JP2002356780A - 常圧プラズマ処理法における膜厚制御方法 - Google Patents

常圧プラズマ処理法における膜厚制御方法

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Yusuke Mafune
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる成膜条件においても膜厚を目標範囲内
の設定値に容易に規制することのできる膜厚制御方法の
提供。 【解決手段】 常圧プラズマCVD法により基材上に連
続形成した薄膜の膜厚制御方法であって、基材上の薄膜
の膜厚をインラインで測定し、測定された膜厚の現在値
と前回値との差厚及び膜厚測定部と薄膜形成部間の距離
から、薄膜形成部の現在膜厚dtを予想し、目標膜厚d
0との差Δd=d0−dtが、しきい値αを超えた場合
に、薄膜形成部に対してフィードバック制御を行って膜
厚を制御することを特徴とする常圧プラズマ処理法にお
ける連続成膜の膜厚制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常圧プラズマ処理
による連続薄膜の膜厚制御方法に関し、特に膜厚変動の
少ない連続薄膜の膜厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】常圧において、処理ガスの雰囲気中で、
放電プラズマ処理を行うことにより基材上に薄膜を形成
する連続成膜法については、特許第3040358号公
報、特開平11−181573号公報等に記載されてい
る。このような常圧プラズマ処理による薄膜形成法にお
いては、処理ガスの雰囲気中で電極間に電圧を印加して
放電プラズマを発生させて処理を行うため、電極上に未
反応物などの付着物が発生することがあり、その場合
は、プラズマ密度に変動が起き、基材上に得られる薄膜
の膜厚が変動するという問題があった。
【0003】常圧プラズマ処理法による連続薄膜形成に
おける薄膜の膜厚を一定にする方法としては、膜圧測定
部で測定した実測値の膜厚と目標膜厚の差が、しきい値
を超えた場合に薄膜生成制御系にフィードバック制御を
行う方法が考えられるが、このような制御では、基材の
搬送速度や原料投入量等の成膜条件によって変化の速度
が異なるため膜厚を目標範囲内の設定値に収められない
場合があるという問題があった。
【0004】また、一般的なフィードバック制御方法で
は、実時間で膜厚を測定して測定値と比較し、得られた
差を基に成膜制御しているが、このようなフィードバッ
クでは、制御に慣性があるので、補正の行き過ぎ(オー
バーシュート)を生じ、生成薄膜の膜厚が振動して膜厚
を目標範囲内の設定値に迅速に調整することが難しい場
合もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異な
る成膜条件においても膜厚を目標範囲内の設定値に容易
に規制することのできる膜厚制御方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、インライン制御において
薄膜形成部の現在膜厚を予想した値を制御系にフィード
バックすることにより、厚さ変動の少ない薄膜を得るこ
とができることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
常圧プラズマ処理法により基材上に連続形成した薄膜の
膜厚制御方法であって、基材上の薄膜の膜厚をインライ
ンで測定し、測定された膜厚の現在値と前回値との差厚
及び膜厚測定部と薄膜形成部間の距離から、薄膜形成部
の現在膜厚dtを予想し、目標膜厚d0との差Δd=d
0−dtが、しきい値αを超えた場合に、薄膜形成部に
対してフィードバック制御を行って膜厚を制御すること
を特徴とする常圧プラズマCVD法における連続成膜の
膜厚制御方法が提供される。
【0008】また、本発明の第2の発明によれば、膜厚
測定部と薄膜形成部間のフィルム搬送時間tと、制御変
化が安定する時間t’との和T=t+t’の時間毎にイ
ンライン測定を行うことを特徴とする第1の発明に記載
の膜厚の制御方法が提供される。
【0009】また、本発明の第3の発明によれば、イン
ラインの膜厚の測定方法が、薄膜の反射率を測定し、そ
の測定値に基づいて膜厚を算出する方法であることを特
