JP2002358975A - 固体高分子型燃料電池のセパレータ及びそれを用いた固体高分子型燃料電池セル - Google Patents

固体高分子型燃料電池のセパレータ及びそれを用いた固体高分子型燃料電池セル

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JP2002358975A
JP2002358975A JP2002078881A JP2002078881A JP2002358975A JP 2002358975 A JP2002358975 A JP 2002358975A JP 2002078881 A JP2002078881 A JP 2002078881A JP 2002078881 A JP2002078881 A JP 2002078881A JP 2002358975 A JP2002358975 A JP 2002358975A
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separator
fuel cell
groove
polymer electrolyte
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Masahiro Kiyofuji
雅宏 清藤
Tatsuya Tonoki
達也 外木
Mineo Wajima
峰生 和島
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性、強度、シール性、及び耐食性に優れ、
コンパクトな形状を実現することができる固体高分子型
燃料電池のセパレータ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】導電性の金属を用いたセパレータ材料に、
波状断面のガス溝を設けて、その波状断面のガス溝同士
を繋げるガス溝連結用ガス溝を設けて、ガスを流れるよ
うに作製したセパレータである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池に係り、特に固体高分子型燃料電池のセパレータ及
びそれを用いて作製した固体高分子型燃料電池セル、固
体高分子型燃料電池スタックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料電池セルは、例えば、固体高
分子電解質を用いたものは、図6(a)に示すように、
高分子固体電解質膜50を、アノード極側触媒層付電極
膜51とカソード極側触媒層付電極膜52で挟み、これ
ら電極膜51,52に密接してアノードガス用溝53が
形成されたアノード極側セパレータ54とカソードガス
用溝55が形成されたカソード極側セパレータ56とで
挟み、且つセパレータ54,56間の電解質50と電極
膜51,52の周りをシール材57でシールして燃料電
池セル58が構成される。
【0003】アノード極側触媒層触媒層付電極膜51で
は、アノード極側セパレータ54のアノードガス用溝5
3から供給された水素ガスが、アノード極側触媒層付電
極膜51を通過させて反応帯域近くに達し、触媒に吸収
されて活性な水素イオンと電子に分かれる。この水素イ
オンは、電解質50中の水分と共に電解質50中を移動
してカソード極側触媒層付電極膜52に移動する。
【0004】一方、カソード極側触媒層付電極膜52で
は、2個の電子を受け取り、カソード極側セパレータ5
6のカソードガス用溝55から供給された酸素分子が、
高分子固体電解質50からの水と反応して、水酸イオン
を生成する。
【0005】1/2O2 + H2O → 2OH- このカソードで生成した水酸イオンは、高分子固体電解
質50中を移動してきた水素イオンと反応して水を生成
し、全体の回路を形成する。
【0006】従って、電池全体の反応は、 H2 + 1/2O2 → 2H2O となり、燃料ガス中の水素と空気中の酸素が反応し、水
が生成する反応となる。
【0007】実際の燃料電池は、図7に示すように、図
6に示した燃料電池セル58を多層に積層し、その燃料
電池スタック60の各セル58にアノードガスとしての
水素を供給するアノードガス導入管61と未反応のアノ
