JP2002355838A - 金型及び成形体の製造方法 - Google Patents

金型及び成形体の製造方法

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JP2002355838A
JP2002355838A JP2001283892A JP2001283892A JP2002355838A JP 2002355838 A JP2002355838 A JP 2002355838A JP 2001283892 A JP2001283892 A JP 2001283892A JP 2001283892 A JP2001283892 A JP 2001283892A JP 2002355838 A JP2002355838 A JP 2002355838A
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Yoshitaka Kobayashi
由卓 小林
Nobuhiro Usui
信裕 臼井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮材の境界部の位置ずれや皺の発生を確実
に防止できる金型を提供する。 【解決手段】 平面方向に互いに隣接する第1及び第2
の表皮材の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給して表皮材
と熱可塑性樹脂とを貼り合わせて多層成形体を製造する
ための金型であり、かつ第1の表皮材の裏側に溶融状熱
可塑性樹脂を供給するための第1のゲートと、第2の表
皮材の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給するための第2
のゲートとが表皮材の裏側に位置する金型に形成された
雄雌一対の金型において、前記表皮材の表側に位置する
雄型又は雌型いずれか一方の金型の成形面のうち第1及
び第2の表皮材の境界部に対応する位置に可動体を突出
可能に埋設する。前記可導体には、境界部に沿って連続
する突起部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂製基
材に表皮材が貼りあわされた多層成形体を製造するのに
有用な金型、及び多層成形体の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂で形成された基材の表面に
表皮材が貼り合わされた多層成形体は、製造コスト、軽
量性、及び賦形性に優れており、自動車の内装部品(例
えば、ドアトリム、インストルメントパネルなど)、家
電製品の内外装部品をはじめ広い分野で多く使用されて
いる。
【0003】前記多層成形体としては、成形体の表面に
複数の意匠面が形成された成形体(以下、多面成形体と
称する場合がある)が知られている。例えば、柄、材質
などが異なる複数の意匠面を形成すると、基材の表面を
効果的に装飾できる。前記多面成形体としては、複数の
意匠面を有する1枚の表皮材が基材に貼り合わされた成
形体や、複数枚の表皮材が基材に貼り合わされた成形体
が知られている。複数枚の表皮材が貼りあわされた成形
体は、例えば、単一の表皮材の裏側に溶融樹脂を供給
し、表皮材と樹脂とを貼り合わせながら成形する方法
(射出成形法、圧縮成形法など)によって多層成形体を
複数個製造し、これら多層成形体を熱融着等によって平
面方向に接合することによって製造されている。また前
記多面成形体は、射出成形法、圧縮成形法などによって
樹脂基材を製造し、この基材の表面に複数枚の表皮材を
接着することによっても製造されている。しかし前者の
方法では、基材同士の接合部の強度が不足する場合があ
る。また後者の方法では表皮材が剥離する場合がある。
【0004】これらの問題を解決する方法として、例え
ば、雄雌一対の金型を用い、2枚の表皮材を平面方向に
隣接して接合した後、これら表皮材を裏面が雄型に向く
ようにして前記金型に挿入し、雄型から溶融樹脂を供給
して、表皮材と樹脂とを貼り合わせながら成形する方法
が知られている。図11はこの製造方法によって製造し
ようとする多面成形体(目標)の平面図であり、図12
は前記多面成形体(目標)を正面からみた断面図であ
り、図13は前記製造方法を説明するための概略断面図
であり、図14は前記製造方法によって現実に製造され
る多面成形体の平面図である。図11及び図12に示す
ように目標とする多面成形体は、熱可塑性樹脂製基材4
の表面に、2枚の表皮材(第1の表皮材1、第2の表皮
材2)が隣接して貼り合わされている。前記第1表皮材
1及び第2表皮材2の境界部(境界線)3は、ゆがむこ
となくきれいなラインを形成している。前記多面成形体
を製造する場合、図13に示すように、雄型14と雌型
15とで構成された金型に、第1の表皮材1及び第2の
表皮材2が境界部3で接合された表皮材を挿入する。こ
