JP2002355515A - 水処理用フィルター - Google Patents

水処理用フィルター

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JP2002355515A JP2001165028A JP2001165028A JP2002355515A JP 2002355515 A JP2002355515 A JP 2002355515A JP 2001165028 A JP2001165028 A JP 2001165028A JP 2001165028 A JP2001165028 A JP 2001165028A JP 2002355515 A JP2002355515 A JP 2002355515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒径の小さな活性炭を用いて濁りや塩素の除
去性能を向上させても十分な流量を得ることができる。
また、活性炭とともに短繊維を結合材で固化することに
よって、短繊維にてフィルター内の水の通路を確保する
ことができるので、十分な流量を確保することができる
とともに、短繊維の配合量を調節することによって流量
を自由に調節することができる水処理用フィルターを提
供することにある。 【解決手段】 水から汚染物質を除去するための水処理
用フィルター1であって活性炭とともに短繊維を高分子
量多孔質ポリマーからなる結合材で固化した構成からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水や下水、排
水などに含まれる汚染物質を除去する水処理器にいるフ
ィルターであり、より詳しくは、水溶液中の重金属類を
除去し、活性炭などと共に固化することでより効率よく
汚染物質を除去することができる、水処理能力や性能に
優れた水処理用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般家庭などで使用される水処理
器の交換カートリッジフィルターは、活性炭で塩素や有
機物を除去し、中空糸膜でミクロサイズの汚れ、赤サビ
や細菌などを取る構造を有しているのが一般的である。
【0003】具体的な構造としては、円筒形の容器から
なるカートリッジ内に活性炭の部屋と中空糸膜の部屋と
にそれぞれを収納配置し、水をカートリッジ内に導入し
て活性炭の部屋へ送ってカルキ臭やカビ臭などをとり、
次いで中空糸の部屋へ送り、活性炭で取り除けなかった
ものを除去するというものが挙げられる(例えば、特開
平10−85729号公報)。
【0004】また、中空糸膜からなるチューブを円筒形
の容器からなるカートリッジの中心に配置してその外周
側に活性炭を配置して、外周側から水を流し、活性炭の
層を通過させた後、中空糸膜を通過させて処理済の水を
カートリッジから出すという構造のものも使用されてい
る(特開平8―71541号公報)。
【0005】いずれの構成においても活性炭は、活性炭
が通過せず、水のみが通過するような小径の孔を有する
膜に仕切られた部屋の中に粒状で蓄えられた状態で用い
られるものであった。
【0006】特開平2−17989号公報には、多孔質
プラスチック・マトリックス内に活性炭粒子をトラップ
した水処理器が開示されている。多孔質プラスチック・
マトリックス中に活性炭を分散させることによって小さ
な粒径の活性炭を使用できるようにしたものである。
【0007】また、米国特許第4753728号にもポ
リマーで活性炭を固めたフィルターで、しかもそのポリ
マーとして1.0g/10min未満(ASTM D1
238、190℃、15kg Load)である低メル
トインデックスのポリマーを用いたものが開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、まず特開平1
0−85729号公報や特開平8―71541号公報に
開示されたような構造のフィルターでは、中空糸膜が高
価である上に、フィルター全体における中空糸膜の占め
る体積割合が大きく、例えばスペースや重量の面で小型
にならざるを得ない蛇口直結型水処理器の交換カートリ
ッジフィルターとして用いるには、活性炭の使用量が制
限される構造となっていた。
【0009】従って、活性炭の使用量が制限されること
によって、塩素などが取れる寿命は比較的短いのが現状
であった。
【0010】また、粒状の活性炭を用いると水が活性炭
の層中を通過するときに、自然と水みちがついてしま
い、活性炭を部分的にしか使うことができないので、塩
素などを除去する性能の寿命が短くなってしまうことに
なる。
【0011】特開平2−17989号公報や米国特許第
4753728号公報に示すような多孔質プラスチック
・マトリックス中に活性炭を分散させて固化したフィル
ターを用いている。このような構造にすることによっ
て、より粒径の小さな活性炭を使うことができるので効
率がよくなり、しかもフィルター全体に水の流れるよう
にすることができることから、活性炭による塩素などの
除去性能を長持ちさせることが可能である。
【0012】しかし、水処理用フィルターは濁りや塩素
などの除去性能もさることながら十分な流量が得られる
ものでなければ使い勝手の面で不満が残る。従来の水処
理用フィルターでは、濁りや塩素などの除去性能に優れ
たものはどうしても流量が十分に得られず、流量を得よ
うとすれば濁りや塩素の除去性能が落ちるという二律背
反の性質があって、いずれか片方を重視するかもしくは
いずれの性能も程々のものを用いるしかなかったといっ
た問題があった。
【0013】特に蛇口直結型水処理器に用いるフィルタ
ーは前記のように軽量で小型であることが求められる
が、活性炭や、イオン交換樹脂などをプラスチック内に
分散させたようなフィルターの場合、通常2.0〜3.