ードガスを排出するアノードガス排出管62が接続され
ると共に、カソードガス導入管63と未反応のカソード
ガスと生成水を排出するカソードガス排出管64とが接
続されて構成される。
【0008】図8は、セパレータ54,56の詳細を示
し、図9はそのセパレータの断面図を示したものであ
る。
【0009】図6の説明では、アノード極側とカソード
極側のセパレータは、それぞれ別個の例で説明してある
が、セパレータ54,56は、一体に形成され、図9に
示すように、一方の面がアノード極側セパレータ54と
して、他方の面がカソード極側セパレータ56となり、
それぞれ表裏で交差するようにガス用溝53,55が形
成される。
【0010】図8(a)、図9に示すように、アノード
極側セパレータ54は、そのアノードガス用溝53が、
アノードガス導入管61に繋がる導入流路穴65とアノ
ード排出管62に繋がる排出流路穴66に連通するよう
に形成され、また、図8(b)に示すように、カソード
極側セパレータ56は、そのカソードガス用溝55が、
カソードガス導入管63に繋がる導入流路穴67とアノ
ードガス排出管64に繋がる排出流路穴68に連通する
ように形成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このセパレータ54,
56は、カーボン板に溝を掘ってガス用溝53,55を
形成するため、そのガス流路は細く圧力損失が発生しや
すい。
【0012】一般にカーボン板は、脆く、溝加工の山の
部分の幅を広く取らないと機械的強度が不足するため、
山の部分の幅をある程度広く取るようにしている。
【0013】しかしながら、セパレータの山の部分が電
極膜に強く押し付けられると、その部分では、原料ガス
が到達せず、効率が低下する問題がある。
【0014】特に、酸化剤として、純酸素の使用は経済
的でなく、大気をそのまま用いたいが、大気中の酸素濃
度は約20%程度のため、燃料ガス(水素)に対して酸
化剤(酸素)の量が少なく、酸素の供給、排出がうまく
行かないと、カソード電極近傍の酸素濃度が下がったま
まとなり、電池の発電効率の大幅な低下に繋がる。
【0015】また、カソード極側触媒層付電極膜52
は、プロトンと酸素が反応して水が生成されると共に、
この水が動作温度下で、カソード極側で凝縮し、その凝
縮水で、カソード側のガス流路を塞ぎかねない問題があ
る。これらを考慮するために、燃料電池セルは、非常に
複雑な構造を作らなければならない。
【0016】そのような観点から、セパレータ材料とし
ては、複雑で高精度の加工が出来る金属を用い、それに
金属窒化物を保護層とした材料を使用する提案がなされ
ている(特開平2000−353531号公報、発明の
名称:固体高分子型燃料電池セパレータおよびその製造
方法)。
【0017】但し、この提案は、保護膜が金属窒化物で
あり、その導電性及び防食性が完全でなく、また、保護
層の処理に負担がかかる問題がある。
【0018】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、導電性、強度、シール性、及び耐食性に優れ、コン
パクトな形状を実現することができる固体高分子型燃料
電池のセパレータ及びそれを用いて作製した固体高分子
型燃料電池セル、固体高分子型燃料電池スタックを提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、断面が波状であるガス溝を有す
ることを特徴とする固体高分子型燃料電池のセパレータ
である。
【0020】請求項2の発明は、断面が波状であるガス
溝を有し、該断面が波状であるガス溝同士を繋げる連結
用ガス溝を有し、該連結用ガス溝と単セル間を貫くガス
流路とを繋げるガス流路導入溝を有することを特徴とす
る固体高分子型燃料電池のセパレータである。
【0021】請求項3の発明は、断面が波状であるガス
溝を有し、該断面が波状であるガス溝をグループに分
け、該グループ内のガス溝同士を繋げるグループ内連結
用ガス溝と前記グループ間を繋げるグループ間連結用ガ
ス溝を有し、前記グループ内連結用ガス溝と単セル間を
貫くガス流路とを繋げるガス流路導入溝を有することに