の接合表皮材は裏面を雄型14に向けて挿入し、表面を
雌型15に接触させる。前記雄型14の成形面には、前
記第1の表皮材1の裏面に溶融樹脂を供給するための第
1のゲート11と、前記第2の表皮材2の裏面に溶融樹
脂を供給するための第2のゲート12とが形成されてお
り、これらゲート11,12から溶融樹脂を供給する
[図13(a)参照]。そして雌型15を雄型14に向
けて移動させることによって、プレスしながら成形する
[図13(b)参照]。さらにこの製造方法では、境界
部3の位置ずれを防止するため、雌型15の成形面のう
ち表皮材1,2の境界部3に対応する位置に突起部16
が形成されている。ところが、第1及び第2の表皮材の
面積が異なる場合、一方のゲートから供給された樹脂
(この例では、第1のゲート11から供給された樹脂2
1)が、他方のゲートから供給された樹脂(この例で
は、第2のゲート12から供給された樹脂22)よりも
先に境界部(接合部)3に到達する場合があり、突起部
16を設けているにも拘わらず、境界部3の位置がずれ
る場合がある[図13(b)参照]。そのため図14に
示すように、第1の表皮材1と第2の表皮材2との境界
部3が蛇行し、きれいなラインが形成されない場合があ
る。
【0005】前記例では2枚の表皮材を用いる例につい
て示したが、1枚の表皮材を用いても、前記2枚の表皮
材を用いる例と同様に、境界部の位置がずれる場合があ
る。すなわち2枚の表皮材(第1の表皮材1、第2の表
皮材2)に代えて、第1の表皮材(表皮部)及び第2の
表皮材(表皮部)を有する1枚の表皮材を用いても、一
方の樹脂が他方の樹脂よりも先に境界部に到達すると、
この先に到達する樹脂の流れに引っ張られて境界部の位
置がずれる場合がある。
【0006】2枚の表皮材を用いる場合及び1枚の表皮
材を用いる場合のいずれであっても、第1の表皮材(表
皮部)と第2の表皮材(表皮部)との面積が大きく異な
る場合、成形体が複雑な凹凸形状を有する場合、又は成
形体が大きくなってゲートの数が多くなる場合、境界部
への樹脂の到達のタイミングのずれが大きくなり、境界
部の位置がずれたり境界部付近に皺が発生し、外観を損
ね易くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、平面
方向に隣接する複数の表皮材[複数枚の表皮材、複数の
表皮材(表皮部)で構成された1枚の表皮材など]が熱
可塑性樹脂製の基材に貼りあわされた成形体(多面成形
体)を製造する場合でも、表皮材(表皮部)の境界部
(境界線)の位置ずれや皺の発生を確実に防止できる金
型、及び成形体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、複数の表皮材
[複数枚の表皮材、複数の表皮材(表皮部)で構成され
た1枚の表皮材など]の裏側に樹脂を供給する場合に、
境界部に沿って断続又は連続する突起部を有する可動体
を突出可能に埋設すると、前記可動体の突出させること
により、この可動体の突起部によって表皮材の境界部を
表皮材の裏側に位置する金型に押し当てることができ、
境界部の位置ずれを確実に防止できることを見出し、本
発明を完成した。
【0009】すなわち上記目的を達成し得た本発明に係
る金型は、平面方向に互いに隣接する第1及び第2の表
皮材(第1及び第2の表皮部を有する表皮材)の裏側に
溶融状熱可塑性樹脂を供給して表皮材と熱可塑性樹脂と
を貼り合わせて多層成形体を製造するための金型であ
り、かつ第1の表皮材(表皮部)の裏側に溶融状熱可塑
性樹脂を供給するための第1のゲートと、第2の表皮材
(表皮部)の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給するため
の第2のゲートとが表皮材の裏側に位置する金型に形成
された雄雌一対の金型において、表皮材の表側に位置す
る雄型又は雌型いずれか一方の金型の成形面のうち第1
及び第2の表皮材(表皮部)の境界部に対応する位置に
可動体が突出可能に埋設されており、境界部に沿って連
続する突起部が前記可動体に形成されている点に要旨を
有するものである。表皮材の裏側に位置する金型の成形
面のうち表皮材の境界部に対応する位置には、前記境界
部を挟持するための挟着体を埋設してもよく、凹部を形
成してもよい。
【0010】また上記目的を達成し得た本発明に係る成
形体の製造方法は、雄雌一対の金型を用い、平面方向に
互いに隣接する第1及び第2の表皮材(第1及び第2の
表皮部を有する表皮材)を配設し、表皮材の裏側に位置
する雄型又は雌型いずれか一方の金型の成形面に、第1
の表皮材(表皮部)の裏面に溶融状熱可塑性樹脂を供給
するための第1のゲートと、第2の表皮材(表皮部)の
裏面に溶融状熱可塑性樹脂を供給するための第2のゲー
トとを形成し、これら第1及び第2のゲートから溶融状
熱可塑性樹脂を供給することによって前記表皮材と熱可
塑性樹脂とを貼り合わせて多層成形体を製造する方法で
