JP2002358621A - 表面性に優れた磁気記録カードおよびその製造方法 - Google Patents

表面性に優れた磁気記録カードおよびその製造方法

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Yoshiko Nakagawa
宜子 中川
Atsushi Umezawa
敦 梅沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードの最表面にホログラムなどの任意の意
匠を施すことができるとともに、磁気記録層の保護にも
優れ、しかも磁気記録層の読み出し・書き込みも精度良
く行うことができる磁気記録カードを提供すること。 【解決手段】 カード基材上に、磁気記録層、磁気記録
層の隠蔽層、パターン印刷層、保護層および装飾物など
の受容層を順に積層してなる磁気記録カードにおいて、
磁気記録層の磁性体が、抗磁力580〜720エルステ
ッド、角形比0.85以上および板状比1.5以上のバ
リウムフェライトであることを特徴とする上記のカー
ド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録カードに
関し、さらに詳しくは優れた意匠性およびセキュリティ
ー性を付与でき、さらに耐久性にも優れた磁気記録カー
ドの提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来より、キャッシュカード、クレジッ
トカード、身分証明用カードなどに使用される磁気記録
カードには、その意匠性およびセキュリティー性を高め
るために、表面に種々の印刷を施したり、ホログラムや
回折格子などの光回折構造を設けるなどの工夫がなされ
ている。
【0003】例えば、カードの表面が同一の色彩を有す
るように、磁気記録層の上に印刷を施して、磁気記録層
を隠蔽したものがある。磁気記録層を隠蔽することによ
り、磁気記録層の位置が目視によって判別不能となり、
偽造防止効果を高めることができ、また、隠蔽層を設け
ることで磁気記録層上も含めて、カード全面に適当なパ
ターンのデザインを施すことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きカードは意
匠性に優れているが、磁気記録の読み取り機などで繰り
返し使用することにより、磁気記録層部分のパターン印
刷層および隠蔽層が擦られて剥れることが多く、その結
果、カード自体の読み取り精度が低下するのみならず、
カード全体としての意匠性が損われるという問題が生じ
る。
【0005】上記問題は、パターン印刷層の表面の高耐
久性保護層(ハードコート層)(以下に「保護層」とい
う)を設けることによって解決されるが、このようなカ
ードの表面にホログラム箔や他の転写箔によって、さら
に優れた偽造防止性や意匠性を施そうとすると、保護層
は離型性が高く、上記の如き各種転写が困難になり、転
写しても容易に転写層が剥離してしまうという問題が生
じる。
【0006】さらに以上の如く磁気記録層の上に各種の
層が積層されると、磁気読み取り装置と磁気記録層との
間隔が必然的に大となり、磁気記録の読み取り・書き込
みの精度が低下するという問題が生じる。従って本発明
の目的は、カードの最表面にホログラムなどの任意の意
匠を施すことができるとともに、磁気記録層の保護にも
優れ、しかも磁気記録層の読み出し・書き込みも精度良
く行うことができる磁気記録カードを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、カード基材
上に、磁気記録層、磁気記録層の隠蔽層、パターン印刷
層、高耐久性保護層および装飾物などの受容層を順に積
層してなる磁気記録カード(以下単に「カード」とい
う)において、磁気記録層の磁性体が、抗磁力580〜
720エルステッド、角形比0.85以上および板状比
1.5以上のバリウムフェライトであることを特徴とす
る上記のカードを提供する。また、本発明は、上記受容
層の表面の少なくとも一部にホログラムシートが貼着さ
れているカードを提供する。
【0008】また、本発明は、支持体シート上に受容層
用塗工液を塗工し、該受容層が完全硬化する前に、該受
容層の表面に高耐久性保護層用塗工液を塗布および硬化
させて上記受容層と保護層との密着性を向上させ、該保
護層の表面にパターン印刷層および磁気記録層の隠蔽層
を形成してなる転写シートを用意し、磁気記録層が形成
されたカード基材の磁気記録層側に、上記転写シートを
用いて、隠蔽層、パターン印刷層、高耐久性保護層およ