より、燃料ガスが各グループ間のガス溝を順次流れるよ
うにしたことを特徴とする固体高分子型燃料電池のセパ
レータである。
【0022】請求項4の発明は、セパレータ材料の構成
要素として、導電性の金属を用いたことを特徴とする請
求項1乃至3記載の固体高分子型燃料電池のセパレータ
である。
【0023】請求項5の発明は、セパレータ材料とし
て、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マ
グネシウム、マグネシウム合金等の導電性の高い金属の
表面に、Ti、Ti合金、Ni、Ni合金、ステンレス
鋼等の耐食性のある金属をクラッドしたクラッド金属板
を用いたことを特徴とする請求項1乃至3記載の固体高
分子型燃料電池のセパレータである。
【0024】請求項6の発明は、セパレータ材料とし
て、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、マ
グネシウム、マグネシウム合金等の導電性の高い金属の
表面に、Ti、Ti合金、Ni、Ni合金、ステンレス
鋼等の耐食性のある金属をクラッドしたクラッド金属板
を用い、さらにクラッド金属板の表面に、カーボン皮膜
の防食層を被覆したことを特徴とする請求項1乃至3記
載の固体高分子型燃料電池のセパレータである。
【0025】請求項7の発明は、請求項1乃至6記載の
燃料電池のセパレータを用いて作製したことを特徴とす
る固体高分子型燃料電池セルである。
【0026】請求項8の発明は、セパレータの波状部に
接する部分が電解質層で、該電解質層の前後に触媒付電
極カーボン紙を貼り合わせ、その他の部分は絶縁層にな
ったMEAを用い、層間の周囲接合部を電気及びガスに
対して絶縁したことを特徴とする固体高分子型燃料電池
セルである。
【0027】請求項9の発明は、セパレータ材料を、プ
レス、ロール成型などの塑性加工法を用いて加工するこ
とにより3次元断面形状のセパレータを形成し、該セパ
レータとMEA(膜電極接合体)とを接合し、該セパレ
ータとMEAとの接合体にガスゲットを組み合せ、積層
することを特徴とする固体高分子型燃料電池スタックの
製造方法である。
【0028】請求項10の発明は、請求項8記載の方法
を用いて作製したことを特徴とする固体高分子型燃料電
池スタックである。
【0029】以上において、断面が波状であるガス溝を
形成し、その断面が波状であるガス溝同士を繋げる連結
用ガス溝を形成し、その連結用ガス溝と単セル間を貫く
ガス流路とを繋げるガス流路導入溝を形成することによ
り、薄肉でコンパクトな構造を有するセパレータを提供
することができる。
【0030】また、このセパレータを作製する際に、導
電性の高い、銅及び銅合金、アルミニウム及びアルミニ
ウム合金、又はマグネシウム及びマグネシウム合金等を
ベースとし、その表面に耐食性のある金属を被覆したク
ラッド金属板をセパレータ材料として用いることで、耐
食性があり、加工精度の優れたセパレータを提供するこ
とができる。また、このクラッド金属板の表面に銅層を
薄く皮膜しておくことで、さらに加工が容易になり、よ
り高性能なセパレータを提供することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
添付図面に基づいて詳述する。
【0032】図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の
セパレータを示したものであり、図1(a)はセパレー
タ1Aを水素ガス用ガス溝16Aが見える側から見た正
面図であり、図1(b)及び図1(c)はそれぞれ、本
発明の固体高分子型燃料電池のセパレータ1Aと1Bを
積層した状態のA−A断面図、B−B断面図を示したも
のである。
【0033】このセパレータ1A及び1Bは、ほぼ同じ
ような構造を有している。
【0034】このセパレータ1A、1Bは、セパレータ
材料として、SUS316の0.3tのシートを用いて
おり、このシートを図1に示したような形状にプレス成
型した。その後、セパレータ表面にカーボンの防食層を
設けて、セパレータとMEA膜(高分子電解質膜を触媒
付電極カーボン紙で挟んで作製したもの)を組み合わせ
