JP2002356771A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JP2002356771A
JP2002356771A JP2002099156A JP2002099156A JP2002356771A JP 2002356771 A JP2002356771 A JP 2002356771A JP 2002099156 A JP2002099156 A JP 2002099156A JP 2002099156 A JP2002099156 A JP 2002099156A JP 2002356771 A JP2002356771 A JP 2002356771A
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雅仁 石原
Makoto Sato
佐藤  誠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンス時間を短くし、高い生産性を実
現し、膜剥がれを抑制してパーティクルの発生を低減
し、歩留まりを向上したスパッタリング装置を提供す
る。 【解決手段】 このスパッタリング装置は、容器11、
ターゲット16、基板ホルダ41、ガス供給機構25、
ターゲットに高周波を与える高周波供給機構18、基板
42を固定する静電吸着機構を備えている。さらに特徴
部として、天井部12と筒形側壁部13を含みかつ冷却
作用または加熱作用を生じる温度調整装置を備える上記
の容器11において、側壁部に対して中間アダプタ31
を介して取り付けられるチャンバシールド34が備えら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパッタリング装置
に関し、特に、半導体製造工程において基板上に薄膜形
成を行うスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化に伴っ
て集積回路を形成する金属配線の配線幅は配線間隔等の
寸法が縮小化されつつある。この配線寸法の縮小は、三
次元的な配線の結線を行う接続孔の微細化が伴う。微細
な接続孔の内部への金属材料の埋め込み方法としては、
例えば、高周波マグネトロンスパッタリング装置による
バリア膜や電解メッキによるCu埋め込み用のシード層
が行われている。バリア膜として、金属チタン、窒化チ
タン、金属タンタル、窒化タンタル等が用いられる。
【0003】図3を参照して従来の高周波マグネトロン
スパッタリング装置の一例を説明する。この従来装置で
は、外部に設けた排気機構101によって内部が所要レ
ベルまで減圧された容器102が設けられる。この容器
102は処理チャンバを構成する。容器102の上壁、
すなわち天井部103には開口部103aが形成され、
当該開口部103aを塞ぐごとく円板状の上部電極10
4が気密性を保持して取り付けられている。天井部10
3は容器蓋として機能し、必要に応じて開閉自在であ
る。上部電極104と天井部103との間にはシール性
を有したリング状絶縁体105が取り付けられる。接地
されゼロ電位に保持された容器102(天井部103)
と、上部電極104との間は、絶縁体105によって電
気的に隔離されている。上部電極104には高周波電力
供給機構106から高周波電力が供給される。上部電極
104の下面には円板状のターゲット107が固定され
ている。ターゲット107は比較的に広い面積を有し、
かつ実質的に図中水平状態にて配置されている。ターゲ
ット107の裏面側、さらには上部電極104の裏面側
には、ヨーク板108に固定され所望の配列にて配置さ
れた複数の磁石109が設置されている。磁石109や
ヨーク板108を固定するための構造の図示は省略され
ている。なおターゲット107の周囲には天井部103
の下面に固定されたリング状のターゲットシールド11
0が配置される。
【0004】容器102には、天井部103とは別部分
としての円筒形の側壁部111が備えられている。側壁
部111は、この例では、底部と一体的に形成されてい
る。容器102の内部には基板ホルダ112が配置され
ている。基板ホルダ112は、その支柱部112aが底
部に固定され、上部に基板を載置するための絶縁体板1
13を有している。絶縁体板113は上記ターゲット1
07に対向するように配置されている。絶縁体板113
の上に基板114が載置されている。基板ホルダ112
は接地されている。基板ホルダ112の上部の外周部に
は段差部が形成されている。基板ホルダ112の上部の
周囲には基板ホルダへの膜付着を防止する基板ホルダシ
ールド115が取り付けられている。容器102の側壁
部111の内周面を覆うごとく円筒形のチャンバシール
ド116が配置されている。チャンバシールド116
は、複数の支柱117によって支持されている。チャン
バシールド116は容器102の側壁部111の内面の
膜付着を防止する。上記の各シールドはメンテナンスご
とに交換される。
【0005】上記において、容器102、天井部10
3、基板ホルダ112、チャンバシールド116、基板
ホルダシールド115は接地電位に保持されている。ま
た容器102の側壁部111には、さらにガス導入ポー
トが形成され、このガス導入ポートは配管118とバル