び受容層を転写させることを特徴とする前記のカードの
製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。図1は、本発明のカー
ドの層構成を説明する図である。図1に示されるように
本発明のカード40は、一方の面に磁気記録層1を有す
るカード基材30上に、磁気記録層1を含むカード基材
全面を被覆して磁気記録層の位置が確認できないように
する磁気記録層の隠蔽層2、装飾のためのパターン印刷
層3、カードの耐擦傷性を高める保護層4およびホログ
ラムシート7などの装飾物を貼着あるいは記録させ得る
受容層5を順に積層してなることを特徴としている。
【0010】(カード基材)上記においてカード基材3
0としては、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系樹
脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
の樹脂のほか、アルミニウム、銅などの金属、紙、そし
て、樹脂またはラテックスなどの含浸紙などの単独、あ
るいは複合体シートなどを用いることができる。
【0011】このような基材シートの厚さは、材質によ
っても異なるが、通常、10μm〜5mm程度の範囲で
ある。特にカードの場合、基材シートをISO規格に準
拠したものとする場合には、その厚さは0.76mmで
ある。そして、基材シートをポリ塩化ビニル(以下「P
VC」という)で形成する場合、通常、厚さ280μm
の白色PVCシートをコアシートとして、これを2枚重
ね、その両側にそれぞれ厚さ100μmの透明PVCシ
ートをオーバーシートとして重ねて、熱プレスなどによ
り積層する4層構成の基材シート(合計厚さ0.76m
m)が用いられている。
【0012】(磁気記録層)磁気記録層は、前記透明P
VCシート(オーバーシート)の表面にテープ状または
全面状に予め設けておくことにより、熱プレスなどによ
る積層時に、テープ状であっても基材シート内に押し込
まれ、表面平滑に一体化され積層される。このような磁
気記録層は、磁性体を樹脂バインダー溶液中に分散させ
た磁性塗料の塗布および乾燥によって形成される。
【0013】本発明では、上記磁性体として、抗磁力5
80〜720エルステッド、角形比0.85以上および
板状比1.5以上のバリウムフェライトを用いることが
必要である。上記バリウムフェライトの抗磁力が580
〜720エルステッドの範囲から外れると、形成される
磁気記録層が、クレジットカードやキャッシュカードな
どで一般的に使用されている磁気ストライプの特性から
外れ、汎用のシステム(発行機やATMなど)で使用で
きなくなり、角形比が0.85未満であると、磁気記録
層の厚みが厚く(8μm以上)なり、磁気出力や磁気情
報の分解能の低下を生じ、磁気情報の記録・読み取りが
困難となり、また、板状比が1.5未満であると角形比
が0.85未満となり、やはり磁気情報の記録・読み取
りが困難となる。
【0014】(磁気記録層の隠蔽層およびパターン印刷
層)また、上記のように基材シートを積層体で構成した
場合には、カバーシートおよび磁気記録層の上にスクリ
ーン印刷などの方法で隠蔽層を設けることによって、最
終製品であるカードに仕上げたとき、外側からは目視に
より磁気記録層の存在を確認することができず、カード
のセキュリティー性を高めることができる。該隠蔽層の
厚みは通常0.5〜10μm程度である。また、隠蔽層
上に絵柄や情報表示などのパターン印刷層(模様層)を
設けることによって、得られるカードの意匠性を著しく
向上させることができる。該パターン印刷層の厚みは薄
いほど好ましいが、通常は0.5〜10μm程度の厚み
である。
【0015】(保護層)前記パターン印刷層の上に設け
る保護層は、カードの実質的な最外層となって下側の層
を保護するものであり、保護層形成材料としては、透明
性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性、耐汚染性
などを兼ね備えた樹脂が適している。このような樹脂と
しては、電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。保護層の
厚みは約0.5〜4.0μm程度である。保護層の厚さ
が0.5μm未満の場合は、充分な耐擦傷性、耐摩耗性
が得られず、また、4.0μmを超える厚さは、既に耐
摩耗性は充分にあるため必要性がない。
【0016】電離放射線硬化型樹脂としては、具体的に