て燃料電池スタックを作製した。
【0035】セパレータの形状は、機能的には、断面が
波状であるガス溝を有し、且つMEA膜と接する部分で
ある波状部(16A)、単セル間を貫くガス流路の穴
(10A、10B、11A、11B)、ガス流路導入溝
(12A、13A)、ガス溝同士を繋げる連結用ガス溝
(14A、15A)、周囲接合部17の5つの部分に分
けることができる。
【0036】まず、セパレータにはその四隅にガス流路
10A、10B、11A、11Bが設けられており、1
0A、11Aは水素ガス流路であり、10B、11Bは
酸素ガス(もしくは、空気)流路である。
【0037】MEAと接する波状部は、MEAの保持
と、水素ガスもしくは酸素ガスを供給する役割をするも
のであり、水素ガス側のガス溝16Aと酸素ガス側のガ
ス溝16Bが、それぞれ平行に交互に並んでおり、その
結果、セパレータ全体としては波状の形を形成してい
る。
【0038】これらの波状のガス溝同士を連結するの
が、水素側の連結用ガス溝14A、15A、酸素側の連
結用ガス溝14B、15Bである。14B、15Bは、
図1(a)に図示した面の裏側に形成されている。
【0039】単セル間を貫くガス流路の穴10Aより流
れてきた燃料ガスは、ガス流路導入溝12Aを通り、連
結用ガス溝14A(12A、16Aより深さが浅い。)
を通って、MEA膜と接する断面が波状のガス溝16A
に流れ込む。
【0040】連結用ガス溝14A、15Aの役割は、ガ
ス流路導入溝12Aから流入したガスを、多数のガス溝
16Aに拡散分配し、また、拡散分散したガスのうち未
反応のものを再び回収し、ガス流路導入溝13Aに流出
させるためのものである。
【0041】連結用ガス溝の構造は、ガス溝のほぼ半分
の深さとなっており、その構造は水素ガスが流れる連結
用ガス溝のすぐ下に酸素ガスが流れる連結用ガス溝が形
成されている、上下二段構造になっている。
【0042】また、ここで使用したMEAは、積み重ね
られたときにセパレータの波状部に接する部分が電解質
層23で、その電解質層23の前後に触媒付電極カーボ
ン紙を貼り合わせ、その他の部分は絶縁層24になった
ものを用いている。
【0043】このようなMEAと周囲接合部17とを接
する形で積み重ねることにより、層間のセパレータを電
気的に絶縁すると共に、さらに、ガスケット22を用い
ることで、層間からガス及び水が流れ出すのを防止する
効果(シール効果)を持っている。本発明のように、連
結用ガス溝を形成することにより、板厚がほぼ一定な波
状板成型品でもセパレータの機能を発揮することができ
るのである。
【0044】ここでは、本発明におけるセパレータの説
明を水素ガス側を中心に行ったが、同様なことが水素ガ
ス側の裏面に形成された酸素ガス側(水素ガス側と略同
様な構造を有する。)についても言うことができる。
【0045】上記のようなセパレータと、MEAとを組
み合わせて作製した単セルを積み重ねた燃料電池セルを
図2に示す。
【0046】ここでは、単セルを50層積み重ね、図2
のように作製した燃料電池スタックに、水素ガス及び酸
素ガスを流し稼動させた。
【0047】その結果、単セル当たり0.7Vの電圧が
発生し、全体としては、50×0.7=35Vの電圧が
発生した。
【0048】この事例では、セパレータとして、1Aと
1Bの2種を用いたが、両者はほぼ類似した形状を有し
ているので、その形状を最適化することにより、1種類
のセパレータで燃料電池スタックを組み立てることも可
能である。
【0049】図1では、ガス溝を上下平行に配置した直
線溝のセパレータの事例を示した。
【0050】しかし、セパレータを保持し、強度のある
構造としては、ガス溝を上下直交に配置したセパレータ
の方が優れており、従来の固体高分子燃料電池では、厚
めの黒鉛製セパレータ材料に上下直交にガス溝を形成し
たセパレータを用いたものが多かった。
【0051】本発明の波状セパレータの場合には、セパ
レータ自体の溝を上下直交させることは出来ないが、こ
れらセパレータのガス溝を直交させた状態で積層するこ
とは可能である。
【0052】波状セパレータ材として0.3tのSUS
316シートを用い、図3に示す形状にプレス成型し