あって、前記表皮材の表側に位置する金型の成形面のう
ち第1及び第2の表皮材(表皮部)の境界部に対応する
位置に可動体を突出可能に埋設し、境界部に沿って連続
する突起部を前記可導体に形成し、前記第1及び第2の
ゲートから供給された溶融状熱可塑性樹脂が境界部に到
達するまでに、前記可動体を金型キャビティ内に突出さ
せてこの可動体の突起部によって表皮材(表皮部)の境
界部を表皮材の裏側に位置する金型に押し当てておくこ
とにより境界部の位置ずれを防止する点に要旨を有する
ものである。前記表皮材を金型内に配設するに先立っ
て、前記表皮材を成形体の形状に合わせて賦形しておい
てもよい。好ましい成形方法はプレス成形である。金型
キャビティ内に突出した可動体は、樹脂の賦形圧力で金
型内に収容するのが望ましい。上記製造方法において
は、前記第1及び第2のゲートから供給する樹脂として
発泡剤を含む溶融状熱可塑性樹脂(発泡性樹脂)を用い
てもよい。発泡性樹脂を用いる場合、金型キャビティ内
への該樹脂の充填が終了した後、金型キャビティを拡大
させ、該樹脂を発泡させてもよい。
【0011】なお本明細書において用語「熱可塑性樹
脂」は、熱可塑性エラストマーを含む意味で使用する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を詳細に説明するが、本発明はもとより図示例に限
定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それ
らはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。例え
ば、以下、表皮材の表側に位置する金型として雌型を使
用し、表皮材の裏側に位置する金型として雄型を使用す
る場合を例にとって説明するが、反対、すなわち表皮材
の表側に位置する金型として雄型を使用し、表皮材の裏
側に位置する金型として雌型を使用してもよい。
【0013】図1〜図4は本発明の金型及びその金型を
用いた成形体の製造方法の一例を示す概略断面図であ
り、図5は前記金型のうち雄型14の成形面の平面図で
あり、図6は前記金型で使用する可動体の概略斜視図で
ある。前記金型を用いれば、前記図11、図12に示す
ような多層多面成形体を製造できる。
【0014】すなわち図1〜図5に示す金型10aは、
平面方向に互いに隣接する第1の表皮材1及び第2の表
皮材2の裏側に溶融状(流動状)熱可塑性樹脂を供給し
て表皮材と熱可塑性樹脂とを貼り合わせて多層成形体
(多層多面成形体)を製造するための金型である。なお
前記第2の表皮材2の面積は、前記第1の表皮材1の面
積よりも大きい。また表皮材1及び2は、境界部(合縁
部)3において予め接合されており、この例では、接着
剤によって接着されている。
【0015】前記金型10aは、互いに対になって熱可
塑性樹脂を成形するための雄型14と雌型15とで構成
されている。前記雄型14の成形面には、前記第1の表
皮材1の裏側に溶融状樹脂を供給するための第1のゲー
ト(樹脂供給口)11a,11bと、前記第2の表皮材
2の裏側に溶融状樹脂を供給するための第2のゲート
(樹脂供給口)12a,12bとが形成されている。前
記第1のゲート11から前記境界部に対応(対向)する
位置(以下、境界予定位置又は境界予定線と称する場合
がある)までの距離は、第2のゲート12から境界予定
位置までの距離よりも短い。そしてこれら第1のゲート
11及び第2のゲート12から流入した溶融状樹脂によ
って境界部3の位置ずれが発生するのを防止するため、
前記雌型15の成形面のうち境界予定位置には、突起部
16を有する可動体17が、突起部16を雄型14側に
向けて突出可能に埋設されている。なお前記可動体17
は、シャフト19を介してシリンダー(図示せず)に接
続しており、成形面から突出可能であると共に雌型15
内に収容可能である。また前記突起部16は、表皮材
1,2の境界部3に沿って連続している。そして可動体
17を完全に収容した状態でも、突起部16は雌型15
の成形面から突出している。
【0016】上記のような金型10aを用いれば、以下
に説明するようにして多層多面成形体を製造できる。す
なわち、図1に示すように、平面方向に互いに隣接する
第1及び第2の表皮材1,2を裏面が雄型14に向くよ
うに配設すると共に、可動体17を金型キャビティ内に
突出させ、この可動体17の突起部16と表皮材1,2
の境界部とを当接させる。また金型10aも大きく開い
ておき、成形体に該当する空間よりも大きな空間を形成
しておく。そして第1ゲート11a,11bから表皮材
1の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給し、第2ゲート1
2a,12bから表皮材2の裏側に溶融状熱可塑性樹脂
を供給する。
【0017】溶融状熱可塑性樹脂の供給後、雌型15を
雄型14に向けて移動させ(すなわち、型締めを開始
