JP2002357482A - 溶融金属の温度測定方法及びこれに用いる温度測定装置 - Google Patents

溶融金属の温度測定方法及びこれに用いる温度測定装置

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JP2002357482A JP2001165669A JP2001165669A JP2002357482A JP 2002357482 A JP2002357482 A JP 2002357482A JP 2001165669 A JP2001165669 A JP 2001165669A JP 2001165669 A JP2001165669 A JP 2001165669A JP 2002357482 A JP2002357482 A JP 2002357482A
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metal
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Noboru Demukai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高融点且つ活性金属である溶融金属の温度を正
確に測定することのできる温度測定装置を提供する。 【解決手段】熱電対26を保護するセラミック管30,
32の外側に金属保護管34を配置し、測定対象である
溶融金属22に熱電対26を挿入して温度測定するに際
して、金属保護管34を溶融消耗させることによってそ
の間にセラミック管30,32を徐加熱し、セラミック
管30,32がヒートショックで割れるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に高融点活性
金属に適用して好適な溶融金属の温度測定方法及びこれ
に用いる温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属を
溶解するに際し溶融金属の温度を知ることは溶解装置を
正しくデザインしたり、その後の鋳造プロセスを最適化
したりする上で重要なことである。従来にあっては、特
にチタンやジルコニウム等の高融点活性金属(合金を含
む)の溶融物の温度を正確に測定することは極めて困難
であった。
【0003】従来この種の溶融金属の温度測定は、例え
ば放射温度計を用いて非接触で測定したりしているが、
この方法の場合、測定系の光学的外乱(雰囲気中のフュ
ーム,測定窓の汚れ,溶融金属表面のスカム等)によっ
て測定精度の悪いものであった。また溶融金属の輻射率
も不確かで信頼性の高い測定が困難であった。
【0004】一方熱電対を用いた測定では、温度と熱起
電力との関係は明確であるものの、熱電対を保護してい
るセラミック管が溶融金属への挿入時に熱衝撃によって
割れてしまうといった問題があった。例えばかかるセラ
ミック管としては、溶融金属への挿入時にその溶融金属
と反応してしまわないことが求められ、而してそのセラ
ミック管としてイットリア,カルシア,ジルコニア,ア
ルミナ等の安定酸化物を用いたとき、これらの安定酸化
物ほど溶融金属への挿入時のヒートショックに弱く、溶
融金属への挿入時にそのセラミック管が割れてしまうと
いった問題を生ずるのである。一方ヒートショックに強
いシリカをセラミック管として用いた場合、溶融金属へ
の挿入時にそのセラミック管が溶融軟化してしまい、ま
た反応によって消耗してしまうといった難点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような事情
を背景としてなされたものである。而して請求項1は溶
融金属の温度測定方法に関するもので、熱電対を保護す
るセラミック管の外側に金属保護管を配置し、測定対象
である溶融金属に該熱電対を挿入して温度測定するに際
して該金属保護管を溶融消耗させ、その間に前記セラミ
ック管を徐加熱することを特徴とする。
【0006】請求項2は溶融金属の温度測定装置に関す
るもので、熱電対を保護するセラミック管の外側に、測
定対象である溶融金属への挿入によって溶融消耗する金
属保護管を配置して成ることを特徴とする。
【0007】請求項3のものは、請求項2において、前
記金属保護管を前記測定対象である溶融金属に含有され
る成分で構成したことを特徴とする。
【0008】請求項4のものは、請求項2,3の何れか
において、前記セラミック管を単層若しくは複数層とな
すとともに、最外層となる部分をイットリア,カルシ
ア,ジルコニア,アルミナ,マグネシアの何れかの安定
酸化物で構成したことを特徴とする。
【0009】請求項5のものは、請求項4において、前
記最外層となる部分の安定酸化物の層をスラリーコーテ
ィングにて形成したことを特徴とする。