ブ119を介してガス供給機構120に接続されてい
る。ターゲット107には、高周波電力供給機構106
から上部電極104を経由して13.56MHzから1
00MHzの範囲に含まれる周波数の高周波が印加され
る。
【0006】上記の高周波マグネトロンスパッタリング
装置において、成膜時には、図示しない基板搬送機構に
よって、基板114が基板ホルダ112の上に載置さ
れ、容器102が密閉された状態でガス供給機構120
によってバルブ119、配管118を通して容器102
の内部に一定流量のAr(アルゴン)ガスまたはArガ
スと窒素ガスの混合ガスが導入され、容器102の内部
は一定の圧力に保持される。次にターゲット107を固
定する上部電極104に一定電力の高周波電力が与えら
れ、容器102内にはプラズマが生成され、ターゲット
107がスパッタリングされ、基板ホルダ112上に固
定された基板114上に所望の膜が形成される。特に成
膜圧力は数10mTorrから200mTorrの間に
設定されるが、この圧力ではターゲットからスパッタさ
れた金属原子が電子との衝突により金属イオンとなる。
印加される高周波電力の周波数が高い場合には、電子密
度が高くなり、金属スパッタ原子のイオン化率も高くな
る。圧力が高いほど、衝突頻度が高くなるので、イオン
化率は高くなる。基板114が絶縁体板113上に置か
れているため、基板114には自己バイアス電圧が加わ
る。スパッタ金属イオンは、基板114とプラズマの間
に形成されたシースに発生する自己バイアス電圧によっ
て基板表面に垂直に加速される。その結果、金属イオン
の基板への入射角度が垂直となり、微細孔の内部におい
ても段差被覆性のよい成膜を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の高周波
マグネトロンスパッタリング装置は、次のような問題を
有する。成膜の際に、プラズマ中で生成されるArイオ
ンや窒素イオンまたは金属イオンは、シース電圧によっ
て加速され、大きなエネルギで基板114に入射するた
め、基板114のみならず、その周辺に存する各種のシ
ールドも衝撃する。その結果、成膜中にシールドが加熱
され、温度が上昇する。シールドは接地され接地電位に
保持されているが、表面のシース電圧によってイオンが
加速され入射することは、基板の上と同じである。この
イオン入射によりシールドの温度は数百℃まで達する。
このシールド温度の上昇は、シールドの熱的な歪みなど
を生じさせ、成膜中における付着膜の剥がれを生じさせ
るなど、歩留まり低下を招くといった問題を提起する。
特にチャンバシールド116はサイズが比較的に大きい
ため、熱的変形量も大きく、膜剥がれの頻度も高くな
る。さらに、特に、チャンバシールド116の冷却は数
本の支柱117から容器102へ熱を移動させることに
よって行っていたため、冷却時間が長くなるという傾向
があった。この結果、生産を中止し、メンテナンスサイ
クルに入る場合に、冷却時間が必然的に長くなり、この
ためメンテナンス時間が長時間となり、装置稼動率を低
下させるという問題を提起していた。
【0008】本発明の目的は、上記問題を解決し、チャ
ンバシールド等の熱の移動を容易にかつ効率的に行える
機構と冷却作用を生じる温度調整装置とを設けることに
よりチャンバシールド等を迅速に冷却し、メンテナンス
時間を短くし、高い生産性を実現し、膜剥がれを抑制し
てパーティクルの発生を低減し、歩留まりを向上した高
周波マグネトロン等に基づくスパッタリング装置を提供
することにある。さらに本発明の他の目的は、上記温度
調整装置において加熱作用を生じさせることにより、成
膜前の段階ではチャンバシールドの脱ガスに利用する高
周波マグネトロン等に基づくスパッタリング装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
スパッタリング装置は、上記の目的を達成するために、
次のように構成される。
【0010】本発明に係るスパッタリング装置(請求項
1に対応)は、内部が真空(または減圧状態)にされる
容器と、この容器内に配置されたターゲットと、このタ
ーゲットに対向する位置に設けられた基板ホルダと、容
器の内部にガスを供給するガス供給機構と、ターゲット
に電力を与える電力供給機構を備え、さらに、容器は、
容器側壁部とターゲット支持部とを含み、かつ温度調整
装置を備え、容器側壁部の内面を覆うように配置された
中間アダプタと、中間アダプタに固定され、中間アダプ
タの内面を覆う内面シールド部材を備えるように構成さ
れる。
【0011】さらに本発明に係るスパッタリング装置
(請求項2に対応)は次の構成を有する。前提構成とし
て、排気機構により内部が減圧された容器を有する。さ
らにこの容器において、裏面側に磁石が配置されたター
ゲットと、ターゲットに対向する位置に設けられた基板
ホルダと、容器の内部にガスを供給するガス供給機構
と、ターゲットに高周波を与える高周波供給機構と、基
板ホルダに内蔵される静電吸着機構とを備えている。上
記のスパッタリング装置において、さらに、上記の容器
は、筒形の側壁部と、ターゲットを支持する天井部とを
含み、かつ冷却作用または加熱作用を生じる温度調整装
置(冷却用または加熱用の熱媒体を流すジャケット)を