し)、樹脂をプレスしながら金型キャビティ内に溶融状
熱可塑性樹脂21,22を充填(充満)していく。溶融
状熱可塑性樹脂21,22を充填していく段階では、可
動体17は雌型15から突出したままにしており、可動
体17も雌型15と共に雄型14に向けて移動させる。
そのため、この可動体17(及び突起部16)によって
表皮材1,2の境界部3を雄型14に向けて押し進める
ことができ、最終的に境界部3を雄型14の成形面に押
し当てることができる(図2参照)。
【0018】そして境界部3を雄型14の成形面に押し
当てながら、雌型15をさらに型締め方向に移動させる
(図3参照)。型締めの際に、境界部3を雄型14の成
形面に押し当てておくことにより、一方の樹脂(この例
では、第1ゲート11から供給された樹脂21)が前記
境界部3を超えて、反対側の空間(この例では、第2ゲ
ート12が形成されている側の空間)に浸入するのを防
止でき、境界部3の位置ずれを防止できる。
【0019】なお境界部3を雄型14に押し当てておく
ため、可動体17と雄型14との距離は略一定に維持し
ているが、型締めのために、雌型15を雄型14に向け
て移動させているため、可動体17は雌型15内に除々
に収容されていくことになる。
【0020】そして境界部3の両側のうち少なくとも一
方の側(この例では、第1ゲート11側)に溶融樹脂が
略充填(充満)した段階で、可動体17の収容速度を速
くすることにより、境界部3を成形面から離間させる一
方、型締めを継続して、金型キャビティ内への樹脂の充
填(充満)を完了させる(図4参照)。
【0021】なお可動体17の収容は、雄型14と雌型
15とのクリアランスが成形体の厚みq(図12参照)
に略等しくなり、熱可塑性樹脂で形成される基材部4の
高さが基材厚みp(図12参照)に略等しくなるまでに
(すなわち、型締めが完了するまでに)終了させてお
く。型締めの完了後、樹脂を冷却・固化し、金型10a
を開放(型開き)することにより、境界部3に位置ずれ
や皺がない図11及び図12に示すような成形体を得る
ことができる。
【0022】なお型締めを行うに際しては、雄型14及
び雌型15のいずれを移動させてもよく、両方を移動さ
せてもよい。また前記図示例では、樹脂の供給完了後に
型締めを行って樹脂をプレスするプレス成形によって成
形体を製造する例を示したが、型締めは必ずしも樹脂の
供給完了後に行う必要はなく、樹脂を供給しながら行っ
てもよい。なお樹脂の供給完了後に型締めを行う際に
は、供給完了後速やかに型締めを開始するのが望まし
い。また前記図示例では、垂直方向に型締めを行う例を
示したが、垂直方向以外の方向(例えば、水平方向)に
型締めを行ってもよい。
【0023】さらに成形法はプレス成形に限定されず、
射出成形であってもよくプレス成形と射出成形とを組合
わせてもよい。例えば、射出成形によって成形体を製造
する場合、プレス成形と同様にして表皮材1,2を挿入
した後、型締めを完了させ、可動体17を金型キャビテ
ィ内に突出させて表皮材1,2の境界部3を雄型14に
押し当てた状態で、ゲート11,12から溶融状熱可塑
性樹脂の供給を開始する。そして境界部3の両側のうち
少なくとも一方の側(例えば、第1ゲート11側)に溶
融樹脂が略充填(充満)した段階で可動体17を収容す
ると共に、溶融状熱可塑性樹脂の供給を継続して成形体
を製造する。またプレス成形と射出成形とを組合わせる
場合、初期の樹脂供給量が少ない点を除いては前記プレ
ス成形の例と同様に操作し、不足する樹脂を適当な段階
で射出供給する方法が挙げられる。
【0024】なおプレス成形及び射出成形のいずれの場
合であっても、溶融状樹脂21又は22が境界部3に到
達するまでに、この境界部3を雄型14に押し当ててお
くことができる限り、可動体17の突出のタイミングは
特に限定されない。
【0025】またプレス成形及び射出成形のいずれの場
合であっても、可動体17の収容は、金型キャビティ内
(成形体に該当する空間部分)への樹脂の充填(充満)
が終了するまでに完了すればよい。すなわちプレス成形
の場合は、型締めが完了して金型キャビティ内に樹脂が
充満するまでに可動体17の収容を完了すればよく、射
出成形の場合は、必要な樹脂が全て射出供給されて金型
キャビティ内に樹脂が充満するまでに、可動体17の収
容を完了すればよい。
【0026】好ましい成形方法はプレス成形である。射
出成形の場合、射出された溶融樹脂が直ちに表皮材と接
触するため、表皮材が高温及び高圧にさらされ表皮材が
損傷する場合があるのに対して、プレス成形では金型を
大きく開いて樹脂を供給するため、樹脂の供給圧によっ
て表皮材を損傷させる虞が少ない。
【0027】なお本発明においては、後述するように、
第1及び第2のゲートから供給する樹脂として、発泡剤
を含む溶融状熱可塑性樹脂(発泡性樹脂)を使用するこ
とができる。発泡性樹脂を用いる場合、得られた成形体
を金型から取り出した後で発泡させてもよいが、成形体
