JP2002353095A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

露光装置及び露光方法

Info

Publication number
JP2002353095A
JP2002353095A JP2001152819A JP2001152819A JP2002353095A JP 2002353095 A JP2002353095 A JP 2002353095A JP 2001152819 A JP2001152819 A JP 2001152819A JP 2001152819 A JP2001152819 A JP 2001152819A JP 2002353095 A JP2002353095 A JP 2002353095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
mask
exposure apparatus
substrate
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001152819A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Fujitsuka
清治 藤塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2001152819A priority Critical patent/JP2002353095A/ja
Publication of JP2002353095A publication Critical patent/JP2002353095A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャンバ内の複数位置での温度を精度良く安
定して検出し、温度の誤検出に起因した露光不良を生じ
させない露光装置及び露光方法を提供する。 【解決手段】 露光装置は、チャンバ内に収容された露
光装置本体EXと、マスクステージMSTの位置を検出
するレーザ干渉計39a,39bの近傍に設けられた温
度検出部61a,61bと、基板ステージPSTの位置
を検出するレーザ干渉計43a,43bの近傍に設けら
れた温度検出部62a,62bと、複数の温度検出部6
1a,61b,62a,62bのうち、少なくともいず
れか2つの温度検出部の検出結果の差を比較し複数の温
度検出部61a,61b,62a,62bの動作状況を
検出する動作状況検出部CONTとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスクと基板とを
用いてマスクのパターンを基板に露光する露光装置及び
露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示素子や半導体素子あ
るいは薄膜磁気ヘッド等を製造する際のフォトリソグラ
フィ工程においては種々の露光装置が用いられている
が、露光光(露光用照明光)でフォトマスクあるいはレ
チクル(以下、「マスク」と称する)を照明し、マスク
に形成されたパターンの像を表面にフォトレジスト等の
感光剤が塗布された感光性基板上に投影光学系を介して
投影露光する露光装置が一般的に使用されている。この
ような露光装置は、マスクのパターンを感光性基板に露
光する露光装置本体、露光装置本体に対してマスクをロ
ード・アンロードするマスク搬送系、露光装置本体に対
して感光性基板をロード・アンロードする基板搬送系、
露光装置本体や搬送系の動作制御を行う制御系など複数
の装置から構成されており、これらはチャンバ内に収容
されて空調系により空調されている。
【0003】マスク及び感光性基板はマスクステージ及
び基板ステージのそれぞれに保持されるが、露光処理を
行うに際し、マスクを保持したマスクステージ及び感光
性基板を保持した基板ステージのそれぞれの位置は、レ
ーザ光を用いたレーザ干渉計によって光学的に検出され
る。そして、レーザ干渉計による位置検出結果に基づい
て、マスク及び感光性基板に対する位置合わせが行われ
た後、露光処理が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したレーザ干渉計
は、ステージのX方向の位置検出を行うXレーザ干渉計
と、Y方向の位置検出を行うYレーザ干渉計とを有して
おり、マスクステージ及び基板ステージのそれぞれに設
けられているX移動鏡及びY移動鏡のそれぞれに向かっ
てレーザ光を照射して位置検出を行うが、各干渉計毎の
レーザ光の光路上の温度がそれぞれ異なっていたり、温
度変化が生じると、レーザ光の波長が変化して、各干渉
計のそれぞれでステージ位置の検出誤差が生じ、精度良
い位置検出を行うことができない。したがって、従来よ
り、チャンバの内部には、チャンバの内部の温度を測定
する温度検出部が複数設けられており、温度検出部の検
出結果に基づいて各干渉計から射出するレーザ光のそれ
ぞれの波長を補正し、温度に応じた適切な波長のレーザ
光を用いてステージの位置検出が行われている。
【0005】しかしながら、複数の温度検出部のうち、
例えばいずれかの温度検出部が故障などの異常を生じて
いる場合、この異常な温度検出部の検出結果に基づいて
レーザ光の波長補正が行われてしまい、ステージの位置
検出を正しく行うことができなくなってしまう。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、チャンバ内の複数位置での温度を温度検出部を
用いて精度良く安定して検出し、温度の誤検出に起因し
た露光不良を生じさせない露光装置及び露光方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、実施の形態に示す図1〜図6に対応付けし
た以下の構成を採用している。本発明の露光装置(S)
は、マスク(M)のパターンを基板(P)に露光する露
光装置本体(EX)と、露光装置本体(EX)を収容す
るチャンバ(C)とを備える露光装置において、チャン
バ(C)の内部の温度を測定する複数の温度検出部(6
1a,61b,62a,62b,71)と、複数の温度
検出部(61a,61b,62a,62b,71)のう
ち、少なくともいずれか2つの温度検出部の検出結果の
差を比較し、複数の温度検出部(61a,61b,62
a,62b,71)の動作状況を検出する動作状況検出
部(CONT)とを備えることを特徴とする。
【0008】本発明によれば、複数の温度検出部のう
ち、例えばいずれかの温度検出部が故障など異常を生じ
ている場合でも、少なくともいずれか2つの温度検出部
の検出結果の差を比較することによって温度検出部の異
常を検出することができる。このように、複数の温度検
出部のうち、少なくともいずれか2つの温度検出部の検
出結果の差を比較することによって、複数の温度検出部
の動作状況を検出することができるので、温度検出部の
異常による制御の不具合の発生を抑制し、チャンバ内の
温度を正しく安定して測定することができる。したがっ
て、正しく検出された温度に基づいて露光処理に関する
制御を行うことができるので、温度の誤検出に起因した
露光不良を生じさせず、露光処理を精度良く行うことが
できる。
【0009】本発明の露光方法は、チャンバ(C)内に
収容された露光装置本体(EX)を用いてマスク(M)
のパターンを基板(P)に露光する露光方法において、
チャンバ(C)内の内部空間を含む露光装置本体(E
X)近傍の複数の検出センサ(61a,61b,62
a,62b,71)を用いて複数の所定位置での温度を
検出し、複数の所定位置での検出された検出温度の絶対
値及び変化量を記憶し、記憶した複数の検出センサ(6
1a,61b,62a,62b,71)の状態を判断し
て、マスク(M)のパターンを基板(P)に露光するこ
とを特徴とする。
【0010】本発明によれば、チャンバ内に収容された
露光装置本体近傍の複数の所定位置での温度を検出セン
サで検出し、検出された検出温度の絶対値及び変化量を
記憶することにより、この記憶した温度情報に基づいて
検出センサの状態を把握することができる。例えば、故
障など異常を生じている検出センサがあれば、この異常
な検出センサの検出温度の絶対値や変化量は他の検出セ
ンサと大きく異なるので、異常な検出センサを特定する
ことができる。そして、異常な検出センサの検出結果は
考慮せずに、正常な検出センサの検出温度に基づいて露
光処理に関する制御を行うことにより、温度の誤検出に
起因した露光不良を生じさせず、精度良い露光処理を行
うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の露光装置及び露光
方法について図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図、図2は露