備えている。容器の内部には内面シールド部材(チャン
バシールドに対応)が備えられる。この内面シールド部
材は、容器の側壁部に対して中間アダプタを介して取り
付けられる。すなわち本装置では、容器の側壁部の上端
部と天井部の間にシール性を保って挟まれる上縁部と、
側壁部の内面を覆うように配置される筒部とを有する中
間アダプタと、この中間アダプタに固定され、当該中間
アダプタの内面を覆う筒形形状を有する内面シールド部
材とを備えて構成されている。
【0012】本発明に係るスパッタリング装置(請求項
3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、上記
温度調整装置は、成膜前には加熱作用を生じ中間アダプ
タの熱伝導を利用して内面シールド部材を加熱し、成膜
中には冷却作用を生じ中間アダプタの熱伝導を利用して
内面シールド部材を冷却することで特徴づけられてい
る。温度調整装置は、成膜前の段階では加熱装置として
機能し、成膜中には冷却装置として機能する。
【0013】上記のスパッタリング装置では、容器の外
部に温度調整装置としてのジャケットが設けられ、シー
ルド部材として最も大きな要素である内面シールド部材
の容器の内面への取付けを、熱伝導性が良好で、冷却さ
れた状態にある容器に密接な状態で設けられた中間アダ
プタを介して行うようにした。ジャケットには、状況に
応じて冷却媒体または加熱媒体が流され、容器を直接に
冷却または加熱する。中間アダプタは、容器側壁部に覆
うように設け、その良好な熱伝導性に基づいて、かつ容
器を冷却または加熱するジャケットに基づき、内面シー
ルド部材に対して冷却または加熱の作用を有効に生じさ
せる。このため、内面シールド部材の温度上昇を適切に
抑制し、あるいは内面シールド部材の脱ガス(表面の水
分を追い出す作用)を有効に行うことが可能になる。す
なわち温度調整装置は、成膜前には内面シールド部材を
加熱して脱ガスを効果的に行い、成膜中には内面シール
ド部材を冷却することにより温度上昇を抑制する。
【0014】上記の構成において、好ましくは、内面シ
ールド部材はアルミニウム系材料で作られ、かつ表面が
アルミニウム溶射で処理されていることを特徴とする
(請求項4に対応)。この構成によって、内面シールド
部材の熱伝導性を高め、内面シールド部材がプラズマか
らの作用で熱を発生したとしても、迅速に熱を逃がし、
その温度上昇を抑制する。
【0015】上記の構成において、好ましくは、中間ア
ダプタの筒部の軸方向の長さが内面シールド部材の軸方
向の長さと実質的に同じであることを特徴とする(請求
項5に対応)。中間アダプタは内面シールド部材で生じ
た熱を冷却された状態に或る容器の側へ熱伝導により有
効に逃がす作用を有するものであるから、上記構成によ
って、かかるサイズの関係を採用することにより熱伝導
の作用を高めるようにする。
【0016】上記の構成において、好ましくは、中間ア
ダプタの筒部の厚さは、容器側壁部の内周面と内面シー
ルド部材の外周面との間の間隔よりも50〜1000μ
mだけ小さくなるように設定されていることを特徴とす
る(請求項6に対応)。この構成によって中間アダプタ
の熱伝導性に基づく熱を逃がす作用を高めている。
【0017】上記の構成において、好ましくは、中間ア
ダプタの上縁部の厚みを変えることで、ターゲットと、
基板ホルダ上の基板との間の間隔を変えるようにしたこ
とを特徴とする(請求項7に対応)。この構成によれ
ば、中間アダプタの上縁部の厚みを変更させるだけで、
成膜分布や成膜速度の決定に大きな影響を及ぼすターゲ
ット・基板間距離を自在に変更することができる。この
場合において、中間アダプタの内側に設けられる内面シ
ールド部材の高さ方向の寸法も、中間アダプタの厚み寸
法の変更分だけ変更される。
【0018】上記の各構成において、好ましくは、基板
ホルダの少なくとも上部の周囲を囲むように配置される
基板ホルダシールド部材を有し、さらに、内面シールド
部材はその下端全周部に内方に延びる鍔部を有し、かつ
基板ホルダシールド部材はその下端全周部に外方に延び
る鍔部を有し、内面シールド部材の鍔部と基板ホルダシ
ールド部材の鍔部は、隙間を介して重なるように配置さ
れていることを特徴とする(請求項8に対応)。この構
成によれば、基板ホルダの周辺部分にもシールド部材を
付設し、基板以外の箇所への膜付着を防止するようにし
ている。
【0019】上記の構成において、好ましくは、基板ホ
ルダシールド部材は、基板の周囲に位置する上部シール
ド部材(外周シールド)と、基板ホルダの下部側に位置
する下部シールド部材(下部シールド)とから成り、下
部シールド部材は上記の鍔部を有し、かつ上部シールド
部材はシールド絶縁体により保持されていることを特徴
とする(請求項9に対応)。この構成によれば、基板の
外周縁部で膜剥がれが生じたとしても、上部シールド部
材が電気的に浮遊状態に保持されているため、異常放電
の発生を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。なお図面で示された内
容は、当業者であれば、本発明を理解できかつ実施でき
る程度に概念的に示すものである。従って図示された装
置の各部のサイズ、壁部の厚み等は厳密には正確なもの
でない。
【0021】図1に従って本発明に係るスパッタリング