を金型内で発泡させるのが望ましい。
【0028】図7は、樹脂を発泡させる場合について説
明するための概略断面図である。この例では、前記金型
10aを用いており、前記成形(プレス成形、射出成形
など)によって金型キャビティ内への発泡性樹脂21、
22の充填が完了した後[図4参照]、雄型14又は雌
型15を型締方向とは逆の方向に移動させることにより
金型キャビティを拡大し、充填樹脂(基材樹脂)4を発
泡させている(図7)。
【0029】なお前記金型キャビティ内に溶融状の発泡
性樹脂21、22を充填する場合、充填時に雄型14及
び雌型15で形成されるキャビティクリアランスを制御
することにより発泡ガスの抜けを防止して、充填完了後
の発泡操作時の発泡不足を防止するのが望ましい。すな
わち前記キャビティクリアランスは、通常、表皮材1,
2の種類や樹脂温度などの成形条件に応じて適宜設定さ
れるが、発泡性樹脂を充填する場合にはキャビティクリ
アランスが小さくなるように留意して発泡ガスの抜けを
防止するのが望ましい。
【0030】金型キャビティ内への発泡性樹脂21、2
2の充填が完了した後は、金型キャビティの拡大に先立
って、樹脂表面層を冷却してスキン層を形成するのが望
ましい。スキン層は、厚すぎると十分な発泡倍率が得ら
れないため、十分な発泡倍率が得られる程度の厚みに制
御するのが望ましい。スキン層の厚みの制御は、例え
ば、成形品厚み、金型温度などを考慮してスキン層の形
成時間を調節することにより行うことができる。
【0031】金型キャビティを拡大するにあたって、拡
大の程度(拡大代)は、製造する製品厚み(発泡倍率)
に応じて適宜決定できる。なお金型キャビテイの拡大及
び発泡を行うにあたっては、可動体17は金型内に収容
したままにしておくのが望ましい。
【0032】前記発泡方法は、図1〜5に示す金型10
aを用いる場合に限定されず、本発明に含まれる他の種
々の金型を用いる場合にも採用できる。
【0033】表皮材1及び2は、前記図1に示すよう
に、金型内に配設するに先立って、成形体の形状(すな
わち、雌型15の形状)に合わせて賦形(予備賦形)し
てもよいが、予備賦形しておかなくてもよい。特に下記
に述べる挟着体を用いる場合、表皮材1,2を予備賦形
しないことが多い。
【0034】表皮材1及び2は、種々の方法で接合で
き、例えば、化学的接着方法(接着剤やヒートシールに
よる接着)の他、治具を用いる方法(糸による縫い付
け;針、ピン、ホッチキスなどによる固定;挟着体によ
る固定など)が挙げられる。
【0035】図8は前記挟着体(挟持体)の一例を示す
概略斜視図であり、図9は前記図8の挟着体のA−A’
線断面図であり、図10は前記図8の挟着体のB−B’
線断面図である。前記挟着体30は、挟持する表皮材
1,2に対して対称な一対の挟持片31,32で構成さ
れており、これら挟持片31,32は表皮材1,2を挟
持するための挟持部34a,34bと、溶融樹脂を収容
して表皮材1,2を樹脂と接着するための樹脂収容部3
3とを有している。なお、挟持部34a,34bで表皮
材1,2を挟持でき、樹脂収容部33で表皮材1,2と
樹脂とを接着できる限り、挟着体の形状は特に限定され
ず、例えば、前記挟持片31,32は非対称であっても
よい。一方前記挟持片31,32の一部である挟持部3
4a,34bは略対称であることが望ましく、例えば、
完全に対称であってもよく、微細な違い(一方の挟持部
に滑り止めのための細い溝が形成されており、他方の挟
持部には前記溝が形成されていない点など)を除いて対
象であってもよい。
【0036】前記挟着体によって表皮材1,2を挟着
し、この挟着体を雄型14の成形面のうち境界部3に対
応する位置に埋設し、前記図1の場合と同様に成形(プ
レス成形、射出成形など)することにより、多面多層成
形体を製造できる。
【0037】本発明では、雄型14の成形面うち表皮材
1,2の境界部3に対応する位置(境界予定位置)に、
凹部(雌型15の突起部16よりも若干大きな窪み)を
設けてもよい。
【0038】本発明において突起部16は、境界部3に
沿って連続的に形成するものの、突起部16を形成しな
い部分があってもよい。例えば、境界部(境界線)3の
一部に非製品部(成形後にくり抜く部分など)がある場
合、当該部分には突起部16を形成しなくてもよい。
【0039】また可動体17については、境界部(境界
線)3に沿って1本の可動体を突出可能に埋設してもよ
く、複数本に分割して突出可能に埋設してもよい。
【0040】可動体17の突出及び収容は、シリンダー
(エアーシリンダー、油圧シリンダー)によって制御し
てもよく、他の手段によって制御してもよい。例えば、
可動体17の突出はバネの力を利用してもよいが、可動
体17の収容には樹脂の賦形圧力を利用するのが望まし
い。
【0041】可動体17の保持圧力は一定であってもよ
く、圧力制御のために変化させてもよい。圧力制御する
場合、例えば、境界部3の片側に樹脂が充満するまでは