0L/min程度の流量を必要とするが、塩素や重金属
類などを除去する性能を上げるために、粒径の細かい粉
末状の活性炭や粒径の細かいイオン交換樹脂などを使用
すると流量が十分に得られないといった問題があること
がわかった。
【0014】そこで本発明は、水道水や下水、排水など
に含まれる汚染物質を除去する水処理フィルターにおい
て、濁りや塩素も除去することができ、それらの水を処
理する性能が長期にわたって維持でき、蛇口直結型水処
理器のようなサイズが制限される用途においても、浄水
性能が高く、しかも十分な流量が得られる水処理用フィ
ルターの提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために本発明の請求項1では、水から汚染物質を除
去するための水処理用フィルターにおいて、活性炭とと
もに短繊維を高分子量多孔質ポリマーからなる結合材で
固化したことを特徴とする。
【0016】活性炭とともに短繊維を結合材で固化する
ことによって、短繊維にてフィルター内の水の通路を確
保することができるので、例えば粒径の小さな活性炭を
用いて濁りや塩素の除去性能を向上させても十分な流量
を得ることができる。また、短繊維の配合量を調節する
ことによって流量を自由に調節することができる。
【0017】請求項2では短繊維の素材がセルロース繊
維である水処理用フィルターとしており、天然素材であ
る植物繊維から得られるものであるため、安全性、濡れ
性の点ですぐれている。
【0018】請求項3では活性炭は粒径の異なる少なく
とも2種類の活性炭を併用した水処理用フィルターとし
ており、活性炭として2種類の粒径のものを混合して用
いることによって、活性炭による濁りや塩素などを除去
する性能を十分なものに保持すると同時に、十分な流量
を得やすくすることができる。
【0019】請求項4では活性炭として、60−100
メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活
性炭を1対1〜4対1の割合で混合したものを用いた水
処理用フィルターとしている。
【0020】活性炭の粒径を以上のような粒径の活性炭
を所定の割合で混合して用いることによって、活性炭に
よる濁りや塩素などを除去する性能を十分なものに保持
すると同時に、十分な流量を得る上でより適切な範囲で
ある。
【0021】請求項5では、活性炭に結合材を10〜4
0重量%配合しており、かつフィルター本体の密度が
0.4〜0.65g/cm3である水処理用フィルター
としている。
【0022】フィルターを通過する流量は、活性炭と結
合材との混合比や、成形する際の圧力のかけ方にも左右
される。固化したフィルター本体の密度を0.4〜0.
65g/cm3の範囲内に設定することによって、水処
理用フィルターとしてコンパクトなサイズであっても十
分な流量を確保することができ、かつ十分に水の濁りや
塩素を取り除くこともできる。
【0023】請求項6では、結合材としてメルトインデ
ックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM
D1238、190℃、15kg Load)の高分子
量多孔質ポリマーを使用する水処理用フィルターとして
いる。
【0024】結合材としてこのようなメルトインデック
スのものを用いることによって、活性炭を固化する際に
結合材が液状に溶融せず活性炭を覆ってしまうことがな
いので、適度にバインダーとして働かせることができ、
しかもより少ない量の結合材で活性炭を固めることがで
きるので、フィルター中に含まれる活性炭の量を多くす
ることができ、水を処理する性能を向上させることがで
きる。
【0025】請求項7では、水道の蛇口に直結するタイ
プの水処理器に用いるフィルターである水処理用フィル
ターとしており、全体に水の流れを行き渡らせることが
できて蛇口直結型の水処理器であってサイズに制限があ
っても活性炭による塩素などを除去する性能の高いもの
を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の水処理用フィルタ
ーの斜視図であり、図2は水処理用フィルターに濾過層
およびキャップを取り付けたところの斜視図、図3は図
2におけるA−A断面図、図4は水処理器の断面図であ
る。
【0027】本発明の水処理用フィルター1は、例えば
図4に示すような蛇口直結型の水処理器Sに装着使用す
るものである。形状は例えば図1に示すように中心軸位
置孔を有する円筒形状である。
【0028】水処理用フィルター1は例えば次のような
構成にて水処理器内に配置して用いられる。図2に示す
ものでは45〜50mmφ×90〜100mm程度のサ
イズを有する円筒形の水処理用フィルター1の外周面
に、濾過層2を被覆配置し、その頂面及び底面部分には
不透水性のキャップ3、4がかぶさっており、前記水処
理用フィルター1との間を水が通らないように水密性を
もって接続されている。また、水処理用フィルター1と