装置の実施形態を説明する。このスパッタリング装置
は、一例として高周波マグネトロンスパッタリング装置
である。処理チャンバを構成する容器11は、容器蓋と
して機能するリング状天井部12と、底部と一体化して
形成された円筒形の側壁部13とから成る。天井部12
と側壁部13から成る容器11は導電性部材で作られて
いる。天井部12はメンテナンス時等のごとく必要の際
には開閉自在となる構造を有している。天井部12の開
口部12aには円板状上部電極14が、当該開口部を塞
ぐごとくリング状絶縁体15を介して電気的絶縁状態で
取り付けられている。上部電極14の下面(内側面)に
は板状ターゲット16が固定されている。ターゲット1
6は、スパッタリングされて基板の上に堆積される物質
で作られている。ターゲット16の周囲にはリング状の
ターゲットシールド17が配置される。ターゲットシー
ルド17は天井部12の下面に固定されている。
【0022】天井部12は接地され、接地電位(ゼロ電
位)に保持される。上部電極14には高周波電力供給機
構18から高周波電力が供給される。高周波電力の周波
数は例えば13.56〜300MHzの範囲に含まれる
周波数であり、好ましくは13.56〜100MHzの
範囲に含まれる周波数である。この高周波の電力はター
ゲット16に供給される。上部電極14の裏面側、すな
わちターゲット16の裏面側には、望ましい配列にある
複数の磁石(マグネット)19と、これらを固定し支持
するヨーク板20が配置される。ヨーク板20を支持す
る構造の図示は省略されている。磁石19とヨーク板2
0は、容器11の内部であってターゲット16の前面空
間に望ましい磁束分布を作るための磁気回路部を形成す
る。
【0023】容器11の側壁部13には排気ポート21
が形成される。この排気ポート21を介して外部の排気
機構22が接続されている。容器11の内部は、排気機
構22による排気作用で、所要の減圧レベルに保持され
る。また側壁部13には、ガス導入ポートが形成され、
これには配管23とバルブ24を介してガス供給機構2
5が接続されている。ガス供給機構25によれば、Ar
(アルゴン)やN2(窒素)のガスが供給される。また
側壁部13も接地され、接地電位に保持されている。
【0024】容器11において、天井部12と側壁部1
3の間には中間アダプタ31が配置される。中間アダプ
タ31は、本体部分を形成する円筒部31aと、リング
状天井部12と側壁部13の上端部との間に挟み込まれ
る水平上縁部31bとから成る。中間アダプタ31は熱
伝導性が良好な材質で作られている。円筒部31aは容
器11内でその軸方向(図中垂直方向)に延びており、
かつ容器11の側壁部13の内面を、少なくとも所定高
さ以上の部分を全面的に覆うごとく、円筒部31aと側
壁部13の間を狭い間隔であけてまたは円筒部31aと
側壁部13を接触させて、配置されている。上縁部31
bは円筒部31aの上端部の全周に沿って径方向(図中
水平方向)の外方に向かうごとく形成されている。組付
け構造において、中間アダプタ31の上縁部31bの上
面と天井部12の間にはリング状シール部材32が設け
られ、かつ上縁部31bの下面と側壁部13の上端部と
の間にもリング状シール部材33が設けられている。な
お中間アダプタ31の円筒部の内面の上端部には段差部
31cが全周に沿って形成されている。
【0025】中間アダプタ31の上記段差31cには、
下端に鍔34aを備えた円筒形のチャンバシールド34
が、ネジ35で固定されている。チャンバシールド34
は、容器11の内部に膜が付着するのを防止する。チャ
ンバシールド34は中間アダプタ31の内面を覆うごと
く、中間アダプタ31の内面との間を狭い間隔であけて
または当該内面に接触する状態で配置されている。
【0026】容器11の内部の下側には基板ホルダ41
が設けられている。基板ホルダ41の上面に基板42が
搭載される。基板ホルダ41は、熱伝導度の高いAl
(アルミニウム)系材料で作られている。基板ホルダ4
1は、拡散溶接によって接合された上プレート43aと
下プレート43bから成る円板状の上部部材43と、円
板状の下部部材44を備える。重ね合せて配置された上
部部材43と下部部材44はネジ45で結合されてい
る。下部部材44の支柱部44aが、容器11の底部に
取り付けられることにより、基板ホルダ41は容器11
の内部に固定される。基板ホルダ41の上面は、前述の
ターゲット16に対して略平行な状態で対向している。
【0027】上部部材43の内部には一本につながって
いる流路46が形成されている。この流路46の両端部
は、それぞれ、下部部材44の支柱部44aを通って垂
直な方向に設けられた溶媒配管47,48に接続されて
いる。溶媒配管47,48の外端部分はさらに外部に延
設され、溶媒供給機構49に接続されている。溶媒供給
機構49は、溶媒を供給すると共に当該溶媒(液体)の
温度制御を行う機能を有する。溶媒供給機構49から供
給される溶媒の温度は−50℃から150℃の間の一定
温度に制御されている。どの温度に制御するかは、目的
に応じて決められる。溶媒供給機構49から基板ホルダ
41に供給される溶媒は、溶媒配管47,48、流路4
6を循環して流れる。これによって基板ホルダ41の温
度を所望の温度に保持する。上記流路46は、溶媒の流