保持圧力を高くして、境界部3を雄型14に向けて強く
押しつけることにより樹脂止め効果を高め、境界部3の
片側に樹脂が略充満した後は保持圧力を低くし、樹脂の
賦形圧力によって可動体17を金型内に収容させてもよ
い。
【0042】表皮材1と表皮材2との面積差(成形体製
造後、成形体の上面を見たときの表皮材1と表皮材2と
の面積差)が大きい程、境界部3の位置ずれや皺の発生
が生じやすいにも拘わらず、本発明によれば突起部16
を有する可動体17によって境界部3を雄型14に押し
つけながら樹脂を充填するため、位置ずれや皺の発生を
抑制できる。そのため表皮材1と表皮材2との面積差が
大きい程、本発明を有利に使用できる。表皮材1と表皮
材2との面積比が、例えば、表皮材1:表皮材2=1:
1〜1:10程度、特に1:1.5〜1:10程度の場
合、本発明を利用するのが有利である。
【0043】一方、表皮材1と表皮材2との面積差が小
さくても(特に、面積が等しい場合であっても)、成形
体の形状が大きくなってゲートの数が増大する場合や、
成形体の形状が複雑になる場合、樹脂の流れに偏りが生
じて境界部3の位置ずれや皺の発生が生じやすくなるた
め、本発明はそのような成形体(大型の成形体、複雑形
状の成形体)を製造する場合にも有利に使用できる。大
型又は複雑形状の成形体としては、例えば、自動車のド
アトリムやインストルメントパネルなどが挙げられる。
【0044】本発明で使用する表皮材は、意匠面に境界
部がある限り表皮材の枚数は特に限定されず、例えば、
前記2枚の表皮材(第1の表皮材、第2の表皮材)に代
えて、第1の表皮材(表皮部)及び第2の表皮材(表皮
部)を有する1枚の表皮材を用いてもよい。なお2枚の
表皮材(第1の表皮材、第2の表皮材)を用いる場合、
必ず境界部が形成されるため、第1の表皮材と第2の表
皮材とは同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0045】表皮材(表皮部)の数は2つに限定され
ず、3つ以上であってもよい。例えば、前記第1の表皮
材(表皮部)1及び第2の表皮材(表皮部)2に加え
て、第3の表皮材(表皮部)を形成する場合、この第3
の表皮材(表皮部)との境界予定位置の両側又は片側
に、樹脂止め板を配設し、上記と同様にして成形すれば
よい。
【0046】各表皮材(表皮部)の裏側に樹脂を供給す
るゲートの数は、それぞれ、少なくとも1つあればよ
く、表皮材(表皮部)の面積に応じて複数個形成しても
よい。これらのゲートから供給する樹脂量やタイミング
は成形品の大きさや形状に応じて適宜決定される。
【0047】また前記図示例では、共通の樹脂導入通路
9を通じて熱可塑性樹脂を金型内に導入し、金型内で前
記通路を分岐させることによって第1のゲート11及び
第2のゲート12から熱可塑性樹脂を供給しているもの
の、別々の樹脂導入通路(第1のゲート11用の樹脂導
入通路、第2のゲート12用の樹脂導入通路)を設けて
もよい。
【0048】本発明で使用できる表皮材としては、布帛
類(例えば、モケット、トリコットなどの織り物又は編
物;不織布など)、合成樹脂シート又はフィルム、金属
箔(金属フォイル)などが挙げられる。
【0049】前記不織布を構成する繊維としては、天然
繊維(綿、毛、絹、麻など)、合成繊維(ナイロンなど
のポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維)などが使用
できる。これら繊維は、単独で又は複数組合わせて使用
でき、必要に応じて紡績(混紡など)してもよい。不織
布としては、前記繊維を用いて慣用の方法(ニードルパ
ンチ法、サーマルボンド法、スパンボンド法、メルトブ
ロー法、スパンレース法など)に従って製造した不織布
が使用できる。
【0050】前記合成樹脂シート又はフィルムとして
は、例えば、熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン、
ポリエチレンなどのポリオレフィン系熱可塑性樹脂)の
シート又はフィルム、ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーのシート又はフィルムが使用できる。ポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂(又はエラストマー)は、基材に対
する熱融着性に優れている。
【0051】前記表皮材は、必要に応じて、裏打ち層
(発泡層、補強層、耐熱層など)と積層してもよい。発
泡層としては、ポリオレフィン発泡体(ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどの発泡体)、ポリハロゲン化ビニ
ル発泡体(ポリ塩化ビニル発泡体など)、ポリウレタン
発泡体(軟質又は半硬質ポリウレタン発泡体など)など
が使用できる。
【0052】補強層としては、不織布、合成樹脂製シー