た。図3(a)は、セパレータ1Cを水素ガス用ガス溝
16Cが見える側から見た正面図であり、図1(b)
は、本発明の固体高分子型燃料電池のセパレータ1Cと
1Dを積層した状態のC−C断面図を示したものであ
る。
【0053】ここで、セパレータ1Dは、図1に示した
セパレータ1Aとほぼ同じ構造を有している。
【0054】このようなセパレータ1C、1Dの表面に
カーボンの防食層を設け、それとMEAを組み合わせ
て、スタック構造とした。
【0055】セパレータ1Dは図1と類似の溝形状を採
用するが、直交するもう1層のセパレータ1Cには、図
3に示すように、燃料ガス流路の穴の位置は固定した状
態で、MEA膜と接する波状のガス溝は直交させ、ガス
流路導入溝の位置を変えてやる。これにより、直交配置
の場合でも、燃料ガスの流路は確保されることになる。
【0056】本発明の実施例として、図1〜3では、ガ
ス溝が、平行に配置した直線溝のセパレータで、MEA
を介して、水素側溝と酸素側溝が、平行であるケース
(図1)と、直交するケース(図3)を示したが、それ
らは共に、面内の全ての溝内の燃料ガスの流れが、同一
方向の平行流れとなっている平行流構造のセパレータの
事例を示した物である。
【0057】本発明の他の実施例として、面内の溝をい
くつかのグループに分け、グループ毎の溝を迂回して流
れる疑似サーペンタイン構造のセパレータの例を、図
4、図5に示す。
【0058】波状セパレータ材として、0.3tのTi
クラッドアルミニウム合金板を用い、図4に示す形状に
プレス成形し、表面を、耐食酸化防止の為、20μm厚
のカーボンを被覆したセパレータを使用した。図4はM
EA膜面から見た水素ガス側のセパレータ形状を示して
おり、逆に、図5は、酸素ガス側のセパレータ形状を示
す。
【0059】本実施例の場合も、セパレータの形状は、
機能的には、断面が波状であるガス溝を有し、且つME
A膜と接する部分である波状部、単セルを貫くガス流路
孔(マニホールド)、ガス溝同士を繋げる連結用ガス
溝、周囲接合部17F、17Gの五つの部分に分かれる
のは、平行流構造セパレータ(図1、図3)と同じであ
る。しかし、この疑似サーペンタイン構造の場合、断面
が波状であるガス溝を有し、且つ、MEA膜と接する部
分である波状部(16FI、16FII、16FII
I、16GI、16GII、16GIII)は、グルー
プI、II、IIIに分かれており、連結用ガス溝に、
グループ内のガス溝同士を繋げるグループ内連結用ガス
溝(35F1I、35F1II、35F1III、35
F2I、35F2II、35F2III、35G1I、
35G1II、35G1III、35G2I、35G2
II、35G2III)がグループI、II、III毎
にあり、さらに、グループ間を繋げるグループ間連結用
ガス溝(36F1、36F2、36G1、36G2)が
存在し、水素ガスと酸素ガスがそれぞれ、各グループ間
のガス溝を順次迂回して流れるようにしてある。具体的
には、水素ガスの場合、(10F→12F→35F1I
→16FI→35F2I→36F2→35F2II→1
6FII→35F1II→36F1→35F1III→
16FIII→35F2III→13F→11F)と流
れる。この様にする事により、ガス溝での圧力損失を大
きくし、分配特性を良くし、ガス溝での流れの均一性、
反応効率を向上させる事を目的としている。図中、両サ
イドに、マニホールドを設けているが、これは、冷却水
用のもので、層間に、冷却用のセパレータを組み込んだ
構造としている。
【0060】従来の黒鉛を使ったセパレータと比較する
と、従来のものは、1条の溝をそのまま繋げた完全なサ
ーパンタイン構造が使われているが、そのままの溝形状
を、薄板波状のセパレータに適用することはできない。
ガス溝のほぼ半分の深さのグループ内連結用ガス溝をも
ち、グループ間の連結溝を設けた疑似サーペンタイン構
造とすることにより、板厚がほぼ一定な波状板成形品で
も、サーペンタインと類似機能を発揮する疑似サーペン
タイン構造が提供できることになる。
【0061】この疑似サーペンタイン構造のセパレータ
を用い、燃料電池スタックを組み立て、水素ガス及び酸
素ガスを流して、稼動させた結果、単セル当たり、0.