【0010】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、前記測定対象が高融点活性金属であるチタン
若しくはジルコニウムの純金属若しくは合金であること
を特徴とする。
【0011】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、熱電対
を保護するセラミック管の更にその外側に金属保護管を
配置し、溶融金属に熱電対を挿入して温度測定する際に
その金属保護管を溶融消耗させ、その間にセラミック管
を徐加熱するようになしたものである(請求項1,
2)。本発明によれば、熱電対を溶融金属に挿入する際
に金属保護管の一時的熱吸収によって、その内側のセラ
ミック管が急熱されるのを防止することができる。これ
によりセラミック管がヒートショックにより割れるのを
効果的に防止することができる。
【0012】即ち本発明によれば高融点且つ活性金属で
あってもその溶融金属の温度測定を熱電対を用いて正確
に行うことができるようになる。この結果として溶解装
置を正しくデザインできるようになり、或いはまたその
後の鋳造プロセスを最適化することができる。
【0013】ここで金属保護管の肉厚は、その内側のセ
ラミック管の徐加熱の程度に応じて適宜設定することが
できる。例えば内側のセラミック管がヒートショックに
弱いものである場合、金属保護管はその肉厚を厚くする
必要がある。
【0014】本発明においては、上記金属保護管を測定
対象である溶融金属に含有される成分で構成しておくこ
とができる(請求項3)。このようにしておけば、熱電
対の溶融金属への挿入によって金属保護管が溶融したと
き、そのことによって溶融金属の成分値に悪影響が及ぶ
のを防ぐことができる。例えばチタン合金の温度測定を
するに際しては、その金属保護管の材質を純チタン若し
くはチタン合金と同じ組成の同質チタン合金とすること
ができる。
【0015】次に請求項4のものは、セラミック管の最
外層となる部分をイットリア,カルシア,ジルコニア,
アルミナ,マグネシアの何れかの安定酸化物で構成する
ようになしたもので、この場合セラミック管が溶融金属
と接触することによって、そのセラミック管が溶融金属
と反応してしまうのを良好に抑制することができる。
【0016】ここで上記セラミック管の最外層となる部
分の安定酸化物の層は、スラリーコーティングにて形成
しておくことができる(請求項5)。ここでスラリーコ
ーティング層は1000℃以下の温度で熱処理した多孔
質構造のものとなしておくことができる。このようにな
した場合、容易に安定酸化物の層を形成することができ
るとともに、その多孔質構造に基づいて最外層となる安
定酸化物の層の耐ヒートショック性を向上させることが
できる。尚ここでの熱処理は結晶水を飛ばすに必要な加
熱温度での熱処理を意味している。当然ながらこの温度
では酸化物の層は焼結を生じていない。
【0017】上記説明から明らかなように、本発明は高
融点活性金属であるチタン若しくはジルコニウムの純金
属若しくはその合金の溶融物の温度測定に適用して特に
好適なものである(請求項6)。
【0018】
【実施の形態】次に本発明の実施の形態をチタン溶解の
際の温度測定に適用した場合を例として図面に基づき以
下に具体的に説明する。図2において10は溶解装置で
銅製のるつぼ12,これを取り巻くように配置された高
周波誘導加熱コイル14を有している。ここでるつぼ1
2は壁部が複数のセグメント16に分かれており、それ
らセグメント16の間に絶縁性目地材18が充填してあ
る。また各セグメント16には冷却水を通すための孔2
0が形成してある。
【0019】このるつぼ12内にチタンを装入して高周
波誘導加熱コイル14に矢印方向の高周波電流を流す
と、銅製のるつぼ12の各セグメント16に高周波誘導
加熱コイル14の電流にて生じる磁界を打ち消す向きの
誘導電流、即ちその磁界を打ち消す向きの磁界を発生さ
せるような電流が矢印方向に流れる。またこれと同時に
るつぼ12内のチタン素材にも誘導電流が惹起されてチ
タン素材が加熱溶解される。
【0020】このときチタンの溶融金属22の表層部分
に惹起される電流は、るつぼ12に生じる電流と向きが
逆であって、発生する磁界が互いに逆位相となるため、
溶融金属22はるつぼ12の壁部との反発力(ローレン
ツ斥力)によってその壁部から離れる。即ち溶融金属2
2がるつぼ12の壁部から離間し浮遊状態となる。
【0021】図1は本例の温度測定装置の構成を示して
いる。同図において24はその温度測定装置で26は熱
電対、28はガイシ管(ここではアルミナ)である。こ
のガイシ管28は熱電対26の2本の線がお互いに接触
しないように2つの孔を有しており、それら孔に熱電対
26における2本の線のそれぞれが挿通されている。3
0はセラミック内管(ここではアルミナ)であり、32
は更にその外側に形成された最外層としてのセラミック