光装置本体の概略斜視図である。
【0012】図1,図2において、露光装置Sは、マス
クMのパターンを感光性基板(基板)Pに露光する露光
装置本体EXと、露光装置本体EXを収容するチャンバ
C(図2では不図示)とを備えている。チャンバC内
は、不図示の空調系によって所定の雰囲気(温度・湿
度)に調整されている。露光装置本体EXは、露光光で
マスクMを照明する複数の照明系モジュール10(10
a〜10e)を備えた照明光学系ILと、マスクMを保
持するマスクステージMSTと、各照明系モジュール1
0(10a〜10e)に対応して配され、露光光によっ
て照明されるマスクMのパターンの像を感光性基板P上
に転写する複数の投影光学系PL(PL1〜PL5)
と、感光性基板Pを保持する基板ステージPSTと、レ
ーザ光を用いてマスクステージMSTの位置を検出する
マスク側レーザ干渉計(マスクステージ位置検出部)3
9(39a,39b)と、レーザ光を用いて基板ステー
ジPSTの位置を検出する基板側レーザ干渉計(基板ス
テージ位置検出部)43(43a,43b)とを備えて
いる。本実施形態において、感光性基板Pは、ガラスプ
レートにレジスト(感光剤)を塗布したものである。
【0013】ここで、以下の説明において、投影光学系
PLの光軸方向をZ方向とし、Z方向に垂直な方向でマ
スクM及び感光性基板Pの同期移動方向(走査方向)を
X方向とし、Z方向及びX方向に直交する方向(非走査
方向)をY方向とする。
【0014】図1に示すように、照明光学系ILは、露
光用光源6と、光源6から射出された光束を集光する楕
円鏡6aと、この楕円鏡6aによって集光された光束の
うち露光に必要な波長の光束を反射し、その他の波長の
光束を透過させるダイクロイックミラー7と、ダイクロ
イックミラー7で反射した光束のうち更に露光に必要な
波長のみを通過させる波長選択フィルタ8と、波長選択
フィルタ8からの光束を複数本(本実施形態では5本)
に分岐して、反射ミラー11を介して各照明系モジュー
ル10a〜10eに入射させるライトガイド9とを備え
ている。ここで、本実施形態における露光用光源6には
水銀ランプが用いられ、露光光としては、波長選択フィ
ルタ8により、露光に必要な波長であるg線(436n
m)、h線(405nm)、i線(365nm)などが
用いられる。
【0015】照明系モジュール10は複数(本実施形態
では10a〜10eの5つ)配置されており(但し、図
1においては、便宜上照明系モジュール10aに対応す
るもののみ示している)、複数の照明系モジュール10
a〜10eのそれぞれから射出された露光光はマスクM
上の異なる小領域(照明領域)をそれぞれ照明する。
【0016】各照明系モジュール10a〜10eは、照
明シャッタ12と、リレーレンズ13と、リレーレンズ
13を通過した光束をほぼ均一な照度分布の光束に調整
して露光光に変換するフライアイインテグレータ14
と、フライアイインテグレータ14からの露光光を集光
してマスクMを均一な照度で照明するコンデンサレンズ
15とを備えている。本実施形態において、この照明系
モジュール10aと同じ構成の照明系モジュール10b
〜10eが、X方向とY方向とに一定の間隔を持って配
置されている。そして、各照明系モジュール10a〜1
0eからの光束は、マスクM上の異なる照明領域を照射
する構成となっている。
【0017】照明シャッタ12は、ライトガイド9の光
路下流側に、光束の光路に対して進退自在に配置されて
おり、光束の遮蔽・解除をする。照明シャッタ12に
は、この照明シャッタ12を光束の光路に対して進退移
動させるシャッタ駆動部12Dが設けられており、制御
装置CONTによってその駆動を制御される。
【0018】一方、各照明系モジュール10a〜10e
には、光量調整機構18が設けられている。この光量調
整機構18は、光路毎に光束の照度を設定することによ
って、各光路の露光量を調整するものであって、ハーフ
ミラー19と、ディテクタ20と、フィルタ21と、フ
ィルタ駆動部21Dとを備えている。ハーフミラー19
は、フィルタ21とリレーレンズ13との間の光路中に
配置され、フィルタ21を透過した光束の一部をディテ
クタ20へ入射する。ディテクタ20のそれぞれは、常
時、入射した光束の照度を独立して検出し、検出した照
度信号を制御装置CONTへ出力する。
【0019】フィルタ21は、ガラス板21a上にCr
等ですだれ状にパターンニングされたものであって、透
過率がY方向に沿ってある範囲で線形に漸次変化するよ
うに形成されており、各光路中の照明シャッタ12とハ
ーフミラー19との間に配置されている。これらハーフ
ミラー19、ディテクタ20及びフィルタ21は、複数
の光路毎にそれぞれ配設されている。フィルタ駆動部2
1Dは、制御装置CONTの指示に基づいてフィルタ2
1をY方向に沿って移動させる。このフィルタ21をフ
ィルタ駆動部21Dによって駆動することにより、各光
路毎の光量が調整される。
【0020】光量調整機構18を透過した光束は、リレ
ーレンズ13を介してフライアイインテグレータ14に
達する。フライアイインテグレータ14の射出面側には
二次光源が形成され、フライアイインテグレータ14か
らの露光光はコンデンサレンズ15を介してマスクステ
ージMSTに保持されているマスクMの照明領域を均一
な照度で照射する。こうして、各照明系モジュール10
a〜10eのそれぞれを透過した露光光によりマスクM
は異なる照明領域のそれぞれを照明される。
【0021】マスクMを透過した露光光は、投影光学系
PL(PL1〜PL5)のそれぞれに入射する。投影光
学系PL1〜PL5のそれぞれは、マスクMの照明範囲
に存在するパターンの像を感光性基板Pに結像し、感光
性基板Pの特定領域にパターンの像を投影露光するもの
であり、各照明系モジュール10a〜10eに対応して
配置されている。投影光学系PL1,PL3,PL5と
投影光学系PL2,PL4とは2列に千鳥状に配列され
ている。すなわち、千鳥状に配置されている投影光学系
PL1〜PL5のそれぞれは、隣合う投影光学系どうし
(例えば投影光学系PL1とPL2、PL2とPL3)
をX方向に所定量変位させて配置されている。投影光学
系PL1〜PL5のそれぞれを透過した露光光は、基板
ステージPSTに保持されている感光性基板P上の異な
る投影領域にマスクMの照明領域に対応したパターンの
像を結像する。照明領域のマスクMのパターンは、所定
の結像特性を持って、レジストが塗布された感光性基板
P上に転写される。
【0022】投影光学系PL1〜PL5のそれぞれは、
図3に示すように、像シフト機構23と、二組の反射屈
折型光学系24、25と、視野絞り26と倍率調整機構
27とを備えている。マスクMを透過した光束は、像シ
フト機構23に入射する。像シフト機構23は、例え
ば、2枚の平行平面板ガラスがそれぞれY軸周りもしく
はX軸周りに回転することで、マスクMのパターンの像
をX方向もしくはY方向にシフトさせるものである。像
シフト機構23を透過した光束は、1組目の反射屈折型
光学系24に入射する。反射屈折型光学系24は、マス
クMのパターンの中間像を形成するものであって、直角
プリズム28とレンズ29と凹面鏡30とを備えてい
る。直角プリズム28は、Z軸周りに回転自在となって
おり、マスクMのパターンの像を回転させるようになっ
ている。この中間像位置には、視野絞り26が配置され
ている。視野絞り26は、感光性基板P上での投影領域
を設定するものである。視野絞り26を透過した光束
は、2組目の反射屈折型光学系25に入射する。反射屈
折型光学系25は、反射屈折型光学系24と同様に、直
角プリズム31とレンズ32と凹面鏡33とを備えてい
る。また、直角プリズム31も、Z軸周りに回転自在と
なっており、マスクMのパターンの像を回転させるよう
になっている。反射屈折型光学系25から出射された光
束は、倍率調整機構27を通り、感光性基板P上にマス
クMのパターンの像を正立等倍で結像する。倍率調整機
構27は、例えば、平凸レンズ、両凸レンズ、平凸レン
ズの3枚のレンズから構成され、平凸レンズと平凹レン
ズとの間に位置する両凸レンズをZ軸方向に移動させる
ことにより、マスクMのパターンの像の倍率を変化させ
るようになっている。
【0023】図4は、感光性基板P上での投影光学系P
L1〜PL5の投影領域34a〜34eの平面図であ
る。各投影領域34a〜34eは、視野絞り26によっ
て所定の形状に設定されるようになっており、本実施形
態においては台形形状を有している。投影領域34a、
34c、34eと投影領域34b、34dとはX方向に
対向して配置されている。さらに、投影領域34a〜3
4eは隣り合う投影領域の端部(境界部)どうし(35
aと35b、35cと35d、35eと35f、35g
と35h)が二点鎖線で示すように、Y方向に重ね合わ
せるように並列配置され、X方向のイメージフィールド