ト又はフィルムが挙げられる。これら不織布及び合成樹
脂製シート又はフィルムとしては、前記表皮材で例示し
たものと同様のものが使用できる。
【0053】前記裏打ち層は、単独で又は複数組合わせ
て使用できる。また裏打ち層は、表皮材の熱融着又は裏
打ち層の熱融着のいずれかによって、表皮材と熱ラミネ
ート可能なものが好ましい。
【0054】成形体の基材4を構成する熱可塑性樹脂と
しては、圧縮成形又は射出成形が可能である限り特に限
定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリプ
ロピレン、ポリエチレンなど)、スチレン系樹脂(ポリ
スチレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ア
クリロニトリル−スチレン−ブタジエンブロック共重合
体など)、ポリアミド系樹脂(ナイロンなど)、ハロゲ
ン含有樹脂(ポリ塩化ビニルなど)、ポリカーボネート
系樹脂、(メタ)アクリル酸エステルの単独又は共重合
体(アクリル樹脂など)などが使用できる。前記熱可塑
性樹脂は、熱可塑性エラストマーであってもよく、例え
ば、オレフィン系熱可塑性エラストマー[例えば、エチ
レン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体(EPDM)]が使用できる。
【0055】前記熱可塑性樹脂(及び熱可塑性エラスト
マー)は、単独で又は2種以上組合わせて使用でき、例
えばポリマーアロイとして使用してもよい。
【0056】さらに前記熱可塑性樹脂(及び熱可塑性エ
ラストマー)は、各種添加成分、例えば、充填材(ガラ
ス繊維などの無機フィラー;有機フィラーなど)、顔
料、滑剤、帯電防止剤、安定剤などを含有していてもよ
い。
【0057】また前記熱可塑性樹脂(及び熱可塑性エラ
ストマー)は、発泡剤を含有していてもよい。この発泡
剤で樹脂を発泡させることにより、発泡基材4で形成さ
れた成形体を得ることができる。前記発泡剤としては、
熱可塑性樹脂を発泡する際に使用されている公知の化学
発泡剤(分解性発泡剤など)を使用でき、例えば、重炭
酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム
などの無機系発泡剤;N,N’−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミンなどのニトロソ化合物;アゾジカルボン
アミド、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合
物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスル
ホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド類;p−
トルエンスルホニルセミカルバジドなどが挙げられる。
さらに、必要に応じて、サリチル酸、尿素、及びこれら
を含む発泡助剤を添加するのが好ましい。前記発泡剤
は、使用する熱可塑性樹脂の溶融温度、及び要求される
発泡倍率などを考慮して適宜選択できる。また添加量
は、成形品の要求強度、要求密度などを考慮して適宜設
定できるが、一般的には、樹脂100質量部に対して
0.1〜5質量部程度である。なお上述の発泡操作を行
う場合、化学発泡剤を熱可塑性樹脂に含有させておく方
法の他、揮発性液体発泡剤、気体発泡剤などを金型内の
溶融樹脂中に直接圧入してもよい。前記揮発性液体発泡
剤や気体発泡剤としては、二酸化炭素、窒素などが使用
できる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、表皮材の表側に位置す
る金型に、突起部を有する可動体を突出可能に埋設して
いるため、前記可動体の突出させることによって表皮材
の境界部を表皮材の裏側に位置する金型に押し当てるこ
とができ、境界部の位置ずれや皺の発生を確実に防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の金型の一例を示す一連の断面
図のうち、第1の図である。
【図2】 図2は本発明の金型の一例を示す一連の断面
図のうち、第2の図である。
【図3】 図3は本発明の金型の一例を示す一連の断面
図のうち、第3の図である。
【図4】 図4は本発明の金型の一例を示す一連の断面
図のうち、第4の図である。
【図5】 図5は前記図1〜図4の金型の雄型の成形面
を示す図である。
【図6】 図6は前記図1〜図4の金型で使用する可動
体の概略斜視図である。
【図7】 図7は本発明の製造方法の一例を説明するた
めの概略断面図である。
【図8】 図8は本発明で使用する挟着体の一例を示す
概略斜視図である。
【図9】 図9は前記図8の挟着体のA−A’線断面図
である。
【図10】 図10は前記図8の挟着体のB−B’線断
面図である。
