体3
0を積層配置して構成しており、X方向に配置した単芯
線w1の先端を突出させると共に偏平化させてタブw1
−Tとし、サイドケース106のコネクタ収容部106
aの端子穴に突出させ、外部回路のワイヤハーネス(図
示せず)と接続させるようにしている。
【0035】上記コネクタモジュール101の一側方に
配置するヒューズモジュール102は、図12(A)に
示すように、基板122(図11に示す)に固定したバ
スバー123の両端に圧接スロット123a、123b
を設け、一端の圧接スロット123aをコネクタモジュ
ール101の回路体30より突出させた単芯線w2に圧
接接続させる一方、他端の圧接スロット123bをヒュ
ーズ120の端子120aと圧接接続させている。
【0036】図12(B)に示すように、リレーモジュ
ール103も、基板125に固定したバスバー126の
一端に圧接スロット126aを設けてコネクタモジュー
ル30の単芯線w2と圧接接続させると共に、該バスバ
ー126にリレー110の端子を半田づけしている。さ
らに、単芯線w2と電子制御ユニット109の導体とを
中継バスバー127を介して接続している。
【0037】このように、回路体30を内部回路として
収容した自動車用ジャンクションボックス100は、バ
スバーを用いた従来のジャンクションボックスに比し
て、コスト安となると共に、回路変更にも容易に対応で
きるうえ、バスバーに劣らぬ高い電気接続信頼性を確保
することができる。また、コネクタモジュール101、
ヒューズモジュール102、リレーモジュール103に
回路を分割しているため、設計変更などに際しても、回
路変更のかるモジュールだけを変更すればよく、この点
においても共用化を促進させることができる。
【0038】なお、本発明は上記実施形態に限定するも
のではなく、自動車用ジャンクションボックスのコネク
タモジュールに用いる回路体は、上記回路体30に限ら
ず、前記いずれの実施形態に係る回路体でもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、芯線のみからなる単芯線を絶縁基板を介して
クロス配線し、接続する所要交差位置で上記基板に開口
部を設けておき、該開口部から導電性樹脂を充填して固
化する、あるいは一対の導電性樹脂チップを開口部に嵌
合している。これにより、両電線は、開口部を通じた直
接接触による接続と、導電性樹脂を介した接続の両方を
得ることができ、接触面積を拡大したことになり、容易
かつ確実に接続を得ることができる。
【0040】あるいは、基板を導電性樹脂と絶縁樹脂で
二色成形し、絶縁樹脂については、芯線のみからなる単
芯線をクロス配線した状態を絶縁樹脂内にモールドして
形成している。これにより、芯線のみからなる電線の接
続箇所以外の絶縁処理する手間を省くことができ、作用
性を向上させることができる。
【0041】さらに、所要交差位置への導電性樹脂の充
填により、接続箇所における接触面積が従来より増加す
ると共に、芯線同士の接続箇所が導電性樹脂で覆われて
外部に露出しないため、外部干渉等により接続電線同士
が離反するなどの接触不良の発生を防止でき、接続後に
おいても高い接続信頼性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る回路体を示す斜
視図である。
【図2】 図1に示す回路体の接続部の断面図である。
【図3】 図1に示す回路体の導電性樹脂充填前の状態
を示し、(A)は斜視図、(B)は要部断面図である。
【図4】 (A)は図1に示す回路体の導電性樹脂充填
作業を示す斜視図、(B)は要部拡大断面図である。
【図5】 (A)は本発明の第2実施形態に係る回路体
の接続作業を示す斜視図、(B)は要部拡大断面図であ
る。
【図6】 本発明の第3実施形態に係る回路体を示す斜
視図である。
【図7】 図6に示す回路体を形成する際に用いる金型
を示し、(A)は下金型、(B)は上金型を示す斜視図
である。
【図8】 (A)(B)は、図6に示す回路体の基板の
成形手順を示す第1工程図である。
【図9】 図8に示す作業により形成された基板を示す
斜視図である。
【図10】 図6に示す回路体の要部断面図である。
【図11】 本発明の第4実施形態に係る回路体を備え
た自動車用ジャンクションボックスを示す分解斜視図で
ある。
【図12】 (A)はヒューズモジュールの回路接続構
成を示す図面、(B)はリレーモジュールの回路接続構
成を示す図面である。
【符号の説明】
W1 第1電線群 W2 第2電線群 w1、w2 単芯線 10、20、30 回路体 11、21、31、31’ 基板 12、22、32 開口部 13、14 金型 15、44 導電性樹脂 23、24 チップ 33、37 金型 43 絶縁樹脂 100 自動車用ジャンクションボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪 雄次 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 5G361 BA06 BB02 BC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電線群と第2電線群とをX−Y方向
    にクロス配線して、所要の交差位置で接続して分岐回路
    を形成している回路体において、 上記第1電線群と第2電線群として芯線のみからなる単
    芯線を用い、これら第1電線群と第2電線群とを絶縁板
    を介して上記X−Y方向にクロス配線し、所要の交差位
    置には上記絶縁板に開口をあけており、 上記絶縁板の開口に導電性樹脂を充填して、第1電線群
    と第2電線群の単芯線を導電性樹脂を介して、或いは単
    芯線同士を接触させると共に導電性樹脂を介して接続し
    ていることを特徴とする回路体。
  2. 【請求項2】 上記開口に充填する導電性樹脂は、開口
    への嵌合部を突設したチップとして成形しており、絶縁
    板の両面から開口に上下一対のチップを嵌合させて、上
    記単芯線同士を接触させると共にチップの嵌合部先端面
    を当接させている請求項1に記載の回路体。
  3. 【請求項3】 上記開口に充填する導電性樹脂は、上記
    単芯線の交差位置を金型内に配置して、上記開口に溶融
    状態の導電性樹脂を流し込んで成形したものからなる請
    求項1に記載の回路体。
  4. 【請求項4】 第1電線群と第2電線群とをX−Y方向
    にクロス配線して、所要交差位置で接続して分岐回路を
    形成している回路体において、 上記第1電線群と第2電線群として芯線のみからなる単
    芯線を用い、これら第1電線群と第2電線群とを絶縁樹
    脂内に上記X−Y方向にクロス配線してモールドして基
    板を形成していると共に、上記接続させる交差位置のみ
    導電性樹脂でモールドしており、 上記基板の絶縁樹脂と導電性樹脂とは二色成形で成形し
    ていることを特徴とする回路体。
  5. 【請求項5】 ジャンクションボックスに設けるコネク
    タ接続回路、ヒューズ接続回路、リレー接続回路を分割
    して、コネクタモジュール、ヒューズモジュール、リレ
    ーモジュールとして別個に設け、これらモジュールの回
    路を接続するものにおいて、 上記コネクタモジュールの回路に請求項1乃至請求項4
    のいずれか1項に記載の回路体を備えた自動車用ジャン
    クションボックス。
JP2001163226A 2001-05-30 2001-05-30 回路体および該回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス Pending JP2002359912A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019021741A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 株式会社タムラ製作所 被覆部材及びコイル装置
WO2023005690A1 (zh) * 2021-07-30 2023-02-02 长春捷翼汽车零部件有限公司 线束的生产方法及线束

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