の幅の総計がほぼ等しくなるように設定されている。す
なわち、X方向に走査露光したときの露光量が等しくな
るように設定されている。
【0024】このように、投影光学系PL1〜PL5の
それぞれによる投影領域34a〜34eが重ね合わせら
れる重ね合わせ部36a〜36dによって、重ね合わせ
部36a〜36dにおける光学収差の変化や照度変化が
滑らかになる。なお、本実施形態のイメージフィールド
34a〜34eの形状は、台形であるが、六角形や菱
形、あるいは平行四辺形であっても構わない。
【0025】また、図1に示すように、基板ステージP
ST上には感光性基板Pの露光面とほぼ同じ高さにディ
テクタ41が配設されている。ディテクタ41は、感光
性基板P上の露光光の光量に関する情報(照度)を検出
するものであって、検出した検出信号を制御装置CON
Tへ出力する。ディテクタ41は、感光性基板P上の各
投影光学系PL1〜PL5に対応する位置の露光光の照
射量を計測する照度センサであって、CCDセンサによ
って構成されている。ディテクタ41は、基板ステージ
PST上にY方向に配設されたガイド軸(不図示)によ
って、感光性基板Pと同一平面の高さに設置されてお
り、ディテクタ駆動部によって走査方向(X方向)と直
交する方向(Y方向)に移動可能に設けられている。デ
ィテクタ41は、1回又は複数回の露光に先立ち、基板
ステージPSTのX方向の移動と照度センサ駆動部によ
るY方向の移動とによって、投影光学系PL1〜PL5
に対応する各投影領域34a〜34e(図4参照)の下
で走査される。したがって、感光性基板P上の投影領域
34a〜34e及びこれら各投影領域34a〜34eの
各境界部35a〜35hにおける露光光の光量に関する
情報はディテクタ41によって2次元的に検出されるよ
うになっている。ディテクタ41によって検出された露
光光の光量に関する情報は制御装置CONTに出力され
る。このとき、制御装置CONTは、基板ステージ駆動
部PSTD及びディテクタ駆動部の各駆動量によって、
ディテクタ41の位置を検出可能となっている。
【0026】マスクステージMSTは、マスクMを移動
可能に保持するものであって、一次元の走査露光を行う
べくX方向に長いストロークと、走査方向と直交するY
方向に所定距離のストロークとを有している。図1に示
すように、マスクステージMSTには、このマスクステ
ージMSTをX−Y方向に駆動するマスクステージ駆動
部MSTDが備えられている。このマスクステージ駆動
部MSTDは、制御装置CONTによって制御されてい
る。
【0027】図2に示すように、マスク側レーザ干渉計
(マスクステージ位置検出部)39は、マスクステージ
MSTのX方向の位置を検出するXレーザ干渉計39a
と、マスクステージMSTのY方向の位置を検出するY
レーザ干渉計39bとを備えている。マスクステージM
STの+X側の端縁には、Y方向に延在するX移動鏡3
8aが設けられている。一方、マスクステージMSTの
−Y側の端縁には、X移動鏡38aに直交するように、
X方向に延在するY移動鏡38bが設けられている。X
移動鏡38aにはXレーザー干渉計39aが対向して配
置されており、Y移動鏡38bにはYレーザー干渉計3
9bが対向して配置されている。
【0028】Xレーザ干渉計39aはX移動鏡38aに
レーザ光を照射する。X移動鏡38aに照射されたレー
ザ光の反射光は、Xレーザ干渉計39a内部のディテク
タに受光される。Xレーザ干渉計39aは、X移動鏡3
8aからの反射光に基づいて、内部の参照鏡の位置を基
準としてX移動鏡38aの位置、すなわちマスクステー
ジMST(ひいてはマスクM)のX方向の位置を検出す
る。Yレーザ干渉計39bはY移動鏡38bにレーザ光
を照射する。Y移動鏡38bに照射されたレーザ光の反
射光は、Yレーザ干渉計39b内部のディテクタに受光
される。Yレーザ干渉計39bは、XY動鏡38bから
の反射光に基づいて、内部の参照鏡の位置を基準として
Y移動鏡38bの位置、すなわちマスクステージMST
(ひいてはマスクM)のY方向の位置を検出する。レー
ザー干渉計39a,39bの検出結果は制御装置CON
Tに出力される。制御装置CONTは、レーザー干渉計
39a,39bの検出結果に基づいて、マスクステージ
駆動部MSTDを介してマスクステージMSTを駆動
し、マスクMの位置制御を行う。
【0029】基板ステージPSTは、感光性基板Pを移
動可能に保持するものであって、マスクステージMST
と同様に、一次元の走査露光を行うべくX方向に長いス
トロークと、走査方向と直交するY方向にステップ移動
するための長いストロークとを有している。また、基板
ステージPSTには、この基板ステージPSTをX−Y
方向、さらにZ方向に駆動する基板ステージ駆動部PS
TDが備えられている。この基板ステージ駆動部PST
Dは、制御装置CONTによって制御されている。
【0030】図2に示すように、基板側レーザ干渉計
(基板ステージ位置検出部)43は、基板ステージPS
TのX方向の位置を検出するXレーザ干渉計43aと、
基板ステージPSTのY方向の位置を検出するYレーザ
干渉計43bとを備えている。基板ステージPSTの+
X側の端縁には、Y方向に延在するX移動鏡42aが設
けられている。一方、基板ステージPSTの+Y側の端
縁には、X移動鏡42aに直交するように、X方向に延
在するY移動鏡42bが設けられている。X移動鏡42
aにはXレーザー干渉計43aが対向して配置されてお
り、Y移動鏡42bにはYレーザー干渉計43bが対向
して配置されている。
【0031】Xレーザ干渉計43aはX移動鏡42aに
レーザ光を照射する。X移動鏡42aに照射されたレー
ザ光の反射光は、Xレーザ干渉計43a内部のディテク
タに受光される。Xレーザ干渉計43aは、X移動鏡4
2aからの反射光に基づいて、内部の参照鏡の位置を基
準としてX移動鏡42aの位置、すなわち基板ステージ
PST(ひいては感光性基板P)のX方向の位置を検出
する。Yレーザ干渉計43bはY移動鏡42bにレーザ
光を照射する。Y移動鏡42bに照射されたレーザ光の
反射光は、Yレーザ干渉計43b内部のディテクタに受
光される。Yレーザ干渉計43bは、Y移動鏡42bか
らの反射光に基づいて、内部の参照鏡の位置を基準とし
てY移動鏡42bの位置、すなわち基板ステージPST
(ひいては感光性基板P)のY方向の位置を検出する。
レーザー干渉計43a,43bの検出結果は制御装置C
ONTに出力される。
【0032】さらに、基板ステージPSTに保持された
感光性基板PのZ方向の位置は、斜入射方式の焦点検出
系の1つである多点フォーカス位置検出系(不図示)に
よって検出される。多点フォーカス位置検出系の検出結
果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONT
は、レーザー干渉計43a,43b及び多点フォーカス
位置検出系のそれぞれの検出結果に基づいて、基板ステ
ージ駆動部PSTDを介して基板ステージPSTを駆動
し、感光性基板Pの位置制御を行う。
【0033】このように、制御装置CONTは、マスク
ステージ駆動部MSTD及び基板ステージ駆動部PST
Dを介して、マスクステージMST及び基板ステージP
STのそれぞれを独立して移動可能となっている。そし
て、本実施形態において、マスクMを保持したマスクス
テージMSTと、感光性基板Pを保持した基板ステージ
PSTとは、投影光学系PLに対して任意の走査速度
(同期移動速度)でX方向に同期移動するようになって
いる。
【0034】図2に示すように、マスク側レーザ干渉計
39a,39bのそれぞれの近傍には、温度を測定する
温度検出部(検出センサ)61a,61bがそれぞれ設
けられている。このうち、温度検出部61aは、Xレー
ザ干渉計39aとX反射鏡38aとの間のレーザ光の光
路付近に設けられている。同様に、温度検出部61b
は、Yレーザ干渉計39bとY反射鏡38bとの間のレ
ーザ光の光路付近に設けられている。すなわち、温度検
出部61a,61bのそれぞれは、チャンバCの内部の
うち、マスク側レーザ干渉計39a,39bのレーザ光
の光路上あるいは光路近傍の温度を測定可能となってい
る。温度検出部61a,61bのそれぞれの検出結果は
制御装置(動作状況検出部)CONTに出力される。
【0035】基板側レーザ干渉計43a,43bのそれ
ぞれの近傍には、温度を測定する温度検出部(検出セン
サ)62a,62bがそれぞれ設けられている。このう
ち、温度検出部62aは、Xレーザ干渉計43aとX反
射鏡42aとの間のレーザ光の光路付近に設けられてい
る。同様に、温度検出部62bは、Yレーザ干渉計43
bとY反射鏡42bとの間のレーザ光の光路付近に設け
られている。すなわち、温度検出部62a,62bのそ
れぞれは、チャンバCの内部のうち、基板側レーザ干渉
計43a,43bのレーザ光の光路上あるいは光路近傍
の温度を測定可能となっている。温度検出部62a,6