は、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレー
トなどが挙げられ、これらはそれぞれのプレポリマーに
粘度、あるいは架橋密度を調整するために多官能または
単官能のモノマーを添加して用いてもよく、また、必要
に応じて公知の光反応開始剤や増感剤を添加して用いて
もよい。このほか、ポリエン/チオール系の電離放射線
硬化型樹脂なども耐摩耗性に優れており、好ましく使用
できる。これらの樹脂の硬化には従来公知の紫外線硬化
方法や電子線硬化方法が用いられる。
【0017】(受容層)前記保護層の表面には、ホログ
ラム転写箔、その他の転写箔などから、装飾物を転写あ
るいは形成して保持し得る受容層を設ける。該受容層は
前記保護層に対して良好に密着するとともに、転写箔か
らの転写画像に対しても良好な密着性を有し、そのうえ
耐熱性、耐溶剤性などに優れた樹脂で形成することが好
ましい。このような樹脂としては、例えば、熱硬化性の
メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、
アルキッド系樹脂などの架橋性に優れた各種熱硬化性樹
脂または該熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物が好
適に使用できる。このような樹脂は、架橋度合いや架橋
時期を制御して用いることにより、後述する転写方法で
本発明のカードを製造する際、転写時の剥離力を適宜調
整することも可能である。これらの樹脂溶液は、リバー
スロールコーターなどによるコーティング方式で形成す
ることができ、その厚さは薄くてよく0.1〜4μm程
度で充分である。
【0018】本発明のカードは、図1に示す如き層構成
を有するものであれば、その製造方法は特に限定されな
いが、好ましい方法は、図2に示すように、適当な支持
体シート6上に受容層5、保護層4、パターン印刷層3
および隠蔽層2を積層した転写シート20を用意してお
き、一方では、図3に示す如き磁気記録層を有するカー
ド基材30を作製しておき、このカード基材30に対し
て上記転写シート20を用いて隠蔽層2、パターン印刷
層3、保護層4および受容層5を転写する方法である。
この転写の際には隠蔽層が接着層も兼ねることになるの
で、隠蔽層はヒートシール性の樹脂を含んで形成される
ことが好ましい。
【0019】上記転写シートは、図2に示すように、剥
離性に優れたPETフィルムの表面に前記受容層を形成
するための樹脂の溶液を塗布および乾燥して受容層を形
成する。この際、受容層は完全に硬化させないでおき、
次に形成する保護層との密着性を高めるようにしておく
ことが好ましい。次に該受容層の表面に前記保護層を前
記電離線硬化性樹脂から形成する。この際の電離放射線
硬化によって受容層5と保護層4との密着性は、支持体
シート6と受容層5との間の密着性よりも高くなるの
で、後の転写時において支持体シート6は受容層5との
間において剥離し、受容層5は保護層側に残る。なお、
必要であれば、支持体シートの表面を離型処理した後、
前記受容層を設けてもよい。また、上記受容層が硬化不
充分の状態であっても、上記転写シートを用いてカード
基材に転写する時の熱によって上記受容層は充分に硬化
するので問題はない。
【0020】以上の如くして得られた本発明のカード
は、その保護層の表面に受容層が設けられているので、
例えば、図1に示すように、ホログラム転写箔シールな
どの転写箔を用いてホログラムシート7を容易にかつ密
着性良好に貼着することができる。また、ホログラム転
写箔シールに限らず、その他の転写箔、昇華型転写方
式、熱溶融型転写方式などによって任意の絵柄や文字な
どの情報が容易にかつ高い耐久性をもって貼着あるいは
記録できる。従って、本発明のカードにはさらなる優れ
た意匠性や高いセキュリティー性を付与することができ
る。
【0021】また、上記本発明のカードにおいて、磁気
記録層の磁性体として、前記の如き特定の磁性体を用い
ることによって、隠蔽層、パターン印刷層、保護層およ
び受容層を設けた結果、磁気記録層と最表面との間隔が
大きくなっても、磁気記録層の記録・読み出しに支障が
生じない。通常の磁性体を用いた場合、磁気記録層と保
護層最表面との間隔は8μm程度が限界であるが、本発
明の場合には上記間隔が8μmを超えて13〜20μm
となっても、磁気記録層の記録特性が充分に発揮される
ので、充分な厚みの隠蔽層およびパターン印刷層を形成
し、優れた意匠性をカードに付与することができる。
【0022】