徴とする第1又は2の発明に記載の膜厚の制御方法が提
供される。
【0010】また、本発明の第4の発明によれば、常圧
プラズマ処理法により基材上に薄膜を連続形成する方法
が、大気圧近傍の圧力下、処理ガス雰囲気中で、放電プ
ラズマ処理を行って基材上に薄膜を形成する連続成膜法
であることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明に記
載の膜厚の制御方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法を図で説明する。図
1は、本発明の薄膜形成装置の構成を説明する薄膜形成
部と膜厚測定部からなる概略図である。1は、膜厚を制
御する薄膜形成制御部を表し、2は、膜厚を測定するイ
ンライン膜厚センサー部を表す。図1の薄膜形成部にお
いては、ロール電極11と、このロール電極11の表面
に対して一定間隔を隔てて対向する同軸凹面を有する曲
面電極12とが対向配置され、ロール電極11と曲面電
極12との間に略等間隔に湾曲した放電空間17が形成
され、放電空間17の一端にガス流量計14を経てガス
導入口15から処理ガスを供給するともに、他端のガス
排気口16から排気を行って放電空間内の処理ガスの流
量が一定になる状態にし、ロール電極11と曲面電極1
2との間に電源13より電圧を印加し、放電空間17に
プラズマを発生させる。
【0012】一方、基材のフィルム31は、ロール電極
11に沿って放電空間17に搬送され、放電空間17内
で処理ガスのプラズマにより、フィルム基材上に薄膜3
2が形成され、さらに、薄膜形成部から距離r離れた位
置に設けられた膜厚測定部において薄膜の厚さを測定さ
れる。
【0013】膜厚測定部においては、基材フィルム31
上の薄膜32の厚さを分光器21等で反射率を測定し、
センサー部2を通してその値が薄膜制御部に送られる。
薄膜制御部において、所定の膜厚になるように電源の電
圧や反応ガスの流量等の薄膜形成条件を変更し、膜厚を
変更するようにする。
【0014】図2は、膜厚測定部で測定する膜厚と薄膜
形成部での予想膜厚を計算する方法を説明する図であ
る。膜厚測定部において、ある時点(前回)でインライ
ン測定された薄膜の厚さdは、基材が薄膜形成部から距
離rだけ進行する時間前に形成された厚さである。次の
時点(今回)でインライン測定された薄膜の厚さd1と
前回値の厚さの差Δd(前回値d−今回値d1)と測定
時間の差Δt(前回値時間t−今回値時間t1)から、
膜厚変化の傾きである予測線が計算できる。図2におい
ては、目標膜厚値d0から膜厚が徐々に減少傾向にある
場合の例である。したがって、予測線を延長し、距離r
を進行する時間を考慮すると、今回測定した膜厚値d1
は、距離rだけ離れた膜厚形成部では、膜厚値d2にな
っていると予想される。d2の値が管理値であるしきい
値αを超えた場合、成膜制御系において膜形成条件設定
が行われるようにするようなフィードバック制御がなさ
れる。本発明のフィードバック制御は、膜厚の変動変化
が早い場合でも制御開始が早くなるため目標範囲への達
成が容易となる。
【0015】図3は、制御後の膜厚変動の一例を示す図
である。図3において、ある時点で制御指令を受け薄膜
形成部で形成された膜厚d1’は、距離rを移動する時
間t後には、d2’となり、さらに制御の条件変更によ
る膜厚変動の時間t’後にはd3’となり、より目標値
d0に近づいた値となる。したがって、インライン測定
は、前回値と今回値から膜厚の予測値ができる時間毎に
行えるようにしておけば良いが、薄膜形成部から膜厚測
定部まで薄膜が形成された基材フィルムが搬送される距
離rに相当する時間tと、制御変化が安定する時間t’
の和T=t+t’の時間毎に行うのが好ましい。
【0016】本発明の常圧プラズマ処理装置におけるプ
ラズマ処理部においては、常圧プラズマ処理が行われ
る。すなわち、大気圧近傍の圧力下で、少なくとも一方
が固体誘電体で被覆された一つの電極間にパルス状の電
界を印加し、電極間に発生するプラズマで処理ガスを励
起し、電極間に搬送される基材上に薄膜を形成する方法
である。
【0017】ここで、大気圧近傍の圧力下とは、1.3
33×104〜10.664×104Paの圧力下を指
す。中でも、圧力調整が容易で、装置が簡便になる9.