【図11】 図11は本発明によって製造できる成形体
の一例を示す平面図である。
【図12】 図12は本発明によって製造できる成形体
の断面図である。
【図13】 図13は従来の金型の一例を示す断面図で
ある。
【図14】 図14は従来の方法で製造される成形体の
平面図である。
【符号の説明】
1,2…表皮材 3…境界部 10a,10b…金型 11,11a,11b,12,12a,12b…ゲート 14…表皮材の裏側に位置する金型 15…表皮材の表側に位置する金型 16…突起部 17…可動体 21,22…溶融状熱可塑性樹脂 30…挟着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA03 AA13 AD08 AD16 AD17 AD20 AD27 AD35 AG03 AG20 AH26 CA09 CA11 CB01 CB12 CB20 CK17 CQ01 CQ05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面方向に互いに隣接する第1及び第2
    の表皮材の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給して表皮材
    と熱可塑性樹脂とを貼り合わせて多層成形体を製造する
    ための金型であり、かつ第1の表皮材の裏側に溶融状熱
    可塑性樹脂を供給するための第1のゲートと、第2の表
    皮材の裏側に溶融状熱可塑性樹脂を供給するための第2
    のゲートとが表皮材の裏側に位置する金型に形成された
    雄雌一対の金型において、表皮材の表側に位置する雄型
    又は雌型いずれか一方の金型の成形面のうち第1及び第
    2の表皮材の境界部に対応する位置に可動体が突出可能
    に埋設されており、境界部に沿って連続する突起部が前
    記可動体に形成されている金型。
  2. 【請求項2】 表皮材の裏側に位置する金型の成形面の
    うち表皮材の境界部に対応する位置に、前記境界部を挟
    持するための挟着体が埋設されている請求項1記載の金
    型。
  3. 【請求項3】 雄雌一対の金型を用い、平面方向に互い
    に隣接する第1及び第2の表皮材を配設し、表皮材の裏
    側に位置する雄型又は雌型いずれか一方の金型の成形面
    に、第1の表皮材の裏面に溶融状熱可塑性樹脂を供給す
    るための第1のゲートと、第2の表皮材の裏面に溶融状
    熱可塑性樹脂を供給するための第2のゲートとを形成
    し、これら第1及び第2のゲートから溶融状熱可塑性樹
    脂を供給することによって前記表皮材と熱可塑性樹脂と
    を貼り合わせて多層成形体を製造する方法であって、 前記表皮材の表側に位置する金型の成形面のうち第1及
    び第2の表皮材の境界部に対応する位置に可動体を突出
    可能に埋設し、境界部に沿って連続する突起部を前記可
    導体に形成し、 前記第1及び第2のゲートから供給された溶融状熱可塑
    性樹脂が境界部に到達するまでに、前記可動体を金型キ
    ャビティ内に突出させてこの可動体の突起部によって表
    皮材の境界部を表皮材の裏側に位置する金型に押し当て
    ておくことにより境界部の位置ずれを防止する成形体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記表皮材を金型内に配設するに先立っ
    て、前記表皮材を成形体の形状に合わせて賦形しておく
    請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1及び第2のゲートから供給した溶融
    状熱可塑性樹脂を雌型及び雄型でプレスすることによ
    り、金型キャビティ内へ樹脂を充填する請求項3又は4
    に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 金型キャビティ内に突出した可動体を樹
    脂の賦形圧力で金型内に収容することを特徴とする請求
    項3〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2のゲートから供給する
    樹脂として発泡剤を含む溶融状熱可塑性樹脂を用い、金
    型キャビティ内への該樹脂の充填が終了した後、金型キ
    ャビティを拡大させ、該樹脂を発泡させることを特徴と
    する請求項3〜6のいずれかに記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013111680A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 豊和繊維工業株式会社 表皮付き樹脂成形品の製造方法

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