2bのそれぞれの検出結果は制御装置(動作状況検出
部)CONTに出力される。
【0036】図1に示すように、チャンバCの内部の所
定位置には、このチャンバCの内部の温度を測定する温
度検出部(検出センサ)71が設けられている。温度検
出部71の検出結果も制御装置(動作状況検出部)CO
NTに出力される。ここで、温度検出部71は、チャン
バC内の内部空間のうち、チャンバCの内壁近傍の温度
を測定する。更に、不図示であるが、チャンバC内の内
部空間を含む露光装置本体EX近傍の複数の所定位置に
も、この複数の所定位置のそれぞれの温度を検出する温
度検出部(検出センサ)がそれぞれ設けられている。こ
れら温度検出部のそれぞれの検出結果も制御装置(動作
状況検出部)CONTに出力される。
【0037】チャンバCの外部には、チャンバC内に設
けられている複数の温度検出部の検出結果に応じて所定
の表示を行う表示装置80が設けられている。この表示
装置80としては、ランプや液晶ディスプレイ、あるい
は警報機(音声発生装置)などによって構成可能であ
る。本実施形態において、表示装置80は、温度検出部
の検出結果に応じて警報を発する警報機によって構成さ
れている。警報機(表示装置)80は制御装置(動作状
況検出部)CONTの指示に基づいて動作する。
【0038】次に、上述した構成を有する露光装置本体
EXを用いて、マスクMのパターンを感光性基板Pに露
光する方法について図5を参照しながら説明する。露光
処理を行うに際し、制御装置CONTは、空調系によっ
てチャンバC内を所定の温度に調整する。チャンバC内
の複数の所定位置に設けられている温度検出部61,6
2,71が、それぞれの所定位置における温度を検出す
る(ステップS1)。温度検出部61,62,71のそ
れぞれの検出結果は制御装置(動作状況検出部)CON
Tに出力される。
【0039】制御装置CONTは、マスク側Xレーザ干
渉計39aに設けられている温度検出部61aの検出温
度の絶対値Tma、マスク側Yレーザ干渉計39bに設け
られている温度検出部61bの検出温度の絶対値Tmb
基板側Xレーザ干渉計43aに設けられている温度検出
部62aの検出温度の絶対値Tpa、基板側Yレーザ干渉
計43bに設けられている温度検出部62bの検出温度
の絶対値Tpb、チャンバCの内壁近傍に設けられている
温度検出部71の検出温度の絶対値Tcをそれぞれ求
め、記憶する。更に、制御装置CONTは、各温度検出
部61,62,71のそれぞれからの検出結果をモニタ
し、各温度検出部61,62,71のそれぞれの検出温
度の単位時間当たりの変化量を記憶する(ステップS
2)。
【0040】制御装置(動作状況検出部)CONTは、
複数の温度検出部61a,61b,62a,62b,7
1のうち、いずれか2つの温度検出部の検出温度の差を
比較する(ステップS3)。例えば、チャンバCの内壁
近傍の温度検出部71の検出温度Tcを基準として、|
ma−Tc|、|Tmb−Tc|、|Tpa−Tc|、|Tpb
−Tc|を求め、それぞれを比較する。
【0041】制御装置(動作状況検出部)CONTは、
比較した結果に基づいて、複数の温度検出部の動作状況
を検出し、異常な温度検出部があるかどうかを判別す
る。つまり、チャンバCの内部は空調系によってほぼ均
一な温度に設定されている。したがって、温度検出部6
1a,61b,62a,62b,71のそれぞれの検出
温度はほぼ同じ値になるはずであるが、複数の温度検出
部61a,61b,62a,62b,71のうち、いず
れかの温度検出部が故障など異常を生じていたら、|T
ma−Tc|、|Tmb−Tc|、|Tpa−Tc|、|Tpb
c|のうち、いずれかの値が他の値と大きく異なる。
例えば、温度検出部61aが異常であったら、|Tma
c|の値が、|Tmb−Tc|、|Tpa−Tc|、|Tpb
−Tc|に比べて大きく異なる。このように、複数の温
度検出部のうち、いずれか2つの温度検出部の検出結果
の差を比較することによって、温度検出部が異常である
かどうかといった温度検出部の動作状況を検出すること
ができる。
【0042】このとき、具体的には、制御装置CONT
は、|Tma−Tc|、|Tmb−Tc|、|Tpa−Tc|、
|Tpb−Tc|のそれぞれが予め設定されている設定値
y1を越えているかどうかを判別する(ステップS
4)。ステップS4において、上記それぞれの差の値が
設定値y1を越えていないと判断した場合、つまり、 |Tma−Tc|≦y1、且つ、 |Tmb−Tc|≦y1、且つ、 |Tpa−Tc|≦y1、且つ、 |Tpb−Tc|≦y1 であると判断した場合、制御装置CONTは、温度検出
部61a,61b,62a,62b,71のそれぞれが
正常に動作していると判断する(ステップS5)。
【0043】温度検出部61a,61b,62a,62
b,71のそれぞれの動作状況を検出し、温度検出部6
1a,61b,62a,62b,71のそれぞれが正常
に動作していると判断したら、制御装置CONTは、温
度検出部61a,61b,62a,62b,71のそれ
ぞれでの検出温度が許容値Trであるかどうかを判断す
る(ステップS6)。この許容値Trとは、レーザ干渉
計39a,39b及びレーザ干渉計43a,43bを用
いて、マスクステージMST及び基板ステージPSTの
それぞれの位置検出を精度良く行うことができる温度
(温度範囲)である。すなわち、レーザ光の波長は温度
によって変化するため、レーザ干渉計39a,39b,
43a,43bのレーザ光の光路上の温度がそれぞれ異
なっていると、各干渉計でのステージ位置の計測誤差が
生じる場合があるが、この許容値Trは、ステージ位置
の計測誤差を生じさせない程度の温度(温度範囲)、あ
るいは計測誤差が許容範囲内となる温度(温度範囲)で
ある。また、このとき、温度検出部61a,61b,6
2a,62b,71のそれぞれの検出温度によって、チ
ャンバC内の温度(温度分布)が所望のものであるかど
うかも検出される。
【0044】ステップS6において、温度検出部61
a,61b,62a,62bのそれぞれの検出温度が許
容値Trであると判断した場合、制御装置CONTは、
チャンバCの内部空間を含む露光装置本体EX近傍の温
度(温度分布)が所望のものであると判断し、レーザ干
渉計39a,39b及びレーザ干渉計43a,43bを
用いて、マスクステージMST及び基板ステージPST
のそれぞれの位置検出を行う(ステップS7)。マスク
ステージMST及び基板ステージPSTは、レーザ干渉
計39a,39b及びレーザ干渉計43a,43bのそ
れぞれの検出結果に基づいて位置合わせされる(ステッ
プS8)。そして、制御装置CONTは、マスクステー
ジMSTに保持されたマスクMを照明光学系ILにより
露光光で照明し、マスクMに形成されているパターンの
像を投影光学系PLを介して基板ステージPSTに保持
されている感光性基板Pに転写する(ステップS9)。
【0045】一方、ステップS6において、温度検出部
61a,61b,62a,62bのうち少なくとも1つ
の検出温度が許容値Trでないと判断した場合、制御装
置CONTは、レーザ光路のそれぞれの温度が等しくな
るように、すなわち、レーザ光路のそれぞれの温度が許
容値Trになるように空調系を制御する(ステップS1
0)。例えば、温度検出部61a,61b,62a,6
2bのうち、温度検出部61aの検出温度が高いようで
あれば、温度検出部61aが設けられているXレーザ干
渉計39aのレーザ光の光路上の温度を下げるように空
調系を調整する。そして、各温度検出部61a,61
b,62a,62bのそれぞれの検出温度が許容値Tr
になったら、制御装置CONTはマスク側レーザ干渉計
39及び基板側レーザ干渉計43を用いて、マスクステ
ージMST及び基板ステージPSTのそれぞれの位置検
出を行う。こうすることにより、レーザ干渉計のそれぞ
れのレーザ光路上の温度が等しい状態で精度良いステー
ジ位置検出を行うことができる。そして、この位置検出
結果に基づいて、マスクステージMST及び基板ステー
ジPSTのそれぞれの位置制御を行った後、マスクステ
ージMSTに保持されているマスクMを照明光学系IL
により露光光で照明し、マスクMに形成されたパターン
の像を投影光学系PLを介して基板ステージPSTに保
持されている感光性基板Pに転写する。
【0046】あるいは、ステップS6において、温度検
出部61a,61b,62a,62bのうち少なくとも
1つの検出温度が許容値Trでないと判断した場合、制
御装置CONTは、温度検出部61a,61b,62
a,62bの検出温度に応じてレーザ干渉計39a,3
9b,43a,43bのそれぞれのレーザ光の波長を調
整する(ステップS10’)。すなわち、レーザ光の波
長は温度よって変化するため、温度に応じてレーザ光の
波長を補正することにより、レーザ干渉計で計測した干
渉計から移動鏡までの距離と、真の値(真の距離)とを