84Vの電圧が発生し、平行流と比較し、かなり効率が
向上することが認められた。
【0062】
【発明の効果】本発明により、薄く、省スペースを実現
した燃料電池用セパレータを提供することができ、ま
た、加工性が良く、量産性に優れた製品であるから、実
用上の課題である、形状が複雑な燃料電池セルも安価に
提供することができるようになる。
【0063】また、さらに、複雑な形状を有するセパレ
ータも製造することが可能であり、その結果、コンパク
トで、且つ特性の向上した燃料電池セルを提供すること
ができる。
【0064】そして、本発明により、信頼性が向上する
ことも大きな効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1のセパレータを用いてセルユニットを構成
した例を示す斜視図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図6】従来の燃料電池セルを示す図である。
【図7】図6の燃料電池セルを用いてセルユニットを構
成した例を示す斜視図である。
【図8】図6のセパレータの詳細図である。
【図9】図8のセパレータの側断面図である。
【符号の説明】
10A、11A、10C、11C ガス流路の穴(水素
ガス用) 10B、11B、10D、11D ガス流路の穴(酸素
ガス用) 12A、13A、12C、13C ガス流路導入溝(水
素ガス用) 12B、13B、12D、13D ガス流路導入溝(酸
素ガス用) 14A、15A、14C、15C 連結用ガス溝(水素
ガス用) 14B、15B、14D、15D 連結用ガス溝(酸素
ガス用) 16A 水素用ガス溝 16B 酸素用ガス溝 17、18 周囲接合部 20 MEA 21 接合部 22 ガスケット 30A アノードガス導入管 30B カソードガス導入管 31A アノードガス排出管 31B カソードガス排出管 32 単セル 33 フレーム 34 ボルト 35F1I、35F1II、35F1III グループ
内連結用ガス溝 35F2I、35F2II、35F2III グループ
内連結用ガス溝 35G1I、35G1II、35G1III グループ
内連結用ガス溝 35G2I、35G2II、35G2III グループ
内連結用ガス溝 36F1、36F2 グループ間連結用ガス溝 36G1、36G2 グループ間連結用ガス溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和島 峰生 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC05 EE02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面が波状であるガス溝を有することを特
    徴とする固体高分子型燃料電池のセパレータ。
  2. 【請求項2】断面が波状であるガス溝を有し、該断面が
    波状であるガス溝同士を繋げる連結用ガス溝を有し、該
    連結用ガス溝と単セル間を貫くガス流路とを繋げるガス
    流路導入溝を有することを特徴とする固体高分子型燃料
    電池のセパレータ。
  3. 【請求項3】断面が波状であるガス溝を有し、該断面が
    波状であるガス溝をグループに分け、該グループ内のガ
    ス溝同士を繋げるグループ内連結用ガス溝と前記グルー
    プ間を繋げるグループ間連結用ガス溝を有し、前記グル
    ープ内連結用ガス溝と単セル間を貫くガス流路とを繋げ
    るガス流路導入溝を有することにより、燃料ガスが各グ
    ループ間のガス溝を順次流れるようにしたことを特徴と
    する固体高分子型燃料電池のセパレータ。
  4. 【請求項4】セパレータ材料の構成要素として、導電性
    の金属を用いたことを特徴とする請求項1乃至3記載の
    固体高分子型燃料電池のセパレータ。
  5. 【請求項5】セパレータ材料として、銅、銅合金、アル
    ミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシ
    ウム合金等の導電性の高い金属の表面に、Ti、Ti合
    金、Ni、Ni合金、ステンレス鋼等の耐食性のある金
    属をクラッドしたクラッド金属板を用いたことを特徴と
    する請求項1乃至3記載の固体高分子型燃料電池のセパ
    レータ。
  6. 【請求項6】セパレータ材料として、銅、銅合金、アル
    ミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシ
    ウム合金等の導電性の高い金属の表面に、Ti、Ti合
    金、Ni、Ni合金、ステンレス鋼等の耐食性のある金
    属をクラッドしたクラッド金属板を用い、さらにクラッ
    ド金属板の表面に、カーボン皮膜の防食層を被覆したこ
    とを特徴とする請求項1乃至3記載の固体高分子型燃料
    電池のセパレータ。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6記載の燃料電池のセパレー
    タを用いて作製したことを特徴とする固体高分子型燃料
    電池セル。
  8. 【請求項8】セパレータの波状部に接する部分が電解質
    層で、該電解質層の前後に触媒付電極カーボン紙を貼り
    合わせ、その他の部分は絶縁層になったMEA(膜電極
    接合体)を用い、層間の周囲接合部を電気及びガスに対
    して絶縁したことを特徴とする固体高分子型燃料電池セ
    ル。
  9. 【請求項9】セパレータ材料を、プレス、ロール成型な
    どの塑性加工法を用いて加工することにより3次元断面
    形状のセパレータを形成し、該セパレータとMEAとを
    接合し、該セパレータとMEAとの接合体にガスケット
    を組み合せ、積層することを特徴とする固体高分子型燃
    料電池スタックの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の方法を用いて作製したこ
    とを特徴とする固体高分子型燃料電池スタック。
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