れについて淀みが生じないように作られていることが望
ましい。
【0028】基板ホルダ41の内部には熱電対50が設
けられ、熱電対50によって基板ホルダ41の温度が検
出される。上記のごとく溶媒の温度は溶媒供給機構49
によって制御されるが、より正確に制御するために、熱
電対50で基板ホルダ41の温度をモニタし、温度制御
部51と帰還回路52を通して、溶媒供給機構機構49
に基づく温度制御にフィードバックさせる。
【0029】基板ホルダ41の上部部材43の上には基
板42を固定するための静電吸着機構が設けられる。こ
の静電吸着機構は、図1および部分的に拡大して示され
た図2に示すごとく、上部部材43の上に固定される一
定の厚みを有する静電吸着板61と、その内部に埋設さ
れた静電吸着電極62とから構成されている。静電吸着
板61は、例えば窒化アルミニウムや酸化アルミニウム
等の誘電体で作られている。静電吸着電極62には、絶
縁管63により保護された電極棒64が電気的に接続さ
れている。絶縁管63は、電極棒64を、周囲の部分と
電気的に絶縁させる。電極棒64の外側端部は静電チャ
ック電圧制御機構65に接続されている。かかる電極棒
64によって、静電吸着電極62に静電吸着(静電チャ
ック)のための電圧が印加される。
【0030】静電吸着板61は、基板ホルダ41の上部
部材43の上面に、低融点の金属、例えばインジウム系
の合金材料を用いて溶着にて接合されている。この接合
によって基板ホルダ41と静電吸着板61との間の熱伝
導は極めて良好になり、容器11の内部の減圧雰囲気に
おいても基板ホルダ41と静電吸着板61の温度は同一
となる。静電吸着板61によって固定される基板42も
同様に基板ホルダ41と同様な温度となる。特に静電吸
着板61との間に形成される基板42の裏面空間にAr
(またはHe等)のガスを流すことにより熱伝導性を高
めることが望ましい。図示例では、静電吸着板61の表
面に溝66やエンボス加工が施され、基板41と静電吸
着板61の間に上記裏面空間が形成される。溝66には
バルブ67を備えたガス供給配管68が接続されてい
る。このガス供給配管68を通してガス供給機構69か
ら溝66に上記のArガスが導入される。
【0031】上記の構成に基づけば、成膜中に基板42
がイオン衝撃を受けて加熱されたとしても、基板42か
ら静電吸着板61や基板ホルダ41に熱が良好に伝導
し、基板42に与えられる熱が速やかに基板ホルダ41
に逃げるので、基板の温度は上昇しないか、または或る
一定以上の温度上昇が生じない。さらに基板ホルダ41
における冷却効率が良好であるので、基板ホルダ41と
電着吸着板61の温度が成膜後非常に急速に溶媒による
設定温度に回復する。また基板ホルダ41の下部部材4
4は接地されているので、下部部材44と上部部材43
は接地電位に保持されており、基板ホルダ41は電気的
に安定な状態に保持されている。
【0032】基板ホルダ41において、基板42および
静電吸着板61の周囲に配置されるリング形状の外周シ
ールド71と、この外周シールド71の下側に位置し径
方向の外方に延びる鍔72aを有する下部シールド72
とが設けられる。外周シールド71と下部シールド72
は、段付きリング形状を有し、基板ホルダ41への膜の
付着を防止している。外周シールド71と下部シールド
72との間にはシールド絶縁体73が設けられており、
外周シールド71は電気的にフローティング(浮遊)状
態に維持されている。外周シールド71をフローティン
グ状態に維持することにより、基板42の端部で膜剥が
れが生じたとしても、異常放電が起こるのを防止するこ
とができる。
【0033】容器11の天井部12、側壁部13、底部
等の外面には、容器11の温度を調整するための熱媒体
(液体または気体)を流すジャケット74が付設されて
いる。ジャケット74に流される熱媒体に基づいて容器
11の温度は状況に応じて調整される。成膜が行われる
前の段階では加熱するための熱媒体(温度の高い加熱媒
体)がジャケット74に流され、ジャケット74は加熱
作用を生じる加熱装置として機能する。このとき容器1
1は直接に加熱され、さらに中間アダプタ31を介して
チャンバシールド34も加熱されることになる。成膜の
際には冷却するための熱媒体(温度の低い冷却媒体)が
ジャケット74に流され、ジャケット74は冷却作用を
生じる冷却装置として機能する。このとき容器11は直
接に冷却され、さらに中間アダプタ31を介してチャン
バシールド34も冷却されることになる。なお図1にお
いて、ジャケット74に対して冷却用または加熱用の熱
媒体を供給するための供給機構の図示、熱媒体の温度状
態を制御する制御手段の図示は省略されている。
【0034】基板ホルダ41の下部部材44の支柱部4
4aの下端にはボックス75が取り付けられている。ボ
ックス75の内部には、下部部材44の支柱部44Aの
下端から引き出される前述の溶媒配管47,48、熱電
対50に接続される電気配線、電極棒64に接続される
配線、ガス供給配管68等が収容されている。ボックス
75には、溶媒配管47,48を取り付けるための接続
管76が取り付けられる。接続管76には結露防止材7
7が付設されている。なおボックス75には乾燥窒素
(N2)供給機構78が付設され、これによりボックス