331×104〜10.397×104Paの範囲が好ま
しい。
【0018】上記電極としては、銅、アルミニウム等の
金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等
からなるものが挙げられる。電極の形状としては、特に
限定されないが、電界集中によるアーク放電の発生を避
けるために、対向電極間の距離が一定となる構造である
ことが好ましく、例えば、平行平板型、円筒対向平板
型、球対向平板型、双曲対向平板型、同軸円筒型構造等
が挙げられる。この中で、図1に示すようなロール電極
とそれに対応する同軸円筒面(凹面)を有する曲面電極
との組み合わせが好ましい。
【0019】電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、印加
電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮して適
宜決定されるが、1〜50mmであることが好ましい。
ロール電極と曲面電極の場合、放電プラズマ処理によっ
て形成される薄膜の基材の厚さ以上であれば特に限定さ
れるものではないが、あまり大き過ぎると放電が雷状に
なり、放電の均一性が損なわれ易くなる。また、基材の
ダメージが大きくなるおそれがあるので、5mm以下が
好ましい。また、(ロール電極と曲面電極との間隔)/
(ロール電極の半径)は、小さい程放電の均一性に優れ
るので、1/100以下が好ましい。
【0020】上記ロール電極と曲面電極の少なくとも一
方の電極表面、特に曲面電極の表面は固体誘電体で被覆
されている必要がある。この際、固体誘電体と設置され
る側の電極が密着し、かつ、接する電極の対向面を完全
に覆うようにすることが好ましい。固体誘電体によって
覆われずに電極同士が直接対向する部位があると、そこ
からアーク放電が生じやすい。固体誘電体の厚みは、
0.05〜4mmであることが好ましい。厚すぎると放
電プラズマを発生するのに高電圧を要することがあり、
薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こり、アーク放電
が発生することがある。
【0021】固体誘電体は、比誘電率10以上、特に1
0〜100の材質が好ましい。比誘電率が10以上であ
ると、低電圧で高密度の放電プラズマを発生させること
ができ、短時間の表面処理や高速表裏処理ができるが、
比誘電率が10未満であると、このような表面処理を行
うことが難しくなる。固体誘電体の材質としては、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化
アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の
金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物、及びこれ
らの複層化したもの等が挙げられる。
【0022】上記電極間には、電界が印加され、プラズ
マを発生させるが、パルス電界を印加することが好まし
く、特に、電界の立ち上がり及び/又は立ち下がり時間
が、10μs以下である電界が好ましい。10μsを超
えると放電状態がアークに移行しやすく不安定なものと
なり、パルス電界による高密度プラズマ状態を保持しに
くくなる。また、立ち上がり時間及び立ち下がり時間が
短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行わ
れるが、40ns未満の立ち上がり時間のパルス電界を
実現することは、実際には困難である。好ましくは50
ns〜5μsである。なお、ここでいう立ち上がり時間
とは、電圧(絶対値)が連続して増加する時間、立ち下
がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して減少する時間
を指すものとする。
【0023】上記パルス電界の電界強度は、10〜10
00kV/cmとなるようにするのが好ましい。電界強
度が10kV/cm未満であると処理に時間がかかりす
ぎ、1000kV/cmを超えるとアーク放電が発生し
やすくなる。
【0024】上記パルス電界の周波数は、0.5〜10
0kHzであることが好ましい。0.5kHz未満であ
るとプラズマ密度が低いため処理に時間がかかりすぎ、
100kHzを超えるとアーク放電が発生しやすくな
る。より好ましくは、1〜100kHzであり、このよ
うな高周波数のパルス電界を印加することにより、処理
速度を大きく向上させることができる。