【実施例】以下に具体的な実施例および比較例を挙げて
本発明を説明する。なお、文中「部」または「%」とあ
るのは特に断りのない限り重量基準である。 実施例1 <転写シートの作製>厚さ25μmの2軸延伸透明ポリ
エチレンテレフタラート(PET)フィルム(片面コロ
ナ放電処理)(支持体シート)のコロナ放電処理面に、
下記組成の受容層塗工液を、乾燥後の膜厚が1μmにな
るようにグラビアリバースコート法により塗布および乾
燥して、受容層を積層した支持体シートを作製した。 (受理層塗工液) ・メラミン系樹脂 5部 ・溶剤 メチルアルコール 25部 ・溶剤 エチルアルコール 45部 ・酢酸セルロース樹脂 1部 ・パラトルエンスルフォン酸 0.05部
【0023】上記の受容層の上に、下記組成の保護層用
塗工液を硬化後の膜厚が2μmになるように、同じくグ
ラビアリバースコート法により塗布し、100℃、1分
の条件により熱乾燥を行ない、溶剤を乾燥させた後、紫
外線照射装置(出力160W/cmの高圧水銀ランプ2
灯式)により、紫外線を照射量500mJ/cm2で照
射して塗膜の硬化を行い、保護層(ハードコート層)を
形成した。 (保護層用塗工液) ・ポリウレタンアクリレート(プレポリマー) 20部 ・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100部 ・2−ヒドロキシエチルアクリレート 5部 ・光重合開始剤 1部 ・増感剤 1部 ・メチルエチルケトン 100部
【0024】さらに、上記ハードコート層の表面にオフ
セット印刷によってパターン印刷層(6μm)を形成
し、その後、下記組成の隠蔽層用塗工液を乾燥後の膜厚
が3μmになるようにシルクスクリーン法にて塗布し、
図2に示す層構造の転写シートを作製した。膜厚は支持
体シートを除きおよそ12μmとなった。 (隠蔽層用塗工液) ・アクリル系樹脂 10部 ・酢酸ビニル系樹脂 10部 ・アルミニウム粉末 50部 ・顔料 4部 ・溶剤 50部
【0025】<磁気記録層およびカード基材の作製>厚
さ50μmのPETフィルムに、下記組成を有する磁気
記録層形成用の塗工液を乾燥後の膜厚が10μmになる
ようにグラビアコート法により塗布および乾燥して、残
留磁束密度が1.7maxell/cmとなるように磁気記録
層を形成した。 (磁性層形成用の塗工液) ・Baフェライト 36部 (抗磁力620エルステッド、板状比2.2) ・ウレタン樹脂 12部 ・トルエン 18部 ・メチルエチルケトン 15部 ・メチルイソブチルケトン 15部 ・イソシアネート系硬化剤 4部 上記のPETフィルム上の磁気記録層を、厚さ100μ
mの透明なPVCオーバーシートの所定の位置にテープ
状に熱転写し、PETフィルムを剥離することにより磁
気記録層を有するPVCオーバーシートを得た。
【0026】次に、図3に示すように、厚さ280μm
の半透明なPVCコアシート2枚、コアシートと接する
ように厚さ100μmの透明なPVCオーバーシートを
片側に、前記方法で得られた磁気記録層を有する透明な
PVCオーバーシートを片側に積層し、温度120℃、
圧力25Kg/cm2および時間10分間の条件で熱プ
レスを行い、図2に示す層構成のカード基材を得た。
【0027】次に、前記転写シートを、隠蔽層を有する
面を上記カード基材の磁気記録層を有する側に対向させ
て重ね合せて、熱プレスにより150℃、10kg/c
2および10分間の条件で両者を加熱圧着した後、前
記転写シートの支持体シートを引き剥がした。この際、
支持体シートと受容層との界面で容易に剥離し、受容層
を最外層とする積層体を得た。最後にJISサイズ(8
6mm×54mm)に打ち抜き、本発明のカードが得ら
れる。
【0028】比較例1 実施例1において保護層および受容層を設けなかった以
外は、実施例1と同じ方法でカードを得た。 比較例2 実施例1において受容層を設けなかった以外は、実施例
1と同じ方法でカードを得た。
【0029】使用例 実施例1と比較例1および2で得たカードの最表面にホ
ログラム転写箔シールを、150℃、2秒および10k
g/cm2の条件で貼着し、受容層にホログラム層を転
写した。ホログラム転写後、得られたカードとホログラ
ムとの密着性を評価した結果を表1に示す。実施例1お
よび比較例1の場合にはホログラムの密着性は充分であ
ったが、比較例2の場合はホログラムの密着性は不充分
であった。
【0030】また、実施例1と比較例1および2で得た
カードをR/Wで磁気記録および磁気読み取りを行な
い、磁気ヘッドに対するカード表面の耐久性を比較し