底面のキャップ3には中心軸位置に孔を有しており、水
処理用フィルター1の円筒の中心軸位置に10〜15m
mφ程度の孔5を有した構造となっている。
【0029】この水処理用フィルター1を水処理器Sに
取り付けたときの水の流れは、濾過層2側から、水を取
り込み、濾過層2で大きなごみなどの汚れを取った後、
水処理用フィルター1を通過して残留塩素や有機物を除
去し、孔5内に湧き出して水処理器Sの浄水口Jから出
されるという行程で処理が行われる。
【0030】一般的に水処理器Sには、浄水口Jと原水
口Gを備えており、水の流れを矢印で示すように水道W
から供給された水を切替レバーCなどによって、処理を
行う経路へ水を誘導して処理した水を出す場合と、何も
処理せずそのまま通過させて原水で出す場合を切りかえ
ることができるようになっている。そして、処理する場
合には、前記のような行程で処理されることになる。
【0031】本発明の水処理用フィルター1は、活性炭
および短繊維を結合材で固化した多孔質成形体であり、
結合材としては低メルトインデックスの高分子量多孔質
ポリマーを用いる。
【0032】活性炭は60メッシュパス以上のものを用
いることができ、60メッシュパス未満であると、結合
材で活性炭を固めることが困難になることと、フィルタ
ー本体2中の空隙が大きくなりすぎて活性炭に接触する
ことなくフィルター本体2を通過してしまう水が多くな
るので濁りや塩素などを除去する性能が悪くなるので好
ましくない。
【0033】以上のフィルター本体2に用いられる結合
材と活性炭における更に好ましい形態として、粒子の大
きいもの及び粒子の小さいものの2種類の活性炭を用
い、粒径の大きい第1の活性炭としては60−100メ
ッシュパスの粒状活性炭を用い、粒径の小さい第2の活
性炭としては100メッシュパスの粉末活性炭を用い
る。そして粒径の大きい活性炭と粒径の小さい活性炭を
1対1から4対1の割合で混合し、このような活性炭を
低メルトインデックスの結合材で固化する。
【0034】このような2種類の粒径分布を有する活性
炭を前記のような比率で混ぜて使用することによって、
60−100メッシュパスの粒状活性炭同士の隙間に適
当に100メッシュパス以上の粉末状活性炭が存在し、
塩素や濁りなどの除去性能が長期に渡って得られるとい
う能力を兼ね備えたフィルター本体2を得ることができ
る。
【0035】ここで上記の第1の活性炭として60メッ
シュパス未満のものを用いると、やはり結合材で活性炭
を固めることが困難になることと、フィルター本体2中
の空隙が大きくなりすぎて活性炭に接触することなくフ
ィルター本体2を通過してしまう水が多くなるので水の
塩素などの除去性能が悪くなるので好ましくない。
【0036】そして第2の活性炭として100メッシュ
パスよりも細かい、例えば325メッシュパス以上の活
性炭を用いるとフィルター本体2の空隙部分が少なくな
ってしまい十分な流量が得られなくなるので好ましくな
い。
【0037】また、本発明では活性炭とともに短繊維を
用いている。短繊維自身が絡み合うことで空隙を有し、
活性炭とともに短繊維を入れることによって水処理用フ
ィルター1の空隙率を増加させて水の通路を確保するこ
とができる。このように短繊維によって水の通路を確保
することができるので、例えば、濁りや塩素などの除去
性能を向上を狙って活性炭として比較的粒径の細かいも
のを用いたとしても、十分な流量を確保することができ
るようになる。また、短繊維の径、長さ、量を調節する
ことによって、流量の調節を自在に行うことも可能であ
る。
【0038】本発明に用いることができる短繊維として
は、水処理用として用いることから無害なものであるこ
とや水の通路をつくって流量を確保するための空隙を有
する繊維であるものが好ましく綿、麻、木材などの植物
性繊維、および絹、羊毛などの動物性繊維、またカーバ
イド、石油などを原料として合成した高分子化合物から
紡糸したナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル
などの合成繊維を用いることができるが、その中でも天
然繊維である植物繊維から得られるセルロール繊維を用
いることが安全性、濡れ性の理由から最も好ましいとい
える。また、空隙を持たせるためには1本の繊維径が太
いモノフィラメントではなく、細繊維を多数束ねたり絡
み合わせたりしたものを用いることが好ましい。
【0039】低メルトインデックスの結合材としては、
水処理用フィルターとしての用途として問題なく使用で
きるために無毒性であることが必要になるとともに、単
体で成形した場合に多孔質体を形成しやすい樹脂である
ことが好ましい。具体的には分子量が数十万〜数百万程
度の超高分子量ポリエチレンで原料の粒子径が約100
μm、カサ密度0.3g/cm3未満の樹脂であって、
メルトインデックスが、1.1〜2.3g/10min
(ASTM D1238、190℃、15kgLoa
d)であるものが挙げられる。
【0040】結合材のメルトインデックスが、1.1g