【0025】また、上記パルス電界におけるひとつのパ
ルス継続時間は、1〜1000μsであることが好まし
い。1μs未満であると放電が不安定なものとなり、1
000μsを超えるとアーク放電に移行しやすくなる。
より好ましくは、3〜200μsである。ここで、ひと
つのパルス継続時間とは、ON、OFFの繰り返しから
なるパルス電界における、ひとつのパルスの連続するO
N時間を言う。
【0026】本発明で薄膜を形成する基材としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフ
ルオロエチレン、アクリル樹脂等のプラスチック、ガラ
ス、セラミック、金属等が挙げられる。基材の形状とし
ては、フィルム状等のものが挙げられるが、特にこれら
に限定されない。本発明の表面処理方法によれば、様々
な形状を有する基材の処理に容易に対応することができ
る。
【0027】本発明で用いる処理においては、放電プラ
ズマ発生空間に処理ガスを導入して行う。図1に示すよ
うなロール電極と曲面電極との組み合わせによる常圧プ
ラズマ薄膜形成装置においては、ガス導入口は、プラズ
マ発生空間の基材搬入側に設けておき、曲面電極からロ
ール電極側に向けて、かつ、基材の搬送方向に沿って処
理ガスが導入されているようになされていることが好ま
しい。
【0028】ガス導入口の材質は、特に限定されるもの
ではないが、金属などの導電性材料からなるものである
場合、対向電極とガス導入口との間での放電を防ぐた
め、対向電極との間に絶縁体を配設しておくことが好ま
しい。
【0029】ガス導入口の構造は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、加圧ポンプを用いたジェットノズ
ル方式であってもよい。また、ガス導入方向に対向する
斜板を設け、ガス供給通路を次第に狭めてガス導入口付
近に狭窄部を設け、その狭窄部通過後、処理ガスを拡散
させると同時に、基材の搬送方向に略平行に処理ガス流
を変更させた後、スリット状もしくは多数の小孔が一列
に並べられた吹出口からプラズマ空間に向けて吹き出す
方式であってもよい。
【0030】さらに、ロール電極と曲面電極との間に形
成されるプラズマ放電空間の側面(ロール電極の回転方
向に対する曲面)がシールされていると処理ガスが効率
よく消費されるので好ましい。
【0031】本発明で用いる処理ガスとしては、電界、
好ましくはパルス電界を印加することによってプラズマ
を発生するガスであれば、特に限定されず、処理目的に
より種々のガスを使用できる。
【0032】薄膜の原料としての原料ガスとして、例え
ば、SiH4、Si26、SiCl4、SiH2Cl2、S
i(CH34等のシラン含有ガスからアモルファスシリ
コン膜、ポリシリコン膜、また上記シラン含有ガスと無
水アンモニア、窒素ガス等の窒素含有ガスから、SiN
膜が形成される。
【0033】また、SiH4、Si26、テトラエトキ
シシラン等のシラン含有ガスと酸素ガスからSiO2
の酸化膜が得られる。
【0034】また、Al(CH33、In(C
253、MoCl6、WF6、Cu(HFAcAc)2
TiCl6等又はSiH4等のシランガスの混合ガスか
ら、Al、In、Mo、W、Cu等の金属薄膜、TiS
2、WSi2等の金属シリサイド薄膜を形成することが
できる。
【0035】また、In(Oi−C373、Zn(O
252、In(CH33、Zn(C252等よりI
23+Sn、SnO2+Sb、ZnO+Al等の透明
導電膜が形成される。
【0036】また、B26、BCl3とNH3ガス等から
BN膜、SiF4ガスと酸素ガス等からSiOF膜、H
Si(OR)3、CH3Si(OR)3、(CH32Si
(OR)2等からポリマー膜等が形成される。
【0037】また、Ta(OC255、Y(OiC3
73、Y(C253、Hf(OiC374、Zn(C
252等からTa25、Y23、HfO2、ZnO2
の酸化膜等が形成される。
【0038】さらに、CF4、C26、CF3CFC
2、C48等のフッ素含有化合物ガス、O2、O3、H2
O、CH3OH、C25OH等の酸素含有化合物ガス、
2、NH3等の窒素含有化合物ガス、SO2、SO3等の
イオウ含有化合物ガス、アクリル酸、メタクリルアミ
ド、ポリエチレングリコールジメタクリル酸エステル等
の重合性親水モノマーガス等をそれぞれの目的に応じて
用いることができる。
【0039】その他薄膜形成以外に、ハロゲン系ガスを
用いてエッチング処理、ダイシング処理を行ったり、酸
素系ガスを用いてレジスト処理や有機物汚染の除去を行