た。3000回連続読み取った際のカード表面の外観損
傷程度について、表1に示す。その結果、実施例1およ
び比較例2では磁気ヘッド接触した部分においてカード
表面に細かな傷がつく程度で、パターン印刷絵柄は保護
されていたが、保護層の無い比較例1で得たカードにお
いてはパターン印刷層および磁気隠蔽層が削り取られ、
傷は磁気記録層まで達し、磁気記録情報が破壊されてい
た。
【0031】また、スガ試験機(株)製の摩擦試験機
(RUBBING METER)において、紙やすり#1500を用
い、荷重800gをかけた状態で、実施例1と比較例1
および2で得たカード上での100往復の繰り返し摩擦
試験を行なった。その結果を表1に示す。比較例1の保
護層のないカードでは、印刷層および磁気隠蔽層が削り
取られ、磁気記録層まで一部削り取られていた。それに
対し、実施例1および比較例2の保護層のあるカードで
は、印刷層が削り取られることはなく、パターン印刷層
の絵柄は保護されていた。また、磁気記録情報も何らの
損傷も無かった。
【0032】 *1:評価基準 ○(良好):テスト後の表面の擦り傷は浅く、磁気隠蔽
層まで及んでいない。 ×(不良):テスト後の表面の傷が深く、磁気隠蔽層・
磁気層まで達している。 *2:評価基準 ○(良好):テスト後の読み取りで磁気情報の読み取り
不良が発生しない。 ×(不良):テスト後の読み取りで不良が発生し易い。
【0033】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、カードの最
表面である保護層にホログラム転写箔シールなどの各種
転写箔や、感熱転写方式などにより、各種絵柄や情報を
容易に貼着、転写あるいは記録が可能であり、さらに磁
気記録層の隠蔽層およびパターン印刷層を設けても磁気
記録層の記録・読み出しが可能なカードを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカードの1実施例を説明する模式断
面図。
【図2】 本発明で使用する転写シートを説明する模式
断面図。
【図3】 本発明で使用するカード基材を説明する模式
断面図。
【符号の説明】
1:磁気記録層 2:隠蔽層 3:パターン印刷層 4:保護層 5:受容層 6:支持体シート 7:ホログラムシート 20:転写シート 30:カード基材 40:カード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/84 G11B 5/84 B Z Fターム(参考) 2C005 HA06 HA10 HB01 HB09 HB20 JA02 JA18 JB08 LA20 5D006 AA01 AA05 AA06 BA06 BA08 DA01 DA06 EA01 FA02 5D112 AA05 AA07 AA09 AA10 AA15 AA16 AA28 BB04 BC01 CC01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード基材上に、磁気記録層、磁気記録
    層の隠蔽層、パターン印刷層、高耐久性保護層および装
    飾物などの受容層を順に積層してなる磁気記録カードに
    おいて、磁気記録層の磁性体が、抗磁力580〜720
    エルステッド、角形比0.85以上および板状比1.5
    以上のバリウムフェライトであることを特徴とする上記
    の磁気記録カード。
  2. 【請求項2】 受容層の表面の少なくとも一部にホログ
    ラムシートが貼着されている請求項1に記載の磁気記録
    カード。
  3. 【請求項3】 支持体シート上に受容層用塗工液を塗工
    し、該受容層が完全硬化する前に、該受容層の表面に高
    耐久性保護層用塗工液を塗布および硬化させて上記受容
    層と保護層との密着性を向上させ、該保護層の表面にパ
    ターン印刷層および磁気記録層の隠蔽層を形成してなる
    転写シートを用意し、磁気記録層が形成されたカード基
    材の磁気記録層側に、上記転写シートを用いて、隠蔽
    層、パターン印刷層、高耐久性保護層および受容層を転
    写させることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録カ
    ードの製造方法。
  4. 【請求項4】 さらに受容層の表面のホログラムシート
    を貼着する請求項3に記載の磁気記録カードの製造方
    法。
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