/10min(ASTM D1238、190℃、15
kg Load)未満であると、フィルター成形時の流
れが悪く、活性炭を固めるためには、結合材の量を多く
しなければならない。そうするとフィルター内に占める
活性炭の量が少なくなるので、水を処理する性能は低く
なってしまう。
【0041】また、結合材のメルトインデックスが、
2.3g/10min(ASTM D1238、190
℃、15kg Load)をこえると、フィルター成形
時に溶融したポリマーが活性炭の細孔部を覆ってしま
い、水が活性炭を通過できなくなるので好ましくない。
【0042】結合材が上記のようなメルトインデックス
を有するポリマーであることによって高温において適度
な粘度であるがゆえ、活性炭ブロック成形時に溶融した
ポリマーが活性炭の細孔部を覆ってしまうことがない。
また多孔質体を形成することは活性炭ブロックのフィル
ター機能を損なわない有効な結合材である。
【0043】さらに活性炭と結合材を混合する割合は活
性炭に対して結合材を10〜40重量%配合し、かつフ
ィルター本体2の密度が0.4〜0.65g/cm3
有したものとすることによって、例えば、蛇口直結型水
処理器では、通常必要とされる動水圧0.1MPaにて
2.0L/minを上回る流量を確保することが可能で
ある。
【0044】活性炭に対する結合材の配合量が10重量
%未満であると活性炭を固化することが困難となり、4
0重量%を超えると結合材が活性炭の表面を覆う部分が
多くなりすぎて、活性炭を有効に使用することができな
くなるので好ましくない。
【0045】また、固化後の水処理用フィルター1の密
度が0.4g/cm3未満になると剛性が低くなってし
まい、フィルターが脆く崩れやすいので好ましくない。
0.65g/cm3を超えると硬め過ぎとなって水処理
用フィルター1の空隙がすくなく十分な流量を得ること
ができなくなるので好ましくない。
【0046】水処理用フィルター1の作成方法として
は、次のような方法が挙げられる。所定量の活性炭と短
繊維と結合材を混合し、金型に充填後200℃前後の温
度にて所定時間加熱、圧縮し、冷却することによってフ
ィルター本体2を作成することができる。前記の加熱後
に圧縮量を調整することによって、フィルター本体2の
密度を上記のような0.4〜0.65g/cm3の範囲
内に調整することができる。
【0047】以上のような、2種類の所定の粒径を有す
る活性炭を所定の比率で混合し、しかも結合材のメルト
インデックスも前記のような所定の範囲のものを用いて
更に短繊維を混合することによって、活性炭により水の
塩素や汚れなどを除去する効果が大きく、しかも流量の
面でも十分な流量を確保することができる。よって、蛇
口直結型水処理器のようにフィルターの重さや大きさが
制限されコンパクトさが求められるような状態において
も十分な性能と能力を持ったフィルターを提供すること
ができる。
【0048】濾過層3は、これを配置することで1次フ
ィルターの役割を果たし、固化した活性炭ブロックの早
期目詰まりを防止することができる。仮に球形のもので
表現するとサイズが5μmφ相当以上のものを除去する
ことができればよく、不織布、織布などの繊維材などを
用いることができ、不織布を用いる場合は3デニール程
度の繊維径を用いた厚み0.5mm程度のものを用いる
ことができ、目付量でいえば50〜100g/m3程度
である。そうすることによって、フィルター本体2にて
目詰まりを起こすし易いようなサイズの汚れを除去する
ことができるとともに濾過層3で目詰まりを起こしてし
まうというような問題も防止することができる。
【0049】なお、フィルター本体2には上記のような
活性炭や短繊維以外にも、水の濁りや塩素などを除去で
きるような添加物を別途混入してもよく、また、前記の
濾過層3および本発明の水処理用フィルターとしては前
記のフィルター本体2以外に、浄水効果を有する別のフ
ィルターと組み合わせて用いることも本発明に含まれる
ものである。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1では、水
から汚染物質を除去するための水処理用フィルターにお
いて、活性炭とともに短繊維を高分子量多孔質ポリマー
からなる結合材で固化したことを特徴とする。
【0051】活性炭とともに短繊維を結合材で固化する
ことによって、短繊維にてフィルター内の水の通路を確
保することができるので、例えば粒径の小さな活性炭を
用いて濁りや塩素の除去性能を向上させても十分な流量
を得ることができる。また、短繊維の配合量を調節する
ことによって流量を自由に調節することができる。
【0052】請求項2では短繊維の素材がセルロース繊
維である水処理用フィルターとしており、天然素材であ
る植物繊維から得られるものであるため、安全性、濡れ
性の点ですぐれている。
【0053】請求項3では活性炭は粒径の異なる少なく
とも2種類の活性炭を併用した水処理用フィルターとし