ったり、アルゴン、窒素等の不活性ガスによるプラズマ
で表面クリーニングや表面改質を行うこともできる。
【0040】本発明では、上記原料ガスをそのまま処理
ガスとして用いてもよいが、経済性及び安全性等の観点
から、原料ガスを希釈ガスによって希釈し、これを処理
ガスとして用いることもできる。希釈ガスとしては、ネ
オン、アルゴン、キセノン等の希ガス、窒素ガス等が挙
げられる。これらは単独でも2種以上を混合して用いて
もよい。
【0041】原料ガスと希釈ガスとの混合比は、使用す
る希釈ガスの種類により適宜決定される。原料ガスの濃
度が、処理ガス中の0.01〜10体積%であることが
好ましく、より好ましくは0.1〜10体積%である。
【0042】本発明の常圧プラズマ処理法を用いて上記
のような装置、条件等で基材上に形成された薄膜は、薄
膜測定部において、インラインで膜厚が間欠的又は連続
的に測定されるが、上述のように膜厚測定部と薄膜形成
部間のフィルム搬送時間tと、制御変化が安定する時間
t’との和T=t+t’の時間毎に間欠的にインライン
測定を行うのが好ましい。
【0043】インラインの膜厚の測定法は、基材上に形
成された膜の反射率を測定し、その測定値に基づいて算
出する膜厚測定方法が用いられる。測定された値は、前
述のように前回値との値から、予想膜厚を求め、フィー
ドバック制御を行うように薄膜形成部に送られる。
【0044】膜厚制御には一般的な方式のものを利用す
ることができる。制御因子としては、プラズマ放電のた
めの電源電圧、周波数あるいは処理ガスの流量などがあ
る。ただし、電圧を制御する場合、電圧が低くなり過ぎ
ると放電が立たず、高くなり過ぎるとアーク放電になり
電極を破壊するので注意を要する。
【0045】
【発明の効果】本発明の常圧プラズマ処理法の連続生産
における膜厚一定制御方法によれば、膜厚変化率が変動
しても目標膜厚範囲内に収めることが可能となり、また
安定的に正しい制御が比較的早く達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の常圧プラズマ処理装置の構成を説明す
る図である。
【図2】本発明の予想膜厚を計算する方法を説明する図
である。
【図3】本発明の制御方法を用いた場合の膜厚変動の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 薄膜形成制御部 2 センサー部 11 ロール電極 12 曲面電極 13 電源 14 処理ガス流量計 15 処理ガス導入口 16 排ガス取出し口 17 プラズマ放電空間 21 分光器 31 基材フィルム 32 薄膜 r 薄膜形成部と膜厚測定部間の距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常圧プラズマ処理法により基材上に連続
    形成した薄膜の膜厚制御方法であって、基材上の薄膜の
    膜厚をインラインで測定し、測定された膜厚の現在値と
    前回値との差厚及び膜厚測定部と薄膜形成部間の距離か
    ら、薄膜形成部の現在膜厚dtを予想し、目標膜厚d0
    との差Δd=d0−dtが、しきい値αを超えた場合
    に、薄膜形成部に対してフィードバック制御を行って膜
    厚を制御することを特徴とする常圧プラズマ処理法にお
    ける連続成膜の膜厚制御方法。
  2. 【請求項2】 膜厚測定部と薄膜形成部間のフィルム搬
    送時間tと、制御変化が安定する時間t’との和T=t
    +t’の時間毎にインライン測定を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の膜厚の制御方法。
  3. 【請求項3】 インラインの膜厚の測定方法が、薄膜の
    反射率を測定し、その測定値に基づいて膜厚を算出する
    方法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の膜
    厚の制御方法。
  4. 【請求項4】 常圧プラズマ処理法により基材上に薄膜
    を連続形成する方法が、大気圧近傍の圧力下、処理ガス
    雰囲気中で、放電プラズマ処理を行って基材上に薄膜を
    形成する連続成膜法であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の膜厚の制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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