75の内部には乾燥窒素が充填された状態に保持されて
いる。
【0035】上記の構成において、基板成膜前に、図示
されない基板搬送機構によって基板42が容器11内に
搬入され、基板ホルダ41の静電吸着板61の上に搭載
される。静電吸着電極62に所要の電圧が印加される
と、静電吸着力が作用し、基板42は基板ホルダ41の
上に固定される。次にガス供給機構25によって、配管
23とバルブ24を通して一定流量のArガス、または
Arガスと窒素ガスの混合ガスが導入され、容器11内
は一定の圧力に保持される。次にターゲット16に結合
された上部電極14に一定電力の高周波電力が印加さ
れ、容器11内のターゲット16と基板ホルダ41の間
にプラズマが生成され、プラズマによってターゲット1
6がスパッタリングされ、基板42の上に所望の薄膜が
形成される。特に成膜圧力は数10mTorrから20
0mTorrの間に設定されるが、この圧力ではターゲ
ット16からスパッタされた金属原子が電子や励起され
たAr原子との衝突により、金属イオンとなる。印加さ
れる高周波電力の周波数が高い場合には、電子密度が高
くなり、金属スパッタ原子のイオン化率は高くなる。成
膜圧力が高いほど衝突頻度が高くなるので、イオン化率
も高くなる。スパッタ金属イオンは、基板42とプラズ
マの間に形成されるシースにおいて、シースに掛かる電
圧によって基板42の表面に垂直になるように加速され
る。その結果、金属イオンの基板42への入射角度が垂
直になり、基板表面上の微細孔の内部にも段差被覆性が
良好な状態で成膜を行うことが可能となる。
【0036】プラズマによるターゲット16のスパッタ
リングに基づく基板42への成膜において、スパッタ金
属イオンは、基板42以外の各種のシールドに対しても
入射し、当該シールドの部分にも膜が付着する。シール
ドにはさらにArイオンや窒素イオンなども入射する。
これらのイオンは、チャンバシールド34の表面に生じ
るシース電圧によって加速され、チャンバシールド34
に入射される。その結果、ターゲットシールド17やチ
ャンバシールド34の温度は成膜中に上昇する。特に高
周波マグネトロンスパッタリングの場合には、容器11
内に生成されるプラズマがシールド34,17の内面全
体に接するごとく広がるために、直流スパッタリングに
比較して各シールドの温度は高くなる。
【0037】そこで本実施形態による高周波マグネトロ
ンスパッタリング装置では、前述の構成に基づき以下の
ごとくプラズマからのイオン入射によるシールドの温度
上昇を防止するようにしている。
【0038】中間アダプタ31が容器11の側壁部13
と天井部12の間にその上縁部31bが挟まれて固定さ
れ、チャンバシールド34はこの中間アダプタ31の内
側に配置され、取り付けられている。上記の成膜中に
は、容器11において天井部12、側壁部13、底部は
ジャケット74に流れる冷却用熱媒体によって冷却され
た状態で保持されている。全体として円筒形を有する中
間アダプタ31は、容器11の側壁部13の内周面に沿
って狭い間隔でまたは接触された状態で配置され、その
上縁部31bが冷却された天井部12と側壁部13に挟
まれている。中間アダプタ31は熱伝導性の良好な材質
で形成されている。
【0039】中間アダプタ31の上縁部31bの厚みは
自由に変更することが可能である。中間アダプタ31の
上縁部31bの厚みを変更すると、基板ホルダ41上に
固定された基板42とターゲット16との間の距離を変
更することができる。この場合にはチャンバシールド3
4の軸方向の長さも中間アダプタ31の軸方向長さと一
致するように変更する。ターゲット・基板間距離は成膜
分布や成膜速度を決定するパラメータの1つである。
【0040】中間アダプタ31の円筒部31aの寸法
は、その高さ(軸方向長さ)がチャンバシールド34の
高さと本質的に同じであり、その厚さが、容器11の側
壁部13の内周面とチャンバシールド34の外周面との
間の距離よりも50〜1000μmだけ小さくなるよう
に、設計されている。中間アダプタ31は、両側に位置
する容器11の側壁部13とチャンバシールド34のそ
れぞれに対して、狭い間隔をあけて、または接触させ
て、または密着させた状態で取り付けられている。さら
にチャンバシールド34とターゲットシールド16は、
熱伝導の良好なAl系材料で作られ、その表面にはAl
溶射が施されている。容器11内で生成されたプラズマ
よりチャンバシールド34やターゲットシールド16に
供給される熱は、中間アダプタ31との接触面からの固
体熱伝導、およびシールドの外周から中間アダプタ31
の円筒部31aの内周面へのガスによる熱伝導により移
動する。特に、チャンバシールド34は中間アダプタ3
1と外周部分が全体にわたってネジ35で固定され、接
触されていること、および好ましくはチャンバシールド
34の垂直な円筒形部分の外周面の面全体が冷却された
中間アダプタ31と極めて接近した距離に置かれて、狭
い間隔(隙間)におけるガスによる熱伝導で冷却されて
いるため、成膜中におけるチャンバシールド34等の温
度上昇は抑制され、所望の或る一定温度に保たれる。以
上のように、成膜中には、チャンバシールド34はその
温度上昇を防止するために冷却される。
【0041】なお成膜を行う前の段階では、ジャケット