ており、活性炭として2種類の粒径のものを混合して用
いることによって、活性炭による濁りや塩素などを除去
する性能を十分なものに保持すると同時に、十分な流量
を得やすくすることができる。
【0054】請求項4では活性炭として、60−100
メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活
性炭を1対1〜4対1の割合で混合したものを用いた水
処理用フィルターとしている。
【0055】活性炭の粒径を以上のような粒径の活性炭
を所定の割合で混合して用いることによって、活性炭に
よる濁りや塩素などを除去する性能を十分なものに保持
すると同時に、十分な流量を得る上でより適切な範囲で
ある。
【0056】請求項5では、活性炭に結合材を10〜4
0重量%配合しており、かつフィルター本体の密度が
0.4〜0.65g/cm3である水処理用フィルター
としている。
【0057】フィルターを通過する流量は、活性炭と結
合材との混合比や、成形する際の圧力のかけ方にも左右
される。固化したフィルター本体の密度を0.5〜0.
65g/cm3の範囲内に設定することによって、水処
理用フィルターとしてコンパクトなサイズであっても十
分な流量を確保することができ、かつ十分に水の濁りや
塩素を取り除くこともできる。
【0058】請求項6では、結合材としてメルトインデ
ックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM
D1238、190℃、15kg Load)の高分子
量多孔質ポリマーを使用する水処理用フィルターとして
いる。
【0059】結合材としてこのようなメルトインデック
スのものを用いることによって、活性炭を固化する際に
結合材が液状に溶融せず活性炭を覆ってしまうことがな
いので、適度にバインダーとして働かせることができ、
しかもより少ない量の結合材で活性炭を固めることがで
きるので、フィルター中に含まれる活性炭の量を多くす
ることができ、水を処理する性能を向上させることがで
きる。
【0060】請求項7では、水道の蛇口に直結するタイ
プの水処理器に用いるフィルターである水処理用フィル
ターとしており、全体に水の流れを行き渡らせることが
できて蛇口直結型の水処理器であってサイズに制限があ
っても活性炭による塩素などを除去する性能の高いもの
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水処理用フィルターの斜視図である。
【図2】水処理用フィルターに濾過層およびキャップを
取り付けたところの斜視図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】水処理器の断面図である。
【符号の説明】
1 水処理用フィルター 2 濾過層 3 キャップ 4 キャップ 5 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D019 AA03 BA03 BA12 BA13 BB01 BC05 CA03 DA01 4D024 AA02 AB16 BA02 BB01 BB05 BC01 CA13 DB03 4L047 AA12 AB02 BA13 BC00 CA16 CB10 CC12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水から汚染物質を除去するための水処理
    用フィルターにおいて、活性炭とともに短繊維を高分子
    量多孔質ポリマーからなる結合材で固化したことを特徴
    とする水処理用フィルター。
  2. 【請求項2】 短繊維の素材がセルロース繊維である請
    求項1〜3記載の水処理用フィルター。
  3. 【請求項3】 活性炭は粒径の異なる少なくとも2種類
    の活性炭を併用した請求項1〜4記載の水処理用フィル
    ター。
  4. 【請求項4】 活性炭として、60−100メッシュパ
    ス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活性炭を1対
    1〜4対1の割合で混合したものを用いた請求項5記載
    の水処理用フィルター。
  5. 【請求項5】 活性炭に結合材を10〜40重量%配合
    しており、かつフィルター本体の密度が0.4〜0.6
    5g/cm3である請求項1〜6記載の水処理用フィル
    ター。
  6. 【請求項6】 結合材としてメルトインデックスが、
    1.1〜2.3g/10min(ASTM D123
    8、190℃、15kg Load)の高分子量多孔質
    ポリマーを使用する請求項1〜7記載の水処理用フィル
    ター。
  7. 【請求項7】 水道の蛇口に直結するタイプの水処理器
    に用いるフィルターである請求項1〜8記載の水処理用
    フィルター。
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