一致させることができる。そして、補正した波長を有す
るレーザ光を用いてレーザ干渉計がステージ位置を計測
する。
【0047】あるいは、ステップS6において、温度検
出部61a,61b,62a,62bのうち少なくとも
1つの検出温度が許容値Trでないと判断した場合、制
御装置CONTは、許容値Trで最適化されている波長
を有するレーザ光を用いてレーザ干渉計によりステージ
位置検出を行った後、得られたステージ位置情報を検出
温度に基づいて補正してもよい。すなわち、レーザ光波
長と温度との関係を予め求めておき、検出温度が許容値
rと異なるようであれば、レーザ光波長をそのままに
してステージ位置検出を行った後、前記予め求めておい
た関係に基づいて、レーザ光を用いて検出したステージ
位置を補正してもよい。つまり、レーザ干渉計を用いて
ステージ位置検出を行った後、前記求めておいた関係に
基づいて、温度差による測定誤差の分だけステージを微
動させる。なお、前記関係は、予め実験によって求めて
おくことができるし、シミュレーション(数値計算)に
よって求めておくことも可能である。このように、温度
検出部の検出結果に基づいたレーザ光の波長補正を行う
代わりに、温度検出部の検出結果に基づいてステージの
位置を求め、この求めた結果と前記関係とに基づいて真
のステージ位置を求めるようにしてもよい。
【0048】このように、複数の温度検出部61a,6
1b,62a,62bでの検出温度が許容値Trである
かを判断し、判断結果に基づいて、マスク側レーザ干渉
計39と基板側レーザ干渉計43とでの位置情報の温度
補正を行うことによっても、レーザ光を用いたレーザ干
渉計によるステージ位置検出を精度良く行うことができ
る。なお、レーザ光の波長を調整する場合、レーザ光波
長と温度との関係を予め求めておき、前記関係に基づい
て、検出温度に応じた最適なレーザ光波長が選択され
る。
【0049】一方、ステップS4において、温度検出部
の検出結果の差のうち、大きく異なる値が存在する場
合、すなわち、レーザ光路上の温度とチャンバCの内壁
近傍の温度とのそれぞれの差の値のうち、少なくとも1
つが設定値y1を越えている判断した場合、つまり、 |Tma−Tc|>y1、又は、 |Tmb−Tc|>y1、又は、 |Tpa−Tc|>y1、又は、 |Tpb−Tc|>y1 であると判断した場合、制御装置CONTは、温度検出
部61a,61b,62a,62b,71のうち、設定
値y1を越える検出温度を出力した温度検出部が異常に
動作していると判断する(ステップS11)。例えば、
|Tma−Tc|>y1である場合(あるいは、|Tma
c|が、|Tmb−Tc|,|Tpa−Tc|,|Tpb−Tc
|と大きく異なる場合)、制御装置CONTは温度検出
部61aが異常であると判断する。
【0050】制御装置CONTは、複数の温度検出部6
1a,61b,62a,62bのうち、異常が確認され
た温度検出部の動作を停止する(ステップS12)。そ
して、制御装置CONTは、異常が確認された温度検出
部を用いずに、レーザ光路上の温度を検出し、ステップ
S6以降の処理を行う。
【0051】以上説明したように、複数の温度検出部6
1a,61b,62a,62b,71のうち、いずれか
の温度検出部が故障など異常を生じている場合でも、少
なくともいずれか2つの温度検出部の検出結果の差を比
較することによって温度検出部の異常を検出することが
できる。このように、複数の温度検出部61a,61
b,62a,62b,71のうち、少なくともいずれか
2つの温度検出部の検出結果の差を比較することによっ
て、複数の温度検出部の動作状況を検出することができ
るので、温度検出部の異常による制御の不具合の発生を
抑制し、チャンバC内の温度を正しく安定して測定する
ことができる。したがって、正しく検出された温度に基
づいて露光処理に関する制御を行うことができるので、
温度の誤検出に起因した露光不良を生じさせず、露光処
理を精度良く行うことができる。更に、複数の温度検出
部61a,61b,62a,62b,71を設けたこと
によって、チャンバ内の温度及び温度分布を検出するこ
とができる。なお、所定位置の温度の計測には、より近
くに位置する温度検出部の温度を用いてもよいし、温度
分布より推測される温度を用いてもよい。
【0052】温度検出部61a,61b及び温度検出部
62a,62bのそれぞれはマスク側レーザ干渉計39
a,39b及び基板側レーザ干渉計43a,43bのレ
ーザ光の光路付近に設けられているので、温度によって
波長が変化するレーザ光路上の温度を検出することがで
きる。したがって、レーザ光を用いたステージ位置検出
をする際に、この検出温度に基づいてレーザ光波長補正
などの制御を行うことができるので、最適な環境下でレ
ーザ光照射を行うことができ、精度良いステージ位置検
出を行うことができる。
【0053】複数の温度検出部のうち異常が確認された
温度検出部の動作を停止することにより、この異常な温
度検出部の検出温度に基づいた露光処理に関する制御を
行ってしまう恐れが抑えられるので、温度検出部の異常
による制御の不具合の発生を抑制し、チャンバC内の温
度を更に正しく安定して測定することができる。
【0054】ところで、ステップS6において、温度検
出部61a,61b,62a,62b,71のそれぞれ
の検出温度に対する許容値はいずれもTrであるが、測
定する部位毎に異なった値に定めてもよい。すなわち、
要求されるステージ位置検出精度に応じて、例えば基板
側温度検出部62a,62bの検出温度の許容値をマス
ク側温度検出部61a,61bの検出温度の許容値より
厳しくしたり、あるいは、製造ロット毎や露光するレイ
ヤ毎に許容値を異ならせて設定することができる。
【0055】上記実施形態において、マスクステージM
STのXレーザ干渉計39aのレーザ光の光路上とYレ
ーザ干渉計39bのレーザ光の光路上との温度差を検出
し、この検出結果に基づいて、温度検出部61a,61
bの異常を検出したり、前記温度差が所定値以下になる
ように空調制御したり、レーザ光の波長調整をすること
ができる。こうすることにより、マスクステージMST
のX方向とY方向との位置検出を同じ精度で行うことが
できる。同様に、基板ステージPSTのXレーザ干渉計
43aのレーザ光の光路上とYレーザ干渉計43bのレ
ーザ光の光路上との温度差のみを検出し、この検出結果
に基づいて、温度検出部62a,62bの異常を検出し
たり、前記温度差が所定値以下になるように空調制御し
たり、レーザ光の波長調整をすることができる。
【0056】ステップS6において、温度検出部61
a,61b,62a,62bのうち少なくとも1つの検
出温度が許容値Trでないと判断した場合、制御装置C
ONTは、チャンバCの外部に設けられている警報機8
0を作動させてもよい。この場合、チャンバCの外部に
いるオペレータは、警報機80の警報によって、チャン
バC内の温度(温度分布)が異常であることを認識する
ことができる。オペレータは、チャンバC内の温度(温
度分布)が異常であることを認識したら、各レーザ干渉
計39a,39b,43a,43bのそれぞれに設けら
れている温度検出部61a,61b,62a,62bの
検出温度を確認し、レーザ光路上を含むチャンバCの内
部が所望の温度(温度分布)になるように、手動で空調
系を調整することができる。
【0057】なお、レーザ干渉計によるステージ位置検
出時のみに温度検出を行わず、露光処理中においても常
時、温度検出及び温度変化量を求めておく。そして、チ
ャンバC内の温度や温度分布あるいは温度変化量が異常
値を示したら、ただちに露光処理を停止するようにして
もよい。つまり、複数の温度検出部を設けたことによっ
てチャンバC内の温度分布を測定できるので、例えば、
大きな温度分布がある場合は、微細なパターンや精度良
いレイヤの重ね合わせを行うことができないため、大き
な温度分布を測定したらその段階で露光処理を停止する
ことができ、不良な基板(デバイス)を製造する恐れを
低減することができる。このとき、制御装置CONTは
異常を検出したら警報機80を作動することにより、オ
ペレータはチャンバC内が異常温度であることを認識で
き、適当な処置を施すことができる。
【0058】上記実施形態において、レーザ干渉計の温
度検出部61a,61b,62a,62bのそれぞれの
検出温度と、基準温度としてのチャンバ温度Tcとの差
を求め、この差が所定値y1を越えているかどうかによ
って温度検出部の異常を検出し、次いで、正常と判断し
た温度検出部の検出温度と許容値Trとを比較している
が、許容値Trと比較せず、ステップS4において所定
値y1を越えなかった段階でレーザ光の光路上を含むチ
ャンバC内の温度が許容値であると判断し、ただちにス
テージ位置検出動作を行ってもよい。一方、許容値Tr
と比較することにより、チャンバ内の温度分布を均一に