74に対して加熱用の熱媒体を流す。この熱媒体は例え
ば150℃の温度に保持され、この熱媒体に基づきかつ
中間アダプタ31の熱伝導作用によってチャンバシール
ド34等は所要の高温状態に保持される。チャンバシー
ルド34では、このような高温に保持されることによ
り、表面の水分を追い出すという脱ガス作用が生じる。
こうしてジャケット74に基づくチャンバシールド34
の加熱によって、主に成膜前の基板の予備加熱(プレヒ
ート)に併せて、チャンバシールド34の表面から余分
の水分(その他のガス)を放出させる。なお加熱手段と
しては、ジャケット74と異なるヒータを別途に設ける
ことも可能である。
【0042】本実施形態の構成によれば、プラズマから
のイオン入射による基板42の加熱で基板が温度上昇を
防止するため、基板ホルダ41には溶媒が流れる流路4
6を形成して基板を冷却するための構造を付与している
ので、基板42から間接的にチャンバシールド34に熱
が伝わり、その温度を上昇させるということは生じな
い。さらに、ターゲットシールド17も、ジャケット7
4によって冷却された天井部12に取り付けられ、接触
しているので、成膜中冷却状態に保持されている。
【0043】また中間アダプタ31は、容器11の側壁
部13と天井部12に挟まれ、かつチャンバシールド3
4はネジ35で中間アダプタ31に固定されているの
で、中間アダプタ31とチャンバシールド34は接地電
位に保持されており、電気的にも安定している。
【0044】また本実施形態では、溶媒供給機構49か
ら流路46に供給される溶媒が露点以下の温度で供給さ
れる場合にはその近傍に配置される電気配線等が露結す
るおそれがあるので、前述のごとく乾燥窒素が充満され
たボックス75を取り付けている。これにより、例えば
−50℃まで安定した装置の稼動を補償することができ
る。
【0045】本実施形態で説明された上記の高周波マグ
ネトロンスパッタリング装置において典型的な成膜条件
は、次の通りである。
【0046】ターゲット16はタンタル(Ta)であ
り、基板42の上にTaN膜を形成する場合において、
基板ホルダ41の温度は20℃、ArガスとN2ガスの
混合ガスを導入し、N2ガスの流量比が1〜50%であ
り、成膜圧力が10〜300mToor、60MHzの
高周波電力は1〜10kW、基板42とターゲット16
の間の距離は50〜150mmである。なお高周波電力
の周波数は、13.56〜300MHzの範囲に含まれ
る周波数に変更することができる。
【0047】上記の成膜条件の下で高周波マグネトロン
スパッタリングによる成膜を行ったところ、チャンバシ
ールド34等のシールド部材の温度上昇は100℃程度
に抑制され、シールド部材の熱的変形は僅かしか生ぜ
ず、そのため、シールド表面からの膜剥がれもなく、パ
ーティクルの発生が非常に少なく、歩留まりが高くなる
という結果を得た。さらにシールド部材の冷却時間が従
来装置の1/5程度と短くなり、メンテンナンス時間が
短くなり、装置稼動率が向上するという利点が得られ
た。
【0048】前述の実施形態の説明は本発明の好ましい
具体例を明らかにしたものであり、本発明は前述の実施
形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲から逸脱
しない限りにおいて任意に変更することができるもので
ある。冷却装置または加熱装置として機能するジャケッ
トすなわち温度調整装置を、基板ホルダの温度を調整す
る装置と共に共通の装置として構成することもできる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、ターゲットをスパッタリングして基板上に膜を堆
積させる高周波マグネトロン等のスパッタリング装置に
おいて、成膜時に、冷却作用を生じる温度調整装置で冷
却された容器へ熱を逃がす作用を発揮する中間アダプタ
を利用してチャンバシールドを設けるようにしたため、
成膜中においてもシールド部材の温度上昇を適切に抑制
することができ、膜剥がれを少なくすることができる。
さらに同様な構成に基づいて、成膜後のシールドの冷却
時間を短縮でき、高周波マグネトロン等のスパッタリン
グ装置の歩留まりを向上し、生産性を高めることができ
る。
【0050】上記スパッタリング装置において、成膜前
の段階では、加熱作用を生じる温度調整装置によって加
熱された容器からの熱を中間アダプタでチャンバシール
ドへ伝えるようにしたため、成膜前にシールド部材の温
度を高め、脱ガスを簡単な構成でかつ効率的に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスパッタリング装置の代表的な実
施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1中の要部拡大縦断面図である。
【図3】従来の高周波マグネトロンスパッタリング装置