外管(ここではイットリア)である。
【0022】この温度測定装置24においては、そのセ
ラミック外管32の更にその外側に、金属保護管34が
セラミック外管32のほぼ全体を被覆する状態で設けら
れている。ここでは金属保護管34として純チタン管が
用いられている。
【0023】尚、上記セラミック外管32はイットリア
スラリーをセラミック内管30の外面に塗布した後乾燥
し、更に1000℃以下(850℃程度)の温度で熱処
理し、結晶水を離脱除去処理して形成してある。このセ
ラミック外管32は多孔質構造をなしている。
【0024】上記熱電対26及びセラミック管30,3
2、特にセラミック外管32については、溶融金属22
となる高融点活性金属(合金を含む)の融点と活性度に
応じて適切なものを選定する必要がある。
【0025】表1は各種熱電対の最高使用温度,各種セ
ラミック保護管の軟化点,酸化物生成自由エネルギー
(free E)及びこれらに基づく各種高融点活性金属へ
の適用可否を示したものである。
【0026】
【表1】
【0027】ここでは純チタンを溶解するのに対応し
て、熱電対26として表1中B型(Pt−30Rh/P
t−6Rh)のものを用いた。即ちここでは純チタン1
5kgを図2の溶解装置10を用いてレビテーション溶
解し、そしてその純チタンの溶融金属22に図1に示す
温度測定装置24を挿入し温度測定を行った。尚、純チ
タンから成る金属保護管34はその肉厚を3mmとし
た。
【0028】この温度測定装置24を純チタンの溶融金
属22に浸漬(挿入)したところ、浸漬後にチタンの凝
固シェルが表面に薄く張り、そして浸漬後約5秒で浸漬
部全体が溶融した。この間にセラミック外管32は徐加
熱され、更にまたこのセラミック外管32はスラリーコ
ーティングにより多孔質構造として構成されているた
め、セラミック外管32に対するヒートショックは緩和
され、この結果セラミック外管32は割れることなく確
実に温度測定装置24にて純チタンの溶融金属22の温
度測定を行うことができた。
【0029】尚、B型の熱電対26の最高使用温度は1
800℃であり、溶融金属22の温度測定値は1753
℃であった。純チタンの融点は1670℃であるから溶
融金属22のスーパーヒートは83℃である。
【0030】以上本発明の実施の形態を述べたがこれは
あくまで一形態例であり、本発明は他の様々な変更を加
えた態様,形態で実施,構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の温度測定装置の構成を示
す図である。
【図2】チタンの溶解装置の一形態を示す図である。
【符号の説明】
22 溶融金属 24 温度測定装置 26 熱電対 30 セラミック内管 32 セラミック外管 34 金属保護管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電対を保護するセラミック管の外側に
    金属保護管を配置し、測定対象である溶融金属に該熱電
    対を挿入して温度測定するに際して該金属保護管を溶融
    消耗させ、その間に前記セラミック管を徐加熱すること
    を特徴とする溶融金属の温度測定方法。
  2. 【請求項2】 熱電対を保護するセラミック管の外側
    に、測定対象である溶融金属への挿入によって溶融消耗
    する金属保護管を配置して成ることを特徴とする溶融金
    属の温度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記金属保護管を前
    記測定対象である溶融金属に含有される成分で構成した
    ことを特徴とする溶融金属の温度測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2,3の何れかにおいて、前記セ
    ラミック管を単層若しくは複数層となすとともに、最外
    層となる部分をイットリア,カルシア,ジルコニア,ア
    ルミナ,マグネシアの何れかの安定酸化物で構成したこ
    とを特徴とする溶融金属の温度測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記最外層となる部
    分の安定酸化物の層をスラリーコーティングにて形成し
    たことを特徴とする溶融金属の温度測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記測
    定対象が高融点活性金属であるチタン若しくはジルコニ
    ウムの純金属若しくは合金であることを特徴とする溶融
    金属の温度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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