するような空調制御や、レーザ光の波長制御を高精度に
行うことができ、更に精度良いステージ位置計測を行う
ことができる。
【0059】上記実施形態においては、温度検出部の異
常を検出する際、チャンバCの内壁近傍に設けられてい
る温度検出部71の検出温度Tcを基準としてこの検出
温度Tcと、レーザ干渉計のレーザ光の光路付近に設け
られている温度検出部61a,61b,62a,62b
のそれぞれとの差が所定値y1を越えているかどうかを
求め、この結果に基づいて温度検出部の異常を検出して
いるが、温度検出部71の検出温度Tcを基準とせず
に、温度検出部61a,61b,62a,62bの検出
温度Tpa,Tpb,Tma,Tmbのうちの任意の検出温度を
基準としてもよい。すなわち、複数の温度検出部のう
ち、少なくともいずれか2つの温度検出部の検出結果の
差を求めればよい。
【0060】あるいは、予め基準値(基準温度)Ta
設定しておき、この基準値Taと、各温度検出部61
a,61b,62a,62b,71の検出温度Tpa,T
pb,Tma,Tmb,Tcのそれぞれとの差を求め、この差
が所定値y2を越えているかどうかによって、温度検出
部の異常を求めるようにしてもよい。この基準温度Ta
はチャンバ温度Tcに基づいて設定された値、あるい
は、レーザ干渉計が所定の精度でステージ位置計測でき
る値(設計値)であって、レーザ干渉計39a,39b
及びレーザ干渉計43a,43bを用いてマスクステー
ジMST及び基板ステージPSTのそれぞれの位置検出
を精度良く行うことができる温度である。すなわち、制
御装置CONTは、|Tma−Ta|、|Tmb−Ta|、|
pa−Ta|、|Tpb−Ta|のそれぞれを求め、これら
の差の値のうち、所定値y2を越える値となる検出温度
を検出した温度検出部を異常であると判断する。例え
ば、|Tma−Ta|>y2である場合、制御装置CON
Tは、温度検出部61aを異常であると判断する。そし
て、温度検出部の異常を検出したら、制御装置CONT
は警報機80を作動し、オペレータに温度検出部の異常
発生を知らせることができる。
【0061】あるいは、温度検出部の異常を検出する
際、制御装置CONTは、温度検出部61a,61b,
62a,62bの検出温度Tma,Tmb,Tpa,Tpbをそ
れぞれ比較し、これら4つの検出結果Tma,Tmb
pa,Tpbのうちの最大値と最小値との差を求め、この
差が、予め設定されている設定値y3を越えているかど
うかを判断するようにしてもよい。そして、前記求めた
差が、設定値y3を越えていない場合、つまり、 max(Tma,Tmb,Tpa,Tpb)−min(Tma,Tmb
pa,Tpb)≦y3 である場合、制御装置CONTは、チャンバC内の温度
(温度分布)が所望のものであり、レーザ干渉計39
a,39b及びレーザ干渉計43a,43bを用いて、
マスクステージMST及び基板ステージPSTのそれぞ
れの位置検出を精度良く行うことができると判断する。
したがって、制御装置CONTは、レーザ干渉計39
a,39b及びレーザ干渉計43a,43bを用いて、
マスクステージMST及び基板ステージPSTのそれぞ
れの位置検出を行う。一方、前記求めた差が、設定値y
3を越えている場合、つまり、 max(Tma,Tmb,Tpa,Tpb)−min(Tma,Tmb
pa,Tpb)>y3 である場合、制御装置CONTは、温度検出部に異常が
生じていると判断する。温度検出部に異常が生じている
と判断した際、制御装置CONTはチャンバCの外部に
設けられている警報機80を作動させる。この場合、チ
ャンバCの外部にいるオペレータは、警報機80の警報
によって、チャンバC内の温度(温度分布)が異常であ
るか、あるいは温度検出部に異常が生じているかを認識
することができる。オペレータは、チャンバC内の温度
(温度分布)あるいは温度検出部に異常が生じているこ
とを認識したら、各レーザ干渉計39a,39b,43
a,43bのそれぞれに設けられている温度検出部61
a,61b,62a,62bの検出温度を確認し、レー
ザ光路上を含むチャンバCの内部が所望の温度(温度分
布)になるように、すなわち、レーザ光路のそれぞれの
温度が等しくするように、空調系を調整するなど、所定
の処置を行うことができる。このように、複数の温度検
出部61a,61b,62a,62b,71によって、
チャンバ内の温度分布や温度検出部の異常を検出するこ
とができる。
【0062】温度検出部の異常を検出する際、制御装置
CONTは、温度検出部61a,61b,62a,62
b,71のそれぞれの検出結果を所定時間モニタし、こ
の温度検出部のそれぞれの検出結果の単位時間当たりの
変化量が所定値を越えているかどうかを判断することに
よって、異常な温度検出部を特定することができる。す
なわち、チャンバCの内部は空調系によって空調制御さ
れているので、検出温度の単位時間当たりの変化量は大
きく変化しない。したがって、検出温度の単位時間当た
りの変化量が大きい温度検出部は異常であると判断でき
る。あるいは、制御装置CONTは、温度検出部のそれ
ぞれの検出温度の単位時間当たりの変化量に基づいて温
度検出部の異常を判断せずに、複数の温度検出部の検出
温度の変化量のそれぞれを比較し、複数の温度検出部の
うち異常な検出温度変化量を示す温度検出部を異常と判
断できる。そして、制御装置CONTは、異常であると
判断した温度検出部の動作を停止することができる。な
お、複数の温度検出部の全ての検出温度の変化量が異常
である場合は、チャンバCの内部の温度(温度変化)が
異常であると判断することができる。
【0063】上記実施形態において、温度検出部61
a,61b,62a,62bはレーザ干渉計毎にそれぞ
れ1つずつ設けられているが、例えば、レーザ光の光路
上のうち、レーザ干渉計近傍と移動鏡近傍とのそれぞれ
に温度検出部を設けるなど、レーザ干渉計毎に複数個ず
つ設けることもできる。
【0064】レーザ光の波長は温度によって変化するた
め、上記実施形態において、温度検出部を用いてレーザ
干渉計のそれぞれのレーザ光の光路の温度を検出し、こ
の検出結果に基づいてレーザ干渉計を調整しているが、
レーザ光の波長は圧力(気圧)によっても変化するた
め、圧力検出装置をレーザ干渉計の近傍に設け、それぞ
れのレーザ光の光路近傍の圧力を検出し、この検出結果
に基づいてレーザ干渉計を調整するようにしてもよい。
【0065】なお、上記実施形態において、温度検出部
の異常を表示する表示装置80は警報を発する警報機で
あるが、表示装置80を、複数の温度検出部のそれぞれ
に対応させたランプによって構成することもできる。こ
の場合、制御装置CONTは、異常であると判断した温
度検出部に対応するランプを点灯する。オペレータは、
点灯したランプによって、複数の温度検出部のうち異常
を生じた温度検出部を素早く特定することができる。
【0066】上記実施形態の露光装置本体EXとして、
マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターン
を露光する走査型の露光装置の他に、マスクMと基板P
とを静止した状態でマスクMのパターンを露光し、基板
Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピー
ト型の露光装置に適用することもできる。
【0067】露光装置本体EXの用途としては角型のガ
ラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用
の露光装置に限定されることなく、例えば、半導体製造
用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光
装置にも広く適当できる。
【0068】本実施形態の露光装置本体EXの光源1
は、g線(436nm)、h線(405nm)、i線
(365nm)のみならず、KrFエキシマレーザ(2
48nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F
2レーザ(157nm)を用いることもできる。
【0069】投影光学系PLの倍率は、等倍系のみなら
ず縮小系および拡大系のいずれでもよい。
【0070】投影光学系PLとしては、エキシマレーザ
などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石な
どの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線
を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にす
る。
【0071】基板ステージPSTやマスクステージMS
Tにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用
いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス
力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、
ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいい
し、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0072】ステージの駆動装置として平面モ−タを用
いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニット
のいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電
機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に
設ければよい。
【0073】基板ステージPSTの移動により発生する
反力は、特開平8−166475号公報に記載されてい
るように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に
逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露
光装置においても適用可能である。
【0074】マスクステージMSTの移動により発生す
る反力は、特開平8−330224号公報に記載されて
いるように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)
に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた
露光装置においても適用可能である。
【0075】以上のように、本願実施形態の露光装置
は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む
各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、
光学的精度を保つように、組み立てることで製造され
る。これら各種精度を確保するために、この組み立ての
前後には、各種光学系については光学的精度を達成する
ための調整、各種機械系については機械的精度を達成す
るための調整、各種電気系については電気的精度を達成
するための調整が行われる。各種サブシステムから露光
装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機
械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等
が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光
装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0076】半導体デバイスは、図6に示すように、デ
バイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設
計ステップに基づいたマスクを製作するステップ20
2、デバイスの基材である基板を製造するステップ20
3、前述した実施形態の露光装置によりマスクのパター
ンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス
組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ20
6等を経て製造される。
【0077】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、複数の
温度検出部のうち、例えばいずれかの温度検出部が故障
など異常を生じている場合でも、少なくともいずれか2
つの温度検出部の検出結果の差を比較することによって
温度検出部の異常を検出することができる。このよう
に、複数の温度検出部のうち、少なくともいずれか2つ
の温度検出部の検出結果の差を比較することによって、
複数の温度検出部の動作状況を検出することができるの
で、温度検出部の異常による制御の不具合の発生を抑制
し、チャンバ内の温度を正しく安定して測定することが
できる。したがって、正しく検出された温度に基づいて
露光処理に関する制御を行うことができるので、温度の
誤検出に起因した露光不良を生じさせず、露光処理を精
度良く行うことができる。
【0078】請求項2に記載の発明によれば、温度検出
部は、レーザ光を用いたマスクステージ位置検出部及び
基板ステージ位置検出部の近傍に設けられているので、
温度によって波長の変化するレーザ光を用いてステージ
位置検出を行う際、温度検出部の検出結果に基づいて最
適な環境下に制御してレーザ照射を行うことができる。
したがって、精度良いステージ位置検出を行うことがで
き、精度良い露光処理を行うことができる。
【0079】請求項3に記載の発明によれば、検出温度
に基づいてマスクステージ位置検出部及び基板ステージ
位置検出部の位置情報の温度補正を行うことによって、
温度が変化した場合であっても、精度良いステージ位置
検出ができる。
【0080】請求項4に記載の発明によれば、温度によ
って波長が変化するレーザ光の光路近傍の温度を検出す
ることによって、最適な環境下でレーザ光照射を行うこ
とができ、精度良いステージ位置検出を行うことができ
る。
【0081】請求項5に記載の発明によれば、複数の温
度検出部のうち異常が確認された温度検出部の動作を停
止することにより、この異常な温度検出部の検出温度に
基づいた露光処理に関する制御を行ってしまう恐れが抑
えられるので、温度検出部の異常による制御の不具合の
発生を抑制し、チャンバ内の温度を更に正しく安定して
測定でき、精度良いステージ位置検出を行うことができ
る。
【0082】請求項6に記載の発明によれば、温度検出
部での測定温度の許容値は、予め測定する部位毎に定め
られているので、要求される露光精度・位置検出精度に
応じて効率良い処理を行うことができる。
【0083】請求項7に記載の発明によれば、チャンバ
内に収容された露光装置本体近傍の複数の所定位置での
温度を検出センサで検出し、検出された検出温度の絶対
値及び変化量を記憶することにより、この記憶した温度
情報に基づいて検出センサの状態を把握することができ
る。例えば、故障など異常を生じている検出センサがあ
れば、この異常な検出センサの検出温度の絶対値や変化
量は他の検出センサと大きく異なるので、異常な検出セ
ンサを特定することができる。そして、異常な検出セン
サの検出結果は考慮せずに、正常な検出センサの検出温
度に基づいて露光処理に関する制御を行うことにより、
温度の誤検出に起因した露光不良を生じさせず、精度良
い露光処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成
図である。
【図2】本発明の露光装置の一実施形態を示す概略斜視
図である。
【図3】本発明の露光装置のうち投影光学系を示す概略
構成図である。
【図4】投影光学系で設定される投影領域を説明するた
めの平面図である。
【図5】本発明の露光方法を説明するためのフローチャ
ート図である。
【図6】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフロー
チャート図である。
【符号の説明】
39a,39b マスク側レーザ干渉計(マスクステ
ージ位置検出部) 43a,43b 基板側レーザ干渉計(基板ステージ
位置検出部) 61a,61b (マスク側)温度検出部 62a,62b (基板側)温度検出部 71 (チャンバ)温度検出部 C チャンバ CONT 制御装置、動作状況検出部(制御部) EX 露光装置本体(露光装置) M マスク MST マスクステージ P 感光性基板(基板) PST 基板ステージ S 露光装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクのパターンを基板に露光する露光
    装置本体と、該露光装置本体を収容するチャンバとを備
    える露光装置において、 前記チャンバの内部の温度を測定する複数の温度検出部
    と、 前記複数の温度検出部のうち、少なくともいずれか2つ
    の温度検出部の検出結果の差を比較し、前記複数の温度
    検出部の動作状況を検出する動作状況検出部とを備える
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の露光装置において、 前記マスクを移動可能に保持するマスクステージと、 前記基板を移動可能に保持する基板ステージと、 レーザ光を用いて前記マスクステージの位置を検出する
    マスクステージ位置検出部と、 レーザ光を用いて前記基板ステージの位置を検出する基
    板ステージ位置検出部とを備え、 前記複数の温度検出部は、前記マスクステージ位置検出