の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11 容器 12 天井部 13 側壁部 14 上部電極 16 ターゲット 17 ターゲットシールド 31 中間アダプタ 31a 円筒部 31b 上縁部 34 チャンバシールド 41 基板ホルダ 42 基板 61 静電吸着板 62 静電吸着電極 66 溝 71 外周シールド 72 下部シールド 74 ジャケット(温度調整装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠 東京都府中市四谷5丁目8番1号 アネル バ株式会社内 (72)発明者 渡辺 栄作 東京都府中市四谷5丁目8番1号 アネル バ株式会社内 Fターム(参考) 4K029 CA05 DA01 DC01 DC20 DC35 EA00 4M104 BB14 BB17 BB30 BB32 DD39

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、この容器内に配置されたタ
    ーゲットと、このターゲットに対向する位置に設けられ
    た基板ホルダと、前記容器の内部にガスを供給するガス
    供給機構と、前記ターゲットに電力を与える電力供給機
    構を備えるスパッタリング装置において、 前記容器は、容器側壁部とターゲット支持部とを含み、
    かつ温度調整装置を備え、 前記容器側壁部の内面を覆うように配置された中間アダ
    プタと、 前記中間アダプタに固定され、前記中間アダプタの内面
    を覆う内面シールド部材と、 を備えることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 排気機構により内部が減圧された容器を
    有し、この容器に、裏面側に磁石が配置されたターゲッ
    トと、前記ターゲットに対向する位置に設けられた基板
    ホルダと、前記容器の内部にガスを供給するガス供給機
    構と、前記ターゲットに高周波を与える高周波供給機構
    と、前記基板ホルダに内蔵される静電吸着機構とを備え
    るスパッタリング装置において、 前記容器は、筒形の容器側壁部と、前記ターゲットを支
    持する容器天井部とを含み、かつ冷却作用または加熱作
    用を生じる温度調整装置を備え、 前記容器側壁部の上端部と前記容器天井部の間にシール
    性を保って挟まれる上縁部と、前記容器側壁部の内面を
    覆うように配置される筒部とを有する中間アダプタと、 前記中間アダプタに固定され、前記中間アダプタの内面
    を覆う筒形形状を有する内面シールド部材と、 を備えて成ることを特徴とするスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】 前記温度調整装置は、成膜前には加熱作
    用を生じ前記中間アダプタの熱伝導を利用して前記内面
    シールド部材を加熱し、成膜中には冷却作用を生じ前記
    中間アダプタの熱伝導を利用して前記内面シールド部材
    を冷却することを特徴とする請求項1または2記載のス
    パッタリング装置。
  4. 【請求項4】 前記内面シールド部材はアルミニウム系
    材料で作られ、かつ表面がアルミニウム溶射で処理され
    ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のスパッタリング装置。
  5. 【請求項5】 前記中間アダプタの前記筒部の軸方向の
    長さが前記内面シールド部材の軸方向の長さと実質的に
    同じであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のスパッタリング装置。
  6. 【請求項6】 前記中間アダプタの前記筒部の厚さは、
    前記容器側壁部の内周面と前記内面シールド部材の外周
    面との間の間隔よりも50〜1000μmだけ小さくな
    るように設定されていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  7. 【請求項7】 前記中間アダプタの前記上縁部の厚みを
    変えることで、前記ターゲットと、前記基板ホルダ上の
    基板との間の間隔を変えるようにしたことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパッタリング装
    置。
  8. 【請求項8】 前記基板ホルダの少なくとも上部の周囲
    を囲むように配置される基板ホルダシールド部材を有
    し、 前記内面シールド部材はその下端全周部に内方に延びる
    鍔部を有し、かつ前記基板ホルダシールド部材はその下
    端全周部に外方に延びる鍔部を有し、前記内面シールド
    部材の前記鍔部と前記基板ホルダシールド部材の前記鍔
    部は、隙間を介して重なるように配置されていることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のスパッ
    タリング装置。
  9. 【請求項9】 前記基板ホルダシールド部材は、前記基
    板の周囲に位置する上部シールド部材と、前記基板ホル
    ダの下部側に位置する下部シールド部材とから成り、前
    記下部シールド部材は前記鍔部を有し、かつ前記上部シ
    ールド部材はシールド絶縁体により保持されていること
    を特徴とする請求項8記載のスパッタリング装置。
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