    部と前記基板ステージ位置検出部との近傍にそれぞれ設
    けられたことを特徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の露光装置において、 前記動作状況検出部の結果により前記複数の温度検出部
    での測定温度が許容値であるか判断し、前記判断結果に
    基づいて前記マスクステージ位置検出部と前記基板ステ
    ージ位置検出部とでの位置情報の温度補正を行うことを
    特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の露光装置におい
    て、 前記複数の温度検出部は、前記マスクステージ位置検出
    部と前記基板ステージ位置検出部とのレーザ光の光路付
    近に設けられたことを特徴とする露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の露光装
    置において、 前記動作状況検出部の結果により前記複数の温度検出部
    での測定温度が許容値であるか判断し、前記複数の温度
    検出部のうち異常が確認された温度検出部の動作を停止
    する制御部を備えたことを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の露光装置において、 前記温度検出部での測定温度の許容値は、予め測定する
    部位毎に定められていることを特徴とする露光装置。
  7. 【請求項7】 チャンバ内に収容された露光装置本体を
    用いてマスクのパターンを基板に露光する露光方法にお
    いて、 前記チャンバ内の内部空間を含む前記露光装置本体近傍
    の複数の検出センサを用いて複数の所定位置での温度を
    検出し、 前記複数の所定位置での検出された検出温度の絶対値及
    び変化量を記憶し、 前記記憶した複数の検出センサの状態を判断して、前記
    マスクのパターンを前記基板に露光することを特徴とす
    る露光方法。
JP2001152819A 2001-05-22 2001-05-22 露光装置及び露光方法 Withdrawn JP2002353095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001152819A JP2002353095A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 露光装置及び露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001152819A JP2002353095A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 露光装置及び露光方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002353095A true JP2002353095A (ja) 2002-12-06

Family

ID=18997434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001152819A Withdrawn JP2002353095A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 露光装置及び露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002353095A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005128238A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Tadahiro Omi マスクリピータ、パターン描画装置、及びグレースケール手法
US7663734B2 (en) 2003-04-11 2010-02-16 Tadahiro Ohmi Pattern writing system and pattern writing method
US7978339B2 (en) 2005-10-04 2011-07-12 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus temperature compensation
JP2013132147A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Sony Corp 蓄電装置、電子機器、電力システムおよび電動車両

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7663734B2 (en) 2003-04-11 2010-02-16 Tadahiro Ohmi Pattern writing system and pattern writing method
JP2005128238A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Tadahiro Omi マスクリピータ、パターン描画装置、及びグレースケール手法
US7978339B2 (en) 2005-10-04 2011-07-12 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus temperature compensation
JP2013132147A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Sony Corp 蓄電装置、電子機器、電力システムおよび電動車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070109517A1 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method
KR101479392B1 (ko) 노광 방법 및 노광 장치, 그리고 디바이스 제조 방법
JP2009117842A (ja) 移動体装置、パターン形成装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2009117838A (ja) 移動体装置、パターン形成装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP5541252B2 (ja) 露光装置及び液体回収方法
JP2002190438A (ja) 露光装置
JP2001093808A (ja) 露光方法及び露光装置
JP2004095653A (ja) 露光装置
JP2004221253A (ja) 露光装置
JP4340270B2 (ja) リソグラフィ装置、パターニング組立体および汚染推定法
JP2002353095A (ja) 露光装置及び露光方法
JP4070713B2 (ja) リソグラフ装置及びデバイス製造方法
JP2004235460A (ja) 露光システム、走査型露光装置及び露光方法
JP4078485B2 (ja) 露光装置、ステージ装置、及びステージ装置の制御方法
JP2010245144A (ja) 露光装置、及びそれを用いたデバイスの製造方法
WO2008147175A1 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
CN109791380B (zh) 对准系统的无热化
JP2012089769A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2010067873A (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US20100178612A1 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
JP5262455B2 (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2002005787A (ja) 結像特性測定方法及び結像特性測定装置、露光方法、露光装置、及びデバイスの製造方法
JP2009252848A (ja) 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP2010050291A (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2002184677A (ja) 位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805